JP3146012B2 - ヒューズ - Google Patents

ヒューズ

Info

Publication number
JP3146012B2
JP3146012B2 JP53166997A JP53166997A JP3146012B2 JP 3146012 B2 JP3146012 B2 JP 3146012B2 JP 53166997 A JP53166997 A JP 53166997A JP 53166997 A JP53166997 A JP 53166997A JP 3146012 B2 JP3146012 B2 JP 3146012B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuse
cap
inner cap
fuse element
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP53166997A
Other languages
English (en)
Inventor
秀夫 伊藤
友啓 新澤
Original Assignee
秀夫 伊藤
株式会社シンゼット
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 秀夫 伊藤, 株式会社シンゼット filed Critical 秀夫 伊藤
Application granted granted Critical
Publication of JP3146012B2 publication Critical patent/JP3146012B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H85/00Protective devices in which the current flows through a part of fusible material and this current is interrupted by displacement of the fusible material when this current becomes excessive
    • H01H85/02Details
    • H01H85/04Fuses, i.e. expendable parts of the protective device, e.g. cartridges
    • H01H85/041Fuses, i.e. expendable parts of the protective device, e.g. cartridges characterised by the type
    • H01H85/0411Miniature fuses
    • H01H85/0415Miniature fuses cartridge type
    • H01H85/0418Miniature fuses cartridge type with ferrule type end contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H85/00Protective devices in which the current flows through a part of fusible material and this current is interrupted by displacement of the fusible material when this current becomes excessive
    • H01H85/02Details
    • H01H85/04Fuses, i.e. expendable parts of the protective device, e.g. cartridges
    • H01H85/05Component parts thereof
    • H01H85/143Electrical contacts; Fastening fusible members to such contacts
    • H01H85/157Ferrule-end contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H85/00Protective devices in which the current flows through a part of fusible material and this current is interrupted by displacement of the fusible material when this current becomes excessive
    • H01H85/02Details
    • H01H85/43Means for exhausting or absorbing gases liberated by fusing arc, or for ventilating excess pressure generated by heating

Landscapes

  • Fuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ヒューズに関する。さらに詳述すると、本
発明は、信頼性に優れ、作業の自動化が容易なヒューズ
に関するものである。
背景技術 過電流より電気回路を保護する安全装置として、管形
ヒューズがある。現在一般に使用されている管形ヒュー
ズ1は、Fig.11に示すように、ガラス管2と、このガラ
ス管2内にその軸線に沿って配置されたヒューズエレメ
ント3と、ガラス管2の両端部に嵌め込まれた一対のキ
ャップ端子4(片側のみ図示)より構成されている。ヒ
ューズエレメント3の両端は、各キャップ端子4に設け
られたエレメント挿通孔4aを介してガラス管2の外側に
それぞれ突出し半田付けされている。これにより、ヒュ
ーズエレメント3は、ガラス管2の中心位置にこのガラ
ス管2とは所定の間隙を存しながら、各キャップ端子4
により直接的に支持される。尚、半田付け作業後に半田
5から突出したヒューズエレメント3の両端部3a(図中
2点鎖線で示される)は、ナイフ等により削り取られ
る。
しかしながら、この管形ヒューズ1では、キャップ端
子4の表面に半田5を盛ってキャップ端子4とエレメン
ト挿通孔4aから突出するヒューズエレメント3とを固定
するようにしているので、作業の自動化が困難であり生
産性に劣る問題を有している。即ち、外付半田の場合、
ヒューズの品質を保持するためには、半田付作業に高度
な技術が要求される。例えばキャップの底面から外周面
へ半田がはみ出せばヒューズホルダとの接触不良の原因
となる。また、十分な強度を得るためにキャップ端子4
のエレメント挿通孔4aの周りのキャップ底面の全面を少
しの欠けもなく半田付けされることも要求される。ま
た、半田付け作業が一度で終わらず、欠けや不足分を補
うため再度はんだこてを当てると、先に固まっていた半
田が溶けてヒューズエレメント3が弛む虞もある。この
ため、熟練作業者によってしか半田付け作業を行うこと
ができず、自動化は今まで実現していない。しかし、半
田付け作業時は、劣悪な作業環境となることから、作業
