JP2007101637A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消耗品であるタンデム型プロセスユニットのコストの低減を図ることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】各現像カートリッジ27を現像ローラ39が感光ドラム29と接触する方向に押圧するための1対の押圧機構120を、スキャナ部20のスキャナユニット25を挟んで幅方向に対向配置する。言い換えれば、スキャナ部20の支持板24に、その幅方向両端部にそれぞれ押圧機構120を取り付けるとともに、それらの押圧機構120の間において、スキャナユニット25を配置して取り付ける。
【選択図】図14

Description

本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
従来より、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナーに対応した感光体が水平方向に並列に配置される、いわゆるタンデム型の画像形成装置が知られている。このタンデム型のカラーレーザプリンタでは、各感光体に各色トナー像がほぼ同時に形成され、各感光体を順次通過する用紙に、各感光体から各色のトナー像を順次に色重ねして転写されるので、モノクロレーザプリンタとほぼ同じ速度でカラー画像を形成することができる。
このようなタンデム型の画像形成装置として、各色の感光体をフレームで一体に支持した構成の感光体カートリッジを備え、この感光体カートリッジを装置本体に対してスライドにより装着および離脱可能に設けるとともに、各像担持体に形成される静電潜像を現像するための現像カートリッジをフレームに対して着脱可能に設けたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この提案に係る画像形成装置では、現像カートリッジの両側面に、上下方向に延びる板状のガイド突起が形成されている。一方、フレームにおいて、その現像カートリッジの両側面が対向する両側板の内側上部には、各感光体に対応した位置に、ガイド突起を受け入れるガイド溝が形成されている。そして、ガイド突起をガイド溝に上方から挿入して、現像カートリッジをフレームに対して装着することができ、そのフレームに装着された現像カートリッジをガイド溝に沿って抜き出すことができる。また、フレームには、各ガイド溝73に対応する固定レバーが設けられており、この固定レバーにより、各感光体に対して現像カートリッジを固定することができる。
特開2003−15378号公報
ところが、感光体カートリッジは、感光体が劣化すると交換を余儀なくされる消耗品であり、この消耗品に固定レバーが設けられていると、その感光体カートリッジのコスト(単価)が高くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、消耗品であるタンデム型プロセスユニットのコストの低減を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像形成装置において、装置本体と、各色に対応して設けられる複数の像担持体と、前記装置本体に対して着脱可能に装着され、前記複数の像担持体を並列に配置した状態で一体的に保持するタンデム型プロセスユニットと、各前記像担持体に対応して設けられ、前記タンデム型プロセスユニットに対して着脱可能に装着され、前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体をそれぞれ有する複数の現像カートリッジと、前記装置本体に設けられ、前記現像カートリッジが前記タンデム型プロセスユニットに装着された状態で、前記現像カートリッジを前記現像剤担持体が前記像担持体と接触する方向に押圧するための押圧機構とを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、押圧機構が現像カートリッジを押圧することにより、現像剤担持体を像担持体に圧接させることができる。そして、押圧機構は、タンデム型プロセスユニットではなく、装置本体に設けられているので、像担持体が劣化すると交換を余儀なくされる消耗品であるタンデム型プロセスユニットのコストの低減を図ることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記押圧機構は、前記像担持体の並び方向と直交する方向に間隔を隔てて、2つ配置され、前記タンデム型プロセスユニットの上方であって、前記押圧機構間に配置され、前記像担持体の表面を光で走査して、当該表面に静電潜像を形成するための走査光学装置を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、2つの押圧機構の間に走査光学装置を配置して、スペースを有効に利用することにより、装置の小型化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記装置本体は、前記走査光学装置を支持する支持板を備え、前記押圧機構は、前記支持板に取り付けられていることを特徴としている。
このような構成によると、2つの押圧機構が共通の支持板に取り付けられるので、それらの押圧機構を別々の部材に取り付ける構成に比べて、各押圧機構による押圧のバランスを容易に確保することができる。そのうえ、2つの押圧機構が取り付けられる支持板を走査光学装置を支持する支持板とすることにより、部品の共用化を図ることができ、装置のさらなる小型化を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記押圧機構は、各現像カートリッジに対応して設けられ、前記現像カートリッジを押圧する押圧位置と前記現像カートリッジから離間する離間位置とに移動可能な押圧部材と、直線移動可能に設けられ、その直線移動に伴って、各前記押圧部材を前記押圧位置と前記離間位置とに移動させるための押圧部材用直動カムとを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、押圧部材用直動カムを直線移動させることにより、複数の押圧部材を一斉に移動させることができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、各前記現像カートリッジに対応して設けられ、前記現像カートリッジへ駆動力を伝達する伝達位置と、前記現像カートリッジへの駆動力の伝達を解除する解除位置とに進退可能な複数の駆動伝達部材と、前記押圧部材用直動カムの移動方向と平行な方向に直線移動可能に設けられ、その直線移動に伴って、各前記駆動伝達部材を前記伝達位置と前記解除位置とに移動させるための駆動伝達部材用直動カムとを備え、前記押圧部材用直動カムおよび前記駆動伝達部材用直動カムは、互いに連動して移動することを特徴としている。
このような構成によると、押圧部材用直動カムと駆動伝達部材用直動カムが連動して直線移動し、このとき、押圧部材用直動カムの直線移動に伴って、複数の押圧部材が一斉に移動するとともに、駆動伝達部材用直動カムの直線移動に伴って、複数の駆動伝達部材が一斉に移動する。そのため、押圧部材用直動カムおよび駆動伝達部材用直動カムの一方を直線移動させることにより、複数の押圧部材の移動と複数の駆動伝達部材の移動とを一度に達成することができる。その結果、操作性のさらなる向上を図ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、前記装置本体は、前記タンデム型プロセスユニットを着脱させるときに開閉される開閉カバーを備え、前記押圧部材用直動カムは、前記開閉カバーの開閉に連動して移動することを特徴としている。
このような構成によると、開閉カバーを開閉すると、それに連動して、押圧部材用直動カムが直線移動する。そのため、開閉カバーの開閉のための操作と別に、押圧部材用直動カムを直線移動させるための操作を必要とせず、操作性の一層の向上を図ることができる。
なお、開閉カバーの開閉と駆動伝達部材用直動カムの直線移動とがさらに連動している場合(すなわち、この請求項6に記載の発明が請求項5に記載の発明に従属する場合)、開閉カバーの開閉のための操作と別に、駆動伝達部材用直動カムを直線移動させるための操作も必要としないので、操作性のより一層の向上を図ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載の発明において、前記押圧機構は、各前記押圧部材に対応して設けられ、前記押圧部材を前記押圧位置に向けて付勢するコイルばねを備え、前記コイルばねの中心線は、前記押圧部材の中心線とほぼ一致していることを特徴としている。
このような構成によると、押圧部材を押圧位置に向けて付勢するコイルばねの中心線が押圧部材の中心線とほぼ一致しているので、押圧部材を押圧位置と離間位置との間で安定した姿勢で移動させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項4ないし7のいずれかに記載の発明において、前記像担持体の並び方向に直線移動可能に設けられ、前記現像カートリッジに当接し、その直線移動に伴って、前記現像カートリッジを前記現像剤担持体が前記像担持体と接触する接触位置と前記像担持体から離間する離間位置とに移動させるための接離部材を備え、前記像担持体の並び方向と直交する方向において、前記現像カートリッジにおける前記押圧部材による押圧位置と前記現像カートリッジにおける前記接離部材の当接位置とが異なることを特徴としている。
このような構成によると、接離部材により、現像カートリッジを現像剤担持体が像担持体に接触する接触位置と像担持体から離間する離間位置とに移動させることができる。そして、現像カートリッジにおいて、押圧部材による押圧位置と接離部材の当接位置とが異なるので、現像カートリッジに対して局所的な力が加わることを防止することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記押圧部材は、前記当接位置よりも前記像担持体の並び方向と直交する方向における内側の位置を押圧することを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジの側面に突設部が設けられ、この突設部に接離部材が当接する場合に、押圧部材による押圧位置を現像カートリッジの側面の近傍とすることができる。そのため、現像カートリッジの比較的剛性が高い部分を押圧部材により押圧することができ、押圧部材による現像カートリッジの安定した押圧を達成することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記タンデム型プロセスユニットは、前記現像カートリッジを支持するための支持部を備え、前記押圧部材が前記現像カートリッジを押圧する力は、前記現像カートリッジを前記支持部に押し付ける方向の力成分を含むことを特徴としている。
このような構成によると、押圧部材が現像カートリッジを押圧する力の一部により、現像カートリッジを支持部に押し付けることができる。そのため、現像カートリッジをタンデム型プロセスユニットに対して強固に位置決めすることができる。
請求項1に記載の発明によれば、消耗品であるタンデム型プロセスユニットのコストの低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、装置の小型化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、各押圧機構による押圧のバランスを容易に確保することができ、かつ、装置のさらなる小型化を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、操作性の向上を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、操作性のさらなる向上を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、操作性の一層の向上を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、押圧部材を押圧位置と離間位置との間で安定した姿勢で移動させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、現像カートリッジに対して局所的な力が加わることを防止することができる。
