[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。図1において、半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルアレイ1を含む。このメモリセルアレイ1においては、SRAMセルが配置され、また不良セル救済用の冗長メモリセルも配置される。メモリセルアレイ1においては、メモリセル行に対応してワード線が配置され、メモリセル列に対応してビット線対が配置される。
この発明に従う半導体記憶装置は、さらに、図示しないアドレス信号に従って、メモリセルアレイ1のアドレス指定された行に対応して配置されるワード線を選択状態へ駆動するワード線選択回路2と、メモリセルアレイ1の各ビット線対に対応して配置され、スタンバイ状態時、対応のビット線対を所定電圧レベルに保持するビット線負荷3と、メモリセルアレイ1の不良列情報がプログラムされるヒューズプログラム回路4と、ヒューズプログラム回路4のプログラム情報に従って選択的に電源電圧VDDをメモリ電源線MVDL上に伝達するスイッチ回路5と、活性化時メモリ電源線MVDL上の電位を検出し、その検出結果に従ってメモリ電源線MVDLの電圧レベルを設定する電圧制御回路6を含む。
スイッチ回路5および電圧制御回路6は、テスト制御回路7からのテスト指示信号TEST1およびTEST2に従ってそれぞれ活性化される。
メモリ電源線MVDLは、メモリセルアレイ1の各列に対応して配置される。このメモリセルアレイ1においては、その構成は、後に詳細に説明するように、メモリ電源線MVDLが、ビット線BLおよびZBLと平行に、列方向に延在して配置される。メモリアレイ1においては、SRAMセルが行列状に配置され、各メモリ電源線MVDLが、対応の列のメモリセルの電源ノードに結合される。
ヒューズプログラム回路4は、メモリセルアレイ1の各列に対応して配置されるヒューズ素子を含み、対応の列の良/不良に応じて、このヒューズ素子がプログラムされる。
スイッチ回路5は、メモリ電源線MVDLそれぞれに対応して設けられるスイッチング素子を含み、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム回路4の出力信号とに従って選択的に導通し、導通時電源電圧VDDを対応のメモリ電源線MVDLに伝達する。
電圧制御回路6は、テスト指示信号TEST2の活性化時活性化され、メモリ電源線MVDLの電位レベルが所定電位レベル以下のときには、対応のメモリ電源線MVDLを接地電位レベルに駆動する。
テストモード時スイッチ回路5をすべて非導通状態に設定した場合、メモリセルアレイ1においてスタンバイ電流不良のメモリセルが存在した場合には、メモリ電源線MVDLの電圧が、そのリーク電流により低下し、この電圧降下を検出する事により、スタンバイ電流不良の列を検出することができる。メモリ電源線の電圧レベルが接地電圧レベルになると、対応のメモリセルの記憶データが消失し、このメモリセルが動作不良状態となる。次いで、メモリセルデータを読出すことにより、メモリセルの記憶データがテスト書込データと異なっており(または正常データが読出せない)、不良列の特定を行なうことができる。
このスタンバイ電流不良のメモリセル列を特定した後、ヒューズプログラム回路4をプログラムし、不良列に対応して配置されるメモリ電源線MVDLを電源ノードから切離す。これにより、スタンバイ電流不良/動作正常状態のメモリセルを確実に検出し、対応のメモリ電源線を電源ノードから切離すことにより、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルを冗長置換により救済し、かつスタンバイ電流を低減することができる。
図2は、図1に示すメモリセルアレイ1のメモリセルの電気的等価回路を示す図である。図2において、メモリセルSMCは、6個のMOSトランジスタQ1−Q6で構成されるフルCMOSセル構造を有する。MOSトランジスタQ1、Q3およびQ6が、ワード線WLの延在方向に整列して配置され、また、MOSトランジスタQ5、Q4およびQ2が、ワード線WLの延在方向に整列して配置される。
NチャネルMOSトランジスタQ1は、記憶ノードSN2の電圧レベルがHレベルのとき導通し、ノードSN1をメモリ接地線MVSLに電気的に接続する。PチャネルMOSトランジスタQ3は、ノードSN2の電圧レベルがLレベルのときに導通し、ノードSN1とメモリ電源線MVDLとを電気的に接続する。NチャネルMOSトランジスタQ6は、ワード線WL上の信号電位がHレベルのとき導通し、ノードSN2をビット線ZBLに電気的に接続する。
NチャネルMOSトランジスタQ5は、ワード線WL上の信号電位がHレベルのとき導通し、ノードSN1をビット線BLに電気的に接続する。PチャネルMOSトランジスタQ4は、ノードSN1の電圧レベルがHレベルのときに導通し、メモリ電源線MVDLをノードSN2に電気的に接続する。NチャネルMOSトランジスタQ2は、ノードSN1がHレベルのとき導通しノードSN2をメモリ接地線MVSLに電気的に接続する。
この図2に示すメモリセルの配置においては、メモリ接地線MVSL、ビット線BLおよびZBL、およびメモリ電源線MVDLが、ワード線WLと交差する方向に延在して配置される。
MOSトランジスタQ1およびQ3が第1のCMOSインバータを構成し、MOSトランジスタQ2およびQ4が第2のCMOSインバータを構成する。MOSトランジスタQ5およびQ6が、それぞれワード線WL上の信号に従って導通するアクセストランジスタを構成する。
図3は、図2に示すメモリセルSMCの平面レイアウトを概略的に示す図である。図3において、メモリセルは、MOSトランジスタQ3およびQ4を形成するためのNウェルと、MOSトランジスタQ1およびQ5を形成するためのPウェルと、MOSトランジスタQ6およびQ2を形成するためのPウェルとを含む。Nウェルの両側にPウェルが配置される。
中央のNウェル内において、活性領域A2およびA3が列方向に延在して矩形状に形成される。Nウェルの両側のPウェルに、同様、列方向に延在して矩形状に活性領域A1およびA4がそれぞれ形成される。
活性領域A1−A3と交差するように、ゲート電極配線G1が形成され、また、活性領域A2−A4と交差するように、水平方向にゲート電極配線G2が配置される。
さらに、ゲート電極配線G1と間をおいて、矩形状に活性領域A4と交差するようにゲート電極配線G3が形成され、また活性領域A1と交差するように、矩形状にゲート電極配線G4が形成される。ゲート電極配線G1が、MOSトランジスタQ1およびQ3のゲート電極を構成し、ゲート電極配線G2が、MOSトランジスタQ2およびQ4のゲート電極を構成する。
このゲート電極配線G1−G4と自己整合的に局所配線LL1およびLL2が形成される。このゲート電極に対するセルフアライメント(自己整合)の局所配線LL1およびLL2の形成時においては、ゲート電極を形成し、このゲート電極をサイドウォールなどの絶縁膜で被覆した後、基板表面を露出させて、局所配線LL1およびLL2を形成する。したがって、これらの局所配線LL1およびLL2は、活性領域A1−A4に対してはボーダーレスプロセスで形成され、これらの局所配線LL1およびLL2と活性領域A1−A4とが重なり合う領域においては、これらは電気的に接続される。
一方、局所配線LL1およびLL2とゲート電極配線G1−G4は、局所配線がゲート電極に対しセルフアライメントで形成されるため、これらの重なり合った領域においては、コンタクトは存在しない。ゲート電極配線と局所配線との接続部においてコンタクトを形成する。また、ゲート電極配線をマスクとして基板表面を露出させて局所配線を形成する。
また、活性領域外部の分離酸化膜領域においては、この局所配線LL1およびLL2が、ボーダーレスプロセスで形成されるため、これらの分離酸化膜上に直接局所配線LL1およびLL2が形成され、分離酸化膜がエッチングされることはない。
局所配線LL1が、活性領域A1およびA2を電気的に接続し、局所配線LL2が活性領域A3およびA4を電気的に接続する。すなわち、この局所配線LL1により、MOSトランジスタQ1、Q3およびQ5のドレインが相互接続される。また、局所配線LL2により、MOSトランジスタQ2、Q6、およびQ4のドレインが相互接続される。
局所配線LL1が、ゲート電極配線G2とコンタクトCHeにより電気的に接続され、またゲート電極配線G1が、コンタクトCHdを介して局所配線LL2に電気的に接続される。ゲート電極配線G3には、ワード線と接続するためのコンタクトCHfが設けられ、またゲート電極配線G4に対しても、ワード線と接続するためのコンタクトCHgが設けられる。
活性領域A1においても、メモリ接地線に接続するためのコンタクトCHaが、その一方端においてゲート電極配線G1に隣接して設けられ、また他方端においてビット線BLに接続するためのコンタクトCHhがゲート電極配線G4に隣接して設けられる。活性領域A2およびA3に対してはそれぞれ、メモリ電源線に接続するためのコンタクトCHbおよびCHiが設けられる。これらのコンタクトは、ゲート電極配線に対してセルフアライメントで形成される。
活性領域A4に対しては、そのゲート電極配線G3に隣接する部分においてコンタクトCHcがビット線ZBLに接続するために設けられ、またゲート電極配線G2に隣接する領域においてメモリ接地線に接続するためのコンタクトCHjが設けられる。これらのビット線、メモリ接地線、メモリ電源線、およびワード線に接続するためのコンタクトは、すべてゲート電極配線に対しセルフアライメントで形成される。
この図3に示すメモリセルのレイアウトにおいて、局所配線LL1およびLL2が、それぞれ記憶ノードSN1およびSN2を構成する。コンタクトCHdおよびCHeは、これらの局所配線LL1およびLL2を形成する前に、ゲート電極配線G1およびG2にコンタクト孔を形成し、このコンタクト孔を、この局所配線LL1およびLL2形成時に埋めることにより形成される。
この横長型のメモリセルの配置において、MOSトランジスタが対称的に配置されており、局所配線LL1およびLL2は、その形状も対称的であり、パターニングが容易となる。局所配線LL1およびLL2を、活性領域A1−A4に対しボーダーレスプロセスで生成し、ゲート電極配線G1−G4に対しセルフアライメントで形成することにより、コンタクトの数が低減され、メモリセルの占有面積が低減される。また、ゲート電極配線G1およびG2の間隔を短くすることができ、メモリセルの面積を低減することができる。
図4は、この図3に示すメモリセルのレイアウトに対するメタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。図4において、図3に示すレイアウトと対応する部分には同一参照符号を付し、詳細説明は省略する。
図4において、コンタクトCHa、CHb、およびCHcそれぞれに対し、行方向に延在する矩形形状の第1メタル配線Ma、Mb、およびMcが配置される。これらの第1メタル配線Ma、Mb、およびMcは、それぞれコンタクトCHa、CHb、およびCHcを介して活性領域A1、A2、およびA4と電気的に接続される。ここで、ゲート電極配線は、例えばポリシリコンで形成され、局所配線は、例えば、タングステンで形成され、第1メタル配線は、例えばアルミニュウムまたは銅で形成される。
また、コンタクトCHh、CHiおよびCHjに対し、同様、行方向に延在する矩形形状の第1メタル配線Me、MfおよびMgが配置される。これらの第1メタル配線Me、MfおよびMgは、コンタクトCHh、CHiおよびCHjを介してそれぞれ活性領域A1、A3およびA4に電気的に接続される。
コンタクトCHgは、このメモリセルの中央領域に行方向に延在する第1メタル配線Mdに電気的に接続される。この第1メタル配線Mdは、ワード線を構成し、図3に示すゲート電極配線G4およびG3にそれぞれコンタクトCHgおよびCHfを介して電気的に接続される。メモリセルの行方向の中央部においては、ゲート電極配線および局所配線が配置されるだけであり、十分余裕を持って、このワード線を構成する第1メタル配線Mdを配設することができる。
列方向において、第2メタル配線MMa−MMeが配置される。第2メタル配線MMaは、バイアホールVaを介して第1メタル配線Maに接続される。第2メタル配線MMbはバイアホールVfを介して第1メタル配線Meに電気的に接続される。第2メタル配線MMcは、バイアホールVbを介して第1メタル配線Mbに接続され、かつバイアホールVeを介して第1メタル配線Mfに接続される。ここで、第2メタル配線は、第1メタル配線よりも上層に形成される配線を示す。
第2メタル配線MMdは、バイアホールVcを介して第1メタル配線Mcに電気的に接続され、第2メタル配線MMeは、バイアホールVdを介して第1メタル配線Mgに電気的に接続される。
第2メタル配線MMaおよびMMeが、接地電圧VSSを伝達するメモリ接地線を構成し、第2メタル配線MMcがメモリ電源電圧VDDを伝達するメモリ電源線を構成し、第2メタル配線MMbおよびMMdが、それぞれビット線BLおよびZBLを構成する。
第2メタル配線MMa−MMeを用いて、列方向に延在して、メモリ電源線、メモリ接地線およびビット線を配設する。メモリセルSMCは、横長構造を有しており、ビット線BLと接地線(VSS)の間およびビット線ZBLと接地線の間隔Dbを広く取ることができ、ビット線と接地線との短絡不良の発生する確率を低減することができる。これにより、ビット線と接地線との短絡によるスタンバイ電流不良を抑制することができる。
このような横長構造のメモリセルを利用した場合、図4に示すように、ワード線WLと直交する方向にメモリ電源線MVDLが配設され、ビット線とメモリ電源線の間隔Daが充分大きくされているものの、異物などにより短絡が生じる可能性があり、このようなスタンバイ電流不良が生じた場合、図1に示す構成を利用してこのようなスタンバイ電流不良を救済する。
図5は、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図5において、メモリセルアレイ1においては、複数行複数列のメモリセルSMCが配置される。図5においては、2行2列に配列されるメモリセルSMCを代表的に示す。行方向に整列して配置されるメモリセルSMCに対しワード線WLaおよびWLbがそれぞれ配設される。これらのメモリセルSMCは、図2から図4に示す横長型のセル構造を有する。
ワード線WLaは、ワードドライバWDRaにより駆動され、ワード線WLbはワードドライバWDRbにより駆動される。これらのワードドライバWDRaおよびWDRbは、図1に示すワード線選択回路2に含まれ、図示しないアドレスデコード回路の出力信号に従って対応のワード線を選択状態へ駆動する。スタンバイ状態時または非選択時においては、ワード線WLaおよびWLbが接地電圧レベルに保持される。
メモリセルSMCの列に対応してビット線対BLa,ZBLaおよびBLbおよびZBLbが配設される。ビット線BLaおよびZBLaには、スタンバイ状態時これらのビット線BLaおよびZBLaを電源電圧レベルにプリチャージするビット線(BL)負荷回路13aが設けられ、ビット線BLbおよびZBLbに対してBL負荷回路13bが設けられる。
メモリセルの列それぞれに対応してメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbが、列方向に延在して配置される。ビット線BLaおよびZBLaに対し平行に、メモリ接地線MVSLaが配設され、ビット線BLbおよびZBLbに対しメモリ接地線MVSLbが配設される。この図5に示す構成においては、メモリセル列それぞれに対して、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbが別々に設けられる。
ヒューズプログラム回路4は、メモリセル列それぞれに対応して設けられ、対応の列に不良メモリセルが含まれるか否かを示す情報を記憶するプログラム回路14a、および14bを含む。スイッチ回路5は、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbそれぞれに対応して設けられ、対応のプログラム回路14aおよび14bの記憶情報とテスト指示信号TEST1に従って、選択的にこれらのメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを、図示しない電源ノードから切離すスイッチゲート15aおよび15bを含む。
電圧制御回路6は、これらのメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbそれぞれに対応して設けられ、テスト指示信号TEST2の活性化時活性化されて、これら対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルが所定電位レベル以上あるか否かを判定し、これらのメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを判定結果に応じた電圧レベルに駆動する検出保持回路16aおよび16bを含む。具体的に、これらの検出保持回路16aおよび16bは、対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbが、所定電位レベル以下のときには、対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを接地電圧レベルに駆動し活性状態の間、その接地電圧レベルを保持する。
図6は、図5に示すプログラム回路14a、14bの構成の一例を示す図である。これらのプログラム回路14aおよび14bは同一構成を有するため、図6においては、1つのプログラム回路14を代表的に示す。
図6において、プログラム回路14は、電源ノードに結合される溶断可能なリンク素子(ヒューズ素子)20aと、リセット信号RSTに従ってリンク素子20aをノード20dに電気的に接続するPチャネルMOSトランジスタ20bと、リセット信号RSTに従ってノード20dを接地電位レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ20cと、遅延リセット信号RSTDを受けるインバータ20eと、遅延リセット信号RSTDとインバータ20eの出力信号とに従って選択的に導通し、ノード20dの電位を伝達するCMOSトランスミッションゲート20fと、CMOSトランスミッションゲート20fを介して与えられる信号を反転してヒューズプログラム信号PFを生成するインバータ20gと、このヒューズプログラム信号PFを反転してインバータ20eの入力に伝達するインバータ20hを含む。
リンク素子20aは、たとえばレーザなどのエネルギ線で溶断可能であり、対応の列に不良メモリセルが含まれる場合には、このリンク素子20aが溶断される。
リセット信号RSTは電源投入時またはシステムリセット時に活性化されるリセット信号であり、遅延リセット信号RSTDは、このリセット信号RSTを所定時間遅延した信号である。インバータ20gおよび20hがインバータラッチを構成し、このCMOSトランスミッションゲート20fの導通時に伝達された信号をラッチして、ヒューズプログラム信号PFを生成する。
リセット信号RSTは、電源投入時またはシステムリセット時に活性化されて、所定期間Hレベルに設定され、通常は、Lレベルに保持される。リセット信号RSTが、Hレベルに設定されると、MOSトランジスタ20cが導通し、ノード20dが、接地電圧レベルに初期化される。次いで、このリセット信号RSTがLレベルに復帰すると、MOSトランジスタ20bが導通し、リンク素子20aがノード20dに電気的に接続される。このリンク素子20aが導通状態にある場合には、ノード20bには電源電圧VDDが伝達される。一方、リンク素子20aが溶断されている場合には、MOSトランジスタ20bが、電源ノードと切離されているため、ノード20dはLレベルを維持する。
リセット信号RSTがHレベルとなり、所定期間が経過すると、遅延リセット信号RSTDがHレベルに立上がり、CMOSトランスミッションゲート20fが導通する。このCMOSトランスミッションゲート20fが導通すると、ノード20dの電圧が、インバータ20gに与えられる。リンク素子20aが溶断されている場合には、ノード20dはLレベルであるため、インバータ20gからのヒューズプログラム信号PFはHレベルとなる。一方、リンク素子20aが導通状態のときには、ノード20dは電源電圧VDDレベルのHレベルとなるため、インバータ20gからのヒューズプログラム信号PFはLレベルとなる。
リセット信号RSTがLレベルに復帰し、また遅延リセット信号RSTDがLレベルに復帰すると、CMOSトランスミッションゲート20fは非導通状態となり、インバータ20gがノード20dから切離される。このヒューズプログラム信号PFは、インバータ20gおよび20hにより構成されるインバータラッチ回路によりラッチされる。
CMOSトランスミッションゲート20fを、ノード20dがLレベルのときに導通状態とし、インバータ20gの入力ノードをLレベルに初期化する。その後、リセット信号RSTがLレベルに復帰したとき、このノード20bの電圧レベルに応じた電圧レベルに、インバータ20gの入力ノードの電圧レベルを設定する。その後、CMOSトランスミッションゲート20fを非導通状態とし、この溶断状態のリンク素子20aにおけるノイズが、インバータ20gに伝達されて、ヒューズプログラム信号PFに悪影響を及ぼすのを防止し、確実に、リンク素子20aの状態に応じたヒューズプログラム信号PFを生成する。
図7は、図5に示すスイッチゲート15aおよび15bの構成の一例を示す図である。これらのスイッチゲート15aおよび15bは同一構成を有するため、図7においては、1つのスイッチゲート15の構成を代表的に示す。
図7において、スイッチゲート15は、対応のプログラム回路からのヒューズプログラム信号PFとテストモード指示信号TEST1を受けるNOR回路22aと、NOR回路22aの出力信号を反転するインバータ22bと、インバータ22bの出力信号に従って選択的にメモリ電源線MVDLを電源ノードに結合するPチャネルMOSトランジスタ22cを含む。
