JP2007119114A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小サイズの記録シートを胴内排紙部から取り忘れることを防止できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成部5にて画像を形成された記録シートを胴内に設けられた胴内排紙部4に排出する画像形成装置1において、排紙トレイ46に排出される記録シートのサイズが所定サイズ未満であるか否かを判断し(S2)、記録シートのサイズが所定サイズ未満であると判断したときに(S2:YES)、その旨を報知するようにする(S4、S5、S6)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像を記録シートに形成する画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置では、所望の画像形成がなされた記録シートを、装置本体外の左側又は右側に設けた排紙トレイに排紙していた。しかし、このような排紙の仕方であると、装置本体の配置スペースに加えて、排紙トレイ分の配置スペースを余分に確保する必要がある。そのため、近年、画像形成された記録シートを胴内に設けた胴内排紙部に排出する胴内排紙タイプの画像形成装置が提案されている。胴内排紙タイプの画像形成装置は、胴内排紙部が上部を覆われているため、胴内排紙部を覗き込まなければ小サイズの記録シートを視認できない不都合がある。
そのため、例えば、特許文献1に記載される画像形成装置は、リーダの下面とプリンタの上面との間に設けた排紙トレイを排紙方向下流側へ向かって低くなるように傾斜させ、排紙トレイの排紙方向下流側の側面近傍に突き当て部材を回動可能に設けており、小サイズの記録シートの搬送速度を速くしたり、小サイズの記録シートの搬送経路を大サイズのシートの搬送経路と変えることによって、記録シートを突き当て部材に確実に突き当てるようにしている。この特許文献1に記載される画像形成装置によれば、小サイズの記録シートが、排紙トレイの傾斜に倣って排紙方向下流側へ滑り落ちて突き当て部材に係止され、先端部分が排紙トレイの排紙方向下流側の側面近傍に整合されるため、画像形成装置の使用者は、リーダとプリンタとの間にある排紙トレイを覗き込まなくても小サイズの記録シートを外部から容易に視認できる利点がある。
特開2003−118918号公報(段落0007、0014〜0018、図1、図5参照)。
しかしながら、特許文献1に記載される画像形成装置は、記録シートを排紙トレイから取り出すときに、突き当て部材を回動させなければならず、シートの取り出しに手間がかかっていた。そうかといって、記録シートの後端部分を排紙トレイの排紙方向上流側に突き当てて記録シートを排紙トレイに排出し、突き当て部材をなくそうとすると、画像形成装置の使用者が排紙トレイの奥にある小サイズの記録シートに気づかず、小サイズの記録シートが排紙トレイにたまりすぎて搬送不良が生じたり、小サイズの記録シートを排紙トレイから取り忘れる恐れがある。
また、特許文献1に記載される画像形成装置は、排紙トレイに突き当て部を設けたり、小サイズの記録シートを突き当て部材に確実に突き当てるために、小サイズの記録シートの搬送速度を速くしたり、搬送経路を小サイズの記録シートと大サイズの記録シートと変える必要があり、構造が特殊且つ複雑であった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、小サイズの記録シートを胴内排紙部から取り忘れることを防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、次のような構成を有している。
(1)画像形成がなされた記録シートを胴内に設けられた胴内排出部に排出する画像形成装置において、前記胴内排出部に排出される記録シートのサイズが所定サイズ未満であるか否かを判断するサイズ判断手段と、前記サイズ判断手段が、前記記録シートのサイズが所定サイズ未満であると判断したときに、その旨を報知する報知手段と、を有することを特徴とする。
(2)(1)に記載する画像形成装置において、前記ファクシミリデータを受信して前記記録シートに記録するファクシミリ機能を有し、前記報知手段が、前記ファクシミリデータを受信して前記記録シートに記録するときにのみ報知を行うことを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載する画像形成装置において、前記胴内排出部に排出された記録シートの有無を検出する記録シート検出手段と、前記記録シート検出手段が前記胴内排出部に前記記録シートがないと判断したときに、前記報知手段による報知を停止させる報知停止手段と、を有することを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)の何れか1つに記載する画像形成装置において、所定サイズ以上の記録シートと、所定サイズ未満の記録シートが前記胴内排出部に積層して排出されたときに、前記報知手段の報知内容を変更する変更手段を有すること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(4)の何れか1つに記載する画像形成装置において、前記報知手段が視覚的に報知を行うことを特徴とする。
上記構成を有する本発明の画像形成装置は、小サイズの記録シートが胴内排紙部に排出されると、サイズ判断手段が、胴内排出部に排出された記録シートのサイズが所定サイズ未満であると判断し、報知手段が、所定サイズ未満の記録シートが胴内排紙部に排出されたことを報知するので、胴内排出部に排出された小サイズの記録シートが外部から視認できない場合でも、画像形成装置の使用者が報知手段による報知によって小サイズの記録シートが胴内排紙部にあることに気付き、小サイズの記録シートを胴内排紙部から取り除くことができる。よって、本発明の画像形成装置によれば、搬送トレイの構造や記録シートの搬送構造などを特殊で複雑な構造に変更しなくても、サイズ判断手段と報知手段を設けるだけで、所定サイズ未満の記録シートを胴内排紙部から取り忘れることを防止できる。
また、本発明の画像形成装置によれば、ファクシミリデータを受信して記録シートに記録するときに報知手段により報知を行うので、ファクシミリ機能を実行し、画像形成装置を使用する使用者の意図に関わりなく記録シートを胴内排紙部に排出する場合でも、使用者がその記録シートの存在に気付いて記録シートを取り除くことができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、報知手段が報知した後、画像形成装置の使用者が胴内排出部から記録シートを取り除き、記録シート検出手段が胴内排紙部に記録シートがないことを検出すると、報知停止手段が報知手段による報知を自動的に停止させるので、胴内排紙部から記録シートを取り除いた後も報知し続けるような不具合を回避できる。
