JP5115450B2 - 光符号分割多重信号生成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、通信チャンネルごとに光パルス信号を符号化してこれらを多重することによって光符号分割多重信号を生成する装置に関する。
近年、インターネットの普及等により通信需要が急速に増大しており、それに対応して光ファイバを用いた高速で大容量のネットワークが整備されつつある。そして、通信の大容量化のために、一本の光ファイバ伝送路に複数の通信チャンネル分の光パルス信号をまとめて伝送する光多重技術が重要視されている。以後、通信チャンネルを単にチャンネルということもある。
光多重技術としては、光時分割多重(OTDM: Optical Time Division Multiplexing)、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)及び光符号分割多重(OCDM:OpricaL Code Division Multiplexing)が盛んに研究されている。
この中にあって、OCDMは、送受信される光パルス信号の、1ビット当たりに割り当てられる時間軸上の制限がないという運用面における柔軟性を有している。また、時間軸上で同一の時間スロットに複数のチャンネルを設定でき、あるいは波長軸上においても同一の波長に複数のチャンネルを設定できるという特長を有している。
OCDMとは、チャンネルごとに異なる符号(パターン)を割り当て、パターンマッチングにより信号を抽出する通信方法である。すなわち、OCDMは、送信側ではチャンネルごとに異なる符号で光パルス信号を符号化し、かつ受信側では送信側と同じ符号を用いて復号化して元の光パルス信号に戻す光多重技術である。
OCDMによれば、復号時には符号化されたときの符号と合致する光パルス信号のみが有効な信号として抽出されて処理されるため、同じ波長あるいは複数の波長が組み合わせられた光からなる光パルス信号を、複数のチャンネルに割り当てることが可能となる。また、OCDMによれば、受信側において復号化するために符号化に用いた符号と同一の符号を用いる必要があるため、この符号が知られない限り復号化されない。このため、OCDMは、情報の安全確保にも優れた伝送方法である。
位相符号が利用されたOCDM通信方法は次のステップで行われる。まず、送信側で連続波光源の出力を光パルス列に変換し、この光パルス列を基にして、2値デジタル信号である電気送信信号をRZ(return to zero)フォーマットの光パルス信号に変換して送信すべき光パルス信号を生成する。以後、RZフォーマットの光パルス信号を、単に光パルス信号ということもある。次に、送信すべき光パルス信号に対して符号器による符号化を行って符号化光パルス信号に変換して送信する。
一方、受信側では、符号化光パルス信号を受信して、上述の符号器に設定されている符号と同一の符号が設定されている復号器によってこの符号化光パルス信号を復号化して、送信された光パルス信号を再生する。
以後の説明のために、符号化及び時間拡散について定義をする。光パルス列あるいは光パルス信号を符号器によって符号化するとは、光パルス列あるいは光パルス信号を構成する一つ一つの光パルスを、時間軸上に並ぶ複数個の光パルスに変換することを言う。ここで、一つの光パルスが時間軸上に並ぶ複数個の光パルスに変換されることを光パルスが時間拡散されるといい、時間拡散されて生成された一つ一つの光パルスをチップパルスという。
復号器は、チップパルスの一つ一つをそれぞれ時間軸上に複数個のチップパルスの列に変換し、複数個のチップパルスのそれぞれから時間拡散されて生成されるチップのうち時間軸上で重なり合うチップパルスが干渉することで符号化光パルス信号を復号化している。
従って、符号器も復号器も、一つの光パルスを時間拡散して時間軸上に並ぶ複数のチップパルスを生成する機能を有している点で共通する。そこで、符号器と復号器とを特に区別して説明する必要がある場合を除き、光パルスをチップパルス列に変換する装置であるという意味で、符号器及び復号器の何れに対しても光パルス時間拡散器ということもある。
光パルス時間拡散器としては、単位回折格子(FBG: Fiber Bragg Grating)と位相シフト部とを交互に光ファイバの導波方向に直列に繰り返して配置することによって構成される超構造ファイバブラック格子(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)が一般に利用されて構成される。ここで、単位FBGとは、途中に光ファイバの実効屈折率変調周期の変動あるいは位相の跳躍する部分が存在しない一続きのFBGの部分を言う。
FBGの部分は、光ファイバのコアの屈折率が周期的に変調されているだけであり、幾何学的形状は、OCDMによる光通信の光伝送路に使われる光ファイバと同一のものである。従って、FBGを光通信装置の構成要素として利用すれば、これらと光伝送路との接続は光ファイバ同士の接続となる。そして、光ファイバ同士の接続は、PLC (Planer Lightwave Circuit) 等の光ファイバ以外の光導波路と光ファイバとを接続する場合に比べて、格段に容易である。これが、光パルス時間拡散器としてSSFBGが一般に利用される理由である。
上述したように、符号器も復号器もその機能は共通しており、OCDM通信システムに利用される場合には、システム内の配置される個所によってその役割が決定するものである。つまり、光パルス時間拡散器は、送信側に設置されれば符号器として機能することとなり、受信側に設置されれれば復号器として機能することとなる。
光パルス列を生成する方法としては、上述したように連続波光源の出力を光変調器によって変調して生成する方法以外にも、モード同期半導体レーザを用いて直接光パルス列を生成する方法もある。
また、上述したように、RZフォーマットの光パルス信号を生成してこの光パルス信号を符号化する代わりに、光パルス列を符号化して符号化光パルス列を2値デジタル信号である電気送信信号によって変調して、符号化光パルス信号を生成することも可能である。このように、光パルス信号の生成を行って後に符号化する方法によって符号化光パルス信号を生成しても、光パルス列を符号化して後に電気送信信号によって変調して符号化光パルス信号を生成しても、下記の理由から、同一の符号化光パルス信号が生成される。
すなわち、RZフォーマットの光パルス信号をDとし、符号をCとする場合、光パルス信号Dを符号Cで符号化するということは、積D×Cを求めることに相当する。従って、光パルス信号Dを生成してこの光パルス信号を符号Cで符号化することは、積D×Cを求めることに相当する。また、光パルス列を符号化して生成した符号化光パルス列を2値デジタル信号であるで電気変調信号で変調して符号化光パルス信号を生成することは、積C×Dを求めることに相当する。積D×Cを求めることと積C×Dを求めることとは、共に結果として同一の符号化光パルス信号を生成することに相当する。
位相符号が利用されたOCDM通信方法においては、光パルス信号が、符号器によって、この符号器に設定されている一定の規則に従って、時間軸上に拡散されることによって符号化光パルス信号に変換される。この場合、一定の規則は符号によって規定されている。
OCDM通信システムにおけるOCDM信号の具体的な生成方法として以下の方法が知られている。この方法では、まず時間軸上に周期的に光パルスが並ぶ光パルス列をパルス光源で生成し、その光パルス列をチャネル数分に分割する。そして分割された光パルス列のそれぞれを変調することでチャネルごとのデジタル光パルス信号を生成し、これらを光カプラで合波することによって多重してOCDM信号を生成するという方法である(例えば、非特許文献1におけるFig. 5を参照)。
また、上述のOCDM信号の生成方法とは異なる方法として以下の方法が知られている。この方法では、まずパルス光源および光変調器を含む送信器をチャネル数分用いてチャネルごとのデジタル光パルス信号を生成する。そして、このように生成したデジタル光パルス信号をチャネルごとに異なる符号で符号化して符号化光パルス信号を生成し、全チャネルの符号化光パルス信号を光カプラで合波することによって多重してOCDM信号を生成するという方法である(例えば、非特許文献2におけるFig. 1を参照)。
Vahid R. Arbab, Poorya Saghari, Narender M. Jayachandran, Alan E. Willner, "Variable Bit Rate Optical CDMA Networks Using Multiple Pulse Position Modulation," in Tech. Dig., OFC’07, 2007, OMO6. 「N. Wada, K. Kitayama, and H. Kurita, "10 Gbit/s OPTICAL CODE DIVISION MULTIPLEXING USING 8-CHIP BPSK-CODE WITH TIME-GATING DETECTION," in Tech. Dig., ECOC’98, pp. 335-336, 1998.
