JP4590517B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球や遊技メダルなどの所定の遊技価値を用いて遊技を行い、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与する弾球遊技機あるいは回胴式遊技機に関する。
弾球遊技機あるいは回胴式遊技機(以下では、単に「遊技機」と称する)の前面枠には複数のLEDが設けられており、遊技者の興味を引き付けて遊技を開始させるため、あるいは遊技中の興趣を盛り上げるために、LEDを所定のパターンで点滅させることで各種演出を行っている。LEDの点滅は、制御基板によって制御されており、制御基板はLEDを点灯させるか否かを示す点灯データを出力している。このように点灯データを用いてLEDの点滅を制御しているので、点灯データの内容を更新するだけでLEDの点滅パターンを変化させることができ、簡単な制御で大きな演出効果を発揮させることが可能となっている(特許文献1)。
点灯データを転送する方法としては、シリアル転送方式とパラレル転送方式とがある。一般的に、パラレル転送方式では、同時に多くのデータを転送することができるので転送時間を短くすることが可能となるが、配線が多くなるので配線の取り回しが困難になり易い。一方、シリアル転送方式では、配線が少ないので配線の取り回しが比較的容易となるが、同時に多くのデータを転送することはできないので転送時間が長くなる。
前面枠のLEDへ点灯データを転送する方式としては、配線の取り回しを考慮して、シリアル転送方式が採用されている。すなわち、前面枠は、一端が遊技機本体に対して回動可能に軸支された状態で取り付けられているので、遊技機本体の制御基板から前面枠のLEDに点灯データを出力するための配線を取り回さなければならず、しかもこの配線は、前面枠を開閉する度に屈曲されることになる。従って、前面枠の開閉時に配線を挟み込んだり、あるいは何度も屈曲して断線する可能性があることを考慮すれば、遊技機本体から前面枠への配線を極力少なくしておいた方が望ましく、このためシリアル転送方式が採用されるのである。
特開2004−174098公報
しかし、近年の遊技機には、遊技者の興味をより一層引き付けることが要請されるようになってきており、これに伴って前面枠に非常に多くのLEDが搭載されるようになっている。このため、シリアル転送方式を採用したのでは、点灯データを転送するための転送時間が長くなるという問題が生じている。勿論、パラレル転送方式を採用すれば、こうした問題の発生を回避することができるが、配線が増加するために前面枠の開閉時に挟み込んだり、あるいは屈曲による断線等のトラブルが生じ易くなるなど、新たな弊害を引き起こしてしまう。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、シリアル転送方式を採用しながら、短時間で点灯データを転送可能な弾球遊技機あるいは回胴式遊技機を提供することを目的とする。
前述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
所定の遊技価値を用いて行われる遊技の状況を目視可能に設けられた遊技窓と、該遊技窓が設けられた前面枠とを備えた遊技機において、
前記前面枠上の互いに左右対称な位置に同数ずつ設けられた複数の点灯素子から構成される一対の点灯部と、
前記一対の点灯部に設けられた全ての前記点灯素子について、該点灯素子が左側点灯部の点灯素子であるか、右側点灯部の点灯素子であるかを指定しない状態で、各々の該点灯素子を点灯すべきか否かを表す点灯データを、シリアル転送方式で出力する点灯データ出力手段と、
前記左側点灯部の点灯素子を駆動させる左側駆動信号、または前記右側点灯部の点灯素子を駆動させる右側駆動信号の少なくとも一方を出力する駆動信号出力手段と、
前記点灯データおよび前記駆動信号に基づいて、前記一対の点灯部の点灯素子を点灯させる点灯手段と
を備え、
前記駆動信号出力手段は、前記左側点灯部の点灯素子のみを点灯させる場合は前記左側駆動信号のみを出力し、前記右側点灯部の点灯素子のみを点灯させる場合は前記右側駆動信号のみを出力し、前記左側点灯部および前記右側点灯部の点灯素子を点灯させる場合は前記左側駆動信号と前記右側駆動信号とを出力することを特徴とする。
かかる本発明の遊技機においては、前面枠上の互いに左右対象な位置に一対の点灯部が設けられており、左側点灯部にも右側点灯部にも同数ずつの複数の点灯素子が設けられている。また、左側点灯部あるいは右側点灯部に設けられた全ての点灯素子には、各々の点灯素子点灯すべきか否かを表す点灯データが供給されている。ここで、本発明の遊技機では、点灯データは、左側点灯部の点灯素子であるか、右側点灯部の点灯素子であるかを指定しない状態で、点灯すべきか否かが表されているので、データ量が半分に減少することになり、短時間で点灯データを転送することが可能となる。また、左側点灯部の点灯素子であるか、右側点灯部の点灯素子であるかを指定しない状態で供給された点灯データに基づいて、一対の点灯部に含まれるそれぞれの点灯素子のうち、何れの点灯素子を点灯させるのか、あるいは両方の点灯素子を点灯させるのかは、左側駆動信号および右側駆動信号を出力することで指定することができる。このため、左側点灯部に含まれる点灯素子、または右側点灯部に含まれる点灯素子のいずれか一方を点灯させることもできるし、両方の点灯部の点灯素子を点灯させることも可能となる。加えて、前面枠の一端が遊技機本体に対して回動可能に軸支されている場合には、前面枠の開閉時に配線を挟み込む可能性があるものの、シリアル転送方式を採用しているので、断線等のトラブルが生じ易くなるおそれはなく、前面枠への配線の取り回しも容易となる。

なお、シリアル転送方式とは、複数のデータがたとえ同時に使用される場合であっても、少しずつ時間をずらして順次転送する方式をいう。また、点灯素子としては、LEDやランプなどが挙げられる。さらに、前面枠上に設けられた一対の点灯部は、互いに対称な位置にあれば、例えば上下対称、左右対称、点対称など、どのような形態を採ることもできる。
