JP5728462B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技の状況に応じて演出を行う遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。したがって、遊技機が設置されたホールでは、遊技者は、遊技機を大当たり遊技状態にすべく、遊技球を打つことで入賞による大当たりの抽選が行われるように遊技を行う。
また、複数の入賞口が設けられた遊技機が存在する。例えば、特許文献1に記載される遊技機では、第1大入賞口内には昇格入賞口が設けられ、遊技球が昇格入賞口に入球すると、昇格抽選が行われる。そして、昇格抽選によって昇格確定の結果が得られた場合、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されることが記載されている。
特開2010−162065号公報
ところで、入賞口に設けられる所定の領域を遊技球が通過することにより特定の遊技状態に移行させる遊技機が知られている。この種の遊技機において、入賞口に遊技球を入球させて特定の遊技状態に移行させる契機において、その入賞口に設けられる所定の領域に遊技球を通過させなければ、遊技者は特定の遊技状態に移行させることができず、得られるべき利益を失することになる。そこで、入賞口に遊技球を入球させて特定の遊技状態に移行させる契機を複数回設けることで、特定の遊技状態への移行の機会を増やすことが考えられる。
ただし、複数回設けられた契機のうち少なくとも1回通過することにより、特定の遊技状態に移行するため、他の契機における特定の遊技領域への遊技球の通過には意義がなく遊技者にとっての面白味のないものとなっていた。
本発明は、入賞口に遊技球を入球させて特定の遊技状態に移行させる契機を複数回設けた遊技機において、遊技者にとっての興趣性を高めることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機100として実現される。この遊技機100は、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、開閉可能な開閉部を有し、遊技球の入球が困難な第1の態様と第1の態様に比べて遊技球の入球が容易な第2の態様とに制御可能な入賞口127と、所定条件の成立により、入賞口127の第2の態様を伴うラウンド遊技を複数回行う特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、判定手段により特別遊技を行うと判定された場合、複数の所定回数目のラウンド遊技において遊技球が所定の領域を通過し易い状態となる第1特別遊技、または、複数の所定回数目のラウンド遊技において遊技球が所定の領域を通過し易い状態とならない第2特別遊技を行うことが可能な特別遊技制御手段と、特別遊技制御手段による特別遊技において入賞口127が第2の態様に制御されているときに、入賞口127に入球した遊技球が所定の領域215C(128)を通過した場合、特別遊技の終了後、通常の遊技状態とは異なる特定の遊技状態で遊技を制御する特定遊技状態制御手段と、第1特別遊技が1回行われる際の所定の領域215C(128)遊技球通過したラウンド遊技の数に応じて第1特別遊技の終了後に実行される演出の内容を異ならせる演出制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機100である。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、入賞口に遊技球を入球させて特定の遊技状態に移行させる契機を複数回設けた遊技機において、遊技者にとっての興趣性を高めることが可能となる。
本実施形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 本実施形態の第2大入賞口および特別入賞口の構成を示す図である。 本実施形態のパチンコ遊技機の部分平面拡大図である。 本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 本実施形態の遊技制御部の主要動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートである。 大当たり図柄に基づく大入賞口の開放パターンを説明するための図である。 ロング開放パターンを説明するためのタイミングチャートである。 ショート開放パターンを説明するためのタイミングチャートである。 操作指示の動作を示すフローチャートである。 大当たり遊技終了後の確変遊技における演出内容の設定を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面114aを備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば400分の1)から高確状態(例えば100分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての第1大入賞口125および第2大入賞口127と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
さらに、本実施形態では、第2大入賞口127は、内側に特別入賞口128を備えている。そして、第2大入賞口127では、第2大入賞口127に入球した遊技球が内部に設けられた所定の経路を流れて特別入賞口128に入球することによって、後述するように特定の遊技状態に移行させる機能を実現する。
以下に、上記の機能を実現する第2大入賞口127および特別入賞口128の構成について詳述する。
図2−1は、本実施形態の第2大入賞口127および特別入賞口128の構成を示す図である。
図2−1に示すように、第2大入賞口127は、第2大入賞口127の外形を形成する筐部材127Uと、筐部材127U内にて遊技球を案内する第1案内部材127G1と、第2案内部材127G2と、第2大入賞口127を開閉する第2大入賞口開閉部216Bと、遊技球の通過を検知する第2大入賞口スイッチ215Bと、遊技球を排出する排出口127Oと、を備える。
また、特別入賞口128は、特別入賞口128を開閉する特別入賞口開閉部216Cと、筐部材127Uの内側にて遊技球を案内する案内部材128Gと、遊技球の通過を検知する特別入賞口スイッチ215Cと、遊技球を排出する排出口128Oと、を備える。
筐部材127Uは、遊技盤110に設けられ、遊技球が進入可能な開口部127H1を除いて盤面を流下する遊技球が外から内部に進入できない空間を形成する。また、第2大入賞口開閉部216Bは、開口部127H1に設けられ、軸を中心として回転可能に構成される。そして、第2大入賞口開閉部216Bは、先端が垂直方向上側を向くことで開口部127H1に遊技球が進入し難くして開口部127H1への遊技球の進入を阻害する閉状態(図中実線で示す)と、先端が水平方向に傾くことで開口部127H1に遊技球が進入し易く開口部127H1に遊技球を導き入れる開状態(図中破線で示す)との2つの状態を形成する。
第1案内部材127G1は、開口部127H1から第2大入賞口スイッチ215Bまでの遊技球の経路を形成する。第2大入賞口スイッチ215Bは、第1案内部材127G1における遊技球の移動経路上に設けられるため、開口部127H1から進入した遊技球は、この第2大入賞口スイッチ215Bによって検出される。
また、第2案内部材127G2は、第2大入賞口スイッチ215Bを通過した後の遊技球が進入可能な進入口127H2から排出口127Oまでの遊技球の案内経路を形成する。
特別入賞口128の案内部材128Gは、筐部材127Uの内側の壁とともに、第2大入賞口スイッチ215Bを通過した後の遊技球が進入可能な進入口128Hから排出口128Oまでの遊技球の案内経路を形成する。特別入賞口スイッチ215Cは、案内部材128Gにおける遊技球の移動経路上に設けられるため、進入口128Hから進入した遊技球は、この特別入賞口スイッチ215Cによって検出される。
特別入賞口開閉部216Cは、進入口128Hに設けられ、軸を中心として回転可能に構成される。そして、特別入賞口開閉部216Cは、先端が進入口128H側に傾くことで進入口128Hに遊技球を進入し難くして進入口128Hへの遊技球の進入を阻害する閉状態(図中実線で示す)と、先端が進入口127H2側に傾くことで進入口128Hに遊技球が進入し易くして進入口128Hへ遊技球を導き入れる開状態(図中破線で示す)との2つの状態を形成する。
なお、本実施形態では、特別入賞口開閉部216Cは、進入口128Hを閉じる閉状態になると進入口127H2へと遊技球が流れる状態を形成する。このように、特別入賞口開閉部216Cは、第2大入賞口スイッチ215Bを通過した後の遊技球を、進入口128Hと進入口127H2とのいずれかに導く分岐点の切り替えとしても機能している。
そして、第2大入賞口127にて第2大入賞口スイッチ215Bにより遊技球の通過が検出されることで、後述する大入賞口処理が行われる。また、特別入賞口128にて特別入賞口スイッチ215Cにより遊技球の通過が検出されることで、後述するように特定の遊技状態に移行するように構成している。本実施形態では、特別入賞口128に入賞した場合に、所定の条件(抽選回数が145回に限定(抽選回数Xの初期値:後述の図15のステップ1510参照))が付された確変遊技状態に移行するように設定している。なお、特別入賞口128に入賞した場合に移行する特定の遊技状態としては、本実施形態のような確変遊技状態に限らず、例えば時短遊技状態に設定しても構わない。
以上のように、本実施形態の第2大入賞口127は、第2大入賞口127に入球した遊技球が通過する経路が複数設けられるとともに複数の経路のうち一の経路を流れることにより遊技球が通過可能となる特別入賞口128の特別入賞口スイッチ215Cを内部に備えている。
