JP2007292042A - カムフォロア装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジンの動弁機構を構成する部品の点数を少なくできる構造を実現する。
【解決手段】互いに平行に配置した1対の板状のロッカーアーム17、17と、これら両ロッカーアーム17、17の一端部に形成した支持孔8a、8aにその両端部を圧入固定した支持軸7aと、この支持軸7aの中間部周囲に回転自在に支持したタペットローラ9とにより、カムフォロア装置を構成する。そして、動弁機構に組み付けた状態で、カムシャフトに固設したカム2の回転運動を、上記タペットローラ9及び1対のロッカーアーム17、17により、2個の給気弁(又は排気弁)である弁体12、12に伝達し、これら2個の弁体12、12を軸方向に往復運動させる。この様な構成を採用する事により、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

この発明に係るカムフォロア装置は、例えば3バルブエンジン、4バルブエンジン、5バルブエンジン等、1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジンの動弁機構に組み込み、カムシャフトの回転を、2個の給気弁又は2個の排気弁の往復運動に変換する為に利用する。
レシプロエンジン(往復ピストンエンジン)には、一部の2サイクルエンジンを除き、クランクシャフトの回転と同期して開閉する吸気弁及び排気弁を設けている。この様なレシプロエンジンでは、上記クランクシャフトの回転と同期して(4サイクルエンジンの場合には1/2の回転速度で)回転するカムシャフトの動きを、ロッカーアームにより、上記吸気弁及び排気弁に伝達し、これら吸気弁及び排気弁を軸方向に往復運動させる。又、エンジン内部での摩擦低減を図り、燃料消費率を低減する事を目的として、上記カムシャフトと上記ロッカーアームとの間に、タペットローラを組み込む事が一般的に行なわれている。
図24〜25は、この様なロッカーアームとタペットローラとを備えたカムフォロア装置の従来構造の第1例として、特許文献1に記載されたものを示している。エンジンのクランクシャフトと同期して回転するカムシャフト1に固設されたカム2に対向する部分には、上記カムフォロア装置を構成するロッカーアーム3が設けられている。このロッカーアーム3の中間部に形成した通孔4には、上記カムシャフト1と平行に設けられた固定軸である、ロッカーシャフト5を挿通している。これにより、このロッカーシャフト5を中心とする上記ロッカーアーム3の揺動変位を可能としている。又、上記ロッカーアーム3の一端部(図24の右端部)には、図25に詳示する様な、互いに平行な1対の支持壁部6、6を設けている。これと共に、これら両支持壁部6、6に掛け渡す状態で、支持軸7を固定している。この為に、上記両支持壁部6、6の互いに整合する位置に形成した1対の支持孔8、8に、上記支持軸7の両端部を内嵌固定している。又、この支持軸7の中間部周囲にタペットローラ9を、ラジアルニードル軸受10を介して回転自在に支持している。そして、このタペットローラ9の外周面を、上記カム2の外周面に当接させている。又、上記ロッカーアーム3の他端部(図24の左端部)には、図示しないねじ孔を設けると共に、このねじ孔にアジャストねじ11を螺合固定している。そして、このアジャストねじ11の先端部(押圧部)を、給気弁又は排気弁である弁体12の基端面に突き当てている。
エンジンの運転時には、上記カム2の回転に伴って上記ロッカーアーム3が、上記ロッカーシャフト5を中心(支点)として揺動変位し、上記弁体12を、上記アジャストねじ11の押圧力とリターンスプリング13の弾力とにより軸方向に往復移動させる。この際に、上記カム2と上記ロッカーアーム3との間に働く摩擦力を、上記タペットローラ9により低減できる為、エンジン運転時に於ける燃料消費率の低減を図れる。
次に、図26〜28は、ロッカーアームとタペットローラとを備えたカムフォロア装置の従来構造の第2例として、やはり特許文献1に記載されたものを示している。この従来構造の第2例のカムフォロア装置を構成するロッカーアーム3aは、鋼板等の金属板に、不要部分を除却する為の打ち抜き加工、並びに、所望形状を得る為の絞り加工等の塑性加工を施して成る。この様なロッカーアーム3aは、互いに平行な1対の支持壁部6a、6aと、これら両支持壁部6a、6aの一端部(図26〜28の右端部)同士を連結する第一の連結部14と、同じく他端部(図26〜28の左端部)同士を連結する第二の連結部15とを備える。又、上記両支持壁部6a、6a同士の間部分で、且つ、上記第一、第二の両連結部14、15同士の間部分には、タペットローラ9を配置している。このタペットローラ9は、上記両支持壁部6a、6aに掛け渡す状態で固定した支持軸7の中間部周囲に、直接或はラジアルニードル軸受を介して回転自在に支持している。尚、上記両支持壁部6a、6aに上記支持軸7を固定する為に、これら両支持壁部6a、6aの互いに整合する位置に形成した1対の支持孔8に、上記支持軸7の両端部を内嵌固定している。
エンジンの動弁機構への組み付け状態では、図28に示す様に、上記第一の連結部14の片面(図28の下面)に設けた球状凹部(受部)に、ラッシュアジャスタを構成するプランジャ16の先端面を、上記第二の連結部15(押圧部)の片面(図28の下面)に給気弁又は排気弁である弁体12の基端部を、それぞれ突き当てる。これと共に、上記タペットローラ9の外周面に、カムシャフト1の中間部に固設したカム2の外周面を当接させる。エンジンの運転時には、このカム2の回転に伴って上記ロッカーアーム3aが、上記プランジャ16の先端面と上記球状凹部との当接部を中心(支点)として、図28に実線で示した状態と同じく鎖線で示した状態との間で揺動変位し、上記弁体12を、上記第二の連結部15の押圧力とリターンスプリング13の弾力とにより軸方向に往復移動させる。この際に、上記カム2と上記ロッカーアーム3aとの間に働く摩擦力を、上記タペットローラ9により低減できる為、エンジン運転時に於ける燃料消費率の低減を図れる。
