JPH0588418A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来プロセスカートリッジを画像形成装置本
体への装着は装置本体のＵ溝にプロセスカートリッジの
感光ドラムと同心の位置決めピンを嵌め、開閉カバーの
押圧バネで押さえている。このようにするとプロセスカ
ートリッジを駆動する駆動ギアの駆動力を受けるとプロ
セスカートリッジが安定しない。 【構成】 開閉カバー３０を閉めると連結桿１を介して
クランク２が回転し、くさび３を開閉カバー３０とプロ
セスカートリッジ１４間に押し込み、プロセスカートリ
ッジ１４を突き当て台４に押しつける。２０ａはＵ溝、
１４１は位置決めピンである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子写真法や静電記録方
法を採用するレーザビームプリンタ（以下ＬＢＰとい
う）、複写機等の画像形成装置に対して着脱されるプロ
セスカートリッジの装置本体に対する位置決めと固定装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】レーザビームプリンタや複写機等の画像
形成装置に於いては、その使用が長時間に及ぶと像担持
体である感光ドラムの交換、現像器の交換または現像剤
（トナー）の補給、帯電器の放電ワイヤの清掃、廃トナ
ーで一杯となったクリーニング器の交換、その他感光ド
ラム周りの機器の調整や交換が必要となる。

【０００３】しかしかかるメンテナンス作業はこれを行
なうには専門的技能、知識を有し一般のユーザには容易
ではなかった。

【０００４】そこで感光ドラム、現像器、一次帯電器、
クリーニング器、プロセス等の機器をカートリッジ容器
内に一体的に組み付け、プロセスカートリッジとして装
置本体に着脱自在に配置して、上記のプロセス機器につ
いてメンテナンスの必要が生じれば、プロセスカートリ
ッジ全体を交換してメンテナンスの容易化を図ったもの
が現実化されている。

【０００５】図４に示すようにプロセスカートリッジ１
４は筺体内部に外部から回転駆動されるように像担持体
の感光ドラム１０が回転自在に支持されている。この感
光ドラム１０の駆動は、感光ドラム１０の軸方向端部に
設けたドラムギア９に噛み合う装置本体側の駆動ギア２
３により行われるが、駆動ギア２３はドラムギア９の下
方に存在する。感光ドラム１０の周囲には一連の画像形
成工程を行なう機器が配設されている。即ち、図示矢印
方向に回転する感光ドラム１０を一様に帯電する一次帯
電器１３、一様に帯電した感光ドラム１０に露光されて
形成された潜像にトナーを供給する現像装置１１、転写
後の感光ドラム１０上の残トナーを除去するクリーニン
グ器１２が配設されている。現像装置１１は現像スリー
ブ１５を備えた現像装置本体１６と該本体１６へトナー
を補給するトナー容器１７を備える。又クリーニング器
１２は感光ドラム１０上の残トナーをかき取るクリーニ
ングブレード１８、及びかき取った廃トナーを内部へ導
くスクイシート１９とそれらを固定した廃トナー容器２
２を備える。又、装置本体へ装着状態において感光ドラ
ム１０の下方に転写ローラ２４が感光ドラム１０を押圧
するように配されている。

【０００６】そして、プロセスカートリッジ１４は画像
形成装置本体に対して簡便に出し入れすることができ、
該プロセスカートリッジ１４を本体に挿入する際開閉カ
バー３０を閉めることにより初めて位置決めされること
が一般的であった。従来図３に示すようにプロセスカー
トリッジ１４は本体開閉カバー３０を開け、該カバー３
０に設けられたガイド部材３１の中に置かれる。この際
プロセスカートリッジ１４は開閉カバー３０に浮動支持
されているだけで位置決めされず、該カバー３０に一端
が固定された押圧バネ３２も作用しない。そこで開閉カ
バー３０を完全に閉じると（図４）、プロセスカートリ
ッジ１４の感光ドラム１０の回転中心に設けたドラム位
置決めピン１４１が本体フレーム２０のＵ溝２０ａに嵌
合し、プロセスカートリッジ１４は本体に対して感光ド
ラム１０中心を基準として位置決めされ、装置本体の回
り止めで姿勢が定められる。

