JP2007091695A - 新規ルシフェリン誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ルシフェラーゼ基質となる新規なルシフェリン誘導体を提供する。
【解決手段】 下記の一般式(I):
Figure 2007091695

[式中、R1及びR2は水素原子、C1-6アルキル基、又は下記の式(A):
Figure 2007091695

〔式中、X1及びX2は水素原子又は−N(R3)(R4)(式中、R3及びR4は水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルキルカルボニル基、又はC1-6アルキルオキシカルボニル基を示す)で表される基を示し;nは1〜6の整数を示す〕で表わされる基を示すが、R1及びR2が同時に水素原子であることはない)で表される化合物又はその塩。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ルシフェラーゼの基質となりうる新規なルシフェリン誘導体に関する。
ホタルルシフェラーゼとルシフェリンの組み合わせにより生じる生物発光を利用した生物発光法は、励起光を必要としないためバックグランドノイズがほぼゼロであり高感度な測定が可能である。また、励起光を必要としないことから簡単な構造の装置で測定をすることができる。これらの特長により、生物発光法は、ブロッティングにおける目的物質の検出やレポーター酵素など様々なアッセイ系に汎用されている。さらに、最近では、光透過性の悪い生物試料の深部のイメージングも可能であることから、イン・ビボのイメージング系への応用も検討されるようになってきた。
このようにイン・ビボのイメージングにおいて生物発光法は有効であると考えられているが、従来の生物発光法における発光波長はルシフェリンが有する570 nmに限られているため、イン・ビボのイメージングに用いるには波長が短いという問題がある。このため、発光波長をより組織透過性に優れた長波長側にシフトさせる研究が行われているが、これらの研究は、いずれの場合も酵素であるルシフェラーゼの特性を改変することにより行われており、基質であるルシフェリンについてアプローチした報告はほとんどない。
一方、生物発光法はその感度に注目が集中していたが、標的分子の存在下のみで発光が生じるような生物発光特性のon/off制御が可能な機能性ルシフェラーゼ基質の研究も数例見られる(例えば特開2000-270894号公報、Miska, W, Geiger, R., J. Clin. Chem. Clin. Biochem., Jan;25(1), pp.23-30, 1987など)。それらはルシフェリンやその類縁体を用いた発光のon/off制御型のプローブに関するものであり、ルシフェリンのメチルエーテル型やアミノルシフェリンのアミド型は発光しないことを利用し、これらのルシフェリン類縁体を糖やペプチドに結合させて、それらと特異的に反応する酵素の活性を検出するという原理に基づくものである。しかし、この原理では適用可能なプローブの標的は非常に限られてしまうという問題がある。このため、機能性イン・ビボ発光イメージングを可能にする汎用性の高い生物発光プローブの開発が望まれていた。
特開2000-270894号公報 J. Clin. Chem. Clin. Biochem., Jan;25(1), pp.23-30, 1987
本発明の課題は、ルシフェラーゼの基質となりうる構造を有する化合物であって、例えばルシフェリンよりも長波長の発光波長を有する化合物や無発光性の化合物など、特徴的な発光特性を有するルシフェリン誘導体を提供することにある。また、それ自体は無発光性であって、標的分子の存在下で分子構造が変化し、発光性基質へと変化するルシフェリン誘導体を提供することも本発明の課題である。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、アミノルシフェリンのアミノ基をアルキル化することにより、ルシフェリンと同様の高い発光性を有し、かつ発光波長がルシフェリンに比べて大幅に長波長側にシフトしたルシフェリン誘導体を提供できること、及びこのルシフェリン誘導体がイン・ビボのイメージングに極めて有用であることを見出した。また、アミノルシフェリンにアミノベンジル基を導入した化合物では、ルシフェラーゼの基質としての性質を失わないものの、基質となって反応した際にも無発光性であること、及び該化合物のアミノ基をアシル化した化合物ではルシフェラーゼの基質としての性質が保持されるとともに、ルシフェラーゼとの反応により強く発光することを見出した。本発明は上記の知見に基づいて完成された。
すなわち、本発明により、下記の一般式(I):
Figure 2007091695
[式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、又は下記の式(A):
Figure 2007091695
〔式中、X1及びX2はそれぞれ独立に水素原子又は−N(R3)(R4)(式中、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基、又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基を示す)で表される基を示し;nは1〜6の整数を示す〕で表わされる基を示すが、R1及びR2が同時に水素原子であることはない)で表される化合物又はその塩が提供される。
上記の発明の好ましい様態として、上記一般式(I)において、R1及びR2の一つ以上がC1-6アルキル基である化合物又はその塩が提供される。この発明の好ましい様態によればR1及びR2の一つ以上がメチル基である上記化合物又はその塩が提供される。
また、上記の発明のもう一つの好ましい様態によれば、上記一般式(I)において、R1が水素原子であり、かつR2が式(A)(式中、X1及びX2がともに水素原子であり;nは1〜6の整数を示す)で表される基である化合物又はその塩が提供される。この発明の好ましい様態によればnが1〜3である上記化合物又はその塩が提供される。
さらに、上記の発明のもう一つの好ましい様態によれば、一般式(I)において、R1が水素原子であり、かつR2が式(A)〔式中、X1が水素原子であり、X2が−N(R3)(R4)(式中、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基、又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基を示す)で表される基を示し;nは1〜6の整数を示す〕で表される化合物又はその塩が提供される。この発明の好ましい様態によれば、R3及びR4が水素原子であり、かつnが2である上記化合物又はその塩、及びR3及びR4の一方が水素原子であり、他方がベンジルオキシカルボニル基であり、かつnが2である上記化合物又はその塩が提供される。さらに好ましくはX2がパラ位に結合する上記化合物又はその塩が提供される。
別の観点からは上記一般式(I)で表される化合物又はその塩からなるルシフェラーゼ基質が本発明により提供される。また、本発明により、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩のうちルシフェラーゼとの反応により発光する化合物又はその塩を含む生物発光分析用試薬が提供される。また、上記の一般式(I)で表される化合物のうちルシフェラーゼとの反応により発光する化合物又はその塩でラベル化された生物試料に対してルシフェラーゼを反応させる工程を含む生物発光分析法が本発明により提供される。さらに、上記の生物発光分析用試薬とルシフェラーゼとを要素として含む生物発光分析用キットが本発明により提供される。
