JP2007081910A - 光パルス時間拡散器 - Google Patents

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Abstract

【目的】設定可能である符号に制限が少なく、かつ全長も短くできる。
【解決手段】4個の単位FBGから構成されるSSFBGである。このSSFBGは、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である4つの単位FBGが、光ファイバの導波方向に沿って互いに重なり合う部分を有して配置されている。横軸の左端がSSFBGの入出力端の位置に対応し、右端がSSFBGの入出力端とは反対側の終端に対応している。4個の単位FBGのブラッグ反射波長λ1、λ2、λ3及びλ4は、それぞれλ1=1543.28 nm、λ2=1543.60 nm、λ3=1543.92 nm、λ4=1544.24 nmである。これら4つの単位FBGを、互いの間隔が12.8 mmと等しい間隔を取って配置することにより、このSSFBGには、時間拡散/波長ホッピング方式に用いられる符号(λ1、λ2、λ3、λ4)が設定される。
【選択図】図4

Description

この発明は、時間拡散及び波長ホッピング方式の光符号分割多重送受信装置に用いられる光符号器あるいは光復号器として利用して好適な、光パルス時間拡散器に関する。
近年、インターネットの普及等により通信需要が急速に増大しており、それに対応して光ファイバを用いた高速で大容量のネットワークが整備されつつある。そして、通信の大容量化のために、一本の光ファイバ伝送路に複数チャンネル分の光パルス信号をまとめて伝送する光多重技術が重要視されている。
光多重技術としては、光時分割多重(OTDM: Optical Time Division Multiplexing)、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)及び光符号分割多重(OCDM:Oprical Code Division Multiplexing)が盛んに研究されている。この中にあって、OCDMは、送受信される光パルス信号の、1ビット当たりに割り当てられる時間軸上の制限がないという、運用面における柔軟性を有している。また、時間軸上で同一の時間スロットに複数のチャンネルを設定でき、あるいは波長軸上においても同一の波長に複数の通信チャンネルを設定できるという特長を有している。
OCDMとは、チャンネルごとに異なる符号(パターン)を割り当て、パターンマッチングにより信号を抽出する通信方法である(例えば、非特許文献1あるいは2参照)。すなわち、OCDMは、送信側では通信チャンネルごとに異なる符号で光パルス信号を符号化し、受信側では送信側と同じ符号を用いて復号化して元の光パルス信号に戻す光多重技術である。
OCDMによれば、復号時には符号化されたときの符号と合致する光パルス信号のみが有効な信号として抽出されて処理されるため、同じ波長あるいは複数の波長が組み合わせられた光からなる光パルス信号を、複数の通信チャンネルに割り当てることが可能となる。また、OCDMによれば、受信側において復号化するために符号化に用いた符号と同一の符号を用いる必要があるため、この光符号が知られない限り復号化されない。このため、OCDMは情報の安全確保にも優れた伝送方法である。
光符号器には、スーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)やアレイ導波路グレーティング(AWG:Array Waveguide Gratings)等の電力を消費しない受動光素子を用いることが可能であるので、電気的な処理速度制限を受けることなく通信レートの高速化への対応が可能である。また、同一の波長で同一時刻に複数のチャンネルを多重することが可能であり、大容量のデータ通信が行える。すなわち、OTDMやWDMに比べて、通信容量が飛躍的に向上できる点で注目されている。
符号化の手段として、時間拡散及び波長ホッピング方式が知られている。時間拡散及び波長ホッピング方式をOCDMに適用すると、時間だけでなく波長も考慮した符号化が行われる。以後、時間拡散及び波長ホッピング方式を、時間拡散/波長ホッピング方法と記載する。また、時間拡散及び波長ホッピング方式に用いる符号を時間拡散/波長ホッピング符号と記載する。
時間拡散/波長ホッピング方法によるOCDMとは、次のようなステップを経て行われる伝送方法である。まず、送信側で、多波長連続波光源または広帯域光源の出力を光パルス列に変換し、この光パルス列を基にして、2値デジタル信号である送信信号をRZ(return to zero)光パルス信号に変換して送信すべき光パルス信号を生成する。この光パルス信号に対して光符号器による符号化を行って送信する。一方、受信側では、上述の光符号器に設定されている符号と同一の符号が設定されている光復号器によって復号化することによって送信された光パルス信号を再生する。
時間拡散/波長ホッピング方法によるOCDMでは、RZ光パルス信号を構成する時間軸上の光パルスは複数の波長の光を含んで構成されており、一の光パルスは、光符号器によって波長分離されて時間軸上に拡散して配列される。また、同様に同一波長成分に対しても、光符号器によって、一定の規則(光符号器に設定されている符号)に従って、時間軸上に拡散されて配列される。従って、時間拡散/波長ホッピング方法は、時間及び波長という2つの自由度によって符号化できるという特長を有している。このため、単一波長から成る光パルス信号を対象として時間拡散方法によって符号化する場合に比べて、波長に対しても考慮された符号化ができるので、それだけ秘匿性が向上するという特長がある。
上述のように、時間拡散/波長ホッピング方法において、光パルス信号を構成する光パルスを波長分離して時間軸上に分散して配列する役割を果たす素子が光符号器である。以後、このようにして時間軸上に分散された光パルス(単一波長の光パルス)をチップパルスと呼ぶこともある。時間軸上に分散されたチップパルスは、光復号器によって元の光パルス信号を構成する光パルス(複数の波長の光を含む光パルス)に復号される。
このように、光符号器は、光パルス信号を構成する光パルスをチップパルスに分解して時間軸上に拡散させて配列する役割を果たしているので、光パルス時間拡散器とも称する。また、光復号器は、チップパルスを元の光パルス信号を構成する光パルスに復元する役割を果たすので、光符号器とは役割が逆であるが、その構造が同一の符号が設定された素子であるという点で同一であるので、これも同様に光パルス時間拡散器と称する。そこで、以後の説明においては、光符号器及び光復号器のいずれをも指す場合には、光パルス時間拡散器と表記することもある。
光符号器と光復号器とは、OCDMシステムに利用される場合には、システム内の配置される箇所によってその役割が決定するものであり、両者に設定されている時間拡散/波長ホッピング符号は同一である。すなわち、送信側に配置されれば光符号器として機能することとなり、一方受信側に配置されれば光復号器として機能する。
時間拡散/波長ホッピング方法によるOCDMにおいて光パルス時間拡散器として利用されるSSFBGは、時間軸上で一つの光パルスを構成している複数の波長のそれぞれの光に対して、その波長に等しいブラッグ反射波長をもつ単位ファイバーブラッググレーティング(FBG: Fiber Bragg Grating)が配置されて構成されている。例えば、一つの光パルスが波長λ1、λ2、λ3及びλ4から構成されている場合、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である単位回折格子が配置されて構成されている。これらの単位回折格子の配列パターンは、この光パルス時間拡散器に設定される符号によって定められる。
光パルス時間拡散器としては、上述のSSFBGの他、パワースピリッタ、薄膜フィルタと時間遅延部とを接続して形成される素子(例えば、非特許文献3参照)を利用することも可能である。これによれば、設定できる符号に制限がないという特長があるが、その一方で、SSFBGに比べて光損出が大きく、素子全体を小型化することが難しいという問題点もある。そこで、光符号分割多重送受信装置に利用する光パルス時間拡散器としては、SSFBGを利用することが注目されている。
S. Kutsuzawa, et al., "10 Gb/s×2ch Signal Unrepeated Transmission Over 100 km of Data Rate Enhanced Time-spread/Wavelength-Hopping OCDM Using 2.5-Gb/s-FBG En/Decoder" IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 15, No. 2 pp. 317-319 (2003). Hideyuki Iwamura, et al. "FBG based Optical Code En/Decoder for long distance transmission without dispersion compensating devices" OFC 2004 WK6. Varghese Baby, et al. "Experimental Demonstration and Scalability Analysis of a Four-Node 102-Gchip/s Fast Frequency-Hopping Time-Spreading Optical CDMA Network" IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 17, No. 1 pp. 253-255 (2005).