請求項9に記載の発明によれば、押圧部材による現像カートリッジの安定した押圧を達成することができる。
請求項10に記載の発明によれば、現像カートリッジをタンデム型プロセスユニットに対して強固に位置決めすることができる。
1.カラーレーザプリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す側断面図である。
このカラーレーザプリンタ1は、後述する複数のドラムサブユニット28が水平方向において並列的に配置される、横置きタイプのタンデム型カラーレーザプリンタであって、装置本体としての本体ケーシング2内に、用紙3を給紙するための給紙部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5と、画像が形成された用紙3を排紙するための排紙部6とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、側面視略矩形状のボックス形状をなしており、その内部に、後述するドラムユニット26を収容するドラム収容空間7が形成されている。
本体ケーシング2の一方側面には、ドラム収容空間7に連通する着脱口8が形成されている。また、その着脱口8が形成されている側面には、着脱口8を開閉するための開閉カバーとしてのフロントカバー9が設けられている。このフロントカバー9は、後述する1対のカバー支持部材398によって、本体ケーシング2の前方に傾倒して、着脱口8を開放する状態と、本体ケーシング2の前面に沿って起立して、着脱口8を閉鎖する状態とに開閉可能に支持されている。着脱口8を開放した状態で、この着脱口8を介して、ドラムユニット26をドラム収容空間7に対して着脱させることができる。
なお、以下の説明において、フロントカバー9が設けられる側(図1における右側)を前側とし、その反対側(図1における左側)を後側とする。また、このカラーレーザプリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面に対する垂直方向手前側を左側とし、その垂直方向奥側を右側とする。さらに、ドラムユニット26および現像カートリッジ27に関しては、特に言及がない限り、本体ケーシング2に装着されている状態で前後左右上下を規定する。
(2)給紙部
給紙部4は、本体ケーシング2内の底部に設けられている。この給紙部4は、用紙3を収容する給紙トレイ10と、その給紙トレイ10の前端部上方に設けられ、互いに対向配置される分離ローラ11および分離パッド12と、分離ローラ11の後側に設けられる給紙ローラ13と、用紙3が通過する給紙側搬送経路14とを備えている。
給紙側搬送経路14は、側面視略U字状に形成されており、その上流側端部が分離ローラ11に隣接し、その下流側端部が後述する搬送ベルト58に前側から隣接している。
給紙側搬送経路14の途中には、分離ローラ11の前側上方に設けられ、互いに対向配置される紙粉取りローラ15およびピンチローラ16と、それらの上方に設けられる1対のレジストローラ17とが設けられている。
給紙トレイ10の内部には、用紙3が積層状に載置される用紙押圧板18が設けられている。この用紙押圧板18は、後端部において揺動自在に支持されることによって、前端部が下方に配置され、給紙トレイ10の底板に沿う載置位置と、前端部が上方に配置され、傾斜する給紙位置との間で移動自在とされている。
また、給紙トレイ10の前端部下方には、用紙押圧板18の前端部を上方に持ち上げるレバー19が設けられている。このレバー19は、用紙押圧板18の前端部下方において、上下方向に揺動自在に支持されている。
そして、レバー19の揺動により、用紙押圧板18の前端部が、レバー19によって持ち上げられ、用紙押圧板18が給紙位置に位置される。
用紙押圧板18が給紙位置に位置されると、用紙押圧板18上の最上位の用紙3は、給紙ローラ13に押圧され、給紙ローラ13の回転によって、分離ローラ11と分離パッド12との間に向けて給紙される。
なお、給紙トレイ10を本体ケーシング2から離脱させると、用紙押圧板18が載置位置に位置される。用紙押圧板18が載置位置に位置されると、用紙押圧板18上に用紙3を積層状に載置することができる。
給紙された用紙3は、分離ローラ11の回転によって、分離ローラ11と分離パッド12との間に挟まれ、1枚ごとに捌かれて搬送される。搬送された用紙3は、紙粉取りローラ15とピンチローラ16との間を通過し、紙粉が除去された後、給紙側搬送経路14に沿ってレジストローラ17に向けて搬送される。
レジストローラ17は、用紙3を、レジスト後に、搬送ベルト58に搬送する。
(3)画像形成部
画像形成部5は、スキャナ部20、プロセス部21、転写部22および定着部23を備えている。
(3−1)スキャナ部
スキャナ部20は、本体ケーシング2の上部に配置されている。このスキャナ部20は、前後左右方向に延びる支持板24と、この支持板24の上面に固定される走査光学装置としてのスキャナユニット25とを備えている。スキャナユニット25内には、4つの光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射鏡、面倒れ補正レンズなどの光学部材が配置されており、各光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、ポリゴンミラーで偏向および走査されて、fθレンズおよび面倒れ補正レンズを通過し、また、反射鏡で反射された後、後述する各色の感光ドラム29の表面上に高速走査にて照射される。
(3−2)プロセス部
プロセス部21は、スキャナ部20の下方であって、給紙部4の上方に配置されており、タンデム型プロセスユニットとしての1つのドラムユニット26と、各色に対応する4つの現像カートリッジ27とを備えている。
(3−2−1)ドラムユニット
ドラムユニット26は、各色に対応して、4つのドラムサブユニット28を備えている。すなわち、ドラムサブユニット28は、イエロードラムサブユニット28Y、マゼンタドラムサブユニット28M、シアンドラムサブユニット28Cおよびブラックドラムサブユニット28Kの4つからなる。
各ドラムサブユニット28は、互いに前後方向に間隔を隔てて並列的に配置されており、より具体的には、前側から後側に向かって、イエロードラムサブユニット28Y、マゼンタドラムサブユニット28M、シアンドラムサブユニット28Cおよびブラックドラムサブユニット28Kが、順次配置されている。
各ドラムサブユニット28は、後述するように、1対のサイドフレーム75と、1対のサイドフレーム75間に架設されるセンタフレーム76とを備えている(図3参照)。なお、図1では、図面の煩雑化を回避するために、サイドフレーム75の図示が省略されている。
図2は、現像カートリッジ27およびドラムサブユニット28の側断面図である。
各ドラムサブユニット28は、図2に示すように、像担持体としての感光ドラム29と、スコロトロン型帯電器30と、クリーニングブラシ31とを保持している。
感光ドラム29は、左右方向に沿って配置され、円筒形状をなし、最表層がポリカーボネートからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体32と、このドラム本体32の軸線方向に沿って配置されるドラム軸33とを備えている。ドラム本体32は、ドラム軸33に対して回転自在に設けられている。ドラム軸33は、軸方向両端部が、サイドフレーム75(図8参照)に挿通され、後述する側板74(図3参照)に回転不能に支持されている。そして、感光ドラム29は、画像形成時において、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの駆動力により回転される。
スコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29の斜め上側後方に、感光ドラム29と間隔を隔てて対向配置され、後述するセンタフレーム76に保持されている。このスコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29と間隔を隔てて対向配置された放電ワイヤ34と、放電ワイヤ34と感光ドラム29との間に設けられるグリッド35とを備えている。このスコロトロン型帯電器30では、画像形成時において、本体ケーシング2内に設けられる高圧基板(図示せず)からワイヤ電極(図示せず)を介して放電ワイヤ34に高電圧を印加して、放電ワイヤ34をコロナ放電させるとともに、その高圧基板からグリッド電極(図示せず)を介してグリッド35を印加して、感光ドラム29に供給される電荷量を制御しつつ、感光ドラム29の表面を一様に正極性に帯電させる。
クリーニングブラシ31は、感光ドラム29の後方において、感光ドラム29と対向して接触するように配置され、後述するセンタフレーム76に保持されている。クリーニングブラシ31には、画像形成時において、本体ケーシング2内に設けられる高圧基板(図示せず)からクリーニング電極(図示せず)を介してクリーニングバイアスが印加される。
(3−2−2)現像カートリッジ
現像カートリッジ27は、図1に示すように、各色に対応するドラムサブユニット28に対応して、それぞれ着脱自在に設けられている。すなわち、現像カートリッジ27は、イエロードラムサブユニット28Yに着脱自在に装着されるイエロー現像カートリッジ27Y、マゼンタドラムサブユニット28Mに着脱自在に装着されるマゼンタ現像カートリッジ27M、シアンドラムサブユニット28Cに着脱自在に装着されるシアン現像カートリッジ27C、および、ブラックドラムサブユニット28Kに着脱自在に装着されるブラック現像カートリッジ27Kの4つからなる。
各現像カートリッジ27は、図2に示すように、現像フレーム36と、その現像フレーム36内に設けられる、アジテータ37、供給ローラ38、現像剤担持体としての現像ローラ39および層厚規制ブレード40とを備えている。
現像フレーム36は、下端部に開口部41が開口されるボックス形状に形成されており、上下方向途中に形成される隔壁42によって、トナー収容室43と現像室44とに区画されている。また、隔壁42には、トナー収容室43と現像室44とを連通する連通口45が形成されている。
トナー収容室43には、各色に対応するトナーが収容されている。より具体的には、各現像カートリッジ27に対応して、イエロー現像カートリッジ27Yにはイエロー、マゼンタ現像カートリッジ27Mにはマゼンタ、シアン現像カートリッジ27Cにはシアン、ブラック現像カートリッジ27Kにはブラックのトナーが、それぞれ収容されている。
各色に対応するトナーは、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが用いられる。重合トナーは、略球形であり、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる、結着樹脂を主成分とし、これに、各色に対応する着色剤や、荷電制御剤、ワックスなどが配合されることによりトナー母粒子が形成され、さらに、流動性の向上を図るべく外添剤が添加されてなる。
着色剤としては、上記した、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各着色剤が、各色に対応して配合されている。また、荷電制御剤としては、たとえば、アンモニウム塩などのイオン性官能基を有するイオン性単量体と、スチレン系単量体やアクリル系単量体などのイオン性単量体と共重合可能な単量体との共重合によって得られる荷電制御樹脂が配合されている。また、外添剤としては、たとえば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物の粉末や、炭化物の粉末、金属塩の粉末などの無機粉末が配合されている。
アジテータ37は、トナー収容室43内に設けられている。アジテータ37は、現像フレーム36の両側壁107に回転自在に支持される回転軸47と、その回転軸47の軸方向にわたって設けられ、回転軸から径方向外方に延びる攪拌部材48とを備えている。画像形成時において、回転軸47には、本体ケーシング2内に設けられるモータ154(図19参照)からの駆動力が、カップリング雌部材113(図19参照)を介して伝達され、攪拌部材48がトナー収容室43内を周回移動する。
