JP2007120363A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】打撃振動音を低減できる可変容量圧縮機の提供を図る。
【解決手段】ハウジング4と、ハウジング4内で回転自在な駆動軸10と、駆動軸10に固定されて駆動軸10と一体的に回転する回転部材21と、駆動軸10に傾動自在に装着された傾動部材24と、回転部材21と傾動部材24とを連結して傾動部材24の傾動を許容しつつ回転部材21の回転トルクを傾動部材24に伝達する連結機構40と、傾動部材24の回転運動に伴って往復動するピストン29と、を備える。ハウジング4のスラスト受面61と回転部材21のスラスト受面63と、がスラスト軸受20を挟んで対向配置される。回転部材21のスラスト受面63は、傾動部材の上死点TDCに対応する位置およびその近傍が他の部分よりもハウジング4のスラスト受面61側に盛り上がっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変容量圧縮機に関する。
例えば特許文献1〜3に開示される可変容量圧縮機は、クランク室およびシリンダボアを有するハウジングと、ハウジングに回転自在に支持されてクランク室内で回転自在な駆動軸と、駆動軸に固定されて駆動軸と一体的に回転するロータと、駆動軸に傾動自在に装着される斜板と、ロータから斜板へ回転トルクを伝達しながら斜板の傾斜角を変化させるためにロータと斜板とを連結する連結機構と、斜板に係留されてシリンダボア内で往復動するピストンと、を備えて構成されている。駆動軸を回転させると、駆動軸、ロータ、連結機構を介して斜板が回転し、ピストンがシリンダボア内で往復動し、被圧縮媒体が圧縮される。圧縮量を変化させる際には、斜板の傾斜角を変化させることでつまりピストンのピストンストロークを変化させることで、圧縮量を変化させることができる。
ハウジングとロータとの間にはスラスト軸受が介在しており、ピストン、斜板、連結機構を通じてロータに作用する圧縮反力を、スラスト軸受を介してハウジングで受け止めている。
ロータに加わる圧縮反力は、ロータの周方向において均一ではなく斜板の上死点位置(連結機構がある位置)の近傍で最も大きく逆に斜板の下死点位置(連結機構とは駆動軸を挟んで逆側の位置)の近傍で最も小さくなる。
また、斜板が回転する際に、斜板の上死点位置がピストンに対向する位置にくると斜板の上死点位置には大きな圧縮反力が加わるが、斜板の上死点位置がピストンとピストンとの間にくると斜板の上死点位置に加わる圧縮反力が弱まる。そのため、斜板の上死点位置では、大きな圧縮反力が断続的に加わる。
特開2003−172417号公報 特開平10−176658号公報 特開2000−18156号公報
ここで、ハウジングのスラスト受面およびロータのスラスト受面はいずれも駆動軸に対して直交する面となるように平面加工されているが、加工ばらつきにより生じるスラスト受面のうねりを完全には無くすことはできない。そのため、製品によっては、ロータのスラスト受面が、斜板の上死点側でへこみ逆に斜板の下死点側で盛り上がった形状になることがある。このようなうねりを有する製品では、下死点側では両スラスト受面が同士の間に隙間なくスラスト軸受が挟み込まれることとなり、逆に上死点側では両スラスト受面同士の間に隙間が生じた状態でスラスト軸受を挟みこむこととなる。
そのため、斜板の上死点に大きな圧縮反力が断続的に加わると、ロータの斜板の上死点に対応する部分が、スラスト軸受と衝突を繰り返し、打撃振動音が発生してしまう。
本発明は前記従来技術の課題に着目して為されたもので、スラスト軸受を挟んで対向配置されるハウジングのスラスト受面と回転部材のスラスト受面との間の打撃振動音を低減できる可変容量圧縮機の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、可変容量圧縮機であって、ハウジングと、前記ハウジング内で回転自在な駆動軸と、前記駆動軸に固定されて前記駆動軸と一体的に回転する回転部材と、前記駆動軸に傾動自在に装着された傾動部材と、前記回転部材と前記傾動部材とを連結して前記傾動部材の傾動を許容しつつ前記回転部材の回転トルクを前記傾動部材に伝達する連結機構と、前記傾動部材の回転運動に伴って往復動するピストンと、を備え、