また、本発明の画像形成装置によれば、所定サイズ以上の記録シートと所定サイズ未満の記録シートが胴内排出部に積層して排出されたときに、変更手段が報知手段による報知内容を変更するので、胴内排紙部に排出された記録シートの中に所定サイズ未満の記録シートが含まれていることの注意を画像形成装置の使用者に喚起して、所定サイズ未満の記録シートの取り忘れを防止できる。
また、本発明の画像形成装置によれば、報知手段が、警報ランプの点滅やメッセージの表示等により視覚的に報知を行うので、騒音を防止できる。
次に、本発明に係る画像形成装置の一実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る複合機1の斜視図である。
本実施形態では、画像形成装置として複合機1を適用する。複合機1は本体ケーシング3を有する画像形成ユニット2の上部側に画像読取ユニット100を配してなり、ファクシミリ機能、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能を有する。また、詳細には後述するが、この複合機1は胴内排紙型とされ、両ユニット2、100間に排紙トレイ(胴内排出部)46が設けられ、排紙トレイ46に所定サイズ未満の用紙(記録シート)が排出されたときに、その旨を報知するよう構成されている。
尚、以下の説明において、複合機1の奥行き方向をX方向(正面側を+Xとする)、幅方向(図1における左手前側を+Yとする)をY方向とし、高さ方向をZ方向(図1における上側を+Zとする)として説明する。
<画像形成ユニット>
図2は複合機1の垂直断面図である。
画像形成ユニット2は本体ケーシング3の底側に配置される用紙供給用のフィーダ部4と、その上方に配置される画像形成用の画像形成部5とを有している。
フィーダ部4は、薄いトレイ状のメイン給紙カセット6とオプション給紙カセット60が複合機1の底面側に上下二段に重ねて配されている。メイン給紙カセット6と給紙カセット60は、調節レバー6a,60aが用紙の搬送方向(図中X軸方向)に沿って直線往復運動可能に設けられ、調節レバー6a,60aの位置を用紙サイズに合わせて調節することにより積層された用紙の端を揃えて用紙を収納するようになっている。
フィーダ部4は、メイン給紙カセット6の正面側に送出ローラ11、給紙ローラ8、ピンチローラ10、レジストローラ12を備え、メイン給紙カセット6から用紙を一枚ずつ正面側に引きだした後、本体ケーシング3の背面側に方向転換させて搬送経路(図2の2点鎖線にて表示)に送り出すようになっている。尚、搬送経路は、給紙ローラ8の上端から画像形成位置P1までの大部分は、複合機1の本体側に形成された用紙ガイド部材51と、プロセスユニット17の底面部とにより形成されている。
メイン給紙カセット6は用紙押圧板7を備えている。用紙押圧板7は、メイン給紙カセット6に対して片持ち支持されており、給紙ローラ8に対して近い方の端部が上下方向に揺動可能とされている。この用紙押圧板7は図示しないバネが付設されており、メイン給紙カセット6上に載置された用紙前端の上面が送出ローラ11に常に接触した状態となるように上向きに付勢されている。
給紙ローラ8の下部には、図示しない分離パッドが図示しないバネによって給紙ローラ8に向かって押圧された状態で取り付けられており、複数の用紙が重なった状態で搬送経路内に供給されることを防止する。即ち、送出ローラ11により送られてきた用紙は、給紙ローラ8と図示しない分離パッドとに接触するが、このとき、図示しない分離パッドと用紙との間には、適度な摩擦力が加えられるので、送出ローラ11により複数の用紙が分離パッドまで送られてきたとしても、最上位に位置する用紙以外の用紙は図示しない分離パッドにより係止される。このため、給紙ローラ8からは1枚毎に用紙が供給される。また、符号50は紙粉取りローラであって、給紙された用紙の紙粉を取り除くためのものである。
また、フィーダ部4は、オプション給紙カセット60の正面側に送出ローラ61と給紙ローラ65,65を備える。送出ローラ61は、用紙の搬送方向に対して直交するようにオプション給紙カセット60に回転可能に取り付けられ、図示しないモータにより必要に応じて駆動され、オプション給紙カセット60から用紙を一枚ずつ正面側に引き出すようになっている。送出ローラ61の正面側には、ガイド部材62,63が送り出しローラ61と給紙ローラ8との間を繋ぐように起立した姿勢で配置されている。ガイド部材62,63は、メイン給紙カセット6又はオプション給紙カセット60を正面側に引き出す際に邪魔にならないように、メイン給紙カセット62とオプション給紙カセット63との間で分離するように設けられている。ガイド部材62上には、一対の給紙ローラ65,65が回転自在に配置され、図示しないモータにより必要に応じて駆動されるようになっている。
オプション給紙カセット60に収納された用紙は、送り出しローラ61から給紙ローラ65,65へ送り出されると、ガイド部材63,62を通って給紙ローラ8とピンチローラ10との間に案内され、その後メイン給紙カセット6の用紙と同様の搬送経路(図2の2点鎖線にて表示)で搬送される。オプション給紙カセット60は、用紙押圧板67が揺動可能に支持され、用紙を送り出しローラ61に常に接触させる。用紙押圧板67の構造は用紙押圧板7と同様であるので説明を省略する。
レジストローラ12は1対のローラから構成されており、給紙ローラ8の近傍に配置された位置センサ64による検知タイミングに基づいて、駆動および停止の動作が図示しない基板内に配置された後述の制御装置200により制御される。そして、この制御により用紙の斜行が修正される。即ち、後述する制御装置200は給紙ローラ8による用紙の搬送時において、レジストローラ12は駆動している状態とし、位置センサ64が用紙の先端を検知すると、レジストローラ12を停止させる。そして、用紙がレジストローラ12に接触し弛んだ状態になった頃に、制御装置200は再びレジストローラ12を駆動し、用紙を画像形成部5に送るようにしている。
なお、位置センサ64は機械式のものであり、用紙と接触して押されると用紙が接触する前の所定の位置から変位するよう構成されている。また、給紙ローラ8のやや上方には、複合機1の手前側からレジストローラ12の位置に直接用紙を給紙するための手差給紙口14が形成されており、メイン給紙カセット6やオプション給紙カセット60に用紙を収納することなく搬送経路に用紙を供給することができる。