そして、第2大入賞口127に入球した遊技球は、必ず第2大入賞口スイッチ215Bを通過するとともに、本実施形態では特別入賞口開閉部216Cによって特別入賞口スイッチ215Cへ向かう経路が形成されるという条件が満たされた場合には遊技球が特別入賞口スイッチ215Cを通過し、特別入賞口開閉部216Cによって特別入賞口スイッチ215Cへ向かう経路が形成されるという条件が満たされない場合には遊技球が特別入賞口スイッチ215Cを通過しない。
なお、上記の構成において第2大入賞口スイッチ215Bは、特別入賞口開閉部216Cよりも遊技球の流れの上流側に位置しているが、これに限定されるものではない。すなわち、特別入賞口スイッチ215Cを通過した後や、特別入賞口スイッチ215Cを通過せずに進入口127H2を経由した遊技球が、第2大入賞口スイッチ215Bを通過するように構成しても構わない。
なお、第1大入賞口125、第2大入賞口127および特別入賞口128に係わる遊技制御および演出制御については、後に詳しく説明する。
また、遊技盤110の裏面には、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2−2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
さらに、本実施形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
図2−2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2−2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。本実施形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があった場合、図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。これは、普通図柄の変動表示動作についても同様である。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施形態では、状態表示器224は、2個のLEDを配列した表示装置で構成されている。2個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の遊技状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率に変動(確率変動)した遊技状態である確変遊技状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)第1大入賞口125および第2大入賞口127や第2始動口122に入賞しやすい遊技者に有利な遊技状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2−2の(b)に示すように、本実施形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示することが可能であり、また、中央キーを操作することにより、指示した画像を選択することが可能である。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通電動役物である電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である第1大入賞口125および第2大入賞口127が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞など)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、遊技制御部200は、第1大入賞口125および第2大入賞口127が開く際の開閉動作間隔を制御する。なお、遊技制御部200は、第2大入賞口127の動作に伴う特別入賞口128の開閉動作も制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、第1大入賞口125、第2大入賞口127および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、第1大入賞口125または第2大入賞口127に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215Aと、第1大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する第1大入賞口開閉部216Aと、第2大入賞口127への遊技球の入賞を検出する第2大入賞口検出部(第2大入賞口スイッチ(SW))215Bと、第2大入賞口127を閉状態と開状態とに設定する第2大入賞口開閉部216Bと、特別入賞口128への遊技球の入賞を検出する特別入賞口検出部(特別入賞口スイッチ(SW))215Cと、特別入賞口128を閉状態と開状態とに設定する特別入賞口開閉部216Cと、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、第1大入賞口スイッチ215A、第2大入賞口スイッチ215B、特別入賞口スイッチ215Cおよび普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、第1大入賞口開閉部216A、第2大入賞口開閉部216B、特別入賞口開閉部216C、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC304)と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。従って、画像/音響制御部310は、演出において画像表示部114に対する各種の画像の表示を制御する演出表示制御手段および装飾図柄の表示を制御する図柄制御手段として機能する。
画像/音響制御部310のROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。画像/音響制御部310のCPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。ランプ制御部320のCPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部320のCPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
特別図柄抽選部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の抽選を行う。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、図17に示すような乱数テーブルを用いて、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」を判定する。すなわち、特別図柄抽選部231と特別図柄抽選結果判定部234は、第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する特別遊技判定手段として機能する。なお、乱数テーブルの詳細については後述する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、第1大入賞口125および第2大入賞口127の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ第1大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。
なお、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態が発生する(確変有り)大当たりは「確変大当たり」とも呼ばれ、確変遊技状態が発生しない(確変無し)大当たりは「通常大当たり」とも呼ばれる。また、遊技の態様によっては、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たりは「潜伏確変大当たり」とも呼ばれる。さらに、「確変大当たり」において、第1大入賞口125が開状態となるラウンド数に基づき、「15ラウンド(15R)確変大当たり」、「2ラウンド(2R)確変大当たり」等のように区別される場合もある。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば第1大入賞口125の開閉が所定回数行われる小当たり遊技が行われ、終了した後においても小当たり当選時の遊技状態を継続する当たりである。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が確変遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても確変遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が確率変動も時間短縮もしていない通常の遊技状態(通常遊技状態)である場合には、小当たり遊技の終了後においても通常遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機100では、大当たりの種類として長当たりのみが設定される。さらに、本実施形態では、2種類の長当たりが設定され、大当たり遊技中に第1大入賞口125とともに作動する第2大入賞口127の開放時間が長い「ロング開放当たり」と、第2大入賞口127の開放時間が短い「ショート開放当たり」とが設けられている。また、本実施形態のパチンコ遊技機100では、大当たり遊技終了後の遊技状態として、通常大当たりや確変大当たりに関わらず時短遊技状態が必ず発生するように設定している。
