JP2007095384A - 燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電部とインターコネクタ間の抵抗を小さくできる燃料電池セル及び燃料電池を提供する。
【解決手段】内部をガスが流通する多孔質支持体33a上に、電極33b、33dにより固体電解質33cを挟持してなる発電部36を設け、該発電部36と対向する位置の多孔質支持体33a上に、インターコネクタ33eを設けてなる燃料電池セル33であって、多孔質支持体33eに、発電部36側からインターコネクタ33e側に貫通する貫通導体37を設けてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池セル及び燃料電池に関し、特に内部をガスが流通する多孔質支持体上に、電極により固体電解質を挟持してなる発電部を設け、該発電部と対向する位置の多孔質支持体上に、インターコネクタを設けてなる燃料電池セル及び燃料電池に関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
従来の燃料電池に用いられる燃料電池セルは、多孔質な導電性支持基板の一方側主面に多孔質な内側電極、緻密質な固体電解質、多孔質な外側電極を順次積層して発電部を形成し、他方側主面には緻密質なインターコネクタを設けて構成されている。導電性支持基板には複数のガス通路が形成されている。
一方の燃料電池セルと他方の燃料電池セルとの電気的接続は、一方の燃料電池セルの内側電極を、導電性支持基板に設けられたインターコネクタ、集電部材を介して、他方の燃料電池セルの外側電極に電気的に接続することにより行われていた(例えば特許文献1参照)。
このような燃料電池セルでは、一方の燃料電池セルの発電部で発電した電流は、他方の燃料電池セルのインターコネクタ、多孔質な導電性支持基板を介して、他方の燃料電池セルの発電部に流れる。このような多孔質な導電性支持基板を構成する材料としては、内部改質を行うことができる等の理由で、Ni及び/又はNiO、及び熱膨張係数調整材としてのセラミック材料が使用されている。
特開平2004−234969号公報
しかしながら、上記従来の燃料電池セルでは、一方の燃料電池セルの発電部で発電した電流は、他方の燃料電池セルのインターコネクタ、多孔質な導電性支持基板を介して、他方の燃料電池セルの発電部に流れるため、電流は導電性支持基板を通過するが、この導電性支持基板は多孔質であり、またセラミック材料を含有しているため導電性が未だ低く、発電部とインターコネクタ間の抵抗が大きくなり、発電性能が未だ低いという問題があった。
本発明は、発電部とインターコネクタ間の抵抗を小さくできる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池セルは、内部をガスが流通する多孔質支持体上に、電極により固体電解質を挟持してなる発電部を設け、該発電部と対向する位置の前記多孔質支持体上に、インターコネクタを設けてなる燃料電池セルであって、前記多孔質支持体に、前記発電部側から前記インターコネクタ側に貫通する貫通導体を設けてなることを特徴とする。
このような燃料電池セルでは、発電部側からインターコネクタ側間に貫通導体を設け、この貫通導体により、発電部の電極と、この発電部と支持体を介して対向する位置に形成されたインターコネクタとを貫通導体により電気的に接続することができ、多孔質支持体よりも導電性の良好な貫通導体を用いることにより、発電部とインターコネクタ間の抵抗を小さくすることができる。
また、多孔質支持体を、絶縁性材料、例えば、絶縁性セラミックス等を用いて形成すると、安価なセラミック材料を選択することができ、支持体材料としてNi及び/又はNiOを用いた場合よりも、支持体材料のコストを低下させることができ、燃料電池セルの低コスト化を促進することができる。また、このような絶縁性セラミックスを支持体材料として用いた場合にも、発電部の電極と、この発電部と支持体を介して対向する位置に形成されたインターコネクタとを貫通導体により電気的に最短距離で接続することができるため、発電部とインターコネクタ間の抵抗を小さくすることができる。
また、本発明の燃料電池セルは、前記多孔質支持体に改質触媒材料を分散含有していることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、例えば、改質器中で改質しきれない炭化水素ガス(都市ガスの一部)を含む燃料ガスが、多孔質支持体中を通過する場合であっても、炭化水素ガスを多孔質支持体中の改質触媒材料により水素ガスに内部改質することができる。
