JP5118526B2 - インクジェット用インク組成物とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット用インク組成物とその製造方法、並びに、該インクジェット用インク組成物を用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインク記録物に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は記録ヘッドから紙などの被記録体にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。特にインクジェットプリンタは前記利点から目覚しく普及し、オフィスユースは元よりパーソナルユースとして一般家庭にも広まっている。
このようなインクジェット記録に用いられるインクとしては、水を主成分とし、これに着色剤及び目詰まり防止等のためのグリセリン等の湿潤剤、記録紙への浸透性を制御する浸透剤、その他の添加剤等を含有したものが一般的である。
水系インクを用いたインクジェット記録は、液体インクが記録体へ浸透することにより定着するため、吸収特性や着色成分の紙面への定着性がよく、着色成分の保護機能を持つインクジェット専用紙が開発されている。しかしインクジェット専用紙は、抄紙後の多段の塗布工程が経るためコストが高く、また加工薬剤を多く使用しているため普通紙に比べてリサイクル性も劣っている。
そのため普通紙に印字可能なカラープリンタの開発が進み、市場に盛んに投入されるようになった。しかしながら普通紙は、インクジェット専用紙に比べてインクの吸収性が劣るため、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(ブリーディング)、濃度低下、発色不良などの異常が発生し、充分な画質を得ることができない。
そこで用途に応じて様々なインクが開発され、選択使用されている。
インクの着色剤としては、優れた発色性、安定性、分散性から一般に染料が用いられている。しかしながら、染料系インク組成物を用いて得られる画像は耐光性、耐水性等が劣る。耐水性については、インク吸収層を有するインクジェット専用記録紙の改善によってある程度向上しているが、普通紙については満足できるものではない。
そこで耐光性、耐水性等を付与する目的で顔料を用いた水性顔料インク組成物が注目されてきた。しかし染料に比べ分子量が大きいことから色材粒経が大きくなり、顔料インク組成物では染料インク組成物に比べて目詰まり、白抜け、濃度むら等の不具合があった。しかし近年、顔料分散技術が向上し顔料の微粒子化が進められており、これにより顔料インク組成物でも画質改善が進んできた。
顔料インク組成物では黒用着色剤として、一般にカーボンブラックが用いられている。中でも酸性カーボンブラックは、中性や塩基性のものに比べて水に対する親和性が比較的よく、水性顔料インク組成物等によく用いられる。酸性カーボンブラックは、その表面にカルボキシル基、スルホン酸基のような酸性基が存在すると考えられている。これらは、一般にオゾン、硝酸、過酸化水素、及び窒素酸化物のような常套の酸化剤を使用する気相又は液相酸化法、或いはプラズマ処理等の表面改質法よって、例えばファーネスブラックのようなカラー用のカーボンブラックを適度に酸化することによって得られる。
このような従来の酸性カーボンブラック、或いはチャンネルブラックは、ある程度の親水性を示すが、水媒体に対する親和性及び分散安定性が不充分であり、単独では水に分散し難い。そこで、これらを水性顔料インクの着色剤として用いる場合には、水溶性の各種合成高分子及び界面活性剤のようないわゆる顔料分散剤の存在下で分散機を使用して水性媒体中に分散、安定化させる必要がある。
カーボンブラックはもちろん耐光性には優れているが、水系インクである限り耐水性の問題は残っている。また普通紙における文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(ブリーディング)、濃度低下などの異常が発生し、充分な画質を得ることができない。
高画質化を目指してカーボンブラックの分散性改良や粒径の微小化が行われているが、普通紙や海外紙など繊維質が表面に多く露出している紙では、繊維間に微小化されたカーボンブラックが埋没してしまい、繊維が浮き上がった状態になり、濃度が充分得られなかったり、文字のエッジ部分が乱れるなどの異常画像となってしまう。
このエッジ部のにじみを改善するため、特許文献1には、インクにチタンを含有させ、インク滴中でチタンを中心とした色材の軽い凝集を発生させ、インクの広がりを抑えることが開示されているが、チタンと色材の凝集を目的とし含有量が1ppmと少量であり、またチタンそのものの粒経などの規定がなく、チタン自身がノズル目詰り、突出不安定などの原因になってしまう恐れがある。
また特許文献2には、酸化チタンやシリカなどの無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した無機有機複合顔料が開示されているが、複合材料により画質向上を達成するものであり、酸化チタンそのものの特性値は何も開示されておらず、無機粒子の特性が不明確である。また複合化により粒径分布も広がってしまいコストもかかってしまう。
また特許文献3には、酸化チタン顔料とシリカ顔料を同時にインク組成物に含ませることが開示されているが、二種類の顔料を同時に含ませることにより、ブロンズ現象の抑制を達成するものであり、単独では効果がないことが示されている。また、用いられる酸化チタンの粒経は大きく、ノズル目詰り、突出不安定などの原因になってしまう。
特開2003−96365号公報 特開2006−111875号公報 特開2007−119683号公報
本発明は、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(ブリーディング)等を防止でき、画像濃度、吐出安定性などが良好なインクジェット用インク組成物とその製造方法、特に水系インク組成物の提供を目的とする。更に該インクジェット用インク組成物を用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインク記録物の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜10)の発明によって解決される。
1) 少なくとも着色剤、白色系微粒子、ポリマー粒子、水溶性有機溶媒、及び水を含有し、該白色系微粒子が、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上の酸化チタン粒子を表面処理したものであり、該白色系微粒子の平均一次粒径が0.05μm以下であり、かつUV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、波長600nmの透過率が80%以上であることを特徴とするインクジェット用インク組成物。
2) 前記酸化チタンと前記着色剤の重量比が1:50〜1:10であることを特徴とする1)に記載のインクジェット用インク組成物。
3) 前記着色剤がカーボンブラックであることを特徴とする1)又は2)に記載のインクジェット用インク組成物。
4) 1)〜3)の何れかに記載のインクジェット用インク組成物を容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
5) 1)〜3)の何れかに記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクジェット用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
6) 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種であることを特徴とする5)に記載のインクジェット記録装置。