また、遊技機の前面枠は、一般に、縦長形状を有することが多いので、点灯部を前面枠上の左右対称な位置に設けることにより、遊技が行われるためのスペースは十分に確保しながら、比較的大きな点灯部を設けて多数の点灯素子を配置することができる。従って、左側点灯部の点灯素子であるか、右側点灯部の点灯素子であるかを指定しない状態で点灯データを供給してやれば、多数の点灯素子についての点灯データを短時間で供給することが可能となる。
また左右対称に設けた一対の点灯部に設けられた全ての点灯素子について、両方の点灯部での点灯有無をまとめて表した点灯データと、一対の点灯部の何れか一方若しくは両方を駆動させる駆動信号とを出力するだけで、各点灯部を構成する点灯素子をバランス良く点灯させることができ、適切な演出を行うことが可能となる。例えば、互いに対称な箇所に点灯素子が設けられていない場合を考えると、ぞれぞれの点灯部に設けられた点灯素子を点灯させて適切な演出を行うためには、好ましい配置となるような点灯素子を試行錯誤によって選択しておき、その選択された点灯素子に対して同一の点灯データを出力しなければならないことになる。しかし、互いに対称な箇所に点灯素子が設けられている場合には、対称となる点灯素子を選択しておけば、各点灯部に含まれる点灯素子をバランス良く点灯させることができる。従って、このように左右対称に点灯素子を設けることによって、簡便に大きな演出効果を発揮させることが可能となる。

以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の概要:
C.点灯部の回路構成:
D.点灯部の制御:
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、大きくは、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤10などから構成されている。なお、図1では遊技盤10の詳細な図示を省略している。前面枠4は、図示しない中枠3に取り付けられており、中枠3は図示しない本体枠2に取り付けられている。中枠3はプラスチック材料で成形されており、本体枠2の内側に取り付けられている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、遊技機1の外枠を形成している。前面枠4の一端は、中枠3に対して回動可能に軸支されており、中枠3の一端は本体枠2に対して回動可能に軸支されている。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられており、その前面側が前面枠4で覆われている。
前面枠4は、プラスチック材料で成形されており、略中央部には、円形状の開口部4aが形成されている。この開口部4aにはガラス板等の透明板がはめ込まれており、奥側に配置される遊技盤10の盤面が視認可能となっている。また、前面枠4には、遊技の演出効果を高めるために装飾用の各種LED群4b〜4gが設けられている。LED群4b,4d,4fは、左側の点灯部を構成しており、LED群4c,4e,4gは、右側の点灯部を構成している。そして、LED群4b〜4gは、互いに左右対称な箇所に設けられている。
前面枠4の下方には、上皿部5が設けられており、上皿部5の下方には下皿部6が設けられている。また、前面枠4の右側には施錠装置9が設けられており、前面枠4の左側にはプリペイドカード式の球貸装置13(CRユニット)が設けられている。
上皿部5には、皿状の凹部と、凹部を取り巻くように形成された皿外縁部5aとが設けられている。遊技球は、上皿部5に形成された凹部に投入されて、発射装置ユニット12(図5参照)に供給される。また、皿外縁部5aには、遊技球の球貸スイッチ5b、返却スイッチ5c、投入した遊技球を排出するための排出ボタンなど、各種のボタン類が設けられている。さらに、上皿部5の略中央部には複数の長孔とその上部に多数の小穴が形成された第1スピーカ5yが設けられている。
下皿部6には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられており、排出された遊技球は下皿部6内に貯留される。下皿部6に貯まった遊技球を排出するために、下皿部6の底面には、下皿部6内から遊技球を排出するための図示しない球技き穴が設けられており、下皿部6の略中央手前側には、球抜き穴を開閉させる排出ノブ6bが設けられている。排出ノブ6bは通常時は直立状態であるが、下端を奥側に押圧すると上端を回転軸として回転し、球抜き穴が開放状態となって、下皿部6に貯まった遊技球を排出することが可能となっている。また、排出ノブ6bの左右には、第2スピーカ6cが設けられている。
下皿部6の左端には灰皿7が設けられており、下皿部6の右端には発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の回転軸は、下皿部6の奥側に搭載された図示しない発射装置ユニット12に接続されており、遊技者が発射ハンドル8を回転させると、その動きが発射装置ユニット12に伝達され、ユニットに内蔵された図示しない発射モータが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤10の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤10は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤10の中央には、外レール14と内レール15とによって囲まれた略円形状の遊技領域11が形成されている。
遊技領域11の略中央には中央装置26が設けられており、また、遊技領域11の下方部分には変動入賞装置18が設けられ、そして、中央装置26と変動入賞装置18との間には始動口(普通電動役物)17が設けられている。始動口(普通電動役物)17は、左右に一対の翼片部が開閉可能に構成されたいわゆるチューリップ式の始動口である。始動口17の内部には、遊技球の通過を検出する始動口(普通電動役物)スイッチ17s(図5参照)と、翼片部を作動させるための普通電動役物(始動口)ソレノイド17m(図5参照)とが備えられている。一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が直立して、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
