JP2006101953A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操作手段の操作により障害が発生している旨の教示を簡単に開始させたり停止させることができる遊技機を提供すること
【解決手段】 払出制御基板4は遊技球の発射を制御し、遊技領域内に遊技球を発射させる。この遊技領域内に設けられた入賞検出器16がこの遊技球の入賞を検出すると入賞信号を出力し、遊技制御基板2は、入賞検出器16からの入賞信号に基づいて賞球信号を出力する。また、払出制御基板4は、主制御基板2からの賞球信号を受け取ると、賞球信号に応じて遊技媒体の払出動作を制御する。操作手段4bを操作すると、教示手段4a,14は、障害が生じている場合に障害が生じている旨を教示し、再度、操作手段4bを操作すると、教示手段4a,14による教示動作が停止するようになっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば遊技機の保守・点検に関する情報等をメッセージとして出力する技術に関する。
この種の遊技機として、パチンコ機のように遊技方法などをメッセージとして出力する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この公知の遊技機では、遊技中に遊技方法を説明するための遊技者用メッセージ群を音声出力したり、遊技中に発生する遊技動作を説明するための遊技動作対応メッセージ群を音声出力している。
この公知の遊技機では、パチンコ球の入賞を契機として、遊技者用メッセージ群および遊技動作対応メッセージ群の音声出力を自動的に行っている。このため、例えば遊技に不慣れな遊技者は、自動的に出力される音声による各メッセージによって、特別な操作を必要とせず簡単に遊技方法などを知ることができる。このような公知の遊技機は、遊技に不慣れな遊技者が遊技以外の余分なことに注意を払う必要がなくなり遊技に集中することができるという特徴を有する。
特許第2834634号公報(第4頁、図1)
しかしながら、ホールに配置されている遊技機は、このような遊技に不慣れな遊技者が遊技するだけでなく遊技に慣れた遊技者が遊技することが多い。このような音声によるメッセージ出力は、遊技に不慣れな遊技者にとっては大変貴重な情報であるかもしれないが、ある程度遊技機の遊技に慣れた遊技者にとっては今さら聞く必要のない無駄な情報である場合が多い。このような情報は元々遊技者に伝えるために出力されているものであるため、これを聞いた遊技者は、自分に対するメッセージが出力されているということで必要がなければ聞き流すことができ、遊技にほとんど影響を与えないと思われる。しかしながらこのような内容のメッセージの代わりに、遊技者に対して保守・点検に関する情報等に関するメッセージが出力された場合には、これを聞いた遊技者は遊技機に何か不具合が生じているのではないかと不安になり、遊技に集中することができなくなってしまい、遊技の妨げとなってしまうおそれがある。このように遊技に支障を生じさせてしまうと、その遊技者が遊技意欲を減退させてしまい、さらには遊技機の稼働が低下してしまうおそれがある。
そこで本発明は、遊技中のメッセージの出力によって遊技者による遊技を妨げないようにして遊技意欲を維持するとともに遊技機の稼働をより高めることができる技術の提供を課題としたものである。
(解決手段1)
本発明の遊技機は、遊技球の入賞を検出して入賞信号を出力する入賞検出器と、遊技動作を制御するとともに、前記入賞検出器からの前記入賞信号に基づいて前記遊技球の払出しを指示するための賞球信号を出力する遊技制御基板と、前記遊技制御基板から前記賞球信号を受け取ると、前記賞球信号に応じて前記遊技球の払出動作を制御する払出制御基板と、前記遊技球の払出動作に係る障害が生じているか否かを検出する障害検出手段と、前記障害検出手段によって前記障害が生じていることが検出されている場合に、前記障害が生じていることを教示する教示手段と、所定の操作によって前記教示手段による教示動作を操作する操作手段と、遊技機外部に向けてメッセージを出力するメッセージ出力手段と、前記操作手段が操作されたこと或いは前記障害検出手段によって前記障害が検出されたことを契機として、前記メッセージ出力手段による出力動作の制御を許容する出力動作許容状態に移行するとともに、その後、前記操作手段が操作されたことを契機として前記出力動作許容状態を解除して前記メッセージ出力手段による出力動作の制御を規制する出力動作規制状態に移行するメッセージ出力制御手段とを備え、前記メッセージ出力制御手段は、前記出力動作許容状態において前記障害が検出されている場合に、前記操作手段が操作されたことを契機としてその障害を解消に導くための誘導メッセージを前記メッセージ出力手段によって所定期間にわたり出力させるとともに、その後、前記出力動作許容状態において前記障害が検出され続けている場合に前記入賞検出器から前記入賞信号が出力されたとき、この信号出力を契機として前記出力動作許容状態を解除し、前記出力動作規制状態に移行するものである。なお、本発明の遊技機における「メッセージの出力」には、音声の出力、文字情報の表示などを含んでいる。
まず、本発明の遊技機において遊技球の払出動作に関して障害が発生すると、例えばホールの従業員が遊技機の裏面側を開放し、障害の生じた箇所や原因等を確認する。このとき、メッセージ出力制御手段が、例えば従業員によって操作手段が操作されたことを契機としてその障害を解消へ導くための誘導メッセージをメッセージ出力手段によって所定期間にわたり出力させるので、その誘導メッセージに接した従業員は、その障害を取り除くべく対処を行うことができる。そして、障害に対する対処が一通り完了したものと従業員が判断すると、操作手段を操作して出力動作許容状態を解除して出力規制状態に移行させた後、遊技機の裏面側が閉じられる。さらに、従業員は、遊技者による遊技が中断してしまったことに対するお詫びとして、ガラス扉を開いて入賞口に遊技球を入球させるサービス(いわゆるサービス球)を提供することを慣習的に行っている。
ここで、例えば従業員による障害への対処が不適切であった場合を想定する。本発明の遊技機は、例えば従業員が既に障害が解消済みと勘違いしてしまい障害が解消していないにもかかわらず遊技者に引き渡されてしまっており、例えば遊技者による遊技中となっている。ここで本発明の遊技機では、誘導メッセージを出力可能な出力動作許容状態であり、本来障害が解消しているべきであったのにもかかわらずこのように解消していなかった場合には、一見すると、障害検出手段による障害の検出を契機として出力動作許容状態に移行して誘導メッセージの出力動作が許容されることから、遊技中に突然、誘導メッセージが出力されてしまうようにも思える。
しかしながら本発明の遊技機では、例えば遊技者による遊技によって入賞検出器から入賞信号が出力されたことを契機として、この出力動作許容状態を解除して出力動作規制状態に移行させている。
このようにすると、本発明の遊技機では、出力動作規制状態に移行することでメッセージ出力手段による出力動作が規制されるため、遊技者の遊技中に、突然、誘導メッセージが出力されないようになる。このため本発明の遊技機では、突然の誘導メッセージの出力によって遊技者の遊技を妨げないことから遊技意欲を維持させることができるとともに遊技機の稼働をより高めることができる。
(解決手段2)
上記の解決手段1において、前記誘導メッセージは、前記障害の種類に関する情報を含むのが望ましい。
このような構成によれば、例えば従業員による障害の解消処置が施されたのにもかかわらず依然として障害が解消していない場合には、誘導メッセージに含まれる障害の種類に関する情報に応じて、その解消していない障害の種類を特定することができる。このため、従業員は、その誘導メッセージとして出力されている障害の種類に基づいて、確実にその障害に対処することができる。従って、遊技機は、報知された障害の種類に基づいて適切に障害に対処されるので、障害に対処する際の人為的なミスをさらに確実に防止することができる。
(解決手段3)
上記の解決手段2において、前記メッセージ出力制御手段は、複数種類の前記障害がほぼ同時に生じた場合に、これら複数の前記障害の種類に予め設定された優先順位に基づいて、前記優先順位の高い前記障害の種類に関する情報を含めて、前記誘導メッセージを出力させるのが望ましい。
このようにすると、遊技に重大な支障を生ずる障害について優先順位を高く設定しておけば、そのような障害を優先的に対処して解消することができる。
本発明の遊技機は、操作手段の操作により障害が発生している旨の教示を簡単に開始させることができる。
以下、本発明をパチンコ機に適用した一実施形態について、次に掲げる項目に沿って各対応図面を参照しながら説明する。
1.パチンコ機の内部構成(図1)
2.パチンコ機の電気的な構成例(図2)
2−1.主制御基板の構成例
2−2.払出制御基板の構成例
2−3.障害の種類
2−4.エラー情報の表示処理
2−5.操作スイッチ
2−6.サブ制御基板の構成例
2−7.表示制御基板の構成例
2−8.メッセージの出力動作
3.パチンコ機の基本動作
3−1.払出制御基板の動作例(図3)
3−2.コマンド準備処理(図4)
3−3.コマンド出力処理(図5)
3−4.ACK信号の受信待ち処理(図6)
4.主制御基板の動作例
5.サブ制御基板の動作例
5−1.電源投入処理〜長周期処理(図7)
5−2.短周期のタイマ割込処理(図8)
6.各基板間におけるコマンド送受信処理
6−1.障害発生
6−2.障害対応
6−3.エラー解除ナビゲーションモードへの移行
6−4.メッセージの出力
6−5.メッセージの内容
6−6.サービス球の提供
6−7.エラー解除ナビゲーションモードの強制解除
7.本実施形態の有用性についての言及
8.その他の実施形態についての言及
(1.パチンコ機の内部構成)