7) 1)〜3)の何れかに記載のインクジェット用インク組成物に刺激を印加し、該インク組成物を飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
8) 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である7)に記載のインクジェット記録方法。
9) 1)〜3)の何れかに記載のインクジェット用インク組成物を用いて記録媒体上に形成された画像を有することを特徴とするインク記録物。
10) 少なくとも着色剤、白色系微粒子、ポリマー粒子、水溶性有機溶媒及び水を含有するインクジェット用インク組成物の製造方法において、該白色系微粒子として、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上である酸化チタン粒子を表面処理したものを用い、該白色系微粒子の平均一次粒径が0.05μm以下であり、かつUV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、波長600nmの透過率が80%以上であるか否かを検査する工程を含むことを特徴とするインクジェット用インク組成物の製造方法。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明者らは、インクジェット用インク組成物(以下、インク組成物という)における上述したような欠点を改善すべく検討した結果、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上の酸化チタン粒子を表面処理したものであって、そのUV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、かつ波長600nmの透過率が80%以上である白色系微粒子を含有させることにより、上記課題が解決できることを見出した。
本発明のような酸化チタンを含有するインク組成物を記録紙に印字すると、酸化チタン微粒子が記録紙に付着し、繊維質の空隙などを埋める働きをする。これにより、着色剤が繊維質及び酸化チタンで埋められた空隙の上に付着し、濃度が安定し、エッジの乱れもない画像が得られると考えられる。酸化チタンの比重は3〜4であり、顔料粒子より重いため、顔料粒子よりも先に記録紙上に付着すると考えられる。また酸化チタンは、一般に紙の充填材、サイズ材としても使用される材料であり、記録紙に容易に付着する。
酸化チタンを単独でインク組成物中に分散すると、ノズルの目詰まりや突出不良などを引き起こす恐れがあるが、本発明では酸化チタン粒子を微粒子化し更に水中で安定分散させることにより目詰まり等の問題を回避できたと考えられる。
また本発明では酸化チタンが表面処理により疎水化され、インク組成物の耐水性は良好となる。更に酸化チタンは白色顔料として耐擦過性、画像堅牢性が優れる。
酸化チタンは一般に湿式法により製造される。チタンを含む鉱石としては金紅石、鋭錐石、板チタン石、イルメナイトなどが使用される。これらの鉱石に濃硫酸を加え溶解していく硫酸法、又はこれらの鉱石を炭素物質と赤熱脱水し塩素ガスにさらす塩素法がある。何れの方法も水酸化チタンTi(OH)を精製し、最終段階で加水分解によりTiOの結晶を沈殿させているため、水可溶性成分をある程度含有している。この水可溶性成分は、鉱石や製造工程で使用される触媒や処理剤に含まれるアルカリ金属イオンや酸成分などで、例えばPO 2−、SO 2−、Cl、Na、Mg2+、Liなどである。これらの水可溶性成分は表面処理における分散安定性などに影響を与えることが判っている。
本発明では、酸化チタンを水系インク組成物中に安定分散させるため表面処理を行う。これにより酸化チタンが一次粒子で保持されると共に水系で安定的に分散される。表面処理を施さないと、水系インク組成物中で二次凝集してしまい、分散不良、ノズル目詰まりなどの不具合が生じる。
また、酸化チタンの水可溶性成分量が、表面処理に影響を及ぼすと共に、得られる表面処理酸化チタンの抵抗や水中における安定性にも影響するので、水可溶性成分量が0.2重量%以上の酸化チタンを用いる。水可溶性成分量が0.2重量%未満の酸化チタンを用いて表面処理を行うと、表面処理剤の分散が悪くチタン表面を均一に処理できない。なお水可溶性成分量の定量はJIS K5116−1973に準拠して行う。
また、酸化チタンにはその結晶構造の違いからアナタース型とルチル型の2種類があるが、本発明ではどちらの結晶構造のものでも適切に表面処理を行えば使用できる。
酸化チタンの表面処理法は従来公知の方法でよい。例えば、適当な溶媒に表面処理剤を溶解し、この液中に酸化チタンを投入攪拌した後、酸化チタンを濾過、乾燥し微粉砕する方法などである。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネートカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミナジルコニウムカップリング剤、脂肪酸金属塩、シリコンオイルなどが挙げられる。
例えばイソブチルシラン、メチルシラン、トリメチルシラン、オクチルシラン、フッ素系シラン、γ−アミノシラン、イソブチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルシラン、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。
これらの処理剤は1種類でも2種類以上併せて用いても良い。
前記溶媒としては、前記表面処理剤が適度に溶解分散できるものであれば良く、例えば水や、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、トルエン、ベンゼン、メチルエチルケトン、ヘキサンなど有機溶媒が挙げられる。
これらの溶媒は1種類でも2種類以上併せて用いても良い。
これらの表面処理剤、溶媒、酸化チタンの混合比は表面処理剤の分散状態や酸化チタンの粒径等により適度に調節する必要があるが、一般には酸化チタン100重量部に対し、表面処理剤0.1〜50重量部、溶媒50〜5000重量部が望ましい。
上記表面処理酸化チタンとしては、UV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、かつ波長600nmの透過率が80%以上のものを用いる。
紫外線領域である波長300nmにおける透過率は、酸化チタンの粒度分布に関係し、水可溶性成分を多く含む表面処理された酸化チタンでは、波長300nmの透過率が35%以上必要である。これにより粒径を小さく制御しノズルの目詰まりを無くし、またインク組成物中での分散をし易くする。一方、可視光領域である波長600nmにおける透過率は酸化チタンの凝集物に関係し、該透過率は80%以上必要である。80%未満では表面処理剤による表面処理が不均一になり、凝集体を作ってしまいノズルの目詰りが発生する。上記透過率は、紫外から可視光域まで波長を変えて測定できる市販のUV吸光計により簡単に測定できる。そこで、本発明のインク組成物の製造方法では、UV吸光法による透過率の検査工程を設ける。
上記透過率は、酸化チタンの0.001重量水溶液を用いて次のようにして測定する。
試薬(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)を20g精秤し、これをビーカーに入れ、イオン交換水で固形分濃度が1重量%になるように添加する。この水溶液を超音波振動機(HONDA W−113)にかけて分散し、更にマグネチックスターラーで攪拌し、測定溶媒を作成する。次に300ml三角フラスコに試料(酸化チタン)を25mg入れ、これに測定溶媒250gを加え、マグネチックスターラーで5分間攪拌分散する。その後、三角フラスコを超音波振動機にかけて5分間分散する。時々フラスコを手で振り、凝集体の分散を促す。分散後、直ちに分散液2gを測り、30mlのサンプル瓶に入れ、これにイオン交換水18gを加える。泡立たないように静かに手で振って混合し、得られた混合溶媒を行路幅1cmのガラスセルに取り、UV装置(例えば島津社製、分光光度計UV−3100)にセットし、300〜700nmの範囲で吸光度を測定する。
