JPH06334171A - ダイヤモンド薄膜素子の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド薄膜素子の製造方法

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JPH06334171A
JPH06334171A JP5118847A JP11884793A JPH06334171A JP H06334171 A JPH06334171 A JP H06334171A JP 5118847 A JP5118847 A JP 5118847A JP 11884793 A JP11884793 A JP 11884793A JP H06334171 A JPH06334171 A JP H06334171A
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JP
Japan
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thin film
diamond thin
diamond
film element
heat treatment
Prior art date
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Pending
Application number
JP5118847A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Matsuyama
秀昭 松山
Keiko Yamada
恵子 山田
Tomoko Endo
知子 遠藤
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダイヤモンド薄膜を成膜後、酸素中で高温処理
すると、その上に電極を設けたときのショットキー接合
特性が改善されるが、危険性があること、装置が高価で
あるという問題を解決する。 【構成】大気中で400 〜700 ℃の温度で熱処理すること
により、大気中の酸素が反応して膜中のグラファイト等
の炭素成分を選択的に除去する効果が得られ、ショット
キー接合特性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CVD法により合成し
たダイヤモンド膜を用いてショットキー接合を形成する
ダイヤモンド薄膜素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な宝石であるダイヤモンドが最も
硬い物質であることはよく知られ、切削工具や研磨材な
どとして工業的にも重要な材料の一つとなっている。こ
の他にも、ダイヤモンドはSiやGeと同じIV族に属し、
半導体としての性質も有する。Siと比較するとエネルギ
ー・ギャップが大きいばかりでなく、キャリア移動度、
飽和ドリフト速度、絶縁破壊電界や熱伝導率なども大き
いことなどは以前より報告されていた。このダイヤモン
ドの優れた性質を利用することにより、高温動作デバイ
ス、高パワーデバイス、青色発光素子等の材料として応
用が期待されていたが、良質で大面積のダイヤモンド膜
が合成できなかった。近年、このダイヤモンド膜を気相
合成 (CVD) 法で作る技術が開発され、半導体素子と
しての応用が注目されている。実際に、サーミスタ、シ
ョットキーダイオード、FET、発光素子などの試作が
盛んに行われている。
【0003】ダイヤモンドは炭素原子からなる結晶であ
るが、通常の環境下において安定相でない。準安定相で
あるダイヤモンドを合成する手法がCVD法である。C
4などの炭素から構成されるガスと多量のH2 ガスを
活性化し、600 〜1200℃の高温にしたSiなどの基板上に
ダイヤモンドを成膜する方法である。H2 ガスは活性化
されると反応性の高い原子状水素となり、ダイヤモンド
と同時に析出する安定相であるグラファイト成分を再蒸
発させる。これらのガスを活性化するやり方が種々考案
され、熱フィラメントCVD法、μ波プラズマCVD
法、直流プラズマ・ジェットCVD法などと名付けられ
ている。合成されたダイヤモンドは、基板がダイヤモン
ドやc−BNからなる場合を除いて多結晶となる。
【0004】半導体であるダイヤモンドにとって不純物
元素の制御は重要な技術である。ダイヤモンドの場合、
Bを不純物元素として添加すると、価電帯の上から0.34
eVにアクセプタ準位ができ、p形半導体となることが知
られている。一方、良質のn形半導体は得られていな
い。Nを不純物元素として添加しても伝導帯の下から4
eVの深い位置にドナー準位ができるため半導体特性を示
さない。また、P元素は原子半径 (0.11nm) がC元素の
それ (0.077nm)と比較して大きく、ダイヤモンド中への
ドーピングが難しいのが現状である。
【0005】p形半導体しか得られていないダイヤモン
ドを半導体素子に応用するあたり、金属との接触におけ
るショットキー特性が重要となる。CVD法で合成した
ダイヤモンド膜は表面にグラファイト等の成分が残留