図1は、本発明の好ましい実施形態としてのパチンコ機1の内部(背面側)の構成を概略的に示している。パチンコ機1はその本体を構成する枠体5を有しており、この枠体5に各種の機構部品や電子機器類が装備されている。なお、ここでいう枠体5には、外枠のほかに前面枠や基枠(いずれも参照符号なし)等が含まれる。枠体5のほぼ中央には図示しない遊技盤が配置されており、この遊技盤は枠体5(基枠)に対して脱着可能に取り付けられている。図1には示されていないが、遊技盤の正面側にはパチンコ機1の機種を特徴づける遊技領域(盤面)が形成されている。この遊技領域は遊技盤の前面に形成されており、その背面に図示した主制御基板2(主基板)が配設されている。
枠体5の背面には球タンク7や賞球払出装置21が装備されており、このうち球タンク7は枠体5の背面上部に配置され、また賞球払出装置21は枠体5の背面にて一側縁部(図1では右側)に配置されている。本実施形態のパチンコ機1がCR機タイプであれば、枠体5にはインタフェース基板(図示されていない)が装備される。インタフェース基板は通信用の外部接続コネクタ(図示せず)を有しており、この外部接続コネクタを通じてカードユニットに接続される。
また枠体5には、賞球払出装置21の上方に分電基板16(カバーで覆われている。その他の基板についてはそれぞれ基板ボックスに収容されている。)が配置されており、この分電基板16は図示しない電源コードを介して外部の業務用電源(AC24V)に接続される。
枠体5の下部には、遊技盤の直下方に電源基板19が装備されており、この電源基板とインタフェース基板には、それぞれ分電基板16から電源が分配されている。
その他、枠体5には、払出制御基板4および発射制御基板23が配設されている。一方、遊技盤の背面には、その上部に遊技制御基板の一例としての主制御基板2が設けられており、その下部には、メッセージ出力制御手段の一例としてのサブ制御基板6が設けられている。さらに、図1で見て主制御基板2の奥(パチンコ機1の正面寄り)に図示しない表示制御基板が設けられており、この表示制御基板は主制御基板2に重なるようにして配置されている。
(2.パチンコ機の電気的な構成例)
図2は、パチンコ機1の電子機器類に関する構成例を概略的に示している。パチンコ機1は主制御基板2や払出制御基板4等を有している。このパチンコ機1は、これら基板類が互いに配線を通じて接続されているほか、各基板にそれぞれ付随して電子機器類が接続されている。これら基板類はいずれもパチンコ機1の裏面側に配置されており、通常、遊技者からは視認されない。
遊技者に対面する遊技盤には、液晶表示器8が配設されており、この液晶表示器8は遊技領域のほぼ中央位置にて画像を表示することができる。スピーカ10は例えば、パチンコ機1の前枠や上皿の内側に配設されており、通常、スピーカ10からは遊技の進行に伴う効果音や音声等が出力されるものとなっている。このスピーカ10は、メッセージ出力手段の一例であり、例えばサブ制御基板6の制御によってメッセージを出力する構成となっている。
その他、パネル装飾ランプ12は遊技盤面に装着され、このパネル装飾ランプ12は遊技領域にて発光による装飾や演出を施すことができる。また枠装飾ランプ14は前枠の適宜位置に配設されて発光による装飾や演出を施すことができる。この枠装飾ランプ14は、教示手段の一例であり、例えばサブ制御基板6の制御によって点灯制御される構成となっている。また発射制御基板23は、払出制御基板4に電気的に接続されている。
(2−1.主制御基板2の構成例)
主制御基板2は、CPU、RAM、ROM、入出力インタフェース等(全ては図示されていない)の電子部品類を備えている。主制御基板2には、入賞検出器の一例としての入賞検出器16が接続されており、この入賞検出器16は遊技領域内にて各種の入賞口(始動入賞口や大入賞口、一般入賞口等)への入賞あるいは入球があったことを検出し、その入賞信号を主制御基板2に出力する。一方、大入賞口にはソレノイド18が設けられており、このソレノイド18は大入賞口を開閉するために用いられる。ソレノイド18は主制御基板2に接続されており、その動作は主制御基板2に制御されるものとなっている。
主制御基板2による遊技動作の制御は、例えばCPUが所定の制御プログラム(以下「主制御プログラム」と呼称する)を実行することで行われる。CPUは主制御プログラムの実行に伴いソフトウェア上の乱数を生成し、始動入賞口への入賞を検出すると、これを契機として乱数を取得する。このとき取得した乱数値が所定の当り値に一致していると、CPUはサブ制御基板6に対して大当りの態様で図柄を表示させる指令信号を出力し、この後、実際に液晶表示器8にて大当りの態様で図柄の組み合わせが表示されると大当りとなる。
大当りになると、主制御基板2は特別遊技状態に移行してソレノイド18を作動させ、大入賞口の開閉扉を所定のパターンで開閉させる。遊技者は、この大入賞口の開放中に遊技球を入賞させて多くの賞球を獲得することができる。上記以外にも主制御基板2による遊技動作の制御は各種の内容があるが、いずれも公知であるためここでは詳細な説明を省略する。またこの主制御基板2には、RAMクリアスイッチ2aが設けられている。このRAMクリアスイッチ2aを押しながらパチンコ機1を電源投入すると、前回電源遮断時に主制御基板2のRAMの記憶領域に記憶(バックアップ)しておいた情報を消去することができる。また、このようにRAMクリアスイッチ2aを押しながらパチンコ機1を電源投入すると、併せて前回電源遮断時に払出制御基板4のRAMの記憶領域に記憶(バックアップ)しておいた情報も消去することができる。
(2−2.払出制御基板4の構成例)
払出制御基板4もまたCPUやRAM、ROM、入出力インタフェース等(全ては図示されていない)を有しており、特に払出制御基板4は主制御基板2との間で双方向通信可能に接続されている。すなわち、主制御基板2と払出制御基板4との間にはシリアル信号の上下線Su,Sdと、これらに並行してACK信号の送信線Au,Adとが敷設されている。例えば、主制御基板2から賞球の払出を指示する賞球コマンド(賞球信号)が下り線Sdを通じてシリアル形式で送信されると、これを受け取った払出制御基板4からACK信号が送信線Auを通じて主制御基板2へ送信されるものとなっている。逆に、払出制御基板4から上り線Suを通じて主制御基板2へ送信されるシリアル信号には、障害に関する情報を含む所定のエラー情報信号や、RAMの記憶領域に記憶された情報を消去すべき消去指示信号としてのRAMクリア信号等が含まれる。なお同様に、これらを受け取った主制御基板2からはACK信号が送信線Adを通じて払出制御基板4へ送信される。
パチンコ機1には賞球払出装置21が設けられており、この賞球払出装置21による遊技球の払出動作は払出制御基板4により制御されている。すなわち払出制御基板4は、主制御基板2から賞球コマンドを受け取って払出装置の払出モータ20を作動させ、この賞球コマンドにより指示された個数分の払出動作を賞球払出装置21に行わせる。このとき、実際に払い出された賞球数は払出球検出器22により一個ずつ検出されて払出制御基板4にフィードバックされる。一方、払出モータ20の回転状態(回転角)はモータ駆動センサ24により検出されて同じく払出制御基板4にフィードバックされるものとなっている。
また、パチンコ機1の裏面には賞球払出装置21に連なる装備として球タンク7やタンクレール等が配設されている。球タンク7に貯留された遊技球はタンクレールに案内されて賞球払出装置21に供給され、このとき球の流れる供給経路は、パチンコ機1の裏面から見て奥側と手前側との2列に分かれるものとなっている。したがって、賞球払出装置21による賞球払出経路もまた2列に分かれており、それゆえ上記の払出球検出器22も奥側と手前側の払出経路にそれぞれ対応して配置されている。
賞球払出装置21には、2列の供給経路に対応して奥側と手前側とにそれぞれ球切れスイッチ26が配置されており、供給経路内に遊技球が残存しなくなると、これら球切れスイッチ26から球切れ信号が出力されるものとなっている。
その他、発射制御基板23は遊技球の発射動作を制御する機能を有しており、それゆえこの発射制御基板23には図示しない発射モータの他に発射ハンドル28が接続されている。発射ハンドル28には例えばタッチ検出部が内蔵されており、このタッチ検出部は人体(遊技者)の接触を検出してそのタッチ検出信号を発射制御基板23に出力する。発射制御基板23はタッチ検出信号を受け取った状態ではじめて発射モータの駆動を許可し、これにより、実際に遊技球の発射動作を行わせることができる。
(2−3.障害の種類)
払出制御基板4による遊技球の払出動作の制御に関する障害(エラー)は、いずれもCPUの判断によって電子的に検出することができる。ここでは払出動作の制御に関する障害として、例えば以下のものが挙げられる。
(障害1)接続異常
(障害2)カードユニット未接続(CR未接続)
(障害3)球切れ
(障害4)球噛み
(障害5)レール球流れ異常(計数スイッチエラー)
(障害6)球詰まり(リトライ上限エラー)
(障害7)賞球未払出分の残存(ストック中)
上記の(障害1〜7)について、それぞれ原因と障害発生時のパチンコ機1の状態、対処法等について説明する。これら(障害1)〜(障害7)に示した障害は、上記払出動作に生じた障害に含まれるものである。
先ず(障害1)の接続異常は、主制御基板2と払出制御基板4との間で信号の送受信が正常にできなくなる障害であり、こうした状況が認められると、払出制御基板4のCPUは(障害1)の発生を検出することができる。このような(障害1)の原因としては、主制御基板2と払出制御基板4とをつなぐ配線の断線や接続不良などが考えられる。また(障害1)の発生を検出すると、払出制御基板4のCPUは賞球の払出動作を停止させる。この場合、対処方法としては、主制御基板2と払出制御基板4とをつなぐ配線を交換や接続確認することである。
(障害2)として、例えばパチンコ機がCR機である場合にカードユニットの接続異常が挙げられる。すなわち、CR機ではカードユニットがパチンコ機と接続されていなければ、遊技球の貸出も遊技球の発射も許可されない仕様になっている。このため、払出制御基板4のCPUはカードユニットから許可信号の出力がないと判断したとき、(障害2)が発生したことを検出することができる。
