JP2007083797A - シートベルト装置 - Google Patents

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Takayuki Watanabe
隆之 渡辺
Katsunori Takada
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Abstract

【課題】 ラップアンカー取り付け部においてラップアンカーとコネクタとを容易に結合でき、かつその全体の厚み寸法を小さく形成できるシートベルト装置を提供する。
【解決手段】 シートベルト3に連結したラップアンカー5をコネクタ8に挿入して結合させるラップアンカー取り付け部9において、ラップアンカー5の挿入方向の側方の縁部に形成されたラッチ溝14と、コネクタ8内に設けられ、所定位置まで挿入されたラップアンカー5のラッチ溝14に対してその溝深さ方向にスライドして係止可能なラッチ23と、ラップアンカー5の挿入方向と平行にスライドし、係止状態にあるラッチ23に接触して係止状態を固定可能なスライダ24とを有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等の車両のシートに付設されて、車両衝突時等の緊急時にシートベルトにより乗員を拘束するシートベルト装置に関する。
一般に、シートベルト装置は、車両シートの近傍の車体に固定され、通常時にはシートベルトを巻取引出可能に巻き取り、また車両衝突時等の緊急時にはシートベルトの引出を阻止して乗員を拘束するシートベルトリトラクタと、このシートベルトリトラクタから延びて、その先端部が、例えば車両シートの外側寄りの車体部分に接続されているラップアンカーに連結されてベルト装着時に乗員を拘束するシートベルトと、例えば車両シートの内側寄りの車体部分に固定されているバックルと、シートベルトに摺動自在に設けられ、バックル係脱可能なタングとを備えている。そして、シートベルトを乗員の肩、胸および腰に掛け渡されるようにしてタングをバックルに係合することにより、シートベルトが乗員に装着される。
ラップアンカーは、通常使用時においてはシートベルトと車体部分との結合を外すことなく強固に固定させるものであるが、工場での車両の組み立てや分解修理の場合にはシートベルトと車体部分との結合と離脱を容易に行える方が便利であるため、シートベルトの端部に連結したラップアンカーと車体部分に固定したコネクタとを結合させることで、ラップアンカーを車体側に取り付ける構成のものが多くある。
そして、このような従来のラップアンカー取り付け部の基本的な構造としては、シートベルトの端部に連結させた平板形状のラップアンカーを車体部分に固定したコネクタの挿入口に挿入させ、その後にラップアンカーの平面中央部に形成した係合孔にコネクタ内部のラッチを係合させて結合するようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2004−90667号公報
しかしながら、上記ラップアンカーとコネクタ内のラッチとの係合構造では、平板形状であるラップアンカーの平面に対してほぼ垂直な方向にラッチを移動させなければ係合できず、このためコネクタ全体がラップアンカー平面の垂直方向で十分大きな厚み寸法に形成しなければならない。
そして、このような厚み寸法の大きいコネクタを用いると、シート周囲のレイアウトの設計自由度が低下してしまうという問題があり、特に近年の車両のコンパクト化に伴い省スペース化の進むシート周囲のレイアウトには大きな弊害となっていた。
本発明の目的は、ラップアンカー取り付け部においてラップアンカーとコネクタとを容易に結合でき、かつその全体の厚み寸法を小さく形成できるシートベルト装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、シートベルトと、前記シートベルトを巻き取るリトラクタと、前記シートベルトに設けられたタングと、前記タングが着脱されるシートベルトバックルと、前記シートベルトに連結したラップアンカーと、このラップアンカーを挿入して結合させるコネクタとを備えたシートベルト装置において、前記コネクタ内に配置され、所定位置まで挿入された前記ラップアンカーに対してその挿入方向と略直角方向にスライドして係止可能な横ラッチ機構と、この横ラッチ機構の前記係止状態を固定可能な係止ラッチ固定部材とを有する。
