JP2007100541A - 内燃機関の潤滑油路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランク軸を支持する支持部に潤滑油を供給するジャーナル供給油路をコンパクトに構成できる内燃機関の潤滑油路構造の提供。
【解決手段】内部に形成されたシリンダ室内にピストンを摺動自在に配設したシリンダブロックと、シリンダブロックに結合されたクランクケースにより支持されてピストンと連動して回転するクランク軸と、クランク軸が、中心軸をクランクケースの上下ケース半体の割り面上に位置させて上下ケースの割り面に形成された支持部により支持され、クランク軸の中心がシリンダ軸に対しオフセットされているオイルポンプからの潤滑油を導くジャーナル供給油路は、クランク軸の軸方向に延びて形成される主油路と、主油路と支持部とを連通する分配油路とからなり、主油路をシリンダ軸に対してクランク軸の中心側に位置させて形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダ室内を往復摺動するピストンと、ピストンと連動して回転するクランクシャフトとから構成される内燃機関の潤滑油路構造に関する。
二輪車などに原動機として配設される内燃機関は、シリンダブロックの内部に形成されたシリンダ室に摺動自在にピストンを配設し、クランクケースの内部に収容されたクランクシャフトをピストンと連動させてクランクシャフトを回転させるように構成されている。クランクケースは上下のケース半体を接合して一体化され、クランクシャフトは両ケース半体の割り面に形成された支持部により支持され、中心軸を割り面上に位置させている(例えば特許文献1参照)。
また、シリンダブロックおよびクランクケースの内部には、潤滑油をこの支持部に導くためのジャーナル供給油路が形成される。特に、並列多気筒型の内燃機関においては、支持部が複数形成され、ジャーナル供給油路が、クランクシャフトの軸方向、すなわち、シリンダ室の並ぶ方向に延びる主油路と、主油路と各支持部とを繋ぐ複数の分配油路とから構成される。
特開2000−45740号公報
特許文献1によると、従来の潤滑油路構造では、シリンダ軸をクランクシャフトの中心軸を通過させるようにシリンダボアが形成されている。このため、シリンダボアの側方に形成された主油路と支持部とを繋ぐ分配油路が長くなっており、支持部への分配油路を短くして形成してジャーナル供給油路をコンパクトに構成し、ジャーナル部に潤滑油をより安定して供給することが課題となっている。また、主油路がシリンダボアの側方かつ下端に配置されている。したがって、主油路を設けるためにこの箇所を特別に肉厚にする必要がある。このため、シリンダブロックの外形に突出部分が形成され、シリンダブロックが大型化するとともにシリンダブロックの成形が複雑化するという課題があった。
このような課題に鑑み、本発明は、クランクシャフトを支持する支持部にオイルポンプからの潤滑油を供給するためのジャーナル供給油路をコンパクトに構成できる内燃機関の潤滑油路構造を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る内燃機関の潤滑油路構造は、ピストンと、内部に形成されるシリンダ室内にピストンが摺動自在に配設されるシリンダブロックと、シリンダブロックに結合されたクランクケースにより支持され、ピストンと連動して回転するクランクシャフトと、オイルパンに蓄えられる潤滑油を圧送するオイルポンプとを有し、クランクケースが上下のケース半体から構成され、クランクシャフトが中心軸を上下のケース半体の割り面上に位置させて配設され、上下の半体の割り面に形成された支持部により支持され、シリンダブロックおよびクランクケースに、オイルポンプからの潤滑油を支持部に導くためのジャーナル供給油路が形成される内燃機関の潤滑油路構造において、ジャーナル供給油路を、シリンダブロックの内部をクランクシャフトと平行に延びて形成され、オイルポンプの吐出側に接続される主油路と、主油路と支持部とを連通する分配油路とから構成し、クランクシャフトの中心軸がシリンダ軸に対してオフセットされており、主油路をシリンダ軸に対してクランクシャフトの中心軸側に位置させて形成している。また、主油路をシリンダブロックにおいてピストン室の側方近傍に形成することが好ましい。
このように構成される本発明に係る内燃機関の潤滑油路構造によると、クランクシャフトがクランクケースの上下ケース半体の割り面に形成された支持部により支持され、シリンダ軸に対して支持部により支持されたクランクシャフトの中心軸がオフセットされており、シリンダボアの側方に形成されるジャーナル供給油路の主油路がシリンダ軸に対してクランクシャフトの中心軸側に位置して形成される。これにより、主油路と支持部とを連通するクランク分配油路を短くして形成でき、オイルポンプからの潤滑油を安定して支持部に供給でき、内燃機関の安定作動が図られる。また、主油路をシリンダ室の側方近傍に形成することにより、オイルが、主油路を通過する時に温められ、内燃機関の暖機性が向上しするとともに、オイルによりシリンダ室近傍の冷却を行うことができ、内燃機関の冷却性能が向上する。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、図中の矢印Uの向きを上方、矢印Fの向きを前方、矢印Rの向きを右方とする。図1〜図15には、本発明に係る内燃機関の潤滑油路構造を備えたパワーユニットPUを示している。パワーユニットPUは、エンジンEと動力伝達機構TMとからなり、スクータ型の二輪車に配設される。このパワーユニットPUにより、エンジンEの出力回転が動力伝達機構TMを介して後輪に変速されて伝達され、二輪車を走行させることができる。