溶液中の粒子の分散状態を測定する手段としては、濁度計(Haze度、ヘーズ度)などがあるが、これは目で見える可視光の範囲(波長400〜800nm)での測定、評価である。従来、微小粒径の酸化チタン(可視白色系)の溶液中の分散状態を測る手段としても上記の測定手段が用いられてきが、インク組成物では必ずしも測定結果が実際の分散状態と合わず、上記可視光による測定では微小粒径を充分表現できなかった。
そこで本発明では、可視光での測定と、紫外線(UV)での測定を併用することに着目して検討したところ、前記特定の2つの波長での透過率が、インク組成物中の酸化チタンの分散状態と極めて良く相関することを見出した。
本発明では、水に溶けない酸化チタンを溶液中に分散し懸濁状態として、光の透過率を測定する。懸濁状態では分散の良し悪しにより光の透過性が変わる。また、粒経が大きいと光が遮られて透過しないが、粒経が小さく分散状態も良いと光は透過する。
また、本発明では、良好な分散度合いや目詰まり防止の点から、酸化チタンの平均一次粒径を0.05μm以下とする。0.05μmより大きい粒経ではノズル目詰まりが発生したり、インク組成物中で分散できず沈降してしまう。
このような粒径の酸化チタンを用いることにより、水系顔料インク中での分散安定性が向上する。更に、この特定粒径の酸化チタンは、紫外線遮蔽効果に優れ耐光性にも寄与するので、印字されたインク組成物の耐光性は良好となる。
更に、本発明では、酸化チタンと着色剤の重量比が、1:50〜1:10であることが好ましい。1:50未満では酸化チタンの充分な効果が得にくい。また1:10より多く添加すると酸化チタンの白色顔料としての効果が現われ、着色剤の着色能力を阻害してしまう恐れがある。
本発明のインク組成物の表面張力は、20〜60dyne/cmであることが好ましく、被記録材との濡れ性と液滴の粒子化の両立の観点からは、30〜50dyne/cmであることが更に好ましい。
本発明のインク組成物の粘度は、1.0〜20.0cPであることが好ましく、吐出安定性の観点からは、3.0〜10.0cPであることが更に好ましい。
本発明のインク組成物のpHは、3〜11であることが好ましく、接液する金属部材の腐食防止の観点からは、6〜10であることが更に好ましい。
着色剤に用いられるカーボンブラックとしては、ファーネス法やチャネル法で製造された、一次粒径が10〜50nm、BET法による比表面積が50〜400m/g、DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜9を有するものが好ましい。
その具体例としては、#2200B、#2300、#2350、#2400B、#2450B、#2600、#2650、#2700B、#650B、#750B、MA600、MCF88、#850、#900、#950、#960、#970、#980、#990、#1000、#260、#95、CF9、#5、#10、#20、#25、#30、#32、#33、#40、#44、#45、#45L、#47、#50、#52、MA7、MA8、MA11、MA14、MA77、MA100、MA100R、MA100S、MA220、MA200RB、MA230(以上、三菱化学社製)、Raven700、同760ULTA、同780ULTRA、同790ULTRA、同820、同850、同860ULTRA、同880ULTRA、同890、同890H、同1000、同1020、同1035、同1040、同1060ULTRA、同1080ULTRA、同1100ULTRA、同1170、同1190ULTRA、同1200、同1250、同1255、同1500、同2000、同2500ULTRA、同3000(以上、Columbian社製)、REGAL99R、同250R、同300R、同330R、同400R、同415R、同500R、同660R、MOGAL L、MONARCH700、同800、同880、同900、同1000、同1100、(以上、CABOT社製)、Color BlackFW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、NIPex35、同60、同70、同90、同150、同160IQ、同170IQ、同180IQ、PRINTEX12、同25、同30、同31、同35、同55、同60、同60A、同75、同80、同85、同90、同95、同140U、同140V、同155C、同200、同300、同300IP、同301、SPECIAL BLACK4、同4A、同5、同6、同100、同250、同350、同550(以上、degussa社製)等が挙げられる。しかし、これらに限定されるものではない。
上記酸化チタン及び着色剤は、高分子分散剤や界面活性剤を用いて水性媒体に分散させることによりインクジェット用インク組成物とすることができる。このような有機顔料粉体を分散させるための分散剤としては、通常の水溶性樹脂や水溶性界面活性剤を用いることができる。
水溶性樹脂の具体例としては、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、あるいはランダム共重合体、又はそれらの塩等が挙げられる。
これらの水溶性樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂であり、中でも重量平均分子量3000〜20000のものが、インクジェット用インク組成物に用いた場合に、分散液の低粘度化が可能であり、かつ分散も容易であるという利点があるので特に好ましい。
また、水溶性界面活性剤の具体例としては、アニオン系界面活性剤として、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルアリル及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩等が挙げられる。また、カチオン系界面活性剤として、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。また、両性界面活性剤として、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
本発明のインク組成物を所望の物性にするため、あるいは乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止するためなどの目的で、色材の他に、水溶性有機溶媒を用いる。水溶性有機溶媒には湿潤剤、浸透剤が含まれる。
湿潤剤は乾燥による記録ヘッドのノズルの詰まりを防止することを目的に添加される。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエ−テル類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。
これらの溶媒は、水と共に単独で又は複数混合して用いられる。
また、浸透剤はインク組成物と被記録材の濡れ性を向上させ、浸透速度を調整する目的で添加される。浸透剤としては、下記〔化1〕のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、〔化2〕のアセチレングリコール系界面活性剤、〔化3〕のポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤、及び〔化4〕のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系界面活性剤が好ましい。これらは液の表面張力を低下させることができるので、濡れ性を向上させ、浸透速度を高めることができる。
Figure 0005118526
(Rは分岐していても良い炭素数6〜14の炭化水素鎖、k:5〜20)

Figure 0005118526
(m、nは0〜40)

Figure 0005118526
(Rは分岐していてもよい炭素数6〜14の炭化水素鎖、nは5〜20)

Figure 0005118526
(Rは炭素数6〜14の炭化水素鎖、m、nは20以下の整数)
