JP2007097782A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大入賞口の開閉板および開閉機構を大掛かりなものとすることなく、大入賞口が閉まらなくなることや損傷することを回避する。
【解決手段】遊技盤面上に開閉板を設けて開口するように形成された大入賞口の前方に前板を設けておく。大入賞口が開放されると、開閉板の前面に設けた突起部が前板に接触して位置決めされる。こうすれば、開閉板の開口精度が高いので、遊技球が挟まって開閉板が閉まらなくなることを回避することができる。加えて、開閉板や開閉機構にかかる遊技球の衝撃を分散することができるので、開閉板や開閉機構が損傷してしまうことを回避可能である。しかも、大入賞口の開閉板や開閉機構を大掛かりなものにする必要がない。
【選択図】図10

Description

本発明は、遊技盤面に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う弾球遊技機に関する。
弾球遊技機では、遊技盤面上に複数の入賞口が設けられており、遊技盤面に向かって発射した遊技球が入賞口に入球すると、所定個数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。また、遊技中に所定の条件が成立すると、遊技盤面上に設けられた大入賞口が開口する。大入賞口は大きく開口するため、遊技球が入球し易くなり、遊技者は多数の賞球を獲得することが可能である。
このような大入賞口には、一般的に、遊技盤面上に開閉板を設けておき、この開閉板を、下端側を軸として上端側を手前に傾けるようにして開口させる機構が採用されている。更に、開口した開閉板の先端と遊技盤の前面に設けられたガラス板との間に遊技球が挟まって、大入賞口が閉まらなくなってしまうことを回避するため、大入賞口とガラス板との間に前板を設けて、遊技球が挟まることを防止する技術も提案されている(特許文献1)。
特開平11−206971号公報
しかし、このような遊技機では、大入賞口の開閉板および開閉板を開閉させるための機構が、比較的大掛かりなものとなってしまうという問題があった。何故なら、先ず第一に、開口した大入賞口の開閉板および開閉板を開閉させるための機構には、落下する遊技球の衝撃がかかるために、この衝撃を受け止めるだけの強度が要求され、第二には、開口した開閉板の先端と遊技盤の前面のガラス板との間に遊技球が挟まって大入賞口が閉まらなくなってしまうことを避けるために、開閉板を正確に所定の角度だけ開口させる開口精度が要求されるからである。結局、十分な強度を有する開閉板を高い精度で位置決めしながら開口させ、尚且つ、開閉機構にも十分な強度が要求されるので、その結果として、開閉板および開閉板の開閉機構が比較的大掛かりなものとなってしまうのである。
もちろん、遊技球の挟まりを防止するための前板が大入賞口の前面側に設けられている場合は、大入賞口の開閉板を、先端が前板に当接するまで開口させ、遊技球の衝撃の一部を前板に分散することで、強度についての要請と開口精度についての要請とを同時に満足させることも可能である。しかし、この場合には、遊技球の衝撃で開閉板の先端が前板に噛み込んでしまい、大入賞口が閉まらなくなってしまうという新たな問題を引き起こすおそれがある。
更に、遊技中に何らかの要因で開閉板が引っ掛かり、大入賞口が開口しないという問題も起こり得る。
本発明は、従来の技術におけるこうした問題に鑑みてなされたものであり、大入賞口の開閉板および開閉機構を大掛かりなものとすることなく、大入賞口が閉まらなくなることや損傷することを回避可能であり、しかも大入賞口を確実に開口させることが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤面に向かって遊技球を発射することにより遊技を行う弾球遊技機において、
前記遊技盤面上に設けられた開閉板の上端側を、該遊技盤面から前方に向けて傾けることで、遊技球が入球可能な開口状態となるように形成された大入賞口と、
前記大入賞口の前方に設けられた前板と
を備え、
前記大入賞口の開閉板には、該大入賞口が開口すると前記前板に一部が接触する突起部が設けられていることを特徴とする。
かかる本発明の遊技機においては、遊技球が入球可能に開口する大入賞口が遊技盤面上に設けられており、大入賞口の前方には前板が設けられている。この大入賞口は、開閉板を備えており、開閉板の上端側を前方に傾けることによって、開口状態となる。そして、大入賞口が開口すると、開閉板の前面に設けられた突起部の一部分が前板に接触して位置決めされるようになっている。
こうすれば、以下のような理由から、大入賞口の開閉板および開閉機構が大掛かりになってしまうことを回避することが可能となる。先ず、開閉板は、突起部の一部分が前板に接触して位置決めされるので、位置決め機構が簡素なものとなり、しかも、開閉板の先端と前板および遊技盤の前面に設けられたガラス板との距離を予め適切に設定しておけば、遊技球が挟まって開閉板が閉まらなくなることを確実に回避することができる。ここで、「開閉板に設けられた突起部が前板に一部分で接触する」とは、例えば、開閉板の上端が前板に言わば線状に接触するのとは異なって、開閉板に設けられた突起部が前板に点状に接触するような状態をいう。また、大入賞口の開口時には、突起部の一部分が前板に接触するだけなので、例えば、接触する部分の形状を適切に形成しておく等によって、開口状態となった開閉板が前板に引っ掛かって、大入賞口が閉じなくなることも回避することができる。加えて、大入賞口が開口すると、突起部と前板とが接触した状態となるので、落下してきた遊技球が開閉板に衝突した時の衝撃を前板にも分散させることができる。このため、大入賞口の開閉板および開閉機構を頑丈な構造としておかなくても、遊技球の衝撃で損傷することがない。以上のような理由から、開閉板および開閉機構を大掛かりなものとすることなく、大入賞口が閉まらなくなってしまうことや遊技球の衝撃で損傷してしまうことを確実に回避することが可能となるのである。
また、開閉板の前面に設けられた突起部は、開閉板を回転させる錘としても機能する。従って、開閉板を常に開かせる方向に力をかけておくことができるので、大入賞口を速やかに且つ確実に開口させることが可能となる。
こうした遊技機では、大入賞口の下端に保持部を設けておき、大入賞口が開口した時に、開閉板に設けられた突起部の下端がこの保持部に接触して、保持部が突起部を下端側から支えるようにしてもよい。