(障害2)の原因はカードユニットとの断線や接続不良であると考えられ、この場合、CPUは発射装置(図示していない)の作動を停止させる。この場合の対処方法は、カードユニットとインタフェース基板(図示していない)とをつなぐ配線を交換或いは接続確認することである。なお、この(障害2)に示した障害も、上記払出動作に生じた障害に含まれるものである。
次に(障害3)の球切れは、賞球払出装置21において賞球する遊技球が不足する障害であり、このような障害は賞球払出装置21に内蔵された2つの球切れスイッチ26からの球切れ信号に基づいて行うことができる。払出制御基板4のCPUは、奥側か手前側のいずれかの球切れスイッチ26から球切れ信号が出力されると、(障害3)の発生を検出する。(障害3)の原因としては、球タンクへの球補給不足や球詰まりが考えられ、CPUは(障害3)の発生を検出すると全ての払出動作、つまり賞球の払出動作および球貸し動作を停止させる。この場合、対処方法は球タンクに充分な遊技球を補給或いは球通路(レール)の球詰まりを解消することである。
(障害4)の球噛みは、賞球払出装置21内の球詰まりによって払出動作が不良となる障害であり、このような障害は、例えばモータ駆動センサ24からの検出信号に基づいて検出することができる。すなわち、払出モータ20が正規の払出動作(遊技球の切り出し)を行うために回転しようとしていても、球噛み(球切り歯車による遊技球の噛み込み等)によって作動不良を起こすと、払出制御基板4からの動作指令に対して大幅な作動遅れが生じる。このため払出制御基板4のCPUは、モータ駆動センサ24からの検出信号に基づいて(障害4)の発生を検出することができる。(障害4)の原因としては、文字通り機械部品への遊技球の噛み込みか、あるいはモータ駆動センサ24の作動不良が挙げられる。CPUは(障害4)の発生を検出すると払出モータ20の正転・逆転動作を数回繰り返した後、払出動作または球貸し動作を実行する。そして、正規の賞球の払出動作または球貸し動作が行われるまで払出動作を繰り返し指示する。ただし、その繰り返し指示が所定回数(例えば24回)を超えると、CPUは全ての払出動作(球貸し動作を含む)を停止させる。この場合の対処方法は、噛み込まれた遊技球を取り除くことあるいは、モータ駆動センサの交換などである。
(障害5)のレール球流れの異常は、供給経路や払出経路内を遊技球がスムーズに流れなくなる障害であり、このような障害は例えば払出球検出器22からの検出信号に基づいて検出することができる。すなわち、賞球の払出動作時に球の流れが正常であれば、払出球検出器22の検出領域を連続して遊技球が通過していく様子が検出されるはずであるが、障害によって球の流れが滞っていたり、払出球検出器22の機能に障害があったりすると、払出動作を行っているにもかかわらず払出球検出器22では遊技球の通過が検出されない。このため、例えば払出制御基板4のCPUが払出動作を指示しているにもかかわらず、払出球検出器22による通過球の検出信号が所定個数(例えば30個)以上、連続してなかったとき、CPUは(障害5)の発生を検出することができる。
(障害5)の原因としては供給経路や払出経路における遊技球の流れの異常または払出球検出器22の異常が考えられ、この場合、CPUは全ての払出動作(球貸し動作を含む)を停止させる。なお、この場合の対処方法は、例えば遊技球の摩耗により生じた金属粉や煙草のヤニなどが付着した供給経路や払出し経路からこれらを除去したり、賞球払出装置21或いは払出球検出器22の交換などを本格的に修理することである。
(障害6)の球詰まり(リトライ上限エラー)は、供給経路や払出経路内に遊技球が詰まることで流れが堰き止められる障害であり、このような障害の発生は払出制御基板4のCPUにより判断される。例えば、1回の払出動作時に払出球検出器22により計数された個数が不足(賞球数>実払出数)していた場合、その不足分を補うためCPUは払出モータ20を回転させて払出補完動作を行わせる。このとき、1回の払出補完動作で不足分が全て払い出し終われば特に問題はないが、そもそも遊技球の流れが堰き止められている状況にあっては、CPUが払出補完動作を指示していても払出モータ20まで遊技球が流れてこないため依然として払出動作は滞り、払出個数は不足したままである。この場合、CPUは複数回(例えば9回)の払出補完動作を指示しても未だ払出個数が不足していると判断したとき、(障害6)が発生したことを検出することができる。
(障害6)の原因もまた文字通り球詰まりであると考えられ、CPUは(障害6)の発生を検出すると、全ての払出動作(球貸し動作を含む)を停止させる。この場合の対処方法も詰まりの解消、賞球払出装置21の交換することである。
そして、(障害7)の賞球未払出分の残存(ストック中)は、払出動作の停止中に払出制御基板4のRAMに記録された未払出個数が所定値を超えることで生じる障害であり、このような障害もまたCPUにより判断される。例えば、下皿が満杯になったときや上記各障害の発生によって払出動作(払出モータ20の駆動)が停止されている間に、賞球コマンドに基づいてRAMに蓄積された未払出個数が所定値(例えば50個)に達したとき、CPUは(障害7)が発生したことを検出する。
(障害7)が生じる原因は、下皿の満杯がほとんどであると考えられ、この場合、下皿満杯スイッチ(図示していない)がONになることによって既に払出動作が停止されているので、CPUは特にそれ以上のことは行わない。なおこの場合の対処方法は、下皿に貯まった遊技球を抜き取ることである。
また障害としては(障害1〜7)以外にも、基板異常のような(障害8)を例示することができる。(障害8)の基板異常は、払出制御基板4のRAMに記録された未払出個数が異常な数値となる障害であり、このような障害はCPUによって判断される。例えば、払出制御基板4では主制御基板2から受け取った賞球コマンドに基づいて賞球個数をRAMに記録し、これを未払出個数として払出モータ20の作動を制御する。このときCPUは、RAMに記録された未払出個数が通常の遊技ではあり得ない払出個数であると判断したとき、(障害8)の発生を検出することができる。
(障害8)の原因は主制御基板2または払出制御基板4の動作異常であると考えられる。この場合、CPUは全ての払出動作(球貸し動作を含む)を停止させる。またこの場合のの対処方法は基板を交換することである。
また障害の種類としてはこのような(障害1〜8)のみならず、必要に応じてこれら以外の様々な障害についても、それぞれ別途、誘導メッセージを予め用意しつつ対応するようにしても良い。
(2−4.エラー情報の表示処理)
払出制御基板4のCPUは、上記(障害1〜7)または(障害8)を検出すると、まずLED4aを点灯させる。このとき、払出制御基板4では、生じている障害に関するエラー情報をRAMなどに記憶して保持しておく。
(2−5.操作スイッチ)
払出制御基板4には、操作手段としての操作スイッチ4bが設けられており、この操作スイッチ4bは外部から操作可能な位置に配置されている。操作スイッチ4bは、上記の(障害1〜7)または(障害8)が発生したとき、各障害への対処方法を調べるために用いたり、障害の復旧後に7セグメントLED4aに表示されるエラー情報(数値表示)をクリアするために用いたりすることができる。
本実施形態では、操作スイッチ4bに例えば押しボタン式の構造が採用されており、操作スイッチ4bは外部から押し込まれている間にその操作が有効(ON)になる。
例えばパチンコ機1に上記いずれかの障害が発生すると、遊技場(ホール)の従業員等は、パチンコ機1の裏面側を開放し、LED4aが点灯していることを確認する。そしてさらに、従業員が操作スイッチ4bを1回押すことで、エラー解除信号としてのエラー解除ナビゲーションコマンドを発生する。
(2−6.サブ制御基板6の構成例)
一方、サブ制御基板6は、スピーカ10(メッセージ出力手段)に接続されているとともに、ランプ中継基板32,34を介してそれぞれパネル装飾ランプ12や枠装飾ランプ14(教示手段)に接続されている。以下、メッセージ出力手段の一例としてスピーカ10を例示する。なお、メッセージの出力には、音声の出力のみならず、文字情報の出力などを含んでいてもよい。
このサブ制御基板6は、例えばエラー解除スイッチ4bが操作されたこと或いは払出制御基板4のCPUによって障害が検出されたことを契機として、メッセージ出力手段としてのスピーカ10による音の出力動作(教示動作)の制御を許容するエラー解除ナビゲーションモード(教示動作許容状態)に移行する。
またさらに、このサブ制御基板6は、その後、障害が解消したことが確認されると、このエラー解除スイッチ4bが操作されたことを契機としてこのエラー解除ナビゲーションモードを解除してスピーカ10による音の出力動作を規制する通常モード(教示動作規制状態)に移行する構成となっている。このエラー解除ナビゲーションモードでは、例えば上記各障害を解消に導くための誘導処理(以下「エラー解除ナビゲーション処理」と呼称する)を実行するようになっている。
(2−7.表示制御基板の構成)
このサブ制御基板6は、表示制御基板7に対して、主制御基板2から受け取ったコマンドに基づく表示に係る表示コマンドを送信する。この表示制御基板7は、サブ制御基板6と液晶表示器8との間に設けられており、液晶表示器8による表示動作を制御する表示制御プログラムが動作している。具体的には、この表示制御プログラムは、サブ制御基板6からの表示コマンドに基づいて液晶表示器8にキャラクタなどを演出表示させる。
(2−8.メッセージの出力動作)
ここで本実施形態では、サブ制御基板6が、エラー解除ナビゲーションモードにおいて、払出制御基板4のCPUによって障害が検出されている場合に、エラー解除スイッチ4bが操作されたことを契機としてその障害を解消へ導くための誘導メッセージをスピーカ10によって所定期間にわたり出力させている。
また、サブ制御基板6は、このような場合に誘導メッセージを出力した後、エラー解除ナビゲーションモードにおいて払出制御基板4のCPUによって障害が検出されなくなった場合に、エラー解除スイッチ4bの操作を契機として障害が解消済みであることを示す解消メッセージをスピーカ10に出力させるようにするのが望ましい。