中央装置26のほぼ中央には、演出表示装置27が設けられている。演出表示装置27は、液晶画面を搭載しており、キャラクタ図柄や背景図柄などの種々の演出用図柄を変動停止表示することが可能となっている。演出表示装置27の画面上で表示される各種図柄については後述する。また、演出表示装置27の上方および右方には、それぞれ第1の点灯表示部270および第2の点灯表示部280が設けられている。これら点灯表示部270,280の内部には複数の発光ダイオード(LED)が設けられており、遊技の状態に合わせて所定のパターンで点滅させることで、後述する点灯演出を行うことが可能となっている。点灯表示部270,280の構造については後述する。
また、演出表示装置27の下方には、遊技球を振り分ける誘導ステージ32が設けられており、演出表示装置27の左側には、いわゆるワープ通路25が設けられている。遊技領域11を流下する遊技球がワープ通路25に飛び込むと、通路内を通過して誘導ステージ32に導かれ、所定の態様で遊技球の振り分けが行われる。誘導ステージ32に導かれた遊技球の多くは、この振り分けの途中でステージ32から落下して遊技領域11に戻ってしまうが、一部の遊技球については振り分けの最終ゴール32gまで到達して排出口33から排出される。図2に示されているように、排出口33は始動口17の真上に設けられている。このため、遊技球が最終ゴール32gに到達して排出口33から排出されると、確実に始動口17に入球するようになっている。
中央装置26の左下には、図柄表示装置28が設けられている。詳細な構成については後述するが、図柄表示装置28では普通図柄や特別図柄などを変動停止表示することが可能となっている。
遊技領域11の左端には、普通図柄作動ゲート36が設けられており、このゲートの内部には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ36sが設けられている。更に、普通図柄作動ゲート36と中央装置26との間には、ランプ風車24が設けられている。これら各遊技装置の間および周辺には、多数の障害釘23が設けられている。
変動入賞装置18のほぼ中央には、大入賞装置31が設けられている。この大入賞装置31は、略長方形状に大きく開口する大入賞口31dと、大入賞口31dを開閉するための大入賞口ソレノイド31m(図5参照)などから構成されている。大入賞口31dは、後述する所定の条件が成立すると開放状態となり、この結果、遊技球が高い確率で大入賞口31dに入球することとなって、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態が開始される。尚、大入賞口31dの内部には、大入賞口スイッチ31sが設けられており、大入賞口31dに入賞した遊技球を検出することが可能となっている。
遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられている。バック球防止部材58は、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止する機能を有している。一方、内レール15の先端部には、図示しないファール球防止部材が取り付けられ、ファール球防止部材と略正反対側(遊技盤10の右半分側)には、図示しない返しゴムが外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
図3は、本実施例の遊技機1に搭載された図柄表示装置28の構成を示す説明図である。本実施例の図柄表示装置28は、大きくは、普通図柄表示部29と、特別図柄表示部30とから構成されている。普通図柄表示部29は、左普通図柄表示部29aと右普通図柄表示部29bとから構成されており、特別図柄表示部30は、左特別図柄表示部30aと右特別図柄表示部30bとから構成されている。2つの普通図柄表示部29a,29bは、発光ダイオード(LED)を用いて構成されており、左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯し、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯することが可能となっている。また、特別図柄表示部30には、いわゆる7セグメントLEDが用いられており、このうちの7セグメント部分が左特別図柄表示部30aを構成し、コンマ部分が右特別図柄表示部30bを構成している。この7セグメント部分およびコンマ部分は、赤色、橙色、緑色のいずれかの光を点灯可能となっている。また、図柄表示装置28には、普通図柄保留表示部29c、および特別図柄保留表示部30cも設けられている。これらは、それぞれ4つのLEDで構成されている。このような構成を有する図柄表示装置28の表示内容については後述する。
