JP2007110003A - 表面実装機および実装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産効率を向上させることができる表面実装機および実装方法を提供する。
【解決手段】基板検出部66aは、搬入される基板の種類を検出する。固定位置決定部66bは、基板検出部66aが検出した基板の種類に基づいて、実装時間が最も短くなる停止位置を選択する。ここで、複数の停止位置が選択された場合、実装方法選択部66cは、順次実装と同時実装の何れの実装方法により実装動作を行うかを選択する。実装部66cは、選択された停止位置に固定された基板に対して決定された実装方法により実装動作を行う。このように、実装時間に応じて基板の停止位置および実装方法を決定することにより、実装時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板上に部品を実装する表面実装機および実装方法に関するものである。
従来より、吸着ヘッドを有する移動可能なヘッドユニットにより、IC等の電子部品を部品供給部から吸着して、コンベア等により所定の停止位置に搬入されて固定されているプリント基板上に移送し、プリント基板の所定の位置に装着する表面実装機(以下、「実装機」と呼ぶ。)が知られている。この種の実装機では、複数の基板停止位置を一つのコンベア上に有するものも存在する(例えば、特許文献1〜3参照。)。このような複数の基板停止位置を有する実装機では、一度に複数の基板を搬入して固定することができるので、ヘッドユニットの停止時間を短くすることができ、結果として、生産効率を向上させることができる。
特開2004−128400号公報 特許第2507234号公報 特開2005−93589号公報
しかしながら、一般に実装機では、基板に様々な品種の電子部品を多数実装するので、部品供給部には多数の品種の電子部品が配置されるため、各電子部品の配置と基板の停止位置によっては、ヘッドユニットの移動距離が長くなり、結果として、生産効率が向上しないことがあった。
そこで、本願発明は上述したような課題を解決するためになされたものであり、生産効率を向上させることができる表面実装機および実装方法を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために本発明にかかる表面実装機は、基板を搬送する搬送部と、この搬送部を制御して搬送中の基板を所定の停止位置に停止させる制御部と、基板に搭載する部品を供給する部品供給部と、部品を吸着する吸着ヘッドを備え、停止位置に搬入された基板上に部品供給部から部品を移送するヘッドユニットとを備え、制御部は、部品供給部から停止位置に搬入された基板への部品の移送に要する部品移送時間に応じて停止位置を制御することを特徴とする。
上記表面実装機において、制御部は、停止位置までの基板の搬送に要する搬送時間と、部品移送時間とに応じて停止位置を制御するようにしてもよい。
また、上記表面実装機において、ヘッドユニットは、複数の停止位置に搬入された複数の基板上に部品を移送することができ、複数の停止位置のそれぞれまでの基板の搬送に要する搬送時間と、複数の停止位置にそれぞれ搬入された基板への部品の移送時間との少なくとも何れか一方に基づいて、複数の停止位置にそれぞれ搬入された複数の基板に対し、同一種類の部品を同時に移送するか、または、1つの基板ずつ部品を移送するかを決定する実装方法選択手段をさらに備えるようにしてもよい。
また、本発明にかかる実装方法は、基板を搬入し、所定の停止位置に停止する搬送部と、基板に搭載する部品を供給する部品供給部と、部品を吸着する吸着ヘッドを備え、停止位置に搬入された基板上に部品供給部から部品を移送するヘッドユニットとを備えた表面実装機の実装方法であって、部品供給部から停止位置に搬入された基板への部品の移送に要する部品移送時間に応じて停止位置を制御する制御ステップを有することを特徴とする。
本発明によれば、実装時間に応じて停止位置を選択することにより、実装時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、複数の停止位置に基板を停止させた場合、同時実装時間と順次実装時間に応じて実装方法を選択することにより、実装時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかる実装機の構成を模式的に示す平面図、図2は、本実施の形態にかかる実装機の制御系の構成を示すブロック図である。
