JP2008029548A - 弾球遊技機 - Google Patents

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明紀 加藤
Minoru Sakamoto
実 坂本
Koji Fujimori
幸治 藤盛
Kenichi Itakura
賢一 板倉
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Abstract

【課題】弾球遊技機で発生し得る種々の異常を合理的に報知する。
【解決手段】払出制御部で検出された各種異常についての発生状況を、検出した異常の種類よりも少ない本数の信号線を用いて主制御部に出力する。そして、主制御部が検出した異常の発生状況と合わせて、コマンドデータの形態で副制御部に供給する。副制御部は、こうして異常の発生状況についての情報を受け取ると、音、光、図形、あるいはこれらを組合せて用いることにより、異常の発生を報知する。こうすれば、異常の発生を、種々の態様を用いて報知することができるので、異常の発生頻度や、復旧の難易など、発生した異常の種類に応じて合理的に異常発生を報知することが可能となる。
【選択図】図16

Description

本発明は、遊技盤面に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う弾球遊技機に関する。
遊技盤面に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う弾球遊技機は広く知られている。この弾球遊技機の遊技盤面上には複数の入賞口が設けられており、発射した遊技球が何れかの入賞口に入球すると、入賞口に応じて個数の遊技球が、賞球として払い出されるようになっている。また、入賞口の中の始動口と呼ばれる特別な入賞口と、大入賞口と呼ばれる特別な入賞口とが設けられており、始動口に遊技球が入球すると、内部で抽選が行われ、抽選に当選すると、通常の遊技状態では閉鎖されていて遊技球が入球し得ない状態となっている大入賞口が開口状態となり、大入賞口の開口中は、発射した遊技球を高い確率で大入賞口に入球させることができる。このため、遊技者は大量の遊技球を賞球として獲得することが可能となる。
このような遊技を行うために、弾球遊技機には種々の部品が組み込まれており、それに伴って種々の異常が発生し得る。例えば、遊技盤面に向けて発射される遊技球を所定個数ずつ貸し出すために、弾球遊技機には遊技球貸出装置が接続されており、また、賞球として遊技球を払い出すために、実際に払い出し動作を行う遊技球払出装置および、その払出装置に供給するための遊技球を蓄えておく遊技球タンクなどが設けられている。遊技球貸出装置が正しく接続されていなければ遊技を開始することができず、また、遊技球払出装置が動作しなかったり、遊技球タンクが空になったりすると、たとえ入賞口に遊技球が入球しても、賞球を払い出すことができない。更には、大入賞口が閉鎖状態になっている筈であるにも拘わらず、大入賞口に遊技球が入球した場合には、何らかの不正な行為が行われている可能性もある。また最も単純なものとしては、賞球が払い出される下皿が満杯となって、賞球が払い出せない状態となっていることもある。このような場合は、単に下皿に溜まった遊技球を、ドル箱と呼ばれる箱に移し替えるだけで、遊技を再開することが可能となる。
このように弾球遊技機では、種々の異常状態が発生し得ることから、全ての異常を同じように報知するのではなく、重要度の高い異常を優先して報知する技術が開示されている(特許文献1)。
特開2001−276373号公報
しかし、重要度の高い異常が発生する頻度は高くないので、重要度の高い異常を優先して報知することは必ずしも合理的な報知方法ではないという問題があった。上述したように、弾球遊技機では種々の異常が発生し得るし、発生した異常の種類によって、復旧の難易も異なっている。すなわち、遊技者が自分で直ちに対応可能な異常や、遊技ホールの担当者であれば直ちに対応可能な異常、更には、遊技ホールの担当者でも直ちには対応方法が分からない異常など、種々の異常が発生し得る。従って、弾球遊技機に発生する種々の異常を合理的に報知することを可能とする技術に開発が要請されている。
この発明は、従来の技術における上述した課題に関してなされたものであり、弾球遊技機で生じ得る種々の異常を、合理的に報知可能な技術の提供を目的とする。
前述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の弾球遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
複数の入賞口が設けられた遊技盤面に向かって遊技球を発射し、何れかの入賞口に遊技球が入球すると所定数の遊技球が払い出される遊技を行う弾球遊技機において、
前記遊技機の遊技状態を制御することにより、遊技全体の進行に関する制御を司る主制御部と、
前記遊技状態に応じて行われる演出に関する制御を司る副制御部と、
遊技球の払い出しに関する制御を司る払出制御部と、
前記払出制御部の制御の下で遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置と
を備え、
前記払出制御部には、
前記遊技球払出装置の動作に関する異常を判断する異常判断手段と、
前記異常判断手段の判断結果に基づく前記異常についての発生状況を前記主制御部に出力する異常発生状況出力手段と
が設けられており、
前記異常発生状況出力手段は、前記主制御部に接続される信号線の電圧状態を高電圧状態あるいは低電圧状態の何れかに設定することにより、前記異常の発生状況を前記主制御部に出力しており、
前記主制御部には、
前記異常発生状況出力手段により設定された信号線の電圧状態によって前記異常の発生を検出した場合に、該異常の発生を報知するコマンドデータを出力する異常報知コマンド出力手段が設けられており、
前記副制御部には、
前記異常報知コマンド出力手段から受け取ったコマンドデータに基づいて、異常の発生を報知する異常発生報知手段が設けられていることを特徴とする。
かかる本発明の弾球遊技機においては、払出制御部で検出された各種異常についての発生状況を、検出した異常の種類よりも少ない本数の信号線を用いて主制御部に出力する。そして、主制御部が検出した異常の発生状況と合わせて、コマンドデータの形態で副制御部に供給する。副制御部は、こうして異常の発生状況についての情報を受け取ると、音、光、図形、あるいはこれらを組合せて用いることにより、異常の発生を報知する。こうすれば、異常の発生を、種々の態様を用いて報知することができるので、異常の発生頻度や、復旧の難易など、発生した異常の種類に応じて合理的に異常発生を報知することが可能となる。また、副制御部は、払出制御部が検出した異常も払出制御部から直接異常信号を受け取らずに主制御部を介して受け取る。このため、副制御は、払出制御からの異常信号と主制御部からの異常信号との優先順位を判断せずとも良いので、制御が簡易になる。
また、かかる本発明の弾球遊技機においては、遊技球タンクから遊技球を遊技球払出装置に供給しておき、遊技球の払い出し指令を含めた各種のデータを主制御部から受け取って遊技球払出装置を駆動することにより、受皿へと遊技球を払い出すようにしても良い。そして、遊技球貸出装置接続異常(遊技球貸出装置が接続されていない異常)や、通信異常(主制御部間通信手段の動作が正常でない異常)、遊技球タンク球切れ異常(遊技球タンクに蓄えられている遊技球が検出されない異常)、払出装置異常(遊技球の払い出しを行っているにも関わらず、遊技球が払い出されない異常)、受皿満杯異常(受皿が満杯であることを示す異常)を含む複数種類の異常について、異常の発生有無を検出し、異常の発生状況を、主制御部に出力すべき異常の種類よりも少ない本数の信号線を用いて、該信号線の電圧状態を高電圧状態あるいは低電圧状態の何れかに設定することにより、主制御部に出力し、主制御部は、複数本の信号線の電圧状態をそのままビットデータに反映させて、前記異常の発生を報知するコマンドデータを生成した後、前記副制御部に出力することとしてもよい。
こうすれば、種々の異常についての発生の有無を、少ない本数の信号線を用いて副制御部に出力することが可能となる。
また、上述した本発明の弾球遊技機においては、演出用に予め設けられた種々の音を発生可能な音発生装置と、演出用に予め設けられた種々の光を発生可能な発光装置と、演出用に予め設けられた種々の演出図柄を表示する演出図柄表示装置とを備えることとして、次のようにしても良い。まず、副制御部に次のような各種手段、すなわち、複数の音源データを記憶している音源データ記憶手段と、主制御部から受け取ったコマンドデータに基づいて音源データを選択し、音発生装置を駆動することにより、所定の効果音を発生させる音発生装置駆動手段と、発光装置を発光させる複数の発光パターンを記憶している発光パターンデータ記憶手段と、主制御部から受け取った前記コマンドデータに基づいて発光パターンデータを選択し、発光装置を駆動する発光装置駆動手段と、演出図柄表示装置上に表示する演出図柄を複数記憶している演出図柄記憶手段と、主制御部から受け取ったコマンドデータに基づいて演出図柄を選択し、演出図柄表示装置上に表示させる演出図柄表示手段とを設けておく。そして、音源データ、発光パターン、演出図柄あるいはこれらの組合せを選択して、それぞれに対応した音発生装置駆動手段、発光装置駆動手段、演出図柄表示手段を用いることにより、異常の発生を報知することとしてもよい。
このようにすれば、発生した異常の態様に応じて、音源データ、発光パターン、演出図柄あるいはこれらの組合せを用いた報知を行うことが可能となる。
あるいは、上述した本発明の弾球遊技機においては、以下のようにすることも可能である。すなわち、遊技球貸出装置接続異常、通信異常、遊技球タンク球切れ異常、払出装置異常、あるいは受皿満杯異常を少なくとも含む各異常について、発生頻度の観点から複数種類に分類して、予め払出制御部に記憶しておき、払出制御部から主制御部に向かって異常の発生状況を出力するに際しては、発生頻度の観点から分類された状態で、異常の発生状況を出力することとしても良い。
こうすれば、主制御部では、異常を発生頻度の観点から分類せずとも、副制御部では発生頻度に応じて異常の報知を行うことが可能となる。その結果、適切な異常の報知を行っているにも関わらず、主制御部での処理負荷が増加することを回避することが可能となるので好適である。
あるいは、本発明の弾球遊技機においては、遊技球貸出装置接続異常、通信異常、遊技球タンク球切れ異常、払出装置異常、あるいは受皿満杯異常を少なくとも含む各異常について、復旧の難易の観点から複数種類に分類して、予め払出制御部に記憶しておき、払出制御部から主制御部に向かって異常の発生状況を出力するに際しては、復旧の難易の観点から分類された状態で、異常の発生状況を出力することとしても良い。
こうすれば、主制御部では、異常を復旧の難易の観点から分類せずとも、副制御部では復旧の難易に応じて異常の報知を行うことが可能となる。その結果、適切な異常の報知を行っているにも関わらず、主制御部での処理負荷が増加することを回避することが可能となるので好適である。
また、主制御部から副制御部に向かって、異常の発生を報知するコマンドデータを出力するに際しては、次のようにしても良い。すなわち、主制御部では、異常の発生状況についての情報を、複数本の信号線の電圧状態によって払出制御部から受け取ると、該信号線の電圧状態をそのままビットデータに反映させて、異常の発生を報知するコマンドデータを生成する。そして生成したコマンドデータを副制御部に出力することとしてもよい。
こうすれば、異常の発生を報知するコマンドデータを簡単に生成して副制御部に出力することができるので、主制御部での処理負荷を増加させることなく、合理的に異常の発生を報知することが可能となる。
また、上述した各種の弾球遊技機においては、次のようにしても良い。まず、所定の遊技条件の成立に基づいて特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、特別遊技状態の発生により入球不可能な状態から入球可能な状態に変化する可変入賞口と、可変入賞口に遊技球が入球したことを検知する遊技球入球センサとを備える。そして、主制御部には、特別遊技状態中でなく、かつ可変入賞口が閉鎖している期間中に、前記可変入賞口に設けられた遊技球入球センサにより遊技球の入球が検出された場合には、入球異常と判断する入球異常判断手段と、異常発生状況出力手段によって設定された各信号線の電圧状態によって検出された各種異常と前記入球異常判断手段によって検出される入球異常とを含む複数種類の異常の発生を報知するためのコマンドデータを、前記副制御に出力する異常報知コマンド出力手段とを設けることとしても良い。
こうすれば、可変入賞口を閉鎖している期間中に、可変入賞口に設けられた遊技球が入球するような異常が発生した場合にも、異常の発生を報知することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.遊技機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.装置裏面側の構成:
A−4.制御回路の構成:
A−5.遊技の概要:
B.遊技機の制御の概要:
C.本実施例の遊技機が検出する異常の概要:
C−1.遊技球貸出装置に関する異常:
C−2.主制御部との通信状態に関する異常:
C−3.遊技球タンクに関する異常:
C−4.遊技球払出装置に関する異常:
C−5.下皿に関する異常:
C−6.大入賞口に関する異常:
D.異常の報知方法:
D−1.異常報知コマンドの発生方法:
D−2.異常の報知態様:
A.遊技機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、大きくは、前面枠4、上皿5、下皿6、遊技盤10などから構成されている。なお、図1では遊技盤10の詳細な図示を省略している。前面枠4は、図示しない中枠3に取り付けられており、中枠3は図示しない本体枠2に取り付けられている。中枠3はプラスチック材料で成形されており、本体枠2の内側に取り付けられている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、遊技機1の外枠を形成している。前面枠4の一端は、中枠3に対して回動可能に軸支されており、中枠3の一端は本体枠2に対して回動可能に軸支されている。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられており、その前面側が前面枠4で覆われている。
前面枠4は、プラスチック材料で成形されており、略中央部には、円形状の開口部4aが形成されている。この開口部4aにはガラス板等の透明板がはめ込まれており、奥側に配置される遊技盤10の盤面が視認可能となっている。また、前面枠4の上部中央には、枠上部ランプ4bが設けられ、前面枠4に向かって上部左側には枠左上部ランプ4cが、上部右側には枠右上部ランプ4dが設けられている。更に、前面枠4に向かって左側には枠左ランプ4eが設けられ、向かって右側には枠右ランプ4fが設けられている。これらのランプ類4b〜4fは、遊技の進行状況に応じて演出効果を発揮するとともに、遊技機1に異常が発生した場合には、異常を報知する機能も有している。これらランプ類を用いて異常を報知する様子については後述する。
また、前面枠4の下方には、上皿5が設けられており、上皿5の下方には下皿6が設けられている。また、前面枠4の右側には施錠装置9が設けられており、前面枠4の左側にはプリペイドカード式の遊技球貸出装置13(本明細書中では、球貸装置、あるいはCRユニットと呼ぶこともあるものとする)が設けられている。
上皿5には、皿状の凹部と、凹部を取り巻くように形成された皿外縁部5aとが設けられている。遊技球は、上皿5に形成された凹部に投入されて、発射装置ユニットに供給される。また、皿外縁部5aには、遊技球の球貸スイッチ5b、返却スイッチ5c、投入した遊技球を排出するための排出ボタンなど、各種のボタン類が設けられている。さらに、上皿5の略中央部には複数の長孔とその上部に多数の小穴が形成された第1スピーカ5yが設けられている。また、上皿5の前面側には、2つの操作スイッチSW1,SW2が設けられている。遊技者は、これらの操作スイッチSW1,SW2を押すことによって、遊技中にキャラクタ図柄や遊技条件を選択するなど、遊技の進行に介入することが可能となっている。
下皿6には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられており、排出された遊技球は下皿6内に貯留される。また、下皿6には、図示しない下皿満杯スイッチ6sが設けられており(図6参照)、下皿6が遊技球で一杯になると、これを検出して遊技球の払い出しが中断されるようになっている。下皿6に貯まった遊技球を排出するために、下皿6の底面には、下皿6内から遊技球を排出するための図示しない球抜き穴が設けられており、下皿6の略中央手前側には、球抜き穴を開閉させる排出ノブ6bが設けられている。排出ノブ6bは通常時は直立状態であるが、下端を奥側に押圧すると上端を回転軸として回転し、球抜き穴が開放状態となって、下皿6に貯まった遊技球を排出することが可能となっている。また、下皿6は、上皿5の底面に下向きに設けられた上皿ランプ5zを点灯することにより、下皿6内を明るく照らすことが可能となっている。更に、排出ノブ6bの左右には、第2スピーカ6cが設けられている。
下皿6の左端には灰皿7が設けられており、下皿6の右端には発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の回転軸は、下皿6の奥側に搭載された図示しない発射装置ユニットに接続されており、遊技者が発射ハンドル8を回転させると、その動きが発射装置ユニットに伝達され、ユニットに内蔵された図示しない発射モータ8m(図8参照)が回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。本実施例の発射停止スイッチ8bは、タッチスイッチ回路内に設けられており、タッチスイッチ8aと電気的に接続されている。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤10の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤10は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤10の中央には、外レール14と内レール15とによって囲まれた略円形状の遊技領域11が形成されている。
遊技領域11の略中央には中央装置26が設けられており、また、遊技領域11の下方部分には変動入賞装置18が設けられている。そして、中央装置26と変動入賞装置18との間には始動口(普通電動役物)17が設けられている。始動口(普通電動役物)17は、左右に一対の翼片部が開閉可能に構成されたいわゆるチューリップ式の始動口である。始動口17の内部には、遊技球の通過を検出する始動口(普通電動役物)スイッチ17s(図6参照)と、翼片部を作動させるための普通電動役物(始動口)ソレノイド17m(図6参照)とが備えられている。一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が直立すると、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
中央装置26には、演出表示装置27が設けられている。演出表示装置27は、液晶画面を搭載しており、キャラクタ図柄や背景図柄などの種々の演出用図柄を変動停止表示することが可能となっている。また、中央装置26の左下には、図柄表示装置28が設けられており、図柄表示装置28では普通図柄や特別図柄などを変動停止表示することが可能となっている。
遊技領域11の左端には、普通図柄作動ゲート36が設けられており、このゲートの内部には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ36s(図6参照)が設けられている。更に、普通図柄作動ゲート36と中央装置26との間には、ランプ風車24が設けられている。これら各遊技装置の間および周辺には、多数の障害釘23が設けられている。
変動入賞装置18のほぼ中央には、大入賞装置31が設けられている。この大入賞装置31は、略長方形状に大きく開口する大入賞口31dと、大入賞口31dを開放あるいは閉鎖する開閉板(図示略)と、その開閉板を開閉するための大入賞口ソレノイド31m(図6参照)と、図示しない連動杆などから構成されている。大入賞口31dは、通常の状態では遊技球が入球し得ない閉鎖状態となっているが、所定の条件が成立すると開放状態となって遊技球が高い確率で入球するようになり、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技が開始される。尚、大入賞口31dの内部には、大入賞口スイッチ31s(図6参照)が設けられており、大入賞口31dに入賞した遊技球を検出することが可能となっている。
遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられている。パック球防止部材58は、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止する機能を有している。一方、内レール15の先端部には、図示しないファール球防止部材が取り付けられ、ファール球防止部材と略正反対側(遊技盤10の右半分側)には、図示しない返しゴムが外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
図3は、本実施例の遊技機1に搭載された図柄表示装置28の構成を示す説明図である。本実施例の図柄表示装置28は、大きくは、普通図柄表示部29と、特別図柄表示部30とから構成されている。普通図柄表示部29は、左普通図柄表示部29aと右普通図柄表示部29bとから構成されており、特別図柄表示部30は、左特別図柄表示部30aと右特別図柄表示部30bとから構成されている。2つの普通図柄表示部29a,29bは、いわゆるLED(発光ダイオード)を用いて構成されており、左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯し、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯することが可能となっている。また、特別図柄表示部30には、いわゆる7セグメントLEDが用いられており、このうちの7セグメント部分が左特別図柄表示部30aを構成し、コンマ部分が右特別図柄表示部30bを構成している。この7セグメント部分およびコンマ部分は、赤色、橙色、緑色のいずれかの光を点灯可能となっている。また、図柄表示装置28には、普通図柄保留表示部29c、および特別図柄保留表示部30cも設けられている。これらは、それぞれ4つのLEDで構成されている。
図4は、本実施例の遊技機1に搭載された演出表示装置27の構成を示す説明図である。前述したように、演出表示装置27は、主に液晶表示画面を用いて構成されており、液晶画面上には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cと、その背景に表示される背景図柄27dとが表示されている。このうち、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは、図3に示した特別図柄30の表示に合わせて種々の態様で変動表示され、遊技を演出することが可能となっている。また、詳細には後述するが、本実施例の遊技機1では、液晶画面上の所定領域に、エラー情報表示領域27eが設けられており、異常の発生および異常からの復旧に関する情報を表示することが可能となっている。尚、本実施例の演出表示装置27は、本願発明の「演出図柄表示装置」に対応している。
また、上皿5の前面左端部には、2つの操作スイッチSW1、SW2が設けられており、遊技中の所定条件で、遊技者が操作スイッチSW1、SW2を操作することにより、液晶画面上で行われる演出の形態や、背景図柄27dなどを変更することが可能となっている。このため、遊技者は、あたかも、演出表示装置27で表示される演出に参加しているような気分を味わうことができ、遊技に対する興趣を盛り上げることが可能となっている。
A−3.装置裏面側の構成 :
次に、遊技機1の裏面構造について説明する。図5は、本実施例の遊技機1の裏面構造を示した説明図である。裏機構盤102には、遊技機1の上部付近から右端中央部付近にかけて、遊技球タンク105、タンクレール106、遊技球払出装置109が設けられている。遊技球タンク105は、遊技球を蓄えるためのものである。また、タンクレール106は、遊技球タンク105から遊技球払出装置109に対して遊技球を供給するためのものである。遊技球払出装置109は、遊技球を遊技者に対して払い出すためのものである。この遊技球払出装置109による払出し動作は、後述する払出制御基板によって制御される。また、タンクレール106には、球崩しモータ107が設けられており、払出制御基板からの信号によって、球崩しモータ107を駆動してタンクレール106に振動を与えることにより、タンクレール106内での球詰まりを解消することが可能となっている。この払出制御基板は、払出制御基板ケース118に収容されている。また、払出制御基板ケース118は、裏機構盤102の右下部付近に設けられている。
裏機構盤102の下部付近には、発射制御基板ケース130、電源基板ケース132、主制御基板ケース112などが設けられている。ここで、発射基板ケース130には、発射基板が収容されている。この発射制御基板は、遊技球の発射を司る制御基板であり、発射ハンドル8の操作に応じて発射動作を制御するように構成されている。次に、電源基板ケース132には、電源基板が収容されている。この電源基板は、遊技機1内の各装置に対する電源供給を司る基板である。また、主制御基板ケース112には、主制御基板が収容されている。この主制御基板は、遊技の進行を司る制御基板である。
また、裏機構盤102の中央部付近においては、演出制御基板ケース114、アンプ基板ケース115、装飾駆動基板ケース116、サブ制御基板ケース117などが設けられている。演出制御基板ケース114は、演出表示装置27を駆動する演出制御基板を収容している。アンプ基板ケース115は、各種スピーカ5y、6cを駆動するアンプ基板を収容している。装飾駆動基板ケース116は、装飾用の各種LEDやランプを駆動する装飾駆動基板を収容している。サブ制御基板ケース117は、これら演出制御基板、アンプ基板や装飾駆動基板などを制御するサブ制御基板を収容している。なお、裏機構盤102の略中央下端部には、遊技球払出装置109から払い出された遊技球を下皿6(本発明の「受皿」に相当)に導くための下皿用球通路部材126が設けられており、下皿用球通路部材126の上流側には、下皿満杯スイッチ6sが取り付けられている。図1を用いて前述したように、払い出された遊技球は下皿6に貯留されるが、下皿6が満杯になると下皿用球通路部材126内にも遊技球が溜まった状態となる。このような状態になると下皿満杯スイッチ6sが入って、下皿が満杯になっている状態を検出することが可能となっている。
