JP2007100540A - 内燃機関のバランサ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の小型化が図られる内燃機関のバランサ機構を提供する。
【解決手段】クランクシャフト12と連動して回転するバランサシャフト34と、バランサシャフト34に設けられてバランサシャフト34と一体に回転し、ピストン11の往復動に伴う振動を打ち消すバランサウェイトとを有し、クランクケース12Aが上部および下部ケース半体3B,4Aを接合して形成され、上部ケース半体3Aがシリンダブロック3と結合され、上部および下部ケース半体3B,4Aの接合面12Cが側断面視においてシリンダ軸11Aの傾斜により略上下に延びて形成されており、バランサシャフト34をクランクシャフト12の下方に位置させるとともに、クランクシャフト12およびバランサシャフト34を、上部および下部ケース半体3B,4Aにより挟んで支持して中心軸12d,34dを接合面上に位置させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダ室内を往復動するピストンと、ピストンと連動して回転するクランクシャフトとから構成される内燃機関のバランサ機構に関する。
このような内燃機関においては、ピストンの往復動に伴って振動が発生する。この振動を取り除くために、重量物であるバランサウェイトをピストンの往復動に同期して回転させることにより振動の打ち消しが図られる(例えば特許文献1参照)。バランサウェイトは、回転自在に配設されたバランサシャフト上に設けられ、クランクシャフトと連動して、すなわち、ピストンの往復動に同期して回転するようになっている。
特許第2860793号公報
しかしながら、特許文献1によると、従来のバランサウェイトは、バランサウェイトのみが取り付けられる専用のバランサシャフトに取り付けられていた。このため、バランサシャフトに加え、バランサシャフトを回転駆動するためのギヤ列や、バランサシャフトを回転自在に支持するための支持部材などを専用に必要とし、部品点数の増加を招くおそれがあるとともに、これらを配置するための専用のスペースをハウジングの内部に確保しなければならず、内燃機関の全体が大型化するおそれがあった。
このような課題に鑑み、本発明は、内燃機関の小型化を図ることができる内燃機関のバランサ機構を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る内燃機関のバランサ機構は、ピストンと、内部に形成されるシリンダ室内にピストンが往復動自在に配設されてシリンダ室の軸を略水平方向に傾斜して配設されるシリンダブロックと、シリンダブロックに結合されたクランクケースの内部空間に収容されてピストンと連動して回転するクランクシャフトと、クランクシャフトと連動して回転するバランサシャフトと、バランサシャフトに設けられてバランサシャフトと一体に回転し、ピストンの往復動に伴う振動を打ち消すバランサウェイトとから構成される内燃機関のバランサ機構において、クランクケースを上部および下部ケース半体を接合して形成し、上部ケース半体をシリンダブロックと結合し、上部および下部ケース半体の接合面が側面視において略上下に延びて形成され、バランサシャフトをクランクシャフトの下方に位置させるとともに、クランクシャフトおよびバランサシャフトを、上部および下部ケース半体により挟んで支持して中心軸を接合面上に位置させている。
また、下部ケース半体の下方に潤滑油を蓄えるオイルパンを結合し、下部ケース半体の内部空間に、バランサシャフトの後方に位置して配設されるポンプシャフトと、バランサシャフトの回転をポンプシャフトに伝達するポンプ伝動機構とを設け、ポンプシャフトに、ポンプシャフトの回転により駆動されてオイルパン内の潤滑油を圧送するオイルポンプを設けることが好ましい。さらに、ポンプシャフトに、ポンプシャフトの回転により駆動されてシリンダ室の周囲に形成されたウォータージャケットに冷却水を供給するウォーターポンプを設けることが好ましい。
また、内燃機関を、シリンダヘッドの内部に回転自在に取り付けられて回転に応じて燃焼室に対する吸排気を行わせるためのバルブを作動させるカムシャフトと、クランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するカム伝動機構とを備えて構成し、カム伝動機構を、クランクシャフトに設けられたカム駆動ギヤと、クランクシャフトおよびカムシャフトの間に設けられたアイドルシャフトと、アイドルシャフトに設けられてカム駆動ギヤと一体に回転するアイドルギヤ列と、アイドルシャフトおよびカムシャフトの間に設けられてアイドルギヤ列の回転をカムシャフトに伝達するチェーン伝動機構とから構成し、バランサシャフトとアイドルシャフトとを共用し、バランサウェイトとアイドルギヤ列を構成するギヤとを同軸上に配置することが好ましい。
このように構成される本発明に係る内燃機関のバランサ機構によると、バランサウェイトが取り付けられるバランサシャフトがクランクシャフトの下方に配設されるとともに、クランクシャフトおよびバランサシャフトがクランクケースを構成する上下ケース半体より挟まれて支持され、互いの中心軸がケース半体の接合面上に位置している。これにより、クランクシャフトおよびバランサシャフトの軸受構造を簡素化できるとともに、下部ケース半体の下方、すなわち、バランサシャフトの後方にデッドスペースが形成される。この新たに形成されるスペースに内燃機関を構成する装置、機構、補機などや、内燃機関からの動力を伝達する動力伝達機構などを配設することが可能になり、内燃機関の全体の小型化が図られる。
また、下部ケース半体の下部に潤滑油を蓄えるためのオイルパンを結合し、下部ケース半体の内部空間においてバランサシャフトの後方にバランサシャフトの回転が伝達されて駆動されるポンプシャフトを配設し、ポンプシャフトの回転により駆動されて潤滑油を圧送するオイルポンプをポンプシャフトに設けている。このポンプシャフトが配設されるスペースは、下部ケース半体の内部において下方に位置しており、オイルパンと近接している。したがって、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプに供給するための配管構造をコンパクトに構成できる。
さらに、冷却水を圧送するウォーターポンプをオイルポンプが取り付けられるポンプシャフトに設けると、両ポンプのポンプシャフトが共用されるため、ポンプシャフトおよびポンプシャフトを駆動するための伝動機構を省略でき、部品点数の削減と内燃機関の全体の小型化がより一層図られる。
また、カム伝動機構を構成するアイドルシャフトにバランサウェイトを設けると、アイドルシャフトとバランサシャフトとが共用される。このため、専用のシャフト、軸受構造およびギヤ列を省略してバランサ機構を構成でき、部品点数の削減が図られる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、図中の矢印Uの向きを上方、矢印Fの向きを前方、矢印Rの向きを右方とする。図1〜図15には、本発明に係る内燃機関のブリーザ構造を備えたパワーユニットPUを示している。このパワーユニットPUは、エンジンEと動力伝達機構TMとからなり、スクータ型の二輪車に配設される。