これにより、コネクタ内の横ラッチ機構をラップアンカーに係止させ、さらにその横ラッチ機構の係止状態を係止ラッチ固定部材で固定できるため、ラップアンカーとコネクタとを結合できる。そしてそれとともに、このラップアンカーとコネクタの結合動作に必要な各部材の移動方向、すなわち、コネクタ内におけるラップアンカーの挿入方向と、横ラッチ機構が係止するためにスライドする方向と、係止ラッチ固定部材が横ラッチ機構に接触して係止状態を固定するためにスライドする方向とが全て同一平面内に収められるため、各部材を収容するコネクタ全体は上記同一移動平面と垂直なその厚み寸法を小さく形成することができる。以上の結果、ラップアンカー取り付け部においてラップアンカーとコネクタとを容易に結合でき、かつその全体の厚み寸法を小さく形成できる。
また、本発明のシートベルト装置は、前記ラップアンカーは、その挿入方向の側方の縁部に形成されたラッチ溝を備えており、前記横ラッチ機構は、所定位置まで挿入された前記ラップアンカーの前記ラッチ溝に対してその溝深さ方向にスライドして係止可能であり、前記係止ラッチ固定部材は、前記ラップアンカーの挿入方向と平行にスライドし、係止状態にある前記横ラッチ機構に接触して係止状態を固定可能であることが望ましい。
コネクタ内の横ラッチ機構をラップアンカーのラッチ溝の溝深さ方向にスライドさせてラッチ溝に係止させ、さらにラッチ固定部材が当該スライド方向と平行にスライドしてその横ラッチ機構に接触し係止状態を固定することで、ラップアンカーとコネクタとを結合できる。
また、本発明のシートベルト装置は、前記係止ラッチ固定部材に対して前記ラップアンカーの挿入方向と平行でかつ横ラッチ機構に向かう方向に付勢する係止ラッチ固定用付勢部材を設け、前記係止ラッチ固定部材は、前記横ラッチ機構が非係止状態の際には前記ラップアンカーの挿入方向で前記横ラッチ機構と接触し、前記横ラッチ機構が係止状態の際には前記係止ラッチ固定用付勢部材の付勢によりスライドして前記ラッチ溝の溝深さ方向で前記横ラッチ機構と接触する接触固定部を備えることが望ましい。
これにより、係止ラッチ固定部材は、横ラッチ機構がスライドしてラッチ溝に係止した際に、係止ラッチ固定用付勢部材の付勢力によって自動的に係止状態にある横ラッチ機構にラッチ溝の溝深さ方向で接触して係止状態を固定する位置まで移動できる。そしてこの移動の前後において、係止ラッチ固定部材の接触固定部は、横ラッチ機構が非係止状態の際に係止ラッチ固定部材の移動を止めるストッパーとして機能するとともに、横ラッチ機構が係止状態となった際にラッチ溝の溝深さ方向で横ラッチ機構に接触し押さえる戻り止めとしての機能も兼ねることができ、ムダのない簡易な構成とすることができる。
また、本発明のシートベルト装置は、コネクタが、係止ラッチ固定部材に対し係止ラッチ固定用付勢部材の付勢力に抗する力を付加可能にアクセスできる係止ラッチ固定部材アクセス孔を有することが望ましい。
これにより、ラップアンカーとコネクタとを分離させる際には、係止ラッチ固定部材の接触固定部を横ラッチ機構から離間するよう移動させて、横ラッチ機構の係止状態の固定を解除できる。
また、本発明のシートベルト装置は、横ラッチ機構に対してラッチ溝に係止するよう溝深さ方向で前記ラップアンカーに向かう方向に付勢する横ラッチ付勢部材と、ラップアンカーが挿入されていない際には横ラッチ付勢部材の付勢方向で横ラッチ機構に接触して非係止状態を固定し、ラップアンカーが所定位置まで挿入された際には当該ラップアンカーに押し出されて横ラッチから離間する非係止ラッチ固定部材とを有することが望ましい。