画像形成部5はスキャナ部16、プロセスユニット17、定着器18とを有している。
スキャナ部16は、本体ケーシング3内において後述するプロセスユニット17の上部に設けられ、レーザ発光部(図示省略)、ポリゴンモータ25により回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20および21、反射鏡22および23などを備えており、レーザ発光部から発光されるレーザビームをポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22、レンズ21、反射鏡23の順に通過あるいは反射させて、図2における一点鎖線で示す経路を経てプロセスユニット17における感光体ドラム27の表面上に高速走査にて照射させている。
プロセスユニット17はドラムカートリッジ26と現像カートリッジ28とを有している。本体ケーシング3の正面側には、前面カバー49が回動可能に保持されている。そのため、前面カバー49を開方向へ回動させて水平姿勢にセットすれば、プロセスユニット17を複合機1の正面側(+X側)から着脱することができる。
図2に示すように、プロセスユニット17のうち、ドラムカートリッジ26は感光体ドラム27、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30を備えている。一方、現像カートリッジ28は現像ローラ31およびトナーボックス34などを備えてなるとともに、ドラムカートリッジ26に対して着脱自在に装着されている。
トナーボックス34内には、トナー(現像剤)が充填されている。そして、トナーボックス34内のトナーは、トナーボックス34の中心に設けられる回転軸35に支持されるアジテータ36の矢印方向(時計方向)への回転により、攪拌されて、トナーボックス34に設けられたトナー供給口37から放出される。
トナー供給口37の側方位置(背面側の位置)には、トナー供給ローラ33が反時計方向に回転可能に配設されており、また、このトナー供給ローラ33に対向して現像ローラ31が反時計方向に回転可能に配設されている。そして、これらトナー供給ローラ33と現像ローラ31とはそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
また、現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が配設されている。この層厚規制ブレード32は、金属の板バネ材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部40を備えており、現像ローラ31の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部40がブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されるように構成されている。
そして、トナー供給口37から放出されるトナーは、トナー供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、トナー供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部40と現像ローラ31との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
感光体ドラム27は、現像ローラ31の側方位置において、その現像ローラ31と対向するような状態で時計方向に回転可能に配設されている。この感光体ドラム27は、ドラム本体が接地されるとともに、その表面部分が、ポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。なお、この感光体ドラム27は、図示しないメインモータからの動力によって回転駆動されるように構成されている。
スコロトロン型帯電器29は、感光体ドラム27に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。このスコロトロン型帯電器29は、感光体ドラム27の半径方向において、水平方向から約30度上方に配置されている。また、このスコロトロン型帯電器29は、このタングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。
そして、感光体ドラム27の表面は、その感光体ドラム27の回転に伴って、まず、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナ部16からのレーザビームの高速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光体ドラム27に対向して接触する時に、感光体ドラム27の表面上に形成される静電潜像、即ち、一様に正帯電されている感光体ドラム27の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像が達成される。
転写ローラ30は、感光体ドラム27の下方において、この感光体ドラム27に対向するように配置され、ドラムカートリッジ26に反時計方向に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、イオン導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、転写バイアス(転写順バイアス)が印加されるように構成されている。そのため、感光体ドラム27の表面上に担持された可視像は、用紙が感光体ドラム27と転写ローラ30との間(画像形成位置P1)を通る間に用紙に転写される。
そして、プロセスユニット17よりも用紙搬送方向下流側(奥側)には、定着ローラ41および押圧ローラ42とを備えた定着器18が設けられている。定着ローラ41は表面がフッ素樹脂によってコーティングされた金属管と、その金属管内に加熱のためのハロゲンランプとを備え、図示しないモータからの動力の入力により回転駆動される。
押圧ローラ42は、定着ローラ41の下方において、定着ローラ41を押圧するように対向配置されている。この押圧ローラ42は金属製のローラ軸を、ゴム材料からなるローラで被覆することにより構成されており、定着ローラ41の回転駆動に従って従動される。