し、また、多結晶ダイヤモンド膜においては結晶粒界に
もこれらの成分が存在すると言われている。このため、
ショットキー特性が十分良いとは言えない。しかし、酸
素にはグラファイト等の炭素成分を選択的に除去する作
用があり、例えばMori. Kawarada and Hiraki 、Applie
d Physics Letters 、vol.58 (1991) p.540 に記載され
ているように、CrO3 のH2 SO4 溶液中で煮沸する
か、酸素プラズマ中でさらすことがショットキー接合の
形成に有効であるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガス中での処理により
ショットキー接合特性を改善することは、反応の均一性
の点ですぐれているが、高温酸素による処理は危険が伴
い、設備が大掛りとなる欠点がある。本発明の目的は、
このような欠点を除き、危険性のないガス中の処理によ
りショットキー接合特性を改善するダイヤモンド薄膜素
子の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のダイヤモンド薄膜素子の製造方法は、C
VD法によって基板上に成膜したp形ダイヤモンド薄膜
を大気中で熱処理したのち、その表面にショットキー接
合を形成する電極を被着するものとする。そして、熱処
理温度が400 ℃から700 ℃の範囲にあること、CVD法
がメタンと水素とジボランの混合ガスを原料とするμ波
プラズマCVD法であること、電極がAlからなることが
有効である。
【0008】
【作用】空気中に約20%の酸素が含まれるので、大気中
の熱処理は、酸素ガスによる処理と同様の効果があり、
空気の加熱による危険性はなく、熱処理装置も簡単な装
置ですむ。
【0009】
【実施例】基板として、ダイヤモンド粉で超音波により
傷付け処理をしたシリコン板を用い、μ波プラズマCV
D装置により次の条件でp形ダイヤモンド膜を合成し
た。 原料ガス:CH4 +H2 +B2 6 CH4 流量 0. 5sccm H2 流量 99. 5sccm 反応圧力:30Torr μ波出力:約200W 基板温度:約800℃ 合成時間:6時間 得られたp形ダイヤモンド膜のほう素濃度は約1018cm-3
であった。このあと、次の条件で熱処理を行った。
【0010】 雰 囲 気:大気中 熱処理温度:300〜800℃ 熱処理時間:30分 そしてショットキー接合特性を、熱処理を終えたダイヤ
モンド膜をAlとの点接触における電流・電圧特性により
評価した。図1は、順方向と逆方向に4Vの電圧を加え
た時の電流値を各熱処理温度に対して図示したものであ
る。図中、線11は順方向、線12は逆方向の電流値であ
る。図より熱処理温度400 ℃以上で整流特性が明らかに
改善している。
【0011】さらに、走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、熱処理温度700 ℃を超えるとダイヤモンド膜の結晶
粒子の自形が崩れている。これは、ダイヤモンドが酸化
したことによると思われる。また、熱処理温度800 ℃で
は電流−電圧特性の測定が不可能であった。これも、酸
化の影響によると思われる。従って熱処理温度は400〜7
00 ℃が適当である。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、ダイヤモンド薄膜をC
VD法で合成後、大気中で熱処理することにより、酸素
処理と同一の効果を生じ、ショットキー接合特性を改善
することができた。これにより、熱処理の際の危険性が
減少し、簡単な熱処理装置で特性良好なダイヤモンド薄
膜素子の製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の根拠となるダイヤモンド薄膜の熱処理
温度とAlとの点接触における電流・電圧特性との関係線
【符号の説明】
11 順方向電流 12 逆方向電流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相合成法によって基板上に成膜したp形
    ダイヤモンド薄膜を大気中で熱処理したのち、その表面
    にショットキー接合を形成する電極を被着することを特
    徴とするダイヤモンド薄膜素子の製造方法。
  2. 【請求項2】熱処理温度が400 ℃から700 ℃の範囲にあ
    る請求項1記載のダイヤモンド薄膜素子の製造方法。
  3. 【請求項3】気相合成法がメタンと水素とジボランの混
    合ガスを原料とするマイクロ波プラズマCVD法である
    請求項1あるいは2記載のダイヤモンド薄膜素子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】電極がアルミニウムからなる請求項1、2
    あるいは3記載のダイヤモンド薄膜素子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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