このようにすれば、落下してきた遊技球の衝撃を保持部にも分散させることができるので、開閉板および開閉機構かかる衝撃がより一層緩和される。このため、大入賞口の開閉板および開閉機構が損傷してしまうことをより一層確実に回避することが可能となる。
また、こうした遊技機では、大入賞口の開閉板を横長の矩形形状に形成して、この開閉板の両端に突起部を配置することとしてもよい。
このようにすれば、大入賞口が閉鎖状態の時に、落下してきた遊技球が突起部に当って球詰まりを起こしてしまうことを回避することができる。すなわち、開閉板を横長の矩形に形成して、その両端に突起部を配置しておけば、開閉板と前板との間の通路に突起部が突き出さないので、突起部を開閉板の中央よりに配置した場合に比べて、通路を広く空けておくことができる。このため、落下してきた遊技球が開閉板と前板との間を通る際に、突起部が遊技球の落下を妨げることがないので、突起部と前板との間に遊技球が挟まってしまうことを回避することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.遊技機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の概要:
C.本実施例に採用された大入賞口の構成:
C−1.大入賞口の構造:
C−2.大入賞口の開閉動作:
C−3.変形例:
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。本実施例の遊技機1は、いわゆるデジパチタイプのパチンコ機である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、大きくは、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤10などから構成されている。なお、図1では遊技盤10の詳細な図示を省略している。前面枠4は、図示しない中枠3に取り付けられており、中枠3は図示しない本体枠2に取り付けられている。中枠3はプラスチック材料で成形されており、本体枠2の内側に取り付けられている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、遊技機1の外枠を形成している。前面枠4の一端は、中枠3に対して回動可能に軸支されており、中枠3の一端は本体枠2に対して回動可能に軸支されている。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられており、その前面側が前面枠4で覆われている。
前面枠4は、プラスチック材料で成形されており、略中央部には、円形状の開口部4aが形成されている。この開口部4aにはガラス板等の透明板がはめ込まれており、奥側に配置される遊技盤10の盤面が視認可能となっている。また、前面枠4には、遊技効果を高めるための各種ランプ類4b〜4fが設けられている。
前面枠4の下方には、上皿部5が設けられており、上皿部5の下方には下皿部6が設けられている。また、前面枠4の右側には施錠装置9が設けられており、前面枠4の左側にはプリペイドカード式の球貸装置13(CRユニット)が設けられている。
上皿部5には、皿状の凹部と、凹部を取り巻くように形成された皿外縁部5aとが設けられている。遊技球は、上皿部5に形成された凹部に投入されて、発射装置ユニット12(図5参照)に供給される。また、皿外縁部5aには、遊技球の球貸スイッチ5b、返却スイッチ、投入した遊技球を排出するための排出ボタンなど、各種のボタン類が設けられている。さらに、上皿部5の略中央部には複数の長孔とその上部に多数の小穴が形成された第1スピーカ5yが設けられている。
下皿部6には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられており、排出された遊技球は下皿部6内に貯留される。下皿部6に貯まった遊技球を排出するために、下皿部6の底面には、下皿部6内から遊技球を排出するための図示しない球抜き穴が設けられており、下皿部6の略中央手前側には、球抜き穴を開閉させる排出ノブ6bが設けられている。排出ノブ6bは通常時は直立状態であるが、下端を奥側に押圧すると上端を回転軸として回転し、球抜き穴が開放状態となって、下皿部6に貯まった遊技球を排出することが可能となっている。また、排出ノブ6bの左右には、第2スピーカ6cが設けられている。
下皿部6の左端には灰皿7が設けられており、下皿部6の右端には発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の回転軸は、下皿部6の奥側に搭載された図示しない発射装置ユニット12に接続されており、遊技者が発射ハンドル8を回転させると、その動きが発射装置ユニット12に伝達され、ユニットに内蔵された図示しない発射モータが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤10の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤10は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤10の中央には、外レール14と内レール15とによって囲まれた略円形状の遊技領域11が形成されている。
遊技領域11の略中央には中央装置26が設けられており、また、遊技領域11の下方部分には変動入賞装置18が設けられている。そして、中央装置26と変動入賞装置18との間には始動口(普通電動役物)17が設けられている。始動口(普通電動役物)17は、左右に一対の翼片部が開閉可能に構成されたいわゆるチューリップ式の始動口である。始動口17の内部には、遊技球の通過を検出する始動口(普通電動役物)スイッチ17s(図5参照)と、翼片部を作動させるための普通電動役物(始動口)ソレノイド17m(図5参照)とが備えられている。一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が直立して、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
中央装置26には、演出表示装置27が設けられている。演出表示装置27は、液晶画面を搭載しており、キャラクタ図柄や背景図柄などの種々の演出用図柄を変動停止表示することが可能となっている。演出表示装置27の画面構成については後述する。
また、中央装置26の左下には、図柄表示装置28が設けられている。詳細な構成については後述するが、図柄表示装置28では普通図柄や特別図柄などを変動停止表示することが可能となっている。