なお、以下の説明では、小当たりや大当たりの種類として短当たりなどを設ける例を用いていないが、これらを設けないことに限定するものではない。後述の図17に示すように乱数値を振り分けることによって、小当たりに当選したり、大当たりの種類として短当たりに当選したりするように設定することで、各種の遊技状態に制御されるように構成して構わない。
変動パターン選択部235は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であった場合に、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。すなわち、この変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222による特別図柄の表示を制御する特別図柄制御手段として機能する。
また、変動パターン選択部235は、「リーチ演出を行うか否か」を判定する。ここでの「リーチ演出」とは、遊技者に大当たりを期待させるための画像表示部114等にて行われる演出である。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
普通図柄制御部237は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。また、その抽選結果に応じて普通図柄の変動を制御する。この普通図柄抽選の当選確率は、主に時短遊技状態において行われる、電動チューリップ123の開放による第2始動口122への入賞サポート(いわゆる電チューサポート)がある場合には、入賞サポートがない場合(時短遊技状態でない場合)と比べて高くなる。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、入賞サポートがない場合と比べて、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125、第2大入賞口127および特別入賞口128の開放動作を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
乱数更新処理(ステップ501)では、遊技制御部200の乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(ステップ502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(ステップ503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(ステップ504)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて第1大入賞口125、第2大入賞口127および特別入賞口128の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(ステップ505)では、遊技制御部200の賞球処理部240は、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNO)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップ602でYES)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U1の値を1加算する(ステップ603)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(ラウンド数、開放時間、大当たり遊技の終了後における時短遊技状態の有無、確変遊技状態の有無、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数、リーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちステップ605において)行うものである。なお、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(ステップ607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122の入賞における未抽選分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップ608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(ステップ608でNO)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップ608でYES)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U2の値を1加算する(ステップ609)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のステップ604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など)が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ611)。この事前判定処理の内容は、上記のステップ605と同様である。この事前判定処理も、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNO)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップ702でYES)、次に普通図柄抽選部232は、保留数Gの値を1加算する(ステップ703)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数など)が取得される。
ステップ704で乱数値が取得された後、普通図柄抽選部232は、ステップ703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合に、当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機100では、当たりの種類に応じて、ロング開放当たり遊技フラグおよびショート開放付遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は何らかの当たりによる遊技状態(特別図柄が選択されて停止している状態)であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップ801でYES)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNO)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNO)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(ステップ803)。保留数U2が1以上である場合(ステップ803でYES)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(ステップ804)。一方、保留数U2=0である場合は(ステップ803でNO)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(ステップ805)。保留数U1が1以上である場合(ステップ805でYES)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(ステップ806)。一方、保留数U1=0である場合は(ステップ805でNO)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(ステップ816)。
ステップ804またはステップ806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(ステップ807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(ステップ816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(ステップ808、809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
ステップ802で特別図柄変動中と判断された場合(ステップ802でYES)、またはステップ811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ812)。すなわち、ステップ810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ812でNO)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYES)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をステップ808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(ステップ813)。この特別図柄の変動が停止した際の図柄の情報を含んだ変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりか否かを判断する(ステップ902)。大当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(ステップ902でYES)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定を行う(ステップ903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(「ロング開放当たり」、「ショート開放当たり」のいずれか)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のステップ604で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりでない場合(ステップ902)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ905)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYES)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