パワーユニットPUは、ヘッドカバー1と、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、ロアケース4と、サイドカバー5と、ベベルギヤケース6とから構成され、これら各部材1〜6が結合されてハウジングHを形成しており、ハウジングHの内外にパワーユニットPUを構成する各種の装置や機構、補機などが配設される。図1,図3に示すようにエンジンEは、ヘッドカバー1と、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、ロアケース4と、サイドカバー5とから構成された4ストローク・並列3気筒・DOHC型の内燃機関である。図4に示すように動力伝達機構TMは、ロアケース4と、サイドカバー5と、ベベルギヤケース6とから構成される。
エンジンEについて説明する。シリンダブロック3は、左右に並ぶ3つのシリンダボア3a,3b,3cを内部に形成するシリンダ部3Aと、上下割りのクランクケース12Aの上側半体を形成する上クランクケース部3Bとが一体の大型のハウジング部材になっている。シリンダブロック3は、シリンダ軸11Aを前傾させて二輪車に配設され、シリンダ部3Aを前方に位置させ、上クランクケース部3Bを後方に位置させる。各シリンダボア3a〜3cには、ピストン11がシリンダ軸11A方向に摺動自在に配設される。
ロアケース4は、上下割りのクランクケース12Aの下側半体を形成する下クランクケース部4Aと、動力伝達機構TMを内部に収容するミッションケース部4Bとが一体の大型のハウジング部材になっており、下クランクケース部4Aを上クランクケース部3Bと接合してシリンダブロック3の後方に結合される。このように、本構成例のクランクケース12Aは、シリンダブロック3の上クランクケース部3Bとロアケース4の下クランクケース部4Aとからなり、クランクケース12Aの内部にクランク室12Bが形成され、このクランク室12Bにクランクシャフト12が収容されて回転自在に支持される。なお、シリンダブロック3の上クランクケース部3Bと、ロアケース4の下クランクケース部4Aおよびミッションケース部4Bとは右側面が開放されており、図9,図10に示すサイドカバー5がこれらの右側面を覆って結合される。
なお、シリンダブロック3およびロアケース4は、上クランクケース部3Bおよび下クランクケース部4Aの外周縁をボルトにより締結して結合される。さらに、図3,図7,図8,図12に示すように、下クランクケース部4Aの隔壁4aから接合面12Cに直交する方向に延びてクランクボルト挿入孔4bが形成されており、接合面12Cにおいてクランクジャーナル部12Dの両側に開口している。上クランクケース部3Bには、下クランクケース部4Aとの結合によりクランクボルト挿入孔4bと整合する位置のそれぞれに、クランクボルト挿入孔3hが接合面12Cと直交する方向に延びて形成され、両クランクケース部3B,4Aのクランクボルト挿入孔3h,4bは同軸上で連通されている。なお、上クランクケース部3Bのクランクボルト挿入孔3hにおいては、雌ねじが形成されている。また、図8に示すように、アイドルジャーナル部12Eの両側にも両クランクケース部3b,4Aを接合面12Cの直交する方向に連通してアイドルボルト挿入孔3i,4cが形成されており、上クランクケース部3Bのアイドルボルト挿入孔3iには雌ねじが形成されている。
シリンダブロック3およびロアケース4を結合するときには、クランクシャフト12および後述の第1アイドルシャフト34がジャーナル部12D,12Eにより支持された状態にし、下クランクケース部4Aの隔壁4aからクランクボルト挿入孔4bにスタッドボルト96が挿入され、各クランクジャーナル部12Dの締付が行われる。同様に下クランクケース部4Bのアイドルボルト挿入孔4cから図示しないスタッドボルトを挿入し、各アイドルジャーナル部12Eの締付が行われる。このようにスタッドボルトを用いた結合により、組付作業が簡単になる。
シリンダブロック3およびロアケース4は、シリンダ軸11Aが鉛直方向に延びる向きではシリンダブロック3とロアケース4との接合面12Cが水平方向に延びて形成されるが、本構成例ではシリンダ軸11Aを前傾させて配設されるため、図2に示すように接合面12Cが側面視において前下方から後上方に向けて傾斜した略上下方向に延びて形成される。また、クランクシャフト12は、中心軸12dが左右方向に延びて配設され、中心軸12dを接合面12C上に位置させて配設される。
図3に示すようにクランクシャフト12は、ウェブ12bを一体に成形した4つのジャーナル12aと、ウェブ12b,12b間を連結する3つのクランクピン12cとから構成される。ピストン11は、対応するクランクピン12cとコンロッド13を介して連結される。これにより、ピストン11の往復動とクランクシャフト12の回転とが連動し、ピストン11が一往復するとクランクシャフト12が一回転する。
また、クランクシャフト12の右端部には、フライホイールマグネト99が取り付けられる。フライホイールマグネト99は、マグネトが取り付けられてクランクシャフトと一体に回転するアウタ部99aと、コイルが取り付けられてサイドカバー5に固定されるインナ部99bとからなり、クランクシャフト12が回転するとマグネトとコイルとにより電磁誘導を生じさせて交流発電を行い、二輪車の電気系に電力が供給される。
シリンダヘッド2は、シリンダブロック3のシリンダ部3Aの前部に結合される。シリンダヘッド2の内壁面と、ピストン11の上面と、シリンダボア3a〜3cの内周面とにより囲まれて各シリンダボア3a〜3cに対応する3つの燃焼室9が形成される。シリンダヘッド2には、図示しない点火プラグが先端部を各燃焼室9に臨ませた状態で取り付けられる。
シリンダヘッド2には、各燃焼室9に開口する吸気口21および排気口24が形成されている。また、シリンダヘッド2の内部には、一端が吸気口21に連通されて他端が外部に連通される吸気通路22と、一端が排気口24に連通されて他端が外部に連通される排気通路25とが形成されている。吸気通路22の外部接続口23には、図示しない吸気マニホールドが取り付けられており、吸気マニホールドの上流側には燃料噴射弁を備えた吸気装およびエアクリーナが取り付けられている。排気通路25の外部接続口26は、図示しない排気マニホールドが取り付けられており、この排気マニホールドを介して外部に連通される。
また、シリンダヘッド2の前部にはヘッドカバー1が結合され、ヘッドカバー1およびシリンダヘッド2により囲まれて動弁室10が形成されている。なお、ヘッドカバー1の頂部に設けられた開口から上記点火プラグが取り付けられる。動弁室10には、吸気口21を開閉する吸気バルブ14および排気口24を開閉する排気バルブ15が設けられている。両バルブ14,15は、バルブスプリング14a,15aにより、常には吸気口21および排気口24を閉じる方向に付勢されている。
動弁室10には、シリンダヘッド2とヘッドカバー1との間にカムシャフトホルダ7が介設され、カム18,19が一体に成形された吸気および排気カムシャフト16,17が、シリンダヘッド2およびカムシャフトホルダ7により挟まれて回転自在に支持されている。吸気カムシャフト16のカム18は、吸気バルブ14の上端に当接し、排気カムシャフト17のカム19は、排気バルブ15の上端に当接している。両カムシャフト16,17が回転すると、吸気および排気バルブ14,15は、カム18,19によりバルブスプリング14a,15aの付勢力に抗して押し下げられ、吸気バルブ14が吸気口21を開放し、排気バルブ15が排気口24を開放する。吸気口21が開放されると吸気系からの混合気が燃焼室9に供給され、排気口24が開放されると燃焼室9の内部の既燃ガスが排気通路26に導かれて外部に排出される。吸気および排気バルブ14,15は、カムシャフト16,17が一回転すると所定のタイミングで一回開弁する。