従来のOCDM送信信号を生成する装置においては、光パルス列をチャネル数分に分割する段階、及びチャネルごとの光パルス列あるいは光パルス信号をチャネルごとに異なる符号で符号化する段階でそれぞれ光パルス列あるいは光パルス信号を構成する光搬送波のエネルギー損失が発生する。
そのため、送信信号であるOCDM送信信号の強度は弱められる。従って従来のOCDM伝送システムにあっては、送信する前段で光増幅器等によってOCDM送信信号を増幅する等の処置がとられていた。OCDM送信信号を増幅するための光増幅器は、非特許文献1にあっては、Fig. 5のEDFA(エルビウムドープファイバ増幅器)とある部分でOCDM送信信号を増幅するために挿入されており、及び非特許文献2にあっては、Fig. 2のEDFとある部分でOCDM送信信号を増幅するために挿入されている。
光増幅器等でOCDM送信信号を増幅すると、光増幅に伴う雑音の混入等の技術的な問題が発生する上、装置の製造コスト及び運用コストが高くなるという問題が発生する。
そこで、この発明の目的は、光搬送波のエネルギー損失を小さくすることが可能である構成とすることによって、従来のOCDM信号生成装置によるよりも高強度のOCDM送信信号を生成して出力するOCDM信号生成装置を提供することにある。
この発明の発明者は、光パルス列をチャンネル数分に分岐する光分岐器を不要とし、かつ光パルス時間拡散器から透過された光信号成分を、別の光パルス時間拡散器における符号化のために再利用できる構成とすれば、光パルス時間拡散器における光搬送波のエネルギー損失を大幅に低減可能であることに思い至った。
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成のOCDM信号生成装置が提供される。
この発明の第1のOCDM信号生成装置は、光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第N符号器と、第1〜第N光変調器と、第1〜第N光サーキュレータとを具えて構成される。
第1光サーキュレータは、光パルス列が入力されて、この光パルス列を第1符号器に入力させ、かつこの第1符号器からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が入力されてこの第1符号化光パルス列を第1光変調器に入力させる。
第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて第k符号化光パルス列を第k光変調器に入力させる構成とされている。
ここで、Kは2〜Nまでのすべての整数であって、かつ、Nは2以上の整数である。
また、この発明の第1のOCDM信号生成装置は、符号器、光変調器、及び光サーキュレータのそれぞれを最大N個まで具えることが可能であって、符号器、光変調器、及び光サーキュレータをそれぞれ、第1〜第M符号器、第1〜第M光変調器、及び第1〜第M光サーキュレータとして、第1〜第M符号器を以下の通りに構成するのが好適である。
すなわち、第1〜第M符号器のそれぞれは、光ファイバにこの光ファイバの長さ方向に沿って、当該光ファイバの実効屈折率が周期的に変化している構造の第1〜第N単位FBGを、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間に屈折率が一定である位相シフト部をそれぞれ挟んで配置して構成されるSSFBGを具える光パルス時間拡散器とする。
この光パルス時間拡散器は、SSFBGに入力される光パルスを、時間軸上に時間拡散して順次並ぶ、第1から第NチップパルスまでのN個のチップパルスから成る、チップパルス列として時間拡散して出力する機能を有している。そして、SSFBGにおいて、隣接して配置される第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとは、第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置されている。
ここで、iは1≦i≦N-1の全ての整数値をとるパラメータであり、Nは2以上の整数であり、kは2≦k≦Mを満たす全ての整数値をとるパラメータであって、かつMは2≦M≦Nを満たす全ての整数である。
なお、以後の説明においては、符号化及び復号化という呼称を、従来の慣習からより拡張して広い意味に使うこととする。すなわち、光パルス信号を構成する光パルスを時間軸上に拡散する規則を、通常の意味での符号(狭義の符号ということもある。)に限定せず、一義的に確定する任意の規則(広義の符号ということもある。)であっても、上述の符号化及び復号化という呼称を用いる。従って、広義の符号の場合に対しても、符号化光パルス信号、チップパルス等の用語を使うものとする。
以下に説明するこの発明のOCDM信号生成装置を構成する符号器から出力されるチップパルスの列は、通常の符号が設定された符号器から出力されるチップパルスの列のように、厳密な意味での符号に基づいて光パルスが時間拡散されることによって生成されたものではないチップパルス列も含んでいる。しかしながら、以後の説明においては、便宜上、光パルスをチップパルスの列に変換することを符号化、チップパルスの列を自己相関波あるいは相互相関波として生成することを復号化ということもある。
この発明の第2のOCDM信号生成装置は、上述の第1のOCDM信号生成装置が具える第1〜第N光変調器を一元化して1台の光変調器によって同様の処理をする構成とされている。
すなわち、第2のOCDM信号生成装置は、光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第N符号器と、光変調器と、第1〜第N光サーキュレータとを具えて構成される。第1〜第N符号器及び第1〜第N光サーキュレータは、上述の第1のOCDM信号生成装置のものと同様である。
第2のOCDM信号生成装置においても、符号器及び光サーキュレータのそれぞれを最大N個まで具えることが可能であって、符号器及び光サーキュレータをそれぞれ、第1〜第M符号器及び第1〜第M光サーキュレータとして、第1〜第M符号器を第1のOCDM信号生成装置が具える第1〜第M符号器と同一の構成とするのが好適である。
この発明の第1のOCDM信号生成装置によれば、第1〜第N符号器、第1〜第N光サーキュレータ、及び第1〜第N光変調器を具えており、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が第k符号器に入力されるというように、前段に配置されている符号器を透過した光パルス列が、後段に配置された符号器に入力される構成となっている。そして、第k光サーキュレータから出力された光パルス列が第k光変調器に入力される構成となっている。従って、最終段に設置された第N符号器を除き、第1〜第(N-1)符号器を透過した光パルス列は、その光搬送波のエネルギーが全て後段の符号器に入力され後段の符号器において利用される。
従って、符号器である光パルス時間拡散器から透過された、光信号成分である光パルス列を、後段の光パルス時間拡散器における符号化された光パルス列の生成に有効に利用できる構成となっている。従って、OCDM送信信号生成過程で発生する光搬送波のエネルギー損失を小さくすることが可能である構成となっている。
また、この発明の第1のOCDM信号生成装置によれば、第2〜第(N-1)符号器において、前段に配置された符号器からの出力が後段に配置された符号器に対する入力となる構成となっており、第1〜第N光サーキュレータからは、第1〜第N符号器によってブラッグ反射されて出力される符号化された光パルス列が出力される構成となっている。そのため、従来のOCDM信号生成装置において、第1〜第N符号器のそれぞれに光パルス列を入力するために必要であった光パルス列をチャンネル数分に分岐する光分岐器が不要である。従って、光分岐器で発生する光搬送波のエネルギー損失をなくすことが可能である。
なお、OCDM信号生成装置は、必ずしもNチャンネル分の符号化送信信号を多重化する機能を具えている必要があるわけではない。OCDM信号生成装置を利用して構成されるOCDM通信システムがどれだけのチャンネルの多重化を必要とするかによって、多重化のチャンネル数が確定する。一般に、N以下の数のチャンネル分、すなわち、Mチャンネル分(Mは2≦M≦Nを満たす正の整数である。)の符号化送信信号を多重化する機能を具えていればよい。
この発明の第1のOCDM信号生成装置において、第1〜第M符号器は、それぞれ光ファイバに、この光ファイバの長さ方向に沿って、当該光ファイバの実効屈折率が周期的に変化している構造の第1〜第N単位FBGを、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間に屈折率が一定である位相シフト部をそれぞれ挟んで配置して構成されるSSFBGを具える光パルス時間拡散器である。ここで、iは1≦i≦N-1を満たす全ての整数である。
そして、第M符号器が具えるSSFBGに入力される光パルスは、時間軸上に時間拡散して順次並ぶ、第1から第NチップパルスまでのN個のチップパルスから成る、チップパルス列として時間拡散して出力される。この第M符号器が具えるSSFBGを構成する隣接する第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとは、第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置されている。
第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列は、第(k-1)符号器における符号化によって周波数スペクトル成分の一部が欠損している。しかしながら、上述のように第〜第M符号器が具えるSSFBGを構成することによって、第(k-1)符号器を透過し第k符号器に入力され、第k符号器で符号化されることによって欠損する周波数スペクトル成分は、上述の第(k-1)符号器における符号化によって欠損した周波数スペクトル成分とは異なっている。従って、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばない。
従って、第1〜第M符号器のそれぞれにおいて、他の符号器において周波数スペクトル成分の一部が欠損しても、この欠損の影響を受けずに符号化処理をすることが可能である。これによって、雑音成分の少ない符号化された光パルス列を第1〜第M符号器のそれぞれにおいて生成することが可能となる。
この発明の第2のOCDM信号生成装置は、上述の第1のOCDM信号生成装置が具える第1〜第N光変調器を一元化して1台の光変調器に置き換えることによって同様の処理をする構成とされている。第1のOCDM信号生成装置とはこの点が異なるだけであり、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が第k符号器に入力されるというように、前段に配置されている符号器を透過した光パルス列が、後段に配置された符号器に入力される構成となっている点は共通する。
従って、第2のOCDM信号生成装置は、符号器である光パルス時間拡散器から透過された、光信号成分である光パルス列を、後段の光パルス時間拡散器における符号化された光パルス列の生成に有効に利用できる構成となっており、かつ光パルス列をチャンネル数分に分岐する光分岐器が不要である。
また、第M符号器が具えるSSFBGを構成する第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと前記第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nで与えられるように、前記第i単位FBGと前記第(i+1)単位FBGとが配置されていることにより得られる効果も、上述の第1のOCDM信号生成装置における場合と同様である。
以下、概略的ブロック構成図等を参照してこの発明の実施形態につき説明するが、この発明の実施形態はこれら各図に基づき限定されるものではない。複数の図において、同様の構成要素については同一の符号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。また、以下の説明において、特定の条件等を用いることがあるが、これらの条件は好適例の一つに過ぎず、したがって何らこの条件に限定されない。なお、以下の説明において、Nは2以上の整数であり、kは2≦k≦Mを満たす全ての整数値をとるパラメータであって、かつMは2≦M≦Nを満たす全ての整数である。
<OCDM信号生成装置>
図1を参照してこの発明の実施形態の第1のOCDM信号生成装置の構成及びその動作について説明する。図1は、この発明の実施形態の第1のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。
この発明の第1のOCDM信号生成装置は、光パルス列を生成して出力する光パルス光源10と、第1符号器14-1〜第N符号器14-Nと、第1光変調器18-1〜第N光変調器18-Nと、第1光サーキュレータ12-1〜第N光サーキュレータ12-Nとを具えて構成される。
第1光サーキュレータ12-1は、光パルス光源10から出力された光パルス列11が入力されて、この光パルス列11は第1光サーキュレータ12-1を介して光パルス列13-1-bとして第1符号器14-1に入力させる。そして、第1符号器14-1からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列15-1-Fは第1光サーキュレータ12-1を介して第1符号化光パルス列13-1-aとして第1光変調器18-1に入力させる。
光パルス列11と光パルス列13-1-bとは、第1光サーキュレータ12-1の入力及び出力の関係にあり、光パルス列としては同一のものである。また、第1符号化光パルス列15-1-Fと第1符号化光パルス列13-1-aとは、第1光サーキュレータ12-1の入力及び出力の関係にあり、符号化光パルス列としては同一のものである。
