JP2004176132A - ナノダイヤモンド膜及びその製造方法 - Google Patents

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Shusuke Gamo
秀典 蒲生
Hisahiro Ando
寿浩 安藤
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Abstract

【課題】種々の材質の基板上に低温で成膜可能な、ナノメートルオーダーの微細な結晶粒子からなる、表面が平滑なナノダイヤモンド膜およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】基体上に合成されて成り、結晶粒径が1nm以上、1000nm未満であるナノクリスタルダイヤモンドを主成分として含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナノメートルオーダーの微細なダイヤモンド結晶からなるナノダイヤモンド膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素原子のsp3混成軌道による共有結合により結合したダイヤモンドは、その高い結合エネルギーに起因して、他の材料には得られない特異な物性を有することは広く知られている。近年、化学的気相成長法(CVD)法を用いて、低圧で高品質の膜状のダイヤモンド(ダイヤモンド膜)を合成して成膜することが可能となった。成膜法としては、一般的に熱フィラメントCVDやマイクロ波CVDが用いられている。
【0003】
このようなダイヤモンド膜の成膜法によると、ダイヤモンド基板(天然あるいは高圧合成ダイヤモンド)上には、ホモエピタキシャル膜として単結晶ダイヤモンド膜を形成することができる。一方、シリコン、金属あるいは石英基板上には、ヘテロエピタキシャル膜として多結晶ダイヤモンド膜を形成することが出来る。
【0004】
しかしながら、確かにダイヤモンド基板上には高品質の単結晶ダイヤモンド膜が合成できるが、この場合、天然石あるいは高温高圧合成ダイヤモンドを基板として用いる必要があり、そのような基板の大きさは現状では最大でも10mm角程度が限界である。
【0005】
一方、ヘテロエピタキシャル膜すなわち多結晶ダイヤモンド膜は、シリコンなどの比較的大面積の基板上に成膜することができるが、多結晶であるため、表面の凹凸が著しく大きい。即ち、多結晶ダイヤモンド膜を構成する結晶粒子は粒径が1〜10μmと大きいため、膜表面の凹凸が大きいものであった。
【0006】
更に、ホモエピタキシャル膜及びヘテロエピタキシャル膜の合成には、いずれも800℃以上の高温の基板温度が必要であるため、高価なダイヤモンド、単結晶シリコン及び石英などの高耐熱性基板が必要とされる。従って、例えばディスプレイ用などのガラス基板や高分子基板のなどの安価で大面積対応の基板を用いることは不可能である。
【0007】
以上のように、従来のダイヤモンド膜はいづれも、基板材料などのコストあるいは大面積化などの面で実用化が困難であった。
【0008】
このようなことから、種々の材質の大面積の基板上に低温で成膜される、ナノメートルオーダーの微細な結晶粒子からなる、表面が平滑なナノダイヤモンド膜が望まれるが、そのような膜およびその成膜法は、未だ見出されていない。
【0009】
なお、カーボンナノチューブを1600℃以上、10GPa以上という高温高圧で、粒径20〜50nmサイズのダイヤモンドを作成する技術が見出されているが、これは膜ではなく、粒子である(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−66302号公報(請求項1,2)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、種々の材質の基体上に、それぞれの基体に適当な温度で成膜可能な、ナノメートルオーダーの微細な結晶粒子からなる、表面が平滑なナノダイヤモンド膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、基体上に合成された、結晶粒径が1nm以上、1000nm未満であるナノクリスタルダイヤモンドを主成分として含むことを特徴とするナノダイヤモンド膜を提供する。
【0013】
本発明のナノダイヤモンド膜は、結晶粒径がナノメーターオーダーであるが、個々のナノ粒子はダイヤモンド結晶であるため、単結晶あるいは多結晶ダイヤモンドと同様の物性を示す。即ち、本発明のナノダイヤモンド膜は、ナノサイズの結晶ながらダイヤモンドに特有の各種物性を有する。
【0014】