SSFBGは、上述したように、設定できる時間拡散/波長ホッピング符号に一定の制限がある。この制限は、パワースピリッタ、薄膜フィルタと時間遅延部とを接続して形成される光パルス時間拡散器にはないものである。この一定の制限とは、隣接する光チップパルスの最小時間間隔よりも、一つの光チップパルスに対する時間軸上でのパルス幅が広くならないように光パルス時間拡散器の、チップレートとチップサイズとの関係を設定しなければいけないという制限である。以後、説明の便宜のために、隣接する光パルスの最小時間間隔をチップ周期と呼ぶこともある。
チップ周期よりもチップサイズが長いと、光パルス時間拡散器によって時間拡散/波長ホップ符号化された隣接する光チップパルスが、時間軸上で重なり合う部分が生じる。このため復号化される段階で、両者が完全に波長で分離できないという事態が起こり得る。
このような事態を回避するためには、まず、光パルス信号を形成する一つの光パルスに含まれる相異なる複数の波長の光のスペクトルの中心波長間隔を広くする必要がある。しかしながら、光通信に利用できる光の波長帯域は限られた範囲であるので、このスペクトルの中心波長間隔を広くするには、限度がある。
また、光パルス時間拡散器の波長分別感度を高めることが必要である。すなわち、光パルス時間拡散器から出力される出力光の波長に対する半値幅を狭くする必要がある。しかしながら、この出力光の波長に対する半値幅を狭くするためには、光パルス時間拡散器として利用するSSFBGを構成する単位FBGを長くすることが必要となり、光パルス時間拡散器の全長が長いものなり、実用上障害となる。
そこで、この発明の目的は、設定可能である符号に制限が少なく、かつ全長も短くできるSSFBGを利用して形成される光パルス時間拡散器を提供することにある。
この発明の光パルス時間拡散器は、入出力端と、この入出力端から入力された光パルスを、互いに隣接するチップパルス同士間に位相差を与えてなる当該チップパルスのチップパルス列に変換して、入出力端に戻す位相制御手段を具えている。この位相制御手段は、時間拡散/波長ホッピング符号を構成する符号値と一対一に対応して設けられた複数の単位回折格子を具えており、複数のこの単位回折格子は、光導波路の導波方向に沿って互いに重なり合う部分を有して配置されて構成されていることが特徴である。位相制御手段としてSSFBGを採用する場合には、光導波路とは光ファイバに相当し、単位回折格子とは単位FBGに相当する。すなわち、導波方向に沿って複数の単位FBGが配置されている光ファイバがSSFBGである。
単位回折格子は次のように形成するのが好適である。すなわち、単位回折格子は、光導波路の長手方向に沿って周期的に屈折率を変化させることによって形成された周期的屈折率変調構造体として形成されており、この屈折率分布の極大を連ねる包絡線も、光導波路の長手方向に沿って周期的な位置に極大を有し、この包絡線の有する極大値の大きさは光導波路の長手方向に沿って単調に増大した後に単調に減少するように設定する。
光導波路の長手方向に沿った屈折率を変化の大きさを、長手方向に沿った位置の関数として与えた場合、この関数を表す曲線の包絡線は、厳密にはこの関数の極大を通るとは限らない。しかし、近似的にこの包絡線が極大を通るとしても大きな差異は生じないので、ここでは、上述の関数を表す曲線の包絡線を、便宜的に屈折率分布の極大を連ねる包絡線ということとする。従って、屈折率の極大を連ねるといった場合には、上述の関数を表す曲線の包絡線を意味する。
包絡線が極小値をとる位置を境界とする領域のそれぞれには包絡線の極大が1つだけ含まれるように周期的屈折率変調構造体を区分する。そして隣接するそれぞれの領域から発生するブラッグ反射光の位相差がπに等しくなるように設定するのが好適である。以後、上記のそれぞれの領域の包絡線が包含する周期的屈折率変調構造体の部分をサブ屈折率変調構造体ということもある。
この発明の光パルス時間拡散器の利用形態に対応させて、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より大きくなるように設定するか、又は、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より小さくなるように設定するのが好適である。
また、位相制御手段を構成する複数の単位回折格子のブラッグ反射波長が異なっており、この各単位回折格子が配置される位置の入出力端からの距離が長くなることに対応して、それぞれの単位回折格子の群遅延時間が単調に長くなるように設定するのが好適である。
この発明の光パルス時間拡散器によれば、光パルスをチップパルス列に変換して入出力端に戻す位相制御手段を具えており、この位相制御手段は複数の単位回折格子を具えている。そして、複数のこの単位回折格子は、光導波路の導波方向に沿って互いに重なり合う部分を有して配置されているので、位相制御手段である単位回折格子が配置された光導波路の全長が短くできる。すなわち、単位回折格子を互いに重なり合わないように配置する場合と比べて、互いに重なり合う部分を有して配置することによって、位相制御手段の全長を短くできる。
単位回折格子を互いに重なり合う部分を有して配置することによって可能となった位相制御手段の全長の短縮によって、符号長の長い時間拡散/波長ホッピング符号を設定することが可能となり、それだけ利用できる符号の種類を豊富にすることができる。すなわち、位相制御手段に設定可能である符号に制限が少なく、かつ位相制御手段の全長も短くできる光符号器を提供することが可能となる。
単位回折格子の屈折率分布の極大を連ねる包絡線が有する極大値の大きさを光導波路の長手方向に沿って単調に増大した後に単調に減少するように設定することによって、次の効果が得られる。このように形成された単位回折格子のブラッグ反射光のスペクトル特性曲線は、釣鐘形曲線ではなく、フラットトップ形曲線となる。このため、個々の単位回折格子のブラッグ反射光のスペクトル特性曲線裾野は、ブラッグ反射光の中心波長の近くで急激に小さくなり、隣接するブラッグ反射光のスペクトル特性曲線と重なりにくくなる。
更に、包絡線が極小値をとる位置を境界とする領域のそれぞれには包絡線の極大が1つだけ含まれるように周期的屈折率変調構造体を区分した場合、隣接するそれぞれの領域に包含されるサブ屈折率変調構造体から発生するブラッグ反射光の位相差がπに等しくなるように設定することによって、単位回折格子のブラッグ反射光のスペクトル特性曲線は、一層理想的なフラットトップ形曲線に近づけることができる。
従って、相異なる複数のブラッグ反射光の光のスペクトルの中心波長間隔を広くしなくとも、チップパルス列の隣接するチップパルスが、時間軸上で重なり合っても復号化することが可能となる。すなわち、光パルス信号を形成する一つの光パルスに含まれる相異なる複数の波長の光のスペクトルの中心波長間隔を広くしなくとも、復号化される段階で、隣接するチップパルスが分離できないという事態を回避することが可能となる。