A−4.制御回路の構成 :
次に、本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。図6は、本実施例の遊技機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているように遊技機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されているが、その機能に着目すると、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御基板200と、図柄やランプや効果音を用いた遊技の演出の制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御の下で、実際に演出表示装置27を駆動する制御を行う演出制御基板230と、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU201,221,241,261や、これらのCPU201〜261で実行される各種プログラムやデータを記憶しているROM203,223,243,263、プログラムの実行に際してCPU201〜261が一時的なデータを記憶するRAM(図示省略)、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPU201〜261が演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPU201〜261の暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図6中に示した矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
図示されているように主制御基板200は、始動口スイッチ17sや、大入賞口スイッチ31s、ゲートスイッチ36sなどから遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向かって、各種コマンドを出力する。また、主制御基板200には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。更に、主制御基板200は、始動口17に設けられた一対の翼片部を開閉させるための普通電動役物ソレノイド17mや、大入賞口31dを開閉させるための大入賞口ソレノイド31m、普通図柄や特別図柄の変動停止表示を行う図柄表示装置28に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。このように、主制御基板200は、遊技全体の進行に関わる制御を司っており、本願発明の「主制御部」に対応している。また、始動口スイッチ17sや、大入賞口スイッチ31s、その他、各入賞口に内蔵されて遊技球の通過を検出する遊技球スイッチが、本願発明の「遊技球入球センサ」に対応している。また、大入賞口31dが本願発明の「可変入賞口」に対応している。
サブ制御基板220は、主制御基板200からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。すなわち、前述した演出表示装置27を駆動する演出制御基板230や、各種スピーカ5y、6cを駆動するアンプ基板226、装飾用の各種LEDやランプを駆動する装飾駆動基板228に駆動信号を出力することにより、遊技の演出を行う。また、前述した操作スイッチSW1,SW2からの操作信号は、演出ボタン基板229を介してサブ制御基板220に入力される。本実施例のサブ制御基板220は、遊技状態に応じて行われる各種の演出を制御していることから、本願発明の「副制御部」に対応している。
払出制御基板240は、いわゆる貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が前述した上皿5に設けられた球貸スイッチ5bや返却スイッチ5cを操作すると、この信号は、球貸表示基板245から遊技球貸出装置13に伝達される。遊技球貸出装置13は、払出制御基板240とデータをやり取りしながら、所定個数ずつ貸球の払出を行う。
また、主制御基板200が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御基板240が受け取って、後述する遊技球払出装置109に内蔵された払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。払い出された賞球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109j、後側払出スイッチ109k)によって検出され、払出制御基板240に入力される。また、払い出された賞球数はカウントスイッチ8sによっても検出されて、主制御基板200でも計数されている。
更に、前述した遊技球タンク105に設けられたタンクスイッチ104からの信号や、遊技球タンク105に供給する遊技球が蓄えられる図示しない外部タンクに設けられた外部タンクスイッチ124からの信号も、払出制御基板240に入力されている。このため、払出制御基板240は、球切れのため賞球の払い出しができなくなる前に、異常を報知することが可能となっている。また、下皿6に設けられた下皿満杯スイッチ6sからの信号も払出制御基板240に入力されている。このため、下皿6が遊技球で一杯となった場合にも、下皿満杯スイッチ6sで検出された信号を受けて、払出制御基板240が賞球の払い出しを一時的に停止するとともに、異常の発生を報知することが可能となっている。このように、本実施例の払出制御基板240は賞球としての遊技球の払い出しに関する制御を司ることから、本発明の「払出制御部」に対応している。
加えて、前面枠4が開放状態となっていることを検出する前面枠スイッチ4sからの信号も、払出制御基板240に入力されている。このため、何らかの理由で前面枠4が明けられた場合には、賞球の払い出し、あるいは遊技球の球駆動信号を出力する貸し等の動作を中止することが可能となっている。また、払出制御基板240は、主制御基板200からの制御の下で、遊技球の発射を許可する信号(発射許可信号)を発射制御基板260に向かって出力しており、発射制御基板260は、この発射許可信号を受けて、遊技球を発射するための各種制御を行っている。
次に、サブ制御基板220に対する信号あるいはコマンドの入出力関係について説明する。図7は、サブ制御基板220についての入出力関係を示したブロック図である。図示されているように、サブ制御基板220には、演出制御基板230と、アンプ基板226、装飾駆動基板228、演出ボタン基板229などの各種基板が接続されている。
サブ制御基板220は、前述したように主制御基板200から各種の演出コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解釈して、前述した演出表示装置27での具体的な表示内容や、各種スピーカ5y,6cで出力する効果音、更には、各種LEDやランプ類4b〜4fの点灯もしくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、演出表示装置27の駆動信号を演出制御基板230に出力して、演出用図柄の変動停止表示を行う。このとき、表示されるキャラクタ図柄や背景図柄などの演出用図柄は、サブ制御基板220に内蔵されたROM223に記憶されており、サブ制御基板220に内蔵されたCPU221が、演出制御基板230に向かってコマンドを出力することによって、演出表示装置27上に各種の演出用図柄を表示している。従って、本実施例のROM233は、本願発明の「演出図柄記憶手段」に対応しており、本実施例のCPU231は、本願発明の「演出図柄表示手段」に対応している。また、演出用図柄の変動停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板226に出力することによって、各種スピーカ5y,6cから効果音を出力する。このとき出力する効果音のデータは、ROM223に予め記憶されており、記憶されているデータをCPU221が読み出してアンプ基板226に出力することにより、スピーカ5y,6cから各種効果音が出力される。従って、本実施例のROM223は、本願発明の「音源データ記憶手段」に対応しており、本実施例のCPU221は、本願発明の「音発生装置駆動手段」に対応している。また、本実施例のスピーカ5y,6cは、本願発明の「音発生装置」に対応している。
更に、サブ制御基板220は、演出用図柄の変動停止表示に合わせて、装飾駆動基板228に信号を供給し、装飾駆動基板228から各種LEDやランプ類4b〜4fの駆動信号を出力することによって、各種LEDやランプ類の点灯・点滅動作を制御する。また、装飾駆動基板228には、上皿ランプ5zも接続されており、装飾駆動基板228からの駆動信号によって上皿ランプ5zも点灯するように構成されている。このとき、各種LEDやランプ類4b〜4f、上皿ランプ5zを点灯・点滅させるパターンは、ROM223に予め記憶されており、記憶されているデータをCPU221が読み出して装飾駆動基板228に出力することにより、各種LEDやランプ類4b〜4f、上皿ランプ5zを点灯・点滅させている。従って、本実施例のROM223は、本願発明の「発光パターンデータ記憶手段」に対応しており、本実施例のCPU221は、本願発明の「発光装置駆動手段」に対応している。また、本実施例の各種LEDやランプ類4b〜4f、上皿ランプ5zは、本願発明の「発光装置」に対応している。
更に、前述したように、上皿5の前面側に設けられた操作スイッチSW1,SW2を、遊技者が操作すると、この操作信号がサブ制御基板220に供給される。サブ制御基板220は、供給された操作信号に基づいて、上述した演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
図8は、発射制御基板260についての入出力関係を示したブロック図である。図6を用いて前述したように、発射制御基板260は払出制御基板240に接続されており、払出制御基板240からのコマンドを受けて、遊技球を発射するための各種動作、具体的には、遊技球を発射するための発射モータ8mを駆動するとともに、遊技球を1球ずつ発射位置に供給するための球送りソレノイド8tを駆動する動作を制御する。このうち、遊技球の発射に関わる信号は、発射駆動基板262を経由して入出力される。すなわち、発射制御基板260と発射モータ8mとの間で行われる信号のやり取りは、発射駆動基板262を介して行われる。また、遊技者が発射ハンドル8(図1参照)に触れていることを検出するタッチスイッチ8aや、遊技球の発射を一時的に停止するときに操作する発射停止スイッチ8bからの信号は、発射駆動基板262を介して発射制御基板260に供給される。一方、球送りソレノイド8tに対する駆動信号は、発射制御基板260から球送りソレノイド8tに直接供給される。
A−5.遊技の概要 :
次に、上述した構成を有する本実施例の遊技機1で行われる制御の内容について説明するが、その準備として、先ず初めに、遊技の概要について簡単に説明しておく。
本実施例の遊技機1では、次のようにして遊技が行われる。先ず、遊技者が上皿5の凹部に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転させると、上皿5に投入された遊技球が、1球ずつ発射装置ユニットに供給されて、図2を用いて前述した遊技領域11に発射される。遊技球が打ち出される強さは、発射ハンドル8の回転角度によって調整することが可能となっており、遊技者は発射ハンドル8の回転角度を変化させることによって、遊技球の狙いを付けることができる。
発射した遊技球が、遊技領域11の左側に設けられた普通図柄作動ゲート36を通過すると、図柄表示装置28において普通図柄の変動表示が開始される。図3を用いて前述したように、図柄表示装置28には左普通図柄表示部29aと、右普通図柄表示部29bとが設けられている。左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯可能に構成されており、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯可能に構成されている。普通図柄の変動表示が開始されると、左右の普通図柄表示部29a,29bが点滅表示を行う。
図9は、普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。変動表示中の普通図柄は、図示されている4つの状態を取ることができる。先ず、図9(a)に示した状態は、左普通図柄表示部29aが点灯して、右普通図柄表示部29bが消灯している状態を表している。図9(b)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも点灯した状態を表している。図9(c)は、左普通図柄表示部29aが消灯し、右普通図柄表示部29bが点灯した状態を表しており、図9(d)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも消灯した状態を表している。普通図柄の変動表示中は、これら4つの表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、そして、所定時間が経過すると、4つの表示状態のいずれかの状態で停止表示される。このとき、所定の表示状態で停止表示されると、いわゆる普通図柄の当りとなって、始動口17が所定時間(例えば0.5秒間)だけ開放状態となる。本実施例では、図9(c)に示した表示状態、すなわち、左普通図柄表示部29aが消灯し、右普通図柄表示部29bが点灯している状態が、普通図柄の当りに設定されている。
