JP2007123487A - 半導体材料及びその製造方法、並びに半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱的に安定であって、周期性に優れた階段形状の形成を可能とする。
【解決手段】XPSによる面積強度比R(=I284.8/I282.8)がR>0.2を満たす炭素過剰面にSiC結晶をエピタキシャル成長させて、(0001)面と〔11−2n〕面〔n≧0〕とからなるステップ−テラス構造が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体材料及びその製造方法、並びに半導体素子に関し、詳しくは、量子細線デバイス、光デバイス、電子デバイスなどのステップテラス構造を利用したデバイスの作製に好適な炭化珪素系の半導体材料及びその製造方法、並びにこれを用いた半導体素子に関する。
半導体素子の動作速度や機能性を高める観点から、シリコン以外の半導体材料の検討が種々なされており、近年、半導体材料の一つとして、炭化珪素(SiC)がシリコンに比べてバンドギャップが大きくパワーデバイスや高周波デバイス等への応用が期待されている。
炭化珪素のうち、一般に4H−SiC、6H−SiCが用いられ、特に(0001)面の基板が広く用いられている。そして、これにエピタキシャル成長によりSiC薄膜を形成する場合、(0001)面を基準面として傾斜させ、例えば4H−SiC基板では8°のオフ角を〔11−20〕方向に設けることが一般的となっており、SiC基板表面にステップ状の凹凸が形成されるとされている。
具体的な例として、4H−SiC基板を1430℃の0〜0.1%HCl添加水素雰囲気下で15〜30分間保持することにより、ステップ−テラス構造を形成する技術に関する開示がある(例えば、非特許文献1参照)。
また、上記に関連して、Siおよび炭素原料ガス等を供給した後に珪素を含むガスを間欠的に供給することでSiCバルク基板上にSiC薄膜を積層する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−234301号公報 H.Nakagawa,et al.PRL91(2003)226107-1-4
ところが、量子細線デバイス、光デバイス、電子デバイスなど、ステップテラス構造を利用したデバイスを作成するには、ステップ−テラス構造の階段形状の上にSiC膜をエピタキシャル成長により形成できることが不可欠であるが、従来の技術では、基板表面における階段形状の形成を4H−SiCのエピタキシャル成長に適切な温度領域よりも低い1430℃にて行なっているため、昇温中に形状が変化してしまい階段形状を保持することができない。
また、上記のように、珪素を含むガスを間欠的に供給してSiC薄膜を積層する方法は、基板表面に階段形状をつくるための方法ではなく、むしろ既述のようにオフ角度をつけた基板上にSiC薄膜を成長させた場合に形成されるステップ状の凹凸を解消し、基板表面が平坦になるようにエピタキシャル成長させるものである。
したがって、これまでに提案されている技術では、SiC基板の表面に所望の階段形状、特に周期性の良好な階段形状(例えば、テラス幅40nm以上、ステップ高さ5nm以上の周期的な階段形状)を形成し得る技術については、未だ確立されていないのが現状である。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、熱的に安定であって、周期性に優れた階段形状(ステップ−テラス構造)が形成された半導体材料及びその製造方法、並びに光伝搬特性の良好な半導体素子を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、炭素含有雰囲気のもと予め[0001]軸が[11−20]方向に1°以上傾いたSiC基板に炭素が過剰に存在するカーボン過剰な表面を形成しておき、その表面でSiCのエピタキシャル成長を行なうようにすると、周期性のステップ−テラス構造が得られるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記目的を達成するために、第1の発明である半導体材料は、(0001)面からなる幅40nm以上のテラスと、(11−2n)面〔n≧0〕からなる高さ5nm以上のステップとの階段状表面構造を設けて構成したものである。
本発明の半導体材料においては、従来以上の大きなステップバンチングを起こした周期性に優れた階段形状(ステップ−テラス構造)の表面構造に構成されることで、導波路構造や量子細線構造が容易に得られ、光伝播効率が高くなるので、動作速度や高温動作性等の機能性を効果的に向上させることができる。これにより、導波路や量子細線などの各種デバイスの作製が容易に行なえる。