パワーユニットPUは、ヘッドカバー1と、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、ロアケース4と、サイドカバー5と、ベベルギヤケース6とから構成され、これら各部材1〜6が結合されてハウジングHを形成しており、ハウジングHの内外にパワーユニットPUを構成する装置や機構、補機などが配設される。図1,図3に示すようにエンジンEは、ヘッドカバー1と、シリンダヘッド2と、シリンダブロック3と、ロアケース4と、サイドカバー5とから構成された4ストローク・並列3気筒・DOHC型の内燃機関である。図4に示すように動力伝達機構TMは、ロアケース4と、サイドカバー5と、ベベルギヤケース6とから構成されている。
まず、エンジンEを説明する。シリンダブロック3は、左右に並ぶ3つのシリンダボア3a,3b,3cを内部に形成するシリンダ部3Aと、上下割りのクランクケース12Aの上側ケース半体である上クランクケース部3Bとが一体の大型のハウジング部材になっている。シリンダブロック3は、シリンダ軸11Aを前傾させて二輪車に配設され、シリンダ部3Aを前方に位置させて上クランクケース部3Bを後方に位置させる。各シリンダボア3a〜3cには、ピストン11がシリンダ軸11A方向に摺動自在に配設される。
ロアケース4は、上下割りのクランクケース12Aの下側ケース半体である下クランクケース部4Aと、動力伝達機構TMを内部に収容するミッションケース部4Bとが一体の大型のハウジング部材になっており、下クランクケース部4Aが上クランクケース部3Bに接合してシリンダブロック3の後方に結合される。このように、本構成例のクランクケース12Aは、シリンダブロック3の上クランクケース部3Bとロアケース4の下クランクケース部4Aとからなり、クランクケース12Aの内部にクランク室12Bが形成され、このクランク室12Bにクランクシャフト12が収容されて回転自在に支持される。なお、シリンダブロック3の上クランクケース部3Bと、ロアケース4の下クランクケース部4Aおよびミッションケース部4Bとは右側面が開放されており、図9,図10に示すサイドカバー5がこれらの右側面を覆って結合される。
シリンダブロック3およびロアケース4は、シリンダ軸11Aが鉛直方向に延びる向きではシリンダブロック3とロアケース4との接合面12Cが水平方向に延びて形成されるが、本構成例ではシリンダ軸11Aが略水平方向に前傾されるため、図2に示すように接合面12Cが側面視において後上方から前下方に向けて傾斜して略上下方向に延びて形成される。クランクシャフト12は、中心軸12dが左右方向に延びて配設され、中心軸12dを接合面12C上に位置させて配設される。
図3に示すようにクランクシャフト12は、ウェブ12bを一体に成形した4つのジャーナル12aと、ウェブ12b,12b間を連結する3つのクランクピン12cとから構成されている。ピストン11は、対応するクランクピン12cとコンロッド13を介して連結されている。これにより、ピストン11の往復動とクランクシャフト12の回転とが連動し、ピストン11が一往復するとクランクシャフト12が一回転する。
シリンダヘッド2は、シリンダブロック3のシリンダ部3Aの前部に結合されている。シリンダヘッド2の内壁面と、ピストン11の上面と、シリンダボア3a〜3cの内周面とにより囲まれて各シリンダボア3a〜3cに対応する3つの燃焼室9が形成される。シリンダヘッド2には、図示しない点火プラグが先端部を各燃焼室9に臨ませた状態で取り付けられている。
シリンダヘッド2には、各燃焼室9に開口する吸気口21および排気口24が形成されている。また、シリンダヘッド2の内部には、一端が吸気口21に連通されて他端が外部に連通される吸気通路22と、一端が排気口24に連通されて他端が外部に連通される排気通路25とが形成されている。吸気通路22の外部接続口23には、図示しない吸気マニホールドが取り付けられる。吸気マニホールドの上流側には燃料噴射弁を備えた吸気装置およびエアクリーナが取り付けられている。これら吸気マニホールド、吸気装置、エアクリーナから吸気系が構成される。排気通路25の外部接続口26は、図示しない排気マニホールドが取り付けられており、この排気マニホールドを介して外部に連通される。
シリンダヘッド2の前部にはヘッドカバー1が結合され、ヘッドカバー1およびシリンダヘッド2により囲まれて動弁室10が形成される。なお、ヘッドカバー1の頂部に設けられた開口から点火プラグが取り付けられる。動弁室10には、吸気口21を開閉する吸気バルブ14および排気口24を開閉する排気バルブ15が設けられる。両バルブ14,15は、バルブスプリング14a,15aにより、常には吸気口21および排気口24を閉じる方向に付勢されている。
動弁室10には、シリンダヘッド2とヘッドカバー1との間にカムシャフトホルダ7が介設されており、カム18,19が一体に成形された吸気および排気カムシャフト16,17が、シリンダヘッド2およびカムシャフトホルダ7により挟まれて回転自在に支持される。吸気カムシャフト16のカム18は吸気バルブ14の上端に当接し、排気カムシャフト17のカム19は排気バルブ15の上端に当接している。両カムシャフト16,17が回転すると、吸気および排気バルブ14,15がカム18,19によりバルブスプリング14a,15aの付勢力に抗して押し下げられ、吸気バルブ14が吸気口21を開放して排気バルブ15が排気口24を開放する。吸気口21が開放されると吸気系からの混合気が燃焼室9に供給され、排気口24が開放されると燃焼室9の内部のガスが排気通路26に導かれて外部に排出される。
