まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。
以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、前述の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
また、本実施例では、後述する役物ユニット400や導光板ユニット500が演出制御基板12に接続されており、この役物ユニット400が備える第1役物用基板410及び第2役物用基板411(図3参照)や、導光板ユニット500が備える導光板用基板510(図4参照)がパチンコ遊技機1に搭載されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
これら遊技の進行の制御として遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に入賞したことにもとづいて、乱数回路104から抽出した乱数(大当り判定用乱数)を用いて該始動入賞にもとづく変動表示において大当りとするか否かを決定する抽選を行う処理や、乱数回路104から抽出した乱数(変動パターン判定用乱数)を用いて変動パターン(変動表示時間)を複数の変動パターンのうちから決定して該決定した変動パターンを設定する処理を行う。また、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置7の大入賞口扉を開閉する処理や、大当り遊技終了後の遊技状態を、遊技状態フラグ等を更新する等によって変動表示時間の短い変動パターンが決定されやすい時短状態や大当りの抽選確率が通常状態よりも高確率(例えば通常状態(低確率状態)の10倍)となる確変状態とする処理や、時短状態や確変状態とする変動回数を設定(セット)するともに、該セットされた変動回数が実行されたときに時短状態や確変状態を終了する処理等を行う。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125と、後述する役物ユニット400及び導光板ユニット500を制御するための制御信号をシリアル方式の信号で出力するシリアル出力回路126とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
尚、演出図柄の変動表示中において実行される予告演出としては、後述するように、役物ユニット400及び導光板ユニット500(図8及び図9参照)を用いた予告演出が実行される。このように、役物ユニット400及び導光板ユニット500を用いた演出により遊技興趣を向上することができる。また、予告演出としては、演出表示装置5を用いた予告演出を実行しても良い。例えば、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、LED点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に配置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じた処理のいずれかを選択して実行する。
始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納する。
特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。
変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
特別図柄通常処理や変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。
特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。
大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部(図示略)に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当り」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットするコマンド解析処理を行う。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し、その後、タイマ割込フラグの監視処理に移行する。
次に、本実施例における役物ユニット400及び導光板ユニット500を用いた予告演出について、図8及び図9を用いて説明する。前述したように、演出制御基板12(図2参照)には、役物ユニット400及び導光板ユニット500を制御するための制御信号をシリアル方式の信号として出力するシリアル出力回路126が設けられている。このシリアル出力回路126から出力された制御信号に基づいて役物ユニット400及び導光板ユニット500が制御される。尚、本実施例では、演出制御基板12の演出制御用CPU120が役物ユニット400及び導光板ユニット500を制御している。
また、役物ユニット400には、予告演出に用いる役物部材401と、役物部材401を昇降させるための昇降モータ402と、役物部材401を回転させるための回転モータ403とが設けられている。更に、導光板ユニット500には、予告演出に用いられる導光板と、導光板を発光させるための導光板LED501が設けられている(図2参照)。
図8に示すように、役物ユニット400は、遊技盤2の裏面(背面)側に設けられている。遊技盤2の中央付近には、演出表示装置5が配置される開口部2aが形成されている。この役物ユニット400は、演出表示装置5の上方位置に設けられている。尚、役物ユニット400が有する役物部材401は、上昇して遊技盤2の裏面側に隠蔽される上昇位置(図8(A)及び図9(A)参照)と、降下して遊技盤2の開口部2aを介して視認可能に露呈される降下位置(図8(B)、図8(C)及び図9(B)参照)との間で昇降(移動)可能となっている。
図9に示すように、役物ユニット400は、遊技盤2(本体側)に固定された固定部404と、この固定部404から垂下される棒部材407と、この棒部材407の下端に設けられた可動部材406と、この可動部材406の正面側に回転可能に設けられた役物部材401とを含む。
また、固定部404には、役物部材401(可動部材406及び棒部材407)を昇降駆動させるための昇降モータ402が設けられている。更に、可動部材406には、役物部材401を回転駆動させるための回転モータ403が設けられている。尚、役物部材401は、正面視で円形をなし、星形の図柄が描かれている部材となっている。本実施例では、予告演出が実行されるときに、昇降モータ402が駆動されることにより役物部材401が降下されるとともに、回転モータ403が駆動されることにより役物部材401が回転される。
図9に示すように、固定部404には、昇降モータ402を駆動させるための各種回路が搭載された昇降モータ用基板412が設けられている。更に、固定部404には、回転モータ403を駆動させるための制御信号を伝送する各種回路が搭載された第1役物用基板410が設けられている。また、可動部材406には、回転モータ403を駆動させるため各種回路が搭載された第2役物用基板411が設けられている。
尚、第1役物用基板410と第2役物用基板411とは、フラットケーブル405(ワイヤーハーネス)により接続されている。このフラットケーブル405には、後述するように、シリアル方式の信号である制御信号及びクロック信号を第2役物用基板411に伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。
尚、フラットケーブル405は、可動部材406が昇降動作されると曲げ伸ばしされる部材となっており、可動部材406(役物部材401)が上昇位置または降下位置のいずれの位置にあっても、演出制御基板12から出力された制御信号が第1役物用基板410から第2役物用基板411に伝送可能となっている(図3参照)。
また、導光板ユニット500は、遊技盤2における演出表示装置5が配置される開口部2aを覆うように設けられている。この導光板ユニット500は、光を透過可能な透光性を有するとともに端面から内部に入射された光を反射部により前面に出射させることで画像を表示可能な導光板を備えている。この導光板を介して演出表示装置5が視認可能になっている。また、導光板ユニット500は、導光板の端面から内部に光を入射可能に設けられた導光板LED501を備える。また、導光板ユニット500には、導光板LED501を点灯させるため各種回路が搭載された導光板用基板510(図4参照)が設けられている。尚、導光板LED501を点灯させると、導光板の反射部により形成された星形の絵柄の画像が表示される。
本実施例では、従来公知の導光板を用いている。例えば、反射部は、導光板内を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。具体的には、スタンパーやインジェクションにより導光板の背面に凹凸部をつける成型方式にて構成されている。尚、アクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成しても良い。
また、本実施例では、導光板の背面における反射部を光の進行方向の断面視が略三角波形状の凹凸部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら反射部の断面形状を略半円形状等、光を前面に向けて反射可能な反射面を構成するものであれば種々に変形可能である。尚、図8(C)に示すように、これら反射部によって表示される画像は、点線で囲まれた絵柄(星形)の画像として表されるが、実際には点線ではなく、微細なドット等の集まりにより絵柄(星形)の画像が形成されている。
また、本実施例では、導光板により表示される画像として絵柄が例示されているが、これら以外にも、文字、記号、あるいは模様等の装飾も含む他の画像を表示可能としても良い。
本実施例では、予告演出Aと予告演出Bの2つの種別の予告演出が実行可能とされている。図8(A)に示すように、演出図柄の変動表示中において予告演出が実行されない場合には、役物部材401が降下しない。図8(B)に示すように、演出図柄の変動表示中において予告演出Aが実行される場合には、役物部材401が降下して回転する演出がなされる。図8(C)に示すように、演出図柄の変動表示中において予告演出Bが実行される場合には、役物部材401が降下して回転するとともに導光板LED501が点灯して導光板の画像が表示される演出がなされる。