さらに、本発明の燃料電池セルは、前記多孔質支持体は内部にガス通路を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池セルは、前記多孔質支持体が平板状であり、該多孔質支持体の一方側主面に前記発電部が設けられ、他方側主面に前記インターコネクタが設けられていることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、多孔質支持体の厚み方向に貫通導体が設けられ、電流経路も最短距離となり、燃料電池セルの抵抗をさらに小さくすることができる。
本発明の燃料電池は、収納容器内に、上記燃料電池セルを複数収容してなることを特徴とする。このような燃料電池では、上記したように、燃料電池セル内の抵抗を小さくすることができるため、燃料電池セルを多数直列に接続しても抵抗が小さく、燃料電池としての発電効率を向上することができる。また、燃料電池セルの大部分を占める支持体の原料コストを低減できるため、燃料電池コストを低減できる。
本発明の多孔質支持体は、導電性であっても良いし、半導体であっても良いし、絶縁性であっても良い。多孔質支持体が導電性、半導体の場合には、貫通導体としては、多孔質支持体よりも高い導電率(抵抗が低い)材料を用いることができる。また、貫通導体は、多孔質支持体と同一材料であっても良いが、この場合には多孔質支持体よりも緻密質とする必要がある。
また、本発明の多孔質支持体は、長さ方向に複数のガス通過孔を形成することが望ましいが、三次元網目構造(既に市販されている)、ハニカム形状であっても良い。さらに、多孔質支持体は基板状のみならず、円柱状であっても良い。
本発明の燃料電池セルでは、多孔質支持体の発電部側からインターコネクタ側間に貫通導体を設け、発電部の電極と、この発電部と支持体を介して対向する位置に形成されたインターコネクタとを貫通導体により電気的に接続することができ、多孔質支持体よりも導電性の良好な貫通導体を用いることにより、発電部とインターコネクタ間の抵抗を小さくすることができる。
また、多孔質支持体を、絶縁性材料、例えば、絶縁性セラミックス等を用いて形成すると、安価なセラミック材料を選択することができ、支持体材料としてNi及び/又はNiOを用いた場合よりも、支持体材料のコストを大幅に低下させることができ、燃料電池セルの低コスト化を促進することができる。
本発明の燃料電池セルは、図1に示すように、例えば、多孔質支持基板(多孔質支持体)33a上に、燃料側電極33b、固体電解質33c、酸素側電極33d、インターコネクタ層33eを積層して構成され、中空平板状とされている。
即ち、支持基板33aは、板状かつ棒状の多孔質体であり、その内部には、長さ方向に断面円形状のガス通路34が貫通して6本設けられ、支持基板33a内部(ガス通路34)をガスが流通するように構成されている。
この支持基板33aの下面には、多孔質な燃料側電極33b、緻密質な固体電解質33c、多孔質な酸素側電極33dが順次積層されて発電部36が形成され、また上面には緻密質なインターコネクタ層33eが積層されている。言い換えれば、支持基板33aの下面(一方側主面)には、燃料側電極33b、酸素側電極33dにより固体電解質33cを挟持してなる発電部36が設けられ、この発電部36と対向する位置の支持基板33aの上面(他方側主面)には、インターコネクタ層33eが設けられている。
また、燃料側電極33b、この燃料側電極33b上に積層された固体電解質33cは、支持基板33aの下面から、その両側を介して上面まで延設されており、その両端部は、インターコネクタ層33eの両端に接合されており、これにより、支持基板33aの外周面が、長さ方向両端面を除き、絶縁材料である緻密な固体電解質33c又はインターコネクタ層33eにより被覆されている。
支持基板33aは、後述するように、ガス通路34の通路面積を2分割するようなプレス成形で作製された一対の分割成形体を接合し、焼成して構成されている。尚、図1に、破線にて接合部分を記載した。ガス通路34を形成する側面において接合面を確認することにより、プレス成形により支持基板33aを作製したか否かを確認できる。
そして、本発明の燃料電池セルでは、多孔質支持基板33aには、発電部36からインターコネクタ33e側に、言い換えれば、支持基板33aの厚み方向に複数の貫通孔が貫通して形成され、これらの貫通孔には、導電材料が充填され、貫通導体37が形成されている。これらの貫通導体37の断面は円形とされており、図2に示すように、貫通導体37は、多孔質支持基板33aのガス通路34間に、該ガス通路34内に露出しないように、かつガス通路34に沿ってセルの長さ方向に所定間隔をおいて形成されている。