一方、大当たりしなかった場合(ステップ1001でNO)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数の判定を行う(ステップ1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(d)参照)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYES)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNO)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図6のステップ604またはステップ610で取得した変動パターン乱数およびステップ1002、1005、1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数の判定を行う(ステップ1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる場合がある。
この後変動パターン選択部235は、ステップ1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(ステップ1008)。ステップ1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のステップ811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYES)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYES)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(ステップ1101でNO)またはステップ1104で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(ステップ1103でNO)、次に遊技進行制御部236は、RAM203のフラグ設定において確変フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1105)。確変フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変遊技状態であることを識別するためのフラグである。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、確変および時短が付いた遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、確変はしているが時短は付かない遊技状態である。
確変フラグがONである場合(ステップ1105でYES)、遊技進行制御部236は、確変遊技状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(ステップ1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(ステップ1107)。そして、抽選回数X=0であれば(ステップ1107でYES)、確変フラグをOFFにする(ステップ1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(ステップ1105でNO)またはステップ1108で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(ステップ1107でNO)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1109)。そして、大当たりだった場合(ステップ1109でYES)、次に遊技進行制御部236は、大当たりの種類がロング開放当たりか否かを判断する(ステップ1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のいずれかがセットされているならば、ステップ1109でYESである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄がセットされているならば、ステップ1109でNOである。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903と概ね同様であるので、ステップ902、903の判断結果を用いても良い。
大当たりの種類がロング開放当たりであった場合(ステップ1110でYES)、遊技進行制御部236は、ロング開放当たり遊技フラグをONにする(ステップ1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類がロング開放当たりである大当たり遊技状態となる。
一方、大当たりの種類がロング開放当たりでなかった場合(ステップ1110でNO)、遊技進行制御部236は、ショート開放当たり遊技フラグをONにする(ステップ1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類がショート開放当たりである大当たり遊技状態となる。
ステップ1111またはステップ1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1113)。すなわち、特別図柄抽選で大当たりした(ステップ1109)のであるから、抽選回数J、Xの値を0に戻して新たに数え直す。また、遊技進行制御部236は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1114)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1114)。
ステップ1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技進行制御部236は、オープニング動作を開始する(ステップ1115)。ここで、オープニング動作の内容は、ステップ1111、1112のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、ロング開放当たり遊技、ショート開放当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1116)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(ステップ1201でYES)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技進行制御部236は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(ステップ1202)、客待ちフラグをONにする(ステップ1203)。ステップ1202でセットされた客待ちコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
補助遊技フラグがONである場合、既に普通図柄が選択されて停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(ステップ1301でYES)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(ステップ1301でNO)、次に普通図柄制御部237は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(ステップ1302)。普通図柄変動中でない場合(ステップ1302でNO)、次に普通図柄制御部237は、普通図柄の未抽選分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(ステップ1303)。保留数G=0である場合は(ステップ1303でNO)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップ1303でYES)、普通図柄制御部237は、保留数Gの値を1減算し(ステップ1304)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1305)。当選したか否かは、図7のステップ704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(ステップ1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄の変動時間の設定を行う(ステップ1307)。この変動時間は、図11におけるステップ1104、1114、後述の図15におけるステップ1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、ステップ1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄制御部237は、ステップ1307の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(ステップ1308)。