尚、予告演出の実行の有無、または予告演出の種別は、演出図柄の変動表示が開始されるときに、予告演出種別決定用テーブルを用いて決定される。本実施例では、変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも予告演出が実行され易くなるとともに、予告演出Bが実行され易くなるように予告演出種別決定用テーブルの判定値が割り当てられている。また、スーパーリーチはずれである場合については、予告演出Aが実行され易くなるように予告演出種別決定用テーブルの判定値が割り当てられている。ノーマルリーチはずれである場合については、予告演出なしが、大当りとなる場合やスーパーリーチはずれの場合よりも決定され易くなるように予告演出種別決定用テーブルの判定値が割り当てられている。
このように設定されていることにより、予告演出が実行されないときよりも、予告演出が実行されるときの方が、大当り期待度が高くなっている。更に、予告演出においては、予告演出Aが実行されるときよりも、予告演出Bが実行されるときの方が、大当り期待度が高くなっている。尚、各予告演出の大当り期待度(信頼度)とは、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率を、各予告演出が実行されて「大当り」となる確率と各予告演出が実行されて「はずれ」となる確率の和で除算した数値である。
次に、役物ユニット400及び導光板ユニット500を制御する回路構成について、図3及び図4を用いて説明する。演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御基板12に対して伝送された演出制御コマンドに基づいて、役物ユニット400及び導光板ユニット500を制御する制御信号を出力する。この演出制御用CPU120が出力する制御信号は、パラレル方式の信号(パラレルデータ)となっており、演出制御基板12に搭載されたシリアル出力回路126が制御信号をシリアル方式の信号(シリアルデータ)に変換して出力する。また、シリアル出力回路126は、シリアルデータに変換された制御信号(DATA)を出力するとともにクロック信号(CLK)を出力する。
尚、演出制御基板12が出力する制御信号(シリアルデータ)は、後述するように、役物ユニット400の昇降モータ402や回転モータ403の駆動を制御する駆動制御信号と、導光板ユニット500の導光板LED501の発光を制御する発光制御信号と、電力制御IC424や電力制御IC503を制御する電力供給制御信号とを含んでいる。
図3に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、第1役物用基板410及びフラットケーブル405を介して、回転モータ403が接続された第2役物用基板411に入力される。
また、第1役物用基板410には、制御信号及びクロック信号を第2役物用基板411に伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。更に、第1役物用基板410には、第1シリアル−パラレル変換IC421と、回転モータ403に供給される電力を制御する電力制御IC424とが搭載されている。
尚、電力供給線は、パチンコ遊技機1に搭載された電源基板(図示略)に接続されている。この電源基板は、DC30V、DC21V、DC12V及びDC5V等の各種電源電圧を作成し、パチンコ遊技機1における各電気部品制御基板(主基板11及び演出制御基板12等)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)へ電力を供給している。本実施例では、電源基板から電力供給線を介して第1役物用基板410の電力制御IC424に対してDC12Vの電力が供給されている。
また、第2役物用基板411には、駆動制御信号を回転モータ403側に伝送する信号経路となる配線の他に、第1役物用基板410から延設された電力供給線(VDD)が設けられている。更に、第2役物用基板411には、第2シリアル−パラレル変換IC422と、回転モータ403の駆動を制御する駆動制御IC423とが搭載されている。
尚、第1役物用基板410では、第2役物用基板411に対して制御信号及びクロック信号を伝送する配線が分岐されており、第1シリアル−パラレル変換IC421にも制御信号(シリアルデータ)及びクロック信号が入力される。つまり、第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422とは、並列接続されている。このように、第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422とに共通の制御信号(シリアルデータ)及びクロック信号が入力される。
また、第1役物用基板410の第1シリアル−パラレル変換IC421では、入力されたシリアル方式の制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の制御信号(パラレルデータ)に変換して出力する。尚、第1シリアル−パラレル変換IC421は、電力制御IC424に接続されており、第1シリアル−パラレル変換IC421において変換されたパラレル方式の制御信号(パラレルデータ)に含まれる電力供給制御信号は、電力制御IC424に入力される。この電力供給制御信号に基づいて、電力制御IC424が回転モータ403に供給する電力を制御する。本実施例では、回転モータ403を動作させるときには、電力制御IC424が回転モータ403に電力を供給し、回転モータ403を動作させないときには、電力制御IC424が回転モータ403に電力を供給しない制御を行うようになっている。
本実施例では、電力制御IC424として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC424の入力端子は、第1シリアル−パラレル変換IC421に接続され、電力制御IC424の出力端子は、回転モータ403に接続されている。つまり電力制御IC424は、演出制御基板12から電力供給制御信号が送信されたときのみ、回転モータ403に電力を供給する。このように回転モータ403を駆動させるときの電力の供給制御と、回転モータ403を駆動させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、第2役物用基板411の第2シリアル−パラレル変換IC422でも、入力されたシリアル方式の制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の制御信号(パラレルデータ)に変換して出力する。そして、第2シリアル−パラレル変換IC422で変換されたパラレルデータが出力される各配線が駆動制御IC423に接続されている。つまり、第2シリアル−パラレル変換IC422に対して演出制御基板12(第1役物用基板419)から制御信号(パラレルデータ)の入力があると、シリアル方式の制御信号(シリアルデータ)に変換されて駆動制御IC423に入力される。そして、この駆動制御IC423が入力された制御信号(パラレルデータ)に基づいて回転モータ403の駆動を行う。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422とは、同一構成の集積回路であっても良い。
また、回転モータ403としては、駆動用パルス信号が個別に入力される4つの励磁コイルを備える周知の4相のステッピングモータが共に使用されており、駆動制御IC423は、各相の励磁コイルに1相励磁駆動または1−2相励磁駆動となるように個別に駆動用パルス信号を、演出制御基板12から入力されるシリアルデータに基づくパラレルデータ(駆動制御信号)に基づいて供給することで、回転モータ403を演出制御基板12からの指示に応じて回転または停止可能になっている。
尚、本実施例における第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422とは、演出制御基板12から新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて変換した制御信号(パラレルデータ)を繰り返して出力する信号反復回路となっている。このような仕様の集積回路を用いることで、回転モータ403の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
また、このような仕様のIC(集積回路)を用いていることで、演出制御基板12から第2シリアル−パラレル変換IC422までの信号経路を構成する配線の一部が制御信号を伝送不能となった場合に、第2シリアル−パラレル変換IC422では、制御信号を繰り返し出力し続けてしまうことがある。
例えば、本実施例では、第1役物用基板410と第2役物用基板411とを接続するフラットケーブル405は、可動部材406が昇降動作されると曲げ伸ばしされる部材となっており(図9参照)、長年の使用によりフラットケーブル405の配線の一部(制御信号(DATA)またはクロック信号(CLK)を伝送する部分)が断線(破断)されてしまう場合がある。このような場合であっても、回転モータ403に供給される電力を制御する電力制御IC424は、フラットケーブル405よりも演出制御基板12に近い側に設けられているので、フラットケーブル405の断線による影響を受けることなく、電力を制御することができる。
尚、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、回転モータ403の駆動を制御する駆動制御信号と、回転モータ403に対する電力の供給を制御する電力供給信号とを別個に出力することができ、回転モータ403の駆動を停止させるときには、電力供給信号の出力をしないようにすればよく、前述の不具合により第2シリアル−パラレル変換IC422が駆動制御信号を繰り返し出力し続けるような場合があっても、演出制御基板12が電力供給信号の出力を停止すれば、回転モータ403が駆動を続けることがなくなるので、回転モータ403が過熱されてしまうことを防ぐことができる。