また、不純物元素のドープが可能で、ドープ種及び量により半導体制御が可能である。さらに、表面処理も有効で、各種官能基の付与による表面物性の改質も可能である。
【0015】
本発明のナノダイヤモンド膜は、不純物がドープされていることが望ましい。不純物としては、硫黄、硼素、酸素、隣、窒素および珪素からなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることが望ましい。
【0016】
ドープされる不純物の種類により、n型またはp型の不純物伝導性を示し、半導体特性が得られるとともに、高い電気伝導性を得ることが出来る。
【0017】
本発明のナノダイヤモンド膜が形成される基体は、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、及び高分子基板からなる群から選ばれた少なくとも一種とすることが出来る。即ち、本発明のナノダイヤモンド膜は、ダイヤモンド基板以外の実用的な基板上に、ダイヤモンドと同等の物性を有する膜として成膜され得る。例えば、500℃無いし900℃の高温プロセスに用いる実用的な基板として、シリコン基板、石英基板、金属基板、セラミック基板を使用し得る一方、300℃無いし500℃の低温プロセスに用いる実用的な基板としてガラス基板を、更に100℃〜300℃用に実用的な基板として、高分子基板を用いることが出来る。
【0018】
本発明のナノダイヤモンド膜は、膜の表面が電子供与基で終端されていることが望ましい。このように、ナノダイヤモンド膜の表面に電子供与基終端構造を形成することにより、膜の表面に導電性を付与することができる。また、本発明のナノダイヤモンド膜表面は低い仕事関数を有するため、特に、各種電極への応用において、高い電子放出特性や電子注入特性などの実用特性を得ることが可能である。
【0019】
また、本発明のナノダイヤモンド膜は、膜の表面が電子受容基で終端されていることが望ましい。このように、ナノダイヤモンド膜の表面に電子受容基終端構造を形成することにより、ナノダイヤモンド膜表面は高い仕事関数を有するため、特に、各種電極への応用において、高い正孔注入特性などの実用特性を得ることが可能である。
【0020】
更に、本発明のナノダイヤモンド膜を弗素や塩素などのハロゲン原子で終端した場合には、ナノダイヤモンド膜表面は低い摩擦係数を有するため、マイクロマシンなどの機械部品への応用に適し、また表面を疎水性、撥水性にすることが可能である。
【0021】
本発明は、基体上に、炭化水素及び水素を含む原料ガスを用いたプラズマCVD法により、プラズマ領域外において成膜することを特徴とするナノダイヤモンド膜の製造方法を提供する。
【0022】
本発明のナノダイヤモンド膜の製造方法では、CVD法に用いられる原料ガスの炭化水素と水素の割合を制御することにより、結晶性等の構造や導電性あるいは半導体特性等の異なるナノダイヤモンド膜を得ることができる。従って、用途に応じて物性を容易に制御することが可能となる。
【0023】
また、成膜は、プラズマ領域外で行われるため、成膜温度をより低温に保つことができ、粒径の制御が可能となる。
【0024】
本発明の方法において、基体温度が100℃以上900℃以下の条件で成膜することが望ましい。通常、単結晶及び多結晶ダイヤモンド膜の成膜温度は800℃以上であるが、本発明の方法では、成膜温度を大幅に低下させることが可能である。基体温度により、ナノダイヤモンド膜を構成する結晶粒子の粒径を制御することができ、各種構造及び物性制御が可能となる。
【0025】
本発明の方法では、ナノダイヤモンド膜は、マイクロ波プラズマCVD法で成膜することが望ましい。高密度プラズマ源であるマイクロ波プラズマを用いることにより、原料ガスである炭化水素をより効率よく分解することが可能となり、膜質の向上及び成膜のスループットを向上することが出来る。
【0026】
本発明の方法では、ナノダイヤモンド膜は、CVDチャンバー内の反応ガス流の下流に基体を設置して成膜することが望ましい。基体を反応ガスの下流に置くことにより、基体表面へのイオンの入射が容易となり、良好な膜質を得ることが出来る。
【0027】
本発明の方法では、原料ガスに、硫化水素または酸化硫黄、ジボラン、酸素、二酸化炭素、ホスフィン、アンモニアまたは窒素、およびシランからなる群から選ばれた少なくとも1種の添加ガスを加えることも可能である。このような添加ガスの種類及び添加料を制御することにより、結晶性等の構造及び導電性等の物性の異なるダイヤモンド膜を得ることが可能となり、物性向上の制御が容易となる。
【0028】