スラスト軸受を挟んで前記ハウジングのスラスト受面と前記回転部材のスラスト受面とが対向配置され、前記ハウジングのスラスト受面と前記回転部材のスラスト受面との間のクリアランスは、前記回転部材のうち連結機構が設けられる部分およびその近傍が、最小になっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、可変容量圧縮機であって、ハウジングと、前記ハウジング内で回転自在な駆動軸と、前記駆動軸に固定されて前記駆動軸と一体的に回転する回転部材と、前記駆動軸に傾動自在に装着された傾動部材と、前記回転部材と前記傾動部材とを連結して前記傾動部材の傾動を許容しつつ前記回転部材の回転トルクを前記傾動部材に伝達する連結機構と、前記傾動部材の回転運動に伴って往復動するピストンと、を備え、
スラスト軸受を挟んで前記ハウジングのスラスト受面と前記回転部材のスラスト受面とが対向配置され、前記回転部材のスラスト受面は、前記連結機構が位置する部分およびその近傍が他の部分よりも盛り上がっていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、斜板の上死点側ではロータのスラスト受面がスラスト軸受を介してハウジングのスラスト受面に密着しており、これにより、斜板の上死点位置に断続的に大きな圧縮反力が加わっても打撃振動音が発生しにくくなり、従来に比べて打撃振動音を低減できる。
以下、本発明の実施形態にかかる可変容量圧縮機を図面を参照しつつ説明する。
「可変容量圧縮機」
まず可変容量圧縮機の全体構造を説明する。図1は可変容量圧縮機の全体断面図である。
図1に示すように本実施形態の可変容量圧縮機1は、円周方向に等間隔に配置された複数(この例では5つ(図7参照))のシリンダボア3を有するシリンダブロック2と、該シリンダブロック2の前端面に接合され該シリンダブロック2との間にクランク室5を形成するフロントハウジング4と、シリンダブロック2の後端面にバルブプレート9を介して接合され吸入室7および吐出室8を形成するリアハウジング6と、を備えている。これらシリンダブロック2とフロントハウジング4とリアハウジング6とは、複数のスルーボルト13によって締結固定される。これらシリンダブロック2とフロントハウジング4とリアハウジング6とは、複数のスルーボルト13によって締結固定される。
バルブプレート9は、シリンダボア3と吸入室7とを連通する吸入孔11と、シリンダボア3と吐出室8とを連通する吐出孔12と、を備えている。
バルブプレート9のシリンダブロック2側には、吸入孔11を開閉する図示せぬ吸入弁機構が設けられ、一方、バルブプレート9のリアハウジング6側には、吐出孔12を開閉する図示せぬ吐出弁機構が設けられている。バルブプレート9とリアハウジング6との間には図示せぬガスケットが介在し、吸入室7と吐出室8の密閉性が保持されている。
シリンダブロック2およびフロントハウジング4の中心の軸受穴としての中央貫通口14、18にはラジアル軸受15、19を介して駆動軸10が軸支され、これにより駆動軸10がクランク室5内で回転自在となっている。
なお、駆動軸10に固定されたロータ21の前端面とリアハウジング6の内壁面との間にスラスト軸受20が介在しており、シリンダブロック2の中央貫通口14に固定された固定部材としての調整ネジ17と駆動軸10の後端面との間にスラスト軸受16が介在している。これらスラスト軸受16、20により、駆動軸10の軸方向の移動が規制されている。この例のスラスト軸受16、20も、一対のレースと、一対のレース間に狭持される転動体としての複数のニードルと、一対のレース間で複数のニードルを転動自在に保持するリテーナと、を備えて構成されている。
クランク室5内には、前記駆動軸10に固設された回転部材としてのロータ21と、駆動軸10に軸方向に向けてスライド自在に装着されたスリーブ22と、スリーブ22にピボットピン61により連結されてスリーブ22に対して傾動可能な傾動部材としての斜板24と、が設けられている。つまり、斜板24は、駆動軸10にスリーブ22とピボットピン61を介して装着されることで、駆動軸10に対して傾動自在で且つ駆動軸10の軸方向にスライド自在に装着されている。この例では斜板24は、スリーブ22に傾動および回動可能に装着されたハブ25と、このハブ25のボス部25aに固定された斜板本体26と、を備えてなる。
各シリンダボア3にはピストン29が摺動自在に収容されており、このピストン29は半球状の一対のピストンシュー30、30を介して斜板24に連結されている。