位相制御手段であるSSFBGに入力される光パルスあるいはチップパルスは、SSFBGを伝播するにつれて、ブラッグ反射された分のエネルギー分に相当する強度減少が起こる。従って、入出力端に戻されるブラッグ反射光のエネルギーをSSFBGのブラッグ反射の箇所に依存せずに均一にするためには、入出力端から離れるに従って、屈折率の変調の度合いを大きくする必要がある。すなわち、周期的屈折率分布の極大を連ねる包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が減少する割合より大きくなるように設定すれば、上述のブラッグ反射光のエネルギーをSSFBGのブラッグ反射の箇所に依存せずに均一にすることが可能となる。
このようにブラッグ反射光のエネルギーをブラッグ反射の箇所に依存せずに均一にすることによって、単位回折格子のブラッグ反射光のスペクトル特性曲線をより一層効果的に理想的なフラットトップ形曲線に近づけることが可能となる。
また、この発明の光パルス時間拡散器を光符号分割多重送受信装置の光符号器及び光復号器として利用する場合、位相制御手段であるSSFBGの入出力端の位置は、光符号器及び光復号器とでは逆になる。従って、光符号器に対しては、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より大きくなるように設定し、光復号器に対しては、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より小さくなるように設定することによって次のような効果が得られる。すなわち、光符号器及び光復号器におけるブラッグ反射光のエネルギーの均一化の効果が両者の相乗効果によって一層効果的となり、復号化されて得られる光パルスのスペクトル形状をより一層理想的なフラットトップ形曲線に近づけることが可能となる。
また、位相制御手段に設置される各単位回折格子が配置される位置の入出力端からの距離が長くなることに対応して各単位回折格子の群遅延時間が単調に長くなるように、光符号器及び光復号器でそれぞれ反対の関係に設定することによって、復号化が正確に行える。これは、位相制御手段の入出力端から、ブラッグ反射波長が異なる複数の単位回折格子のそれぞれが配置される位置と、各単位回折格子の群遅延時間との関係は比例の関係にあるためである。位相制御手段から出力されるチップパルスの時間軸上での位置と、単位回折格子の位相制御手段における配置の順序とを、各単位回折格子の群遅延時間を調整して設定することで等しくできるので、与えられた時間拡散/波長ホッピング符号の位相制御手段への設定は、各単位回折格子の群遅延時間を調整することで正しく実現できる。
以上説明した様に、この発明の光パルス時間拡散器を光符号器及び光復号器として具えた光符号分割多重送受信装置は、ブラッグ反射光のスペクトル曲線がフラットトップ形になるために、利用できる符号に対する制限が、従来の光パルス時間拡散器を利用した場合よりも緩いものとなる。
また、従来の光パルス時間拡散器を利用した場合と比べて、光パルス信号を形成する一の光パルスに含まれる相異なる複数の波長の光のスペクトルの中心波長間隔を狭くすることができる。また、光符号器から出力される出力光(チップパルス)の波長に対する半値幅も広く取れる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一例を示し、この発明を図示例に限定するものではない。なお、実施例において位相制御手段として、光ファイバを用いて形成する場合について取り上げるが、光ファイバに限らず平面型光導波路等を用いて形成することも可能である。位相制御手段として光ファイバを用いるか、平面型光導波路等を用いるかは単なる設計的事項に過ぎない。ただし、光通信システムに光パルス時間拡散器を利用する場合には、光通信システムが光ファイバを光伝送路として使われていることから、位相制御手段として光ファイバを用いて構成された光パルス時間拡散器を利用することが好適である場合が多い。
<光パルス時間拡散器>
図1を参照して、光パルス時間拡散器の構造を説明する。図1は、位相制御手段であるSSFBG 16に光パルス15を入力させ、またチップパルス17を出力させるための光サーキュレータ18を具える光パルス時間拡散器の概略的構造図である。図1において、SSFBG 16については、模式的な断面を示している。
SSFBG 16は、コア12とクラッド14を具える光ファイバ10の、コア12に作り付けられている。符号化される光パルス15は、光サーキュレータ18を介して入出力端20からコア12に入力される。SSFBG 16によって、入力された光パルスからブラッグ反射波が生成されて、このブラッグ反射波がチップパルスとして、再び入出力端20から出力される。入出力端20から出力されたチップパルスは、光サーキュレータ18を介して外部にチップパルス17として取り出される。
この発明は、SSFBG 16を構成する単位FBGの構造及び単位FBGの配置に関する。単位FBGは、互いにその一部が重なり合っているので、図1においては個別に分離して図示することはできないが、光ファイバ10の光導波路であるコア12の導波方向に沿って複数個直列に配置されてSSFBG 16が構成されている。そして、コア12に直列に配置された複数個の単位FBGと時間拡散/波長ホッピング符号との対応関係は、SSFBG 16の左端の入出力端20から右端の方向に配列された各単位FBGと、時間拡散/波長ホッピング符号を構成する各チップとが、一対一に対応する関係である。
ここで、時間拡散/波長ホッピング符号を構成するチップについて説明する。以後の説明においては、時間拡散/波長ホッピング符号を、混乱の生じない限り単に光符号ということもある。一例として、6ビットの光符号(0, λ1, λ2,0, λ4, λ3)を用いて説明する。ここで、光符号を与える「0」「λ1」「λ2」「λ3」及び「λ4」からなる数列の項数を符号長ということもある。この例では、符号長が6である。また、光符号を与える数列を符号列といい、符号列の各項「0」「λ1」「λ2」「λ3」及び「λ4」をチップということもある。そして、0及びλ1、λ2、λ3、λ4、そのものを符号値ということもある。
光符号の各チップと各単位FBGとは、SSFBG 16の左端の入出力端20から各単位FBG が配置されている位置までの距離と、符号列の各項「0」「λ1」「λ2」「λ3」及び「λ4」の配列順との関数として対応している。すなわち、SSFBG 16の左端の入出力端20から一定間隔で、各単位FBG が配置される予定位置が決められており、この予定位置に各項「0」「λ1」「λ2」「λ3」及び「λ4」のいずれが配置されるかによって、光符号の各チップと各単位FBGとが対応付けられる。符号列の「0」の位置には単位FBGが存在しないことを意味し、「λ1」「λ2」「λ3」及び「λ4」のそれぞれは、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である単位FBGが配置されていることを意味する。
