JP2007104087A - デジタル伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デジタル伝送の中継装置の周辺帯域の受信状態を可視化し、希望波伝送での安定運用を補助する。
【解決手段】無線伝送された情報を元の形態に戻す受信処理部を持つデジタル伝送装置において、中継装置側の受信高周波部からのIF信号の周波数成分解析機能結果に、高周波部の増幅度状況(AGC)増幅度状況を反映し、周波数成分の情報をTS形式に変換し、受信したTS信号に挿入する。受信装置側で、TS信号から、X軸方向に周波数成分,Y軸方向に復調した信号成分を出力し、受信レベル状態を反映した周波数成分を可視化表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル変調方式で変調された信号を受信し、中継を行うディジタル伝送装置において、無線伝送装置の受信状態を可視化し、受信装置側に伝送し、伝送状態の安定化を補助する機能向上に関する技術である。
近年、映像や音声信号をデジタル信号化した後、MPEG処理でデータ圧縮し、デジタルデータを直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation:以下QAMと略す)方式や直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:以下OFDMと略す)方式で伝送する技術が多用されている。その構成を図8に示す。
送信側において、映像信号はMPEGエンコーダ1に入力され、圧縮データとなる。この圧縮データの構成は、先頭のコードが47hである、8ビットを1ワードとした188ワードを単位とする多数個のパケットから構成されるトランスポートストリーム(以後TS)信号と呼ぶ形態となる。このTS信号は、DVBエンコーダ(Digital Video Broadcasting−Encoder)2に入力され、DVB(Digital Video Broadcasting)処理を施されDVBe信号となる。このDVBe信号は、変調部(MOD)3により、例えばOFDM変調された後に中間周波数例えば130MHz帯に周波数変換され130MHz帯IFt信号として出力される。送信高周波部(Th)4は、このIFt信号を、333MHz〜3.3GHzのUHF波や3.3GHz〜33GHzのマイクロ波に周波数変換し、かつ、電力増幅し、アンテナ5から電波として放射する。
日本ではマイクロ波の内、5861MHz〜5915MHz、6435MHz〜6561MHz、6882MHz〜7116MHz(以下7GHzと略す)、10260MHz〜10440MHzと10561MHz〜10669MHzが主に使用されている。以下7GHzで説明する。
放射された電波は、伝送路Wを経由して、受信アンテナ6に到達する。なお、伝送路Wの状態においては、電波の強さも距離に応じて減衰するため雑音等も混入してしまう。受信アンテナ6により収集された電波は、受信高周波部(Rh)7に入力され、増幅された後に中間周波数である130MHz帯に周波数変換され130MHz帯IFr信号として出力される。IFr信号は、復調部(DEM)8に入力され、変調と同一の処理に対応するOFDM復調が行われ、DVBr信号として出力される。このDVBr信号は、DVBデコーダ9に入力され、TSr信号となって、元のトランスポート信号に戻される。MPEGデコーダ10は、このTSr信号を伸張処理し、元の映像信号を出力する。
デジタル伝送では、ビットレートの低いQPSK等の伝送モードであれば、自己のチャネルの電波が−90dBmと低くても安定受信できる。また、伝送量35Mbpsと小さい、16QAM2モードであれば、限界CNは18dB程度であり、受信電界の限界は約−80dBm以上で映像を伝送できる。さらに、伝送量60Mbpsと多い、64QAMモードであれば、限界CNは27dB程度であり、受信電界の限界は約−70dBm以上が必要になる。
しかし、電波は有限であり、放送事業者の使用する帯域は18MHz毎に各局のチャネルが割り振られている。そのため、隣接のチャネルの電波が、−30dBm等と強い場合、受信高周波部7が隣接波からの各種影響を受けて、伝送が不安定もしくは不能となるケースがある。
以前のアナログFM伝送では、妨害の状況によって、自局チャネルの映像への影響が縞模様であったり、他局の映像の輪郭部分が写る。そのため、影響の有無、影響の原因を、経験者であれば容易に判定でき、対策を行えた。