【０００７】さらにプロセスカートリッジ１４は四方に
配置された押圧バネ３２により下向きの力が加えられる
ため駆動後もその姿勢を保持すると同時に、トルク変
動、負荷変動等によりプロセスカートリッジ１４に加わ
るモーメント変化も押圧バネ３２のたわみにより吸収さ
れる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例ではプロセスカートリッジ１４を感光ドラム１０の中
心のみで支持し、プロセスカートリッジ１４自体の回転
止め、及びプロセスカートリッジ１４の姿勢保持を四方
に設けられた押圧バネ３２によって行なっているため以
下のような問題があった。

【０００９】プロセスカートリッジ１４は装置本体側の
駆動ギア２３により感光ドラム１０に取り付けたドラム
ギア９が回転駆動される。従って、図５のようにプロセ
スカートリッジ１４全体には感光ドラム１０を中心とし
てモーメントＭが加わる。その際負荷変動、トルク変動
などによりプロセスカートリッジ１４は振動を起こし押
圧バネ３２がたわみながらそれを吸収するのでプロセス
カートリッジ１４の姿勢が不安定になる。また押圧バネ
３２（特に板バネの場合）の押圧力のバラツキなどによ
り機械ごとの姿勢保持能力が異なり大量生産を行なった
場合、安定した画像が得られなくなるという問題があっ
た。

【００１０】つまりトルク変動などにより駆動ギア２３
とドラムギア９の噛み合い圧力角方向の力による感光ド
ラム１０を持ち上げる力が変動するので上述のように押
圧バネ３２だけでは吸収しきれず装置本体に対する感光
ドラム１０の位置が安定しない。これにより装置本体の
感光ドラム１０を駆動する駆動ギア２３とドラムギア９
の心間距離が変化すると共にプロセスカートリッジ１４
がドラム位置決めピン１４１を中心に傾くために感光ド
ラム１０は回転ムラを起こす。さらに転写ローラ２４を
使用したときには転写ローラ圧が不安定になり、これら
によって印字精度に悪影響を及ぼす。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明によればドラム中
心位置決め部の他にプロセスカートリッジを剛体のクラ
ンプ部材で固定する装置を設け、本体作動時にプロセス
カートリッジ全体に加わるモーメント、浮き上げ力を弾
性部材を介さず直に受けとめることで前述の諸問題を解
決しようというものである。

【００１２】かかる本発明の第１の発明は像担持体と像
担持体の周囲に配された少なくとも一つの画像形成工程
を行うプロセス機器を備え、装置本体に着脱可能なプロ
セスカートリッジを有し、該プロセスカートリッジの像
担持体の位置決め部材と装置本体のプロセスカートリッ
ジ位置決め部が嵌合することで装置本体に対する像担持
体の位置が決定される画像形成装置において、プロセス
カートリッジの枠体部分を剛体のクランプ部材で固定す
る装置を持つことを特徴とする画像形成装置である。

【００１３】かかる本発明の第２の発明はプロセスカー
トリッジの枠体部分を剛体のクランプ部材で固定する装
置を装置本体側に持つことを特徴とする第１の発明に記
載の画像形成装置である。

【００１４】かかる本発明の第３の発明はプロセスカー
トリッジの枠体部分を剛体のクランプ部材で固定する装
置をプロセスカートリッジ側に持つことを特徴とする第
１の発明に記載の画像形成装置である。

【００１５】かかる本発明の第４の発明はプロセスカー
トリッジはクリーニング器を備え、プロセスカートリッ
ジの枠体部分がクリーニング器の配設部分であることを
特徴とする第２の発明又は第３の発明に記載の画像形成
装置である。

【００１６】かかる本発明の第５の発明はプロセスカー
トリッジは現像器を備え、プロセスカートリッジの枠体
部分が現像器の配設部分であることを特徴とする第２の
発明又は第３の発明に記載の画像形成装置である。

【００１７】かかる本発明の第６の発明はプロセスカー
トリッジはトナー容器を備え、プロセスカートリッジの
枠体部分がトナー容器の配設部であることを特徴とする
第２の発明又は第３の発明に記載の画像形成装置であ
る。

【００１８】かかる本発明の第７の発明はプロセスカー
トリッジの枠体部分がクリーニング器の廃トナー容器の
配設部分であることを特徴とする第２の発明又は第３の
発明に記載の画像形成装置である。

【００１９】かかる本発明の第８の発明はプロセスカー
トリッジの枠体部分を剛体のクランプ部材で固定する装
置がプロセスカートリッジの装置本体の有無を検知する
手段を備えたことを特徴とする第１の発明から第７の発
明の何れか１つに記載の画像形成装置である。