単位FBG が配置されている位置とは、単位FBGの屈折率変調を表す曲線の包絡線の極大のうち、最大の極大値をとる極大が存在する位置を意味する。入出力端20から単位FBG が配置されている位置(以後、FBG位置ということもある。)までの距離をLで表すと、Lは、群遅延時間tgと、群屈折率ngとを用いて次式(1)で求められる。
L=c×(tg/(2 ng)) (1)
以後の説明にいおいて、入出力端20からFBG位置までの距離Lを、単位FBG が配置されている位置Lと表記することもある。
ここで、cは光速度である。群屈折率ngとは、光エネルギーの束(パルスなど)に対する屈折率をいう。ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である単位FBGといった場合、各単位FBGから反射されるブラッグ反射光のスペクトルは、それぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である完全な単色光(スペクトル半値幅が0の光)ではなく一定の幅を有している。例えば、ブラッグ反射光の波長がλ1である単位FBGの場合、この単位FBGによって反射されるブラッグ反射光のスペクトルは、λ1の波長成分以外にλ1より僅かに波長が小さい成分及び僅かに大きい成分が含まれている。すなわち、ブラッグ反射波長がλ1の単位FBGといった場合、この単位FBGからのブラッグ反射光のスペクトルの中心波長がλ1であることを意味する。
このため、各単位FBGのブラッグ反射光(それぞれの波長がλ1、λ2、λ3及びλ4である。)に含まれるスペクトル成分に対する平均的な値を採用し、これを群屈折率という。群遅延時間tgについても、各単位FBGから反射されるブラッグ反射光に含まれる複数の波長成分に対する平均的な遅延時間を群遅延時間という。
単位FBG が配置されている位置Lとは、上述したように、FBGが形成されている光導波路の入出力端から、単位FBGの屈折率変調を表す曲線の包絡線の極大のうち、最大の極大値をとる極大が存在する位置までの距離である。また、群遅延時間は、単位FBGが形成されている光導波路の入出力端に光パルスが入力されて、単位FBGの位置で反射されて再び光導波路の入出力端に到達するまでの時間と定義する。従って、群遅延時間の間に、光導波路の入出力端に入力された光パルスの一部がブラッグ反射されて再び入出力端に達するまで、光は2Lの経路を伝播していることになる。従って、式(1)の分母には定数2が含まれる。
ここで、一例として、6ビットの光符号(0, λ1, λ2,0, λ4, λ3)を、位相制御手段であるSSFBG 16に設定する場合を説明する。6ビットの光符号(0, λ1, λ2,0, λ4, λ3)を、位相制御手段であるSSFBG 16に設定する場合には、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である単位FBGを次のように配置する。まず、SSFBG 16の左端の入出力端から最も近い単位FBGの配置予定位置には単位FBGを配置せず、続いてブラッグ反射波長がそれぞれλ1及びλ2である単位FBGをこの順に配置する。そしてSSFBG 16の左端の入出力端から4番目の単位FBGの配置予定位置には単位FBGを配置せず、続いてブラッグ反射波長がそれぞれλ4及びλ3である単位FBGを、この順に配置する。
<単位FBG>
図2(A)、(B)及び(C)を参照して、従来型のブラッグ反射特性を示すFBGの屈折率分布について説明する。ここで示すFBGを単位FBGとしてSSFBGを形成すれば従来型の光パルス時間拡散器を構成することができる。
図2(A)は、ブラッグ反射スペクトルを示す図である。横軸は相対波長をnm単位で目盛ってあり、縦軸は反射率の大きさの相対的な値を0から1の任意スケールで目盛って示している。横軸に示す相対波長とは、ブラッグ反射の中心波長を0 nmとして、この中心波長から1.0 nm短い波長から1.0 nm長い波長までの範囲を示している。例えば、ブラッグ反射の中心波長が1550 nmである場合には、-1.0 nmに対応する波長は1549 nmであり、1.0 nmに対応する波長は1551 nmであるから、1549 nmから1551 nmの範囲に対するブラッグ反射スペクトルを示していることになる。
図2(B)は、SSFBGの入出力端からの距離と屈折率変調の関係を示す図である。横軸はSSFBGの入出力端からの距離をmm単位で目盛って示してあり、縦軸は屈折率変調の大きさΔnを、その最大値を1に規格化して示してある。FBGが作り付けられた光ファイバの、ブラッグ反射波長の光に対する屈折率の極大値がn+Δnであり、極小の値がnで表されるとき、Δnを屈折率変調の大きさという。FBGは、光ファイバの長手方向に沿って周期的に屈折率を変化させることによって形成されるが、この実効屈折率の極大値と極小値との差がΔnであることを意味する。
図2(C)は、図2(B)において破線の円で囲ってある部分の拡大図である。横軸はFBGの入出力端からの距離をmm単位で目盛って示してあり、縦軸は屈折率変調の大きさΔnを任意スケールで示してある。実線で示してある波形は屈折率変調の大きさの分布を示しており、FBGの屈折率構造を表している。破線は、実線で示されている屈折率変調の大きさを表す分布曲線の包絡線を示している。図2(B)に示した曲線は、この包絡線を示している。
図2(A)、(B)及び(C)おいては、ブラッグ反射スペクトルの中心波長が1550 nmとなるように、FBGの屈折率変調周期Λを0.5353 nmに設定してある。FBGの全長は、22 mmとしてある。すなわち図2(B)に示す包絡線が屈折率変調の大きさΔnが0であることを表す横軸との交点の位置は、37 mmと59 mmの位置にあることから、屈折率の変調構造が形成されているのは横軸上37 mmから59 mmの範囲である。従って、FBGの全長は、22 mmであることが分かる。
図2(A)に示すように、図2(B)に示す屈折率の変調特性を有するFBGのブラッグ反射スペクトルは、釣鐘形曲線で表される特徴を有していることが分かる。このため、ブラッグ反射率が極大となる波長が僅かにずれるとその反射率は急激に低下する。
FBGの周囲温度の変動等の影響で、ブラッグ反射率が極大となる波長は僅かにずれる場合がある。FBGのブラッグ反射スペクトルが釣鐘形曲線で表される特徴を有していると、SSFBGを利用して構成される光パルス時間拡散器を、光符号器あるいは光復号器に採用して構成される、光符号分割多重送受信装置において、設計上信号光として認識すべき波長として設定された波長と、ブラッグ反射率が極大である波長とが僅かにずれると、装置の誤動作を簡単に誘引する。