供給ローラ38は、現像室44内において、連通口45の下方に設けられている。この供給ローラ38は、現像フレーム36の両側壁107に回転自在に支持される金属製の供給ローラ軸49と、その供給ローラ軸49の周りを被覆する導電性のスポンジからなるスポンジローラ50とを備えている。画像形成時において、供給ローラ軸49には、本体ケーシング2内に設けられるモータ154(図19参照)からの駆動力が、カップリング雌部材113(図19参照)を介して伝達され、供給ローラ38が回転される。
現像ローラ39は、現像室44内において、供給ローラ38に対して斜め後側下方に設けられている。この現像ローラ39は、現像フレーム36の両側壁107に回転自在に支持される金属製の現像ローラ軸51と、その現像ローラ軸51の周りを被覆する導電性のゴムからなるゴムローラ52とを備えている。
ゴムローラ52は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム、シリコーンゴムまたはEPDMゴムなどからなるゴムローラ層と、そのゴムローラ層の表面に被覆され、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などを主成分とするコート層との2層構造からなる。
現像ローラ39は、供給ローラ38に対して、ゴムローラ52とスポンジローラ50とが互いに圧接するように配置されている。また、現像ローラ39は、現像室44の開口部41から下方に向けて露出するように配置されている。
現像ローラ39では、画像形成時において、現像ローラ軸51には、本体ケーシング2内に設けられるモータ154(図19参照)からの駆動力が、カップリング雌部材113(図19参照)を介して伝達され、現像ローラ39が回転される。また、本体ケーシング2内に設けられる高圧基板(図示せず)から現像ローラ電極(図示せず)を介して現像バイアスが印加される。
層厚規制ブレード40は、現像室44内において、現像ローラ39に上方から圧接するように設けられている。層厚規制ブレード40は、金属製の板ばね部材からなるブレード53と、ブレード53の遊端部に設けられる絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部54とを備えている。
ブレード53の基端部が、固定部材55によって隔壁42に固定されており、ブレード53の弾性力により、ブレード53の遊端部に設けられる押圧部54が、現像ローラ39のゴムローラ52に対して上方から圧接される。
(3−2−3)プロセス部での現像動作
そして、各現像カートリッジ27では、トナー収容室43に収容されている各色に対応するトナーが、自重によって連通口45に移動し、アジテータ37によって攪拌されながら、連通口45から現像室44へ放出される。
連通口45から現像室44へ放出されたトナーは、供給ローラ38に供給される。供給ローラ38に供給されたトナーは、供給ローラ38の回転により、現像ローラ39に供給され、このとき、供給ローラ38と、現像バイアスが印加されている現像ローラ39との間で正極性に摩擦帯電される。
現像ローラ39に供給されたトナーは、現像ローラ39の回転に伴って、層厚規制ブレード40の押圧部54と、現像ローラ39のゴムローラ52との間に進入して、一定厚さの薄層としてゴムローラ52の表面に担持される。
一方、各現像カートリッジ27に対応するドラムサブユニット28では、スコロトロン型帯電器30が、コロナ放電を発生させて、感光ドラム29の表面を一様に正帯電させる。
感光ドラム29の表面は、感光ドラム29の回転に伴って、スコロトロン型帯電器30により一様に正帯電された後、スキャナ部20からのレーザビームの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
感光ドラム29がさらに回転すると、現像ローラ39の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ39の回転により、感光ドラム29に対向して接触するときに、感光ドラム29の表面に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム29の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム29の静電潜像は、現像により可視像化され、感光ドラム29の表面には、各色に対応して、反転現像によるトナー像が担持される。
なお、転写後に感光ドラム29上に残存する転写残トナーは、現像ローラ39に回収される。また、転写後に感光ドラム29上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ31によって回収される。
(3−3)転写部
転写部22は、図1に示すように、本体ケーシング2内において、給紙部4の上方であって、プロセス部21の下方において、前後方向に沿って配置されている。この転写部22は、駆動ローラ56、従動ローラ57、搬送ベルト58、転写ローラ59およびクリーニング部60を備えている。
駆動ローラ56および従動ローラ57は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されており、駆動ローラ56は、ブラックドラムサブユニット28Kよりも後方に配置され、従動ローラ57は、イエロードラムサブユニット28Yよりも前方に配置されている。
搬送ベルト58は、エンドレスベルトからなり、カーボンなどの導電性粒子を分散した導電性のポリカーボネートやポリイミドなどの樹脂フィルムから形成されている。この搬送ベルト58は、駆動ローラ56と従動ローラ57との間に巻回されている。
画像形成時において、駆動ローラ56には、本体ケーシング2内に設けられる図示しないモータからの駆動力が伝達され、駆動ローラ56が回転される。すると、搬送ベルト58が、駆動ローラ56および従動ローラ57の間を、各ドラムサブユニット28の感光ドラム29と対向して接触する転写位置において、感光ドラム29と同方向に回転するように周回移動されるとともに、従動ローラ57が従動される。
転写ローラ59は、駆動ローラ56および従動ローラ57の間に巻回されている搬送ベルト58内において、各感光ドラム29と、搬送ベルト58を挟んで対向するように、それぞれ設けられている。各転写ローラ59は、金属製のローラ軸に、導電性のゴムからなるゴムローラが被覆されている。また、各転写ローラ59は、搬送ベルト58と対向して接触する転写位置において、搬送ベルト58の周回移動方向と同方向に回転するように設けられており、画像形成時には、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの転写バイアスが印加される。

クリーニング部60は、駆動ローラ56および従動ローラ57の間に巻回されている搬送ベルト58の下方に配置され、1次クリーニングローラ61、2次クリーニングローラ62、掻取ブレード63およびトナー貯留部64を備えている。
1次クリーニングローラ61は、感光ドラム29および転写ローラ59が接触する上側の搬送ベルト58と反対側の、下側の搬送ベルト58と接触するように配置され、その接触位置において、搬送ベルト58の周回移動方向と同方向に回転するように設けられている。1次クリーニングローラ61には、画像形成時に、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの1次クリーニングバイアスが印加される。
2次クリーニングローラ62は、1次クリーニングローラ61に対して下方から接触するように配置され、その接触位置において、1次クリーニングローラ61の回転方向と同方向に回転するように設けられている。2次クリーニングローラ62には、画像形成時に、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの2次クリーニングバイアスが印加される。
掻取ブレード63は、2次クリーニングローラ62に対して下方から接触するように設けられている。
トナー貯留部64は、1次クリーニングローラ61および2次クリーニングローラ62の下方において、2次クリーニングローラ62から落下するトナーを貯留できるように設けられている。
そして、給紙部4から給紙された用紙3は、駆動ローラ56の駆動および従動ローラ57の従動により周回移動される搬送ベルト58によって、前側から後側に向かって、各ドラムサブユニット28に対応する転写位置を、順次通過するように搬送され、その搬送中に、各ドラムサブユニット28の感光ドラム29に担持されている各色のトナー像が、順次転写され、これにより、用紙3にカラー像が形成される。
すなわち、たとえば、イエロードラムサブユニット28Yの感光ドラム29の表面に担持されたイエローのトナー像が、用紙3に転写されると、次いで、マゼンタドラムサブユニット28Mの感光ドラム29の表面に担持されたマゼンタのトナー像が、既にイエローのトナー像が転写されている用紙3に重ねて転写され、以下同様の動作によって、シアンドラムサブユニット28Cの感光ドラム29の表面に担持されたシアンのトナー像、ブラックドラムサブユニット28Kの感光ドラム29の表面に担持されたブラックのトナー像が重ねて転写され、これによって、用紙3にカラー像が形成される。
一方、上記の転写動作において、搬送ベルト58の表面に付着したトナーは、クリーニング部60において、まず、搬送ベルト58の表面から、1次クリーニングバイアスにより1次クリーニングローラ61に転写され、さらに、2次クリーニングバイアスにより2次クリーニングローラ62に転写される。その後、2次クリーニングローラ62に転写されたトナーは、掻取ブレード63によって、掻き取られ、2次クリーニングローラ62から落下して、トナー貯留部64に貯留される。
(3−4)定着部
定着部23は、本体ケーシング2におけるブラックドラムサブユニット28Kよりも後側であって、感光ドラム29と搬送ベルト58とが接触する転写位置と、前後方向において対向するように配置されている。この定着部23は、加熱ローラ65および加圧ローラ66を備えている。
加熱ローラ65は、その表面に離型層が形成される金属素管からなり、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。加熱ローラ65は、ハロゲンランプにより、その表面が定着温度に加熱される。
加圧ローラ66は、加熱ローラ65の下方において、加熱ローラ65と対向配置されている。この加圧ローラ66は、加熱ローラ65を下方から押圧する。
用紙3上に転写されたカラー像は、この定着部23に搬送され、用紙3が加熱ローラ65と加圧ローラ66との間を通過する間に、その用紙3に熱定着される。
(4)排紙部
排紙部6において、用紙3の排紙側搬送経路67は、その上流側端部が、下方において定着部23に隣接し、その下流側端部が、上方において排紙トレイ68に隣接しており、用紙3が後側に向かって給紙され、反転後、前側に向かって排紙される、側面視略U字形状に形成されている。
排紙側搬送経路67の途中には、互いに対向する搬送ローラ69およびピンチローラ70が設けられている。また、排紙側搬送経路67の下流側端部には、1対の排紙ローラ71が設けられている。
また、排紙部6には、排紙トレイ68が設けられている。排紙トレイ68は、本体ケーシング2の上壁を、前側から後側に向かって次第に窪むように形成して、排紙される用紙3を積層状に載置できるように、形成されている。
定着部23から搬送される用紙は、排紙側搬送経路67に沿って、搬送ローラ69およびピンチローラ70により搬送され、排紙ローラ71によって、排紙トレイ68上に排紙される。
2.ドラムユニット
図3は、ドラムユニット26(2つの現像カートリッジ27が離脱した状態)の左前側上方から見た斜視図である。また、図4は、ドラムユニット26(1つの現像カートリッジ27が離脱した状態)の平面図であり、図5は、図4に示すドラムユニット26の左側面図であり、図6は、図4に示すドラムユニット26の左側上方から見た斜視図である。さらに、図7は、ドラムユニット26(1つの現像カートリッジ27が離脱し、左側の側板74が取り外された状態)の平面図であり、図8は、図7に示すドラムユニット26の左側面図であり、図9は、図7に示すドラムユニット26の左側上方から見た斜視図である。さらにまた、図10は、ドラムユニット26(1つの現像カートリッジ27が離脱し、左側の側板74およびサイドフレーム75が取り外された状態)の平面図であり、図11は、図10に示すドラムユニット26の左側面図であり、図12は、図10に示すドラムユニット26の左側上方から見た斜視図である。また、図13は、ドラムユニット26を上下左右方向に沿った切断面で切断したときの断面図である。