前記〔化1〕〜〔化4〕以外の化合物としては、例えばジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等のノニオン系界面活性剤;フッ素系界面活性剤;エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を用いることができるが、特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
本発明で用いられるポリマー粒子は従来公知のものが使用できる。これらポリマー粒子は樹脂エマルジョンの状態で使用され、ポリウレタン系、スチレンアクリル系、アクリルシリコン系から選ばれた少なくとも1種類以上であることが好ましい。特に水系顔料分散体にはポリウレタン系樹脂エマルジョンが紙への定着性等の点でより好ましい。
樹脂エマルジョンは、インク組成物の調製原料として使用する際、又は本発明のインク組成物調製後において、O/W型のエマルジョンとして存在するものである。
ポリウレタン系樹脂のエマルジョンには、比較的親水性の通常のポリウレタン系樹脂を外部に乳化剤を使用してエマルジョン化したものと、樹脂自体に乳化剤の働きをする官能基を共重合等の手段で導入した自己乳化型のエマルジョンがある。何れも使用可能であるが、インク組成物の成分の組み合わせによって、顔料及びエマルジョン粒子の分散安定性に若干の差違があるので注意を要する。顔料や分散剤との各種組み合わせにおいて、常に分散安定性に優れているのはアニオン型自己乳化型ポリウレタンのエマルジョン樹脂である。その際、顔料の固着性・分散安定性の面でポリウレタン系樹脂はポリエステル型よりポリカーボネート型である場合の方が好ましく、更にポリエステル型、ポリカーボネート型よりエーテル型である場合の方が好ましい。理由は定かではないが、非エーテル型は耐溶剤性に弱いものが多く、インクの高温保存時に粘度が凝集しやすい。また、理由は定かではないが、水系顔料分散体及び水系顔料インクに前記樹脂エマルジョンを添加し、加熱処理をすることで、処理時間短縮が可能である。
本発明のインク組成物は防腐防黴剤を含有してもよく、これにより菌の繁殖を抑えることができ、保存安定性、画質安定性を高めることができる。防腐防黴剤としては、ベンゾトリアゾール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、イソチアゾリン系化合物、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
本発明のインク組成物は防錆剤を含有してもよく、これによりヘッド等の接液する金属面に被膜を形成して腐食を防ぐことができる。防錆剤としては、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が使用できる。
本発明のインク組成物はpH調整剤を含有してもよい。pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン類、硼酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等が使用できる。
本発明のインク組成物は酸化防止剤を含有してもよい。これにより腐食の原因となるラジカル種が生じた場合に酸化防止剤がラジカル種を消滅させるので腐食を防止することができる。酸化防止剤としてはフェノール系化合物類、アミン系化合物類、硫黄系化合物類、リン系化合物類が代表的である。
フェノール系化合物類の例としては、ハイドロキノン、ガレート等の化合物、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のヒンダードフェノール系化合物が挙げられる。
アミン系化合物類の例としては、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N′−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジフェニルエチレンジアミン、フェノチアジン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、4,4′−テトラメチル−ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
硫黄系化合物類の例としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルβ,β′−チオジブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
リン系化合物類の例としては、トリフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールフォスファイト等が挙げられる。
本発明のインク組成物の調製方法としては、着色剤を分散させる従来公知のインクの調製方法でよく、前記特定の酸化チタンを用いることにより着色剤と事前分散させなくてもよい。例えば、まず着色剤を公知の分散機で分散し、必要に応じて遠心分離、濾過等により粗大粒子等を取り除き、着色剤分散液(ミルベース)を得る。次に、湿潤剤、浸透剤、界面活性剤、水等を混合し、均一に混合するように攪拌を行い、次いで、この混合液に対して酸化チタン、ポリマー粒子、消泡剤を添加攪拌し、その後、ミルベース、pH調整剤、pH緩衝材を添加し攪拌してインク組成物を得る。
得られたインク組成物は、インク材料由来やインク製造過程で発生した粗大粒子を取り除くため、濾過工程を経ることが望ましい。濾過に用いるフィルター孔径は、直径0.5μm〜10μmが望ましく、より好ましくは3μm〜7μmが製造効率とインク吐出信頼性の面から好ましい。
製造されたインクはインクカートリッジに充填されるが、充填されるインクは脱気されたものが望ましく、好ましくは溶存酸素濃度が5ppm以下である。
本発明のインク組成物を用いたインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、例えば以下の通りである。これらは構成例の一つに過ぎず、本発明に何ら限定を加えるものではない。
図1は本発明に係る記録液を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板1、2間に主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャリッジユニット5を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユニット5には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド6を、その吐出面〔ノズル面〕6aを下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット5のヘッド6の上側には4個のヘッド6に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ7y、7m、7c、7kを交換可能に搭載している。
そして、キャリッジユニット5は主走査モータ8で回転される駆動プーリ〔駆動タイミングプーリ〕9と従動プーリ〔アイドラプーリ〕10との間に張装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ8を駆動制御することによってキャリッジ5、即ち4個のヘッド6を主走査方向に移動するようにしている。
また、側板1、2を繋ぐ底板12上にサブフレーム13、14を立設し、このサブフレーム13、14間に、用紙16を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ15を回転自在に保持している。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19とを備えている。