このような問題を解決するには、ブラッグ反射スペクトルの形状が、釣鐘形曲線ではなく、フラットトップ形曲線となるように、FBGの屈折率変調構造を形成すればよい。ブラッグ反射スペクトルがフラットトップ形曲線で与えられる特性を有すれば、ブラッグ反射率が極大となる波長が僅かにずれてもその反射率は急激に低下することはない。そのため、設計上信号光として認識すべき波長として設定された波長とブラッグ反射率が極大である波長とが僅かにずれても、装置の誤動作が発生しにくい。
この要求が満たされるFBGの屈折率変調構造について、図3(A)、(B)及び(C)を参照して説明する。ここで示すFBGを単位FBGとしてSSFBGを形成すればこの発明の光パルス時間拡散器を構成することができる。
図3(A)は、ブラッグ反射スペクトルを示す図である。横軸は相対波長をnm単位で目盛ってあり、縦軸は反射率の大きさの相対的な値を0から1の任意スケールで目盛って示している。横軸に示す相対波長とは、図2(A)と同様であり、ここでもブラッグ反射の中心波長を1550 nmとして1549 nmから1551 nmの範囲に対するブラッグ反射スペクトルを示している。
図3(B)は、FBGの入出力端からの距離と屈折率変調の関係を示す図である。横軸はFBGの入出力端からの距離をmm単位で目盛って示してあり、縦軸は屈折率変調の大きさΔnを、その最大値を1に規格化して示してある。
図3(C)は、図3(B)において破線の円で囲ってある部分の拡大図である。横軸はFBGの入出力端からの距離をmm単位で目盛って示してあり、縦軸は屈折率変調の大きさΔnを任意スケールで示してある。実線で示してある波形は屈折率の値を示しており、FBGの屈折率構造を表している。破線は、実線で示されている屈折率変調の大きさを表す分布曲線の包絡線を示している。。図3(B)に示した曲線は、この包絡線を示している。
図3(A)、(B)及び(C)に示すFBGも、そのブラッグ反射スペクトルの中心波長が1550 nmとなるように、FBGの屈折率変調周期Λを0.5353 nmに設定してある。ただし、FBGの全長は100 mmと、図2(A)、(B)及び(C)に示すFBGよりも長い。これは、以下に説明するように、ブラッグ反射スペクトルの形状が、釣鐘形曲線ではなく、フラットトップ形曲線となるようにするためである。
FBGの入出力端からの距離と屈折率の変調の様子を示した、図2(B)及び(C)に示す特性と、図3(B)及び(C)に示す特性との相違点は、包絡線の形状とこの包絡線に包含される周期的屈折率変調構造にある。図2(B)に示した包絡線が屈折率変調の大きさΔnが0より大きな値から0に等しい横軸上の位置(包絡線と横軸との交点)に達すると再び0以上の値はとらないのに対して、図3(B)に示す包絡線が屈折率変調の大きさΔnが0に等しい横軸上の位置(横軸に接する極小の位置)は点状に複数箇所存在する。
Δn=0と接している横軸上の位置(横軸に接する極小の位置)で区切られる領域を次のように符号を付けて区別する。すなわち、図3(B)に示すように、極大値が最大である極大を含む領域をEで示し、それより入出力端に近くなるに従って、それぞれ極大を1つだけ含むように領域を区切ってそれぞれの領域をE-1、E-2、E-3及びE-4で示してある。一方、領域をEより入出力端から遠ざかるに従って、同様に、それぞれ極大を1つ含むように領域を区切ってそれぞれの領域をE1、E2、E3及びE4で示してある。
このように、図3(A)、(B)及び(C)に示すFBGが、領域Eに包含されるサブ屈折率変調構造体以外にも、領域E-1、E-2、E-3、E-4、E1、E2、E3及びE4に包含されるサブ屈折率変調構造体も具えているので、このFBGの全長は、図2(A)、(B)及び(C)に示すFBGよりも長くなっている。ここでは、図3(B)に示すように、FBGの入出力端から100 mmの範囲にわたる周期的屈折率変調構造体に限定して(FBGの全長を100 mmに限定して)、図3(A)に示すブラッグ反射スペクトルをシミュレーションによって求めた。
なお、領域E-1、E-2、E-3、E-4、E1、E2、E3及びE4に包含されるサブ屈折率変調構造体のそれぞれから発生するブラッグ反射光の位相は、次のような関係となるように、サブ屈折率変調構造体が作りつけられている。すなわち、隣接する領域に包含されるサブ屈折率変調構造体から発生するブラッグ反射光の位相差がπに等しくなるように設定されている。
具体的には、最大の大きさの極大を含む領域Eに包含されるサブ屈折率変調構造体から生成されるブラッグ反射光の位相を基準とすると、領域E-1及び領域E1の包絡線に包含されるサブ屈折率変調構造体から生成されるブラッグ反射光の位相とはπの差が存在する。領域E-2及び領域E2の包絡線に包含されるサブ屈折率変調構造体から生成されるブラッグ反射光の位相とは同位相である。同様に、領域E-3及び領域E3の包絡線に包含されるサブ屈折率変調構造体から生成されるブラッグ反射光の位相とはπの位相差があり、領域E-4及び領域E4の包絡線に包含されるサブ屈折率変調構造体から生成されるブラッグ反射光の位相とは同位相である。
図3(C)を参照して上述の、領域E-1、E-2、E-3、E-4、E1、E2、E3及びE4に包含されるサブ屈折率変調構造体のそれぞれから発生するブラッグ反射光の位相の関係が生じるための具体的な構造を説明する。包絡線が屈折率変調の大きさΔn=0と接している横軸上の位置が、上述の領域E-1、E-2、E-3、E-4、E1、E2、E3及びE4を画する。そこで、図3(C)の拡大図を参照して、包絡線が横軸に接している位置を挟んで、周期的屈折率変調構造がどのようになっているかを説明する。図3(C)では、領域Eと領域E-1とを画する部分について示しているが、隣接する領域を画する何れの部分についても同様である。
周期的屈折率変調構造の周期は、領域にかかわらずΛである。従って、同一の領域内においては、周期的屈折率変調構造の極小(横軸に接する点)はΛの間隔で並んでいる。しかし、包絡線が横軸に接している位置(領域Eと領域E-1とを画する位置)を挟んで、周期的屈折率変調構造の極小(横軸に接する点)となる位置の間隔は、Λ/2となっている。従って、領域Eが包含するサブ屈折率変調構造体で発生するブラッグ反射光と領域E-1が包含するサブ屈折率変調構造体で発生するブラッグ反射光とでは、それら両者の位相差は丁度πとなることが分かる。