形成される階段形状は、特にテラス部が幅40nm以上で、ステップ部が高さ5nm以上に形成されるので、光伝播制御の点で有効である。
第2の発明である半導体素子は、前記第1の発明である半導体材料を用いて構成されたものである。周期性に優れた階段形状(ステップ−テラス構造)の表面構造を有する半導体材料を用いることで、光伝搬効率が良好で、動作速度や高温動作性等の機能性に優れた半導体素子を作製するのに有効であると共に、デバイスの作製が容易に行なえる。
第3の発明である半導体材料の製造方法は、前記第1の発明の半導体材料の製造方法であり、[0001]軸が[11−20]方向に1°以上傾いたSiC基板を炭素含有雰囲気下で加熱してカーボン(炭素;C)過剰な表面を形成し、前記表面にSiC結晶をエピタキシャル成長させるようにしたものである。
第3の発明においては、[0001]軸が[11−20]方向に1°以上傾いた状態で加熱することで、階段形状を形成しようとする部分に炭素が多く存在する表面(すなわちカーボン過剰な表面)を形成することができ、カーボン過剰な表面にSiC結晶をエピタキシャル成長させることで、周期的な階段形状が発現しやすく、幅40nm以上のテラスと高さ5nm以上のステップとの階段状表面構造を形成することができる。
また、第3の発明におけるカーボン過剰な表面は、X線光電子分光分析装置(XPS)の測定における、SiCに関する信号の面積強度ISiCと、前記SiCに関する信号以外のカーボンに関する信号の面積強度Iとの比(I/ISiC;=R)がR>0.2を満たす表面で構成されるのが効果的である。
すなわち、XPSによるC1sの測定信号において、SiCに関する結合エネルギー(282.8eV付近)にピークを有する信号の面積強度I282.8(ISiC)と、SiCに関する信号以外の、グラファイトもしくはSiC(x>1)に関する結合エネルギー(284.5eV付近)にピークを有する信号の面積強度I284.5(I)との比I284.5/I282.8(=R)がR>0.2を満たす表面にて好適に構成することができる。
SiC結晶をエピタキシャル成長させる表面をR>0.2を満たす表面、すなわちカーボン(C)が多く存在する表面(炭素過剰な表面)に構成することで、周期的な階段形状が発現しやすくなるので、周期性に優れたバンドギャップの大きい階段形状(ステップ−テラス構造)を形成することができる。
炭素含有雰囲気下で行なう加熱は、炭素系ガス濃度が10%以下である炭素含有雰囲気に調整して好適に行なうことができる。水素ガスなどの雰囲気中に微量の炭素系ガスを添加し、炭素含有雰囲気の炭素系ガス濃度を10%以下の範囲内とすることで、カーボン過剰な表面上にSiC結晶をエピタキシャル成長すると共に、周期的な階段形状の発現が可能であるので、所望とする表面の形成に有効である。
周期性のある階段形状(ステップ−テラス構造)を有するSiC基板は、高温動作可能なSiC系デバイス等の作製に適している。
本発明によれば、熱的に安定であって、周期性に優れた階段形状(ステップ−テラス構造)が形成された半導体材料及びその製造方法、並びに、光伝搬特性の良好な半導体素子を提供することができる。
以下、図1〜図3を参照して、本発明の半導体材料の製造方法について、一実施形態を示して詳細に説明すると共に、該説明を通じて、本発明の半導体材料及びこれを用いた半導体素子についても詳述することとする。
本実施形態の半導体材料は、図1に示すように、表面が、(0001)面からなるテラス構造と、(11−2n)面〔n≧0〕からなるステップ構造とで構成された階段状構造(ステップ−テラス構造)を有しているSiC基板(以下、「炭化珪素半導体材料」と称する。)である。
本実施形態の炭化珪素半導体材料は、表面が(0001)面からなるテラス構造と(11−2n)面〔n≧0〕からなるステップ構造とで構成されたステップ−テラス構造となるように以下のようにして作製されるものである。
まず、例えばCVD装置のチャンバー内に、[0001]軸が[11−20]方向に1°以上傾いたSiC基板を入れ、炭素含有雰囲気下で加熱する。CVD法によるエピタキシャル成長を行なう前に、加熱によりSiC基板の表面に炭素を存在させることができ、炭素が多く存在する表面、特に炭素過剰な表面(カーボン過剰面)を形成することができる。
SiC基板の表面が炭素(カーボン)過剰であるとは、SiC(ストイキオメトリな状態の炭化珪素)の結合に関与しない過剰なカーボン(C;SiC[x>1]もしくはグラファイトなど)が表面に付着した状態の表面をいう。