このようにすると、障害への対処後に解消メッセージに接した従業員は、自らの手によって障害を解消させ、パチンコ機1に障害が残存していないことを確実に知ることができる。このため、このパチンコ機1によれば、障害が発生した場合においても、従業員による障害への対処漏れを確実になくし、障害への対処漏れへの従業員の再対処によって遊技者による遊技の中断を防止することで遊技意欲を損なうことを防止して稼働を高めることができる。
また本実施形態では、サブ制御基板6は、遊技中に払出制御基板4のCPUによる障害の検出を契機としてエラー解除ナビゲーションモードに移行した場合、入賞検出器16から入賞信号が出力されたことを契機としてエラー解除ナビゲーションモードを強制的に解除し、通常モードに移行する。
ここで、エラー解除ナビゲーション処理によって出力される誘導メッセージは、例えば(障害1)〜(障害8)のような障害の種類に関する情報を含むのが望ましい。このようにすると、例えば従業員による障害の解消処置が施されたにもかかわらず依然として障害が解消していない場合には、誘導メッセージに含まれる障害の種類に関する情報に応じて、その解消していない障害の種類を特定することができる。
このため、従業員は、その誘導メッセージとして出力されている障害の種類の基づいて、確実にその障害に対処することができる。従って、パチンコ機1は、報知された障害の種類に基づいて適切に対処されるので、障害に対処する際に従業員等の人為的なミスをさらに確実に防止することができる。
また、サブ制御基板6においては、そのCPUがRAMを作業領域として、所定の制御プログラム(以下「サブ制御プログラム」と呼称する)を動作させている。このサブ制御プログラムには、システムモジュール、図柄を変動させる図柄モジュールなどが含まれている。このシステムモジュールは、状態(枠状態)の変化で遷移する状態および、状態の変化に加えて優先順位に従い遷移する状態をRAMなどの記憶手段に記憶しておき、一元管理している。この状態の変化で遷移する状態としては、特別装飾図柄装置の状態、確率装置の状態および警告装置の状態の状態を挙げることができる。
この特別装飾図柄装置の状態の管理としては、特別装飾図柄の待機中や確定画面などの管理を例示することができる。また、確率装置の状態の管理としては、遊技様態が低確率状態、高確率状態(確率変動状態)および、図柄の変動時間が短縮されている状態である変動時間短縮状態(時短状態)であるか否かに関する管理を例示することができる。また、警告装置の状態の管理としては、例えばRAMクリア時の報知、入賞異常、全入賞口不足、全入賞口過多、接続異常、磁気センサ異常の管理を例示することができる。
また、状態の変化に加えて優先順位に従い遷移する状態の管理としては、障害(エラー)を解消に導くためのエラー解除ナビゲーションモードにおける障害発生状態および、払出し状態の管理を挙げることができる。エラー解除ナビゲーションモードにおける障害発生状態の管理では、例えば接続エラー、CR未接続、球切れ、球噛み、計数スイッチエラー、リトライ上限エラーおよびストックを管理している。一方、払出し状態の管理では、球抜き中、ストック中(賞球未払出分の残存)、球切れ中に関する障害情報を管理している。
ここで状態の変化で遷移する状態の管理方法としては、例えば現在の状態、現在の状態の継続時間、次に移行する状態、過去の継続状態を判断する情報、次の状態へ移行する際に発行するコマンドを基に状態の管理および遷移を行っている。サブ制御基板6における状態の管理および遷移は、例えば16msごとの長周期の定常処理において行われる。
一方、状態の変化に加えて優先順位に従い遷移する状態の管理方法として、まずエラー解除ナビゲーションモードの管理においては、例えばエラー解除ナビゲーション処理の有効期間情報、エラー解除ナビゲーションデータの再設定情報、現在の状態、受信コマンドから取得する情報を基に状態の管理および遷移を行う。状態の管理および遷移は、サブ制御基板6が主制御基板2から状態コマンドを受信した時、もしくはエラー解除ナビゲーションコマンドを受信した時に行う。なお、このエラー解除ナビゲーションモードの有効期間情報は、エラー解除ナビゲーションモードの終了時(解除時)にも設定します。
次に状態の変化に加えて優先順位に従い遷移する状態の管理方法として、払出し状態の管理においては、現在の状態、時間経過で終了する状態のための経過時間、受信コマンドから取得する情報、前回の受信コマンドで取得した情報を基に状態の管理および遷移を行う。この状態の管理および遷移は、例えば16msごとの定常処理において行われる。
さらにこのシステムモジュールは、RAMの記憶領域を作業領域として、リセットから定常処理までの処理、例えば2msごとの短周期のタイマ割込み処理、例えば16msごとの長周期処理および、主制御基板2からのコマンド受信処理を実行する。
主制御基板2による遊技動作の制御中、サブ制御基板6は、主制御基板2から送信される指令信号に基づいて演出動作を制御している。例えば主制御基板2にて抽選が行われた結果、演出コマンドが主制御基板2からサブ制御基板6に送信されると、サブ制御基板6はこれを解釈して液晶表示器8による図柄の変動・停止時の表示態様、リーチ演出の有無等を選択する。
またサブ制御基板6は、これに合わせてスピーカ10による音響の演出パターンやランプ12,14による発光装飾の演出パターンを選択し、それぞれのパターンによる演出動作を図柄の表示に連動させながら制御する。なお、始動入賞がなく図柄の変動がない場合も、パチンコ機1の稼働中は一定の演出パターンにしたがって映像や音響出力、発光装飾等による演出動作が制御されている。
(3.パチンコ機1の基本動作)
パチンコ機1は以上のような構成であり、次に図1および図2を参照しつつその基本的な動作例について説明する。
(3−1.払出制御基板4の動作例)
図3は、払出制御基板4におけるコマンド処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、コマンド準備処理、コマンド出力処理およびACK信号待ち処理をそれぞれ区別するために、これらに各々処理種別JOB_NOを設定する。具体的には、例えば「コマンド準備処理」は処理種別JOB_NO=0と設定し、「コマンド出力処理」は処理種別JOB_NO=1と設定し、「ACK信号待ち処理」は処理種別JOB_NO=2と設定するものとする。
まず、ステップS31では、払出制御基板4のCPU(のタイマ機能)においてコマンド送信禁止タイマが「0」であるか否かを判断し、コマンド送信禁止タイマ=「0」以外の場合は処理を終了し、コマンド送信禁止タイマ=0の場合はステップS32に進む。つまり、払出制御基板4は、電源投入からコマンド送信禁止タイマが「0」となるまでの所定期間(例えば2秒間)、払出動作を実行することができないようになっている。次にステップS32では、各処理種別JOB_NOに応じて各処理が実行される(ステップS40,S50,S60)がそれぞれ実行される。
(3−2.コマンド準備処理)
図4は、コマンド準備処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において「枠状態(状態)」とは、払出制御基板4などのパチンコ機1の内部において障害が生じているか否かに関する情報或いは、この情報と併せてその障害の種類を含む情報(エラー情報)をいい、「状態コマンド」とは、この枠状態に関して主制御基板2に伝達するためのコマンドいう。また、「エラー解除ナビゲーションモード」とは、枠状態に応じて検出された障害を解消に導くための誘導処理が実行されている状態をいう。
まずステップS41では、払出制御基板4のCPUによって検出された枠状態に変化があるか否かを判断し、枠状態に変化がなければステップS42に進み、枠状態に変化がなければステップS43に進む。ステップS42では、送信コマンド(例えば1バイト目)として枠状態に対応した状態コマンドを送信バッファにセット(送信予約)してステップS47に進む。そして、このステップS47は処理種別JOB_NOを「1(コマンド出力処理)」に設定する。
一方、ステップS43では、エラー解除ナビゲーションモードへの移行開始か否かを判断し、開始であればステップS44に進み、開始でなければステップS45に進む。ステップS44では、送信コマンド(例えば1バイト目)として枠状態に対応したエラー解除ナビゲーションコマンドを送信バッファにセット(送信予約)し、ステップS47に進む。
一方、ステップS45では、全入賞口不足・過多が発生したか否かを判断し、発生している場合にはステップS46に進み、発生していない場合には処理を中止する。ここで、「全入賞口不足」とは、全入賞口スイッチによる賞球の検出数が賞球コマンドの受信回数より予め設定された数値分少ないという症状の障害である。一方、「全入賞口過多」とは、全入賞口スイッチによる検出回数が賞球コマンドの受信回数より予め設定された数値分多いという症状の障害をいう。ステップS46では、送信コマンド(例えば1バイト目)として全入賞口異常を表す全入賞口異常コマンドを送信バッファにセット(送信予約)し、ステップS47に進む。
(3−3.コマンド出力処理)
図5は、払出制御基板4におけるコマンド出力処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、「書き込み許可フラグ」は、シリアルポートの送信バッファに対する書き込みを許可するか否かを表す識別子であり、具体的には許可されている場合には例えば「1」が設定されており、許可されていない場合には例えば「0」が設定されている。「通信中フラグ」とは、払出制御基板4が主制御基板2との間でシリアル通信中であるか否かを示す識別子であり、具体的には通信中である場合には例えば「1」が設定され、通信中ではない場合は例えば「0」が設定される。
まず、ステップS51では、書き込み許可フラグが「1」であり、かつ、通信中フラグが「0」であるか否かを判断し、書き込み許可フラグが「1」であり、かつ、通信中フラグが「0」である場合にはステップS52に進み、それ以外の場合にはコマンド出力処理を終了する。