これにより、横ラッチ機構は、ラップアンカーが挿入されてラッチ溝と一致した際に自動的にラッチ溝に入り込んで係止することができる。そしてラップアンカーが挿入される前には、非係止ラッチ固定部材が横ラッチ機構の係止位置への移動を止めるストッパーとして機能し、ラップアンカーが挿入された際にはその横ラッチ機構の固定を自動的に解除できる。また、この非係止ラッチ固定部材の移動もラップアンカーの挿入方向と平行となるため、他の各部材の同一移動平面内に収められることになり、コネクタ全体の厚み寸法を小さく形成することができる。
また、本発明のシートベルト装置は、コネクタが、横ラッチ機構に対し横ラッチ付勢部材の付勢力に抗する力を付加可能にアクセスできる横ラッチアクセス孔を有することが望ましい。
これにより、ラップアンカーとコネクタとを分離させる際には、横ラッチ機構をラッチ溝から抜き出して非係止位置まで移動させ、ラップアンカーとコネクタとの結合状態を解除できるようになる。
また、本発明のシートベルト装置は、非係止ラッチ固定部材に対して横ラッチ機構に接触させて非係止状態に固定させる方向に付勢する非係止ラッチ固定用付勢部材を有することが望ましい。
これにより、横ラッチ機構がラッチ溝から抜き出された際には非係止ラッチ固定部材がラップアンカーを離脱方向に押し戻すことができるとともに、ラップアンカーが所定の位置まで押し戻された際には自動的に非係止ラッチ固定部材が横ラッチ機構に接触してその非係止状態を固定できるようになる。
本発明によれば、ラップアンカー取り付け部においてラップアンカーとコネクタとを容易に結合でき、かつその全体の厚み寸法を小さく形成できる。
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかるシートベルト装置の実施の形態の一例を示す全体図である。
図1に示すように、この例のシートベルト装置1は、車体床部等に固定されるシートベルトリトラクタ2と、車体のセンターピラー等に取り付けられてシートベルトリトラクタ2からのシートベルト3を乗員に対して所定位置となるようにガイドする従来公知のショルダーアンカー4と、車体床部等の例えば車両シート(不図示)の外側寄りの車体に固定されたコネクタにシートベルト3の先端を連結したラップアンカー5をコネクタ8へ挿入結合させて構成するラップアンカー取り付け部9と、シートベルト3に摺動可能に支持された従来公知のタング6と、車体床部等の例えば車両シートの車体内側寄りに固定され、タング6が係合可能な従来公知のバックル7を備えている。
シートベルトリトラクタ2は従来公知のプリテンショナ38を備えた緊急ロック式シートベルトリトラクタ(プリテンショナ付のELR)である。なお、このシートベルトリトラクタ2は、これに限定されるものではなく、プリテンショナ38を備えないELR、自動ロック式シートベルトリトラクタ(ALR)、シートベルトに作用する負荷を制限するロードリミッタを備えたシートベルトリトラクタ等の、公知のどのようなシートベルトリトラクタも用いることができる。
また、ラップアンカー取り付け部9はシートベルト3の先端を車体に固定する部分であり、この例では、コネクタ8がプリテンショナ10を介して車体に固定されている。プリテンショナ10は、車両衝突等の緊急時に反応物質を反応させて高圧の反応ガスを発生させ、この反応ガスでシートベルト3をラップアンカー取り付け部9の方へ引っ張ってシートベルト3の緩みを取り除く。なお、プリテンショナ10に代えて、通常の車体側固定基部にラップアンカー取り付け部9を直接固定してもよい。
図2は、ラップアンカー取り付け部9のうちのコネクタ8及びラップアンカー5の分解斜視図であり、図3はラップアンカー5とコネクタ8が結合した状態の図2中のIII−III断面による断面図である。この図2、図3において、ラップアンカー5は図中の上方からコネクタ8に挿入できるようになっている。ラップアンカー5は、全体が平板形状であって、図中上方のベルト連結部11と図中下方のトング部12とで構成されている。ベルト連結部11の中央にはベルト挿通孔13が形成されており、ここでは図示しないシートベルト3の端部はこのベルト挿通孔13に挿通されて折り返され、その折り返された端部がシートベルト3自体の表面に縫製結合されることでラップアンカー5と連結される。トング部12はベルト連結部11より狭い幅寸法で形成されており、そのトング部12のコネクタ8への挿入方向の側方における一方の縁部にはラッチ溝14が形成されている。