回転部材としてのロータ21と、傾動部材としての斜板24と、の間には連結機構40が介在しており、この連結機構40により斜板24の傾角の変動を許容しつつロータ21の回転トルクを斜板24に伝達できるようになっている。
斜板24の傾斜角は、スリーブ22がリターンスプリング52に抗してシリンダブロック2側に近接移動すると斜板24の傾斜角が減少し、一方、スリーブ22がリターンスプリング51に抗してシリンダブロック2から離れる方向に移動すると斜板24の傾斜角が増大する。
駆動軸10が回転すると、駆動軸10と一体でロータ21が回転し、このロータ21の回転が連結機構40を介して斜板24に伝達される。斜板24の回転は、一対のピストンシュー30、30を介してピストン29の往復動に変換される。ピストン29がシリンダボア3内で往復動すると、吸入室7内の冷媒がバルブプレート9の吸入孔11を通じてシリンダボア3内に吸入されたのちシリンダボア3内で圧縮され、圧縮された冷媒がバルブプレート9の吐出孔12を通じて吐出室8へと吐出される。
冷媒の吐出容量を変化させるには、斜板24の傾斜角を変化させてピストンストロークを変化させる。より具体的には、ピストン29の後面側のクランク室圧Pcとピストン29の前面側の吸入室圧Psの差圧(圧力バランス)により、斜板24の傾角を変化させてピストンストロークを変化させる。そのため、この可変容量圧縮機には、圧力制御機構が設けられている。圧力制御機構は、クランク室5と吸入室7とを連通する抽気通路(図示せぬ)と、クランク室5と吐出室8とを連通する給気通路(図示せぬ)と、この給気通路の途中に設けられ給気通路を開閉制御する制御弁33と、を有する。
制御弁33によって給気通路を開くと、給気通路を通じて吐出室8からクランク室5に高圧の冷媒ガスが流れ込み、これによりクランク室5内の圧力が上昇する。クランク室5内の圧力が上昇すると、スリーブ22がシリンダブロック2側に近接移動しつつ斜板24の傾斜角が減少することで、ピストンストロークが小さくなり、吐出量が減少する。
一方、制御弁33によって給気通路を閉じると、常に抽気通路を通じてクランク室5から吸入室7に冷媒ガスが抜けていっているため、次第に吸入室7とクランク室5との圧力差がなくなって均圧化していく。すると、スリーブ22がシリンダブロック2から離れる方向に移動しつつ斜板24の傾斜角が増大して、ピストンストロークが大きくなり、吐出量が増大する。
「連結機構」
次に、連結機構について説明する。図2は駆動軸に斜板およびロータを組み付けたアッセンブリの斜板側からみた斜視図、図3は駆動軸に斜板およびロータを組み付けたアッセンブリのロータ側からみた斜視図、図4は同アッセンブリの分解斜視図、図5は同アッセンブリの断面図である。
図2〜図5に示すように、連結機構40は、ロータ21から斜板24に向けて突設され且つスリット41sを挟んで対向する一対のアーム41、41と、斜板24からロータ21に向けて突設され且つスリット43sを挟んで一対のアーム43、43と、ロータ21のスリット41s(一対のアーム41、41間)と斜板24のスリット43s(一対のアーム43、43間)に挿入された矩形状のリンク部材45と、を備えている。なお、いずれの一対のアーム41、41および43、43も、駆動軸10とは直交する方向(=回転方向の接線方向)において対向配置されている。
リンク部材45は一対のアーム間41s、43sに摺動自在に嵌合され、そして、リンク部材45の一端部45aが、第1の連結ピン46によりロータ21の一対のアーム41、41に回転自在に連結されているとともに、リンク部材45の他端部45bが、第2の連結ピン47により斜板24の一対のアーム43、43に回転自在に連結されている。なお、いずれの連結ピン46、47も、駆動軸10と直交する方向(=回転方向の接線方向)に向けて設定されている。
このような構造により、連結機構40は、ロータ21と斜板24とを連結して斜板24の傾動を許容しつつロータ21の回転トルクを斜板24に伝達できるようなっている。
「圧縮反力」
次に、圧縮機の運転時の圧縮反力について説明する。
圧縮機の運転時(駆動軸の回転時)には、斜板24に対してピストン29からの圧縮反力Fpが加わる。この圧縮反力Fpは、図2に示す如く斜板の上死点TDCの近傍(つまり連結機構40がある位置の近傍)で最大となり、斜板の下死点BDCの近傍で最小となる。(なお、圧縮反力Fpの最大値点は、斜板24の回転速度によって回転方向にそって上死点TDCより前後する。)