定着器18では、転写位置において用紙上に転写されたトナーを、用紙が定着ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させる。トナーが定着した用紙は、本体ケーシング3の上面に向かって上下方向に延びた排紙パス(用紙ガイド部材52、53により形成される)に搬送される。排紙パスに搬送された用紙は、その上側に設けられる排紙ローラ45によって、再び方向転換されて用紙排出口(排出口)24より、本体ケーシング3の上面壁43の中央部分に凹設された排紙トレイ46上に排紙される(図2参照)。
排紙トレイ46は、上面が普通紙のA4サイズより若干大きく設けられ、複合機1の背面壁1a側から正面側に(−X側から+X側に)向かってなだらかに湾曲しつつトレイの前端部分がやや下降する形状をなし、次に述べる画像読取ユニット100の下面壁105との間に用紙取り出し口82を形成している。これにより、例えば、A4サイズの用紙に画像を形成したときには、画像形成後の用紙は排紙トレイ46上に用紙取り出し口82からその先端部分を突出させた態様で排紙される。これによりオペレータは、画像読取ユニット100を開方向へ回動させずに、用紙取り出し口82より、画像形成後の用紙を容易に取り出すことが可能である。
一方、A4サイズ未満の用紙は、排紙トレイ46の排出口24側(図中−X側)端部が下向きに傾斜しているため、排出口24から排紙トレイ46に排紙されると、排紙トレイ46の傾斜にならって排出口24側滑り落ち、本体ケーシング3の内壁に当たって後端部分を揃えられる。そのため、A4サイズ未満の用紙は、先端部分が用紙取り出し口82から突出せず、用紙取り出し口82から視認しにくい。そのため、排紙トレイ46には、排出口24側の端部上面に排紙センサ47が取り付けられ、排紙トレイ46に排紙された用紙を検出するようになっている。尚、排紙センサ47は、リミットスイッチや圧電素子のように接触型センサであってもよいし、光センサのように非接触型光学センサであってもよい。
排紙トレイ46に排出された用紙は、後で説明する画像読取ユニット100に揺動自在に保持される押圧レバー136によって下向き(図中−Z方向)に押し付けられ、用紙端部が浮き上がって用紙排紙口24を塞がないようにしている。
<画像読取ユニット>
画像読取ユニット100はフラットベット式であって、図2に示すように、前記排紙トレイ46の上面を被覆可能な上部ケーシング101を備えてなる。この上部ケーシング101は上方に開放する箱型をなすとともに、内部にイメージセンサ115を収容させた状態で上面が原稿を載置するためのプラテンガラス107によって塞がれている。イメージセンサ115は図2におけるX軸方向に延設されたライン型のセンサであって、ガイド軸117に支持され、同ガイド軸117に沿って紙面と直交する方向(Y軸方向に)に進退可能とされている。
このイメージセンサ115には延設方向に複数のフォトダイオード(図示略)が列設されており、図示しない光源より原稿に強い光を当てたときの反射光を個々のフォトダイオードで受光して、各画素毎に反射光の光強度(明度)を電気信号に変換するように構成されている。画像読取ユニット100では、これを図示しないA/D変換器にてデジタルデータ化することで、原稿上に形成された画像を画像データとして読み取ることができる。また、上部ケーシング101の下面壁105の後端(背面側の端)寄りの位置には除電ブラシ135が設けられている。徐電ブラシ135はホルダ部135bと、このホルダ部135bに保持されるブラシ部135aによって構成されており、用紙の排出時にブラシ部135aが用紙の全幅に亘って近接又は当接するように構成されている。除電ブラシ135の正面側には、押圧レバー136が配設されている。押圧レバー136は、図示しないバネにより図中反時計方向へ付勢され、用紙を図中下方向(図中−Z方向)へ押圧するものであり、用紙全幅方向に所定間隔を空けて複数箇所に設けられている。
一方、図1に示すように画像読取ユニット100の上面には、正面側(+X側)に操作用のタッチパネル125、コピー機能の切り替えを行うCOPYモードキー126、ファクシミリ機能の切り替えを行うFAXモードキー127、パソコンなどの外部装置から印字指令を受けて記録シートを出力するPRINTモードキー128、液晶パネル129、スピーカ130などを備えた操作パネル121が配されるとともに、これと並んでADF機構145を備えた原稿カバー140が配置されている。COPYモードキー126、FAXモードキー127、PRINTモードキー128は、発光ダイオードを内蔵し、後述する制御装置200により発光状態を制御される。
図3は原稿カバー140が開いた状態の複合機1を示す斜視図である。
原稿カバー140はプラテンガラス107の上面を被覆可能な大きさに形成されるとともに、上部ケーシング101における上面の背面寄りの位置に設けられる第二のヒンジ軸J2を介して同上部ケーシング101に回動可能に連結されている。
これにより、原稿カバー140は常にはプラテンガラス107の上方を覆った姿勢にあるが、原稿をセットする際には、正面側(+X側)からの操作により原稿カバー140を第二のヒンジ軸J2を中心に回動させることでプラテンガラス107を露出させることが出来るようになっている。尚、ADF機構145について詳細な説明は割愛するが、上述のイメージセンサ115を移動させずに、原稿供給トレイ147から1枚づつ原稿を取り込んでイメージセンサ115の上方を通過させ、そこで原稿から画像を読み取るものである。
<両ユニットの連結構造>
図4は画像読取ユニット100が開位置にある状態の複合機1を示す斜視図である。
上述した画像読取ユニット100は、複合機1の背面壁1aにおける左右両端部に設けられるヒンジ軸(以下、第一のヒンジ軸J1とする)J1(図2参照)によって、前記画像形成ユニット2に対し回動可能に連結されている。画像形成ユニット2と画像読取ユニット100との間には、一対のガイド部材141,141が設けられている。ガイド部材141は、上端部が上部ケーシング101に回転可能に連結され、下端部が本体ケーシング2の凸縁部43Aに固定されたレール部材143のレール溝に摺動可能に係合している。そのため、ガイド部材141が横向きの姿勢のときには、画像読取ユニット100が排紙トレイ46を覆うように画像形成ユニット2に当接して閉位置で保持され、ガイド部材141が横向きの姿勢から起立した姿勢に変位すると、画像読取ユニット100がガイド部材141に案内されて画像形成ユニット2に対して回動し、閉位置から開位置へ移動する。
<複合機の制御構成>
図5は、図1に示す複合機1の制御ブロック図である。