尚、普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート36を通過した場合は、この遊技球の通過が保留数として蓄えられて、現在の普通図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。普通図柄の保留は最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている普通図柄の保留数は、図3に示した普通図柄保留表示部29cに表示される。
次いで、開放状態となった始動口17に遊技球が入球すると、今度は、特別図柄の変動表示が開始される。特別図柄は、図3を用いて説明したように特別図柄表示部30によって表示される。尚、前述したように、本実施例の特別図柄表示部30は、7セグメントLEDからなる左特別図柄表示部30aと、コンマ部分の右特別図柄表示部30bから構成されており、これら左右の特別図柄表示部30a,30bは、赤色、橙色、緑色のいずれかで点灯可能となっている。
図10は、特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。特別図柄の変動表示中は、左特別図柄表示部30aでは、「A」、「Y」、「−」のいずれかの図柄が表示され、右特別図柄表示部30bでは常にコンマ「.」が表示されている。また、左特別図柄表示部30aの「A」および「Y」、右特別図柄表示部30bのコンマ「.」は、赤色、橙色、緑色の3つの状態を取ることができ、左特別図柄表示部30aの「−」は、赤色または緑色のいずれかの状態を取ることができる。本実施例の特別図柄表示部30では、これらの表示状態が組み合わされて、図10に示す12種類の状態を表示することができる。図中で7セグメントLEDあるいはコンマ部分に細かいハッチングが付されているのは、赤色の状態で点灯されていることを表している。また、少し粗いハッチングが付されているのは橙色の状態で点灯表示されていることを表しており、粗いハッチングが付されているのは緑色の状態で点灯表示されていることを表している。特別図柄の変動表示が開始されると、これら12種類の表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、所定時間が経過すると、いずれかの状態で停止表示される。
停止表示された図柄が「−」である場合は、特別図柄は外れとなるが、それ以外の図柄の組合せが停止表示された場合は特別図柄の大当りとなって、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技が開始される。すなわち、特別図柄が大当りとなる図柄の組合せは、図10に示した12種類の図柄から、「−」を除いた10種類の組合せが存在することになる。また、本実施例の特別遊技は、大入賞口31dが所定回数だけ開放状態となる遊技状態(ラウンド)が、所定ラウンドだけ繰り返されるように構成されている。大入賞口31dは大きく開口するために、遊技球は高い確率で入球することとなる。その結果、所定回数のラウンドが繰り返される間に遊技者は多くの賞球を獲得することが可能となっている。
尚、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口17に入球した場合は、この遊技球の入球が特別図柄の保留数として蓄えられて、現在の特別図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。特別図柄の保留も最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている特別図柄の保留数は、図3に示した特別図柄保留表示部30cに表示される。
また、図10に示した特別図柄が大当りとなる10種類の組合せのうち、実線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「確変図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら確変図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技が終了してから次の特別遊技が開始されるまでの間、大当り図柄で停止表示される確率が通常の状態よりも高くなる。このような遊技状態は、確率変動状態(若しくは、確変状態)と呼ばれる。
更に、図10に示した特別図柄が大当りとなる10種類の組合せのうち、破線で囲った5種類の組合せは、いわゆる「通常図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら通常図柄の組合せのいずれかで停止すると、特別遊技の終了後、特別図柄が所定回数(本実施例では100回)変動表示されるか、若しくは次回の特別遊技が開始されるまでの間、特別図柄の変動時間が短くなるとともに、始動口17の開放時間が若干長くなるように設定されている。このような遊技状態は、変動時間短縮状態(若しくは、時短状態)と呼ばれる。尚、本実施例の遊技機1においては、こうした時短機能は、通常図柄で停止表示された場合だけでなく、確変図柄で停止表示された場合にも作動するようになっている。結局、特別図柄が、図10に示した10種類の大当り図柄のいずれかで停止表示された場合は、特別遊技の終了後、必ず時短機能が作動することになる。
上述した特別図柄の変動停止表示に合わせて、演出表示装置27では演出用図柄を用いた各種の演出が行われる。図11は、演出表示装置27で行われる演出の一態様を例示した説明図である。図4を用いて前述したように、演出表示装置27を構成する液晶表示画面には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが表示されている。前述した図柄表示装置28で特別図柄の変動表示が開始されると、これら3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示を開始する。本実施例では、キャラクタ図柄として「0」〜「9」までの10個の数字を意匠化した図柄が用意されている。
図11(a)には、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左キャラクタ図柄27aが「0」〜「9」のいずれかの図柄で停止表示され、次いで、右キャラクタ図柄27cが停止表示され、最後に中キャラクタ図柄27bが停止表示される。
これら演出表示装置27で停止表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cの組合せは、前述した図柄表示装置28で停止表示される特別図柄の組合せと連動するように構成されている。たとえば、図柄表示装置28の特別図柄が大当り図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが同じ図柄で停止表示される。特に、図柄表示装置28の特別図柄が、前述した確変図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが、奇数を表す同じ図柄で停止表示される。一方、図柄表示装置28の特別図柄が、前述した通常図柄で停止する場合は、演出表示装置27の3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cが、偶数を表す同じ図柄で停止表示される。他方、図柄表示装置28の特別図柄が外れ図柄で停止する場合は、3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cは同じ図柄で揃わない任意の組合せで停止表示される。
このように、図柄表示装置28で表示される特別図柄と、演出表示装置27で表示される3つのキャラクタ図柄27a,27b,27cとは、表示内容が相互に対応しており、それぞれの表示図柄が確定するタイミングも同じに設定されているため、どちらの表示を見ながら遊技をすることも可能である。しかし、図2に示すように、図柄表示装置28よりも演出表示装置27の方が目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、更に表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置27の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、演出表示装置27の表示画面上で初めに停止表示される左キャラクタ図柄27aと、続いて停止表示される右キャラクタ図柄27cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中キャラクタ図柄27bも同じ図柄で停止して、いわゆる大当り状態になるのではないかと、遊技者は図柄の変動を注視することになる。このようなリーチ演出を行うことで、遊技者の興趣を高めることが可能となっている。尚、本実施例では、このように2つのキャラクタ図柄が同じ図柄で停止表示されて、最後のキャラクタ図柄が変動表示されている状態を「リーチ状態」と呼ぶ。
B.遊技機の制御内容 :
以上に説明した遊技は、主制御基板200に搭載されたCPU201が次のような制御を行うことによって実現されている。以下では、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う遊技制御処理について説明する。
図12は、主制御基板200に搭載されたCPU201が、遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。図示されているように、遊技制御処理では、賞球関連処理、普通図柄遊技処理、普通電動役物停止処理、特別図柄遊技処理、特別電動役物遊技処理などの各処理が繰り返し実行されている。一周の処理に要する時間は、ほぼ4msecとなっており、従って、これら各種の処理は約4msec毎に繰り返し実行されることになる。そして、これら各処理中で、サブ制御基板220や払出制御基板240などの各種制御基板に向けて各種のコマンドを送信する。こうすることにより、遊技機1全体の遊技が進行するとともに、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われ、また、払出制御基板240では、賞球あるいは貸し球の払い出しが行われることになる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う遊技制御処理について説明する。
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技制御処理を開始すると、遊技球を賞球として払い出すための処理(賞球関連処理)を行う(S50)。かかる処理では、主制御基板200に接続された各種スイッチの中で、各入賞口内に設けられた遊技球スイッチ(始動口スイッチ17sや大入賞口スイッチ31sなど)について、遊技球が入球したか否かを検出する。賞球として払い出される遊技球の個数は、入賞口に応じて定められており、何れの入賞口に何個の遊技球が入球したかに応じて、賞球として払い出すべき遊技球数は異なってくる。そこで、遊技球の入球が検出された場合には、賞球として払い出すべき遊技球数を決定した後、遊技球数を示すコマンド(賞球コマンド)を払出制御基板240に向かって出力する処理を行う。かかる処理、すなわち、各入賞口に入球した遊技球の個数を受け取って、賞球として払い出すべき遊技球の個数決定した後、決定した賞球数を払出制御基板240に向かって出力する処理は、主制御基板200のCPU201によって行われている。
主制御基板200のCPU201は、賞球コマンドを出力すると(S50)、今度は、普通図柄遊技処理を行うか否か、すなわち普通図柄の変動停止表示を行うか否かを判断する(S100)。かかる判断は、普通電動役物が作動中であるか否か、換言すると始動口17が開口中であるか否かを検出することによって行う。普通電動役物が作動中でなければ普通図柄遊技処理を行うものと判断して(S100:yes)、以下に説明する普通図柄遊技処理を行う(S150)。一方、普通電動役物が作動中であれば普通図柄遊技処理は行わないものと判断して(S100:no)、普通図柄遊技処理(S150)はスキップする。
普通図柄遊技処理(S150)では、主に次のような処理を行う。先ず、普通図柄の保留数が存在するか否か(「0」であるか否か)を判定し、保留数が存在する場合には普通図柄の当否判定を行う。ここで、普通図柄の保留数は遊技球が普通図柄作動ゲート36を通過することにより設定されるものであり、本実施例では、その保留数の上限値を「4」としている。そして、普通図柄の当否判定の結果に基づき、普通図柄を当り図柄(図9(c)参照)で停止表示させるか、それ以外の何れの外れ図柄で停止表示させるかを決定する。次いで、普通図柄の変動表示時間を設定した後、普通図柄の変動表示を開始する。そして、変動表示時間が経過すると、決定しておいた図柄で普通図柄を停止表示させ、このときに、普通図柄の当り図柄が停止表示された場合には、普通電動役物の作動を開始させる。こうして普通電動役物が作動すると、始動口17に設けられた一対の翼片部が外側に向かって回動し、始動口17が開口状態となる。