従って、第1光サーキュレータ12-1は、光パルス列11が入力されて、この光パルス列11を第1符号器14-1に入力させ、かつ第1符号器14-1からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列15-1-Fが入力されてこの第1符号化光パルス列15-1-Fを第1光変調器18-1に入力させる機能を有している。
図1に示すように、第2光サーキュレータ12-2から第N光サーキュレータ12-Nについては、第1符号器12-1に対する入力光である光パルス列11の代わりに、それぞれ前段の符号器を透過した光パルス列が入力される。そして、第1符号器12-1と同様に、それぞれ第2符号器14-2〜第N符号器14-Nからブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列を受け取り、第2光変調器18-2〜第N光変調器18-Nにそれぞれ入力させる。
第2光サーキュレータ12-2は、光パルス列15-1-Bが入力されて、この光パルス列15-1-Bは第2光サーキュレータ12-2を介して光パルス列13-2-bとして第2符号器14-2に入力させる。そして、第2符号器14-2からブラッグ反射されて出力される第2符号化光パルス列15-2-Fは第2光サーキュレータ12-2を介して第2符号化光パルス列13-2-aとして第2光変調器18-2に入力させる。
光パルス列15-1-Bと光パルス列13-2-bとは、第2光サーキュレータ12-2の入力及び出力の関係にあり、光パルス列としては同一のものである。また、第2符号化光パルス列15-2-Fと第2符号化光パルス列13-2-aとは、第2光サーキュレータ12-2の入力及び出力の関係にあり、符号化光パルス列としては同一のものである。
従って、第2光サーキュレータ12-2は、光パルス列15-1-Bが入力されて、この光パルス列15-1-Bを第2符号器14-2に入力させ、かつ第2符号器14-2からブラッグ反射されて出力される第2符号化光パルス列15-2-Fが入力されてこの第2符号化光パルス列15-2-Fを第2光変調器18-2に入力させる機能を有している。
第3光サーキュレータ12-3〜第N光サーキュレータ12-Nについても同様である。すなわち、第2光サーキュレータ12-2〜第N光サーキュレータ12-Nの機能について一般的に記載すると以下の通りとなる。
第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて第k符号化光パルス列を第k光変調器に入力させる構成とされている。
第1光変調器18-1〜第N光変調器18-Nから出力される第1符号化光パルス信号19-1〜第N符号化光パルス信号19-Nは、光カプラ16に入力されて多重化され、OCDM信号17が生成されて出力される。
図2を参照してこの発明の実施形態の第2のOCDM信号生成装置の構成及びその動作について説明する。図2は、この発明の実施形態の第2のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。
この発明の実施形態の第2のOCDM信号生成装置は、光パルス列を生成して出力する光パルス光源10と、第1符号器14-1〜第N符号器14-Nと、光変調器22と、第1光サーキュレータ12-1〜第N光サーキュレータ12-Nとを具えて構成される。
第1光サーキュレータ12-1は、光パルス光源10から出力された光パルス列11が入力されて、この光パルス列11は第1光サーキュレータ12-1を介して光パルス列13-1-bとして第1符号器14-1に入力させる。そして、第1符号器14-1からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列15-1-Fは第1光サーキュレータ12-1を介して第1符号化光パルス列13-1-aとして光カプラ20に入力させる。
光パルス列11と光パルス列13-1-bとは、第1光サーキュレータ12-1の入力及び出力の関係にあり、光パルス列としては同一のものである。また、第1符号化光パルス列15-1-Fと第1符号化光パルス列13-1-aとは、第1光サーキュレータ12-1の入力及び出力の関係にあり、符号化光パルス列としては同一のものである。
従って、第1光サーキュレータ12-1は、光パルス列11が入力されて、この光パルス列11を第1符号器14-1に入力させ、かつ第1符号器14-1からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列15-1-Fが入力されてこの第1符号化光パルス列15-1-Fを光カプラ20に入力させる機能を有している。
図2に示すように、第2光サーキュレータ12-2から第N光サーキュレータ12-Nについては、第1符号器12-1に対する入力光である光パルス列11の代わりに、それぞれ前段の符号器を透過した光パルス列が入力される。そして、第1符号器12-1と同様に、それぞれ第2符号器14-2〜第N符号器14-Nからブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列を受け取り、光カプラ20にそれぞれ入力させる。
第2光サーキュレータ12-2は、光パルス列15-1-Bが入力されて、この光パルス列15-1-Bは第2光サーキュレータ12-2を介して光パルス列13-2-bとして第2符号器14-2に入力させる。そして、第2符号器14-2からブラッグ反射されて出力される第2符号化光パルス列15-2-Fは第2光サーキュレータ12-2を介して第2符号化光パルス列13-2-aとして光カプラ20に入力させる。
光パルス列15-1-Bと光パルス列13-2-bとは、第2光サーキュレータ12-2の入力及び出力の関係にあり、光パルス列としては同一のものである。また、第2符号化光パルス列15-2-Fと第2符号化光パルス列13-2-aとは、第2光サーキュレータ12-2の入力及び出力の関係にあり、符号化光パルス列としては同一のものである。
従って、第2光サーキュレータ12-2は、光パルス列15-1-Bが入力されて、この光パルス列15-1-Bを第2符号器14-2に入力させ、かつ第2符号器14-2からブラッグ反射されて出力される第2符号化光パルス列15-2-Fが入力されてこの第2符号化光パルス列15-2-Fを光カプラ20に入力させる機能を有している。
第3光サーキュレータ12-3〜第N光サーキュレータ12-Nについても同様である。すなわち、第2光サーキュレータ12-2〜第N光サーキュレータ12-Nの機能について一般的に記載すると以下の通りとなる。
第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて第k符号化光パルス列を光カプラ20に入力させる構成とされている。
上述したように光カプラ20には、第1符号化光パルス列13-1-a〜第N符号化光パルス列13-N-aが入力されて多重化され多重符号化光パルス信号21が生成されて出力される。この多重符号化光パルス信号21が光変調器22に入力されてOCDM信号23が生成されて出力される。
この発明の実施形態の第2のOCDM信号生成装置は、上述の第1のOCDM信号生成装置が具える第1〜第N光変調器が一元化されて1台の光変調器で構成されている。このようなOCDM信号生成装置の産業上の利用形態としては、第1〜第Nチャンネルに同一の内容の映画等のコンテンツを送信する用途に使って好適である。しかしながら、このように第1〜第Nチャンネルに同一の内容の情報を送信するケースは一般的ではないので、以後の実施形態の説明においては、この発明の実施形態の第1のOCDM信号生成装置を取り上げて説明する。また、以後の説明において特に第1のOCDM信号生成装置と第2のOCDM信号生成装置とを区別することが必要な場合以外は、第1及び第2と限定せずに単にOCDM信号生成装置と表記する場合もある。
第1のOCDM信号生成装置と第2のOCDM信号生成装置との相違は、第1〜第Nチャンネルごとに光変調器を具えるか、一元化されて1台の光変調器で構成し同一内容のデータを送信するかにある。しかしながら、この発明の実施形態のOCDM信号生成装置の特徴は、このように各チャンネルに別々のデータを送信する機能を具えるか、同一の内容のデータを各チャンネルに送信する機能を具えるかにあるのではなく、前段に配置されている符号器を透過した光パルス列が、後段に配置された符号器に入力される構成となっている点にある。この特徴点は、第1及び第2のOCDM信号生成装置において共通する構成であるので、この発明の実施形態の第1のOCDM信号生成装置を取り上げて説明することでこの発明の特徴を説明することが可能である。
この発明の実施形態のいずれのOCDM信号生成装置も、符号器、光変調器、及び光サーキュレータのそれぞれを最大N個まで具えることが可能であって、符号器、光変調器、及び光サーキュレータをそれぞれ、第1符号器14-1〜第M符号器14-M、第1光変調器18-1〜第M光変調器18-M、及び第1光サーキュレータ12-1〜第M光サーキュレータ12-Mとして、第1符号器14-1〜第M符号器14-Mを以下の通りに構成する。
第1符号器14-1〜第M符号器14-Mのそれぞれは、光ファイバにこの光ファイバの長さ方向に沿って、当該光ファイバの実効屈折率が周期的に変化している構造の第1〜第N単位FBGを、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間に屈折率が一定である位相シフト部をそれぞれ挟んで配置して構成されるSSFBGを具える光パルス時間拡散器である。
この光パルス時間拡散器は、SSFBGに入力される光パルスを、時間軸上に時間拡散して順次並ぶ、第1から第NチップパルスまでのN個のチップパルスから成るチップパルス列として時間拡散して出力する機能を有している。
<SSFBGの構造>
図3(A)〜(C)を参照して、第1符号器14-1〜第M符号器14-Mのそれぞれを構成するSSFBGの構造について説明する。説明の便宜上、コア54とクラッド52を具える光ファイバ56のコア54にSSFBG 50が作り付けられて構成さているものとする。
図3(A)〜(C)はSSFBGの構造の説明に供する図である。図3(A)はSSFBG 50の模式的な断面図であり、図3(B)はSSFBG 50の実効屈折率変調構造を概略的に示す図であり、図3(C)は光ファイバ56のコア54の実効屈折率変調構造を一部拡大して描いた図である。このSSFBG 50は、コア54とクラッド52を具える光ファイバ56のコア54にSSFBG 50が作り付けられて構成さている。図3(A)に示すSSFBG 50においては、31個の単位FBGが、光ファイバ56の光導波路であるコア54の導波方向に沿って直列に配置されている。ここで、31個の第1から第31単位FBGに対しては、A1からA31まで順次記号を付して区別してある。
図3(B)は、図3(A)に示されたSSFBG 50の実効屈折率変調構造を概略的に示す図である。横軸はSSFBG 50が形成された光ファイバ56の長手方向に沿った位置座標である。縦軸は光ファイバ56の実効屈折率変調構造を表しており、光ファイバ56のコアの実効屈折率の最大と最小の差をΔnとして表してある。また、図3(C)には、光ファイバ56のコア54の実効屈折率変調構造を一部拡大して描いてある。
実効屈折率変調周期はΛである。したがってブラッグ反射波長λは、λ=2NeffΛで与えられる。ここで、Neffは光ファイバ56の実効屈折率である。単位FBGを31個具えるSSFBG 50に入力された光パルスは、31個のチップパルスに時間拡散される。図3(A)及び図3(B)に示されたSSFBG 50の左端から右端の方向に配列されたA1からA31と示す第1から第31単位FBGと、このSSFBG 50から出力されるチップパルスとが、一対一に対応する。
図3(C)に示すように、隣接する単位FBG間、すなわちAiで示された第Ai単位FBGとAi+1で示された第Ai+1単位FBGとの間は、実効屈折率変調がなされていない位相シフト部Eiが設けられている。第Ai単位FBGの光ファイバ56の長さ方向、すなわち光ファイバ56の導波方向に沿った長さとして定義される単位回折格子長はLiで示してある。また、隣接する単位FBG間の間隔、すなわち第Ai単位FBGと第Ai+1単位FBGとの間隔として定義される単位セグメント長はDiで示してある。すなわち、Di=Li+Eiである。
ここで、位相シフト部Eiと表記した場合は、位相シフト部を識別する記号としての意味を示す以外に、この位相シフト部の長さを示す変数としての意味を示すこともある。Eiが識別記号であるか長さを示す変数であるか、何れを意味するかは混乱が生じない範囲で特に断らずに用いる。また、単位回折格子長はLi及び単位セグメント長Diについても同様である。
次に、Aiで示す第Ai単位FBGとAi+1で示す第Ai+1単位FBGとの間の間隔として定義される単位セグメント長Diについて、この間隔がどのように設定されているかを説明する。ここでは、Nチャンネル光多重信号送受信システムに利用して好適なこの発明の光パルス時間拡散器が具えるSSFBGとして好適な一例を取り上げて説明するが、一般的に、この発明の光パルス時間拡散器が具えるSSFBGは、以下の説明に限定されることはない。
単位セグメント長Diは、Aiで示す第Ai単位FBGの光ファイバの長手方向における中心位置から、Ai+1で示された第Ai+1単位FBGの光ファイバの長手方向における中心位置までの距離として定義される。
ここで、Aiで示す第Ai単位FBGの有する相対位相をPiとし、Ai+1で示す第Ai+1単位FBGの有する相対位相をPi+1であるとする。このとき両者の位相差diは、Pi+1-Piである。Diとdiとは、Aiで示された第Ai単位FBGとAi+1で示された第Ai+1単位FBGとの間(位相シフト部Ei)の実効屈折率をNeffとして、Di={(M+di)λ}/2なる関係がある。ここでMは任意の整数で、λは、光パルスの真空中における波長をλ0としたときλ=λ0/Neffである。(M+di)λを角度位相で表すと2π(M+di)となる。
