JP2007085395A - バルブ開閉機構に用いる動力伝達部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動力伝達部品1は、一対の支持壁21の間に、支持ピン3によってローラ4を支持してなる。支持ピン3の挿通配置端部32は、その内周側部分33に、表面硬化処理したバックアップ用硬化部331を有すると共に、その残部に硬化処理していない未硬化部341を有している。動力伝達部品1は、支持ピン3の軸方向端面321における未硬化部341にかしめ凹部35を陥没形成することにより、挿通配置端部32の外周側角部322を、支持壁21の貫通穴22の開口縁部221に向けて変形移動させて、挿通配置端部32を支持壁21にかしめ固定してなる。
【選択図】図4
Description
例えば、OHC(オーバーヘッドカム)方式のエンジンにおいては、動力伝達部品としてのロッカアームは、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなり、カムの回転に伴ってローラを従動回転させながら揺動し、バルブをスライドさせて、エンジンの吸排気口を開閉している。
上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、
上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなり、
上記挿通配置端部は、その内周側部分に、表面硬化処理したバックアップ用硬化部を有すると共に、その残部に硬化処理していない未硬化部を有しており、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面における上記未硬化部にかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定してなることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品にある(請求項1)。
また、動力伝達部品は、支持ピンの挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有している。そして、このローラ支持硬化部にローラを配設することにより、支持ピンにおけるローラの配設部分の耐久性及び強度を向上させている。
そして、ローラを配設した状態の支持ピンを支持壁にかしめ固定する際には、支持ピンの軸方向端面における未硬化部に、かしめ凹部を陥没形成する。このとき、挿通配置端部の外周側角部は、未硬化部であることにより、支持壁における貫通穴の開口縁部に向けて容易に変形移動することができる。
これにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材のほとんどを、挿通配置端部の外周側に向けて移動させることができ、挿通配置端部の外周側角部を、支持壁における貫通穴の開口縁部に向けて一層容易に変形移動させることができる。そのため、支持ピンを動力伝達部品における支持壁に強固にかしめ固定することができる。
上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、
上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなり、
上記挿通配置端部は、その上記中空穴内にバックアップ部材を嵌入してなり、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面にかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定してなることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品にある(請求項2)。
そのため、上記かしめ凹部を陥没形成するときには、挿通配置端部の中空穴内にバックアップ部材が嵌入されていることにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材が、挿通配置端部の内周側に向けて移動することを阻止することができる。
その他、本発明における作用効果は、上記第1の発明における作用効果と同様である。
上記挿通配置端部における内周側部分に、表面硬化処理を行ってバックアップ用硬化部を形成する硬化処理工程と、
上記各貫通穴内及び上記ローラにおける挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面における上記未硬化部に、かしめ工具によってかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法にある(請求項5)。
これにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材のほとんどを、挿通配置端部の外周側に向けて移動させることができ、挿通配置端部の外周側角部を、支持壁における貫通穴の開口縁部に向けて一層容易に変形移動させることができる。そのため、支持ピンを動力伝達部品における支持壁に強固にかしめ固定することができる。
上記挿通配置端部の上記中空穴内にバックアップ部材を嵌入する嵌入工程と、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面に、かしめ工具によってかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法にある(請求項6)。
そして、挿通配置端部の軸方向端面にかしめ凹部を陥没形成するときには、挿通配置端部の中空穴内にバックアップ部材が嵌入されていることにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材が、挿通配置端部の内周側に向けて移動することを阻止することができる。