【００２０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。

【００２１】「実施例１」図１は本発明を最もよく表わ
す図面でありプロセスカートリッジ１４をＬＢＰの装置
本体に装着し、開閉カバー３０を閉じた状態の断面図で
ある。同図においてプロセスカートリッジ１４は像担持
体である感光ドラム１０、現像装置１１、一次帯電器１
３、クリーニング器１２を備え、これらは従来例と同様
であるので同符号を付し説明を省略する。又、装置本体
の本体フレーム２０、Ｕ溝２０ａ、開閉カバー３０等も
従来例と同様である。

【００２２】クリーニング器１２下方においてプロセス
カートリッジ１４の下面の当接面１４ａに当接する突き
当て台４が装置本体に設けられ、開閉カバー３０を装置
本体に枢着している軸２１のある根本側とプロセスカー
トリッジ１４のクリーニング器１２の上方に出入り自在
なくさび３が設けてある。くさび３は装置本体のガイド
５に滑合するロッド６を備え、ロッド６とクランク２間
はリンク８により連結されている。クランク２は装置本
体に回転自在に支持され（支持方法は示されない）る。
クランク２と開閉カバー３０間は両端をピン結合した連
結桿１により連結れている。

【００２３】開閉カバー３０が閉じることにより連結桿
１が下方へ押され、クランク２を矢印方向に回転させ、
リンク８は右行し、リンク８の右行により、ロッド６は
右行し、プロセスカートリッジ押さえくさび３をプロセ
スカートリッジ１４と開閉カバー３０の間に押し込む。
これによりプロセスカートリッジ１４は突き当て台４に
押しつけられクランプされる。

【００２４】開閉カバー３０を開けると連結桿１は上方
へ引かれ、クランク２は図示矢印と逆方向に回転し、く
さび３を左行させ、くさび３は開閉カバー３０とプロセ
スカートリッジ１４間から外に出る。

【００２５】ちなみにプロセスカートリッジ１４をクラ
ンプする場所だが、本実施例では感光ドラム１０を直接
支持している部材であるクリーニング器１２の廃トナー
容器２２をクランプしているが、その場所は現像装置本
体１６でもトナー容器１７でも良い。

【００２６】「実施例２」次に図２は実施例２を示す図
であり、プロセスカートリッジ１４を装置本体に装着す
る際、開閉カバー３０が完全に閉じられた時にセンサー
（図示せず）が検知してスイッチが入り、装置本体に設
けたクランプ用モータ４０が回転し、モータ４０に取付
けたスクリュー４１をねじ込まれたプロセスカートリッ
ジ押さえ板４２をガイド（図示せず）に沿って進め、プ
ロセスカートリッジ１４を突き当て台４に向って押さえ
て、プロセスカートリッジ１４を完全にクランプし固定
する。クランプ用モータ４０はプロセスカートリッジ１
４の押さえ付け力が所定の力になるように決められた規
定のトルクになつたときにセンサー（図示せず）によっ
て停止するように設定してある。また、開閉カバー３０
が開けられたときはクランプ用モータ４０は逆転しクラ
ンプを解除しプロセスカートリッジ１４の交換が可能と
なる。この時プロセスカートリッジ１４の固定には弾性
部材を使用していないので本体作動時におけるトルク変
動等による振動も発生しない。

【００２７】「実施例３」図６は本発明の実施例を表わ
す図面でありプロセスカートリッジを本体に装着し、開
閉カバーを閉じた状態の断面図である。

【００２８】プロセスカートリッジ１４を装置本体に装
着する際、ソレノイド６０の先端に取付けられた締め付
けくさび６１と突き当て台４によってプロセスカートリ
ッジ１４を完全にクランプし固定する。つまりソレノイ
ド６０は開閉カバー３０に多の実施例と同じように連動
していて開閉カバー３０が閉じたとき作動して締め付け
くさび６１がプロセスカートリッジ１４をクランプす
る。この時プロセスカートリッジ１４の固定には弾性部
材を使用していないので本体稼働時におけるトルク変動
等による振動も発生しない。

【００２９】さらにソレノイド６０はソレノイド６０が
行ききらないうちに止ったらプロセスカートリッジ１４
が有り、行ききってしまったらプロセスカートリッジ１
４なしと言う具合に調節されたセンサーが内蔵されてい
て（図示せず）プロセスカートリッジ１４の有無検知も
兼ねている。