両カムシャフト16,17は、クランクシャフト12の回転がカム伝動機構30により伝達されて回転する。図2,図5に示すようにカム伝動機構30は、クランクシャフト12の回転をアイドルシャフト32に設けられたアイドルギヤ列33により伝達し、さらにアイドルギヤ列33の回転をチェーン伝動機構により両カムシャフト16,17に伝達するように構成されている。
本構成例では、アイドルシャフト32は、回転軸である第1アイドルシャフト34と、固定軸である第2アイドルシャフト35とからなる。アイドルギヤ列33は、第1アイドルシャフト34に設けられてカムドライブギヤ31と噛合する第1アイドルギヤ36と、第1アイドルシャフト34に設けられた第2アイドルギヤ37と、第2アイドルシャフト35上を回転自在に設けられて第2アイドルギヤ37と噛合する第3アイドルギヤ38とからなる。また、チェーン伝動機構は、第2アイドルシャフト34に設けられて第3アイドルギヤ38とともに回転するカムドライブスプロケット39と、両カムシャフト16,17にそれぞれ設けられたカムドリブンスプロケット40,41と、3つのスプロケット39〜41の間に掛け渡されたカムチェーン42とからなる。
カム伝動機構30は、カムドライブギヤ31、アイドルギヤ列33、3つのスプロケット39〜41の回転比に応じて、クランクシャフト12が二回転すると両カムシャフト16,17を一回転させる。なお、第1アイドルシャフト34はクランクシャフト12と同一の回転速度で回転し、第2アイドルギヤ37の回転が第3アイドルギヤ38に1/2の回転速度で伝達される。カムチェーン42は、右シリンダボア3cの右方に位置してシリンダブロック3およびシリンダヘッド2の内部を連通して形成されたチェーン室30aの内部に配設される。
アイドルシャフト32はクランクシャフト12に対して下方に位置し、第2アイドルシャフト35は第1アイドルシャフト34に対して前方に位置する。クランクシャフト12は、クランクケース12Aの接合面12Cに形成された4つのクランクジャーナル部12Dによりジャーナル12aが支持されて回転自在になっており、中心軸12dを接合面12C上に位置させている。また、第1アイドルシャフト34は、クランクケース12Aの接合面12Cの左右両端に形成されたアイドルジャーナル部12Eにより支持されて回転自在になっており、クランクシャフト12と同様に中心軸34dを接合面12C上に位置させている。このように、クランクシャフト12および第1アイドルシャフト34は、上下クランクケース部3B,4Aにより挟まれて支持されている。
なお、チェーン室30aの上方には、図2に示すようにクランク室12Bと連通するブリーザ室46が形成されている。ブリーザ室46は、シリンダヘッド2の後上方内壁面とシリンダブロック3の前上方内壁面とにより囲まれて形成される。シリンダブロック3の上クランクケース部3Bおよびサイドカバー5の内壁面には、リブ48が突出して設けられており、このリブ48が隔壁となってジグザグ状のブリーザ通路47が、シリンダブロック3およびサイドカバー5により囲まれて形成される。ブリーザ通路47は、一端47aがクランク室12Bに連通して他端47bがブリーザ室46に連通しており、ブリーザ室46とクランク室12Bとを連通させる。
シリンダヘッド2には上方に突出して配管接続部材49aが圧入され、配管接続部材49aがブリーザ室46に連通される。配管接続部材49aにはブローバイガス配管49の一端が接続され、ブローバイガス配管49の他端は例えばエアクリーナなどの吸気系に接続される。これにより、クランク室12Bの内部のブローバイガスは、クランク室12Bの脈動に応じてブリーザ通路47に流入し、オイル成分を隔壁48に付着させて気液分離され、ブリーザ室46から吸気系に還流し、燃焼室9に供給される。
また、図5に示すようにシリンダブロック3の上クランクケース部3Bの内部空間には、エンジンEを始動させるための始動装置50が設けられる。始動装置50は、電動のスタータモータ51を有し、減速ギヤ列52によりスタータモータ51の駆動力をクランクシャフト12に伝達するように構成されている。
スタータモータ51は、シリンダブロック3の左側面に形成されたモータ取付孔3dに嵌着されてシリンダブロック3に取り付けられ、出力軸をシリンダブロック3の内部に位置させている。減速ギヤ列52は、スタータモータ51の出力軸に取り付けられたスタータピニオン53と、スタータドライブギヤ55、スタータアイドルギヤ56およびスタータドリブンギヤ57からなるスタータギヤ列54とから構成される。スタータギヤ列54は、第1および第2アイドルシャフト34,35に設けられている。スタータドリブンギヤ57は、第1アイドルシャフト34に設けられたワンウェイクラッチ58に取り付けられている。
このような始動装置50によると、ハンドル近傍のセルスイッチの操作によりスタータモータ51が駆動されてスタータピニオン53が回転し、スタータギヤ列53を介して第1アイドルシャフト34を回転させる。第1アイドルシャフト34が回転すると、第1アイドルギヤ36およびカムドライブギヤ31が回転し、クランクシャフト12が回転駆動されてエンジンEが始動する。エンジンEが始動してアイドル状態になると、クランクシャフト12の回転速度がスタータドリブンギヤ57の回転速度を越えてワンウェイクラッチ58によりスタータドリブンギヤ57が空転する。