者が不足している状況にある。
また、キャップ端子4のエレメント挿通孔4aを塞ぐよ
うにして半田付けを行うため、溶けた半田が空気を抱き
込んで半田5の内部、特にエレメント挿通孔4aの上に空
洞部が生じて所望の強度を得ることができない場合があ
る。この空洞部は外観検査では検出が困難であることか
ら、このような空洞部が存在しても、通常の過電流によ
るヒューズの溶断には特に問題ない。しかし、ヒューズ
の近くで短絡事故等が起きたときに大電流が流れて遮断
した場合には、エレメントが爆発して半田を吹き破り、
アーク炎やガスの噴出、あるいは金属粉体の放出を起こ
す虞がある。
さらに、半田付け作業はガラス管2を立てた状態で上
から半田5を盛るようにして行われるため、溶けた半田
が固まる前にエレメント挿通孔4aから垂れてヒューズエ
レメント3を包み込み、ヒューズエレメント3の露出部
分の長さ即ちヒューズ長さを不均一にして溶断特性にば
ら付きを与えてしまうことがある。
また、製造の自動化を可能とした管形ヒューズとし
て、Fig.12に示すタイプのものがある。この管形ヒュー
ズ6では、ヒューズエレメント3の両端部分をガラス管
2の縁に沿って外側に折曲げ、ガラス管2とキャップ端
子7との間で挟み込んで固定構造とされている。このヒ
ューズ構造によるとキャップ端子7を嵌め込むだけでヒ
ューズエレメント3を仮固定することができ、更にキャ
ップ端子7の内側に予め半田5を盛っておけばその状態
で加熱するだけで半田付けを行うことができ、ヒューズ
エレメント3を固定できる。ここで、ヒューズエレメン
ト3は、その両端をガラス管2の縁に引っ掛けて張り詰
めた状態でキャップ端子7を嵌め込むようにしなければ
ならないので、ガラス管2の両端で互いに径方向逆向き
に折り返すように折曲げられている。したがって、ヒュ
ーズエレメント3は、ガラス管2に対して斜めに収容さ
れている。
しかしながら、この管形ヒューズ6では、ヒューズエ
レメント3がガラス管2に対して直接接触しかつ斜めに
支持されるので、ガラス管2の縁の近くでヒューズエレ
メント3がガラス管2に接触する虞がある。ヒューズエ
レメント3がガラス管2に接触した場合には、ヒューズ
エレメント3の熱がガラス管2に逃げてしまい、ヒュー
ズエレメント3の溶断が遅れる虞がある。
また、キャップ端子7の内面とガラス管2の端面との
間に半田5が満たされて直接固着されるので、キャップ
端子7を加熱してキャップ端子7の内面の半田5を溶か
してヒューズエレメント3とキャップ端子7とガラス管
2とに固着する際に、ガラス管2内が密閉されガス抜き
ができない。このため、ガラス管2の内部の圧力の上昇
によって溶融した半田の広がり具合が不均一となってヒ
ューズエレメント3に付着する位置にばら付きが生じ、
ヒューズエレメント3の露出部分の長さが不均一になっ
て溶断特性にばら付きが生じてしまう。また、場合によ
っては、ガラス管2の縁でヒューズエレメント3に半田
5が付着せず、ヒューズエレメント3とガラス管2とが
直接接触したままの状態、即ち半田でヒューズエレメン
ト3がサポートされない状態となり、ヒューズエレメン
ト3の折り曲げ部分を傷付けたり、金属疲労による断線
を起こす原因とを与えることとなる。更に、ガラス管2
内が密閉されるため、短絡事故などによる遮断時に、エ
レメントの爆発に因る内厚上昇を逃がすことができず、
ガラス管2が破裂したり、キャップ端子7が吹き飛ぶ虞
がある。このため、ガラス管2の強度やキャップ7の接
合力を相当大きなものとしなければならない。
また、ヒューズエレメント3は、その両端をガラス管
2の縁で互いに径方向逆向きに引張った状態でキャップ
端子7を嵌め込むようにしてガラス管2とキャップ端子
7との間に挟み込んでいるので、ガラス管2に対して大
き目のキャップ端子7が傾いてガラス管2に対して同心
円状に配置することができない。特に、ヒューズエレメ
ント3の線径が太くなる程、その傾向が強くなる。この
ため、ガラス管2に対する両側のキャップ端子7の位置
がヒューズエレメント3の太さの分だけそれぞれ径方向
反対側にずれてしまう。このため、Fig.13に示すよう
に、管形ヒューズ6をヒューズクリップ8に装着した
際、点接触となってキャップ端子7部分に熱が発生し、
固まっていた半田5が緩んで張り渡されていたヒューズ
エレメント3を弛ませてガラス管2に接触させるなどの
溶断不良の原因となったり、ヒューグクリップ8を溶融
させてしまう虞がある。
さらに、Fig.11に示す管形ヒューズ1やFig.12に示す
管形ヒューズ6をリード線付きヒューズとして、例えば
プリント配線基板等へ実装する場合には、リフロー炉は
んだ槽等に通してプリント配線基板へ半田付けされるこ
とがある。このとき、リフロー炉などの温度管理が悪い
と、管形ヒューズが加熱されたとき、ヒューズエレメン
ト3を固着していた半田層5が緩み、張られていたヒュ
ーズエレメント3が弛んでガラス管2に接触する虞があ
る。
本発明は、作業の自動化を容易にすると共に、信頼性
に優れたヒューズを提供することを目的とする。
発明の開示 かかる目的を達成するために、本発明のヒューズは、
非導通性の管状収容体と当該管状収容体の端部を塞ぐキ
ャップ端子との間に管状収容体に固着された内キャップ
を設けると共に、当該内キャップと管状収容体との間に
当該管状収容体内を大気を通じさせる通路を設け、内キ
ャップの底板のほぼ中央に形成されたエレメント挿通孔
を通してヒューズエレメントの端部をキャップ端子と内
キャップとの間に取り出して少なくともキャップ端子に
電気的に接続する一方、キャップ端子を内キャップに固
着したものである。
したがって、管状収容体の端部には二重のキャップが
嵌め込まれることになり、キャップ端子を内キャップに
固着する手段例えば半田をこれらの間に広がらせること
ができると共に、管状収容体内を大気に通じさせて圧力
上昇を防ぐ通路の形成が可能になる。しかも、キャップ
端子によって内キャップとヒューズエレメントとを塞ぐ
半田(固着部材)を覆っているので、半田に薄肉部分が
生じても、遮断時の爆発エネルギで吹き飛ぶことがな
い。このため、製造作業の自動化に好都合になり、しか
も管状収容体内の圧力上昇を防止して破損を防ぐことが
できる。また、ヒューズエレメントは管状収容体の両端
に嵌め込まれた内キャップの間に張られることになる
が、このヒューズエレメントの両端はガラス管のほぼ中
心に相当する位置に穿孔されたエレメント挿通孔を通っ
ているので管状収容体に対して十分離れて配置される。
このため、ヒューズエレメントを管状収容体から十分に
離して配置することができるので、ヒューズエレメント
の熱が管状収容体に逃げることがなく、ヒューズエレメ
ントの溶断が遅れるという事態が回避され、ヒューズの
信頼性が向上する。さらに、ヒューズエレメントを管状
収容体から離して配置できるので、ヒューズエレメント
の組み付け時に管状収容体の端面等との接触に起因した
ヒューズエレメントの傷発生を防止することができ、製
造工程の自動化に適したヒューズを提供することができ
る。
また、本発明のヒューズの内キャップとキャップ端子
とは固着手段の介在によって固着されている。この固着
手段としては、半田などのろう材及び導電性接着剤等が
挙げられるが、ろう材特に半田の使用が好ましい。この
場合、半田は、キャップ端子の底にあらかじめ収めら