以上のようにして普通図柄遊技処理を終了したら、普通電動役物が作動中か否かを判断する(S190)。そして、作動中である場合は(S190:yes)、普通電動役物を停止させるための処理(普通電動役物停止処理)を行う(S200)。一方、普通電動役物が作動していない場合は(S190:no)、普通電動役物停止処理を行う必要はないのでスキップする。
普通電動役物停止処理では、先ず初めに、普通電動役物の作動を停止する条件(換言すれば、始動口17を閉鎖する条件)が成立したか否かを判断する。ここで、普通電動役物の作動停止条件としては、普通電動役物作動時間(すなわち、始動口17の開口時間)が経過するか、開口中の始動口17に規定数の遊技球が入球するかの2つの条件が設定されている。そして、何れかの条件が成立すると、普通電動役物の作動停止条件が成立したものと判断して、普通電動役物の作動が停止(すなわち、始動口17の開口状態が通常状態に復帰)する。これに対して、普通電動役物作動時間が経過しておらず、開口中の始動口17に規定数の遊技球も入球していない場合は、普通電動役物の作動停止条件は成立していないものと判断して、普通電動役物を作動させたまま、普通電動役物停止処理を終了する。図12中の普通電動役物停止処理(S200)では、以上のような処理を行う。尚、普通電動役物作動時間(すなわち、始動口17の開口時間)は、通常の遊技状態では約0.5秒間に設定されているが、後述する開口時間延長機能が作動すると約5秒間に延長される。
遊技制御処理では、普通電動役物停止処理に続いて、特別図柄遊技処理を開始するか否かを判断する(S300)。かかる判断は、条件装置が作動しているか否かを検出することによって行う。ここで条件装置とは、役物連続作動装置が作動するための条件となる装置であり、特別図柄が、図10に示した通常当り図柄または確変当り図柄の何れかで停止表示されると作動を開始する装置である。条件装置は役物連続作動装置を作動させ、これによって、大入賞口31dが連続して開口する大当り遊技状態が開始される。ここで、「条件装置が作動しているか否か」とは、「大当り遊技中であるか否か」ということである。なお、条件装置および役物連続作動装置は、主制御基板200のCPU201が実行する制御プログラムによって構成される。そして、条件装置が作動中でない場合(大当り遊技中でない場合)は特別図柄遊技処理を行うものと判断して(S300:yes)、以下に説明する特別図柄遊技処理を行う(S320)。これに対して、条件装置が作動中である場合(大当り遊技中である場合)には、特別図柄遊技処理は行わないものと判断して(S300:no)、特別図柄遊技処理(S320)はスキップする。
特別図柄遊技処理では、主に次のような処理が行われる。先ず、特別図柄の当否判定を行って、特別図柄を変動表示させる時間を決定する。次いで、決定した内容(すなわち、特別図柄の当否判定結果や、変動表示時間など)に関するコマンドをサブ制御基板220に向かって出力するとともに、図柄表示装置28の特別図柄表示部30において特別図柄の変動表示を開始する。尚、特別図柄の保留数が「0」である場合には、上述した処理、すなわち、特別図柄の当否判定や変動時間を決定する処理は行わない。ここで、特別図柄の保留数は、遊技球が始動口17に入球すると設定されるものであり、図3の特別図柄保留表示部30cに示したように、上限値「4」に達するまで設定可能となっている。そして、この保留数は、特別図柄の変動表示が行われる度に、1ずつ消化されていく。尚、上述したように、主制御基板200からは、特別図柄の当否判定結果や、変動表示時間などに関する各種のコマンドがサブ制御基板220に向かって出力され、このコマンドに基づいて、サブ制御基板220のCPU221が、より詳しい演出内容を決定することにより、各種の演出が行われている。
こうして特別図柄の変動表示を開始した後、決定しておいた変動表示時間が経過すると、特別図柄を停止表示させる。このとき停止表示される図柄は、先に決定した当否判定結果に応じた図柄となっており、当否判定結果が「当り」であれば、図10に示した「通常当り図柄」または「確変当り図柄」の何れかの図柄が停止表示され、当否判定結果が「外れ」であれば、図10に示した「外れ図柄」が停止表示される。そして、「通常当り図柄」または「確変当り図柄」の何れかの図柄(当り図柄)が停止表示された場合には、条件装置の作動が開始される。ここで条件装置とは、後述する役物連続作動装置を作動させる装置であり、役物連続作動装置が作動していると、大入賞口31dが閉鎖されても、再び開口状態となる。従って、特別図柄が「当り図柄」で停止表示すると、条件装置が作動し、これにより役物連続作動装置が作動して大入賞口31dが開口状態となるので、高い確率で遊技球を入球させることが可能となる。このような遊技者にとって有利な遊技状態が、いわゆる「大当り遊技」と呼ばれる遊技状態である。
特別図柄遊技処理(図12のS320)では、以上に説明したように、特別図柄の当否判定結果に基づいて、特別図柄の変動表示および停止表示を行うとともに、当り図柄が停止表示された場合は、大当り遊技を開始するべく条件装置を作動させる処理を行う。尚、本実施例の遊技機1では、遊技者にとって有利な遊技状態には、大当り遊技だけではなく、当り図柄が停止表示される確率が高くなっている状態(いわゆる確変状態)や、特別図柄や普通図柄の変動時間が短くなっている状態(いわゆる時短状態)、更には、始動口17の開口時間が延長されている状態(いわゆる開口時間延長状態)なども設けられている。そして、大当り遊技中は、確変状態を初めとする遊技者にとって有利な遊技状態は、一旦、中断されるようになっている。従って、本実施例の特別図柄遊技処理では、条件装置を作動させた場合には、確変状態や時短状態、開口時間延長状態を一旦、中断させる処理も行われる。尚、以上に説明したように、特別図柄の当否判定や、特別図柄を変動表示させ、当否判定の結果に応じた図柄で停止表示させる処理は、主制御基板200のCPU201によって実行されている。
図12に示すように遊技制御処理では、上述した特別図柄遊技処理(S320)に続いて、条件装置が作動中か否かを判断する(S390)。そして、条件装置が作動中であれば(S390:yes)、以下に説明する特別電動役物遊技処理を行うことにより、大当り遊技を開始する(S400)。これに対して、条件装置が作動していない場合は(S390:no)、特別電動役物遊技処理を行うことなく、遊技制御処理の先頭に戻って、前述した賞球関連処理(S50)以降の一連の処理を繰り返す。
特別電動役物遊技処理では、大まかには次のような処理が行われる。先ず、上述した特別図柄遊技処理(S320)において、条件装置および役物連続作動装置の作動が開始されているので、大入賞口31dが開口状態となる。開口した大入賞口31dは、所定の開口時間が経過するか、若しくは開口中の大入賞口31dに規定数の遊技球が入球すると閉鎖される。一般に、大入賞口31dが開口してから閉鎖されるまでの遊技は「ラウンド」と呼ばれている。1ラウンド目が終了しても(すなわち、大入賞口31dが閉鎖されても)、条件装置および役物連続作動装置が作動しているために、大入賞口31dは再び開口状態となり、所定の開口時間が経過するか、開口中の大入賞口31dに規定数の遊技球が入球すると閉鎖して、2ラウンド目が終了する。大当り遊技中には、予め定められた所定回数(本実施例では、15回)のラウンドが行われるようになっており、所定回数のラウンドを全て消化するまで大当り遊技が継続される。そして、全てのラウンドが消化されたら条件装置および役物連続作動装置の作動が停止される。このため、大入賞口31dが閉鎖されても再び開口することはなく、大当り遊技が終了する。尚、以上に説明した大当り遊技は、主制御基板200のCPU201が、図12に示す特別電動役物遊技処理(S400)を行うことによって実現されている。従って、本実施例のCPU201は、本願発明の「特別遊技状態発生手段」に対応している。
次いで、大当り遊技終了後の遊技状態を、大当り遊技を開始する契機となった当り図柄に応じて設定する処理を行う。すなわち、大当り遊技の開始契機となった特別図柄が、図8に示した「確変当り図柄」であった場合は、確変状態であり、時短状態であり、尚且つ、開口時間延長状態である遊技状態に設定する。一方、大当り遊技の開始契機となった特別図柄が「通常当り図柄」であった場合は、確変状態ではないが、時短状態であり、且つ、開口時間延長状態である遊技状態に設定する。
以上に説明したように、特別電動役物遊技処理(図12のS400)では、いわゆる大当り遊技を開始して、所定回数のラウンドを消化するまで大当り遊技を継続し、大当り遊技の終了後は、その大当り遊技の開始契機となった特別図柄に応じて、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する処理を行う。そして、特別電動役物遊技処理の終了後は、再び先頭に戻って、賞球関連処理(S50)以降の一連の処理を繰り返す。
主制御基板200に搭載されたCPU201は、以上のような遊技制御処理を繰り返しながら、賞球として払い出す遊技球数を決定して払出制御基板240に賞球コマンドを出力したり、普通図柄の当否判定や、特別図柄の当否判定を行って、遊技状態を大当り遊技状態や、確変状態、時短状態などの各種の遊技状態に変化させながら、遊技を進行させる制御を行う。その結果、遊技機1では、前述したような遊技を行うことが可能となっている。このように、遊技機1で遊技を行うためには、遊技機1に組み込まれた種々の部品が正常に機能している必要があり、何れかの部品に異常が発生すると、遊技の実施に支障をきたすことになる。また、組み込まれている部品も多岐に亘ることから、異常の態様にも種々の態様が存在している。そこで、これらの異常が発生したときに、発生した異常の内容に応じて適切な態様で報知可能なように、本実施例の遊技機1では、次のようにして異常の発生を報知している。
C.本実施例の遊技機が検出する異常の概要 :
以下では、本実施例の遊技機1において発生し得る各種の異常について簡単に説明した後、これらの異常を本実施例の遊技機1が報知する方法について説明する。
C−1.遊技球貸出装置に関する異常 :
図6を用いて説明したように、遊技球貸出装置13は、払出制御基板240に接続されている。そして、図1を用いて説明したように、前面枠4に設けられた球貸スイッチ5bを操作すると、遊技球貸出装置13から遊技球が所定個数ずつ貸し出されるようになっている。この球貸スイッチ5bも、球貸表示基板245を介して払出制御基板240に接続されている。
本実施例の遊技機1では、払出制御基板240に遊技球貸出装置13が接続されているか否かを、払出制御基板240のCPU241が監視しており、遊技球貸出装置13の接続が確認できない場合には、遊技球貸出装置13の接続異常が発生したものと判断する。尚、払出制御基板240のCPU241は、遊技球貸出装置13の接続だけでなく、球貸表示基板245の接続の有無も確認することとしても良い。このように、本実施例の払出制御基板240に搭載されたCPU241は、遊技球貸出装置13が接続されているか否かを検出して、接続が検出されない場合には接続異常が発生したものと判断していることから、本実施例のCPU241は、本願発明の「貸出装置接続異常判断手段」に対応している。
C−2.主制御部との通信状態に関する異常 :
また、主制御基板200のCPU201は、図12を用いて説明した遊技制御処理の中で、賞球として払い出すべき遊技球数を算出し、得られた賞球数を払出制御基板240に向けて出力している。払出制御基板240のCPU241は、主制御基板200から出力された賞球数に関するデータや、その他、遊技球の払い出しに関する各種のデータを受け取って、後述する遊技球払出装置109を駆動することにより、遊技球の払い出し(あるいは貸し出し)を行っている。
当然ながら、主制御基板200から出力される各種のデータを受け取ることができなければ、遊技球の貸し出しを行うことが出来ず、遊技を開始することができない。そこで、払出制御基板240のCPU241は、遊技機1に電源が投入された後、所定時間(例えば30秒間)以内に、主制御基板200からのデータを受信できるか否かを確認し、受信できなかった場合には、通信異常が発生したものと判断する。尚、本実施例の遊技機1では、電源が投入されると、主制御基板200から払出制御基板240に向かって主制御基板接続確認指定コマンドを出力しており、払出制御基板240が、所定時間以内にこのコマンドを受け取ることが出来なかった場合には、通信異常が発生したものと判断している。また、電源投入後だけでなく、遊技中に主制御基板200から出力される各種のデータを正確に受け取ることができなければ、遊技球の払い出し(あるいは貸し出し)に支障をきたしてしまう。このことから、主制御基板200からのデータにパリティデータを付加するなどの方法により、データを正確に受け取ったか否かを払出制御基板240側で監視しておき、正確に受け取れなかった場合にも、通信異常が発生したものと判断することとしても良い。このように、本実施例の払出制御基板240に搭載されたCPU241は、主制御基板200から出力される各種データを受け取るとともに、異常の有無を判断している。従って、本実施例のCPU241は、本願発明における「主制御部間通信手段」および「通信異常判断手段」に対応するものとなっている。
C−3.遊技球タンクに関する異常 :