更に、側板1とサブフレーム12との間には、ヘッド6の信頼性維持回復機構〔以下、「サブシステム」という。〕21を配置している。サブシステム21は、各ヘッド6の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持している。そして、キャリッジユニット5の主走査方向の移動により、ホルダ23に設けた係合部(25にキャリッジユニット5が当接し、これによりキャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトアップしてキャップ手段22でインクジェットヘッド6の吐出面6aをキャッピングする。また、キャリッジユニット5が印写領域側へ移動することにより、キャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離れるようにしている。
なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ27は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
更に、ホルダ23の側方には、インクジェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード28をブレードアーム29に取付けてある。このブレードアーム29は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
次に、インクカートリッジ7について、図2、図3を参照して説明する。ここで、図2は記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図、図3はインクカートリッジの断面図である。
インクカートリッジ7は、図3に示すように、カートリッジ本体41内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体42を収容してなる。カートリッジ本体41は、上部に広い開口を有するケース43の上部開口に上蓋部材44を接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体42はウレタンフォーム等の多孔質体からなり、カートリッジ本体41内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。ケース43底部には記録ヘッド6へインクを供給するためのインク供給口45を形成し、このインク供給口45内周面にはシールリング6を嵌着している。また、上蓋部材44には大気開放口47を形成している。
そして、カートリッジ本体41には、装填前の状態で、インク供給口45を塞ぐと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース43が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材50を装着している。
また、大気開放口47は、図2に示すように、酸素透過率が100ml/m以上のフィルム状シール部材55を上蓋部材44に貼着してシールしている。このシール部材55は大気開放口47と共にその周囲に形成した複数本の溝48をもシールする大きさにしている。このように大気開放口47を酸素透過率が100ml/m以上のシール部材55でシールすると共に、インクカートリッジ7を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク吸収体42とカートリッジ本体41との間に生じる空間A(図3参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材55を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体41外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
また、図4に、本発明の記録液を収容した記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録カートリッジの構成例を示す。
記録ユニット30はシリアルタイプのものであり、インクジェットヘッド6と、このインクジェットヘッド6に供給される記録液を収容するカートリッジ本体41と、このカートリッジ本体41内を密閉する上蓋部材44とで主要部が構成される。インクジェットヘッド6には、記録液を吐出するための多数のノズル32が形成されている。記録液はカートリッジ本体41から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極31より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル32より吐出される。このようなタイプの記録ユニットは、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。
本発明におけるインク飛翔手段は、例えば、インク組成物に刺激を印加して飛翔させ、画像を記録する手段などがある。具体例としてはインク吐出用の各種のノズルなどが挙げられる。また、インク飛翔工程は、該インク飛翔手段を備えた工程である。
本発明では、インクジェットヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部がシリコン及びニッケルの少なくとも一方を含む材料から形成されることが好ましい。また、インクジェットノズルのノズル径は、30μm以下が好ましく、1〜20μmが更に好ましい。また、インクジェットヘッド上にインクを供給するためのサブタンクを有し、該サブタンクにインクカートリッジから供給チューブを介してインクが補充されるように構成することが好ましい。
前記刺激は、刺激発生手段により発生させることができ、その例としては、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどがある。具体例としては、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等が挙げられる。
前記刺激には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば熱(温度)、圧力、振動、光などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適である。
インク組成物の飛翔の態様には特に制限はなく、前記刺激の種類などに応じて異なり、例えば刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内のインク組成物に対し、記録信号に対応した熱エネルギーをサーマルヘッドなどを用いて付与し、該熱エネルギーによりインク組成物に気泡を発生させ、該気泡の圧力により、記録ヘッドのノズル孔からインク組成物を液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。また、刺激が「圧力」の場合、記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、記録ヘッドのノズル孔からインク組成物を液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。
飛翔させるインク組成物の大きさは、3〜40pl程度が好ましく、その吐出噴射の速さは5〜20m/s程度が好ましく、その駆動周波数は1kHz以上とするのが好ましく、画像の解像度は300dpi以上とするのが好ましい。
なお、ここでは前述のようなシリアル型インクジェット記録装置について説明したが、本発明に係る記録液は、ノズルを、千鳥などの任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装置に適用することも可能である。
また、ここでいう記録装置とは、PCやデジカメ用の出力プリンタのみならず、ファックス、スキャナ、電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置であってもよい。