れ、内キャップに嵌め込んだ後の加熱で溶融されてキャ
ップ端子とヒューズエレメント及び内キャップを相互に
固着するものである。したがって、ヒューズを製造する
際、ヒューズエレメントの部品を全て組み付けた後にヒ
ータや高周波誘導加熱によって加熱するだけで半田付け
を行うことができる。半田は、キャップ端子と内キャッ
プとの間に広がるだけで、キャップ端子、内キャップ及
びヒューズエレメントを電気的に接続する。このため、
作業の自動化に適したヒューズを提供することができ、
生産性の向上に寄与できる。
また、本発明のヒューズのキャップ端子と内キャップ
とは、圧入によって接合されている。この場合、ヒュー
ズエレメントの端部を内キャップに固定した状態でキャ
ップ端子を内キャップに圧入するだけの簡単な作業でヒ
ューズが製造される。このため、ヒューズが組立作業の
自動化に適したものになって生産性の向上を容易に図る
ことができると共に、ヒューズの信頼性を向上させるこ
とができる。
また、本発明のヒューズのヒューズエレメントはその
端部が内キャップの外側面に沿って折り曲げられて内キ
ャップに掛けられて内キャップとキャップ端子との間に
介在されて固着されている。この場合、ヒューズを製造
する際、ヒューズエレメントの端部を仮固定した状態で
キャップ端子を組み付けることが可能になる。そして、
組付後、キャップ端子とヒューズエレメントとを一緒に
内キャップにろう付けあるいは接着してヒューズを完成
する。このため、ヒューズ組立作業の自動化が容易にな
り、生産性を向上できる。
また、本発明のヒューズは、ヒューズエレメントの端
部が内キャップの底板とキャップとの間で挟みつけられ
て仮固定されている。したがって、ヒューズを製造する
際、ヒューズエレメントの端部を内キャップに固定した
状態でキャップ端子を組み付けることが可能になり、組
付後、キャップ端子を内キャップにろう付けあるいは接
着してヒューズを完成する。このため、上述の場合と同
様に、作業を自動化するのが容易になり、生産性の向上
を容易に図ることができる。
また、本発明のヒューズは、ヒューズエレメントの端
部が内キャップの底板に着されている。この固着手段と
しては、スポット溶接、ろう付け、レーザ溶接、導電性
接着剤による接着等が挙げられるが、特にスポット溶接
の適用が好ましい。この場合、各スポット電極を内キャ
ップに当てた状態でこれら各スポット電極間に電流を流
すと、ヒューズエレメントが内キャップに固着されて電
気的に接続される。即ち、ヒューズエレメントの内キャ
ップへの固着が容易になり、生産性をより一層向上させ
ることができる。スポット溶接によって固着されたヒュ
ーズエレメントと内キャップとの接合箇所は、はんだよ
りも高い融点であるため、はんだ槽などの熱管理が悪く
はんだが緩んでも、ヒューズエレメントが弛むことはな
い。また、ヒューズエレメントの端部の固着する部位
は、内キャップの底板であることが好ましく、中でも底
板の管状収容体に向けて窪んだ傾斜面であることが好ま
しい。この場合、両端に内キャップが固着された管状収
容体の中にヒューズエレメントを通した状態で当該管状
収容体をヒューズエレメントに対して傾けると、ヒュー
ズエレメントが内キャップの底板の傾斜面に当たる。即
ち、ヒューズエレメントを大きく折り曲げることなく内
キャップの底板に沿わせることができる。このため、ヒ
ューズエレメントに繰り返し作用する温度サイクルによ
ってその折り曲げ部分に発生する金属疲労を抑制するこ
とができ、ヒューズの耐久性と信頼性を向上させること
ができる。
また、ヒューズエレメントの内キャップへの固着とキ
ャップ端子の内キャップへの固着を別々の手段によって
行うことができる。このため、キャップ端子の内キャッ
プへの固着状態が緩んだ場合でもヒューズエレメントの
内キャップへの固着状態は良好に維持され、ヒューズエ
レメントの弛みを防止することができる。
さらに、本発明のヒューズでは、ヒューズエレメント
の内キャップへの固着位置よりも先端側の部分を内キャ
ップの底板の窪み付近に位置させている。したがって、
ヒューズエレメントの内キャップへの固着位置よりも先
端の部分が内キャップの外周面とキャップ端子の内周面
との間に入り込むことがなく、内キャップとキャップ端
子及びガラス管とが同心円状に配置される。このため、
ヒューズをヒューズクリップに真っ直ぐに装着すること
ができ、これらの接触面積を十分に広く確保することが
できて良好な通電状態を得ることができる。
さらに、本発明のヒューズは、内キャップと管状収容
体との間の大気に通じる通路を内キャップの底板に形成
されたエレメント挿通孔を溢れた半田で密閉するように
している。この場合、マイクロヒューズの製造を自動化
できる。
図面の簡単な説明 Fig.1は本発明を適用した管形ヒューズの第1の実施
形態の要部を示す断面図である。Fig.2は本発明を適用
した管形ヒューズの第2の実施態様の要部を示す断面図
である。Fig.3は本発明を適用した管形ヒューズの第3
の実施態様の要部を示す断面図である。Fig.4は本発明
を適用した管形ヒューズの第4の実施形態の要部を示す
断面図である。Fig.5は本発明を適用したヒューズの第
5の実施形態を示す断面図である。Fig.6はFig.5のヒュ
ーズの製造工程の一部を示し、ガラス管及び各内キャッ
プにヒューズエレメントを通した状態の概略構成図であ
る。Fig.7はFig.5のヒューズの製造工程の一部を示し、
ヒューズエレメントを内キャップにスポット溶接する状
況を説明する概略構成図である。Fig.8は本発明を適用
したヒューズの第6の実施形態の要部を示す断面図であ
る。Fig.9は本発明を適用したヒューズの第7の実施形
態の要部を示す断面図である。Fig.10はFig.9のヒュー
ズの製造工程の一部を示し、ヒューズエレメントの先端
を折り曲げる状況を説明する概略構成図である。Fig.11
は従来の管形ヒューズの断面図である。Fig.12は従来の
他の管形ヒューズの断面図である。Fig.13はFig.12の管
形ヒューズをヒューズクリップに装着した状態の平面図
である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の構成を図面に示す最良の実施の形態に
基づいて詳細に説明する。
Fig.1に、本発明に係る管形ヒューズの第1の実施形
態を示す。この管形ヒューズ11は、図示しないヒューズ
クリップに装着して使用する形式のもので、非導電性の
管状収容体例えばガラス管12と、このガラス管12の両端
に接着される内キャップ14と、該内キャップ14に嵌合さ
れてヒューズ端子として機能するキャップ端子(外キャ
ップ)13とこのキャップ端子13と内キャップ14との間に
両端が取り出されて内キャップ14に引掛けられるヒュー
ズエレメント15及び内キャップ14と他13とを電気的に接
続する手段例えば半田17とから成り、内キャップ14とガ
ラス管12との間にはガス抜き用の通路22が設けられてい
る。
つまり、内キャップ14は、キャップ端子13と同様に導
電性のものであり、その底板14aが截頭円錐形状に成形
されている。即ち、内キャップ14の底板14aは、ガラス
管12の外側に向けて円錐状に突出している。内キャップ
14のガラス管12から離れた位置、即ち底板14aのほぼ中