図1,2に示すように、本実施の形態にかかる実装機1は、平面視略矩形の基台2と、図中矢印方向(X軸方向)に沿って基台2上に配設され、プリント基板を搬送するコンベア3と、このコンベア3両側の基台2上に設けられ、電子部品を供給する部品供給部4と、基台2の上方に設けられ、部品供給部4の電子部品をプリント基板に移載するヘッドユニット5と、基台2内部または基台2から離間した位置に配設された実装機1の動作を制御する制御装置6と、実装機1と離間した位置に配設され、実装機1の実装プログラムを作成するデータ作成装置7とを有する。なお、制御装置6とデータ作成装置7とは、公知の通信回線8を介して接続されており、この通信回線8を介して各種データの送受信を行う。
コンベア3は、X軸方向に基板を搬送する公知のコンベアから構成されており、基板の搬送経路上の所定の箇所には、基板を所定の停止位置に停止して固定するためのストッパ31,32が埋設されている。このストッパ31,32は、エアシリンダやソレノイド等から構成されており、搬送経路上に突出させることにより、それぞれ基板を停止位置A、停止位置Bに固定する。この停止位置A,Bとは、搬入された基板を停止して固定する位置であり、この位置において部品供給部4から供給される電子部品が基板に搭載される。このようなコンベア3は、プリント基板を外部または連続して設けられた印刷装置等から表面実装機内部に搬入する搬入動作、搬入されたプリント基板を所定の作業位置に固定する固定動作、電子部品が装着されたプリント基板を他の表面実装機若しくはリフロー炉または表面実装機外部に搬出する搬出動作等を行う。
部品供給部4は、コンベア3と平行に配設された取付座41と、各取付座41に各々位置決めされた状態で並列に配設された複数のテープフィーダ42とを有する。このテープフィーダ42は、それぞれIC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状電子部品を所定間隔おきに収納、保持したテープがリールから導出されるように構成されるとともに、テープ送り出し端には送り機構が備えられ、ヘッドユニット5により部品がピックアップされるにつれてテープを間欠的に送り出す。なお、部品供給部4には、上述したようなテープフィーダ以外に、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)等の比較的大型の部品をトレイ上に載置した状態で供給するトレイフィーダ等も配設される。
ヘッドユニット5は、基台2上方において、X軸方向(コンベア3の方向)およびY軸方向(水平面においてX軸と直交する方向)に移動可能に配設される。このようなヘッドユニット5には、部品を吸着するための吸着ヘッド(図示せず)が搭載されており、本実施の形態では、例えば、複数の吸着ヘッドがX軸方向に並べて配設されている。各吸着ヘッドは、先端に部品吸着用のノズル(図示せず)を備えており、このノズルが電磁バルブを介して負圧供給手段(図示せず)に接続されることにより、実装動作時には、ノズル先端に負圧が供給されてその吸引力で部品を吸着する。また、ヘッドユニット5には、プリント基板に記されるフィデューシャルマーク、すなわち、プリント基板上の基準位置と基板の種類を示すマークを撮像するための基板認識カメラ51が搭載されている。この基板認識カメラ52は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を用いた公知のデジタルカメラ等から構成されており、実装時には、ヘッドユニット5の移動に伴い、作業位置に保持されたプリント基板上方からフィデューシャルマークを撮像する。
制御装置6は、記憶部61と、コンベア制御部62と、ヘッドユニット制御部63と、外部入出力部64と、画像処理部65と、制御部66とから構成される。このような制御装置6は、CPU等の演算装置と、メモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置と、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、タッチパネル等の外部から情報の入力を検出する入力装置と、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信回線を介して各種情報の送受信を行うI/F装置と、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)またはFED(Field Emission Display)等の表示装置を備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとから構成される。
