JP2007094959A - プリント処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】各オーダーについてプリント処理の優先度を簡易に設定することができるプリント処理システムを提供すること。
【解決手段】このプリント処理システムは、プリントチャンネルを設定するプリントチャンネル設定部18を備え、そのプリントチャンネルに登録されるプリント情報には、プリント処理の優先度を示す優先度情報が含まれる。プリント順序設定部5cは、そのプリントチャンネルに登録された優先度情報に基づいて、プリント処理の順序をオーダー毎に自動設定する。プリント処理制御部5eは、プリント順序設定部5cにより設定された順序に従ってプリント処理が行われるように制御を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリントチャンネルに登録されているプリント情報に基づいてプリント処理を行うプリント処理システムに関するものである。
写真プリントを作成するプリント処理システムにおいては、現像済みネガフィルムやデジタルカメラの記録メディアなど各種の画像形成媒体から取得された画像データ群が、これに付随する付帯データと共にオーダーデータとしてオーダー単位で登録・保存される。ここで、1オーダーは、フィルム1本分或いは記録メディア1個分についてのプリント注文であるが、1オーダーの概念についてはオペレータが適宜に設定することができる。プリント処理の際には、保存されているオーダーデータが順次読み出され、それに含まれる画像データ等に基づいて写真プリントが作成される。
上記の付帯データとしては、画像データに対して画像処理を行うための補正データや、プリント枚数やプリントサイズに関するデータ、識別IDなどオーダーを特定するためのデータが例示される。また、付帯データとして、プリント処理の優先度を示すデータが挙げられる。この優先度は、写真プリントの仕上がり納期に関し、通常はオーダー受付順となるプリント処理の順序を適宜に調整するために設定される。例えば、顧客から早期の仕上げを依頼されたオーダーについては、優先度を高く設定することでプリント処理の順序を繰り上げることができる。
しかしながら、かかる優先度の設定に関して次のような問題があった。即ち、従来は、オーダーデータを新規登録する際に、オペレータが優先度を逐一判断して設定していたが、大量のオーダーを処理する場合などには作業が大変煩雑になるという問題があった。また、オペレータを介さずにネットワークを通じてプリント注文を受け付けた場合など、優先度を適切に設定することが困難な場合があった。
下記特許文献1には、画像の重要度を選択する重要度選択スイッチを備えるデジタルカメラが開示されているが、このデジタルカメラにおいても、やはりカメラを操作するユーザーが画像の重要度を判断して設定する必要がある。上記の問題に関しては、プリント処理システムにおいてプリント処理の優先度を如何にして簡易に設定するかが大変重要となるが、下記特許文献1はこの点について何ら開示するものではない。
特開2002−262221号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、各オーダーについてプリント処理の優先度を簡易に設定することができるプリント処理システムを提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係るプリント処理システムは、プリント処理に使用するためのプリント情報が登録されるプリントチャンネルを設定するプリントチャンネル設定部と、プリント処理の順序をオーダー毎に設定するプリント順序設定部と、前記プリント順序設定部により設定された順序に従ってプリント処理が行われるように制御するプリント処理制御部とを備え、前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報にプリント処理の優先度を示す優先度情報が含まれるとともに、その優先度情報に基づいて前記プリント順序設定部がプリント処理の順序を設定するものである。
上記構成によれば、プリントチャンネルに登録されるプリント情報にプリント処理の優先度を示す優先度情報が含まれており、オペレータは、プリントチャンネル設定部の機能に基づいて、予めプリントチャンネルにてプリント処理の優先度を設定することができる。プリントチャンネル設定部での優先度の設定は、例えばプルダウンメニューに設けられた「特急仕上げ」、「通常仕上げ」、「ゆっくり仕上げ」などのサブメニューの中から所望の優先度を選択することで行われ、優先度のみを異ならせたプリントチャンネルを複数設定しておくこともできる。オペレータは、プリント処理に適したものであって、所望の優先度が登録されたプリントチャンネルを適宜に選択することができる。かかるプリントチャンネルの選択は通常の処理手順に含まれる作業であり、オペレータの作業性を特に阻害するものではない。