本発明の方法では、ナノダイヤモンド膜は、100℃から900℃の広範囲の基体温度で作製可能であるため、各種実用基板を用いることができる。即ち、本発明の方法に用いられる基体は、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、及び高分子基板からなる群から選ばれた少なくとも一種とすることが出来る。本発明の方法によると、ダイヤモンド基板以外の実用的な基板上に、ダイヤモンドと同等の物性を有するナノダイヤモンド膜を成膜することが出来る。例えば、500℃〜900℃の高温プロセスに用いる実用的な基板として、シリコン基板、石英基板、金属基板、セラミック基板を使用し得る一方、300℃〜500℃の低温プロセスに用いる実用的な基板として、ガラス基板を、更に100℃〜300℃用に実用的な基板として、高分子基板を用いることが出来る。
【0029】
本発明の方法では、プラズマCVDによりナノダイヤモンド膜を成膜した後、マイクロ波あるいは高周波を用いて、ナノダイヤモンド膜表面に水素プラズマ処理を施すことができる。この水素プラズマ処理により、ナノダイヤモンド膜表面を電子供与基である水素で終端することが出来、その結果、化学的に非常に安定な表面状態が得られ、更には、表面伝導現象により高電気伝導率を示すとともに負の電子親和力を示し、また低仕事関数表面を得ることが可能である。
【0030】
本発明の方法では、プラズマCVDによりナノダイヤモンド膜を成膜した後、マイクロ波または高周波を用いて、ナノダイヤモンド膜表面に弗素系あるいは塩素系ガスによるプラズマ処理を施すことが出来る。このハロゲン化プラズマ処理により、ナノダイヤモンド膜表面を電子受容基であるハロゲン原子で終端することが出来、その結果、化学的に非常に安定な表面状態が得られ、更には、低摩擦係数を示し、また高仕事関数表面を得ることが可能である。
【0031】
以上の本発明の方法によると、高品質のダイヤモンドを、広範囲の基体温度で実用基板上に成膜することが出来る。また、結晶粒子はナノメーターオーダーの粒径を有すため、表面形状も平坦であり、実用途に適した膜を作製することが出来る。更に、不純物制御ならびに表面を制御することが可能となり、ナノダイヤモンド膜表面に実用に適した各種機能性を容易にかつ制御性高く付与することができる。
【0032】
また、不純物制御により半導体特性が得られ、高電子移動度および高正孔移動度を有するダイヤモンド膜として、広範な用途に適用することが出来る。例えば、荷電粒子線マスク、リソグラフィー用ハードマスク、マイクロマシーン、工具及び磁気ヘッドの被覆材料、冷陰極電子源、電界発光素子ならびに液晶ディスプレイなどの薄型ディスプレイデバイス用及び太陽電池用電極膜、表面弾性波素子、バイオチップ、電気化学反応用電極、二次電池ならびに燃料電池用電極等の炭素系材料の応用分野に適用することが可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るナノダイヤモンド膜について説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係るナノダイヤモンド膜を示す断面図である。
【0035】
支持基板(基体)1としては、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板または高分子基板などを用いることができる。
【0036】
また、ここでは、平面基板を図示しているが、立体的な基体、例えば円筒状体、球体であってもよい。
【0037】
支持基板1上に成膜されたナノダイヤモンド膜2は、少なくとも結晶粒径が1nm以上、1000nm未満のダイヤモンド結晶粒子を含む。このときナノダイヤモンド膜は、結晶粒径が1nm未満では、微結晶質で粒界が多いか又は非晶質成分が多く、ダイヤモンドが有する固有の特性が得られない。また、粒径が1000nm以上では、表面の凹凸が大きくなり、パターニングなどの加工プロセス等に不適であり、また他材料との積層構造を作製しにくい等、実用途に不適となる。好ましい結晶粒径の範囲は、10〜100nmである。
【0038】
なお、本発明のナノダイヤモンド膜は、1nm未満、1000nmを超える結晶粒径の結晶粒子を完全に排除することを意図するものではなく、1nm未満、1000nmを超える結晶粒径の結晶粒子がわずかに存在しても、充分に本発明の効果を可能である。即ち、ナノダイヤモンド膜中の80%以上が結晶粒径1nm以上、1000nm未満のダイヤモンド結晶粒子であればよい。
【0039】
また、本発明のナノダイヤモンド膜は、不純物、特に、硫黄、硼素、酸素、窒素および珪素のいずれか一種以上をドープしたものであるのが望ましい。これらの不純物をドープすることで、例えばドナーとして機能する硫黄、窒素、アクセプタとして機能する硼素は、不純物伝導により膜自体の導電性を向上させることができ、更には半導体特性を得ることも可能である。