尚、上述した何れの従来構造の場合も、1対の支持壁部6、6(6a、6a)に形成した支持孔8、8に支持軸7の両端部を内嵌固定する方法として、これら両支持孔8、8にこの支持軸7の両端部を圧入する方法を採用する事が考えられる。ところが、上述した何れの従来構造の場合も、上記両支持壁部6、6(6a、6a)はロッカーアーム3(3a)に一体形成されており、これら両支持壁部6、6(6a、6a)同士の間隔を広げる事ができない。この為、上記両支持孔8、8に上記支持軸7の両端部を圧入する際には、その過程で、この支持軸7の中間部を何れか一方の支持孔8に圧入しつつ、この何れか一方の支持孔8の内側を通過させる必要がある。この結果、この支持軸7の中間部外周面に傷が付く可能性がある。ところが、この支持軸7の中間部外周面は、タペットローラ9を回転自在に支持するラジアルニードル軸受10の内輪軌道(或は滑り軸受の内側滑り面)としての役目を有する為、上述の様に傷が付く事は好ましくない。そこで、この様な不具合が生じない様にすべく、従来から、上記支持軸7の中間部外周面のみを高周波焼入れにより硬化させた後、この支持軸7の両端部を上記両支持孔8、8の内側に締め代を持たせずにがたつきなく内嵌した状態で、この支持軸7の両端面外周縁部を、上記両支持孔8、8の開口周縁部に向けかしめ広げる固定方法を採用している。但し、この様な固定方法は、工程数が多く、コスト上昇の原因となる。
ところで、エンジンの動弁機構を構成する場合に、この動弁機構に組み込むカムフォロア装置として、上述した様な従来のカムフォロア装置のみを使用する場合には、弁体12と同数のカム2及びタペットローラ9が必要になる。ところが、近年のエンジンの多弁化に伴い、1気筒に設ける給気弁、排気弁の数は、それぞれ2個、3個と、徐々に増えつつある。この為、この様に多弁化されたエンジンの動弁機構を構成する場合に、上述した様な従来のカムフォロア装置のみを使用すると、動弁機構の部品点数が多くなり過ぎて、この動弁機構の大型化、重量化、高摩擦化、高コスト化等の不都合が生じ易くなる。
特開2004−100499号公報
本発明のカムフォロア装置は、上述の様な事情に鑑み、多弁化されたエンジンの動弁機構を構成する場合に、使用するカム及びタペットローラの数を少なくできる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のカムフォロア装置は、例えば3バルブエンジン、4バルブエンジン、5バルブエンジン等、1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジンの動弁機構に組み込んで使用する。この様な本発明のカムフォロア装置のうち、請求項1に記載したものは、1対の板状のロッカーアームと、1対の支持孔と、支持軸と、タペットローラと、1対の押圧部とを備える。
このうちの1対の板状のロッカーアームは、所定の間隔をあけて互いに平行に配置している。
又、上記1対の支持孔は、上記両ロッカーアームの一端部又は中間部で互いに整合する位置に、互いに同心に形成している。
又、上記支持軸は、その両端部を上記両支持孔に内嵌する事により、上記両ロッカーアーム同士の間に掛け渡す状態で固定している。
又、上記タペットローラは、上記支持軸の中間部周囲に、直接、或はラジアル滑り軸受、若しくは、ラジアルニードル軸受等のラジアル転がり軸受を介して、回転自在に支持している。
又、上記1対の押圧部は、上記両ロッカーアームの他端部に、直接又は別部材を介して設けている。
そして、上記動弁機構に組み込んだ状態で、上記タペットローラの外周面を、カムシャフトに固設したカムの外周面に当接させると共に、上記各押圧部を、2個の給気弁又は2個の排気弁の基端面に、1つずつ突き当てる。
この様な請求項1に記載したカムフォロア装置を実施する場合には、例えば請求項2に記載した様に、上記1対の支持孔を上記1対のロッカーアームの一端部に形成する。これと共に、これら両ロッカーアームの中間部で互いに整合する位置に、互いに同心の1対の通孔を形成する。そして、上記動弁機構に組み込んだ状態で、これら両通孔に、カム軸と平行に設けられた固定軸であるロッカーシャフトを挿通して、このロッカーシャフトを中心とする上記両ロッカーアームの揺動変位を可能とする。
この様な請求項2に記載したカムフォロア装置を実施する場合には、例えば請求項3に記載した様に、両ロッカーアームの厚さ寸法をそれぞれ、これら両ロッカーアームの一端部で比較的大きくし、且つ、他端部で比較的小さくする事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの一端部で比較的狭くし、且つ、他端部で比較的広くする構成を採用できる。
又は、例えば請求項4に記載した様に、両ロッカーアームの一端部と中間部との間部分、又は、中間部と他端部との間部分に、この中間部に対して非平行な非平行板部を設ける事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの一端部で比較的狭くし、且つ、他端部で比較的広くする構成を採用する事もできる。
又、上述の請求項2〜4に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、好ましくは、請求項5に記載した様に、1対の通孔に円筒状のスリーブの両端部を内嵌固定すると共に、このスリーブの内側にロッカーシャフトを挿通する。
又、この請求項5に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、好ましくは、請求項6に記載した様に、スリーブの内側にロッカーシャフトを、ラジアルニードル軸受等のラジアル転がり軸受を介して挿通する。
又、上述の様な請求項1に記載したカムフォロア装置を実施する場合には、例えば請求項7に記載した様に、上記1対の支持孔を上記1対のロッカーアームの中間部に形成する。これと共に、これら両ロッカーアームの一端部に直接又は別部材を介して1対の受部を設ける。そして、上記動弁機構に組み込んだ状態で、これら両受部に1対のプランジャの先端面を突き当てて、これら両受部と両プランジャの先端面との当接部を支点とする上記両ロッカーアームの揺動変位を可能とする。
この様な請求項7に記載したカムフォロア装置を実施する場合には、例えば請求項8に記載した様に、両ロッカーアームの厚さ寸法をそれぞれ、これら両ロッカーアームの中間部で比較的大きくし、且つ、一端部及び他端部で比較的小さくする事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの中間部で比較的狭くし、且つ、一端部及び他端部で比較的広くする構成を採用できる。