央位置には、エレメント挿通孔14bが設けられている。
エレメント挿通孔14bは、ヒューズエレメント15に比べ
て十分大きく形成されている。
この内キャップ14はガラス管12の端部に嵌め込まれ、
接着剤16で固着されている。接着剤16は、ガラス管12の
周方向の一定範囲、例えば3分の2程度の範囲に塗布さ
れている。従って、接着剤16が塗布されていない部位に
おいては、内キャップ14とガラス管12との間に隙間が発
生し、この隙間がガラス管12内を大気に通じさせるガス
抜き用の通路22となる。ただし、接着剤16を塗布する範
囲は上述の範囲に限るものではなく、内キャップ14の脱
落を防止し且つガラス管12内を大気と連通させるのに十
分な通路面積を得ることができれば特に限定されるもの
ではない。また、接着剤16を数カ所に点状又は線状に塗
布しても良いことは勿論である。
ヒューズエレメント(可溶金属線材)15は、例えば、
銅に銀メッキ処理を施したもので、ガラス管12内に収容
されている。ヒューズエレメント15の端部15aは、内キ
ャップ14のエレメント挿通孔14bを通ってキャップ端子1
3と内キャップ14との間に取り出され、内キャップ14の
底板14aの外側面に沿って鋭角的に折り曲げられてい
る。ヒューズエレメント15としては、ヒューズの用途に
応じて種々の組成ないし構造のものが適宜選択される。
ガラス管12の端部を塞ぐキャップ端子13は内キャップ
14に嵌め込まれ、ヒューズエレメント15の端部15aと共
に内キャップ14に例えば半田付けによって固着されてい
る。即ち、キャップ端子13の内側には、当該キャップ端
子13が内キャップ14に嵌め合わされた後に加熱されて溶
融し、キャップ端子13と内キャップ14との間に広げる半
田が設けられている。これにより、ヒューズエレメント
15の端部15aは、キャップ端子13及び内キャップ14に電
気的に接続されている。
なお、内キャップ14及びキャップ端子13はガラス管12
の両端にそれぞれ嵌め込まれており、ヒューズエレメン
ト15の両端部15a,15aを支持している。また、ガラス管1
2は、消費国あるいはユーザー等が求める規格に合った
所定の長さ及び径に設定されている。
この管形ヒューズ11は、以下のようにして製造され
る。
先ず、ガラス管12の両端部にそれぞれ内キャップ14を
嵌め込んで接着剤16で固着する。次に、ヒューズエレメ
ント15を内キャップ14のエレメント挿通孔14bに通し、
その両端部15aを各内キャップ14の円錐形の底板14aに沿
って折り曲げる。このとき、ヒューズエレメント15は必
要な長さに予め切断されたものを用意しても良いし、連
続的に引き出されたものを折り曲げ手段に切断しても良
い。ヒューズエレメント15はある程度の剛性を有してお
り、また、ほぼV形に折り曲げられることで塑性変形す
るので、ヒューズエレメント15は各内キャップ14の間に
張られた状態で仮固定される。即ち、この状態では、ヒ
ューズエレメント15は大きな外力を受けない限り外れる
ことはなく、ヒューズエレメント15を張ったままの状態
で後述するようにキャップ端子13を嵌め込むことができ
る。
一方、キャップ端子13の内側には、予め所定量の半田
17を付けておく。そして、このキャップ端子13をヒュー
ズエレメント15が仮固定されている内キャップ14に嵌め
込み、次いでキャップ端子13の周辺を加熱する。加熱に
よってキャップ端子13内の半田17が溶けてキャップ端子
13と内キャップ14との間に広がり、キャップ端子13及び
ヒューズエレメント15を内キャップ14に固着する。
このように、予め所定量だけ供給された半田17を各部
品組み付け後に外部の熱源を利用して溶かすことで半田
付けが行われるので、組立作業の自動化が容易になる。
また、作業を自動化した場合でも、ヒューズエレメント
15を各内キャップ14間に張って両端を固定しているの
で、ガラス管12の端面との接触による傷の発生を防止す
ることができる。更に、半田付けは、キャップ端子13と
内キャップ14との間の空間を満たすだけなので確実に所
期の目的を達成できると共に、半田17の膜に薄い部分が
できても外側をキャップ端子13で覆っているので遮断爆
発時に吹き飛ぶことがない。
また、内キャップ14のエレメント挿通孔14bは、ヒュ
ーズエレメント15に比べて大きく形成されているので、
同一の内キャップ14、キャップ端子13及びガラス管12に
対して、各種の太さのヒューズエレメント15を使用する
ことができる。
この管形ヒューズ11では、内キャップ14によってガラ
ス管12のほぼ中央にガラス管12から十分に離してヒュー
ズエレメント15が配置できるため、ヒューズエレメント
15とガラス管12との接触が防止され、通電時において、
ヒューズエレメント15の熱がガラス管12に逃げることを
防止し、電流値が規定電流値に達してもヒューズエレメ
ント15が溶け切れないという事態が回避される。
また、ガラス管12内は、前述したように、通路22を通
じて大気に連通されている。このため、管形ヒューズ11
に過電流が流れヒューズエレメント15が瞬時に高温にな
って溶断する場合(遮断爆発)に、ガラス管12内の圧力
が異常に上昇するのを防止し、ガラス管12の破損を防ぐ
ことができる。
また、Fig.2に本発明の管形ヒューズの他の実施形態
を示す。この実施形態のヒューズ18は、内キャップ14の
底板14aを截頭円錐形状に成形しないで平坦な面とした
ものである。この管形ヒューズ18の場合、底板19aが平
坦な円盤状を成す内キャップ19を採用し、ヒューズエレ
メント15の両端を直角に折り曲げて内キャップ19の底板
19aに引っ掛けるようにしている。ヒューズエレメント1
5は、半田17の溶融後には、内キャップ19と底板19aとキ
ャップ端子13の底との間で挟まれる。したがって、ヒュ
ーズ実装時などにリフロー炉などの熱で半田17が僅かに
溶けて緩んでも、ヒューズエレメント15は弛むことがな
い。
また、Fig.3に示す本発明の第3の実施形態を示す。
実施形態の管形ヒューズ20は、キャップ端子13を内キャ
ップ19に嵌め込む前に、ヒューズエレメント15の端部15
aを内キャップ19の底板19aに予め固着させるようにした
ものである。ヒューズエレメント15の端部15aを内キャ
ップ19に固着させる方法としては、例えばインバータス
ポット溶接機やトランジスタスポット溶接機などを使用
したスポット溶接、あるいはレーザを照射した溶着、若
しくは導電性接着剤を使用した接着などが実施可能であ
る。ただし、半田17の融点より高い温度まで固着状態が
解除されないことが必要である。なお、図中符号Sは、
スポット溶接を行っている部位を示している。
また、キャップ端子13と内キャップ19との接合は、半
田付けによる必要はなく、例えばFig.4に示す管形ヒュ
ーズ21のように、ヒューズエレメント15の端部15aを底
板19aにスポット溶接した内キャップ19にキャップ端子1
3を圧入によって固定するようにしても良い。この場
合、上述したように内キャップ19とガラス管12との間の
接着剤16が塗布されていない部位を通路22としても良
く、又は、キャップ端子13の内側面又は内キャップ19の
外側面に溝を設けてキャップ端子13と内キャップ19との
間に通路22を形成しても良い。
また、上述の各内キャップ14,19では、底板14a,19aの