両カムシャフト16,17は、クランクシャフト12の回転がカム伝動機構30により伝達されて回転する。図2,図5に示すようにカム伝動機構30は、クランクシャフト12の回転をアイドルシャフト32に設けられたアイドルギヤ列33により伝達し、さらにアイドルギヤ列33の回転をチェーン伝動により両カムシャフト16,17に伝達する。本構成例では、アイドルシャフト32は、第1および第2のアイドルシャフト34,35からなり、アイドルギヤ列33は第1〜第3のアイドルギヤ36〜38からなる。
カム伝動機構30は、クランクシャフト12の右端部に設けられてクランクシャフト12と一体に回転するカムドライブギヤ31と、クランクシャフト12と平行に配設されて回転自在に支持された第1アイドルシャフト34と、クランクシャフト12と平行に配設されて固定軸とされた第2アイドルシャフト35と、第1アイドルシャフト34に一体成形されてカムドライブギヤ31と噛合する第1アイドルギヤ36と、第1アイドルシャフト34に設けられて第1アイドルシャフト34と一体に回転する第2アイドルギヤ37と、第2アイドルシャフト35上を回転自在に設けられて第2アイドルギヤ37と噛合する第3アイドルギヤ38と、第2アイドルシャフト35上を回転自在に設けられて第3アイドルギヤ38と一体に回転するカムドライブスプロケット39と、吸気カムシャフト16に設けられて吸気カムシャフト16と一体に回転する第1カムドリブンスプロケット40と、排気カムシャフト17に設けられて排気カムシャフト17と一体に回転する第2カムドリブンスロケット41と、3つのスプロケット39〜41の間に掛け渡されるカムチェーン42とから構成される。
なお、第3アイドルギヤ38は、カムドライブスプロケット39とダンパを介して一体になっており、カムドライブスプロケット39と連動して回転する。また、カムチェーン42は、図6にも示すように右シリンダボア3cの右方に位置してシリンダブロック3およびシリンダヘッド2の内部を連通して形成されたチェーン室30a内に配設される。なお、チェーン室30a内にはカムチェーン42の外側から接触する接触部材43,43が配設される。また、シリンダヘッド2の外側からカムチェーンテンショナ44が取り付けられており、チェーン室30a内に配置されたカムチェーンテンショナ44の押圧部44aが接触部材43を押圧してカムチェーン42に張力を作用させ、カムチェーン42のたるみを抑えている。
第1および第2アイドルシャフト34,35は、クランクシャフト12に対して下方に位置しており、第2アイドルシャフト35は第1アイドルシャフト34に対して前方に位置している。クランクシャフト12は、クランクケース12Aの接合面12Cに形成された4つのクランクジャーナル部12Dによりジャーナル12aが支持されて回転自在になっており、上記の通り中心軸12dを接合面12C上に位置させている。また、第1アイドルシャフト34は、クランクケース12Aの接合面12Cの左右端部に形成されたアイドルジャーナル部12Eにより支持されて回転自在になっており、クランクシャフト12と同様に中心軸34dを接合面12C上に位置させている。このように、クランクシャフト12および第1アイドルシャフト34は、上下クランクケース部3B,4Aにより挟まれて支持されており、クランクジャーナル部12Dおよびアイドルジャーナル部12Eは、メインギャラリ65からの潤滑油が供給されて滑り軸受を構成する。なお、第2アイドルシャフト35は、右端部35aがサイドカバー5に形成された保持孔5aに保持され、左端部35bがシリンダブロック3の左側面に形成された保持孔に保持されており、固定軸になっている。
カムドライブギヤ31および第1アイドルギヤ36は直径が等しく、第1アイドルシャフト34はクランクシャフト12と同じ回転速度で回転する。第2アイドルギヤ37は、第1アイドルギヤ36および第3アイドルギヤ38に対して直径が小さくなっており、第3アイドルギヤ38は、第1アイドルギヤ36の1/2の回転速度で第2アイドルシャフト35上を回転してカムドライブスプロケット39とともに回転する。このようにアイドルギヤ列33は、減速比が2倍の減速機構として機能してカムドライブスプロケット39に回転を伝達する。一方、3つのスプロケット39〜41は直径が等しく、クランクシャフト12が二回転すると両カムシャフト16,17が一回転する。
第1および第2アイドルシャフト34,35と、第1〜第3アイドルギヤ36〜38とがクランクシャフト12の下方に位置していることから、カムチェーン42により囲まれる領域においてカムドライブスプロケット39側が下方にオフセットされ、これに合わせてチェーン室30aが下方にオフセットされる。このオフセットにより形成されたチェーン室30aの上方スペースに、図2に示すようにクランク室12Bと連通するブリーザ室46が形成されている。ブリーザ室46は、シリンダヘッド2の後上方内壁面とシリンダブロック3の前上方内壁面とにより囲まれて形成され、図6に示すように右シリンダボア3cの右方に位置する。
また、図2,図10に示すようにシリンダブロック3の上クランクケース部3Bおよびサイドカバー5の内壁面には、それぞれの前上部にリブ48が突出して設けられており、このリブ48が隔壁となってジグザグ状のブリーザ通路47が、シリンダブロック3およびサイドカバー5により囲まれて形成される。ブリーザ通路47は、一端47aがクランク室12Bに連通し、他端47bがブリーザ室46に連通しており、ブリーザ室46とクランク室12Bとを連通させる。
シリンダヘッド2には上方に突出して配管接続部材49aが圧入されており、配管接続部材49aがブリーザ室46に連通されている。配管接続部材49aには、ブローバイガス配管49の一端が接続される。ブローバイガス配管49の他端は、吸気系を構成するエアクリーナのクリーンサイドに接続される。なお、ブローバイガス配管49の他端は吸気系に接続されていればよく、例えば吸気マニホールドに接続してもよい。
このようなブリーザ室46を備えたブリーザ構造45によると、ピストン11が下動してクランク室12Bが正圧になると、クランク室12Bの内部のブローバイガスがブリーザ通路47に流入する。ブリーザ通路47を通過する過程でガス中のオイル成分がリブ48に付着し、ブローバイガスの気液分離が促される。ブリーザ通路47からブリーザ室46に流入したブローバイガスは、ブローバイガス配管49に導かれてエアクリーナに還流され、燃焼室9に供給されて燃焼に利用される。
また、図5に示すようにシリンダブロック3の上クランクケース部3Bの内部空間には、エンジンEを始動させるための始動装置50が設けられる。この始動装置50は、電動のスタータモータ51を有し、減速ギヤ列52によりスタータモータ51の駆動力を減速してクランクシャフト12に伝達するように構成されている。