制御装置200は、周知のコンピュータであり、複合機1に内蔵され、用紙をフィーダ部4から画像形成部5へ給紙する給紙タイミング、画像形成部5で画像を形成する画像形成タイミングなど複合機1の動作を制御する。制御装置200には、接続ケーブルLANを介して複数のパーソナルコンピュータ(以下「PC」と略記する。)160A,160B,160C…が接続され、複合機1をプリンタとして共用できるようにしている。なお、本実施形態では、複数のPC160A,160B,160C…を接続ケーブルLANを介して複合機1に接続したが、1台のPCを専用ケーブルで複合機1に接続してもよいし、場合によっては、PCを複合機1に接続しなくてもよい。また、複合機1には、公衆電話回線網が接続し、ファクシミリデータを送受信できるようになっている。
制御装置200は、中央処理装置(以下「CPU」と略記する。)201を中心に構成されている。CPU201には、入出力インターフェース202、ROM203、RAM204、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と略記する。)205などが接続している。
CPU201は、データの処理又は演算を行い、複合機1の動作を司るものである。
入出力インターフェース202は、制御装置200の外部に設けられた機器とデータをやり取りするものである。本実施形態では、入出力インターフェース202にフィーダ部4、画像形成部5、イメージセンサ115、タッチパネル125が接続し、画像形成動作を制御するために必要な信号を入出力するようになっている。また、入出力インターフェース202には、排紙センサ47が接続し、排紙トレイ46に排紙された用紙の有無を検出する検出信号を入力するようになっている。また、入出力インターフェース202には、COPYモードキー126、FAXモードキー127、PRINTモードキー128が接続し、各モードキー126,127,128の押下によって実行する機能を選択する信号を入力するとともに、選択した機能に対応するモードキー126,127,128を点灯させる信号を出力するようになっている。また、入出力インターフェース202には、液晶パネル129が接続し、メッセージなどを表示する信号を出力するようになっている。また、入出力インターフェース202には、スピーカ130が接続し、警報音や警告アナウンスなどの音声を制御する信号を出力するようになっている。
ROM203は、各種プログラムやデータを記憶する不揮発性メモリである。
RAM204は、各種プログラムやデータを記憶する揮発性メモリである。
HDD205は、各種プログラムやデータを記憶して読み書きできる不揮発性メモリである。HDD205には、例えば、報知処理プログラム206とカセット用紙サイズ記憶メモリ207、標準サイズ記憶メモリ208が記憶されている。
尚、HDD205に代えてEEPROMにより構成してもよく、また、報知処理プログラム206は、ROM203に記憶させてもよい。
報知処理プログラム206は、排紙トレイ46に排紙された用紙のサイズが小サイズであるか否かを判断し、排紙トレイ46に排紙された用紙のサイズが小サイズであると判断したときに、その旨を報知するものである。なお、用紙のサイズは、標準サイズ(所定サイズ)未満であるときに、小サイズであると判断される。
カセット用紙サイズ記憶メモリ207は、メイン給紙カセット6にセットされる用紙のサイズと、オプション給紙カセット60にセットされる用紙のサイズ、更には、手差給紙口14にセットされた用紙のサイズを記憶するものである。メイン給紙カセット6、オプション給紙カセット60、手差給紙口14にセットされる用紙のサイズは、タッチパネル125や図示しない調整ダイヤルなどで任意に設定変更できるようにされている。本実施形態では、メイン給紙カセット6にA4サイズの普通紙(以下「A4用紙」という。)をセットし、オプション給紙カセット60にB5サイズの普通紙(以下「B5用紙」という。)をセットしたことが、カセット用紙サイズ記憶メモリ207に記憶されている。
標準サイズ記憶メモリ208は、用紙サイズが小サイズか否かを判断するときの基準値となる標準サイズを記憶するものである。標準サイズは、複合機1に初期設定された値でもよいし、タッチパネル125を用いて任意に設定された値でもよい。本実施形態では、普通紙のA4サイズを標準サイズとして設定している。
<画像読取ユニットの報知処理>
図6は、図1に示す複合機1による報知処理を示すフロー図である。
複合機1は、ファクシミリデータ、印字データ、コピーデータを入力し、各データを用紙に記録する1ジョブ毎に、報知処理プログラム206をHDD205から読み出して実行する。ここでは、複合機1が、コピーデータをA4用紙に印刷した後、ファクシミリデータを受信してB5用紙に記録し、さらにその後PC160Cからの印字指令に基づいて印字データをA4用紙に印刷する場合を例に挙げて説明する。
先ず、A4用紙にコピーデータを印刷する場合について説明する。
複合機1の使用者が、COPYモードキー126を押下した後、タッチパネル125でA4サイズを指定して画像読取ユニット100で原稿を読み取り、スタートボタンを押してコピーを行うと、複合機1は、メイン給紙カセット6からA4用紙をピックアップしてコピーデータを印刷し、コピー済み用紙を排紙トレイ46に排紙する。このとき、複合機1は、スタートボタンを押されたときをトリガとして、制御装置200のHDD205から報知処理プログラム206を読み出して実行する。
すなわち、先ずステップ1(以下「S1」と略記する。)において、コピーを完了して用紙を出力し終わると、S2において、排紙トレイ46に出力された用紙が小サイズであるか否かを判断する。排紙トレイ46に出力された用紙のサイズは、給紙カセット6,60の選択やファクシミリデータに含まれる用紙サイズに基づいて認識される。また、用紙が小サイズであるか否かは、認識した用紙のサイズを、標準サイズ記憶メモリ208に記憶されている標準サイズと比較し、認識した用紙のサイズが標準サイズより小さいか否かにより判断される。
この時点では、使用者がコピーする際に、メイン給紙カセット6を選択してA4用紙を設定しているので、複合機1は、排紙トレイ46にA4用紙が排紙されているものと認識し、標準サイズと比較する。上述したように、本実施形態では、普通紙のA4サイズが標準サイズとして設定されているので、複合機1は、排紙トレイ46に排紙された用紙のサイズが、標準サイズと同じであり、小サイズではないと判断する(S2:NO)。この場合、排紙トレイ46のA4用紙は、先端部分が用紙取り出し口82から突出して視認でき、用紙の取り忘れがないと考えられるので、報知処理をそのまま終了する。