【0040】
ナノダイヤモンド膜中にドープされる不純物の濃度は、ナノダイヤモンド膜の特性を損なわない範囲であればよく、例えば1016〜1021/cmである。
【0041】
ナノダイヤモンド膜の膜厚は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択することが可能である。
更に、ナノダイヤモンド膜の表面は、電子供与基で終端されていることが望ましい。電子供与基としては、H基、OR(RはHまたはアルキル基)基を挙げることが出来る。このような、表面化学吸着構造をとることにより、表面導電層が形成され高導電性を得ることができるとともに、負の電子親和力及び低仕事関数表面を有するナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0042】
ナノダイヤモンド膜の表面をH基で終端する方法としては、プラズマCVDによる成膜後、ナノダイヤモンド膜の表面に水素プラズマ処理を施す方法が挙げられる。また、ナノダイヤモンド膜の表面をOR基で終端する方法としては、プラズマCVDによる成膜後、ナノダイヤモンド膜の表面を、ウィリアムソン法で処理する方法が挙げられる。
【0043】
また、一方では、ナノダイヤモンド膜の表面は、電子受容基で終端されていることが望ましい。電子受容基としては、F基、Cl基を挙げることが出来る。このような、表面化学吸着構造をとることにより、低い摩擦特性及び高仕事関数表面を有するナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0044】
ナノダイヤモンド膜の表面をF基、Cl基で終端する方法としては、プラズマCVDによる成膜後、ナノダイヤモンド膜の表面に弗素系あるいは塩素系ガスによるプラズマ処理を施す方法が挙げられる。弗素系ガスとしては、CF、SF、塩素系ガスとしては、Cl、CClを用いることが出来る。
【0045】
以上のように構成される本実施形態に係るナノダイヤモンド膜では、粒径を制御あるいは不純物を添加することで、膜の特性を制御することが可能である。粒径の制御は、成膜の際の基板温度を制御することにより行うことが出来る。不純物の添加による膜特性の制御は、不純物の種類、ドープ量を制御することにより行うことが出来る。
【0046】
本実施形態に係るナノダイヤモンド膜は、結晶性が高いため、ダイヤモンドと同等の各種物性を有する。また、表面が非常に平坦であるため、微細加工及び積層デバイスの形成を容易に行うことが出来る。例えば、高硬度、高ヤング率、高化学耐性、高耐熱性、高熱伝導性、ワイドバンドギャップ、高抵抗率等の各種用途への適用を可能とする優れた物性を有する。
【0047】
次に、以上説明した本実施形態に係るナノダイヤモンド膜の製造方法について説明する。
本実施形態に係るナノダイヤモンド膜は、炭化水素と水素を含む原料ガスを用いてCVD法により成膜することができる。この場合、水素は、炭化水素のための希釈ガスとしての役割と、結晶化促進のための役割の双方の役割を果たしているものと考えられる。炭化水素と水素の割合は、炭化水素の種類にもよるが、通常、1:99〜50:50、特に好ましくは5:95〜20:80である。原料ガス中の水素の割合が少なすぎる場合には、アモルファスカーボンとなり、多すぎる場合には、1000nm以上の粒径の粒子が多いダイヤモンド膜となる。
【0048】
なお、炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチレン等を用いることが出来るが、これらの中ではメタンが最も好ましい。
【0049】
また、炭化水素と水素を含む原料ガスに、硫化水素または酸化硫黄、ジボラン、酸素、二酸化炭素、ホスフィン、アンモニアまたは窒素、およびシランからなる群から選ばれた少なくとも1種を加えることも可能である。このような添加ガスの割合を制御することにより、結晶性等の構造及び導電性等の物性の異なるダイヤモンド膜を得ることが可能となり、物性向上の制御が容易となる。
【0050】
本発明のナノダイヤモンド膜は、20℃以上900℃以下、好ましくは300℃以上、600℃以下の範囲の基板温度で成膜することが望ましい。その結晶粒径は、基板温度により制御することが出来る。
【0051】
また、本発明のナノダイヤモンド膜は、高密度プラズマ源であるマイクロ波プラズマCVD法、またはECRプラズマ法を用いて成膜することができる。これらの方法によると、原料である炭化水素をより効率よく分解することが可能となり、膜質及びスループットの向上が可能となる。
【0052】