また、図3(B)に示すように、領域E-1、E-2、E-3、E-4、E、E1、E2、E3及びE4に含まれる包絡線の極大値は、それぞれe-1、e-2、e-3、e-4、e、e1、e2、e3及びe4であり、領域ごとに一つずつ極大が含まれている。これら極大の位置は、図3(B)から明らかなように、光導波路の長手方向に沿って周期的な位置に現れている。これら極大値は、光導波路の長手方向に沿ってe-1、e-2、e-3、e-4、eの順に単調に増大しており、e、e1、e2、e3及びe4の順に単調に減少している。
図3(B)によれば、光の伝播方向に沿ってe-1、e-2、e-3、e-4、eの値の大きさの単位長当たりの増大する割合は、e-1、e-2、e-3、e-4、eが光導波路の長手方向に沿って周期的な位置に現れていることから、e-3/e-4、e-2/e-3、e-1/e-2、e/e-1である。また、光の伝播方向に沿ってe、e1、e2、e3、e4の値の大きさの単位長当たりの減少する割合は、e/e1、e1/e2、e2/e3、e3/e4である。e-3/e-4、e-2/e-3、e-1/e-2、e/e-1の増大する割合は、e/e1、e1/e2、e2/e3、e3/e4が減少する割合よりも、大きくなっている。すなわち、e1>e-1、e2>e-2、e3>e-3、e4>e-4であることから明らかである。
このように、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より大きくなるように設定すれば、光符号器として利用して好適な光パルス時間拡散器が構成できる。また、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より小さくなるように設定すれば、光復号器として利用して好適な光パルス時間拡散器が構成できる。もちろん、包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合を上述の光符号器と光復号器とはそれぞれ反対になるように設定してもかまわない。
図3(B)に示す周期的屈折率変調構造体を有するFBGによれば、図3(A)に示すように、ブラッグ反射スペクトルは、フラットトップ形曲線で表される特徴を有していることが分かる。このため、ブラッグ反射率が極大となる波長が僅かにずれてもその反射率は急激に低下することはない。FBGの周囲温度の変動等の影響で、ブラッグ反射率が極大となる波長は僅かにずれたとしても、FBGあるいはSSFBGを利用して構成される装置において、装置の誤動作を誘引する可能性は低い。
<光パルス時間拡散器の位相制御手段>
図4を参照して、表1及び表2に示す仕様の光パルス時間拡散器の位相制御手段の構造及びその特性について説明する。図4は、SSFBGの周期的屈折率分布構造体を構成する4個の単位FBGの屈折率変調の大きさを表す分布曲線の包絡線を示している。横軸はSSFBGの入出力端からの距離をmm単位で示してある。横軸の左端がSSFBGの入出力端の位置に対応し、右端がSSFBGの入出力端とは反対側の終端に対応している。縦軸は、屈折率変調の大きさΔnを任意スケールで示してある。図4においては、分かり易いように、光パルスが左端から入力される様子を、模式的に示してある。また、SSFBGの入出力端から反対側の終端までの距離である、SSFBGの全長は100 mmである。
光パルス時間拡散器の位相制御手段であるSSFBGの動作特性(相対群遅延時間)を表1にまとめてある。また、SSFBGを構成する単位FBGの位置について表2にまとめてある。
Figure 2007081910
Figure 2007081910
表1及び表2に示すSSFBGは、中心波長λcを1543.76 nmとして設定されている。従って、4個の単位FBGにそれぞれ設定されているブラッグ反射波長λ1、λ2、λ3及びλ4は、それぞれ(λc-0.48)nm、(λc-0.16)nm、(λc+0.16)nm、(λc+0.48)nmであるので、λ1=1543.28 nm、λ2=1543.60 nm、λ3=1543.92 nm、λ4=1544.24 nmである。
表1に示す相対群遅延時間とは、波長成分としてλ1、λ2、λ3及びλ4を含む光パルスがSSFBGの入出力端に入射された時、この光パルスが、時間拡散/波長ホッピングされて出力されるチップパルスが、入出力端から出力される時間の相対時間差を意味する。表1の光符号器と表示した欄を見ると、λ1、λ2、λ3及びλ4に対応して、375、250、125及び0の数値が並べられている。これは、波長成分としてλ1、λ2、λ3及びλ4を含む光パルスがSSFBGの入出力端に入射された時、この入出力端から、波長λ4のチップパルスがまず出力され、これに125 ps、250 ps及び375 psそれぞれ遅れて、波長λ3、波長λ2及び波長λ1のチップパルスが出力されることを表している。
一方、表1の光復号器と表示した欄を見ると、λ1、λ2、λ3及びλ4に対応して、光符号器と表示した欄とは逆に0、125、250および375の数値が並べられている。これは、光復号器は、光符号器とは単位FBGの入出力端から見た配列順序が逆となっているためである。このために、光符号器から出力されるチップパルスは、光復号器に入力されることによって、波長がλ1、λ2、λ3及びλ4であるチップパルスに与えられた相対群遅延時間が相殺されて、波長成分としてλ1、λ2、λ3及びλ4を含む元の光パルスが復元される。
表2は、表1に示したSSFBGの仕様を4個の単位FBGの入出力端からの距離で示したものである。表1に示した相対群遅延時間を生じるためには、4個の単位FBGを入出力端からどの位置に設定すればよいかをmm単位で示している。表2の光符号器と表示した欄を見ると、λ1、λ2、λ3及びλ4に対応して、38.3、25.5、12.8及び0の数値が並べられている。これは、SSFBGの入出力端からの、それぞれの単位FBGの屈折率変調の大きさΔnを表す曲線の包絡線の極大位置を示している。表2の光復号器と表示した欄を見ると、上記表1と同様にλ1、λ2、λ3及びλ4に対応して、当然に光符号器と表示した欄とは逆に数値が並べられている。
表1及び表2に示したSSFBGの仕様では、上述の説明を分かりやすくするために、ブラッグ反射波長がλ4である単位FBGがSSFBGの入出力端に配置されているものとしてある。しかしながら、実際に光符号器あるいは光復号器として利用される光パルス時間拡散器では、単位FBGをSSFBGの入出力端に配置することはなく、一定の距離を置いて配置する。これは、単位FBGをSSFBGの入出力端に配置すると、この入出力端に配置された単位FBGによって生成されるチップパルスは、位相遅延が全く与えられないこととなり、光符号分割多重送受信装置に利用するには不都合が生じるためである。