この発明の第1の光パルス時間拡散器を製造するに当たり、隣接して配置される第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとは、第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差が2πの整数倍あるいはπの奇数倍となる間隔で配置すれば、2値デジタル信号で符号化することが可能な符号器を作成することができる。
位相差が2πの整数倍であることは同位相の関係であることを意味するので位相差が0である場合として見なせる。また位相差がπの奇数倍であることは反対位相の関係であることを意味するので位相差がπである場合と見なせる。すなわち隣接して配置される第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとをこれらから生成されるチップパルスの位相関係を同位相となるように配置するか反対位相となるように配置するかによって(0,π)の2値デジタル信号で符号化が実現される。
また、隣接して配置される第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとは、第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置すれば、この発明の実施形態のOCDM信号生成装置の光パルス時間拡散器を製造することができる。
<OCDM信号生成装置の動作>
この発明の実施形態のOCDM信号生成装置の動作の説明をするに当たり、4チャンネル多重のOCDM信号生成装置を取り上げて説明するが、以下の説明は4チャンネル多重に限定されるものではなく、チャンネルの多重数にかかわらず同様に成立する内容である。
この発明の実施形態のOCDM信号生成装置の動作と従来のOCDM信号生成装置の動作との相違点を明確にするために、まず図4を参照して従来の典型的な構成のOCDM信号生成装置の構成及び動作について説明する。図4は、従来の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。
従来の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置は、光パルス光源30、光分岐器32、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4、第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4、及び第1符号器38-1〜第4符号器38-4を具えて構成されている。
光パルス光源30から出力された光パルス列は、光分岐器32に入力されて4分割されて出力される。光分岐器32で4分割された光パルス列は、それぞれ第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4に入力される。第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4では、光パルス列が強度変調されて光パルス信号に変換されて出力される。第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4から出力された光パルス信号は、それぞれ第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4を介して第1符号器38-1〜第4符号器38-4に入力される。
第1符号器38-1〜第4符号器38-4では、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4から入力された光パルス信号がそれぞれ符号化されて符号化光パルス信号に変換されて出力される。第1符号器38-1〜第4符号器38-4から出力された符号化光パルス信号は、それぞれ第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4を介して光カプラ40に入力されて多重され、OCDM信号として生成されて出力される。
図4において、光パルス光源30から出力される光パルス列の時間波形、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4からそれぞれ出力される光パルス信号の時間波形、及び第1符号器38-1〜第4符号器38-4で生成されて、それぞれ第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4を介して出力される符号化光パルス信号の時間波形を、それぞれの伝送路に沿って示してある。
これら光パルス列、光パルス信号及び符号化光パルス信号の時間波形を示す図は、これらを構成する光パルスあるいはチップパルスを、ハッチングを施した矩形図形として模式化して示してある。第1符号器38-1〜第4符号器38-4に入力される光パルス信号を構成する光パルスは、第1符号器38-1〜第4符号器38-4でそれぞれチップパルス列に変換される。光パルス1つ分は、符号の長さに比例する長さにわたって時間軸上に並ぶチップパル列となる。そこで、図4では、光パルス一つ分がチップパルス列に変換されていることを、光パルスを示す矩形よりも横方向の長い矩形で模式的に表してある。
図4では、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4からそれぞれ(0101)、(1010)、(1001)、及び(0110)のRZフォーマットの光パルス信号が出力されるものとして描いてある。第1光変調器34-1から出力される光パルス信号を例に取れば、「1」で与えられる時間スロットに光パルスが存在し、「0」で与えられる時間スロットには光パルスが存在しない。この光パルス信号を構成する光パルスは、第1符号器38−1で符号化されて一連のチップパルス列となる。この一連のチップパルス列を、図4では時間軸方向に沿った辺の長さが、光パルスを示す矩形よりも長く取って示してある。
また、第1符号器38-1〜第4符号器38-4のそれぞれに設定されている符号はそれぞれ互いに異なっているので、それぞれの符号器で光パルスが符号化された結果得られるチップパルス列の時間軸上の配列形態はそれぞれ異なる。そこで、図4では、第1符号器38-1〜第4符号器38-4から出力される符号化光パルス信号を構成するチップパルス列を、異なる模様を矩形に付することで示している。
図4に示す従来の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置においては、光パルス列を光分岐器32によって4分割する段階で光パルス列の光搬送波としてのエネルギー損失が発生する。また、第1符号器38-1〜第4符号器38-4に入力される光パルス信号の光搬送波のエネルギーのうち、ブラッグ反射して出力される符号化光パルス信号成分のみが有効に利用されるだけであり、第1符号器38-1〜第4符号器38-4を構成するSSFBGを透過するエネルギー成分は破棄され、符号化光パルス信号を生成するために有効活用されることはない。
従って、図4に示す従来の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置から出力される4チャンネル多重のOCDM信号は、光分岐器32に入力される光パルス列の光搬送波のエネルギーの一部のみが利用され、大半は損失となる。
図5を参照して、この発明の実施形態のOCDM信号生成装置の構成及び動作について説明する。図5は、この発明の実施形態の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。
この発明の実施形態の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置は、光パルス光源30、第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4、及び第1符号器38-1〜第4符号器38-4を具えて構成されている。
光パルス光源30から出力された光パルス列は、第1光サーキュレータ36-1を介して第1符号器38-1に入力され、第1符号器38-1からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が再び第1光サーキュレータ36-1を介して第1光変調器34-1に入力される。第1光変調器34-1に入力された第1符号化光パルス列は符号化された光パルス信号である第1符号化光パルス信号として出力される。
第1符号器38-1を透過した第1光パルス列は、第2光サーキュレータ36-2を介して第2符号器38−2に入力され、第2符号器38−2からブラッグ反射されて出力される第2符号化光パルス列が再び第2光サーキュレータ36-2を介して第2光変調器34-2に入力される。第2光変調器34-2に入力された第2符号化光パルス列は符号化された光パルス信号である第2符号化光パルス信号として出力される。
第2符号器38-2を透過した第2光パルス列は、第3光サーキュレータ36-3を介して第3符号器38−3に入力され、第3符号器38−3からブラッグ反射されて出力される第3符号化光パルス列が再び第3光サーキュレータ36-3を介して第3光変調器34-3に入力される。第3光変調器34-3に入力された第3符号化光パルス列は符号化された光パルス信号である第3符号化光パルス信号として出力される。
第3符号器38-3を透過した第3光パルス列は、第4光サーキュレータ36-4を介して第4符号器38−4に入力され、第4符号器38−4からブラッグ反射されて出力される第4符号化光パルス列が再び第4光サーキュレータ36-4を介して第4光変調器34-4に入力される。第4光変調器34-4に入力された第4符号化光パルス列は符号化された光パルス信号である第3符号化光パルス信号として出力される。
第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4からそれぞれ出力された第1〜第4符号化光パルス信号は、光カプラ40に入力されて多重され、OCDM信号として生成されて出力される。
図5においても図4と同様に、光パルス光源30から出力される光パルス列の時間波形、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4からそれぞれ出力される符号化光パルス信号の時間波形、及び第1符号器38-1〜第4符号器38-4で生成されて、それぞれ第1光サーキュレータ36-1〜第4光サーキュレータ36-4を介して出力される符号化光パルス列の時間波形を、それぞれの伝送路に沿って示してある。
図5に示す、この発明の実施形態のOCDM信号生成装置においては、光パルス列を符号器で符号化して符号化光パルス列を生成し、この符号化光パルス列を光変調器で光強度変調して符号化光パルス信号を生成する構成となっている。これに対して、図4で示した従来のOCDM信号生成装置においては、光パルス列を光変調器で強度変調して光パルス信号を生成し、この光パルス信号を符号器で符号化して符号化光パルス信号を生成する構成となっていた。上述したように、光パルス列を光パルス信号に変換してこの光パルス信号を符号器で符号化して符号化光パルス信号を生成しても、光パルス列を符号器で符号化して符号化光パルス列を生成し、この符号化光パルス列を光変調器で強度変調して符号化光パルス信号を生成しても、生成される符号化光パルス信号は同一である。光パルス信号を生成する過程を先に行うか、符号化する過程を先に行うかは、設計的事項に属する。
図5に示すこの発明の実施形態のOCDM信号生成装置によれば、従来のOCDM信号生成装置が必要としている光分岐器32を必要としない。また、第1符号器38-1〜第3符号器38-3に入力される光パルス列の光搬送波のエネルギーのうち、ブラッグ反射して出力される符号化光パルス信号成分が有効に利用され、、かつこれらの符号器を透過した光パルス列は後段に配置される符号器に全て入力される。
従って、この発明の実施形態の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置から出力される4チャンネル多重のOCDM信号は、入力される光パルス列の光搬送波のエネルギーのほぼ全てが利用され、損失となる光搬送波成分はほとんどない。
<光搬送波のエネルギー損失の評価>
図4及び図5を参照して、光パルス光源30から出力される光パルス列の出力パワーを0 dBm(1 mW)であるものとして、光変調器、符号器等における光搬送波パワーを評価する。これによって、この発明の実施形態のOCDM信号生成装置から出力されるOCDM信号強度が、従来のOCDM信号生成装置から出力されるOCDM信号強度と比べて十分に高いことを示す。
図4に示す従来のOCDM信号生成装置において、光パルス光源30から出力される光パルス列は光分岐器32により4分割されることによって、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4のそれぞれに入力される光パルス列の強度は、光パルス光源30から出力される光パルス列1/4の強度となるので、-6 dBmとなる。
第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4の各光変調器における光搬送波のエネルギー損失を3 dBとし、第1符号器38-1〜第4符号器38-4を透過する光搬送波のエネルギー損失分を22.8 dBと見積もると、光カプラ40に入力される第1〜第4符号化光パルス信号の各光搬送波のエネルギーは、0 dBmから(6 dB+3 dB+22.8 dB)減少すると-31.8 dBmとなる。
一方、図5に示すこの発明の実施形態のOCDM信号生成装置においては、上述の光分岐器32を具えていないので、この分岐器32における光搬送波のエネルギー損失は発生しない。従って、第1光変調器34-1〜第4光変調器34-4の各光変調器における光搬送波のエネルギー損失分3 dBと、第1符号器38-1〜第4符号器38-4を透過する光搬送波のエネルギー損失分に相当する22.8 dBとを考慮すればよい。