又は、例えば請求項9に記載した様に、両ロッカーアームの一端部と中間部との間部分及び中間部と他端部との間部分にそれぞれ、この中間部に対して非平行な非平行板部を設ける事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの中間部で比較的狭くし、且つ、一端部及び他端部で比較的広くする構成を採用する事もできる。
又、上述の請求項1〜9に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、好ましくは、請求項10に記載した様に、両ロッカーアームの内側面とタペットローラの軸方向両側面との間に、それぞれ支持軸に外嵌した間座を配置する。これにより、上記タペットローラに許容される軸方向変位量を、所望の大きさに規制する。
更に、上述の請求項1〜10に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、好ましくは、請求項11に記載した様に、両ロッカーアームの一部分で、その周囲部分に比べて強度を高くする必要がある部分の厚さ寸法をそれぞれ、当該周囲部分の厚さ寸法に比べて大きくする。
上述の様に構成する本発明のカムフォロア装置を使用して、1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジンの動弁機構を構成すれば、カム及びタペットローラを1組設けるだけで、2個の給気弁又は2個の排気弁を同時に開閉できる。この為、上記動弁機構に組み込むカムフォロア装置として、前述した様な従来のカムフォロア装置のみを使用する場合に比べて、この動弁機構の部品点数を少なくする事ができる。従って、この動弁機構の小型化(省スペース化)、軽量化、低摩擦化、低コスト化等を図れる。
又、本発明のカムフォロア装置の場合には、支持軸の両端部を1対の支持孔に内嵌固定する方法として、この支持軸の両端部をこれら両支持孔に圧入する方法を採用できる。そして、この方法を採用する場合でも、上記支持軸の中間部外周面{タペットローラを回転自在に支持する為のラジアルニードル軸受の内輪軌道(或は滑り軸受の内側滑り面)}に傷が付く事を防止できる。この理由は、本発明の場合、上記1対の支持孔を形成した1対の板状のロッカーアームが、互いに別部品である為、上記支持軸の両端部をそれぞれ、上記両支持孔の内側に、これら両支持孔の互いに対向する側の開口部を通じて圧入できる為である。言い換えれば、本発明の場合には、前述した各従来構造の場合と異なり、支持軸の両端部を1対の支持孔に圧入する過程で、この支持軸の中間部を何れか一方の支持孔に圧入しつつ、この何れか一方の支持孔の内側を通過させると言った作業を行なわずに済む為である。又、本発明のカムフォロア装置を組み立てる場合に、上述の様に支持軸の両端部を1対の支持孔に圧入する方法を採用すれば、この支持軸の両端縁をかしめ広げる必要がなくなる為、この支持軸の両端縁を生のままの状態(硬化処理を施していない状態)としておく必要がなくなる。従って、この支持軸の焼入れを、全体を加熱してから焼入れ用の油に浸漬する、所謂ズブ焼により行なえる。ズブ焼きによる焼入れ処理は、高周波焼き入れ処理よりも低コストで行なえる為、その分だけ製造コストを抑えられる。又、支持軸の両端部を1対の支持孔に圧入する場合に、この支持軸の両端部外周面とこれら両支持孔の内周面とのうちの少なくとも一方(好ましくは双方)の周面にセレーションを設ければ、圧入部で相対回転が起こる事を有効に防止できる。
又、請求項2に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、請求項3、4に記載した構成を採用すれば、1対の押圧部により押圧すべき2個の給気弁又は2個の排気弁の基端面同士の間隔が、構成部材として使用するタペットローラの軸方向寸法に比べて大幅に大きくなっている場合でも、上記両基端面を的確に押圧できる1対の押圧部を備え、且つ、上記タペットローラの軸方向両側面と1対のロッカーアームの内側面との間隔を十分に小さくできる(上記タペットローラに許容される軸方向変位量を所望の大きさに規制できる)構造を実現できる。別な言い方をすれば、上記両基端面同士の間隔に合わせて、上記タペットローラの軸方向寸法を大きくする必要がなくなる。
又、請求項2〜4に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、請求項5に記載した構成を採用すれば、1対のロッカーアームの中間部に設けた両通孔に、それぞれスリーブの両端部が内嵌固定された状態になる為、これら両ロッカーアーム同士の位置関係が、適正な位置関係からずれる事を有効に防止できる。従って、この様なずれに伴う不都合(例えば、上記両通孔にロッカーシャフトを挿通しにくくなる等の、カムフォロア装置の組み立て時に生じる不都合、使用時に押圧する2個の給気弁又は排気弁同士の変位の位相がずれると言った不都合、タペットローラの中心軸が傾いて、このタペットローラの外周面とカムの外周面とが平行に接触せず、片当たりすると言った不都合等)が発生する事を有効に防止できる。又、上記ロッカーシャフトの外周面には、軸方向寸法が小さい、上記両通孔の内周面ではなく、軸方向寸法が十分に大きい、上記スリーブの内周面が摺動接触する。この為、上記ロッカーシャフトの外周面に対する摺動面積を十分に確保でき、このロッカーシャフトの外周面の摩耗量を十分に少なくできる。この結果、このロッカーシャフトの耐久寿命を向上させる事ができる。又、上記両通孔の内周面をこのロッカーシャフトの外周面に摺動接触させる必要がない為、その分だけ、上記両ロッカーアームの板厚を小さくできる。
又、請求項5に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、請求項6に記載した構成を採用すれば、ロッカーシャフトを中心とする1対のロッカーアームの揺動抵抗を低減できて、エンジン運転時に於ける燃料消費率の低減を図れる。