ステップS52では、既に送信バッファに送信予約されている送信コマンド(例えば1バイト目)を出力する。次にステップS53では、さらに送信コマンド(2バイト目)として、先ほど送信した送信コマンド(1バイト目)を反転したビット値を出力する。次にステップS54では、処理種別JOB_NOを「2」に設定することで、次の処理が「ACK信号待ち処理」であることに設定される。次にステップS55では、ACK信号の受信待ちのタイムアウト時間を例えば約100msに設定し、コマンド出力処理を終了する。
(3−4.ACK信号の受信待ち処理)
図6は、ACK信号の受信待ち処理の手順例を示すフローチャートである。
まず、ステップS61では、応答信号としてのACK信号の立ち上がりにおいてエッジが検出されたか否かが判断され、検出されていなければステップS62に進み、検出されていればステップS65に進む。ステップS62では、払出制御基板4のCPUがタイムアウト時間(例えば約100ms)を経過したか否かを判断し、経過していればステップS63に進み、経過していなければACK信号待ち処理を終了する。ステップS63では、処理種別JOB_NOを「1(コマンド出力処理)」に設定する。次にステップS64では枠状態として例えば「接続エラー」を設定する。ここで、この「接続エラー」とは、主制御基板2から払出制御基板4へのコマンドの異常に係る障害や、払出制御基板4から主制御基板2へのコマンドの異常に係る障害を示している。
一方、ステップS65では処理種別JOB_NOを「0(コマンド準備処理)」に設定し、ステップS66に進む。ステップS66では枠状態として「接続エラー」をクリアし、ステップS67ではタイムアウト時間=0と設定する。
(4.主制御基板2の動作例)
次に主制御基板2においては、電源投入処理が実行された後に定常処理が実行され、この定常状態ではメインループ処理が実行されている。このメインループ処理では所定の停電信号に関して判定し、この停電信号がONのときは電源遮断時処理に移行する。この停電信号がOFFのときは非当落乱数更新処理に移行する。この非当落乱数更新処理では、例えば当落乱数(大当り判定用乱数)の初期値、変動パターン乱数、リーチ乱数など、当落乱数以外の更新を行い、停電信号の判定処理に戻る。このメインループ処理が実行されている状態では、所定のタイマ割込周期(例えば4ms)ごとにタイマ割込処理が実行される。
このタイマ割込処理においては、スイッチ入力処理、当落乱数更新処理、賞球制御処理、コマンド受信処理、図柄・電動役物制御処理およびコマンド送信処理が実行される。このタイマ割込処理が実行されると、そのタイマ割込処理に含まれるコマンド受信処理やサブコマンド送信処理などが実行される。
スイッチ入力処理では、入賞検出器16によって遊技球の入賞を検出し、入賞信号を検出する処理などを実行している。当落乱数更新処理では、大当り判定用乱数の更新処理を実行している。賞球制御処理では入賞球数計数処理などが実行され、この入賞球数計数処理では、入賞した遊技球の個数を計数している。
コマンド受信処理では、所定の受信バッファに受信したコマンドが存在しているか否かを判断し、コマンドが存在していれば受信バッファより受信コマンドを取得する。ここで、このコマンドとしては、例えば状態コマンドやエラーナビゲーション解除コマンドを挙げることができる。また図柄・電動役物制御処理では、大入賞口の開放制御など遊技の進行に応じた特別図柄や普通図柄の電動役物に係る動作制御を実行する。
また、コマンド送信処理では、図示しない送信バッファに送信予約されたコマンド(状態コマンド、エラー解除ナビゲーションコマンドなど)が存在しているか否かを判断し、送信予約されたコマンドが送信バッファに存在していると、その送信予約されたコマンドの送信を実行する。
(5.サブ制御基板6の動作例)
(5−1.電源投入処理〜長周期処理)
図7は、サブ制御基板6における電源投入処理などの手順の一例を示す制御フローチャートである。
サブ制御基板6に電源の供給が開始されると、まずタイマ割込処理などの割込みが禁止される(ステップS101)。次にサブ制御基板6では、リセットから定常処理までの処理が実行される(ステップS102)。
このリセットから定常処理までの処理では、CPU(中央演算処理部)の初期設定処理、リセットおよび例外処理時のホット・コールドスタート処理およびコールドスタート後のウェイト処理が実行される。このリセットおよび例外処理時のホット・コールドスタート処理は、例えばコールドスタート時のみ実行され、ホット・コールドスタート判定処理、コールドスタート処理およびホットスタート処理を含んでいる。
このホット・コールドスタート判定処理では、サブ制御プログラムが使用するRAMの作業領域の内容からサムチェックを算出し、定常処理ごとに作成したチェックサムと比較し、合致した場合はRAMの内容を信用できると判定する。一方、合致しない場合は、次のバックアップ領域を参照し、バックアップ領域の数だけ同様の処理を繰り返す。
コールドスタート処理は、例えばRAMの全領域のクリア、各デバイスの初期化、RAMクリア信号を指令状態とする処理、各モジュールのコールドスタート初期化処理を含んでいる。一方、ホットスタート処理は、RAMのバックアップ対象外領域のクリア、各デバイスの初期化、RAMクリア信号を指令解除状態とする処理、主制御基板2からの小アンド受信バッファの初期化、各モジュールのホットスタート初期化処理を含んでいる。
次にタイマ割込処理などの割込みが許可される(ステップS103)。ステップS104では、定常処理実行指示フラグがONであるか否かを判断する。この定常処理実行指示フラグは、例えば16msという比較的長周期ごとに処理されるべき定常処理を実行すべきか否かを表しており、例えば実行すべきときにONに設定され、実行すべきでないときにOFFに設定される。このステップS104において定常処理実行指示フラグがONでないときは、このまま定常処理実行指示フラグがONとなるまで待ち処理(ループ処理)を実行し、定常処理実行指示フラグがOFFになるとステップS105に進む。次にステップS105では、この定常処理実行指示フラグをOFFに設定する。
次にステップS106では、まず、定常処理実行中フラグをONに設定する。この定常処理実行中フラグは、例えば16msごとに処理すべき定常処理が実行されている状態であるか否かを表すフラグである。この定常処理実行指示フラグは、例えば16msごとの定常処理が実行中である時は例えばONと設定され、実行中でない場合は例えばOFFと設定される。次にステップS107では、例えば16msごとの長周期の定常処理が実行される。次にステップS108では、定常処理実行中フラグがOFFと設定される。
この定常処理では、例えば16msのタイマ判定処理、ウォッチドッグタイマのクリア処理、ノイズ対策用リフレッシュ処理、A/D変換処理、シリアル出力処理、CPUポート出力処理、液晶表示基板へのRAMクリア信号制御処理、主制御基板2からの受信コマンド解析処理、演出関連コマンドの欠落判定処理および整合判定処理、受信コマンドに対する各種設定処理および状態遷移処理、磁気センサ処理、エラー解除ナビゲーションコマンドに対する状態遷移処理、払出し状態(枠装飾LED)の状態遷移処理、定期的なモジュール呼び出し処理、有効コマンド送出処理を実行している。
これらの各処理について概説すると、まず16msのタイマ判定処理は、2msごとに発生するタイマ割込み処理で管理された定常処理実行指示フラグが「ON」となっているか否かを検出することで16ms周期を計測している。この定常処理実行指示フラグは、16msを計測するタイマの計測開始の起因となる情報を表しており、起因となる情報が検出された場合には直ちにクリアされるようになっている。
ウォッチドッグタイマのクリア処理は、定期的にウォッチドッグタイマをクリアする処理を実行する。ここで、使用するウォッチドッグタイマとしては、サブ制御基板6に内蔵していても良いし、サブ制御基板6とは別体に外部に設けられていても良い。ノイズ対策用リフレッシュ処理は、ノイズの影響により、CPU自身も含めた各デバイスの設定値が異常な状態となることで動作に異常を来すことがないように定期的なリフレッシュ(設定値の再設定)が必要であると判断した場合にはその再設定を実行する処理である。
A/D変換処理は、スピーカ10を用いた音声出力に際して操作される、スピーカ10の音量を調整するためのマスタボリュームの抵抗値の状態を入力することで、このボリュームの抵抗値を所定のしきい値で区切って5段階で表すデータ変換処理である。シリアル出力処理は、CPU内蔵のクロック同期型シリアルI/Oからシリアルデータを出力する。このサブ制御基板6が出力するデータは、主としてパネル装飾ランプ12を点灯などさせるためのデータである。送信バッファに送信予約されたコマンドをシリアルデータとして送信する処理である。CPUポート出力処理は、このシリアル出力処理以外の出力、例えば枠装飾ランプ14などの点灯などを制御するためのデータを出力する。
表示制御基板7へのRAMクリア信号制御処理では、まず、表示制御基板7が出力しているべき正常動作中であることを示す所定の信号を周期的にサンプリングする。そしてこのRAMクリア信号制御処理では、この判定信号のサンプリング結果が予め設定された比較対象値と異なる場合、表示制御プログラムが正常に動作していないと判断し、サブ制御基板6が表示制御基板7に対してRAMクリア信号を出力する。この表示制御基板7は、このRAMクリア信号を受信するとリセット処理を実行し、正常に動作すべく復帰する。
主制御基板2からの受信コマンド解析処理では、コマンド受信処理にて主制御基板2から受信したコマンドの判定を行う。サブ制御基板6が受信するコマンドとしては、遊技の進行に伴う演出動作を制御する指示を行うための演出関連コマンド(演出コマンド)、状態コマンド、エラー解除ナビゲーションコマンドを例示することができる。このコマンドの判定では、受信したコマンドが有効であると判断したときはこの有効なコマンドを採用し、無効なコマンドであると判断したときはこのコマンドを破棄する。また演出関連コマンドの欠落判定処理および整合性判定処理では、演出開始から演出終了までの演出関連コマンドに関して、これらの受信順序が正しいかどうか、欠落していないか否かおよび、整合性は保たれているか否かを判定する。