炭素含有雰囲気は、CVD装置のチャンバー内に供給されるキャリアガスである水素ガスに、全ガス量の0.7%となる微量のアセチレン(C)ガスを添加して形成したものである。
炭素含有雰囲気は、Cガスの添加による以外に、例えば、CH、C、C、CClなどの他の炭素系ガスや、チャンバー内の炭素製品(グラファイト製のサセプタなど)からの脱離炭素を添加して形成することができる。
炭素系ガスを添加する場合、炭素含有雰囲気中における炭素系ガス濃度は、10%以下であるのが好ましく、より好ましくは5%以下であり、更に好ましくは1%以下である。下限値は0.001%である。
加熱は、100〜1900℃の範囲内で行なうのが好ましく、800〜1800℃の範囲内で行なうのがより好ましい。加熱時間は、表面に存在させる炭素の程度や条件等に応じて適宜選択することができ、0.01〜5時間が好適である。
炭素含有雰囲気下で加熱し、SiC基板に炭素が多く存在するカーボン過剰面を形成した後は、このカーボン過剰面の上にCVD法により、SiC結晶をエピタキシャル成長させる。このとき、SiC基板のカーボン過剰面には、周期性を有するようにしてステップ構造とテラス構造とが形成される。
SiC基板としては、4H−SiC基板、6H−SiC基板が好ましく、CMP研磨(Chemical Mechanical Polish)された基板、鏡面研磨された基板、および不規則階段が形成された基板のいずれであってもよい。
前記カーボン過剰面は、図2に示すように、X線光電子分光分析装置(XPS)で測定したC1sのスペクトルにおいて、SiC結合に由来する結合エネルギーにピークを有する信号における面積強度I282.8(ISiC)と、それより高エネルギー側にあるグラファイトもしくはSiC(x>1)に由来する結合エネルギーにピークを有する信号の面積強度I284.8(I)との比R(I284.8/I282.8)がR>0.2を満たす表面である。
前記X線光電子分光分析装置には、例えば、X線光電子分析装置ESCA LAB MKII(VG(株)製)を用いることができる。
前記R値が0.2を超えていると、炭素が多く存在するカーボン過剰面の形成が可能であり、カーボン過剰面の形成がより好適に行なえる点で、R値は1以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、R値が0.2以下であると、SiC結晶をエピタキシャル成長させたときに、周期性のあるステップ構造とテラス構造、特に幅40nm以上のテラス構造と高さ5nm以上のステップ構造とで構成される周期性のステップ−テラス構造を形成することはできない。
R値は、キャリアガスである水素ガスに添加される炭素系ガスまたは炭素製品からの脱離炭素の程度や、熱処理温度、時間などを所望により選択することによってコントロールすることができる。
なお、炭素はSiC基板の表面付近により多く分布しており、XPS測定では、SiC基板表面の法線方向と検出器とのなす角度が大きいほど得られる情報が表面から浅い領域の値で構成され、角度が大きいほどR値は大きくなることから、この不確かさを解消するために、SiC基板表面の法線方向と検出器とのなす角度を(例えば75°に)規定して測定を行なうことが望ましい。
ステップ構造の高さh(図1参照)としては、高い方が望ましく、具体的には5nm以上が好ましく、より好ましくは10nm以上、更に好ましくは20nm以上である。また、テラス構造は、そのテラス幅(w)が大きいほど望ましく、具体的には40nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましい。なお、ステップ高さhおよびテラス幅wは、原子間力顕微鏡(AFM)、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定することができる。
上記のようにして形成されたステップ−テラス構造は、エピタキシャル成長によって得られるものであるため、この構造を保ったままSiC結晶を成長させ得るので、SiCからなる量子細線、電子・光デバイスを好適に形成することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
市販の4H−SiC基板(4H−SiC(0001)8°off toward[11-20]Si面)を用意し、このSiC基板を有機溶媒で洗浄後、フッ化水素で酸化膜を除去した。そして、洗浄後のSiC基板をCVD装置に設けられたチャンバー内部に設置した。