図4は、本実施例の遊技機1に搭載された演出表示装置27の画面構成を示す説明図である。前述したように、演出表示装置27は、主に液晶表示画面を用いて構成されており、液晶画面上には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cと、その背景に表示される背景図柄27dとが表示されている。このうち、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは、図3に示した特別図柄30の表示に合わせて種々の態様で変動表示され、遊技を演出することが可能となっている。詳細な演出内容については後述する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。図5は、本実施例の遊技機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているように遊技機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されているが、その機能に着目すると、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御基板200と、図柄やLED群や効果音を用いた遊技の演出の制御を司るサブ制御基板220と、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。また、図5中に示した矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。尚、図5では、主制御基板200に搭載されたCPU201やRAM202、およびサブ制御基板220に搭載されたCPU221やROM223のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているROMやPIO、サブ制御基板220に搭載されたRAMやPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示が省略されている。
図示されているように主制御基板200は、始動口スイッチ17sや、大入賞口スイッチ31s、ゲートスイッチ36sなどから遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向かって、各種の動作を指令するコマンドを出力する。また、主制御基板200には、発射装置ユニット12から発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。更に、主制御基板200には、始動口17に設けられた一対の翼片部を開閉させるための普通電動役物ソレノイド17mや、大入賞口31dを開閉させるための大入賞口ソレノイド31m、更には、普通図柄や特別図柄の変動停止表示を行う図柄表示装置28などが中継端子板を介して接続されており、これら各種ソレノイド17m,31m、および図柄表示装置28に向かって信号を出力することにより、動作の制御も行っている。
サブ制御基板220は、主制御基板200からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。すなわち、前述した演出表示装置27を駆動する演出表示基板225や、各種のスピーカ5y、6cを駆動するアンプ基板224、装飾用の各種LED群4b〜4gを点灯させるか否かを示す点灯データと、LED群4b〜4gを駆動する駆動信号とを装飾駆動基板226から出力することにより、遊技の演出を行う。また、詳細な構造については後述するが、前述した第1の点灯表示部270の内部には、赤色に発光する複数の電飾用LED270rと、青色に発光する複数の電飾用LED270bとが設けられており、同様に、第2の点灯表示部280の内部にも、赤色の電飾用LED270rと、青色の電飾用LED270bとが複数設けられている。これら複数の電飾用LED270r,270b,280r,280bは装飾駆動基板226に接続されており、サブ制御基板220は、装飾駆動基板226を介して、これら電飾用LEDによる演出(点灯演出)も行うことが可能となっている。
払出制御基板240は、いわゆる貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が前述した上皿部5に設けられた球貸スイッチ5bや返却スイッチ5cを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置13に伝達される。球貸装置13は、払出制御基板240とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。また、主制御基板200が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御基板240が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。
B.遊技の概要 :
次に、上述した構成を有する本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について簡単に説明しておく。
本実施例の遊技機1では、次のようにして遊技が行われる。先ず、遊技者が上皿部5の凹部に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転させると、上皿部5に投入された遊技球が、1球ずつ発射装置ユニット12に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域11に発射される。遊技球を打ち出す強さは、発射ハンドル8の回転角度によって調整することが可能となっており、遊技者は発射ハンドル8の回転角度を変化させることによって、遊技球の狙いを付けることができる。
発射した遊技球が、遊技領域11の左側に設けられた普通図柄作動ゲート36を通過すると、図柄表示装置28において普通図柄の変動表示が開始される。図3を用いて前述したように、図柄表示装置28には左普通図柄表示部29aと、右普通図柄表示部29bとが設けられている。左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯可能に構成されており、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯可能に構成されている。普通図柄の変動表示が開始されると、左右の普通図柄表示部29a,29bが点滅表示を行う。