ステップ1308で普通図柄の変動を開始した後、またはステップ1302で普通図柄変動中と判断された場合(ステップ1302でYES)、普通図柄制御部237は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ1309)。すなわち、ステップ1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ1309でNO)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(ステップ1309でYES)、普通図柄制御部237は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(ステップ1310)。そして、普通図柄制御部237は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1311)。当選したならば(ステップ1311でYES)、補助遊技フラグをONにする(ステップ1312)。一方、抽選にはずれたならば(ステップ1311でNO)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、第1大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNO)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYES)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(ステップ1402でYES)、次に大入賞口動作制御部238は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1403)。オープニング時間を経過していないならば、第1大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1403でNO)。一方、オープニング時間を経過したならば(ステップ1403でYES)、次に大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125、第2大入賞口127および特別入賞口128の作動設定を行い(ステップ1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(ステップ1405)、第1大入賞口125および第2大入賞口127の作動ラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(ステップ1406)、第1大入賞口125または第2大入賞口127を作動開始(開放)する(ステップ1407)。
ここで、本実施形態では、ラウンドに応じて、第1大入賞口125を作動させるか、第2大入賞口127を作動させるかが予め定められている(後述の図19参照)。このとき、第2大入賞口127が作動するラウンドでは、特別入賞口128を作動させる特別入賞口処理を実行する(ステップ1408)。
ステップ1408の特別入賞口128の作動によって、特別入賞口128に遊技球が入賞した場合には、大当たり遊技の終了後の遊技状態が確変遊技状態(確変有り+時短有り)になる「確変移行確定フラグ」をRAM203にセットする。一方、特別入賞口128が作動した後に、特別入賞口128に遊技球が入賞しなければ、大当たり終了後の遊技状態が時短遊技状態(確変無し+時短有り)になる「時短移行確定フラグ」をRAM203にセットする。
次に、大入賞口動作制御部238は、ステップ1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(ステップ1409)。第1大入賞口125および第2大入賞口127での開放状態が開放時間を経過していない場合(ステップ1409でNO)、次に大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125および第2大入賞口127への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(ステップ1410)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、第1大入賞口125および第2大入賞口127の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1410でNO)。一方、開放時間を経過したか(ステップ1409でYES)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(ステップ1410でYES)、大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125および第2大入賞口127を作動終了(閉口)する(ステップ1411)。
次に、大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125および第2大入賞口127の作動のラウンド数Rがステップ1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(ステップ1412)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1412でNO)。
第1大入賞口125および第2大入賞口127の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1412でYES)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1413)。ここで、エンディング動作の内容は、各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1414)。このエンディングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125および第2大入賞口127の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(ステップ1415)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1418)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1418でNO)。一方、エンディング時間を経過したならば(ステップ1418でYES)、次に大入賞口動作制御部238は、遊技進行制御部236による遊技状態設定処理を経た後(ステップ1419)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(ステップ1420)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
ステップ1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(ステップ1402でNO)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング中か否かを判断する(ステップ1416)。そして、エンディング中であるならば(ステップ1416でYES)、上記ステップ1418以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(ステップ1416でNO)、次に大入賞口動作制御部238は、第1大入賞口125および第2大入賞口127が作動(開放)中か否かを判断する(ステップ1417)。そして、作動中でないならば(ステップ1417でNO)、上記ステップ1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(ステップ1417でYES)、上記ステップ1409以降の動作を実行する。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(ステップ1418でYES)に実行される、遊技進行制御部236による遊技状態設定処理(ステップ1419)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そして、遊技進行制御部236は、ステップ1408の特別入賞口処理において、RAM203に設定情報としてセットされたフラグ(「確変移行確定フラグ」または「時短移行確定フラグ」)を参照する。
RAM203に時短移行確定フラグがセットされていた場合(ステップ1501、1502でYES)、遊技進行制御部236は、時短フラグをONにする(ステップ1503)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、遊技進行制御部236は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1504)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。従って、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