遊技領域11の左端には、普通図柄作動ゲート36が設けられており、このゲートの内部には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ36sが設けられている。更に、普通図柄作動ゲート36と中央装置26との間には、ランプ風車24が設けられている。これら各遊技装置の間および周辺には、多数の障害釘23が設けられている。
変動入賞装置18のほぼ中央には、前板320が設けられており、前板320の奥側には、図示しない大入賞口31が設けられている。この大入賞口31は、略長方形状に大きく開口した開口部31a(図10参照)と、開口部31aを開放あるいは閉鎖する開閉板31bと、開閉板31bを開閉するための大入賞口ソレノイド31m(図5参照)などから構成されている。大入賞口31および前板320の詳細な構成については後述する。大入賞口31は、後述する所定の条件が成立すると開放状態となり、この結果、遊技球が高い確率で大入賞口31に入球することとなり、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態が開始される。尚、大入賞口31の内部には、大入賞口スイッチ31sが設けられており、大入賞口31に入賞した遊技球を検出することが可能となっている。
遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられている。バック球防止部材58は、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止する機能を有している。一方、内レール15の先端部には、図示しないファール球防止部材が取り付けられ、ファール球防止部材と略正反対側(遊技盤10の右半分側)には、図示しない返しゴムが外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
図3は、本実施例の遊技機1に搭載された図柄表示装置28の構成を示す説明図である。本実施例の図柄表示装置28は、大きくは、普通図柄表示部29と、特別図柄表示部30とから構成されている。普通図柄表示部29は、左普通図柄表示部29aと右普通図柄表示部29bとから構成されており、特別図柄表示部30は、左特別図柄表示部30aと右特別図柄表示部30bとから構成されている。2つの普通図柄表示部29a,29bは、いわゆるLED(発光ダイオード)を用いて構成されており、左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯し、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯することが可能となっている。また、特別図柄表示部30には、いわゆる7セグメントLEDが用いられており、このうちの7セグメント部分が左特別図柄表示部30aを構成し、コンマ部分が右特別図柄表示部30bを構成している。この7セグメント部分およびコンマ部分は、赤色、橙色、緑色のいずれかの光を点灯可能となっている。また、図柄表示装置28には、普通図柄保留表示部29c、および特別図柄保留表示部30cも設けられている。これらは、それぞれ4つのLEDで構成されている。このような構成を有する図柄表示装置28の表示内容については後述する。
図4は、本実施例の遊技機1に搭載された演出表示装置27の構成を示す説明図である。前述したように、演出表示装置27は、主に液晶表示画面を用いて構成されており、液晶画面上には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cと、その背景に表示される背景図柄27dとが表示されている。このうち、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは、図3に示した特別図柄30の表示に合わせて種々の態様で変動表示され、遊技を演出することが可能となっている。詳細な演出内容については後述する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。図5は、本実施例の遊技機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているように遊技機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されているが、その機能に着目すると、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御基板200と、図柄やランプや効果音を用いた遊技の演出の制御を司るサブ制御基板220と、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。また、図5中に示した矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。尚、図5では、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているROMやPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM,ROMなどについては図示を省略している。
図示されているように主制御基板200は、始動口スイッチ17sや、大入賞口スイッチ31s、ゲートスイッチ36sなどから遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向かって、各種の動作を指令するコマンドを出力する。また、主制御基板200には、発射装置ユニット12から発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。更に、主制御基板200は、始動口17に設けられた一対の翼片部を開閉させるための普通電動役物ソレノイド17mや、大入賞口31を開閉させるための大入賞口ソレノイド31m、更には、普通図柄や特別図柄の変動停止表示を行う図柄表示装置28などに向かって信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。
サブ制御基板220は、主制御基板200からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。すなわち、前述した演出表示装置27を駆動する演出表示基板223や、各種のスピーカ5y、6cを駆動するアンプ基板224、装飾用の各種LEDやランプを駆動する装飾駆動基板226に駆動信号を出力することにより、遊技の演出を行う。