尚、フラットケーブル405の配線のうち、電力供給線の部分が断線(破断)されてしまった場合には、そもそも回転モータ403に電力が供給されなくなるので、回転モータ403が駆動を続けてしまう虞がない。
本実施例では、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422として汎用されている集積回路を用いている。更に、電力制御IC424として汎用されているハイサイド・スイッチを用いている。このように汎用品を用いることで、回転モータ403に供給する電力を制御する手段を安価にて構築できる。
尚、本実施例では、第1役物用基板410と第2役物用基板411とを接続する配線ケーブルとしてフラットケーブル405が用いられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フレキシブルプリント基板(FPC)で構成される配線ケーブルを用いても良いし、その他の配線ケーブルを用いても良い。このような配線ケーブルでは、曲げ伸ばしが繰り返されることにより、配線の一部(制御信号(DATA)またはクロック信号(CLK)を伝送する部分)が座屈されて断線してしまう場合がある。このような場合であっても、電力制御IC424は、回転モータ403に対する電力の供給を停止できるので、回転モータ403が過熱されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、フラットケーブル405が所定のコネクタを介して第1役物用基板410と第2役物用基板411とに接続されている。そして、コネクタの接続部分の一部が、外れてしまったり、電気的な接続が弱くなってしまったりする場合がある。このような場合であっても、電力制御IC424は、回転モータ403に対する電力の供給を停止できるので、回転モータ403が過熱されてしまうことを防ぐことができる。
また、第2役物用基板411が第2シリアル−パラレル変換IC422を搭載していることで、信号経路が有する信号線の数を低減できる。つまりフラットケーブル405を細い配線ケーブルにすることができ、可動部材406の昇降動作を妨げることがなくなる。
図3に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、昇降モータ用基板412にも入力される。この昇降モータ用基板412にもシリアル−パラレル変換IC(図示略)が搭載されており、シリアル出力回路126が出力した駆動制御信号(シリアルデータ)がシリアル−パラレル変換ICにて変換され、この変換された駆動制御信号(パラレルデータ)が駆動制御IC(図示略)に入力される。この駆動制御ICが入力された駆動制御信号に基づいて昇降モータ402の駆動を行う。
尚、昇降モータ用基板412にも、電力制御IC(図示略)を搭載するようにしても良く、演出制御基板12側から昇降モータ402を制御する駆動制御信号の入力が無くなった場合には、電力制御ICが、昇降モータ402に対する電力の供給を停止できるようにしても良い。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC421にはLED(図示略)が接続されていてもよい。言い換えれば、第1シリアル−パラレル変換IC421はLEDを制御するために搭載されたものであり、第1シリアル−パラレル変換IC421の未使用となっていた出力端子に電力制御IC424を接続した構成でもよい。この場合の回路構成について、具体的に説明する。
図14は、電力制御IC424を使用していない一般的な回路構成を示したものである。第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422は、内部に複数のトランジスタ回路を有する集積回路となっている。また、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422内部の各トランジスタ回路は、各出力端子に対応して配置されている。
第1シリアル−パラレル変換IC421の一部の出力端子にはLEDが接続されており、ソフトウェアで当該LEDを発光させる命令(入力データ100%)を実行した場合に、対応したトランジスタ回路がon状態(出力100%)となることで電流が流れ、LEDが発光する。このような動作となるように、第1シリアル−パラレル変換IC421は、入力データ100%を受信した場合に出力100%となる通常出力論理(第1出力論理)設定がなされている。具体的には、第1シリアル−パラレル変換IC421は出力論理を設定するための設定端子を有しており、当該設定端子をLowレベルに接続することで通常出力論理(第1出力論理)に設定することが可能となっている。尚、第1シリアル−パラレル変換IC421の出力端子には空きがあり、他の電子部品を接続することも可能となっている。
一方、第2シリアル−パラレル変換IC422の出力端子には駆動制御IC423が接続されており、さらに駆動制御IC423には回転モータ403が接続されている。更に、シリアル−パラレル変換IC422の出力端子と駆動制御IC423の入力端子との間の配線には、抵抗回路を介して補助的な電力を供給するための電力供給線(VCC)が接続されている(以下、プルアップと記載する場合がある)。駆動制御IC423は、第2シリアル−パラレル変換IC422と同様、内部にトランジスタ回路を有しているが、第2シリアル−パラレル変換IC422のトランジスタ回路に比べて流入可能な電流値が大きいため、回転モータ403を駆動することができる。
前述のLEDの場合と同様、モータの場合の回路動作を説明する。ソフトウェアで回転モータ403を駆動する命令(入力データ100%)を実行した場合に、第2シリアル−パラレル変換IC422内部の対応したトランジスタ回路がoff状態(出力0%)となる。このとき駆動制御IC423の入力端子には電力供給線(VCC)が接続されているため、駆動制御IC423内部の対応したトランジスタ回路がon状態となることで電流が流れ、回転モータ403が駆動される。このような動作となるように、第2シリアル−パラレル変換IC422は、入力データ100%を受信した場合に出力0%となる反転出力論理(第2出力論理)設定がなされている。具体的には、第2シリアル−パラレル変換IC423は出力論理を設定するための設定端子を有しており、当該設定端子をHighレベルに接続することで反転出力論理(第2出力論理)に設定することが可能となっている。
次に、第1シリアル−パラレル変換IC421の空いている出力端子に電力制御IC424を接続することで、回転モータ403に供給する電力を制御する回路構成について、具体的に説明する。
図15に示すように、電力制御IC424の内部には、電力供給線(VDD)に接続されたスイッチ回路(トランジスタ回路)が設けられている。このスイッチ回路は、入力端子(IN)側の電圧により制御されるスイッチ回路となっている。そして、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときに、スイッチ回路がon状態となり、電力供給線(VDD)から回転モータ403に電力が供給される。また、入力端子(IN)側が低電圧(Lowレベル)となったときには、スイッチ回路がoff状態となり、回転モータ403に対する電力の供給が停止される。
尚、電力制御IC424の内部には、内部プルダウン抵抗回路が設けられ、この内部プルダウン抵抗回路を介して接地(GND)側の端子に接続されている。この内部プルダウン抵抗回路が設けられることで、入力端子(IN)側に電圧レベルが所定値に満たない電力の入力があっても、誤ってスイッチ回路がon状態とならないようにしている。更に、電力制御IC424の入力端子(IN)と第1シリアル−パラレル変換IC421の特定の接続端子との間の配線には、抵抗回路を介して補助的な電力を供給するための電力供給線(VCC)が接続されている。また、電力制御IC424の内部には、その他の回路構成が含まれているが、その他の回路構成については説明を省略する。
前述の通り、第1シリアル−パラレル変換IC421は、入力データ100%を受信した場合に出力100%となる通常出力論理(第1出力論理)設定がなされている。言い換えれば、入力データ0%を受信した場合に出力0%となる設定がなされている。ゆえに、回転モータ403に電力を供給するためには、第1シリアル−パラレル変換IC421内部の対応したトランジスタ回路がoff状態(出力0%)となるように、ソフトウェアで入力データ0%の命令を実行する必要がある。このとき電力制御IC424の入力端子には電力供給線(VCC)が接続されているため、電力制御IC424のスイッチ回路がon状態となり、電力供給線(VDD)から回転モータ403に電力が供給される。尚、第2シリアル−パラレル変換IC422及び駆動制御IC423によって構成される回路構成については、前述と同様のため省略する。
すなわち、図15に示す回路構成において回転モータ403を駆動するためには、第1シリアル−パラレル変換IC421に入力データ0%の命令を実行し、第2シリアル−パラレル変換IC422に入力データ100%の命令を実行する必要がある。
以上、ソフトウェアで制御可能な状態における動作を説明したが、パチンコ遊技機1に電源を投入した直後は演出制御用CPU120なども起動処理を行っており、ソフトウェアで制御不可能な状態が存在する。ゆえに、電源投入時において図15に示す回路がどのような動作をするかは、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422の機能に左右されることとなる。第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422には、電源投入時や電源電圧低下時において出力状態をリセットする機能が備わっている。このリセット機能が作動した際のトランジスタ回路の動作は前述した出力論理の設定に依存しており、通常出力論理(第1出力論理)に設定した場合はトランジスタ回路がoff状態(出力0%)となり、反転出力論理(第2出力論理)に設定した場合はトランジスタ回路がon状態(出力100%)となる。また、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422は所定のリセットコマンドを受信することにより、意図的にリセット機能を作動させることも可能となっているが、演出制御用CPU120が誤動作することで、リセットコマンドを送信し続けてしまうような場合にも、同様の状態が発生し得る。
図16に示すように、リセット機能が作動している場合は、通常出力論理(第1出力論理)設定である第1シリアル−パラレル変換IC421内部の対応したトランジスタ回路はoff状態(出力0%)となることで、電力制御IC424のスイッチ回路がon状態となり、電力供給線(VDD)から回転モータ403に電力が供給される。一方、反転出力論理(第2出力論理)設定である第2シリアル−パラレル変換IC422内部の対応したトランジスタ回路はon状態(出力100%)となることで、駆動制御IC423内部の対応したトランジスタ回路がoff状態となる。ゆえに、回転モータ403は駆動されないものの、電力供給自体はされているため誤動作の原因となってしまう。
そこで、図17に示すように、第1シリアル−パラレル変換IC421を通常出力論理(第1出力論理)設定とし、プルアップと電力制御IC424の入力端子との間にシュミットトリガインバータ(論理反転素子)を接続する。また、第2シリアル−パラレル変換IC422を通常出力論理(第1出力論理)設定とし、プルアップと駆動制御IC423の入力端子との間にシュミットトリガインバータ(論理反転素子)を接続する。すなわち、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422を同じ出力論理設定にしている。このような回路構成とすることで、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422のリセット機能が作動している場合において、第1シリアル−パラレル変換IC421内部の対応したトランジスタ回路がoff状態(出力0%)となり、論理反転素子を介することで、電力制御IC424のスイッチ回路もoff状態となる。同様に、第2シリアル−パラレル変換IC422内部の対応したトランジスタ回路がoff状態(出力0%)となり、論理反転素子を介することで、駆動制御IC423内部のトランジスタ回路もoff状態となる。ゆえに、図16の回路構成の場合とは異なり、電力供給自体がされていないため回転モータ403が誤動作することを防ぐことができる。
また、図17のような回路構成と出力論理設定にすることで、回転モータ403を駆動するためには、ソフトウェアで第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422に入力データ100%の命令(同じ論理の入力データ)を実行すればよい。第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422のそれぞれ内部の対応したトランジスタ回路がon状態となり、その結果、回転モータ403は駆動される。それに対して図15(図16)においては、回転モータ403を駆動するためには、第1シリアル−パラレル変換IC421には入力データ0%の命令、第2シリアル−パラレル変換IC422には入力データ100%の命令と、異なる論理の入力データをそれぞれに送信する必要がある。ゆえに、図17のような回路構成と出力論理設定にすることで、プログラムの簡素化を図ることができる。
また、図17の回路構成では、シュミットトリガインバータ(論理反転素子)を用いているため、電力制御IC424及び駆動制御IC423に入力される信号のノイズを除去することが可能となっているが、図18に示すようなシュミットトリガインバータ(論理反転素子)を用いない回路構成でも、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422のリセット機能が作動している場合の誤動作を防ぐことができる。
図18に示すように、第1シリアル−パラレル変換IC421を反転出力論理(第2出力論理)設定とし、第2シリアル−パラレル変換IC422を反転出力論理(第2出力論理)設定とする。すなわち、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422を同じ出力論理設定にしている。このような回路構成とすることで、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422のリセット機能が作動している場合において、第1シリアル−パラレル変換IC421内部の対応したトランジスタ回路がon状態(出力100%)となり、電力制御IC424のスイッチ回路がoff状態となる。同様に、第2シリアル−パラレル変換IC422内部の対応したトランジスタ回路がon状態(出力100%)となり、駆動制御IC423内部のトランジスタ回路がoff状態となる。ゆえに、図16の回路構成の場合とは異なり、電力供給自体がされていないため回転モータ403が誤動作することを防ぐことができる。
また、図18のような回路構成と出力論理設定にすることで、回転モータ403を駆動するためには、ソフトウェアで第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422に入力データ0%の命令(同じ論理の入力データ)を実行すればよいことになる。それに対して図15(図16)においては、回転モータ403を駆動するためには、第1シリアル−パラレル変換IC421には入力データ0%の命令、第2シリアル−パラレル変換IC422には入力データ100%の命令と、異なる論理の入力データをそれぞれに送信する必要がある。ゆえに、図18のような回路構成と出力論理設定にすることで、プログラムの簡素化を図ることができる。
以上、図16、図17、図18を用いて、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422のリセット機能が作動している場合の回路動作を説明したが、表にまとめると図19のようになる。
図4に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、導光板LED501が搭載された導光板用基板510にも入力される。また、導光板用基板510には、シリアル出力回路126から入力された発光制御信号(シリアルデータ)をパラレルデータの信号に変換するシリアル−パラレル変換IC502が搭載されている。また、本実施例では、一例として3つの導光板LED501が搭載された導光板用基板510を例示しているが、3つ以上の多数の導光板LED501が搭載されていても良い。そして、各導光板LED501に対して発光制御信号を伝送する各配線がシリアル−パラレル変換IC502の各接続端子に接続されている。
また、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された発光制御信号(シリアルデータ)は、シリアル−パラレル変換IC502にてパラレルデータに変換される。そして、この変換された発光制御信号(パラレルデータ)に基づいて、各導光板LED501に接続される各接続端子の電圧が低電圧(Lowレベル)または高電圧(Highレベル)に変化されることで、導光板LED501の点灯または消灯が制御される。尚、本実施例における電圧が低電圧(Lowレベル)である状態は、電圧が少なくとも高電圧(Highレベル)よりも低い状態を示しており、電圧が0Vの状態を含んでいる。
また、導光板用基板510には、導光板LED501に接続される信号経路となる配線の他に、導光板LED501に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。更に、導光板用基板510には、導光板LED501に供給される電力を制御する電力制御IC503が搭載されている。尚、電力供給線(VDD)は、パチンコ遊技機1に搭載された電源基板(図示略)に接続されている。本実施例では、電源基板から電力供給線を介して導光板用基板510に対してDC5Vの電力が供給されている。
尚、シリアル−パラレル変換IC502の特定の接続端子は、電力制御IC503に接続されており、シリアル−パラレル変換IC502において変換されたパラレル方式の制御信号に含まれる電力供給制御信号(パラレルデータ)に基づいて、電力制御IC503に接続される特定の接続端子の電圧が低電圧(Lowレベル)または高電圧(Highレベル)に変化されることで、電力制御IC503が導光板LED501に供給する電力を制御する。
本実施例では、導光板LED501を点灯させるときには、電力制御IC503が導光板LED501に電力を供給し、導光板LED501を点灯させないときには、電力制御IC503が導光板LED501に電力を供給しない制御を行うようになっている。
本実施例では、電力制御IC503として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC503の入力端子は、シリアル−パラレル変換IC502の特定の接続端子に接続され、電力制御IC503の出力端子は、3つに分岐されて各導光板LED501に接続されている。つまり電力制御IC503は、演出制御基板12から電力供給制御信号が送信されたときのみ、各導光板LED501に電力を供給する。このように各導光板LED501を点灯させるときの電力の供給制御と、各導光板LED501を点灯させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
電力制御IC503及びシリアル−パラレル変換IC502の具体的な回路構成について説明する。図5に示すように、電力制御IC503の内部には、電力供給線(VDD)に接続されたスイッチ回路(トランジスタ回路)が設けられている。このスイッチ回路は、入力端子(IN)側の電圧により制御されるスイッチ回路となっている。そして、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときに、スイッチ回路がon状態となり、電力供給線(VDD)から導光板LED501に電力が供給される。また、入力端子(IN)側が低電圧(Lowレベル)となったときには、スイッチ回路がoff状態となり、導光板LED501に対する電力の供給が停止される。
尚、電力制御IC503の内部には、内部プルダウン抵抗回路が設けられ、この内部プルダウン抵抗回路を介して接地(GND)側の端子に接続されている。この内部プルダウン抵抗回路が設けられることで、入力端子(IN)側に電圧レベルが所定値に満たない電力の入力があっても、誤ってスイッチ回路がon状態とならないようにしている。更に、電力制御IC503の入力端子(IN)とシリアル−パラレル変換IC502の特定の接続端子との間の配線には、抵抗回路を介して補助的な電力を供給するための電力供給線(VCC)が接続されている。また、電力制御IC503の内部には、その他の回路構成が含まれているが、その他の回路構成については説明を省略する。
尚、本実施例におけるシリアル−パラレル変換IC502は、内部に複数のトランジスタ回路を有する集積回路となっている。また、シリアル−パラレル変換IC502内部の各トランジスタ回路は、各接続端子に対応して配置されている。
本実施例において導光板LED501を点灯するときには、シリアル−パラレル変換IC502において、導光板LED501に接続された接続端子に対応するトランジスタ回路をon状態にして接地(GND)側に接続し、当該接続端子の電圧レベルを低電圧(Lowレベル)とする。このときに、シリアル−パラレル変換IC502において、電力制御IC503に接続された特定の接続端子に対応するトランジスタ回路をoff状態とし、当該特定の接続端子の電圧レベルが高電圧(Highレベル)となる。すると、電力制御IC503のスイッチ回路がon状態となって、電力供給線(VDD)から導光板LED501に電力が供給され、導光板LED501が点灯される。
尚、導光板LED501を消灯するときには、シリアル−パラレル変換IC502において、導光板LED501に接続された接続端子に対応するトランジスタ回路をoff状態にするとともに、電力制御IC503に接続された特定の接続端子に対応するトランジスタ回路をon状態にして接地(GND)側に接続し、当該特定の接続端子の電圧レベルを低電圧(Lowレベル)とする。すると、電力制御IC503のスイッチ回路がoff状態となって、導光板LED501に対する電力の供給が停止され、導光板LED501が消灯される。
このように、導光板LED501を点灯しないときには、不必要な作動電力が導光板LED501に供給されず、導光板LED501が発光することがなくなるので、ノイズ等に起因して導光板LED501がチラチラと光ってしまうような不具合の発生を低減することができる。
本実施例では、図8(C)に示すように、大当り期待度を示唆する予告演出Bにおいて導光板LED501が点灯して導光板の画像が表示される演出がなされる。そのため、ノイズ等に起因して導光板LED501がチラチラと光ってしまうと、遊技者が予告演出の内容を誤認してしまう虞があるばかりか、常にチラチラと光ってしまうと予告演出Bの実行時の演出効果が薄れてしまうという問題があるが、本発明では、導光板LED501を点灯しないときには、不必要な作動電力が導光板LED501に供給されず、導光板LED501が発光することがなくなるので、遊技者が予告演出の内容を誤認してしまったり、予告演出Bの実行時の演出効果が薄れてしまったりすることがなくなる。
尚、本実施例で用いているシリアル−パラレル変換IC502は、故障等のトラブルが発生したときにおいて、全ての接続端子の電圧レベル(出力態様)が低電圧(Lowレベル)となるショートモード、または、全ての接続端子の電圧レベル(出力態様)が高電圧(Highレベル)となるオープンモードのいずれかのモードで故障する。本実施例では、同一の構成を有する複数個のトランジスタ回路が1つのパッケージされたシリアル−パラレル変換IC502内部に設けられているため、静電気等がシリアル−パラレル変換IC502に放電された場合に、各トランジスタ回路が同じモードで故障する可能性が高くなるので、ショートモード、または、オープンモードのいずれかのモードで故障するものと考えられる。
図6に示すように、シリアル−パラレル変換IC502がショートモードで故障した場合には、各接続端子に対応する各トランジスタ回路が接地(GND)側に短絡し、全ての接続端子の電圧レベルが低電圧(Lowレベル)となる。このときに、シリアル−パラレル変換IC502において、電力制御IC503に接続された特定の接続端子の電圧レベルが低電圧(Lowレベル)となるので、電力制御IC503のスイッチ回路がoff状態となって、導光板LED501に対する電力の供給が停止される。そのため、導光板LED501の誤点灯を防ぐことができる。
図7に示すように、シリアル−パラレル変換IC502がオープンモードで故障した場合には、各接続端子に対応する各トランジスタ回路がオープン(off)状態となる。このときに、導光板LED501に接続された接続端子の電圧レベルが高電圧(Highレベル)となるとともに、電力制御IC503に接続された特定の接続端子の電圧レベルが高電圧(Highレベル)となる。また、電力制御IC503に接続された特定の接続端子の電圧レベルが高電圧(Highレベル)となることで、電力制御IC503のスイッチ回路がon状態となって、電力供給線(VDD)から導光板LED501に電力が供給されるが、導光板LED501において、電力制御IC503に接続されるアノード(正極)側とシリアル−パラレル変換IC502に接続されるカソード(負極)側とで電圧レベルが同じになるので、導光板LED501に電流が流れないようになる。そのため、導光板LED501の誤点灯を防ぐことができる。
尚、本実施例では、図5〜図7に示すシリアル−パラレル変換IC502内部の各トランジスタ回路や電力制御IC503内部のスイッチ回路(トランジスタ回路)がバイポーラトランジスタとして図示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、シリアル−パラレル変換IC502内部の各トランジスタ回路や電力制御IC503内部のスイッチ回路は、電界効果トランジスタ(FET)などの他のトランジスタ回路(素子)で構成されていても良い。
尚、本実施例では、予告演出において役物ユニット400や導光板ユニット500を用いた演出を実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示中のリーチ演出やラウンド遊技中やその他の演出の実行中において役物ユニット400や導光板ユニット500を用いた演出を実行しても良い。
尚、本実施例では、第1役物用基板410に第1シリアル−パラレル変換IC421と電力制御IC424とが搭載され、第1シリアル−パラレル変換IC421が電力供給制御信号を電力制御IC424側に出力することで、回転モータ403に供給される電力を制御するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出制御基板12と役物ユニット400との間に中継基板が設けられており、この中継基板にシリアル−パラレル変換ICが搭載され、この中継基板のシリアル−パラレル変換ICの一部の接続端子が空いている場合には、当該接続端子を利用して、電力制御ICを制御するようにしても良い。
尚、本実施例では、第1役物用基板410と第2役物用基板411とを接続する配線ケーブルとしてフラットケーブル405が、制御信号及びクロック信号を第2役物用基板411に伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)を有する構成になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電力供給線(VDD)は、フラットケーブル405と別の接続ケーブルに設けるようにしても良い。つまりフラットケーブル405の一部が断線することで生じる不具合は、少なくとも制御信号を伝送する配線が断線することで生じる不具合であればよく、本発明では、この制御信号を伝送する配線が断線することで生じる不具合を防ぐことができる。
尚、本実施例では、第2役物用基板411に1個の回転モータ403が接続されるとともに、第2役物用基板411に1個の駆動制御IC423が搭載されていることを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2役物用基板411に複数個の回転モータ403が接続されるとともに、第2役物用基板411に複数個の駆動制御IC423が搭載されているものであっても良い。このように複数個の回転モータ403が搭載されている場合でも、制御信号をシリアルデータで伝送することで、フラットケーブル405を太くする(フラットケーブル405内の信号線を増やす)必要がなくなる。
尚、本実施例では、第2役物用基板411が可動する可動部材406に設けられているため、フラットケーブル405が曲げ伸ばしされるようになっており、長年の使用によりフラットケーブル405の配線の一部が破断されて不具合が生じてしまうことを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2役物用基板411が可動しない部位に設けられ、フラットケーブル405が曲げ伸ばしされずに固定的に設けられているものであっても良く、このような場合であっても、フラットケーブル405の経年劣化や遊技者の不正行為等によりフラットケーブル405が疵付けられてしまって、配線の一部が破断されて不具合が生じてしまうことがあり、このような場合であっても、本発明では、この制御信号を伝送する配線が断線することで生じる不具合を防ぐことができる。
尚、本実施例では、遊技盤2に設けられた役物ユニット400にフラットケーブル405が設けられており、このフラットケーブル405の一部が断線することで生じる不具合を防ぐようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置5などのその他の演出用装置等にフラットケーブルが設けられており、このフラットケーブルの一部が断線することで生じる不具合を防ぐものであっても良い。
尚、本実施例では、遊技盤2に設けられた導光板ユニット500の導光板LED501において、ノイズ等に起因する導光板LED501の不具合の発生を低減することができるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技効果LED9やその他の演出用装置に設けられるLEDを制御する構成に本発明を適用しても良く、そのような場合であっても、ノイズ等に起因するLED不具合の発生を低減することができる。
次に、変形例1における役物用基板430の回路構成について、図10を用いて説明する。図10に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、役物用基板430に入力される。
この変形例1では、1つの役物用基板430に対して、第1シリアル−パラレル変換IC431と第2シリアル−パラレル変換IC432とが搭載されている。また、役物用基板430には、回転モータ403の駆動を制御する駆動制御IC433が搭載されている。更に、役物用基板430には、制御信号及びクロック信号を伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられているとともに、回転モータ403に供給される電力を制御する電力制御IC434が搭載されている。
尚、回転モータ403は、フラットケーブル434を介して役物用基板430の駆動制御IC433及び電力制御IC434に接続されている。このフラットケーブル434には、パラレル方式の信号である動作制御信号を回転モータ403に伝送する配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。特に図示はしないが、回転モータ403は、可動する可動部材に設けられており、フラットケーブル434は、可動部材の可動に応じて曲げ伸ばしされる部材となっている。
更に、電力制御IC434として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC434の入力端子は、第1シリアル−パラレル変換IC431に接続され、電力制御IC434の出力端子は、回転モータ403に接続されている。つまり電力制御IC434は、演出制御基板12から電力供給制御信号が送信されたときのみ、回転モータ403に電力を供給する。このように回転モータ403を駆動させるときの電力の供給制御と、回転モータ403を駆動させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、役物用基板430では、信号経路を構成している第1シリアル−パラレル変換IC431と第2シリアル−パラレル変換IC432とがカスケード接続(直列接続)されている。
更に、演出制御基板12のシリアル出力回路126から役物用基板430に入力された制御信号(シリアルデータ)及びクロック信号は、先ず第1シリアル−パラレル変換IC431に入力される。そして、第1シリアル−パラレル変換IC431において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された制御信号(シリアルデータ)に含まれる駆動制御信号及びクロック信号については、パラレル方式の駆動制御信号(パラレルデータ)に変換せずに、シリアルデータのまま所定の接続端子を介して第2シリアル−パラレル変換IC432に出力する。
一方、第1シリアル−パラレル変換IC431において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された電力供給制御信号(シリアルデータ)については、パラレル方式の電力供給制御信号(パラレルデータ)に変換して、電力制御IC434に接続される特定の接続端子から出力するようにしている。この電力供給制御信号は、電力制御IC434に入力される。この電力供給制御信号に基づいて、電力制御IC434が回転モータ403に供給する電力を制御する。そして、回転モータ403が動作されるときには、電力制御IC434が回転モータ403に電力を供給し、回転モータ403が動作されないときには、電力制御IC434が回転モータ403に電力を供給しない制御を行うようにしている。
また、第2シリアル−パラレル変換IC432では、第1シリアル−パラレル変換IC431から入力されたシリアル方式の駆動制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の駆動制御信号(パラレルデータ)に変換して駆動制御IC433に出力する。そして、この駆動制御IC433が入力された駆動制御信号(パラレルデータ)に基づいて回転モータ403の駆動を行う。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC431と第2シリアル−パラレル変換IC432とは、新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて、繰り返し信号を出力する信号反復回路となっている。このような仕様の集積回路を用いることで、回転モータ403の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
また、回転モータ403と役物用基板430とを接続するフラットケーブル434は、曲げ伸ばしされる部材となっており、長年の使用によりフラットケーブル434の配線の一部が断線(破断)されてしまう場合がある。このような場合であっても、電力制御IC434が電力を制御して、回転モータ403に対する電力の供給を停止することができる。
この変形例1では、信号経路を構成している第1シリアル−パラレル変換IC431と第2シリアル−パラレル変換IC432とがカスケード接続(直列接続)されていることで、制御信号及びクロック信号を伝送する配線を分岐させる必要がなくなるので、制御信号及びクロック信号を伝送する配線にノイズ等が発生することがなくなる。更に、1つの役物用基板430に対して、第1シリアル−パラレル変換IC431と第2シリアル−パラレル変換IC432とが搭載されていることで、ノイズ等の発生を低減することができる。
次に、変形例2における第1発光用基板521及び第2発光用基板522の回路構成について、図11を用いて説明する。図11に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、第1発光用基板521に入力されるとともに、この第1発光用基板521を介して第2発光用基板522に入力される。
この変形例2では、第1発光用基板521と第2発光用基板522とがフラットケーブル523を介して接続されている。このフラットケーブル523には、シリアル方式の信号である制御信号及びクロック信号を第2発光用基板522に伝送する配線の他に、LED520に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。特に図示はしないが、第1発光用基板521は、遊技盤2(本体側)に固定された固定部(図示略)に設けられるとともに、第2発光用基板522は、可動する可動部材(図示略)に設けられている。そして、フラットケーブル523は、固定部と可動部材とを接続する部材であって、可動部材の可動に応じて曲げ伸ばしされる部材となっている。この可動部材には、演出に用いる多数のLED520が設けられている。
また、第1発光用基板521には、制御信号及びクロック信号を第2発光用基板522に伝送する信号経路となる配線の他に、LED520に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられている。更に、第1発光用基板521には、第1シリアル−パラレル変換IC524と、LED520に供給される電力を制御する電力制御IC526とが搭載されている。尚、電力供給線は、パチンコ遊技機1に搭載された電源基板(図示略)に接続されている。
更に、電力制御IC526として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC526の入力端子は、第1シリアル−パラレル変換IC524に接続され、電力制御IC526の出力端子は、LED520に接続されている。つまり電力制御IC526は、演出制御基板12から電力供給制御信号が送信されたときのみ、LED520に電力を供給する。このようにLED520を点灯させときの電力の供給制御と、LED520を点灯させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、第2発光用基板522には、発光制御信号をLED520側に伝送する信号経路となる配線の他に、第1発光用基板521から延設された電力供給線(VDD)が設けられている。更に、第2発光用基板522には、第2シリアル−パラレル変換IC525と、LED520が搭載されている。この変形例2では、一例として3つのLED520が搭載されている。そして、各LED520に対して発光制御信号を伝送する各配線が第2シリアル−パラレル変換IC525の各接続端子に接続されている。
尚、第2発光用基板522には、第2シリアル−パラレル変換IC525とLED520とを搭載するのみで、その他の電子部品を搭載する必要がないので、第2発光用基板522の小型化を図ることができ、小型の可動部材にもLED520を設けることができる。
また、第1発光用基板521及び第2発光用基板522では、信号経路を構成している第1シリアル−パラレル変換IC524と第2シリアル−パラレル変換IC525とがカスケード接続(直列接続)されている。
更に、演出制御基板12のシリアル出力回路126から第1発光用基板521に入力された制御信号(シリアルデータ)及びクロック信号は、先ず第1発光用基板521に入力される。そして、第1発光用基板521において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された制御信号(シリアルデータ)に含まれる発光制御信号及びクロック信号については、パラレル方式の駆動制御信号(パラレルデータ)に変換せずに、シリアルデータのまま所定の接続端子を介して第2シリアル−パラレル変換IC525に出力する。
一方、第1シリアル−パラレル変換IC524において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された電力供給制御信号(シリアルデータ)については、パラレル方式の電力供給制御信号(パラレルデータ)に変換して、電力制御IC526に接続される特定の接続端子から出力するようにしている。この電力供給制御信号は、電力制御IC526に入力される。この電力供給制御信号に基づいて、電力制御IC526が各LED520に供給する電力を制御する。そして、LED520が点灯されるときには、電力制御IC526がLED520に電力を供給し、LED520が点灯されないときには、電力制御IC526がLED520に電力を供給しない制御を行うようにしている。
また、第2シリアル−パラレル変換IC525では、第1シリアル−パラレル変換IC524から入力されたシリアル方式の発光制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の発光制御信号(パラレルデータ)に変換する。そして、この発光制御信号(パラレルデータ)に基づいてLED520の点灯が制御される。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC524と第2シリアル−パラレル変換IC525とは、新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて、繰り返し信号を出力する信号反復回路となっている。このような仕様の集積回路を用いることで、LED520の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
また、第1発光用基板521と第2発光用基板522とを接続するフラットケーブル523は、曲げ伸ばしされる部材となっており、長年の使用によりフラットケーブル523の配線の一部が断線(破断)されてしまう場合がある。このような場合であっても、電力制御IC526が電力を制御して、LED520に対する電力の供給を停止することができる。
次に、変形例3における役物用基板440の回路構成について、図12を用いて説明する。図12に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、役物用基板440に入力される。
この変形例3では、1つの役物用基板440に対して、第1シリアル−パラレル変換IC441と第2シリアル−パラレル変換IC442とが搭載されている。また、役物用基板440には、回転モータ403の駆動を制御する駆動制御IC443が搭載されている。尚、役物用基板440には、演出に用いる多数のLED530が搭載されている。更に、役物用基板440には、制御信号及びクロック信号を伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403及びLED530に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられているとともに、回転モータ403及びLED530に供給される電力を制御する電力制御IC444が搭載されている。
更に、電力制御IC444として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC444の入力端子は、第1シリアル−パラレル変換IC441に接続され、電力制御IC444の出力端子は、回転モータ403及びLED530のそれぞれに分岐して接続されている。つまり電力制御IC444は、演出制御基板12から電力供給制御信号が送信されたときのみ、回転モータ403及びLED530に電力を供給する。このように回転モータ403及びLED530を駆動(発光)させるときの電力の供給制御と、回転モータ403及びLED530を駆動(発光)させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、役物用基板440では、信号経路を構成している第1シリアル−パラレル変換IC441と第2シリアル−パラレル変換IC442とがカスケード接続(直列接続)されている。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC441において、一部の接続端子が各LED530の点灯の制御に用いられる。この変形例3では、各LED530に対して発光制御信号を伝送する各配線が第1シリアル−パラレル変換IC441の各接続端子に接続されている。
更に、演出制御基板12のシリアル出力回路126から役物用基板440に入力された制御信号(シリアルデータ)及びクロック信号は、先ず第1シリアル−パラレル変換IC441に入力される。そして、第1シリアル−パラレル変換IC441において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された制御信号(シリアルデータ)に含まれる駆動制御信号及びクロック信号については、パラレル方式の信号(パラレルデータ)に変換せずに、シリアルデータのまま所定の接続端子を介して第2シリアル−パラレル変換IC442に出力する。
一方、第1シリアル−パラレル変換IC441において、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された電力供給制御信号(シリアルデータ)については、パラレル方式の電力供給制御信号(パラレルデータ)に変換して、電力制御IC444に接続される特定の接続端子から出力するようにしている。この電力供給制御信号は、電力制御IC444に入力される。この電力供給制御信号に基づいて、電力制御IC444が回転モータ403及びLED530に供給する電力を制御する。そして、回転モータ403及びLED530が動作されるときには、電力制御IC444が回転モータ403に電力を供給し、回転モータ443及びLED530が動作されないときには、電力制御IC444が回転モータ403に電力を供給しない制御を行うようにしている。
また、第2シリアル−パラレル変換IC442では、第1シリアル−パラレル変換IC441から入力されたシリアル方式の駆動制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の駆動制御信号(パラレルデータ)に変換して駆動制御IC443に出力する。そして、この駆動制御IC443が入力された駆動制御信号(パラレルデータ)に基づいて回転モータ403の駆動を行う。
また、第1シリアル−パラレル変換IC441では、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力されたシリアル方式の発光制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の発光制御信号(パラレルデータ)に変換し、この発光制御信号(パラレルデータ)に基づいてLED530の点灯が制御される。つまり、この発光制御信号(パラレルデータ)に基づいて、第1シリアル−パラレル変換IC441における各LED530に接続された接続端子の電圧が低電圧(Lowレベル)または高電圧(Highレベル)に変化されることで、LED530の点灯が制御される。
尚、第1シリアル−パラレル変換IC441と第2シリアル−パラレル変換IC442とは、新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて、繰り返し信号を出力する信号反復回路となっている。このような仕様の集積回路を用いることで、回転モータ403の制御を維持、及びLED530の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
この変形例3では、信号経路を構成している第1シリアル−パラレル変換IC441と第2シリアル−パラレル変換IC442とがカスケード接続(直列接続)されていることで、制御信号及びクロック信号を伝送する配線を分岐させる必要がなくなるので、制御信号及びクロック信号を伝送する配線にノイズ等が発生することがなくなる。更に、1つの役物用基板440に対して、第1シリアル−パラレル変換IC441と第2シリアル−パラレル変換IC442とが搭載されていることで、ノイズ等の発生を低減することができる。
次に、変形例4における役物用基板450の回路構成について、図13を用いて説明する。図13に示すように、演出制御基板12のシリアル出力回路126が出力した制御信号及びクロック信号は、役物用基板450に入力される。
この変形例4では、役物用基板450に1つのシリアル−パラレル変換IC451が搭載されている。また、役物用基板450には、回転モータ403の駆動を制御する駆動制御IC453が搭載されている。更に、役物用基板450には、制御信号及びクロック信号を伝送する信号経路となる配線の他に、回転モータ403に電力を供給するための電力供給線(VDD)が設けられているとともに、回転モータ403に供給される電力を制御する電力制御IC454が搭載されている。
また、シリアル−パラレル変換IC451では、入力されたシリアル方式の制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の制御信号(パラレルデータ)に変換して駆動制御IC453に出力する。そして、シリアル−パラレル変換IC451で変換されたパラレルデータが出力される各配線がORゲート回路425を介して電力制御IC454に接続されている。つまり、シリアル−パラレル変換IC451に対して演出制御基板12から制御信号(パラレルデータ)の入力があるときには、電力制御IC454に所定値以上の電圧の入力があるように構成されている。
また、電力制御IC454には、シリアル−パラレル変換IC451で変換されたパラレルデータ(制御信号)が入力され、このパラレルデータの入力があるときのみ、電力制御IC454が回転モータ403に電力を供給し、パラレルデータの入力がないときには、電力制御IC454が回転モータ403に電力を供給しない制御を行うようになっている。
更に、電力制御IC454として、入力端子(IN)側に所定値以上の高電圧(Highレベル)の入力があったときのみに、出力端子(OUT)側から電力を出力(供給)する電力スイッチ、いわゆるハイサイド・スイッチが用いられている。そして、電力制御IC454の入力端子は、ORゲート回路425に接続され、電力制御IC454の出力端子は、回転モータ403に接続されている。つまり電力制御IC454は、演出制御基板12から制御信号が送信されたときのみ、回転モータ403に電力を供給する。このように回転モータ403を駆動させるときの電力の供給制御と、回転モータ403を駆動させないときの電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
尚、シリアル−パラレル変換IC451は、新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて、繰り返し信号を出力する信号反復回路となっている。このような仕様の集積回路を用いることで、回転モータ403の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
尚、この変形例4では、電力制御IC454には、シリアル−パラレル変換IC451から駆動制御IC453に接続される各配線が1つのORゲート回路425を介して接続されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ORゲート回路を多段に形成しても良い。例えば、シリアル−パラレル変換ICから出力される信号の配線が4つある場合に、これら4つの配線のうち、2つの配線を1つのORゲート回路に接続するとともに他の2つの配線を他の1つのORゲート回路に接続し、更に、これら2つのORゲート回路から出力される信号の配線を、1つのORゲート回路に接続し、当該ORゲート回路から出力される信号を電力制御IC454に入力するようにしても良い。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、回転モータ403を動作させるときには、電力制御IC424が回転モータ403に電力を供給し、回転モータ403を動作させないときには、電力制御IC424が回転モータ403に電力を供給しないことで、フラットケーブル405が有する配線が断線した場合に回転モータ403に正常に制御信号が入力されなくなっても、回転モータ403に対する作動電力の供給を停止できるようになるので、フラットケーブル405の一部が断線することで生じる回転モータ403の不具合を防ぐことができる。尚、フラットケーブル405が有する電力供給線が断線した場合には、そもそも回転モータ403に作動電力が供給されないので、回転モータ403の不具合が生じることがない。
また、本実施例によれば、電力制御IC424がハイサイド・スイッチで構成されることで、回転モータ403が動作するときの作動電力の供給制御と、回転モータ403が動作しないときの作動電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、本実施例によれば、第1シリアル−パラレル変換IC421及び第2シリアル−パラレル変換IC422に、汎用されているシリアル−パラレル変換集積回路を用いることで、電力供給を制御する回路を安価にて構築できる。
また、本実施例によれば、第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422を設け、シリアルデータで制御信号を伝送することで、フラットケーブル405が有する配線の数を低減できる。
また、本実施例によれば、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された制御信号(シリアルデータ)が第1役物用基板410を経由して第2役物用基板411の第2シリアル−パラレル変換IC422に入力されることで、フラットケーブル405が有する信号線が断線した場合に第2役物用基板411に正常に制御信号が入力されなくなっても、第1役物用基板410には、制御信号の伝送が可能であるので、電力制御IC424を制御することができる。
また、本実施例によれば、固定部404と可動部材406とをフラットケーブル405で接続して演出を実行することで、遊技興趣を向上でき、かつ可動部材406の可動によりフラットケーブル405が曲げ伸ばしされて長年の使用によって、フラットケーブル405が有する配線が断線した場合であっても、電力制御IC424が固定部404にあるため、回転モータ403に対する作動電力の供給を停止できるようになるので、回転モータ403の不具合を防ぐことができる。
また、本実施例によれば、第1シリアル−パラレル変換IC421と第2シリアル−パラレル変換IC422とが、演出制御基板12から新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて変換した制御信号(パラレルデータ)を繰り返して出力する信号反復回路であることで、回転モータ403の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
また、変形例3によれば、第1シリアル−パラレル変換IC441において一部の接続端子が各LED530に接続され、この第1シリアル−パラレル変換IC441が制御信号(シリアルデータ)を各LED530を制御する発光制御信号(パラレルデータ)に変換することで、電力制御IC444に電力供給制御信号を出力する第1シリアル−パラレル変換IC441を利用してLED530を制御することができる。
また、本実施例によれば、導光板LED501を点灯させるときには、電力制御IC503が導光板LED501に電力を供給し、導光板LED501を点灯させないときには、電力制御IC503が導光板LED501に電力を供給しないことで、導光板LED501が動作しないときには、不必要な作動電力が導光板LED501に供給されず、導光板LED501が発光することがなくなるので、ノイズ等に起因する導光板LED501の不具合の発生を低減することができる。
また、本実施例によれば、電力制御IC503がハイサイド・スイッチで構成されることで、導光板LED501が動作するときの作動電力の供給制御と、導光板LED501が動作しないときの作動電力の停止制御とを、制御信号を利用した簡素な構成により行うことができる。
また、本実施例によれば、シリアル−パラレル変換IC502は、故障等のトラブルが発生したときにおいて、全ての接続端子の電圧レベルが低電圧(Lowレベル)となるショートモード、または、全ての接続端子の電圧レベルが高電圧(Highレベル)となるオープンモードのいずれかのモードで故障することで、シリアル−パラレル変換IC502が出力する制御信号の出力態様に基づいて、電力制御IC503が作動電力の供給を制御することができる。
また、変形例2によれば、電力制御IC526用の第1シリアル−パラレル変換IC524と、LED520用の第2シリアル−パラレル変換IC525とで、制御信号を変換する変換手段を分けるため、電力制御IC526に入力される電力供給制御信号がLED520に入力される制御信号に影響を与えることがなくなるので、ノイズ等に起因するLED520の不具合の発生を更に低減することができる。
また、変形例2によれば、演出制御基板12のシリアル出力回路126から入力された制御信号(シリアルデータ)が第1発光用基板521を経由して第2発光用基板522の第2シリアル−パラレル変換IC525に入力されることで、フラットケーブル523が有する配線が断線した場合に第2発光用基板522に正常に制御信号が入力されなくなっても、第1発光用基板521には、制御信号の伝送が可能であるので、電力制御IC526を制御することができる。
また、変形例2によれば、可動部材の可動により演出を実行して遊技興趣を向上でき、かつ可動部材の可動によりフラットケーブル523が曲げ伸ばしされて長年の使用によって、フラットケーブル523が有する配線が断線した場合であっても、電力制御IC526が固定部にあるため、LED520に対する作動電力の供給を停止できるようになるので、LED520の不具合を防ぐことができる。
また、本実施例によれば、導光板LED501は、導光板の端面から内部に光を入射可能であり、この導光板を用いて演出を行うことで、遊技興趣を向上することができる。
また、変形例2によれば、第1シリアル−パラレル変換IC524と第2シリアル−パラレル変換IC525とがカスケード接続されることで、制御信号の品質の劣化やノイズ等の発生を低減することができる。
また、変形例2によれば、第1シリアル−パラレル変換IC524と第2シリアル−パラレル変換IC525とが、新規に制御信号(シリアルデータ)が入力されるまでは、前回入力された制御信号(シリアルデータ)に基づいて、繰り返し信号を出力する信号反復回路であることで、LED520の制御を維持するときに制御信号を繰り返し出力する必要がなくなるので、演出制御用CPU120が実行するソフトウェアを簡略化できる。
また、変形例3によれば、第2シリアル−パラレル変換IC442が、第1シリアル−パラレル変換IC441から入力されたシリアル方式の駆動制御信号(シリアルデータ)をパラレル方式の駆動制御信号(パラレルデータ)に変換することで、電力制御IC444に電力供給制御信号を出力する第1シリアル−パラレル変換IC441を利用して回転モータ403を制御することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、役物ユニット400を制御する第1役物用基板410及び第2役物用基板411や、導光板ユニット500を制御する導光板用基板510にシリアル−パラレル変換ICが搭載され、このシリアル−パラレル変換ICが変換する制御信号に基づいて電力制御ICが制御される構成となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、シリアル−パラレル変換ICを設けない構成としても良く、演出制御基板12がパラレルデータの制御信号を役物用基板や導光板用基板に出力するようにし、この制御信号により電力制御ICが制御される構成であっても良い。
また、前記実施例では、4つの励磁コイルを備えるステッピングモータである回転モータ403の1つに対して1つの電力制御ICが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、4つの励磁コイルのそれぞれに供給される電力を制御するために、4つの電力制御ICを設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、回転モータ403及び導光板LED501等が演出制御基板12の演出制御用CPUにより制御されるものを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、回転モータ403及び導光板LED501等が主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100により制御されるものであっても良い。
また、前記実施例では、役物を可動させる手段である回転モータ403としてステッピングモータが例示されおり、このステッピングモータに対する駆動電力の供給手段に本発明が適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステッピングモータ以外のモータにも本発明を適用できる。例えば、交流モータや直流モータなどに対する駆動電力の供給手段に本発明を適用しても良いし、役物を可動させる手段としてソレノイドアクチュエータなどを用いるようにして、当該ソレノイドアクチュエータなどに対する駆動電力の供給手段に本発明を適用しても良い。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。