RAM203に確変移行確定フラグがセットされていた場合(1501でNO、ステップ1505でYES)、遊技進行制御部236は、時短フラグをONにし(ステップ1506)、抽選回数Jの初期値を設定する(ステップ1507)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では145回である。また、遊技進行制御部236は、確変フラグをONにし(ステップ1508)、抽選回数Xの初期値を設定する(ステップ1509)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では145回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短付き確変遊技状態となる。そして、この時短付き確変遊技状態における抽選が145回行われたならば、時短付き確変遊技状態は終了する。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNO)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYES)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(ステップ1602でNO)、電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(ステップ1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(ステップ1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるステップ1104、1114、図15におけるステップ1503、1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、ステップ1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短遊技状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
ステップ1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(ステップ1602でYES)、またはステップ1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部239は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(ステップ1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1605でNO)。一方、開放時間を経過したならば(ステップ1605でYES)、電動チューリップ動作制御部239は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施形態で用いられる乱数(乱数テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数は、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変のない通常時の大当たりと確変時の大当たりとの2種類が設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲はいずれも0〜399の400個である。通常時の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/400である。また確変時の特別図柄抽選の場合、当選値は4個設定され、当選確率は4/400(=1/100)である。すなわち図示の例では、確変時に第1始動口121、第2始動口122に入賞し特別図柄抽選が行われると、通常時に特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が4倍となる。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、特別図柄Aおよび特別図柄Bの2種類が用意されている。ここで、特別図柄Aは、「ショート開放当たり」であることを表す図柄である。また、特別図柄Bは、「ロング開放当たり」であることを表す図柄である。このように、本実施形態の大当たり図柄には、第1大入賞口125および第2大入賞口127の開放パターンを特定する役割を持たせている。そして、本実施形態の大当たり図柄には、確変の有無などの大当たり遊技後の遊技状態の割り当てがなされていない。
乱数の値の範囲は0〜99の100個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
第1始動口121において、特別図柄Aでは、当選値として49個の値が割り当てられている。従って、大当たりに当選した場合に「ショート開放当たり」となる特別図柄Aでの当選となる確率は、49/100である。
さらに、第1始動口121において、特別図柄Bでは、当選値として51個の値が割り当てられている。従って、大当たりに当選した場合に「ロング開放当たり」となる特別図柄Bでの当選となる確率は、51/100である。
第2始動口122において、特別図柄Aでは、当選値が割り当てられていない。従って、第2始動口122において、大当たりに当選した場合に「ショート開放当たり」となる特別図柄Aでの当選となる確率は0である。
そして、第2始動口122において、特別図柄Bでは、当選値として100個の値が割り当てられている。すなわち、第2始動口122にて大当たりに当選した場合に「ロング開放当たり」となる特別図柄Bでの当選となる確率は100/100である。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合に、51:49の比率で、「ショート開放当たり」と「ロング開放当たり」とに当選するように設定される。また、第2始動口122に入賞した場合に、100パーセントの割合で、「ロング開放当たり」に当選するように設定される。ここで、後述するように、「ロング開放当たり」によって、大当たり遊技後の遊技状態が確変遊技状態に移行する可能性が高まるように設定している。すなわち、第1始動口121における入賞にて大当たりに当選すると、51パーセントの割合で確変遊技状態への移行が準備され、さらに第2始動口122における入賞にて大当たりに当選すると、100パーセントの割合で確変遊技状態への移行が準備されるようになっている。
次に、リーチ乱数について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。従って、時短遊技状態が発生していないときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短遊技状態が発生しているときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
各種の抽選に用いられる乱数値は、所定の初期値から始まって、図5に示す乱数更新処理(ステップ501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では399)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期に従って、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、ステップ1802で設定された周期に従って定期的に行われる。図18(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(ステップ1811)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(ステップ1812)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(ステップ1813)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
続いて、大当たりの種類に基づいて行われる大入賞口処理における第1大入賞口125および第2大入賞口127の開放ラウンド数と開放時間である開放パターンについて詳細に説明する。
図19は、大当たりの種類による第1大入賞口125および第2大入賞口127の開放パターンを説明するための図である。
図19に示すように、大当たりによって開放する作動ラウンド数Rの総数は、16ラウンドである。そして、本実施形態では、16ラウンドのうち、第1大入賞口125が合計で14ラウンド開放し、第2大入賞口127が合計で2ラウンド開放する。
具体的には、大当たり(「ショート開放当たり」および「ロング開放当たり」)に当選した場合、第1ラウンド(1R)から第13ラウンド(13R)および第15ラウンド(15R)は、第1大入賞口125を開放させる。また、大当たりに当選した場合、第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)では、第1大入賞口125を開放せずに第2大入賞口127を開放させる。
そして、「ロング開放当たり」に当選した場合、第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)における第2大入賞口127の開放時間は、約10秒間である長い開放時間に設定する。なお、以下の説明において、この第2大入賞口127を長く開放させる開放パターンのことを「ロング開放パターン」とよぶ。
一方、「ショート開放当たり」に当選した場合、第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)における第2大入賞口127の開放時間は、約0.1秒となる短い開放時間に設定する。なお、以下の説明において、この第2大入賞口127を短く開放させる開放パターンのことを「ショート開放パターン」とよぶ。
図20は、ロング開放パターンを説明するための図である。
図20に示すように、ロング開放パターンにおいては、第1ラウンド(1R)から第13ラウンド(13R)および第15ラウンド(15R)においては第1大入賞口125が作動する。また、第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)では、第2大入賞口127の作動を行う。