このチャンバーには、図示しないが、キャリアガスとして水素(H)ガスを供給するための水素ガス供給系、炭素(C)源ガスとしてアセチレン(C)ガスを供給するためのC源ガス供給系、およびSi源ガスとしてSiHClガスを供給するためのSi源ガス供給系が接続されると共に、チャンバー内を加熱するための加熱装置が設けられており、SiC基板へのカーボン過剰面の形成、およびステップ−テラス構造の形成が可能なようになっている。
チャンバー内部にSiC基板を設置した後、キャリアガスであるHガスを水素ガス供給系からチャンバー内に供給すると共に、C源ガス供給系からCガスを供給し、チャンバー内をCガスが0.7%添加されたC添加Hガス雰囲気(炭素含有雰囲気)を形成した。そして、C添加Hガス雰囲気下、1650℃にSiC基板を加熱した。このようにして、SiC基板に炭素が多く存在するカーボン過剰面の形成を試みた。
ここで、チャンバー内からSiC基板を取り出し、表面組成をXPS測定により評価した。すなわち、ESCA LAB MKII(VG(株)製)を用いてXPS測定を行なったところ、図2に示すように、SiC結合に由来する結合エネルギー282.8eVにピークを有する信号における面積強度I282.8と、それより0.5−3eV高エネルギー側にあるグラファイトもしくはSiC(x>1)に由来する結合エネルギー284.5eVにピークを有する信号における面積強度I284.8(=I)との2つからなるC1sスペクトルを得た。このとき、SiC基板表面の法線方向と検出器とのなす角度を75°とした。この2つのピークの面積強度比R(=I284.8/I282.8)は17であり、R>0.2を満たすカーボン過剰面が形成されていた。
続いて、1650℃の温度下、CVD法〔キャリアガス:水素(H)、原料ガス:SiHCl及びアセチレン(C)〕を用いた常法により、SiC基板のカーボン過剰面にSiC結晶を膜状にエピタキシャル成長させた。このようにして、SiC基板のカーボン過剰面にステップ−テラス構造を形成した。
−評価−
1.SiC基板の表面形状
エピタキシャル成長後のSiC基板を原子間力顕微鏡NV2000〔オリンパス(株)製;Atomic Force Microscope(AFM)〕を用いてXY方向に走査し、図3に示す像を撮影し、この像を観察してSiC基板の表面状態(3次元形状の状態)を評価した。その結果、図1に示すように、[1100]方向に筋状に伸びた周期性の構造が確認された。更に[11−20]方向の断面解析をあわせて行ない、階段状形状が周期的に形成されているのを確認した。
2.SiC基板の断面形状
透過型電子顕微鏡4000FX(日本電子(株)製;TEM)を用い、電子線の入射方向を[1100]として、エピタキシャル成長後のSiC基板の測定を行なった。その結果、(0001)面(テラス構造)と(11−2n)面〔n≧0〕(ステップ構造)とからなる階段状形状であることが確認され、ステップ高さh=25nm、テラス幅W=140nmであった。
(実施例2)
実施例1において、4H−SiC基板を、市販の6H−SiC基板(6H−SiC(0001)3.5°off toward[11-20]Si面)に代えると共に、チャンバーに接続されたC源ガス供給系により行なったCガスの供給を、SiC基板を保持するための図示しないカーボンサセプタ(グラファイト製基板ホルダー)を用いた脱離炭素による供給に代えたこと以外、実施例1と同様にして、SiC基板のカーボン過剰面にステップ−テラス構造を形成した。
本実施例においても、SiC基板を加熱してカーボン過剰面の形成を試みた後のエピタキシャル成長前において、実施例1と同様に、チャンバー内からSiC基板を取り出し、取り出されたSiC基板の表面組成をXPS測定により評価した。その結果、面積強度I282.8およびI284.8(=I)の2つからなるC1sスペクトルが得られた。この2つのピークの面積強度比R(=I284.8/I282.8)は10であり、R>0.2を満たすカーボン過剰面が形成されていた。
−評価−
1.SiC基板の表面形状
エピタキシャル成長後のSiC基板の表面状態(3次元形状の状態)を、実施例1と同様にして評価した結果、[1100]方向に筋状に伸びた周期性の構造が確認された。更に[11−20]方向の断面解析をあわせて行ない、階段状形状が周期的に形成されているのを確認した(図1参照)。
2.SiC基板の断面形状
実施例1と同様にして、エピタキシャル成長後のSiC基板の測定を行なった結果、(0001)面(テラス構造)と(11−2n)面〔n≧0〕(ステップ構造)とからなり、ステップ高さh=15nm、テラス幅W=120nmの階段状形状が形成されているのを確認した。
