JP2007098204A - 農薬検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬センサ、を具備した農薬検知装置において、効率の良い計測評価および選別を実現させる技術を提供する。
【解決手段】赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物6の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬検知手段51を具備した農薬検知装置50において、複数の前記青果物6が、パック詰め青果物7aの状態で前記農薬検知装置50に送り込まれ、表面における残留農薬濃度が測定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、青果物の残留農薬を計測し、選別する農薬検知装置の技術に関する。
青果物に付着した残留農薬については、該残留農薬が食品衛生法残留農薬基準値に適合しているか否か測定する必要があるため、従来は委託分析やELISA法を用いた簡易分析による破壊検査にて検査していた。しかし、前記委託分析においては、委託費用が高価であり、且つ分析結果が出るまでに長い時間がかかる等の問題点があった。一方のELISA法を用いた簡易分析においては、数時間で分析結果が出るものの、試料作成作業に時間が掛かり面倒であった。また、破壊検査であるため、全数検査は不可能であった。
そこで、赤外分光光度計を利用した非破壊検査により青果物表面の残留農薬濃度を計測し、青果物を傷つけることなく効率良く選別を行う装置が、特許文献1に示す如く、本発明と同一の出願人により提案されており公知となっている。
特開2005−177627号公報
しかしながら、前記特許文献1に示す装置においては、残留農薬の計測評価および選別は、青果物一個ずつを個別に行う必要があり、人手による青果物の移載作業が増えてしまう。また、残留農薬の計測評価にも多大なる時間を要していた。
そこで本発明は、このような状況を鑑み、赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬センサ、を具備した農薬検知装置において、効率の良い計測評価および選別を実現させる技術を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬センサ、を具備した農薬検知装置において、複数の前記青果物が、出荷用容器内に並べて載置された状態で前記農薬検知装置に搬送され、表面における残留農薬濃度が測定されること、を特徴としたものである。
請求項2においては、前記青果物が、選果済みの状態で前記農薬検知装置に搬送されること、を特徴としたものである。
請求項3においては、前記農薬検知装置が、前記残留農薬センサで検知した残留農薬濃度に応じて前記青果物を選別する農薬選別手段を具備したこと、を特徴としたものである。
請求項4においては、前記出荷用容器が、モールドパックであること、を特徴としたものである。
請求項5においては、前記赤外分光光度計から前記青果物に照射される赤外線が、前記青果物の上方から照射されること、を特徴としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、青果物が出荷用容器に並べられた状態で検査されることにより、農薬検知段階では青果物に触れない為、軟弱な青果物であっても傷めることなく検査を行うことができる。また、あらかじめ出荷用容器にパック詰めしておくことにより、その後の詰め替え作業が不要となり、作業効率を向上させることができる。
請求項2においては、選果作業時に青果物を整列させて容器に詰めることにより、青果物の位置にばらつきが少なくなり、後の農薬検知段階での検査精度が確保できる。
請求項3においては、残留濃度の基準値を超えた青果物が市場に出荷されることが確実に防止できる。また、青果物に残留農薬検査合格品という表示を行って販売することが可能となり、商品に付加価値を生むことができる。
請求項4においては、容器が個々の青果物を分離して載置する形態である場合には、全数検査が容易に実施可能となる。