ほぼ中央にエレメント挿通孔14b,19bを形成している
が、エレメント挿通孔14b,19bの形成位置は、底板14a,1
9aの中央に限るものではなく、ヒューズエレメント15を
ガラス管12から十分に離して配置することが可能であれ
ば、中央から偏った位置に形成しても良いことは勿論で
ある。
また、上述の説明では、内キャップ14,19にキャップ
端子13を固着する方法として半田付けを行っているが、
半田付けに限るものではなく、硬ろう付け、導電性接着
剤の使用等でも良い。即ち、内キャップ14,19に嵌め込
む前のキャップ端子13の内側に、当該キャップ端子13が
内キャップ14,19に嵌め込まれた後に当該キャップ端子1
3と内キャップ14,19との間に広がる硬ろうや導電性接着
剤を設けても良い。
また、内キャップ14,19は導電性であることが好まし
いが、必ずしも導電性である必要はない。
さらに、上述の説明では、ヒューズエレメント15の端
部15aを半田付けによりキャップ端子13及び内キャップ1
4に電気的に接続しているが、端部15aは少なくともキャ
ップ端子13に電気的に接続されていれば良い。
また、Fig.5に本発明のヒューズの第5の実施形態を
示す。この実施形態の管形ヒューズ31は、内キャップ34
の底板34aをガラス管32の内側に向けて円錐状に突出さ
せ、内キャップ34の底に窪みを設けるようにしている。
即ち、各内キャップ34の底板34aはガラス管32内に向け
て円錐状に突出しており、傾斜面34cが形成されてい
る。ヒューズエレメント35の端部35aは、この傾斜面34c
に、例えばスポット溶接によって固着されている。ただ
し、必ずしもスポット溶接に限るものではなく、例えば
導電性接着剤による接着やろう付け等であっても良い。
また、ヒューズエレメント35の内キャップ34への固着位
置Sよりも先端側の部分は、例えば短く切断されて内キ
ャップ34の底板34aの外径よりも内側に配置されてい
る。したがって、ヒューズエレメント35の内キャップ34
への固着位置Sよりも先端側の部分は、内キャップ34の
外周側にはみ出すことがない。
なお、キャップ端子33は、半田37によって内キャップ
34に固着されている。ただし、キャップ端子33と内キャ
ンプ34との固着方法は半田37に限るものではなく、導電
性接着剤等を使用しても良い。ヒューズエレメント35の
端部35aの傾斜面34cへの固着と、キャップ端子33の内キ
ャップ34への固着とを共にろう付けによって行う場合に
は、内キャップ34とヒューズエレメント35とを接合する
ろう材はキャップ端子33と内キャップ34とを接合するろ
う材よりも融点の高いものを使用することが好ましい。
このヒューズ31は、例えば以下のようにして製造され
る。
先ず、ガラス管32の両端部にそれぞれ内キャップ34を
嵌め込んで接着剤36で固着する。この場合、内キャップ
34のはめ込み量を調整することで、ガラス管32の長さの
ばら付きを吸収してヒューズ31の長さを一定にすること
ができる。
次に、ヒューズエレメント35を各内キャップ34のエレ
メント挿通孔34b及びガラス管32に通す。ヒューズエレ
メント35は、Fig.6に示すように、チャック39,40で把持
され真っ直ぐに張られている。その後、Fig.7に示すよ
うに、ヒューズエレメント35に対してガラス管32を傾
け、ヒューズエレメント35を内キャップ34の底板34aに
沿わせるようにして当てる。この状態で一方のスポット
電極41を内キャップ34の外周面に、他方のスポット電極
42をヒューズエレメント35に当てスポット溶接を行う。
これにより、ヒューズエレメント35と導電性の内キャッ
プ34とが固着され電気的に接続される。次に、ヒューズ
エレメント35にテンションをかけた状態で、このヒュー
ズエレメント35の内キャップ34への固着位置Sよりも先
端側の部分を切断する。このとき、固着位置S寄りの部
分を切断することで固着位置Sよりも先のヒューズエレ
メント35部分を短くして内キャップ34の底板34aの窪み
の内側に配置している。しかし、これに限られるもので
はなく、例えばFig.8に示すように、ヒューズエレメン
ト35の切断に使用するカッター43でヒューズエレメント
35を内側に折り曲げることによって固着位置Sよりも先
のヒューズエレメント部分を内キャップ34の底板34aの
外径の内側、より好ましくは底板34aの窪んだ部分に収
まるようにしても良い。即ち、カッター43で挟んでヒュ
ーズエレメント35を折り曲げ、その後カッター43でヒュ
ーズエレメント35を切断するか、あるいは、先にカッタ
ー43でヒューズエレメント35を切断した後、当該カッタ
ー43でヒューズエレメント35の自由端を押して折り曲げ
ても良い。この場合、ヒューズエレメント35の先端側
は、Fig.10に示すように、内キャップ34の底板34aの中
央側に向けて折り曲げられることで底板34aの外径より
も内側に配置され、キャップ端子33が内キャップ34に対
して傾くのを防止することができる。そして、ヒューズ
エレメント35の反対側の端部35aについても同様にスポ
ット溶接と切断を行う。
一方、キャップ端子33の内側には、予め所定量の半田
37を設けておく。そして、このキャップ端子33をヒュー
ズエレメント35が固着されている内キャップ34に嵌め込
み、次いで、ガラス管32を立てた状態で下側のキャップ
端子33を加熱する。加熱方法としては、例えばヒータを
使用する方法や高周波誘導加熱を利用する方法等があ
る。加熱によってキャップ端子33内の半田37が溶融し、
キャップ端子33と内キャップ34との間に広がる。同時に
半田37は、ガラス管32内のガスを通路38から追い出しな
がらガラス管32側へも移動し、キャップ端子33と内キャ
ップ34との間隔を詰めて両者を固着する。これにより、
キャップ端子33と内キャップ34及びヒューズエレメント
35とが電気的に接続される。
ここで、予めキャップ端子33の内側に設けておく半田
37の量を、当該半田37が底板34aのエレメント挿通孔34b
から溢れることがない程度に定めておくことで、ヒュー
ズエレメント35の固着状態を一定にすることができる。
即ち、ガラス管32を立ててキャップ端子33を下側に位置
させた状態で半田37を溶かすので、溶けた半田37が溜ま
る高さ(液位)は一定になり、ヒューズエレメント35の
露出部分の高さを一定にすることができる。また、たと
えキャップ端子33の内側に設けておく半田37の量に多少
のばら付きが有ったとしても、エレメント挿通孔34bか
ら溢れた半田37は重力によって内キャップ34の内側に溜
まり、ヒューズエレメント35の露出部分を必要以上に包
み込むことがなく、ヒューズエレメント35の露出部分の
長さを一定にすることができる。
また、このように、ヒューズエレメント35をガラス管
32の両端に接着された内キャップ34のスポット溶接した
後に、キャップ端子33を嵌め込んでその内側に予め収め
られた所定量の半田37を組み付け後に外部の熱源を利用
して溶かすことで半田付けが行われるので、作業の自動
化が容易になり、生産性を向上させることができる。し
かも、半田付けは、キャップ端子33と内キャップ34との
間の空間を満たすことによって完了するので、所期の目
的を達成できる。また、半田に薄い部分が生じても、キ