また、図5に示すようにクランクシャフト12と同じ回転速度で回転する第1アイドルシャフト34に設けられた第1アイドルギヤ36は、左右非対称に成形されて一部が肉厚になっている。この肉厚部36aがバランサウェイトとして機能する。さらに、この肉厚部36aを貫通して円形孔が成形されており、この円形孔には、比重の大きい材料(タングステンなど)により成形されたウェイト部材36bが取り付けられる。このように、カム駆動ギヤ31、第1アイドルギヤ36、第1アイドルシャフト34およびバランサウェイト36a,36bからバランサ機構が構成されており、ピストン11が一往復するとバランサウェイト36a,36bが一回転して振動の打ち消しが図られる。以上のように、第1アイドルシャフト34は、カム伝動機構30、始動装置50およびバランサ機構のシャフトとして共用されているとともに、カムドライブギヤ31および第1アイドルギヤ36は、同じくクランクシャフト12との動力伝達を行うためのギヤ列として共用されており、各機構に専用の軸やギヤ列が複数省略され、エンジンEの小型化が図られている。
また、図2,図12に示すようにロアケース4の下クランクケース部4Aの内部空間には、下方に位置して、すなわち、第1アイドルシャフト34の後方に位置して、ポンプシャフト97が左右に延びて回転自在に配設される。ポンプシャフト97は、第1アイドルシャフト34の回転がポンプ伝動機構98により伝達されて駆動される。図2に示すようにポンプ伝動機構98は、第1アイドルシャフト34に一体に成形されたポンプドライブスプロケット98aと、ポンプシャフト97に設けられてポンプシャフト97と一体に回転するポンプドリブンスプロケット98bと、両スプロケット98a,98bの間に掛け渡されたポンプチェーン98cとから構成される。
図13に示すように本構成例のエンジンEの冷却装置は、冷却水を圧送するウォーターポンプ81と、冷却水を冷却するための図示しないラジエータと、冷却水の水温調整を行うための図示しないサーモスタットとから構成され、各装置間およびシリンダボア3a〜3cの周囲を囲むようにして形成されたウォータージャケット83とを接続する各配管や通路が設けられている。
ウォーターポンプ81は、吐出配管接続部81a、ラジエータ配管接続部81bおよびバイパス配管接続部81cの3つの配管接続部が一体に成形されたケーシング部材を有して構成され、ポンプシャフト97の右端部に取り付けられている。ケーシング内部にはポンプシャフト97と一体に回転する図示しないインペラが取り付けられており、ポンプシャフト97が回転してインペラが回転すると、ラジエータ配管接続部81bやバイパス配管接続部81cからケーシング内部に吸引された冷却水が吐出配管接続部81aから外部に圧送される。
吐出配管接続部81aには、図示しない吐出配管が接続されている。この吐出配管は、サイドカバー5に形成された取出開口82からハウジングHの外部を延び、図1に示すようにシリンダブロック3のシリンダ部3Aに取り付けられた配管接続部84に接続される。この配管接続部84は、シリンダブロック3の内部に形成された冷却水通路85に連通し、さらにこの冷却水通路85を介してウォータージャケット83に連通している。
ウォーターポンプ81から吐出された冷却水がウォータージャケット83に流入することにより、エンジンEが冷却される。ウォータージャケット83の通過時の熱交換により温度上昇した冷却水は、図示しない配管を介してラジエータに導かれて冷却される。なお、冷却水をウォータージャケット83からラジエータに導く配管には、サーモスタット82が介装されており、サーモスタットとウォーターポンプ81のバイパス配管接続部81cを繋ぐ図示しないバイパス配管が設けられている。サーモスタットを通過する冷却水の温度が所定温度以下であると、ウォータージャケット83からの冷却水がラジエータを経由せずにバイパス配管に導かれてウォーターポンプ81に還流されるように構成されている。
図2,図12に示すようにロアケース4の下部には、オイルパン8が下方から取り付けられており、オイルパン8の内部空間がロアケース4の内部空間と連通している。オイルパン8の内部には、エンジンEおよび動力伝達機構TMの潤滑油が蓄えられる。この潤滑油を各潤滑部に供給するための潤滑装置は、図12〜図14に示すように、オイルポンプ61と、ストレーナ62と、リリーフバルブ63と、オイルクーラ64と、図示しないオイルフィルタとから構成され、これら各構成部材同士や潤滑部とを繋ぐ油路が設けられている。
オイルポンプ61は、トロコイド式でポンプシャフト97の左端部に取り付けられており、ポンプシャフト97が回転すると駆動される。オイルポンプ61は、ケーシング部材に吸入配管接続部61aと吐出油路接続部61bとが一体に成形され、吸入配管接続部61aには吸入配管66の一端が接続される。この吸入配管66の他端にはストレーナ62が取り付けられている。ストレーナ62は、オイルパン8の下内壁面から上方に突出して形成された大径の周状リブ8aに載置されている。吐出油路接続部61bは、ロアケース4の内部に形成されたポンプ吐出油路67に接続されている。このポンプ吐出油路67は、図8に示すようにロアケース4の外側面に一体に形成されたクーラ取付部68の入口開口68aに繋がっている。