本発明によれば、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(ブリーディング)等を防止でき、画像濃度、吐出安定性などが良好なインクジェット用インク組成物とその製造方法を提供できる。更に該インクジェット用インク組成物を用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインク記録物を提供できる。
以下、実施例及び比較例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」である。また、各実施例及び比較例のインク組成物の評価結果を纏めて表1に示した。
<酸化チタンの表面処理>
(合成例a)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.35重量%含み平均一次粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンa)を得た。
得られた酸化チタンaをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が38%、600nmでの透過率が97%であった。
(合成例b)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.35重量%含み平均一次粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−150A)300gを、イソブチルメトキシシラン25gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンb)を得た。
得られた酸化チタンbをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が40%、600nmでの透過率が95%であった。
(合成例c)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.20重量%含み平均一次粒径が0.035μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−500B)300gを、メチルトリメトキシシラン30gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンc)を得た。
得られた酸化チタンcをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が37%、600nmでの透過率が90%であった。
(合成例d)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.30重量%含み平均一次粒径が0.05μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−600B)300gを、n−ブチルトリメトキシシラン30gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンd)を得た。
得られた酸化チタンdをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が35%、600nmでの透過率が81%であった。
(合成例e)
湿式法で作られた後、減圧乾燥により水可溶性成分を0.18重量%まで減らした平均一次粒径が0.015μmの酸化チタン300gを、イソブチルメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンe)を得た。
得られた酸化チタンeをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が26%、600nmでの透過率が76%であった。
(合成例f)
湿式法で作られた、平均一次粒径が0.07μmの酸化チタン(石原産業社製TTO−S−1)300gを、減圧乾燥により水可溶性成分を0.15%まで減量し、イソブチルメトキシシラン35gを溶解したトルエン溶液に添加し攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンf)を得た。
得られた酸化チタンfをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が20%、600nmでの透過率が71%であった。
(合成例g)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.35質量%含み平均一次粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−150A)を、メチルトリメトキシシラン5gを溶解したトルエン溶液に攪拌分散した。その後、溶媒をドライアップしてジェットミル粉砕し、カップリング剤処理酸化チタン(酸化チタンg)を得た。
得られた酸化チタンgをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が43%、600nmでの透過率が78%であった。
(合成例h)
湿式法で作られた、水可溶性成分を0.35質量%含み平均一次粒径が0.015μmの酸化チタン(テイカ社製、MT−150A)をジェットミル粉砕して酸化チタンhを得た。
得られた酸化チタンhをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液に分散し、UV装置(島津社製、分光光度計UV−3100)で吸光度を測定したところ、300nmでの透過率が28%、600nmでの透過率が89%であった。
実施例1
(ミルベース1の作成)
・着色剤:NIPex60(degussa社製カーボンブラック) 20部
・アニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル:
青木油脂工業社製、BLAUNON BN−10)5部
・純水 75部
上記の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディア:0.3mmφジルコニアボール使用)で循環分散し、その後、遠心分離機による遠心濾過を行って粗大粒子やごみを除去し、平均粒径70nmのミルベース1を得た。
(インク組成物1の調製)
上記ミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物1を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンa 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部
得られたインク組成物1をインクカートリッジに充填し、これをインクジェットプリンターIPSiO GX5000に装着し、ゼロックス社製PPC用紙4024に印字し、画像濃度を分光測色濃度計(X−Rite938、X−Rite社製)で測定した。
画像濃度及びエッジ部のにじみを次の基準で評価したが、得られた画像のベタ部の濃度は均一であり、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。
〔画像濃度〕
○:OD値1.1以上
△:OD値1.0以上、1.1未満
×:OD値1.0未満
〔エッジ部のにじみ〕
○:にじみが無い。
×:にじみが発生した。
また、インク組成物1の吐出安定性を調べるため保存試験を行った。即ち、インク記録物を印刷した後、プリンタヘッドにキャップをした状態で、プリンタを40℃の環境下で1ヶ月放置した。そして、放置後のプリンタの吐出状態が初期の吐出状態に回復するか否かを、下記のクリーニング動作回数によって評価した。その結果、1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
〔吐出安定性〕
○:1回の動作により回復した。