本発明により提供される化合物又はその塩はルシフェラーゼの基質となりうる性質を有している。本発明の化合物又はその塩のうち発光性の化合物又はその塩は、発光波長がルシフェリンに比べて長波長側にシフトしており、イン・ビボのイメージングや発光ラベル化剤として有用である。また、本発明の化合物又はその塩のうち、ルシフェラーゼの基質となって反応した際にも実質的に無発光性の化合物又はその塩は、標的分子の存在下でルシフェラーゼの基質として反応したときにのみ発光する発光プローブの基本骨格として好適に使用できる。
本明細書において、「アルキル基」又はアルキル部分を含む置換基(例えばアルキルカルボニル基など)のアルキル部分は、直鎖、分枝鎖、環状、又はそれらの組み合わせからなる飽和炭化水素基を意味している。より具体的には、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、シクロプロピルメチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基などを挙げることができる。
本明細書において、ある官能基について「置換基を有していてもよい」と言う場合には、置換基の種類、個数、置換位置は特に限定されないが、例えば、アルキル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれでもよい)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、アルキルスルホネート基などを置換基として有していてもよい。また、本明細書においてアリール基という場合には、単環性又は多環性のアリール基のいずれであってもよいが、好ましくはフェニル基を用いることができる。アリール環についても同様であり、好ましくはベンゼン環を用いることができる。
上記一般式(I)において、R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が置換基を有していてもよいC1-6アルキル基であることが好ましいが、R1及びR2がともに置換基を有していてもよいC1-6アルキル基であることも好ましい。R1及びR2が示すC1-6アルキル基が置換基を有する場合、該置換基は、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基であることが好ましい。置換基を有していてもよいC1-6アルキル基が直鎖C1-6アルキルであることも好ましい。特に好ましいのはR1及びR2がともにメチル基である場合である。
また、上記一般式(I)において、R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で示される基であることも好ましい。上記の態様において、
(a)式(A)においてX1及びX2がともに水素原子であり、nが1〜6の整数であることがより好ましい。特に好ましいのはnが1〜3の場合であり、より具体的には式(A)で示される基がベンジル基、フェネチル基、又は3-フェニルプロピル基の場合である。この態様の化合物又はその塩はルシフェラーゼの基質となりうる構造を有し、かつルシフェラーゼの基質として反応した際にアミノルシフェリン(ルシフェリンよりも長波長の発光波長を有することが知られている)よりもさらに15−30nm長波長の発光を生じるという特徴がある。
(b)式(A)においてX1が水素原子でありX2が−N(R3)(R4)で表される基であり、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよいC1-6アルキル基であることが好ましい(ただし、R3及びR4が置換基を有する場合には、該置換アルキル基が置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基、又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基となる場合を除く)。R3及びR4はともに水素原子であることが好ましく、X2はパラ位に結合することが好ましい。この態様の化合物又はその塩はルシフェラーゼの基質となりうる構造を有し、かつルシフェラーゼの基質として反応した際に電子密度の高い(HOMOエネルギーの高い)ベンゼン環部位から発光部位であるアミノルシフェリン部位への電子供与が起こり、その結果、発光を生じない性質を有している。
(c)式(A)において、X1が水素原子でありX2が−N(R3)(R4)で表わされる基であり、R3及びR4の一方が水素原子であり、他方が置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基であることが好ましい。R3及びR4が示す置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基としては、例えばアセチル基が好ましい。R3及びR4が示す置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基としては、例えばベンジルオキシカルボニル基が好ましい。この態様の化合物又はその塩はルシフェラーゼの基質となりうる構造を有しており、ルシフェラーゼの基質として反応した際にアミノルシフェリンよりも長波長の発光を生じるという特徴がある。
従って、上記(a)又は(c)の態様の化合物又はその塩は、アミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド(タンパク質を含む)などの発光ラベル化剤として好適である。これらの化合物又はその塩をアミノ酸などのカルボキシル基やアミノ基に結合する手段は当業者に周知であり、適宜の方法を選択することが可能である。例えば、PIERCE社カタログ:Applications Handbook and Catalog 2005/2006, Section 9に記載の架橋剤などの手段を利用することができる。また、上記(b)の態様の化合物又はその塩は、例えば、アシルトランスフェラーゼなどの転移酵素により化学修飾を受けてR3又はR4の一方が置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基に変化し、発光性の化合物又はその塩に変化する性質を有している。本明細書において「発光性」とはルシフェラーゼとの反応により発光を生じる性質を意味している。一方、本明細書において、本発明の化合物が「無発光性」であるとは、ルシフェラーゼの基質となるものの、酵素反応の結果物が実質的に発光しないことを意味している。
上記一般式(I)で表される本発明の化合物は酸付加塩又は塩基付加塩として存在することができる。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、又はメタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩などを挙げることができ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩などの有機アミン塩などを挙げることができる。これらのほか、グリシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合もある。本発明の化合物又はその塩は水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
