JP5969789B2 - 電子部品実装装置 - Google Patents
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Description
そして、複数のヘッドによって同一の基板に電子部品を実装する電子部品実装装置が知られているが、この電子部品実装装置の場合、部品実装時に複数のヘッドが干渉してしまうおそれがある。この干渉を防止すべく、いずれか1つのヘッドだけが進入可能な排他的実装領域を動的に変化させることにより、ヘッド同士の干渉を防ぎつつも待機時間も抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、2つのヘッドのいずれかが先に実装動作を行った方が、よりタクトタイムが短くなるかを判断して、その判断に基づいて後から実装動作を行うヘッドは待機位置にて待機させることで、ヘッド同士の干渉を防止する技術も知られている(例えば特許文献2参照)。
いずれの技術においても、複数のヘッドで同一の基板に電子部品を実装する場合には、まず優先されるのが複数ヘッドのタクト時間の合算時間が最短となることである。
本発明の課題は、複数の搬送レーンで個別に搬送された基板に対して複数のヘッドで電子部品を実装する電子部品実装装置であっても、各搬送レーンの生産状況の変化に応じたヘッドの干渉防止制御を実現することで、ライン全体の生産効率の低下を抑制することである。
個別に基板を搬送する複数の搬送レーンと、
前記複数の搬送レーンにより搬送される基板に対してそれぞれ個別に電子部品を実装する複数のヘッドと、
前記複数のヘッドの実装動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記複数のヘッドによる電子部品の実装位置座標から、当該複数のヘッドが干渉するか否かを判断し、干渉すると判断した場合には、前記複数のヘッドのうち1つのヘッドのみを実装動作させるとともに、その他のヘッドは待機させ、
実装動作する前記1つのヘッドを選択する際には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの生産状況に関連付けて設定された判断条件を基準に選択することを特徴としている。
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの下流側に連結された製造装置が基板の搬入を要求しているか否かである第一条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件に基づき、前記基板の搬入が要求されている前記搬送レーンに対応する前記ヘッドを選択することを特徴としている。
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの上流側に連結された製造装置が基板の搬出を要求しているか否かである第二条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件で選択できなかった場合には前記第二条件に基づき、前記基板の搬出が要求されている前記搬送レーンに対応する前記ヘッドを選択することを特徴としている。
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれに対応する前記ヘッドのタクト低下率を比較する第三条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件及び前記第二条件で選択できなかった場合には前記第三条件に基づき、前記複数のヘッドのうち、前記タクト低下率の最も高いヘッドを選択することを特徴としている。
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの生産時間を比較する第四条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件、前記第二条件及び前記第三条件で選択できなかった場合には前記第四条件に基づき、前記複数のヘッドのうち、前記生産時間が最も長い搬送レーンに対応したヘッドを選択することを特徴としている。
ユーザーからの操作に基づいて、前記第一条件、前記第二条件、前記第三条件及び前記第四条件の中から前記ヘッドの選択に用いる条件を指定する指定手段を有することを特徴としている。
一対の搬送レーン110,120のそれぞれの上流側及び下流側には、この電子部品実装装置100とは異なる処理を基板P1,P2に施す製造装置(図示省略)が連結されている。上流側の製造装置から搬出された基板P1,P2は、一対の搬送レーン110,120によって搬送され、一対の実装ユニット130,140により電子部品が実装されてから、下流側の製造装置に搬入されることになる。