図4に示す位相制御手段としてのSSFBGは、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である4つの単位FBGが設定されており、光ファイバの導波方向に沿って互いに重なり合う部分を有して配置されていることが分かる。4つの単位FBGの、それぞれの屈折率変調の大きさΔnを表す曲線の包絡線の極大位置は、図4に示されているように、入出力端から順に次のように設定されている。ブラッグ反射波長がλ4である単位FBGの最大の極大値をとる極大位置は、入出力端から30.8 mmの位置に設定されている。また、ブラッグ反射波長がλ3、λ2及びλ1である単位FBGの最大の極大値をとる極大位置は、それぞれ、ブラッグ反射波長がλ4である単位FBGの最大の極大値をとる極大位置から更に12.8 mm、25.5 mm及び38.3 mm離れた位置に設定されている。
図4に示すSSFBは光符号器として作製された例を示しており、この光符号器に対応するために同一の時間拡散/波長ホッピング符号が設定された光復号器を作製すると、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である4つの単位FBGの配列順序が、入出力端から見て逆になる。図4に示すSSFBの、ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である4つの単位FBGは、互いの間隔が12.8 mmと等しい間隔を取って配置されている。このSSFBGに設定されている時間拡散/波長ホッピング符号は、(λ1、λ2、λ3、λ4)である。
ブラッグ反射波長がそれぞれλ1、λ2、λ3及びλ4である4つの単位FBGの屈折率分布は、共通して、上述の図3(A)、(B)及び(C)を参照して説明した特徴を具えている。そのため、図2(A)、(B)及び(C)を参照して説明した従来の単位FBGに比べて、その全長が長く、光ファイバの長手方向に沿って互いに重なり合う部分を有することとなっている。
図5を参照して、図4に示したSSFBGのブラッグ反射の相対波長について説明する。図5の横軸は中心波長λcの位置を0.0 nmとしてブラッグ反射の相対波長をnm単位で示しており、縦軸はブラッグ反射率を任意スケールで示している。ここでは、λcを1543.76 nmとしてあるから、図5の示すブラッグ反射特性は、4個の単位FBGにそれぞれ設定されているブラッグ反射波長、λ1=1543.28 nm、λ2=1543.60 nm、λ3=1543.92 nm、λ4=1544.24 nmの位置に反射ピークが現れていることが読み取れる。
また、スペクトル特性曲線は、フラットトップ形曲線となっている。これは、上述したように、単位回折格子の屈折率分布の極大を連ねる包絡線が有する極大値の大きさが光導波路の長手方向に沿って単調に増大した後に単調に減少するように設定されていること、隣接する領域に包含されるサブ屈折率変調構造体から発生するブラッグ反射光の位相差がπに等しくなるように設定されていること、周期的屈折率分布の極大を連ねる包絡線の極大値の光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が減少する割合より大きくなるように設定されていることによる。
また、この発明に係るSSFBGは、各単位FBGが配置される位置の入出力端からの距離が長くなることに対応して、それぞれの単位FBGの群遅延時間が単調に長くなるように設定されている。
この点について、図6及び表3を参照して、上述の図4、表1及び表2に示したSSFBGのブラッグ反射光のスペクトル特性を説明する。
全長が100 mmであるSSFBGを構成する各単位FBGのブラッグ反射光の相対群遅延時間を表3にまとめてある。
Figure 2007081910
表3は、表1及び表2と同様に、中心波長λcを1543.76 nmとして示しており、4個の単位FBGにそれぞれ設定されているブラッグ反射波長は、それぞれλ1=1543.28 nm、λ2=1543.60 nm、λ3=1543.92 nm、λ4=1544.24 nmである。
表3に示すブラッグ反射光の相対群遅延時間には、定数値が含まれている。すなわち、図4に示したように、ブラッグ反射波長がλ1である単位FBGの入出力端からの位置Lは、69.1 mm(=30.8+38.3)であり、これを群遅延時間に換算すると675 psに相当する。仮に、ブラッグ反射波長がλ4である単位FBGの、SSFBGの入出力端からの位置Lが0 mmに設定されていれば、ブラッグ反射波長がλ1である単位FBGの位置Lは、38.3 mmとなり、これを群遅延時間に換算すると375 psに相当する。すなわち、群遅延時間に換算して30.8 mmに相当する300 ps分の定数項が含まれている。この定数項は、ブラッグ反射波長がλ4である単位FBGがSSFBGの入出力端からの位置Lが0 mmに設置されておらず、入出力端からの位置Lが30.8 mmの位置に設置されていることを意味している。
表3において、光符号器と光復号器とでは、単位FBGのSSFBGの入出力端に対する配置位置が逆になっている理由は既に説明したとおりである。
図6は、表3に示す光符号器を構成しているSSFBGに白色光(あらゆる波長成分を全て含む光)を入射させた場合、SSFBGの入出力端から出力されるブラッグ反射光の位相の相対波長に対する関係を示す。図6において、λ1として示してある相対波長領域は、ブラッグ反射波長がλ(ブラッグ反射波長の中心波長がλ1)である単位FBGのブラッグ反射スペクトル帯域に対応する。同様に、λ2、λ3及びλ4として示してあるそれぞれの相対波長領域は、ブラッグ反射波長がλ2、λ3及びλ4(ブラッグ反射波長の中心波長がλ2、λ3及びλ4)である各単位FBGのブラッグ反射スペクトル帯域に対応する。
表3の光符号器の欄に示したブラッグ反射光の相対群遅延時間は、図6に示す位相の相対波長に対する関係を示すグラフの傾きで与えられる。すなわち、ブラッグ反射波長がλ1、λ2、λ3及びλ4のそれぞれの領域におけるグラフの傾きは、それぞれ、ブラッグ反射光の相対群遅延時間675 ps、550 ps、425 ps及び300 psに相当している。ブラッグ反射波長がλ1、λ2、λ3及びλ4である単位FBGは、入出力端20の側から順に、λ4、λ3、λ2及びλ1の順に配置されているので、ブラッグ反射波長がλ1、λ2、λ3及びλ4のそれぞれの単位FBGは、その位相の波長に対する傾きが単調に緩やかになっている。
図7は、表3に示す光復号器を構成しているSSFBGに白色光(あらゆる波長成分を全て含む光)を入射させた場合、SSFBGの入出力端から出力されるブラッグ反射光の位相の相対波長に対する関係を示す。図7において、λ1、λ2、λ3及びλ4として示してある相対波長領域は、それぞれ、ブラッグ反射波長がλ、λ2、λ3及びλ4である単位FBGのブラッグ反射スペクトル帯域に対応する。