図6は、普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。変動表示中の普通図柄は、図示されている4つの状態を取ることができる。先ず、図6(a)に示した状態は、左普通図柄表示部29aが点灯して、右普通図柄表示部29bが消灯している状態を表している。図6(b)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも点灯した状態を表している。図6(c)は、左普通図柄表示部29aが消灯し、右普通図柄表示部29bが点灯した状態を表しており、図6(d)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも消灯した状態を表している。普通図柄の変動表示中は、これら4つの表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、そして、所定時間が経過すると、4つの表示状態のいずれかの状態で停止表示される。このとき、所定の表示状態で停止表示されると、いわゆる普通図柄の当りとなって、始動口17が所定時間(例えば0.5秒間)だけ開放状態となる。本実施例では、図6(c)に示した表示状態、すなわち、左普通図柄表示部29aが消灯して右普通図柄表示部29bが点灯している状態が、普通図柄の当りに設定されている。
尚、普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート36を通過した場合は、この遊技球の通過が保留数として蓄えられて、現在の普通図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。普通図柄の保留は最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている普通図柄の保留数は、普通図柄保留表示部29c(図3参照)に表示される。
次いで、開放状態となった始動口17に遊技球が入球すると、今度は、特別図柄の変動表示が開始される。特別図柄は、図3を用いて説明したように特別図柄表示部30によって表示される。尚、前述したように、本実施例の特別図柄表示部30は、7セグメントLEDからなる左特別図柄表示部30aと、コンマ部分の右特別図柄表示部30bから構成されており、これら左右の特別図柄表示部30a,30bは、赤色、橙色、緑色のいずれかで点灯可能となっている。
図7は、特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。特別図柄の変動表示中は、左特別図柄表示部30aでは、「A」、「Y」、「−」のいずれかの図柄が表示され、右特別図柄表示部30bではコンマ「.」が表示される。また、左特別図柄表示部30aの「A」および「Y」、右特別図柄表示部30bのコンマ「.」は、赤色、橙色、緑色の3つの状態を取ることができ、左特別図柄表示部30aの「−」は、赤色または緑色のいずれかの状態を取ることができる。本実施例の特別図柄表示部30では、これらの表示状態が組み合わされて、図7に示す12種類の状態を表示することができる。図中で7セグメントLEDあるいはコンマ部分に細かいハッチングが付されているのは、赤色の状態で点灯されていることを表している。また、少し粗いハッチングが付されているのは橙色の状態で点灯表示されていることを表しており、粗いハッチングが付されているのは緑色の状態で点灯表示されていることを表している。特別図柄の変動表示が開始されると、これら12種類の表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、所定時間が経過すると、いずれかの状態で停止表示される。
停止表示された図柄が「−」である場合は、特別図柄は外れとなるが、それ以外の図柄の組合せが停止表示された場合は特別図柄の当りとなって、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態が開始される。すなわち、特別図柄が当りとなる図柄の組合せは、図7に示した12種類の図柄から、「−」を除いた10種類の組合せが存在することになる。また、本実施例の特別遊技状態は、大入賞口31dが開放状態となる遊技状態(ラウンド)が、所定回数だけ繰り返されるように構成されている。大入賞口31dは大きく開口するために、遊技球が高い確率で入球することとなる。その結果、所定回数のラウンドが繰り返される間に遊技者は多くの賞球を獲得することが可能となっている。
尚、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口17に入球した場合は、この遊技球の入球が特別図柄の保留数として蓄えられて、現在の特別図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。特別図柄の保留も最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている特別図柄の保留数は、特別図柄保留表示部30c(図3参照)に表示される。
図7に示した特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、実線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「確変図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら確変図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技が終了してから次の特別遊技が開始されるまでの間、当り図柄で停止表示される確率が通常の状態よりも高くなる。このように、当り図柄で停止表示される確率が高くなっている遊技状態は、確率変動状態(若しくは、確変状態)と呼ばれる。
更に、図7に示した特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、破線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「通常図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら通常図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技の終了後、特別図柄が所定回数(本実施例では100回)変動表示されるか、若しくは次回の特別遊技状態が開始されるまでの間、特別図柄の変動時間が短くなるとともに、始動口17の開放時間が若干長くなるように設定されている。このような遊技状態は、変動時間短縮状態(若しくは、時短状態)と呼ばれる。