ここで、上記S2の判断は、1ジョブに含まれる用紙1枚ずつについて行われる。複合機1は、例えば、A4用紙にコピーデータを印刷しているときに、メイン給紙カセット6が用紙切れすると、メイン給紙カセット6をオプション給紙カセット60に切り替えてB5用紙にコピーデータを縮小して印刷することがある。この場合、複合機1は、給紙カセットの切り替え動作によって、排紙トレイ46に排紙される用紙が標準サイズ(A4サイズ)より小サイズになったことを認識し(S2:YES)、S3に進むことになる。なお、S3以降の処理については後述する。
次に、ファクシミリデータをB5用紙に記録する場合について説明する。
複合機1は、公衆電話回線網からファクシミリデータを受信すると、ファクシミリデータに含まれる用紙サイズに基づいて給紙カセットを選択する。ここでは、ファクシミリデータの送信元がB5用紙にファクシミリデータを記録することを要求しているので、複合機1は、オプション給紙カセット60を選択する。そして、複合機1は、オプション給紙カセット60からB5用紙をピックアップしてファクシミリデータの記録を行い、排紙トレイ46に排紙する。複合機1は、ファクシミリデータの受信をトリガとして制御装置200のHDD205から報知処理プログラム206を読み出して実行する。
図6のS1において、B5用紙を出力し終わると、S2において、用紙サイズが小サイズであるか否かを判断する。上述した通り、本実施形態では、標準サイズが普通紙のA4サイズに設定されており、B5用紙のサイズは普通紙のA4サイズより小さい。そのため、排紙トレイ46に排紙された用紙は小サイズであると判断し(S2:YES)、S3に進む。排紙トレイ46に排紙されたB5用紙は、先端部分が用紙取り出し口82から視認できず、複合機1の使用者が外部から認識できない恐れがあるからである。尚、コピーは、メイン給紙カセット6、FAXは、オプション給紙カセット60などと、機能ごとにカセットを設定してHDD205に記憶させておき、その設定情報に基づいてカセットを選択して記録を行う構成であってもよい。この場合には、仮にオプション給紙カセット60にB5用紙がセットされていると、送信元がA4用紙であったとしても、オプション給紙カセット60のB5用紙に縮小記録されることになる。
S3においては、COPYモードとFAXモードとPRINTモードのいずれが選択されているかを判断する。モードを判断するのは、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能によって利用者が複合機1に寄せる注意力が異なり、報知内容を異ならせるためである。
すなわち、液晶パネル129に「小サイズ紙が出力されました。」などのメッセージを表示する報知内容や、COPYモードキー126、FAXモードキー127、PRINTモードキー128を点滅発光させる報知内容は、視覚的な報知であって、放置しておいても周囲に迷惑をかけないので、いずれのモードの報知内容にも適用されている。
これに対して、警告音やアナウンスをスピーカ130から発するような聴覚的な報知内容は、放置しておくと騒音になる恐れがある。COPYモードやPRINTモードを選択しているときには、使用者の意図に基づいて画像形成を行うため、警告音等が流れると、使用者が排紙トレイ46から用紙を速やかに取り出し、警告音等を止めることが可能であるが、FAXモードを選択しているときには、使用者の意図によらずに画像形成を行うため、留守中にファクシミリデータを受信して小サイズの用紙に画像形成を行うと、警告音等が流れっぱなしになって騒音になる恐れがある。そのため、警告音鳴動は、COPYモードとPRINTモードの報知内容にのみ適用し、FAXモードの報知内容に適用していない。
また、例えば、1台の複合機1に複数のPC160A,160B,160C…を接続している場合、複合機1から離れた位置に設置されたPC利用者は、複合機1の設置場所までわざわざ行って、排紙トレイ46に小サイズの用紙が出力されたか否かを確認しなければならず、効率が悪い。通常、PC使用者は、印字指令を出力した後、直ぐにPCを離れないと考えられる。そこで、PRINTモードでは、PC画面に「小サイズ紙が出力されました。」とのメッセージをポップアップ表示する報知内容を適用している。
ファクシミリデータをB5用紙に記録する場合には(S3:FAX)、S4において、液晶パネル129に「小サイズ紙が出力されました。」とのメッセージを表示するとともに、FAXモードキー127を点滅発光させる。これにより、例えば、複合機1の使用者の留守中にファクシミリデータをB5用紙に記録し、B5用紙が用紙取り出し口82から視認できない場合でも、外から帰ってきた使用者は、液晶パネル129のメッセージやFAXモードキー127の点滅発光を見て、小サイズの用紙が排紙トレイ46に出力されていることを知ることができる。
そして、S7において、排紙センサ47が、排紙トレイ46に用紙が無いことを検出したか否かを判断する。複合機1の使用者が、排紙トレイ46の用紙を取り除いた場合には、排紙センサ47が、排紙トレイ46に用紙がなくなったことを検出するので(S7:YES)、S8において、液晶パネル129のメッセージを消して待機状態にするとともに、FAXモードキー127を消灯して、報知を停止させる。これにより、使用者が排紙トレイ46から用紙を取り出すだけで、複合機1を報知前の状態に自動復帰させることができる。
一方、複合機1の使用者が排紙トレイ46からB5用紙を取り除かない場合には、排紙センサ47が、排紙トレイ46に用紙がないと判断しないので(S7:NO)、S9において、次の印字があるか否かを判断する。使用者がB5用紙を排紙トレイ46から取り除かない状態で、複合機1が次の印字指令やファクシミリデータ、コピーデータを受信する前までは、次の印字がないと判断し(S9:NO)、S4における報知内容を継続した状態で待機する。報知の必要性が解消されていないからである。
その後、B5用紙を排紙トレイ46から取り除かない状態で、例えば、複合機1がPC160Cから印字指令を受信し、A4用紙に印字データを印刷するときには、次の印字があると判断し(S9:YES)、S10において、用紙が小サイズであるか否かを判断する。S10の判断は、S2と同様であるので、詳細な説明を省略する。PC160Cから受信した印字指令は、A4用紙に印字データを印刷するものであるから、複合機1は、メイン給紙カセット6からA4用紙をピックアップして印字データを印刷し、B5用紙の上に印刷済み用紙を排紙している。普通紙のA4サイズは、本実施形態における標準サイズと同じであるため、小サイズでないと判断し(S10:NO)、S11に進む。