(貫通導体37)
貫通導体37は、タングステン、モリブデン、白金、Ni、Fe、Co等を用いることができるが、特に、Niを用いることが望ましく、さらには、熱膨張係数の観点から、燃料側電極材料であるNiとYSZのサーメット材料を好適に用いることができる。
尚、多孔質支持基板33aが導電性を有する場合には、貫通導体37は、支持基板33aよりも高い導電率を有する材料から構成される。支持基板33aよりも高い導電率を有するには、燃料側電極33bと同一材料を貫通導体37に用いる場合には、燃料側電極33bよりも高い緻密度としたり、また、燃料側電極33bよりもNi量を多くしたりする。
また、多孔質支持基板33aが絶縁性を有する場合には、貫通導体37は支持基板33aよりも高い導電率を有するものとなる。これにより、燃料側電極33bとインターコネクタ33e間の抵抗を小さくすることができ、燃料電池セルの発電性能を向上できる。
(支持基板33a)
支持基板33aは、断面がほぼ長方形で、全体的に見て板状で棒状とされ、その幅方向両端面は、外側に突出した曲面状とされている。支持基板33aは、燃料ガスを燃料側電極33bまで透過させるためにガス透過性とされている。
また、多孔質支持基板33aは、絶縁性材料、例えば、絶縁性セラミックス等を用いて形成することができる。これにより、安価なセラミック材料を選択することができ、支持基板材料としてNi及び/又はNiOを主として用いた場合よりも、支持基板材料のコストを低下させることができ、燃料電池セルの低コスト化を促進することができる。
即ち、従来、導電性支持基板材料として使用されていたNi及び/又はNiOは比較的安価ではあったが、燃料電池セル全体中において支持基板の占める容積の割合が非常に大きいため、大量のNi及び/又はNiOが必要であり、支持基板材料の占めるコストの割合が大きくなっており、近年においては燃料電池セルの更なる低コスト化を図るべく、支持基板の低コスト化が図られていたが、上記したように、安価なセラミック材料を選択することにより、支持基板材料のコストを低下させ、燃料電池セルを安価に製造できる。
このような絶縁性の多孔質支持基板33aとしては、アルミナ、アルミナ−シリカ、ジルコニア、YSZ等を単独、又は混合して用いることができる。支持基板33aとして、上記多孔質セラミックスを用いることにより、十分な耐熱性、耐酸化性、耐還元性を有し、大気中で焼成でき、製造コストを低減することができ、また、電極や固体電解質と近似した熱膨張係数に調整することにより、熱膨張係数差による電極、固体電解質の剥離等を防止できる。
また、このような絶縁性セラミックスを支持基板材料として用いた場合にも、絶縁性多孔質支持基板33aの一方側主面上の発電部の燃料側電極33bと、他方側主面上のインターコネクタ33eとを貫通導体37により電気的に最短距離で接続することができ、発電部36とインターコネクタ33e間の抵抗を小さくすることができる。
このようなアルミナ、アルミナ−シリカ、ジルコニア、YSZ等の絶縁性セラミックスで多孔質支持基板33aを形成すると、内部を流通する燃料ガス中に炭化水素ガスが混入している場合(都市ガスが完全に水素に改質されず、炭化水素ガスとしてガス通路34内に流入することがある)には、燃料利用率が低下する虞があるが、この場合であっても、多孔質支持基板33a中に、改質触媒材料、例えばNiを添加含有せしめることにより、炭化水素ガスが多孔質支持基板33a中の改質触媒材料により水素ガスに内部改質することができる。
また、上記したように、多孔質支持基板33aが導電性である場合にも、本発明を適用できる。このような導電性の多孔質支持基板33aとしては、例えば、同時焼成により生じる不都合を回避するために、鉄属金属成分と特定の希土類酸化物とから構成する。
鉄族金属成分は、支持基板33aに導電性を付与するためのものであり、鉄族金属単体であってもよいし、また鉄族金属酸化物、鉄族金属の合金もしくは合金酸化物であってもよい。鉄族金属には、鉄、ニッケル及びコバルトがあり、本発明では、何れをも使用することができるが、燃料ガス中で安定であることからNi及び/またはNiOを鉄族成分として含有していることが好ましい。