ャップ端子33で覆われているので遮断爆発で吹き飛ぶと
もない。
さらに、半田37内に気泡が残ることがなく、空洞の発
生を防止して内キャップ34とキャップ端子33との固着状
態を良好なものにすることができる。そして、作業を自
動化した場合でも、ヒューズエレメント35を各内キャッ
プ34間に張っているので、このヒューズエレメント35が
ガラス管32の端面に接触して損傷するのを防止すること
ができる。このため、製造工程の自動化に適したヒュー
ズ31を提供することができる。
また、キャップ端子33を内キャップ34に固着するため
の半田付けとは別個に、ヒューズエレメント35の端部35
aをスポット溶接により内キャップ34の傾斜面34cに固着
しているので、固まっていた半田37に後から熱が加えら
れてこの半田37が緩んだとしても、ヒューズエレメント
35は弛むことがない。例えば、リード線付きヒューズと
して実施した場合、ヒューズ31はプリント配線基板等に
載せられた状態でリフロー炉に流され実装される。この
とき、半田槽の熱管理が悪いと半田37が緩む虞がある。
しかしながら、本発明のヒューズ31では、たとえ半田37
が緩んだとしてもヒューズエレメント35の端部35aはス
ポット溶接により内キャップ34に固着されているので、
ヒューズエレメント35が弛むことがなく当該ヒューズエ
レメント35とガラス管32との接触が防止される。これに
加え、ヒューズエレメント35をガラス管32から十分に離
して配置することができるので、ヒューズエレメント35
とガラス管32との接触を防止してヒューズ31の作動を確
実なものとし、その信頼性が向上する。
また、内キャップ34の傾斜面34cにヒューズエレメン
ト35をスポット溶接しているので、ヒューズエレメント
35を大きく折り曲げることなく内キャップ34に固着する
ことができ、しかも半田37は良好に広がりヒューズエレ
メント35の端部35aを包み込むので、ヒューズエレメン
ト35に繰り返し作用する温度サイクルによってその折り
曲げ部分に発生する金属疲労を抑制することができ、ヒ
ューズ31の耐久性と信頼性を向上させることができる。
また、ヒューズエレメント35の内キャップ34への固着
位置Sよりも先端側の部分は短く切断されており、この
先端側の部分を内キャップ34の外周面とキャップ端子33
の内周面との間に挟み込むことがないので、耐ラッシュ
ヒューズ(巻き線で太いヒューズ)等の太いヒューズエ
レメント35の使用も可能であり、この場合であっても組
み付けと自動化が可能になる。
また、ヒューズエレメント35の端部35aを内キャップ3
4の外周面とキャップ端子33の内周面との間に挟み込む
ことがないので、キャップ端子33、内キャップ34及びガ
ラス管32を同心円状に配置することができる。このた
め、両方のキャップ端子33が同軸上に配置されることに
なり、ヒューズクリップに対して真っ直ぐに装着するこ
とができて、これらの接触部分を面接触にすることが可
能になる。
このヒューズ31では、内キャップ34によってガラス管
32のほぼ中央にガラス管32から十分に離してヒューズエ
レメント35を配置できるため、ヒューズエレメント35と
ガラス管32との接触が防止され、通電時において、ヒュ
ーズエレメント35の熱がガラス管32に逃げることを防止
し、電流値が規定電流値に達してもヒューズエレメント
35の溶断が遅れるという事態が回避される。
また、ガラス管32内は、前述したように、内キャップ
34とガラス管32との間の通路38を通じて大気に連通され
ている。このため、短絡事故などによってヒューズ31に
過電流が流れヒューズエレメント35が爆発するように溶
断しても、ガラス管32内の空気が通路38を通って抜ける
ので、ガラス管32内の圧力の異常上昇が防止される。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあ
るがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上述の各実施形態では、ガラス管12,32と内
キャップ14,34との間にガス抜き用の通路22,38を設けた
タイプのヒューズについて主に説明したが、これに特に
限られるものではない。Fig.9に示す本発明の第7の実
施形態のように、キャップ端子33の内側に予め設けてお
く半田37の量を、Fig.5に示すヒューズ31の半田37の量
よりも多くすることで、内キャップ34とキャップ端子33
とを半田付けした後にガラス管32内を密封することで、
密閉タイプのヒューズとすることも可能である。このヒ
ューズはプリント配線基板上に表面実装されるもので、
一般にマイクロヒューズと呼ばれている。このマイクロ
ヒューズは、ガラス管に代えて例えばセラミックス製の
小さな四角筒を採用し、実装後の洗浄工程に備えて密閉
構造を採っている。このヒューズは回路側即ち二次側で
使用されるため、遮断時の過電流が流れないため、遮断
爆発の虞がなく、密閉しても支障がない。このヒューズ
では、キャップ端子33の内側に予め設けておく半田37の
量を内キャップ34とキャップ端子33とを嵌合させたとき
にエレメント挿通孔34bから溢流してガス抜き用の通路3
8に達してこれを塞ぎ得る程度に設定されている。この
キャップ端子33をヒューズエレメント35をスポット溶接
した両端の内キャップ34に嵌め込んだ状態で、ガラス管
32を立てて下側のキャップ端子33のみを加熱する。する
と、ガラス管32の中のガスがガス抜き用の通路38から流
出しながら溶融した半田37が内キャップ34の底板34aの
窪みを満たしながら上昇しエレメント挿通孔34bから溢
れる。この溢れた半田37は、内キャップ34の傾斜面34c
の内側面を伝わって垂れ、通路38に流入する。即ち、溶
融した半田37がエレメント挿通孔34bから底板34aの内側
に流入して通路38を塞ぐ。この状態で半田37が固まる
と、ガラス管32内が密封される。このとき、半田37は底
板34aのエレメント挿通孔34bから底板34aの内側に流入
して、ヒューズエレメント35と内キャップ34との固着位
置Sを底板34aの内外面側より固定することになり、ヒ
ューズエレメント35と内キャップ34との固着状態をより
一層強固なものにすることができる。
また、エレメント挿通孔34bを必ずしも内キャップ34
の底板34aのほぼ中央に形成する必要はなく、ヒューズ
エレメント35をガラス管32から十分に離して、好ましく
はガラス管32の中心位置に通すことが可能であれば、底
板34aの偏心した位置にエレメント挿通孔34bを形成して
も良い。
また、管状収容体としては、本実施形態の場合、主に
ガラス管を例示したが、これに限定されるものではな
く、非導電性であれば、実施可能である。
さらに、上述の説明では、ヒューズクリップに装着し
て使用するタイプのヒューズについて説明したが、本発
明が適用可能なヒューズはこのタイプのヒューズに限る
ものではなく、例えば、リード線を直接キャップ端子に
接続することで、プリント配線基板等へ直接実装可能な
リード線付きビューズとしても実施可能であることは勿