プリント順序設定部は、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報に基づき、プリント処理の順序をオーダー毎に設定する。例えば、プリントチャンネルに登録されている優先度が「特急仕上げ」であるオーダーと、「通常仕上げ」であるオーダーとでは、前者が後者よりも優先的にプリント処理されるように順序設定される。但し、写真プリントを顧客に引き渡す納期が定められている場合など、プリントチャンネルに登録されている優先度情報よりも優先されるべき条件があれば、その条件を加味した順序設定を行っても構わない。プリント処理制御部は、プリント順序設定部により設定された順序に従ってプリント処理が行われるように制御する。以上のように、本発明に係るプリント処理システムによれば、各オーダーについてプリント処理の優先度を簡易に設定することができ、大量のオーダーを処理する場合であってもオペレータの作業が煩雑となることがない。
本発明において、写真プリントを作成するための画像データを含むオーダーデータをオーダー単位で保存するオーダーデータ保存部と、新規オーダーに係るオーダーデータをオーダーデータ保存部に登録・保存させるためのオーダー登録部とを備え、前記プリント順序設定部は、前記オーダーデータ保存部にオーダーデータを登録するに際してオーダーのプリント処理の順序を設定し、前記プリント処理制御部は、前記オーダーデータ保存部に保存されているオーダーデータに対してプリント処理を指令するものが好ましい。
上記構成によれば、少なくとも画像データを含むオーダーデータがオーダーデータ保存部にオーダー単位で保存され、その登録・保存はオーダー登録部の機能に基づいて行われる。プリント処理の対象となる画像データは、オーダーデータ保存部に登録・保存された後にプリント処理されるが、その登録の際には上述したプリント順序設定部によりプリント順序が設定されるため、高優先度オーダーが低優先度オーダーに優先して処理される。
本発明において、前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報に、プリントタイプが通常プリントであるか特殊プリントであるかを示すプリントタイプ情報が含まれるとともに、前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に前記プリントタイプ情報に基づいて、プリントタイプが通常プリントであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定するものが好ましい。
上記構成によれば、プリントチャンネルに登録された優先度情報が同等である場合に、そのプリントチャンネルに登録されたプリントタイプ情報に基づき、プリントタイプが通常プリントであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序設定されるため、オペレータの作業がより簡易化される。上記においては、早期の仕上げを依頼されることが少ない特殊プリントに係るオーダーよりも、通常プリントに係るオーダーが優先的にプリント処理されることで実状に見合ったものとなる。
本発明において、前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報にプリントサイズを示すプリントサイズ情報が含まれるとともに、前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に前記プリントサイズ情報に基づいて、プリントサイズが所定サイズであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定するものが好ましい。
上記構成によれば、プリントチャンネルに登録された優先度情報が同等である場合に、プリントチャンネル設定部で設定されたプリントサイズ情報に基づき、プリントサイズが所定サイズであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序設定されるため、オペレータの作業がより簡易化される。上記の所定サイズについては、環境や状況に応じて適宜に設定することができる。一般に、3Rサイズ(L判サイズ、89×127mm)及び4Rサイズ(100×145mm)以外のプリントサイズでは、早期の仕上げを依頼されるケースが少ないため、3Rサイズ及び4Rサイズを上記の所定サイズとして設定することが好ましい。
本発明において、プリント処理が同時プリントであるか焼き増しプリントであるかを指定する処理モード指定部を備え、前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に、前記処理モード指定部で同時プリントが指定されたオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定するものが好ましい。
上記構成によれば、プリントチャンネルに登録された優先度情報が同等である場合に、処理モード指定部で同時プリントが指定されたオーダーが優先的にプリント処理されるように順序設定されるため、オペレータの作業がより簡易化される。上記においては、現像処理が不要で比較的簡易に処理可能な焼き増しプリントに係るオーダーよりも、同時プリントに係るオーダーが優先的にプリント処理されることで有用となる。