ここで、第2大入賞口127の作動に合わせて、第2大入賞口127の内側に設けられる特別入賞口128も作動する。具体的には、第2大入賞口127の第2大入賞口開閉部216Bの開放タイミングから予め定めた時間(本実施形態では約3秒)が経過したときに、特別入賞口128の特別入賞口開閉部216Cの開放が行われる。特別入賞口128の特別入賞口開閉部216Cの開放は、様々な態様を取り得るが、例えば約1秒間、複数回(例えば5回など)実行される。なお、以下の説明において、1ラウンドにおける特別入賞口128の複数回の開放によって特別入賞口スイッチ215Cでの遊技球の通過が少なくとも1回検出されることを、特別入賞口128への1回の入賞とよぶ。
ロング開放パターンでは、例えば第14ラウンド(14R)において、第2大入賞口127が長時間開放される。従って、第2大入賞口127が設けられる遊技盤110における右側の領域に向けて遊技球を打ち込む限り、第2大入賞口127には、次々に遊技球が入球する状態となる。そして、ロング開放パターンにおいて、所定のタイミングにて特別入賞口128の特別入賞口開閉部216Cが開放することで、高い確率で特別入賞口128に遊技球が入賞することができる。そして、本実施形態では、特別入賞口128への入賞により、大当たり遊技の終了後における確変遊技状態への移行が確定する。
なお、本実施形態では、第16ラウンド(16R)においても、第2大入賞口127が長時間開放される。この第16ラウンド(16R)における第2大入賞口127の開放においても合わせて特別入賞口128の開放が行われる。例えば第14ラウンド(14R)において特別入賞口128に入賞しなかった場合であっても、第16ラウンド(16R)にて特別入賞口128に入賞させることで、同様に、大当たり遊技の終了後における確変遊技状態への移行が確定する。このように、本実施形態では、第14ラウンド(14R)と第16ラウンド(16R)との2回における特別入賞口128に対する入賞の機会を設けることによって、遊技者が確変遊技状態に移行させる機会を増やしている。
図21は、ショート開放パターンを説明するための図である。
図21に示すように、ショート開放パターンにおいても、第1ラウンド(1R)から第13ラウンド(13R)および第15ラウンド(15R)においては第1大入賞口125が開放する。また、第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)では、第2大入賞口127の開放を行う。
また、ショート開放パターンにおいても、第2大入賞口127の開放に合わせて、第2大入賞口127の内側に設けられる特別入賞口128の開放も行われる。法令により、特別入賞口128の開放動作は、ショート開放パターンおよびロング開放パターンにおいて同じにすることが定められている。従って、ショート開放パターンにおいても、第2大入賞口127の第2大入賞口開閉部216Bの開放タイミングから予め定めた時間(本実施形態では約3秒)が経過したときに、特別入賞口128の特別入賞口開閉部216Cの開放が行われる。特別入賞口128の開放は、本実施形態では、ロング開放パターンと同様に例えば約1秒間、複数回(例えば5回)実行される。
そして、ショート開放パターンでは、例えば第14ラウンド(14R)において、第2大入賞口127が短時間開放される。ここで、本実施形態では、第2大入賞口127の第2大入賞口開閉部216Bの開放時間は、約0.1秒に設定している。そのため、事実上、第2大入賞口127に遊技球が入球する可能性が極めて低くなっている。この場合、第2大入賞口127の内側に設けられる特別入賞口128に対しても遊技球が入賞しない。
なお、仮に、第2大入賞口127の上記の開放時間にて例えば1個の遊技球が入球した場合であっても、特別入賞口128に入賞し難くなるように構成されている。すなわち、図2−1を参照しながら説明したように、第2大入賞口開閉部216Bが開状態となるタイミングにおいて特別入賞口開閉部216Cは閉状態になっている。また、第2大入賞口127および特別入賞口128は、構造的に、第2大入賞口127の開口部127H1から進入した遊技球が1秒にも満たないタイミングで特別入賞口開閉部216Cに到達するように構成されている。さらに、特別入賞口開閉部216Cは、第2大入賞口開閉部216Bが開いてから3秒後に開放されるように設定されている。そのため、ショート開放パターンにおいて第2大入賞口127に遊技球が入球したとしても、特別入賞口128の特別入賞口開閉部216Cが開放される前に、遊技球が特別入賞口開閉部216Cを通り過ぎてしまう。従って、やはりショート開放パターンにおいては、遊技球は、特別入賞口128に入賞することができない。
続いて、本実施形態にて行われる特別入賞口の入賞演出について説明する。
図22は、特別入賞口の入賞演出を説明するための図である。
上述のとおり、本実施形態では、1回目となる第14ラウンド(14R)と2回目となる第16ラウンド(R16)との2回の機会においてそれぞれ特別入賞口128を作動させる。ただし、特別入賞口128に1回でも入賞することによって、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態へ移行すること確定する。そのため、例えば特別入賞口128の1回目の作動の際に入賞した場合、特別入賞口128の2回目の作動時に遊技球が入球しても、大当たり遊技の終了後の遊技状態という点では、遊技者にとって差異はない。
ただし、実際には、1回目となる第14ラウンド(14R)の作動時に遊技球が特別入賞口128に入賞した場合であっても、2回目となる第16ラウンド(16R)において特別入賞口128の2回目(第16ラウンド)における開放が実行される。
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機100では、特別入賞口128に対する入賞の回数に応じて異なる演出を実行する特別入賞口の入賞演出を行うように構成した。本実施形態では、特別入賞口の入賞演出として、大当たり遊技の終了後に実行される確変遊技状態での遊技中の演出を、特別入賞口128に対する入賞の回数に応じて異ならせる演出を実行する。これによって、例えば、特別入賞口128に複数回入賞したことにより1回入賞とは異なる演出を実行し、遊技者がお得感を得られるようにしている。
図22に示すように、本実施形態では第14ラウンド(14R)において第2大入賞口127および特別入賞口128の1回目の開放が行われる(ステップ2201)。そして、特別入賞口128の1回目の作動時に遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップ2202)。
特別入賞口128の1回目の作動において入賞した場合(ステップ2202でYES)、特別入賞口128に入賞したことを示す内容のフラグをセットする(ステップ2203)。
ステップ2203にてフラグをセットした後、または、特別入賞口128の1回目の開放において入賞しなかった場合(ステップ2202でNO)、第16ラウンド(16R)における第2大入賞口127および特別入賞口128の2回目の作動を実行する(ステップ2204)。
そして、特別入賞口128の2回目の作動時に遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップ2205)。特別入賞口128の2回目の開放において入賞した場合(ステップ2205にてYES)、特別入賞口128に入賞したことを示す内容のフラグをセットする(ステップ2206)。
ここで、1回目の特別入賞口128の開放時に入賞していた場合(ステップ2202でYES)、かつ、2回目の特別入賞口128の開放時に入賞していた場合(ステップ2205でYES)、2本のフラグが設定されることになる。また、1回目の特別入賞口128の開放時および2回目の特別入賞口128の開放時のうちいずれかに入賞している場合、1本のフラグが設定される。さらに、1回目の特別入賞口128の開放時および2回目の特別入賞口128の開放時の両方ともに入賞しなかった場合、フラグは設定されない。
そして、上述したフラグの数が0、1および2のいずれであるかを判断する(ステップ2207)。
フラグの数が0である場合(ステップ2207にて“0”)、大当たり終了後には確変遊技状態に移行せず、通常の遊技状態による遊技が行われる。この場合、通常の遊技状態において実行する演出と同じ内容の演出(通常演出)を実行する(ステップ2208)。
一方、フラグの数が1である場合(ステップ2207にて“1”)、特別入賞口128に入賞しているため、大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行する。そして、本実施形態では、大当たり遊技の終了後の確変遊技状態において、フラグの数が1であることに基づいた内容の演出である第1の確変遊技中演出を実行する(ステップ2209)。
さらに、フラグの数が2である場合(ステップ2207にて“2”)、特別入賞口128に入賞しているため、大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行する。そして、本実施形態では、大当たり遊技の終了後における確変遊技状態において、フラグの数が2であることに基づいた内容の演出であって、通常遊技状態における演出および第1確変遊技中演出とは異なる内容での演出である第2の確変遊技中演出を実行する(ステップ2210)。
本実施形態では、第2の確変遊技中演出では、例えば第1の確変遊技中演出とは異なる背景を用いたり、第1の確変遊技中演出においては登場しないプレミアムなキャラクタが表示されたりするなど、遊技者がお得感を得られるような内容の演出を実行する。
また、第2の確変遊技中演出の場合には、確変遊技状態における保留表示を用いて、例えば第1の確変遊技中演出よりも信頼性(確度)の高い保留球の先読みを実行するなど、遊技者にとって利益になる遊技にかかわる情報を提示するといった特典の付与を行っても良い。