また希土類酸化物成分は、支持基板33aの熱膨張係数を、固体電解質33cを形成している希土類元素を含有するZrOと近似させるために使用されるものであり、高い導電率を維持し且つ固体電解質33c等への拡散を防止するために、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prからなる群より選ばれた少なくとも1種の希土類元素を含む酸化物が、上記鉄族成分と組合せで使用される。このような希土類酸化物の具体例としては、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prを例示することができ、特に安価であるという点で、Y,Ybが好適である。
支持基板33aとインターコネクタ層33eとの間には、より接合を強度にするために中間層を設けてもよい。また、インターコネクタ層33eの外側に、出力を取り出すためにP型半導体などを設けてもよい。
(インターコネクタ層33e)
インターコネクタ層33eは、導電性セラミックスからなるが、燃料ガス(水素)及び酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、かかる導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が使用される。また、支持基板33aの内部を通る燃料ガス及び支持基板33aの外部を通る酸素含有ガスのリークを防止するため、かかる導電性セラミックスは緻密質でなければならず、例えば93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好適である。
かかるインターコネクタ層33eは、ガスのリーク防止と電気抵抗という点から、10〜200μmであることが望ましい。即ち、この範囲よりも厚みが薄いと、ガスのリークを生じやすく、またこの範囲よりも厚みが大きいと、電気抵抗が大きく、電位降下により集電機能が低下してしまうおそれがあるからである。
(燃料側電極33b)
燃料側電極33bは電極反応を生じせしめるものであり、それ自体公知の多孔質の導電性サーメットから形成される。例えば、希土類元素が固溶しているZrOと、Ni及び/またはNiOとから形成される。この希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニア)としては、以下に述べる固体電解質33cの形成に使用されているものと同様のものを用いるのがよい。
燃料側電極33b中の安定化ジルコニア含量は、35〜65体積%の範囲にあるのが好ましく、またNi或いはNiO含量は、65〜35体積%であるのがよい。さらに、この燃料側電極33bの開気孔率は、15%以上、特に20〜40%の範囲にあるのがよく、その厚みは、1〜30μmであることが望ましい。例えば、燃料側電極33bの厚みがあまり薄いと、性能が低下するおそれがあり、またあまり厚いと、固体電解質33cと燃料側電極33bとの間で熱膨張差による剥離等を生じるおそれがある。
(固体電解質33c)
この燃料側電極33b上に設けられている固体電解質33cは、一般に3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO(通常、安定化ジルコニア)と呼ばれる緻密質なセラミックスから形成されている。希土類元素としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを例示することができるが、安価であるという点からY、Ybが望ましい。
この固体電解質33cを形成する安定化ジルコニアセラミックスは、ガス透過を防止するという点から、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、特に95%以上の緻密質であることが望ましく、且つその厚みが10〜100μmであることが望ましい。固体電解質33cとしては、安定化ジルコニア以外に、ランタンガレート系ペロブスカイト型組成物から構成されていても良い。
(酸素側電極33d)
酸素側電極33dは、所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成される。かかるペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにLaを有するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物の少なくとも1種が好適であり、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性が高いという点からLaFeO系酸化物が特に好適である。尚、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにLaと共にSrなどが存在していてもよいし、さらにBサイトには、FeとともにCoやMnが存在していてもよい。