ドラムユニット26は、図3に示すように、各色に対応する4つのドラムサブユニット28と、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の前後方向両側に配置されるフロントビーム72およびリアビーム73と、フロントビーム72、4つのドラムサブユニット28およびリアビーム73を、幅方向(左右方向)の両方から挟む1対の側板74とを備えている。
ドラムユニット26は、これら4つのドラムサブユニット28、フロントビーム72、リアビーム73および1対の側板74が、一体的に、本体ケーシング2内のドラム収容空間7に対してスライド自在に着脱される。
(1)ドラムサブユニット
ドラムサブユニット28は、幅方向において間隔を隔てて対向配置される1対のサイドフレーム75と、各サイドフレーム75間に架設されるセンタフレーム76とを備えている。
(1−1)サイドフレーム
各サイドフレーム75は、樹脂材料を用いて、側面視略矩形板状、より具体的には、前側上方から後側下方に向かって傾斜する側面視略平行四辺形に形成されている。
各サイドフレーム75には、幅方向において互いに対向する内壁面に、現像カートリッジ27のドラムサブユニット28に対する移動を案内するための案内溝77が形成されている。
案内溝77は、サイドフレーム75の内壁面から幅方向外側に向かって断面コ字状に窪み、そのサイドフレーム75の内壁面において、サイドフレーム75の後側上端縁からサイドフレーム75の前側下端近傍まで略上下方向に沿って形成されている。より具体的には、図11に示すように、案内溝77は、上流側端部が上方に向かって徐々に幅広となるように開放されており、その上流側端部の下方に連続して形成され、略上下方向に延びる着脱時案内部78と、この着脱時案内部78の下方に連続して形成され、センタフレーム76の後述するセンタプレート82の上面87と略平行な方向に傾斜する駆動時案内部79とを備えている。駆動時案内部79の下端は、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像ローラ39が感光ドラム29に接触する位置における現像ローラ軸51の位置に、対応して配置されている。案内溝77には、現像カートリッジ27の後述するカラー部材111がスライド自在に受け入れられる。
また、各サイドフレーム75には、図8に示すように、案内溝77よりも前方の上側に、サイドフレーム75の外壁面から幅方向外方へ突出する筒状のボス80が形成されている。このボス80は、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像カートリッジ27の窓46と対向する位置に配置されている。
さらにまた、左側のサイドフレーム75において、案内溝77の途中には、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像カートリッジ27の後述するカップリング雌部材113が幅方向において対向する位置に、カップリング内側挿通孔81が形成されている。このカップリング内側挿通孔81は、左側のサイドフレーム75の厚さ方向を貫通し、案内溝77の駆動時案内部79と略平行な方向(センタフレーム76の後述するセンタプレート82の上面87と略平行な方向)に少し長い丸穴に形成されている。
(1−2)センタフレーム
センタフレーム76は、樹脂材料を用いて、各サイドフレーム75とは独立して成形されている。このセンタフレーム76は、図11および図12に示すように、幅方向に延びるセンタプレート82と、センタプレート82の幅方向両端部に設けられるサイドインナプレート83とを一体的に備えている。
センタプレート82は、平面視略細長板状をなし、その上面87が前側上方から後側下方に向かって傾斜している。このセンタプレート82の上下方向途中には、幅方向に沿って、スコロトロン型帯電器30を保持するための帯電器保持部84が設けられている。
帯電器保持部84には、幅方向にわたって放電ワイヤ34が張設されるとともに、その放電ワイヤ34の下方にグリッド35が保持されている(図2参照)。この帯電器保持部84の上方は、センタプレート82の上面87に沿って延びる帯電カバー85によって覆われている。
また、センタプレート82には、図12に示すように、帯電器保持部84の下方に、クリーニングブラシ31を保持するためのブラシ保持部86が設けられている。このブラシ保持部86には、幅方向にわたってクリーニングブラシ31が保持されている(図2参照)。
さらに、センタプレート82の上面87の上端部には、図3および図12に示すように、2つの支持部88が幅方向に間隔を隔てて配置されている。各支持部88は、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像カートリッジ27に向けて突出する側面視略半円形状に形成されている。また、各支持部88の表面には、センタプレート82を形成する樹脂材料よりも低い摩擦係数を有する材料からなる摩擦低減部材である摩擦低減テープ89が貼着されている。そして、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態では、その現像カートリッジ27(イエロー現像カートリッジ27Y以外のもの)の後述する凸部119が摩擦低減テープ89を介して支持部88に当接する。
サイドインナプレート83は、図12に示すように、センタプレート82の幅方向両端部において、センタプレート82から屈曲して前方に向かって延びるように形成されている。各サイドインナプレート83は、図11に示すように、側面視において、前方が幅狭となる略三角形状に形成されており、その前端部には、ドラム軸33を挿通する軸挿通部90が設けられている。
(2)フロントビーム
フロントビーム72は、図3および図4などに示すように、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の前側に配置され、1対の側板74間に架設されている。このフロントビーム72は、樹脂材料を用いて一体的に形成されており、ドラムユニット26の外側に臨むフロント外壁91と、ドラムユニット26の内側に臨むフロント内壁92とを備えている。
フロント外壁91は、幅方向に沿って延びる正面視略矩形細長板状をなし、上下方向に沿って配置されている。このフロント外壁91には、幅方向中央において、フロント把持部93が設けられている。このフロント把持部93は、幅方向において間隔を隔てて対向配置される1対の把持側板94と、把持側板94間に架設される把持中央板95とを備えている。
各把持側板94は、上方から斜め前側下方に向かって突出する側面視略三角形板状をなし、フロント外壁91の前壁面から前方に向かって突出するように形成されている。
把持中央板95は、前端部が上方に屈曲する断面L字形状をなし、各把持側板94の下端部間に架設されている。
フロント内壁92は、幅方向に延びる背面視細長矩形板状をなし、フロント外壁91の後方に配置されている。このフロント内壁92は、センタフレーム76のセンタプレート82の上面87と略平行な方向に傾斜している。
フロント内壁92の上端部には、図3に示すように、2つの支持部96が幅方向に間隔を隔てて配置されている。各支持部96は、イエロー現像カートリッジ27Yドラムサブユニット28に装着された状態で、そのイエロー現像カートリッジ27Yに向けて突出する側面視略半円形状に形成されている。また、各支持部88の表面には、フロントビーム72を形成する樹脂材料よりも低い摩擦係数を有する材料からなる摩擦低減部材である摩擦低減テープ97が貼着されている。そして、イエロー現像カートリッジ27Yがドラムサブユニット28に装着された状態では、そのイエロー現像カートリッジ27Yの後述する凸部119が摩擦低減テープ97を介して支持部96に当接する。
(3)リアビーム
リアビーム73は、図3および図4などに示すように、前後方向に沿って並列に配設される4つのドラムサブユニット28の後側に配置され、1対の側板74間に架設されている。このリアビーム73は、樹脂材料を用いて一体的に形成されており、幅方向に対向配置される1対のリア側壁98と、1対のリア側壁98の間に架設されるリア架設壁99と、リア架設壁99から上方に突出するリア把持部100とを備えている。
リア把持部100は、リア架設壁99の上端部が下方に向かって背面視略凹状に窪む把持凹部101と、把持凹部101を幅方向に跨ぐように、リア架設壁99の上端部に連結される背面視略コ字状のリア取手102とを備えている。
(4)側板
側板74は、図3および図4などに示すように、フロントビーム72、4つのドラムサブユニット28およびリアビーム73を、幅方向の両方から挟むことができるように1対として設けられている。
各側板74は、ドラムサブユニット28を形成する樹脂材料の線膨張係数よりも、線膨張係数の低い材料、たとえば、金属または繊維強化樹脂から形成されており、好ましくは、金属から形成されている。
各側板74は、前後方向に延びる側面視略細長矩形板状をなし、前後方向に沿って並列に配設されるフロントビーム72、4つのドラムサブユニット28およびリアビーム73に対して、前端部がフロントビーム72に対向し、後端部がリアビーム73に対向するように形成されている。
各側板74の上端部は、断面L字形状となるように、幅方向外側に屈曲され、前後方向にわたって幅方向外側に延びる鍔部103が形成されている。この鍔部103は、本体ケーシング2内に設けられるレール(図示せず)にスライド自在に嵌合される。
また、各側板74には、図5に示すように、各サイドフレーム75がドラムサブユニット28に組み付けられた状態で、各ドラムサブユニット28のボス80を受け入れる4つの光透過孔104が形成されている。
各光透過孔104は、側板74の上端部において、前後方向に沿って互いに間隔を隔てて4つ形成されている。より具体的には、4つの光透過孔104は、各サイドフレーム75がドラムサブユニット28に組み付けられ、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、現像カートリッジ27の各窓46と各ボス80とが幅方向に対向する位置において、厚さ方向を貫通する丸孔として形成されている。
また、各側板74には、下端部において、各サイドフレーム75がドラムサブユニット28に組み付けられた状態で、各ドラム軸33の軸方向端部を挿通する軸孔105が形成されている。
各軸孔105は、側板74の下端部において、前後方向に沿って互いに間隔を隔てて4つ形成されている。この軸孔105は、各サイドフレーム75がドラムサブユニット28に組み付けられた状態で、各ドラム軸33の軸方向端部と幅方向に対向する位置において、厚さ方向を貫通する角孔として形成されている。
また、左側の側板74には、図3および図5に示すように、各側板74がドラムサブユニット28に組み付けられ、さらに、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態で、各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113が幅方向において対向するカップリング外側挿通孔106が形成されている。
カップリング外側挿通孔106は、側板74の上下方向中央において、前後方向に沿って互いに間隔を隔てて4つ形成されている。これらのカップリング外側挿通孔106は、各サイドフレーム75がドラムサブユニット28に組み付けられた状態で、左側のサイドフレーム75のカップリング内側挿通孔81と幅方向において対向する位置において、厚さ方向を貫通し、サイドフレーム75に形成されている案内溝77の駆動時案内部79と略平行な方向(フロント内壁92と略平行な方向)に少し長い丸穴に形成されている。
このような構成により、ドラムユニット26では、各ドラムサブユニット28において1対のサイドフレーム75間に支持されるドラム軸33は、その軸方向両端部が、各側板74の軸孔105に挿通される。また、左側の側板74に形成された各カップリング外側挿通孔106が、各ドラムサブユニット28の左側のサイドフレーム75のカップリング内側挿通孔81と幅方向において対向し、さらに、各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113が各カップリング内側挿通孔81および各カップリング外側挿通孔106と幅方向において対向する。
3.現像カートリッジ
(1)現像カートリッジ