払出制御基板240は、いわゆる貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が前述した上皿部5に設けられた球貸スイッチ5bや返却スイッチ5cを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置13に伝達される。球貸装置13は、払出制御基板240とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。また、主制御基板200が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御基板240が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。
B.遊技の概要 :
次に、上述した構成を有する本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について簡単に説明しておく。
本実施例の遊技機1では、次のようにして遊技が行われる。先ず、遊技者が上皿部5の凹部に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転させると、上皿部5に投入された遊技球が、1球ずつ発射装置ユニット12に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域11に発射される。遊技球が打ち出される強さは、発射ハンドル8の回転角度によって調整することが可能となっており、遊技者は発射ハンドル8の回転角度を変化させることによって、遊技球の狙いを付けることができる。
発射した遊技球が、遊技領域11の左側に設けられた普通図柄作動ゲート36を通過すると、図柄表示装置28において普通図柄の変動表示が開始される。図3を用いて前述したように、図柄表示装置28には左普通図柄表示部29aと、右普通図柄表示部29bとが設けられている。左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯可能に構成されており、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯可能に構成されている。普通図柄の変動表示が開始されると、左右の普通図柄表示部29a,29bが点滅表示を行う。
図6は、普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。変動表示中の普通図柄は、図示されている4つの状態を取ることができる。先ず、図6(a)に示した状態は、左普通図柄表示部29aが点灯して、右普通図柄表示部29bが消灯している状態を表している。図6(b)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも点灯した状態を表している。図6(c)は、左普通図柄表示部29aが消灯し、右普通図柄表示部29bが点灯した状態を表しており、図6(d)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも消灯した状態を表している。普通図柄の変動表示中は、これら4つの表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、そして、所定時間が経過すると、4つの表示状態のいずれかの状態で停止表示される。このとき、所定の表示状態で停止表示されると、いわゆる普通図柄の当りとなって、始動口17が所定時間(例えば0.5秒間)だけ開放状態となる。本実施例では、図6(c)に示した表示状態、すなわち、左普通図柄表示部29aが消灯して右普通図柄表示部29bが点灯している状態が、普通図柄の当りに設定されている。
尚、普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート36を通過した場合は、この遊技球の通過が保留数として蓄えられて、現在の普通図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。普通図柄の保留は最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている普通図柄の保留数は、普通図柄保留表示部29c(図3参照)に表示される。
次いで、開放状態となった始動口17に遊技球が入球すると、今度は、特別図柄の変動表示が開始される。特別図柄は、図3を用いて説明したように特別図柄表示部30によって表示される。尚、前述したように、本実施例の特別図柄表示部30は、7セグメントLEDからなる左特別図柄表示部30aと、コンマ部分の右特別図柄表示部30bから構成されており、これら左右の特別図柄表示部30a,30bは、赤色、橙色、緑色のいずれかで点灯可能となっている。
図7は、特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。特別図柄の変動表示中は、左特別図柄表示部30aでは、「A」、「Y」、「−」のいずれかの図柄が表示され、右特別図柄表示部30bではコンマ「.」が表示されている。また、左特別図柄表示部30aの「A」および「Y」、右特別図柄表示部30bのコンマ「.」は、赤色、橙色、緑色の3つの状態を取ることができ、左特別図柄表示部30aの「−」は、赤色または緑色のいずれかの状態を取ることができる。本実施例の特別図柄表示部30では、これらの表示状態が組み合わされて、図7に示す12種類の状態を表示することができる。図中で7セグメントLEDあるいはコンマ部分に細かいハッチングが付されているのは、赤色の状態で点灯されていることを表している。また、少し粗いハッチングが付されているのは橙色の状態で点灯表示されていることを表しており、粗いハッチングが付されているのは緑色の状態で点灯表示されていることを表している。特別図柄の変動表示が開始されると、これら12種類の表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、所定時間が経過すると、いずれかの状態で停止表示される。
停止表示された図柄が「−」である場合は、特別図柄は外れとなるが、それ以外の図柄の組合せが停止表示された場合は特別図柄の当りとなって、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態が開始される。すなわち、特別図柄が当りとなる図柄の組合せは、図7に示した12種類の図柄から、「−」を除いた10種類の組合せが存在することになる。また、本実施例の特別遊技状態は、大入賞口31が開放状態となる遊技状態(ラウンド)が、所定ラウンドだけ繰り返されるように構成されている。大入賞口31は大きく開口するために、遊技球が高い確率で入球することとなる。その結果、所定回数のラウンドが繰り返される間に遊技者は多くの賞球を獲得することが可能となっている。