そして、S11において、報知内容を変更する。例えば、液晶パネル129に表示するメッセージを「小サイズ紙が含まれています。」と変更したり、FAXモードキー127の点滅色や点滅間隔を変える。報知内容を変更しないと、B5用紙がA4用紙に覆い隠されて、複合機1の使用者が報知を誤報と勘違いする恐れがあるからである。その後、S7に戻り、上記S7以降の処理を行う。
尚、ここではファクシミリ機能を実行している場合を例に挙げて報知処理を説明しているため、報知内容の変更に警告音を含めていないが、コピー機能やプリンタ機能を実行して小サイズの用紙に印刷する場合であれば、表示に加えて、警告音を変更してもよい。
また、次の印字指令が、例えばB5用紙に印字するものである場合には(S10:YES)、報知内容を変更せずにS7に戻る。複合機1の使用者が報知を誤報と勘違いする恐れが低いからである。
<複合機の作用効果>
従って、本実施形態の複合機1は、B5用紙が排紙トレイ46に排紙されると、排紙トレイ46に排出された用紙のサイズが標準サイズ未満であると判断し(図6のS2:YES参照)、標準サイズ未満のB5用紙が排紙トレイ46に排紙されたことを液晶パネル129やPC160Aの画面などの表示や、各モードキー126,127,128の点滅、警告音の鳴動などにより報知するので(図6のS4〜S6参照)、排紙トレイ46に排紙したB5用紙が本体ケーシング3の排出口側(搬送方向上流側)内壁に整合し、用紙取り出し口82の外から視認できない場合でも、複合機1の使用者が、画像読取ユニット100を開かずに、液晶パネル129やPC160Aの画面などの表示や、各モードキー126,127,128の点滅、警告音などによる報知によって排紙トレイ46にB5用紙があることに気付き、B5用紙を排紙トレイ46から取り除くことができる。よって、本実施形態の複合機1によれば、排紙トレイ46の構造や用紙の搬送構造などを特殊で複雑な構造にしなくても、報知処理プログラム206を制御装置200のHDD205に格納するだけで、既存の液晶パネル129や各モードキー126,127,128、スピーカ130等を利用して複合機1の使用者に排紙トレイ46への注意を喚起し、使用者がB5用紙を排紙トレイ46から取り忘れることを防止でき、更には小サイズの用紙が排紙トレイ46にたまりすぎることを防止できる。なお、複合機1は、排紙トレイ46が画像形成ユニット2と画像読取ユニット100の間に設けられ、排紙トレイ46上の隙間が狭いが、画像読取ユニット100がフラットベット式であるため、排紙トレイ46の奥に排紙された用紙でも取り出しやすい。
また、例えば、ある使用者が、メイン給紙カセット6のA4用紙をA5サイズの葉書に入れ替えてメイン給紙カセット6の用紙サイズをA5サイズに設定し、葉書に印刷を行った直後に、別の使用者がA4用紙に印刷を行う場合、葉書が排紙トレイ46に排紙されていることを報知しないと、別の使用者は、排紙トレイ46を見ても葉書が見えないため、メイン給紙カセット6にA4用紙がセットされているものと誤認識し、メイン給紙カセット6を選択して印刷を行う恐れがある。この場合、印字データは葉書に縮小もしくはそのまま印刷されるため、別の使用者は印刷をやり直さなければならなくなる。これに対して、本実施形態の複合機1のように、液晶パネル129のメッセージやモードキー126,127,128の点滅発光、警告音などにより葉書が排紙トレイ46に排紙されていることを報知するようすれば、別の使用者は、排紙トレイ46に葉書があることに気づき、メイン給紙カセット6の用紙サイズを確認してから印刷指令を複合機1に送信することができるようになり、印刷のやり直しや用紙の無駄遣いを回避できる点で便利である。
また、複合機1がファクシミリ機能を実行する場合には、コピー機能やプリンタ機能を実行する場合と異なり、複合機1を使用する使用者の意図と関係なく、記録済み用紙を排紙トレイ46に排出する。そのため、例えば、B5用紙にファクシミリデータを記録した後に、A4用紙に印字データを印刷した場合や、1件目のファクシミリデータをB5用紙に記録した後に、2件目のファクシミリデータをA4用紙に印刷した場合や、ファクシミリデータをA4用紙に記録しているときにA4用紙が用紙切れし、メイン給紙カセット6をオプション給紙カセット60に切り替えて、残りのファクシミリデータをB5用紙に記録した場合などに、使用者が、用紙取り出し口82から視認できるA4用紙のみを排紙トレイ46から取り出し、用紙取り出し口82から視認できないB5用紙を取り忘れることがある。B5用紙を取り忘れたまま、次の用紙を排紙トレイ46に排紙すると、排紙トレイ46に用紙がたまりすぎて搬送不良を起こす恐れがある。これに対して、本実施形態の複合機1によれば、ファクシミリデータを受信してB5用紙に記録するときに液晶パネル129の表示やFAXモードキー127の点滅により報知を行うので(図6のS2:YES、S3:FAX、S4参照)、複合機1を使用する使用者の意図に関わりなく排紙トレイ46に排出されたB5用紙であっても、使用者がB5用紙の存在に気付いてB5用紙を取り除くことができる。
また、本実施形態の複合機1によれば、報知後に、複合機1の使用者が用紙取り出し口82から手を入れて、或いは、画像読取ユニット100を画像形成ユニット2に対して回動させて排紙トレイ46からB5用紙を取り除き、排紙センサ47が排紙トレイ46上の用紙を検出しなくなると、報知を自動的に停止させるので(図6のS7:YES、S8参照)、排紙トレイ46からB5用紙を取り除いた後も報知し続けるような不具合を回避できる。
また、本実施形態の複合機1によれば、B5用紙が排紙トレイ46に排紙された後、A4用紙がB5用紙の上に積層して排出されたときに、液晶パネル129の表示を変えたり、モードキー126,127,128の点滅色や点滅間隔を変えたり、さらには警告音を変えるなどして報知内容を変更するので(図6のS11参照)、排紙トレイ46に排紙された用紙の中にB5用紙が含まれていることの注意を複合機1の使用者に喚起して、B5用紙の取り忘れを防止できる。特に、複合機1は、使用者の意図に基づいて画像形成を行うプリンタ機能及びコピー機能と、使用者の意図に基づかずに画像形成を行うファクシミリ機能を備え、しかも、用紙切れの場合に多段式の給紙カセット6,60を切り替えて画像形成を行うため、標準サイズ未満の小サイズの用紙が標準サイズ以上の用紙に紛れ込みやすいが、上記のように報知内容を変えることにより、使用者の注意を強く引きつけ、小サイズの用紙が排紙トレイ46にたまりすぎることを防止できる。
