JP2007088287A - リングバリスタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合材の盛り上がりを生じることなく、バリスタ素子の電極に対し、タブを、強固に接合したリングバリスタを提供すること。
【解決手段】
バリスタ素子40と、タブ51〜53とを含む。バリスタ素子40は、リング状のバリスタ素体41の少なくとも一面に電極42〜44を有する。タブ51〜53は、面内に切欠部(貫通スリット、貫通孔等)511〜531を有しており、切欠部511〜531に供給された接合材21〜3により、バリスタ素子40の電極42〜44に接合されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リングバリスタ及びその製造方法に関する。
この種のリングバリスタの重要な用途として、小型直流モータの整流子に発生するノイズを吸収するノイズ吸収素子として用途がある。このような用途において、リングバリスタとライザとを、電気的に接続する手段として、従来は、例えば、特許文献1に記載されているように、リングバリスタをライザに直接はんだ付けしていた。
しかし、はんだを用いた場合は、面倒な洗浄作業などが必要になるうえ、リングバリスタをライザに位置決めすることが困難である。
そこで、リングバリスタをライザに直接はんだ付けすることに付随する上述した問題を解決する手段として、リングバリスタの電極に、金属薄板でなるタブを接合し、このタブに、ライザを接続できるようにした構造が提案されている。リングバリスタの電極に対するタブの接合に当たっては、タブの上から電極にはんだを付着させるが、リングバリスタをライザに接続するにあたっては、はんだ付けは行わない。
この技術によれば、リングバリスタとライザとを、電気的に接続する際にはんだを用いないので、無洗浄化が可能である。また、タブを、整流子に取り付ける際の位置決めにも用いることができるという利点も得られる。
しかし、リングバリスタの電極に対するタブの接合に当たって、タブの上からはんだを付着させる構造では、接合材の盛り上がりが生じたり、付着量が変動したりするため、リングバリスタが、ライザに傾斜して取り付けられてしまう等の不具合が生じ、モータが不良品となってしまうという問題点がある。
特開2003ー199298号公報
本発明の課題は、接合材の盛り上がりを生じることなく、バリスタ素子の電極に対し、タブを強固に確実に接合しえるリングバリスタを提供することである。
本発明の更にもう1つの課題は、上述したリングバリスタを製造するのに適した製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係るリングバリスタは、バリスタ素子と、タブとを含む。前記バリスタ素子は、リング状のバリスタ素体の少なくとも一面に電極を有している。前記タブは、金属薄板でなり、貫通スリット又は貫通孔を有しており、前記貫通スリット又は貫通孔内に供給された接合材により、前記バリスタ素子の電極に接合されている。「貫通」とは、タブの厚み方向の両面につき抜けていることを意味する。
上述したように、本発明では、タブは、貫通スリット又は貫通孔(以下切欠部と称する)を有しており、切欠部に供給された接合材により、バリスタ素子の電極に接合されているから、接合材がタブの表面を越えて盛り上がるのを回避することができる。したがって、接合材の盛り上がりに起因する小型直流モータへの取り付け障害を生じることがない。
しかも、バリスタ素体に設けられた電極と、タブとを、切欠部に供給された接合材により、直接的に接合できる。したがって、バリスタ素子の電極に対し、タブを、強固に接合することができる。はんだ等の接合材は電極とタブとの接触界面にも拡散付着するので、より強固な接合構造を得ることができる。
本発明は、更に、上述したリングバリスタを製造するのに適した方法を開示する。この製造方法では、まず、一面に電極を有するバリスタ素子の前記電極に、面内に切欠部を有するタブを配置する。次に、所定量の溶融接合材を、前記タブの表面から距離をおいて、前記切欠部に供給する。そして、前記タブを、前記電極に接合する。
上述したように、本発明では、タブから距離をおいて、切欠部内に溶融接合材を供給するから、溶融接合材を、自己の流動拡散性に従って、切欠部内の電極面上で全方向にほぼ均一に流動拡散させることができる。