現像カートリッジ27の現像フレーム36は、図2および図6に示すように、幅方向に対向する1対の側壁107と、両側壁107の上端縁間に架設される上壁108と、両側壁107の前端縁間に架設される前壁109と、両側壁107の後端縁間に架設される後壁110とを一体的に備えており、両側壁107、前壁109および後壁110の下端縁によって、現像ローラ39を露出させる開口部41が形成されている。
現像ローラ39の現像ローラ軸51は、現像フレーム36の両側壁107に回転自在に支持されており、現像フレーム36の両側壁107から、軸方向両端部が幅方向両側へ突出するように設けられている。また、現像ローラ軸51の軸方向両端部には、図4に示すように、導電性のカラー部材111が被覆されている。
両側壁107には、図2に示すように、トナー収容室43内に収容されているトナーの残量を検出するための窓46が埋設されている。これらの窓46は、図13に示すように、トナー収容室43を挟んで対向配置されており、後述する発光素子174から受光素子308に向かう検知光を幅方向に沿って通過させる。また、各側壁107において、窓46は、図2に示すように、アジテータ37の回転軸47と後述する凸部119とを通る直線L上であって、回転軸47よりも凸部119に近い位置に配置されている。
また、左側の側壁107には、図5および図6に示すように、ギヤカバー112によって被覆されるギヤ機構部(図示せず)が設けられている。このギヤ機構部は、ギヤカバー112から露出するカップリング雌部材113と、このカップリング雌部材113に噛合するギヤトレイン(図示せず)とを備えている。
カップリング雌部材113には、後述するように、本体ケーシング2内に設けられるカップリング雄部材153(図19参照)が、進退自在かつ相対回転不能に結合される。このカップリング雄部材153には、本体ケーシング2内に設けられるモータ154(図19参照)からの駆動力が伝達されている。
ギヤトレイン(図示せず)は、アジテータ37の回転軸47に固定されるアジテータ駆動ギヤ、供給ローラ38の供給ローラ軸49に固定される供給ローラ駆動ギヤ、現像ローラ39の現像ローラ軸51に固定される現像ローラ駆動ギヤなどを備えており、これらが中間ギヤなどを介してカップリング雌部材113に噛合している。
上壁108には、図5および図6に示すように、現像カートリッジ把持部114が設けられている。この現像カートリッジ把持部114は、現像フレーム36の上壁108において、幅方向中央に設けられており、現像フレーム36の上壁108が下方に向かって窪む凹部115と、凹部115の後端部に設けられる取手116とを備えている。
凹部115は、図6に示すように、各現像カートリッジ27がドラムユニット26に装着された状態で、隣接する前方の現像カートリッジ27に向かって開放されるように、その前端部が切り欠かれる平面視略矩形凹状に形成されている。
取手116は、凹部115の後端部において、幅方向に沿って延びるように設けられている。この取手116は、凹部115を幅方向において挟む把持側壁117と、把持側壁117間に架設される把持中央壁118とを備えている。
把持側壁117は、後側に向かって幅狭となる側面視三角形状をなし、凹部115の幅方向両端部から、上方に向かって延びるように形成されている。また、把持中央壁118は、把持側壁117の上端縁間に架設されている。
これによって、取手116は、凹部115に沿って前方から把持中央壁118の内壁面に指を入れて、上方に引き出せるように、形成されている。
前壁109には、図2および図3に示すように、側面視において窓46とアジテータ37の回転軸47とを通る直線L上であって、幅方向において互いに間隔を隔てた2つの位置に、それぞれ凸部119が設けられている。各凸部119は、図5に示すように、前壁109から前方に向けて突出し、側面視略台形状の板状に形成されている。
(2)現像カートリッジのドラムユニットへの装着
各色に対応する現像カートリッジ27を、ドラムユニット26の各色に対応するドラムサブユニット28へ装着するには、ドラムユニット26の上方から、現像カートリッジ27を、その現像カートリッジ27に対応するドラムサブユニット28へ装着する。
より具体的には、現像カートリッジ27の現像ローラ軸51の軸方向両端部のカラー部材111を、対応するドラムサブユニット28の各サイドフレーム75に形成される案内溝77に挿入して、その案内溝77に沿って、現像ローラ軸51の軸方向両端部のカラー部材111がスライドするように、現像カートリッジ27をドラムサブユニット28に対して下方へ押し込む。現像ローラ軸51の軸方向両端部のカラー部材111が、案内溝77の最深部に当接すると、それ以上の現像カートリッジ27の押し込みが規制され、現像ローラ39が感光ドラム29に接触する。
すると、現像カートリッジ27の自重により、現像カートリッジ27が現像ローラ軸51(カラー部材111)を中心に、その上端部が前側に隣接するセンタフレーム76またはフロントビーム72にもたれ掛かる方向に倒れ、現像フレーム36の前壁109に形成されている各凸部119が、センタフレーム76の支持部88またはフロントビーム72の支持部96に当接して支持される。また、その現像カートリッジ27の倒れ(回動)により、カラー部材111が案内溝77の駆動時案内部79の上面に当接する。これによって、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に対して位置決めされ、その現像カートリッジ27のドラムサブユニット28に対する装着が達成される。
また、現像カートリッジ27が、対応するドラムサブユニット28へ装着されると、図13に示すように、現像フレーム36の左側の側壁107に埋設される左側の窓46が、左側のサイドフレーム75に形成されるボス80および左側の側板74に形成される光透過孔104と幅方向において対向する。一方、現像フレーム36の右側の側壁107に埋設される右側の窓46が、右側のサイドフレーム75に形成されるボス80および右側の側板74に形成される光透過孔104と幅方向において対向する。そして、本体ケーシング2内には、各現像カートリッジ27に対応して、トナー収容室43内のトナーの残量を検知するための光センサ173が設けられており、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に装着された状態において、その光センサ173が備える発光素子174から出射される検知光を、左側の光透過孔104、左側のボス80、左側の窓46、トナー収容室43、右側の窓46、右側のボス80および右側の光透過孔104をこの順に通過して、受光素子308に入射させることができる。
さらに、図5に示すように現像フレーム36の左側の側壁107に設けられるギヤカバー112から露出するカップリング雌部材113が、左側のサイドフレーム75に形成されるカップリング内側挿通孔81および左側の側板74に形成されるカップリング外側挿通孔106と幅方向において対向する。これにより、カップリング外側挿通孔106およびカップリング内側挿通孔81を介して、後述するカップリング雄部材153をカップリング雌部材113に対して進退させることができる。そして、カップリング雄部材153をカップリング雌部材113に結合させた状態で、モータ154(図19参照)からの駆動力をカップリング雄部材153を介してカップリング雌部材113に入力することにより、アジテータ37、供給ローラ38および現像ローラ39を駆動することができる。このとき、現像カートリッジ27に対して回転モーメントが生じる。この回転モーメントの方向は、重力により凸部119が支持部88,96に対して与える力の方向とほぼ一致している。そのため、現像カートリッジ27に生じる回転モーメントにより、凸部119が支持部88,96にさらに押し当てられるとともに、カラー部材111が案内溝77の駆動時案内部79の上面にさらに押し付けられる。これによって、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に対して強固に位置決めされる。
4.押圧機構
図14は、スキャナ部20の平面図であり、図15は、スキャナ部20の正面図である。
このカラーレーザプリンタ1は、各現像カートリッジ27がドラムユニット26(各ドラムサブユニット28)に装着された状態で、各現像カートリッジ27を現像ローラ39が感光ドラム29と接触する方向に押圧するための1対の押圧機構120を備えている。
1対の押圧機構120は、スキャナ部20のスキャナユニット25を挟んで幅方向に対向配置されており、スキャナ部20の支持板24に支持されている。言い換えれば、スキャナ部20の支持板24には、その幅方向両端部にそれぞれ押圧機構120が取り付けられるとともに、それらの押圧機構120の間において、スキャナユニット25が配置されて取り付けられている。
図16は、押圧機構120の右前側上方から見た斜視図である。
各押圧機構120は、各現像カートリッジ27に対応して設けられ、現像カートリッジ27を押圧する押圧位置と現像カートリッジ27から離間する離間位置とに移動可能な押圧部材121と、スキャナ部20の支持板24の上面に固定され、上方が開放された断面略コ字状の保持部材122と、各押圧部材121を押圧位置に向けて付勢するコイルばね123(図17および図18参照)と、各押圧機構120を連動させて移動させるための押圧部材用直動カム124とを備えている。
図17は、押圧部材121により現像カートリッジ27が押圧されている状態を示す側面図であり、図18は、押圧部材121が現像カートリッジ27から離間している状態を示す側面図である。
押圧部材121は、図17および図18に示すように、側面視略細長矩形状に形成されている。また、押圧部材121の長手方向中央部には、後方に向けて延びる支持アーム125が一体的に形成されている。そして、押圧部材121は、図15に示すように、保持部材122の両側板122A間に配置されて、支持アーム125の後端部が両側板122A間に架設された支持軸126を支点として回動自在に支持されている。さらに、押圧部材121の長手方向中央部には、幅方向両側に向けて延びるガイド軸127が一体的に形成されている。
保持部材122の両側板122Aには、図14に示すように、幅方向に互いに対向する位置に、その上端から下方に延びる略U字状の溝128が形成されている(図26参照)。この溝128は、各側板122Aにおいて、前後方向に間隔を隔てて4つ形成されており、各押圧部材121のガイド軸127の両端部がそれぞれ幅方向に対向する溝128に嵌合されている。
コイルばね123は、図17および図18に示すように、その一端が押圧部材121の上端部に係止され、他端が保持部材122に係止されている。このコイルばね123は、その中心線が押圧部材121の中心線とほぼ一致している。
押圧部材用直動カム124は、保持部材122の幅方向外側に配置されて、前後方向に直線移動可能に設けられている。この押圧部材用直動カム124は、図14および図16に示すように、スキャナ部20の支持板24の上面に沿って前後方向に延びるベース板129と、ベース板129から上方に立ち上がり、前後方向に延びる鉛直板130と、鉛直板130の幅方向内側において、ベース板129から上方に突出する略三角形板状のカム部131と、鉛直板130の上端部に固定され、鉛直板130から前方に向けて延びるギヤ部132とを一体的に備えている。
カム部131は、各押圧部材121のガイド軸127に対応して4つ設けられており、前後方向に互いに等間隔を隔てて配置されている。そして、各カム部131は、前側下方から後側上方に向かって傾斜する傾斜面133と、この傾斜面133の後端縁からベース板129と平行に延びる平坦面134とを有している。
ギヤ部132は、平面視略細長矩形状に形成されている。このギヤ部132の下面には、後述する押圧部材駆動ギヤ401と噛合するラックギヤ135が形成されている。
押圧部材用直動カム124が最後方位置に配置されているときには、ベース板129が各押圧部材121のガイド軸127に対向し、図17に示すように、コイルばね123の付勢力により、各押圧部材121は、保持部材122およびスキャナ部20の支持板24に形成された開口(図示せず)を介して、その下端部が支持板24の下方に突出し、現像カートリッジ27の現像フレーム36の両側壁107の上端部に当接して、その現像カートリッジ27を下方に向けて押圧する。これにより、各現像カートリッジ27の現像ローラ39が対応する感光ドラム29に押圧される。また、このとき、押圧部材121が現像カートリッジ27を押圧する力の方向は下方であり、その力には、現像カートリッジ27の凸部119を支持部88,96に押し付ける方向の力成分が含まれるので、現像カートリッジ27がドラムサブユニット28に対してより強固に位置決めされる。