上記支持ピンの上記軸方向端面を上記支持壁にかしめ固定するためのかしめ工具を用い、該かしめ工具は、上記中空穴内に挿入する中心コア部と、該中心コア部の外周側に配置し、上記軸方向端面に陥没形状のかしめ凹部を形成する外周かしめ部とを備えており、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記中心コア部を上記挿通配置端部の上記中空穴内に挿入した状態で、上記外周かしめ部によって上記挿通配置端部の上記軸方向端面を加圧して、該軸方向端面に上記かしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法にある(請求項7)。
このとき、かしめ工程においては、上記中心コア部と外周かしめ部とを備えたかしめ工具を用いる。
これにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材のほとんどを、挿通配置端部の外周側に向けて移動させることができ、挿通配置端部の外周側角部を、支持壁における貫通穴の開口縁部に向けて一層容易に変形移動させることができる。そのため、支持ピンを動力伝達部品における支持壁に強固にかしめ固定することができる。
上記支持ピンの上記軸方向端面を上記支持壁にかしめ固定するためのかしめ工具を用い、該かしめ工具は、その加圧先端面において、上記軸方向端面に陥没形状のかしめ凹部を形成するための外周側かしめ突起と、該外周側かしめ突起よりも内周側に形成し、該外周側かしめ突起よりも高く突出した内周側バックアップ突起とを備えており、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記内周側バックアップ突起を上記挿通配置端部の上記軸方向端面へ埋め込んだ状態で、上記外周側かしめ突起によって上記軸方向端面を加圧して、該軸方向端面に上記かしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法にある(請求項8)。
このとき、かしめ工程においては、上記外周側かしめ突起と内周側バックアップ突起とを備えたかしめ工具を用いる。
これにより、かしめ凹部を陥没形成した部分の周辺の素材のほとんどを、挿通配置端部の外周側に向けて移動させることができ、挿通配置端部の外周側角部を、支持壁における貫通穴の開口縁部に向けて一層容易に変形移動させることができる。そのため、支持ピンを動力伝達部品における支持壁に強固にかしめ固定することができる。
上記第2、第4の発明において、上記バックアップ部材は、その軸方向外側端面にかしめ凹部を陥没形成することにより、上記支持ピンの上記挿通配置端部にかしめ固定してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、バックアップ部材の抜け防止を行うと共に、支持ピンの挿通配置端部を一層強固に支持壁にかしめ固定することができる。
この場合には、ロッカアーム又はローラタペットにおいて、支持ピンの軽量化を維持したまま、支持ピンのかしめ強度の向上を図ることができる。
また、上記第1、第3の発明において、上記支持ピンの挿通配置端部のバックアップ用硬化部における表面硬化処理は、上記と同様の熱処理とすることができる。
また、上記硬化処理又は表面硬化処理は、浸炭処理、窒化処理、又はPVD(物理的蒸着法)もしくはCVD(化学的蒸着法)等の蒸着処理等とすることもできる。
また、バックアップ部材は、支持ピンの挿通配置端部に嵌入する円筒形状とすることができる。これ以外にも、バックアップ部材は、支持ピンの挿通配置端部に嵌入する鋼球とすることもできる。
(実施例1)
本例の動力伝達部品1は、図1〜図3に示すごとく、エンジン(レシプロエンジン)におけるバルブ開閉機構6に用い、一対の支持壁21の間に、支持ピン3によってローラ4を支持してなるものである。また、本例の動力伝達部品1は、OHC型レシプロエンジンに用いるロッカアーム1である。
そして、本例の動力伝達部品1は、支持ピン3の軸方向端面321における未硬化部341にかしめ凹部35を陥没形成することにより、当該挿通配置端部32の外周側角部322を、支持壁21の貫通穴22の開口縁部221に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部32を支持壁21にかしめ固定してなる。
本例のバルブ開閉機構6は、図1に示すごとく、エンジンの吸排気口(吸気口又は排気口)60に配設されたバルブ63と、エンジンのカムシャフト61に設けられたカム62の回転を受けて揺動し、バルブ63をスライドさせて開閉させるロッカアーム1と、バルブ63を閉方向に付勢するコイルバネ64とを有している。
また、図1に示すごとく、バルブ開閉機構6においては、ロッカアーム本体2における第1連結部23は、バルブ63のバルブステム部631に係合しており、ロッカアーム本体2における第2連結部24は、ロッカアーム1の揺動中心を形成するピボット65に係合している。
そして、ロッカアーム1は、カム62の回転に伴って、ローラ4が従動回転すると共にピボット65を中心にして揺動し、バルブ63を開閉させるよう構成されている。
また、本例のバックアップ用硬化部331は、挿通配置端部32の内周側部分33の全周に形成した。これに対し、バックアップ用硬化部331は、挿通配置端部32の内周側部分33における周方向の複数箇所に部分的に形成することもできる。