本発明に係るプリント処理システムの好適な実施形態について図面を用いて説明する。
<システムの全体構成>
図1は、本発明に係るプリント処理システムの全体構成の一例を示す模式図である。本実施形態では、写真処理装置100が、LANなどのネットワークを介して受付端末20、記録装置40、ネット受付端末50に接続されている。なお、写真処理装置100、受付端末20、記録装置40及びネット受付端末50の設置台数は、それぞれ1台に限定されず、必要に応じて複数台を設置することができる。
写真処理装置100は、取得されたデジタルの画像データに基づいて、写真プリントを作成する機能を有する。画像データとしては、写真処理装置100が備えるフィルムスキャナー1(図2参照)から取得される現像済みネガフィルムのコマ画像の画像データや、ネットワーク経由で送信されてくる画像データなどが挙げられる。
受付端末20は、例えば店頭に設置され、デジタルカメラの記録メディアやその他の記録メディアに格納された画像データを受け付けることができる。記録メディアの種類としては、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、メモリスティック(登録商標)、CD−R、DVD−Rなどが例示される。受付端末20は、主として顧客により操作されるものであり、顧客が持参した記録メディアを挿入して、写真プリントの作成対象となる画像データを選択したり、プリント枚数などを設定したりすることができる。記録装置40は、写真処理装置100が取得した画像データを記録メディアに書き込む機能を有する。
ネット受付端末50はパソコンにより構成され、インターネットを経由したオンラインでのプリント注文を受け付ける機能を有する。かかるプリント注文の受け付けは、インターネット上に設置されたサーバー60を介して行われる。即ち、プリント注文に係る画像データは、顧客のパソコン70からサーバー60にアップロードされ、適当なタイミングでネット受付端末50にダウンロードされてプリント処理に用いられる。このようにオンラインでプリント注文を受け付けるシステムは公知である。
<プリント処理システムの機能ブロック構成>
図2は、写真処理装置100の機能を示すブロック図である。フィルムスキャナー1は、現像済みネガフィルムに形成されているコマ画像をスキャニングして、デジタルの画像データを取得する機能を有する。画像取得部2は、主としてデジタルカメラの記録メディアに格納された画像データや、サーバー60(図1参照)に保存されている画像データを取得する機能を有する。通信制御部3は、ネットワークを介した通信の制御を行う。なお、写真処理装置100自体に記録メディアを装着可能に構成し、それに格納されている画像データを直接取得しても構わない。
<プリントチャンネル設定部の構成>
プリントチャンネル設定部18は、プリントチャンネルの設定を行う機能を提供する。プリントチャンネルとは、プリント処理に使用するためのプリント情報を登録したものであり、かかるプリント情報には、後述するようなプリントタイプやプリントサイズに関する情報など多数が挙げられる。例えば、デジタルカメラの記録メディアから取得された画像データに基づいて、特定のペーパー面質の写真プリントを作成しようとする場合には、それに適したプリントチャンネルを選択する必要があり、そのためには、そのようなプリントチャンネルを予め設定しておく必要がある。
図3は、プリントチャンネルを設定するためのモニター画面の構成例を示す図であり、プリントチャンネルに登録される各種のプリント情報が表示されている。チャンネル名称表示欄21にはプリントチャンネルの名称が表示され、プリントタイプ表示欄22にはプリントタイプが表示される。プリントチャンネルは、プリントタイプ別に管理されており、通常プリント用のプリントチャンネルでは、図3に示すようにプリントタイプ表示欄22に「通常プリント」と表示される。
プリントタイプは、通常プリントと特殊プリントとに区別でき、特殊プリントとしてはエディットプリントやパッケージプリント、アルバムプリント等が挙げられる。なお、エディットプリント用のプリントチャンネルであれば、プリントタイプ表示欄22に「エディット」と表示される。特殊プリントでは、フィルムスキャナー1等から取得された画像データに、カレンダーや証明写真、アルバムなどのデザイン枠となるテンプレート画像が合成される。
ペーパー設定エリア23には、ペーパー幅設定欄23aとペーパー面質設定欄23bとが設けられており、それぞれプルダウンメニューのサブメニューの中から所望のペーパー幅、ペーパー面質を選択することで設定される。入力メディア種類エリア24には、ネガフィルムやフロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど各種の入力メディア示すアイコンが配列されており、使用する入力メディアを選択して設定することができる。