又、請求項7に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、請求項8、9に記載した構成を採用すれば、1対の押圧部により押圧すべき2個の給気弁又は2個の排気弁の基端面同士の間隔、並びに、1対の受部に突き当てるべき1対のプランジャの先端面同士の間隔が、構成部材として使用するタペットローラの軸方向寸法に比べて大幅に大きくなっている場合でも、上記両基端面を的確に押圧できる1対の押圧部、並びに、上記両先端面を的確に突き当てられる1対の受部を備え、且つ、上記タペットローラの軸方向両側面と1対のロッカーアームの内側面との間隔を十分に小さくできる(上記タペットローラに許容される軸方向変位量を所望の大きさに規制できる)構造を実現できる。別な言い方をすれば、上記両基端面同士の間隔並びに上記両先端面同士の間隔に合わせて、上記タペットローラの軸方向寸法を大きくする必要がなくなる。
又、請求項1〜9に記載したカムフォロア装置を実施する場合に、請求項10に記載した構成を採用すれば、1対のロッカーアームの内側面同士の間隔が、構成部材として使用するタペットローラの軸方向寸法に比べて大幅に大きくなっている場合でも、このタペットローラに許容される軸方向変位量を、所望の大きさに規制できる。従って、請求項10に記載した構成を採用すれば、多種の形状を有する1対のロッカーアームに対して、共通のタペットローラ(及びこのタペットローラの径方向内側に設けるラジアルニードル軸受等のラジアル転がり軸受)を使用できる。又、エンジンのレイアウトに合わせて、1対のロッカーアームの形状を決定する事ができる。
更に、請求項1〜10に記載したカムフォロア装置を実施する場合、請求項11に記載した構成を採用すれば、1対のロッカーアームの厚さ寸法を全体的に大きくする構造に比べて、無駄な重量増大を招く事なく、これら両ロッカーアームの一部分の強度を的確に高める事ができる。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のカムフォロア装置は、例えば3バルブエンジン、4バルブエンジン、5バルブエンジン等、1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジン(OHC型、又は、DOHC型)の動弁機構に組み込んで使用する。この様な本例のカムフォロア装置は、互いに同形・同大である1対の板状のロッカーアーム17、17と、1本の支持軸7aと、1個のタペットローラ9とを備える。
このうちの1対の板状のロッカーアーム17、17はそれぞれ、鋼板等の金属板に打ち抜き加工を施す事により、略ブーメラン形に形成している。この様な両ロッカーアーム17、17は、所定の間隔をあけて互いに平行に配置している。又、これら両ロッカーアーム17、17の一端部(図1〜2の右端部)同士の間に掛け渡す状態で、上記支持軸7aを固定している。この為に、上記両ロッカーアーム17、17の一端部の互いに整合する位置に、互いに同心の1対の支持孔8a、8aを形成している。そして、上記支持軸7aの表面全体にズブ焼入れによる硬化処理を施した後、この支持軸7aの両端部を上記両支持孔8a、8aの内側に、それぞれこれら両支持孔8a、8aの互いに対向する側の開口部を通じて圧入している。又、本例の場合には、この様に圧入した状態で、上記支持軸7aの両端部外周面に形成した雄セレーション(図示せず)と、上記両支持孔8a、8aの内周面に形成した雌セレーション(図示せず)とを係合させる(或は、雄セレーションの山部を支持孔の内周面に食い込ませる)事により、圧入部で相対回転が起こる事を有効に防止している。言い換えれば、上記両ロッカーアーム17、17が上記支持軸7aを中心として相対的に揺動する事を有効に防止している。又、上記支持軸7aの中間部外周面に上記タペットローラ9を、ラジアルニードル軸受10を介して回転自在に支持している。又、上記両ロッカーアーム17、17の中間部で互いに整合する位置に、互いに同心の1対の通孔4、4を形成している。又、上記両ロッカーアーム17、17の他端部(図1〜2の左端部)の下面に、1対の凸部18、18(押圧部)を設けている。これら両凸部18、18の先端面は、それぞれ部分円筒面としている。
エンジンの動弁機構への組み付け状態では、図1〜2に示す様に、上記各通孔4、4に固定軸であるロッカーシャフト5を、締め代を持たせずにがたつきなく挿通して、このロッカーシャフト5を中心とする上記両ロッカーアーム17、17の揺動変位を可能とする。これと共に、上記タペットローラ9の外周面を、カムシャフト1に固設したカム2の外周面に当接させ、且つ、上記両凸部18、18の先端面を、2個の弁体12、12(同一気筒に設けられた2個の給気弁又は2個の排気弁)の基端面に、1つずつ突き当てる。エンジンの運転時には、上記カム2の回転に伴って上記両ロッカーアーム17、17が、上記ロッカーシャフト5を中心として揺動変位し、上記2個の弁体12、12を、上記両凸部18、18の押圧力とリターンスプリング13(図1〜4には省略。図24、28参照)の弾力とにより軸方向に往復移動させる。
上述の様に、本例のカムフォロア装置を使用すれば、カム2及びタペットローラ9を1組設けるだけで、2個の弁体12、12の往復移動を同時に行わせる事ができる。この為、上記動弁機構に組み込むカムフォロア装置として、前述した様な従来のカムフォロア装置のみを使用する(各弁体毎に独立したカムフォロア装置を組み込む)場合に比べて、この動弁機構の部品点数を少なくする事ができる。従って、この動弁機構の小型化(省スペース化)、軽量化、低摩擦化、低コスト化等を図れる。又、本例の場合には、支持軸7aの中間部外周面に傷を付ける事なく、この支持軸7aの両端部を1対の支持孔8a、8aに圧入できる。この為、この支持軸7aの表面の硬化処理方法として、高周波焼入れよりも安価なズブ焼入れを採用できる。従って、その分だけ、製造コストを抑えられる。
尚、上述した様な本例のカムフォロア装置を実施する場合には、1対のロッカーアームとしてそれぞれ、図5〜9に示す様なロッカーアーム17a〜17eを使用する事もできる。これら各ロッカーアーム17a〜17eは、少なくとも他端部(図5〜9の左端部)の形状が上述したロッカーアーム17と異なる。先ず、このうちの図5に示したロッカーアーム17aは、他端部の下面に設けた凸部18の前後(図5の左右)両側に、1対の保持片19、19を突設している。又、図6に示したロッカーアーム17bは、他端部に、下面に凹部20を設けた断面コ字形の押圧板部21を設け、この凹部20の底面を、弁体の基端面に突き当てる押圧部としている。又、図7に示したロッカーアーム17cは、他端部に、一端部(図7の右端部)乃至中間部に対して直角な平板部22を設けると共に、この平板部22の中央部に穿孔加工を施し、更にこの穿孔加工を施した部分にバーリング加工を施して円筒部23を形成している。そして、この円筒部23の内側を、通孔(若しくはねじ孔)24としている。この様なロッカーアーム17cの使用時には、この通孔(若しくはねじ孔)24に内嵌固定(若しくは螺合固定)した図示しないアジャストピン(若しくはアジャストねじ)の先端部を、弁体の基端面に突き当てる押圧部とする。