請求項5においては、青果物が容器に整列して載置されることにより、青果物の上端位置に均一性が確保されるため、上方からの光照射により照射距離を均一に保持することができ、検査精度を確保することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る青果物選別システム1の平面模式図、図2は載置台5の平面図と側面図、図3は内部品質センサ4の構成を示す側面断面図、図4は農薬検知装置50の構成を示す側面模式図、図5はパック詰め青果物の一例(イチゴの例)を示す斜視図、図6はモールドパック詰め青果物の一例(イチゴの例)を示す斜視図である。
以下では図1から図4を用いて、本発明の要部である農薬検知装置50を構成要素の一部とする青果物選別システム1の詳細構成について説明する。なお、以後の説明では、図1の矢印Aで表される方向を青果物6が搬送される方向(搬送方向A)とし、青果物6は搬送手段2の上流側の青果物供給装置16から、後述する搬送手段2や内部品質センサ4を通過して、階級別ライン2a・2b・2c、農薬検知装置50、出荷ライン30a、廃棄ライン30b等へと搬送されるものである。
図1に示す如く、青果物選別システム1は、光を用いて青果物6の糖度や酸度等の内部品質を測定して該測定結果に基づき第1段階目の選別(内部品質選別)を行い、赤外線を用いて青果物6表面に付着した残留農薬の種類や量や濃度(以下、残留農薬濃度等という。)を測定して該測定結果に基づき第2段階目の選別(残留農薬濃度等選別)を行なうものである。青果物選別システム1は搬送上流側から、青果物供給装置16、搬送手段2、内部品質センサ4、内部品質選別手段29、出荷搬送手段30、残留農薬検知手段51、農薬選別手段52、出荷ライン30a、廃棄ライン30b(または洗浄ライン)と、そしてシステム全体の搬送を制御する制御手段10等から構成される。尚、前記残留農薬検知手段51と前記農薬選別手段52をあわせて農薬検知装置50が構成されている。
青果物選別システム1で取り扱う青果物6は、イチゴ、蜜柑、オレンジ、メロン、トマトその他の果物類または野菜類の総称であり、糖度(甘味)や酸度(酸味)等の内部品質や、残留農薬濃度等によって選別されるものである。詳しくは、後述するように、内部品質センサ4および内部品質選別手段29に搬送された青果物6が、まず内部品質によって階級別に選別され、その後農薬検知装置50に搬送された青果物6が、出荷青果物6a(残留農薬濃度等が基準値未満の青果物)と廃棄青果物6b(残留農薬濃度等が基準値以上の青果物)とに選別される。
載置台5はトレイやパンといった搬送用容器の実施の一形態であり、青果物6の表面を傷めることなく搬送するためのものである。
図2に示す如く、載置台5は全体が樹脂など剛性の高い材質にて構成されているが、前記青果物6を載置する皿表面27はシリコン又はゴムなど剛性の低い弾性を有する材質で構成されている。これらの構成により搬送中の青果物6の損傷を防いでいる。
ここで、前記載置台5の中央には上下方向に貫通する孔部26が設けられており、図3に示すように、後述する内部品質センサ4の投光部24から照射される光が載置台5によって遮られることがないように構成されている。つまり、該投光部24からの照射光は、ベルト13a・13b間と前記載置台5の中央の孔部26を通過して、青果物6を透過して、該受光部25にて検知される。
図1に戻って、搬送手段2は青果物6・6・・・を搬送用容器である載置台5・5・・・上に載置して上流側(青果物供給装置16側)から下流側(内部品質選別手段29側)に搬送するものである(搬送方向A)。本実施例における搬送手段2はベルトコンベアであり、図1に示す如く所定の間隔を空けて共通の駆動シャフト等に巻回されたベルト13a・13b等によって構成されている。
青果物供給装置16は搬送手段2の最上流部に設けられ、搬送手段2に青果物6を載置する前の載置台5・5・・・を供給する。
内部品質センサ4は青果物6の内部品質である糖度(甘味)や酸度(酸味)等の内部品質を光学的に(光を用いて非破壊で)判断するものであり、前記青果物供給装置16の下流における搬送手段2の途中区間に配設されている。
図3に示す如く、内部品質センサ4は主に筐体23、投光部24、受光部25等で構成される。
筐体23は内部品質センサ4の他の部材を固定する構造体であるとともに投光部24および受光部25に外部からの光が影響することを防止するための被覆手段を兼ねる。筐体23は略直方体の箱であり、開口部23aおよび開口部23bが筐体23の互いに対向する側面に穿設され、搬送手段2が開口部23a・開口部23bを貫通している。