また、本例のかしめ凹部35は、支持ピン3の軸方向端面321における未硬化部341において、円環状に形成してある。これに対し、かしめ凹部35は、必ずしも円環状に形成する必要はなく、例えば、支持ピン3の軸方向端面321における未硬化部341の複数箇所に形成することもできる。
本例の動力伝達部品1の製造方法は、以下のロッカアーム本体作製工程、支持ピン作製工程、硬化処理工程、組付工程及びかしめ工程を行うことによって、動力伝達部品1としてのロッカアーム1を製造する。
ロッカアーム本体作製工程においては、板金に折曲加工を行って、上記一対の支持壁21を上記第1連結部23及び第2連結部24によって連結してなるロッカアーム本体2を成形する(図2参照)。また、このロッカアーム本体2の一対の支持壁21には、それぞれ上記貫通穴22を形成する。
また、硬化処理工程においては、支持ピン3の挿通配置端部32における内周側部分33に、表面硬化処理としての高周波焼入れ処理を行ってバックアップ用硬化部331を形成する。この高周波焼入れ処理は、挿通配置端部32における内周側部分33以外の部分、すなわち挿通配置端部32における外周側部分34には行わず、この外周側部分34には、硬化処理していない未硬化部341を形成する。
なお、本例においては、硬化処理工程を行った後に組付工程を行った。これに対し、組付工程を行った後に、硬化処理工程を行うこともできる。
これにより、かしめ凹部35を陥没形成した部分の周辺の素材のほとんどを、挿通配置端部32の外周側に向けて移動させることができ、挿通配置端部32の外周側角部322を、支持壁21における貫通穴22の開口縁部221に向けて一層容易に変形移動させることができる。そのため、支持ピン3を動力伝達部品1における支持壁21に強固にかしめ固定することができる。
本例の動力伝達部品1における支持ピン3の挿通配置端部32は、図8に示すごとく、上記バックアップ用硬化部331を有する代わりに、上記中空穴30内にバックアップ部材5を嵌入してなる。このバックアップ部材5は、挿通配置端部32の中空穴30内に嵌入する円筒形状を有している。また、バックアップ部材5の硬度は、未硬化状態の支持ピン3の硬度よりも高くなっている。
その他、本例の動力伝達部品1の構成は、上記実施例1と同様である。
また、本例のかしめ工程においては、図9に示すごとく、挿通配置端部32の軸方向端面321に上記かしめ凹部35を陥没形成するときには、挿通配置端部32の中空穴30内にバックアップ部材5が嵌入されていることにより、かしめ凹部35を陥没形成した部分の周辺の素材が、挿通配置端部32の内周側に向けて移動することを阻止することができる。
その他、本例における作用効果は、上記実施例1における作用効果と同様である。
本例の製造方法においては、図10〜図12に示すごとく、上記実施例1における硬化処理工程又は上記実施例2における嵌入工程を行う代わりに、上記かしめ工程において、以下の中心コア部72及び外周かしめ部73を備えたかしめ工具7を用いて、上記かしめ固定を行う。
その他、本例の動力伝達部品1の構成は、上記実施例1と同様である。
その他、本例における作用効果は、上記実施例1における作用効果と同様である。
本例の製造方法においては、図14〜図16に示すごとく、上記実施例1における硬化処理工程又は上記実施例2における嵌入工程を行う代わりに、上記かしめ工程において、以下の外周側かしめ突起74及び内周側バックアップ突起75を備えたかしめ工具7を用いて、上記かしめ固定を行う。
本例のかしめ工具7は、図14に示すごとく、その加圧先端面70において、外周側かしめ突起74と内周側バックアップ突起75とを一体的に形成してなる。
また、本例の外周側かしめ突起74及び内周側バックアップ突起75は、いずれもかしめ工具7の中心軸線を中心にして、円環状に突出形成してある。
その他、本例の動力伝達部品1の構成は、上記実施例1と同様である。
このかしめ凹部35を形成するときには、軸方向端面321に内周側バックアップ突起75が埋め込まれていることにより、かしめ凹部35を陥没形成した部分の周辺の素材が、挿通配置端部32の内周側に向けて移動することを阻止することができる。
その他、本例における作用効果は、上記実施例1における作用効果と同様である。
動力伝達部品1をローラタペット1Aとした場合においても、その他の構成は上記ロッカアーム1の場合と同様にすることができ、ロッカアーム1の場合と同様の作用効果を得ることができる。
2 ロッカアーム本体
21 支持壁
22 貫通穴
221 開口縁部
3 支持ピン
30 中空穴
31 中央部分
311 ローラ支持硬化部
32 挿通配置端部
321 軸方向端面
322 外周側角部
33 内周側部分
331 バックアップ用硬化部
34 外周側部分
341 未硬化部
35 かしめ凹部
4 ローラ
5 バックアップ部材
51 軸方向外側端面
55 かしめ凹部
6 バルブ開閉機構
7 かしめ工具
71 かしめ突起部
72 中心コア部
73 外周かしめ部
731 かしめ突起部
74 外周側かしめ突起
75 内周側バックアップ突起
Claims (8)
- エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなる動力伝達部品において、
上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、
上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなり、
上記挿通配置端部は、その内周側部分に、表面硬化処理したバックアップ用硬化部を有すると共に、その残部に硬化処理していない未硬化部を有しており、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面における上記未硬化部にかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定してなることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品。 - エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなる動力伝達部品において、
