JP5145160B2 - 受信装置及び受信方法 - Google Patents
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Description
また、ISDB-T放送用に使用されているUHF帯は470MHz〜770MHzであるのに対し、携帯電話で使用されている周波数帯は800MHz帯、1〜2GHz帯であるが、それほど離れている周波数ではなく、アンテナの周波数特性だけでは完全に分離することはできない。
したがって、携帯電話の通信送信用アンテナから発射された電波が放送受信用アンテナで拾われてしまい、必要な放送受信信号に重畳され、特に放送受信電波強度が低い場合などは放送受信性能に大きな影響を与える問題があった。
以下に、本発明の受信装置及び受信方法の実施の形態について、ISDB-T放送受信部を携帯電話機に内蔵した場合を例にとり説明する。
101はISDB-T放送波、102は携帯電話機の通信送信波、103は携帯電話機の通信受信波、104はISDB-T放送波の受信アンテナ、105は携帯電話機の通信送受信アンテナ、106はレベル調整部、107は遅延調整部、108は増幅部、109は減算部、110は選局部、111は復調部、112は信号処理部、113はISDB-T受信信号出力、114は受信部である。復調部111と信号処理部112で受信部114を構成する。
また、118は音声信号入力部、117は音声信号のエンコード処理部、116は変調部、115は携帯送信信号の増幅部、119は携帯受信信号の増幅部、120は復調部、121はデコード処理部、122は音声信号出力部である。これらは、一つの筐体に入れて携帯電話機を構成する。
受信アンテナ104で受信したISDB-T放送波101に通信送信波102が混入した混合信号は増幅部108で増幅され、減算部109に入力される。
レベル調整部106のレベル調整量は、変調部116出力の送信信号が増幅部115、通信送受信アンテナ105で通信送信波102として発射され、受信アンテナ104で受信されて増幅部108を介して減算部109の入力されるところでの送信信号レベルと、変調部116出力の送信信号が遅延調整部107を介して減算部109の入力されるところでの送信信号レベルとの差を調整するものである。
また、遅延調整部107の遅延調整量は、変調部116出力の送信信号が増幅部115、通信送受信アンテナ105で通信送信波102として発射され、受信アンテナ104で受信されて増幅部108を介して減算部109の入力されるところでの送信信号遅延量と、変調部116出力の送信信号がレベル調整部106を介して減算部109の入力されるところでの送信信号遅延量との差を調整するものである。
したがって、減算部109で増幅部108の出力信号から遅延調整部107の出力信号を減算することで、混合信号中の送信信号を除去することができ、ISDB-T放送のみを受信することができる。
減算部109の出力信号であるISDB-T放送から選局部110で必要な選局チャンネル帯域が抽出され、復調部111で復調される。
復調された信号は信号処理部112で復号されるとともに誤り訂正を施され、出力部113に出力される。
図2の例では、送信信号はISDB-T放送よりも少し上の周波数帯に存在している。
これにより、減算部109で図2(a)から図2(e)を減算する(図2(b)時間軸波形203から図2(f)時間軸波形208を減算する)ことで周波数帯域210の送信信号は除去され、図2(g)に示す必要なISDB-T放送の周波数帯域のみが残される。
レベル調整部106や遅延調整部107の調整処理は常時行っていても良いが、例えば受信機出荷前にトレーニングして設定しておいても良い。
また、レベル調整部106の調整は、レベルをアッテネータで減衰させる方向で調整する方が変調部116の出力に存在する雑音の影響を、減算後の受信アンテナ104で受信したISDB-T放送波に与えなくて済む効果がある。
波形整形部301の整形特性は、例えば受信機出荷前に受信アンテナ104と増幅部108の特性をトレーニングして設定する方法が考えられる。
なお、波形整形部301の位置は、レベル調整部106の後段でもいいし、遅延調整部107の後段でもいい。
図5の受信機の実施例によれば、変調部116、レベル調整部106、遅延調整部107によって発生する雑音の影響を、減算後の受信アンテナ104で受信したISDB-T放送波に与えなくて済む効果がある。なお、送信信号をアンテナ105から送信していない期間は、増幅部108の出力を直接、選局部110に入力するようにすることも可能である。
フィルタ部601は、図2(g)における送信信号の周波数帯域210の周波数帯域のみを抽出する特性を持っている。図2(g)では送信信号が完全に除去された状態を示しているが、波形整形部301、レベル調整部106、遅延調整部107の調整が完全でなければ、周波数帯域210に減算残りまたは減算し過ぎの送信信号が存在する。
測定部602は、周波数帯域210に存在する送信信号から、波形整形量、レベル調整量、遅延調整量を測定し、制御部603はそれらの測定情報を受け、それぞれ、波形整形部301、レベル調整部106、遅延調整部107に制御信号を送り、それぞれ正確な調整量に制御する。
なお、特に最初のトレーニングは、ISDB-T放送の受信動作を行っていないときに行えば、ISDB-T放送の受信信号に影響を与えることがない。
図6の実施例では、波形整形部301、レベル調整部106、遅延調整部107のそれぞれの調整を正確に行うことができる効果がある。
本発明は、携帯電話機に内蔵されるISDB-T放送受信装置だけではなく、受信用アンテナと電波発射用アンテナが比較的近くに配置され且つ受信部と電波発射送信部で信号のやり取りが可能な場合に対応可能である。特に受信信号がデジタル変調方式を用いている場合に効果が高い。