又、図8に示したロッカーアーム17dは、他端部に円筒部25を、曲げ加工を施す事により一体形成している。そして、この円筒部25の内側を、上述した図示しないアジャストピン(若しくはアジャストねじ)を内嵌固定(若しくは螺合固定)する為の通孔(若しくはねじ孔)24としている。又、上記ロッカーアーム17dの中間部に設けた通孔4に対するロッカーシャフト5(図2参照)の挿通長さを確保する為に、この通孔4の周囲部分にバーリング加工を施して円筒部26を形成している。又、図9に示したロッカーアーム17eは、他端部に円筒部材27を、溶接、電着等により接合固定している。そして、この円筒部材27の内側を、上述した図示しないアジャストピン(若しくはアジャストねじ)を内嵌固定(若しくは螺合固定)する為の通孔(若しくはねじ孔)24としている。又、上記ロッカーアーム17eの中間部に設けた通孔4に対するロッカーシャフト5(図2参照)の挿通長さを確保する為に、この通孔4の内側にスリーブ28を内嵌固定し、このスリーブ28の内側に上記ロッカーシャフト5を挿通する様にしている。
[実施の形態の第2例]
次に、図10〜11は、請求項1、2、11に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、1対のロッカーアーム17h、17hのうち、凸部18、18を設けた他端部(図10の左端部)の強度を高める為に、これら両他端部を、それぞれ厚肉部31、31としている。これら両厚肉部31、31を形成する為に、本例の場合には、上記両ロッカーアーム17h、17hの他端部の内側面を、それぞれ膨出させている。そして、これら両ロッカーアーム17h、17hの他端部(上記両厚肉部31、31)の厚さ寸法Tを、一端部(図10の右端部)及び中間部の厚さ寸法t よりも大きく(T>t)している。この様に構成する本例の場合には、上記両ロッカーアーム17h、17hの厚さ寸法を全体的に大きくする構造に比べて、無駄な重量増大を招く事なく、上記両他端部の強度を的確に高める事ができる。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
次に、図12は、やはり請求項1、2、11に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合も、1対のロッカーアーム17i、17iのうち、凸部18、18を設けた他端部(図12の左端部)の強度を高める為に、これら両他端部を、それぞれ厚肉部31a、31aとしている。但し、これら両厚肉部31a、31aを形成する為に、本例の場合には、上記両ロッカーアーム17i、17iの他端部の両側面を、それぞれ膨出させている。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第2例の場合と同様である。
[実施の形態の第4例]
次に、図13は、請求項1、2、10、11に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、上述した各実施の形態の場合に比べて、押圧すべき1対の弁体12、12の間隔が、大幅に大きくなっている。この為、本例の場合には、これら両弁体12、12の間隔に合わせて、1対のロッカーアーム17i、17iの間隔を、上述した各実施の形態の場合に比べて、大幅に大きくしている。これに対し、本例の場合、上記両ロッカーアーム17i、17iの一端部(図13の右端部)同士の間に配置するタペットローラ9は、上述した各実施の形態の場合と同じ軸方向寸法を有するものを使用している。この為、本例の場合、上記両ロッカーアーム17i、17iの一端部の内側面と上記タペットローラ9の軸方向両側面との間部分に存在する隙間の幅が、それぞれこのタペットローラ9に許容されるべき軸方向変位量よりも大幅に大きくなっている。
ここで、仮に、図14に示す様に、上記両ロッカーアーム17i、17iの一端部(図14の右端部)の内側面と上記タペットローラ9の両側面との間部分に、それぞれ何らの部材も配置しない構造を採用すると、これら両間部分に存在する隙間の幅の分だけ、上記タペットローラ9が軸方向に変位可能な状態となる。この結果、エンジンの運転時に、このタペットローラ9が軸方向に大きく変位して、このタペットローラ9の径方向内側に配置したラジアルニードル軸受10が外部に脱落したり、このタペットローラ9がカム2から外れる等の不具合を生じる可能性がある為、好ましくない。この様な事態を回避すべく、上記両ロッカーアーム17i、17iの内側面同士の間隔に合わせて、上記タペットローラ9の軸方向寸法を大きくする事も考えられるが、この様な構造を採用すると、このタペットローラ9の重量が増大して、エンジンの高回転化が難しくなったり、このエンジンの運転時に於ける燃料消費率が増大する等の不具合を生じる為、やはり好ましくない。
そこで、以上の様な不具合が生じる事を防止できる様にすべく、図13に示した本例の場合には、上記両ロッカーアーム17i、17iの一端部の内側面と上記タペットローラ9の軸方向両側面との間に、それぞれ支持軸7aに外嵌した円輪状間座32と円筒状間座33とを、上記タペットローラ9の側から順番に、軸方向に関する大きながたつきをなくした状態で配置している。そして、この様に配置した各円輪状間座32、32及び各円筒状間座33、33により、上記タペットローラ9(及び上記ラジアルニードル軸受10)に許容される軸方向変位量を、所望の大きさ(微小量)に規制している。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第3例の場合と同様である。
[実施の形態の第5例]