第1光変調器34-1から出力されて光カプラ40に入力される第1符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは、0 dBmから(3 dB+22.8 dB)減少すると-25.8 dBmとなる。第2光変調器34-2から出力されて光カプラ40に入力される第2符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは、第1光変調器34-1に入力される光パルス列の光搬送波のエネルギーより0.02 dB弱まっている。しかも、このエネルギー損失が発生する光スペクトル帯域(中心波長を含む波長帯域)から第2符号化光パルス列が生成される。そのため、第2光変調器34-2から出力される第2符号化光パルス信号は、上述の第1符号化光パルス信号の光搬送波よりも0.04 dBその損失量が上回る。従って、光カプラ40に入力される第2符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは、0 dBmから(0.02+0.04+3 dB+22.8 dB)減少すると-25.86 dBmとなる。
同様に、第3符号器38-3及び第4符号器38-4においても、第2符号器38-2及び第3符号器38-3の透過損失によって、それぞれ0.02 dBずつ光搬送波のエネルギーが減少する。また、第2符号器38-2及び第3符号器38-3を透過したそれぞれの光パルス列の波長スペクトルの中心波長付近におけるエネルギー損失も発生するので、第3符号器38-3及び第4符号器38-4における反射損失は、それぞれ0.10 dB及び0.17 dB増加する。従って、光カプラ40に入力される第3符号化光パルス信号及び第4符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは、それぞれ-25.94 dBm及び-26.03 dBmとなる。
以上説明した様に、この発明の実施形態の4チャンネル多重OCDM信号生成装置において、光カプラ40に入力される第1〜第4符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは0.2 dB程度の差異があるものの、従来の4チャンネル多重OCDM信号生成装置における第1〜第4符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギー強度-31.8 dBmと比較すると、各チャンネルの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは6 dB程度高い値となることが分かる。
ここで、図6(A)〜(D)を参照して、第1符号器38-1に入力される光パルス列の波長スペクトル、第1符号器38-1を透過する光パルス列の波長スペクトル、第2符号器38-2、及び第3符号器38-3を透過する光パルス列の波長スペクトルについて説明する。
図6(A)〜(D)は、光パルス列の波長スペクトルについての説明に供する図であり、図6(A)は第1符号器38-1に入力される光パルス列の波長スペクトル、図6(B)は第1符号器38-1を透過する光パルス列の波長スペクトル、図6(C)は第2符号器38-2を透過する光パルス列の波長スペクトル、図6(D)は第3符号器38-3を透過する光パルス列の波長スペクトルを示す図である。図6(A)〜(D)の各図において、横軸に波長をμm単位で目盛って示してあり、縦軸に光強度をμW単位で目盛って示してある。
第1符号器38-1、第2符号器38-2、及び第3符号器38-3を透過する順に、中心波長を含む波長帯域のスペクトル成分が欠損していることが分かる。このため、上述したように、第1光パルス列の光搬送波のエネルギーは、第1符号器38-1に入力される光パルス列の光搬送波のエネルギーより0.02 dB弱まっている。しかも、このエネルギー損失が発生する光スペクトル帯域(中心波長を含む波長帯域)から第2符号化光パルス列が生成されるため、第2光変調器34-2から出力される第2符号化光パルス信号は、上述の第1符号化光パルス信号の光搬送波よりも0.04 dBその損失量が上回るという現象が起こる。
上述したように、4チャンネル多重のOCDM信号生成装置の場合、従来の装置とこの発明の装置とで比較して、各チャンネルの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーは6 dB程度高い値となることが分かったが、この改善幅の値(以後、アドバンテージという。)は多重するチャンネル数に依存する。
図7を参照して、多重するチャンネル数に対するアドバンテージがどの程度得られるかを説明する。図7は、多重するチャンネル数に対するアドバンテージについての説明に供する図である。図7において、縦軸にチャンネル当たりの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーをdBm単位で目盛って示してある。また、図7において、横軸に、多重数が2、4、8、及び16である場合に対して、それぞれ左側に従来のOCDM信号生成装置を利用した場合、右側にこの発明のOCDM信号生成装置を利用した場合のチャンネル当たりの符号化光パルス信号を棒グラフで示している。
2多重の場合は2.9 dB、4多重の場合は6.0 dB、8多重の場合は8.7 dB、16多重の場合は11.4 dBのアドバンテージが得られることが分かる。すなわち、この発明の効果は、多重するチャンネル数が多くなるほど顕著となることが分かる。
この発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置によれば、各チャンネルの符号器(第1符号器38-1〜第4符号器38-4)のブラッグ反射率を高くすることによっても、従来のOCDM信号生成装置を用いる場合と比較して、光カプラ40に入力される符号化光パルス信号の強度を高くすることが可能である。
そこで、図8を参照して、多重数が4である場合を例に取り、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を0.52%、2.02%、及び6.82%とした場合、従来のOCDM信号生成装置を利用する場合と比較して、どの程度のアドバンテージが得られるかを説明する。図8は、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率に対するアドバンテージを示す図である。
図8において、縦軸にチャンネル当たりの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーをdBm単位で目盛って示してある。また、図8において、横軸に、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を0.52%、2.02%、及び6.82%とした場合に対して、それぞれ左側に従来のOCDM信号生成装置を利用した場合、右側にこの発明のOCDM信号生成装置を利用した場合のチャンネル当たりの符号化光パルス信号を棒グラフで示している。
図8に示すように、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を0.52%、2.02%、及び6.82%である場合、それぞれアドバンテージは、6.0 dB、5.6 dB、及び4.6 dB得られる。この発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置によれば、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を6.82%まで高めても、4.6 dBという高いアドバンテージが得られることが分かる。
<符号器に設定する符号の種類による効果>
この発明のOCDM信号生成装置は、後段に配置された符号器に入力される光パルス列は、前段の符号器を透過した光パルス列である。一般的に、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列は、第1符号器〜第(k-1)符号器のそれぞれにおいてブラッグ反射によって反射されたスペクトル成分が欠損している。
しかしながら、第1符号器〜第k符号器に設定する符号の種類を選択することによって、第(k-1)符号器を透過し第k符号器に入力され、第k符号器で符号化されることによって欠損する周波数スペクトル成分が、第(k-1)符号器から出力される透過光パルス列の欠損した周波数スペクトル成分と異なるようにすることが可能である。このように第1符号器〜第k符号器に設定する符号を選択すれば、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理に及ばなくすることが可能となる。
このような条件を満たす符号として、次のようにして設定される符号が利用できる。第M符号器が具えるSSFBGを構成する隣接する第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとは、第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置する。
このような構成のSSFBGに設定される符号は、通常の意味での符号(狭義の符号)とは異なるものであるが、既に断っている通り、ここでは従来の慣習からより拡張して広い意味に使うこととし、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなるように時間拡散ルールが与えられ一義的に確定する規則に従って定義されるので、符号と呼ぶこととする。
隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなるように、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとを配置するには、この第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間の間隔として定義される単位セグメント長Diを次式(1)のように設定すればよい。
すなわち、di=π(2M-1)/N=(λ/2)(2M-1)/Nであるから、
Di={(Mλ+(λ/2)(2M-1)/N)}/2 (1)
となるように第i単位FBGと第(i+1)単位FBGとを配置すればよい。
図9(A)及び(B)を参照して、相異なる符号が設定されている2種類の符号器によって生成されるチップパルス列の波長スペクトルの相違について説明する。図9(A)及び(B)は相異なる符号が設定された2種類の符号器が生成するチップパルスの波長スペクトルの説明に供する図であり、図9(A)は隣接するチップパルス間の位相差がπ/4(N=4、M=1)で与えられるルールで規定される符号(符号Aとする。)が設定された符号器から出力されるチップパルスの波長スペクトルを示し、図9(B)は隣接するチップパルス間の位相差が3π/4(N=4、M=2)で与えられるルールで規定される符号(符号Bとする。)が設定された符号器から出力されるチップパルスの波長スペクトルを示す図である。
図9(A)及び(B)において、縦軸は符号器から出力されるチップパルス列の入力光パルスに対する反射パワーをdB単位で目盛って示してある。また、横軸は符号器を構成する単位FBGのブラッグ反射の中心波長近傍の波長を基準(0 nm)にして、このブラッグ波長からの相対的な波長をnm単位で目盛って示してある。図9(A)及び(B)において主要なピークが3つずつ現れているが、これらのピーク位置は符号器を構成する単位FBGの隣接間隔によって決まる。符号Aと符号Bとは、隣接するチップパルス間の位相差が異なる、すなわち符号器を構成する単位FBGの隣接間間隔が異なるため、主要ピーク位置が異なっている。
図9(A)及び(B)における主要ピークが複数表れる理由は次のとおりである。符号Aあるいは符号Bで規定される符号器は、複数の単位FBGが周期的に配置されて構成されており、その単位FBGの配置間隔が異なっている。単位FBGは、近似的には半透鏡の役割を果たしているものと見なせる。すなわち、ここでいう符号器は、周期に反射構造体が配置されて構成される一種の波長フィルタと見なすことができ、2枚の半透鏡を、単位FBGの配置間隔に相当する間隔だけ隔てて配置して構成されるファブリペロエタロンと対比することが分かりやすい。
ファブリペロエタロンの縦モードスペクトルに相当するのが、図9(A)及び(B)に示す符号器の反射スペクトルである。すなわち、図9(A)及び(B)に示す波長スペクトルの主要ピークは、ファブリペロエタロンの縦モードと対応する。ファブリペロエタロンの反射面間隔は、この発明の符号器の単位FBGの配置間隔に相当する。
したがって、単位FBGのブラッグ波長を、入力光パルスの波長スペクトルの帯域内に設定しておけば、単位FBGが等間隔で配置されて構成される符号器は、反射あるいは透過光スペクトルの定性的な関係において、ファブリペロエタロンと同種の働きをするものと見なすことができる。
時間拡散ルールが、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた符号が設定された第1〜第M符号器を具えて構成されるOCDM信号生成装置によって得られる次のような効果について説明する。すなわち、第(k-1)符号器を透過し第k符号器に入力され、第k符号器で符号化されることによって欠損する周波数スペクトル成分は、第(k-1)符号器における符号化によって欠損した周波数スペクトル成分とは異なっているため、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばないという効果が得られることを、図10(A-1)〜図10(B-3)を参照して説明する。
図10(A-1)〜図10(B-3)は、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばないという効果の説明に供する図である。図10(A-1)は第1符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、図10(A-2)は第2符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、図10(A-3)は第3符号器を透過する光パルス列の波長スペクトルを示す図である。また、図10(B-1)は第2符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトル、図10(B-2)は第3符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトル、図10(B-3)は第4符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトルを示す図である。