受信コマンドに対する各種設定および状態遷移処理は、受信したコマンドに対してシステムモジュールで必要とするRAMの作業領域の設定およびシステムジュールで管理する状態の遷移を行う。これらの状態遷移には、パチンコ機1の機種ごとの設定および状態遷移と、枠共通の設定および状態遷移を含んでいる。機種ごとの設定および状態遷移処理は、遊技盤(パネル)に関する設定および状態の遷移や、演出関連コマンドに追加する演出振り分けコマンドの生成(いわゆる「副変動」、「サブ変動」と呼ばれるもの)など機種ごとの仕様に応じた設定および状態の遷移を行うものである。
次にエラー解除ナビゲーションコマンドに対する状態遷移処理では、まず、サブ制御基板6が主制御基板2から状態コマンドおよびエラー解除ナビゲーションコマンドをそれぞれ受信するたびに、各々の対象となるビットの状態を記憶する。そして、このエラー解除ナビゲーションコマンドに対する状態遷移処理では、これら各コマンドを受信したときは、記憶した複数の状態を優先順位に従って判定し、教示すべき障害を決定する。エラー解除ナビゲーションモードが有効である場合は、その状態に応じた障害の解消に至るまでのエラー解除ナビゲーションを音声で出力する。
ここでエラー解除ナビゲーションコマンドは、例えば「010XXX00」の8ビットのデータであり、そのLSBからMSBに桁が上がるにつれて、各ビットにそれぞれビット0〜ビット7と名称を付けると、各ビットが「0」と設定されることで障害が発生していないことを表す一方、各ビットが「1」と設定されることで次のような障害が発生していることを表している。
ビット7〜ビット5:エラー解除ナビゲーションコマンドを示す識別子(「010」)
ビット4:リトライ上限エラーの状態
ビット3:計数スイッチのエラーの状態
ビット2:球噛みの状態
ビット1:CR未接続の状態
ビット0:接続異常(接続エラー)の状態
なお、「リトライ上限エラー」は、不正行為による払出動作のリトライ発生を検知した回数が所定の上限値に到達したことによるエラーを表しており、「計数スイッチエラー」は、実球カウント用の計数スイッチの移動、故障を検知したことによるエラーを表している。また「CR未接続」は、カードリーダが接続されていないことを表しており、「接続異常」は、払出制御基板4と主制御基板2との接続に異常が生じている状態を表している。
また次に払出し状態の状態遷移処理は、サブ制御基板6が状態コマンドを受信するたびに対象となるビットの状態を記憶する。記憶した状態に基づいて所定の優先順位に従って、現在の払出し状態を遷移する。状態コマンドは、例えば「001XXXXX」という8ビットのデータであり、そのLSBからMSBに桁が上がるにつれて、各ビットにそれぞれビット0〜ビット7と名称を付けると、各ビットが「0」と設定されることで障害が発生していないことを表わす一方、各ビットが「1」と設定されることで次のような障害が発生していることを表している。
ビット7〜ビット5:状態コマンドを示す識別子(「001」)
ビット4:未使用
ビット3:未使用
ビット2:球抜き中の状態
ビット1:ストック中の状態(賞球未払出分の残存状態)
ビット0:球切れ状態
なお、「球抜き中」は、球抜き動作を実行中である状態を表している。また「ストック中」は、賞球の払出し残数が所定の設定数に達した状態を表しており、「球切れ」は、払い出すべき遊技球が不足しており賞球の払出しを行うことができない状態を表している。
ここで、これらエラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドは、それぞれ各ビットにおいて自己のビットよりも優先順位の高いビットが「0」である場合に自己のビットが「0」から「1」になったときは、予め設定された優先順位に従って状態遷移が行われる。また、これらエラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドは、それぞれ自己のビットよりも優先順位が高いビットが「1」から「0」となった場合に自己のビットが「1」であるときは、予め設定された優先順位に従って状態遷移が行われる。なお、ここでいう「状態遷移」とは、その状態が正常であればサブ制御基板6が通常モードからエラー解除ナビゲーションモードへ移行することをいい、その状態が障害発生中であればその障害を解消するためにサブ制御基板6が通常モードからエラー解除ナビゲーションモードへ移行することをいう。
この優先順位の判定は、例えばエラー解除ナビゲーションコマンドを受信した時を基準として実施する。また、この優先順位としては、以下のような順序を例示することができる。なお、番号の若い方(上側)の状態が、優先順位を高く設定しているものとする。この優先順位は、必要に応じて所望の順位となるように変更可能である。
1.接続エラーの状態
2.CR未接続の状態
3.球切れの状態
4.球噛みの状態
5.計数スイッチエラーの状態
6.リトライ上限エラーの状態
7.ストック中の状態
8.正常
このように各状態について優先順位を設定することができると、遊技に重大な支障を生ずる障害について優先順位を高く設定しておけば、そのような障害を優先的に対処して解消することができる。
定期的なモジュール呼び出し処理は、システムモジュールなどの各モジュールを定期的に呼び出して実行する処理である。また有効コマンド送出処理は、送信予約されているコマンドのうち有効なコマンドを各モジュールに渡したり、表示制御基板7に送出する処理である。
これらの定常処理が終了すると、次に定常処理実行中フラグをOFFとした後、ステップS104に戻り、このステップS104においてループ処理を繰り返す。このように割込み許可(ステップS103)がされた後においては、例えばこのような16msよりも短周期(例えば2msごと)に実行される短周期のタイマ割込み処理が実行される。
(5−2.短周期のタイマ割込処理)
図8は、サブ制御基板6における短周期のタイマ割込処理の手順の一例を示す制御フローチャートである。
まず、タイマ割込処理が実行され(ステップS111)、このタイマ割込処理は、センサの履歴作成処理、タイマ管理処理および作業領域のバックアップ処理を含んでいる。センサの履歴作成処理では、例えば液晶表示器8の表示に関係するウォッチドックタイマ信号(LCDRUN信号)の検出結果に関する履歴を作成する処理を実行する。
タイマ管理処理では、例えば2msごとに発生するタイマ割込みで16msタイマの起因となる情報(定常処理実行指示フラグ)管理している。サブ制御基板6における定常処理では、この定常処理実行指示フラグがONであることを検出したことを契機として、16msの周期でその処理を開始している。具体的には、このタイマ管理処理では、2msごとに定期的にカウントするタイマにより8回カウントすることで16msを計時する管理を実行する。つまり、このタイマ管理処理では、2msをカウントするタイマによってあたかも16msのタイマのように機能させているのである。
また、作業領域のバックアップ処理では、サブ制御基板6のCPUの制御によってサブ制御プログラム(システムモジュール等のモジュール群)が使用している作業領域をバックアップする処理を実行する。この作業領域のバックアップ処理では、各モジュールが使用する作業領域をバックアップの必要がない領域と、バックアップの必要がある領域とに切り分けて処理を実行している。
このうちバックアップの必要な領域については、チェックサムの算出とバックアップ領域への転送が行われるようになっている。ここで、バックアップされる領域としては、例えば16msの定常処理で更新する作業領域(ワーク)であり、その作業領域の情報に仮に不具合が生じた場合には、バックアップ済みの情報から復旧することで、演出動作を回復させることができる。
次にステップS112では、例えば16ms経過したか否かを判断し、経過していればステップS113に進み、経過していなければ短周期のタイマ割込処理の実行を中止する。このステップS113では、定常処理実行指示フラグをONに設定する。ここで、この定常処理実行指示フラグは、例えば16msごとに処理すべき所定の処理が実行されるべきときにONに設定される。次にステップS114では、定常処理実行中フラグがONであるか否かを判断し、ONである場合はこの短周期のタイマ割込処理の実行を中止し、OFFである場合はステップS115に進む。このステップS115では作業領域のバックアップを行う。つまり、この作業領域のバックアップは、例えば16msごとに実行されるようになるのである。このような作業領域のバックアップが実行されると、短周期のタイマ割込処理の実行を中止して戻る。
ところで、各基板間で送受信されるコマンドとしては、状態コマンドやエラー解除ナビゲーションコマンドを挙げることができる。
この状態コマンドは、例えば状態の変化に連動して情報を払出制御基板4から主制御基板2に対して送信するためのコマンドであり、例えば障害が生じて状態が異常になれば異常である旨の情報を、障害が解消して状態が正常になれば正常である旨の情報を送信するためのコマンドである。なお、サブ制御基板6は、主制御基板2を介して状態コマンドを受信したことを契機として即座にエラー解除ナビゲーションモードに移行するのではなく、まず、この状態コマンドに連動して枠装飾ランプ14を点灯させたり或いは消灯させている。
ここで、このサブ制御基板6において、障害が発生するたびに誘導メッセージを出力する処理を逐一実行する構成とする代わりに、敢えてまず、このようなエラー解除ナビゲーションモードに移行させる構成としたのは、誘導メッセージの出力動作を許容すべき状態と規制すべき状態とを明確に区別することで、仮に障害が発生していてもその障害が遊技動作に支障が出ない程度の軽微な障害である場合には遊技者による遊技の妨げとならないように誘導メッセージの出力を規制することができるようにしたためである。ここでいう軽微な障害とは、従業員などによる対処などを経なくとも遊技に支障がない不具合或いは、従業員などによる対処を経なくとも自然に復旧する可能性のある不具合をいい、この軽微な障害の具体例としては、球切れの状態やストック中の状態を挙げることができる。。