この状態から、押圧部材用直動カム124が前方に移動されると、各押圧部材121のガイド軸127が各カム部131の傾斜面133上を平坦面134に向かう方向に相対移動し、これに伴って、各ガイド軸127が持ち上がり、図18に示すように、各支持アーム125が上方に回動して、各押圧部材121が押圧位置から離間位置へと移動する。これにより、各押圧部材121による現像カートリッジ27の押圧が一斉に解除される。
5.駆動力伝達ユニット
また、このカラーレーザプリンタ1では、本体ケーシング2内において、プロセス部21(図1参照)を挟んで幅方向に対向する1対の側板399(図29参照)が設けられており、その1対の側板のうちの左側の側板399(図29には、この左側の側板399のみが示されている。)の外側面には、各現像カートリッジ27に駆動力を伝達するために、図19に示す駆動力伝達ユニット151が配置されている。
図19は、駆動力伝達ユニット151の右側上方から見た斜視図である。
駆動力伝達ユニット151は、側板399に取り付けられるホルダ152と、このホルダ152に保持される、4つの現像駆動ギヤ155、4つの駆動伝達部材としてのカップリング雄部材153、4つのばね191、4つのモータ154、4つの規制部材156、連結部材157およびレバー158とを備えている。
ホルダ152は、金属板からなり、前後方向に延びる側面視略矩形状の主板部221と、この主板部221の前端縁上部から側板399に向けて幅方向右方に延びる前板部222と、前板部222の先端縁(右端縁)から前方に延びる前固定部223と、主板部221の後端縁から側板399に向けて幅方向右方に延びる正面視略L字状の後板部224と、後板部224の先端縁(右端縁)の上下方向に互いに間隔を隔てた3つの位置に設けられ、それぞれ後方に延びる後固定部225と、主板部221の上端縁から側板399に向けて幅方向右方に延びる上板部226と、主板部221の下端縁から側板399に向けて幅方向右方に延びる下板部227と、下板部227の前後方向中央部から幅方向右方に延び、さらに下方に折れ曲がる断面略L字状の下固定部228とを一体的に備えている。
そして、このホルダ152は、前固定部223、後固定部225および下固定部228を側板399の外側面に当接させて、前固定部223、後固定部225および下固定部228のそれぞれに形成されるねじ孔229にねじを挿通し、各ねじを側板399にねじ込むことにより、側板399に取り付けられる。
図20は、図19に示す駆動力伝達ユニット151の左前方から見た斜視図であり、図21は、その左後方から見た斜視図であって、それぞれ、ホルダ152、モータ154および現像駆動ギヤ155を省略して示す。また、図22は、駆動力伝達ユニット151の右側上方から見た斜視図であり、カップリング雄部材153が退避している状態を示す。図23は、図22に示す駆動力伝達ユニット151の左前方から見た斜視図であり、図24は、その左後方から見た斜視図であって、それぞれ、ホルダ152、モータ154および現像駆動ギヤ155を省略して示す。さらに、図25は、カップリング雄部材153および現像駆動ギヤ155の正面図である。
各現像駆動ギヤ155は、ホルダ152の主板部159の側板399との対向面において、ドラムユニット26が本体ケーシング2に装着されたときに、そのドラムユニット26に装着された各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113と幅方向に対向する位置に、幅方向に延びる回転軸線を中心に回転自在に配置されている。また、各現像駆動ギヤ155は、図25に示すように、略円板状に形成され、外周に多数の外歯を有するギヤ本体193と、このギヤ本体193の中心に連結され、幅方向に延びる略円柱状の連結ボス194とを備えている。
各カップリング雄部材153は、前後方向に延びる直線上に並べて配置されている。各カップリング雄部材153は、現像駆動ギヤ155の連結ボス194が相対回転不能かつ幅方向(現像駆動ギヤ155の回転軸線方向)に摺動可能に挿入される本体部172と、この本体部172の現像駆動ギヤ155側の基端部から周囲に張り出す鍔部171と、本体部172の鍔部171とは反対側の先端部に設けられ、カップリング雌部材113に相対回転不能に結合する結合部195とを一体的に備えている。そして、各カップリング雄部材153は、現像カートリッジ27のカップリング雌部材113に連結される連結位置(図25(a)に示す位置)と、結合部195が側板399の幅方向外側に退避し、現像カートリッジ27のカップリング雌部材113との連結を解除する解除位置(図25(b)に示す位置)とに進退可能に設けられている。
各ばね191は、圧縮ばねからなり、各現像駆動ギヤ155の連結ボス194の周囲を巻回するように設けられている。そして、各ばね191は、一端が現像駆動ギヤ155のギヤ本体193に接続され、他端がカップリング雄部材153の本体部172に接続されて、カップリング雄部材153を連結位置に向けて付勢している。
各モータ154は、図19および図22に示すように、ホルダ152の主板部159の側板399との対向面において、現像駆動ギヤ155の後側に配置されている。また、各モータ154は、駆動軸が幅方向内側に突出するように配置されており、その駆動軸の先端には、それぞれ対応する現像駆動ギヤ155の外歯と噛合する入力ギヤ196が固定されている。
各規制部材156は、各カップリング雄部材153に対応づけて設けられ、各現像駆動ギヤ155に対して幅方向内側(右側)から対向配置されている。各規制部材156は、正面視略平行四辺形状の本体部310と、この本体部310の前面および後面の中央部からそれぞれ前後方向に突出する揺動軸312と、本体部310の上端部に形成され、後述する駆動伝達部材用直動カム301の傾斜面305および平坦面306に当接するカム面当接部313と、本体部310の下端部に延設された1対の係合部198とを一体的に備えている。1対の係合部198の間には、カップリング雄部材153の本体部172を挿通する略半円形状の切り欠き部197が形成されている。
そして、各規制部材156は、支持部材307により個別に揺動可能に支持されている。支持部材307は、各規制部材156に対応して4つ設けられている。各支持部材307は、前後方向に互いに一定間隔を隔てて並列に配置され、複数本のねじ311により、側板399のホルダ152との対向面(幅方向外側の面)に取り付けられている。そして、各支持部材307は、前後方向に対向する1対の側板317を備えており、この1対の側板317に規制部材156の両揺動軸312を回動可能に受け取ることによって、1対の側板317間に規制部材156を揺動可能に支持している。
また、各支持部材307は、図20などに示すように、後述する駆動伝達部材用直動カム301が上方に浮き上がるのを防止しつつ、その駆動伝達部材用直動カム301の前後方向の移動を案内するための上ガイド部314と、駆動伝達部材用直動カム301がばね191の反力により幅方向外側(ホルダ152側)に動くのを防止しつつ、上ガイド部314と協働して、その駆動伝達部材用直動カム301の前後方向の移動を案内するための側ガイド部315とを備えている。
さらに、各支持部材307は、前側の側板317から前方に延びるセンサ配置部309を一体的に備えている。このセンサ配置部309には、トナー収容室43(図1参照)内に収容されているトナーの残量を検出するための光センサ173の受光素子308が配置されている。
また、この駆動力伝達ユニット151は、前後方向に延びる駆動伝達部材用直動カム301が備えられている。
駆動伝達部材用直動カム301は、各支持部材307により共通に支持されて、前後方向(各規制部材156の揺動軸312とほぼ平行な方向)に直線移動可能に設けられている。そして、この駆動伝達部材用直動カム301は、前後方向に細長い矩形板状のレバー本体部302と、このレバー本体部302の前端部に結合されたギヤ部303と、レバー本体部302の側板399に対向する面から突出する略三角形板状のカム部304とを一体的に備えている。
ギヤ部303の上面には、後述するジョイント可動ギヤ404と噛合するラックギヤ136が形成されている。
カム部304は、各規制部材156に対応して4つ設けられており、レバー本体部302の側板399に対向する面において、前後方向に互いに等間隔を隔てて配置されている。そして、各カム部304は、前側左方から後側右方に向かって傾斜する傾斜面305と、この傾斜面305の後端縁からレバー本体部302の側板399に対向する面と平行に延びる平坦面306とを有している。
駆動伝達部材用直動カム301が最後方に押し込まれているときには、図19および図25(a)に示すように、各規制部材156が、各カム部304の前方において、レバー本体部302の側板399に対向する面に対向している。そして、各規制部材156は、離間位置に位置しており、この状態では、1対の係合部198がカップリング雄部材153の鍔部171に対してそのカップリング雄部材153の進退方向に対向している。
また、各規制部材156の1対の係合部198が各カップリング雄部材153の鍔部171から離間しており、各カップリング雄部材153が各ばね191の弾性力によって連結位置に進出されている。このとき、各色の現像カートリッジ27がドラムユニット26に装着され、そのドラムユニット26が本体ケーシング2に装着されていれば、各カップリング雄部材153が各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113に結合される。
この状態から、駆動伝達部材用直動カム301が前方に移動されると、各規制部材156のカム面当接部313が各カム部304の傾斜面305上を平坦面306に向かう方向に相対移動し、これに伴って、各規制部材156が揺動軸312を中心に揺動し、各規制部材156の係合部198の先端部が各カップリング雄部材153の鍔部171に当接する。そして、各規制部材156の係合部198が各カップリング雄部材153の鍔部171を各ばね191の弾性力に抗して解除位置に向けて押圧し、各カップリング雄部材153が連結位置から解除位置に向けて一斉に移動する。各規制部材156が押圧位置に移動されると、各規制部材156の係合部198の先端部が各カップリング雄部材153の鍔部171の上下方向中央部に当接し、各カップリング雄部材153は解除位置に位置した状態となる。これにより、各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113と各カップリング雄部材153との結合が一斉に解除される。
6.連動機構
そして、このカラーレーザプリンタ1では、フロントカバー9(図1参照)の開閉に伴って、押圧部材用直動カム124および駆動伝達部材用直動カム301が連動して移動するようになっている。すなわち、このカラーレーザプリンタ1は、図26および図27に示すように、フロントカバー9の開閉に伴って、押圧部材用直動カム124および駆動伝達部材用直動カム301を連動して移動させるための連動機構400を備えている。
図26および図27は、押圧機構120、駆動力伝達ユニット151および連動機構400の右前方から見た斜視図であり、図26は、フロントカバー9が開かれた状態を示し、図27は、フロントカバー9が閉じられた状態を示している。
上記したように、フロントカバー9は、1対のカバー支持部材398によって、本体ケーシング2(図1参照)の前方に傾倒して、着脱口8を開放する状態(図26に示す状態)と、本体ケーシング2の前面に沿って起立して、着脱口8を閉鎖する状態(図27に示す状態)とに開閉可能に支持されている。
各カバー支持部材398は、フロントカバー9の幅方向の端縁に固定されるカバー固定部397と、フロントカバー9が閉じられた状態において、カバー固定部397の下端縁に連続し、後方に向けて凸となる側面視略U字状に屈曲する屈曲部396とを一体的に備えている。また、右側のカバー支持部材398には、屈曲部396の幅方向外側の面に、後述する操作ギヤ部材408を操作するための操作部395が一体的に形成されている。この操作部395は、屈曲部396の屈曲点付近からフロントカバー9側に延びるように形成されている。そして、各カバー支持部材398は、屈曲部396の先端部から幅方向に延びる支持軸394が本体ケーシング2内の両側板399に回転自在に受け取られている。