そしてコネクタ8は、略直方形でその厚み方向に分割可能な筐体21(コネクタ本体)と、この筐体21の内部に設置されるコネクタベース22と、このコネクタベース22に組み込まれるラッチ23、スライダ(係止ラッチ固定部材)24、エジェクタ(非係止ラッチ固定部材)25及びバネホルダ26と、ラッチ23に係合するラッチホルダ27と、このラッチホルダ27とコネクタベース22の間に設けられるラッチ用バネ(横ラッチ付勢部材)28と、スライダ24と筐体21の間に設けられるスライダ用バネ(係止ラッチ固定用付勢部材)29と、エジェクタ25とバネホルダ26の間に設けられるエジェクタ用バネ(非係止ラッチ固定用付勢部材)30とを有している。
上記筐体21は、図中上方にラップアンカーを挿入する挿入孔31が形成された筐体基部21aと、この筐体基部21aに例えば図示しないネジや接着剤などで結合される筐体蓋部21bとで構成されており、これらの間にコネクタベース22を挟み込み、他の部材を内部に収容する。
上記コネクタベース22は、この例では樹脂の成型品であり、図中上方にはラップアンカー5のトング部12を挿入可能な略筒形状のトングホルダ部22aが形成されている。また、そのトングホルダ部22aの周囲には上記ラッチ23、スライダ24、エジェクタ25及びバネホルダ26が組み込まれ、そのうちのラッチ23、スライダ24及びエジェクタ25の可動部材に対しては様々な部分で係止する(これら係止部分についての詳細は、後の各可動部材の説明で述べる)。
ラッチ23は、略直方体形状に形成されたものであり、その長さ寸法はコネクタベース22のトングホルダ部22aの厚み寸法より少し長く、その長さ方向でトングホルダ部22aを厚み方向に貫通して設けられている。そのラッチ23が貫通されているトングホルダ部22aの貫通孔22bは、トング部12が挿入される方向の側方においてラッチ23の幅のほぼ2倍の長さに形成されており、これによってラッチ23は上記側方の外側に位置する非係止位置とそれに隣接する内側の係止位置との間を移動できるようになっている(各位置については後述する)。またラッチホルダ27はU字型形状に形成されており、その両端部がトングホルダ部22aを挟み込んでラッチ23の各端部に係合するよう設けられている。さらに、ラッチ用バネ28がラッチホルダ27の折り返し部分の内側とトングホルダ部22aの側面との間に挟み込まれるように設置されており、ラッチホルダ27はラッチ23にラッチ用バネ28の付勢力を伝達する目的のラッチ23の延長部材として機能する。
スライダ24は、その本体がトング部12の挿入方向に長い略直方体に形成されており、その図中上方にはラッチ23の設置位置側に突出した接触固定部24aと、トングホルダ部22aの厚み寸法より厚いストッパ部24bとが形成されている。そして、スライダ24は、上記ラッチ用バネ28と反対側のトングホルダ部22aの側面に配置されており、接触固定部24aがトングホルダ部22aの内部に入り込んでいるとともに、ストッパ部24bがトングホルダ部22aの側面に摺接するように図中の縦方向に移動可能となっている。また、スライダ用バネ29がスライダ24の上面と筐体との間に挟み込まれるよう設置されており、トングホルダ部22aに形成されている当て部22cにストッパ部24bの下面が当たることでスライダ24の下限位置が規定されている。なお、スライダ24がこの下限位置に位置している状態で、接触固定部24aはラッチ23と同じ位置となる。