また、酸素側電極33dは、ガス透過性を有していなければならず、従って、酸素側電極33dを形成する導電性セラミックス(ペロブスカイト型酸化物)は、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが望ましい。このような酸素側電極33dの厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。酸素側電極33dには、酸素ガスや酸素を含有する空気等が供給される。
(燃料電池セルの製造)
以上のような構造を有する燃料電池セルは、例えば、以下のようにして製造される。先ず、支持基板成形体を作製する。
支持基板成形体は、例えば、アルミナ等の支持基板を形成するための原料粉末100質量部に、2〜7質量部の有機バインダ、100〜200質量部の溶媒、アクリル樹脂製の造孔剤10〜18質量部を添加混合し、乾燥、造粒し、これを図3(a)に示すプレス成形機41を用い、図4に示すような、一対の分割成形体33a1、33a2を作製する。図3を用いて具体的に説明すると、プレス成形機41は、下金型41a、上金型41b、上金型41bを押圧するためのプレス治具41cとを具備して構成されており、下金型41aには、図3(b)に示すように、複数の突条41a1が所定間隔をおいて形成されている。
そして、下金型41a上に、支持基板の原料粉末(造粒粉)を収容し、この混合粉末上に上金型41bを配置し、この上金型41bをプレス治具41cにより所定圧力で加圧することにより、図4に示すような分割成形体33a1、33a2をそれぞれ作製する。
この後、一対の分割成形体33a1、33a2を、ガス通路34を形成するように、その接合面間に、支持基板を形成するための原料粉末100質量部に、2〜7質量部の有機バインダ、100〜200質量部の溶媒を添加混合してなるスラリーを介して、凹部側面を貼り合わせ、所定温度に加熱し、脱バインダ処理し、仮焼処理する。これにより、一対の分割成形体33a1、33a2が接合され、支持基板成形体が作製される。
次に、図2に示すように、支持基板成形体の一方側主面から他方側主面に貫通する貫通孔を、ガス通路34間に、このガス通路34内に露出しないようにドリルにて形成する。また、燃料側電極用材料(Ni或いはNiO粉末と安定化ジルコニア粉末)、有機バインダ及び溶媒を混合してスラリーを調製し、このスラリーを貫通孔内に充填し、乾燥し、貫通導体を形成した。
次に、燃料側電極用材料(Ni或いはNiO粉末と安定化ジルコニア粉末)、有機バインダ及び溶媒を混合してスラリーを調製し、このスラリーを用いて燃料側電極用のシートを作製する。また、燃料側電極用のシートを作製する代りに、燃料極側電極形成用材料を溶媒中に分散したペーストを、上記で形成された支持基板成形体の所定位置に塗布し乾燥して、燃料側電極用のコーティング層を形成してもよい。
さらに、安定化ジルコニア(YSZ)粉末と、有機バインダと、溶媒とを混合してスラリーを調製し、このスラリーを用いて固体電解質用シートを作製する。
上記のようにして形成された支持基板成形体、燃料側電極用シート及び固体電解質用シートを、図1に示すような層構造となるように積層し、乾燥する。この場合、支持基板成形体の表面に燃料側電極用のコーティング層が形成されている場合には、固体電解質用シートのみを支持基板成形体に積層し、乾燥すればよい。
この後、インターコネクタ層用材料(例えば、LaCrO系酸化物粉末)、有機バインダ及び溶媒を混合してスラリーを調製し、インターコネクタ層用シートを作製する。
このインターコネクタ層用シートを、上記で得られた積層体の所定位置にさらに積層し、焼成用積層体を作製する。
次いで、上記の焼成用積層体を脱バインダ処理し、酸素含有雰囲気中、1300〜1600℃で同時焼成し、得られた焼結体の所定の位置に、酸素側電極用材料(例えば、LaFeO系酸化物粉末)と溶媒を含有するペースト、及び必要により、P型半導体層形成用材料(例えば、LaFeO系酸化物粉末)と溶媒を含むペーストを、ディッピング等により塗布し、1000〜1300℃で焼き付けることにより、図1に示す本発明の燃料電池セル33を製造することができる。燃料電池セルの断面寸法は、例えば厚さが2.5〜10mm、幅が15〜40mm、燃料電池セルの長さ(ガス通路形成方向の長さ)が100〜200mmとされている。
尚、支持基板33aや燃料側電極33b、貫通導体37の形成にNi単体を用いた場合には、酸素含有雰囲気での焼成により、Niが酸化されてNiOとなっているが、必要により、還元処理することにより、Niに戻すことができる。