更に、本発明のナノダイヤモンド膜は、プラズマCVD法を用いる場合、プラズマ領域の外で成膜することが必要である。プラズマ領域の外では、成膜温度をより低温に維持することができ、かつラジカルを有効に使用できるので、1nm以上、1000nm未満の粒径のナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0053】
また、本発明のナノダイヤモンド膜は、CVDチャンバー内の反応ガス流の下流に基板を設置して作製することが望ましい。反応ガスの下流に置くことで、ラジカルの入射が容易となり、良好な膜質を得ることができる。
【0054】
ここでナノダイヤモンド膜は、500℃〜900℃の基体温度では、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板を用いることができる。また、300℃〜500℃の基体温度では、前記基板の他ガラス基板を、100℃〜300℃の基体温度では、高分子基板を用いることができる。
【0055】
例えば、基体としてシリコン基板を用いると、荷電粒子線マスクやリソグラフィー用ハードマスク、マイクロマシーンなどの応用に適したナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0056】
また、基体としてガラス基板または高分子基板を用いた場合、冷陰極電子源、電界発光素子ならびに液晶ディスプレイなどの薄型ディスプレイデバイス用及び太陽電池用電極膜等に応用するに適したナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0057】
さらに、基体として金属(基板と限らず立体形状でも可)を用いた場合には、電気化学電極あるいは工具、磁気ヘッドへの被覆膜として応用するに適したナノダイヤモンド膜を得ることができる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0059】
実施例1
図2(a)に示すように、厚み525μmの単結晶シリコン基板11上に、マイクロ波プラズマCVD装置を用いて、ナノダイヤモンド膜12を成膜した。
【0060】
マイクロ波プラズマCVDの条件は、次の通りである。
【0061】
原料ガス:メタン(流量2sccm)、水素(流量18sccm)
ドープガス:硫化水素(原料ガスに対し0.01〜5体積%)
基板温度:500℃
反応圧力:40Torr
MWパワー:500W。
【0062】
以上の条件のマイクロ波プラズマCVDにより、膜厚500nmのナノダイヤモンド膜12を成膜した。成膜終了時、ナノダイヤモンド膜12の表面に、水素プラズマ処理を5分間施した。
【0063】
以上のように作製されたナノダイヤモンド膜12を、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、ナノメーターオーダーの結晶粒径を確認することができた。また同時に、電子線エネルギー損失分光法(EELS)により、sp3(ダイヤモンド結合)の存在を確認することができた。
【0064】
また、X線光電子分光法(XPS)により表面の吸着種を同定した結果、炭素のみが検出され、酸素は存在しないことが確認された。更に、紫外線光電子分光法(UPS)による測定から、負の電子親和力(NEA)が確認された。表面の電気伝導性を測定した結果、数kΩのシート抵抗が得られた。
【0065】
実施例2
図2(b)に示すように、厚み1.1mmのガラス基板21上に、マイクロ波プラズマCVD装置を用いて、ナノダイヤモンド膜22を成膜した。
【0066】
マイクロ波プラズマCVDの条件は、次の通りである。
【0067】
原料ガス:メタン(流量2sccm)、水素(流量18sccm)
ドープガス:硫化水素(原料ガスに対し0.01〜5体積%)
基板温度:300℃
反応圧力:40Torr
MWパワー:500W。
【0068】
以上の条件のマイクロ波プラズマCVDにより、膜厚500nmのナノダイヤモンド膜22を成膜した。成膜終了時、ナノダイヤモンド膜22の表面に、水素プラズマ処理を5分間施した。
【0069】
その結果、本実施例においても、実施例1で得たのと同様のナノダイヤモンド膜22が得られた。
【0070】
実施例3
図2(c)に示すように、厚み1mmの高分子基板31上に、マイクロ波プラズマCVD装置を用いて、ナノダイヤモンド膜32を成膜した。
【0071】
マイクロ波プラズマCVDの条件は、次の通りである。
【0072】
原料ガス:メタン(流量2sccm)、水素(流量18sccm)
ドープガス:硫化水素(原料ガスに対し0.01〜5体積%)
基板温度:100℃
反応圧力:40Torr
MWパワー:200W。
【0073】