このような潤滑装置によると、ピストン11が作動して第1アイドルシャフト34が回転し、ポンプ伝動機構98を介してポンプシャフト97が回転すると、オイルポンプ61が駆動される。オイルポンプ61が駆動されると、オイルパン8に蓄えられた潤滑油がストレーナ62から吸入されて吸入配管66に導かれる。吸入配管66に導かれて吸入配管接続部61aからオイルポンプ61に流入した潤滑油は、吐出油路接続部61bからポンプ吐出油路67に圧送され、クーラ取付部68の入口開口68aへと導かれる。
クーラ取付部68には、入口開口68aと出口開口68bとリリーフ開口68cとが形成され、外方からオイルクーラ64が取り付けられる。オイルクーラ64は吸入口と吐出口とが形成されて吸入口から流入した潤滑油を冷却して吐出口に導くように構成されており、吐出口がクーラ取付部68の出口開口68bと連通される。リリーフ開口68cは、ロアケース4の内部に形成されたリリーフ油路69を介してリリーフバルブ63に繋がる。リリーフバルブ63は、オイルパン8の下内壁面から上方に突出された小径の周状リブ8bに載置され、内蔵のバルブスプリング63aの付勢力により規定される所定油圧を超えると開弁作動して入口開口68aに導かれた潤滑油をオイルパン8に還流させ、メインギャラリ65などに導かれる潤滑油の圧力調整を行う。
出口開口68bからは、クーラ吐出油路70がロアケース4の内部を延びて形成されており、図8に示すようにクーラ取付部68の右方に位置してロアケース4の外側面にロアケース4と一体に成形されたフィルタ取付部71の入口開口71aに繋がる。フィルタ取付部71には、入口開口71aと出口開口71bとが形成され、外方からオイルフィルタが取り付けられる。オイルフィルタには、吸入口と吐出口とが形成されて吸入口から流入したオイルを内蔵のフィルタエレメントにより濾過して吐出口に導くように構成されており、吸入口がフィルタ取付部71の入口開口71aと連通され、吐出口がフィルタ取付部71の出口開口71bと連通される。図13に示すようにフィルタ取付部71の出口開口71bは、ロアケース4の内部に形成されたフィルタ吐出油路72を介して、ロアケース4の接合面に開口するロア流出油孔73aに繋がっている。
図7に示すようにシリンダブロック3には、ロアケース4との結合によりロア流出油孔73aと整合されるシリンダ流入油孔73bが接合面に形成されている。図14に示すようにシリンダブロック3の内部には、シリンダ流入油孔73bから前上方に延びて流入油路74が形成されている。
流入油路74は、シリンダブロック3の内部に形成されたジャーナル供給油路に連通している。ジャーナル供給油路は、メインギャラリ65と、クランク分配油路75a〜75dと、アイドル分配油路76a,76bとから構成される。ここで、本構成例のエンジンEは、図13に示すように略前後方向に延びるシリンダ軸11Aが左右方向に延びるクランクシャフト12の中心軸12dと交差せず、クランクシャフト12の中心軸12dに対して上方にオフセットされてシリンダボア3a〜3cが形成されている。また、クランクシャフト12と同じくクランクケース12Aの接合面12C上に中心軸34dを位置させる第1アイドルシャフト34は、シリンダ軸11Aに対してクランクシャフト12の中心軸12d側に位置している。
メインギャラリ65は、このようなシリンダ軸11Aに対してクランクシャフト12の中心軸12d側に位置するとともに、シリンダボア3a〜3cの側方に近接して形成されており、シリンダボア3a〜3cの並ぶ方向、すなわち、クランクシャフト12の軸方向に延びて形成されている。また、このシリンダボア3a〜3cの前部(上部)の周囲にはウォータージャケット83が形成されるが、メインギャラリ65はウォータージャケット83およびこのウォータージャケット83を外部に連通させる冷却水通路85の下方に位置し、シリンダボア3a〜3cの後端(下端)よりも前方(上方)に位置して形成されている。なお、メインギャラリ65は、シリンダブロック3の左側面からのドリル加工により形成され、左側面の開口にキャップ65aが取り付けられて閉塞油路を形成する。
図14に示すようにメインギャラリ65には、4つのクランクジャーナル部12Dのそれぞれに対応して設けられた4本のクランク分配油路75a〜75dが連通している。このクランク分配油路75a〜75dは、図13に示すようにシリンダブロック3のシリンダ部3Aの内部をメインギャラリ65から対応するクランクジャーナル部12Dに向けて直線的に形成されている。なお、このクランク分配油路75a〜75dは、シリンダボア3a〜3cを区画形成する隔壁の内部を直線的に延びて形成される。また、クランク分配油路75a〜75dは、図1の側断面視に示されるシリンダボア3a〜3cの輪郭線の内側を通ってシリンダボア3a〜3cを貫通することなく形成されている。
さらに、このメインギャラリ65からは、図13,図14に示すように2つのアイドルジャーナル部12Eのそれぞれに対応して設けられた2本のアイドル分配油路76a,76bがそれぞれ連通している。アイドル分配油路76a,76bのうち、右側のアイドルジャーナル部12Eに繋がる油路76aは、直線的に延びて形成される。一方、左側のアイドルジャーナル部12Eに繋がる油路76bは、メインギャラリ65の左側に開口形成されて左端部に向けて傾斜して延びる傾斜油路76cを介してメインギャラリ65と連通されている。なお、この傾斜油路76cはシリンダブロック3の外側面からのドリル加工により形成されてメインギャラリ65およびアイドル分配油路76bに連通しており、外側からオイルキャップ76dが取り付けられて閉塞油路を形成する。