記憶部61は、実装機1の動作に関する各種情報を記憶するデータベースである。このような記憶部61は、実装機1の一連の実装動作を統御するプログラムである実装プログラム61aと、データ作成装置7により作成された後述するシミュレーションデータ61bと、実装機1による過去の生産履歴に関する生産履歴データ61cと、基板を搬入して各停止位置に停止させて固定するまでに要する搬送時間を記憶する搬送時間データ61dと、基板の停止位置の初期設定値に関する初期設定データ61eとを少なくとも記憶する。
コンベア制御部62は、制御部66の指示に基づいて、コンベア3が有する各モータおよびストッパ31,32の操作量を演算し、この演算結果に基づいてコンベア3の動作を制御する演算処理部である。これにより、プリント基板の搬入、固定、搬出が実現される。
ヘッドユニット制御部63は、制御部66の指示に基づいて、ヘッドユニット5が有する各モータの操作量を演算し、この演算結果に基づいてヘッドユニット5の動作を制御する演算処理部である。これにより、電子部品の吸着、移送、搭載が実現される。
外部入出力部64は、実装機1に設けられた各種センサに接続され、それぞれが検出した情報を取得するインターフェース部である。取得したデータは、制御部65に送出される。
画像処理部65は、基板認識カメラ52を含む実装機1に設けられた各種カメラの取り込み画像に対して画像処理を行う演算処理部である。この処理結果は、制御部66に送出される。
制御部66は、記憶部61の実装プログラム61aに基づいて各種演算を行うことにより、実装機1の各種動作を統括して制御する演算処理部である。このような制御部66は、搬入される基板の種類を検出する基板検出部66aと、搬入される基板のコンベア3上の停止位置を選択する停止位置選択部66bと、複数の停止位置に基板が固定された場合にそれらの基板対する実装方法を選択する実装方法選択部66cと、固定された基板に対して実装動作を行う実装部66dとを有する。
データ作成装置7は、記憶部71と、シミュレータ72と、主演算部73とから構成される。このようなデータ作成装置7は、CPU等の演算装置と、メモリ、HDD等の記憶装置と、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、タッチパネル等の外部から情報の入力を検出する入力装置と、インターネット、LAN、WAN等の通信回線を介して各種情報の送受信を行うI/F装置と、CRT、LCDまたはFED等の表示装置を備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとから構成される。
記憶部71は、実装機1の一連の実装動作を統御するプログラムである実装プログラム71aと、実装機1の形状、動作速度、各構成要素の配置など実装機1の構成に関する実装機データ71bと、プリント基板の構成に関する基板データ71cと記憶するデータベースである。なお、実装プログラム記憶部71に記憶される実装プログラム71aは、制御装置6の記憶部61に記憶された実装プログラム61aと同等である。
シミュレータ72は、記憶部71に記憶された実装プログラム71aに従って、実装機データ71bおよび基板データ71cに基づき、コンベア3上の各停止位置における実装時間を演算する演算処理部である。
主演算部73は、データ作成装置7の動作を統括して制御する演算処理部である。このような主演算部73は、シミュレータ72に演算を行わせ、この演算結果をシミュレーションデータ61bとして実装機1の制御装置6に送信する。このシミュレーションデータ61bとは、コンベア3上の何れの停止位置に固定し、何れの実装方法に実装動作を行うかを各基板の種類毎に指定するものであり、制御装置6の記憶部61に記憶される。なお、シミュレーションデータ61bは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で制御装置6にインストールするようにしてもよい。
[実装動作]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる実装機1の動作について説明する。図3は、本実施の形態にかかる実装機1の動作を説明するフローチャートである。
まず、制御装置6の制御部66は、基板検出部66aにより搬入される基板の種類を検出する(ステップS301)。この検出は、例えば、前工程の印刷装置から基板の種類に関する情報を受信し、この受信した情報に基づいて行うようにしてもよい。また、基板認識カメラ52に基板を撮像させ、画像処理部65によりその撮像データに対して画像処理を行わせ、この処理結果に基づいて行うようにしてもよい。
基板の種類を検出すると、制御部66の停止位置選択部66bは、その基板の種類に対応するシミュレーションデータ61bが記憶部61に記憶されているか否かを確認する(ステップS302)。