表3の光復号器の欄に示したブラッグ反射光の相対群遅延時間は、図7に示す位相の相対波長に対する関係を示すグラフの傾きで与えられることは、図6の場合と同様である。光復号器では、光符号器とは逆に、入出力端20の側から順に、λ1、λ2、λ3及びλ4の順に配置されているので、ブラッグ反射波長がλ1、λ2、λ3及びλ4のそれぞれの単位FBGは、その位相の波長に対する傾きが単調にきつくなっている。
上述の説明では、図6に示す特性を有するSSFBGを光符号器とし、図7に示す特性を有するSSFBGを光復号器とする場合を説明したが、もちろん、これとは逆に、図7に示す特性を有するSSFBGを光符号器とし、図6に示す特性を有するSSFBGを光復号器としてもよい。
図8(A)及び(B)を参照して、表3の光符号器の欄に示した相対群遅延時間が設定されたSSFBGの屈折率分布構造を示す。表3の光復号器の欄に示した相対群遅延時間を設定されたSSFBGの屈折率分布構造については、その微細な相違点を除き、下記の説明がそのまま成立するので、図示することを省略する。
図8(A)は、入出力端20からの距離をmm単位で横軸に目盛って示し、縦軸は屈折率変調の大きさΔnの最大を1に規格化してその包絡線を示してある。図8(A)に示すSSFBGの屈折率分布構造は、図4に示した、SSFBGを構成する各FBGの屈折率変調Δnにいて、加え合わせた関係となっている。すなわち、図4では、SSFBGを構成する各FBGの屈折率変調Δnについて、図面上で独立に重ねて示してあるに過ぎないが、図8(A)では、これら各FBGの屈折率変調Δnを重ね合わせて得られる実際の屈折率変調Δnが示されている。従って、図4において、各FBGが互いに重なり合っている部分は、各FBGが有する相異なる固有の屈折率変調周期(図2及び図3においてΛと示してある周期)が加え合わせられることによって、非常に複雑な屈折率変調構造となり、その包絡線も複雑な形状となる。
図8(A)において、λ4、λ3、λ2及びλ1と示す部分は、それぞれブラッグ反射波長がλ4、λ3、λ2及びλ1である単位FBGが配置されているおおよその位置を示している。図4において、ブラッグ反射波長がそれぞれλ4、λ3、λ2及びλ1である単位回折格子の包絡線で示した極大位置が、図8(A)において、λ4、λ3、λ2及びλ1と示す部分に、それぞれ存在する。図4における包絡線の極大位置は、屈折率変調の度合いが最も大きな部分であるから、図8(A)において、λ4、λ3、λ2及びλ1と示す部分の屈折率変調Δnの大きさがそれぞれ、それら周辺部に比べて大きくなっている。すなわち、λ4、λ3、λ2及びλ1と示す部分に、それぞれブラッグ反射波長がλ4、λ3、λ2及びλ1である単位FBGが配置されていることが、包絡線で示した極大位置から読み取ることができる。
図8(B)は、SSFBGの長手方向に沿った、上述の複雑な屈折率変調周期の変化の様子を示している。横軸は入出力端からの距離をmm単位で目盛って示してあり、縦軸はSSFBGの長手方向に沿った屈折率変調周期を示している。図8(B)においても、λ4、λ3、λ2及びλ1と示す部分は、それぞれブラッグ反射波長がλ4、λ3、λ2及びλ1である単位FBGが配置されているおおよその位置を示している。
図8(B)において、λ4で示す範囲の屈折率変調周期はほぼ、0.53329μm、λ3で示す範囲の屈折率変調周期はほぼ、0.53318μm、λ2で示す範囲の屈折率変調周期はほぼ、0.53307μm、λ1で示す範囲の屈折率変調周期はほぼ、0.53296μmとなっている。ブラッグ反射波長がλ1、λ2、λ3及びλ4の順に長くなるに従って、屈折率変調周期も長くなっていることが読み取れる。
光パルス時間拡散器の概略的構造を示す図である。 通常のブラッグ反射特性を生ずるFBGの屈折率分布構造を示す図である。 フラットトップのブラッグ反射特性を生ずるFBGの屈折率分布構造を示す図である。 SSFBGを構成する単位FBGの屈折率分布構造を示す図である。 光パルス時間拡散器のブラッグ反射特性を示す図である。 位相の相対波長に対する関係を示す図である。 位相の相対波長に対する関係を示す図である。 SSFBGの屈折率分布構造を示す図である。
符号の説明
10:光ファイバ
12:コア
14:クラッド
15:光パルス
16:SSFBG
17:チップパルス
18:光サーキュレータ
20:入出力端

Claims (6)

  1. 光パルスを、時間拡散及び波長ホッピング方式の符号に基づいて、時間軸上に順次配列したチップパルスの列として出力する光パルス時間拡散器において、
    入出力端と、該入出力端から入力された光パルスを、互いに隣接するチップパルス同士間に位相差を与えてなる当該チップパルスのチップパルス列に変換して、前記入出力端に戻す位相制御手段とを具え、
    該位相制御手段は、前記時間拡散及び波長ホッピング方式の符号を構成する符号値と一対一に対応して設けられた複数の単位回折格子を具えており、複数の前記単位回折格子は、光導波路の導波方向に沿って互いに重なり合う部分を有して配置されて構成されている
    ことを特徴とする光パルス時間拡散器。
  2. 複数の前記単位回折格子が、前記光導波路の長手方向に沿って周期的に屈折率を変化させることによって形成された、周期的屈折率変調構造体として形成されており、
    屈折率分布の極大を連ねる包絡線も、前記光導波路の長手方向に沿って周期的な位置に極大を有し、
    該包絡線の有する極大値の大きさは前記光導波路の長手方向に沿って単調に増大した後に単調に減少するよう前記屈折率分布が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光パルス時間拡散器。
  3. 前記包絡線が極小値をとる位置を境界とする領域のそれぞれには前記包絡線の極大が1つだけ含まれるように前記周期的屈折率変調構造体が区分され、
    隣接する前記領域から発生するブラッグ反射光の位相差がπに等しくなるように前記屈折率分布が形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光パルス時間拡散器。
  4. 前記包絡線の極大値の、光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の光パルス時間拡散器。
  5. 前記包絡線の極大値の、光の伝播方向に沿った単位長当たりの増大する割合が、減少する割合より小さい
    ことを特徴とする請求項2に記載の光パルス時間拡散器。
  6. 前記位相制御手段を構成する複数の前記単位回折格子のブラッグ反射波長が異なっており、
    各前記単位回折格子が配置される位置に基づいて、各単位格子間のブラッグ反射波長の位相が設定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光パルス時間拡散器。
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