搬送手段2上を搬送されてきた青果物6は、載置台5に載置されたまま開口部23aより筐体23の内部に進入し、開口部23bから筐体23の外部に排出される。
なお、開口部23a・23bの上縁部には上下方向に複数のスリットが設けられた遮光性のゴム製または樹脂製のシートが垂設され、外部からの光が筐体23内部に極力差し込まないようにしている。
投光部24は青果物6の糖度または酸度等の内部品質を測定するための光(赤外線やレーザー光等)を青果物6に照射するものであり、ケーブル24aにより制御手段10に接続されている。投光部24は具体的にはランプまたはLED等で構成される。なお、投光部24により青果物6に照射される光は、該青果物6の種類等に応じてその種類や波長、強度等を適宜選択する必要がある。また、投光部24はランプ等の光源やレンズが設けられ、ケーブル24aにより該光源に電力が供給される形式でも良く、あるいは光源が制御手段10側に設けられ、ケーブル24aを光ファイバーとして投光部24のレンズに光を供給する形式としても良い。
受光部25は、投光部24により照射され青果物6内を通過してきた透過光を受けるものであり、ケーブル25aにより制御手段10に接続されている。受光部25は具体的にはフォトダイオードやフォトトランジスタやCCD等で構成される。
投光部24は筐体23内部において搬送手段2の下方に配置され、かつ受光部25は筐体23内部において搬送手段2の上方に配置される。そして、投光部24より照射される光は載置台5の中央部に穿設された孔部26を通過し、該載置台5上に載置された青果物6を透過して受光部25に受光される。
前述したように、搬送手段2のベルト13aおよびベルト13bは所定の間隔を空けて巻回されており、ベルト13aとベルト13bとの間を投光部24からの光が通過するように構成されている。従って、搬送手段2が光路(投光部24から受光部25までの光の経路)を遮ることがない。
受光部25により受光される光(青果物6の透過光)は、投光部24により照射される光と比較すると、特定の波長成分が減少している。これは、青果物6中に含まれる糖度に係る成分や酸度に係る成分等が特定の波長成分を吸収することに起因している。
従って、この吸収量を測定する(青果物6が光路を遮っていない状態で受光部25が受光している時の特定波長成分と、青果物6が光路を遮っている状態で受光部25が受光している時の特定波長成分とを比較する)ことにより、光が透過した部位に存在する青果物6の糖度に係る成分や、酸度に係る成分等の量(より厳密には、糖度に係る成分分子の個数や酸度に係る成分分子等の個数)を測定することが可能である。
なお、本実施例においては投光部24が搬送手段2の下方、受光部25が搬送手段2の上方に配置される構成であるが搬送手段の側方に配置しても良く、光路の方向と搬送方向Aとの関係(成す角度および位置関係)は限定されない。
図1に戻って、内部品質選別手段29は搬送手段2の最下流部に設けられ、後述する演算記憶部10bから内部品質センサ4による判断結果(内部品質に係る情報)に基づく動作指令を受けて青果物6を選別する。換言すれば、該内部品質選別手段29は、内部品質センサ4によって測定された階級別(内部品質別)に、青果物6・6aを階級別ライン2a・2b・2cへと載置するものである。
出荷搬送手段30は、搬送手段2のように2本のベルト間に間隔を設ける必要は無く、1本のライン等で構成すると、後述するパック詰め青果物7aの搬送が安定するため好適である。
出荷搬送手段30には、仮置き部8と、残留農薬検知手段51と、農薬選別手段52と、該農薬選別手段52から分岐して延設される出荷ライン30aと廃棄ライン30bとが配設されている。
前記仮置き部8では、作業者55により載置台5と青果物6が分離され、階級別に選果された青果物6のみが仮置きされる。載置台5は回収され青果物供給装置16へと運ばれて再度利用される。
作業者55は、前記仮置き部8に仮置きされた青果物6を出荷用容器にパック詰めし、パック詰め青果物7aとして、出荷搬送手段30上へ載置し再び流通させる。
選果後の青果物6は大きさ等が揃っているため、パック詰め青果物7aは、パック内の青果物6の上端位置が略同一に揃えられる。
図1および図4に示す如く、出荷搬送手段30においては、パック詰め青果物7aは残留農薬検知手段51の投光受光部53の直下を通過させるようにしている。