図6は一つのシリンダボア3Aから斜板24の上死点TDCが受ける圧縮反力Fpを示す折れ線グラフである。図6に示すように、斜板の上死点TDC一つのシリンダボア3Aからは回転方向に前後100°程度の範囲で圧縮反力を受けている。なお、図6中の点Aは図7(a)の点Aに相当し、図6中の点Cは図7(b)の点Cに相当し、図6中の点Eは図7(c)の点Eに相当する。
図8は斜板の上死点TDCにおいて受ける全てのシリンダボア3(3A〜3E)からの圧縮反力を合計した総圧縮反力を示すものである。図8に示すように斜板の上死点TDCが、シリンダボア3とシリンダボア3との間に位置する場合(図9(a)または図9(c)参照)には圧縮反力が弱まり、斜板の上死点TDCがシリンダボア3の中心に位置する場合(図9(b)参照)に比べて受ける圧縮反力Fpが小さくなる。そのため、図8に示すように斜板の上死点TDCが受ける圧縮反力は、回転中に周期的に強弱を繰り返す。
「ハウジングとロータと間のクリアランス管理」
このように斜板の上死点TDCが受ける圧縮反力は、周期的に強弱を繰り返すため、ロータ21のうち斜板の上死点TDCに相当する位置(すなわち連結機構40に対応する位置)には、極めて大きな圧縮反力Fpが周期的にかかるため、この部分でスラスト軸受20と断続的に衝突を繰り返すことで、打撃振動音が発生することが懸念される。
本実施形態ではこれを防止するために、ロータ21のスラスト受面63に以下のような工夫がなされている。
図10はロータ21を示す側面図であり、図11は図10中のXI−XI線に沿って計測した駆動軸10と直交する面71に対するロータ21のスラスト受面63の高さ形状を示すものである。なお、図11においてはスラスト受面63のうち一番低い点をゼロとしている。
図10、図11に示すように、本実施形態のロータのスラスト受面63は、駆動軸10とほぼ直交する面で形成されるが、斜板の上死点TDCに対応する部分(連結機構40が位置する部分)およびその近傍が、駆動軸と直交する面71(図12参照)を基準にして他の部分よりもハウジングのスラスト受面63側に向けて盛り上がっている。この例では、ロータのスラスト受面63は、駆動軸と直交する面71に対して傾斜する平面で形成され、斜板の上死点TDCに対応する部分が一番高く、斜板の下死点BDCに対応する部分が一番低くなっている。
「作用」
このようにロータ21のスラスト受面63を加工した場合(図13中の実線で示す)、図13の実験結果に示すように、ロータのスラスト受面63を駆動軸と直交する面で加工した場合(図13中点線で示す)に比べ、ロータ21のスラスト受面63とフロントハウジング4のスラスト受面62との間で生じる騒音量が減少する。
「製造方法の一例」
ここで、本実施形態のロータのスラスト受面の製造方法の一例を図12に示す。図12に示すスラスト受面の製造方法は、まず駆動軸10にロータ21を圧入固定した組立体として、この組立体をクランプ69で支持する。このとき、旋削工具65の切削面67に対して駆動軸10と直交する面71が傾斜するように、駆動軸10を傾斜させて支持している。この状態で旋削工具65でロータのスラスト受面63を旋削する。加工されたロータ21のスラスト受面63は、図11に示す傾斜面となる。つまり、加工されたロータ21のスラスト受面63は、駆動軸と直交する面71(図12参照)を基準にして、斜板の上死点TDCに対応する位置が一番高く斜板の下死点BDCに対応する位置が一番低い傾斜面となる。
「効果」
以下、本実施形態の効果をまとめる。
(1)本実施形態は、ロータ21のスラスト受面63は、斜板の上死点TDCに対応する位置(連結機構40に対応する位置)およびその近傍が、他の部分よりもハウジング4のスラスト受面62側に盛り上がっている。また、別の言い方をすると、ハウジング4のスラスト受面62とロータ21のスラスト受面63との間のクリアランスは、斜板の上死点TDCに対応する位置(連結機構40に対応する位置)およびその近傍が、最小である。
そのため本実施形態によれば、ロータ21のスラスト受面63のうち斜板の上死点TDC側が、スラスト軸受20を介してハウジング4のスラスト受面62に常に密着し、これにより斜板の上死点TDC位置に断続的に大きな圧縮反力Fpが加わっても打撃振動音が発生しにくくなり、従来に比べて打撃振動音が低減する。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはない。