なお、シリンダブロック3の上クランクケース部3Bは、カムドライブスプロケット39に巻き掛けられたカムチェーン42よりも下方において、他にハウジングHの内部に収容する装置や機構がなく、図5に示すように左側面が右側に大きくオフセットされている。このオフセットされた部分においてシリンダブロック3の左側面には、図13にも示すようにモータ取付孔3dがボス状に形成されている。スタータモータ51は、出力軸をシリンダブロック3の内部に位置させるようにモータ取付孔3dに嵌着され、シリンダブロック3に取り付けられる。取付状態でスタータモータ51は、ハウジング部51aがエンジンEのハウジングHの外方に位置し、シリンダブロック3の外側面に囲まれた状態になっている。
減速ギヤ列52は、スタータモータ51の出力軸に取り付けられたスタータピニオン53と、スタータドライブギヤ55、スタータアイドルギヤ56およびスタータドリブンギヤ57からなるスタータギヤ列54とから構成される。スタータドライブギヤ55は、スタータピニオン52と噛合してスタータアイドルギヤ56のボス部に嵌着されてスタータアイドルギヤ56と一体に回転する。スタータアイドルギヤ56は、固定軸である第2アイドルシャフト35上を回転自在になっており、第2アイドルシャフト35の右端部に取り付けられている。スタータドリブンギヤ57は、第1アイドルシャフト34に設けられたワンウェイクラッチ58に取り付けられている。
ここで、スタータドライブギヤ55は、スタータピニオン52およびスタータアイドルギヤ56に対して直径が大きくなっており、スタータドリブンギヤ57は、スタータアイドルギヤ56に対して直径が大きくなっている。これにより、減速ギヤ列52は、スタータモータ51の駆動力を減速して伝達する減速機構として機能している。
このような始動装置50によると、ハンドル近傍のセルスイッチが操作されると図示しないバッテリから電力が供給されてスタータモータ51が駆動される。これにより、スタータピニオン53が回転してスタータドライブギヤ55が第2アイドルシャフト35上を回転する。さらに、スタータドライブギヤ55とともにスタータアイドルギヤ56が回転し、スタータドリブンギヤ57が回転して第1アイドルシャフト34を回転させる。第1アイドルシャフト34が回転すると、第1アイドルギヤ36およびカムドライブギヤ31が回転し、クランクシャフト12が回転駆動されてエンジンEが始動する。エンジンEが始動してアイドル状態になるとクランクシャフト12の回転速度がスタータドリブンギヤ57の回転速度を越え、ワンウェイクラッチ58の作用によりスタータドリブンギヤ57が空転する。
また、図5に示すようにクランクシャフト12と同じ回転速度で回転する第1アイドルシャフト34に設けられた第1アイドルギヤ36は、左右非対称に成形されて一部が肉厚になっている。この肉厚部36aがバランサウェイトとして機能する。さらに、この肉厚部36aを貫通して円形孔が成形されており、この円形孔には、比重の大きい材料(タングステンなど)により成形されたウェイト部材36bが取り付けられる。また、第1アイドルシャフト34の左端部においても、図示しないウェイト部材が一体に回転可能に取り付けられている。このように、カム駆動ギヤ31、第1アイドルギヤ36、およびバランサウェイトとして機能する肉厚部36aおよびウェイト部材36bからバランサ機構が構成されており、ピストン11が一往復すると肉厚部36aおよびウェイト部材36bが一回転してピストン11の往復動に伴って発生するおそれのある振動の打ち消しが図られる。
さらに、図5に示すようにクランクシャフト12と同じ回転速度で回転する第1アイドルシャフト34には、第2アイドルギヤ37とワンウェイクラッチ58との間に、回転パルサー91が第1アイドルシャフト34と一体に回転するように設けられている。これにより、クランクシャフト12の回転速度やクランク角度の検出が行われるようになっている。
このような本構成例のブリーザ構造45によると、下方にオフセットされたチェーン室30aの上方スペースを利用してブリーザ室46が形成されている。これにより、従来の形態のようにヘッドカバー1の内部にブリーザ室46を形成する必要がなくなり、ヘッドカバー1の容量を小型化できる。なお、本構成例のようにシリンダ軸11Aを前傾してエンジンEを二輪車に配設する場合には、エンジンEを前後方向に小型化でき、二輪車全体の設計自由度を高めることができる。
また、ブリーザ室46から配管接続部材49aが上方に突出して設けられている。吸気系が上方に開口する吸気通路22の外部接続口23に取り付けられているため、ブリーザ室46と吸気系とを接続するための配管構造をコンパクトに構成できる。また、このブリーザ構造45によると、クランク室12Bの脈動を利用してブローバイガスをブリーザ通路47およびブリーザ室46に流入させるように構成されているが、ブリーザ室46が右シリンダボア3cの右方に形成されており、ヘッドカバー1の内部に形成する形態と比べてクランク室12Bに近接している。このため、ブリーザ通路47およびブリーザ室46がクランク室12Bの脈動の影響を受けやすく、ブローバイガスの排出効率の向上が図られる。
さらに、アイドルシャフト32が第1および第2アイドルシャフト34,35からなり、カムドライブスプロケット39が設けられる第2アイドルシャフト35がクランクシャフト12に対して前下方に位置している。このため、チェーン室30aのカムドライブスプロケット側の下方オフセット量を大きくとることができ、チェーン室30aの上方にブリーザ室46を形成するためのスペースをより大きく確保できる。また、アイドルギヤ列33によってカムドライブスプロケット39にはクランクシャフト12の回転が減速されて伝達される。このように、スプロケット39〜41によらずアイドルギヤ列33により減速させる構造であると、カムドライブスプロケット39が小径化されてスプロケット39〜41間に掛け渡されるカムチェーン42に囲まれる領域の面積を小さくできる。これにより、チェーン室30aの容量を小型化でき、ブリーザ室46を形成するためのスペースを大きく確保できる。このようにブリーザ室46のスペースが大型化されることにより、ブローバイガスの排出効率の向上が図られる。
また、本構成例の始動装置50によると、スタータモータ51の駆動力をクランクシャフト12に伝達するための減速ギヤ列52を構成するスタータギヤ列54が、カム伝動機構30を構成する第1および第2アイドルシャフト34,35に設けられている。このため、スタータギヤ列54を設けるための専用の軸を省略して始動装置50を構成でき、始動装置50の部品点数が削減されるとともに専用の配置スペースが省略され、エンジンEの小型化が図られる。
さらに、ワンウェイクラッチ58が、カム伝動機構30を構成する第1アイドルシャフト34に設けられており、カム伝動機構30のカムドライブギヤ31および第1アイドルギヤ36を介してクランクシャフト12にスタータドリブンギヤ57の回転を伝達するように構成されている。従来のエンジンの形態ではワンウェイクラッチ58がクランクシャフト12に設けられたフライホイールマグネト99に内蔵されることがあったが、このような形態に対してフライホイールマグネト99を軸方向に小型化でき、クランクシャフト12の軸方向の小型化が図られる。