論である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−220606(JP,A) 特開 平8−64106(JP,A) 実開 昭61−153264(JP,U) 実開 平3−82545(JP,U) 実開 昭53−86528(JP,U) 特公 昭52−7533(JP,B2) 実公 平3−30986(JP,Y2) 実公 昭29−262(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 85/00 - 85/62 H01H 69/02

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非導電性の管状収容体と当該管状収容体の
    端部を塞ぐキャップ端子との間に前記管状収容体に固着
    された内キャップを設けると共に、当該内キャップと前
    記管状収容体との間に当該管状収容体内を大気に通じさ
    せる通路を設け、前記内キャップの底板のほぼ中央に形
    成されたエレメント挿通孔を通してヒューズエレメント
    の端部を前記キャップ端子と前記内キャップとの間に取
    り出して少なくとも前記キャップ端子に電気的に接続す
    る一方、前記キャップ端子を前記内キャップに固着した
    ことを特徴とするヒューズ。
  2. 【請求項2】前記内キャップとキャップ端子とは固着手
    段の介在によって固着されていることを特徴とする請求
    項1記載のヒューズ。
  3. 【請求項3】前記固着手段は半田であり、前記キャップ
    端子の底にあらかじめ収められ前記内キャップに嵌め込
    んだ後の加熱で溶融されて前記キャップ端子とヒューズ
    エレメント及び前記内キャップを相互に固着することを
    特徴とする請求項2記載のヒューズ。
  4. 【請求項4】前記キャップ端子と前記内キャップとは圧
    入によって固着されていることを特徴とする請求項1記
    載のヒューズ。
  5. 【請求項5】前記ヒューズエレメントはその端部が前記
    内キャップの外側面に沿って折り曲げられて前記内キャ
    ップに掛けられていることを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載のヒューズ。
  6. 【請求項6】前記ヒューズエレメントはその端部が前記
    内キャップの底板と前記キャップ端子との間で挟み付け
    られて仮固定されていることを特徴とする請求項1から
    4のいずれかに記載のヒューズ。
  7. 【請求項7】前記ヒューズエレメントはその端部が前記
    内キャップの底板に固着されていることを特徴とする請
    求項1から4のいずれか記載のヒューズ。
  8. 【請求項8】前記各内キャップは底板が前記管状収容体
    内に向けて窪んだ傾斜面を有し、当該傾斜面に前記ヒュ
    ーズエレメントの端部を固着していることを特徴とする
    請求項7記載のヒューズ。
  9. 【請求項9】前記固着手段は、スポット溶接であること
    を特徴とする請求項7または8記載のヒューズ。
  10. 【請求項10】前記ヒューズエレメントの前記内キャッ
    プへの固着位置よりも先端側の部分は、前記内キャップ
    の底板の窪み付近に位置していることを特徴とする請求
    項8記載のヒューズ
  11. 【請求項11】前記内キャップと前記管状収容体との間
    の大気に通じる通路を前記内キャップの底板に形成され
    たエレメント挿通孔を溢れた半田で密閉したことを特徴
    とする請求項1から3及び5から10のいずれかに記載の
    ヒューズ。
JP53166997A 1996-03-05 1997-03-05 ヒューズ Expired - Fee Related JP3146012B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4776896 1996-03-05
JP8-47768 1996-03-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3146012B2 true JP3146012B2 (ja) 2001-03-12

Family

ID=12784564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53166997A Expired - Fee Related JP3146012B2 (ja) 1996-03-05 1997-03-05 ヒューズ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5994994A (ja)
JP (1) JP3146012B2 (ja)
WO (1) WO1997033294A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6147585A (en) * 1997-01-30 2000-11-14 Cooper Technologies Company Subminiature fuse and method for making a subminiature fuse
CN1249761C (zh) * 2001-03-02 2006-04-05 威克曼工厂股份有限公司 制造熔丝元件的方法
KR100558931B1 (ko) * 2004-11-16 2006-03-10 주식회사 에스티디 초소형 에스엠디 퓨즈
US7477129B2 (en) * 2004-12-06 2009-01-13 Cooper Technologies Company Current limiting fuse
DE102005033212B4 (de) * 2005-06-07 2007-04-19 Siba Fuses Gmbh & Co. Kg Hochspannungssicherung
WO2007119358A1 (ja) * 2006-03-16 2007-10-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 面実装型電流ヒューズ
WO2007140794A1 (de) * 2006-06-02 2007-12-13 Mbl Josef Leyerer Kg Anschlusskappe für ein elektrisches bauelement, verfahren zur herstellung dafür, elektrisches bauelement und verfahren zur herstellung dafür
US8154376B2 (en) * 2007-09-17 2012-04-10 Littelfuse, Inc. Fuses with slotted fuse bodies
US8179224B2 (en) * 2008-04-17 2012-05-15 Chun-Chang Yen Overcurrent protection structure and method and apparatus for making the same
US8937524B2 (en) * 2009-03-25 2015-01-20 Littelfuse, Inc. Solderless surface mount fuse