例えば、上述の実施形態では、ロータのスラスト受面63は図11に示すようにその全体が駆動軸と直交する面71に対して傾斜する平面で形成されているが、ロータのスラスト受面63は図14に示すように傾斜角度が異なる複数の面で形成されていてもよい。また、ロータのスラスト受面63は図15に示すように直線的に傾斜せずに傾斜角度が除々に変化していてもよい。
また、上述の実施形態ではスワッシュ式の斜板(回転式の斜板)を用いているが本発明ではワブル式の斜板(非回転式の斜板)を用いてもよいし、その他の形態の斜板を用いてもよい。
また、本発明の技術的範囲に属する限りその他の種々の変更が可能である。
図1は本発明の一実施形態にかかる可変容量圧縮機の断面図。 図2は駆動軸に斜板およびロータを組み付けたアッセンブリの斜板側からみた斜視図。 図3は駆動軸に斜板およびロータを組み付けたアッセンブリのロータ側からみた斜視図。 図4は同アッセンブリの分解斜視図。 図5は同アッセンブリの断面図。 図6は一つのシリンダボアから斜板の上死点が受ける圧縮反力を示す折れ線グラフ。 図7は図6中の点A、点C、点Eとの対応図であって、一つのシリンダボアと斜板の上死点との位置関係を示す図。 図8は斜板の上死点において受ける全てのシリンダボアからの圧縮反力を合計した総圧縮反力を示すグラフ。 図9は図8中の点B、点C、点Dとの対応図であって、シリンダボアと斜板の上死点との位置関係を示す図。 図10は本実施形態のロータの正面図。 図11は図10のXI−XI線に沿うロータのスラスト受面の断面形状を示す図。 図12は本実施形態のロータのスラスト受面の製造方法を示す側面図。 図13はロータをスラスト受面を駆動軸と直交する面で形成した比較例と、本実施形態と、の騒音量を比較した折れ線グラフ。 図14はスラスト受面の一変形例を示す図。 図15はスラスト受面の一変形例を示す図。
符号の説明
1…可変容量圧縮機
4…フロントハウジング(ハウジング)
10…駆動軸
20…スラスト軸受
21…ロータ(回転部材)
22…スリーブ
24…斜板(傾動部材)
29…ピストン
40…連結機構
TDC…斜板の上死点
BDC…斜板の下死点

Claims (2)

  1. ハウジング(4)と、
    前記ハウジング(4)内で回転自在な駆動軸(10)と、
    前記駆動軸(10)に固定されて前記駆動軸(10)と一体的に回転する回転部材(21)と、
    前記駆動軸(10)に傾動自在に装着された傾動部材(24)と、
    前記回転部材(21)と前記傾動部材(24)とを連結して前記傾動部材(24)の傾動を許容しつつ前記回転部材(21)の回転トルクを前記傾動部材(24)に伝達する連結機構(40)と、前記傾動部材(24)の回転運動に伴って往復動するピストン(29)と、
    を備え、
    スラスト軸受(20)を挟んで前記ハウジング(4)のスラスト受面(62)と前記回転部材(21)のスラスト受面(63)とが対向配置され、
    前記ハウジング(4)のスラスト受面(62)と前記回転部材(21)のスラスト受面(63)との間のクリアランスは、前記回転部材(21)のうち前記傾動部材の上死点(TDC)に対応する位置およびその近傍が、最小であることを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. ハウジング(4)と、
    前記ハウジング(4)内で回転自在な駆動軸(10)と、
    前記駆動軸(10)に固定されて駆動軸(10)と一体的に回転する回転部材(21)と、
    前記駆動軸(10)に傾動自在に装着された傾動部材(24)と、
    前記回転部材(21)と前記傾動部材(24)とを連結して前記傾動部材(24)の傾動を許容しつつ前記回転部材(21)の回転トルクを前記傾動部材(24)に伝達する連結機構(40)と、前記傾動部材(24)の回転運動に伴って往復動するピストン(29)と、
    を備え、
    前記ハウジング(4)のスラスト受面(62)と前記回転部材(21)のスラスト受面(63)と、がスラスト軸受(20)を挟んで対向配置され、
    前記回転部材(21)のスラスト受面(63)は、前記傾動部材の上死点(TDC)に対応する位置およびその近傍が他の部分よりも前記ハウジング(4)のスラスト受面(62)側に盛り上がっていることを特徴とする可変容量圧縮機。
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