なお、クランクジャーナル部12Dに供給された潤滑油は、クランクシャフト12のジャーナル12aを径方向に貫通するジャーナル油孔12eに導かれる。この油孔12eはクランクシャフト12の内部をクランクピン12cの中心に向けて延びるクランク油路12fと連通されている。また、クランクピン12cにおいても径方向に貫通してピン油孔12gが形成されており、これらジャーナル油孔12e、クランク油路12fおよびピン油孔12gに導かれた潤滑油により、コンロッド13とクランクピン12cとの潤滑が行われる。さらにコンロッド13には外方に開口された図示しない油孔が形成されており、この油孔からシリンダボア3a〜3cの内部に潤滑油が供給され、ピストン11とシリンダブロック3との潤滑が行われる。
なお、流入油路74には、シリンダ流入油孔73bとメインギャラリ65の連通部分との間からメインギャラリ65と略平行に延びる分岐油路77が連通されている。この分岐油路77は、再び接合面12Cに向けて折曲されており、シリンダブロック3側の接合面に形成されたシリンダ流出油孔78aに繋がっている。ロアケース4側の接合面には、シリンダブロック3との結合によりシリンダ流出油孔78aと整合されるロア流入油孔78bが形成されている。このロア流入油孔78bはロアケース4の内部を後方に延びるミッション供給油路79を介してベベルギヤケース6に形成された潤滑油流入油路に繋がり、動力伝達機構TMを構成するメインシャフト111の軸孔111aやカウンタシャフト112の軸孔112aに潤滑油が供給され、動力伝達機構TMの各潤滑部に繋がる。
このように、本構成例のエンジンEは、シリンダ軸11Aに対してクランクシャフト12の中心軸12dがオフセットされており、メインギャラリ65がシリンダボア3a〜3cの側方において、シリンダ軸11Aに対してクランクシャフト12の中心軸12d側に形成されている。このため、メインギャラリ65からクランクジャーナル部12Dまでの距離が短く、クランク供給油路75a〜75dを短くして形成できる。これにより、オイルポンプ61から圧送される潤滑油をより確実にクランクジャーナル部12Dに供給でき、エンジンEの安定作動が図られる。
このメインギャラリ65からは、アイドル分配油路76a,76bを介して第1アイドルシャフト34を支持するアイドルジャーナル部12Eにも潤滑油が供給される。第1アイドルシャフト34は、シリンダ軸11Aに対してクランクシャフト12の中心軸12d側に位置することから、メインギャラリ65からのアイドル供給油路76a,76bを短く形成できる。このように、本構成例のメインギャラリ65は、シリンダボア3a〜3cと遠ざかる位置であってクランクジャーナル部12Dと近付けられた位置に形成されるとともに、アイドルジャーナル部12Eと近付けられた位置に形成されており、両分配油路75,76を短く形成できる。
なお、本構成例では、シリンダブロック3が、シリンダボア3a〜3cの形成されるシリンダ部3Aと、クランクケース12の上側半体である上クランクケース部3Bとが一体のケーシング部材となっている。このため、シリンダボア3a〜3cの側方に形成されたメインギャラリ65と、クランクジャーナル部12Dとを連通するクランク分配油路75a〜75dは、複数の部材に跨って形成する必要がない。このため、複数の部材に跨ることにより生じるおそれのある潤滑油のリークを防止するための構造を省略してクランク分配油路75a〜75dを形成することができる。
また、メインギャラリ65は、シリンダボア3a〜3cの下端よりも上方に位置して形成されているが、シリンダボア3a〜3cの上部の周囲に形成されるウォータージャケット83の下方に近接して形成されている。このため、メインギャラリ65をシリンダボア3a〜3cの側方に設けるにあたって、シリンダブロック3の外形をウォータージャケット83の形成部分とメインギャラリ65の形成部分とを滑らかに成形でき、外形にメインギャラリ65を設けるために特別な突出部を形成する必要がなくなる。また、メインギャラリ65がシリンダボア3a〜3cに近接して形成されることから、潤滑油がメインギャラリ65を通過するときに、シリンダボア3a〜3cの熱を奪って温度上昇する。したがって、エンジンEおよび動力伝達装置TMの暖機性が向上するとともに、エンジンEの冷却効果を向上させることができる。
また、側面視において略上下方向に延びて形成されるシリンダブロック3とロアケース4との接合面12C上に、クランクシャフト12と、バランサウェイト91などが取り付けられる第1アイドルシャフト34とが配設されることにより、ロアケース4の内部空間には、動力伝達機構TMの下方にデッドスペースが形成される。このスペースに、各種の装置を配設することでデッドスペースを有効利用でき、エンジンEの小型化が図られる。また、このスペースは、第1アイドルシャフト34の後方に位置しているため、クランクシャフト12の回転を伝達することにより駆動されるような装置を配設すると、この装置に回転を伝達するための伝動機構を小型化して構成できる。
そして、ロアケース4の下部には潤滑油を蓄えるためのオイルパン8が取り付けられており、上記デッドスペースはオイルパン8に近接している。さらに、このスペースは、パワーユニットPUの前後方向において略中央部に位置しており、パワーユニットPUの潤滑部として特に重要とされるクランクシャフト12と近接されている。このようなことから、オイルポンプ61とストレーナ62との距離が短くなって吸入配管66をコンパクトに構成でき、オイルポンプ61からメインギャラリ65までの油路構造をコンパクトに構成できる。