また、特別図柄を当り図柄で停止させるか否か、更には、確変図柄または通常図柄の何れの図柄で停止させるかは、主制御基板200によって決定されている。
尚、本実施例の遊技機1においては、時短機能は、通常図柄で停止表示された場合だけでなく、確変図柄で停止表示された場合にも作動するようになっている。結局、特別図柄が、図7に示した10種類の当り図柄のいずれかで停止表示された場合は、特別遊技状態の終了後、必ず時短機能が作動することになる。
上述した特別図柄の変動停止表示に合わせて、演出表示装置27では演出用図柄を用いた各種の演出が行われる。図8は、演出表示装置27で行われる演出の一態様を例示した説明図である。図4を用いて前述したように、演出表示装置27を構成する液晶表示画面には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが表示されている。前述した図柄表示装置28で特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置27においても、これら3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示を開始する。本実施例では、キャラクタ図柄として「1」〜「9」までの9つの数字を意匠化した図柄が用意されている。
図8(a)には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左キャラクタ図柄27aが「1」〜「9」のいずれかの図柄で停止表示され、次いで、右キャラクタ図柄27cが停止表示され、最後に中キャラクタ図柄27bが停止表示される。
これら演出表示装置27で停止表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cの組合せは、前述した図柄表示装置28で停止表示される特別図柄の組合せと連動するように構成されている。たとえば、図柄表示装置28の特別図柄が当り図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが同じ図柄で停止表示される。特に、図柄表示装置28の特別図柄が、前述した確変図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが、奇数を表す同じ図柄で停止表示される。一方、図柄表示装置28の特別図柄が外れ図柄で停止する場合は、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは同じ図柄で揃わない任意の組合せで停止表示される。
このように、図柄表示装置28で表示される特別図柄と、演出表示装置27で表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cとは、表示内容が互いに対応しており、それぞれの表示図柄が確定するタイミングも同じに設定されているため、どちらの表示を見ながら遊技をすることも可能である。しかし、図2に示すように、図柄表示装置28よりも演出表示装置27の方が目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、更に表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置27の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、演出表示装置27の表示画面上で初めに停止表示される左キャラクタ図柄27aと、続いて停止表示される右キャラクタ図柄27cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中キャラクタ図柄27bも同じ図柄で停止して、いわゆる大当り状態になるのではないかと、遊技者は図柄の変動を注視することになる。このように、2つのキャラクタ図柄を同じ図柄で停止した状態で、最後の図柄を変動表示させる演出は、リーチ演出と呼ばれており、リーチ演出を行うことで遊技者の興趣を高めることが可能となっている。
また、図2を用いて前述したように、本実施例の遊技機1では、演出表示装置27の上方および右方には、それぞれ第1の点灯表示部270および第2の点灯表示部280が設けられており、それぞれの点灯表示部270,280の内部には、複数の電飾用LEDが設けられている。そして、演出表示装置27で行われる種々の演出に合わせて、これら複数の電飾用LEDを所定のパターンで点滅させることで、演出表示装置27による演出をより一層に行うことが可能となっている。
C.点灯部の回路構成 :
図1および図5を用いて前述したように、前面枠4にはLED群4b〜4gが設けられており、例えばリーチ演出の際には、LED群4b〜4gを適宜点滅させることによって、遊技者の興趣を高めている。LED群4b〜4gは前面枠4に設けられているので、遊技機1の本体側に設けられた装飾駆動基板226から配線を介して制御されることになる。前述したように、前面枠4の開閉時に配線を挟み込む可能性があることを考慮すれば、装飾駆動基板226から前面枠4への配線を極力少なくしておいた方が望ましいので、LED群4b〜4gを点灯させるための点灯データを、パラレル転送方式よりも配線が少ないシリアル転送方式で出力している。しかし、単に点灯データをシリアル転送方式で出力しただけでは、転送時間が長くなるので、点灯データを効率よく出力する必要がある。以下では、シリアル転送方式を採用しながら、短時間で点灯データを効率よく出力する点灯部の回路構成および点灯部の制御について説明する。
図9は、LED群4b〜4gを点灯させる回路構成を示した説明図である。図示するように、装飾駆動基板226は、左右全てのLED群4b〜4gについて点灯すべきか否かを表す点灯データを、クロック信号に同期して、左右のシリアルパラレル変換部410,420にシリアル転送方式で出力する。また、装飾駆動基板226は、左右のシリアルパラレル変換部410,420に、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号も出力している。