また、図5を用いて前述したように、遊技盤の裏面側には、遊技球を蓄えておく遊技球タンク105が設けられており、ここから、タンクレール106を通って、後述する遊技球払出装置109に遊技球が供給されるようになっている。遊技球タンク105には、島設備から遊技球が供給されるが、何らかの事情で島設備から遊技球が供給されなかった場合には、遊技球タンク105内に遊技球が無くなってしまう場合がある。また、同じ島に設けられた多数の遊技機で大当りが重なった場合には、島設備からの遊技球の供給が間に合わなくなって、遊技球タンク105内の遊技球が一時的に無くなってしまう場合もある。このように遊技球タンク105が空になると、遊技球払出装置109に遊技球を供給することが出来ず、遊技球の払い出しや貸し出しを行うことが出来なくなってしまう。
そこで、遊技球タンク105内には、遊技球タンク105の遊技球の有無を検出するタンクスイッチ104が設けられており、払出制御基板240は、遊技球タンク105の遊技球の有無を検出している。そして、遊技球タンク105内の遊技球が無くなったことが検出されたら、払出制御基板240のCPU241は、遊技球タンク105の球切れ異常が発生したものと判断する。このように、払出制御基板240のCPU241は、遊技球タンク105内に遊技球があるか否かを検出して、遊技球が無くなった場合には球切れ異常が発生したものと判断していることから、本実施例のCPU241は本願発明の「遊技球タンク球切れ異常判断手段」に対応するものとなっている。
C−4.遊技球払出装置に関する異常 :
図5を用いて前述したように、タンクレール106の下流側には遊技球払出装置109が設けられている。遊技球払出装置109は、遊技球タンク105に蓄えられた遊技球をタンクレール106を介して受け取って、払出制御基板240の制御の下で所定個数ずつ払い出す機能を有している。
図13は、遊技球払出装置109の外観を示す斜視図である。図示されるように、遊技球払出装置109は、3つのケーシング109c、109d、109eから構成される本体部と、本体部の側面に設けられた払出モータ109mとから構成されている。本体部の内部には2系統の遊技球通路が設けられており、上面側から遊技球を受け入れて、払出モータ109mの回転量に応じた個数だけ、下面側から遊技球を払い出すようになっている。払出モータ109mは、いわゆるステッピングモータが採用されており、払出制御基板240からの駆動信号に応じた回転量だけ、正確に回転させることが可能である。このため、遊技球払出装置109は、払出制御基板240の制御の下で、正確な個数の遊技球を払い出すことが可能となっている。
図14は、遊技球払出装置109の構造を示す分解斜視図である。図示されているように、3つのケーシング109c、109d、109eのうち、中央のケーシング109dには、両面に溝が形成されている。また、他の2つのケーシング109c,109eにも、中央のケーシング109dと合わさる側の面に溝が形成されており、3つのケーシング109c,109d,109eが合わさることで、ケーシング109cとケーシング109dとの間には遊技球通路109aが形成され、そしてケーシング109dとケーシング109eとの間には遊技球通路109bが形成されるようになっている。
また、こうして形成された遊技球通路109a,109bの途中には、それぞれ羽根車のような形状をしたカム109g、109hが設けられており、遊技球通路109a側のカム109gと、遊技球通路109b側のカム109hとは、位相をずらした状態で一体に形成されている。そして、この一組のカム109g、109hは、駆動軸109iを介して払出モータ109mに接続され、それぞれの遊技球通路109a,109bの内部で回転可能に取り付けられている。
払出モータ109mは、払出制御基板240からの駆動信号を受けて回転し、駆動信号が供給されない間は停止した状態となっている。従って、上面側から遊技球通路109a,109bに遊技球を供給しても、遊技球はカム109g、109hのところで堰き止められて、遊技球払出装置109から払い出されることはない。しかし、払出制御基板240から駆動信号を供給して払出モータ109mを回転させると、カム109g、109hが回転して、回転量に応じた個数だけ遊技球を払い出すことが可能となる。図14に示されているように、それぞれの遊技球通路109a,109bには、カム109g、109hの下流側に遊技球の通過を検出するスイッチが設けられている。これらスイッチは、遊技盤面の側(すなわち前側)にあるか否かの違いから、遊技盤面の側の遊技球通路109aに設けられた方のスイッチは、前側払出スイッチ109jと呼ばれ、他方のスイッチは、後側払出スイッチ109kと呼ばれて区別されている。
図6に示したように、これら前側払出スイッチ109jおよび後側払出スイッチ109kからの信号は払出制御基板240に入力されており、払出制御基板240のCPU241は、実際に払い出された遊技球の個数を検出することが可能となっている。また、図14に示したように、カム109g,109hには、それぞれ3枚の羽根が設けられていることから、それぞれのカムを1回転させることで3個ずつ(2つのカム109g,109hを合わせれば6個)の遊技球が払い出されるようになっている。従って、払出制御基板240のCPU241は、払出モータ109mの回転量に応じて、正しい個数の遊技球が払い出されたか否かについても検出することが可能である。
本実施例の遊技機1では、次のようにして、遊技球払出装置109の異常の有無を判断している。すなわち、払出モータ109mの回転を開始してから所定時間(例えば14秒間)を経過しても、払い出された遊技球の通過を検出できなかった場合、あるいは、払出モータ109mの回転中に、一方の払出スイッチで遊技球の通過を検出してから、所定時間(例えば14秒間)経過しても、他方の払出スイッチで遊技球の通過を検出できない場合には、遊技球払出装置109に異常が発生したものと判断する。そして、このような異常の原因として可能性が高いのは、遊技球タンク105あるいはタンクレール106内で遊技球が引っ掛かっている状態であることから、タンクレール106に設けた球崩しモータ107(図5参照のこと)を所定時間だけ駆動して、タンクレール106に振動を加え、延いては遊技球タンク105も振動させる。その後、払出モータ109mをゆっくりと回転させ、所定時間内に遊技球の払い出しが検出されるか否かを判断する。そして、所定時間内に遊技球が払い出されなかった場合には、遊技球払出装置109の払出異常が発生したものと判断する。
更に、本実施例の遊技機1では、このような異常に加えて、次のような場合も異常と判断する。すなわち、前側払出スイッチ109jまたは後側払出スイッチ109kの何れかが、所定時間(例えば3秒間)以上、遊技球を検出した状態のままになっている場合も、遊技球払出装置109で何らかの異常が発生したものと判断する。
以上に説明したように、遊技球払出装置109の内部に設けられた前側払出スイッチ109jおよび後側払出スイッチ109kは、それぞれ払い出された遊技球の通過を検出している。また、遊技球払出装置109の払出モータ109mに対して駆動信号を出力して遊技球の払い出しを行う動作や、払い出し動作に伴って払い出される遊技球を検出して、払い出し動作に応じた個数の遊技球が払い出されない場合には、遊技球払出装置109の払出異常と判断する処理は何れも、払出制御基板240に搭載されたCPU241が行っている。従って、本実施例のCPU241は、本願発明における「払出装置駆動手段」および「払出装置異常判断手段」に対応するものとなっている。
C−5.下皿に関する異常 :
遊技球払出装置109から払い出された遊技球は、下皿6に貯められる。図5を用いて前述したように、遊技球払出装置109から払い出された遊技球を下皿6へと導く下皿用球通路部材126の途中には、下皿満杯スイッチ6sが設けられており、下皿6が遊技球で満杯状態になると、下皿満杯スイッチ6sによって検出される。この状態のまま、更に遊技球の払い出しを続けると、遊技球で満杯となった通路に無理に遊技球を押し出そうとする状態となり、払出モータ109mに過大な負荷がかかって遊技球払出装置109を破損させるおそれがある。そこで、払出制御基板240のCPU241は、下皿満杯スイッチ6sからの信号を検出すると、下皿が満杯状態となっている異常状態が発生したものと判断して、払出モータ109mを停止させる処理を行う。以上の説明から明らかなように、本実施例の払出制御基板240に搭載されたCPU241は、本願発明の「受皿満杯異常判断手段」に対応するものとなっている。
C−6.大入賞口に関する異常 :
次に、大入賞口31dに関する異常について説明する。前述したように、大入賞口31dは、通常の遊技状態では、遊技球が入球し得ない閉鎖状態となっているが、大当り遊技が開始されると、所定の態様で所定回数だけ開口状態となり、遊技球が高い確率で入球し得る状態となる。図15は、大入賞口31dの大まかな構造を示した説明図である。図示されているように、大入賞口31dは、遊技盤面に設けられた横長の矩形形状の開口部と、開口部の前面側に開閉可能に設けられた開閉板31pと、開閉板31pの開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド31mと、大入賞口ソレノイド31mの動きを開閉板31pに伝えるための連動杆31uなどから構成されている。また、大入賞口31dの内部には、遊技球の入口31hが1ヶ所だけ設けられており、大入賞口31dに入球した遊技球は、入口31hから大入賞口スイッチ31sに導かれるようになっている。
そして、主制御基板200に搭載されたCPU201が、図12に示した遊技制御処理の中の特別電動役物遊技処理(図12のS400)を開始すると、主制御基板200からの駆動信号によって大入賞口ソレノイド31mが駆動され、大入賞口31dが開口状態となる。また、大入賞口31dに入球した遊技球は、入口31hを通って大入賞口スイッチ31sに導かれ、遊技球の通過が検出される。図6に示したように、大入賞口スイッチ31sの出力は主制御基板200に入力されており、主制御基板200のCPU201は、大入賞口31dに遊技球が入球したことを検出することが可能となっている。
このように、主制御基板200のCPU201は、大入賞口31dの開口動作を制御するとともに、大入賞口31dに遊技球が入球したことも検出することが出来る。従って、大入賞口31dを閉鎖している期間中に、大入賞口スイッチ31sによって遊技球が検出された場合は、大入賞口31dで何らかの異常が発生していると判断することが出来る。実際、大入賞口31dが開口すると多数の遊技球を入球させて、多量の賞球を獲得可能であることから、ピアノ線などを用いた不正な手段で大入賞口31dを開口状態としておき、大当り遊技中でもないのに大入賞口31dに遊技球を入球させる不正な行為が行われることもある。そこで、大入賞口31dの閉鎖期間中に大入賞口スイッチ31sで遊技球が検出された場合には、大入賞口31dに異常な態様で遊技球が入球したものと判断する。このように、主制御基板200のCPU201は、大入賞口31dに遊技球が異常な態様で入球する状態(大入賞口入球異常)が発生したか否かを判断しており、従って、本願発明の「入球異常判断手段」に対応している。また、各種異常を検出するCPU201は、本願発明の「異常判断手段」に対応している。
D.異常の報知方法 :
以上に説明したように、本実施例の遊技機1では、種々の異常が発生し得る。これらの異常は、発生頻度や、対応の難易、発生したときの被害の大きさなどがそれぞれ異なっており、これらの違いに応じた合理的な態様により、異常の発生を報知することが望ましい。以下では、本実施例の遊技機1における異常の報知方法について説明する。
本実施例の遊技機1では、上述した各種異常についての発生有無の情報は、一旦、主制御基板200に集められる。そして、主制御基板200のCPU201によって、異常の報知態様が判断された後、主制御基板200からサブ制御基板220に向かって異常の報知に関するコマンドが出力されるようになっている。
D−1.異常報知コマンドの発生方法 :
図16は、各種異常についての情報の流れを概念的に示したブロック図である。本実施例の遊技機1で検出される各種の異常については上述したが、これら異常のうち、遊技球貸出装置13が払出制御基板240に接続されていないことを示す異常(遊技球貸出装置接続異常)や、主制御基板200と払出制御基板240との間の通信が正常でないことを示す異常(通信異常)、遊技球タンク105内の遊技球が空になっていることを示す異常(遊技球タンク球切れ異常)、遊技球払出装置109が空回りしていたり正常に動作していないことを示す異常(払出装置異常)、下皿6が遊技球で満杯になっていることを示す異常(下皿満杯異常)については、払出制御基板240によって検出される。そして、これらの異常の発生有無に関する情報は、3ビットの状態信号によって、主制御基板200に伝達される。
図17は、払出制御基板240が検出した異常の有無を、3ビットの状態信号を用いて主制御基板200に伝達する様子を示した説明図である。先ず、何れの異常も検出されない場合は、3つのビットは何れも「0」(低電圧状態)となっている。下皿満杯異常が検出された場合は、最下位側のビット0が「1」(高電圧状態)となる。また、遊技球タンク球切れ異常が検出された場合には、真ん中のビットであるビット1が「1」となる。更に、遊技球貸出装置接続異常や、通信異常、払出装置異常の何れかが検出された場合は、上位側のビットであるビット2が「1」となるように設定されている。