このモニター画面の右側では、上方に並設されたタブを選択することにより、プリント設定、画質設定、インデックス設定及びメディア出力設定を行うことができ、図3では「プリント設定」のタブが選択されている。ペーパー送り設定欄25ではペーパーの送り量が設定され、ペーパー幅設定欄23aのペーパー幅と併せてプリントサイズが設定される。ペーパー送り量は、その他の設定値と共に3パターン設定可能であり、それらはプリント名称(本実施形態ではC、P、H)で区別されている。
優先度設定欄26では、プリント処理の優先度を設定することができる。本実施形態では、優先度設定欄26のプルダウンメニューの中に「特急仕上げ」、「通常仕上げ」、「ゆっくり仕上げ」という3つのサブメニューが設けられており、順に高優先度となる。優先度の設定は3段階に限られるものではなく、例えば、優先度が最低となる「なし」を加えた4段階にしたり、「特急仕上げ」と「通常仕上げ」との2段階にしたりしてもよい。なお、この優先度はプリントチャンネルのプリント情報として登録されるものであり、後述するように、必ずしも当該優先度に従ってプリント処理の順序が制御されるものではない。
プリントチャンネルは、登録ボタン27をクリックすることにより各プリント情報を確定して設定登録される。各プリント情報が登録されたプリントチャンネルの設定データは、プリントチャンネル設定データ格納部19に格納される。
<画像判定部の構成>
画像判定部4は、取得した画像データに対する判定をオペレータが行うための機能を提供し、かかる機能は主としてソフトウェアにより実現される。これは、画像データに基づいて写真プリントを作成する前に、適切な画質の写真プリントが作成されるか否かを判定するものであり、かかる作業をプレジャッジと称することとする。画像判定部4には、補正データ設定部4a、プリントデータ設定部4b、サムネイル画像作成部4cが主たる機能として設けられており、これらについて図4を参照しながら説明する。なお、プレジャッジは必須ではなく、これを省略してプリント処理を行うことも可能である。
図4は、プレジャッジを行うためのモニター画面の構成例を示す図である。画面には、プリント処理の対象となるコマ画像のうち6枚分が表示されており、画面ページを切り替えることで他のコマ画像についても表示させることができる。なお、モニター画面に表示させるコマ画像の数は6枚分に限られず、4、8、12枚分など適宜に設定することができる。プレジャッジの対象となっているコマ画像は、画像選択枠30で囲まれた状態となっている。
コマ番号表示欄31には、各コマ画像のコマ番号が表示される。また、プリントサイズ表示欄32には、選択されたプリントチャンネルに登録されているプリント名称が表示されており、オペレータは当該プリント名称によりプリントサイズを把握することができる。プリント枚数設定欄33にはプリント枚数が表示され、フィルムスキャナー1から画像データを取得した場合であればデフォルトで1が表示されるが、オペレータの入力操作によって適宜に変更することができる。なお、ネットワーク経由で画像データを取得した場合については、顧客によりプリント枚数が既に設定されているため、オペレータによる変更ができないようにすることが好ましい。
色補正データ設定欄34及び濃度補正データ設定欄35には、色や濃度の補正データを入力することができる。かかる補正データの入力は必要に応じて設定され、他の補正データの設定としては、赤目補正、逆光補正などの特殊補正の設定が例示される。補正データ設定部4aは、これらの補正データを入力する機能を提供する。また、上記のプリントサイズやプリント枚数を示すデータは、オーダーデータを構成するプリントデータに含まれるものであり、プリントデータ設定部4bの機能により提供される。
ここで、1つのオーダーデータは、1オーダーに含まれる画像データ群と、これに関連付けられた付帯データとを含み、かかる付帯データとしては、前記プリントデータやオーダーを特定するデータが挙げられる。プリントデータには、上述したデータの他にペーパー面質(光沢面や絹目など)や、縁有りプリントか否かに関するデータも含まれる。また、オーダーを特定するデータとしては、オーダー識別ID、顧客の氏名、住所、会員IDなどのデータが例示される。
モニター画面には、サムネイル画像作成部4cの機能に基づいて得られるサムネイル画像が表示される。フィルムスキャナー1により現像済みネガフィルムの画像データを取得した場合は、当該ネガフィルムをプレスキャンした画像データに基づいてサムネイル画像を作成することができる。また、画像取得部2により画像データを取得した場合は、取得したオリジナルの画像データに基づいてサムネイル画像を作成することができる。
ここで、ネガフィルムのスキャニング態様であるプレスキャンと本スキャンについて簡単に説明する。プレスキャンは、現像済みネガフィルムの画像を粗い画素数で読み取る処理であり、前述のサムネイル画像を表示させるために行われる。プレジャッジを行う場合は高解像度の画像データが不要であり、読み取り処理時間を短縮化するために粗い画素数でスキャニングするようにしている。一方、本スキャンは、ネガフィルムの各コマ画像を高解像度で読み取る処理であり、高画質の写真プリントを作成するために行われる。本スキャンでは、プリント枚数が0に設定されたコマ画像についての読み取りは行われない。
<オーダー制御部の構成>
オーダー制御部5は、プリント処理すべき画像データをオーダー単位で管理する機能を提供する。オーダー制御部5には、プリントチャンネル選択部5a、処理モード指定部5b、プリント順序設定部5c、オーダー登録部5d、プリント処理制御部5eが主たる機能として設けられている。
プリントチャンネル選択部5aは、プリント処理に使用するプリント情報が登録されたプリントチャンネルを選択する機能を提供する。かかるプリントチャンネルは、プリントチャンネル設定データ格納部19に格納されたプリントチャンネルの中から、プリント処理に適したものが選択される。したがって、オペレータは、上述したプリントチャンネル設定部18の機能に基づき、プリント処理に適したプリントチャンネルを予め設定しておく必要がある。
処理モード指定部5bは、開始しようとするプリント処理が同時プリントであるか焼き増しプリントであるかを指定する機能を有する。プリント処理が焼き増しプリントである場合は、所定の操作を行ってリプリントモードに移行し、後述する記憶部6bに保存されているリオーダー用のオーダーデータを読み出してプリント処理が行われる。リプリントモードへの移行がなされない場合には、同時プリントの指定がなされる。なお、画像の取得元が記録メディアなどのネガフィルムでない場合、当然ながら同時プリントの指定は行われない。
プリント順序設定部5cは、プリント処理の順序をオーダー毎に自動設定する機能を提供し、かかるプリント処理の順序は、プリントチャンネル選択部5aにより選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報に基づいて設定される。したがって、例えば、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度が「特急仕上げ」であるオーダーと、「通常仕上げ」であるオーダーとでは、前者が後者よりも優先的にプリント処理されるように順序設定される。これにより、各オーダーについての優先度の設定が簡易となり、大量のオーダーを処理する場合であってもオペレータの作業が煩雑となることがない。
プリント順序設定部5cは、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報が同等である場合に、そのプリントチャンネルに登録されているプリントタイプ情報に基づき、プリントタイプが通常プリントであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する。したがって、例えば、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度がいずれも「特急仕上げ」であるオーダーデータ同士では、プリントタイプが通常プリントである方が優先的にプリント処理されるように順序設定される。一般に、特殊プリントに係るオーダーは早期の仕上げを依頼されることが少ない傾向にあり、通常プリントに係るオーダーを優先させることで実状に見合ったものとなる。
また、プリント順序設定部5cは、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報が同等である場合に、選択されたプリントチャンネルに登録されているプリントサイズ情報に基づき、プリントサイズが所定サイズであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する。かかる所定サイズは適宜に設定可能であるが、3Rサイズ又は4Rサイズとすることが好ましく、これら以外のプリントサイズについては早期の仕上げを依頼されるケースが少ないという実状に見合ったものとなる。かかる場合、例えば、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度がいずれも「特急仕上げ」であるオーダーデータ同士では、プリントサイズが3Rサイズ又は4Rサイズである方が優先的にプリント処理されるように順序設定される。
更に、プリント順序設定部5cは、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報が同等である場合に、同時プリントに係るオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する。したがって、例えば、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度がいずれも「特急仕上げ」であるオーダーデータ同士では、同時プリントに係るオーダーである方が優先的にプリント処理されるように順序設定される。焼き増しプリントは、上述したリプリントモードに基づき比較的簡易に処理がなされるため、同時プリントに係るオーダーを優先させることで有用となる。
上述したプリント順序設定部5cによる順序設定において、上記プリントタイプ、プリントサイズ及び同時プリントか否かに関する情報の間で、いずれを優先させるかは適宜に設定可能であり、例えばプリントタイプ、プリントサイズ、同時プリントか否かの順序で設定することもできる。かかる場合、特殊プリントである同時プリントに係るオーダーと、通常プリントである焼き増しプリントに係るオーダーについて、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報がいずれも「特急仕上げ」であれば、プリントタイプ情報に基づいて後者が前者よりも優先的にプリント処理されるように順序設定される。
なお、上述したプリント処理の順序に係る情報が全て同じオーダーについては、オーダー受付順序に基づいてプリント処理の順序が設定される。即ち、プリントチャンネルに登録されている優先度情報、プリントタイプ情報、プリントサイズ情報、同時プリントであるか否かについて全てが同じであれば、早く受け付けたものほどプリント処理の順序が早くなる。
オーダー登録部5dは、画像判定部4によりプレジャッジが終了したオーダーデータを記憶装置6にオーダー単位で登録・保存する機能を提供する。オーダーデータには上述のように画像データと付帯データとが含まれ、その付帯データには、プレジャッジで設定された補正データやプリント枚数、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度やプリントタイプ、プリントサイズなどに関するデータが含まれる。
記憶装置6は、概念的に、スプーラとして用いられる記憶部6a(以下、スプーラ6aと呼ぶ。)と、その他の記憶部6bとを備えている。記憶装置6は、ハードディスクのような大容量記憶装置により構成することができる。スプーラ6aと記憶部6bとは、ハードウェア的に別々のハードディスクにより構成してもよく、1つのハードディスクの記憶領域を分割して、スプーラ6aとして機能する領域と、記憶部6bとして機能する領域とを形成してもよい。
プリント処理の対象となるオーダーデータは、全てスプーラ6aに一旦保存される。このスプーラ6aにオーダーデータを保存することでオーダー管理を行うことができ、後述するようなプリント処理の順序の割り込みなどの制御を行うことができる。なお、ネガフィルムから取得した画像データの場合には、本スキャンの画像データのみならずプレスキャンの画像データも併せてオーダーデータとして保存しておくことが好ましい。
本実施形態では、プリント処理が完了したオーダーデータがリオーダー用として記憶部6bに保存されている。これにより、後日焼き増しプリントの依頼を受けた場合には、記憶部6bからオーダーデータを読み出すことで直ちにプリント処理を開始することができ、フィルムスキャナー1による画像データの読み取り動作などが不要になって効率よく作業を行うことができる。なお、スプーラ6aの保存容量の所定容量(例えば50%)をリオーダー用として確保し、プリント処理完了後のオーダーデータをプリント処理前のオーダーデータと共にスプーラ6aに保存しても構わない。また、オーダーデータの保存先は写真処理装置100に外付けされた外部記憶装置としても構わない。
プリント処理制御部5eは、プリント処理の対象となるオーダーに係るオーダーデータをプリント処理するように指令を与える。図5は、オーダー管理画面の構成例を示す図であり、処理待ちオーダーのリストと、完了済みオーダーのリストが表示されている。処理待ちオーダーのリストの状態表示欄には、オーダーの処理状態が示されており、1番上のオーダーがプリント処理中であること、その他のオーダーについてはプリント処理待ちの状態であることが示されている。プリント処理が完了すると、完了済みオーダーのリストに移行し、状態表示がプリント処理完了に変更される。
処理待ちオーダーのリストには、各オーダーが基本的にはプリント処理が行われる順序で表示されており、かかる順序はプリント順序設定部5cにより設定される。プリント処理制御部5eは、このプリント順序設定部5cにより設定された順序でプリント処理が行われるように、そのリストの最上に位置するオーダーのプリント処理を順次指令する。これにより、プリント処理を優先させるべき新規のオーダーについては、既に登録されている処理待ち状態のオーダーよりも前に割り込ませて優先的にプリント処理を行うことができる。かかる場合に割り込まれるオーダーは、新規に登録されるオーダーよりも優先度が低いものとなる。
なお、プリント順序設定部5cは、各オーダーの仕上がり予想時間(図5の「仕上がり時間」)が顧客引渡し時間(図5の「お渡し時間」が相当)を超えないようにプリント処理の順序を設定する。この仕上がり予想時間とは、オーダーに係る全ての写真プリントが仕上がると予想される時間である。一方、顧客引渡し時間とは、顧客に対して仕上がりの写真プリントを引き渡す時間(納期)である。このような仕上がり予想時間や顧客引渡し時間については、オーダー制御部5によるオーダー管理の設定画面にて設定されたデータに基づき演算され、当該データは各写真店の事情に合わせて設定される。したがって、新規のオーダーを、それよりも優先度が低いオーダーの前に割り込ませた場合に、割り込まれたオーダーの仕上がり予想時間が顧客引渡し時間を超えるようであれば、その位置での割り込みは行われない。
図5に示す処理待ちオーダーのリストには、各オーダーが、顧客引渡し時間を加味したプリント処理の優先度に基づく順序で表示されており、各オーダーについて選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度を示す符号A(特急仕上げ)、B(通常仕上げ)、C(ゆっくり仕上げ)が表示されている。プリント処理は、顧客引渡し時間を遵守する範囲において、プリント順序設定部5cにより設定された順序に基づいて行われ、必ずしも符号A、B、Cの順序とはならない。なお、オペレータは、処理待ちオーダーのリストに表示されるオーダーの順序を変更し、プリント処理の順序を適宜に変更することができる。当該リストの下には、その変更操作に用いるボタン「先頭」、「上へ」、「下へ」、「最終」が配置されている。
図2に戻り、モニター7は、プレジャッジを行うための画面(図4参照)やオーダー管理画面(図5参照)等を表示させるものであり、プリント処理等を行うために必要な画面を提供する。入力操作部8は、キーボードやマウス等により構成され、プリント処理に必要なデータ入力や設定、各種指令を行う。
画像処理基板9は、スプーラ6aから画像データと補正データを受け取り、補正データに基づいて画像データに対する画像処理を行い、写真プリントを作成するために用いられるプリント用画像データを生成する。画像処理基板9は、受信メモリ、処理回路部、展開メモリにより構成され、処理回路部において指定された画像処理が行われる。具体的には、補正データに基づく色・濃度の補正、設定されたプリントサイズに従ったデータの拡縮処理などである。
次に、図2を参照してプリント処理部の構成を簡単に説明する。ペーパーマガジン10には、写真感光材料であるペーパーがロール状に収容されている。本実施形態では、2台のペーパーマガジン10を設置することができ、ペーパー幅の異なるペーパーを予めセットしておくことができる。ペーパーカッター11は、ペーパーマガジン10から引き出された長尺状のペーパーを、設定されたプリントサイズになるように切断する。
露光エンジン12は、画像処理基板9の展開メモリから送信されてくるプリント用画像データを受け取り、このプリント用画像データに基づいて、ペーパーの乳剤面に画像を焼付露光する。露光エンジン12としては、特定の方式のものに限定されるものではなく、例えば、レーザーエンジン、CRTエンジン、PLZTエンジンなどを用いることができる。
現像処理部13は、画像が焼付露光されたペーパーの現像処理を行い、乾燥処理部14は、現像処理されたペーパーの乾燥処理を行う。仕上がりの写真プリントは、ペーパー排出部15から装置本体外部に排出され、所定の集積装置によりオーダー単位で集積される。
ペーパーセンサー16は、ペーパー排出部15から排出されるペーパーを検出し、あるオーダーの写真プリントが全て排出されたか否かを検出する。センサー制御部17は、ペーパーセンサー16の駆動制御を行うと共に、ペーパーセンサー16からの信号を受信して解析する。これによりオーダーのプリント処理が完了したか否かを判定することができる。プリント処理が完了したオーダーについては、図5に示すように完了済みオーダーのリストに移行する。
<処理手順>
以下、新規オーダーの登録からプリント処理までの手順を図6のフローチャートにより説明する。まず、モニター7に所定の操作画面を表示させ、これから行うプリント処理に適したプリントチャンネルを、プリントチャンネル設定データ格納部19に格納されている中から選択する(#1)。オペレータは、プリント処理の優先度のみを異ならせたプリントチャンネルを複数設定しておくこともでき、それらの中からプリントチャンネルを適宜に選択するだけでオーダーの優先度を簡易に設定することができる。
次に、上記の操作画面において、画像データの取得元がネガフィルムであるか記録メディアであるかなどを指定する。また、処理モードを指定し、焼き増しプリントである場合にはリプリントモードに移行する(#2)。続いて、フィルムスキャナー1等から画像データを取得する(#3)。リプリントモードでは、記憶部6bに保存されているリオーダー用のオーダーデータの画像データが読み出される。取得された画像データに係る画像はモニター7に表示され、オペレータによるプレジャッジ作業が行われる(#4)。プレジャッジでは、プリント枚数や種々の補正データが必要に応じて設定される。
そして、プリント順序設定部5cによりプリント処理の順序が設定され(#5)、オーダー登録部5dによりオーダーデータが登録される(#6)。かかる順序設定は、顧客引渡し時間を遵守できる範囲において、選択されたプリントチャンネルに登録されている優先度情報に基づいて行われ、優先度情報が同等である場合には、そのプリントチャンネルに登録されているプリントタイプ情報やプリントサイズ情報、同時プリントか否かに基づいて行われる。登録されたオーダーデータは、設定された順序で処理待ちオーダーのリストに表示され、プリント処理が順次に行われる(#7)。
ここで、プリント処理の順序の変更例について図7を用いて説明する。図7(a)は、高優先度オーダーを登録する前の処理待ちオーダーのリストの一部を示す図である。この状態から、高優先度オーダー(受付No.2345、プリントタイプ:特殊プリント)が新規登録された場合、図7(b)に示すように現在プリント処理中のオーダーの直後にプリント処理されるように割り込みが行われる。また、その後に同等の高優先度オーダー(受付No.2346、プリントタイプ:通常プリント)が新規登録された場合には、プリントタイプ情報に基づいて、図7(c)に示すように現在プリント処理中のオーダーの直後にプリント処理されるように割り込みが行われる。
<別実施形態>
本実施形態において、ネガフィルムからプリント処理を行うオーダーと、受付端末20で注文を受け付けた記録メディアからのプリント処理を行うオーダーとを混在させて処理することもできるが、これを別々に行なわせることもできる。すなわち、写真処理装置100におけるプリント処理モードとして、通常モードとネットモードを切り換えるようにし、通常モードでは写真処理装置100自身で受け付けたネガフィルムからのプリント処理のみを行うようにし、ネットモードでは受付端末20やネット受付端末50で受け付けたオーダーのプリント処理のみを行うように構成してもよい。この場合において、それぞれのモードにおいて本発明の構成を適用することができる。
プリント処理システムの構成を示す概念図 写真処理装置の機能を示すブロック図 プリントチャンネルを設定するためのモニター画面の構成例を示す図 プレジャッジを行うためのモニター画面の構成例を示す図 オーダー管理画面の構成例を示す図 新規オーダーの登録からプリント処理までの手順を示すフローチャート プリント処理の順序の変更例を示す図
符号の説明
4 画像判定部
5 オーダー制御部
5a プリントチャンネル選択部
5b 処理モード指定部
5c プリント順序設定部
5d オーダー登録部
5e プリント処理制御部
6 記憶装置
18 プリントチャンネル設定部
19 プリントチャンネル設定データ格納部
100 写真処理装置

Claims (5)

  1. プリント処理に使用するためのプリント情報が登録されるプリントチャンネルを設定するプリントチャンネル設定部と、プリント処理の順序をオーダー毎に設定するプリント順序設定部と、前記プリント順序設定部により設定された順序に従ってプリント処理が行われるように制御するプリント処理制御部とを備え、
    前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報にプリント処理の優先度を示す優先度情報が含まれるとともに、その優先度情報に基づいて前記プリント順序設定部がプリント処理の順序を設定するプリント処理システム。
  2. 写真プリントを作成するための画像データを含むオーダーデータをオーダー単位で保存するオーダーデータ保存部と、新規オーダーに係るオーダーデータをオーダーデータ保存部に登録・保存させるためのオーダー登録部とを備え、
    前記プリント順序設定部は、前記オーダーデータ保存部にオーダーデータを登録するに際してオーダーのプリント処理の順序を設定し、
    前記プリント処理制御部は、前記オーダーデータ保存部に保存されているオーダーデータに対してプリント処理を指令する請求項1に記載のプリント処理システム。
  3. 前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報に、プリントタイプが通常プリントであるか特殊プリントであるかを示すプリントタイプ情報が含まれるとともに、
    前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に前記プリントタイプ情報に基づいて、プリントタイプが通常プリントであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する請求項1又は2に記載のプリント処理システム。
  4. 前記プリントチャンネルに登録されるプリント情報にプリントサイズを示すプリントサイズ情報が含まれるとともに、
    前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に前記プリントサイズ情報に基づいて、プリントサイズが所定サイズであるオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する請求項1〜3いずれか1項に記載のプリント処理システム。
  5. プリント処理が同時プリントであるか焼き増しプリントであるかを指定する処理モード指定部を備え、
    前記プリント順序設定部が、前記優先度情報が同等である場合に、前記処理モード指定部で同時プリントが指定されたオーダーが優先的にプリント処理されるように順序を設定する請求項1〜4いずれか1項に記載のプリント処理システム。
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