そして、バランサウェイトとして機能する肉厚部36aおよびウェイト部材36bがカム伝動機構30を構成する第1アイドルギヤ36に設けられており、バランサ機構の構成部材とカム伝動機構30の構成部材とが共用され、カム伝動機構30を構成する第1アイドルシャフト34が本発明に係るバランサシャフトとして機能している。これにより、バランサ機構を構成する専用のシャフトを省略でき、部品点数が削減され、エンジンEの小型化が図られる。以上のように第1アイドルシャフト34は、カム伝動機構30、始動装置50およびバランサ機構の軸が共用されており、各機構に専用の軸を複数省略でき、エンジンEの小型化がより一層図られる。
また、クランクシャフト12と同じ回転速度で回転する第1アイドルシャフト34に、クランクシャフト12の回転パルサー91を取り付けている。これにより、クランクシャフトに対して取り付けられる部品点数が削減され、クランクシャフトを軸方向に小型化できる。
ここで、図5に示すように第2アイドルシャフト35は、中心部35cに第3アイドルギヤ38およびカムドライブスプロケット39が設けられ、左端部35bにスタータドライブギヤ55が設けられており、右端部35aの端面には突出部94が成形され、この突出部94には右端部35aの軸35A上に六角孔のアジャスタホール94aが形成されている。第2アイドルシャフト35は、上記取付部材38,39,55を取り付けた状態で左端部35bをロアケース3bに支持させ、その後サイドカバーを取り付ける際に右端部35aを保持孔5aに保持させる。第2アイドルシャフト35が保持孔5aに保持された状態では、アジャスタホール94aがサイドカバー5の外側に露出する。なお、サイドカバー5は、この保持孔5aの周囲が内方にオフセットされ、突出部94がサイドカバー5の外郭から突出しないようになっている。
なお、第2アイドルシャフト35は、図5に鎖線で示すように、左右両端部35a,35bの軸35Aに対して中央部35cの軸35Cが偏心している。このため、六角孔のアジャストホール94aを利用して第2アイドルシャフト35を回転させると、第2アイドルシャフト35の全体を左右両端部35a,35bの軸周りに回転させることができる。すなわち、第2アイドルシャフト35の中央部35cが偏心回転するため、第3アイドルギヤ38が偏心回転し、第2アイドルギヤギヤ37および第3アイドルギヤ38のバックラッシュの調整を簡単に行うことができる。
このバックラッシュ調整を行った後、サイドカバー5の外側から、中心部にネジ孔が形成されたアイドルシャフト固定板95が取り付けられる。突出部94の外周面はネジ形成されており、中心部のネジ孔を利用してアイドルシャフト固定板95が突出部94と螺合され、第2アイドルシャフト35がアイドルシャフト固定板95に対して固定される。また、アイドルシャフト固定板95には円弧状の長孔が形成されている。この長孔からサイドカバー5の保持孔の周囲に形成されたネジ孔5bにボルトが挿入され、アイドルシャフト固定板95がサイドカバー5に対して固定される。これにより、第2アイドルシャフト35が固定軸として機能する。
また、図5に示すように第3アイドルギヤ38には、左側面の外周縁部に突起38aが設けられている。図2に示すように第3アイドルギヤ38は、第2アイドルギヤ37の回転を減速するために大径になっており、同軸上のカムドライブスプロケット39や、スタータドライブギヤ55よりも大径である。このため、第3アイドルギヤ38は、カムドライブスプロケット39およびスタータドライブギヤ55に対して右側に取り付けられているが、左側面視において外周縁部の一部が下方に露出する。突起38aは、第3アイドルギヤ38の回転に応じてこの下方に露出する部分を通過する。
図5,図11に示すように突起38aに対向してパルスセンサ92が設けられる。パルスセンサ92は、円柱状の本体ハウジング部92aと、本体ハウジング部92aから突出する検知部92bとから構成された非接触式のセンサであり、検知部92bを突起が通過するとオン信号を出力する。検知部92bに接続されたケーブル92cは、本体ハウジング部92aから外部に延びており、各種の装置を電気的に作動制御する図示しない制御装置に接続される。
図13にも示すようにシリンダブロック3の左側面には、モータ取付孔3dと同様にして右側にオフセットされた部分に、センサ取付孔3eが貫通して形成されている。パルスセンサ92は、平板状のセンサ固定部材93に形成された円孔93aに予め圧入された状態とされ、検知部92bをシリンダブロック3の内部に挿入するようにして本体ハウジング部92aをセンサ取付孔3eに嵌合させて取り付けられる。さらに、センサ取付孔3eに近接して形成されたボルト挿入孔3fに外側からボルトを挿入することにより、センサ固定部材93がシリンダブロック3の左側面に固定される。
このように取り付けられたパルスセンサ92は、本体ハウジング部92aがカムドライブスプロケット39およびスタータドライブギヤ55の下方に位置し、検知部92bが第3アイドルギヤ38の左側面の下方に露出する部分に対向して突起38aの回転軌跡上に位置する。第3アイドルギヤ38が回転して突起38aが検知部92bを通過すると、パルスセンサ92からのオン信号が制御装置に入力される。第3アイドルギヤ38は、ピストン11が二往復してクランクシャフト12が二回転すると、一回転する。制御装置は、パルスセンサ92からの信号に基づいてピストン11が圧縮上死点に位置するタイミングを求め、求めたタイミングに基づいて点火プラグなどの各種装置を所定の最適なタイミングで作動させる制御を行うように構成されている。
このように、第2アイドルシャフト35の取付位置では、シリンダブロック3の左側面が右側に大きくオフセットされ、シリンダブロック3の内部空間の左右幅が短くなっている。さらに、第3アイドルギヤ38は、大径に設定されて左側面視において側面の一部が下方に露出する。このため、シリンダブロック3の右側面が開放された本構成例において、第2アイドルシャフト35上で右側に位置する第3アイドルギヤ38に対し、シリンダブロック3の左側面の外側からパルスセンサ92を取り付けることで検知部92bを第3アイドルギヤ35の左側面に設けられた突起38aの回転軌跡上に位置させることができ、パルスセンサ92を簡単に取り付けることができる。
さて、図2,図12に示すようにロアケース4の下部には、オイルパン8が下方から取り付けられており、オイルパン8の内部空間がロアケース4の内部空間と連通している。オイルパン8の内部には、エンジンEおよび動力伝達機構TMの潤滑油が蓄えられる。この潤滑油を各潤滑部に供給するための潤滑装置は、図12〜図14に示すように、オイルポンプ61と、ストレーナ62と、リリーフバルブ63と、オイルクーラ64と、図示しないオイルフィルタとから構成され、これら各構成部材同士や潤滑部とを繋ぐ油路が設けられている。
図2,図12に示すようにロアケース4の下クランクケース部4Aの内部空間には、下方に位置して、すなわち、第1アイドルシャフト34の後方に位置して、ポンプシャフト97が左右に延びて回転自在に配設される。ポンプシャフト97は、第1アイドルシャフト34の回転がポンプ伝動機構98により伝達されて駆動される。図2に示すようにポンプ伝動機構98は、第1アイドルシャフト34に一体に成形されたポンプドライブスプロケット98aと、ポンプシャフト97に設けられてポンプシャフト97と一体に回転するポンプドリブンスプロケット98bと、両スプロケット98a,98bの間に掛け渡されたポンプチェーン98cとから構成される。