次に、図15は、請求項1、2、3、10に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、1対の円筒状間座33、33(図13参照)を省略する代わりに、1対のロッカーアーム17k、17kの一端部(図15の右端部)を、それぞれ内側面を膨出させた厚肉部34、34としている。これにより、上記両ロッカーアーム17、17の一端部の内側面同士の間隔を狭めて、タペットローラ9に許容される軸方向変位量を、所望の大きさ(微小量)に規制している。上記両ロッカーアーム17k、17kの他端部(図15の左端部)に厚肉部を設けていない点を除き、その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第4例の場合と同様である。
[実施の形態の第6例]
次に、図16は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、1対ずつの円輪状間座32、32及び円筒状間座33、33(図13参照)を省略する代わりに、1対のロッカーアーム17m、17mの一端部(図16の右端部)乃至中間部と他端部(図16の左端部)との間部分に、それぞれ一端側に向かう程互いに近づき合う方向に傾斜した傾斜板部35、35(非平行板部)を形成している。これにより、上記両ロッカーアーム17m、17mの一端部の内側面同士の間隔を狭くして、タペットローラ9に許容される軸方向変位量を、所望の大きさ(微小量)に規制している。その他の構成及び作用は、上記両ロッカーアーム17m、17mの他端部(図15の左端部)に厚肉部を設けていない点を除き、前述の図13に示した実施の形態の第4例の場合と同様である。
[実施の形態の第7例]
次に、図17〜18は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例の場合には、1対のロッカーアーム17f、17fの中間部に形成した通孔4a、4aの内側に、円筒状のスリーブ29の両端部を圧入する事により、このスリーブ29を上記両ロッカーアーム17f、17f同士の間に掛け渡す状態で固定している。又、この状態で、上記スリーブ29の両端部外周面に形成した雄セレーション(図示せず)と、上記両通孔4a、4aの内周面に形成した雌セレーション(図示せず)とを係合させる事により、圧入部で相対回転が起こる事を有効に防止している。そして、この様にして設けた上記スリーブ29の内側に、ロッカーシャフト5を挿通している。
上述の様に構成する本例のカムフォロア装置の場合には、上述の様なスリーブ29により上記1対のロッカーアーム17f、17fを連結している分、これら両ロッカーアーム17f、17fが相対変位すると言った不都合が生じる事を、より有効に防止できる。即ち、これら両ロッカーアーム17f、17f同士の位置関係が、適正な位置関係からずれる事を有効に防止できる。従って、この様なずれに伴う不都合(例えば、上記両通孔4a、4aに上記ロッカーシャフト5を挿通しにくくなる等の、カムフォロア装置の組み立て時に生じる不都合、使用時に押圧する2個の弁体12、12同士の変位の位相がずれると言った不都合、タペットローラ9の中心軸が傾いて、このタペットローラ9の外周面とカム2の外周面とが平行に接触せず、片当たりすると言った不都合等)が発生する事を有効に防止できる。又、上記ロッカーシャフト5の外周面には、軸方向寸法が小さい、上記両通孔4a、4aの内周面ではなく、軸方向寸法が十分に大きい、上記スリーブ29の内周面が摺動接触する。この為、上記ロッカーシャフト5の外周面に対する摺動面積を十分に確保でき、このロッカーシャフト5の外周面の摩耗量を十分に少なくできる。この結果、このロッカーシャフト5の耐久寿命を向上させる事ができる。又、上記両通孔4a、4aの内周面をこのロッカーシャフト5の外周面に摺動接触させる必要がない為、その分だけ、上記両ロッカーアーム17f、17fの板厚を小さくできる。
又、エンジンの運転中、上記スリーブ29の内周面と上記ロッカーシャフト5の外周面との間には、このスリーブ29の端部開口部分から潤滑油が供給され、これら両周面同士の間に作用する摩擦力が十分に低減される。尚、本例を実施する場合、上記スリーブ29の中間部の1乃至複数個所に、それぞれ当該部分を径方向に貫通する通油孔を形成すれば、この通油孔を通じて上記両周面同士の間に、上記潤滑油をより十分に供給できる。又、本例の場合も、1対のロッカーアームの他端部の形状として、上述の図5〜12に示したロッカーアーム17a〜17e、17h、17iの他端部の形状を採用する事ができる。その他の構成及び作用は、前述の図1〜4に示した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第8例]
次に、図19は、請求項1、2、5、6に対応する、本発明の実施の形態の第8例を示している。本例の場合には、円筒状のスリーブ29の内周面とロッカーシャフト5の外周面との間に、ラジアルニードル軸受36を設けている。これと共に、1対のロッカーアーム17f、17fの外側面のうち通孔4a、4aの周囲部分に、それぞれの内周縁を上記ロッカーシャフト5の外周面に近接対向させた、1対の円輪板37、37を結合固定している。そして、これら両円輪板37、37の内周縁部分により、上記ラジアルニードル軸受36が上記スリーブ29の両端開口を通じて外部に脱落するのを防止している。この様に構成する本例のカムフォロア装置によれば、上記ラジアルニードル軸受36により、上記ロッカーシャフト5を中心とする1対のロッカーアーム17f、17fの揺動抵抗を低減できる為、エンジン運転時に於ける燃料消費率の低減を図れる。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第7例の場合と同様である。
[実施の形態の第9例]
次に、図20〜22は、請求項1、7に対応する、本発明の実施の形態の第9例を示している。本例の場合には、上述した実施の形態の第1〜8例の場合と異なり、支持軸7aの周囲にラジアルニードル軸受10を介して回転自在に支持したタペットローラ9を、1対の板状のロッカーアーム17g、17gの中間部同士の間部分に配置している。この為に本例の場合、上記支持軸7aの両端部を圧入する(セレーション係合させる)1対の支持孔8a、8aを、1対の板状のロッカーアーム17g、17gの中間部で互いに整合する位置に、同心に形成している。又、これら両ロッカーアーム17g、17gの一端部(図20〜21の右端部)の下面には、それぞれ球状凹部30、30(受部)を設けている。これに対し、上記両ロッカーアーム17g、17gの他端部(図20〜21の左端部)の下面には、それぞれ上述した実施の形態の第1〜2例の場合と同様の凸部18、18を設けている。