また、本構成例の冷却装置によると、ウォーターポンプ81がオイルポンプ61を駆動するためのポンプシャフト97に取り付けられ、ポンプシャフト97の回転により駆動される。このように、駆動軸がオイルポンプ61と共用されることから、ウォーターポンプ81に専用の駆動軸や、軸に駆動力を伝達するための伝達機構などを省略して冷却装置を構成できる。これにより、部品点数の低減やエンジンEの小型化が図られる。
次に、動力伝達機構TMについて説明する。図4,図15に示すように動力伝達機構TMは、プライマリギヤ列101と、多板クラッチ105と、変速機構110と、ベベルギヤ列121と、プロペラシャフト取付部材125とから構成され、ロアケース4のミッションケース部4Bとベベルギヤケース6との内部に収容される。ベベルギヤケース6は、ロアケース4のミッションケース部4Bの左側面に結合される。また、変速機構110は、クランクシャフト12と平行で左右方向に延びて回転自在に配設されたメインシャフト111およびカウンタシャフト112を有して構成される。
プライマリギヤ列101は、クランクシャフト12と一体に回転するプライマリドライブギヤ102と、メインシャフト111上を回転自在に設けられたプライマリドリブンギヤ103とからなる。プライマリドリブンギヤ103は大径になっており、クランクシャフト12の回転を大きな減速比で減速してプライマリドリブンギヤ103に伝達するように構成されている。
図2に示すようにプライマリドライブギヤ102は、カム伝動機構30のカムドライブギヤ31と同一の歯車であり、カムドライブギヤ31はカム伝動機構30および動力伝達機構TMのギヤとして共用される。プライマリドリブンギヤ103は、メインシャフト111に取り付けられた多板クラッチ105のアウタクラッチ106と一体に回転する。多板クラッチ105は、メインシャフト111の右端部に取り付けられており、油圧により作動するレリーズ機構150の作動に応じて、アウタクラッチ106に設けたアウタプレート108と、メインシャフト111と一体に回転するインナクラッチ107に設けたインナプレート109とを係脱させ、プライマリギヤ列101の回転をメインシャフト111に断続自在に伝達する。
変速機構110は、クランクシャフト12の後方に配設されるメインシャフト111と、メインシャフト111の下方に配設されたカウンタシャフト112と、メインシャフト111およびカウンタシャフト112に設けられた6組の変速ギヤ列G1〜G6と、変速段を変更するためのシフトドラム機構113とから構成される。変速ギヤ列G1〜G6は、メインシャフト111に設けられた駆動変速ギヤM1〜M6と、カウンタシャフト112に設けられた従動変速ギヤC1〜C6との対応するギヤ同士が常時噛み合わされた状態になっており、いずれか1組の変速ギヤ列のみをメインシャフト111およびカウンタシャフト112と一体に回転させる。
図15に示すようにシフトドラム機構113は、図示しないシフトペダルのペダル操作に応じて回転するシフトスピンドル114と、シフトスピンドル114の回転に応じて回転するシフトドラム116と、シフトドラム116の外周面に形成された溝に係合してシフトドラム116の回転に応じてシフトドラム116の軸方向に移動するシフトフォーク117と、シフトフォーク117の移動をガイドするフォークシャフト118とから構成されている。このシフトフォーク117の移動により、駆動および従動変速ギヤのうち所定のギヤを軸方向に移動させ、メインシャフト111およびカウンタシャフト112と一体に回転する変速ギヤ列G1〜G6が変更される。
ベベルギヤ列121は、カウンタシャフト112の先端に一体に成形されたベベルドライブギヤ122と、シャフト取付部材125の一端部に一体に成形されたベベルドリブンギヤ123とから構成される。シャフト取付部材125は、一端部の端面に固定孔125bが成形され、他端部にスプライン125aが形成される。固定孔125bには支持シャフト126が取り付けられ、ベベルギヤケース6の内部に設けられたベアリング146によりこの支持シャフト126が回転自在に支持される。スプライン125aに後輪に向けて延びるシャフト本体が取り付けられ、このシャフト本体およびシャフト取付部材125によりプロペラシャフトが構成される。シャフト取付部材125は予めベベルギヤケース6に取り付けられる。さらに、ベベルドライブギヤ122が形成されるカウンタシャフト112の左端部を支持するベアリング144は軸受ホルダ130により保持される。この軸受ホルダ130は、予めベベルギヤケース6に取り付けられ、ベベルギヤ列121は予め噛合した状態でベベルギヤケース6に収容された状態とされる。
さらに、ベベルギヤケース6には、メインシャフト111の左端部が支持され、予めメインシャフト111がベベルギヤケース6に組み付けられており、変速ギヤ列G1〜G6を噛合させた状態になっている。また、シフトスピンドル114、シフトドラム116およびフォークシャフト118の左端部も、予めベベルギヤケース6に支持される。
本構成例においては、予めベベルギヤケース6にメインシャフト111、カウンタシャフト112、変速ギヤ列G1〜G6、シフトドラム機構113、ベベルギヤ列121、プロペラシャフト取付部材125、軸受ホルダ130およびレリーズ機構150が組み付けられ、このようなベベルギヤケース6をロアケース4の取付開口4mを覆って取り付けることにより、動力伝達機構TMの構成部材をミッションケース部4Bの内部空間に収容させる。このとき、メインシャフト111、カウンタシャフト112、シフトスピンドル116、シフトドラム117およびフォークシャフト119の右端部をロアケース4に支持させる。この後、メインシャフト111の右端部からプライマリドリブンギヤ103および多板クラッチ105が取り付けられ、サイドカバー5がロアケース4の右側面を覆って結合される。