図4に示すように、後述する残留農薬検知手段51の投光受光部53による赤外線の照射および受光は、該投光受光部53の直下を通過するパック詰め青果物7aの上方から赤外線が照射され(図中矢印B)、パック詰め青果物7aに反射した反射光(図中矢印C)が上方の投光受光部53で検知される構成としている。このようにして、投光受光部53と残留農薬濃度が測定されるパック詰め青果物7a上面との距離を、パック詰め青果物7a毎に一定とし、光の焦点調整を不要としている。また、焦点距離が常に一定なので、スペクトル分析が正確なものとなり、残留農薬濃度を正確に測定できる。なお、本実施例ではパック詰め青果物7aの一つ、または、搬送方向と平行な一条分、または、パック内に数段詰められた場合には最上段の青果物の一つまたは複数の残留農薬濃度を測定する構成としている。但し、モールドパックの場合において、詰められる数量が少ない場合には全数を測定することも可能である。
そして、残留農薬検知手段51は、前記投光受光部53で検知した赤外線の光学的情報を出力信号として前記制御手段10に送信している。
本実施例では、赤外線による残留農薬検知手段51を用いて青果物6の表面に付着した残留農薬濃度等を測定するシステムであるため、投光受光部53と測定されるパック詰め青果物7a上面との距離を最適な距離(以下、焦点距離とする。)に調節しなければ、正確なパック詰め青果物7aのスペクトルを得ることができない。
詳しくは、投光受光部53と測定されるパック詰め青果物7a上面との距離が最適でない場合は、投光受光部53で受ける反射光の強度が弱くなるため、スペクトルの波形において波長に応じた強度の違い(スペクトルの凹凸)がはっきりと識別できなくなり、その結果残留農薬の種類や濃度が正確に判断できなくなるのである。
図1に戻って、農薬選別手段52は、前記残留農薬検知手段51の直後に隣接して設けられ、残留農薬検知手段51及び制御手段10による判断結果(測定された残留農薬濃度等が基準値未満であるか否か)に基づいてパック詰め青果物7aを出荷青果物6aと廃棄青果物6bとに選別し、該出荷青果物6aをパックごと前記出荷ライン30aへ、該廃棄青果物6bをパックごと前記廃棄ライン30bへと載置する。
制御手段10は、図1に示すように、青果物選別システム1を構成する搬送手段2、内部品質センサ4、内部品質選別手段29、残留農薬検知手段51、農薬選別手段52等を制御するものであり、これらの動作を制御するためのプログラムが格納されており、内部品質センサ4や残留農薬検知手段51等から種々の情報を取得したり、該残留農薬検知手段51等へ電力を供給したり、あるいは内部品質選別手段29や残留農薬検知手段51や農薬選別手段52等に動作指令(信号)を送信したりすることが可能である。
図4に示す如く、制御手段10は、表示部10aと演算記憶部10bから構成されている。
演算記憶部10bでは、内部品質センサ4によって測定された内部品質に基づいて青果物6・6・・・を階級付けし、内部品質選別手段29に該青果物6・6・・・を階級別に選別させるように動作指令を与えている。
また、該演算記憶部10bでは、前記残留農薬検知手段51から送信されてきた反射光に関する出力信号をスペクトルに変換する。詳しくは、前記投光受光部53で受光した反射光の情報が制御手段10に送信され、該制御手段10の演算記憶部10bでは、受信した反射光の時間関数としての波形を、周波数の関数としてのスペクトルにフーリエ変換する。そして、図4に示す如く、該フーリエ変換の結果はスペクトルとして表示部10aにて表示される。
また、演算記憶部10bでは、演算されたスペクトルを画像処理し、青果物6毎に求められた残留農薬濃度等が基準値以内であるか否かを自動で判断して、農薬選別手段52によって青果物6・6・・・を出荷青果物6a(基準値以内の青果物)と廃棄青果物6b(基準値超の青果物)に選別させるように動作指令を与えている。つまり、出荷青果物6aのみ、出荷ライン30aへ搬送することができるのである。
但し、作業者が、表示されたスペクトルを目視で判断し、青果物6毎に求められた残留農薬濃度等が基準値以内であるか否かを判断し、該判断結果によって作業者が青果物6・6・・・を出荷青果物6aと廃棄青果物6bに選別する構成であっても良い。