連動機構400は、各押圧部材用直動カム124のギヤ部132のラックギヤ135と噛合する押圧部材駆動ギヤ401と、本体ケーシング2内の両側板399に回転自在に支持されて、各押圧部材駆動ギヤ401が相対回転不能に取り付けられる保持軸402と、保持軸402の両端部に相対回転不能に取り付けられる伝達ギヤ403と、保持軸402の左端部に取り付けられる伝達ギヤ403と噛合するとともに、駆動伝達部材用直動カム301のギヤ部303のラックギヤ136と噛合するジョイント可動ギヤ404と、保持軸402の右端部に取り付けられる伝達ギヤ403と噛合する中間ギヤ405と、この中間ギヤ405と噛合する入力ギヤ406と、側面視略扇形状に形成され、その周面に入力ギヤ406と噛合するギヤ407が形成された操作ギヤ部材408とを備えている。
ジョイント可動ギヤ404は、幅方向に延びる軸409が左側の側板399に回転自在に受け取られることにより、その軸409を中心に回転自在に設けられている。
中間ギヤ405および入力ギヤ406は、それぞれ幅方向に延びる軸410,411が右側の側板399に回転自在に受け取られることにより、それらの軸410,411を中心に回転自在に設けられている。
操作ギヤ部材408は、幅方向に延びる軸412が右側の側板399に回転自在に受け取られることにより、その軸412を中心に回転自在に設けられている。そして、操作ギヤ部材408は、フロントカバー9が開いた状態では、図26に示すように、ギヤ407が形成されている側と反対側の端部がカバー支持部材398の操作部395の上端部に対して上方から対向して接触し、ギヤ407の一端部で入力ギヤ406と噛み合っている。一方、フロントカバー9が閉じた状態では、図27に示すように、ギヤ407が形成されている側と反対側の端部がカバー支持部材398の操作部395の上端部に対して前方から対向し、ギヤ407の他端部で入力ギヤ406と噛み合っている。
このような構成により、フロントカバー9が開かれると、カバー支持部材398の操作部395が操作ギヤ部材408のギヤ407が形成されている側と反対側の端部を前方に押し、操作ギヤ部材408が軸412を支点に回転(図25および図26における時計回り方向)する。そして、操作ギヤ部材408の回転に伴って、入力ギヤ406が回転(図25および図26における反時計回り方向)し、その回転が中間ギヤ405を介して右側の伝達ギヤ403に伝達されて、この伝達ギヤ403とともに、保持軸402、各押圧部材駆動ギヤ401および左側の伝達ギヤ403が回転(図25および図26における反時計回り方向)する。その結果、各押圧部材用直動カム124が前方に移動されて、上述したように、各押圧部材121による現像カートリッジ27の押圧が一斉に解除される。また、左側の伝達ギヤ403の回転により、駆動伝達部材用直動カム301が前方に移動し、上述したように、各カップリング雄部材153が連結位置から解除位置に向けて一斉に移動して、各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113と各カップリング雄部材153との結合が一斉に解除される。
これとは逆に、フロントカバー9が閉じられると、カバー支持部材398の操作部395が操作ギヤ部材408のギヤ407が形成されている側と反対側の端部を後方に押し、操作ギヤ部材408が軸412を支点に回転(図25および図26における反時計回り方向)する。そして、操作ギヤ部材408の回転に伴って、入力ギヤ406が回転(図25および図26における時計回り方向)し、その回転が中間ギヤ405を介して右側の伝達ギヤ403に伝達されて、この伝達ギヤ403とともに、保持軸402、各押圧部材駆動ギヤ401および左側の伝達ギヤ403が回転(図25および図26における時計回り方向)する。その結果、各押圧部材用直動カム124が後方に移動されて、上述したように、各押圧部材121により現像カートリッジ27が一斉に押圧される。また、左側の伝達ギヤ403の回転により、駆動伝達部材用直動カム301が後方に移動し、上述したように、各カップリング雄部材153が連結位置から解除位置に向けて一斉に移動して、各現像カートリッジ27のカップリング雌部材113と各カップリング雄部材153との結合が一斉に解除される。
7.接離機構
さらに、このカラーレーザプリンタ1には、図28に示すように、現像カートリッジ27を、感光ドラム29に接触する接触位置と、感光ドラム29から離間する離間位置とに直線的に移動させるための接離機構500が備えられている。
図28は、接離機構500の右前側上方から見た斜視図である。
接離機構500は、4つの現像カートリッジ27を挟んで幅方向に対向配置され、前後方向に直線移動可能に設けられた1対の接離部材501と、この1対の接離部材501を同期して直線移動させるための同期移動機構502とを備えている。
図29は、左側の接離部材501の後端部付近の斜視図である。また、図30は、接離部材501による現像カートリッジ27の接離の様子を示す右側面図である。さらに、図31は、1つの現像カートリッジ27の近傍を示す右側面図である。
各接離部材501は、前後方向に細長い略板状に形成されており、その上面に側面視略台形状のカム部503を備えている。また、各接離部材501は、本体ケーシング2内の両側板399の内面に設けられて、前後方向に延びる断面略L字状の接離部材ホルダ504(図29参照)に摺動可能に保持されており、各現像カートリッジ27の現像フレーム36の両側壁107の上端部から幅方向外側に突出する突設部505に対して下方から対向している。
カム部503は、各突設部505に対応して4つ設けられている。各カム部503は、前側下方から後側上方に向かって傾斜する摺擦面506と、この摺擦面506の後端縁から接離部材501の上面と平行に延びる平坦な離間面507とを有している。
そして、4つのカム部503は、接離部材501の位置に応じて、図30(a)に示すように、すべての突設部505がそれぞれ対応するカム部503の前方に位置する状態と、図30(b)に示すように、ブラック現像カートリッジ27Kの突設部505のみが対応するカム部503の前方に位置し、その他の突設部505がそれぞれ対応するカム部503上に位置する状態と、図30(c)に示すように、すべての突設部505がそれぞれ対応するカム部503上に位置する状態とを取り得るように形成されている。
具体的には、4つのカム部503を前方から順に第1カム部503、第2カム部503、第3カム部503および第4カム部503とした場合に、第1カム部503、第2カム部503および第3カム部503は、同じ形状で、互いに等間隔を隔てて形成されている。そして、第4カム部503は、第3カム部503との間に、第1カム部503、第2カム部503および第3カム部503間の間隔よりも大きな間隔を隔てて配置され、第1カム部503、第2カム部503および第3カム部503の離間面507よりも前後方向に短い離間面507を有している。
同期移動機構502は、左側の接離部材501の直線移動に伴って、その左側の接離部材501から右側の接離部材501に直線移動のための駆動力を伝達する構成になっている。
すなわち、同期移動機構502は、左側の接離部材501の後端部上面に形成された左側ラックギヤ508と、この左側ラックギヤ508と噛合する左側ピニオンギヤ509と、右側の接離部材501の後端部上面に形成された右側ラックギヤ510と、この右側ラックギヤ510と噛合する右側ピニオンギヤ511と、左側ピニオンギヤ509および右側ピニオンギヤ511が相対回転不能に取り付けられる連結軸512と、左側の側板399に固定され、図示しないモータの駆動力を伝達するための伝達ギヤ550と、この伝達ギヤ550の回転力により一方向(図30における反時計回り)に回転されるクランクギヤ513と、クランクギヤ513の回転を左側の接離部材501の直線移動に変換するための変換部材514とを備えている。
左側ピニオンギヤ509および右側ピニオンギヤ511は、図30(a)に示すように、接離部材501が最後方位置に移動されたときに、それぞれ左側ラックギヤ508および右側ラックギヤ510の前端部でそれらに噛合し、図30(c)に示すように、接離部材501が最前方位置に移動されたときに、それぞれ左側ラックギヤ508および右側ラックギヤ510の後端部でそれらに噛合するように設けられている。
連結軸512は、両接離部材ホルダ504間に架設されて、それらの接離部材ホルダ504に回転可能に支持されている。
クランクギヤ513は、幅方向に延びる中心軸が側板399に回転自在に支持されており、その周面に伝達ギヤ550と噛合するギヤ515が形成されている。さらに。クランクギヤ513には、幅方向内側に向けて突出する後側突出軸516が形成されている。
また、左側の接離部材501の最後端部には、幅方向内側に向けて突出する前側突出軸517が形成されている。この前側突出軸517は、図30(a)および図30(c)に示すように、接離部材501が最後方位置および最前方位置にある状態で、後側突出軸516に対して平行をなした状態で前後方向に対向する。
変換部材514は、後側突出軸516および前側突出軸517に対して回転可能に接続されて、後側突出軸516と前側突出軸517との間に架設されている。
図30(a)に示すように、接離部材501が最後方位置に移動されている状態では、すべての現像カートリッジ27の突設部505がそれぞれ対応するカム部503の前方に位置し、接離部材501の上面がなす接触面518と対向し、すべての現像カートリッジ27が接触位置に移動されて、各現像カートリッジ27の現像ローラ39が対応する感光ドラム29に押圧されている。
この状態から、図示しないモータの駆動力により伝達ギヤ550が回転し、クランクギヤ513が図中反時計回りに回転されると、後側突出軸516の前方への移動に伴って、左側の接離部材501が前方に移動する。この左側の接離部材501の移動に伴って、左側ピニオンギヤ509が図中時計回りに回転し、この左側ピニオンギヤ509の回転が連結軸512を介して右側ピニオンギヤ511に伝達され、右側ピニオンギヤ511が左側ピニオンギヤ509と同方向に回転することにより、右側の接離部材501が前方に移動する。そして、図30(b)に示すように、クランクギヤ513が約90度回転されると、イエロー現像カートリッジ27Y、マゼンタ現像カートリッジ27Mおよびシアン現像カートリッジ27Cの突設部505がそれぞれ対応するカム部503の摺擦面506上を摺動した後、それらのカム部503の離間面507上に乗り上げ、ブラック現像カートリッジ27Kの突設部505のみが対応するカム部503の前方に位置した状態となる。これにより、イエロー現像カートリッジ27Y、マゼンタ現像カートリッジ27Mおよびシアン現像カートリッジ27Cが上方に持ち上げられて離間位置に移動し、それらに備えられる現像ローラ39が感光ドラム29から離間するとともに。ブラック現像カートリッジ27Mに備えられる現像ローラ39のみが感光ドラム29と接触した状態となる。
さらに、モータが駆動されて、クランクギヤ513が図中反時計回りに回転され、図30(c)に示すように、クランクギヤ513が約180度回転されると、接離部材501が最前方位置に移動されて、すべての現像カートリッジ27の突設部505がそれぞれ対応するカム部503の離間面507上に乗り上げて、各現像カートリッジ27が上方に持ち上げられて離間位置に移動され、それらに備えられる現像ローラ39が感光ドラム29から離間した状態となる。
その後さらに、モータが駆動されて、クランクギヤ513が図中反時計回りに回転されると、後側突出軸516の後方への移動に伴って、1対の接離部材501が連動して後方に移動する。そして、図30(c)に示す状態からクランクギヤ513が180度回転されると、図30(a)に示す状態に戻り、すべての現像カートリッジ27が接触位置に戻される。
図31に示すように、カム部503により現像カートリッジ27が持ち上げられるときには、カム部503の摺擦面506上を摺動する突設部505が摺擦面506から前方に向かう力を受ける。この突設部505が摺擦面506から受ける力は、この力を摺擦面506に平行な方向の力成分と、その摺擦面506に垂直な方向の力成分とに分解される。このカラーレーザプリンタ1では、各カム部503の摺擦面506の傾斜方向が、現像カートリッジ27の凸部119が支持部88(支持部96)に当接する方向と一致している。そのため、摺擦面506に平行な方向の力成分は、凸部119を支持部88に押し付ける方向の力となる。これにより、凸部119が支持部88に対して押し当てられ、現像カートリッジ27を安定した状態で接触位置から離間位置に移動させることができる。