しかし、デジタル伝送では、情報をデジタル化し、かつ、エラー訂正処理を併用する。そのため、受信電界レベルが変化する状態でも、エラー訂正が働く範囲であれば、同一品位の映像を中継伝送できる。電界レベルが限界値を下回る状態にまで低下するとエラー訂正不能となり、画像伝送も不可能となる。このデジタル伝送の限界の把握は、復調後の信号状態によってある程度可能であるが、アナログFM伝送の限界の把握よりはるかに困難である。
図9は、受信高周波部構成を示すブロック図である。
図9において、高周波7GHz入力は低雑音増幅器(LNA)で増幅され、周波数変換器(MIX)と5.5GHz局部発振器(LO)とにより第2の中間周波数の例えば1.5GHzに変換され、BPFを通過し、周波数変換器(MIX)と1370MHz局部発振器(LO)とにより第1の中間周波数の130MHzに変換され、BPFを通過し、自動増幅度調整器(AGC)でレベルを整えられて、130MHzIFr出力となる。
特開2004−357106号公報
まず、従来技術では、自局チャネル及び隣接チャネルの状況を判別できない。
さらに、希望波未受信時は、図10の希望波なしにおける、AGC増大時、隣接状況が不正確になる例を示す模式図に示す様に、AGC処理によって自チャンネルの雑音のみを増幅してしまい、隣接チャネルの増幅度が相対的に増大し、希望波受信中であれば支障とならない隣接波レベルでも、大きなレベルとして表示され、希望波の関係状況を適正に表示することができない。
また、本社(放送局)から遠い場所にある受信基地局等では上記状況を伝送するために、新たな映像伝送回線が必要となる。
本発明では上記課題を解決するため、デジタル変調方式により変調され、2次元にマッピングされた伝送信号を送信し、受信した2次元のデータを識別することで伝送信号を再生するデジタル伝送装置において、
受信高周波部からのIF信号の周波数成分解析機能を有する装置を備え、X軸方向に周波数成分,Y軸方向に復調した信号成分を出力する2次元表示用出力装置を備える。
また、受信高周波部から受信高周波部の増幅度状況を示す情報を出力機能を有する装置と、受信高周波部からのIF信号の周波数成分解析機能結果に増幅度状況を反映する変換機能を有する装置、とを追加する。
さらに、中継装置側に、周波数成分の情報をTS形式に変換し、受信したTS信号に挿入し、送信する装置を備え、受信装置側に、受信した前記伝送信号を復調する復調部に接続され、X軸方向に周波数成分,Y軸方向に復調した信号成分を出力する2次元表示用出力装置を備える。
なお、未受信等で、受信機は正常TS作成困難な条件では、NULLパケットを自動生成出力する。
以上説明したように本発明によれば、隣接状態を可視化し、伝送状態の安定性を容易に判定可能とできる。
本発明による第一の実施例について本発明の全体構成を示すブロック図である図1を用いて説明する。
図1の送信側において、映像信号はMPEGエンコーダ1に入力され、圧縮データのTS信号となり、DVBエンコーダ2に入力され、DVBe信号となる。このDVBe信号は、変調部(MOD)3により、OFDM変調された後に中間周波数である130MHz帯に周波数変換され130MHz帯IFt信号として出力される。送信高周波部(Th)4は、このIFt信号をマイクロ波に周波数変換し、かつ、電力増幅し、アンテナ5から出力する。
放射された電波は、伝送路Wを経由して、受信アンテナ6に到達する。なお、伝送路Wの状態においては、電波の強さも距離に応じて減衰するため雑音等も混入してしまう。受信アンテナ6により収集された電波は、受信高周波部(Rh)7に入力され、増幅された後に中間周波数である130MHz帯に周波数変換され130MHz帯IFr信号として出力される。IFr信号は、復調部(DEM)8に入力され、変調と同一の処理に対応するOFDM復調が行われ、DVBr信号として出力される。このDVBr信号は、DVBデコーダ9に入力され、TSr信号となって、元のトランスポート信号に戻される。MPEGデコーダ10は、このTSr信号を伸張処理し、元の映像信号を出力する。周波数映像化処理部11は、受信高周波部7からのIF信号を分岐して入力する。周波数映像化処理部11は、隣接チャネルの状況を横軸を周波数、縦軸を受信レベルとしてビデオ表示するための映像信号を出力する。
図4に、周波数映像化処理部11の構成を示す。IF信号はFFT処理部111にて周波数成分を解析し、その結果をスペクトル抽出部にメモリする。映像化部113は走査線のスキャンに応じて、周波数成分の大小を読み出す。
本発明の第2の構成を示すブロック図の図2に本発明の受信レベルを反映する処理を含む構成を示す。図2では、図1のの構成から追加した機能として、周波数映像化処理部11は、受信高周波部17からのIF信号の他、AGC制御信号を分岐して入力される。