図10(A-1)、図10(A-2)、及び図10(A-3)を比較するすると、第1、第2及び第3符号器から透過する光パルス列の波長スペクトルは、その吸収波長ピーク位置がそれぞれ異なっていることが分かる。また、図10(B-1)、図10(B-2)、及び図10(B-3)を比較するすると、第2、第3及び第4符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトルは、その反射波長ピーク位置がそれぞれ異なっていることが分かる。
すなわち、図10(A-1)〜図10(B-3)に示すように、第1符号器を透過した第1光パルス列は、第1符号器における符号化によって周波数スペクトル成分の一部が欠損している。しかしながら、第1符号器を透過し第2符号器に入力され、第2符号器で符号化されることによって欠損する周波数スペクトル成分は、上述の第1符号器における符号化によって欠損した周波数スペクトル成分とは異なっている。従って、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばない。第2符号器と第3符号器との関係においても同様である。
従って、一般的に、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列は、第(k-1)符号器における符号化によって周波数スペクトル成分の一部が欠損しているが、第(k-1)符号器を透過し第k符号器に入力され、第k符号器で符号化されることによって欠損する周波数スペクトル成分は、上述の第(k-1)符号器における符号化によって欠損した周波数スペクトル成分とは異なっている。従って、前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばない。
図11を参照して、上述の隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、多重するチャンネル数に対するアドバンテージがどの程度得られるかを説明する。図11は、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、多重するチャンネル数に対するアドバンテージについての説明に供する図である。図11において、縦軸にチャンネル当たりの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーをdBm単位で目盛って示してある。また、図11において、横軸に、多重数が2、4、8、及び16である場合に対して、それぞれ左側に従来のOCDM信号生成装置を利用した場合、右側にこの発明のOCDM信号生成装置を利用した場合のチャンネル当たりの符号化光パルス信号を棒グラフで示している。
2多重の場合は3.0 dB、4多重の場合は6.0 dB、8多重の場合は9.0 dB、16多重の場合は11.9 dBのアドバンテージが得られることが分かる。すなわち、この発明の効果は、多重するチャンネル数が多くなるほど顕著となることが分かる。
この発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成した場合であっても、上述の図7を参照して説明したように、各チャンネルの符号器(第1符号器38-1〜第4符号器38-4)のブラッグ反射率を高くしても、従来のOCDM信号生成装置を用いる場合と比較して、光カプラ40に入力される符号化光パルス信号の強度を高くすることが可能である。
そこで、図12を参照して、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置を例に取り、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を1.44%、4.13%及び9.13%とした場合、従来のOCDM信号送信装置を利用する場合と比較して、どの程度のアドバンテージが得られるかを説明する。図12は、隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率に対するアドバンテージを示す図である。
図12において、縦軸にチャンネル当たりの符号化光パルス信号の光搬送波のエネルギーをdBm単位で目盛って示してある。また、図12において、横軸に、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を1.44%、4.13%及び9.13%とした場合に対して、それぞれ左側に従来のOCDM信号生成装置を利用した場合、右側にこの発明のOCDM信号生成装置を利用した場合のチャンネル当たりの符号化光パルス信号を棒グラフで示している。
図12に示すように、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を1.44%、4.13%及び9.13%である場合、それぞれアドバンテージは、6.0 dB、6.0 dB、及び6.0 dB得られる。隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置によれば、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率を9.13%まで高めても、6.0 dBという高いアドバンテージが得られることが分かる。
次に、図13(A)、(B)及び(C)を参照して、同一の屈折率周期構造を作りつけた一組の符号器及び復号器を利用したチップパルス列の生成及び、チップパルス列から光パルスを復元する復号動作原理について説明する。図13(A)は動作原理の説明に供する図であり、図13(B)は、単位FBG 146a、146b、146c及び146dからそれぞれブラッグ反射されるチップパルスa'、b'、c'及び d'の時間波形を示す図であり、図13(C)は、復号器146で復号化された入力光パルスの自己相関波の時間波形を示している。
図13(A)は、符号器140と復号器146を一組とした符号化及び復号化の模式的構成例を示している。図13(A)では、単位FBGを4つ具える符号器及び復号器、すなわちN=4である場合を、一例として取り上げて示しているが、以下の説明は、N=4以外の場合であっても、チップパルスの数が異なるだけで、符号化光パルス列であるチップパルス列の生成及び、チップパルス列から光パルスを復号化する動作原理については、同様である。
図13(A)に示すように、入力光パルスが光サーキュレータ142を介して符号器140に入力されて時間拡散されて、再び光サーキュレータ142を介して、チップパルス列として出力される。図13(A)に示す符号器140は、光ファイバの導波方向に沿って4つの単位FBGが配列されて構成された符号器である。従って、符号器140から出力される、時間軸上に並ぶチップパルスの数は4個となる。
符号器140に光パルスを入力すると、単位FBG 140a, 140b, 140c及び140dから、それぞれブラッグ反射光がa、b、c及び dが生成されて、出力される。ブラッグ反射光a、b、c及び dのそれぞれの相対位相は"0"、"0.25"、"0.5"、"0.75"となっている。これを、相対位相値の数列として表すと、(0、0.25、0.5、0.75)となる。
図13(A)に示す復号器146は、符号器140と屈折率周期構造が同一であることに加えて、入出力端も同一に設定されている。図13(A)に示す符号器140と復号器146とは隣接するチップパルス間の位相差がπ/4である場合に相当する。すなわち、符号器140及び復号器146を構成する単位FBGに設定される相対位相値の数列は、(0、0.25、0.5、0.75)で与えられ相対位相の最小単位は”π/4”、すなわち”0.25”である。ここで、相対位相値の数列は、πを省いて定数部分のみを示してある。
すなわち、相対位相値の数列表記は、隣接するチップパルス間の位相差π/4である場合、光パルスの入出力端側に配置された単位FBGからブラッグ反射されるチップパルスの位相を0とし、この単位FBGからブラッグ反射されるチップパルスとの位相差を相対位相として示す表記である。従って、光パルスの入出力端側に隣接して配置されている単位FBGでブラッグ反射されるチップパルスの相対位相はπ/4、更に隣に配置されている単位FBGでブラッグ反射されるチップパルスの相対位相は2π/4、また更に隣に配置されている単位FBGでブラッグ反射されるチップパルスの相対位相は3π/4、となるので、πを省きしかも小数値で表記すると、(0, 1/4, 2/4, 3/4)=(0, 0.25, 0.5, 0.75)となる。
図13(A)に示す単一の光パルスが光サーキュレータ142を介して符号器140に入力されると、単位FBG 140a, 140b, 140c及び140dからのブラッグ反射光が生成される。そこで、単位FBG 140a, 140b, 140c及び140dからのブラッグ反射光をそれぞれa、b、c及び dとする。すなわち、図13(A)に示す単一の光パルスが、ブラッグ反射光a、b、c及び dとして時間拡散されて符号化光パルス列に変換される。
ブラッグ反射光a、b、c及び dは、時間軸に対して表すと、図13(A)の送信側と受信側とをつなぐ光ファイバ伝送路148の上側に示すように、4つの光パルスに時間拡散されて、時間軸上で単位FBG 140a, 140b, 140c及び140dに依存する特定のチップパルスの列を構成する。したがって、チップパルスの列とは、符号器に入力された光パルスが時間軸上に複数のチップパルスとして時間拡散されたチップパルスの列である。
チップパルスの列を構成するこれらのブラッグ反射光a、b、c及び dの相対位相は、(0, 0.25, 0.5, 0.75)で示すようになっている。ブラッグ反射光aの位相とブラッグ反射光bの位相差は、"0.25"である。ブラッグ反射光bの位相とブラッグ反射光cの位相との差、ブラッグ反射光cの位相とブラッグ反射光dの位相との差も"0.25"となっている。
光サーキュレータ142から出力されるチップパルスの列は、光ファイバ伝送路148を伝播して、光サーキュレータ144を介して復号器146に入力される。復号器146は符号器140と同一の構造であり、入出力端も同一である。すなわち、符号器140の入出力端から順に単位FBG 140a, 140b, 140c及び140dと並んでおり、復号器146の入出力端からも同様に順に単位FBG 146a, 146b, 146c及び146dと並んでいる。
図13(B)及び(C)を参照して、符号器140から出力されるチップパルス列が、復号器146に入力されて自己相関波として生成されて出力される過程を説明する。図13(B)及び(C)は、チップパルス列から自己相関波が生成される過程の説明に供する図である。
図13(B)は、単位FBG 146a、146b、146c及び146dからそれぞれブラッグ反射されて生成されるチップパルスa', b', c'及びd'の時間波形を示す図であり、横軸に時間軸をとってある。そして便宜的に「1」から「7」を付して時刻の前後関係を表示してあり、この数値が小さいほど、先の時刻であることを示している。
チップパルス列は復号器146に入力されると、まず単位FBG 146aでブラッグ反射される。単位FBG 146aでブラッグ反射される反射光をブラッグ反射光a'と表すこととする。同様に単位FBG 146b、単位FBG 146c及び単位FBG 146dでブラッグ反射される反射光を、それぞれブラッグ反射光b'、c’及びd'と表すこととする。
チップパルス列を構成するチップパルスa、b、c及び dが、単位FBG 146aによって、ブラッグ反射されて、図13(B)においてa'と示した時間軸上に並ぶ。単位FBG 146aによってブラッグ反射されたチップパルスaは、時間軸上で「1」と示してある位置にピークをもつ光パルスである。単位FBG 146aによってブラッグ反射されたチップパルスbは、時間軸上で「2」と示してある位置にピークをもつ光パルスである。同様に、単位FBG 146aによってブラッグ反射されたチップパルスc及びdは、それぞれ時間軸上で「3」及び「4」と示してある位置にピークをもつチップパルスである。
単位FBG 146bによっても、チップパルスの列を構成する光パルスa、b、c及び dがブラッグ反射されて、図13(B)においてb'と示した時間軸上に並ぶ。単位FBG 146bから反射されるブラッグ反射光b'は、ブラッグ反射光a'と比べて"0.25"だけ増えている。したがって、a'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列に対して、b'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列は、各チップパルスの相対位相に"0.25"だけ加えられた値となっている。すなわち、a'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列の右側から左側に向って相対位相が(0, 0.25, 0.5, 0.75)となっているのに対して、b'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列の相対位相値は、右側から左側に向って、"0.25"がそれぞれ加えられて、(0.25, 0.5, 0.75, 0)となっている。
単純に"0.25"を加えるだけであれば、b'と示した列の相対位相は、(0.25, 0.5, 0.75, 1)となるのであるが、最後の第4項が"1"ではなく"0"となっているのは、既に述べたように、相対位相値が"0"と"1"とでは、位相としては、両者は同じ意味であるからである。