上記一般式(I)で表される本発明の化合物は、置換基の種類により、1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、1個又は2個以上の不斉炭素に基づく光学活性体や2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体などの立体異性体のほか、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などは、いずれも本発明の範囲に包含される。
本発明の化合物の代表的化合物の製造方法を本明細書の実施例に具体的に示した。従って、当業者は、これらの説明を基にして反応原料、反応条件、及び反応剤などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に修飾や改変を加えることによって、上記一般式(I)で表される本発明の化合物をいずれも製造することができる。
ルシフェリン−ルシフェラーゼ系の発光は、ATP及びMg2+の存在下、基質のD-ルシフェリンがルシフェラーゼによって発光体であるオキシルシフェリンに酸化される反応によっておこる。従来は発光が速やかに減衰してしまうためにオートインジェクターを備えたルミノメーターを必要としたが、現在はコエンザイムA(CoA)を添加した改良法(Promega Protocols and Application Guide, 2nd edition)により、より強く且つ安定した発光が得られるようになり、特別な装置は不要となっている。
Figure 2007091695
ホタルルシフェラーゼとルシフェリンの組み合わせにより生じる生物発光を利用した生物発光法は、蛍光法に比べると励起光が必要ないためバックグランドが全く存在せず、しかも測定装置が簡単であることから臨床検査や衛生検査を含む分析化学に種々利用されている。また、イン・ビボでこの発光系を用いることにより、宿主細胞内の酵素によるバックグラウンドに全く影響されずにアデノシン三リン酸(ATP)の検出などを行なうことができるほか、レポーター蛋白としてルシフェラーゼ活性を検出するレポータージーンアッセイへの応用も盛んに行われている。本発明の化合物又はその塩はルシフェラーゼの基質となることができ、ATP及びMg2+の存在下でルシフェラーゼにより対応のオキシルシフェリン誘導体に酸化される性質を有している。本発明の化合物又はその塩は、先に説明したように、ルシフェラーゼとの反応の後に化合物の構造に応じて発光性又は無発光性となる。本発明の化合物がルシフェラーゼとの反応により発光するか否かは本明細書の実施例に記載された方法により当業者が容易に確認できる。
本発明の化合物又はその塩をルシフェラーゼ基質として用いる場合、上記一般式(I)で表される化合物又はその塩をそのまま用いてもよいが、必要に応じて、試薬の調製に通常用いられる添加剤を配合して組成物として用いてもよい。例えば、生理的環境で試薬を用いるための添加剤として、溶解補助剤、pH調節剤、緩衝剤、等張化剤などの添加剤を用いることができ、これらの配合量は当業者に適宜選択可能である。これらの組成物は、粉末形態の混合物、凍結乾燥物、顆粒剤、錠剤、液剤など適宜の形態の組成物として提供される。
本発明の化合物又はその塩は、例えば発光ラベル化剤として用いることができる。被ラベル化物質の種類は特に限定されず、例えば、タンパク質、核酸、脂質類などの生体分子のほか、各種の有機低分子又は有機高分子化合物をラベル化することができる。ラベル化の方法は特に限定されず、従来の発光ラベル化剤や蛍光ラベル化剤などを用いたラベル化の方法に準じて行なうことが可能である。
また、近年、CCDカメラや画像解析技術の進歩により、従来は捕捉が難しかった体内(イン・ビボ)の微量ルシフェラーゼ発光を捉えることにが可能となっている。ルシフェラーゼ遺伝子を導入した細胞(癌細胞や細菌など)、トランスジェニックマウス、又は病態モデル動物などに対して、本発明の発光性のルシフェラーゼ基質を腹腔内投与することにより、イン・ビボにおける遺伝子やタンパク質発現、あるいは薬物の作用発現の経時的変化などを生きた生体内で長時間にわたりメージングすることが可能である。従来、このような目的にルシフェリンを用いる試みが知られているが、ルシフェリンによる発光の波長は570 nmであり組織透過性が低いという欠点がある。本発明の化合物のうち発光性の化合物は組織透過性の高い610 nm以上の波長の発光を生じる性質を有しており、イン・ビボのイメージングに適用した場合にルシフェリンより好適な測定結果を得ることができる。
従来、ルシフェリンのメチルエーテル型やアミノルシフェリンのアミド型がルシフェラーゼ基質とならずに発光しないことが知られているが、その性質を利用し、エーテル結合やアミド結合を介して糖やペプチドをルシフェリン又はアミノルシフェリン(これらはルシフェラーゼにより発光する化合物である)に結合させて、それ自体が無発光性でルシフェリンの基質とならない化合物を製造し、これらの化合物を試薬として用いて、これらと特異的に反応してルシフェリン又はアミノルシフェリンを生成する酵素を発光により検出する試みがなされている。しかしながら、この方法に用いられる上記の化合物は、それ自体がルシフェラーゼの基質とはならないものである。これに対して、本発明の化合物又はその塩のうち無発光の化合物又はその塩は、それ自体がルシフェラーゼの基質となる性質を有しており、検出対象となる酵素の作用により発光性のルシフェラーゼ基質に変換される。例えば、上記(b)の態様の無発光性の化合物は、例えばアシルトランスフェラーゼの検出用のプローブとして使用することができる。より具体的には、アシルトランスフェラーゼの存在下においてこの化合物又はその塩のアルキルアミノ基はアルキルカルボニルアミノ基に変換されるが、この化合物(上記(c)の態様の化合物)はルシフェラーゼとの反応により発光する。一方、アシルトランスフェラーゼの非存在下ではルシフェラーゼとの反応後にも無発光性である。従って、発光の有無によりアシルトランスフェラーゼの存在又は非存在を証明できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1:アミノルシフェリン誘導体10ないし14の合成
化合物10ないし14の合成スキームを以下に示した。
Figure 2007091695
(A) 2-クロロ-6-ニトロベンゾチアゾール(2)の合成
135 mL の濃硫酸に氷令下で 化合物(1) (25.1 g,147 mmol) を滴下し、硝酸カリウム (16.4 g, 162 mmol) を加えた。そのまま氷令下で 30 分撹拌し、その後室温で 1 時間撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、沈殿物をろ過して水で洗った。沈殿物をエタノールで再結晶し、白色針状結晶の化合物(2)を得た(15.6 g, 収率 49 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.07 (d, 1H, J = 8.9 Hz), 8.39 (dd, 1H, J = 2.2, 8.9 Hz) 8.75 (d, 1H, J = 2.2 Hz)・
MS (EI+) 214, M+