しかも、所定量の溶融接合材を、前記タブの表面から距離をおいて、前記切欠部に供給するから、切欠部内で、接合材の層厚を一定値に制御し、タブの表面を越えて盛り上がるなどの現象を回避することができる。はんだ鏝などを用いた場合は、はんだ鏝に不特定量のはんだが付着してしまうため、到底、このような定量的供給を実現することができず、接合材の盛り上がりを生じてしまう。
しかも、リングバリスタに対する外力は、溶融接合材の重さだけであるから、機械的強度の弱いリングバリスタであっても、破損することがない。自然落下を利用して、電極の表面に溶融接合材を滴下する方法は、リングバリスタに対して、破損を生じさせるような過大な外力を加えないための極めて簡便な方法に属する。これを仮に、はんだ鏝を用いたとすると、機械的強度の低いリングバリスタが、その熱的、機械的衝撃により、破損してしまいかねない。溶融接合材の滴下を容易化するために、溶融接合材に機械的振動を与えたり、滴下用ノズルの内側から微弱な温風を当てる等の工程または態様を含んでもよい。
本発明に係る製造方法は、少なくとも、タブ及びバリスタ素体を予熱する工程を含むことが好ましい。この予熱による効果は、薄型のリングバリスタにおいて、特に顕著である。バリスタ素体が熱衝撃を受け破損してしまうのを、回避することができるからである。
所定量の溶融接合材を供給する具体的な態様として、所定体積を持つ接合材を、加熱部に供給し、加熱部において、供給された接合材を溶融させ、所定量の溶融接合材を得る構成を採用することができる。この場合、加熱部の溶融接合材供給口は、切欠部内から所定の空間距離を隔てる位置に設定される。
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。
図1はリングバリスタの平面図、図2は図1の2ー2線拡大部分断面図である。図示のバリスタは、バリスタ素子40と、タブ51〜53とを含む。バリスタ素子40は、小型直流モータの回転軸を通す中心孔45を有して、円環状などの適当な形状に成形されたバリスタ素体41の一面に、小型直流モータの電機子極数に対応させた複数の電極42〜44を設けた構造となっている。電極42〜44は、相互間に絶縁ギャップG1〜G3が設けられている。図示では、3個の電極42〜44が図示されているだけであるが、その個数は、小型直流モータの電機子極数に応じて選択されるものである。
タブ51〜53は、金属薄板でなり、面内に切欠部511〜531を有しており、切欠部511〜531に付着された接合材21〜23により、バリスタ素子40の電極42〜44に接合されている。タブ51〜53は、電気伝導性の良好な金属材料、典型的には、Cuを主成分とする薄板によって構成する。タブ51〜53には、後で、ライザが接続されるので、それに適した構造を付与する。例えば、図の場合は、タブ51〜53の外端部512〜532を、バリスタ素子40の外周よりも外側に突出させ、この外端部512〜532を、ライザ接続の際に利用するようになっている。
一方、タブ51〜53の内端513〜533は、バリスタ素子40に設けられた中心孔45の内壁面に沿って折り曲げられている。このような構造であると、タブ51〜53の引き抜き強度が向上する。もっとも、必ずしも折り曲げる必要はない。切欠部511〜531は、図示では、一個の円孔であるが、その形状、及び個数は任意でよい。角穴であってもよいし、貫通スリットであってもよい。更には複数個設けてもよい。
接合材21〜23としては、通常のはんだのほか、鉛を含有しないはんだや低温ろう材を用いることができる。鉛を含有していないはんだの具体例は、Snを主成分とするものである。接合材21〜23は、切欠部511〜531の外部にはみ出さないように、つまり、タブ51〜53の表面よりも高く盛り上がらないように付着させることが肝要である。
本発明では、タブ51〜53は、面内に切欠部511〜531を有しており、切欠部511〜531に供給された接合材21〜23により、バリスタ素子40の電極42〜44に接合されているから、接合材21〜23がタブ51〜53の表面を越えて盛り上がるのを回避することができる。
しかも、バリスタ素体41に設けられた電極42〜44と、タブ51〜53とを、切欠部511〜531に供給された接合材21〜23により、直接的に接合できる。したがって、バリスタ素子40の電極42〜44に対し、タブ51〜53を、強固に接合することができる。
接合材21〜23は、切欠部511〜513の内部のほか、タブ51〜53と電極42〜44との接触面との間にも、その全面にわたって拡散付着しており、したがって、タブ51〜53と電極42〜44との間の接合力を、著しく増大させることができる。