エジェクタ25は、略平板形状に形成されており、その片面にはストッパ部25aが形成されている。そして、エジェクタ25はトングホルダ部22aの内部に配置されており、そのストッパ部25aがトングホルダ部22aに形成されているならい溝22dに沿ってエジェクタ25をトング部12の挿入方向の延長線上で移動可能となっている。そして、エジェクタ25の下部とコネクタベース22の中腹部に組み込まれたバネホルダ26との間にエジェクタ用バネ30が挟み込まれるよう設置されており、ストッパ部25aがならい溝22dの端部に当たることでエジェクタ25の上限位置が規定されている。また、エジェクタ25にはラッチ23の側面に当接させるための切欠部25bが形成されており、エジェクタ25が上限位置に位置している状態で、切欠部25bは非係止位置に位置しているラッチ23の側面に当接し上記ラッチ用バネ28の付勢力に抗してラッチ23を非係止位置に固定できるようになっている。
また、ラッチホルダ27の折り返し部の外側面に対向する筐体21の側面には、細いラッチ冶具孔(横ラッチアクセス孔)32が形成されている。また、スライダ24の外方側面(トングホルダ部22aと反対側の側面)には底面を有する細い嵌入穴24cが形成されており(後述の図9〜図12参照)、この嵌入穴24cに対向する筐体21の側面にはスライダ24の縦移動長さと同じ長さで嵌入穴24cの開口部にアクセスできるスライダ冶具孔(係止ラッチ固定部材アクセス孔)33が形成されている。
以上において、ラッチ23とラッチホルダ27が、コネクタ8内に設けられ、所定位置まで挿入されたラップアンカー5のラッチ溝14に対してその溝深さ方向にスライドして係止可能な横ラッチ機構を構成する。
以下において、上記構成のラップアンカー5とコネクタ8の結合動作及び分離動作について説明する。
まず、ラップアンカー5とコネクタ8の結合動作について図4〜図8を参照して説明する。この図4〜図8は、図2中のIII−III断面によるコネクタ8の断面図であり、さらにラッチホルダ27とコネクタベース22のトングホルダ部22aの内部を透視する図である(これについては、後の図9〜図12についても同様である)。
まず図4は、ラップアンカー5を挿入する前の状態を示す図である。この図4において、ラッチ23はラッチ用バネ28の付勢力に抗して図中右側の非係止位置に位置している(非係止状態)。エジェクタ25はエジェクタ用バネ30により付勢されて上限位置にあり、その切欠部25bがラッチ23に当接してラッチ23を非係止位置に固定している。そしてスライダ24もスライダ用バネ29の付勢力に抗して上限位置に位置しており、接触固定部24aがラップアンカー5の挿入方向でラッチ23と接触してその上限位置が固定されている。
そしてラップアンカー5の挿入の途中段階では、図5に示すように、エジェクタ25がトング部12に押し出されることによってエジェクタ25の切欠部25bがラッチ23から離間するが、この時点ではラッチ23がトング部12の縁部に摺接してその非係止位置を維持している。
さらにラップアンカー5が最後まで挿入された際には、図6に示すように、ラッチ溝14がラッチ23に到達することでラッチ23がラッチ用バネ28の付勢力により自動的にラッチ溝14の中に入り込む。すなわち、ラッチ23がラッチ溝14の溝深さ方向にスライドして、貫通孔22b中の非係止位置(図中右側の位置)から係止位置(図中左側の位置)へ移動する。
次に図7に示すように、ラッチ23が係止位置に位置する(係止状態となる)ことで、スライダ24の接触固定部24aはその下面でラッチ23との接触がなくなり、スライダ用バネ29に付勢されて図中下方にスライドする。
そして図8に示すように、スライダ24のストッパ部24bがトングホルダ部22aの当て部22c(図2参照)に当たり、スライダ24が下限位置に位置することで結合動作が完了する。この際、スライダ24の接触固定部24aはラッチ溝14の溝深さ方向でラッチ23と接触し、ラッチ23の係止位置を固定することになる。
以上のようにラップアンカー5をコネクタ8に最後まで挿入するだけで、コネクタ8の内部で自動的にラッチ23をラッチ溝14に係止させ、ラップアンカー5とコネクタ8を強固に結合させることができる。また、スライダ24の接触固定部24aがラッチ溝14の溝深さ方向でラッチ23と接触しその係止位置を固定しているので、結合を維持することができる。