以上のように、複数回の開放を伴う特別入賞口128において、特別入賞口128における入賞の回数に応じて、その後に行う遊技演出の内容を異ならせることによって、遊技制御上は実質的に差異がなくとも、演出制御上での違いを持たせる。これによって、例えば1回目の作動によって特別入賞口128への入賞がなされた後の、2回目の作動における特別入賞口128への遊技球の入球に意義を持たせることができる。これによって、遊技者にとっての遊技の興趣性を高めることが可能になる。
なお、ロング開放パターンが実行される際に、第2大入賞口127(特別入賞口128)を狙うように、遊技者に対して操作の指示を行っても良い。この場合に、本実施形態では第14ラウンドである1回目の第2大入賞口127の開放の前には、特定の遊技状態(本実施形態では確変遊技状態)に移行することを示唆しながら、第2大入賞口127へと遊技球を入賞させるように遊技者に促す指示を行う。
そして、例えば1回目の第2大入賞口127の開放にて遊技球が入賞した場合には、実施形態では第16ラウンドである2回目の第2大入賞口127の開放の前では、特定の遊技状態に移行するという内容ではなく例えば遊技者が特典を得られることを示唆しながら、第2大入賞口127へと遊技球を入球させる指示を行う。一方、例えば1回目の第2大入賞口127の開放にて遊技球が入賞しなかった場合には、実施形態では第16ラウンドである2回目の第2大入賞口127の開放の前では、特定の遊技状態(本実施形態では確変遊技状態)に移行することを示唆しながら、第2大入賞口127へと遊技球を入賞させる指示を再度行うようにしても良い。
続いて、ロング開放パターンとショート開放パターンとにおける特別入賞口128への入賞回数に応じた演出の変更について説明する。
図23は、大当たり遊技終了後の確変遊技における演出内容の設定を説明するための図である。
本実施形態では、ロング開放パターンとショート開放パターンとの2種類の開放パターンを備えている。また、各々のパターンにおいて、特別入賞口128は第14ラウンド(14R)および第16ラウンド(16R)の2回開放する。従って、ロング開放パターンにおける2回の特別入賞口128への入球と、ロング開放パターンにおける1回の特別入賞口128への入球と、ショート開放パターンにおける1回の特別入賞口128への入球と、ショート開放パターンにおける2回の特別入賞口128への入球との4種類が想定される。
ここで、本実施形態では、ロング開放パターンにおいては特別入賞口128に入賞する可能性は十分に高く設定されている。すなわち、遊技者が通常と大きくかけ離れた打ち方をしない限り、第2大入賞口127および特別入賞口128が開放されることで確実に入賞し、本実施形態では特別入賞口128に2回の入賞が発生する。
ただし、ショート開放パターンにおいては、特別入賞口128に入賞することがないように設定されている。すなわち、遊技者が普通に遊技球を打ち込んでも、特別入賞口128に実際に入賞することはない。従って、ショート開放パターンにおける特別入賞口128への入賞は、第2大入賞口127(特別入賞口128)の機械的な故障や、あるいは、不正な方法による特別入賞口128への操作が行われたものと推測できる。
そこで、本実施形態では、上述の4つの特別入賞口128の入球の種類に応じて、確変遊技状態における演出内容を異ならせている。これによって、機械的な故障や不正などの発生をパチンコ遊技機100において示唆するようにしている。
なお、ロング開放パターンにおける1回の入賞と、2回の入賞とについては、図22を参照しながら説明したとおりである。従って、以下では、ショート開放パターンにおける1回の入賞と、2回の入賞とについて詳しく説明する。
まず、遊技制御部200では、大当たりの際に得られた大当たりの種類を特定する図柄の情報を保持している。この図柄の情報より、ロング開放パターンであるかショート開放パターンであるかの判断が行われる。
そして、ショート開放パターンにおける大当たり遊技であるにもかかわらず、特別入賞口128に入賞した際には、ロング開放パターンとは異なった内容の演出を実行する。なお、本実施形態では、確変遊技状態に移行するか否かは、特別入賞口128に入賞するか否かで決定する。従って、ショート開放パターンであっても、大当たり遊技の終了後の遊技状態は確変遊技状態に設定される。
そして、本実施形態では、ショート開放パターンにて特別入賞口128に例えば1回のみ入賞することによって生じた確変遊技状態における演出では、図23(a)に示すように、ロング開放パターンの場合と比較して、比較的に暗い背景を表示する。また、確変遊技状態においてロング開放パターンの場合と比較して、登場するキャラクタが違和感のある雰囲気を醸し出すようにしている。図23の例では、キャラクタが驚きを感じている表情をしている。
このように、ショート開放パターンにて特別入賞口128に入賞した場合には、画像表示部114に表示する背景、キャラクタ等の画像を用いて、不正手段による遊技や機械の故障が発生していることを周囲に示唆するようにしている。
なお、ショート開放パターンにおける特別入賞口128は、可能性としてはゼロではない。例えば、ショート開放パターンにおける特別入賞口128の開放時に第2大入賞口開閉部216Bに遊技球が挟まり、挟まった遊技球に他の遊技球が衝突するなどして、特別入賞口開閉部216Cが開くタイミングで遊技球が内部に進入するといった希なケースが考えられる。そのため、正当な方法によって偶然に特別入賞口128に1回入賞した場合に、例えば警告音を鳴らすなど、不正な手段による遊技によるものだと遊技者や周囲の者に感じさせるような方法を用いないようにし、本実施形態のパチンコ遊技機100では、遊技者に不快な思いをさせないようにしている。
また、画像表示部114における表示内容の変更の他に、盤ランプ116や枠ランプ157の発光パターンを異ならせたり、通常とは異なる音声を流したりしても良い。
そして、本実施形態では、ショート開放パターンにて特別入賞口128に例えば2回入賞することによって生じた確変遊技状態における演出では、図23(b)に示すように、ショート開放パターンにおける1回入賞の場合と比較して、さらに極端に暗い背景を表示する。また、確変遊技状態においてロング開放パターンの場合およびショート開放パターンにおける1回入賞の場合と比較して、登場するキャラクタに関しても極めて違和感を覚えるような設定を行う。図23の例では、キャラクタの表情により不思議に感じている様を表現している。また、盤ランプ116や枠ランプ157の発光量などを他の状態と比べて著しく低下させるなどの設定を行う。
本実施形態のパチンコ遊技機100では、ショート開放パターンにおける特別入賞口128への1回入賞は上述のとおり可能性はある。ただし、上述のような1回入賞が2回も連続するようなショート開放パターンにおける特別入賞口128への2回入賞の可能性は極めて少ない。この場合、不正な手段に基づいた入賞であると断定できる。そこで、本実施形態では、ショート開放パターンにおける特別入賞口128への2回入賞の場合には、例えば他の遊技機との違いが目立つ演出を構成することによって、その遊技機に異変が生じていることを周囲に暗に報知するようにした。
また、ショート開放パターンにおける特別入賞口128への2回の入賞の場合には、遊技機の盤ランプ116や枠ランプ157などを赤く点滅されるなど、異変が起きていることを極端に表現して、周囲に積極的に報知するようにしても良い。
なお、本実施形態では、第1大入賞口125と第2大入賞口127との2つの大入賞口を設ける構成を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、1つの大入賞口に特別入賞口128を設ける構成を採用しても構わない。この場合においても、例えば特別入賞口128を作動させるラウンドにおける大入賞口の開放時間が長時間開放となる開放パターンと短時間開放となる開放パターンとを設定しておくことで、特別入賞口128への入球を契機とする特定の遊技状態への移行を制御することができる。
また、本実施形態では、第2大入賞口127内に第2大入賞口スイッチ215Bとは別に特別入賞口スイッチ215Cを設けているが、これに限定されるものではない。例えば、第2大入賞口スイッチ215Bに特別入賞口スイッチ215Cの機能を兼用させるようにし、第2大入賞口スイッチ215Bにおける遊技球の検知を契機として、特定の遊技状態に移行するように構成しても構わない。
100…パチンコ遊技機、125…第1大入賞口、127…第2大入賞口、128…特別入賞口、200…遊技制御部、300…演出制御部

Claims (1)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、開閉可能な開閉部を有し、遊技球の入球が困難な第1の態様と当該第1の態様に比べて遊技球の入球が容易な第2の態様とに制御可能な入賞口と、
    所定条件の成立により、前記入賞口の前記第2の態様を伴うラウンド遊技を複数回行う特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、複数の所定回数目のラウンド遊技において遊技球が所定の領域を通過し易い状態となる第1特別遊技、または、複数の所定回数目のラウンド遊技において遊技球が当該所定の領域を通過し易い状態とならない第2特別遊技を行うことが可能な特別遊技制御手段と、
    前記特別遊技制御手段による前記特別遊技において前記入賞口が前記第2の態様に制御されているときに、当該入賞口に入球した遊技球が前記所定の領域を通過した場合、当該特別遊技の終了後、通常の遊技状態とは異なる特定の遊技状態で遊技を制御する特定遊技状態制御手段と、
    前記第1特別遊技が1回行われる際の前記所定の領域遊技球通過したラウンド遊技の数に応じて当該第1特別遊技の終了後に実行される演出の内容を異ならせる演出制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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