タブ51〜53は、種々の形状及び構造をとりえる。その一例を図3〜図8に示す。図において、図1、図2に現れた構成部分に相当する部分については、同一の参照符号を付してある。
図3は本発明に係るリングバリスタの別の実施例を示す平面図、図4は図3の4−4線拡大部分断面図である。この実施例では、切欠部511〜531は角孔となっており、接合材21〜23が、盛り上がらないように、角孔のそれぞれに供給されている。接合材21〜23は、図1及び図2の実施例と同様に、切欠部511〜513の内部のほか、タブ51〜53と電極42〜44との接触面との間にも、その全面にわたって拡散付着しており、したがって、タブ51〜53と電極42〜44との間の接合力を、著しく増大させることができる。
図5は本発明に係るリングバリスタの更に別の実施例を示す平面図、図6は図5の6ー6線拡大部分断面図である。図を参照すると、タブ51〜53のそれぞれは、貫通スリットによる切欠部511〜531を、複数併設した構造を有しており、切欠部511〜531のそれぞれに、接合材21〜23が、盛り上がらないように、付着されている。
しかも、図6を参照すると明らかなように、接合材21〜23は、タブ51〜53のそれぞれにおいて、切欠部511〜513の内部、及び、外周部のほか、隣接する切欠部511ー511、521ー521、531ー531の間の枝部分と、電極42〜44との接触面の間にも、その全面にわたって、拡散付着している。このため、タブ51〜53と電極42〜44とが極めて強固に接合されることになる。
図7は本発明に係るリングバリスタの更に別の実施例を示す平面図、図8は図7の8ー8線拡大部分断面図である。この実施例では、切欠部511〜531は、中心孔45の周りに生じるように形成されていて、その内部に接合材21〜23が、盛り上がらないように供給されている。接合材21〜23は、切欠部511〜513の内部のほか、タブ51〜53と電極42〜44との接触面との間にも、その全面にわたって拡散付着しており、したがって、タブ51〜53と電極42〜44との間の接合力を、著しく増大させることができる。切欠部511〜531は、一端が閉じており、他端が開口しており、接合材21〜23は、開口側でその外部に流出しないような量に限定されている。
上述したように、図1〜図8に図示したリングバリスタの何れも、接合材21〜23が、盛り上がらないように、切欠部511〜531の内部に供給されているから、接合材の盛り上がりに起因する小型直流モータへの取り付け障害を生じることがない。しかも、タブ51〜53と電極42〜44の接触面にも広く拡散し、強固な接合構造が実現されるから、小型直流モータに取り付けた場合にも、十分な機械的強度を確保することができる。
次に、この点について、図9を参照して説明する。図9は本発明に係るリングバリスタをノイズ吸収素子として用いた小型直流モータの一部を示す部分断面図である。小型直流モータ6は、外装体61の内側に、固定子(界磁)62が設けられており、固定子62の内側に電機子63が配置されている。電機子63に取り付けられた回転軸64には、電機子63の極数に応じて分割された複数の整流子片65が、同軸状に配置されている。電機子63は、絶縁物66によって、回転軸64から絶縁されている。
整流子片65のぞれぞれは、電機子63の側の一端において、回転直径の方向に立ち上がるライザ67を有しており、このライザ67に電機子巻線68が、接合材付け69などの手段によって接続されている。
ライザ67の電機子63と対向する面とは反対側の面には、ノイズ吸収素子4が、対面する状態で装着されている。ノイズ吸収素子4は、図1〜図8に示したリングバリスタである。整流子片に連なるライザ67は、このタブ51〜53に接続されている。
ここで、タブ51〜53と電極42〜44とを接合する接合材21〜23は、タブ51〜53の表面を越えて盛り上がらないように供給されているから、ノイズ吸収素子4は、ライザ67に対して、傾斜を生じることなく、平行状態で接合されることになるのである。
次に、図1〜図8に示した本発明に係るリングバリスタの製造方法について、図10乃至図15を参照して説明する。まず、図10に示すように、連続的に供給される棒状の接合材2を定寸法で切断する切断部1及びこの切断部1の下方にあって、切断部1で定寸法となるように切断された接合材片を加熱して溶融させる加熱部3が準備される。接合材2は、Pbを含む通常のはんだのほか、Pbを含まないはんだ、低温溶融ろう材などが用いられる。加熱部3は、加熱素子を有しており、加熱素子としては、ニクロムヒーターまたはセラミックヒーターなどが採用される。また、セラミックヒーターを用いて加熱素子とノズルとを一体化した態様でもよい。