次に、ラップアンカー5とコネクタ8の分離動作について図9〜図12を参照して説明する。
まず図9は、分離前のラップアンカー5の結合状態を示す図である。この図9において、前述したように結合状態のラップアンカー5は、ラッチ溝14にラッチ23が係止しているため強固に結合されており、さらにスライダ24の接触固定部24aが係止状態のラッチ23を固定しているため、そのままではコネクタ8の外部からラップアンカー5を分離することはできない。そこで、このラップアンカー5の分離動作においては、専用の冶具を用いて行うことにする。ラップアンカー取り付け部9は、通常のユーザによる使用時においてはラップアンカー5をコネクタ8から外すことなく結合させた状態のままで用いるものであり、ラップアンカー5をコネクタ8から分離するのは工場での分解修理などといった特殊な場合だけであるため、その分離動作に専用の冶具を用いることは問題ない。そして最初の手順として、図示するように細い棒状の冶具35を筐体21のスライダ冶具孔33からスライダ24の嵌入穴24cに嵌入させる。
これにより、図10に示すように冶具35を押し上げることで、スライダ24に対しスライダ用バネ29の付勢力に抗する力を付加してスライダ24を移動させることができる。
そして次に、図11に示すようにスライダ24の接触固定部24aが押し上げられてラッチ23の非係止位置が空いた際に、別の細い棒状の冶具36を筐体21のラッチ冶具孔32から挿入してラッチホルダ27を押し込むことで、ラッチ用バネ28の付勢力に抗する力をラッチホルダ27に付加することができる。これにより、ラッチホルダ27と共にラッチ23を非係止位置に向けて(図中の右方向)移動させることができる。
その後、図12に示すようにラッチ23を非係止位置まで移動しきった際には、ラッチ23はラップアンカー5のラッチ溝14から完全に外れるため、ラップアンカー5を引き抜いて離脱させることができるようになる。この際、スライダ24の接触固定部24aはその下面でラッチ23と接触し上限位置が維持される。またラッチ溝14とラッチ23の係止が外れた際には、エジェクタ用バネ30の付勢力によりエジェクタ25がラップアンカー5を押し出して自動的にラップアンカー5が離脱するようになる。そしてエジェクタ25が上限位置まで押し上げられた際には、エジェクタ25の切欠部25bがラッチ23に当接して非係止状態に固定することができ、図4に示したラップアンカー5の挿入前の状態に戻すことができる。
以上のようにコネクタ8に2つの冶具35,36を取り付けて操作することで、ラップアンカー5を容易にコネクタ8から離脱させることができる。
以上のような構成の本実施形態のシートベルト装置によれば、コネクタ8内のラッチ23をラップアンカー5のラッチ溝14に係止させ、さらにそのラッチ23の係止状態をスライダ24で固定できるため、ラップアンカー5とコネクタ8とを結合できる。そしてそれとともに、このラップアンカー5とコネクタ8の結合動作に必要な各部材の移動方向、すなわち、コネクタ8内におけるラップアンカー5の挿入方向と、ラッチ23がラッチ溝14に係止するためにスライドする方向と、スライダ24がラッチ23に接触してその係止状態を固定するためにスライドする方向とが全て同一平面内に収められるため、各部材を収容するコネクタ8全体は上記同一移動平面と垂直なその厚み寸法を小さく形成することができる。以上の結果、ラップアンカー取り付け部9においてラップアンカー5とコネクタ8とを容易に結合でき、かつそのラップアンカー取り付け部9全体の厚み寸法を小さく形成できる。
また、スライダ24は、ラッチ23がスライドしてラッチ溝14に係止した際に、スライダ用バネ29の付勢力によって自動的に係止状態にあるラッチ23にラッチ溝14の溝深さ方向で接触して係止状態を固定する位置まで移動できる。そしてこの移動の前後において、スライダ24の接触固定部24aは、ラッチ23が非係止状態の際にスライダ24の移動を止めるストッパーとして機能するとともに、ラッチ23が係止状態となった際にラッチ溝14の溝深さ方向でラッチ23に接触し押さえる戻り止めとしての機能も兼ねることができ、ムダのない簡易な構成とすることができる。