このとき、ロアケース4の内部に形成されてオイルポンプ61からの潤滑油が流れるミッション供給油路79の端部が、ベベルギヤケース6の内部に設けられたカウンタシャフト供給油路6aとが連通する。カウンタシャフト供給油路6aはベベルギヤケース6の内部空間に開口してドライブベベルギヤ122に対向する。この開口とカウンタシャフト112の軸孔112aとを繋ぐ管状のオイルジョイント162が設けられている。これにより、カウンタシャフト112の軸孔112aに潤滑油が供給される。軸孔112aから径方向に延びる油孔112bを介して従動変速ギヤに潤滑油が供給される。また、オイルジョイント162には、ベベルギヤケース6の内部空間に開口する貫通孔162aが形成されている。オイルジョイント162を流れる潤滑油の一部は、貫通孔162aからベベルギヤケース6の内部空間に噴出してベベルギヤ列121に供給される。
なお、メインシャフト111の軸孔111aにもオイルポンプ61からの潤滑油を供給する油路が連通し、プライマリドリブンギヤ103、多板クラッチ105、駆動変速ギヤに供給される。なお、レリーズ機構150の作動油とオイルパン8からの潤滑油とは性質が異なるため、メインシャフト111の軸孔111aに導かれた潤滑油がレリーズシリンダ152に供給されないように、メインシャフト111の左端部にオイルシール163が設けられている。
このようにベベルギヤケース6に動力伝達機構TMの構成部材を予め組み付けた状態としてベベルギヤケース6をロアケース4に結合させるようになっており、変速ギヤ列G1〜G6やベベルギヤ列120の組立性がよく、動力伝達機構TMをハウジングHの内部に簡単に収容させて組み付けることができる。
本発明に係る内燃機関のブリーザ構造が備えられたパワーユニットのエンジンを示す右側断面図である。 上記パワーユニットの左側断面図である。 上記エンジンを後方から見た断面図である。 上記パワーユニットの動力伝達機構を後方から見た断面図である。 図2の矢印V−V方向に見た正断面図である。 シリンダブロックをシリンダ軸方向に見た図である。 シリンダブロックの接合面を示す図である。 ロアケースの下クランクケース部の接合面を示す図である。 サイドカバーの右側面図である。 サイドカバーの左側面図である。 パルスセンサの組付状態を示すシリンダブロックの断面図である。 ロアケースおよびベベルギヤケースの右側断面図である。 メインギャラリを示すシリンダブロックおよびロアケースの右側断面図である。 メインギャラリおよび分配油路を示すシリンダブロックの正断面図である。 シフトドラム機構の断面図である。
符号の説明
PU パワーユニット
E エンジン
H ハウジング
3 シリンダブロック
3B 上クランクケース部
4 ロアケース
4A 下クランクケース部
8 オイルパン
11 ピストン
11A シリンダ軸
12 クランクシャフト
12a ジャーナル
12d 中心軸
12A クランクケース
12B クランク室
12C 接合面
12D クランクジャーナル部
12E アイドルジャーナル部
16 吸気カムシャフト
17 排気カムシャフト
30 カム伝動機構
34 第1アイドルシャフト
61 オイルポンプ
65 メインギャラリ
75a〜75d クランク分配油路
76a,76b アイドル分配油路
81 ウォーターポンプ
83 ウォータージャケット
91 バランサウェイト
97 ポンプシャフト
98 ポンプ伝動機構

Claims (2)

  1. ピストンと、
    内部に形成されるシリンダ室内に前記ピストンが摺動自在に配設されるシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに結合されたクランクケースにより支持され、前記ピストンと連動して回転するクランクシャフトと、
    オイルパンに蓄えられる潤滑油を圧送するオイルポンプとを有し、
    前記クランクケースが、上下のケース半体から構成され、
    前記クランクシャフトが、中心軸を前記上下のケース半体の割り面上に位置させて配設され、前記上下のケース半体の割り面に形成された支持部により支持され、
    前記シリンダブロックおよび前記クランクケースに、前記オイルポンプからの潤滑油を前記支持部に導くためのジャーナル供給油路が形成される内燃機関の潤滑油路構造において、
    前記ジャーナル供給油路が、前記シリンダブロックの内部を前記クランクシャフトと平行に延びて形成され、前記オイルポンプの吐出側と接続される主油路と、前記主油路と前記支持部とを連通する分配油路とからなり、
    前記クランクシャフトの中心軸が、前記シリンダ軸に対してオフセットされており、
    前記主油路が、前記シリンダ軸に対して前記クランクシャフトの中心軸側に位置して形成されることを特徴とする内燃機関の潤滑油路構造。
  2. 前記主油路は、前記シリンダブロックにおける前記シリンダ室の側方近傍に形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑油路構造。
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