オイルポンプ61は、トロコイド式でポンプシャフト97の左端部に取り付けられており、ポンプシャフト97が回転すると駆動される。オイルポンプ61は、ケーシング部材に吸入配管接続部61aと吐出油路接続部61bとが一体に成形され、吸入配管接続部61aには吸入配管66の一端が接続される。この吸入配管66の他端にはストレーナ62が取り付けられている。ストレーナ62は、オイルパン8の下内壁面から上方に突出して形成された大径の周状リブ8aに載置されている。吐出油路接続部61bは、ロアケース4の内部に形成されたポンプ吐出油路67に接続されている。このポンプ吐出油路67は、図8に示すようにロアケース4の外側面に一体に形成されたクーラ取付部68の入口開口68aに繋がっている。
このような潤滑装置によると、ピストン11が作動して第1アイドルシャフト34が回転し、ポンプ伝動機構98を介してポンプシャフト97が回転すると、オイルポンプ61が駆動される。オイルポンプ61が駆動されると、オイルパン8に蓄えられた潤滑油がストレーナ62から吸入されて吸入配管66に導かれる。吸入配管66に導かれて吸入配管接続部61aからオイルポンプ61に流入した潤滑油は、吐出油路接続部61bからポンプ吐出油路67に圧送され、クーラ取付部68の入口開口68aへと導かれる。
クーラ取付部68には、入口開口68aと出口開口68bとリリーフ開口68cとが形成され、外方からオイルクーラ64が取り付けられる。オイルクーラ64は吸入口と吐出口とが形成されて吸入口から流入した潤滑油を冷却して吐出口に導くように構成されており、吐出口がクーラ取付部68の出口開口68bと連通される。リリーフ開口68cは、ロアケース4の内部に形成されたリリーフ油路69を介してリリーフバルブ63に繋がる。リリーフバルブ63は、オイルパン8の下内壁面から上方に突出された小径の周状リブ8bに載置され、内蔵のバルブスプリング63aの付勢力により規定される所定油圧を超えると開弁作動して入口開口68aに導かれた潤滑油をオイルパン8に還流させ、メインギャラリ65などに導かれる潤滑油の圧力調整を行う。
出口開口68bからは、クーラ吐出油路70がロアケース4の内部を延びて形成されており、図8に示すようにクーラ取付部68の右方に位置してロアケース4の外側面にロアケース4と一体に成形されたフィルタ取付部71の入口開口71aに繋がる。フィルタ取付部71には、入口開口71aと出口開口71bとが形成され、外方からオイルフィルタが取り付けられる。オイルフィルタには、吸入口と吐出口とが形成されて吸入口から流入したオイルを内蔵のフィルタエレメントにより濾過して吐出口に導くように構成されており、吸入口がフィルタ取付部71の入口開口71aと連通され、吐出口がフィルタ取付部71の出口開口71bと連通される。図13に示すようにフィルタ取付部71の出口開口71bは、ロアケース4の内部に形成されたフィルタ吐出油路72を介して、ロアケース4の接合面に開口するロア流出油孔73aに繋がっている。
図7に示すようにシリンダブロック3には、ロアケース4との結合によりロア流出油孔73aと整合されるシリンダ流入油孔73bが接合面に形成されている。図14に示すようにシリンダブロック3の内部には、シリンダ流入油孔73bから前上方に延びて流入油路74が形成されている。
流入油路74は、シリンダブロック3の内部を左右に延びて形成されるメインギャラリ65に連通している。ここで、本構成例のエンジンEは、図13に示すように略前後方向に延びるシリンダ軸11Aが左右方向に延びるクランクシャフト12の中心軸12dと交差せず、クランクシャフト12の中心軸12dに対して上方にオフセットされてシリンダボア3a〜3cが形成されている。メインギャラリ65は、このようなクランクシャフト12の中心軸12dに対し、シリンダ軸11Aと反対側(下方)に位置して形成されている。なお、メインギャラリ65は、シリンダブロック3の左側面からのドリル加工により形成されて流入油路75と連通され、左側面の開口にオイルキャップ65aが取り付けられて閉塞油路を形成する。
図14に示すようにメインギャラリ65には、4つのクランクジャーナル部12Dのそれぞれに対応して設けられた4本のクランクジャーナル供給油路75a〜75dが連通している。このクランクジャーナル供給油路75a〜75dは、図13に示すようにシリンダブロック3のシリンダ部3Aの内部をメインギャラリ65から対応するクランクジャーナル部12Dに向け、シリンダボア3a〜3cの側方を、シリンダボア3a〜3cを貫通することなく直線的に延びて形成されている。
さらに、このメインギャラリ65からは、図13,図14に示すように2つのアイドルジャーナル部12Eのそれぞれに対応して設けられた2本のアイドルジャーナル供給油路76a,76bがそれぞれ連通している。アイドルジャーナル供給油路76a,76bのうち、右側のアイドルジャーナル部12Eに繋がる油路76aは、直線的に延びて形成されている。一方、左側のアイドルジャーナル部12Eに繋がる油路76bは、メインギャラリ65の左側に開口形成されて左端部に向けて傾斜して延びる傾斜油路76cを介してメインギャラリ65と連通されている。なお、この傾斜油路76cはシリンダブロック3の外側面からのドリル加工により形成されてメインギャラリ65およびアイドルジャーナル供給油路76bに連通しており、外側からオイルキャップ76dが取り付けられて閉塞油路を形成する。
クランクジャーナル部12Dに供給された潤滑油は、クランクシャフト12のジャーナル12aを径方向に貫通するジャーナル油孔12eに導かれる。この油孔12eはクランクシャフト12の内部をクランクピン12cの中心に向けて延びるクランク油路12fと連通されている。また、クランクピン12cにおいても径方向に貫通してピン油孔12gが形成されており、これらジャーナル油孔12e、クランク油路12fおよびピン油孔12gに導かれた潤滑油により、コンロッド13とクランクピン12cとの潤滑が行われる。さらにコンロッド13には外方に開口された図示しない油孔が形成されており、この油孔からシリンダボア3a〜3cの内部に潤滑油が供給され、ピストン11とシリンダブロック3との潤滑が行われる。
なお、流入油路74には、シリンダ流入油孔73bとメインギャラリ65の連通部分との間からメインギャラリ65と略平行に延びる分岐油路77が連通されている。この分岐油路77は、再び接合面12Cに向けて折曲されており、シリンダブロック3側の接合面に形成されたシリンダ流出油孔78aに繋がっている。ロアケース4側の接合面には、シリンダブロック3との結合によりシリンダ流出油孔78aと整合されるロア流入油孔78bが形成されている。このロア流入油孔78bはロアケース4の内部を後方に延びるミッション供給油路79を介してベベルギヤケース6に形成された潤滑油流入油路に繋がり、動力伝達機構TMの各潤滑部に繋がる。
また、図13に示すように本構成例のエンジンEの冷却装置は、冷却水を圧送するウォーターポンプ81と、冷却水を冷却するための図示しないラジエータと、冷却水の水温調整を行うための図示しないサーモスタットとから構成され、各装置間およびシリンダボア3a〜3cの周囲を囲むようにして形成されたウォータージャケット83とを接続する各配管や通路が設けられている。
