JP2007106553A - ごみピット内残量検知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2台一対のカメラ2a、2bのステレオ視による視差を利用してごみピットP内に堆積したごみ高さを計測するごみ高さ計測手段と、ごみ高さ計測手段により計測されたごみ高さの情報をごみ高さマップとして記憶するごみ高さ記憶手段とを備え、ごみ高さ記憶手段にごみ高さマップとして記憶されたごみ高さの情報に基づいてごみピットP内のごみ残量を演算し、表示装置に表示する。
【選択図】図1
Description
また、2台のカメラによる視差により測量するステレオ法は、簡便、安価で、かつ広域を一括して測定できる利点を有するが、ピット内のごみ残量を検知できないという問題があった。
マップとして記憶されているごみ高さの情報を更新することができる。
情報に基づいて演算されたごみの堆積と、ごみの種類毎に予め設定入力されている割合、比重の積で行うようにしているから、ごみの比重や性状に関係なく常に正確にごみピット内のごみ残量を把握することができる。
ごみ処理工場にて使用されるクレーン1は、側部上方位置にホッパーHを備えたごみピットPの上方位置に、走行可能に配設したクレーンガーダ11に巻き上げ下げ可能とし、ごみGの所定量を掴むようにしたバケット12を吊垂可能に、かつクレーンガーダ11に対して横行可能にクラブ13配設して構成するとともに、クレーンガーダ11の走行レール14より下方位置のごみピットPの内側壁より少し突出するようにしてクレーン操作室Rを配設し、かつごみピットP内のごみが撮影できる位置のごみピットPの内側壁Wに所定の間隔D(特に限定されるものではないが、例えば、1m〜2m)を隔てて2台一対としたカメラ2a、2bを配設し、この2台一対のカメラ2a、2bのステレオ視による視差を利用してごみピットP内に堆積したごみ高さを計測するごみ高さ計測手段と、ごみ高さ計測手段により計測されたごみ高さの情報をごみ高さマップとして記憶するごみ高さ記憶手段とを備え、ごみ高さ記憶手段にごみ高さマップとして記憶されたごみ高さの情報に基づいてクレーン1を手動で運転するとともに、前記ごみ高さ記憶手段を利用し、このごみ高さマップとして記憶されたごみ高さの情報に基づいてごみピット内のごみ残量を演算することでごみピット内の残量の把握を容易に、かつ正確に行うようにする。
なお、ごみピットPの内側壁Wに取り付ける2台一対とする左カメラ2aと右カメラ2bの配設位置及び配設数は、2台一対のカメラ2a、2bによる撮影可能範囲毎に設置し、ごみピットPの形状や大きさに応じて一対或いは図示のように2対以上(4台以上)の複数台に、適宜変更することができる。
左カメラ2a(図2においてはデジカメL)と、右カメラ2b(図2においてはデジカメR)は、それぞれ画像信号変換器より光ファイバを経て、クレーン操作室などに設置した画像信号変換器を経て画像データ処理パソコンと接続し、表示装置(エンジニアリング画面)にて表示するようにするとともに、オペレータコンソールパソコンの表示装置(オ
ペレータ用表示画面)にて表示するようにする。なお、画像データ処理パソコンをオペレータコンソールパソコンと共用にして1台のパソコンで構成したり、さらに、必要に応じて、オペレータコンソールパソコンを2台以上設置することもできる。
一方のカメラ2a(左カメラ)により撮影した左画像と、他方のカメラ2b(右カメラ)により撮影した右画像とを、コンピュータ上で対比し、両画像に撮影されているごみ表面(A点)までの距離Hを、横方向の視差(画素数)を用いて、下記式(1)により算出するようにした。
H=f(D,Px,Xl,Xr,α)
=0.5・D・Px/((Xl−Xr)・tan(α/2)) ・・・(1)
ここで、H:カメラとごみ表面(A点)の距離
D:カメラ光軸間隔(400〜2000mm程度)
Px:PIXEL
Xl−Xr:視差
α:カメラ画角
である。
なお、本実施例においては、カメラ2a、2bには、3.3MEGA PIXEL、画素数:2240×1680(2240PIXEL)、カメラ画角α:約60゜のデジタルカメラを使用したが、これに限定されるものではなく、同程度或いはそれ以上の性能を有するカメラを用いることができる。