左右のシリアルパラレル変換部410,420は、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルのとき、シリアルの点灯データをパラレルデータに変換した後、そのパラレルデータを保持する。一方、左右のシリアルパラレル変換部410,420は、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルからHレベルになると、保持しているパラレルデータを左右のスイッチング素子412,422に出力する。
左右のスイッチング素子412,422は、パラレルデータを受け取ると、パラレルデータの内容(HレベルかLレベルか)に基づいて、対応するLED群4b〜4gを点灯させる。具体的には、Hレベルのパラレルデータを受け取った場合には、そのHレベルのパラレルデータに基づいて、左右のスイッチング素子412,422がON状態となる。このため、ON状態となった左右のスイッチング素子412,422に対応するLED群4b〜4gには、電流が流れて点灯することになる。一方、Lレベルのパラレルデータを受け取った場合には、そのLレベルのパラレルデータに基づいて、左右のスイッチング素子412,422がOFF状態となる。このため、OFF状態となった左右のスイッチング素子412,422に対応するLED群4b〜4gには、電流が流れないので点灯することはない。
なお、抵抗アレイ414,424は、LED群4b〜4gに流れる電流を制限することによって、各LEDが発光する明るさを調整するための抵抗素子である。また、クリア信号は、左右のシリアルパラレル変換部410,420に保持されているパラレルデータを初期化する際に用いられる。
また、本実施例のLED群4b〜4gは、本願発明の「複数の点灯素子から構成される一対の点灯部」の一態様を構成している。また、本実施例のラッチ信号は、本願発明の「駆動信号」の一態様を構成している。さらに、本実施例の装飾駆動基板226は、本願発明の「点灯データ出力手段」、「駆動信号出力手段」の一態様を構成している。
D.点灯部の制御 :
図10は、装飾駆動基板226から出力される各種信号を示したタイミングチャートである。同図に示すように、左右のLED群4b〜4gに対応する左右の点灯データ(例えば16ビット)が、クロック信号に同期して、左右のシリアルパラレル変換部410,420にシリアル転送方式で順次出力されている。左右の点灯データ(例えば16ビット)を順次出力している間、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルに維持されている。前述したように、左右のシリアルパラレル変換部410,420は、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルのとき、シリアルの点灯データをパラレルデータに変換した後、そのパラレルデータを保持する。このため、シリアルの点灯データをパラレルデータに変換した後、そのパラレルデータが左右のシリアルパラレル変換部410,420で保持される。
点灯データ(例えば16ビット)の全てが左右のシリアルパラレル変換部410,420に出力されると、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルからHレベルとなる。前述したように、左右のシリアルパラレル変換部410,420は、左側ラッチ信号および右側ラッチ信号がLレベルからHレベルになると、保持しているパラレルデータを左右のスイッチング素子412,422に出力する。このため、左右のシリアルパラレル変換部410,420で保持されているパラレルデータが、左右のスイッチング素子412,422に出力される。
左右のスイッチング素子412,422はパラレルデータを受け取ると、パラレルデータの内容(HレベルかLレベルか)に基づいて、対応するLED群4b〜4gを点灯させる。具体的には、左右のLED群4b,4cに対応するHレベルのパラレルデータを受け取った場合には、そのHレベルのパラレルデータに基づいて、左右のスイッチング素子412,422がON状態となるため、Hレベルのパラレルデータに対応する左右のLED群4b,4cには、電流が流れて点灯することになる。
また、図10に示すように、左側のLED群4b,4d,4fに対応する左側の点灯データ(例えば16ビット)が、クロック信号に同期して、左側のシリアルパラレル変換部410にシリアル転送方式で順次出力された後、左側ラッチ信号がLレベルからHレベルになると、左側のシリアルパラレル変換部410で保持されているパラレルデータが左側のスイッチング素子412に出力される。
左側のスイッチング素子412はパラレルデータを受け取ると、パラレルデータの内容(HレベルかLレベルか)に基づいて、対応するLED群4b,4d,4fを点灯させる。具体的には、左側のLED群4bに対応するHレベルのパラレルデータを受け取った場合には、そのHレベルのパラレルデータに基づいて、左側のスイッチング素子412がON状態となるため、Hレベルのパラレルデータに対応する左側のLED群4bには、電流が流れて点灯することになる。なお、右側のLED群4c,4e,4gが点灯する場合は、前述した左側のLED群4b,4d,4fが点灯する場合と同様であるため、その説明を省略する。
図11は、点灯データおよびラッチ信号に基づき、左右のLED群4b,4cが点灯した状態を示す説明図である。同図に示すように、装飾駆動基板226から左右の点灯データとして、LED群4b,4cを構成する各LEDを一つおきに点灯させるための点灯データがシリアル転送方式で出力された後、左右のラッチ信号が出力されると、LED群4b,4cを構成する各LEDが一つおきに点灯することになる。このように、左右のLED群4b,4cを対称に点灯する場合には、点灯データをまとめて表すことにより、データ量を半分にすることができるので、左右別々に点灯データをシリアル転送方式で転送する方法に比べて、点灯データの転送時間を半分にすることができる。