対応するシミュレーションデータ61bが記憶されている場合(ステップS302:YES)、停止位置選択部66bは、シミュレーションデータ61bに基づいて搬入する基板の停止位置を選択する(ステップS304)。本実施の形態では、停止位置Aと停止位置Bという2の停止位置が設定されている。したがって、搬入する基板の停止位置は、停止位置Aのみ、停止位置Bのみ、停止位置Aと停止位置Bの両方という3種類を設定することができる。
このとき、複数の停止位置に基板を固定することが選択されると(ステップS307:YES)、実装方法選択部66cは、1の停止位置の基板に対して全ての電子部品を搭載し終わってから他の停止位置の基板への電子部品の搭載を開始するというように、基板毎に順番に実装を行う順次実装、または、ヘッドユニット5が1回の吸着でピックアップした同一種類の電子部品を各停止位置の基板に搭載するというように、複数の基板に対して同時に実装を行う同時実装の何れの実装方法により実装動作を行うかを選択する(ステップS308)。シミュレーションデータ61cには、基板の種類毎に停止位置および実装方法が指定されているので、実装方法選択部66cは、シミュレーションデータ61cに基づいて搬入される基板の実装方法を選択する。なお、シミュレーションデータ61cの生成動作については後述する。
一方、対応するシミュレーションデータ61bが記憶されていない場合(ステップS302:NO)、停止位置選択部66bは、その基板の過去の実装時間に関する生産履歴データ61cが記憶部61に記憶されているか否かを確認する(ステップS303)。
対応する生産履歴データ61cが記憶されている場合(ステップS303:YES)、停止位置選択部66bは、生産履歴データ61cおよび搬送時間データ61dに基づいて搬入する基板の停止位置を選択する(ステップS305)。このとき、複数の停止位置に基板を固定することが選択されると(ステップS307:YES)、実装方法選択部66cは、生産履歴データ61cに基づいて、同時実装または順次実施の何れの実装方法により実装動作を行うかを選択する(ステップS308)。このような生産履歴データ61cを用いた停止位置および実装方法の選択動作については後述する。
一方、対応する生産履歴データ61cが記憶されていない場合(ステップS303:NO)、停止位置選択部66bは、初期設定データ61eに基づいて搬入する基板の停止位置を選択する。この初期設定データ61eは、オペレータや製品出荷時に適宜自由に設定することができる。
停止位置が選択されると、実装部66dは、コンベア制御部62によりコンベア3を駆動させて基板を搬入し、選択された停止位置にその基板を固定する(ステップS309)。基板が固定されると、実装部66dは、ヘッドユニット制御部63によりヘッドユニット5を駆動させ、基板上に電子部品を実装する(ステップS310)。このとき、複数の停止位置が選択された場合は、実装方法選択部66cにより選択された実装方法により、電子部品が実装される。
電子部品が実装されると、実装部66dは、実装方法、基板の種類、基板の停止位置、実装時間、生産日時などに関する情報を生産履歴データ61cに記憶させる(ステップS311)。また、実装部66dは、コンベア制御部62によりコンベア3を駆動させてその基板を搬出する(ステップS312)。
基板が搬出されると、実装部66dは、基板の生産を終了するか否かを確認する(ステップS313)。この確認は、例えば、前工程の印刷装置から基板の印刷を終了したか否かに関する情報を受信し、この受信した情報に基づいて行うようにしてもよい。
基板の生産を終了する場合(ステップS313:YES)、実装部66dは、実装機1の動作を停止する。一方、基板の生産を継続する場合(ステップS313:NO)、制御部66は、ステップS301の処理に戻る。このように、本実施の形態にかかる実装機1では、基板に対する電子部品の実装時間に応じた停止位置および実装方法により実装動作が行われる。
[シミュレーションデータ生成動作]
次に、図4を参照して、データ作成装置7によるシミュレーションデータ61cの生成動作について説明する。
まず、データ作成装置7のシミュレータ72は、各停止位置における実装時間を算出する(ステップS401)。シミュレータ72は、実装機データ71bおよび基板データ71cに基づいて仮想空間上に実装機1およびこの実装機1の各停止位置にシミュレーションデータ61cを生成する所定の基板を配置し、実装プログラム71aに従ってその基板に実装を行わせる。これにより、各停止位置における実装時間を算出する。本実施の形態では、停止位置A,Bの2つの位置における実装時間を、基板毎に算出する。