尚、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口17に入球した場合は、この遊技球の入球が特別図柄の保留数として蓄えられて、現在の特別図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。特別図柄の保留も最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている特別図柄の保留数は、特別図柄保留表示部30c(図3参照)に表示される。
また、図7に示した特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、実線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「確変図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら確変図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技が終了してから次の特別遊技が開始されるまでの間、当り図柄で停止表示される確率が通常の状態よりも高くなる。このように、当り図柄で停止表示される確率が高くなっている遊技状態は、確率変動状態(若しくは、確変状態)と呼ばれる。
更に、図7に示した特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、破線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「通常図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら通常図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技の終了後、特別図柄が所定回数(本実施例では100回)変動表示されるか、若しくは次回の特別遊技状態が開始されるまでの間、特別図柄の変動時間が短くなるとともに、始動口17の開放時間が若干長くなるように設定されている。このような遊技状態は、変動時間短縮状態(若しくは、時短状態)と呼ばれる。尚、本実施例の遊技機1においては、こうした時短機能は、通常図柄で停止表示された場合だけでなく、確変図柄で停止表示された場合にも作動するようになっている。結局、特別図柄が、図7に示した10種類の当り図柄のいずれかで停止表示された場合は、特別遊技状態の終了後、必ず時短機能が作動することになる。
上述した特別図柄の変動停止表示に合わせて、演出表示装置27では演出用図柄を用いた各種の演出が行われる。図8は、演出表示装置27で行われる演出の一態様を例示した説明図である。図4を用いて前述したように、演出表示装置27を構成する液晶表示画面には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが表示されている。前述した図柄表示装置28で特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置27においても、これら3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示を開始する。本実施例では、キャラクタ図柄として「1」〜「9」までの9つの数字を意匠化した図柄が用意されている。
図8(a)には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左キャラクタ図柄27aが「1」〜「9」のいずれかの図柄で停止表示され、次いで、右キャラクタ図柄27cが停止表示され、最後に中キャラクタ図柄27bが停止表示される。
これら演出表示装置27で停止表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cの組合せは、前述した図柄表示装置28で停止表示される特別図柄の組合せと連動するように構成されている。たとえば、図柄表示装置28の特別図柄が当り図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが同じ図柄で停止表示される。特に、図柄表示装置28の特別図柄が、前述した確変図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが、奇数を表す同じ図柄で停止表示される。一方、図柄表示装置28の特別図柄が外れ図柄で停止する場合は、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは同じ図柄で揃わない任意の組合せで停止表示される。
このように、図柄表示装置28で表示される特別図柄と、演出表示装置27で表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cとは、表示内容が互いに対応しており、それぞれの表示図柄が確定するタイミングも同じに設定されているため、どちらの表示を見ながら遊技をすることも可能である。しかし、図2に示すように、図柄表示装置28よりも演出表示装置27の方が目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、更に表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置27の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、演出表示装置27の表示画面上で初めに停止表示される左キャラクタ図柄27aと、続いて停止表示される右キャラクタ図柄27cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中キャラクタ図柄27bも同じ図柄で停止して、いわゆる大当り状態になるのではないかと、遊技者は図柄の変動を注視することになる。このようなリーチ演出を行うことで、遊技者の興趣を高めることが可能となっている。
C.本実施例に採用された大入賞口の構成 :