(B) 2-クロロ-6-アミノベンゾチアゾール(3)の合成
化合物(2) (1.96 g, 9.14 mmol) を 150 mL の エタノールと 100 mL の精製水に溶解し、無水塩化スズ(II) (20.7 g, 91.7 mmol) を加えた。4.8 mol/L 塩酸を 20 mL (
96 mmol) 加え、120 ℃で加熱還流する。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で原料消失を確認した後、水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にした。沈殿物をろ過で取り除きエタノールを留去した後、酢酸エチルで3回抽出し飽和食塩水で洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒: 酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 1)で精製し、白色固体の化合物(3)を得た(1.02 g,収率 61 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ3.85 (br, 2H), 6.81 (dd, 1H, J = 2.4, 8.7 Hz) 6.99 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.70 (d, 1H, J = 8.7 Hz).
MS (ESI+) 185.0, [M+H]+.
(C) 2-シアノ-6-アミノベンゾチアゾール(4)の合成
シアン化カリウム(1.29 g, 19.7 mmol) を 150 mL のジメチルスルホキシド(DMSO)に加え、アルゴン置換した後 135 ℃に加熱還流して一晩撹拌した。120 ℃に下げ、20 mLのDMSOに溶解させた化合物(3)(1.02 g, 5.55 mmol ) を加える。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 2 / 1)で原料消失を確認した後、100 mL の1.0 mol/L リン酸ニ水素カリウム溶液と 150 mL の ジエチルエーテルを混ぜた溶液に反応溶液を注ぎ、ジエチルエーテル層を分離した。水層を酢酸エチルで5回抽出しジエチルエーテル層と混ぜ、この有機溶媒層を精製水で2回、飽和食塩水で2回洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒: 酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 4 - 1 / 2)で精製し、黄色固体の化合物(4)を得た (521 mg, 収率 54 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ4.13 (br, 2H), 6.96 (dd, 1H, J = 2.4, 8.9 Hz), 7.09 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.95 (d, 1H, J = 8.9 Hz).
MS (ESI+) 176.0, [M+H]+.
(D)2-シアノ-6-メチルアミノベンゾチアゾール(5)の合成
37 % (v/v)ホルムアルデヒド (48 mg, 0.60 mmol) を20 mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、180 mmol/L硫酸 (3.2 mL, 0.6 mmol) を加え室温で数分撹拌した。化合物(4)(99 mg, 0.57 mmol) と水素化ホウ素ナトリウム (23 mg, 0.62 mmol) を40 mLの THFに溶かしこれを加え、室温で撹拌した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒; 酢酸エチル/ n-ヘキサン = 2 / 1) で反応が進んでいることを確認し反応溶液に精製水を加えた後、飽和食塩水を加え THF 層と分離した。水層を酢酸エチルで5回抽出し THF 層と合わせ、この有機溶媒層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ n-ヘキサン= 1 / 8 - 1 / 6)で精製し、化合物(5)を得た(66 mg, 収率29 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.94 (d, 3H, J = 5.1 Hz), 4.27 (br, 1H), 6.88 (dd, 1H, J = 2.4, 8.9 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.92 (d, 1H, J = 8.9 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ30.4, 99.2, 113.9, 116.8, 125.4, 129.5, 138.8, 144.6, 149.9.
MS (EI+) 189, M+.
(E) N-メチルアミノルシフェリン(10)の合成
D-システイン塩酸塩一水和物(102 mg, 0.58 mmol) をアルゴンで脱気した精製水に溶かし、0.5 mol/L 炭酸カリウム溶液で pH を 7.9 に調整し、D-システイン溶液を調製した。化合物(4)(45 mg, 0.24 mmol) をアルゴンで脱気したメタノール 15 mLに溶解し、D-システイン溶液を加えた。アルゴン置換し、遮光して室温で撹拌した。反応溶液に塩酸を数滴加え pH を約 4 に調節し、メタノールを留去した。残った水層から酢酸エチルで3回抽出し飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣を分取 HPLC (溶離液A = 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸 ; 溶離液B = 80 % アセトニトリル / 20 % 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸:A / B = 80 / 20 - 20 / 80 (20 min) ) で精製し(54 mg, 収率78 %)、エタノール/ n-ヘキサンにて再結晶して化合物(10)を得た。
M.p. 132-134℃ (dec.).
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ2.84 (s, 3H), 3.67-3.78 (m, 2H), 5.35 (t, 1H, J = 9.1 Hz), 6.88 (dd, 1H, J = 2.3, 9.0 Hz), 6.99 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 7.75 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CD3OD) δ32.0, 35.8, 79.2, 104.3, 118.0, 125.7, 140.0, 147.9, 148.5, 157.0, 167.9, 173.3.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 294.0371, Found, 294.0340.