実装時間が算出されると、シミュレータ72は、算出された実装時間から最大値Tmaxと最小値Tminを特定し(ステップS402)、TmaxとTminの差分が上記所定の基板を実装機1の停止位置に搬送して固定するのに要する搬送時間Ttransよりも小さいか否かを確認する(ステップS403)。この搬送時間Ttransは、実装機データ71bに基づいて算出したり、制御装置6から通信回線8を介して取得した搬送時間データ61dを用いたりしてもよい。
例えば、図5(a)に示すように、基板Pの実装に用いるテープフィーダ41が停止位置A,Bの近傍に配置されている場合、停止位置Aにおける実装時間と停止位置Bにおける実装時間は、ほぼ同等となる。このような場合において、停止位置Aの実装時間と停止位置Bの実装時間の差分が基板Pの搬送時間よりも小さいと、図5(b)に示すように、停止位置A,Bに同時に基板Pを搬送して実装した方が、一方の停止位置のみで実装を行うよりも作業時間が短くなる。
一方、例えば、図6(a)に示すように、基板Pの実装に用いるテープフィーダ41が停止位置Aの方に偏って配置されている場合、停止位置Bにおける実装時間は、停止位置Aにおける実装時間よりも長くなる。このような場合において、停止位置Aの実装時間と停止位置Bの実装時間の差分が基板Pの搬送時間よりも大きいと、図6(b)に示すように、一方の停止位置(停止位置A)のみで実装を行う方が、停止位置A,Bに同時に基板Pを搬送して実装するよりも、作業時間が短くなる。
したがって、TmaxとTminの差分が搬送時間Ttransよりも小さい場合(ステップS403:NO)、シミュレータ72は、Tminに対応する停止位置を上記所定の基板の停止位置として設定する(ステップS404)。
一方、TmaxとTminの差分が搬送時間Ttransよりも大きい場合(ステップS403:YES)、シミュレータ72は、各停止位置に基板を固定し、これらの基板に対して順次実装を行ったときの実装時間(以下、「順次実装時間」と呼ぶ。)と、同時実装を行ったときの実装時間(以下、「同時実装時間」と呼ぶ。)を算出する(ステップS406)。これらの実装時間は、実装機データ71bおよび基板データ71cに基づいて仮想空間上に実装機1およびこの実装機1の各停止位置にシミュレーションデータ61cを生成する所定の基板を配置し、実装プログラム71aに従って各停止位置に固定された基板に同時実装および順次実装を行わせることにより算出する。
順次実装時間の方が同時実装時間よりも短い場合(ステップS406:YES)、シミュレータ72は、各停止位置を上記所定の基板の停止位置に設定し、かつ、複数の基板を順次実装すると設定する(ステップS407)。一方、同時実装時間の方が順次実装時間よりも短い場合(ステップS406:NO)、シミュレータ72は、各停止位置を上記所定の基板の停止位置に設定し、かつ、複数の基板を同時に実装すると設定する(ステップS408)。
このように本実施の形態によれば、基板の種類に応じて停止位置および実装方法を選択することにより、実装時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。
[生産履歴データに基づく停止位置選択動作]
次に、図7を参照して、生産履歴データ61cを用いた停止位置の選択動作について説明する。
まず、制御装置6の制御部66は、停止位置選択部66bにより生産履歴データ61cに搬入する基板の全パターンの実装時間が記録されているか否かを確認する(ステップS701)。ここで、全パターンの実装時間とは、単一の停止位置における実装時間、各停止位置に基板を固定して順次実装したときの実装時間、および、各停止位置に基板を固定して同時実装したときの実装時間を意味する。例えば2つの停止位置A,Bが設定されている場合、全パターンの実装時間とは、停止位置Aにおける実装時間、停止位置Bにおける実装時間、停止位置A,Bに固定した基板に順次実装を行うときの順次実装時間、および、停止位置A,Bに固定した基板に同時実装を行うときの同時実装時間を意味する。
全パターンの実装時間が記録されている場合(ステップS701:YES)、停止位置選択部66bは、実装時間が最短となる停止位置を選択する(ステップS702)。ここで、停止位置選択部66bによる停止位置の選択は、生産履歴データ61cと搬送時間データ61dに基づいて、上述した図5、6を参照して説明したのと同等の方法に各停止位置における実装時間を算出することにより行われる。
このとき、複数の停止位置が選択されると(ステップS703:YES)、実装方法選択部66cは、同時実装と順次実装の何れの実装方法により実装動作を行うかを選択する(ステップS704)。この実装方法選択部66cによる実装方法の選択は、生産履歴データ61cに記憶された同時実装時間と順次実装時間とを比較することにより行うことができる。