加熱部3の下方には、間隔D1を隔てて、バリスタ素子40が配置されている。バリスタ素子40のタブ構造は、図1〜図8に示した何れであってもよいが、まず、順序として、図1〜図4に示したリングバリスタの製造から説明する。
バリスタ素子40は、バリスタ素体41の一面上に電極42〜44を形成した構造となっており、電極42、44の面上に、タブ51〜53が配置されている。このタブ51〜53の切欠部511〜531を、加熱部3の溶融ろう排出口31の直下に位置させる。タブ51〜53の表面から、加熱部3の溶融接合材排出口31までの間隔(高さ)D1は、加熱部3から供給された溶融接合材が、実質的に冷却されることなく、タブ51〜53の切欠部511〜531に供給される寸法に設定される。
切欠部511〜531に対する溶融接合材の供給に当っては、まず、図10に示すように、接合材2を矢印Xで示す方向に定寸だけ送り、次に、図11に示すように、切断部1を矢印Yで示す方向に移動させ、接合材2の先端部を、定寸L1で切断する。
切断された接合材片2は、図12に矢印Y1で示すように、加熱部3の内部に落下し、加熱部3の内部で加熱され、溶融される。図12では、接合材片2がそのまま自由落下するように描かれているが、加熱部3は、接合材片2を一時的に保持し、溶融状態まで加熱するものとする。
接合材片2は、加熱部3で溶融され、図13に示すように、溶融接合材20となる。この溶融接合材20は、過熱部3の排出口から、矢印Y2で示すように、切欠部511〜531に向けて供給される。そして、溶融接合材20は、図14に示すように、切欠部511〜531内の電極42〜44の表面に付着し、自己の流動性により、図15に示すように、電極42〜44の表面で、全方向に均一の厚さとなるように流動拡散し、固化する。固化した接合材21〜23により、タブ51〜53が、電極42〜44の表面に接合される。
図16、図17は、図14から図15へ到る工程における溶融接合材20の挙動を概念的に示す拡大図である。説明の具体化のため、タブ51の切欠部511に絞って説明すると、切欠部511の内部に供給された溶融接合材20は、自己の流動拡散性に従って、図16に矢印F1で示すように、切欠部511の内部から全方向にわたって、タブ21と電極42との接触界面にも流動拡散する。この結果、溶融接合材20が拡散し、固化した後は、図17に示すように、接合材21は、切欠部511の内部のみならず、電極42とタブ51との接触界面にも、その全面にわたって、付着することになるので、極めて強固な接合構造を得ることができる。
しかも、所定量の溶融接合材20を、タブ51の表面から距離をおいて、切欠部511に供給するから、切欠部511の内部における接合材21の層厚を一定値に制御し、接合材21がタブ51の表面を越えて盛り上がるのを回避することができる。
また、タブ51から距離をおいて、切欠部511の内部に溶融接合材20を供給するから、バリスタ素子40に対する外力は、溶融接合材20の重さだけである。このため、機械的強度の弱いバリスタ素子40であっても、破損することがない。図示の実施例の場合、自然落下を利用して、切欠部511に溶融接合材20を滴下するようになっている。この方法は、バリスタ素子40に対して、破損を生じさせるような過大な外力を加えないための極めて簡便な方法に属する。
更に、溶融接合材20の体積を、切欠部511の容積を考慮した値に設定することにより、固化した接合材21の厚みを、切欠部511からははみ出さない一定値に設定することができる。
他のタブ52、53に対しても同様のプロセスが実行され、接合材22、23が、切欠部521、531の内部のみならず、電極43、44とタブ52、53との接触界面の全面にわたって、付着することになるので、極めて強固な接合構造を得ることができる。
接合に当たり、少なくとも、電極42〜44の表面やタブ51〜53を予熱する工程を含むことが好ましい。予熱温度は、50〜250℃の範囲が適当である。これにより、リングバリスタ4の熱破損を防止することができる。
次に、図5〜図8に示したリングバリスタの製造について、本発明に係る方法を適用した場合について説明する。図18〜図22は、図5、図6に示したリングバリスタを製造する場合に、図14から図15へ到る工程における溶融接合材20の挙動を概念的に示す拡大図である。図18はバリスタ素子40を平面視した図、図19は図18の19ー19線拡大部分断面図、図20は図18の20ー20線拡大部分断面図である。図21は溶融接合材20が拡散した後の状態を示す図で、図19と同じ断面位置における拡大部分断面図、図22は溶融接合材20が拡散した後の状態を示す図で、図20と同じ断面位置における拡大部分断面図である。