具体的には、演算記憶部10bが波長及び強度からなるスペクトルに基いて、若しくは作業者が表示部10aに表示される波長及び強度からなるスペクトルに基いて、残留農薬の種類ごとのピーク分布を比較することによって残留農薬の種類を判別し、前記スペクトルにおける最大ピーク値によって残留農薬濃度の最大値を求める。
以上が、青果物選別システム1の全体構成の説明である。
次に、本発明の要部である、農薬検知装置50について詳細な説明をする。
以下では、赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物6の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬検知手段51を具備した農薬検知装置50において、複数の前記青果物6が、パック詰め青果物7aの状態で前記農薬検知装置50に搬送され、表面における残留農薬濃度が測定されること、について説明をする。
前述の通り、図1および図4に示す如く、前記残留農薬検知手段51は階級別ライン2a・2b・2cの各終端部に仮置き部8を介して接続された出荷搬送手段30の途中区間に配設されている。
図4に示す如く、パック詰め青果物7aは、出荷搬送手段30により残留農薬検知手段51に搬送される。
残留農薬検知手段51内では、前記パック詰め青果物7aに対して、前記投光受光部53から赤外線が照射され(図中矢印B)、パック詰め青果物7aの上面で反射した赤外線が前記投光受光部53に検知されるようにしている。
前述のように、検知された赤外線の光学的情報が、出力信号として前記制御手段10へ送信され、制御手段10からは、残留農薬濃度等が基準値以内であるか否かを自動で判断して、農薬選別手段52に動作指令を与えている。
そして、前記制御手段10からの動作指令を受け、前記農薬選別手段52により出荷青果物6a(基準値以内の青果物)と廃棄青果物6b(基準値超の青果物)に自動的に選別させるようにしている。
選別された出荷青果物6aは、既にパック詰めがなされている状態であるため、次工程においては速やかに出荷作業に移行することができる。また、廃棄青果物6bは、廃棄されるかもしくは洗浄工程を経て、再度青果物選別システム1により選別され出荷される。
即ち、青果物6が出荷用容器に並べられた状態(パック詰め青果物7a)で検査されることにより、農薬検知段階では青果物6に触れない為、軟弱な青果物6であっても傷めることなく検査を行うことができるのである。また、あらかじめ出荷用容器にパック詰めしておくことにより、その後の詰め替え作業が不要となり、作業効率を向上させることができるのである。
次に、前記青果物6が、選果済みの状態で前記農薬検知装置50に搬送されること、について説明をする。
前述の通り、前記農薬検知装置50の上流側には、内部品質センサ4および内部品質選別手段29が配設されており、糖度や酸度等の内部品質を測定して選果された青果物6が階級別ライン2a・2b・2cに搬送される。
前記農薬検知装置50は、前記階級別ライン2a・2b・2c毎に配設するようにしている。
尚、本実施例では階級別ラインが3系統である場合を示したが、階級数は青果物の種類や品種などの条件に応じて個々に設定されるものであるので、系統数を限定するものではない。
選果後の青果物6は、仮置き部8に仮置きされ、作業者55によりパック詰めされ、出荷搬送手段30に載置され再び流通される。選果後の青果物6は大きさ等が揃っているため、パック詰め青果物7aは、パック内の青果物6の上端位置が略同一に揃えられる。
即ち、選果作業時に青果物6を整列させて容器に詰めることにより、青果物6の位置にばらつきが少なくなり、後の農薬検知段階での検査精度が確保できるのである。
次に、農薬検知装置50が、前記残留農薬検知手段51で検知した残留農薬濃度に応じて前記青果物6を選別する農薬選別手段52を具備したこと、について説明をする。
前述の通り、図1および図4に示す如く、前記残留農薬検知手段51で検知された情報が、出力信号として前記制御手段10へ送信され、制御手段10からは、残留農薬濃度等が基準値以内であるか否かを自動で判断して、農薬選別手段52に動作指令を与えている。
そして、前記制御手段10からの動作指令を受け、前記農薬選別手段52により出荷青果物6a(基準値以内の青果物)と廃棄青果物6b(基準値超の青果物)に自動的に選別させるようにしている。