また、2台一対のカメラ2a、2bの撮影は、1日の始業時に1回行い、その後所定の周期(例えば、数秒間隔)毎に行い、ごみピットP内の各位置(番地)のごみ堆積量を計測するようにする。そして、この計測値をごみ高さ記憶手段にごみ高さマップとして記憶されているごみ高さの情報を更新するようにすることにより、ごみピットP内の各位置(番地)のごみ高さをリアルタイムで正確に計測、管理することができる。
次に、距離測定空間分解能を、例えば、1m×1m(細分化は0.5m×0.5mまで可能)に設定し、距離測定領域画素数を決定する。
次に、一方のカメラ2a(左カメラ)により撮影した左画像上での距離測定領域Pl(1)〜Pl(m)を設定し、この左画像の距離測定領域Pl(1)〜Pl(m)に最も類似する、他方のカメラ2b(右カメラ)により撮影した右画像上での距離測定領域Pr(1)〜Pr(m)を決定する。
そして、左画像及び右画像の各距離測定領域Pl(1)〜Pl(m)、Pr(1)〜Pr(m)に対応する中心x座標による視差から距離R1〜Rmを算出する。
さらに、各測定点に対する距離R1〜Rmとカメラ2a、2bからピット床面までの距離からごみ高さH1〜Hmを算出する。
(1)単純演算方式1
この場合は、ごみピットP内に投入されるごみの種別は特に判別せず、ごみの総量より算出するようにしたものである。
ピット内に堆積したごみ高さから堆積を算出し、この算出値Aと予めカメラ画面からピット内全体のごみの比重Bを入力し、この算出値A及びごみの比重値Bよりごみピット内全体のごみ残量C(ton)を次式にて求める。
C(ton)=A(m3)×B(Kg/m3)÷1000 ・・・(2)
なお、このごみ残量C(ton)は、特に限定されるものではないが、例えば、小数点以下第2位まで表示できるようにする。
この場合は、ごみピットP内に投入されるごみを、その種別毎に算出し、かつごみ総量の残量をより詳細に算出するようにしたものである。
ピット内に堆積したごみ高さ(複数種類のごみの体積)から堆積を算出し、この算出値Aと予めカメラ画面からピット内全体のごみ種別を判断し、種別毎にその割合Di及びその比重Biを入力し、これによりごみ残量C(ton)は次式にて算出される。
前回までに累積したごみの性状と、今回受け入れるごみの性状とが異なる場合は、その種別毎に算出し、かつごみ総量の残量をより詳細に算出するようにしたものである。そして、例えば、1日に1回、1日の始業時の午前6時に更新する(なお、更新の回数及び更新時刻は、これに限定されるものでなく、少なくとも1日に1回以上とすることができる。)することとし、
始業時のごみピット内のごみ種別iの全体に占める割合:Di(%)
始業時のごみピット内のごみ種別iの比重:Bi(Kg/m3)
とすると、始業時に2台一対のカメラ2a、2bで撮影した画像から得られた体積A0からごみ残量C0(ton)は次式にて算出される。
今日受け入れるごみのごみ種別iの全体に占める割合:DINi(%)
今日受け入れるごみのごみ種別iの比重:BINi(Kg/m3)
とし、始業時の体積A0、今現在の体積Aaとする。
(3−1)Aa>A0の場合
Aa>A0の場合、Aa−A0だけ受け入れたとしてAa−A0に見合うごみ残量Cb(ton)は次式にて算出される。
。
Ca(ton)=C0+Cb ・・・(6)
(3−2)Aa=A0の場合
Aa=Aoの場合、すなわち、受入/払出がない場合も含め、2台一対のカメラ2a、2bで撮影した画像から得られた今現在の体積Aaと始業時の体積A0との差が±0となる場合、今現在の体積Aaに対するごみ残量Ca(ton)は次式にて算出される。
Ca(ton)=C0 ・・・(7)
(3−3)Aa<A0の場合
Aa<A0の場合、A0−Aaだけ払い出されたとして、払い出されたごみの性状から、例えば、
払い出されたごみのごみ種別iの全体に占める割合:DOUTi(%)
払い出されたごみのごみ種別iの比重:BOUTi(Kg/m3)
としてA0−Aaに見合う払い出されたごみ量Cc(ton)は次式にて算出される。
Ca(ton)=C0−Cc ・・・(9)
(3−4)更新時刻がきたら上記単純演算方式1或いは2における式(2)或いは式(3)の方法を用いて基準となる1日の始業時のごみ高さから堆積を算出した算出値A0を計測し、ごみ残量C0を算出する。これを新しい算出値A0及び新しい1日の始業時刻のごみ残量C0に更新しておく。