同様に、一対の実装ユニット130,140のうち、図1では下方に位置する実装ユニット130を第一実装ユニット130と称し、上方に位置する実装ユニット140を第二実装ユニット140と称す。第一実装ユニット130及び第二実装ユニット140も基本的に同じ構成のため、第一実装ユニット130の構成のみを説明して、第二実装ユニット140の構成の説明は省略する。
実装動作時には、吸着ノズル135の先端部で所定の電子部品フィーダ101から電子部品を吸着し、所定位置で基板に向かって吸着ノズル135を下降させると共に吸着ノズル135を回転させて電子部品の向きの調整を行いつつ実装動作が行われる。
また、ヘッド132には、電子部品フィーダ131及び基板の撮像を行う撮像手段としてのCCDカメラ(図示省略)が搭載されている。CCDカメラは、電子部品の吸着時や基板実装時において、撮像を行い、電子部品又は基板に対して吸着ノズル135を位置決めするための制御に利用される。
をY軸方向に移動させる駆動源であるY軸モータ139(図2参照)とを備えている。そして、各モータ138,139の駆動により、ヘッド132を二本のY軸ガイドレール133bの間となる領域のほぼ全体に搬送することを可能としている。なお、Y軸ガイドレール133bは、第二実装ユニット140と共通化して使用されるようになっている。
なお、図2では、Z軸モータ136,146及び回転モータ137,147を一つのみ図示しているが、吸着ノズル135,145をヘッド132,142に複数搭載する場合には、Z軸モータ136,146及び回転モータ137,147も吸着ノズル135,145と同じ個体数だけ設けられるものとする。
制御部150は、上流側の製造装置及び下流側の製造装置と通信可能となっていて、種々の制御信号をやりとりしている。例えば、上流側の製造装置からは、基板P1,P2を電子部品実装装置100へと搬出するための許可を要求する基板搬出要求信号が制御部150に送信される。また、下流側の製造装置からは、基板P1,P2を電子部品実装装置100から搬入するための許可を要求する基板搬入要求信号が制御部150に送信される。
そして、生産プログラム154は、第一実装ユニット130と第二実装ユニット140のそれぞれに対して独立して設けられている。
第一実装ユニット130及び第二実装ユニット140のヘッド132,142のうち、一方のヘッド132,142が吸着及び部品認識を終えて、実装動作を開始しようとしているタイミングで、干渉防止制御が必要か否かを判断している。以下の説明においては、第一実装ユニット130が実装動作を開始しようとしている場合を例示して説明するが、第二実装ユニット140においても同様の処理が実行される。
ステップS3では、制御部150は、第一実装ユニット130のヘッド132を待機させる。
ステップS4では、制御部150は、第一実装ユニット130のヘッド132を実装動作へと移行させる。
なお、制御部150は、第一搬送レーン110及び第二搬送レーン120の下流側に接続された両方の製造装置から基板搬入要求信号がない場合、若しくは両方の製造装置から基板搬入要求信号がある場合にはステップS62に移行する。
なお、制御部150は、第一搬送レーン110及び第二搬送レーン120の上流側に接続された両方の製造装置から基板搬出要求信号がない場合、若しくは両方の製造装置から基板搬出要求信号がある場合にはステップS63に移行する。
ここで、タクト低下率とは、直前に動作した際のタクトと、理想的な状態におけるタクトとを比較し、理想的な状態から直前の動作がどれだけ低下したかの割合を示すものである。例えば、複数の電子部品フィーダ131,141のうち、部品切れを生じた電子部品フィーダ131,141があると、ヘッド132,142で一度に吸着できる電子部品の個数が低下してしまう。ヘッド132,142で吸着可能な個数全ての電子部品を吸着できている場合を理想的な状態とすると、吸着可能な個数まで達していない場合にはタクトが低下する。このタクトの低下した割合(タクト低下率)を、制御部150は、第一搬送レーン110に対応するヘッド132と、第二搬送レーン120に対応するヘッド142とのそれぞれで算出して比較している。
そして、制御部150は、第一搬送レーン110のタクト低下率の方が大きい場合には、ステップS65に移行して、第一実装ユニット130のヘッド132を優先して選択する。他方、制御部150は、第二搬送レーン120のタクト低下率の方が大きい場合には、ステップS66に移行して、第二実装ユニット140のヘッド142を優先して選択する。
なお、制御部150は、第一搬送レーン110及び第二搬送レーン120の両方のタクト低下率が同値である場合には、ステップS64に移行する。
ここで、生産時間とは、第一実装ユニット130及び第二実装ユニット140それぞれの基板P1,P2の一枚あたりにかかる生産時間である。制御部150は、第一実装ユニット130用の生産プログラム154と、第二実装ユニット140用の生産プログラム154とに基づき、基板P1.P2の一枚あたりの生産時間を算出して比較する。