全パターンの実装時間が記録されていない場合(ステップS701:NO)、停止位置選択部66bは、生産履歴データ61cに基づいて、まだ実装時間が記録されていない停止位置および実装方法を選択する(ステップS705)。これにより、初めて製造する基板であっても、製造を繰り返すことにより全パターンの実装時間が記録されるので、自動的に最短の実装時間となる停止位置および実装方法を検出することができる。
なお、本実施の形態では、停止位置および実装方法を選択する際、シミュレーションデータ61cおよび生産履歴データ61dに基づいて選択するようにしたが、何れか一方のみに基づいて選択するようにしてもよい。シミュレーションデータ61cのみに基づいて停止位置および実装方法を選択する場合、実装機1の記憶部61は、生産履歴データ61cを有しないようにしてもよい。一方、生産履歴データ61cに基づいて選択する場合、データ作成装置7を設けないようにしてもよい。
また、本実施の形態では、2つの停止位置を設けるようにしたが、停止位置の数量は複数であるならば2つに限定されず、適宜自由に設定することができる。
本発明の表面実装機の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の表面実装機の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の表面実装機の実装動作を示すフローチャートである。 シミュレーションデータの作成動作を示すフローチャートである。 (a)表面実装機の一例を示す平面図、(b)(a)の場合の実装時間を示す図である。 (a)表面実装機の一例を示す平面図、(b)(a)の場合の実装時間を示す図である。 生産履歴データを用いた停止位置の選択動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1…表面実装機、2…基台、3…コンベア、4…部品供給部、5…ヘッドユニット、6…制御装置、7…データ作成装置、8…通信回線、31,32…ストッパ、41…取付座、42…テープフィーダ、51…基板認識カメラ、61…記憶部、61a…実装プログラム、61b…シミュレーションデータ、61c…生産履歴データ、61d…搬送時間データ、61e…初期設定データ、62…コンベア制御部、63…ヘッドユニット制御部、64…外部入出力部、65…画像処理部、66…制御部、66a…基板検出部、66b…停止位置選択部、66c…実装方法選択部、66d…実装部、71…記憶部、72…シミュレータ、73…主演算部、71a…実装プログラム、71b…実装機データ、71c…基板データ。

Claims (4)

  1. 基板を搬送する搬送部と、
    この搬送部を制御して搬送中の前記基板を所定の停止位置に停止させる制御部と、
    前記基板に搭載する部品を供給する部品供給部と、
    部品を吸着する吸着ヘッドを備え、前記停止位置に搬入された前記基板上に前記部品供給部から部品を移送するヘッドユニットと
    を備え、
    前記制御部は、前記部品供給部から前記停止位置に搬入された前記基板への部品の移送に要する部品移送時間に応じて前記停止位置を制御する
    ことを特徴とする表面実装機。
  2. 前記制御部は、前記停止位置までの基板の搬送に要する搬送時間と、前記部品移送時間とに応じて前記停止位置を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の表面実装機。
  3. 前記ヘッドユニットは、複数の停止位置に搬入された複数の基板上に部品を移送することができ、
    前記複数の停止位置のそれぞれまでの基板の搬送に要する搬送時間と、前記複数の停止位置にそれぞれ搬入された基板への部品の移送時間との少なくとも何れか一方に基づいて、前記複数の停止位置にそれぞれ搬入された複数の基板に対し、同一種類の部品を同時に移送するか、または、1つの基板ずつ部品を移送するかを決定する実装方法選択手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の表面実装機。
  4. 基板を搬入し、所定の停止位置に停止する搬送部と、
    前記基板に搭載する部品を供給する部品供給部と、
    部品を吸着する吸着ヘッドを備え、前記停止位置に搬入された前記基板上に前記部品供給部から部品を移送するヘッドユニットと
    を備えた表面実装機の実装方法であって、
    前記部品供給部から前記停止位置に搬入された前記基板への部品の移送に要する部品移送時間に応じて前記停止位置を制御する制御ステップ
    を有することを特徴とする実装方法。
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