エンジンの動弁機構への組み付け状態では、図20〜21に示す様に、上記両球状凹部30、30にラッシュアジャスタを構成する1対のプランジャ16、16の先端面を、上記両凸部18、18の先端面に2個の弁体12、12(同一気筒に設けられた2個の給気弁又は2個の排気弁)の基端面を、それぞれ突き当てる。これと共に、上記タペットローラ9の外周面に、カムシャフト1の中間部に固設したカム2の外周面を当接させる。エンジンの運転時には、このカム2の回転に伴って上記両ロッカーアーム17g、17gが、上記両プランジャ16、16の先端面と上記両球状凹部30、30との当接部を中心(支点)として揺動変位し、上記2個の弁体12、12を、上記両凸部18、18の押圧力とリターンスプリング13(図20〜22には省略。図24、28参照)の弾力とにより軸方向に往復移動させる。
上述の様に、本例のカムフォロア装置を使用して動弁機構を構成する場合も、カム2及びタペットローラ9を1組設けるだけで、2個の弁体12、12の往復移動を同時に行なわせる事ができる。この為、上記動弁機構に組み込むカムフォロア装置として、前述した様な従来のカムフォロア装置のみを使用する場合に比べて、この動弁機構の部品点数を少なくする事ができる。従って、この動弁機構の小型化(省スペース化)、軽量化、低摩擦化、低コスト化等を図れる。又、本例の場合も、上述した実施の形態の第1〜8例の場合と同様、支持軸7aの中間部外周面に傷を付ける事なく、この支持軸7aの両端部を1対の支持孔8a、8aに圧入できる。この為、この支持軸7aの表面の硬化処理方法として、高周波焼入れよりも安価なズブ焼入れを採用できる。従って、その分だけ、製造コストを抑えられる。尚、本例の場合も、1対のロッカーアームの他端部の形状として、前述の図5〜12に示したロッカーアーム17a〜17e、17h、17iの他端部の形状を採用する事ができる。又、1対のロッカーアームの一端部に設ける受部に就いても、これら両ロッカーアームの一端部に直接形成するか或は別部材を介して形成するかと言う点を含めて、各種の構造を採用できる。例えば、これら両ロッカーアームの一端部にねじ孔を設け、これら各ねじ孔部分に、それぞれ先端部を受部とするアジャストねじを螺合固定する構造を採用する事もできる。
[実施の形態の第10例]
次に、図23は、請求項1、7、9に対応する、本発明の実施の形態の第10例を示している。本例の場合には、上述した実施の形態の第9例の場合に比べて、支点となる1対のプランジャ16、16の先端面同士の間隔、及び、押圧すべき1対の弁体12、12の基端面同士の間隔が、それぞれ大幅に大きくなっている。これに対し、本例の場合、1対のロッカーアーム17n、17nの中間部同士の間に配置するタペットローラ9は、上述した実施の形態の第9例の場合と同じ軸方向寸法を有するものを使用している。この為に本例の場合には、上記両ロッカーアーム17n、17nの一端部(図23の右端部)と中間部との間、及び、これら両ロッカーアーム17n、17nの他端部(図23の左端部)と中間部との間に、それぞれこの中間部側に向かう程互いに近づき合う方向に傾斜した傾斜板部35a、35b(非平行板部)を形成している。これにより、上記両ロッカーアーム17n、17nの一端部同士の間隔を、上記両プランジャ16、16の先端面同士の間隔に合わせて広くし、且つ、上記両ロッカーアーム17n、17nの他端部同士の間隔を、上記両弁体12、12の基端面同士の間隔に合わせて広くしている。これと共に、上記両ロッカーアーム17n、17nの中間部の内側面同士の間隔を狭くして、上記タペットローラ9に許容される軸方向変位量を、所望の大きさ(微小量)に規制している。この様に構成する本例の場合も、上記両プランジャ16、16の先端面同士の間隔、及び、上記両弁体12、12の基端面同士の間隔に合わせて、上記タペットローラ9の軸方向寸法を大きくせずに済むと言った効果を得られる。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第9例の場合と同様である。
尚、図示は省略するが、上述の様に両プランジャ16、16の先端面同士の間隔、及び、上記両弁体12、12の基端面同士の間隔に合わせて、上記タペットローラ9の軸方向寸法を大きくせずに済むと言った効果を、他の構造により得る事もできる。この様な構造としては、例えば、1対のロッカーアームの厚さ寸法をそれぞれ、これら両ロッカーアームの中間部で比較的大きくし、且つ、一端部及び他端部で比較的小さくする事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの中間部で比較的狭くし、且つ、一端部及び他端部で比較的広くする構造(請求項8)が考えられる。或は、1対のロッカーアームの内側面と上記タペットローラ9の軸方向両側面との間に、それぞれ支持軸7aに外嵌した間座を配置する構造(請求項10)を採用する事もできる。
尚、上述した各実施の形態では、支持軸の周囲に1個のタペットローラを配置する型式(シングルローラ形式)を採用した。但し、本発明を実施する場合には、支持軸の周囲に、互いに同心に且つ相対回転可能に組み合わせた2個のタペットローラを配置する型式(ダブルローラ形式)を採用する事もできる。
本発明の実施の形態の第1例を、エンジンの動弁機構に組み込んだ状態で示す側面図。 図1の上方から見た図。 図1のA−A断面図。 図1のB部拡大図。 ロッカーアームの別構造の第1例を示す、図4と同様の図。 同第2例を、一部を切断した状態で示す、図2と同方向から見た図及び端面図。 同第3例を、一部を切断した状態で示す、図2と同方向から見た図及び端面図。 同第4例を、一部を切断した状態で示す、図2と同方向から見た図。 同第5例を、一部を切断した状態で示す、図2と同方向から見た図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 図10の上側のロッカーアームの左端部を、この左端部の内側面側から見た図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図2と同様の図。 同第4例を、一部を切断した状態で示す、図2と同様の図。 この第4例の構造と比較して好ましくない構造を示す斜視図。 本発明の実施の形態の第5例を、一部を切断した状態で示す、図2と同様の図。 同第6例を示す、図2と同様の図。 本発明の実施の形態の第7例を示す、図1と同様の図。 一部を切断した状態で示す、図17の上方から見た図。 本発明の実施の形態の第8例を示す、図18の中央部に相当する図。 同第9例を、エンジンの動弁機構に組み込んだ状態で示す側面図。 一部を省略して、図20の上方から見た図。 図20のC−C断面図。 本発明の実施の形態の第10例を示す、図2と同様の図。 従来のカムフォロア装置の第1例を組み付けたエンジンの動弁機構の部分側面図。 図24の拡大D−D断面図。 従来のカムフォロア装置の第2例を示す斜視図。 図26のE−E断面図。 従来のカムフォロア装置の第2例を組み付けたエンジンの動弁機構の部分断面図。