上述したように、特別図柄が当り図柄で停止表示されると、大入賞口31が開口して開放状態となる。大入賞口31は大きく開口するため、遊技球が高い確率で大入賞口31に入球することとなり、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態が開始される。そして、所定時間が経過し、1ラウンドが終了すると、大入賞口31は一旦閉鎖される。しかし、大入賞口31が、開閉板の上端側を前方に傾けるようにして開口する機構を採用している場合、開口した開閉板と遊技盤10の前面にあるガラス板との間に遊技球が挟まり、大入賞口31が閉まらなくなってしまうという事態が起こり得る。更には、開口中の開閉板には、上方から落下する遊技球が衝突するため、特に複数個の遊技球が同時に入球する場合などには、大きな衝撃がかかって、開閉板あるいは開閉板を動かす機構が損傷する事態も起こり得る。こうした点に鑑みて、本実施例の遊技機1では、以下に示すような構成の大入賞口が採用されている。
C−1.大入賞口の構造 :
図9は、本実施例の遊技機1に設けられた大入賞口31の構造を示した斜視図である。図2を用いて前述したように、大入賞口31は、変動入賞装置18のほぼ中央に位置する前板320の奥側に設けられている。尚、ここでは、大入賞口31の構造について着目していることから、図9では、前板320が遊技盤面から取り外された状態で表示されている。
図9に示されているように、大入賞口31には、略長方形状に大きく開口する開口部31aが設けられており、開口部31aには、大入賞口31を開閉する開閉板31bが嵌め込まれている。開閉板31bは、下端に回転軸31eを有しており、開閉板31bの上端側を前方に向けて傾けるようになっている。
大入賞口31に設けられた開閉板31bを駆動するため、大入賞口31の内部(開閉板31bの奥側の部分)には、大入賞口ソレノイド31mが設けられており、開閉板31bと大入賞口ソレノイド31mとは連動杆31cによって接続されている。大入賞口ソレノイド31mによって大入賞口31を開閉させる動作については後述する。
また、大入賞口31に設けられた開閉板31bの前面には、左右両端に第1突起部310が設けられており、大入賞口31の下端には、第2突起部312が設けられている。第2突起部312は、開閉板31bが閉鎖すると、開閉板31bに設けられた第1突起部310の真下となる位置に配置されている。
大入賞口31の前面側(遊技者側)に配置された前板320は、2本の支柱322によって、変動入賞装置18に取り付けられている。これら支柱の取り付け位置は、大入賞口31のすぐ両脇に設定されており、従って、前板320を取り付けた状態では、大入賞口31が、前板320の奥側に、2つの支柱322に挟まれるようにして設けられた状態となっている。
このように、本実施例の大入賞口31は、前板320および2つの支柱322に覆われているため、不正行為者が、ピアノ線等を用いて、強制的に大入賞口31を開口状態にしてしまう行為(いわゆるゴト行為)を防止することができる。
C−2.大入賞口の開閉動作 :
図10は、大入賞口31の開閉動作を示す斜視図である。図10(a)は、大入賞口31の開閉板31bが閉鎖している状態を表しており、図10(b)は、開閉板31bが開口した状態を表している。尚、図10では、大入賞口31の前面側に配置されている前板320は破線で示されている。
図9を用いて前述したように、大入賞口31の内部には大入賞口ソレノイド31mが設けられており、大入賞口ソレノイド31mに通電してソレノイドを作動させると、その動きが連動杆31cを介して開閉板31bに伝達される。その結果、開閉板31bは、下端側を軸として、上端側を前方に向けて傾けるように回転し、大入賞口31が開口状態となる。図10(a)中の太線矢印は、開閉板31bが下端側を軸として回転し、大入賞口31が開口する様子を表したものである。
また、大入賞口ソレノイド31mへの通電を停止すると、図示しないバネの力によって、開閉板31bは、下端側を軸として逆方向に回転する。その結果、大入賞口31は、図10(b)に示す開口状態から、図10(a)の閉鎖状態に復帰する。
ここで、本実施例の大入賞口31は、大入賞口31が開口状態となった際に、開閉板31bの前面に設けられた第1突起部310が、前板320および第2突起部312に接触して、開閉板31bが位置決めされるようになっている。このため、開放した開閉板31bの先端と前面ガラス板との間に遊技球が挟まって、開閉板31bが閉まらなくなってしまうという事態を回避することが可能となる。加えて、落下する遊技球の衝撃によって、開閉板31bおよび開閉板31bを開閉させるための機構が損傷してしまう事態も回避することができる。以下、この点について詳しく説明する。
図11は、大入賞口31が閉まらなくなることを回避するとともに、遊技球の衝撃によって開閉板31bおよび開閉板31bの開閉機構が損傷することも回避可能な理由を示す説明図である。図では、開閉板31bの回転軸31eに垂直な面で大入賞口31を切断したときの断面構造が示されている。
図11(a)は、大入賞口ソレノイド31mに通電されておらず、大入賞口31の開閉板31bが閉鎖した状態を表している。この状態では、図中に破線の矢印で示されている様に、上方から落下する遊技球は、大入賞口31と前板320との間を通り抜け、そのまま下方に落下していく。図示した状態から、大入賞口ソレノイド31mに通電すると、連動杆31cを介してその動きが開閉板31bに伝達され、図中の太い実践の矢印で示したように開閉板31bが回転して、大入賞口31が開口状態となる。
図11(b)は、開閉板31bが回転して、大入賞口31が開口した状態を表している。図9を用いて前述したように、開閉板31bの前面には第1突起部310が突設されているので、開閉板31bが回転すると、第1突起部310が前板320に接触して、位置決めされる。こうして開閉板31bを前板320に対して位置決めすれば、開閉板31bの先端と前板320との間に遊技球が挟まることがないので、大入賞口ソレノイド31mへの通電を停止させることで、大入賞口31を確実に閉じることが可能となる。
また、仮に開閉板31bに第1突起部310を設けなければ、大入賞口31を開口させた時に、開閉板31bの上端部全体が前板320に接触することに鑑みれば、開閉板31bの前面に第1突起部310を設けて、第1突起部310を前板320に接触させるということは、接触部分を限定していることに他ならない。このため、接触部分の形状を適切な形状としておくだけで、第1突起部310が前板320に引っ掛かって、開閉板31bが戻らなくなることを確実に防止することが可能となる。こうした点に鑑みて、本実施例では、第1突起部310が前板320と接触する部分(第1突起部310の上端部分)の形状が、凸形の円弧状に形成されている。