以上のように、この実施形態によれば、1対の押圧機構120により現像カートリッジ27を押圧することにより、現像ローラ39を感光ドラム29に圧接させることができる。そして、押圧機構120は、ドラムユニット26ではなく、スキャナ部20の支持板24に設けられているので、感光ドラム29が劣化すると交換を余儀なくされる消耗品であるドラムユニット26のコストの低減を図ることができる。
また、この実施形態では、1対の押圧機構120は、スキャナ部20のスキャナユニット25を挟んで幅方向に対向配置されている。このように、1対の押圧機構120の間にスキャナユニット25を配置して、スペースを有効に利用することにより、装置の小型化を図ることができる。
さらに、1対の押圧機構120が共通の支持板24に取り付けられるので、それらの押圧機構120を別々の部材に取り付ける構成に比べて、各押圧機構120による押圧のバランスを容易に確保することができる。そのうえ、1対の押圧機構120が取り付けられる支持板24は、スキャナユニット25も支持しているので、部品の共用化を図ることができ、装置のさらなる小型化を図ることができる。
また、押圧機構120は、各現像カートリッジ27を個別の押圧部材121により押圧する構成であるが、押圧部材用直動カム124を直線移動させることにより、それらの押圧部材121を一斉に移動させることができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
しかも、各現像カートリッジ27に個別に駆動力を伝達するカップリング雄部材153を伝達位置と解除位置とに移動させるための駆動伝達部材用直動カム301が押圧部材用直動カム124と連動して直線移動し、このとき、押圧部材用直動カム124の直線移動に伴って、4つの押圧部材121が一斉に移動するとともに、駆動伝達部材用直動カム301の直線移動に伴って、4つのカップリング雄部材153が一斉に移動する。そのため、押圧部材用直動カム124および駆動伝達部材用直動カム301の一方を直線移動させることにより、4つの押圧部材121の移動と4つのカップリング雄部材153の移動とを一度に達成することができる。その結果、操作性のさらなる向上を図ることができる。
さらには、ドラムユニット26を本体ケーシング2に対して着脱させるときに開閉されるフロントカバー9の開閉に連動して、押圧部材用直動カム124が直線移動する。そのため、フロントカバー9の開閉のための操作と別に、押圧部材用直動カム124を直線移動させるための操作を必要とせず、また、押圧部材用直動カム124と駆動伝達部材用直動カム301とが連動するので、駆動伝達部材用直動カム301を直線移動させるための操作も不要とすることができる。その結果、操作性の一層の向上を図ることができる。
また、押圧機構120において、押圧部材121を押圧位置に向けて付勢するコイルばね123の中心線が押圧部材121の中心線とほぼ一致しているので、押圧部材121を押圧位置と離間位置との間で安定した姿勢で移動させることができる。
さらにまた、1対の接離部材501が備えられており、この接離部材501によって、現像カートリッジ27を現像ローラ39が感光ドラム29に接触する接触位置と感光ドラム29から離間する離間位置とに移動させることができる。そして、現像カートリッジ27において、押圧部材121による押圧位置と接離部材501の当接位置(突設部505)とが異なるので、現像カートリッジ27に対して局所的な力が加わることを防止することができる。
しかも、突設部505は、現像カートリッジ27の現像フレーム36の両側壁107から突出して設けられているので、押圧部材121による押圧位置を現像カートリッジ27の両側壁107の近傍とすることができる。そのため、現像カートリッジ27の比較的剛性が高い部分を押圧部材により押圧することができ、押圧部材121による現像カートリッジ27の安定した押圧を達成することができる。
また、押圧部材121が現像カートリッジ27を押圧する力の一部を利用して、現像カートリッジ27の凸部119を支持部88,96に押し付けることができる。そのため、現像カートリッジ27をドラムサブユニット28に対してより強固に位置決めすることができる。
本発明の画像形成装置としてのカラーレーザプリンタの一実施形態を示す側断面図である。 図1に示す現像カートリッジおよびドラムサブユニットの側断面図である。 図1に示すドラムユニット(2つの現像カートリッジが離脱した状態)の左前側上方から見た斜視図である。 図1に示すドラムユニット(1つの現像カートリッジが離脱した状態)の平面図である。 図4に示すドラムユニットの左側面図である。 図4に示すドラムユニットの左側上方から見た斜視図である。 図1に示すドラムユニット(1つの現像カートリッジが離脱し、左側の側板が取り外された状態)の平面図である。 図7に示すドラムユニットの左側面図である。 図7に示すドラムユニットの左側上方から見た斜視図である。 図1に示すドラムユニット(1つの現像カートリッジが離脱し、左側の側板およびサイドフレームが取り外された状態)の平面図である。 図10に示すドラムユニットの左側面図である。 図10に示すドラムユニットの左側上方から見た斜視図である。 図1に示すドラムユニットを上下左右方向に沿った切断面で切断したときの断面図である。 図1に示すスキャナ部の平面図である。 図14に示すスキャナ部の正面図である。 図14に示す押圧機構の右前側上方から見た斜視図である。 図16に示す押圧部材により現像カートリッジが押圧されている状態を示す側面図である。 図16に示す押圧部材が現像カートリッジから離間している状態を示す側面図である。 図1に示すカラーレーザプリンタに備えられる駆動力伝達ユニットの右側上方から見た斜視図である。 図19に示す駆動力伝達ユニットの左前方から見た斜視図であり、ホルダ、モータおよび現像駆動ギヤを省略して示す。 図19に示す駆動力伝達ユニットの左後方から見た斜視図であり、ホルダ、モータおよび現像駆動ギヤを省略して示す。 図19に示す駆動力伝達ユニットの右側上方から見た斜視図であり、カップリング雄部材が退避している状態を示す。 図22に示す駆動力伝達ユニットの左前方から見た斜視図であり、ホルダ、モータおよび現像駆動ギヤを省略して示す。 図22に示す駆動力伝達ユニットの左後方から見た斜視図であり、ホルダ、モータおよび現像駆動ギヤを省略して示す。 図19に示すカップリング雄部材および現像駆動ギヤの正面図である。 図1に示すカラーレーザプリンタに備えられる押圧機構、駆動力伝達ユニットおよび連動機構の右前方から見た斜視図であり、フロントカバーが開かれた状態を示す。 図1に示すカラーレーザプリンタに備えられる押圧機構、駆動力伝達ユニットおよび連動機構の右前方から見た斜視図であり、フロントカバーが閉じられた状態を示す。 図1に示すカラーレーザプリンタに備えられる接離機構の右前側上方から見た斜視図である。 図28に示す左側の接離部材の後端部付近の斜視図である。 図28に示す接離部材による現像カートリッジの接離の様子を示す右側面図である。 図28に示す1つの現像カートリッジの近傍の右側面図である。
符号の説明
1 カラーレーザプリンタ
2 本体ケーシング
9 フロントカバー
24 支持板
25 スキャナユニット
26 ドラムユニット
29 感光ドラム
39 現像ローラ
120 押圧機構
121 押圧部材
123 コイルばね
124 押圧部材用直動カム
153 カップリング雄部材
301 駆動伝達部材用直動カム
400 連動機構
501 接離部材

Claims (10)

  1. 装置本体と、
    各色に対応して設けられる複数の像担持体と、
    前記装置本体に対して着脱可能に装着され、前記複数の像担持体を並列に配置した状態で一体的に保持するタンデム型プロセスユニットと、
    各前記像担持体に対応して設けられ、前記タンデム型プロセスユニットに対して着脱可能に装着され、前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体をそれぞれ有する複数の現像カートリッジと、
    前記装置本体に設けられ、前記現像カートリッジが前記タンデム型プロセスユニットに装着された状態で、前記現像カートリッジを前記現像剤担持体が前記像担持体と接触する方向に押圧するための押圧機構とを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
  2. 前記押圧機構は、前記像担持体の並び方向と直交する方向に間隔を隔てて、2つ配置され、
    前記タンデム型プロセスユニットの上方であって、前記押圧機構間に配置され、前記像担持体の表面を光で走査して、当該表面に静電潜像を形成するための走査光学装置を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記装置本体は、前記走査光学装置を支持する支持板を備え、
    前記押圧機構は、前記支持板に取り付けられていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記押圧機構は、各現像カートリッジに対応して設けられ、前記現像カートリッジを押圧する押圧位置と前記現像カートリッジから離間する離間位置とに移動可能な押圧部材と、直線移動可能に設けられ、その直線移動に伴って、各前記押圧部材を前記押圧位置と前記離間位置とに移動させるための押圧部材用直動カムとを備えていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 各前記現像カートリッジに対応して設けられ、前記現像カートリッジへ駆動力を伝達する伝達位置と、前記現像カートリッジへの駆動力の伝達を解除する解除位置とに進退可能な複数の駆動伝達部材と、
    前記押圧部材用直動カムの移動方向と平行な方向に直線移動可能に設けられ、その直線移動に伴って、各前記駆動伝達部材を前記伝達位置と前記解除位置とに移動させるための駆動伝達部材用直動カムとを備え、
    前記押圧部材用直動カムおよび前記駆動伝達部材用直動カムは、互いに連動して移動することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記装置本体は、前記タンデム型プロセスユニットを着脱させるときに開閉される開閉カバーを備え、
    前記押圧部材用直動カムは、前記開閉カバーの開閉に連動して移動することを特徴とする、請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記押圧機構は、各前記押圧部材に対応して設けられ、前記押圧部材を前記押圧位置に向けて付勢するコイルばねを備え、
    前記コイルばねの中心線は、前記押圧部材の中心線とほぼ一致していることを特徴とする、請求項4ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体の並び方向に直線移動可能に設けられ、前記現像カートリッジに当接し、その直線移動に伴って、前記現像カートリッジを前記現像剤担持体が前記像担持体と接触する接触位置と前記像担持体から離間する離間位置とに移動させるための接離部材を備え、
    前記像担持体の並び方向と直交する方向において、前記現像カートリッジにおける前記押圧部材による押圧位置と前記現像カートリッジにおける前記接離部材の当接位置とが異なることを特徴とする、請求項4ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記押圧部材は、前記当接位置よりも前記像担持体の並び方向と直交する方向における内側の位置を押圧することを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記タンデム型プロセスユニットは、前記現像カートリッジを支持するための支持部を備え、
    前記押圧部材が前記現像カートリッジを押圧する力は、前記現像カートリッジを前記支持部に押し付ける方向の力成分を含むことを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
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