102 携帯電話機の通信送信波
103 携帯電話機の通信受信波
104 ISDB-T放送波の受信アンテナ
105 携帯電話機の通信送受信アンテナ用アンテナ
106 レベル調整部
107 遅延調整部
108 増幅部
109 減算部
110 選局部
111 復調部
112 信号処理部
113 出力
114 受信部
118 音声信号入力部
117 音声信号のエンコード処理部
116 変調部
115 携帯送信信号の増幅部
119 携帯受信信号の増幅部
120 復調部
121 デコード処理部
122 音声信号出力部
301 波形整形部
501 切替部
601 フィルタ部
602 測定部
603 制御部
Claims (4)
- 伝送信号に他の信号が混入した混合信号を受信し、前記他の信号となる送信信号を送信する送信部と前記伝送信号を復調する復調部と前記復調部の出力信号に誤り訂正などの処理を行い受信信号を出力する信号処理部とからなる受信部を有する受信装置において、
前記混合信号を受信する受信アンテナと、前記他の信号となる送信信号を送信する送信アンテナと、レベル調整部と、遅延調整部と、前記送信信号の周波数帯域のみを抽出するフィルタ部と、前記フィルタ部の出力信号を測定する測定部と、受信した前記混合信号から調整送信信号を減算する減算部と、前記レベル調整部、前記遅延調整部の少なくとも1つを前記測定部の測定情報を用いて制御する制御部と、を有し、
前記レベル調整部と前記遅延調整部を用いて、それぞれ、前記送信信号のレベル量調整、遅延量調整を行い前記調整送信信号とし、
前記レベル調整部は、前記送信信号が前記送信アンテナで送信され前記受信アンテナで受信され入力される前記減算部までの経路の信号レベルと、前記送信信号が前記レベル調整部と前記遅延調整部を介して前記調整送信信号として入力される前記減算部までの経路の信号レベルとが同じになるレベル調整量を用いて前記レベル量調整が前記制御部により行われ、
前記遅延調整部は、前記送信信号が前記送信アンテナで送信され前記受信アンテナで受信され入力される前記減算部までの経路の遅延量と、前記送信信号が前記レベル調整部と前記遅延調整部を介して前記調整送信信号として入力される前記減算部までの経路の遅延量とが同じになる遅延調整量を用いて前記遅延量調整が前記制御部により行われ、
前記レベル調整量、前記遅延調整量は、前記測定部により、前記フィルタ部の出力信号に残存する前記他の信号から前記測定情報として測定され、
前記減算部は、前記混合信号から前記調整送信信号を減算することで、前記混合信号に混入した前記送信信号を除去して前記受信部に出力するものであって、
前記測定部での前記遅延調整量の測定は、前記送信部での前記送信信号を発射した瞬間または前記送信信号を切った瞬間に発生する前記他の信号の変化の期間から行うことを特徴とする受信装置。 - 波形整形部を有し、
前記波形整形部と前記レベル調整部と前記遅延調整部を用いて、それぞれ、前記送信信号の周波数特性調整、レベル量調整、遅延量調整を行い前記調整送信信号とし、
前記波形調整部は、前記送信信号が前記送信アンテナで送信され前記受信アンテナで受信され入力される前記減算部までの経路の周波数特性と、前記送信信号が前記波形調整部と前記レベル調整部と前記遅延調整部を介して前記調整送信信号として入力される前記減算部までの経路の周波数特性とが同じになる波形整形調整量を用いて前記周波数特性調整が前記制御部により行われ、
前記波形整形調整量、前記レベル調整量、前記遅延調整量は、前記測定部により、前記フィルタ部の出力信号に残存する前記他の信号から前記測定情報として測定されることを特徴とする請求項1記載の受信装置。 - 前記送信信号が前記送信アンテナから送信されていない期間は、前記減算部で調整送信信号減算処理をしない請求項1または2記載の受信装置。
- 伝送信号に他の信号が混入した混合信号を受信し、前記他の信号となる送信信号を送信する送信部と前記伝送信号を復調する復調部と前記復調部の出力信号に誤り訂正などの処理を行い受信信号を出力する信号処理部とからなる受信部を有する受信装置における受信方法において、
前記混合信号を受信する受信ステップと、前記他の信号となる送信信号を送信する送信ステップと、レベル調整ステップと、遅延調整ステップと、受信した前記混合信号から調整送信信号を減算する減算ステップとを有し、
前記レベル調整ステップと前記遅延調整ステップにより、それぞれ、前記送信信号のレベル量調整、遅延量調整を行い前記調整送信信号とし、
前記レベル調整ステップは、前記送信信号が送信されて受信され入力される前記減算ステップまでの処理の信号レベルと、前記送信信号が前記レベル調整ステップと前記遅延調整ステップを介して前記調整送信信号として入力される前記減算ステップまでの処理の信号レベルとが同じになるレベル調整量を用いて前記レベル量調整を行い、
前記遅延調整ステップは、前記送信信号が送信されて受信され入力される前記減算ステップまでの処理の遅延量と、前記送信信号が前記レベル調整ステップと前記遅延調整ステップを介して前記調整送信信号として入力される前記減算ステップまでの処理の遅延量とが同じになる遅延調整量を用いて前記遅延量調整を行い、
前記減算ステップは、前記混合信号から前記調整送信信号を減算することで、前記混合信号に混入した前記送信信号を除去して前記受信部に出力するものであって、
前記遅延調整量は、前記送信部での前記送信信号を発射した瞬間または前記送信信号を切った瞬間に発生する前記他の信号の変化の期間から測定するステップであることを特徴とする受信方法。
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