同様に、c'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列は、a'と示した列のチップパルスの列の相対位相値(0, 0.25, 0.5, 0.75)に"0.5"が加えられて、(0.5, 0.75, 1, 1.25)=(0.5, 0.75, 0, 0.25)となっている。また、d'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列は、a'と示した列のチップパルスの列の相対位相値(0, 0.25, 0.5, 0.75)に"0.75"が加えられて、(0.75, 1, 1.25, 1.5)=(0.75, 0, 0.25, 0.5)となっている。
図13(C)は復号器146で復元された入力光パルスの自己相関波を示している。横軸は時間軸であり、図13(B)に示した図と時間軸を合わせてある。自己相関波は、復号器146の各単位FBGからのブラッグ反射光a'、b'、c'及びd'で与えられるので、図13(B)に示した、ブラッグ反射光a'、b'、c'及びd'を全て足し合わせたものとなっている。図13(C)の時間軸上で4と表示してある時刻では、ブラッグ反射光a'、b'、c'及びd'に関連する光パルスが全て同位相で足しあわされるので、最大のピークを構成する。また、図13(C)の時間軸上で4と表示してある時刻以外の時刻でも各チップパルスは、同一の位相で重なり合うが、重なり合うチップパルスの数が4つ未満(3、2及び1つ)であるので、4と表示してある時刻における最大ピークよりも小さい。
以上説明したように、光パルスが符号器140で時間拡散されてチップパルスの列となり、このチップパルスの列が復号器146に入力されることによって、自己相関波が生成される。ここで取り上げた例では4ビットの相対位相(0, 0.25, 0.5, 0.75)を用いたが、相対位相がこれ以外の場合であっても上述した説明は同様に成り立つ。
図13(C)に示す自己相関波は、次のようなメカニズムで生成されたものと解釈することができる。時間軸上で「1」と示す位置に形成されるピーク波形は、単位FBG 146aから反射された、チップパルスaに対するブラッグ反射光a'によって形成されたものである。従って、時間軸上で「1」と示す位置に形成されるピーク波形の振幅は、チップパルスの振幅に等しい。
時間軸上で「2」と示す位置に形成されるピーク波形は、単位FBG 146aから反射された、チップパルスbに対するブラッグ反射光b'と、単位FBG 146bから反射された、チップパルスaに対するブラッグ反射光a'との和として形成されたものである。これら両者の和は、相対位相がどちらも"0.25"である同位相の光チップパル同士の和であるから、その振幅がチップパルスの振幅の2倍となる。
以下、時間軸上で「3」から「7」と示す位置に形成されるピーク波形の振幅は、上記と同一のメカニズムで生成されたピーク波形であり、それぞれチップパルスの振幅の、3倍、4倍、3倍、2倍、1倍となっている。図13(C)において、それぞれのピーク波形の振幅が、チップパルスの振幅の何倍となっているかを、括弧で括って、ピーク波形のそれぞれのピーク位置に示してある。これらのピーク波形の振幅の合計は、時間軸上で「1」から「7」と示す位置に形成されるピーク波形の順に合計すると、1+2+3+4+3+2+1=16となる。これをエネルギーに換算すると、チップパルス1つ分に対して256倍(=162倍)となる。すなわち、自己相関波の総エネルギーは、チップパルス1つ分のエネルギーの256倍である。
上述の説明では、符号器140と復号器146とを構成する各単位FBGのそれぞれに設定された相対位相が同一である場合について説明した。すなわち、符号器140によってチップパルス列として時間拡散された後、このチップパルスの列が復号器146に入力されて、自己相関波として生成されて出力される場合を説明した。
次に、符号器と復号器とに設定された符号が異なる場合について説明する。
図14(A)、(B)及び(C)は、異なる屈折率周期構造を作りつけた一組の符号器及び復号器を利用した場合の、チップパルス列の生成及びチップパルス列から光パルスを復元する動作原理の説明に供する図である。図14(A)は動作原理の説明に供する図であり、図14(B)は、単位FBG 156a、156b、156c及び156dからそれぞれブラッグ反射されるチップパルスa'、b'、c'及び d'の時間波形を示す図であり、図14(C)は、復号器156で復号化された入力光パルスの相互相関波の時間波形を示している。図14(A)、(B)及び(C)においても、図13(A)、(B)及び(C)と同様に、単位FBGを4つ具える光パルス時間拡散器、すなわちN=4である場合を、一例として取り上げて示している。
図14(A)に示すように、入力光パルスが光サーキュレータ152を介して符号器150に入力されて時間拡散されて、再び光サーキュレータ152を介して、チップパルス列として出力される。図14(A)に示す符号器150は、光ファイバの導波方向に沿って4つの単位FBGが配列されて構成されたSSFBGである。従って、符号器150から出力される、時間軸上に並ぶチップパルスの数は4個となる。
符号器150を構成する単位FBG 150a、150b、150c及び150dは、それぞれ、上述の光位相符号の第1番目のチップa、第2番目のチップb、第3番目のチップc、第4番目のチップdと、ぞれぞれ対応する。
符号器150に光パルスを入力すると、単位FBG 150a、150b、150c及び150dから、それぞれブラッグ反射光がa、b、c及び dが生成されて、出力される。符号器150は、ブラッグ反射光a、b、c及び dのそれぞれの相対位相は"0"、"0.5"、"0"、"0.5"となっている。これを、相対位相値の数列として表すと、(0、0.5、0、0.5)となる。すなわち、相対位相の最小単位は"0.5"である。これに対して、復号器156は、ブラッグ反射光a、b、c及び dのそれぞれの相対位相を表す数列は(0、0.25、0.5、0.75)となる。すなわち、復号器156の相対位相の最小単位は"0.25"である。
次に、符号器150で時間拡散されてチップパルスの列に変換され、そのチップパルスの列が復号器156によって相互相関波が形成される過程を説明する。
図14(A)に示す単一の光パルスが光サーキュレータ152を介して符号器150に入力されると、単位FBG 150a、150b、150c及び150dからのブラッグ反射光が生成される。そこで、単位FBG 150a、150b、150c及び150dからのブラッグ反射光をそれぞれa、b、c及び dとする。すなわち、図14(A)に示す単一の光パルスが、ブラッグ反射光a、b、c及び dとして時間拡散されて符号化光パルス列に変換される。
ブラッグ反射光a、b、c及び dは、時間軸に対して表すと、図14(A)の送信側と受信側とをつなぐ光ファイバ伝送路158の上側に示すように、4つの光パルスに時間拡散されて、時間軸上で単位FBG 150a、150b、150c及び150dに依存する特定のチップパルスの列を構成する。したがって、チップパルスの列とは、符号器に入力された光パルスが時間軸上に複数のチップパルスとして時間拡散されたチップパルスの列である。
チップパルスの列を構成するこれらのブラッグ反射光a、b、c及び dの相対位相は、(0, 0.5, 0, 0.5)で示すようになっている。ブラッグ反射光aの位相とブラッグ反射光bの位相差は、"0.5"である。ブラッグ反射光bの位相とブラッグ反射光cの位相との差、ブラッグ反射光cの位相とブラッグ反射光dの位相との差も"0.5"となっている。
光サーキュレータ152から出力されるチップパルスの列は、光ファイバ伝送路158を伝播して、光サーキュレータ154を介して復号器156に入力される。
図14(B)及び(C)を参照して、符号器150から出力されるチップパルス列が、復号器156に入力されて相互相関波として生成されて出力される過程を説明する。図14(B)及び(C)は、チップパルス列から相互相関波が生成される過程の説明に供する図である。
図14(B)は、単位FBG 156a、156b、156c及び156dからそれぞれブラッグ反射されて生成されるチップパルスa', b', c'及びd'の時間波形を示す図であり、横軸に時間軸をとってある。そして便宜的に「1」から「7」を付して時刻の前後関係を表示してあり、この数値が小さいほど、先の時刻であることを示している。
チップパルス列は復号器156に入力されると、まず単位FBG 156aでブラッグ反射される。単位FBG 156aでブラッグ反射される反射光をブラッグ反射光a'と表すこととする。同様に単位FBG 156b、単位FBG 156c及び単位FBG 156dでブラッグ反射される反射光を、それぞれブラッグ反射光b'、c’及びd'と表すこととする。
チップパルス列を構成するチップパルスa、b、c及び dが、単位FBG 156aによって、ブラッグ反射されて、図14(B)においてa'と示した時間軸上に並ぶ。単位FBG 156aによってブラッグ反射されたチップパルスaは、時間軸上で「1」と示してある位置にピークをもつ光パルスである。単位FBG 156aによってブラッグ反射されたチップパルスbは、時間軸上で「2」と示してある位置にピークをもつ光パルスである。同様に、単位FBG 156aによってブラッグ反射されたチップパルスc及びdは、それぞれ時間軸上で「3」及び「4」と示してある位置にピークをもつチップパルスである。
単位FBG 156bによっても、チップパルスの列を構成する光パルスa、b、c及び dがブラッグ反射されて、図14(B)においてb'と示した時間軸上に並ぶ。単位FBG 156bから反射されるブラッグ反射光b'は、ブラッグ反射光a'と比べて"0.25"だけ増えている。したがって、a'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列に対して、b'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列は、各チップパルスの相対位相に"0.25"だけ加えられた値となっている。すなわち、a'と示した時間軸上に並ぶチップパルスの列の右側から左側に向って相対位相が(0, 0.5, 0, 0.5)となっているのに対して、b'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列の相対位相値は、右側から左側に向って、"0.25"がそれぞれ加えられて、(0.25, 0.75, 0.25, 0.75)となっている。
同様に、c'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列は、a'と示した列のチップパルスの列の相対位相値(0, 0.5, 0, 0.5)に"0.5"が加えられて、(0.5, 0, 0.5, 0)となっている。また、d'と示す時間軸上に並ぶチップパルスの列は、a'と示した列のチップパルスの列の相対位相値(0, 0.5, 0, 0.5)に"0.75"が加えられて、(0.75, 1.25, 0.75, 1.25)=(0.75, 0.25, 0.75, 0.25)となっている。
図14(C)は復号器156で復元された入力光パルスの相互相関波を示している。横軸は時間軸であり、図14(B)に示した図と時間軸を合わせてある。相互相関波は、復号器156の各単位FBGからのブラッグ反射光a'、b'、c'及びd'で与えられるので、図14(B)に示した、ブラッグ反射光a'、b'、c'及びd'を全て足し合わせたものとなっている。
図14(C)の時間軸上で「1」と表示してある時刻では、ブラッグ反射光a'の内、最も右側にあるチップパルスだけで形成されるピークであるから、その振幅はチップパルス1つ分の振幅に等しい。時間軸上で「2」と表示してある時刻では、ブラッグ反射光a'の内、右側から2番目にあるチップパルスと、ブラッグ反射光b'の内最も右側にあるチップパルスの和として形成されるピークである。両者のチップパルスの位相は、それぞれ、"0.5"、"0.25"であるので、その和として形成されるピークは、その振幅はチップパルス2つ分より小さい。このことを、図14(C)では、(<2)と示してある。
同様に、時間軸上で「3」と表記してある時刻ではその振幅がチップパルス1つ分より小さく、時間軸上で「5」と表記してある時刻ではその振幅がチップパルス1つ分より小さく、時間軸上で「6」と表記してある時刻ではその振幅がチップパルス2つ分より小さいピークとなる。また、時間軸上で「4」と表記してある時刻では、重なり合うチップパルスがちょうど相殺されてその振幅は"0"となっている。また、時間軸上で「7」と表示してある時刻では、ブラッグ反射光d'の内、最も左側にあるチップパルスだけで形成されるピークであるから、その振幅はチップパルス1つ分の振幅に等しい。
図14(C)において、それぞれのピーク波形の振幅が、チップパルスの振幅の何倍となっているかを、括弧で括って、ピーク波形のそれぞれのピーク位置に示してある。これらのピーク波形の振幅の合計は、時間軸上で「1」から「7」と示す位置に形成されるピーク波形の順に合計すると、1+2+1+0+1+2+1=8よりも小さくなる。これをエネルギーに換算すると、チップパルス1つ分に対して64倍(=82倍)より小さい値となる。すなわち、相互相関波の総エネルギーは、チップパルス1つ分のエネルギーの64倍より小さい。
図15を参照して、N=16(16チャンネル多重)の場合を例に取り、第1符号器で符号化した符号化パルス列が、第1〜第16復号器で復号された場合の、自己相関波成分と相互相関波成分との比がどのようになるかを説明する。以下、図15を参照して、符号化及び復号化の説明においては、この発明のOCDM信号生成装置を1組の符号器及び復号器として利用する場合、一方を第1〜第N符号器を具える符号器とし、他方を第1〜第N復号器を具える復号器とする。
このとき、第j符号器と第j復号器の構造は同一であるものとする。ここで、jは1〜Nの全ての整数値を取るパラメータである。すなわち、第1符号器で符号化し、第1復号器で復号化すれば、復号化された光パルスは、符号化される前の光パルス信号として再生される。これに対して、第1符号器で符号化し、第2〜第N復号器でそれぞれ復号化された場合は、いずれの場合も光パルスが復元されることはない。