通常動作モード時においては、テストモード信号TEST1はLレベルである。対応の列に不良メモリセルが存在する場合には、ヒューズプログラム信号PFがHレベルであり、NOR回路22aの出力信号はLレベルとなる。したがって、この場合、インバータ22bの出力信号がHレベルとなり、MOSトランジスタ22cが非導通状態となり、対応のメモリ電源線MVDLは電源ノードから切離される。すなわち、スタンバイ電流不良メモリセルが存在する列のメモリセルに対しては電源電圧VDDは供給されない。これにより、スタンバイ時においてスタンバイ電流不良メモリセルを介してリーク電流が流れ、スタンバイ電流が増大するのを防止する。
対応の列のメモリセルがすべて正常メモリセルの場合には、ヒューズプログラム信号PFはLレベルであり、通常動作モード時においては、NOR回路22aの出力信号はHレベルとなり、応じてインバータ22bの出力信号がLレベルとなる。この状態においては、MOSトランジスタ22cが導通し、メモリ電源線MVDLへ電源電圧VDDが供給される。
テストモード時においては、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定し、NOR回路22aの出力信号をLレベルに固定する。この状態においては、インバータ22bの出力信号がHレベルとなり、MOSトランジスタ22cが非導通状態となる。すなわち、テストモード時においては、メモリ電源線MVDLを電源ノードから強制的に切離した状態で、メモリアレイをスタンバイ状態においたときに、リーク電流によりメモリ電源線MVDLの電圧レベルが低下するか否かを検出し、その検出結果に従って、スタンバイ電流不良のメモリセルの存在を検出する。
図8は、図5に示す検出保持回路16aおよび16bの構成の一例を示す図である。検出保持回路16aおよび16bは同一構成を有するため、図8においては、1つの検出保持回路16を代表的に示す。図8において、検出保持回路16は、メモリ電源線MVDLの信号を受けるインバータ24aと、インバータ24aの出力信号を受けるインバータ24bと、テストモード指示信号TEST2に応答して選択的に、インバータ24bの出力信号をメモリ電源線MVDLへ伝達するNチャネルMOSトランジスタ24cを含む。
インバータ24aの入力論理しきい値は、テスト時においてリーク電流によりこのメモリ電源線の電圧が低下した時、この電圧降下を検出する事のできる電圧レベルに設定される。テストモード時において、テストモード指示信号TEST2をHレベルに設定し、MOSトランジスタ24cを導通させる。これにより、インバータ24aおよび24bにより、このメモリ電源線MVDLの電位レベルをラッチするいわゆるハーフラッチが構成される。メモリ電源線MVDLの電圧レベルが、リーク電流により低下したとき、インバータ24aが、その電圧降下を増幅し、その出力信号がハイレベルとなり、応じてインバータ24bの出力信号はLレベルとなる。このインバータ24bにより、中間電圧レベルのメモリ電源線MVDLを、接地電圧レベルに駆動し、スタンバイ電流不良メモリセルを、確実に動作不良状態に設定する。すなわち、メモリセルの電源ノードを接地電位レベルに設定して、メモリセルの記憶データを消失させる。
通常動作モード時においては、テストモード指示信号TEST2はLレベルであり、MOSトランジスタ24cは非導通状態であり、インバータ24bの出力がメモリ電源線MVDLから切離され、これらのインバータ24aおよび24bは、そのメモリ電源線MVDLの電圧レベルの検出および検出結果に従ったメモリ電源線MVDLの電圧レベルの駆動/保持の動作が禁止される。
図9は、図5に示すBL負荷回路13aおよび13bの構成の一例を示す図である。図9においては、これらのBL負荷回路13aおよび13bは同一構成を有するため、1つのBL負荷回路13を代表的に示す。
このBL負荷回路13は、ビット線BLに対して設けられるPチャネルMOSトランジスタ26aと、ビット線ZBLに対して設けられるPチャネルMOSトランジスタ26bを含む。これらのMOSトランジスタ26aおよび26bは、スタンバイ状態時においては、対応のビット線BLおよびZBLを電源ノードに結合する。データの書込/読出が行なわれるアクセスモード時において、これらのMOSトランジスタ26aおよび26bに対し、制御信号が与えられる。たとえば、データ書込時においては、これらのMOSトランジスタ26aおよび26bは非導通状態に保持される。この図9においては、BL負荷回路13のスタンバイ状態における回路接続を等価的に示す。したがって、このBL負荷回路13としては、スタンバイ状態時において、ビット線BLおよびZBLを電源ノードに結合する構成であれば、任意の構成を利用することができる。
ワードドライバWDRaおよびWDRbは、スタンバイ状態時においては、対応のワード線WLaおよびWLbを、接地電圧レベルに保持する。したがって、このワードドライバについても、スタンバイ状態時において、すなわち非選択状態のワード線WLを、たとえば接地電圧レベルのLレベルに保持する構成であれば、任意の構成を利用することができる。
図10は、この発明の実施の形態1における半導体記憶装置のテスト時の動作を示す信号波形図である。以下、図10を参照して、図1および図5から図9に示す半導体記憶装置のテスト時の動作について説明する。
テストモード時のスタンバイ状態時において、電源電圧VDDを、通常動作時に使用される電圧レベルVDDnよりも高い電圧レベルに設定する。これによりメモリセルのスタンバイ電流不良/動作正常状態を顕在化させる。テストモード指示信号TEST1およびTEST2はともにLレベルである。このスタンバイ電流不良検出時においては、まだヒューズプログラムは行なわれておらず、図5に示すプログラム回路14aおよび14bの出力信号はLレベルである。
スイッチゲート15aおよび15bにおいては、MOSトランジスタ22cが、導通状態にあり、対応のメモリ電源線MVDLに、電源電圧VDDを供給する。MOSトランジスタ22cは、その電流供給能力は、対応のメモリ電源線MVDLに接続されるメモリセルに、十分に安定な動作電源電圧を供給できるように十分大きなサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)を有するように設定される。
この状態においては、メモリセルSMCにおいては、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを介して与えられる電源電圧は、通常動作時に与えられる電圧レベルVDDnよりも高い電圧レベルであり、異物などによる抵抗成分が存在する場合、このメモリセル内のMOSトランジスタのオン抵抗を十分小さくし、この異物などによる抵抗成分の影響を顕在化させる。これにより、スタンバイ電流不良を生じさせる可能性のあるメモリセルを、確実に、スタンバイ電流不良状態に設定する。
次いで、テストモード指示信号TEST1をHレベルに立上げ、スイッチゲート15aおよび15bにおいてMOSトランジスタ22cを非導通状態とし、図5に示すメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを電源ノードから切り離す。このメモリ電源線MVDL(MVDLa,MVDLb)を、電源ノードから切り離す期間Taは、通常の仕様値で許容されるスタンバイリーク電流では大きな電圧降下が生じず、かつスタンバイ時における異常な電流でのみ、メモリ電源線MVDLに大きな電圧降下が生じる程度の期間に設定される。
スタンバイ電流不良のメモリセルが存在する場合、対応のメモリ電源線MVDLの電圧レベルが、そのリーク電流により低下し、一方、スタンバイ電流不良メモリセルが存在しない場合には、対応のメモリ電源線MVDLの電圧レベルは、ほぼそのプリチャージ電圧レベルを維持する。
時間Taが経過すると、テストモード指示信号TEST2をHレベルに立上げ、図5に示す検出保持回路16aおよび16bを活性化する。すなわち、図8に示す検出保持回路16において、MOSトランジスタ24cが導通し、インバータ24aが、対応のメモリ電源線MVDLの電圧レベルを検知し、その検知結果に従ってインバータ24aの出力信号の状態が設定され、次いで、インバータ24bの出力信号に従ってメモリ電源線MVDLの電圧レベルが設定される。すなわち、メモリ電源線MVDLの電圧レベルが、異常リーク電流により低下している場合、インバータ24aの出力信号がハイレベルとなり、応じてインバータ24bは、このメモリ電源線MVDLを、接地電圧レベルに駆動する。一方、メモリ電源線MVDLの電圧降下が小さく、正常なスタンバイリーク電流が流れるメモリ電源線MVDLにおいては、検出保持回路16aおよび16bにおいては、インバータ24aの出力信号がローレベルとなり、応じて、インバータ24bの出力信号がHレベルとなり、メモリ電源線MVDLが、インバータ24bの動作電源電圧レベルに保持される。すなわち、インバータ24aがメモリ電源線MVDLの電位レベルを増幅しかつインバータ24bがさらに、インバータ24aの出力信号を増幅して、メモリ電源線MVDLの電圧レベルを電源電圧または接地電圧レベルに設定する。
したがって、スタンバイ電流不良の存在するメモリセルに対しては、対応のメモリ電源線MVDLの電圧レベルが接地電圧レベルとなるため、その内部のデータを記憶するノードSN1およびSN2の電圧レベルがともにLレベルとなり、記憶データが消失され、動作不良状態となる。
テストモード指示信号TEST1およびTEST2をLレベルに設定した後、メモリセルの記憶データを読出し、これらのメモリセルに正常にデータが記憶されているか否かを判定する。これにより、動作不良が生じておらずかつスタンバイ電流不良が生じているメモリセルについて、このスタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルを、強制的に動作不良状態に設定することにより確実に検出することができる。
今、具体的に、スタンバイ時の異常電流が1μA以上と考え、正常なスタンバイ時のリーク電流が、1nA以下と考える。図10に示す時間Taが、たとえば20μsとする。メモリ電源線MVDLの寄生容量を10pFとすると、スタンバイ電流不良のメモリセルに対するメモリ電源線MVDLにおいては、この1μAの異常電流により、メモリ電源線MVDLの電圧レベルが、VDD−(1μA・20μs)/10pF=VDD−2Vの電圧レベルに低下する。電源電圧VDDが3.6Vのときには、メモリ電源線MVDLの電圧レベルが、したがって、1.6Vにまで低下する。この状態においては、スタンバイ電流不良のメモリセルを動作不良状態に十分に設定することはできない。この1.6Vにまで低下したメモリ電源線MVDLに対して、図8に示すインバータ24aにより、その電圧レベルの低下を検出する。インバータ24aの入力論理しきい値を、たとえば2.0Vに設定することにより、インバータ24aの出力信号がハイレベルとなり、インバータ24bが、このインバータ24aの出力信号を増幅して、このスタンバイ電流不良のメモリセルに対するメモリ電源線MVDLを接地電圧レベルにまで駆動し、このスイッチゲートの活性状態の間、その電圧レベルを保持する。
一方、メモリ電源線MVDLに、1nAの正常なスタンバイリーク電流が流れる場合、メモリ電源線MVDLの寄生容量が、1pFと小さめに見積もっても、その電圧レベルは、1nA・20μs/1pF=20mVしか低下しない。したがって、この正常なスタンバイリーク電流が流れるメモリ電源線MVDLは、図8に示すインバータ24bにより、正常な電源電圧レベルに駆動される。
時間Tbは、この図8に示すインバータ24bによりスタンバイ電流不良状態のメモリ電源線を、確実に接地電圧レベルにまで駆動するのに要する時間である。たとえば、インバータ24bに含まれる放電用のNチャネルMOSトランジスタの駆動電流量が1mAとすると、メモリ電源線MVDLの寄生容量が、10pFの場合であっても、4Vの電圧を低下させるのに、40ns要する。したがって、このテストモード指示信号TEST2がHレベルとなる期間Tbを、たとえば100nsに設定すれば、十分に、スタンバイ電流不良状態のメモリ電源線MVDLを、接地電圧レベルにまで駆動することができる。
図11は、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置のテスト方法を示すフロー図である。以下、図11を参照して、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置のテスト方法について説明する。
まず、図1に示すメモリセルアレイ1のメモリセルに、テストデータを書込む(ステップS1)。メモリセルに対するテストデータの書込を完了すると、次いで、電源電圧VDDを通常使用状態よりも高い状態に保持して、このメモリアレイをスタンバイ状態に保持する(ステップS2)。このステップS1において、テストデータの書込時においては、通常使用時の電圧レベルの電源電圧でテストデータの書込が行なわれ、次いで、ステップS2においてスタンバイ状態に入ると、電源電圧VDDの電圧レベルが、高くされてもよい。これらの動作は、外部のテスタの制御の下に電源端子に与えられる電源電圧レベルの調整により行なわれる。このステップS2において、電源電圧VDDを通常使用時よりも高くすることにより、前述のごとく、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルの存在を顕在化させる。
次いで、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定し(ステップS3)、メモリ電源線を電源ノードから分離する。メモリ電源線に、スタンバイ電流不良のメモリセルが接続されている場合、そのメモリ電源線の電圧レベルが低下する。
次いで、テストモード指示信号TEST2をHレベルに設定し、各メモリ電源線の電圧レベルを検出し、その検出結果に応じて、対応のメモリ電源線の電圧レベルをそれぞれ設定する。すなわち、異常スタンバイ電流によりその電圧レベルが低下したメモリ電源線の電圧レベルを、接地電圧レベルに駆動する。
次いで、これらのテストモード指示信号TEST1およびTEST2をともにLレベルに設定し(ステップS5)、スタンバイ電流不良メモリセルを顕在させて動作不良状態とする動作ステップを完了する。
スタンバイ電流不良のメモリセルは、その電源ノードには、接地電圧が供給されており、記憶データは消失されている。次いで、このメモリセルの記憶データを順次読出す(ステップS6)。
読出したメモリセルデータが書込んだテストデータと異なる場合(メモリセルの記憶データはその記憶ノードがともにLレベルであり、読出データは不定データとなる)、この不良メモリセルのアドレス(列アドレス)を特定する(ステップS7)。ここで、動作不良を生じるメモリセルのアドレスは、動作不良を検出するテストモード時において検出され、スタンバイ電流不良/動作正常メモリセルと動作不良メモリセルとの識別は、行なわれる。動作不良メモリセルが、スタンバイ電流不良を生じさせるとは限らないためである。
このステップS7において不良メモリセルの特定が行なわれた後、この不良メモリセルの列アドレスをプログラムし、また図1に示すプログラム回路において、この不良列に対応するプログラム回路のリンク素子を溶断する。これにより、スタンバイ電流不良のメモリセルに接続されるメモリ電源線を電源ノードから切り離す。これにより、通常動作モード時において、このスタンバイ電流不良メモリセルが、異常なスタンバイリーク電流を引き起こすのを防止する。不良列アドレスが用いられるのは、メモリ電源線が列方向に延在しており、メモリセルの各列に対応してメモリ電源線が配置されるためである。
なお、動作不良のメモリセルに対しては、スタンバイ電流の不良/正常にかかわらず、対応のメモリ電源線の電源ノードからの切離しが行なわれても良い。
ステップS8における不良列アドレスのプログラムにより、不良列のスタンバイ電流不良/動作正常メモリセルが、冗長メモリセルと置換される。
なお、図5に示す構成においては、メモリセル列それぞれに対応してスイッチゲートが設けられており、メモリセル列単位でメモリ電源線の分離が行なわれている。しかしながら、このスイッチゲートは、複数列のメモリ電源線に対して1つ設けられてもよい。この場合、スイッチゲート15に含まれるMOSトランジスタ22cのサイズ(電流供給能力)を複数列のメモリセルに対し十分な動作電流を供給することができるように設定する。この構成においては、複数列単位でスタンバイ電流不良のメモリセルの置換救済が行なわれる。
また、ステップS6において、メモリセルのデータ読出時にテストモード指示信号TEST1がおよびTEST2が活性状態に保持されていても良い。すなわち、メモリ電源線MVDLの電圧を検出保持回路16によりラッチした状態で、メモリセルのデータの読出が行なわれても良い。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、列方向に延在するメモリ電源線を、テストモード時、電源ノードから分離し、このメモリ電源線の電圧レベルを検出し、このメモリ電源線の電圧レベルが低下している場合には、メモリ電源線を接地電圧レベルに駆動しており、スタンバイ電流不良メモリセルを確実に動作不良状態に設定することができる。これにより、スタンバイ電流不良/動作正常メモリセルを、動作不良状態に設定することができ、容易に、この列アドレスを特定することができる。また、スタンバイ電流不良のメモリ電源線を電源ノードから切離しておく事により、スタンバイ電流不良を確実に救済する事ができる。
[実施の形態2]
図12は、この発明の実施の形態2に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。この図12に示す半導体記憶装置においても、実施の形態1と同様、ヒューズプログラム回路4、スイッチ回路5、および電圧制御回路6が設けられる。これらのヒューズプログラム回路4、スイッチ回路5、および電圧制御回路6の個々の構成は、実施の形態1に用いられた構成と同じである。この図12に示す配置においては、メモリセルアレイ1内において、メモリ電源線MVDLが、ワード線と平行して配設される。メモリセルアレイ1に対しては、実施の形態1と同様、ワード線選択回路2およびビット線負荷3が設けられる。
したがって、この図12に示す配置においては、メモリ電源線MVDLは、メモリセルアレイ1において行方向に配置されて、各行に対応して、電圧制御回路6内の検出保持回路およびスイッチ回路5内におけるスイッチゲートが設けられる。メモリセルは、図52に示す縦長型のセル構造を有する。
図13は、この図12に示す半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図13においては、図5に示す構成と同様、2行2列に配列されるメモリセルSMCに対応する部分の構成を概略的に示す。ビット線BLaおよびZBLaに対しBL負荷回路13aが設けられ、ビット線BLbおよびZBLbに対しBL負荷回路13bが設けられる。行方向に延在するワード線WLaはワードドライバWDRaにより駆動され、またワード線WLbは、ワードドライバWDRbにより駆動される。
ビット線BLaおよびZBLaに対し平行に、列方向に延在してメモリ接地線MVSLaが配設され、ビット線BLbおよびZBLbに対し、列方向に延在して、メモリ接地線MVSLbが配設される。
一方、ワード線WLaに対応して行方向に延在してメモリ電源線MVCLaが配設され、またワード線WLbと平行に行方向に延在して、メモリ電源線MVCLbが配設される。
したがって、このメモリアレイの構成は、メモリ電源線MVCLの延在方向を除けば、図5に示す実施の形態1の構成と同じである。
メモリ電源線MVCLaに対し、検出保持回路46a、スイッチゲート45aおよびプログラム回路44aが配設され、メモリ電源線MVCLbに対し、検出保持回路46b、スイッチゲート45bおよびプログラム回路44bが配設される。これらのプログラム回路44aおよび44b、スイッチゲート45aおよび45b、および検出保持回路46aおよび46bのそれぞれの構成は、図6から図8に示す構成と同じである。メモリ電源線MVCLaおよびMVCLbは行方向に延在して配設されるため、行単位で、スタンバイ電流不良が検出される。プログラム回路44aおよび44bにおいては、したがって、不良メモリセル行に従って、プログラム回路44aおよび44bがプログラムされる。
図12および図13に示す半導体記憶装置の構成においては、メモリ電源線MVCLaおよびMVCLbが行方向にワード線WLaおよびWLbそれぞれと平行して配設される点を除けば、図1および図5に示す構成と同じである。したがって、スタンバイ電流不良メモリセルのテスト動作は、先の実施の形態1におけるテスト手法と同じである。すなわち、スイッチゲート45aおよび45bをテストモード指示信号TEST1に従って非導通状態として、メモリ電源線MVCLaおよびMVCLbを電源ノードから分離する。続いて、検出保持回路46aおよび46bをテストモード指示信号TEST2に従って活性化して、それぞれ対応のメモリ電源線MVCLaおよびMVCLbの電圧レベル低下を検出し、この低下した電圧レベルのメモリ電源線の電圧レベルを接地電圧レベルに駆動する。
図12および図13に示す実施の形態2におけるメモリセルSMCのレイアウトは、図52に示すメモリセルのレイアウトと同じである。したがって、この図52に示すメモリセルレイアウトの場合、メモリセルは、いわゆる縦長構造のセルであり、ビット線と接地線との距離が短く、異物などの抵抗成分による短絡が生じる可能性が高い。このような場合においても、正確に、実施の形態1と同様にして、スタンバイ電流不良メモリセルを検出して、冗長セルにより置換することができる。
図14は、この発明の実施の形態2における半導体記憶装置のテスト方法を示すフロー図である。この図14に示すテスト方法においては、不良メモリセルを特定するステップS7までの動作は、図11に示す実施の形態1におけるテスト方法と同じである。ステップS7において不良メモリセルを特定するときに、このメモリ電源線MVCLが行方向に延在して配置されるため、不良行アドレスが特定され、この不良行アドレスが、不良アドレスプログラム回路にプログラムされる。このとき、不良行に対応して配置されるメモリ電源線MVCLに対応して配置されるプログラム回路44(44a,44b)のリンク素子の溶断が行なわれる。これにより、スタンバイ電流不良行に対応して配置されるメモリ電源線MVCLの電源ノードからの分離が行なわれ、異常スタンバイ電流が流れるのを防止する。