△:2回〜3回の動作により回復した。
×:4回以上の動作によっても回復がみられなかった。
実施例2
(ミルベース2の作成)
・着色剤:MA100(三菱化学社製カーボンブラック) 20部
・アニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル:
青木油脂工業社製、BLAUNON BN−10)5部
・純水 75部
上記の混合物をプレミックスした後、実施例1と同様にして分散処理、遠心濾過を行い、平均粒径100nmのミルベース2を得た。
(インク組成物2の調製)
上記ミルベース2を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物2を得た。
・ミルベース2 50.0部
・酸化チタンc 0.5部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物2をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物2の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度は均一で、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後も1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例3
(ミルベース3の作成)
・着色剤:REGAL400R(Cabot社製カーボンブラック) 20部
・アニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル:
青木油脂工業社製、BLAUNON BN−10)5部
・純水 75部
上記の混合物をプレミックスした後、実施例1と同様にして分散処理、遠心濾過を行い、平均粒径100nmのミルベース3を得た。
(インク組成物3の調製)
上記ミルベース3を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物3を得た。
・ミルベース3 50.0部
・酸化チタンb 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物3をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物3の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度は均一で、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後も1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例4
(ミルベース4の作成)
・着色剤:NIPex150(degussa社製カーボンブラック) 20部
・アニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル:
青木油脂工業社製、BLAUNON BN−10)5部
・純水 75部
上記の混合物をプレミックスした後、実施例1と同様にして分散処理、遠心濾過を行い、平均粒径70nmのミルベース4を得た。
(インク組成物4の調製)
上記ミルベース4を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物4を得た。
・ミルベース4 50.0部
・酸化チタンd 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物4をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物4の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度は均一で、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後も1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例5
(ミルベース5の作成)
・着色剤:#850(三菱化学社製カーボンブラック) 20部
・アニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル:
青木油脂工業社製、BLAUNON BN−10)5部
・純水 75部
上記の混合物をプレミックスした後、実施例1と同様にして分散処理、遠心濾過を行い、平均粒径70nmのミルベース5を得た。
(インク組成物5の調製)
上記ミルベース5を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物5を得た。
・ミルベース5 50.0部
・酸化チタンa 0.2部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物5をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物5の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度は均一で、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後も1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例6
(インク組成物6の調製)
実施例1のミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物6を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンa 0.1部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物6をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物6の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度はほぼ均一であり、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後は2〜3回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例7
(インク組成物7の調製)
実施例1のミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物7を得た。
・ミルベース1 45.0部
・酸化チタンa 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物7をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物7の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度は均一であり、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後も1回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
実施例8
(インク組成物8の調製)
実施例1のミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物8を得た。
・ミルベース1 55.0部
・酸化チタンa 0.2部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物8をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物8の吐出安定性も評価した。
得られた画像のベタ部の濃度はほぼ均一であり、文字のエッジ部のにじみも見られず良好なものであった。また、保存試験後は2〜3回の動作で回復し、得られたインク記録物は鮮明であった。