即ち、残留濃度の基準値を超えた青果物6が市場に出荷されることが確実に防止できるのである。
また、青果物6に残留農薬検査合格品という表示を行って販売することが可能となり、商品に付加価値を生むことができるのである。
次に、前記出荷用容器が、モールドパックであること、について説明をする。
前述の通り、前記農薬検知装置50には、パック詰め青果物7aの状態で導入される。詳しくは、青果物6が、作業者55により通常の出荷用容器にパック詰めされたり、贈答用のために互いに当たることなく一つずつ収納凹部を有する容器、または、一つずつ仕切られた容器(モールドパック)にパック詰めされたりした状態(モールドパック詰め青果物7bと呼ぶ。)で、前記農薬検知装置50に搬送されるようにしている。
尚、本説明で記載するパック詰め青果物7aは、全てモールドパック詰め青果物7bと読み替えることが可能である。
前記モールドパック詰め青果物7bは、青果物6同士が一定の隙間を有して載置されており、また青果物6の個数も比較的少ないため、全数検査の実施が容易である。
即ち、容器が個々の青果物を分離して載置する形態(モールドパック詰め青果物7b)である場合には、全数検査が容易に実施可能となるのである。
次に、前記赤外分光光度計から前記青果物6に照射される赤外線が、前記青果物6の上方から照射されること、について説明をする。
前述の通り、図4に示す如く、出荷搬送手段30においては、パック詰め青果物7aは残留農薬検知手段51の投光受光部53の直下を通過させるようにしており、前記残留農薬検知手段51の投光受光部53による赤外線の照射および受光は、該投光受光部53の直下を通過するパック詰め青果物7aの上方から赤外線が照射され(図中矢印B)、パック詰め青果物7aに反射した反射光(図中矢印C)が上方の投光受光部53で検知される構成としている。このようにして、投光受光部53と残留農薬濃度が測定されるパック詰め青果物7a上面との距離を、パック詰め青果物7a毎に一定とし、光の焦点調整を不要としている。また、焦点距離が常に一定なので、スペクトル分析が正確なものとなり、残留農薬濃度を正確に測定できる。
また、パック詰め青果物7aは、容器の上面が開放され青果物6が露出しているため、赤外線の照射方向は上部からとするのが効果的である。
即ち、青果物6が容器に整列して載置されることにより、青果物6の上端位置に均一性が確保されるため、上方からの光照射により照射距離を均一に保持することができ、検査精度を確保することができるのである。
本発明の一実施例に係る青果物選別システム1の平面模式図。 載置台5の平面図と側面図。 内部品質センサ4の構成を示す側面断面図。 農薬検知装置50の構成を示す側面模式図。 パック詰め青果物の一例(イチゴの例)を示す斜視図。 モールドパック詰め青果物の一例(イチゴの例)を示す斜視図。
符号の説明
6 青果物
7a パック詰め青果物
50 農薬検知装置
51 残留農薬検知手段

Claims (5)

  1. 赤外分光光度計を利用して、非破壊検査により青果物の表面における残留農薬濃度を測定する残留農薬センサ、を具備した農薬検知装置において、
    複数の前記青果物が、
    出荷用容器内に並べて載置された状態で前記農薬検知装置に搬送され、表面における残留農薬濃度が測定されること、
    を特徴とする農薬検知装置。
  2. 前記青果物が、
    選果済みの状態で前記農薬検知装置に搬送されること、
    を特徴とする請求項1に記載の農薬検知装置。
  3. 前記農薬検知装置が、
    前記残留農薬センサで検知した残留農薬濃度に応じて前記青果物を選別する農薬選別手段を具備したこと、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の農薬検知装置。
  4. 前記出荷用容器が、モールドパックであること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載の農薬検知装置。
  5. 前記赤外分光光度計から前記青果物に照射される赤外線が、
    前記青果物の上方から照射されること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の農薬検知装置。
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