JP2007093406A - ドライブシャフトの軸トルク測定方法および測定装置 - Google Patents

ドライブシャフトの軸トルク測定方法および測定装置 Download PDF

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孝美 尾崎
Tomoumi Ishikawa
智海 石河
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Abstract

【課題】 ドライブシャフトに作用する軸トルクを正確に測定できる軸トルク測定方法、および測定装置を提供する。
【解決手段】 各等速ジョイント2、3の外輪2a、3aにセンサーターゲット4,5を取り付け、両センサーターゲット4,5によって発生する回転信号をセンサ6,7で検出し、ドライブシャフト1に生じたねじれに対応する回転信号の位相差を演算処理して軸トルクを求める。この位相差の演算処理として、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、ドライブシャフト1の最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスのカウント値である位相差検出パルス数として求める。この位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフトの回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフトの回転数で除算する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、自動車のエンジンの動力を車輪に伝達する役目を持っている駆動輪車軸、すなわちドライブシャフトにおいて、その軸トルクを測定する方法および装置に関する。このようなドライブシャフトとしては、前輪駆動車の前車軸、後輪駆動車の後車軸、全輪駆動車の全車軸が該当する。
独立懸架方式のサスペンションを採用する自動車のドライブシャフトでは、サスペンションの動きに追随しながら駆動力を伝達する必要がある。このため、ドライブシャフトの一端は等速ジョイントを介してディファレンシャルと連結され、他端は等速ジョイントを介して車軸(アクスル)と連結される。このようにしてドライブシャフトはエンジンの動力を車輪まで伝える駆動系統に組み込まれ、エンジンの動力は最終的にドライブシャフトによって車輪に伝えられる。
また、最近の自動車はあらゆる部分に電子制御技術が導入されており、アンチロックブレーキシステム(ABS)、トラクションコントールシステム(TCS)、ノンスリップデフ(LSD)などの走行制御では車輪速信号が利用されている。このために、通常、ドライブシャフトのアウトボード側(アクスル側)にABS(アンチロックブレーキシステム)制御用のパルサーリングが設けられ、車輪の回転に伴い歯車状のパルサーリングが回転すると、それに近接して車体側に設置された電磁ピックアップに車輪回転数に比例した周波数のパルスが発生するようになっている。
特許文献1において、両端に等速ジョイントを具備した自動車のドライブシャフトであって、各等速ジョイントすなわちインボード側、アウトボード側のそれぞれの等速ジョイントの外輪にパルサーリングを取り付け、両パルサーリングによって発生する回転信号を検出し、ドライブシャフトに生じたねじれに対応する回転信号の位相差を演算処理して軸トルクを求めるドライブシャフトの軸トルク測定方法が示されている。
また、求めた軸トルク信号に基づいてエンジンの出力を制御することにより、過大トルクの発生を防止し、この過大トルトの発生防止によってドライブシャフトの軸径および等速ジョイントのサイズダウンによる軽量化を図ることが開示されている。
特開平7−63628号公報
自動車に使用されるドライブシャフトの等速ジョイントは、自動車の急発進や急加速時等の過大トルクが発生してもこれに十分耐えられる強度が要求される。そのため、軸径やジョイント外径は大きく、重量も重くならざるを得ない。
一方、燃費改善には車体の軽量化が非常に効果的であり、ドライブシャフトも軽量化の必要にせまられている。
この軽量化を図るには、ドライブシャフトに作用する軸トルクを正確に測定し、特許文献1に示されるように、求めた軸トルクでエンジン出力を制御し、過大トルクの発生を防止することが効果的である。
しかし、特許文献1には、上記のように両側の等速ジョイントの位相差によってドライブシャフトの軸トルクを求める方法が開示されているが、その位相差を測定する具体的な記述がなく、正確なトルクを測定する方法の確立が望まれていた。
また、低μ(摩擦係数)路での走行では、タイヤのスリップが発生しやすく、タイヤ進行方向における路面−タイヤ間作用力が測定できれば、この測定データを利用して、車体制御によってこれを事前に防止も可能となる。そのため、この路面−タイヤ間作用力を測定できる方法の確立についても望まれる。
この発明の目的は、ドライブシャフトに作用する軸トルクを正確に測定できて、ドライブシャフトの軽量化に貢献でき、さらに、路面−タイヤ間の作用力の推定を可能とするドライブシャフトの軸トルク測定方法、および測定装置を提供することである。
この発明のドライブシャフトの軸トルク測定方法は、両端にて等速ジョイントを介して自動車の駆動系統に接続されるドライブシャフトの各等速ジョイントの外輪にセンサーターゲットを取り付け、このセンサーターゲットに対向して設けたセンサによって両センサーターゲットを検出して発生する回転パルス信号を検出し、その検出した回転パルス信号からドライブシャフトに生じたねじれに対応する回転信号の位相差を演算処理して軸トルクを求める方法であって、前記位相差の演算処理として、次の処理を行うことを特徴とする。
すなわち、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、前記ドライブシャフトの最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスのカウント値である位相差検出パルス数として求める。この位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフトの回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフトの回転数で除算することにより、ドライブシャフトに生じたねじれ角度となる位相差を求める。
このドライブシャフトのねじれ角度の検出の分解能をS度とした場合、前記一定周波数パルスの周波数は、(60×ドライブシャフトの最高回転数(rpm)/S)Hz以上とする。
ドライブシャフト両端の各等速ジョイントの外輪にセンサーターゲットを取り付け、このセンサーターゲットに対向してセンサを取り付けておけば、トルクによってドライブシャフトがねじれたとき、そのねじれは両センサーターゲットによって発生する回転信号の位相差となって現われる。
ねじれ角度測定の分解能を考慮して選定した一定周波数パルスにより、前記回転信号の位相差をカウントし、そのカウント値である位相差検出パルス数をドライブシャフトの回転数で除算することで、正確にねじれ角度を検出することが可能となる。ドライブシャフトの回転数は、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算された値を用いても良く、また外部のセンサによって測定された値を用いても良い。
このようにして、ドライブシャフトに生じたねじれに対応する回転信号の位相差を正確に求めることができ、この位相差を演算処理して軸トルクを求める。
求めた軸トルクの信号に基づいてエンジンの出力を制御し、過大トルクの発生を抑えることにより、等速ジョイントのサイズダウン、軽量化を図ることができる。
軸トルクを測定することで、タイヤ進行方向における路面−タイヤ間作用力の推定が可能となる。低μ路での走行では、タイヤのスリップが発生し易いが、タイヤ進行方向における路面−タイヤ間作用力が測定できれば、この測定データを利用して、車体制御によってこれを事前に防止することが可能となる。
前記センサーターゲットおよびこれに対向するセンサからなる回転検出器としては、ABS制御用に一方の等速ジョイントに設けられるものを用いても良く、その場合、他方の等速ジョイントに同様な回転検出器を設けれぱ良い。
この発明方法において、前記センサーターゲットが円周方向に等配された複数の歯または磁極対を有するものとし、前記歯または極対の数をA、測定する最大のねじれ角度をBdeg とすると、
B>(180/A)
であっても良い。
このように歯または極対の数Aと測定する最大のねじれ角度Bの関係を規制することにより、位相差検出パルス数の誤カウントが回避され、ねじれを推定する計算方法が簡便化され、軸トルク検出の信頼がアップする。
アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号は、前記ドライブシャフトにトルクが作用していない状態で、位相差がゼロとなるように、等速ジョイントの外輪へのセンサーターゲットの固定、またはセンサの位相角を設定しても良い。
これにより、ドライブシャフトにトルクが作用していない状態で位相差が検出されることが回避できる。
また、前記ドライブシャフトにトルクが作用していない状態で前記ドライブシャフトのアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号の位相差を求め、この求めた値によって、軸トルク測定時の位相差の演算結果を補正するようにしても良い。
この補正により、軸トルク検出の精度、信頼性が向上する。
この発明方法において、前記各回転パルス信号を検出するよりも先に、予め、両等速ジョイントの外輪間のトルクと前記位相差の関係を測定もしくは計算により求めておき、この求めておいたトルクと位相差の関係により、軸トルク測定時の位相差の演算結果を補正するようにしても良い。これにより、より正確な軸トルクの測定が可能となる。
測定されたドライブシャフトの軸トルクに相当するドライブシャフトのねじれ角度が、設定した最大のねじれ角度Bdeg 以上となった場合には、異常信号を外部に出力しても良い。
これより、さらなる軸トルク検出の信頼性のアップが図れると同時に、ドライブシャフト1の破損を防止できる。
また、各センサーターゲットに対向し設置されるセンサを複数個用い、これら複数のセンサを、所定の間隔に離して固定しても良い。
この場合に、同一センサーターゲットに対向する前記センサの出力から求めた前記ドライブシャフトの回転方向、または外部に設けたセンサによって前記ドライブシャフトの回転方向を検出し、この回転方向の検出結果を元に、軸トルク測定時の位相差の計算式を変更しても良い。
この発明において、前記各センサーターゲットが円周方向に等配された複数の歯または磁極対を有するものとし、これらセンサーターゲットの前記歯の厚さと隣合う歯の間の幅、または前記極対の極の幅と極間隔をほぼ同じにし、各センサーターゲットに対向してそれぞれ複数個のセンサを配置し、これら複数個のセンサの出力は互いに、センサ個数をD個とすると(180/D)deg の位相差をもつようにし、これらのセンサの出力によってセンサーターゲットの歯列による凹凸または極変化によるパルス出力をD分割し、このD分割されたパルス出力をアンチロックブレーキシステムの制御用信号に利用しても良い。
これにより、回転検出の分解能を高めることができ、車輪用軸受に設けられる回転検出装置と同程度の回転検出精度を得ることができる。
この場合に、各センサーターゲットに対向し設置されるD個のセンサの出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、各センサ位置を設定しても良い。
またこの場合に、各センサーターゲットに対向し設置されるD個のセンサの出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、予め、両センサーターゲットに対向する各センサ出力の測定結果からその位相差を検出して記憶しておき、この記憶しておいた検出値とセンサーターゲットの回転速度によって、前記センサの出力を補正しても良い。
これにより、アンチロックブレーキシステムの制御用センサとしての精度アップを図ることができる。
この発明の自動車の走行制御方法は、この発明の上記いずれかの構成のドライブシャフトの軸トルク測定方法によって求めた軸トルクの信号を、車両走行制御に用いることを特徴とする。
この発明のドライブシャフトの軸トルク測定装置は、両端にて等速ジョイント(2,3)を介して自動車の駆動系統に接続されるドライブシャフト(1)の各等速ジョイント(2,3)の外輪にセンサーターゲット(4,5)を取り付け、このセンサーターゲット(4,5)に対向して、各センサーターゲット(4,5)をそれぞれ検出して発生する回転パルス信号を検出するセンサ(6,7)を設け、これら各センサ(6,7)で検出した回転パルス信号からドライブシャフト(1)に生じたねじれに対応する位相差を演算処理で求める位相差演算処理手段(12)、および求められた位相差から軸トルクを求める位相差対応軸トルク演算手段(13)を設ける。
前記位相差演算処理手段(12)は、
前記ドライブシャフト(1)の最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスを出力する一定周波数パルス出力手段(14)と、
前記各センサ(6,7)から出力されるアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、前記一定周波数パルス出力手段(14)の出力する一定周波数パルスによりカウントする位相差検出パルス数カウント手段(15)と、
この手段(15)によるカウント値である位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフト(1)の回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフト(1)の回転数で除算することにより、ドライブシャフト(1)に生じたねじれ角度となる位相差を求めるねじれ角度対応位相差演算手段(16)、
とを含む。
このねじれ角度対応位相差演算手段(16)によるドライブシャフト(1)のねじれ角度の検出の分解能をS度とした場合、前記一定周波数パルス出力手段(14)の出力する前記一定周波数パルスの周波数は、(60×ドライブシャフトの最高回転数(rpm)/S)Hz以上とする。
この発明のドライブシャフトの軸トルク測定方法は、両端にて等速ジョイントを介して自動車の駆動系統に接続されるドライブシャフトの各等速ジョイントの外輪にセンサーターゲットを取り付け、このセンサーターゲットに対向して設けたセンサによって両センサーターゲットを検出して発生する回転パルス信号を検出し、その検出した回転パルス信号からドライブシャフトに生じたねじれに対応する回転信号の位相差を演算処理して軸トルクを求める方法であって、前記位相差の演算処理として、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、前記ドライブシャフトの最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスのカウント値である位相差検出パルス数として求め、この位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフトの回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフトの回転数で除算することにより、ドライブシャフトに生じたねじれ角度となる位相差を求める方法であるため、ドライブシャフトに作用する軸トルクを正確に測定できて、その測定した軸トルクをエンジンの出力制御に用い、過大トルクを防止することにより、ドライブシャフトの軽量化に貢献でき、さらに測定した軸トルクから、路面−タイヤ間の作用力の推定が可能となる。
この発明の一実施形態を、図1ないし図13と共に説明する。図1に示すように、ドライブシャフト1は両端にて等速ジョイント2,3を介して駆動系統に接続される。図示する実施形態の場合、インボード側はトリポード型スライド式等速ジョイント2によりディファレンシャル(図示せず)と連結され、アウトボード側はバーフィールド型固定式等速ジョイント3によりアクスル(図示せず)と連結される。
なお、ドライブシャフト1の両端の等速ジョイントは、図示例のような組合せに限られない。たとえば、前輪駆動車の前車軸すなわち駆動輪前車軸の場合、前輪が操舵されるため、車輪側となるアウトボード側の等速ジョイント3は大きな作動角と共に等速性が要求される。この要求を満たすため、アウトボード側の等速ジョイント3にはバーフィールド型固定式継手(ゼッパ型固定式継手)、トリポード型固定式等速ジョイントなどが用いられる。車体側となるインボード側の等速ジョイント2にはサスペンションの動きを許容する作動角が要求される。この作動角は車輪側等速ジョイント3ほど大きくないが、サスペンションの動きに伴う車体の長さ変化を可能にする必要がある。このためインボード側等速ジョイント2にはバーフィールド型スライド式継手、トリポード型スライド式継手、クロスグローブ型継手などが用いられる。独立懸架方式の駆動輪後車軸は舵取り機能が不要で大きな作動角を必要としないためカルダン継手が使用される場合もある。
アウトボード側の等速ジョイント3の外輪3aにはABS(アンチロックブレーキシステム)制御用のセンサーターゲット5が取り付けられている。インボード側の等速ジョイント2の外輪2aにも同種のセンサーターゲット4が取り付けられている。センサーターゲット4,5は、歯車状のパルサーリングまたはN極とS極の磁極対が円周方向に並べて設けられた磁気エンコーダ等からなる。車体側には、これらのセンサーターゲット4,5に近接する位置に、電磁ピックアップ等からなるセンサ6,7が設置され、センサーターゲット4,5が回転するとセンサ6,7に回転数に比例した周波数のパルスが発生する。対応する各センサーターゲット4,5とセンサ6,7とで、回転速度や回転角度を検出する回転検出器8,9をそれぞれ構成する。
ここで、図1では歯車状のパルサーリングまたは磁気エンコーダからなるセンサーターゲット4,5と電磁ピックアップからなるセンサ6,7とでセンサ系を構成したが、いかなるセンサーターゲットを用いても良い。また、センサ6,7として、電磁ピックアップの代わりに、光学式センサや他の磁気センサを使用してもよい。
図2は、このドライブシャフトの軸トルク測定装置の概念構成を示す。この軸トルク測定装置は、軸トルク演算部11と、前記インボード側およびアウトボード側の回転検出器8,9により構成される。
軸トルク演算部11は、上記各センサ6,7で検出した回転パルス信号からドライブシャフト1に生じたねじれに対応する位相差を演算処理で求める位相差演算処理手段12、および求められた位相差から軸トルクを求める位相差対応軸トルク演算手段13とで構成される。
位相差対応軸トルク演算手段13で検出されたドライブシャフト1の軸トルクは、車両走行制御手段31による走行制御に使用される。また、この軸トルク測定装置11で検出する回転パルス信号は、アンチロックブレーキシステム32の制御に用いられる。
位相差演算処理手段12は、その基本的な構成として一定周波数パルス出力手段14、位相差検出パルス数カウント手段15、ドライブシャフト回転数検出手段17、およびねじれ角度対応位相差演算手段16を有する。
一定周波数パルス出力手段14は、ドライブシャフト1の最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスを出力する手段である。
位相差検出パルス数カウント手段15は、各センサ6,7から出力されるアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、一定周波数パルス出力手段14の出力する一定周波数パルスによりカウントする手段である。
ドライブシャフト回転数検出手段17は、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号からドライブシャフト1の回転数を計算し、または外部のセンサ(図示せず)によってドライブシャフト1の回転数を測定する手段である。
ドライブシャフト回転数検出手段17は、回転数比例パルスカウント手段18が設けられており、前記一定周波数パルス出力手段14の出力する一定周波数パルスにより、ドライブシャフト1の回転数に比例したパルスを出力する。
前記各手段13〜18の詳細は、次に述べる軸トルク測定方法と共に説明する。
また、位相差演算処理手段12は、この他に、異常判定手段19、回転方向検出手段20、回転方向対応計算式変更手段21、初期位相ずれ補正手段22、トルク・位相差関係補正手段23、パルス分割手段24、センサ位置対応補正手段25を有している。これら各手段19〜25の機能についても、次に述べる軸トルク測定方法と共に説明する。
上記構成の軸トルク測定装置を用いた軸トルク測定方法を説明する。
自動車の急発進、急加速時においては、駆動系統に発生する軸トルクは大きく、四輪及び二輪車の駆動系統の中でクラッチ部を除く最も剛性の低いところはドライブシャフト1である。そのため、ドライブシャフト1はねじられる。このねじり角度を電磁ピックアップなどからなるセンサ6,7からのパルス信号に基づいて演算し、軸トルクを求める。
図3に示すように、トルクが発生していない場合は、ドライブシャフト1の両端におけるねじれはなく、インボード側およびアウトボード側のセンサーターゲット4,5によるパルスも位相が合っている。
しかし、トルクが発生するとドライブシャフト1がねじれるため、図4(a),(b)のように、インボード側のセンサーターゲット4により発生するパルスよりも、アウトボード側のセンサーターゲット5により発生するパルスが遅れるため、位相差tが生じる。図では、位相差tとして、インボード側回転パルスの立ち下がりとアウトボード側回転パルスの立ち下がりを示す。位相差tは、各信号の立ち上がり間の位相差であってもよい。
図4では、車体は前進(正転)している状態を示し、さらに、インボード側パルサーリング4はアウトボード側パルサーリング5よりも回転角度が大きい状態であり、インボード側回転パルスがアウトボード側回転パルスより進相状態にある。
ここで、図2の一定周波数パルス出力手段14によって、一定周波数を有する一定周波数パルス(図4(c))を用意し、この位相差t間の位相差検出パルス(図4(e)の数Qを、位相差検出パルス数カウント手段15によってカウントする。
また、上記一定周波数パルスにつき、アウトボード側もしくはインボード側センサーターゲット4,5の隣接する歯間に検出される回転数に比例した回転数比例パルス(図4(d))を、図2の回転数比例パルスカウント手段18によってカウントする。
この回転数比例パルスのカウント値Pを測定することで、ドライブシャフト1の回転数(Hz)は、
K×(A/360)/P (K定数、A歯数)、
で計算される。この計算を図2のドライブシャフト回転数検出手段17によって行う。
このように、位相差検出パルス数Qと、ドライブシャフト1の回転数を求めることで、ドライブシャフトに生じたねじれ角度となる位相差が、
Q/ドライブシャフト回転数
として求められる。この位相差の演算を、図2のねじれ角度対等位相差演算手段16によって演算する。
さらに、ドライブシャフト1の軸トルクは、K1×(位相差)であり、
K1×Q/ドライブシャフト回転数 (K1:定数)、
で計算される。
このK1×(位相差)の演算を、位相差対応軸トルク演算手段13によって行う。
なお、位相差(Q/ドライブシャフト回転数)を求める演算と、その位相差から軸トルクを求める演算とは、別々に行う必要はなく、上記の式、
K1×Q/ドライブシャフト回転数 によってまとめて行うようにしても良い。
図2のねじれ角度対等位相差演算手段16と位相差対応軸トルク演算手段13とは概念的に示したものであり、具体的には両手段16,13をまとめた一つの演算手段が用いられる。
一方、図5では、車体は前進(正転)している状態を示し、さらに、アウトボード側センサーターゲット5はインボード側センサーターゲット4よりも回転角度が大きい状態で、アウトボード側回転パルスがインボード側回転パルスより進相状態にある。
この場合、軸トルクは、
K1×(Q−P)/ドライブシャフト回転数 (K1: 定数)
で計算される。
すなわち、各センサーターゲット4,5での回転パルス信号のどちらが進相状態にあるかによって、その軸トルク計算方法を変更する必要がある。
この場合、P>2×Qの場合には、インボード側が進相にあり、P<2×Q の場合にはアウトボード側が進相の状態にある。
この回転方向に応じて計算式を変える処理を、図2の回転方向対応計算式変更手段21によって行う。回転方向対応計算式変更手段21は、回転方向検出手段20の出力により回転方向を認識する。回転方向検出手段20は、例えば、後に示すようにセンサ7を回転方向に複数設けることで、その複数のセンサ7の出力から判定する。
ここで、ドライブシャフト1の回転数は、センサーターゲット4,5のセンシングで求めたが、外部に設けたセンシング出力を利用してもよい。
また、外部に用意した一定周波数を有する一定周波数パルスの周波数は高いほど、インボード側センサーターゲット4とアウトボード側センサーターゲット5間のねじれは、感度良く測定できる。
そこで、ドライブシャフト1のねじれ検出の分解能をS度とした場合、前記一定周波数パルスの周波数は、(60×ドライブシャフトの最高回転数(rpm)/S )Hz以上であることが望ましい。
一方、ドライブシャフト1のねじれ角度、すねわち両センサーターゲット4,5間の位相差が大きくなりすぎると、位相差検出パルス数を誤カウントしてしまう可能性がある。よって、このような誤カウントを避けるため、測定する最大のねじれ角度をBdeg とすると、B>(180/A)となるようなセンサーターゲット4,5の歯数Aとすることで、ねじれを推定する計算方法が簡便化され、軸トルク検出の信頼性もアップすることができる。
さらに、測定されたドライブシャフト1の軸トルクに相当するドライブシャフト1のねじれ角度が、想定した最大のねじれ角度Bdeg 以上となった場合に、異常信号を外部に出力することで、さらなる軸トルク検出の信頼性もアップが図れると同時に、ドライブシャフト1の破損を防止できる。
図2の異常判定手段19は、この想定した最大のねじれ角度Bdeg を設定しておいて、ドライブシャフト1のねじれ角度が設定ねじれ角度以上となった場合に異常信号を出力するものとされる。
また、アウトボード側のセンサーターゲット5とセンサ7の位置、インボード側センサーターゲット4とセンサ6の位置によって、ドライブシャフト1にトルクが作用していない状態であっても、検出される位相差が存在する場合がある。そのため、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号は、前記ドライブシャフト1にトルクが作用していない状態で、位相差がゼロとなるように、等速ジョイント2,3の外輪2a,3aへのパルサーリング等からなるセンサーターゲット4,5の固定、もしくは電磁ピックアップ等からなるセンサ6,7の位相角を調整することが望ましい。
ドライブシャフト1にトルクが作用していない状態で、ドライブシャフト1のアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号に位相差があった場合には、この値を予め測定しておき、軸トルク測定時の位相差の演算結果を補正するようにしてもよい。図2の初期位相ずれ補正手段22は、この補正を行う手段である。
図6のように、予め両等速ジョイント2,3の外輪2a,3a間のトルクと前記位相差の関係を、測定もしくは計算により求めておき、等速ジョイント2,3内部のトルクとねじれ角度の非線形性を補正するようにしても良い。これにより、より正確な軸トルクの測定が可能となる。
図2のトルク・位相差関係補正手段23は、上記のように求められたトルクと位相差の関係を記憶しておき、上記の非線形性を補正する手段である。
図7(A),(B)は、それぞれセンサーターゲット4,5をパルサーリングとした例および磁気エンコーダとした例を示す。
センサーターゲット4,5がパルサーリングと磁気エンコーダのいずれの場合であっても、各センサーターゲット4,5に対向し設置されるセンサ6,7を複数個用い、それぞれ、所定の間隔に離して固定することで、図8に示すように、同一センサーターゲット4,5に対向するセンサ6,7の出力から求めたドライブシャフト1の回転方向を検出することができる。図2の回転方向検出手段20は、この回転方向の検出の処理を行う。この回転方向検出結果を元に、上記のように軸トルク測定時の計算方法が変更される。
なお、回転方向の検出は、外部に設けたセンサ(図示せず)によって求めてもよい。
図9にはP>2×Qの場合、図10にはP<2×Qの場合の各計算方法をそれぞれ示した。
図9に示すP>2×Qの場合は、正転時の軸トルクが、
(軸トルク)=K1×Q/(ドライブシャフト回転数)
として計算され、逆転時の軸トルクが、
(軸トルク)=K1×(−Q)/(ドライブシャフト回転数)
として計算される。
図10に示すP<2×Qの場合は、正転時の軸トルクが、
(軸トルク)=K1×(Q−P)/(ドライブシャフト回転数)
として計算され、逆転時の軸トルクが、
(軸トルク)=K1×(P−Q)/(ドライブシャフト回転数)
として計算される。
このように、ドライブシャフト1の回転方向、および検出される位相差信号(Q)によって、軸トルク測定時の計算方法を変更することによって、正確な軸トルクの検出が可能となる。
また、通常、アウトボード側の等速ジョイント3に固定される車軸用軸受部で、車輪回転速度検出用回転センサ(ABSセンサ)が構成されるが、その精度は高く、1回転当たりの回転パルス数は約50パルスと多い。
よって、このABSセンサとして、等速ジョイント3で検出した回転パルスを利用するには、分解能を高める必要がある。この分解能を高めるためには、センサーターゲット5がパルサーリングである場合はその歯による凸と凹部の幅を同じとし、また、センサーターゲット5が磁気エンコーダである場合は、S極およびN極の極間隔をほぼ同じにする。さらに、各センサーターゲット5に対向して設置される複数個のセンサ7の出力は、互いに、センサ個数をD個とすると(180/)deg の位相差をもつようにする。さらに、これらのセンサの出力によってセンサーターゲットの凹凸もしくは極変化によるパルス出力をD分割することで、このD分割されたパルス出力を得、これをアンチロックブレーキシステム32の制御用の車輪回転速度信号として利用してもよい。
図11,図12に、それぞれセンサ7(6)を2個または3個用いた例を示している。それぞれ、図中の表のようなロジックを構成することで、各センサ7(6)の出力から、パルス分割により周波数を高めたパルスの出力を得ることができる。表中の「H」はハイレベル、「L」はローレベルを示す。また、「センサ1」,「センサ2」…とあるのは、同じセンサ7またはセンサ6のうち、円周方向に並ぶセンサを区別するために符号「1」,「2」を付したものである。
図2のパルス分割手段24は、同図に示すようなパルス分割を行う。
さらに、各センサーターゲット4,5に対向し設置されるD個のセンサ6,7の出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、各センサ位置を調整し、また各センサーターゲット4,5に対向し設置されるD個のセンサ6,7の出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、予め両センサ出力の測定結果から、その位相差を検出しておき、この検出した位相差とセンサーターゲットの回転速度によって回転検出パルスの出力を補正することによって、ABSセンサとして精度アップを図ってもよい。
また、前記の各例では、センサーターゲット4,5に対して、センサ6,7をラジアル方向から対向させているが、図13に示すようにアキシアル方向に対向させてもよい。
図2の車両制御装置31は、このようにして求められた軸トルクの信号に基づいて、たとえばエンジンの点火タイミングを遅らせる等のエンジン制御を行なう。そうすることによって、過大トルクの発生を防止できる。過大トルクの発生が防止できれば、ドライブシャフト1の軸径や等速ジョイント2,3の外径のサイズダウンが可能となる。さらに、この軸トルク測定値によって、路面−タイヤ間のスリップ状態も推定して把握でき、走行制御に利用できる。
図2の車両制御装置31は、上記のようにして求めた軸トルク信号を、さらに、トラクションコントロールのためのエンジン制御や、ATトランスミッションの制御、電子制御LSD等の走行制御に利用するものであっても良い。
以上説明したところから明らかなように、この実施形態は、ABS用パルサーリング等からなるセンサーターゲット5の付いたドライブシャフト1に、パルサーリング等からなるセンサーターゲット4をさらに一つ追加して軸トルクを検出するようにしたものであるため、極めて低コストで、ドライブシャフト1の軸トルクを検出することができる。また上記のように軸トルクを正確に測定することができる。そして、軸トルクの信号に基づいてエンジン制御を行なうことで過大トルクの発生を抑えることができる。したがって、ドライブシャフト1の軸及び等速ジョイント2,3のサイズダウンが実現し、車両の軽量化に寄与する。さらに、軽量化できたことで自動車の燃費が向上する。
また、軸トルクを走行制御に利用することで最適制御が可能となる。たとえば、トラクションコントロールに必要なエンジン制御用の駆動軸トルク信号として利用することができる。ATトランスミッションに駆動軸トルク制御を加えることにより効率の向上が得られ、燃費が改善される。電子制御LSDに駆動軸トルク制御を加えることにより最適なトルク配分が得られる。
この発明の一実施形態にかかる軸トルク測定方法,測定装置を適用するドライブシャフトおよび等速ジョイントの縦断面図である。 同軸トルク測定装置の概念構成を示すブロック図である。 センサーターゲットの回転により発生するパルスのタイムチャートである。 センサーターゲットの回転により発生するパルスと、位相差検出パルスの関係を示すタイムチャートである。 センサーターゲットの回転により発生するパルスと、位相差検出パルスの関係の別の例を示すタイムチャートである。 トルクと位相角との関係を示すグラフである。 センサ取り付け位相の説明図である。 回転方向とその演算に関する説明図である。 位相差検出パルスと回転数比例パルスの関係による軸トルク演算方法を示す説明図である。 位相差検出パルスと回転数比例パルスの関係が図9と異なる例における軸トルク演算方法を示す説明図である。 センサ個数が2つの場合の演算ロジック説明図である。 センサ個数が3つの場合の演算ロジック説明図である。 センサの変形例の説明図である。
符号の説明
1…ドライブシャフト
2,3…等速ジョイント
4,5…センサーターゲット
6,7…センサ
8,9…回転検出器
11…軸トルク演算部
12…位相差演算処理手段
13…位相差対応軸トルク演算手段
14…一定周波数パルス出力手段
15…位相差検出パルス数カウント手段
16…ねじれ角度対応位相差演算手段
17…ドライブシャフト回転数検出手段

Claims (13)

  1. 両端にて等速ジョイントを介して自動車の駆動系統に接続されるドライブシャフトの各等速ジョイントの外輪にセンサーターゲットを取り付け、このセンサーターゲットに対向して設けたセンサによって両センサーターゲットを検出して発生する回転パルス信号を検出し、その検出した回転パルス信号からドライブシャフトに生じたねじれに対応する回転信号の位相差を演算処理して軸トルクを求める方法であって、
    前記位相差の演算処理として、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、前記ドライブシャフトの最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスのカウント値である位相差検出パルス数として求め、この位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフトの回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフトの回転数で除算することにより、ドライブシャフトに生じたねじれ角度となる位相差を求め、
    このドライブシャフトのねじれ角度の検出の分解能をS度とした場合、前記一定周波数パルスの周波数は、(60×ドライブシャフトの最高回転数(rpm)/S)Hz以上とすることを特徴とするドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  2. 請求項1において、前記センサーターゲットが円周方向に等配された複数の歯または磁極対を有するものとし、前記歯または極対の数をA、測定する最大のねじれ角度をBdeg とすると、
    B>(180/A)
    であるドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  3. 請求項1または請求項2において、アウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号は、前記ドライブシャフトにトルクが作用していない状態で、位相差がゼロとなるように、等速ジョイントの外輪へのセンサーターゲットの固定、またはセンサの位相角を設定したドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記ドライブシャフトにトルクが作用していない状態で前記ドライブシャフトのアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号の位相差を求め、この求めた値によって、軸トルク測定時の位相差の演算結果を補正するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記各回転パルス信号を検出するよりも先に、予め、両等速ジョイントの外輪間のトルクと前記位相差の関係を測定もしくは計算により求めておき、この求めておいたトルクと位相差の関係により、軸トルク測定時の位相差の演算結果を補正するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、測定されたドライブシャフトの軸トルクに相当するドライブシャフトのねじれ角度が、設定した最大のねじれ角度Bdeg 以上となった場合に、異常信号を外部に出力するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、各センサーターゲットに対向し設置されるセンサを複数個用い、これら複数のセンサを、所定の間隔に離して固定するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  8. 請求項7において、同一センサーターゲットに対向する前記センサの出力から求めた前記ドライブシャフトの回転方向、または外部に設けたセンサによって前記ドライブシャフトの回転方向を検出し、この回転方向の検出結果を元に、軸トルク測定時の位相差の計算式を変更するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記各センサーターゲットが円周方向に等配された複数の歯または磁極対を有するものとし、これらセンサーターゲットの前記歯の厚さと隣合う歯の間の幅、または前記極対の極の幅と極間隔をほぼ同じにし、各センサーターゲットに対向してそれぞれ複数個のセンサを配置し、これら複数個のセンサの出力は互いに、センサ個数をD個とすると(180/D)deg の位相差をもつようにし、これらのセンサの出力によってセンサーターゲットの歯列による凹凸または極変化によるパルス出力をD分割し、このD分割されたパルス出力をアンチロックブレーキシステムの制御用信号に利用するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  10. 請求項9において、各センサーターゲットに対向し設置されるD個のセンサの出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、各センサ位置を設定したドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  11. 請求項9において、各センサーターゲットに対向し設置されるD個のセンサの出力は互いに(180/D)deg の位相差をもつように、予め、両センサーターゲットに対向する各センサ出力の測定結果からその位相差を検出して記憶しておき、この記憶しておいた検出値とセンサーターゲットの回転速度によって、センサの回転検出出力を補正するドライブシャフトの軸トルク測定方法。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のドライブシャフトの軸トルク測定方法によって求めた軸トルクの信号を、車両走行制御に用いることを特徴とする自動車の走行制御方法。
  13. 両端にて等速ジョイントを介して自動車の駆動系統に接続されるドライブシャフトの各等速ジョイントの外輪にセンサーターゲットを取り付け、このセンサーターゲットに対向して、各センサーターゲットをそれぞれ検出して発生する回転パルス信号を検出するセンサを設け、これら各センサで検出した回転パルス信号からドライブシャフトに生じたねじれに対応する位相差を演算処理で求める位相差演算処理手段、および求められた位相差から軸トルクを求める位相差対応軸トルク演算手段を設け、
    前記位相差演算処理手段は、
    前記ドライブシャフトの最高回転数における回転パルス周波数以上の周波数を有する一定周波数パルスを出力する一定周波数パルス出力手段と、
    前記各センサから出力されるアウトボード側の回転パルス信号とインボード側の回転パルス信号との位相差を、前記一定周波数パルス出力手段の出力する一定周波数パルスによりカウントする位相差検出パルス数カウント手段と、
    この手段によるカウント値である位相差検出パルス数を、アウトボード側の回転パルス信号もしくはインボード側の回転パルス信号から計算されるドライブシャフトの回転数、または外部のセンサによって測定されたドライブシャフトの回転数で除算することにより、ドライブシャフトに生じたねじれ角度となる位相差を求めるねじれ角度対応位相差演算手段
    とを含み、
    このねじれ角度対応位相差演算手段によるドライブシャフトのねじれ角度の検出の分解能をS度とした場合、前記一定周波数パルス出力手段の出力する前記一定周波数パルスの周波数は、(60×ドライブシャフトの最高回転数(rpm)/S)Hz以上とする、
    ことを特徴とするドライブシャフトの軸トルク測定装置。
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