また、筐体21にスライダ冶具孔33を形成していることで、冶具35を介してスライダ24に対しスライダ用バネ29の付勢力に抗する力を付加することができ、ラップアンカー5とコネクタ8とを分離させる際には、スライダ24の接触固定部24aをラッチ23から離間するよう移動させて、ラッチ23の係止状態の固定を解除できるようになる。
また、ラッチ23は、ラップアンカー5が挿入されてラッチ溝14と一致した際にラッチ用バネ28の付勢力によって自動的にラッチ溝14に入り込んで係止することができる。そしてラップアンカー5が挿入される前には、エジェクタ25がラッチ23の係止位置への移動を止めるストッパーとして機能し、ラップアンカー5が挿入された際にはそのラッチ23の固定を自動的に解除できる。また、このエジェクタ25の移動もラップアンカー5の挿入方向と平行となるため、他の各部材の同一移動平面内に収められることになり、コネクタ8全体の厚み寸法を小さく形成することができる。
また、筐体21にラッチ冶具孔32を形成していることで、冶具36を介してラッチ23(ラッチホルダ27)に対しラッチ用バネ28の付勢力に抗する力を付加することができ、ラップアンカー5とコネクタ8とを分離させる際には、ラッチ23をラッチ溝14から抜き出して非係止位置まで移動させ、ラップアンカー5とコネクタ8との結合状態を解除できる。
また、エジェクタ用バネ30を設けていることにより、ラッチ23がラッチ溝14から抜き出された際にはエジェクタ25がラップアンカー5を離脱方向に押し戻すことができるとともに、ラップアンカー5が所定の位置まで押し戻された際には自動的にエジェクタ25の切欠部25bがラッチ23に接触してその非係止状態を固定できるようになる。
なお、上記スライダ冶具孔33と上記ラッチ冶具孔32は筐体21の側面ではなく広い平面に形成してもよく、その場合にはスライダ24とラッチホルダ27(又はラッチ23)にそれぞれ冶具35,36を嵌入させる穴を形成し、スライダ冶具孔33とラッチ冶具孔32をそれぞれスライダ24とラッチホルダ27(ラッチ23)の移動長さに合わせた長さで形成すればよい。
上述した本実施形態の具体的な構成は、本発明の内容を厳密に限定するものではなく、細部に関しては本発明の趣旨に沿って多様に変更できることはもちろんである。
本発明にかかるシートベルト装置の実施の形態の一例を示す全体図である。 ラップアンカー取り付け部のうちのコネクタ及びラップアンカーの分解斜視図である。 ラップアンカーとコネクタが結合した状態の図2中のIII−III断面による断面図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーを挿入する前の状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーの挿入の途中段階における状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーが最後まで挿入された際の状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、スライダが移動中の状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーとコネクタとの結合動作が完了した状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーの分離動作前に冶具をスライダに嵌入させる様子を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、冶具とともにスライダを移動させる状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、冶具によりラッチホルダを押し込む状態を示す図である。 図2中のIII−III断面によるコネクタの断面図であって、ラップアンカーがエジェクタにより押し出される状態を示す図である。
符号の説明
1 シートベルト装置