これに対して、第1突起部310を設けずに開閉板31bの上端部全体を前板320に接触させる場合には、開閉板31bの上端部全体を、本実施例の第1突起部310の上端部分のような凸形の円弧状に形成する必要が生ずるが、こうしたことは意匠的な観点から困難である。従って、本実施例のように、第1突起部310を設けて接触部分を限定しておけば、意匠面を犠牲にすることなく、大入賞口31が閉まらなくなることを確実に回避することが可能となる。尚、第1突起部310は、大入賞口31が開口するとその一部が前板320に接触することから、本実施例の第1突起部310は、本願発明の「突起部」の一態様を構成している。
また、開閉板31bに設けた第1突起部310を前板320に接触させて位置決めするという構造は、大入賞口31の上方から落下してくる遊技球の衝撃を分散して、開閉板31bや開閉板31bの開閉機構の損傷を防止するという効果も生じさせる。この点について、図11(b)を参照しながら説明する。図示されているように、大入賞口31が開口すると、上方から落下してきた遊技球は、開閉板31bに衝突して向きを変え、大入賞口31内へと導かれる。この時、開閉板31bおよび開閉板31bを開閉させるための機構(例えば、連動杆31c、大入賞口ソレノイド31m等)には、遊技球の衝突による大きな衝撃がかかり、この衝撃が度重なると、開閉板31bおよび開閉機構が損傷して、開閉板31bが開閉しなくなるという問題が生じ得る。
これに対して、本実施例の開閉板31bでは、開閉板31bが開口した際に、開閉板31bに設けられた第1突起部310が前板320に接触するため、遊技球による衝撃が前板320に分散されるので、開閉板31bおよび開閉機構にかかる衝撃を緩和することができる。加えて、本実施例の大入賞口31には、第2突起部312も設けられており、開閉板31bが開口すると、開閉板31bに突設された第1突起部310の下方が第2突起部312にも接するようになっている。このため、落下する遊技球の衝撃は、第2突起部312にも分散されるので、開閉板31bおよび開閉板31bの開閉機構に加わる衝撃がより一層緩和される。その結果、開閉板31bおよび開閉機構が損傷してしまうことを確実に回避可能となっている。図11(b)中に示した太い破線矢印は、開閉板31bおよび開閉機構にかかる衝撃が、前板320および第2突起部312にも分散する様子を表している。尚、第2突起部312は、大入賞口31の開放中に第1突起部310を下端側から支えていることから、本実施例の第2突起部312は、本願発明の「保持部」の一態様を構成している。
一方、開閉板31bの開放後、所定の時間が経過して1ラウンドが終了すると、開閉板31bは再び閉鎖状態に復帰する。図11(c)は、開閉板31bが逆方向に回転して、大入賞口31が閉鎖状態となった様子を示す説明図である。図示されているように、第1突起部310の上端は、開閉板31bから若干突き出た状態に形成されており、大入賞口31の閉鎖時には、この突き出た部分によって、開閉板31bが位置決めされるようになっている。図11(c)中の太い破線矢印は、第1突起部310の上端部が開口部31aの上端に接触することによって、開閉板31bが位置決めされる様子を表している。尚、本実施例では、開閉板31bの上端と開口部31aの上端との間には、隙間が設けられている。このため、大入賞口31の閉鎖時に、開閉板31bの上端が開口部31aの上端に引っ掛かり、次回、開閉板31bが開放する際に、開閉板31bが開かなくなってしまうという事態を回避できる。
以上に説明したように、本実施例の遊技機1では、開閉板31bの前面に第1突起部310を設け、開閉板31bの開放中には、第1突起部310を前板320あるいは第2突起部312に接触させている。このため、開閉板31bを確実に位置決めして球詰まりを回避すると共に、遊技球から受ける衝撃を前板320あるいは第2突起部312に分散させることが可能となっている。この時、開閉板31bは、第1突起部310の限定された部分で位置決めされるので、開口した開閉板31bが前板320に引っ掛かって、閉まらなくなるおそれが生じることはない。
C−3.変形例 :
以上の実施例では、図9および図11を用いて前述したように、大入賞口31の開口時も閉鎖時も、大入賞口ソレノイド31mによって駆動されて、開閉板31bが回転するものとして説明した。しかし、本願発明は、大入賞口ソレノイド31mに駆動されるのではなく、開閉板31bが自重によって回転して開口するタイプの大入賞口31に対しても好適に適用することができる。
図12は、本願発明を、大入賞口ソレノイド31mに駆動されることなく、自重によって開口する大入賞口31に適用した変形例を例示した説明図である。図示されているように、変形例の大入賞口31も上述した実施例と同様に、開閉板31b、大入賞口ソレノイド31mおよび連動杆31cなどから構成されている。しかし、変形例の大入賞口31では、開閉板31bと連動杆31cとは接続されておらず、前面側に突設された第1突起部310の重さによって開口しようとする開閉板31bの動きを、連動杆31cが押さえている状態となっている。
図12(a)は、大入賞口ソレノイド31mに通電していない状態を表している。大入賞口ソレノイド31mに通電していないと、バネ31hの力によって連動杆31cが回転して、開閉板31bに設けられた腕部31fを押さえつけた状態となっている。このため、開閉板31bが回転して大入賞口31が開口することはない。この状態から、大入賞口ソレノイド31mに通電すると、大入賞口ソレノイド31mがバネ31hの力に打ち勝って連動杆31cを引き付けるようにして回転させ、その結果、連動杆31cの先端が上方に引き上げられる。
図12(b)は、連動杆31cの先端が上方に引き上げられた状態を表している。この状態では、開閉板31bは、回転が規制されていないため、図中の太線矢印で示す方向に、自由に回転することが可能である。ここで、開閉板31bの前面側には第1突起部310が設けられているので、この第1突起部310が錘となって開閉板31bを速やかに回転させることができる。
図12(c)は、開閉板31bが回転して、大入賞口31が開口状態となった様子を表している。この状態から大入賞口ソレノイド31mへの通電を停止すると、バネ31hの力によって連動杆31cが逆方向に回転し、連動杆31cが腕部31fを押さえつけるようにして開閉板31bを閉鎖状態に戻す。このように、変形例の大入賞口31では、前面に設けられた第1突起部310が、開閉板31bを回転させる錘としての役割も果たすので、大入賞口31の開閉機構を合理的なものとすることができる。加えて、第1突起部310が錘となって開閉板31bを速やかに回転させることができるので、大入賞口31が開口すべき時に開閉板31bがなかなか開かないという、遊技者にとって不測の事態を回避することが可能となる。