(セルスタック)
セルスタックは、上述した燃料電池セル33が複数集合して、隣接する一方の燃料電池セル33と他方の燃料電池セル33との間に、金属フェルト及び/又は金属板からなる集電部材を介在させ、両者を互いに直列に接続することにより構成されている。即ち、一方の燃料電池セル33の燃料側電極33bは、インターコネクタ33e、貫通導体37、集電部材を介して、他方の燃料電池セル33の酸素側電極33dに電気的に接続されている。このようなセルスタックは、サイドバイサイドに配置されており、隣接するセルスタック同士は、導電部材によって直列に接続される。
燃料電池は、上記のようなセルスタックを、収納容器内に収容して構成される。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガスを燃料電池セル33に導入する導入管、及び空気等の酸素含有ガスを燃料電池セル33の外部空間に導入するための導入管が設けられており、燃料電池セルが所定温度(例えば、600〜900℃)に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記形態では、支持基板33a上に燃料側電極33b、固体電解質33c、酸素側電極33dを形成した場合について説明したが、支持基板に酸素側電極、固体電解質、燃料側電極を順次形成した場合であっても、本発明を適用できる。この場合には、ガス通路内を酸素含有ガスが通過するため、貫通導体は、高温で酸化しないような材料で形成する必要がある。
また、上記形態では、支持基板成形体、燃料側電極用シート及び固体電解質用シート、インターコネクタ層用シートからなる積層成形体を同時焼成し、この後酸素側電極を形成したが、酸素側電極も同時焼成しても良いし、また、支持基板成形体に、燃料側電極、固体電解質、インターコネクタ用材料を含有するディップ用液中に浸漬し、それぞれの層を順次形成しても良い。
さらに、本発明では、金型の突条41a1の形状を変更することにより、ガス通路の断面形状、断面積、ガス通路全体形状を容易に変更することができる。
また、上記形態では、円柱状の貫通導体37を形成した例を記載したが、例えば、図5に示すように、断面が矩形状の貫通導体を形成しても良い。
さらに、上記形態では、プレス成形機41にて支持基板成形体を作製したが、本発明では、押出成型で作製された支持基板成形体にドリルにて貫通孔を形成することもできる。
本発明の燃料電池セルを示すもので、(a)は横断面図、(b)は断面斜視図である。 支持基板の平面図である。 支持基板の製法に用いられるプレス成形機を示すもので、(a)はプレス成形機の説明図、(b)は下金型の斜視図である。 分割成形体を貼り合わせる状態を示す斜視図である。 断面矩形状の貫通導体を形成した支持基板を示す平面図である。
符号の説明
33a・・・支持基板(支持体)
33b・・・燃料側電極
33c・・・固体電解質
33d・・・酸素側電極
33e・・・インターコネクタ
34・・・ガス通路
36・・・発電部
37・・・貫通導体

Claims (6)

  1. 内部をガスが流通する多孔質支持体上に、電極により固体電解質を挟持してなる発電部を設け、該発電部と対向する位置の前記多孔質支持体上に、インターコネクタを設けてなる燃料電池セルであって、前記多孔質支持体に、前記発電部側から前記インターコネクタ側に貫通する貫通導体を設けてなることを特徴とする燃料電池セル。
  2. 前記多孔質支持体は絶縁性であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セル。
  3. 前記多孔質支持体は改質触媒材料を分散含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池セル。
  4. 前記多孔質支持体は内部にガス通路を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  5. 前記多孔質支持体は平板状であり、該多孔質支持体の一方側主面に前記発電部が設けられ、他方側主面に前記インターコネクタが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
  6. 収納容器内に、請求項1乃至5のうちいずれかに記載の燃料電池セルを複数収容してなることを特徴とする燃料電池。
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