これらビットの設定は、次のような観点から設定されている。先ず、下皿満杯異常は、単に下皿6が遊技球で満杯になっている異常であるから、遊技者が下皿6から遊技球を取り出してドル箱などに移し替えるだけで、直ちに異常を解消することができる。この異常は、他の異常に比べて比較的頻繁に発生するものの、遊技者が自分で容易に対応可能な異常ということができる。次に、遊技球タンク球切れ異常は、遊技球タンク105内の遊技球が空になっている状態であるから、遊技ホールの従業員が遊技球を供給することで直ちに異常を解消することができる。この異常は、下皿満杯異常に比べれば発生頻度は低いが、稀に発生する異常である。そして、異常が発生した場合、遊技者自身が対応することは困難であるものの、遊技ホールの従業員であれば直ちに対応可能な異常ということができる。その他の異常、すなわち、遊技球貸出装置接続異常や、通信異常、払出装置異常は、何れも、滅多に発生しない異常であるが、ひとたび発生すると、遊技ホールの従業員でも直ちには解消することが難しい重度の異常となっている。
このように、各種の異常が何れのビットで表されているかは、その異常の発生頻度を反映したものとなっていると同時に、異常に対する対応の難易を反映したものともなっている。本実施例の払出制御基板240は、これら3ビットが「0」または「1」の何れかの状態に設定された状態信号を出力することで、どのような異常が発生しているかを、異常の性質(すなわち、頻繁に発生する異常か否か、対応の難易など)も含めて、主制御基板200に伝達することが可能となっている。そして、払出制御基板240と主制御基板200との間の信号伝達を状態信号により行うことで、主制御基板200のCPU201の負担を軽くするという効果を有する。つまり、払出制御基板240と主制御基板200との間で信号のハンドシェイクを行う方式にすれば、主制御200のCPU201の制御負担はそれだけ増える。しかし、本発明では、状態信号での伝達なので、主制御基板200のCPU201の負担は軽くなる。
尚、払出制御基板240から3ビットの状態信号を出力する処理は、払出制御基板240に搭載されたCPU241の働きによって実行されている。従って、本実施例のCPU241は、本願発明における「異常発生状況出力手段」に対応するものとなっている。
図18は、3ビットの状態信号を用いて、発生している異常の種類を表した様子を例示した説明図である。図18(a)に示した例では、ビット0およびビット2が「1」に設定されており、ビット1は「0」に設定されているから、頻繁に発生する異常と、滅多に発生しない異常とが同時に発生していることを表している。あるいは、遊技者が自分で対応可能な異常と、遊技ホールの従業員でも直ちには対応できず、復旧に時間を要する異常とが同時に発生していることを表していると見ることもできる。
また、図18(b)に示した例では、ビット0およびビット1が「1」に設定されており、ビット2は「0」に設定されているから、頻繁に発生する異常と、稀に発生する異常とが同時に発生していることを表している。あるいは、遊技者が自分で対応可能な異常と、遊技ホールの従業員であれば直ちには対応可能な異常とが同時に発生していることを表していると見ることもできる。このように、本実施例の遊技機1では、払出制御基板240が検出した各種の異常に対して、図17に示すような3ビットの状態信号を割り当てておくことにより、異常の性質を含めて、どのような異常が発生しているのかを、簡単に主制御基板200に伝達することが可能となっている。尚、図17に示したような、各種の異常と、3ビットの状態信号との対応関係は、払出制御基板240に搭載されたROM243の中に予め記憶されている。従って、本実施例のROM243は、本願発明における「異常発生頻度記憶手段」および「異常復旧難易記憶手段」に対応するものとなっている。
図16に示されているように、主制御基板200のCPU201は、払出制御基板240から3ビットの状態信号を受け取ると、異常報知コマンドを生成してサブ制御基板220に出力する。図示されているように、異常報知コマンドは、上位バイトおよび下位バイトからなる、2バイトのコマンドとなっており、上位バイトは、コマンドが異常報知コマンドであることを表す固定値が設定され、下位バイトは、異常の種類および報知態様を表すデータが設定されている。主制御基板200のCPU201は、払出制御基板240から伝達された3ビットの状態信号に基づいて、下位バイトを生成した後、上位バイトとともに異常報知コマンドとして、サブ制御基板220に出力する。
図19は、払出制御基板240から受け取った3ビットの状態信号に基づいて、主制御基板200のCPU201が、異常報知コマンドの下位バイトを生成している様子を示した説明図である。図示されているように主制御基板200のCPU201は、下位側の3ビットには、払出制御基板240から受け取った3ビットの状態信号をそのまま使用し、上位側の残り5ビットを追加することによって、1バイト分のデータを生成する。このうち、下位側から4番目のビット3には、大入賞口入球異常の状態が割り当てられている。すなわち、主制御基板200のCPU201が、大入賞口入球異常を検出した場合には、ビット3には「1」が設定され、大入賞口入球異常を検出していない場合は、ビット3には「0」が設定される。また、上位側のビット4〜ビット7は、常に「0」が設定される。主制御基板200のCPU201は、このようにして、払出制御基板240から受け取った3ビットの状態信号に、大入賞口入球異常の発生有無を表すビットを加えることにより、異常報知コマンドの下位バイトのデータを生成している。
こうして異常の発生状況を表した下位バイトを生成したら、コマンドが異常報知を表すものであることを示す固定値9Chを、上位バイトとして組み合わせることにより、2バイトの異常報知コマンドを生成して、サブ制御基板220に出力する。図20は、主制御基板200のCPU201が、コマンドの種類を表す上位バイトと、異常の発生状態を表す下位バイトとを組み合わせることにより、異常報知コマンドを生成している様子を表した説明図である。このように、本実施例の遊技機1では、払出制御基板240によって検出された各種の異常を、発生頻度あるいは対応の難易に応じて類別し、状態信号(本実施例では3ビットの状態信号)として主制御基板200に伝達する。そして、主制御基板200では、大きな損害を出すおそれがあるため最も緊急を要する異常である大入賞口入球異常を検出し、この大入賞口入球異常の有無を、払出制御基板240から受け取った状態信号に付け加えるという極めて簡単な操作によって、異常報知コマンドの下位バイトを生成することができる。そして、コマンドの内容が異常の報知を表すものであることを示す上位バイトとして組み合わせることで、簡単に異常報知コマンドを生成することが可能となっている。
また、緊急性の高い異常である大入賞口入球異常については、主制御基板200で検出しているため、払出制御基板240からの状態信号を受け取らなくても、大入賞口入球異常の発生のみを報知する異常報知コマンドを生成して、サブ制御基板220に出力することが可能である。このため、大入賞口入球異常を検出したら、速やかに異常の報知を行うことが可能となっている。尚、サブ制御基板220に向かって異常報知コマンドを出力する処理は、主制御基板200に搭載されたCPU201によって実行されている。従って、本実施例のCPU201は、本願発明における「異常報知コマンド出力手段」に対応するものとなっている。
図16には、こうして生成した異常報知コマンドを、主制御基板200のCPU201がストローブ信号を用いてタイミングを合わせながらサブ制御基板220に向かって出力する様子を表している。サブ制御基板220では、こうして出力された異常報知コマンドを受け取ると、コマンドの内容に従って、異常の報知態様を決定する。そして、決定した報知態様に従って、演出制御基板230に報知内容を表すコマンドや、アンプ基板226、装飾駆動基板228に向かって、各種ランプ類4b〜4fや、スピーカ5y、6cなどの駆動信号を出力する。
D−2.異常の報知態様 :
サブ制御基板220では、主制御基板200からの異常報知コマンドを受け取ると、コマンドの内容に応じて、予め定められた態様で異常の報知を行う。図21は、サブ制御基板220が異常報知コマンドに応じた態様で、異常の報知を行う様子を示した説明図である。図の上段には、異常報知コマンドと、そのコマンドが表す異常の内容との対応関係が示されている。例えば、異常報知コマンドが「9C00」であったとすると、上位バイトの「9C」は、そのコマンドが異常報知コマンドであり、続く下位バイトに異常の内容が表されている。
また、図19を用いて説明したように、本実施例では、下位バイトの上位側の4ビットは常に「0」に固定されていて、下位側の4ビットのみが意味を持ち、最下位ビット(図19で言うところのビット0)は「下皿満杯異常」の発生有無を示しており、下位から2番目のビット(図19におけるビット1)は「遊技タンク球切れ異常」の発生有無を、下位から3番目のビット(図19におけるビット2)は「重度の異常」に分類される各種異常の発生有無を、そして下位から4番目のビット(図19におけるビット3)は、「大入賞口入球異常」の発生有無を表している。図21の上段の右側には、この下位側の4ビットに設定されているデータが示されている。異常報知コマンドが「9C00」であった場合は、下位側の4ビットは何れも「0」が設定されているから、何れの異常も発生していないことを表している。また、異常報知コマンドが「9C01」であった場合、最下位のビットに「1」が設定されているから、下皿満杯異常が発生していることを表している。このように、サブ制御基板220は、異常報知コマンドの下位側4ビットの何れのビットに「1」が設定されているかによって、どのような異常が発生しているかを認識することが可能である。そして、前述したように、これらの異常は、発生頻度や、対応の難易、あるいは緊急性の有無などを考慮して分類されているので、サブ制御基板220のCPU221は、異常の発生を適切な態様で報知することが可能となっている。
図21の下段には、異常報知コマンドに基づいて認識された異常の内容と、異常の報知態様との対応関係が示されている。例えば、異常報知コマンドの最下位ビットが「1」に設定されていた場合、これは「下皿満杯異常」が発生したことを表しているから、サブ制御基板220は、アンプ基板226に駆動信号を出力することによって、所定の効果音を発生させるとともに、装飾駆動基板228に駆動信号を出力することにより上皿ランプ5zを点灯させる。このとき出力する効果音としては、例えば「下皿が満杯です」といった音声を出力するなど、発生した異常の内容が遊技者に容易に認識できるようなものが望ましい。加えて、上皿ランプ5zは上皿5の下面に設けられているため、上皿ランプ5zを点灯させれば、遊技球で満杯になった下皿6を照らすことになる。このため、下皿6が遊技球で満杯になっていることを、容易に遊技者に認識させることが可能である。
また、異常報知コマンドの下位側から2番目のビットが「1」に設定されていた場合、これは「遊技球タンク球切れ異常」が発生したことを表している。この場合は、前面枠4の上部に設けられた3つのランプ(枠上部ランプ4b、枠左上部ランプ4c、および枠右上部ランプ4d)を点灯させる。図5を用いて前述したように、これらランプ類の裏側には、遊技球タンク105やタンクレール106が存在しており、遊技ホールの従業員であれば、このことは常識として知っている。従って、遊技球タンク球切れ異常が発生した場合には、枠上部ランプ4b、枠左上部ランプ4c、および枠右上部ランプ4dを点灯させることで、発生した異常の内容を、半ば直感的に遊技ホールの従業員に認識させることが可能である。加えて、遊技機1の上部にあるランプ類は遠方にいる従業員からも目に付き易くなっている。従って、従業員が対応しなければならない頻度が最も高い異常である「遊技タンク球切れ異常」の発生を、従業員に速やかに知らせて、異常の発止に迅速に対応させることが可能となっている。
異常報知コマンドの下位側から3番目のビットが「1」に設定されていた場合は、「重度の異常」が発生したことを表している。この場合は、前面枠4の左右に設けられた2つのランプ(枠左ランプ4e、枠右ランプ4f)を点灯させる。前面枠4の左右のランプは、上部に設けられたランプほどには目立ち易いとは言えないが、「重度の異常」は、発生頻度が低いので、一番目立ち易い上部のランプではなく、前面枠4の左右のランプを用いて報知した方が、合理的な報知態様ということができる。
更に、異常報知コマンドの下位側から4番目のビットが「1」に設定されていた場合は、「大入賞口入球異常」が発生したことを表している。この異常が発生した場合は、ピアノ線を用いるなどして大入賞口31dを開口させるなど、不正な手段で大入賞口に遊技球を入球させている可能性が高く、緊急に対応しなければ、遊技ホールにとって大きな損失を招くおそれがある。そこで、この場合は、前面枠4に設けられた全てのランプを点灯させるとともに、所定の効果音(例えば警報など)を発生させ、加えて、演出表示装置27の液晶画面も点滅させる。このような態様で報知を行えば、遊技ホールの従業員が異常の発生を直ちに認識して、迅速に対応することが可能となる。
尚、主制御基板200からの異常報知コマンドに基づいて、発生した異常を報知する態様を選択して、異常の報知を行う処理は、サブ制御基板220に搭載されたCPU221によって実行されている。従って、本実施例のCPU221は、本願発明における「異常発生報知手段」に対応するものとなっている。
以上に詳しく説明したように、本実施例の遊技機1では、主制御基板200からサブ制御基板220に異常報知コマンドを出力し、サブ制御基板220から演出制御基板230や、アンプ基板226、装飾駆動基板228を介して、液晶画面、効果音(または音声)、ランプ類の点灯(あるいは点滅)させることにより、発生した異常の内容に応じて適切な態様で異常を報知することが可能となっている。