しかも、点灯データとして、例えば左右のLED群4b,4cを構成する各LEDを一つおきに点灯させる点灯パターンを出力した後、左右のラッチ信号を出力したり、各LEDを二つおきに点灯させる点灯パターンを出力した後、左右のラッチ信号を出力したりするなど、種々の点灯パターンと、左右のラッチ信号とを順次出力するだけで、左右対称にLED群4b,4cを一斉に点灯させることができるので、簡単な制御で多彩な演出を行うことが可能となる。
図12は、点灯データおよびラッチ信号に基づき、左側のLED群4bが点灯した状態を示す説明図である。同図に示すように、装飾駆動基板226から左側の点灯データとして、LED群4bを構成する各LEDを一つおきに点灯させるための点灯データがシリアル転送方式で出力された後、左側のラッチ信号が出力されると、LED群4bを構成する各LEDが一つおきに点灯することになる。このように、左側のLED群4bのみを点灯させる場合には、左側のラッチ信号のみを出力することにより、点灯データの内容に応じてLED群4bを点灯させることができる。勿論、装飾駆動基板226から出力する点灯データを変更すれば、左側のLED群4bを構成する各LEDを異なる点灯パターンで点灯させることが可能である。
図13は、点灯データおよびラッチ信号に基づき、右側のLED群4cが点灯した状態を示す説明図である。これは前述したLED群4bを点灯させた場合と左右対称であり、その制御も同様であるため、その説明を省略する。
以上、説明したように本実施例では、左右対称のLED群4b,4cを構成する各LEDを一つおきに点灯させるための点灯データは、点灯有無がまとめて表されているので、その分だけ、データ量が減少することになる。このため、全体として点灯データが減少することになるので、短時間で点灯データを転送することができる。そして、このようにまとめて表された点灯データで、左右のLED群4b,4cまたは左右のいずれかのLED群4b,4cを点灯させるかは、ラッチ信号で指定している。このため、左右のLED群4b,4cのいずれか一方を点灯することもできるし、左右のLED群4b,4cの両方を点灯することもできる。従って、簡単な制御で大きな演出効果を発揮させることができる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
前記本実施例を複数の図柄が表示された回胴を回転させることによって遊技が行われる回胴式遊技機が有するLEDやランプ等からなる点灯部に適用しても良い。図14は、点灯データおよびラッチ信号に基づき、左右のLED群が点灯した状態を示す説明図である。回胴式遊技機においても、前記実施例と同様に、左右のLED群4b,4cを点灯する場合には、点灯データをまとめて表すことにより、データ量を半分にすることができるので、左右別々に点灯データをシリアル転送方式で転送する方法に比べて、点灯データの転送時間を半分にすることができる。
前記本実施例を電飾用の点灯表示部270や点灯表示部280に適用しても良い。
本実施例の遊技機の正面図である。 遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された図柄表示装置の構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された演出表示装置の画面構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機における制御回路の構成を示したブロック図である。 普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 演出表示装置で行われる演出の一態様を例示した説明図である。 LED群を点灯させる回路構成を示した説明図である。 装飾駆動基板から出力される各種信号を示したタイミングチャートである。 点灯データおよびラッチ信号に基づき、左右のLED群が点灯した状態を示す説明図である。 点灯データおよびラッチ信号に基づき、左側のLED群が点灯した状態を示す説明図である。 点灯データおよびラッチ信号に基づき、右側のLED群が点灯した状態を示す説明図である。 点灯データおよびラッチ信号に基づき、左右のLED群が点灯した状態を示す説明図である。
符号の説明
1…遊技機、 4…前面枠、 4a…開口部(遊技窓)、
4b〜4g…LED群(複数の点灯素子から構成される一対の点灯部)、
226…装飾駆動基板(点灯データ出力手段、駆動信号出力手段)、
412,422…スイッチング素子(点灯手段)

Claims (1)

  1. 所定の遊技価値を用いて行われる遊技の状況を目視可能に設けられた遊技窓と、該遊技窓が設けられた前面枠とを備えた遊技機において、
    前記前面枠上の互いに左右対称な位置に同数ずつ設けられた複数の点灯素子から構成される一対の点灯部と、
    前記一対の点灯部に設けられた全ての前記点灯素子について、該点灯素子が左側点灯部の点灯素子であるか、右側点灯部の点灯素子であるかを指定しない状態で、各々の該点灯素子を点灯すべきか否かを表す点灯データを、シリアル転送方式で出力する点灯データ出力手段と、
    前記左側点灯部の点灯素子を駆動させる左側駆動信号、または前記右側点灯部の点灯素子を駆動させる右側駆動信号の少なくとも一方を出力する駆動信号出力手段と、
    前記点灯データおよび前記駆動信号に基づいて、前記一対の点灯部の点灯素子を点灯させる点灯手段と
    を備え、
    前記駆動信号出力手段は、前記左側点灯部の点灯素子のみを点灯させる場合は前記左側駆動信号のみを出力し、前記右側点灯部の点灯素子のみを点灯させる場合は前記右側駆動信号のみを出力し、前記左側点灯部および前記右側点灯部の点灯素子を点灯させる場合は前記左側駆動信号と前記右側駆動信号とを出力することを特徴とする遊技機。
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