そして、制御部150は、第一搬送レーン110の生産時間の方が大きい場合には、ステップS65に移行して、第一実装ユニット130のヘッド132を優先して選択する。他方、制御部150は、第二搬送レーン120の生産時間の方が大きい場合には、ステップS66に移行して、第二実装ユニット140のヘッド142を優先して選択する。
ヘッド132,142の選択が完了すると、制御部150は、図3のステップS7に移行する。
ステップS8では、制御部150は、第一実装ユニット130のヘッド132を実装動作へと移行させる。
ステップS9では、制御部150は、第一実装ユニット130のヘッド132を待機させる。このとき、第二実装ユニット140のヘッド142は実装動作へと移行する。
例えば、本実施形態では、第一条件〜第四条件までの全ての条件が、ヘッド132,142の選択に用いられる場合を例示して説明したが、使用する条件を取捨選択することも可能である。例えば、操作パネル160を、ユーザーからの操作に基づいて、第一条件、第二条件、第三条件及び第四条件からヘッド132,142の選択に用いる条件を指定する指定手段として用いればよい。この場合、ユーザーの用途に合った判断条件のみを適用することができる。
101 電子部品フィーダ
110 第一搬送レーン
120 第二搬送レーン
130 第一実装ユニット
131,141 電子部品フィーダ
132,142 ヘッド
134,144 固定カメラ
135,145 吸着ノズル
140 第二実装ユニット
150 制御部
160 操作パネル
170 表示装置
P1,P2 基板
Claims (5)
- 個別に基板を搬送する複数の搬送レーンと、
前記複数の搬送レーンにより搬送される基板に対してそれぞれ個別に電子部品を実装する複数のヘッドと、
前記複数のヘッドの実装動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記複数のヘッドによる電子部品の実装位置座標から、当該複数のヘッドが干渉するか否かを判断し、干渉すると判断した場合には、前記複数のヘッドのうち1つのヘッドのみを実装動作させるとともに、その他のヘッドは待機させ、
実装動作する前記1つのヘッドを選択する際には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの生産状況に関連付けて設定された判断条件を基準に選択し、
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの下流側に連結された製造装置が基板の搬入を要求しているか否かである第一条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件に基づき、前記基板の搬入が要求されている前記搬送レーンに対応する前記ヘッドを選択することを特徴とする電子部品実装装置。 - 請求項1記載の電子部品実装装置において、
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの上流側に連結された製造装置が基板の搬出を要求しているか否かである第二条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件で選択できなかった場合には前記第二条件に基づき、前記基板の搬出が要求されている前記搬送レーンに対応する前記ヘッドを選択することを特徴とする電子部品実装装置。 - 請求項2記載の電子部品実装装置において、
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれに対応する前記ヘッドのタクト低下率を比較する第三条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件及び前記第二条件で選択できなかった場合には前記第三条件に基づき、前記複数のヘッドのうち、前記タクト低下率の最も高いヘッドを選択することを特徴とする電子部品実装装置。 - 請求項3記載の電子部品実装装置において、
前記判断条件には、前記複数の搬送レーンのそれぞれの生産時間を比較する第四条件が含まれ、
前記制御部は、前記第一条件、前記第二条件及び前記第三条件で選択できなかった場合には前記第四条件に基づき、前記複数のヘッドのうち、前記生産時間が最も長い搬送レーンに対応したヘッドを選択することを特徴とする電子部品実装装置。 - 請求項4に記載の電子部品実装装置において、
ユーザーからの操作に基づいて、前記第一条件、前記第二条件、前記第三条件及び前記第四条件の中から前記ヘッドの選択に用いる条件を指定する指定手段を有することを特徴とする電子部品実装装置。
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