ウォーターポンプ81は、吐出配管接続部81a、ラジエータ配管接続部81bおよびバイパス配管接続部81cの3つの配管接続部が一体に成形されたケーシング部材を有して構成され、ポンプシャフト97の右端部に取り付けられている。ケーシング内部にはポンプシャフト97と一体に回転する図示しないインペラが取り付けられており、ポンプシャフト97が回転してインペラが回転すると、ラジエータ配管接続部81bやバイパス配管接続部81cからケーシング内部に吸引された冷却水が吐出配管接続部81aから外部に圧送される。
吐出配管接続部81aには、図示しない吐出配管が接続されている。この吐出配管は、サイドカバー5に形成された取出開口82からハウジングHの外部を延び、図1に示すようにシリンダブロック3のシリンダ部3Aに取り付けられた配管接続部84に接続される。この配管接続部84は、シリンダブロック3の内部に形成された冷却水通路85に連通し、さらにこの冷却水通路85を介してウォータージャケット83に連通している。
ウォーターポンプ81から吐出された冷却水がウォータージャケット83に流入することにより、エンジンEが冷却される。ウォータージャケット83の通過時の熱交換により温度上昇した冷却水は、図示しない配管を介してラジエータに導かれて冷却される。なお、冷却水をウォータージャケット83からラジエータに導く配管には、サーモスタット82が介装されており、サーモスタット82とウォーターポンプ81のバイパス配管接続部81cを繋ぐ図示しないバイパス配管が設けられている。サーモスタット82を通過する冷却水の温度が所定温度以下であると、ウォータージャケット83からの冷却水がラジエータを経由せずにバイパス配管に導かれてウォーターポンプ81に還流されるように構成されている。
このように本構成例の潤滑装置によると、図1,図13,図14に示すようにメインギャラリ65がシリンダボア3a〜3cの下方を左右に延びて形成されており、クランクジャーナル部12Dと近接した位置に設けられている。さらに、本構成例のエンジンEは、シリンダ軸11Aがクランクジャーナル部12Dの中心軸12dに対して上方にオフセットしており、メインギャラリ65は、このクランクシャフト12の中心軸12dに対してシリンダ軸11Aと反対側に位置して形成されている。メインギャラリ65が、クランクジャーナル部12Dに近接した位置に形成されているため、クランクジャーナル供給油路75a〜76dをシリンダボア3a〜3cに貫通させることなくクランクジャーナル部12Dに向けて直線的に形成でき、クランクジャーナル供給油路75a〜75dをコンパクトに形成できる。
また、側面視において略上下方向に延びて形成されるシリンダブロック3とロアケース4との接合面12C上に、クランクシャフト12と、バランサシャフトとして機能する第1アイドルシャフト34とが配設されることにより、ロアケース4の内部空間には、動力伝達機構TMの下方にデッドスペースが形成される。このスペースに、各種の装置を配設することでデッドスペースを有効利用でき、エンジンEの小型化が図られる。また、このスペースは、第1アイドルシャフト34の後方に位置しているため、クランクシャフト12の回転を伝達することにより駆動されるような装置を配設すると、この装置に回転を伝達するための伝動機構を小型化して構成できる。
そして、ロアケース4の下部には潤滑油を蓄えるためのオイルパン8が取り付けられており、上記デッドスペースはオイルパン8に近接している。さらに、このスペースは、パワーユニットPUの前後方向において略中央部に位置しており、パワーユニットPUの潤滑部として特に重要とされるクランクシャフト12と近接されている。このようなことから、オイルポンプ61とストレーナ62との距離が短くなって吸入配管66をコンパクトに構成でき、オイルポンプ61からメインギャラリ65までの油路構造をコンパクトに構成できる。
また、本構成例の冷却装置によると、ウォーターポンプ81がオイルポンプ61を駆動するためのポンプシャフト97に取り付けられ、ポンプシャフト97の回転により駆動される。このように、駆動軸がオイルポンプ61と共用されることから、ウォーターポンプ81に専用の駆動軸や、軸に駆動力を伝達するための伝達機構などを省略して冷却装置を構成できる。これにより、部品点数の低減やエンジンEの小型化が図られる。
次に、動力伝達機構TMについて説明する。図4,図15に示すように動力伝達機構TMは、プライマリギヤ列101と、多板クラッチ105と、変速機構110と、ベベルギヤ列121と、プロペラシャフト取付部材125とから構成され、ロアケース4のミッションケース部4Bとベベルギヤケース6との内部に収容される。ベベルギヤケース6は、ロアケース4のミッションケース部4Bの左側面に結合される。また、変速機構110は、クランクシャフト12と平行で左右方向に延びて回転自在に配設されたメインシャフト111およびカウンタシャフト112を有して構成される。
プライマリギヤ列101は、クランクシャフト12と一体に回転するプライマリドライブギヤ102と、メインシャフト111上を回転自在に設けられたプライマリドリブンギヤ103とからなる。プライマリドリブンギヤ103は大径になっており、クランクシャフト12の回転を大きな減速比で減速してプライマリドリブンギヤ103に伝達するように構成されている。
図2に示すようにプライマリドライブギヤ102は、カム伝動機構30のカムドライブギヤ31と同一の歯車であり、カムドライブギヤ31はカム伝動機構30および動力伝達機構TMのギヤとして共用される。プライマリドリブンギヤ103は、メインシャフト111に取り付けられた多板クラッチ105のアウタクラッチ106と一体に回転する。多板クラッチ105は、メインシャフト111の右端部に取り付けられており、レリーズ機構150の作動に応じて、アウタクラッチ106に設けたアウタプレート108と、メインシャフト111と一体に回転するインナクラッチ107に設けたインナプレート109とを係脱させ、プライマリギヤ列101の回転をメインシャフト111に断続自在に伝達する。
変速機構110は、クランクシャフト12の後方に配設されるメインシャフト111と、メインシャフト111の下方に配設されたカウンタシャフト112と、メインシャフト111およびカウンタシャフト112に設けられた6組の変速ギヤ列G1〜G6と、変速段を変更するためのシフトドラム機構113とから構成される。変速ギヤ列G1〜G6は、メインシャフト111に設けられた駆動変速ギヤM1〜M6と、カウンタシャフト112に設けられた従動変速ギヤC1〜C6との対応するギヤ同士が常時噛み合わされた状態になっており、いずれか1組の変速ギヤ列のみをメインシャフト111およびカウンタシャフト112と一体に回転させる。
図15に示すようにシフトドラム機構113は、図示しないシフトペダルのペダル操作に応じて回転するシフトスピンドル114と、シフトスピンドル114の回転に応じて回転するシフトドラム116と、シフトドラム116の外周面に形成された溝に係合してシフトドラム116の回転に応じてシフトドラム116の軸方向に移動するシフトフォーク117と、シフトフォーク117の移動をガイドするフォークシャフト118とから構成されている。このシフトフォーク117の移動により、駆動および従動変速ギヤのうち所定のギヤを軸方向に移動させ、メインシャフト111およびカウンタシャフト112と一体に回転する変速ギヤ列G1〜G6が変更される。