比較例1
(インク組成物9の調製)
実施例1のミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物9を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンe 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物9をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物9の吐出安定性も評価した。
得られた画像はベタ部に濃度ムラが見られた。また、文字のエッジ部でにじみも見られ画質は不十分なものであった。また、保存試験後は3回の動作でも回復しなかった。
比較例2
(インク組成物10の調製)
実施例1のミルベース1を用いて下記インク処方によりインク組成物を調製し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過し、更に真空脱気してインク組成物10を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンf 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物10をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物10の吐出安定性も評価した。
得られた画像はベタ部に濃度ムラが見られた。また、文字のエッジ部でにじみも見られ画質は不十分なものであった。また、保存試験後は3回の動作でも回復しなかった。
比較例3
(インク組成物11の調製)
実施例1と同じミルベース1を用いて、下記インク処方によりインク組成物を調整し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターでろ過し、更に真空脱気してインク組成物11を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンg 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物11をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物11の吐出安定性も評価した。
得られた画像はベタ部に濃度ムラが見られた。また、文字のエッジ部でにじみも見られ画質は不十分なものであった。また、保存試験後は3回の動作でも回復しなかった。
比較例4
(インク組成物12の調製)
実施例1と同じミルベース1を用いて、下記インク処方によりインク組成物を調整し、30分攪拌後、孔径0.5μmのメンブランフィルターでろ過し、更に真空脱気してインク組成物12を得た。
・ミルベース1 50.0部
・酸化チタンh 1.0部
・ポリウレタン樹脂エマルジョン(第一工業製薬社製、SF107M) 1.5部
・界面活性剤(デュポン社製、Zonyl FS−300) 2.0部
・ジエチレングリコール 22.5部
・グリセリン 7.5部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・2−ピロリドン 3.0部
・ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 0.45部
・純水 11.05部

得られたインク組成物12をインクカートリッジに充填し、実施例1と同様にしてインク記録物の画像濃度を測定し、また、インク組成物12の吐出安定性も評価した。
得られた画像はベタ部に濃度ムラが見られた。また、文字のエッジ部でにじみも見られ画質は不十分なものであった。また、保存試験後は3回の動作でも回復しなかった。
Figure 0005118526
本発明に係る記録液を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図。 記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図。 インクカートリッジの断面図。 記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録カートリッジの構成例を示す図。
符号の説明
1 側板
2 側板
3 主支持ガイドロッド
4 従支持ガイドロッド
5 キャリッジユニット
6 インクジェットヘッド
6a インクジェットヘッド6の吐出面
7 インクカートリッジ
7y インクカートリッジ(イエロー)
7m インクカートリッジ(マゼンタ)
7c インクカートリッジ(シアン)
7k インクカートリッジ(ブラック)
8 主走査モータ
9 駆動プーリ〔駆動タイミングプーリ〕
10 従動プーリ〔アイドラプーリ〕
11 タイミングベルト
12 側板1、2を繋ぐ底板
13 サブフレーム
14 サブフレーム
15 搬送ローラ
16 用紙
17 副走査モータ
18 副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ
19 搬送ローラ15の軸に固定したギヤ
21 ヘッド6の信頼性維持回復機構(サブシステム)
22 キャップ手段
23 ホルダ
24 リンク部材
25 ホルダ23に設けた係合部
26 吸引チューブ
27 吸引ポンプ
28 ワイパブレード
29 ブレードアーム
30 記録ユニット
31 電極
32 ノズル
41 カートリッジ本体
42 インク吸収体
43 ケース
44 上蓋部材
45 インク供給口
46 シールリング
47 大気開放口
48 複数本の溝
50 キャップ部材
55 シール部材
A 空間

Claims (10)

  1. 少なくとも着色剤、白色系微粒子、ポリマー粒子、水溶性有機溶媒、及び水を含有し、該白色系微粒子が、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上の酸化チタン粒子を表面処理したものであり、該白色系微粒子の平均一次粒径が0.05μm以下であり、かつUV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、波長600nmの透過率が80%以上であることを特徴とするインクジェット用インク組成物。
  2. 前記酸化チタンと前記着色剤の重量比が1:50〜1:10であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク組成物。
  3. 前記着色剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用インク組成物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット用インク組成物を容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット用インクに刺激を印加し、該インクジェット用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット用インク組成物に刺激を印加し、該インク組成物を飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット用インク組成物を用いて記録媒体上に形成された画像を有することを特徴とするインク記録物。
  10. 少なくとも着色剤、白色系微粒子、ポリマー粒子、水溶性有機溶媒及び水を含有するインクジェット用インク組成物の製造方法において、該白色系微粒子として、湿式法により製造された水可溶性成分量が0.2重量%以上である酸化チタン粒子を表面処理したものを用い、該白色系微粒子の平均一次粒径が0.05μm以下であり、かつUV吸光法における波長300nmの透過率が35%以上、波長600nmの透過率が80%以上であるか否かを検査する工程を含むことを特徴とするインクジェット用インク組成物の製造方法。
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