3 シートベルト
5 ラップアンカー
8 コネクタ
9 ラップアンカー取り付け部
12 トング部
14 ラッチ溝
21 筐体
22 コネクタベース
22a トングホルダ部
23 ラッチ(横ラッチ機構)
24 スライダ(係止ラッチ固定部材)
24a 接触固定部
25 エジェクタ(非係止ラッチ固定部材)
25b 切欠部
27 ラッチホルダ(横ラッチ機構)
28 ラッチ用バネ(横ラッチ付勢部材)
29 スライダ用バネ(係止ラッチ固定用付勢部材)
30 エジェクタ用バネ(非係止ラッチ固定用付勢部材)
32 ラッチ冶具孔
33 スライダ冶具孔
35 スライダ用冶具
36 ラッチ用冶具

Claims (7)

  1. シートベルトと、
    前記シートベルトを巻き取るリトラクタと、
    前記シートベルトに設けられたタングと、
    前記タングが着脱されるシートベルトバックルと、
    前記シートベルトに連結したラップアンカーと、
    このラップアンカーを挿入して結合させるコネクタとを備えたシートベルト装置において、
    前記コネクタ内に配置され、所定位置まで挿入された前記ラップアンカーに対してその挿入方向と略直角方向にスライドして係止可能な横ラッチ機構と、
    この横ラッチ機構の前記係止状態を固定可能な係止ラッチ固定部材とを有することを特徴とするシートベルト装置。
  2. 請求項1記載のシートベルト装置において、
    前記ラップアンカーは、その挿入方向の側方の縁部に形成されたラッチ溝を備えており、
    前記横ラッチ機構は、所定位置まで挿入された前記ラップアンカーの前記ラッチ溝に対してその溝深さ方向にスライドして係止可能であり、
    前記係止ラッチ固定部材は、前記ラップアンカーの挿入方向と平行にスライドし、係止状態にある前記横ラッチ機構に接触して係止状態を固定可能であることを特徴とするシートベルト装置。
  3. 請求項2記載のシートベルト装置において、
    前記係止ラッチ固定部材に対して前記ラップアンカーの挿入方向と平行でかつ横ラッチ機構に向かう方向に付勢する係止ラッチ固定用付勢部材を設け、
    前記係止ラッチ固定部材は、前記横ラッチ機構が非係止状態の際には前記ラップアンカーの挿入方向で前記横ラッチ機構と接触し、前記横ラッチ機構が係止状態の際には前記係止ラッチ固定用付勢部材の付勢によりスライドして前記ラッチ溝の溝深さ方向で前記横ラッチ機構と接触する接触固定部を備えることを特徴とするシートベルト装置。
  4. 請求項3記載のシートベルト装置において、
    前記コネクタは、前記係止ラッチ固定部材に対し前記係止ラッチ固定用付勢部材の付勢力に抗する力を付加可能にアクセスできる係止ラッチ固定部材アクセス孔を備えることを特徴とするシートベルト装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項記載のシートベルト装置において、
    前記横ラッチ機構に対し前記ラッチ溝に係止するよう溝深さ方向で前記ラップアンカーに向かう方向に付勢する横ラッチ付勢部材と、
    前記ラップアンカーが挿入されていない際には前記横ラッチ付勢部材の付勢方向で前記横ラッチ機構に接触して非係止状態を固定し、前記ラップアンカーが所定位置まで挿入された際には当該ラップアンカーに押し出されて前記横ラッチから離間する非係止ラッチ固定部材とを有することを特徴とするシートベルト装置。
  6. 請求項5記載のシートベルト装置において、
    前記コネクタは、前記横ラッチ機構に対し前記横ラッチ付勢部材の付勢力に抗する力を付加可能にアクセスできる横ラッチアクセス孔を備えることを特徴とするシートベルト装置。
  7. 請求項5又は6記載のシートベルト装置において、
    前記非係止ラッチ固定部材に対して前記横ラッチ機構に接触させて非係止状態に固定させる方向に付勢する非係止ラッチ固定用付勢部材を有することを特徴とするシートベルト装置。
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