また、各種の異常は、発生頻度や、対応の難易、更には緊急性などの観点から分類されているために、液晶画面、効果音(または音声)、ランプ類の点灯(あるいは点滅)させて、合理的に異常を報知することが可能となっている。
尚、以上の説明では、液晶画面を用いた異常の報知は、大入賞口入球異常が発生したときに、画面を点滅させるだけであるものとして説明した。しかし、これに限られるものではなく、例えば、下皿満杯異常が発生したときに、「下皿から遊技球を抜いて下さい」などの表示を行って、異常に対する対応方法を表示させるようにしても良い。
また、サブ制御基板220に関連する異常、例えば、可動役物の原点位置が検出できない異常や、アンプ基板226あるいは装飾駆動基板228などが接続されていない異常、更には、演出制御に関する異常などを検出した場合には、サブ制御基板220が直接、これらの異常を報知することとしても構わない。
更には、上述した実施例では、図17に示したように、払出制御基板240から主制御基板200に向かって、3ビットの状態信号として供給される段階で、発生頻度や復旧の難易などに応じて、既に異常が分類されているものとして説明した。しかし、払出制御基板240から主制御基板200に異常の発生状況を供給する段階では、こうした異常の分類は行われておらず、主制御基板200内でCPU201が、異常の内容に応じて分類した後、異常報知コマンドを生成することとしても良い。
また、本実施例の遊技機1は、上皿5および下皿6を備えており、下皿6の遊技球が満杯になったことが検出された場合に満杯異常を検出するものとして説明した。しかし、遊技機の中には、上皿と下皿とが一体になった受皿を有する遊技機も存在しており、本発明はこのような遊技機に対しても適用することができる。すなわち、上皿と下皿とが一体になった受皿が遊技球で満杯になったことを検出したら、受皿満杯異常が発生したものと判断して、異常の発生を報知することとしても良い。
また、上述した実施例では、遊技機1は、セブン機と呼ばれる、いわゆるデジパチタイプの遊技機であるものとして説明した。しかし、遊技機にはセブン機に限らず、例えば羽根物と呼ばれる遊技機や、権利物と呼ばれる遊技機、更には、一般電役などと呼ばれる遊技機も存在している。これらの遊技機に設けられた可変入賞口に対しても、本発明を好適に適用することが可能である。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
本実施例の遊技機の正面図である。 遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された図柄表示装置の構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された演出表示装置の構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機の裏面構造を示した説明図である。 本実施例の遊技機における制御回路の構成を示したブロック図である。 サブ制御基板についての入出力関係を示したブロック図である。 発射制御基板についての入出力関係を示したブロック図である。 普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 演出表示装置で行われる演出の一態様を例示した説明図である。 主制御基板に搭載されたCPUが遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。 遊技球払出装置の外観を示す斜視図である。 遊技球払出装置の構造を示す分解斜視図である。 大入賞口の大まかな構造を示した説明図である。 各種異常についての情報の流れを概念的に示したブロック図である。 払出制御基板が検出した異常の有無を3ビットの状態信号を用いて主制御基板に伝達する様子を示した説明図である。 発生している異常の種類を3ビットの状態信号を用いて表した様子を例示した説明図である。 払出制御基板から受け取った3ビットの状態信号に基づいて主制御基板のCPUが異常報知コマンドの下位バイトを生成している様子を示した説明図である。 主制御基板のCPUがコマンドの種類を表す上位バイトと異常の発生状態を表す下位バイトとを組み合わせることにより異常報知コマンドを生成している様子を表した説明図である。 サブ制御基板が異常報知コマンドに応じた態様で異常の報知を行う様子を示した説明図である。
符号の説明
1…遊技機、 、4b〜4f…ランプ類(発光装置)、 5…上皿(受皿)、
5y…スピーカ(音発生装置)、 5z…上皿ランプ(発光装置)、
6…下皿、 6c…スピーカ(音発生装置)、
6s…下皿満杯スイッチ、 13…遊技球貸出装置、
17…始動口、 17s…始動口スイッチ(遊技球入球センサ)、
27…演出表示装置、 28…図柄表示装置、
31d…大入賞口(可変入賞口)、
31s…大入賞口スイッチ(遊技球入球センサ)、
105…遊技球タンク、 106…タンクレール、
109…遊技球払出装置、
109j…前側払出スイッチ(払出遊技球通過信号出力手段)、
109k…後側払出スイッチ(払出遊技球通過信号出力手段)、
200…主制御基板(主制御部)、
201…CPU(図柄表示装置駆動手段、特別遊技状態発生手段、入球異常判断手段、賞球数決定手段、賞球数出力手段、コマンドデータ出力手段、異常報知コマンド出力手段)、 220…サブ制御基板(副制御部)、
221…CPU(音発生装置駆動手段、発光装置駆動手段、異常発生報知手段)、
223…ROM(音源データ記憶手段、発光パターンデータ記憶手段)、
231…CPU(演出図柄表示手段)、 233…ROM(演出図柄記憶手段)、
240…払出制御基板(払出制御部)、
241…CPU(貸出装置接続異常判断手段、主制御部間通信手段、通信異常判断手段、遊技球タンク球切れ異常判断手段、払出装置駆動手段、払出装置異常判断手段、受皿満杯異常判断手段、異常発生状況出力手段、異常判断手段)、
243…ROM(異常発生頻度記憶手段、異常復旧難易記憶手段)

Claims (6)

  1. 複数の入賞口が設けられた遊技盤面に向かって遊技球を発射し、何れかの入賞口に遊技球が入球すると所定数の遊技球が払い出される遊技を行う弾球遊技機において、
    前記遊技機の遊技状態を制御することにより、遊技全体の進行に関する制御を司る主制御部と、
    前記遊技状態に応じて行われる演出に関する制御を司る副制御部と、
    遊技球の払い出しに関する制御を司る払出制御部と、
    前記払出制御部の制御の下で遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置と
    を備え、
    前記払出制御部には、
    前記遊技球払出装置の動作に関する異常の発生有無を判断する異常判断手段と、
    前記異常判断手段の判断結果に基づく前記異常の発生状況を前記主制御部に出力する異常発生状況出力手段と
    が設けられており、
    前記異常発生状況出力手段は、前記主制御部に接続される信号線の電圧状態を高電圧状態あるいは低電圧状態の何れかに設定することにより、前記異常の発生状況を前記主制御部に出力しており、
    前記主制御部には、
    前記異常発生状況出力手段により設定された信号線の電圧状態によって前記異常の発生を検出した場合に、該異常の発生を報知するコマンドデータを出力する異常報知コマンド出力手段が設けられており、
    前記副制御部には、
    前記異常報知コマンド出力手段から受け取ったコマンドデータに基づいて、異常の発生を報知する異常発生報知手段が設けられていることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記遊技球払出装置に供給するための遊技球を蓄えておく遊技球タンクと、
    前記遊技球払出装置から払い出された遊技球が蓄えられる受皿と
    を備え、
    前記払出制御部には、
    前記遊技球払出装置を駆動して、遊技球の払い出しを行う払出装置駆動手段と、
    前記主制御部からの前記遊技球の払い出し指令を含めた各種のデータを受け取るために用いる主制御部間通信手段と
    が設けられており、
    前記異常判断手段には、
    所定個数を単位として遊技球を貸し出す遊技球貸出装置が接続されているか否かを検出して、接続されていない場合には、遊技球貸出装置接続異常と判断する貸出装置接続異常判断手段と、
    前記主制御部間通信手段の動作を確認して、動作が正常でない場合には通信異常と判断する通信異常判断手段と、
    前記遊技球タンクに蓄えられている遊技球の有無を検出して、蓄えられている遊技球が検出されない場合には、遊技球タンク球切れ異常と判断する遊技球タンク球切れ異常判断手段と、
    該払出装置駆動手段によって遊技球の払い出しを行っているにも関わらず、前記払出遊技球通過信号が出力されない場合には、払出装置異常と判断する払出装置異常判断手段と、
    前記受皿が満杯になった場合には、受皿満杯異常と判断する受皿満杯異常判断手段と
    が設けられており、
    前記異常発生状況出力手段は、前記主制御部に出力すべき異常の種類よりも少ない本数の信号線を用いて、該信号線の電圧状態を高電圧状態あるいは低電圧状態の何れかに設定することにより、前記異常の発生状況を前記主制御部に出力しており、
    前記異常報知コマンド出力手段は、前記異常発生状況出力手段から前記複数本の信号線の電圧状態によって前記異常の発生状態を受け取ると、該信号線の電圧状態をそのままビットデータに反映させて前記異常の発生を報知するコマンドデータを生成した後、前記副制御部に出力することを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機において、
    演出用に予め設けられた種々の音を発生可能な音発生装置と、
    演出用に予め設けられた種々の光を発生可能な発光装置と、
    演出用に予め設けられた種々の演出図柄を表示する演出図柄表示装置と
    を備え、
    前記副制御部には、
    複数の音源データを記憶している音源データ記憶手段と、
    前記主制御部から受け取った前記コマンドデータに基づいて音源データを選択し、前記音発生装置を駆動することにより、所定の効果音を発生させる音発生装置駆動手段と、
    前記発光装置を発光させる複数の発光パターンを記憶している発光パターンデータ記憶手段と、
    前記主制御部から受け取った前記コマンドデータに基づいて発光パターンデータを選択し、前記発光装置を駆動する発光装置駆動手段と、
    前記演出図柄表示装置上に表示する演出図柄を複数記憶している演出図柄記憶手段と、
    前記主制御部から受け取った前記コマンドデータに基づいて前記演出図柄を選択し、前記演出図柄表示装置上に表示させる演出図柄表示手段と
    が設けられており、
    前記異常発生報知手段は、
    前記音源データ、前記発光パターン、前記演出図柄あるいはこれらの組合せを選択して、それぞれに対応した前記音発生装置駆動手段、前記発光装置駆動手段、前記演出図柄表示手段を用いることにより、異常の発生を報知することを特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れかに記載の弾球遊技機において、
    前記払出制御部には、前記遊技球貸出装置接続異常、前記通信異常、前記遊技球タンク球切れ異常、前記払出装置異常、あるいは前記受皿満杯異常を少なくとも含む各異常について、発生頻度の観点から複数種類に分類して記憶している異常発生頻度記憶手段が設けられており、
    前記異常発生状況出力手段は、前記異常発生頻度記憶手段に記憶されている異常の発生頻度に基づいて、前記各信号線の電圧状態を設定することを特徴とする弾球遊技機。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れかに記載の弾球遊技機において、
    前記払出制御部には、前記遊技球貸出装置接続異常、前記通信異常、前記遊技球タンク球切れ異常、前記払出装置異常、あるいは前記受皿満杯異常を少なくとも含む各異常について、復旧の難易の観点から複数種類に分類して記憶している異常復旧難易記憶手段が設けられており、
    前記異常発生状況出力手段は、前記異常復旧難易記憶手段に記憶されている復旧の難易に基づいて、前記各信号線の電圧状態を設定することを特徴とする弾球遊技機。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れかに記載の弾球遊技機において、
    所定の遊技条件の成立に基づいて特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
    前記特別遊技状態の発生により入球不可能な状態から入球可能な状態に変化する可変入賞口と、
    前記可変入賞口に遊技球が入球したことを検知する遊技球入球センサと
    を備え、
    前記主制御部には、
    特別遊技状態中でなく、かつ前記可変入賞口が閉鎖している期間中に、前記可変入賞口に設けられた前記遊技球入球センサによって遊技球の入球が検出された場合には、入球異常と判断する入球異常判断手段と、
    前記異常発生状況出力手段により設定された各信号線の電圧状態によって検出される各種異常と前記入球異常判断手段によって検出される前記入球異常とを含む複数種類の異常の発生を報知するためのコマンドデータを、前記副制御部に出力する異常報知コマンド出力手段と
    が設けられていることを特徴とする弾球遊技機。
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