また、本実施形態の複合機1によれば、モードキー126,127,128の点滅や液晶パネル129のメッセージ表示など視覚的な報知のみを行うようにすれば(図6のS4、S5、S6参照)、騒音を防止できる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の画像形成装置に係る第2実施形態について説明する。
本実施形態の画像形成装置も、第1実施形態と同様に複合機1に適用されるが、報知を手動で停止させる点、及び、報知内容の変更を行わずに簡易な制御を行う点が第1実施形態と相違している。よって、ここでは、第1実施形態と異なる制御フローについて説明し、共通点については説明を省略する。
図7は、第2実施形態の複合機1による制御フローを示す図である。
図7のS21に示すように、排紙トレイ46に排紙された用紙が小サイズであり、所定の報知内容で報知を行うと(S2〜S6)、S21において、使用者が複合機1の操作パネル121に設けられたSTOPキーを押下するまで、報知し続ける。使用者がSTOPキーを押下すると、S8において、報知が停止され、報知処理が完了する。
従って、本実施形態の複合機1によれば、第1実施形態と比べ、手動で報知を停止させなければならない点で、第1実施形態より操作上の手間がかかるものの、排紙センサ47を省いたり、報知の停止制御を簡単にし、コストダウンを図ることができる。
尚、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施の形態では、レーザプリンタを内蔵する複合機1を画像形成装置に適用したが、インクジェットプリンタや、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能を単独で有するコピー機、ファクシミリ装置、プリンタを画像形成装置に適用してもよい。
(2)例えば、上記実施形態では、多段の給紙カセットを備える複合機1について説明したが、給紙カセットを1つだけ備え、給紙カセットにセットする用紙のサイズを切り替えて画像形成する画像形成装置に報知処理を適用してもよい。この場合、例えば、標準サイズ未満のB5用紙が排紙トレイ46に排紙されると、その旨が報知されるので、B5用紙に印刷した後しばらくしてからA4用紙に印刷を行うときに、使用者は複合機1の報知によって給紙カセットの用紙サイズをA4サイズに戻し忘れていることに気付くことができ、便利である。
(3)例えば、上記実施形態では、画像読取ユニット100を画像形成ユニット2に対して回動可能に連結し、画像読取ユニット100と画像形成ユニット2との間に排紙トレイ46を設けたが、画像読み取りユニット100と画像形成ユニット2を一体にした胴内に排紙トレイ46を設けてもよい。
(4)例えば、上記実施形態では、複合機1の各モードについて報知処理を行ったが、ファクシミリ機能についてのみ報知処理を行うようにしてもよい。ファクシミリ機能は、コピー機能やプリンタ機能と比べて、記録シートが排紙トレイ46に排紙されることへの使用者の注意力が低く、小サイズの記録シートが排紙トレイに排紙されたことを知らせる重要性が高いからである。
(5)例えば、上記実施形態では、1ジョブ毎に報知処理を実行したが、用紙1枚毎に報知処理を行うようにしてもよい。
(6)例えば、上記実施形態では、記録シートとして普通紙を用いたが、OHPなど材質の異なるものや、厚紙や薄紙などの厚さの異なるもの、さらにはA5サイズの葉書や用紙などのサイズが異なるものを記録シートとして使用してもよい。
(7)例えば、上記第1実施形態では、所定サイズ未満の記録シート(B5用紙)を排紙トレイ46に排紙した後に、所定サイズ以上の記録シート(A4用紙)を排紙トレイ46に排紙したときに、報知内容を変更するようにしたが、所定サイズ以上の記録シートを排紙トレイ46に排紙した後に、所定サイズ未満の記録シートを排紙トレイ46に排紙した場合にも、報知内容を変更するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る複合機の斜視図である。 複合機の垂直断面図である。 原稿カバーが開いた状態の複合機を示す斜視図である。 画像読取ユニットが開位置にある状態の複合機を示す斜視図である。 図1に示す複合機の制御ブロック図である。 図1に示す複合機による報知処理を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態に係る複合機による報知処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 複合機(画像形成装置)
46 排紙トレイ(胴内排紙部)
47 排紙センサ(記録シート検出手段)
206 報知処理プログラム(サイズ判断手段、報知手段、報知停止手段、変更手段)

Claims (5)

  1. 画像形成がなされた記録シートを胴内に設けられた胴内排出部に排出する画像形成装置において、
    前記胴内排出部に排出される記録シートのサイズが所定サイズ未満であるか否かを判断するサイズ判断手段と、
    前記サイズ判断手段が、前記記録シートのサイズが所定サイズ未満であると判断したときに、その旨を報知する報知手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において、
    前記ファクシミリデータを受信して前記記録シートに記録するファクシミリ機能を有し、
    前記報知手段が、前記ファクシミリデータを受信して前記記録シートに記録するときにのみ報知を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する画像形成装置において、
    前記胴内排出部に排出された記録シートの有無を検出する記録シート検出手段と、
    前記記録シート検出手段が前記胴内排出部に前記記録シートがないと判断したときに、前記報知手段による報知を停止させる報知停止手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する画像形成装置において、
    所定サイズ以上の記録シートと、所定サイズ未満の記録シートが前記胴内排出部に積層して排出されたときに、前記報知手段の報知内容を変更する変更手段を有すること、を特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載する画像形成装置において、
    前記報知手段が視覚的に報知を行うことを特徴とする画像形成装置。
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