上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、
上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなり、
上記挿通配置端部は、その上記中空穴内にバックアップ部材を嵌入してなり、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面にかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定してなることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品。 - 請求項2において、上記バックアップ部材は、その軸方向外側端面にかしめ凹部を陥没形成することにより、上記支持ピンの上記挿通配置端部にかしめ固定してあることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記動力伝達部品は、OHC型エンジンに用いるロッカアーム又はOHV型エンジンに用いるローラタペットであることを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品。
- エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなり、上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなる動力伝達部品を製造する方法において、
上記挿通配置端部における内周側部分に、表面硬化処理を行ってバックアップ用硬化部を形成する硬化処理工程と、
上記各貫通穴内及び上記ローラにおける挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面における上記未硬化部に、かしめ工具によってかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法。 - エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなり、上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなる動力伝達部品を製造する方法において、
上記挿通配置端部の上記中空穴内にバックアップ部材を嵌入する嵌入工程と、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記挿通配置端部の上記軸方向端面に、かしめ工具によってかしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法。 - エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなり、上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなる動力伝達部品を製造する方法において、
上記支持ピンの上記軸方向端面を上記支持壁にかしめ固定するためのかしめ工具を用い、該かしめ工具は、上記中空穴内に挿入する中心コア部と、該中心コア部の外周側に配置し、上記軸方向端面に陥没形状のかしめ凹部を形成する外周かしめ部とを備えており、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記中心コア部を上記挿通配置端部の上記中空穴内に挿入した状態で、上記外周かしめ部によって上記挿通配置端部の上記軸方向端面を加圧して、該軸方向端面に上記かしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法。 - エンジンにおけるバルブ開閉機構に用い、一対の支持壁の間に、支持ピンによってローラを支持してなり、上記一対の支持壁には、該一対の支持壁を同一線上に貫通して形成した貫通穴がそれぞれ形成してあり、上記支持ピンは、その軸方向に沿って貫通形成又はその軸方向両端面からそれぞれ陥没形成した中空穴を有しており、上記各貫通穴内にそれぞれ挿通配置する挿通配置両端部同士の間の中央部分に、硬化処理したローラ支持硬化部を有すると共に、該ローラ支持硬化部に上記ローラを回転可能に配設してなる動力伝達部品を製造する方法において、
上記支持ピンの上記軸方向端面を上記支持壁にかしめ固定するためのかしめ工具を用い、該かしめ工具は、その加圧先端面において、上記軸方向端面に陥没形状のかしめ凹部を形成するための外周側かしめ突起と、該外周側かしめ突起よりも内周側に形成し、該外周側かしめ突起よりも高く突出した内周側バックアップ突起とを備えており、
上記各貫通穴内及び上記ローラの挿通穴内に上記支持ピンを挿通させて、該支持ピンを上記一対の支持壁に掛け渡す組付工程と、
上記内周側バックアップ突起を上記挿通配置端部の上記軸方向端面へ埋め込んだ状態で、上記外周側かしめ突起によって上記軸方向端面を加圧して、該軸方向端面に上記かしめ凹部を陥没形成することにより、当該挿通配置端部の外周側角部を上記貫通穴の開口縁部に向けて変形移動させて、当該挿通配置端部を上記支持壁にかしめ固定するかしめ工程とを含むことを特徴とするバルブ開閉機構に用いる動力伝達部品の製造方法。
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