Anal. Calcd for C12H11N3O2S2・0.25H2O, C, 48.4; H, 3.9; N, 14.1, Found, C, 48.5; H, 4.2; N, 13.7.
(F) 2-シアノ-,N-ジメチルアミノベンゾチアゾール(6)の合成
37 % (v/v)ホルムアルデヒド(390 mg, 4.85 mmol) を20 mLのTHFに溶解し、180 mmol/L 硫酸(3.7 mL , 0.7 mmol) を加え室温で数分撹拌した。化合物 4(119 mg, 0.68 mmol) と水素化ホウ素ナトリウム(26 mg, 0.70 mmol) を40 mLの THF に溶かしこれを加え、室温で撹拌した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 2 / 1)で反応が進んでいることを確認し反応溶液に精製水を加えた後、飽和食塩水を加え THF 層と分離する。水層を酢酸エチルで5回抽出し THF 層と合わせ、この有機溶媒層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン= 1 / 6 - 1 / 4)で精製し、化合物6を得た (74 mg, 収率54 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ3.10 (s, 6H), 7.01 (d, 1H, J = 2.6 Hz), 7.06 (dd, 1H, J = 2.6, 9.2 Hz), 7.98 (d, 1H, J = 9.2 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ40.6, 100.7, 114.0, 114.8, 125.1, 129.4, 138.6, 143.8, 150.6.
MS (EI+) 203, M+.
(G) N,N-ジメチルアミノルシフェリン(11)の合成
上記化合物10 と同様に合成した。
M.p. 177-178 ℃ (dec.).
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6) ・ 3.10 (s, 6H), 3.70 (dd, 1H, J = 8.3, 11.4 Hz), 3.
81 (dd, 1H, J = 9.6, 11.4 Hz), 5.44 (dd, 1H, J = 8.3, 9.6 Hz), 7.14 (dd, 1H, J = 2.5, 9.3 Hz), 7.38 (d, 1H, J = 2.5 Hz), 7.98 (d, 1H, J = 9.3 Hz), 13.22 (br, 1H).
13C-NMR (75 MHz, acetone-d6) δ35.3, 41.0, 79.2, 103.0, 115.0, 125.3, 139.5, 146.1, 150.9, 156.0, 166.2, 171.5.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 308.0527, Found, 308.0481.
Anal. Calcd for C13H13N3O2S2, C, 50.8; H, 4.3; N, 13.7, Found, C, 50.6; H, 4.4; N, 13.4.
(H) 2-シアノ-6-ベンジルアミノベンゾチアゾール(7)の合成
上記化合物5と同様に合成した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ4.43 (d, 2H, J = 5.6 Hz), 4.61 (br, 1H), 6.91-6.97 (m, 2H), 7.30-7.39 (m, 5H), 7.93 (d, 1H, J = 9.7 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ48.0, 100.2, 113.8, 117.0, 125.5, 127.3, 127.7, 128.9, 129.9, 137.7, 138.6, 144.8, 148.7.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 266.0752, Found, 266.0759.
(I) N-ベンジルアミノルシフェリン(12)の合成
上記化合物10と同様に合成した。
M.p. 108-109 ℃ (dec.).
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ3.66-3.78 (m, 2H), 4.41 (s, 2H), 5.34 (t, 1H, J = 9.1 Hz), 6.97 (dd, 1H, J = 2.2, 8.9 Hz), 7.02 (d, 1H, J = 2.2 Hz), 7.20-7.41 (m, 5H), 7.77 (d, 1H, J = 8.9 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CD3OD) δ35.7, 48.9, 79.1, 102.9, 117.5, 125.5, 128.2, 128.5, 129.6, 139.9, 140.0, 146.7, 149.3, 155.8, 167.9, 173.3.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 370.0684, Found, 370.0683.
Anal. Calcd for C18H15N3O2S2・0.5H2O, C, 57.1; H, 4.3; N, 11.1, Found, C, 57.1; H, 4.5; N, 10.7.
(J) 2-シアノ-6-フェニルアミノベンゾチアゾール(8)の合成
上記化合物5と同様に合成した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.98 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 3.49 (td, 2H, J = 5.9, 6.9 Hz), 4.22 (br, 1H), 6.85 (dd, 1H, J = 2.4, 9.0 Hz), 6.95 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.21-7.38(m, 5H), 7.91 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ34.9, 44.6, 99.8, 113.8, 117.0, 125.4, 126.6, 128.6, 128.6, 129.5, 138.4, 138.6, 144.6, 148.7.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 280.0908, Found, 280.0876.
(K) N-フェネチルアミノアミノルシフェリン(13)の合成
上記化合物10と同様に合成した。
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ2.94 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 3.45 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 3.68-3.79 (m, 2H), 5.36 (t, 1H, J = 9.0 Hz), 6.94 (dd, 1H, J = 2.3, 9.0 Hz), 7.13 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 7.19-7.31 (m, 5H), 7.79 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CD3OD) δ35.8, 35.9, 47.0, 79.0, 103.2, 117.6, 125.6, 127.4, 129.5, 129.8, 140.1, 140.5, 147.0, 148.6, 156.0, 167.9, 173.3.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 384.0840, Found, 384.0816.
(L) 2-シアノ-6-フェニルプロピルアミノベンゾチアゾール(9)の合成
上記化合物5と同様に合成した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.02 (tt, 2H, J = 7.2, 7.4 Hz), 2.77 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 3.22 (td, 2H, J = 5.7, 7.2 Hz), 4.15 (br, 1H), 6.79-6.84 (m, 2H), 7.19-7.36 (m, 5H), 7.89 (d, 1H, J = 9.5 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ30.4, 33.2, 43.0, 99.6, 113.9, 117.0, 125.4, 126.1, 128.3, 128.5, 129.5, 138.7, 141.0, 144.5, 148.9.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 294.1065, Found, 294.1091.
(M) N-フェニルプロピルアミノルシフェリン(14)の合成
上記化合物10 と同様に合成した。
M.p. 128-129 ℃ (dec.).
1H-NMR (300 MHz, CD3OD)δ1.88 (tt, 2H, J = 7.3, 7.5 Hz), 2.65 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 3.11 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 3.58-3.70 (m, 2H), 5.27 (t, 1H, J = 9.0 Hz), 6.87 (dd, 1H, J = 2.4, 9.0 Hz), 6.98 (d, 1H, J = 2.4 Hz), 7.12-7.22 (m, 5H), 7.71 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CD3OD) δ31.2, 34.1, 35.8, 45.4, 79.1, 101.9, 104.0, 118.0, 125.6, 127.0, 129.4, 140.0, 142.8, 147.4, 147.9, 156.5, 167.8, 173.3.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 398.0997, Found, 398.0959.
Anal. Calcd for C20H19N3O2S2, C, 60.4; H, 4.8; N, 10.6, Found, C, 60.4; H, 4.9; N, 10.4.
例2:ルシフェリン、アミノルシフェリン及び化合物10ないし14の発光スペクトル測定
ルシフェリン、アミノルシフェリン及び化合物10ないし14の発光スペクトルを測定した。発光スペクトル測定はpH 7.7 ,30 mmol/L N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸(HEPES)緩衝液に 5 mmol/L 硫酸マグネシウム, 2.6 mmol/L アデノシン三リン酸(ATP), 3.5 mmol/L ジチオスレイトール(DTT), 1.5 mmol/L コエンザイムA(CoA), 20 or 40 μg / mL ルシフェラーゼ (firefly, 20 μg / mL : ルシフェリン, 40 μg / mL : アミノルシフェリン及び化合物10ないし14) となるようにそれぞれ試薬を溶解させておいて、最後に最終濃度が 6 or 12 μmol/L (6μmol/L:ルシフェリン, 12μmol/L:アミノルシフェリン及び化合物10ないし14) になるように各ルシフェリン を加えた(共溶媒として DMSO が 0.2 % (ルシフェリン以外) 含まれている)。各ルシフェリンのピークトップを基準に規格化した。測定は蛍光分光光度計F-4500 (日立)を用いた。結果を図1に示す。アミノルシフェリンのアミノ基をアルキル化した本発明の化合物10ないし14は全て発光性が認められた。また、ルシフェリンと比較して発光スペクトルが大きく長波長シフトしていた。
例3:ルシフェリン、アミノルシフェリン及び化合物10ないし14の発光特性
ルシフェリン、アミノルシフェリン及び化合物10ないし14の発光特性を評価した。発光の測定は pH 7.7 ,30 mmol/L HEPES 緩衝液に 5 mmol/L硫酸マグネシウム, 2.6 mmol/L ATP, 3.5 mmol/L DTT, 1.5 mmol/L CoA, 20 μg / mL ルシフェラーゼ (firefly) となるようにそれぞれ試薬を溶解させておいて、最後に最終濃度が 12μmol/L になるように各ルシフェリンを加えた(共溶媒として DMSO が 0.2 % (ルシフェリン以外) 含まれている)。相対強度はアミノルシフェリンを基準に計算した。測定は 蛍光分光光度計F-4500 (日立)を用いた。結果を表1に示す。
Figure 2007091695
アミノルシフェリンのアミノ基をアルキル化した本発明の化合物10ないし14は全て発光性が認められた。アミノルシフェリンと比較すると発光強度は低くなるものの、発光ピーク波長はルシフェリンと比較するとアミノルシフェリンは34 nm、化合物10は49 nm、化合物11は66 nm、化合物12は48 nm、化合物13は36 nm、化合物14は36 nm長波長側に観察された。すなわち本発明の化合物10ないし14はルシフェリン及びアミノルシフェリンより全て発光波長が長波長シフトしていた。
例4:フェネチルアミノルシフェリン誘導体の合成
化合物19及び21の合成スキームを以下に示した。
Figure 2007091695
(A) 4-ベンジルオキシカルボニルアミドフェネチルアルコール(16)の合成
化合物15 (1.97 g, 14.4 mmol) をモレキュラーシーブズで脱水したTHF 50 mL に溶解し、トリエチルアミン (2 mL, 14 mmol) を加え室温で数分撹拌した。その後、ベンジルオキシカルボニルクロライド (2.5 mL, 17 mmol) を静かに加え、室温にて一晩撹拌した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 2 / 1)で反応が進んでいることを確認した後、THF を留去した。残渣をジクロロメタンに溶解し精製水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクラマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 2 - 1 / 1) で精製し、化合物16を得た(2.36 g, 収率61 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.36 (t, 1H, J = 6.1 Hz), 2.83 (t, 2H, J = 6.5 Hz), 3.83 (td, 2H, J = 6.1, 6.5 Hz), 5.20 (s, 2H), 6.63 (br, 1H), 7.17 (td, 2H, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.29-7.44 (m, 7H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ38.4, 63.6, 67.0, 119.1, 128.2, 128.3, 128.6, 129.6, 133.7, 136.0, 136.2, 153.4.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+Na]+, 294.1106, Found, 294.1097.
(B) 4-ベンジルオキシカルボニルアミドフェニルアセトアルデヒド(17)の合成
化合物16 (2.36 g, 8.71 mmol) をジクロロメタンに溶解し、硫酸マグネシウムを加え室温で数分撹拌した。ピリジニウムクロロクロメート(PCC, 3.20 g, 14.8 mmol) を加え、室温で撹拌した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 2 / 1)で反応が進んでいることを確認した後、セライトろ過で反応溶液中の固体を除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 6 - 1 / 4)で精製し、化合物17を得た (299 mg, 収率13 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ3.65 (d, 2H, J = 2.2 Hz), 5.21 (s, 2H), 6.65 (br, 1H), 7.16 (td, 2H, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.34-7.45 (m, 7H), 9.72 (t, 1H, J = 2.2 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ49.5, 66.6, 119.0, 126.3, 127.9, 128.0, 128.3, 129.9, 135.8, 137.1, 153.4, 199.6.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+Na]+, 292.0950, Found, 292.0954.
(C) 2-シアノ-6-(4'-ベンジルオキシカルボニルアミドフェネチル)-アミノベンゾチアゾール(18)の合成
化合物17 (376 mg, 1.40 mmol) を70 mLのTHFに溶解し、180 mmol/L 硫酸 (8 mL , 1.4 mmol) を加え室温で数分撹拌した。化合物4と水素化ホウ素ナトリウム(54 mg, 1.43 mmol) を60 mLの THFに溶かしこれを加え、室温で撹拌した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン= 2 / 1) で反応が進んでいることを確認し反応溶液に精製水を加えた後、飽和食塩水を加え THF 層と分離した。水層を酢酸エチルで5回抽出し THF 層と合わせ、この有機溶媒層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 6 - 1 / 4 - 1 / 2)で2回精製し、化合物18を得た (157 mg, 収率29 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.93 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 3.45 (td, 2H, J = 6.1, 6.9 Hz), 4.19 (br, 1H), 5.20 (s, 2H), 6.66 (br, 1H), 6.83 (dd, 1H, J = 2.3, 9.0 Hz), 6.93 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 7.16 (td, 2H, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.29-7.43 (m, 7H), 7.90 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ34.2, 44.6, 66.8, 99.8, 113.8, 116.9, 119.1, 125.3, 127.9, 128.1, 128.2, 128.4, 129.1, 133.5, 135.9, 136.4, 138.6, 144.5, 148.7, 153.4.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+Na]+, 451.1205, Found, 451.1243.
(D) 6-(4'-ベンジルオキシカルボニルアミドフェネチル)-アミノルシフェリン(19)の合成
D-システイン塩酸塩一水和物 (58 mg, 0.33 mmol) をアルゴンで脱気した精製水に溶かし、0.5 mol/L 炭酸カリウム溶液で pH を 8.1に調整し、D-システイン溶液を調製した。化合物18 (58 mg, 0.14 mmol) をアルゴンで脱気したメタノール15 mLに溶解し、D-システイン溶液を加えた。アルゴン置換し、遮光して室温で撹拌した。反応溶液に塩酸を数滴加え pH を約 4 に調節し、メタノールを留去した。残った水層から酢酸エチルで3回抽出し飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣を分取 HPLC (溶離液 A = 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸:溶離液B = 80 % アセトニトリル / 20 % 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸:A / B = 50 / 50 - 0 / 100 (20 min) ) で精製し、化合物19を得た(59 mg, 収率81 %)。
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ2.80 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 3.35 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 3.58-3.71 (m, 2H), 5.06 (s, 2H), 5.27 (t, 1H, J = 9.0 Hz), 6.91 (dd, J = 2.0, 9.0 Hz), 7.05-7.13 (m, 3H), 7.17-7.33 (m, 7H), 7.73 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CD3OD) δ35.2, 35.3, 45.8, 66.8, 79.1, 101.5, 116.5, 119.3, 125.4, 128.8, 128.9, 129.3, 130.0, 134.8, 137.9, 138.3, 139.8, 146.1, 149.7, 154.3, 155.0, 166.3, 171.5.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 533.1317, Found, 533.1365.
(E) 2-シアノ-6-(4'-アミノフェネチル)-アミノベンゾチアゾール(20)の合成
化合物18 (92 mg, 0.22 mmol) を10 mL のジクロロメタンに溶かし、トリフルオロ酢酸を60 mL 加えた。室温で一晩撹拌した後、60 ℃ で加熱還流した。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 2 / 1)で原料消失を確認した後、反応溶液を留去しトルエンでトリフルオロ酢酸を共沸した。残渣を酢酸エチルに溶かし精製水と飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル / n-ヘキサン = 1 / 3 - 1 / 2 - 1 / 1 - 2 / 1)で精製し、化合物20を得た(42 mg, 収率67 %)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.86 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3.41 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 6.66 (td, 2H, J = 2.0, 8.4 Hz), 6.83 (dd, 1H, J = 2.2, 9.0 Hz), 6.93 (d, 1H, J = 2.2 Hz), 7.01 (td, 2H, J = 2.0, 8.4 Hz), 7.89 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ34.1, 44.9, 99.9, 113.8, 115.4, 117.0, 125.4, 128.1, 129.5, 138.7, 144.7, 145.0, 148.9.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 295.1017, Found, 295.1005.
(F) 6-(4'-アミノフェネチル)-アミノルシフェリン(21)の合成
D-システイン塩酸塩一水和物(64 mg, 0.36 mmol) をアルゴンで脱気した精製水に溶かし、0.5 mol/L 炭酸カリウム溶液で pH を 8.2に調整し、D-システイン溶液を調製した。化合物20 (42 mg, 0.14 mmol ) をアルゴンで脱気したメタノール 15 mLとエタノール 15 mLに溶解し、D-システイン溶液を加えた。アルゴン置換し、遮光して室温で撹拌した。反応溶液に塩酸を数滴加え pH を約 4 に調節し、メタノールとエタノールを留去した。残った水層を酢酸エチルで3回抽出し飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣を分取 HPLC (溶離液A = 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸: 溶離液B = 80 % CH3CN / 20 % 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸: A / B = 80 / 20 - 20 / 80 (20 min) ) で2回精製し、化合物21を得た(26 mg, 収率46 %)
1H-NMR (300 MHz, CD3OD) δ2.84 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 3.33 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 3.57-3.68 (m, 2H), 5.25 (t, 1H, J = 9.1 Hz), 6.77 (dd, 1H, J = 2.3, 9.0 Hz), 6.92 (d, 1H, J = 2.3 Hz), 7.04 (td, 2H, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.23 (td, 2H, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.64 (d, 1H, J = 9.0 Hz).
13C-NMR (75 MHz, acetone-d6 ) δ35.3, 46.2, 79.2, 101.3, 115.4, 116.5, 120.5, 125.4, 128.4, 130.1, 139.8, 146.0, 147.5, 149.8, 154.9, 166.2, 171.6.
HRMS (ESI+) Calcd for [M+H]+, 399.0949, Found, 399.0914
例5:化合物19及び20の発光測定
化合物19及び20の発光スペクトルを測定した。発光の測定は pH 7.7, 30 mmol/L HEPES緩衝液 に 5 mmol/L硫酸マグネシウム, 2.6 mmol/L ATP, 3.5 mmol/L DTT, 1.5 mmol/L CoA, 40 μg / mL ルシフェラーゼ (firefly) となるようにそれぞれ試薬を溶解させておいて、最後に最終濃度が 12 μmol/L になるように各ルシフェリン を加えた(共溶媒として DMSO が 0.2 % 含まれている)。測定は蛍光分光光度計F-4500(日立)を用いた。結果を図2に示す。化合物19は約610 nmを発光ピークとする発光スペクトルが観察されたが、化合物21は全く発光性を消失していた。
例6:化合物21のルシフェラーゼ反応生成物のHPLC解析
6-(4-アミノフェネチル)-アミノルシフェリン(21)については上記例5の酵素反応とあわせてATP を添加しない系(上記例5の条件のうち ATP を添加しない系)でも酵素反応を行った。これら2つの酵素反応の後、酵素反応液を回収し遠心分離機を用いてろ過し酵素を除去した。凍結乾燥にて溶媒を留去し、酵素反応後の残留物を得た。残留物を少量とり、精製水とメタノールに溶解しHPLC にて解析した。結果を図3に示す。
分析条件
溶出溶媒 : A = H2O / 0.1 % トリフルオロ酢酸:B = 80 % アセトニトリル / 20 % 水 / 0.1 % トリフルオロ酢酸:A / B = 80 / 20 - 20 / 80 (20 min)
検出 : UV-vis (400 nm)
カラム : ODS-3, 4.6 x 250 mm
流速 : 1 mL / min
化合物21のルシフェラーゼ(firefly)反応生成物をHPLCにて解析した結果、反応にAPTを添加しなかった系では、化合物21のピークが約12分に観察された。これは、ルシフェリン-ルシフェラーゼの反応は ATP がコファクターとして必要であり、ATP を添加しない系では酵素反応は起こらないためである。これに対して、ATPを添加した系では化合物21の溶出ピークが観察されなかった。すなわち、化合物21はルシフェラーゼの基質として反応していることが確認できた。この結果と例5の結果とから、化合物21はルシフェラーゼと反応するものの、アミノ基が置換した電子密度の高い(HOMOエネルギーの高い)ベンゼン環部位から発光部位のアミノルシフェリン部位への電子供与が起こり、ルシフェラーゼとの反応の結果としての発光過程が消光するが、化合物19はアミノ基がアシル化されており、アミノ基が置換したベンゼン環部位の電子密度が低く、アミノルシフェリン部位への電子供与が起こらずに発光が観察されたことが示唆される。
本発明の化合物の発光スペクトルを測定した図である。 本発明の化合物(19)及び(21)について、ルシフェラーゼと反応をさせた後の発光スペクトルを測定した図である。 本発明の化合物(21)についてルシフェラーゼとの反応をATPの存在下、非存在下で行いHPLCで解析した図である。

Claims (5)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2007091695
    [式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、又は下記の式(A):
    Figure 2007091695
    〔式中、X1及びX2はそれぞれ独立に水素原子又は−N(R3)(R4)(式中、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基、又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基を示す)で表される基を示し;nは1〜6の整数を示す〕で表わされる基を示すが、R1及びR2が同時に水素原子であることはない)で表される化合物又はその塩。
  2. R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で示される基であり、式(A)においてX1及びX2がともに水素原子であり、nが1〜6の整数である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で示される基であり、式(A)においてX1が水素原子であり、X2が−N(R3)(R4)で表される基であり、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよいC1-6アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で示される基であり式(A)において、X1が水素原子であり、X2が−N(R3)(R4)で表わされる基であり、R3及びR4の一方が水素原子であり、他方が置換基を有していてもよいC1-6アルキルカルボニル基又は置換基を有していてもよいC1-6アルキルオキシカルボニル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  5. 上記一般式(I)で表される化合物からなるルシフェラーゼ基質。
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