一方、エラー解除ナビゲーションコマンドは、サブ制御基板6を通常モードからエラー解除ナビゲーションモードに移行させるためのコマンドであり、例えば従業員がエラー解除スイッチ4bを操作したことを契機として払出制御基板4が主制御基板2を経由してサブ制御基板6に対して出力するコマンドである。このエラー解除ナビゲーションコマンドを送信する際には、状態コマンドも併せて送信するようになっているが、そのエラー解除ナビゲーションコマンドの送信タイミングは、状態コマンドの送信タイミングの直後である。
ここで、サブ制御基板6は、エラー解除ナビゲーションコマンドを受信したことを契機として、通常モードからエラー解除ナビゲーションモードへ移行する。このとき主制御基板2はエラー解除ナビゲーションコマンドを送信する直前に状態コマンドをサブ制御基板6に対して送信するため、例えばノイズの影響により既に送信済みの状態コマンドが改変され、サブ制御基板6が、この改変された既に送信済みの状態コマンドに基づいて誤った誘導メッセージの出力動作を制御しないようになる。したがってこのサブ制御基板6は、エラー解除ナビゲーションコマンドの送信時期に近い時期に受信した状態コマンドに対応した誘導メッセージの出力動作を制御することができる。
このサブ制御基板6は、このエラー解除ナビゲーションコマンドを受信したことを契機として、エラー解除ナビゲーションモードに移行する構成となっている。サブ制御基板6がエラー解除ナビゲーションモードに移行すると、サブ制御基板6は、障害(エラー)を解消するための誘導処理(以下「エラー解除ナビゲーション処理」と呼称する)が実行される。このエラー解除ナビゲーション処理では、生じている障害に応じてその解消に至るように、例えばサブ制御基板6が音声の出力、文字情報の出力を実行させており、本実施形態では、メッセージとして、例えば誘導メッセージや解消メッセージの出力が実行される。
ここで、このエラー解除ナビゲーションモードを解除して通常モードに戻るための解除条件としては、例えばサブ制御基板6が受信したエラー解除ナビゲーションコマンドと状態コマンドの内容が「正常である旨の情報」を含み、かつ、遊技球の入賞に応じて入賞コマンド(入賞信号)が出力されたことを挙げることをできる。
より具体的には、これら状態コマンドやエラー解除ナビゲーションコマンドは、次のような情報である。
まず、状態コマンドは、例えば電源投入時、枠状態の変化時、エラー解除スイッチ4bの操作時において、エラー解除ナビゲーションモードに移行開始したときに払出制御基板4から主制御基板2に対して送信される。この枠状態の変化時とは、払出制御基板4のCPUによって枠状態の変化が検出されたことを表している。一方、エラー解除ナビゲーションコマンドは、エラー解除ナビゲーションモードに移行開始するために、払出制御基板4から主制御基板2に対して送信される。
割込処理としては、このような短周期のタイマ割込処理のみならず、所定の割込周期ごとに、主制御基板2からのコマンド受信処理やコマンド受信終了処理が実行される場合もある。
まず、主制御基板2からのコマンド受信処理は、主制御基板2が出力しているライト信号(WR信号)の立ち上がりエッジを検出することで処理を開始する。ここで、サブ制御基板6においては、このライト信号以外にもセレクト信号(SEL信号)を用いており、このコマンド受信処理を開始するにはライト信号の立ち上がりエッジの存在のみならず、このセレクト信号が例えばHighレベルである必要がある。つまり、サブ制御基板6では、ライト信号の立ち上がりが検出されても、セレクト信号がLowレベルである場合にはコマンド受信処理が開始されないようになっている。
このようにサブ制御基板6は、ライト信号のみならずセレクト信号も用いてコマンド受信処理を開始していることにより、ノイズの影響によりライト信号に立ち上がりエッジが発生してしまうことを契機として誤ってコマンド受信処理が開始されてしまうことがなくなる。
またサブ制御基板6は、これらライト信号とセレクト信号と受信コマンドデータ(以下単に「受信コマンド」と呼称する)を入力する時は、例えば1μs以上の間隔をあけて2度読みを行うのが望ましい。さらに2度読みは入力結果が一致するまで実行する。このようにすると、サブ制御基板6周辺で生じたノイズの影響を受けてこれらの信号にビット落ちが生じないようにすることができる。
このコマンド受信処理では、受信コマンドを、例えば4ニブル(2バイト)ずつ受信してコマンドバッファに格納する。このコマンドバッファでは、例えば1パケットを4バイトとして32パケット分のリングバッファとしている。このようにリングバッファとして使用するため、受信コマンドをリングバッファに格納する際には、格納する各受信コマンドを区別するために受信コマンドを格納するたびに書き込みカウンタを更新して、各受信コマンドを管理している。
このようにリングバッファを1パケット4バイトとするのは、コマンド受信割込み処理の負荷を軽減してその処理時間を短くするためである。また、リングバッファを32パケットとするのは、次のような理由によるものである。すなわち、主制御基板2が例えば4msごとの定常処理において、例えば1パケット4ニブル(2バイト)として最大4パケット送信してくることから、サブ制御基板6のサブ制御プログラムに含まれるシステムモジュールは、16msの定常処理でコマンド解析処理を実行すると、少なくとも16パケット分受信することになる。このため、サブ制御基板6では、少々の余裕を見込んで32パケットのリングバッファを用意しているのである。なお、このリングバッファは、実質的な有効バッファは31パケットとなっている。
このようなコマンド受信処理の後には、主制御基板2からのコマンド受信終了処理が実行される。このコマンド受信終了処理では、主制御基板2からのセレクト信号の立ち下がりエッジを検出することで、処理を開始する。このときライト信号は例えばLowレベルではなくてならないので、ライト信号がHighレベルのときはコマンド受信終了処理を開始しないようになっている。またサブ制御基板6がライト信号とセレクト信号を主制御基板2から入力される際には、ノイズ対策として1μs以上の間隔をあけて2度読みを行う。この2度読みは入力結果が一致するまで行う。このコマンド受信終了処理では、1パケット分の受信コマンドの受信を行えない場合にはこの受信コマンドを破棄するようになっている。
(6.各基板間におけるコマンド送受信処理)
パチンコ機1の各基板の動作例は以上のようであり、次に本実施形態において特徴的な各基板間におけるコマンドの送受信の手順の一例を説明する。
(6−1.障害発生)
まず、このパチンコ機1は、遊技中においては主制御基板2が遊技動作を制御しており、サブ制御基板6は通常モードで演出動作を制御している。また、払出制御基板4では、遊技の進行に伴い。このパチンコ機1において、例えば遊技球の払出動作に関して障害が発生すると、障害検出手段としての払出制御基板4のCPUがその障害を検出するとともに、その障害に関する情報をRAMに記憶しておく。そしてこの払出制御基板4のCPUは、主制御基板2に対して、この障害に関する状態コマンドを送信する。なお払出制御基板4は、障害検出を契機としてLED4aを点灯させている。この主制御基板2は、この状態コマンドを受信し、さらに受信したこの状態コマンドをサブ制御基板6に対して送信する。サブ制御基板6は、主制御基板2からこの状態コマンドを受信すると、ランプ中継基板34を制御して例えば枠装飾ランプ14を点滅させる。
(6−2.障害対応)
次に、例えば遊技中の遊技者は遊技球の払出し状態に不具合が生じていると感じ、ホールの従業員を呼び出す。呼び出された従業員は、障害に対応するためにパチンコ機1の裏面側を開放し、障害の生じた箇所や原因等を確認する。なお、このような不具合の発見は、遊技者自身が遊技中に気付いた場合のみならず、所定の報知によって従業員が気付いた場合であっても良い。ここで本実施形態では、パチンコ機1の裏面側に払出制御基板4が配設されており、この払出制御基板4に障害発生時に点灯するLED4aが設けられている。
LED4aは、障害が発生すると点灯しており、ホールの従業員は、このLED4aの点灯を確認してエラー解除スイッチ4bを操作する。このようにエラー解除スイッチ4bが操作されると、まず払出制御基板4はLED4aを消灯するとともに、払出制御基板4のCPUは、例えばサブ制御基板6を通常モードからエラー解除ナビゲーションモードに移行させる指示を行うためのエラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドを、主制御基板2に対して送信する。主制御基板2は、エラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドを受信すると、サブ制御基板6に対してこれらエラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドを送信する。
(6−3.エラー解除ナビゲーションモードへの移行)
サブ制御基板6は、このエラー解除ナビゲーションコマンドを受信すると、この信号受信を契機としてエラー解除ナビゲーションモードに移行する。このエラー解除ナビゲーションコマンドには、所定のビットに生じている障害の種類に関する情報が含められており、サブ制御基板6では、このエラー解除ナビゲーションコマンドを解析することで、これらの各ビットに含められた情報から障害の種類を特定することができる。
(6−4.メッセージの出力)
また、このサブ制御基板6では、各障害に対応した誘導メッセージや、障害が解消した旨を示す解消メッセージを管理しており、生じている障害に対応じて誘導メッセージを出力したり解消メッセージを出力するためのコマンドをスピーカ10(メッセージ出力手段)や枠装飾ランプ14(教示手段)などに対して送信する。このようにコマンドが送信されたスピーカ10などでは、このコマンドに基づいて誘導メッセージなどを出力するのである。このようにパチンコ機1では、従業員によってエラー解除スイッチ4bが操作されたことを契機として障害を解消へ導くための誘導メッセージを所定期間にわたり出力しており、その誘導メッセージに接した従業員は、その障害を取り除くべく対処を行うことができる。