図15は、第1符号器で符号化した符号化パルス列が、第1復号器〜第16復号器でそれぞれ復号化された場合、第1〜第16復号器から出力される復号化光パルス列の自己相関波成分と相互相関波成分との比を示す図である。図15において、横軸は第1復号器〜第16復号器を示し、縦軸は自己相関波のピークと相互相関波のピークとのエネルギー比を対数スケールで目盛って示してある。
第1符号器で符号化されて第1復号器で復号化されると、互いに設定されている符号が同一であるから、第1符号器に入力される前の光パルス列が再生される。すなわち、相互相関成分は"0"であり、自己相関波のピークと相互相関波のピークとのエネルギー比は1となっている。
第1復号器と第2復号器、あるいは第1復号器と第16復号器とはその位相構造が近似している。すなわち、隣接するチップパルス間の位相差は、第1符号器及び第1復号器にあっては、π/16、第2符号器及び第2復号器にあっては3π/16、...、第16符号器及び第16復号器にあっては31π/16であるから、隣接するチップパルス間の位相差が最も大きく異なる関係にあるのは、第1符号器と第8あるいは第9復号器とである。また、第1符号器においては隣接するチップパルス間の位相差はπ/16であり、第16復号器においては隣接するチップパルス間の位相差は31π/16である。
これは、周期が2πで同位相を示すことから、位相差が31π/16であることは、実質的に3π/16程度に相当する。そのため、図15に示すように、第2復号器で復号化した場合の自己相関波成分と相互相関波成分との比と、第16復号器で復号化した場合の自己相関波成分と相互相関波成分との比が等しい値となっている。
このことから、隣接するチップパルス間の位相差が近い復号器で復号化した場合において、自己相関波成分と相互相関波成分との比が小さくなり、自己相関波成分を抽出しにくくなるが、図15に示すように隣接するチップパルス間の位相差が最も近い関係にある第1符号器で符号化し、第16復号器で復号化した場合の自己相関波成分と相互相関波成分との比が400倍程度あり、十分識別可能であることが分かる。
この発明の実施形態の第1のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。 この発明の実施形態の第2のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。 SSFBGの構造の説明に供する図である。(A)はSSFBGの模式的な断面図であり、(B)はSSFBGの実効屈折率変調構造を概略的に示す図であり、(C)は光ファイバのコアの実効屈折率変調構造を一部拡大して描いた図である。 従来の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。 この発明の実施形態の4チャンネル多重のOCDM信号生成装置の概略的ブロック構成図である。 光パルス列の波長スペクトルについての説明に供する図であり、(A)は第1符号器に入力される光パルス列の波長スペクトル、(B)は第1符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、(C)は第2符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、(D)は第3符号器を透過する光パルス列の波長スペクトルを示す図である。 多重するチャンネル数に対するアドバンテージについての説明に供する図である。 各チャンネルの符号器のブラッグ反射率に対するアドバンテージを示す図である。 相異なる符号が設定された2種類の符号器が生成するチップパルスの波長スペクトルの説明に供する図であり、(A)は符号Aが設定された符号器から出力されるチップパルスの波長スペクトルを示し、(B)は符号Bが設定された符号器から出力されるチップパルスの波長スペクトルを示す図である。 前段の符号器における符号化の処理の影響が、後段の符号器における符号化処理には及ばないという効果の説明に供する図である。(A-1)は第1符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、(A-2)は第2符号器を透過する光パルス列の波長スペクトル、(A-3)は第3符号器を透過する光パルス列の波長スペクトルを示す図であり、(B-1)は第2符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトル、(B-2)は第3符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトル、(B-3)は第4符号器からブラッグ反射されて出力される符号化光パルス列の波長スペクトルを示す図である。 隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、多重するチャンネル数に対するアドバンテージについての説明に供する図である。 隣接するチップパルス間の位相差がπ(2M-1)/Nとなる条件として与えられた時間拡散ルールで規定される符号を利用して構成されるこの発明の実施形態の4多重のOCDM信号生成装置において、各チャンネルの符号器のブラッグ反射率に対するアドバンテージを示す図である。 同一の屈折率周期構造を作りつけた一組のSSFBGを利用した符号器によるチップパルス列の生成及び、チップパルス列から光パルスを復元する復号動作原理の説明に供する図であり、(A)は符号化及び復号化動作原理の説明に供する図であり、(B)は、単位FBG 146a、146b、146c及び146dからそれぞれブラッグ反射されるチップパルスa'、b'、c'及び d'の時間波形を示す図であり、(C)は復号器146で復号化された入力光パルスの自己相関波の時間波形を示す。 異なる符号が設定された一組の符号器及び復号器によるチップパルス列の生成及び、チップパルス列を復号化して光パルスを復元する動作原理の説明に供する図である。(A)は動作原理の説明に供する図であり、(B)は単位FBG 156a、156b、156c及び156dからそれぞれブラッグ反射されるチップパルスa'、b'、c'及び d'の時間波形を示す図であり、(C)は復号器で復号化された入力光パルスの相互相関波を示している。 第1符号器で符号化した符号化パルス列が、第1復号器〜第16復号器でそれぞれ復号化された場合、第1〜第16復号器から出力される復号化光パルス列の自己相関波成分と相互相関波成分との比を示す図である。
符号の説明
10、30:光パルス光源
12-1〜12-N、36-1〜36-4、142、144、152、154:光サーキュレータ
14-1〜14-N、38-1〜38-4:符号器
16、20、40:光カプラ
18-1〜18-N、22、34-1〜34-4:光変調器
32:光分岐器
50:SSFBG
52:クラッド
54:コア
56:光ファイバ
140、150:符号器
146、156:復号器

Claims (4)

  1. 光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第N符号器と、第1〜第N光変調器と、第1〜第N光サーキュレータとを具え、
    前記第1光サーキュレータは、前記光パルス列が入力されて、該光パルス列を前記第1符号器に入力させ、かつ該第1符号器からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が入力されて該第1符号化光パルス列を前記第1光変調器に入力させ、
    第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、該第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ該第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて該第k符号化光パルス列を前記第k光変調器に入力させる構成とされている
    ことを特徴とする光符号分割多重信号生成装置。
    ここで、kは2〜Nまでの全ての整数であって、かつNは2以上の正の整数である。
  2. 光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第M符号器と、第1〜第M光変調器と、第1〜第M光サーキュレータとを具え、
    前記第1光サーキュレータは、前記光パルス列が入力されて、該光パルス列を前記第1符号器に入力させ、かつ該第1符号器からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が入力されて該第1符号化光パルス列を前記第1光変調器に入力させ、
    第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、該第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ該第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて該第k符号化光パルス列を前記第k光変調器に入力させる構成とされており、
    前記第1〜第M符号器のそれぞれは、光ファイバに該光ファイバの長さ方向に沿って、当該光ファイバの実効屈折率が周期的に変化している構造の第1〜第N単位ファイバブラッグ格子(FBG: Fiber Bragg Grating)を、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間に屈折率が一定である位相シフト部をそれぞれ挟んで配置して構成される超構造ファイバブラック格子(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を具える光パルス時間拡散器であって、
    前記SSFBGに入力される光パルスを、時間軸上に時間拡散して順次並ぶ、第1から第NチップパルスまでのN個のチップパルスから成る、チップパルス列として時間拡散して出力する機能を有しており、
    隣接して配置される前記第i単位FBGと前記第(i+1)単位FBGとは、前記第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと前記第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置されている
    ことを特徴とする光符号分割多重信号生成装置。
    ここで、iは1≦i≦N-1の全ての整数値をとるパラメータであり、Nは2以上の整数であり、kは2≦k≦Mを満たす全ての整数値をとるパラメータであって、かつMは2≦M≦Nを満たす全ての整数である。
  3. 光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第N符号器と、光変調器と、第1〜第N光サーキュレータとを具え、
    前記第1光サーキュレータは、前記光パルス列が入力されて、該光パルス列を前記第1符号器に入力させ、かつ該第1符号器からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が入力されて該第1符号化光パルス列を前記光変調器に入力させ、
    第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、該第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ該第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて該第k符号化光パルス列を前記光変調器に入力させる構成とされている
    ことを特徴とする光符号分割多重信号生成装置。
    ここで、kは2〜Nまでの全ての整数であって、かつNは2以上の正の整数である。
  4. 光パルス列を生成して出力する光パルス光源と、第1〜第M符号器と、光変調器と、第1〜第M光サーキュレータとを具え、
    前記第1光サーキュレータは、前記光パルス列が入力されて、該光パルス列を前記第1符号器に入力させ、かつ該第1符号器からブラッグ反射されて出力される第1符号化光パルス列が入力されて該第1符号化光パルス列を前記光変調器に入力させ、
    第k光サーキュレータは、第(k-1)符号器を透過した第(k-1)光パルス列が入力されて、該第(k-1)光パルス列を第k符号器に入力させ、かつ該第k符号器からブラッグ反射されて出力される第k符号化光パルス列が入力されて該第k符号化光パルス列を前記光変調器に入力させる構成とされており、
    前記第1〜第M符号器のそれぞれは、光ファイバに該光ファイバの長さ方向に沿って、当該光ファイバの実効屈折率が周期的に変化している構造の第1〜第N単位ファイバブラッグ格子(FBG: Fiber Bragg Grating)を、第i単位FBGと第(i+1)単位FBGの間に屈折率が一定である位相シフト部をそれぞれ挟んで配置して構成される超構造ファイバブラック格子(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を具える光パルス時間拡散器であって、
    前記SSFBGに入力される光パルスを、時間軸上に時間拡散して順次並ぶ、第1から第NチップパルスまでのN個のチップパルスから成る、チップパルス列として時間拡散して出力する機能を有しており、
    隣接して配置される前記第i単位FBGと前記第(i+1)単位FBGとは、前記第i単位FBGで反射されて生成されるチップパルスと前記第(i+1)単位FBGで反射されて生成されるチップパルスとの位相差がπ(2M-1)/Nとなる間隔で配置されている
    ことを特徴とする光符号分割多重信号生成装置。
    ここで、iは1≦i≦N-1の全ての整数値をとるパラメータであり、Nは2以上の整数であり、kは2≦k≦Mを満たす全ての整数値をとるパラメータであって、かつMは2≦M≦Nを満たす全ての整数である。
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