以上の条件のマイクロ波プラズマCVDにより、膜厚300nmのナノダイヤモンド膜32を成膜した。成膜終了時、ナノダイヤモンド膜32の表面に、水素プラズマ処理を5分間施した。
【0074】
その結果、本実施例においても、実施例1で得たのと同様のナノダイヤモンド膜32が得られた。
【0075】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のナノダイヤモンド膜は、結晶粒径1nm以上1000nm未満のナノクリスタルダイヤモンドを主成分として含むものであるため、ダイヤモンドと同等の物性を示すとともに、不純物ドープにより半導体特性を発現することが出来、更に表面処理により表面物性を制御することが可能である。また、表面の平坦性に優れ、かつ低温で成膜可能であるため、シリコン基板、ガラス基板、高分子基板等の様々な基板上に成膜することが出来る。従って、ダイヤモンドの優れた材料物性を保ちつつ、実用基板上に容易に成膜することが出来ることから、様々なアプリケーションに適応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナノダイヤモンド膜を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例に係るナノダイヤモンド膜の製造プロセスを示す断面図。
【符号の説明】
1…基体
2、12,22,32…ナノダイヤモンド膜
11…単結晶シリコン基板
21…ガラス基板
31…高分子基板

Claims (14)

  1. 基体上に合成された、結晶粒径が1nm以上、1000nm未満であるナノクリスタルダイヤモンドを主成分として含むことを特徴とするナノダイヤモンド膜。
  2. 膜中に不純物がドープされていることを特徴とする請求項1に記載のナノダイヤモンド膜。
  3. 前記不純物は、硫黄、硼素、酸素、燐、窒素および珪素からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2に記載のナノダイヤモンド膜。
  4. 前記基体が、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板および高分子基板からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜。
  5. 膜の表面が電子供与基で終端されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜。
  6. 膜の表面が電子受容基で終端されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜。
  7. 基体上に、炭化水素及び水素を含む原料ガスを用いたプラズマCVD法により、プラズマ領域外において成膜することを特徴とするナノダイヤモンド膜の製造方法。
  8. 基体上に、炭化水素及び水素を含む原料ガスを用いたプラズマCVD法により、プラズマ領域外であって、かつ原料ガス流の下流に基板を設置し、成膜することを特徴とするナノダイヤモンド膜の製造方法。
  9. 前記原料ガスに、硫化水素、ジボラン、二酸化炭素及び酸素からなる群から選ばれた少なくとも1種の添加ガスが添加されることを特徴とする請求項7又は8に記載のナノダイヤモンド膜の製造方法。
  10. 20℃以上900℃以下の基体温度で成膜することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のナノダイヤモンドの製造方法。
  11. マイクロ波プラズマCVD法により成膜することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜の製造方法。
  12. 上記基体が、シリコン基板、石英基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板または高分子基板の少なくとも一種であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜の製造方法。
  13. 成膜されたナノダイヤモンド膜に、マイクロ波あるいは高周波を用い、水素プラズマ処理を施すことを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜の製造方法。
  14. 成膜されたナノダイヤモンド膜に、マイクロ波または高周波を用い、弗素系あるいは塩素系ガスを用いてプラズマ処理を施すことを特徴とする請求項7〜13のいずれかに記載のナノダイヤモンド膜の製造方法。
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