図18に図示するように、例えば、タブ51の中央部に設けられた切欠部511の内部に供給された溶融接合材20は、自己の流動拡散性に従って、矢印F1で示すように、切欠部511の内部から全方向にわたって、タブ21と電極42との接触界面にも流動拡散する。この結果、溶融接合材20が固化した後は、図17に示すように、切欠部511の内部、及び、外周部のほか、隣接する切欠部511−511の間の枝部分と、電極42との接触面の間にも、その全面にわたって、接合材21が付着することになるので、タブ51と電極42とが極めて強固に接合されることになる。
他の作用効果については、図16、図17を参照して説明したとおりであるので、説明は省略する。
図23〜図25は、図7、図8に示したリングバリスタを製造する場合に、図14から図15へ到る工程における溶融接合材20の挙動を概念的に示す拡大図である。図23はバリスタ素子40を平面視した図、図24は図23の24ー24線拡大部分断面図、図25は図24の状態から溶融接合材20が拡散した後の状態を示す図で、図24と同じ断面位置における拡大部分断面図である。
図23に図示するように、タブ51に設けられた切欠部511の内部に供給された溶融接合材20は、自己の流動拡散性に従って、図24に矢印F1で示すように、切欠部511の内部から全方向にわたって、タブ21と電極42との接触界面に流動拡散する。この結果、溶融接合材20が固化した後は、図25に示すように、切欠部511の内部のほか、外周部と、電極42との接触面の間にも、その全面にわたって、接合材21が付着することになるので、タブ51と電極42とが極めて強固に接合されることになる。切欠部511は、一端が閉じ、他端が開口しており、接合材21は、開口側でその外部に流出しないような量に限定されている。
他の作用効果については、図16、図17を参照して説明したとおりであるので、説明は省略する。図16〜図25では、タブ21に対する溶融接合材20の供給プロセスだけについて説明したが、他のタブ52、53に対しても同様のプロセスが実行され、タブ52、53においても、接合材22、23が、切欠部521、531の内部のみならず、電極43、44とタブ52、53との接触界面の全面にわたって、付着することになるので、極めて強固な接合構造を得ることができる。
上述した本発明の利点は、従来のはんだ鏝を用いた場合と対比すると、より鮮明になる。次に、図26、図27を参照してはんだ鏝を用いた従来技術を説明する。図26ははんだ鏝によるタブ接合方法を用いる場合のバリスタ素子40とタブ21〜23の配置状態を示す平面図、図27は図26の27ー27線拡大部分断面図で、はんだ鏝を用いた接合方法を示す図である。
図26に示すように、バリスタ素子40の電極42上にタブ21を配置し、その周りにはんだ20を付着させ、図27に図示するように、はんだ鏝ではんだ20を溶融させる場合、はんだ鏝に不特定量のはんだが付着201してしまうため、タブ21と電極42との間の接合に供される接合はんだ量が一定せず、両者間にはんだの存在しない部分201が生じ、接合が不十分になったり、あるいは、逆に、はんだの盛り上がりを生じてしまったりする。しかも、はんだ鏝を用いたとすると、機械的強度の低いリングバリスタが、その熱的、機械的衝撃により、破損してしまいかねない。
上述したような問題点を解決するためには、図28、図29に示すように、接合材24〜26であるはんだを、タブ51〜53の上に盛り上がるように付着せざるを得ず、厚み増大を招くとともに、接合材24〜26の盛り上がり高さが不揃いになる。このため、得られたリングバリスタを、図6の小型直流モータのライザ67に接続した場合、ライザ67が傾斜してしまうなどの組み立て不良を招いてしまう。
本発明によれば、上述した従来技術の問題点を、全て解決できることは、既になされた説明から明らかである。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