符号の説明
1 カムシャフト
2 カム
3、3a ロッカーアーム
4、4a 通孔
5 ロッカーシャフト
6、6a 支持壁部
7、7a 支持軸
8、8a 支持孔
9 タペットローラ
10 ラジアルニードル軸受
11 アジャストねじ
12 弁体
13 リターンスプリング
14 第一の連結部
15 第二の連結部
16 プランジャ
17、17a〜17n ロッカーアーム
18 凸部
19 保持片
20 凹部
21 押圧板部
22 平板部
23 円筒部
24 通孔(若しくはねじ孔)
25 円筒部
26 円筒部
27 円筒部材
28 スリーブ
29 スリーブ
30 球状凹部
31、31a 厚肉部
32 円輪状間座
33 円筒状間座
34 厚肉部
35、35a、35b 傾斜板部
36 ラジアルニードル軸受
37 円輪板

Claims (11)

  1. 1気筒に設ける給気弁と排気弁とのうちの少なくとも一方の弁の数を2個以上としたエンジンの動弁機構に組み込んで使用するカムフォロア装置であって、所定の間隔をあけて互いに平行に配置した1対の板状のロッカーアームと、これら両ロッカーアームの一端部又は中間部で互いに整合する位置に形成した、互いに同心の1対の支持孔と、その両端部をこれら両支持孔に内嵌する事により、上記両ロッカーアーム同士の間に掛け渡す状態で固定した支持軸と、この支持軸の中間部周囲に回転自在に支持したタペットローラと、上記両ロッカーアームの他端部に直接又は別部材を介して設けた1対の押圧部とを備え、上記動弁機構に組み込んだ状態で、上記タペットローラの外周面を、カムシャフトに固設したカムの外周面に当接させると共に、上記各押圧部を、2個の給気弁又は2個の排気弁の基端面に1つずつ突き当てるカムフォロア装置。
  2. 1対の支持孔を1対のロッカーアームの一端部に形成すると共に、これら両ロッカーアームの中間部で互いに整合する位置に、互いに同心の1対の通孔を形成しており、動弁機構に組み込んだ状態で、これら両通孔に、カム軸と平行に設けられた固定軸であるロッカーシャフトを挿通して、このロッカーシャフトを中心とする上記両ロッカーアームの揺動変位を可能とする、請求項1に記載したカムフォロア装置。
  3. 両ロッカーアームの厚さ寸法をそれぞれ、これら両ロッカーアームの一端部で比較的大きくし且つ他端部で比較的小さくする事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの一端部で比較的狭くし且つ他端部で比較的広くしている、請求項2に記載したカムフォロア装置。
  4. 両ロッカーアームの一端部と中間部との間部分又は中間部と他端部との間部分に、この中間部に対して非平行な非平行板部を設ける事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの一端部で比較的狭くし且つ他端部で比較的広くしている、請求項2に記載したカムフォロア装置。
  5. 1対の通孔に円筒状のスリーブの両端部を内嵌固定すると共に、このスリーブの内側にロッカーシャフトを挿通している、請求項2〜4のうちの何れか1項に記載したカムフォロア装置。
  6. スリーブの内側にロッカーシャフトを、ラジアル転がり軸受を介して挿通している、請求項5に記載したカムフォロア装置。
  7. 1対の支持孔を1対のロッカーアームの中間部に形成すると共に、これら両ロッカーアームの一端部に直接又は別部材を介して1対の受部を設けており、動弁機構に組み込んだ状態で、これら両受部に1対のプランジャの先端面を突き当てて、これら両受部と両プランジャの先端面との当接部を支点とする上記両ロッカーアームの揺動変位を可能とする、請求項1に記載したカムフォロア装置。
  8. 両ロッカーアームの厚さ寸法をそれぞれ、これら両ロッカーアームの中間部で比較的大きくし且つ一端部及び他端部で比較的小さくする事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの中間部で比較的狭くし且つ一端部及び他端部で比較的広くしている、請求項7に記載したカムフォロア装置。
  9. 両ロッカーアームの一端部と中間部との間部分及び中間部と他端部との間部分にそれぞれ、この中間部に対して非平行な非平行板部を設ける事により、これら両ロッカーアームの互いに対向する内側面同士の間隔を、これら両ロッカーアームの中間部で比較的狭くし且つ一端部及び他端部で比較的広くしている、請求項7に記載したカムフォロア装置。
  10. 両ロッカーアームの内側面とタペットローラの軸方向両側面との間に、それぞれ支持軸に外嵌した間座を配置する事により、上記タペットローラに許容される軸方向変位量を所望の大きさに規制している、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載したカムフォロア装置。
  11. 両ロッカーアームの一部分で、その周囲部分に比べて強度を高くする必要がある部分の厚さ寸法をそれぞれ、当該周囲部分の厚さ寸法に比べて大きくしている、請求項1〜10のうちの何れか1項に記載したカムフォロア装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102619582A (zh) * 2011-01-26 2012-08-01 谢夫勒科技股份两合公司 摇臂

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