【００３０】「実施例４」図７は本発明の他の実施例を
表わす図面でありプロセスカートリッジを本体に装着
し、開閉カバーを閉じた状態の断面図である。

【００３１】同図においてプロセスカートリッジ１４が
装置本体に挿入されるとプロセスカートリッジ１４内の
クランプ用モータ７０が作動し、モータ７０に取り付た
スクリュー７１がスクリュー７１の先端にねじ込んだク
ランプ板７２を送り出し開閉カバー３０に突き当てる。
これによりプロセスカートリッジ１４は突き当て台４と
開閉カバー３０との間で完全にクランプされる。クラン
プ用モータ７０は装置本体から電源を供給されており、
開閉カバー３０が閉じると、作動する仕組みになってい
る。尚、クランプ板７２は回転しないように案内されて
いる（ガイドは不図示）。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように、プロセスカートリ
ッジを剛体の部材で押圧してクランプする装置を設ける
ことにより、装置本体作動時におけるトルクや負荷変動
によるプロセスカートリッジの姿勢を安定させることが
でき、さらにプロセスカートリッジの振動を押さえるこ
とができる。これによりピッチムラのない高画質な画像
が得られる。

【００３３】また、プロセスカートリッジをしっかりと
クランプすることにより、プロセスカートリッジ自身の
剛性を適度に上げることにもなり、今までプロセスカー
トリッジの剛性が弱いために起こっていたプロセスカー
トリッジ内で感光ドラムの回転時の位置ズレや振動を押
さえる効果もある。

【００３４】以上の効果により発明の課題を解決でき印
字精度の向上ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施した実施例１のＬＢＰの断面図の
内プロセスカートリッジを本体に装着部分を示した縦断
面図である。

【図２】第２実施例の縦断面図である。

【図３】従来例の縦断面図である。

【図４】従来例の縦断面図である。

【図５】プロセスカートリッジにかかるモーメントを示
した縦断面図である。

【図６】第３実施例の縦断面図である。

【図７】第４実施例の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 連結桿 ２ クランク ３ プロセスカートリッジ押さえくさび ４ プロセスカートリッジ突き当て台 １４ プロセスカートリッジ ２０ 本体フレーム ２０ａ Ｕ溝 ３０ 開閉カバー

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成４年９月２２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】発明の名称

【補正方法】変更

【補正内容】

【発明の名称】 画像形成装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宍戸 一男 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 実 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野村 義矢 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 日下田 明 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 像担持体と像担持体の周囲に配された少
   なくとも一つの画像形成工程を行うプロセス機器を備
   え、装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを有
   し、該プロセスカートリッジの像担持体の位置決め部材
   と装置本体のプロセスカートリッジ位置決め部が嵌合す
   ることで装置本体に対する像担持体の位置が決定される
   画像形成装置において、プロセスカートリッジの枠体部
   分を剛体のクランプ部材で固定する装置を持つことを特
   徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 プロセスカートリッジの枠体部分を剛体
   のクランプ部材で固定する装置を装置本体側に持つこと
   を特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 プロセスカートリッジの枠体部分を剛体
   のクランプ部材で固定する装置をプロセスカートリッジ
   側に持つことを特徴とする請求項１に記載の画像形成装
   置。
4. 【請求項４】 プロセスカートリッジはクリーニング器
   を備え、プロセスカートリッジの枠体部分がクリーニン
   グ器の配設部分であることを特徴とする請求項２又は３
   に記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】 プロセスカートリッジは現像器を備え、
   プロセスカートリッジの枠体部分が現像器の配設部分で
   あることを特徴とする請求項２又は３に記載の画像形成
   装置。
6. 【請求項６】 プロセスカートリッジはトナー容器を備
   え、プロセスカートリッジの枠体部分がトナー容器の配
   設部分であることを特徴とする請求項２又は３に記載の
   画像形成装置。
7. 【請求項７】 プロセスカートリッジの枠体部分がクリ
   ーニング器の廃トナー容器の配設部分であることを特徴
   とする請求項２又は３に記載の画像形成装置。
8. 【請求項８】 プロセスカートリッジの枠体部分を剛体
   のクランプ部材で固定する装置がプロセスカートリッジ
   の装置本体の有無を検知する手段を備えたことを特徴と
   する請求項１から７の何れか１つに記載の画像形成装
   置。