本発明に係るリングバリスタの平面図である。 図1に示したリングバリスタの拡大部分断面図である。 本発明に係るリングバリスタの別の実施例における平面図である。 本発明に係るリングバリスタの更に別の実施例における平面図である。 図5は本発明に係るリングバリスタの更に別の実施例を示す平面図である。 図5の6−6線拡大部分断面図である。 本発明に係るリングバリスタの更に別の実施例を示す平面図である。 図7の8−8線拡大部分断面図である。 本発明に係るリングバリスタをノイズ吸収素子として用いた小型直流モータの一部を示す部分断面図である。 本発明に係るリングバリスタの製造方法を示す図である。 図10に示した工程の後の工程を示す図である。 図11に示した工程の後の工程を示す図である。 図12に示した工程の後の工程を示す図である。 図13に示した工程の後の工程を示す図である。 図14に示した工程の後の工程を示す図である。 図14から図15へ到る工程における溶融接合材の挙動を概念的に示す拡大図である。 図14から図15へ到る工程における溶融接合材の挙動を概念的に示す拡大図である。 図5、図6に示したリングバリスタを製造する場合に、図14から図15へ到る工程における溶融接合材の挙動を概念的に示す図で、バリスタ素子を平面視した図である。 図18の19−19線拡大部分断面図である。 図18の20−20線拡大部分断面図である 溶融接合材が拡散した後の状態を示す図で、図19と同じ断面位置における拡大部分断面図である。 溶融接合材が拡散した後の状態を示す図で、図20と同じ断面位置における拡大部分断面図である。 図7、図8に示したリングバリスタを製造する場合に、図14から図15へ到る工程における溶融接合材の挙動を概念的に示す図で、バリスタ素子を平面視した図である。 図23の24−24線拡大部分断面図である。 図24の状態から溶融接合材が拡散した後の状態を示す図で、図24と同じ断面位置における拡大部分断面図である。 はんだ鏝によるタブ接合方法を用いる場合のバリスタ素子とタブの配置状態を示す平面図である。 図26の27−27線拡大部分断面図で、はんだ鏝を用いた接合方法を示す図である。 従来のはんだ付方法を示す図である。 図28に示したリングバリスタの拡大部分断面図である。
符号の説明
21〜23 接合材
4 リングバリスタ
42〜44 電極
51〜53 タブ
511〜531 切欠部


Claims (9)

  1. バリスタ素子と、タブとを含むリングバリスタであって、
    前記バリスタ素子は、リング状のバリスタ素体の少なくとも一面に電極を有しており、
    前記タブは、金属薄板でなり、貫通スリットまたは貫通孔を有しており、前記貫通スリットまたは貫通孔内に供給された接合材により、前記バリスタ素子の前記電極に接合されている、
    リングバリスタ。
  2. 請求項1に記載されたリングバリスタであって、前記タブは、銅を主成分とする、リングバリスタ。
  3. 請求項1又は2に記載されたリングバリスタであって、前記タブは、内端部が前記バリスタ素体に設けられた中心孔の内周面に沿って折り曲げられている、リングバリスタ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載されたリングバリスタであって、前記タブは、外端部が前記バリスタ素体の外部に突出する、リングバリスタ。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載されたリングバリスタであって、前記接合材は、はんだ又は低温で溶融するろう材である、リングバリスタ。
  6. リングバリスタの製造方法であって、
    一面に電極を有するバリスタ素子の前記電極に、面内に切欠部を有するタブを配置し、
    所定量の溶融接合材を、前記タブの表面から距離をおいて、前記切欠部に供給し、
    前記タブを、前記電極に接合する、
    工程を含むリングバリスタの製造方法。
  7. 請求項6に記載された製造方法であって、少なくとも、前記電極の表面を予熱する工程を含むリングバリスタの製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載された製造方法であって、
    所定体積を持つ固体はんだを、加熱部に供給し、
    前記加熱部において、供給された前記固体はんだを溶融させて、所定量の溶融はんだを得る、
    工程を含むはんだリングバリスタの製造方法。
  9. 請求項6乃至8の何れかに記載された製造方法であって、前記溶融はんだを、前記電極表面に滴下する工程を含む、リングバリスタの製造方法。

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