図5に周波数映像化処理部21の構成を示す。周波数映像化処理部21は、隣接チャネルの状況を横軸を周波数とし、縦軸の表示ゲインをAGC制御信号に応じて可変した受信レベルとしてビデオ表示するための映像化信号を出力する。
図3に、AGC情報出力機能付の受信高周波部17の構成を示す。
図3において、高周波7GHz入力はLNAで増幅され、周波数変換器(MIX)と5.5GHz局部発振器(LO)とにより第2の中間周波数の1.5GHzに変換され、BPFを通過し、周波数変換器(MIX)と1370MHz局部発振器(LO)とにより第1の中間周波数の130MHzに変換され、BPFを通過し、自動増幅度調整器(AGC)でレベルを整えられて、130MHzIFr出力となる。また、AGC処理部の制御電圧を出力する。
図7に本発明の第3の構成を示すブロック図を示す。図7では、図2の構成から追加した機能として、多重器(MUX)12において、受信TS信号と、周波数成分TS信号とを入力し、1本化したTSを作成する。
この1本化TS信号は、TSL等によって本社へ伝送される。
図6に発明で使用する隣接チャネルTS化部の構成を示すブロック図を示す。図6において、周波数映像化部(スペクトル)は、周波数成分を順次出力する。TSデータ化部は第1ワードを47hとし、以降に187ワードにメモリ内容を挿入し、周波数情報を示すパケットを作成する。多重部(MUX)は映像/音声の復号に用いられないNULLパケットを発見したなら、周波数情報パケットを置換挿入する。なお、周波数情報を一定周期毎に付加し、受信TS信号のビットレートを増大させる多重処理でも良い。
ところで、以上の実施形態では、7GHzについてだけ説明したが、本発明では、7GHzに限定されるものではなく、UHF波やマイクロ波や、33GHz〜333GHzのミリ波や333GHz以上の周波数であっても良い。
本発明の全体構成を示すブロック図 本発明の第2の構成を示すブロック図 AGC出力付き受信高周波部の構成を示すブロック図 本発明の1実施例の周波数映像化処理部の構成を示すブロック図 本発明の別の実施例の周波数映像化処理部の構成を示すブロック図 本発明の第3の実施例の周波数映像化処理部の構成を示すブロック図 本発明の第3の構成(次段伝送TS作成)を示すブロック図 従来デジタルFPU構成を示すブロック図 受信高周波部構成を示すブロック図 希望波なしにおける、AGC増大時、隣接状況が不正確になる例を示す模式図
符号の説明
1:MPEGエンコーダ、2:DVBエンコーダ、3:変調部(MOD)、4:送信高周波部(Th)、5,6:アンテナ、W:伝送路、7,17:受信高周波部(Rh)、8:復調部(DEM)、9:DVBデコーダ、10:MPEGデコーダ、11,21:周波数映像化処理部、12,107:多重部(MUX)、101:FFT処理部、102:スペクトル抽出部、103:映像化部、104:メモリ部、105:可変部、106:TSデータ化部、
LNA:低雑音増幅器、MIX:周波数変換器、LO:局部発振器、AGC:自動増幅度調整器、スペクトル:周波数映像化部、

Claims (4)

  1. デジタル変調方式により変調され、2次元にマッピングされた伝送信号を送信し、受信した2次元のデータを識別することで伝送信号を再生するディジタル伝送装置において、受信高周波部からのIF信号の周波数成分解析機能を有する装置を備え、X軸方向に周波数成分,Y軸方向に復調した信号成分を出力する2次元表示用出力装置を備えたことを特徴とするデジタル伝送装置。
  2. 請求項1のデジタル伝送装置において、受信高周波部から受信高周波部の増幅度状況を示す情報を出力機能を有する装置と、受信高周波部からのIF信号の周波数成分解析機能結果に増幅度状況を反映する変換機能を有する装置、とを追加したことを特徴とする伝送装置。
  3. 請求項2のデジタル伝送装置において、中継装置側に、周波数成分の情報をTS形式に変換し、受信したTS信号に挿入し、送信する装置を備え、受信装置側に、受信した前記伝送信号を復調する復調部に接続され、X軸方向に周波数成分,Y軸方向に復調した信号成分を出力する2次元表示用出力装置を備えたことを特徴とする伝送システム。
  4. 請求項3の伝送システムにおいて、未受信等で、受信機が正常TS作成困難な条件では、NULLパケットを自動生成出力する装置を装備したことを特徴とする伝送システム。
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