また、上述した実施例では、開閉板31bの前面に設けられた2つの第1突起部310が、開閉板31bの左右両端に取り付けられている。このため、第1突起部310を中央よりの位置に設けた場合に比べて、第1突起部310に遊技球が当って球詰りを起こすことをより一層確実に回避することが可能となっている。以下、この点について別図を用いて説明する。
図13は、第1突起部310を開閉板31bの両端に設けることで、第1突起部310に遊技球が当って球詰まり起こすことを回避可能な理由を示す説明図である。図13(a)は、上述した実施例のように、第1突起部310が開閉板31bの両端に設けられた状態を表しており、図13(b)は、第1突起部310が開閉板31bの中央よりの位置に設けられた状態を表している。尚、図中の破線矢印は、上方から落下する遊技球の動きを表している。
図13(b)に示されているように、第1突起部310が中央よりに設けられていると、開閉板31bが閉鎖状態の時には、開閉板31bと前板320との間の通路に第1突起部310が突き出した状態となる。このため、上方から落下する遊技球の動きが阻害され、場合によっては、第1突起部310と前板320との間に遊技球が挟まってしまうことも生じ得る。これに対して、図13(a)に示すように第1突起部310が開閉板31bの両端に設けられていれば、開閉板31bと前板320との間の通路を確保することができるので、落下する遊技球の動きは阻害されず、第1突起部310と前板320との間に遊技球が挟まってしまうことを回避できる。
特に、図13(a)に示した本実施例のように、前板320を取り付けるための支柱322が大入賞口31のすぐ外側に設けられている場合には、第1突起部310が支柱322に寄り添って設けられた状態となるので、第1突起部310が突き出ている影響を最小にすることができる。加えて、支柱322の上端が第1突起部310より上に設けられていれば、大入賞口31が閉鎖状態の時に、遊技球が第1突起部310に当る前に支柱322に衝突することになるので、第1突起部310が設けられている開閉板31bおよび開閉板31bの開閉機構が、遊技球の衝撃によって損傷してしまうことを回避することが可能となる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例では、第1突起部310は、1つの部材から成り、前板320および第2突起部312に接触するものとして説明した。しかし、第1突起部310は、前板320と接触する部材および第2突起部312と接触する部材の2つの部材から成るものであってもよい。
また、前板320の上端部を大入賞口側へ傾斜した斜面に形成し、あるいは開閉板31bの上端部を前板320側へ傾斜した斜面に形成することとしてもよい。前板320の上端部を傾斜させておけば、上方から落下してきた遊技球が衝突した場合でも、遊技球の衝撃を受け流すことができるので、前板320が損傷することを回避することが可能になるとともに、遊技球を速やかに落下させることができる。一方、開閉板31bの上端部を前板320側に傾斜させておけば、開閉板31bが僅かに開いただけで、上端部の傾斜面は、上方から落下する遊技球に対して大きく傾いた状態となるので、遊技球の衝撃をまともに受けてしまうことを回避することができる。このため、開閉板31bが損傷することを回避することが可能となり、加えて、落下する遊技球の動きを妨げ難くすることができるので、遊戯球を速やかに落下させることが可能となる。
また、上述した各種実施例では、遊技機1は何れもデジパチタイプのパチンコ機として説明したが、羽根物や権利物のパチンコ機、アレンジボール機、更にはじゃん球遊技機などの他の遊技機に対しても、本発明を好適に適用することが可能である。
本実施例の遊技機の正面図である。 本実施例の遊技機に搭載された遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された図柄表示装置の構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された演出表示装置の画面構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機における制御回路の構成を示したブロック図である。 普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 演出表示装置で行われる演出の一態様を例示した説明図である。 本実施例の遊技機に設けられた大入賞口の構造を示した斜視図である。 大入賞口の開閉動作を示す斜視図である。 大入賞口が閉まらなくなることを回避するとともに、遊技球の衝撃によって開閉板および開閉機構が損傷することも回避できる理由を示す説明図である。 大入賞口ソレノイドに駆動されることなく、自重で大入賞口が開口する変形例を例示した説明図である。 第1突起部を開閉板の両端に設けることで、遊技球が当って球詰まり起こすことを回避可能な理由を示す説明図である。
符号の説明
1 …パチンコ機、 31 …大入賞口、
31a …開口部、 31b …開閉板、
31c …連動杆、 31e …回転軸、
31m …大入賞口ソレノイド、
310 …第1突起部、 312 …第2突起部、
320 …前板、 322 …支柱

Claims (3)

  1. 遊技盤面に向かって遊技球を発射することにより遊技を行う弾球遊技機において、
    前記遊技盤面上に設けられた開閉板の上端側を、該遊技盤面から前方に向けて傾けることで、遊技球が入球可能な開口状態となるように形成された大入賞口と、
    前記大入賞口の前方に設けられた前板と
    を備え、
    前記大入賞口の開閉板には、該大入賞口が開口すると前記前板に一部が接触する突起部が設けられていることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記大入賞口には、該大入賞口の開口中に前記突起部の下端側を支える保持部が設けられていることを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の弾球遊技機において、
    前記開閉板は、横長の矩形形状に形成されており、
    前記突起部は、前記開閉板の両端にそれぞれ設けられていることを特徴とする弾球遊技機。
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