ベベルギヤ列121は、カウンタシャフト112の先端に一体に成形されたベベルドライブギヤ122と、シャフト取付部材125の一端部に一体に成形されたベベルドリブンギヤ123とから構成される。シャフト取付部材125は、一端部の端面に固定孔125bが成形され、他端部にスプライン125aが形成される。固定孔125bには支持シャフト126が取り付けられ、ベベルギヤケース6の内部に設けられたベアリング146によりこの支持シャフト126が回転自在に支持される。スプライン125aに後輪に向けて延びるシャフト本体が取り付けられ、このシャフト本体およびシャフト取付部材125によりプロペラシャフトが構成される。シャフト取付部材125は予めベベルギヤケース6に取り付けられる。さらに、ベベルドライブギヤ122が形成されるカウンタシャフト112の左端部を支持するベアリング144は軸受ホルダ130により保持される。この軸受ホルダ130は、予めベベルギヤケース6に取り付けられ、ベベルギヤ列121は予め噛合した状態でベベルギヤケース6に収容された状態とされる。
さらに、ベベルギヤケース6には、メインシャフト111の左端部が支持され、予めメインシャフト111がベベルギヤケース6に組み付けられており、変速ギヤ列G1〜G6を噛合させた状態になっている。また、シフトスピンドル114、シフトドラム116およびフォークシャフト118の左端部も、予めベベルギヤケース6に支持される。
本構成例においては、予めベベルギヤケース6にメインシャフト111、カウンタシャフト112、変速ギヤ列G1〜G6、シフトドラム機構113、ベベルギヤ列121、プロペラシャフト取付部材125、軸受ホルダ130およびレリーズ機構150が組み付けられ、このようなベベルギヤケース6をロアケース4の取付開口4mを覆って取り付けることにより、動力伝達機構TMの構成部材をミッションケース部4Bの内部空間に収容させる。このとき、メインシャフト111、カウンタシャフト112、シフトスピンドル116、シフトドラム117およびフォークシャフト119の右端部をロアケース4に支持させる。この後、メインシャフト111の右端部からプライマリドリブンギヤ103および多板クラッチ105が取り付けられ、サイドカバー5がロアケース4の右側面を覆って結合される。
このようにベベルギヤケース6に動力伝達機構TMの構成部材を予め組み付けた状態としてベベルギヤケース6をロアケース4に結合させるようになっており、変速ギヤ列G1〜G6やベベルギヤ列120の組立性がよく、動力伝達機構TMをハウジングHの内部に簡単に収容させて組み付けることができる。
本発明に係る内燃機関のブリーザ構造が備えられたパワーユニットのエンジンを示す右側断面図である。 上記パワーユニットの左側断面図である。 上記エンジンを後方から見た断面図である。 上記パワーユニットの動力伝達装置を後方から見た断面図である。 図2の矢印V−V方向に見た正断面図である。 シリンダブロックをシリンダ軸方向に見た図である。 シリンダブロックの接合面を示す図である。 ロアケースの下クランクケース部の接合面を示す図である。 サイドカバーの右側面図である。 サイドカバーの左側面図である。 パルスセンサの組付状態を示すシリンダブロックの断面図である。 ロアケースおよびベベルギヤケースの右側断面図である。 メインギャラリを示すシリンダブロックおよびロアケースの右側断面図である。 メインギャラリおよびジャーナル供給油路を示すシリンダブロックの正断面図である。 シフトドラム機構の断面図である。
符号の説明
PU パワーユニット
E エンジン
H ハウジング
1 ヘッドカバー
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ロアケース
5 サイドカバー
11 ピストン
12 クランクシャフト
16 吸気カムシャフト
17 排気カムシャフト
30 カム伝動機構
31 カムドライブギヤ
32 アイドルシャフト
33 アイドルギヤ列
34 第1アイドルシャフト
36 第1アイドルギヤ
50 始動装置
61 オイルポンプ
65 メインギャラリ
81 ウォーターポンプ
97 ポンプシャフト
98 ポンプ伝動機構

Claims (4)

  1. ピストンと、
    内部に形成されるシリンダ室内に前記ピストンが往復動自在に配設され、前記シリンダ室の軸を略水平方向に傾斜して配設されるシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに結合されたクランクケースの内部空間に収容され、前記ピストンと連動して回転するクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトと連動して回転するバランサシャフトと、
    前記バランサシャフトに設けられて前記バランサシャフトと一体に回転し、前記ピストンの往復動に伴う振動を打ち消すバランサウェイトとから構成される内燃機関のバランサ機構において、
    前記クランクケースが、上部および下部ケース半体を接合して形成され、前記上部ケース半体が前記シリンダブロックと結合され、前記上部および下部ケース半体の接合面が側面視において略上下に延びて形成され、
    前記バランサシャフトが前記クランクシャフトの下方に位置するとともに、前記クランクシャフトおよび前記バランサシャフトが、前記上部および下部ケース半体により挟まれて支持されて中心軸が前記接合面上に位置していることを特徴とする内燃機関のバランサ機構。
  2. 前記下部ケース半体の下部に潤滑油が蓄えられるオイルパンが結合され、
    前記下部ケース半体の内部空間に、前記バランサシャフトの後方に位置して配設されるポンプシャフトと、前記バランサシャフトの回転を前記ポンプシャフトに伝達するポンプ伝動機構とが設けられ、
    前記ポンプシャフトに、前記ポンプシャフトの回転により駆動されて前記オイルパン内の潤滑油を圧送するオイルポンプが設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバランサ機構。
  3. 前記ポンプシャフトに、前記ポンプシャフトの回転により駆動されて前記シリンダ室の周囲に形成されたウォータージャケットに冷却水を供給するウォーターポンプが設けられることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバランサ機構。
  4. 前記内燃機関が、前記シリンダヘッドの内部に回転自在に取り付けられ、回転に応じて燃焼室に対する吸排気を行わせるためのバルブを作動させるカムシャフトと、前記クランクシャフトの回転を前記カムシャフトに伝達するカム伝動機構とを備えて構成され、
    前記カム伝動機構が、前記クランクシャフトに設けられたカム駆動ギヤと、前記クランクシャフトおよび前記カムシャフトの間に設けられたアイドルシャフトと、前記アイドルシャフトに設けられて前記カム駆動ギヤと一体に回転するアイドルギヤ列と、前記アイドルシャフトおよび前記カムシャフトの間に設けられて前記アイドルギヤ列の回転を前記カムシャフトに伝達するチェーン伝動機構とから構成され、
    前記バランサシャフトと前記アイドルシャフトとが共用され、前記バランサウェイトと前記アイドルギヤ列を構成するギヤとが同軸上に配置されることを特徴とする請求項1に記載のバランサ機構。
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