そして、障害に対する対処が一通り完了したものと従業員が判断すると、エラー解除スイッチ4bを再度操作する。このようにエラー解除スイッチ4bが再度操作されると、払出制御基板4のCPUは、再度エラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドを主制御基板2を経由してサブ制御基板6に対して送信する。ここで、再度送信されるエラー解除ナビゲーションコマンドは、サブ制御基板6をエラー解除ナビゲーションモードから通常モードに移行させる指示を行うためのコマンドである。このようにエラー解除ナビゲーションコマンドおよび状態コマンドが再送されると、先に送信されたこれらのコマンドがそれぞれ上書きされる。
このとき、障害(エラー)が解消していると、払出制御基板4のCPUは枠状態を正常状態としていることから、主制御基板2を経由して払出制御基板4のCPUからサブ制御基板6に送信された状態コマンドの内容が正常状態を示している。このため、サブ制御基板6は、スピーカ10によって、例えば「正常になりました」という解消メッセージを遊技機外部に向けて出力させる。このとき併せてサブ制御基板6は、エラー解除ナビゲーションモードを解除して通常モードに移行する。
一方、障害が解消していないと、払出制御基板4のCPUは枠状態を異常状態としていることから、主制御基板2を経由して払出制御基板4のCPUからサブ制御基板6に送信された状態コマンドの内容が異常状態を示している。このため、サブ制御基板6は、スピーカ10によって誘導メッセージを遊技機外部に向けて出力させる。このときサブ制御基板6は、障害が生じ続けていることからエラー解除ナビゲーションモードを解除せず、このままエラー解除ナビゲーションモードを継続する。
(6−5.メッセージの内容)
誘導メッセージ(1)〜(7)および解消メッセージ(8)の内容として好ましい例を以下に挙げる。なお各メッセージの具体的な内容は、上記(障害1〜7,8)の欄で述べた対処方法にそれぞれ対応している。また、ここでは各メッセージが音声情報として表されるものとしている。
誘導メッセージ(1):「主制御基板のケーブルを確認してください。」、「払出制御基板のケーブルを確認してください。」
誘導メッセージ(2):「カードユニットとの接続を確認してください。」
誘導メッセージ(3):「球タンクを確認してください。」、「玉留めレバーを確認してください。」、「賞球払出装置を確認してください。」
誘導メッセージ(4):「賞球払出装置(賞球ユニット)を確認してください。」
誘導メッセージ(5):「賞球払出装置を確認してください。」、「払出制御基板のケーブルを確認してください。」
誘導メッセージ(6):「賞球払出装置を確認してください。」、「払出制御基板のケーブルを確認してください。」
誘導メッセージ(7):「払出ストックがあります。」
解消メッセージ(8):「異常ありません。」
上記いずれかの誘導メッセージを選択すると、サブ制御基板6のCPUは選択した誘導メッセージをスピーカ10から音声出力させる。これにより、従業員等は障害への対処方法をその場ですみやかに認識することができ、あらためて取扱説明書等を調べなくとも故障原因の特定が速やかにでき、迅速な復旧作業を行うことができる。このため、遊技中の顧客を長時間待たせることなく遊技可能な状態に復帰させることができるので、客サービスの向上をも図ることができる。
(6−6.サービス球の提供)
例えばこのようなメッセージを聞いたホール従業員は、障害に対処してその後にパチンコ機1の裏面側を閉じる。さらに、従業員は、遊技者による遊技が中断してしまったことに対するお詫びとして、ガラス扉を開いて入賞口に遊技球を入球させるサービス(いわゆるサービス球)を提供することを慣習的に行っている。
(6−7.エラー解除ナビゲーションモードの強制解除)
ここで、例えば発生した障害への対応した従業員が、その障害への対処を試みたものの障害への対処が不適切であった場合を想定してみる。まず、本実施形態におけるパチンコ機1は、例えば従業員が既に障害が解消済みと勘違いしてしまい障害が解消していないにもかかわらず遊技者に引き渡されてしまっており、例えば遊技者による遊技中となっている。
ここでこのパチンコ機1は、払出制御基板4のCPUによる障害の検出を契機としてサブ制御基板6が通常モードからエラー解除ナビゲーションモードに移行することから、メッセージの出力動作を許容している。
このようなことから、このパチンコ機1では、本来障害が解消しているべきであったのにもかかわらず解消していなかった場合には、一見すると、払出制御基板4のCPUによる障害の検出を契機として、遊技中に突然、誘導メッセージを出力してしまうようにも思える。また同様にこのパチンコ機1では、従業員の適切な処置により障害が解消している場合においても、一見すると、払出制御基板4のCPUによって障害が生じなくなったことが検出されたことを契機として、遊技中に突然、解消メッセージが出力されてしまうようにも思える。
しかしながら本実施形態では、サブ制御基板6がこのようにエラー解除ナビゲーションモードに移行していても、入賞検出器16から入賞信号が出力されたことを契機として、主制御基板2は、このエラー解除ナビゲーションモードを解除させる指示を行うためのエラー解除ナビゲーションコマンドをサブ制御基板6に対して送信している。このエラー解除ナビゲーションコマンドを受信したサブ制御基板6は、エラー解除ナビゲーションモードから通常モードに移行し、メッセージの出力動作が許容された状態からその出力動作が規制される状態に移行しているのである。ここで、このような契機の具体例としては、入賞検出器16が検出した入賞信号を受け取った主制御基板2がサブ制御基板6に対して入賞音コマンド或いは演出コマンドを出力したことを挙げることができる。この入賞音コマンドは、例えば始動入賞口に入賞した場合に入賞検出器16が出力する入賞信号である。
(7.本発明の実施形態の有用性についての言及)
本実施形態によれば、サブ制御基板6がこのエラー解除ナビゲーションコマンドを受信することにより通常モードに移行することでスピーカ10などによるメッセージの出力動作が規制されるため、遊技者の遊技中に、突然、メッセージが出力されないようになる。このためこのパチンコ機1では、突然のメッセージの出力によって遊技者の遊技を妨げないことから遊技意欲を維持させることができるとともに遊技機の稼働をより高めることができる。
(8.その他の実施形態についての言及)
以上は一実施形態についての説明であるが、本発明の実施の形態がこれに制約されることはない。以下に、その他の実施形態についていくつか例を挙げて言及する。
上記実施形態では、主制御基板2は、遊技球が始動入賞するごとにサブ制御基板6に対して図柄の変動に関する演出表示に係る演出コマンドを出力している。上記実施形態において例示した演出コマンドの出力を契機としてエラー解除ナビゲーションモードを解除する方法では、例えば保留中の遊技球の消化によってエラー解除ナビゲーションモードが解除されるようになっている。このため上記実施形態では、遊技球の保留数分を超えてから出力される演出コマンドをサブ制御基板6が受信した時にエラー解除ナビゲーションモードを解除する構成としても良い。具体的には、遊技球の保留上限値が4個である場合には、例えば5個目の遊技球の消化を契機としてエラー解除ナビゲーションモードを解除するようにする。
上記の実施形態では、障害として払出制御基板4による遊技球の払出動作に係る障害を例示したがこれに限られず、払出制御基板4におけるその他の障害や、払出制御基板4以外の基板に生じた障害或いは、パチンコ機1,1aにおける払出制御基板4等の基板以外の部分に生じた障害に対応させても良いことはいうまでもない。
なお、上記実施形態におけるLED4aは、例えば上記(障害1〜8)のいずれかが発生しているか否かを点灯したり消灯することで出力する発光体である代わりに、これらの各障害をそれぞれ数値で表示する7セグメントLEDであってもよい。
パチンコ機の内部(背面側)の構成を概略的に示す背面図である。 パチンコ機の電気的な構成例を概略的に示したブロック図である。 払出制御基板におけるコマンド処理の手順の一例を示すフローチャートである。 払出制御基板におけるコマンド準備処理の手順の一例を示すフローチャートである。 払出制御基板におけるコマンド出力処理の手順の一例を示すフローチャートである。 払出制御基板におけるACK信号の受信待ち処理の手順例を示すフローチャートである。 サブ制御基板における電源投入処理などの手順の一例を示す制御フローチャートである。 サブ制御基板における短周期のタイマ割込処理の手順の一例を示す制御フローチャートである。
符号の説明
1 パチンコ機(遊技機)
2 主制御基板(遊技制御基板)
4 払出制御基板
4a LED(教示手段)
4b 操作スイッチ(操作手段)
6 サブ制御基板(メッセージ出力制御手段)
8 液晶表示器(メッセージ出力手段)
10 スピーカ(メッセージ出力手段)
14 枠装飾ランプ(教示手段)
16 入賞検出器

Claims (1)

  1. 遊技球の入賞を検出して入賞信号を出力する入賞検出器と、
    遊技動作を制御するとともに、前記入賞検出器からの前記入賞信号に基づいて前記遊技球の払出しを指示するための賞球信号を出力する遊技制御基板と、
    前記遊技制御基板から前記賞球信号を受け取ると、前記賞球信号に応じて前記遊技球の払出動作を制御する払出制御基板と、
    前記障害が生じていることを遊技機外部に向けて報知する報知手段と、
    所定の操作によって前記報知手段による報知動作を開始させる操作手段とを具備することを特徴とする遊技機。
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