なお、この実施の形態2においても、動作不良のメモリセル行に対応して配置されるメモリ電源線MVCLを、スタンバイ電流異常/正常に係わらず電源ノードから切離しても良い。
また、この実施の形態2においても、各行に対応してメモリ電源線MVCLを個々に分割して、それぞれにスイッチゲート45a,45bを設けている。しかしながら、スイッチゲート45aおよび45bは、それぞれ複数行ごとに設けられてもよい。
また、この図13に示す構成においても、スイッチゲート45aおよび45b内に含まれるMOSトランジスタ(22c)の電流駆動能力は、対応の行に配置されるメモリセルへ十分動作電流を安定に供給することのできる駆動能力を有するようにされる。この場合、複数行単位での冗長置換が行なわれる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、行方向に延在して配置されるメモリ電源線に対しても、テストモード時に、メモリ電源線を電源ノードから分離し、異常スタンバイリーク電流によりその電圧レベルを低下させて、その低下したメモリ電源線を接地電圧レベルに駆動している。したがって、実施の形態1と同様、スタンバイ電流不良/動作正常メモリセルを確実に動作不良状態に設定することができ、スタンバイ電流不良メモリセルを検出して、冗長メモリセルで置換することができ、応じてスタンバイ電流不良を救済する事ができ、製品歩留まりを改善することができる。
[実施の形態3]
図15は、この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。図15においては、メモリ電源線MVDLa−MVDLc(MVCLa−MVCLc)それぞれに対して設けられるスイッチゲート内のMOSトランジスタ22ca−22ccに対し並列に、PチャネルMOSトランジスタ50a−50cが設けられる。これらのMOSトランジスタ22ca−22ccに対応してNOR回路22aa−22acおよびインバータ22ba−22bcが配設され、これらのMOSトランジスタ22ca−22ccは、それぞれ、NOR回路22aa−22acおよびインバータ22ba−22bcの対応の組の出力信号に従って導通/非導通が制御される。
すなわち、MOSトランジスタ22caは、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム信号PFaとに従って導通/非導通状態が設定され、MOSトランジスタ22cbは、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム信号PFbとに従って導通/非導通状態が設定され、MOSトランジスタ22ccは、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム信号PFcとに従って導通/非導通が制御される。
これらのヒューズプログラム信号PFa−PFcは、それぞれ実施の形態1または2のヒューズプログラム回路4に含まれるプログラム回路から生成される。
MOSトランジスタ50a−50cは、その導通/非導通が、基準電圧発生回路52の生成する電圧に従って制御される。この基準電圧発生回路52は、テストモード指示信号TEST1に従ってノード53cを接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ53bと、このMOSトランジスタ53bの放電する電流量に応じて、ノード53cの電圧レベルを設定するPチャネルMOSトランジスタ53aを含む。MOSトランジスタ53bは、そのゲートおよびドレインがノード53cに結合され、電流/電圧変換素子として機能する。ノード53cから、MOSトランジスタ50a−50cに対する制御電圧が生成される。
テストモード指示信号TEST1がLレベルのときには、基準電圧発生回路52においてMOSトランジスタ53bが非導通状態であり、ノード53cは電源電圧レベルに保持される。したがって、この状態においては、MOSトランジスタ50a−50cは非導通状態にあり、MOSトランジスタ22ca−22ccの状態には影響を及ぼさない。
一方、テストモード指示信号TEST1がHレベルとなると、基準電圧発生回路52においてMOSトランジスタ53bが導通し、ノード53cの電圧レベルが、MOSトランジスタ53aの駆動電流量に応じて設定される。このMOSトランジスタ53aがノード53cに生成する電圧は、電源電圧VDDと接地電圧レベルの間の電圧レベルである。この基準電圧発生回路52の出力する制御電圧により、MOSトランジスタ50a−50cは、導通状態となるものの、その抵抗値は、たとえば数MΩであり、高抵抗導通状態にある。高抵抗導通状態のこれらのMOSトランジスタ50a−50cが、プルアップ抵抗として機能する。
テストモード時において、MOSトランジスタ22ca−22ccが非導通状態にあり、これらのメモリ電源線MVDLa−MVDLc(MVCLa−MVCLc)が電源ノードから切り離されている期間が長くなった場合、正常なスタンバイリーク電流により、これらのメモリ電源線MVDLa−MVDLc(MVCLa−MVCLc)の電圧レベルが低下し、不良状態と判定される可能性がある。MOSトランジスタ50a−50cを高抵抗の導通状態に設定することにより、正常なスタンバイリーク電流(1nA程度)の電流を、これらのMOSトランジスタ50a−50cで供給することにより、正常なスタンバイ電流が流れても、メモリ電源線MVDLの電圧レベルの低下は生じない。
MOSトランジスタ22ca−22ccのみを用いた場合、正常のスタンバイリーク電流によりメモリ電源線の電圧レベルが低下しない事が必要となり、テストモード時においてメモリ電源線の電圧レベルを低下させるために、MOSトランジスタ22ca−22ccを非導通状態とする期間に対する制約が生じる。しかしながら、この図15に示すように、MOSトランジスタ50a−50cを、このテストモード時に高抵抗導通状態に保持することにより、正常スタンバイ電流でのメモリ電源線の電圧降下は生じないため、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定する期間のマージンが大きくなり、正確に、スタンバイ電流不良メモリセルを検出することができる。
なお、この基準電圧発生回路52において、MOSトランジスタ53aが供給する電流がMOSトランジスタ53bが放電する電流と釣り合う電圧レベルに、ノード53cの電圧レベルが設定される。この基準電圧発生回路52が活性化時生成する基準電圧のレベルは、MOSトランジスタ50a−50cが数MΩ程度の高抵抗導通状態になる電圧レベルであればよい。
また、MOSトランジスタ53cとMOSトランジスタ50a−50cとがカレントミラー回路を構成し、そのミラー比によりこれらのMOSトランジスタ50a−50cの駆動電流が調整されても良い。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、テストモード時メモリ電源線を電源ノードから切り離すためのスイッチングトランジスタと並列に、テストモード時高抵抗導通状態となる素子を設けており、正常スタンバイ電流の流れるメモリ電源線の電圧降下を抑制することができ、正確に、スタンバイ電流不良メモリセルを検出することができる。またテストモード指示信号TEST1の活性化期間に対してもマージンを十分とることができ、正確なテストを行なうことができる。
[実施の形態4]
図16は、この発明の実施の形態4に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。この図16に示す配置においては、ビット線とメモリ電源線とメモリ接地線とが平行に列方向に延在して配置される。
BL負荷回路13aおよび13bそれぞれに対してビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbを介して電源電圧が供給される。これらのビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbは、それぞれメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbに対応して配置される。すなわち、メモリ電源線MVDLおよび負荷電源線の組が各列ごとに配置され、それぞれ、対応の列のメモリセルおよびBL負荷回路に対して電源電圧を供給する。
これらのビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbに対し、テストモード指示信号TEST2の活性化時活性化され、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbの電圧レベルを検出し、その検出結果に従って対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを設定する負荷検出回路66aおよび66bが設けられる。
ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbは、それぞれ、スイッチゲート回路65aおよび65bを介して電源ノードに結合される。スイッチゲート回路65aおよび65bは、それぞれ、これらのビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbに対して設けられるスイッチングトランジスタと、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbそれぞれに対応して設けられるスイッチングトランジスタとを含む。
この図16に示す構成においては、スタンバイ電流不良の検出時においては、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbも、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbと同様に、電源ノードから分離し、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbに異常スタンバイ電流が流れ、その電圧レベルが低下した場合には、対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを接地電圧レベルに駆動する。これにより、ビット線に関連する短絡不良、すなわち電源ノード−ビット線間ショート、ビット線−ワード線間ショートおよびビット線−メモリ接地線間ショートに起因するスタンバイ電流不良を、電源ノードに関連する短絡不良に加えて、さらに検出することができる。
すなわち、ビット線に異常スタンバイ電流が流れたときには、対応のメモリ電源線の電圧レベルを接地電圧レベルに駆動して、メモリセルを動作不良状態に強制的に設定する。これにより、通常のテストにより、動作不良状態のメモリセルを検出することができる。
図17は、図16に示す構成の1つのビット線対に関連する構成の一例を示す図である。図17において、スイッチゲート回路65(65a,65b)は、ヒューズプログラム信号PFとテストモード指示信号TEST1を受けるNOR回路22aと、NOR回路22aの出力信号を受けるインバータ22bと、インバータ22bの出力信号がLレベルのとき導通し、導通時、電源ノードをメモリ電源線MVDLに電気的に結合するPチャネルMOSトランジスタ22cと、インバータ22bの出力信号がLレベルのときに導通し、導通時、電源ノードをビット線負荷電源線BVDLに電気的に接続するPチャネルMOSトランジスタ65aとを含む。
スイッチゲート回路65の構成においては、先の実施の形態1におけるスイッチゲート回路の構成に加えて、さらに、ビット線負荷電源線BVDLに対し、PチャネルMOSトランジスタ65aが設けられる。したがって、テストモード指示信号TEST1がHレベルとなると、これらのMOSトランジスタ65aおよび22cが非導通状態となり、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLがともに電源ノードから切り離される。ビット線に関連するスタンバイ電流不良が存在する場合に、このビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルが低下し、この電圧降下を検出することにより、ビット線に関連するスタンバイ電流不良を検出することができる。
負荷検出回路66は、ビット線負荷電源線BVDLの電位を受けるインバータ67aと、インバータ67aの出力信号に従って選択的に導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ67bと、テストモード指示信号TEST2がHレベルのとき導通し、導通時、MOSトランジスタ67bのドレインをメモリ電源線MVDLに電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタ67cを含む。
インバータ67aが、ビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルを検出するレベル検出回路として機能する。このビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルがインバータ67aの入力論理しきい値よりも低下すると、インバータ67aの出力信号がハイレベルとなり、次段のMOSトランジスタ67bが導通し、接地電圧を伝達する。テストモード指示信号TEST2がHレベルのときに、したがって、メモリ電源線MVDLが、このMOSトランジスタ67bおよび67cにより、接地電圧レベルに駆動される。したがって、このMOSトランジスタ67bは、インバータ67aの出力信号を増幅する増幅トランジスタとしての機能を有する。
検出保持回路16は、実施の形態1に示す検出保持回路16とその構成が異なる。すなわち、検出保持回路16は、メモリ電源線MVDLの電位を受けるインバータ24dと、インバータ24dの出力信号がハイレベルのとき導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ24eと、テストモード指示信号TEST2の活性化時(Hレベルのとき)導通し、MOSトランジスタ24eのドレインノードをメモリ電源線MVDLに電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタ24cを含む。
図17に示す検出保持回路16の構成において、メモリ電源線MVDLの電圧レベルの低下時においては、インバータ24dがメモリ電源線MVDLの電圧レベル低下を検出し、その出力信号がハイレベルとなり、応じてMOSトランジスタ24eが導通し、接地電圧を伝達する。したがって、メモリ電源線MVDLの低下時においては、メモリ電源線MVDLは、MOSトランジスタ24eおよび24cにより、接地電圧レベルに駆動される。
ビット線負荷電源線BVDLが正常であり、その電圧降下が生じない場合、インバータ67aの出力信号はLレベルであり、MOSトランジスタ67bは非導通状態を維持する。一方、この状態において、メモリ電源線MVDLに不良が発生しており、電圧降下が生じた場合、インバータ24dの出力信号に従ってMOSトランジスタ24eが導通し、メモリ電源線MVDLが、接地電圧レベルへ駆動される。このメモリ電源線MVDLの接地電圧レベルへの駆動時において、MOSトランジスタ67cがテストモード指示信号TEST2に従って導通しても、MOSトランジスタ67bは非導通状態を維持しており、この検出保持回路16によるメモリ電源線MVDLの接地電圧レベルへの駆動に対しては何ら影響を及ぼさない。したがって、ビット線負荷電源線BVDLが正常であり、メモリ電源線MBDLが不良の場合においても、確実に、メモリ電源線MVDLを接地電圧レベルに駆動することができる。
また、メモリ電源線MVDLが正常であり、ビット線負荷電源線BVDLが異常の場合には、インバータ67aによりこのビット線負荷電源線BVDLの電圧降下を検出して、メモリ電源線MVDLを、MOSトランジスタ67bおよび67cにより接地電圧レベルへ駆動することができる。このメモリ電源線MVDLの接地電圧レベルの駆動時において、初期段階においては、インバータ24dの出力信号はLレベルであり、MOSトランジスタ24eは非導通状態を維持するため、確実に、負荷検出回路66に従って、このメモリ電源線MVDLの電圧レベルを低下させることができる。メモリ電源線MVDLの電圧レベルが、インバータ24dの入力論理しきい値以下に低下すると、インバータ24dの出力信号がハイレベルとなり、またMOSトランジスタ24eが導通し、メモリ電源線MVDLが、高速で、接地電圧レベルにまで駆動される。
メモリ電源線MVDLおよびビット線負荷電源線BVDLがともに正常の場合には、インバータ24dおよび67aの出力信号はLレベルであり、MOSトランジスタ67bおよび24eはともに非導通状態にあり、これらのメモリ電源線MVDLおよびビット線負荷電源線BVDLは、MOSトランジスタ67cおよび24cが導通しても、何ら電圧降下を生じず、電源電圧レベルを維持する。
電位検出用のインバータとこのインバータの出力信号に従って選択的に導通するMOSトランジスタとで、これらの負荷検出回路66および検出保持回路16をそれぞれ構成することにより、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLの電圧レベルが異なる場合においても、確実に、メモリ電源線MVDLを、不良発生時においては、接地電圧レベルに駆動することができる。
ビット線負荷電源線BVDLは、BL負荷回路13に含まれるPチャネルMOSトランジスタ26aおよび26bを介してビット線BLおよびZBLにそれぞれ電気的に結合される。このBL負荷回路13において、MOSトランジスタ26aおよび26bのゲートが接地ノードに結合され、これらのMOSトランジスタ26aおよび26bが常時導通状態にあるように示す。しかしながら、これは、BL負荷回路13のスタンバイ状態時の動作を強調するためにこれらのMOSトランジスタ26aおよび26bのゲートが接地ノードに接続されるように示されているだけである。BL負荷回路13に対しては、他の制御信号(たとえばデータ書込を示すライトイネーブル信号)などの制御信号が与えられる。実施の形態1と同様、したがって、BL負荷回路13の具体的な構成は、スタンバイ状態時にビット線BLおよびZBLをこのビット線負荷電源線BVDL上の電源電圧に保持する機能を有する限り、任意である。
上述のように、負荷検出回路66により、ビット線負荷電源線BVDLの電圧降下を検出する。ビット線負荷電源線BVDLの電圧降下発生時においては、対応のメモリ電源線MVDLの電圧レベルが接地電圧レベルに駆動される。これにより、ワード線とビット線との短絡などのビット線に関連する不良によりスタンバイ電流異常が発生した場合、メモリ電源線MVDLを接地電圧レベルに駆動して、対応のビット線BLおよびZBLに接続されるメモリセルを動作不良状態に設定する。したがって、このビット線BLおよびZBLを、確実に、不良列状態に設定することができる。
[変更例]
図18は、この発明の実施の形態4の変更例の構成を示す図である。この図18に示す構成は、以下の点において図17に示す構成と異なる。すなわち、負荷検出回路66において、インバータ67aとNチャネルMOSトランジスタ67bの間に、2段の縦続接続されるインバータ67dおよび67eが接続される。また、検出保持回路16においても、インバータ24dとNチャネルMOSトランジスタ24eの間に、2段の縦続接続されるインバータ24fおよび24gが接続される。この図18に示す構成の他の構成は、図17に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図18に示す構成において、インバータ67aの出力信号を、2段の縦続接続されるインバータ67dおよび67eにより、波形整形し、確実に、電源電圧または接地電圧レベルの2値信号を生成する。同様、検出保持回路16においても、インバータ24dの出力信号を、2段の縦続接続されるインバータ24fおよび24gにより波形整形して、2値信号を生成する。したがって、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLの電圧降下量が小さく、インバータ67aおよび/またはインバータ24dの出力信号が中間電圧レベルであっても、スタンバイ電流異常時、次段のインバータ67dおよび67eおよび/または24fおよび24gに従って、メモリ電源線MVDLを確実に、接地電圧レベルに駆動することができ、確実に、スタンバイ電流異常/通常動作正常のメモリセルを通常動作不良状態に設定することができる。
なお、この実施の形態4における半導体記憶装置のテスト方法は、実施の形態1と同じであり、図11に示すフロー図に従ってテストが実行される。
ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLは、各列ごとに対応して分割され、各ビット線対単位でスタンバイ電流不良が検出されるように示される。しかしながら、スイッチゲート回路65を複数列ごとに配置して、複数列単位でスタンバイ電流異常が検出されるようにされてもよい。これは、以下の実施の形態においても同様である。
なお、スイッチゲート回路65におけるPチャネルMOSトランジスタ65aは、対応のビット線BLおよびZBLへ、スタンバイ状態時のプリチャージ電流およびデータ読出時のカラム電流を供給することができる電流駆動能力を有するようにそのサイズが調整される。
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、テスト時、負荷電源線をも電源ノードから切り離してその電圧降下を検出し、電圧降下が発生した場合には対応のメモリ電源線を接地電位レベルに駆動して、対応の列のメモリセルを動作不良状態に設定している。したがって、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルを、確実に動作不良状態に設定して、スタンバイ電流異常のメモリセルを検出することができる。また、ビット線に関連する異常に基づくスタンバイ電流異常をも検出することができ、より確実に、スタンバイ電流異常を検出して冗長メモリセルの置換により救済することができる。
[実施の形態5]
図19は、この発明の実施の形態5に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。この図19においては、図18に示す構成と同様、1つのメモリ電源線MVDLと1つのビット線負荷電源線BVDLに対する構成を示す。この図19に示す構成においては、スイッチゲート回路65において、MOSトランジスタ65aおよび22cと並列に、PチャネルMOSトランジスタ65bおよび50iがそれぞれ接続される。これらのMOSトランジスタ65bおよび50iのゲートへは、基準電圧発生回路52からの基準電圧(制御電圧)が与えられる。この基準電圧発生回路52は、図15に示す構成と同様、テストモード指示信号TEST1に応答するNチャネルMOSトランジスタ53bと、このMOSトランジスタ53bの導通時、ノード53cに電圧を生成するPチャネルMOSトランジスタ53aを含む。
図19に示す構成において、他の構成は図18に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図18に示す構成においては、テストモード時においては、基準電圧発生回路52から中間電圧レベルの基準電圧が生成され、MOSトランジスタ65bおよび50iが高抵抗の導通状態となり、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLが、正常スタンバイリーク電流により、その電圧レベルが低下するのを抑制する。正常スタンバイ電流が流れるときには、これらのビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLは、高抵抗導通状態のMOSトランジスタ65bおよび50iにより、電源電圧レベルに保持される。
したがって、スタンバイ電流異常が生じた場合において、一方がスタンバイ正常電流により電圧レベルが低下し他方がスタンバイ以上電流により電圧レベルが低下するような場合においても、このようなスタンバイ正常電流が流れる電源線とスタンバイ以上電流が流れる電源線とを識別することができる。したがって、このようなビット線負荷電源線BVDLとメモリ電源線MVDLの電圧低下速度が異なる場合においても、テストモード指示信号TEST2を用いて、正確に、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLの電圧降下を検出して、スタンバイ電流異常を検出することができる。
以上のように、この発明の実施の形態5に従えば、負荷電源線およびメモリ電源線をテストモード時切り離すスイッチングトランジスタと並列に、テストモード時高抵抗導通状態となるスイッチングトランジスタを設けており、異常スタンバイ電流による電圧降下を生じる電源線を、正常スタンバイリーク電流を生じるメモリ電源線および負荷電源線から識別することができ、スタンバイ電流異常のメモリセルを確実に動作不良状態に設定することができる。
[実施の形態6]
図20は、この発明の実施の形態6に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。この図20に示す半導体記憶装置は、以下の点において、図5に示す半導体記憶装置とその構成が異なっている。
すなわち、電圧制御回路6において、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbそれぞれに対応して、テストモード指示信号TEST2の活性化時、対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電位をラッチし、そのラッチ結果に従ってスイッチゲート215aおよび215bの状態をそれぞれ設定するラッチ回路200aおよび200bが設けられる。ラッチ回路200aおよび200bに対しては、さらに電源投入時、Hレベルに駆動される電源電圧投入検出信号PORが与えられ、ラッチ回路200aおよび200bは、この電源投入検出信号PORにより電源投入時にラッチ信号が初期設定される。
スイッチゲート215aおよび215bは、それぞれ、対応のプログラム回路14aおよび14bの出力部プログラム情報と対応のラッチ回路200aおよび200bのラッチ信号(電圧)とテストモード指示信号TEST1に従って選択的に対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbへ電源電圧を伝達する。この図20に示す構成の他の構成は、図5に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図21は、図20に示すラッチ回路200aおよび200bの構成およびスイッチゲート215aおよび215bの構成の一例を示す図である。図21において、ラッチ回路200aおよび200bは同一構成を有するため、図21において、ラッチ回路200を代表的に示し、またスイッチゲート215aおよび215bも同一構成を有するため、図21においては、スイッチゲート215を代表的に示す。これらのスイッチゲート215およびラッチ回路200は、メモリ電源線MVDLに対応して設けられる。このメモリ電源線MVDLは、ビット線BLおよびZBLに接続されるメモリセルに対し電源電圧VDDを供給する。ビット線BLおよびZBLはBL負荷回路13を介して電源電圧VDDを供給する電源ノードに結合される。この図21においても、BL負荷回路13については、スタンバイ状態時の負荷トランジスタの状態を示す。
図21において、ラッチ回路200は、テストモード指示信号TEST2に応答してメモリ電源線MVDLをノード203に電気的に結合する転送ゲート202と、活性化時ノード203の電圧をラッチするラッチゲート201を含む。転送ゲート202は、NチャネルMOSトランジスタで構成される。
ラッチゲート201は、電源投入検出信号PORとノード203上の信号(電圧)とを受けるNORゲート201aと、NORゲート201aの出力信号を反転してノード203へ伝達するインバータ201bを含む。
電源投入検出信号PORは、電源投入時、電源電圧VDDが所定電圧レベルに到達するかまたは安定化するまでの期間Hレベルとなる。この電源投入検出信号PORは通常動作モード時においては、Lレベルを維持する。したがって、電源投入時に、NORゲート201aの出力信号が、電源投入検出信号PORに従ってLレベルに初期設定される。通常動作モード時においては、このNORゲート201aがインバータとして動作し、インバータ201bとNORゲート201aにより、インバータラッチが形成される。
スイッチゲート215は、対応のプログラム回路からのヒューズプログラム情報PFとラッチゲート201に含まれるNORゲート201aの出力信号とテストモード指示信号TEST1を受ける3入力NORゲート216と、NORゲート216の出力信号を反転するインバータ217と、インバータ217の出力信号に応答して導通し、導通時、電源電圧VDDをメモリ電源線MVDLへ伝達するPチャネルMOSトランジスタ218を含む。
検出保持回路16は、図8、図17または図18に示す構成を有する。検出保持回路16のメモリ電源線MVDLの駆動時の駆動力は、ラッチゲート201のインバータ201bの駆動力よりも十分大きくされる。これにより、ラッチゲート201は、検出保持回路16の検出保持動作に悪影響を及ぼすことなく、メモリ電源線MVDLの電圧レベルをラッチする。
図22は、この発明の実施の形態6に従う半導体記憶装置のテスト動作を示すタイミング図である。以下、図22を参照して、図20および図21に示す半導体記憶装置の動作について説明する。
まず、テスト動作の前に、電源を投入し、電源投入検出信号PORをHレベルに設定し、ラッチゲート201をリセットする。ヒューズプログラム情報PFは、ヒューズブロー前であるため、Lレベルである。この初期設定が終ると、メモリ電源線MVDLに供給される電源電圧VDDの電圧レベルを通常動作モード時よりも上昇させる。これにより、短絡などの抵抗成分の寄与を大きくする。
この状態で、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定する。応じて、NORゲート216の出力信号がHレベルとなり、MOSトランジスタ218が非導通状態となり、メモリ電源線MVDLが電源ノードから分離される。テストモード指示信号TEST2はまだLレベルであり、転送ゲート202は、非導通状態を維持する。また、検出保持回路16は、非活性状態であり、メモリ電源線MVDLの電圧に対する検出保持動作が行なわれない。
テストモード指示信号TEST1は、たとえば20μsの間Hレベルに設定されるため、メモリ電源線MVDLにスタンバイ異常電流が流れるリーク経路が存在する場合、その電圧レベルが降下する。
次いで、テストモード指示信号TEST1をHレベルに維持した状態で、テストモード指示信号TEST2を、たとえば150nsの間Hレベルの活性状態に設定する。応じて、検出保持回路16が活性化されて、メモリ電源線MVDLの電圧レベルを、その検出結果に従って設定する。このときまた、転送ゲート202が導通し、ノード203が、メモリ電源線MVDLに結合される。応じて、この検出保持回路16による設定されたメモリ電源線MVDLの電圧レベルが、ノード203に転送されて、ラッチゲート201によりラッチされる。
このテストモードにより、スタンバイ電流異常の列を完全に、不良状態に設定することができる。
このテストモードが完了すると、テストモード指示信号TEST1およびTEST2を、ともにLレベルに設定する。ラッチゲート201には、対応の列がスタンバイ電流異常を生じた列であるか否かの情報が格納されている。メモリ電源線MVDLが、このテストモード時に接地電圧レベルに駆動された場合には、ラッチゲート201は、その出力信号がHレベルであり、スイッチゲート215において、NORゲート216の出力信号はLレベルであり、応じてインバータ217の出力信号がHレベルとなり、MOSトランジスタ218は非導通状態を維持する。
この状態で、さまざまなテストパターンを用いてメモリセルの機能テストを行なう。今、図20に示すように、ワード線WLaとメモリ電源線MVDLaの間に短絡RZaが存在する状態を考える。さまざまなテストパターンを用いてテストを行なった場合、ビット線BLaおよびZBLaは、メモリ電源線MVDLaの電圧レベルが、接地電圧レベルであり、このビット線BLaおよびZBLaに接続されるメモリセルは、正常にデータを記憶することができないため、不良列としてこのビット線BLaおよびZBLaが検出される。
また、ワード線WLaが、非選択状態のときには、たとえ短絡RZaにより、メモリ電源線MVDLaと接続されていても、メモリ電源線MVDLaは、接地電圧レベルであり、このワード線WLaが非選択時に中間電圧レベルに上昇するのが防止される。したがって、不良ワード線WLaを含むメモリブロックにおいてワード線が同時に複数本選択状態へ駆動されるワード線多重選択が防止され、このワード線WLaを含むメモリブロック全体が不良と判定されるブロック不良は生じない。
ワード線WLaには、短絡RZaを介してメモリ電源線MVDLaが接続されており、その負荷が、正常ワード線に比べて大きく、ワード線WLaの電圧レベルの上昇は正常ワード線よりも遅い。特に、横長型のメモリセル構造の場合、ワード線が短絡する場合、低抵抗のメタル配線を介してメモリ電源線MVDLに接続されるため、この不良ワード線WLaに対してメモリ電源線MVDLの容量が接続される。このため、不良ワード線の電圧変化速度が遅くなる。
したがって、このワード線WLaに接続されるメモリセルに正確にデータを記憶させることができず、ワード線WLaに接続されるメモリセルが不良であると判定される。これにより、短絡RZaに対する不良列および不良行で構成される十字不良を正確に検出することができる。この後、冗長列および冗長行を用いて不良列および不良行アドレスをプログラムすることにより、ビット線BLaおよびZBLaとワード線WLaを冗長ビット線対および冗長ワード線で置換する。また、図20に示すプログラム回路14aにおいてヒューズをブローすることにより、メモリ電源線MVDLを電源ノードから分離し、消費電流を低減し、スタンバイ電流異常を救済する。
以上のように、この発明の実施の形態6に従えば、不良列に対応するメモリ電源線の電圧レベルを、テストモード時に強制的に接地電圧レベルに設定し、かつその電圧レベルをラッチ回路にラッチすることにより、不良列および不良行をともに検出することができ、不良行および不良列で構成される十字不良を正確に検出して、不良行および不良列を置換により救済することができる。
特に、図2に示すような横長型メモリセルにおいては、ワード線とメモリ電源線MVDLまたはワード線とビット線とは低抵抗の第1層メタル配線により短絡される場合が多い。この場合には、ワード線には、この短絡されたメモリ電源線またはビット線の容量が接続されることになり、不良ワード線の動作が遅くなり、正確に、メモリセルのデータの書込/読出を行なうことができない。これにより、確実に、不良ワード線を検出することができる。
[実施の形態7]
図23は、この発明の実施の形態7に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図23に示す構成においては、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbそれぞれに対し、テストモード指示信号TEST2に従って活性化され、活性化時、これらのビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbの電圧レベルに従ってメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを設定する負荷検出回路66aおよび66bと、テストモード指示信号TEST2の活性化時、このメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルをラッチするラッチ回路200aおよび200bが設けられる。
ラッチ回路200aおよび200bの出力信号(電圧)は、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbそれぞれに対応して配置されるスイッチゲート回路265aおよび265bに伝達される。これらのスイッチゲート回路265aおよび265bは、テストモード指示信号TEST1と対応のラッチ回路200aおよび200bの出力信号と電源投入検出信号PORとに従ってメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbとビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbの電源ノードとの接続を制御する。ビット線負荷電源線BVDLaはBL負荷回路13aを介してビット線BLaおよびZBLaに結合され、ビット線負荷電源線BVDLbは、BL負荷回路13bを介してビット線BLbおよびZBLbに結合される。
ビット線BLaおよびZBLaに平行にメモリ接地線MVSLaが配設され、またビット線BLbおよびZBLbと平行に、メモリ接地線MVSLbが配設される。メモリ電源線MVDLaは、ビット線BLaおよびZBLaに接続されるメモリセルSMCに電源電圧を供給し、メモリ電源線MVDLbは、ビット線BLbおよびZBLbに接続されるメモリセルSMCに電源電圧を供給する。
図24は、図23に示すラッチ回路200aおよび200bとスイッチゲート回路265aおよび265bの構成の具体例を示す図である。ラッチ回路200aおよび200bは同一構成を有し、またスイッチゲート回路265aおよび265bは同一構成を有するため、図24においては、ビット線BLおよびZBLに対して配置されるラッチ回路200およびスイッチゲート回路265の構成を代表的に示す。
図24において、ラッチ回路200は、テストモード指示信号TEST2に応答して選択的に導通し、導通時、メモリ電源線MVDLを内部ノード203に電気的に結合する転送ゲート202と、内部ノード203の電圧をラッチするラッチゲート201を含む。ラッチゲート201は、内部ノード203の電圧と電源投入検出信号PORとを受ける2入力NORゲート201aと、NORゲート201aの出力信号を反転して内部ノード203に伝達するインバータ201bを含む。
ラッチゲート201aは、電源投入時に活性化される電源投入検出信号PORに応答して、その出力信号がLレベルにリセットされる。
ラッチゲート201aに対しては電源投入検出信号PORに代えてテストモード以外の動作モード時にHレベルとなる信号が与えられてもよい(この構成については後に説明する)。
スイッチゲート回路265は、対応のプログラム回路からのヒューズプログラム情報PFとテストモード指示信号TEST1とラッチゲート201に含まれるNORゲート201aの出力信号とを受ける3入力NORゲート266と、NORゲート266の出力信号を反転するインバータ267と、インバータ267の出力信号がLレベルのとき導通し、導通時、電源電圧VDDをメモリ電源線MVDLに伝達するPチャネルMOSトランジスタ268と、インバータ267の出力信号がLレベルのときに導通し、導通時、電源電圧VDDをビット線負荷電源線BVDLに伝達するPチャネルMOSトランジスタ269を含む。
負荷検出回路66は、図19に示す負荷検出回路66と同様の構成を有する。しかしながら、この負荷検出回路66は、図18に示す検出保持回路16と同様の構成を有していてもよい。
ビット線負荷回路13は、先の実施の形態において示す構成と同様の構成を有する。
この図24に示す構成において、テストモード指示信号TEST1およびTEST2は、テストモード時に、図22に示す動作シーケンスにしたがって活性化される。
図25は、この発明の実施の形態7に従う半導体記憶装置のテスト動作を示すフロー図である。以下、図25を参照して図23および図24に示す半導体記憶装置のテスト方法について説明する。
今、図23に示すように、ワード線WLとビット線BLaの間に、短絡RZBが存在する状態を考える。まず、電源電圧を投入して、電源投入検出信号PORを活性化して、ラッチ回路200のラッチゲート201を初期化する。ノード203の電圧が電源電圧レベルに設定される(ステップS20)。
ついで、電源電圧VDDを通常動作によりも高い状態に設定し、短絡RZBの影響を顕在化させる(ステップS21)。
次いで、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定する。テストモード指示信号TEST2はLレベルにある。このテストモード指示信号TEST1をHレベルに設定することにより、スイッチゲート265において、MOSトランジスタ268および269がともに非導通状態となり、電源ノードとビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLが分離される(ステップS22)。
ワード線WLとビット線BLaの間に短絡RZBが存在する場合、ワード線WLが、非選択状態にあるため、この短絡RZBを介して、ビット線負荷電源線BVDLaの電圧が放電され、その電圧レベルが低下する。たとえば10μs程度の期間テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定することにより、ビット線負荷電源線BVDLaの電圧レベルが十分に降下する。
次いで、テストモード指示信号TEST2およびTEST1をともにHレベルに設定する(ステップS23)。応じて負荷検出回路66(66a,66b)が活性化されて、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbの電圧レベルを検出し、その検出結果に従ってメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを設定する。ビット線負荷電源線BVDLaの電圧レベルは、短絡RZBにより降下しており、したがって、負荷検出回路66aにより、メモリ電源線MVDLaの電圧レベルが接地電圧レベルに駆動される。このとき、またテストモード指示信号TEST2に従って転送ゲート202が導通しており、ラッチゲート201により、このメモリ電源線MVDLの電圧レベルがラッチされる。
次いで、テストモード指示信号TEST1およびTEST2をLレベルに設定する(ステップS24)。応じて、負荷検出回路66が非活性化され、また、転送ゲート202は非導通状態となる。対応のラッチ回路200aには、このビット線BLaおよびZBLaが不良列である情報が格納されており、スイッチゲート265aは、このラッチ回路200aのラッチ情報にしたがって、メモリ電源線MVDLaおよびビット線負荷電源線BVDLaを電源ノードから分離する。
この状態でさまざまなデータパターンを用いてデータの書込および読出を実行する(ステップS25)。メモリ電源線MVDLaに対しては、電源電圧は供給されていないため、ビット線BLaおよびZBLaに接続されるメモリセルには正確なデータは記憶されないため、ビット線BLaおよびZBLaは、不良列であると判定される。
また、ワード線WLは、短絡RZBを介してビット線BLaに接続されている。横長型構造のメモリセルにおいては、このワード線WLとビット線との短絡は、低抵抗の第1層メタル配線により形成される場合が多い。したがって、ワード線WLに対しては、ビット線BLaが負荷容量として接続され、ワード線の電圧変化が低速となり、このワード線WLに接続されるメモリセルは正確なデータの書込/読出を行なうことができない。
また、ビット線負荷電源線BVDLaには電源電圧VDDの供給が遮断されており、その電圧レベルは、ローレベルであり、ビット線BLaおよびZBLaも電圧レベルはローレベルである。したがって、ワード線WLは非選択状態時においても、その電圧レベルはローレベルであり、中間電圧レベルまでは上昇せず、ワード線の多重選択は防止される。したがって、このワード線WLが含むメモリセルブロックが不良であるという誤判定は防止される。これにより、ワード線WLを正確に、不良ワード線であると判定することができ、十字不良を識別することができる(ステップS26)。
次いで、この行および不良列のアドレスをプログラムし、またプログラム回路14aのヒューズブローを行なって、メモリ電源線MVDLaおよびビット線負荷電源線BVDLaを、固定的に電源ノードから分離する(ステップS27)。
したがって、このビット線にカラム電流を供給する負荷電源線をテストモード時電源ノードから分離し、その電圧レベルに従ってメモリ電源線の電圧レベルを設定してラッチすることにより、正確に十字不良を検出することができる。
この図23および図24に示す構成においては、ビット線負荷電源線BVDLaの電圧レベルに従って対応の列のメモリ電源線の電圧レベルを設定している。ビット線負荷電源線BVDLは、不良列に対応して配置されている場合でも、その電圧レベルは、強制的に接地電圧レベルには設定されない。しかしながら、テスト動作時、テスト動作モード指示信号TEST1およびTEST2をともにLレベルに設定した状態で、このビット線負荷電源線BVDLが、電源ノードから分離されている期間が適当な時間あれば、十分に、このビット線負荷電源線BVDLを接地電圧レベルにまで駆動することができる。
また、負荷検出回路66によりメモリセルの電源電圧は、一度、接地電圧レベルに駆動されるため、たとえテスト時においてメモリ電源線MVDLがフローティング状態となっていても、その電圧レベルは十分低い電圧レベルであり、メモリセル選択時、ビット線BLおよびZBLは、この選択メモリセルの相補データにしたがって、接地電圧レベルにともに駆動されるため、テスト動作モード時のデータ書込/読出時において、ビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルを接地電圧レベルのローレベルに設定することができる。
[実施の形態8]
図26は、この発明の実施の形態8に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。この図26に示す構成においては、テストモード指示信号TEST2の活性化時活性化され、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbの電圧レベルを検出し、該検出結果に従ってメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを設定する負荷検出回路66aおよび66bと、テストモード指示信号TEST2の活性化時活性化され、活性化時、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを検出し、該検出結果に従って、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧レベルを設定する検出保持回路16aおよび16bが設けられる。
これらのメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbそれぞれに対し、さらにラッチ回路200aおよび200bが設けられる。これらのラッチ回路200aおよび200bは、対応のメモリ電源線MVDLaおよびMVDLbの電圧をテスト動作モード時ラッチし、そのラッチ電圧に従ってスイッチゲート回路265aおよび265bの動作を制御する。また、これらのラッチ回路200aおよb200bに対しては先の実施の形態6および7と同様電源投入検出信号PORが与えられる。
スイッチゲート回路265aおよび265bの構成は、図24に示すスイッチゲート回路265の構成と同様であり、またラッチ回路200aおよび200bの構成も、図24に示すラッチ回路200の構成と同じである。
この図26に示す構成は、等価的に、実施の形態6および7の組合せである。したがって、ワード線−ビット線間短絡およびワード線−メモリ電源線間短絡発生時において、正確に、実施の形態6および7と同様にして、短絡部を交差部とする十字不良を検出することができ、不良行および不良列を冗長置換により救済することができる。
[実施の形態9]
図27は、この発明の実施の形態9に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。この図27において、1つのビット線BLおよびZBLに対して設けられるスイッチゲート回路265、ラッチ回路200、負荷検出回路66および検出保持回路16を示す。これらのスイッチゲート回路265およびラッチ回路200の構成は、図21および図24に示す構成と同じであり、対応する構成要素には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図27に示す構成においては、ラッチゲート201に対し、電源投入検出器信号PORに代えてテストモード指示信号TEST3が与えられる。このテストモード指示信号TEST3は、テスト動作モード以外においては、Hレベルに設定され、テストモードを行なうときにLレベルに設定される。
負荷検出回路66および検出保持回路16の構成は、図17または図18に示す構成と同様であり、図27においては、これらの検出保持回路16および負荷検出回路66は、図面を簡略化するため、ブロックで示す。
図28は、図27に示す半導体記憶装置の動作を示すタイミング図である。以下、簡単に、図28を参照して図27に示す半導体記憶装置の動作について説明する。
テスト動作モードに入る前のスタンバイ状態時においては、テストモード指示信号TEST1およびTEST2はLレベルに設定され、テストモード指示信号TEST3がHレベルに設定される。プログラム回路におけるヒューズブローはまだ行われていないため、ヒューズプログラム情報PFはLレベルである。ラッチゲート201は、このテストモード指示信号TEST3に従って、初期状態にリセットされ、このラッチゲート201の出力信号はLレベルである。したがって、スイッチゲート回路265において、NORゲート266の出力信号がHレベルであり、応じてインバータ267の出力信号はLレベルとなり、MOSトランジスタ268および269が導通状態となる。したがって、メモリ電源線MVDLおよびビット線負荷電源線BVDLは、電源ノードに結合されて、電源電圧VDDを受ける。
一方、スタンバイ電流異常を検出するテストモード時において、まずテストモード指示信号TEST3をLレベルに設定し、ラッチゲート201をリセット状態から解放する。次いで、テストモード指示信号TEST1を所定期間(たとえば20μs)Hレベルに設定し、スイッチゲート265においてインバータ267の出力信号をHレベルに設定して電源線MVDLおよびBVDLを電源ノードから切り離して、メモリ電源線MVDLの電圧レベルを、短絡不良の有無に応じて設定する。
次いで、テストモード指示信号TEST2をHレベルに設定し、負荷検出回路66および検出保持回路16を活性化し、このメモリ電源線MVDLの電圧レベルを、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLの電圧レベルに従って設定する。このメモリ電源線MVDLの電圧レベルを、ラッチゲート201によりラッチする。
このメモリ電源線の電圧レベルの設定およびラッチが完了すると、テストモード指示信号TEST1およびTEST2をともにLレベルの状態に設定し、またテストモード指示信号TEST3をLレベルに維持する。したがって、ラッチゲート201は、ラッチ状態を維持し、スイッチート265は、短絡不良の有無に応じて、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLを選択的に電源ノードから分離する。
この状態で、さまざまなデータパターンを用いてデータの書込/読出を行ない、不良メモリセルの検出を行なうことにより、十字不良を検出することができる。
テストモード指示信号TEST3は、テスト動作モード以外においてHレベルに設定し、ラッチゲート201をリセット状態に維持する。これにより、電源投入後テストモードが行なわれるまでに、α線および中性子などがノイズ源から入射されても、このラッチ回路200が、誤った状態にセットされるのを防止することができ、正確に、メモリ電源線MVDLの電圧レベルをラッチして十字不良を検出することができる。
なお、図27に示す構成においては、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDL両者の電圧レベルを検出して、メモリ電源線MVDLの電圧レベルを設定している。しかしながら、電源投入検出信号PORに代えてテストモード指示信号TEST3を使用する構成は、先の実施の形態6および7に対しても適用可能である。
[実施の形態10]
図29は、この発明の実施の形態10に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図29において、この半導体記憶装置は、8個のメモリブロックBLK0−BLK7と、これらのメモリブロックBLK0−BLK7に共通に設けられ、図示しないアドレス信号に従って行を選択するグローバル行デコーダ100と、メモリブロックBLK0−BLK7において列を選択するグローバル列デコーダ102と、グローバル列デコーダ102により選択された列のメモリセルに対するデータの書込/読出を行なう書込/読出回路104と、これらのメモリブロックBLK0−BLK7に共通に配設される負荷電源線およびメモリ電源線の電圧レベルをテスト時検出して、この検出結果に従ってビット線負荷電源線およびメモリ電源線の電圧レベルを設定するスイッチ回路106と、不良列に対して設けられるメモリ電源線およびビット線負荷電源線を接地電圧レベルに駆動するヒューズプログラム回路108を含む。このヒューズプログラム回路108は、また不良列を常時非選択状態にするためにグローバル列デコーダ102の対応の列選択信号を非選択状態に保持する。
メモリブロックBLK0−BLK7の各々は同一構成を有するため、図29においては、メモリブロックBLK0の構成を概略的に示す。メモリブロックBLK0は、行列状に配列されるメモリセルを有するメモリサブアレイMSR0と、グローバル行デコーダからのグローバル行デコード信号と図示しないローカル行選択信号とに従ってメモリサブアレイMSR0において行を選択するローカル行デコーダLDC0と、このメモリサブアレイMSR0のビット線に対して設けられるローカルビット線周辺回路BPH0を含む。
ローカルビット線周辺回路BPH0は、選択メモリセルのデータを読出すためのローカルセンスアンプ、ビット線負荷回路、およびメモリサブアレイの選択された列に対応するビット線対をグローバルデータ線に接続するための列選択ゲートを含む。
この図29に示す半導体記憶装置の構成において、メモリサブアレイMSR0に設けられるメモリセルのレイアウトは、図3および図4に示すように、横長構造のメモリセルレイアウトを有する。横長型メモリセルは、列方向の長さが縦方向(ビット線方向)に比べて長くされている。したがって、メモリサブアレイ内においては、ビット線が列方向に延在して配置され、かつワード線が行方向に延在して配置される。このビット線を、行方向に延在するビット線引出し線に接続してローカルビット線周辺回路BPH0に接続する。この場合、メモリ電源線およびビット線負荷電源線も同様、行方向にメモリブロックBLK0−BLK7に共通に配設される。したがって、横長型のセル構造においても、いわゆる「T型ビット線構成」においては、不良列アドレス特定により、ビット線負荷電源線およびメモリ電源線のスタンバイ電流不良を救済することができる。
図30は、図29に示す半導体記憶装置のメモリサブアレイの構成を概略的に示す図である。メモリサブアレイMSR0−MSR7は、それぞれ、M個の単位メモリブロックMBに分割される。単位メモリブロックMBは、8行・M列に配列される横長型構造のSRAMセルを有する。メモリサブアレイMSR0−MSR7の行に共通にグローバルワード線GWLが配設される。このグローバルワード線GWL上に、図29に示すグローバル行デコーダ100からのグローバルワード線選択信号が伝達される。
単位メモリブロックMBそれぞれにおいては、メモリセルの行に対応してワード線WLが配設される。メモリサブアレイMSR0−MSR7それぞれにおいては、対応のM個の単位メモリブロックに共通にビット線対BLPが配設される。したがって、メモリサブアレイMSR0−MSR7それぞれにおいては、M本のビット線対BLPが配置される。
メモリブロック選択信号を用いてメモリサブアレイを選択する。メモリセル行の選択は、グロ−バルワード線により行方向に整列する単位メモリブロック(メモリ行ブロック)において共通に行なう。SRAMの場合、行および列アドレスが同時に与えられ、グローバル行デコーダおよびグローバル列デコーダのメインワード線選択信号およびグローバル列選択信号とこのメモリブロック選択信号とを絡めて選択単位メモリブロック内のメモリセルへアクセスする。
図31は、メモリブロックBLK0−BLK7における1つの単位メモリブロックMBに関連するサブメモリブロックSMBの構成を概略的に示す図である。このサブメモリブロックSMBは、単位メモリブロックMBとその周辺回路とを含む。
図31において、サブメモリブロックSMBに含まれる単位メモリブロックMBにおいて、メモリセルSMCが8行・M列に配置される。メモリセル行それぞれに対応してワード線WLが配設される。したがって、サブメモリブロックSMBの単位メモリブロックMBにおいては、8本のワード線WLが配設される。
ローカル行デコーダLDCに含まれるローカル行デコード回路110は、このグローバルワード線GWL上の信号と図示しないワード線選択信号とに従って、これらの8本のワード線のうちの1つを選択状態へ駆動する(対応のグローバルワード線の選択時)。この場合、ローカル行デコード回路110は、メモリブロック選択信号により選択的に活性化されても良い。すなわち、行方向に整列する単位メモリブロック(メモリ行ブロック)において、1つのサブメモリブロックにおいて行(ワード線)が選択状態へ駆動されても良い。
ビット線BLおよびZBLが、列方向に延在して配置され、またメモリ電源線MVDLも、これらのビット線BLおよびZBLと平行に、列方向に延在して配置される。
グローバルワード線GWLと平行に、ビット線ビット線負荷電源線BVDLが、行方向に整列して配置されるサブメモリブロックSMBに共通に配置される。ビット線BLおよびZBLは、それぞれ行方向に延在するビット線引出し線BLLおよびZBLLを介してローカル周辺回路112に結合される。ローカル周辺回路112は、グローバル列デコーダからのグローバル列選択信号GYLと図示しないメモリブロック選択信号とに従って、このビット線引出し線BLLおよびZBLLを、対応のグローバルデータ線GIOおよびZGIOに電気的に結合する。
また、メインメモリ電源線MVDLMが、行方向に整列して配置されるサブメモリブロックSMBに共通に行方向に延在して配置される。このメインメモリ電源線MVDLMは、各サブメモリブロックにおいてメモリ電源線MVDLに電気的に接続される。後に詳細に説明するように、メモリサブアレイMSRにおいて、M個の単位メモリブロックのビット線対(列)とビット線引出し線対との接続は一意的に定められ、各単位メモリブロックにおいては、1つのビット線引出し線対が配置され、対応のローカル周辺回路に結合される。従って、メインメモリ電源線MVDLMが、結合されるメモリ電源線MVDLも、各メモリサブアレイ内のサブメモリブロックの位置に応じて一意的に決定される。
グローバルデータ線GIOおよびZGIOは、行ブロックのサブメモリブロックに共通に行方向に延在して配置され、図29に示す書込/読出回路104に結合される。これらのグローバルデータ線対GIO、ZGIOが、各メモリ行ブロックに対応して配置され、合計M対のグローバルデータ線GIO、ZGIOが配置される。
図32は、図31に示すローカル行デコード回路110の構成の一例を概略的に示す図である。図32において、行デコード回路110は、ワード線WLiに対して設けられるワード線ドライブ回路110iを含む。このワード線ドライブ回路110iは、図示しないワード線選択信号発生部からのワード線選択信号φiと対応のグローバルワード線GWL上のの信号とに従ってワード線WLを選択状態へ駆動する。1つのグローバルワード線GWLに対し8本のワード線WL0−WL7が配設される。ワード線選択信号φiは、たとえば3ビットの行アドレス信号から生成される。
この場合、3ビットの列アドレス信号をデコードして、メモリブロックを特定するメモリブロック選択信号が生成されて、ワード線選択信号とメモリブロック選択信号との論理積によりワード線駆動信号が生成されても良い。すなわち、選択メモリブロックにおいてのみ、メモリセル行の選択が行なわれても良い。
なお、図32においては、ワード線駆動信号は、AND回路から生成されており、グローバルワード線GWLおよびワード線選択信号φiが、選択時にHレベルに設定される。しかしながら、これらは、選択時にLレベルとなる負論理の信号であっても良い。この負論理の信号を用いる場合、ワード線ドライブ回路としては、NOR回路が用いられる。
図33は、1つのメモリブロックBLKのビット線の配置を概略的に示す図である。メモリブロックBLKにおいては、そこに含まれるM個のサブメモリブロックSMB0−SMBn(n=M−1)に共通に、ビット線対BLP0−BLPnが列方向に延在してメモリセル列に対応して配置される。
サブメモリブロックSMB0−SMBnそれぞれにおいてビット線引出し線対BLLP0−BLLPnが配置される。すなわち、各ビット線引出し線対BLLP0−BLLPnは、サブメモリブロックSMBの位置に応じて、それぞれ接続されるビット線対が予め一意的に定められている。すなわち、サブメモリブロックSMBiに対して配置されるビット線引出し線対BLLPiは、ビット線対BLPiに接続される。
このメモリブロックにおいて、冗長置換のためのスペアビット線対BLPsが配置され、対応のスペアローカル周辺回路112−sにスペアビット線対引き出し線対BLLPsを介して接続される。このスペアローカル周辺回路112−sは、メモリブロック選択信号とスペアグローバル列選択信号GYLsとにしたがってスペアビット線対BLPsを選択する。このスペアローカル周辺回路112−sは、スペアサブメモリブロックに配置される。このスペアサブメモリブロックにおいて不良行を置換により救済するためのスペアワード線が配置される。したがって、図には示していないが、グローバルワード線GWLについてもスペアグローバルワード線が配置され、またグローバルデータ線GIOおよびZGIOについてもスペアグローバルデータ線が配置される。
ローカル周辺回路112−0〜122−nが、これらのビット線引出し線対BLLP0−BLLPnに対応して設けられ、グローバル列選択信号GYL0−GYLnとメモリブロック選択信号BSiに従って、対応のビット線引出し線対BLLPを、対応のグローバルデータ線GIOおよびZGIOに接続する。スペア周辺回路112−sが、スペアグローバル列選択信号GYLsとメモリブロック選択信号φiとに従って、対応のスペアビット線引出し線対をスペアグローバルデータ線に結合する。ここで、スペアビット線対およびスペアワード線の数は、記憶容量および救済効率を考慮して適当に定められる。
図34は、単位メモリブロックMBの配線レイアウトを概略的に示す図である。この図34に示すように、1つの単位メモリブロックMBにおいては、1例として、8行4列にメモリセルSMCが配置される。メモリセルSMCの各列に対応してビット線BLおよびZBLの対が配設される。
対をなすビット線の外側に、メモリ接地線MVSLが配置され、対をなすビット線の間にメモリ電源線MVDLが配置される。すなわち、メモリ接地線MVSL、ビット線BL、メモリ電源線MVDL、およびビット線ZBLが交互に第1層メタル配線層に配置される。これらのメモリ接地線MVSL、ビット線BLおよびZBL、およびメモリ電源線MVDLは、1つのメモリブロックBLKに含まれる単位メモリブロックMBに共通に列方向に延在して配置される。
行方向に延在して、第2層メタル配線により、メモリセル行それぞれに対応して、グローバルワード線GWL、ビット線負荷電源線BVDL、グローバルデータ線GIO、ビット線引出し線BLLおよびZBLL、グローバルデータ線ZGIO、メインメモリ電源線MVDLM、およびグローバル列選択線GYLが配置される。これらの配線は、メモリセル各行に対応して配置され、十分余裕をもって、メモリセル行のピッチで、これらの第2層メタル配線を配置することができる。
ビット線引出し線BLLおよびZBLLは、バイアホールVIBを介して、予め定められたビット線BLおよびZBLに接続される。単位メモリブロックMBにおいては、ビット線引出し線BLLおよびZBLLが接続されるビット線BLおよびZBLは一意的に定められる(図33参照)。
一方、同様に、メインメモリ電源線MVDLMも、このビット線引出し線BLLおよびZBLLに接続するビット線BLLおよびZBLLに対して設けられるメモリ電源線MVDLに対してバイアホールVIAを介して電気的に接続される。このメインメモリ電源線MVDLMは、行方向に整列するサブメモリアレイ、すなわちメモリ行ブロックにおいて同一列のビット線に対して配置されるメモリ電源線MVDLに接続される。
したがって、このバイアホールVIBが設けられたビット線BLおよびZBLが不良の場合、行方向に整列する単位メモリブロックの同一列のメモリセルを、すべて冗長セルで置換するため、メインメモリ電源線MVDLMがスタンバイ電流不良を生じている場合には、このメインメモリ電源線MVDLMを電源ノードから切り離すことにより、スタンバイ電流不良のメモリセルの救済およびスタンバイ電流不良メモリセルの電源ノードからの切り離しを行なうことができ、確実に、スタンバイ電流異常を救済することができる。
また、この図34に示す配置においては、第2層メタル配線においては、データ読出時、ビット線引出し線BLLおよびZBLLとグローバルデータ線GIOおよびZGIOの信号振幅は小さく、グローバルワード線GWLおよびグローバル列選択線GYLの信号振幅は大きい。しかしながら、これらのグローバルワード線GWLに隣接して、ビット線負荷電源線BVDLが配設され、またグローバル列選択線GYLに隣接してメインメモリ電源線MVDLMが配設されており、これらの電源線BVDLおよびMVDLMがシールド層として機能するため、これらの小振幅の信号線GIO、BLL、ZBLL、およびZGIOに対し容量結合ノイズが伝達されるのを防止することができ、正確にデータの読出を行なうことができる。
図35は、図31に示すローカル周辺回路112の構成を示す図である。図35において、ローカル周辺回路112は、ビット線引出し線BLLおよびZBLLの電圧レベルを、電源電圧VDDレベルにプルアップするためのビット線負荷回路120と、メモリブロック選択信号BSiとセンスアンプ活性化信号SEとグローバル列選択信号GYLとに従って活性化され、ビット線引出し線BLLおよびZBLL上の信号電位に従ってグローバルデータ線GIOおよびZGIOを駆動するセンスアンプ122と、メモリブロック選択信号BSiと書込活性化信号WEとに従って選択的に導通し、ビット線引出し線BLLおよびZBLLをグローバルデータ線GIOおよびZGIOにそれぞれ結合する書込列選択ゲート124を含む。
ビット線負荷回路120は、ビット線負荷電源線BVDLとビット線引出し線BLLの間に接続されかつそのゲートがビット線引出し線ZBLLに接続されるPチャネルMOSトランジスタ125aと、ビット線負荷電源線BVDLとビット線引出線ZBLLの間に接続されかつそのゲートがビット線引出線BLLに接続されるPチャネルMOSトランジスタ125bと、PチャネルMOSトランジスタ125aと並列に接続されかつそのゲートがビット線引出線BLLに接続されるPチャネルMOSトランジスタ125cと、PチャネルMOSトランジスタ125bと並列に接続されかつそのゲートがビット線引出線ZBLLに接続されるPチャネルMOSトランジスタ125dを含む。
このビット線負荷回路120においては、スタンバイ状態時においては、MOSトランジスタ125cおよび125dにより、ビット線負荷電源線BVDL上の電圧レベルにビット線引出線BLLおよびZBLLを介して対応のビット線BLおよびZBLがプリチャージされる。データ読出時においては、ビット線BLLおよびZBLLの電位差を、MOSトランジスタ125aおよび125bにより検出し、高電位のビット線引出線BLLまたはZBLLを、電源電圧VDDレベルに維持し、ビット線引出線BLLおよびZBLLの電位差をラッチする。データ書込時においては、このグローバルデータ線GIOおよびZGIOを介して与えられる書込データに従って、このMOSトランジスタ125aおよび125bが、書込データをラッチする。
MOSトランジスタ125cおよび125dは、それぞれ、スタンバイ状態移行時に、データ線引出線BLLおよびZBLLをビット線負荷電源線BVDL上の電源電圧レベルにプルアップし、これらのMOSトランジスタ125aおよび125bのラッチ状態を解放するために設けられる。
センスアンプ122は、ビット線引出線BLLおよびZBLLの電位差を検出するためのNチャネルMOSトランジスタ126aおよび126bと、センスアンプ122を活性化するためのセンスアンプ活性化用のMOSトランジスタ126cを含む。MOSトランジスタ126cのゲートへは、メモリブロック選択信号BSiとセンスアンプ活性化信号SEを受けるAND回路GA1の出力信号が与えられる。また、MOSトランジスタ126cのソースへは、グローバル列選択信号GYLとセンスアンプ活性化信号SEを受けるNAND回路の出力信号が与えられる。
なお、グローバル列選択信号GYL、メモリブロック選択信号BSiおよびセンスアンプ活性化信号SEがすべてHレベルとなり、対応のメモリブロックが指定されかつ行ブロック(行方向に整列するサブアレイにより構成されるブロック)が指定されたときに、このセンスアンプ122が活性化される。したがって、1つのサブメモリブロックSMBにおいて、センスアンプ122が活性化される。このセンスアンプ122の活性化時、MOSトランジスタ126aおよび126bにより、ビット線BLLおよびZBLLの電位差に応じて、グローバルデータ線ZGIOおよびGIOが駆動される。たとえば、ビット線引出線BLLの電位が、ビット線引出線ZBLLの電位よりも高い場合には、MOSトランジスタ126aのコンダクタンスがMOSトランジスタ126bのコンダクタンスよりも大きくなり、グローバルデータ線ZGIOの電位レベルを低下させる。これにより、小振幅の読出信号をビット線引出線BLLおよびZBLLからグローバルデータ線GIOおよびZGIOに伝達することができる。なお、これらのグローバルデータ線GIOおよびZGIOには、負荷回路が設けられており、スタンバイ状態時、Hレベルにこれらのグローバルデータ線GIOおよびZGIOがプリチャージされる。
書込列選択ゲート124は、メモリブロック選択信号BSiと書込活性化信号WEがともに活性状態のときに導通し、導通時、ビット線引出線BLLおよびZBLLをグローバルデータ線GIOおよびZGIOにそれぞれ接続するNチャネルMOSトランジスタ128aおよび128bを含む。データ書込時においては、このグローバルデータ線GIOおよびZGIOを介して図示しないライトドライバからの書込データを、ビット線引出線BLLおよびZBLLに伝達する。
ここで、メモリブロック選択信号BSiと書込活性化信号WEを受けるAND回路GA3の出力信号が、この書込列選択ゲート124のMOSトランジスタ128aおよび128bに与えられている。したがって、メモリブロックにおけるサブメモリブロックそれぞれにおいて、ビット線引出線が、対応のグローバルデータ線にそれぞれ接続される。グローバルワード線が非選択状態のメモリサブブロックにおいては、ワード線は非選択状態であり、ビット線引出線をグローバルデータ線に接続しても、このグローバルデータ線が負荷回路により、電源電圧レベルにプルアップされており、特に最終段の書込/読出回路において列選択ゲートが設けられており、書込データは非選択メモリサブブロックに対し伝達されず、特に問題は生じない。
センスアンプ122を、選択メモリセルを含むサブメモリブロックにおいてのみ活性化することにより、センス動作時の消費電流を低減する。
図36は、図29に示す書込/読出回路104の構成を概略的に示す図である。図36において、書込/読出回路104は、グローバルデータ線GIO0,ZGIO0−GIOn,ZGIOnそれぞれに対応して設けられ、グローバル列選択線GIL0−GILnに従って対応のグローバルデータ線GIO0,ZGIO0−GIOn,ZGIOnをメインデータ線MIO,ZMIOに接続する列選択ゲートCSG0−CSGnと、グローバルデータ線GIO0,ZGIO0,GIOn,ZGIOnそれぞれに対応して設けられる負荷回路GLD0−GLDnと、データ読出時活性化され、メインデータ線MIOおよびZMIO上のデータを増幅するプリアンプ130と、プリアンプ130により増幅されたデータを外部へ出力する出力バッファ132と、外部からの書込データDIに従って内部書込データを生成する入力バッファ136と、データ書込時活性化され、入力バッファ136から内部書込データを増幅して、メインデータ線MIO,ZMIOに伝達するライトドライバ134を含む。
この書込/読出回路104は、さらにスペアグローバルデータ線GIOsおよびZGIOsに対して設けられ、不良列アクセス時、グローバルスペア列選択信号GYLsにしたがって、グローバルスペアデータ線GIOsおよびZGIOsをメインデータ線MIOおよびZMIOに接続するスペア列選択ゲートCSGsを含む。このスペアグローバルデータ線GIOsおよびZGIOsに対しては、負荷回路GLDsが配置される。
負荷回路GLD0−GLDnおよびGLDsの各々は、図35に示すビット線負荷回路120と同様の構成を有している。列選択ゲートCSG0−CSGnは、それぞれ、グローバル列選択信号GYL0−GYLnの選択状態のとき、対応のグローバルデータ線をメインデータ線MIOおよびZMIOに結合する。
図37は、行方向に整列するサブメモリブロック(メモリ行ブロック)に関連する配線の配置を概略的に示す図である。行方向に整列して単位メモリブロックMBが整列して配置される。この行方向に整列して配置される単位メモリブロックMBにより、メモリ行ブロックが構成される。メモリ行ブロックに対し共通にグローバルワード線GWLjが配設され、このグローバルワード線GWLjと平行して、ビット線負荷電源線BVDLjが配設される。メモリ行ブロックの単位メモリブロックMBに共通にグローバルデータ線対GIOPjが配設され、またメインメモリ電源線MVDLjが、グローバルデータ線対GIOPjと平行に配設される。
単位メモリブロックMBにおいては、たとえば8本のワード線WLが行方向に配設される。この単位メモリブロックMBの列方向に、メモリブロックのサブメモリブロックに共通に、ビット線対BLPが配置される。メモリ行ブロック内の単位メモリブロックMBにおいて、ビット線対BLPjが、ビット線引出線対BLLPjを介してグローバルデータ線GIOPjに結合される。
データ読出/書込時、このメモリ行ブロック内において1つの単位メモリブロックMBに対して設けられたビット線引出線対BLPjが、メモリブロック選択信号BSiに従って選択されてグローバルデータ線対GIOPjに結合される。ビット線対BLPjに平行して、メモリ電源線MVDLjが配設され、このメモリ電源線MVDLjは、メインメモリ電源線MVDLMjに接続される。グローバルデータ線対GIOPjは、列選択ゲートCSGjを介してメインデータ線対MIOPに結合される。
したがって、メモリ行ブロックに対して配置されるビット線負荷電源線BVDLjおよびメインメモリ電源線MVDLMjは、それぞれビット線対BLPjに対し、電源電圧およびカラム電流およびメモリセル電源電圧を供給する。したがって、スタンバイ電流不良が生じた場合、このスタンバイ電流不良の列については、メインメモリ電源線およびビット線負荷電源線BVDLjを電源ノードから切離すことにより、スタンバイ電流不良を生じさせるビット線対を、電源ノードから切離すことができ、スタンバイ電流異常を救済することができる。
この場合、スタンバイ電流異常を生じるビット線対の置換時、メモリ行ブロック内の単位メモリブロックMB内それぞれにおいて、対応の列が冗長列と置換される。これは、メモリブロックで構成されるメモリ行ブロックにおいては、グローバルデータ線が接続するビット線対は一意的に定められており、このメモリ行ブロックが、等価的に、グローバル列選択信号GYLにより指定されるため、このグローバル列選択信号GYLの不良アドレスプログラム時においては、メモリ行ブロック全体において、冗長置換を行なう必要が生じるためである。
図38は、図29に示すグローバル列デコーダ102、スイッチ回路106およびヒューズプログラム回路108の1つのメモリ行ブロックに対応して設けられる部分の構成を示す図である。図38において、グローバル列デコーダ102は、グローバル列選択信号GYLjを生成するグローバル列デコード回路102jを含む。このグローバル列デコード回路102jからのグローバル列選択信号GYLjに従って、メモリ行ブロックに含まれる単位メモリブロック内の同一列のビット線対が指定される。
ヒューズプログラム回路108は、ヒューズプログラム信号PFjを生成するヒューズプログラム回路108jを含む。このヒューズプログラム回路108jの構成は、先の図6に示すヒューズプログラム回路14の構成と同じである。
スイッチ回路106は、このヒューズプログラム回路108jからのヒューズプログラム信号PFjとテストモード指示信号TEST1およびTEST2に従って、ビット線負荷電源線BVDLjおよびメインメモリ電源線MVDLMjの電圧レベルを制御する電圧制御回路106jを含む。
この電圧制御回路106jは、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム信号PFjを受けるNOR回路140gと、NOR回路140gの出力信号を受けるインバータ140hと、インバータ140hの出力信号がLレベルのとき導通し、電源ノードをビット線負荷電源線BVDLjに結合するPチャネルMOSトランジスタ140jと、インバータ140hの出力信号がLレベルのとき導通し、電源ノードをメインメモリ電源線MVDLMjに結合するPチャネルMOSトランジスタ140iを含む。
テストモード時においてテストモード指示信号TEST1がHレベルとなり、NOR回路140jの出力信号がLレベルとなり、応じてインバータ140hの出力信号がHレベルとなる。この状態においては、MOSトランジスタ140jおよび140iがともに非導通状態となり、電源ノードとビット線負荷電源線DVDLjおよびメインメモリ電源線MVDLMjとが切離される。
このヒューズプログラム回路108jからのヒューズプログラム信号PFjについては、対応のメモリ行ブロックにおいて不良列BLPjが存在する場合には、その内部に含まれるリンク素子の溶断により、ヒューズプログラム信号PFjがHレベルとなる。MOSトランジスタ140jおよび140iが常時、非導通状態となり、ビット線負荷電源線BVDLjおよびメモリ電源線MVDLMjがともに電源ノードから切離される。これにより、通常使用時に、不良メモリセルによるスタンバイ電流異常が生じるのを防止する。
この電圧制御回路106jは、さらに、メインメモリ電源線MVDLMj上の信号(電圧)を受けるインバータ140aと、インバータ140aの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータ140bおよび140cと、インバータ140cの出力信号がHレベルのとき導通し、導通時接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ140mと、テストモード指示信号TEST2がHレベルの時に導通し、MOSトランジスタ140mのドレインノードをメインメモリ電源線MVDLMjに電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタ140nと、ビット線負荷電源線BVDLj上の信号(電圧)を受けるインバータ140dと、インバータ140dの出力信号を受けるインバータ140eと、インバータ140dの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータ140eおよび140fと、インバータ140fの出力信号がHレベルのとき導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ140pと、テストモード指示信号TEST2がHレベルの時に導通しMOSトランジスタ140pのドレインノードをメインメモリ電源線MVDLMjに電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタ140qとを含む。
インバータ140aおよび140dが電位検出器として機能し、インバータ140bおよび140cが波形整形回路として機能してインバータ140aの出力信号を2値信号に変換し、インバータ140eおよび140fが、インバータ140dの出力信号を波形整形して2値信号を生成する。
テストモード時において、テストモード指示信号TEST1がHレベルとなると、ビット線負荷電源線BVDLjおよびメインメモリ電源線MVDLMjが電源ノードから切離される。対応のメモリ行ブロック内において、ビット線対BLPjにスタンバイ電流不良のメモリセルが接続されている場合には、これらのビット線負荷電源線BVDLjまたはメインメモリ電源線MVDLMjの電圧レベルが低下する。この電源線MVDLMjおよびBVDLjの電位低下が、インバータ140aまたは140dにより検出され、インバータ140cまたは140fの出力信号が、Hレベルとなり、MOSトランジスタ140pまたは140mが導通する。
この後、テストモード指示信号TEST2をHレベルとし、MOSトランジスタ140nおよび140qを導通状態とする。インバータ140dおよび140eの出力信号を、メインメモリ電源線MVDLMjに伝達する。MOSトランジスタ140mまたは140pが導通状態であれば、メインメモリ電源線MVDLMjが、接地電圧レベルにまで駆動され、スタンバイ電流異常のメモリセルに対する電源電圧の供給は停止される。
したがって、メインメモリ電源線MVDLMjまたはビット線負荷電源線VBDLjにおいてスタンバイ電流異常により電圧降下が生じた場合、メインメモリ電源線MVDLMjが、接地電圧レベルに駆動される。これにより先の実施の形態1から9と同様、スタンバイ電流異常のメモリセルを、動作不良状態に設定することができる。この後、メモリセルデータを読出すことにより、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルを検出することができる。
この検出結果に従って不良列アドレスを検出し、不良列アドレス(グローバル列選択線GYLj)に対応するヒューズプログラム回路108jにおいてリンク素子を溶断する。これにより、スタンバイ電流不良のメモリセルを、電源ノードから切離すことができ、スタンバイ電流異常を救済することができる。この場合においては、各メモリブロックBLKにおいて、冗長列置換が行なわれる。
また、ヒューズプログラム回路108jからのヒューズプログラム信号PFjに従ってグローバル列デコード回路102jが非活性状態に維持され、グローバル選択線GYLjは、常時、非選択状態に固定される。このグローバル列選択線GYLjは、正論理の信号であってもよく、負論理の信号であってもよい。
図29から図38に示すように、メモリセルが接続するビット線と、このビット線を周辺回路に接続するためのビット線引出し線とを有するT型ビット線構成の半導体記憶装置において、スタンバイ電流異常を生じる不良列の救済を行なってスタンバイ電流異常を救済することができる。
なお、この図29から図38に示す半導体記憶装置のテストシーケンスは、図11に示すテスト動作フローと同じである。
以上のように、この発明の実施の形態10に従えば、T型ビット線構成においてメモリ行ブロック単位で、ビット線負荷電源線およびメインメモリ電源線を電源ノードから切離して、スタンバイ状態に維持し、これらの電源線の電圧降下の有無を検出し、その検出結果に従ってメインメモリ電源線の電圧レベルを設定している。したがって、このようなT型ビット線構成においても、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルの存在を検出することができ、冗長メモリセルの置換すなわち、スペアグローバルデータ線およびスペアビット線対を用いてスタンバイ電流不良列を救済することができる。
なお、この冗長列置換時において、冗長列(スペアビット線対)を使用する場合にのみ、スペアグローバルデータ線に対応して配置されるスペアビット線負荷電源線およびスペアメインメモリ電源線が電源ノードに結合されるように構成されてもよい。
また、T型ビット線構成においては、第2層メタル配線において電源線およびビット線引出線を交互に配置し、また、これらの電源線をシールド層として利用しており、配線間のカップリングノイズを低減することができ、安定にデータの読出を行なうことができる。
[実施の形態11]
図39は、この発明の実施の形態11に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。この図39に示す構成は、図38に示す構成と以下の点において異なっている。すなわち、電圧制御回路106jにおいて、MOSトランジスタ140iと並列にPチャネルMOSトランジスタ140uが設けられ、またMOSトランジスタ140jと並列に、PチャネルMOSトランジスタ140tが設けられる。これらのMOSトランジスタ140tおよび140uのゲートへは、基準電圧発生回路150の出力電圧が与えられる。この図39に示す構成の他の構成は、図38に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
基準電圧発生回路150は、電源ノードとノード153cの間に接続されかつそのゲートがノード153cに接続されるPチャネルMOSトランジスタ152aと、ノード153と接地ノードの間に接続されかつそのゲートにテストモード指示信号TEST1を受けるNチャネルMOSトランジスタ152bを含む。
この基準電圧発生回路150は、テストモード指示信号TEST1がLレベルのときには、そのノード153から電源電圧VDDレベルの電圧を出力し、MOSトランジスタ140tおよび140uを非導通状態に設定する。一方、テストモード指示信号TEST1がHレベルとなると、この基準電圧発生回路150は、MOSトランジスタ152bを介して流れる電流に応じた電圧をノード153にMOSトランジスタ152aにより生成する。この状態において、MOSトランジスタ140tおよび140uが例えば数MΩ程度の高抵抗の導通状態となり、メインメモリ電源線MVDLMjおよびビット線負荷電源線BVDLjに対するプルアップ抵抗として機能する。これらのMOSトランジスタ140tおよび140uは、高抵抗導通状態時においてその抵抗値は数MΩであり、正常なスタンバイ電流がリーク電流として流れる場合において、これらのメインメモリ電源線MVBLjおよびビット線負荷電源線BVDLjの電圧降下を抑制することができ、確実に、スタンバイ電流不良のメモリセルを識別することができる。
なお、基準電圧発生回路150は、スイッチ回路106に含まれる電圧制御回路に対し共通に設けられる。
以上のように、この発明の実施の形態11に従えば、T型ビット線構成において、ビット線負荷電源線およびメインメモリ電源線の電圧降下テスト時において高抵抗の抵抗素子を介して、これらのビット線が電源線およびメインメモリ電源線を電源ノードに結合しており、正常なスタンバイ電流リークと異常なスタンバイ電流リークとを確実に識別することができ、正確にスタンバイ電流不良のメモリセルを識別することができる。
[実施の形態12]
図40は、この発明の実施の形態12に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。この図40に示す半導体記憶装置は、図38に示す電圧制御回路106jの構成と、以下の点において異なっている。すなわち、図40において、電圧制御回路106jは、テストモード指示信号TEST2に従って導通し、導通時、メインメモリ電源線MVDLMjとノード283とを接続するNチャネルMOSトランジスタ282と、ノード283上の信号(電圧)とテストモード指示信号TEST3とを受けるNORゲート280と、NROゲート280の出力信号を受けてノード283に伝達するインバータ281とをさらに含む。
このNORゲート280の出力信号は、テストモード指示信号TEST1とヒューズプログラム情報PFjを受ける3入力NORゲート285へ与えられる。すなわち、図38に示す2入力NORゲート140gに代えて、3入力NORゲート285が配置される。この図40に示す電圧制御回路106jの他の構成は、図38に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図40に示す構成においては、テストモード指示信号TEST1−TEST3の活性/非活性シーケンスは、先の図28に示す活性/非活性シーケンスと同じである。
まず、テスト動作モードの前のスタンバイ状態において、テスト動作モード指示信号TEST3をLレベルに設定して、ノード283をHレベルに初期設定する。この初期設定動作時においては、テスト動作モード指示信号TEST1およびTEST2はLレベルであり、NORゲート285は、3入力にLレベルの信号を受けてHレベルの信号を出力し、応じて、インバータ140hがLレベルの信号を出力し、MOSトランジスタ140iおよび140jがともに導通状態であり、電源線BVDLjおよびMVDLMjに電源電圧が供給される。
テストモード指示信号TEST1がHレベルに設定されると、NORゲート285およびインバータ140hにより、MOSトランジスタ140iおよび140jが非導通状態となり、メインメモリ電源線MVDLMjおよびビット線負荷電源線BVDLjが電源ノードから分離される。この状態において、スタンバイ電流異常を生じさせる不良が存在する場合には、ビット線負荷電源線BVDLjおよび/またはメモリ電源線MVDLMjの電圧レベルが低下する。
次いで、テストモード指示信号TEST2がHレベルに設定され、MOSトランジスタ140nおよび140qが導通状態となり、MOSトランジスタ140mおよび/または140pにより、メモリ電源線MVDLMjが、接地電圧レベルに駆動される。このとき、またMOSトランジスタ282が導通状態にあり、NORゲート280およびインバータ281により、このメモリ電源線MVDLMjのLレベルの電圧がノード283にラッチされる。
テストモード指示信号TEST3をLレベルに設定した状態で、テストモード指示信号TEST1およびTEST2をともにLレベルに設定すると、MOSトランジスタ140n、140qおよび282が非導通状態となる。この状態において、ノード283には、Lレベルの電圧がラッチされており、NORゲート280の出力信号がHレベルとなり、応じて、NORゲート285およびインバータ140hの出力信号はHレベルを維持する。したがって、スタンバイ電流異常の生じた短絡が存在するメモリセルに対応するメモリ電源線MVDLMjおよびビット線負荷電源線BVDLjは、Lレベルを維持している。ビット線負荷電源線BVDLjは、フローティング状態であるものの、短絡を介してワード線に結合され、この電圧レベルは、接地電圧レベルにほぼ設定される。
テストモード指示信号TEST3をLレベルに設定した状態で、さまざまなテストパターンを用いてメモリセルへのデータアクセスを行なうことにより、十字不良を検出することができる。
以上のように、この発明の実施の形態12に従えば、T型ビット線構成においても、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLMjに対応して配置される列の数を増加させることができ、メモリ電源線MVDLMjの電圧レベルをラッチするラッチ回路の数を低減することができ、回路占有面積を増加させることなく正確に、十字不良を検出することができる。
なお、この実施の形態12においても、テスト動作シーケンスは、実施の形態9と同様である。
また、実施の形態10から12において、波形整形用の縦続接続されるインバータは用いられず、電位検出用のインバータ140aおよび140dの出力信号に従ってMOSトランジスタ140mおよび140pを駆動してもよい。
また、本実施の形態12において、テストモード指示信号TEST3に代えて電源投入検出信号PORが用いられてもよい。
[実施の形態13]
図41は、この発明の実施の形態13に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。この図41に示す構成は、図26に示す構成と以下の点において異なっている。すなわち、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbに対して設けられる負荷検出回路366aおよび366bに対し、テストモード指示信号TEST3が与えられ、また、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbに対して設けられる検出保持回路316aおよび316bに対しても、テストモード指示信号TEST3が与えられる。
これらの負荷検出回路366aおよび366bは、ビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbが、マイクロショートなどの短絡不良により中間電圧レベルに駆動されるときに、これらの負荷検出回路366aおよび366bにおいて貫通電流が流れるのを防止する機能を備える。
検出保持回路316aおよび316bは、これらのビット線負荷電源線BVDLaおよびBVDLbが中間電圧となった場合には、メモリ電源線MVDLaおよびMVDLbを接地電圧レベルに駆動するため、貫通電流は流れる可能性は少ない。しかしながら、これらの検出保持回路316aおよび316bにおいても、テストモード指示信号TEST3に従って、この貫通電流が流れる経路を確実に遮断する。
負荷検出回路366aおよび366bにおいて、テストモード指示信号TEST3に従って、貫通電流防止機構を機能させることにより、この半導体記憶装置のスタンバイ電流の測定時において負荷検出回路366aおよび366bにおいて、貫通電流により電流が消費されるのを防止することができ、正確にスタンバイ電流を検出することができる。
図41に示す他の構成は、図26に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図42は、図41に示す負荷検出回路366a,366bと、検出保持回路316aおよび316bの構成の一例を示す図である。図42においては、ビット線BLおよびZBLに対して配置されるビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLに対して設けられる負荷検出回路366および検出保持回路316の構成を代表的に示す。
図42において、検出保持回路316は、その入力段に、テストモード指示信号TEST3とメモリ電源線MVDL上の電圧とを受けるNOR回路316aと、NOR回路316aの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータ24fおよび24gと、インバータ24gの出力信号に従って選択的に導通し、導通時接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ24eと、テストモード指示信号TEST2の活性化に応答して導通し、MOSトランジスタ24eをメモリ電源線MVDLに電気的に結合するMOSトランジスタ24cを含む。
(リーク防止機能つき)負荷検出回路366は、テストモード指示信号TEST3と負荷電源線BVDL上の電圧とを受けるNOR回路367aと、NOR回路367aの出力信号を受ける2段の縦続接続されるインバータ67dおよび67eと、インバータ67eの出力信号に従って選択的に導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ67dと、テストモード指示信号TEST2の活性化に応答して導通し、導通時、MOSトランジスタ37dをメモリ電源線MVDLに電気的に結合するNチャネルMOSトランジスタ67cを含む。
この図42に示す検出保持回路316および負荷検出回路366の構成は、図19に示す検出保持回路16および負荷検出回路66と、入力初段のインバータ24dおよび67aに代えて、NOR回路316aおよび367aが配置される点が異なる。これらの回路16および66の他の構成は、図19の示す構成と同じであり、また、スイッチゲート回路265およびBL負荷回路13の構成は、図27に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図43は、図42に示す半導体記憶装置のテスト時の動作を示す信号波形図である。以下、図43を参照して、この図42に示す半導体記憶装置のテスト時の動作について説明する。スタンバイ状態においては、テストモード指示信号TEST1およびTEST2がLレベル、またテストモード指示信号TEST3はHレベルに保持される。この状態においては、負荷検出回路366および検出保持回路316は非活性状態にあり、検出動作は行なわない。また、ラッチ回路201は、転送ゲート202が非導通状態であるため、初期状態に維持される。また、このテストモード時においては、ヒューズプログラムがまた行なわれていないため、ヒューズプログラム情報PFは、Lレベルである。
また、ラッチ回路201は、テストモード指示信号TEST3がHレベルにあり、その出力信号がLレベルに初期設定される。スイッチゲート265は、入力初段NOR回路22aの出力信号がHレベルであり、導通状態にあり、負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLへは、電源電圧が供給される。
テストモード移行時においては、まずテストモード指示信号TEST3がLレベルに設定され、NOR回路316a、367aおよび201aがイネーブルされ、インバータとして動作する。これにより、スタンバイ異常を検出する動作モードの設定が可能となる。スタンバイ異常/動作正常メモリセルを検出するために、テストモード指示信号TEST1をHレベルに設定し、続いて所定時間経過後に、テストモード指示信号TEST2を、所定期間(たとえば100ns)Hレベルに設定する。これにより、短絡不良が生じているメモリセルに関連するメモリ電源線MVDLは、負荷検出回路366または検出保持回路316により、接地電圧レベルに駆動される。ビット線BLまたはZBLにマイクロショートなどによる短絡不良が生じている場合、ビット線負荷電源線BVDLは、中間電圧レベルに保持される。
この状態で、メモリセルに対するデータの書込/読出などの機能テストが行なわれ、不良メモリセルに関連するメモリ電源線およびビット線負荷電源線BVDLが検出される。テスト完了後に、スイッチゲート回路265に対応して配置されるヒューズプログラム回路をプログラムすることにより、不良メモリセルに対応して配置されるスイッチゲート回路265が、非導通状態となり、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLが、電源ノードから分離される。
テスト時において、このテストモード指示信号TEST1からTEST3をLレベルに設定してスタンバイ電流をさらに検出する。ラッチ回路201においては、メモリ電源線MVDLの電圧レベルが保持されている。従って、メモリ電源線MVDLがLレベルに設定された場合には、ラッチ回路201はHレベルの信号を出力し、スイッチゲート回路265が非導通状態であり、電源ノードとビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLとが分離される。この状態において、スタンバイ電流を測定する。ビット線負荷電源線BVDLは、不良メモリセルに対応する場合には、スイッチゲート回路265により電源ノードから分離されており、正確にスタンバイ状態時の消費電流を測定することができる。
この状態において、テストモード指示信号TEST3をHレベルに設定した場合、NOR回路316aおよび367aはともにディスエーブル状態となり、その出力信号はLレベルに固定される。一方、ラッチ回路201の出力信号がLレベルとなり、スイッチゲート回路265が導通する。したがって、このビット線負荷電源線BVDLが、スイッチゲート265により、電源ノードに結合され、この状態において、マイクロショートなどの短絡不良が生じている場合、その電圧レベルが中間電圧レベルに低下しても、NOR回路316aおよび367aの出力信号はLレベル固定であり、これらの検出回路316および366において貫通電流が流れるのを防止することができる。これにより正確にスタンバイ電流を測定することができる。
テスト完了後においてヒューズプログラム回路をプログラムすることにより、不良メモリセルに対応して配置されたスイッチゲート回路265が、非導通状態となり、スタンバイ時においてテストモード指示信号TEST3がHレベルに設定されると、例え、ビット線負荷電源線BVDLが中間電圧レベルに駆動されていても、負荷検出回路366における貫通電流を確実に防止することができ、スタンバイ電流を確実に低減することができる。
また、この状態においてメモリ電源線MVDLの電圧レベルが中間電圧レベルに短絡などにより中間電圧レベルに駆動されることがあっても、確実に、検出保持回路316において貫通電流が生じるのを防止することができる。
[変更例]
図44は、この発明の実施の形態13の変更例の構成を示す図である。この図44に示すスイッチ回路106は、図40に示すスイッチ回路106と以下の点においてその構成が異なっている。スイッチ回路106において、インバータ140aに代えて、テストモード指示信号TEST3とメインメモリ電源線MVDLMj上の電圧とを受けるNOR回路340aが配置され、またインバータ140bに代えて、ビット線負荷電源線BVDLj上の電圧とテストモード指示信号TEST3とを受けるNOR回路340bが配置される。この図44に示す構成の他の構成は、図40に示す他の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図44に示すスイッチ回路106の構成においても、テストモード指示信号TEST3がHレベルに設定されると、NOR回路340aおよび340bの出力信号はLレベルに固定される。この状態において、ビット線負荷電源線BVDLj上の電圧が、短絡不良検出のためのテスト時において中間電圧レベルに低下していても、NOR回路340bにおいて貫通電流は生じない。従って、マイクロショートなどが存在している場合でも、スイッチ回路106においてラッチ回路により電源ノードからこれらのビット線負荷電源線BVDLjおよびメインメモリ電源線MVDLMjと分離されており、そのマイクロショートのリーク電流を流れる経路は遮断されているため、正確にこのようなマイクロショートの影響を排除してスタンバイ電流を測定することができる。
ヒューズプログラム回路108jのヒューズプログラムの後、このスイッチ回路106において、MOSトランジスタ140jおよび140iがオフ状態に設定された場合であっても、スタンバイ状態時、たとえこれらのビット線負荷電源線BVDLjおよび/またはメインメモリ電源線MVDLMjが中間電圧レベルに駆動された場合においても、貫通電流は生じず、スタンバイ電流を低減することができる。
なお、図42および図44に示す構成において、メモリ電源線MVDLまたはMVDLMjの電圧レベルを検出するための構成において、NOR回路316aおよび340aは、インバータで置換されてもよい。これらのメモリ電源線MVDLまたはMVDLMjにおいてそれらの電源電圧が中間電圧レベルに低下した場合には、その電圧レベル検出動作により、メモリ電源線MVDLまたはMVDLMjが、接地電圧レベルに駆動されるためである。しかしながら、この検出動作の間、メモリ電源線MVDLまたはMVDLMjが中間電圧レベルに維持されている時間が長い場合には、貫通電流が流れるため、このNOR回路316aまたは340aを利用することにより確実に、貫通電流を発生するのを防止することができる。
また、テストモード指示信号TEST1およびTEST2がともにLレベルに設定されている状態において、テストモード指示信号TEST3をHレベルに設定することにより、ヒューズプログラム前において、何らかの原因でメモリ電源線MVDLMjまたはMVDLが中間電圧レベルに駆動されても、確実に、NOR回路316aおよび340aにおいて貫通電流が生じるのを防止することができる。
以上のように、この発明の実施の形態13に従えば、負荷検出回路366またはスイッチ回路106において、ビット線負荷電源線BVDL(またはBVDLj)に結合されるゲート回路をテストモード指示信号TEST3で選択的にイネーブル/ディスエーブル状態に設定しており、スタンバイ状態時においてこのNORゲートの出力信号をLレベルに固定することができ、ビット線負荷電源線が中間電圧レベルに駆動される場合においても、確実に、貫通電流がこの負荷検出回路において生じるのを防止することができる。これにより正確にスタンバイ電流を測定することができる。
[実施の形態14]
図45は、この発明の実施の形態14に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。図45においては、ビット線負荷電源線BVDL上の電圧に従ってメモリ電源線MVDLを駆動する負荷検出回路366の構成が、図18に示す負荷検出回路66の構成と異なる。すなわち、図45に示す負荷検出回路366においては、インバータ67eの出力信号に応答して導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ367cと、テストモード指示信号TEST2の活性化に応答して導通し、導通時MOSトランジスタ367cをビット線負荷電源線BVDLに結合するNチャネルMOSトランジスタ367bが設けられる。この負荷検出回路366の他の構成は、図18に示す負荷検出回路66の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
また、スイッチゲート回路265、ラッチ回路201の構成は、図27に示す対応の回路の構成と同じである。また、検出保持回路16およびBL負荷回路13の構成は、図18に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図46は、この発明の実施の形態14に従う半導体記憶装置のテスト動作モード時のテストモード指示信号の波形を示す図である。以下、図46を参照して図45に示す構成のテスト時の動作について説明する。
この図46に示す信号波形によるテスト動作シーケンスは、実質的に図43に示すテスト動作シーケンスと同様である。
テスト動作前の通常動作時においては、テストモード指示信号TEST1およびTEST2がともにLレベルであり、テストモード指示信号TEST3がHレベルであり、ラッチゲート201の出力信号はLレベルであり、スイッチゲート回路265は、テスト前においては導通状態にある。
この図45に示す負荷検出回路366の構成においては、テストモード指示信号TEST2がLレベルのときには、ビット線負荷電源線BVDLは、MOSトランジスタ367bが非導通状態であるため接地ノードから分離される。一方、テストモード指示信号TEST2がHレベルとなると、このMOSトランジスタ367bが導通状態となる。
テスト動作モードに入りテスト動作モード指示信号TEST1がHレベルとなりスイッチゲート回路265が、非導通状態となる。ビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルが、マイクロショートなどにより、中間電圧レベルに低下し、このレベル検知回路としてのインバータ回路67aの出力信号がHレベルを出力する程度に低下した場合には、MOSトランジスタ367cが、MOSトランジスタ367dとともに導通する。この状態において、テスト動作モード指示信号TEST2がHレベルとなると、ビット線負荷電源線BVDLが、MOSトランジスタ367bおよび367cにより接地電圧レベルへ駆動される。したがって、この場合には、メモリ電源線MVDLおよびビット線負荷電源線BVDLがともにLレベルに保持される。
この後、テストモード指示信号TEST1およびTEST2をLレベルに設定しても、ラッチ回路201においては、テスト動作モード指示信号TEST3がLレベルであるため、テスト動作モード指示信号TEST2のHレベルに応答して、このメモリ電源線MVDLのLレベルの電圧がラッチされており、スイッチゲート回路265は非導通状態であり、ビット線負荷電源線BVDLおよびメモリ電源線MVDLは、電源ノードから分離された状態を維持する。
この状態で、テストモード指示信号TEST1−TEST3をすべてLレベルに設定しても、ビット線負荷電源線BVDLにおいては、このビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルを低下させるリーク源が存在するため、このビット線負荷電源線BVDLは、接地電圧レベルを維持する。したがって、これらのテストモード指示信号TEST1−TEST3をすべてLレベルに設定して、この半導体記憶装置のスタンバイ電流を測定する。電圧検出回路として機能するインバータ回路67aの入力信号は、接地電圧レベルであり、このインバータ67aにおいては貫通電流は生じない。したがって、この負荷検出回路366における消費電流を考慮することなく正確に、この半導体記憶装置のスタンバイ電流を測定することができる。このときまた、メモリ電源線MVDLも、すでに接地電圧レベルに駆動されており、このスタンバイ電流測定時においてインバータ回路24dにおいて貫通電流は同様、生じない。
以上のように、ビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルを検出し、その検出結果に従ってビット線負荷電源線BVDLの電圧レベルを設定することにより、テストモード時において、動作正常/スタンバイ異常のメモリセルの検出を行なうとともに、連続してこの半導体記憶装置のスタンバイ電流の測定を、正確に検出回路の貫通電流の影響を受けることなく行なうことができる。
[変更例]
図47は、この発明の実施の形態14の変更例の構成を示す図である。この図47に示すスイッチ回路106においては、以下の点が、図40に示すスイッチ回路の構成と異なっている。すなわち、インバータ回路140fの出力信号に応答して導通し、導通時、接地電圧を伝達するNチャネルMOSトランジスタ340dと、テストモード指示信号TEST2の活性化時導通し、導通時MOSトランジスタ340dをビット線負荷電源線BVDLjに電気的に接続するNチャネルMOSトランジスタ340cがさらに設けられる。このスイッチ回路106の他の構成は、図40に示すスイッチ回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図47に示すスイッチ回路106の構成においても、テストモード指示信号TEST2の活性化時、ビット線負荷電源線BVDLjの電圧レベルが中間電圧レベルまで低下している場合には、MOSトランジスタ340dおよび340cにより、ビット線負荷電源線BVDLjが、接地電圧レベルに駆動される。このとき同様、またメインメモリ電源線MVDLMjも、接地電圧レベルに駆動される。したがって、これらのテストモード指示信号TEST1−TEST3をすべてLレベルに設定しても、メモリ電源線MVDLMjおよびビット線負荷電源線BVDLjは接地電圧レベルにあり、インバータ140dおよび140aにおいて、貫通電流は生じず、正確にスタンバイ電流を検出することができる。
ヒューズプログラム後において、MOSトランジスタ140jおよび140iが非導通状態となると、ビット線負荷電源線BVDLjが何らかの原因によりその電圧レベルが中間電圧レベルになった場合、インバータ140dにおいて貫通電流が流れる可能性がある。しかしながら、ビット線負荷電源線BVDLjに存在するリーク源は、このビット線負荷電源線BVDLjの電圧レベルを低下させるリーク源である。従って、このリーク源が接地電圧源へのリーク源であれば、ビット線負荷電源線BVDLjは接地電圧レベルに保持され、インバータ140dにおいて貫通電流は生じない。
以上のように、この発明の実施の形態14に従えば、ビット線負荷電源線の電圧低下時、このビット線負荷電源線の電圧レベルを検出し、その検出結果に従ってビット線負荷電源線を接地電圧レベルに駆動しており、ビット線負荷電源線が短絡不良により中間電圧レベルまで低下するリーク源が存在する場合においても、確実に、このビット線負荷電源線を接地電圧レベルに駆動して、ビット線負荷電源線の電圧を検出する回路における貫通電流が生じるのを防止することができ、正確に、スタンバイ電流を検出することができる。したがって、メモリセルの動作不良/スタンバイ異常のメモリセル検出後行なうテストモード時に合わせて、スタンバイ電流測定テストを行なうことができる。
[実施の形態15]
図48は、この発明の実施の形態15に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。この図48に示す負荷検出回路366は、以下の点において、図45に示す負荷検出回路360とその構成が異なっている。すなわち、入力初段のインバータ67aに代えて、ビット線負荷電源線BVDL上の電圧とテストモード指示信号TEST3を受けるNOR回路340eが配置される。また、検出保持回路316においては、インバータ24dに代えて、テストモード指示信号TEST3とメモリ電源線MVDL上の電圧とを受けるNOR回路が配置される。他の構成は、図45に示す回路366および316の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。また、スイッチゲート回路265およびラッチ回路201およびBL負荷回路13の構成も、図45に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図48に示す負荷検出回路366の構成においては、テストモード指示信号TEST3がHレベルのときには、NOR回路340bの出力信号はLレベルに固定される。したがって、テストモード指示信号TEST3がHレベルに設定されるスタンバイ状態時において、ビット線負荷電源線BVDLが、中間電圧レベルにまで低下する場合においても、NOR回路340bにおいては、その出力信号がLレベル固定であり、貫通電流は生じない。
また、短絡不良検出のテスト動作後においてテストモード指示信号TEST1−TEST3をすべてLレベルに設定する。図49に示すように、このビット線負荷電源線BVDLに対してリーク源が存在している場合においては、負荷検出回路においてMOSトランジスタ67cおよび367bがともに非導通状態であり、また、ラッチ回路201の出力信号がHレベルとなり、ビット線負荷電源線BVDLは接地ノードから分離される。このビット線負荷電源線BVDLにおいては、その電圧レベルを低下させるリーク源が存在しており、このリーク源により、このビット線負荷電源線BVDLは、接地電圧レベルに維持される。したがって、この負荷検出回路366においては、貫通電流は生じず、正確に、スタンバイ電流を検出することができる。
また、検出保持回路316においても、メモリ電源線MVDLが、ラッチ回路201の出力信号に従って電源ノードから分離される場合においても、この検出保持回路316により、接地電圧レベルに保持されており、正確に、このテストモード指示信号TEST1−TEST3をLレベルに設定して、スタンバイ電流を検出することができる。
また、ヒューズプログラムを行なって不良列に対応するスイッチゲート回路265が非導通状態となり、ビット線負荷電源線BVDLが電源ノードから分離されても、スタンバイ状態時(テストモード指示信号TEST3がHレベルのとき)においては、NOR回路340bおよび出力信号は、Lレベル固定であり、何ら貫通電流は生じず、スタンバイ電流を低減することができる(リーク源により、ビット線負荷電源線BVDLが、この通常動作モード時において中間電圧レベルに保持されても、スタンバイ電流は流れない)。
同様、メモリ電源線MVDLについても、ビット線負荷電源線BVDLと同様、その電圧レベルが、マイクロショートなどにより中間電圧レベルに駆動される場合においても、テストモード指示信号TEST3がHレベルであれば、貫通電流は生じず、スタンバイ電流を低減することができる。
この図48に示す構成を利用することにより、ビット線負荷電源線BVDLが中間電圧レベルに保持される場合においても、負荷検出回路366において貫通電流は生じず、正確に、スタンバイ電流を検出することができる。また、不良列に対応するヒューズプログラムにより、このビット線負荷電源線BVDLが、電源電圧を供給する電源ノードから分離される場合においても、この不良列のリーク源により、不良列に対応して配置されるビット線負荷電源線BVDLが中間電圧レベルとなる場合が生じても、テストモード指示信号TEST3がHレベルで設定されており(通常動作モード時)、この負荷検出回路366における貫通電流が生じるのを防止することができ、スタンバイ電流を低減することができる。
この負荷検出回路366における貫通電流の発生防止は、検出保持回路316においても同様に成立し、これによりスタンバイ電流が低減され、確実に、スタンバイ電流を測定することのでき、かつスタンバイ電流を低減することのできる半導体記憶装置を実現することができる。
[変更例]
図50は、この発明の実施の形態15の変更例の構成を示す図である。この図50に示すスイッチ回路106の構成は、図47に示すスイッチ回路と以下の点においてその構成が異なっている。すなわち、メモリ電源線MVDLMjの電圧を検出するインバータ140aに代えて、テストモード指示信号TEST3とメインメモリ電源線MVDLMjの電圧を受けるNOR回路340aが配置される。同様、ビット線負荷電源線BVDLjの電圧レベルを検出するインバータ140dに代えて、テストモード指示信号TEST3とビット線負荷電源線BVDLj上の電圧を受けるNOR回路340bが配置される。この図50に示すスイッチ回路106の他の構成は、図47に示すスイッチ回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
この図50に示すスイッチ回路106の構成においても、テストモード指示信号TESTがHレベルであれば、NOR回路340aおよび340bの出力信号はLレベルに固定されており、ビット線負荷電源線BVDLjおよびメモリ電源線MVDLMj上の電圧レベルが中間電圧レベルであっても、このスイッチ回路106における貫通電流は生じない。
また、テストモード指示信号TEST1−TEST3をすべてLレベルに設定しても、ビット線負荷電源線BVDLjおよびMVDLjが不良カラムに関連する場合には接地電圧レベルに維持されており、貫通電流は生じず、正確にスタンバイ電流を測定することができる。また、通常動作モード時においては、テストモード指示信号TEST3がHレベルであり、スタンバイ電流を低減することができる。
なお、この図48および図50に示す構成において、メモリ電源線MVDLまたはMVDLMjに結合されるNOR回路340bおよび340aは、インバータと置換えられてもよい。すなわち、ビット線負荷電源線BVDLまたはBVDLjに対してのみ、NOR回路が配置される構成が用いられてもよい。
[他の実施の形態]
上述の説明において、スタティック・ランダム・アクセス・メモリが半導体記憶装置として示されている。しかしながら、たとえばダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)において、メモリセル列のそれぞれの電圧を差動増幅としてラッチするセンスアンプ回路のセンス電源線に対しても、本発明は適用可能である。
また、DRAMにおいてたとえばビット線を所定電圧レベルにプリチャージしかつイコライズするビット線プリチャージ電圧伝達線に対しても本発明は適用可能である。この場合、ビット線が中間電圧レベル(VDD/2)のレベルにプリチャージされかつイコライズされる場合には、プリチャージ電圧伝達線の電圧レベルを検出するためのインバータの入力論理しきい値をプリチャージ電圧レベルよりも低い電圧レベルに設定することにより、この異常スタンバイ電流が流れるビット線プリチャージ電圧伝達線を接地電圧レベルに駆動することができる。メモリセルデータ読出時、このスタンバイ電流異常の生じたビット線はともに接地電圧レベルであり、対応のセンスアンプ回路が相補データを受けないため、正常なセンス動作を行なうことができず、読出データと書込テストデータの比較により、スタンバイ電流異常の生じたビット線を識別することができる。
以上のように、この発明に従えば、電圧伝達線をテストモード時基準電位ノードから切離し、この電圧伝達線の電圧レベルを検出し、その検出結果に応じた電圧レベルに電圧伝達線を設定しており、容易に、異常スタンバイ電流がこの電圧伝達線に流れるか否かを識別することができる。また、スタンバイ電流不良が生じたメモリセルをデータの読出により特定することができ、冗長置換により、このスタンバイ電流不良のメモリセルを救済することができ、応じてスタンバイ電流不良を救済することができる。
この電圧伝達線を、所定電圧以下のときには接地電位レベルに駆動することにより、確実に、対応のメモリセルを動作不良状態に設定することができ、スタンバイ電流不良のメモリセルのアドレスを検出することができる。
また、スイッチ回路を、冗長メモリセルとの置換時スイッチ回路を非導通状態とする事により、スタンバイ電流不良のメモリセルが存在しても、そのリーク電流経路を遮断する事ができ、スタンバイ電流不良を確実に救済する事ができる。
また、特定動作モード時のテストモード時スイッチ回路を非導通状態とすることにより、このテスト動作モード時において電圧伝達線の電圧レベルを確実に検出する事ができ、応じてスタンバイ電流異常の検出を行なうことができる。
また、このスイッチ回路の非導通時、高抵抗の素子を介して電圧伝達線を電源ノードに接続することにより、正常リーク電流と異常リーク電流との識別を行なって、正確に、異常リーク電流を検出することができる。
また、この補助スイッチ回路をテスト動作モード時に高抵抗導通状態とする事により、通常動作時、この補助スイッチ回路を駆動する回路の消費電流を低減することができる。
この電圧伝達線を所定数のメモリセルに対応して配置することにより、所定数のメモリセル単位で、スタンバイ電流の異常/正常を検出して、スタンバイ電流不良の救済を行なうことができる。
また、この電圧伝達線が、ラッチ型メモリセルに電源電圧を供給するメモリ電源線の場合、メモリの電源線に関連する短絡によるリーク電流異常を容易に識別することができる。
また、ビット線負荷回路に電圧を供給する負荷電源線の電圧レベルを検出し、この検出結果に従って、電圧伝達線の電圧レベルを設定することにより、ビット線に関連する短絡に起因するリーク異常を検出して、メモリセルを、動作不良状態に設定することができる。これにより、ビット線に関連する短絡に起因するスタンバイ電流不良を検出する事ができる。
また、ビット線をメモリセルが接続されているビット線と、このビット線を周辺回路に結合するビット線電圧伝達線とで構成することにより、信号線間のデータ読出時の結合ノイズを抑制しつつ正確に動作する半導体記憶装置におけるスタンバイ電流異常を検出して冗長置換を行ない、スタンバイ電流不良を救済することができる。
また、この電圧制御回路を、電圧伝達線の電位を2値判断する構成とすることにより、簡易な回路構成で、電圧伝達線の電圧の異常/正常を検出して、その検出結果に従って電圧レベルを異常状態および正常状態のいずれかに設定して電圧伝達線におけるリーク電流の有無を識別することができる。
また、補助スイッチ回路と並列に特定動作時高抵抗の抵抗素子を接続する事により、ビット線のスタンバイ電流異常と正常スタンバイ電流とを識別する事ができ、正確にビット線短絡に関連するスタンバイ電流不良を検出する事ができる。
また、電圧制御回路を、第1の電圧選択線の電圧に従って2値信号を生成する2値検出回路と、この2値検出回路の出力信号に従って選択的に導通し、導通時内部ノードに所定電圧を伝達する電圧伝達トランジスタと、特定動作モード指示信号に従ってこの電圧伝達トランジスタを第1の電圧伝達線に結合するラッチトランジスタとで構成することにより、簡易な回路構成で正確に第1の電圧伝達線の電圧レベルを検出して該検出結果に従って第1の電圧レベルを設定することができる。
また、電圧制御回路を、同様、2値信号を生成する第1の電圧検出回路と、この第1の電圧検出回路の出力信号に従って内部ノードを所定電圧レベルに駆動する第1の検出トランジスタと、この特定動作モード指示信号に従って第1の内部ノードを第1の電圧伝達線に電気的に結合する第1のラッチトランジスタで構成し、また負荷電圧検出回路を、第2の電圧伝達線の電圧レベルに従って2値信号を生成する第2の検出回路と、この第2の電圧検出回路の出力信号に従って所定電圧を第2の内部ノードに伝達する第2の検出トランジスタと、この特定動作モード指示信号に従って第2の内部ノードと第1の電圧伝達線と電気的に結合する第2のラッチトランジスタとで構成することにより、第1および第2の電圧伝達線の電圧レベルが異なる場合においても、正確に、これらの第1および第2の電圧伝達線の電圧レベルの検出結果に従って第1の電圧伝達線の電圧レベルを設定することができる。
これらの第1および第2の電圧検出回路をそれぞれ奇数段のインバータで構成することにより、確実に、第1および第2の電圧伝達線の電圧レベルに従って2値信号を生成することができ、高速で、第1の電圧レベルを正確に検出結果に従って対応の電圧レベルに設定することができる。
また、スイッチ回路に対応して、このスイッチ回路を選択的に非導通状態に設定する制御信号発生回路と、電圧制御回路により設定された第1の電圧伝達線の電圧をラッチし、該ラッチ信号に従って制御信号発生回路の発生する制御信号の論理レベルを設定するラッチ回路とを設けることにより、ラッチ回路の電圧レベルに応じて第1の電圧伝達線の電圧レベルをその検出結果に応じた電圧レベルに維持することができる。これにより、不良列に加えて、不良行に対しても、多重選択の発生を抑制して、正確に不良行を特定することができ、短絡に起因する十字不良を正確に検出することができ、確実に、不良行および不良列の救済を行なうことができる。
また、各ビット線対に対し電圧を伝達する第2の電圧伝達線の電圧レベルを検出し、この検出結果に従ってメモリセルに電圧を伝達する第1の電圧伝達線の電圧レベルを設定することにより、確実に、ビット線に関連する短絡不良が生じる場合、メモリセルを不良状態に設定することができ、確実に、短絡不良を検出することができる。
また、この第2の電圧伝達線の電圧を検出する負荷電圧検出回路として、特定動作モード指示信号と第2の電圧伝達線の電圧レベルを受けるゲート回路と、このゲート回路の出力信号に従って第1の電圧伝達線の電圧レベルを駆動する回路とで構成することにより、第2の電圧伝達線が中間電圧レベルに低下する場合においても、このゲート回路における貫通電流の発生を抑制することができ、スタンバイ時の電流を低減することができる。
また、これに代えて負荷電圧検出回路を、この第2の電圧伝達線の電圧レベルを検出するゲート回路と、このゲート回路の出力信号に従って第1および第2の電圧伝達線をそれぞれ駆動する第1および第2の駆動回路とで構成することにより、第2の電圧伝達線にリーク経路が存在する場合においても、この第2の電圧伝達線を所定電圧レベルに保持することができ、第2の電圧伝達線が中間電圧レベルに維持されるのを防止でき、ゲート回路の貫通電流を抑制することができる。またこの状態で、スタンバイ電流を正確に検出することができ、メモリセル異常およびスタンバイ電流異常をともに検出することができる。
また、この第1の動作モード指示信号と第2の電圧伝達線の電圧レベルを受けるゲート回路と、このゲート回路の出力信号に従って第1および第2の電圧伝達線それぞれを駆動する第1および第2の駆動回路とで第2の電圧伝達線の電圧を検出する負荷電圧検出回路を構成することにより、ビット線に関連する不良が発生した場合においても、正確に、メモリセルを不良状態に設定して不良メモリセルを検出できる。また、ビット線負荷電源線(第2の電圧伝達線)が中間電圧レベルに保持される場合においても、このゲート回路の貫通電流の発生を抑制でき、正確に、スタンバイ電流を測定することができる。また通常動作モード時においても、リーク源により、第2の電圧伝達線が中間電圧レベルになった場合においても、この検出回路におけるゲート回路の貫通電流の発生を抑制でき、スタンバイ電流を低減することができる。
また、特定動作モード時、第2の電圧伝達線の電圧レベルに従って第2の電圧伝達線の電圧レベルを第1の電圧伝達線の電圧レベルと同一電圧レベルに駆動することにより、第2の電圧伝達線に付随する不良が発生している場合においても、確実に、メモリセルを異常状態に設定しかつスタンバイ電流ないし貫通電流を抑制でき、正確に、このメモリセル異常検出モード時に合わせてスタンバイ電流異常も検出することができる。
また、メモリセルにデータを書込んだ後、スタンバイ状態に保持し、その後伝達線と電源ノードとを分離し、その電圧伝達線の電位を検出し検出結果に従って電圧伝達線の電圧レベルを設定した後、メモリセルのデータを読出すことにより、容易に、スタンバイ電流不良/動作正常のメモリセルを動作不良状態に設定することができ、スタンバイ電流異常のメモリセルのアドレスを識別することができ、冗長メモリセルとの置換により、スタンバイ電流異常を救済することができる。
また、ビット線負荷電源線を電源ノードから切離して、その電圧レベルを検出し、その検出結果に従って、対応のメモリ電源線の電位を設定する事により、ビット線に関連する短絡に起因するスタンバイ電流不良を検出する事ができる。
また、第1の電圧伝達線の電圧レベルを第1または第2の電圧伝達線の電圧レベルに応じた電圧レベルに設定しかつこの第1の電圧伝達線の電圧を記憶して第1および/または第2の電圧伝達線と電源ノードとの接続状態を設定することにより、スタンバイ電流不良のメモリセルを確実に不良状態としてデータの書込/読出を実行することにより不良列を検出することができる。また、短絡により非選択不良ワード線を非選択状態に維持することができ、ワード線多重選択が生じることがなく、正確に不良行を検出して十字不良を救済することができる。
1 メモリセルアレイ、2 ワード線選択回路、3 ビット線負荷、4 ヒューズプログラム回路、5 スイッチ回路、6 電圧制御回路、7 テスト制御回路、MVDL,MVDLa,MVDLb メモリ電源線、MVSL,MVSLa,MVSLb メモリ接地線、BL,ZBL,BLa,ZBLa,BLb,ZBLb ビット線、WLa,WLb,WL ワード線、13a,13b BL負荷回路、16a,16b 検出保持回路、15a,15b スイッチゲート、14a,14b プログラム回路、SMC メモリセル(SRAMセル)、44a,44b プログラム回路、45a,45b スイッチゲート、46a,46b 検出保持回路、MVCLa,MVCL メモリ電源線、22c,22ca,22cb,22cc MOSトランジスタ、52 基準電圧発生回路、50a,50b,50c MOSトランジスタ、65a,65b スイッチゲート回路、66a,66b 負荷検出回路、BVDL ビット線負荷電源線、100 グローバル行デコーダ、102 グローバル列デコーダ、104 書込/読出回路、106 スイッチ回路、108 ヒューズプログラム回路、BLK0−BLK7 メモリブロック、MSR0 メモリサブアレイ、LDC0 ローカル行デコーダ、BPH0 ローカルビット線周辺回路、110 ローカル行デコード回路、112 ローカル周辺回路、GWL グローバルワード線、GIO,ZGIO グローバルデータ線、BLL,ZBLL ビット線引出線、BVDLj ビット線負荷電源線、MVDLM メインメモリ電源線、GIL グローバル列選択線、112−0〜112−n ローカル周辺回路、112−n スペアローカル周辺回路、BLPs スペアビット線対、BLP0−BLPn ビット線対、120 ビット線負荷回路、122 センスアンプ、124 書込列選択ゲート、CSG0−CSGn 列選択ゲート、CSGs スペア列選択ゲート、106j 電圧制御回路、108j ヒューズプログラム回路、102j グローバル列デコード回路、140i,140j,140n,140i,140j,140n,140m MOSトランジスタ、150 基準電圧発生回路、200a,200b,200 ラッチ回路、215a,215b,215 スイッチゲート、201a,216 NORゲート、201b,217 インバータ、202 転送ゲート、265a,265b,265 スイッチゲート回路、266 NORゲート、267 インバータ、268,269 PチャネルMOSトランジスタ、280 NORゲート、281 インバータ、282 転送ゲート、366,366a,366b 負荷検出回路、316a,316b 検出保持回路、316a,367a NOR回路、340a,340b NOR回路、367b,367c MOSトランジスタ。