(実施例3)
実施例1において、4H−SiC基板を、市販のNドープSiC基板(N;4H−SiC(0001)8°off toward[11-20]Si面、窒素ドープ、キャリア濃度1×1019cm-3)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、カーボン過剰面の形成を試みた。このとき、面積強度比R(=I284.8/I282.8)は17であり、R>0.2を満たすカーボン過剰面が形成されていた。
続いて、1650℃の温度下、CVD法〔キャリアガス:H、原料ガス:SiHCl及びC、N型伝導用原料:N(ドープ量1×1019cm-3)〕を用いた常法により、NドープSiC基板のカーボン過剰面にSiC結晶を膜状にホモエピタキシャル成長させた。このようにして、図4に示すように、NドープSiC基板11のカーボン過剰面12の上にステップ−テラス構造(SiC層)13を形成した。
−評価−
ここで、下記評価1〜2を行なった。
1.SiC基板の表面形状
エピタキシャル成長後のNドープSiC基板の表面状態(3次元形状の状態)を、実施例1と同様にして評価した結果、[1100]方向に筋状に伸びた周期性の構造が確認された(図1参照)。
2.SiC基板の断面形状
実施例1と同様にして、エピタキシャル成長後のNドープSiC基板の測定を行なった結果、(0001)面(テラス構造)と(11−2n)面〔n≧0〕(ステップ構造)とからなり、ステップ高さh=1200nm、テラス幅W=150nmの階段状形状が形成されているのが確認された。
引き続いて、NドープSiC基板11のカーボン過剰面12に形成されたステップ−テラス構造13上に、CVD法〔キャリアガス:H、原料ガス:SiH及びC〕を用いた常法により、図4に示すように、膜厚150nmのノンドープSiC層(窒素ノンドープの4H−SiC)14をエピタキシャル成長させて積層した。
次いで、積層された4H−SiC層14上に更に、CVD法〔キャリアガス:H、原料ガス:SiH及びC、N型伝導用原料:N(ドープ量1×1019cm-3)〕を用いた常法により、図4に示すように、膜厚1μmのNドープSiC層(4H−SiC)15をエピタキシャル成長させて積層し、光導波路素子を作製した。
−評価−
3.導波性能
図4に示すように構成された光導波路素子に波長405nmの光を導入して導波性能を評価した。その結果、伝送損失は1dB/cm以下であった。
上記の各実施例では、Cガス0.7%を含むC添加Hガス雰囲気とした場合を中心に説明したが、炭素含有雰囲気は炭素系ガス濃度が10%以下である場合が好ましく、かかる場合も前記同様にして加熱を行なうことが可能であり、周期的な階段形状の発現により効果的であり、所望とする表面の形成に有効である。
本発明の実施形態で形成されたステップ−テラス構造を示す概略図である。 C1sのXPSスペクトルが、SiCに関する結合エネルギー(282.8eV付近)にピークを有する信号I282.8と、グラファイトもしくはSiCに関する結合エネルギー(284.5eV付近)にピークを有する信号I284.5とからなることを示すための図である。 本発明の実施形態で形成されたステップ−テラス構造を示すAFM画像である。 実施例3で作製した光導波路素子の構造を示す概略断面図である。
符号の説明
12…カーボン過剰面
13…ステップ−テラス構造からなるSiC層

Claims (5)

  1. (0001)面からなる幅40nm以上のテラスと、(11−2n)面〔n≧0〕からなる高さ5nm以上のステップとの階段状表面構造を有する半導体材料。
  2. 請求項1に記載の半導体材料を用いた半導体素子。
  3. 請求項1に記載の半導体材料の製造方法であって、
    [0001]軸が[11−20]方向に1°以上傾いたSiC基板を炭素含有雰囲気下で加熱してカーボン過剰な表面を形成し、前記表面にSiC結晶をエピタキシャル成長させる半導体材料の製造方法。
  4. 前記表面は、X線光電子分光分析装置(XPS)の測定における、SiCに関する信号の面積強度ISiCと、前記SiCに関する信号以外のカーボンに関する信号の面積強度Iとの比(I/ISiC;=R)がR>0.2を満たす表面である請求項3に記載の半導体材料の製造方法。
  5. 前記加熱は、炭素系ガス濃度が10%以下である炭素含有雰囲気下で行なわれる請求項3又は4に記載の半導体材料の製造方法。
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