故に、ごみの性状が変われば更新時刻までに画面から比重や割合(ピット内ごみに占める割合)を設定しておく。
(3−5)次の更新時刻までは、上記(3−1)〜(3−3)を繰り返すことにより、ごみの受入、払出が行われても常にリアルタイムでごみの残量を把握することができる。
ごみの払出量、すなわち、ホッパーへの投入量がわかる場合、例えば、2台一対のカメラ2a、2bで撮影した画像信号とバケットに取り付けた荷重計にてホッパーへ投入されるごみ重量をピット内ごみ残量検知システムに入力することで、ホッパー投入量を把握することができる。
これにより、今現在の体積Aaに対するごみ残量Ca(ton)は次式にて算出される。
Ca(ton)=C0−Ce+Cd ・・・(10)
ここで、Ce(ton)はホッパーへの投入量(払い出されたごみ量)で、これより、上記式(2)、式(3)又は式(4)を用いて体積Ae(m3)が逆算できる。また、C0時の体積A0(m3)とCa時の体積Aa(m3)はカメラの撮影データからの演算で明らかである。よって、始業時から今現在までのごみ受入量(Cdに対する体積)Adは、
Ad(m3)=(Aa+Ae)−A0
となる。
より具体的には、(Aa+Ae)>A0の場合は(Aa+Ae)−A0だけ受け入れたことになり、(Aa+Ae)≦A0の場合は受入0である。
よって、Cdは(ton)は、上記Adより、次式にて算出される。
W ごみピットの内壁面
D 2台一対としたカメラの間隔
G ごみ
H ホッパー
R クレーン操作室
1 クレーン
11 クレーンガーダ
12 バケット
13 クラブ
14 クレーンガーダの走行レール
2a 左カメラ
2b 右カメラ
Claims (8)
- ごみ処理工場のごみピット内のごみが撮影できる位置に、所定の間隔を隔てて配設した2台一対のカメラを少なくとも一対以上配設し、該一対のカメラのステレオ視による視差を利用してごみピット内に堆積したごみ高さを計測するごみ高さ計測手段によるごみ高さの情報をごみ高さマップとして記憶し、該ごみ高さの情報に基づいてごみピット内のごみ残量を演算し、表示装置に表示するようにしたことを特徴とするごみピット内残量検知システム。
- ごみピット内のごみを撮影するカメラ位置を、クレーン操作室より高く、走行レールより低い位置に配設したことを特徴とする請求項1記載のごみピット内残量検知システム。
- カメラの撮影を周期毎に行い、ごみ高さ記憶手段にごみ高さマップとして記憶されているごみ高さの情報を更新するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のごみピット内残量検知システム。
- ごみ高さマップのピッチを、クレーンの横行方向、走行方向に対して各々0.5mより大きく、クラブバケット開状態における縦横外形寸法より小さい寸法に設定したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のごみピット内残量検知システム。
- ごみピット内のごみ残量の演算を、ごみ高さ情報に基づいて演算されたごみの堆積と、予め設定入力されているごみの比重の積で行うようにしたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のごみピット内残量検知システム。
- 性状の異なるごみが搬入される場合において、ごみピット内のごみ残量の演算をごみ高さ情報に基づいて演算されたごみの堆積と、ごみの種類毎に予め設定入力されている割合及びその比重の積で行うようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のごみピット内残量検知システム。
- ごみピット内のごみ残量の演算を、ごみ高さ情報に基づいて演算されたごみの堆積と、1日の始業時の堆積とを比較して行うようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のごみピット内残量検知システム。
- ごみピット内のごみ残量の演算を、ごみ高さ情報に基づいて演算されたごみの堆積とホッパー投入量から新たな受入ごみ量を算出して行うようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のごみピット内残量検知システム。
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