US8203420B2 (en) * 2009-06-26 2012-06-19 Cooper Technologies Company Subminiature fuse with surface mount end caps and improved connectivity
US9117615B2 (en) 2010-05-17 2015-08-25 Littlefuse, Inc. Double wound fusible element and associated fuse
US9224564B2 (en) * 2010-06-04 2015-12-29 Littelfuse, Inc. Fuse with counter-bore body
CN102290302A (zh) * 2011-07-04 2011-12-21 东莞市贝特电子科技有限公司 一种插头用保险丝及其制作方法
KR101320720B1 (ko) * 2012-11-09 2013-10-21 스마트전자 주식회사 퓨즈 및 그 제조방법
US9761402B2 (en) 2014-11-14 2017-09-12 Littelfuse, Inc. High-current fuse with endbell assembly
US10224166B2 (en) 2014-11-14 2019-03-05 Littelfuse, Inc. High-current fuse with endbell assembly
JP6426056B2 (ja) * 2015-06-08 2018-11-21 豊田鉄工株式会社 ヒューズ
WO2017161558A1 (en) * 2016-03-25 2017-09-28 Suzhou Littelfuse Ovs Ltd. Solderless surface mount fuse
JP6479707B2 (ja) * 2016-04-27 2019-03-06 太陽誘電株式会社 電子部品用ヒューズ、並びに、ヒューズ付き電子部品モジュール
US10276338B2 (en) 2016-06-01 2019-04-30 Littelfuse, Inc. Hollow fuse body with trench
US10325744B2 (en) * 2016-06-01 2019-06-18 Littelfuse, Inc. Hollow fuse body with notched ends
US10483071B2 (en) * 2018-01-05 2019-11-19 Littelfuse, Inc. Inner cap for high voltage fuse
US11101093B2 (en) 2019-01-21 2021-08-24 Littelfuse, Inc. Fuses and methods of forming fuses
US11721511B2 (en) * 2022-01-06 2023-08-08 Littelfuse, Inc. Fuse terminal design
WO2023160877A1 (en) * 2022-02-24 2023-08-31 Eaton Intelligent Power Limited Aluminum alloy miniature cartridge fuses

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US961891A (en) * 1910-02-21 1910-06-21 Agostine J Orelli Rechargeable electric fuse.
US1121876A (en) * 1914-01-16 1914-12-22 Adrian Schipper Rechargeable electric fuse.
US1502881A (en) * 1918-05-13 1924-07-29 Westinghouse Electric & Mfg Co Fuse
US2168153A (en) * 1938-03-23 1939-08-01 Gen Electric Renewable fuse
US2929900A (en) * 1956-06-29 1960-03-22 Glastic Corp Fuse cartridge
US3275772A (en) * 1964-12-23 1966-09-27 Devices Inc Clear barrel cartridge fuse
JPS527533B2 (ja) * 1971-09-23 1977-03-03
IN154727B (ja) * 1979-10-10 1984-12-08 English Electric Co Ltd
JPH0330986Y2 (ja) * 1985-03-25 1991-07-01
JPH0864106A (ja) * 1994-08-23 1996-03-08 Hideo Ito 管形ヒューズ

Also Published As

Publication number Publication date
US5994994A (en) 1999-11-30
WO1997033294A1 (fr) 1997-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3146012B2 (ja) ヒューズ
JP7231527B2 (ja) 保護素子用ヒューズ素子およびそれを利用した保護素子
JP2007335538A (ja) 半導体装置の製法
JP3625778B2 (ja) コイン型電気素子を実装するプリント基板
JPH06151035A (ja) 回路基板へのリード端子接合方法
JPS5852856A (ja) 消耗性ヒ−タによるシ−ル方法及びその装置
JP4224050B2 (ja) ヒーターチップの熱電対取付構造および熱電対取付方法
CN209843406U (zh) 一种防短路贴片电阻
JP2004178872A (ja) 電子部品のリード線と支持部材との接合方法及びこの方法により作製した接合構造を有する電子機器
JP4036630B2 (ja) ヒューズおよびヒューズの製造方法
KR0157213B1 (ko) 마이크로휴즈의 제조방법
JPH07262904A (ja) ヒューズ抵抗器
JPH0516950B2 (ja)
CN112885653B (zh) 一种熔断器及其制造方法
JPH10148736A (ja) 光通信用パッケージ
JP2000100291A (ja) 温度ヒュ−ズエレメントの取付け構造及び取付け方法
CN210296063U (zh) 一种过热脱离的电子元件
JP4348677B2 (ja) 電子部品とリード線の接続方法
JP2000076971A (ja) 合金型温度ヒュ−ズ
JP2003031107A (ja) ヒューズ及びヒューズの製造方法
GB2204457A (en) Sub-miniature fuse
JP2005025989A (ja) 電子部品とリード線の接続方法
CN115446410A (zh) 一种焊接方法
TW202412035A (zh) 熔絲組件及保護元件
KR100282893B1 (ko) 컨넥터 접속단자 구조

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees