JP2005020459A - 光符号分割多重伝送方法及び光符号分割多重伝送装置 - Google Patents

光符号分割多重伝送方法及び光符号分割多重伝送装置 Download PDF

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秀幸 小林
Tamahiko Nishiki
玲彦 西木
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聡子 沓澤
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Abstract

【目的】復号器の動作波長を調整して符号器と復号器との動作特性を統一させる。
【解決手段】光符号分割多重伝送装置の復号器24に第2のSSFBG44を具え、この第2のSSFBGを固定している第1及び第2の固定部の間隔である固定部間隔Lを、第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさが最大となるように調整する(位相調整ステップ)ための機構を有する。アイ開口の大きさは、相関波形モニタ30で測定され、その測定データは波長制御部32に送られる。波長制御部からは、相関波形モニタから送られたアイ開口の大きさに関するデータに基づいて、可動制御部34に固定部間隔Lを設定するための信号が送られる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光符号分割多重伝送において、光パルス信号を符号化及び復号化する方法及びその方法を実現するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及等により通信需要が急速に増大している。それに対応して光ファイバ等を用いた高速で大容量のネットワークが整備されつつある。このような高速で大容量の光ネットワークを構築するためには、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)伝送方法が不可欠である。特に、チャンネル間に割り当てられた光搬送波の波長間隔を狭くして波長軸上で高密度に波長多重した、いわゆる高密度WDM(DWDM: Dense Wavelength Division Multiplexing)方法が注目されている。
【0003】
しかしながら、この方法を実現するDWDMシステムでは利用できる光搬送波の波長帯域幅が有限であるために、DWDMシステムの多重化密度には限度がある。光搬送波の波長帯域幅が制限されるのは、光搬送波を発生させる光源である半導体レーザの発振波長帯域が限られていることと、伝送路である光ファイバの伝送可能な波長帯域が限られていることによる。また、チャンネル間に割り当てられた光搬送波の波長間隔を狭めた場合に、隣接するチャンネル間での光スペクトルの重なり(「クロストーク」と呼称されることもある。)に起因して伝送される光パルス信号が劣化することが問題となる。
【0004】
上述した問題を解決する手段として光符号分割多重(OCDM: Optical Code Division Multiplexing)による伝送が注目されている。OCDMによる伝送とは、並列に複数チャンネルの光パルス信号(光パルス列を光変調して、電気パルス信号を光パルス信号に変換したもの)を生成し、それをチャンネル毎に異なる符号で変調(符号化)し、受信側では送信側において符号化したときに用いたものと同一の符号で復号することで、元の並列光パルス信号に戻す(復号化)手段を用いる伝送である。この方法は、既存のWDMあるいはDWDMによる伝送システムとの併用が可能である。
【0005】
OCDMによる伝送によれば、多数のチャンネルの光パルス信号を同一の波長で同時に伝送できる。また、OCDMによる伝送方法は、送信側と受信側とで同一符号を鍵(符号器及び復号器にセットされる符号を鍵ということもある。)として用いる方法であるので、伝送におけるセキュリティーが高いことも特長である。
【0006】
また、OCDMによる伝送方法によれば、従来の光時分割多重(OTDM: Optical Time Division Multiplexing)やWDMによる伝送方式と比べて、単純な構成部品を用いて構成された装置によって、複雑かつ柔軟なネットワークを構築できるといわれている。
【0007】
OCDMの符号化の手段として、光の位相を符号として用いる位相符号方式OCDMが知られている。具体的には符号器及び復号器にスーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を用いる。OCDMによる伝送は、上述したように送信側と受信側とで同一の符号を鍵として用いるが、符号器あるいは復号器を構成するSSFBGの動作特性であるブラッグ反射特性(以後「動作特性」ということもある。)は、その周囲温度等の条件で変化する。また、SSFBGを符号器あるいは復号器に設置する際に、符号器あるいは復号器を構成するSSFBGの動作特性が同一になるように設置することも、現実には難しい。
【0008】
そのため、送信側の符号器を構成するSSFBGと受信側の復号器を構成するSSFBGの動作特性が常に同一に保たれるように、符号器あるいは復号器を構成するSSFBGの少なくともいずれか一方の動作特性を随時調整する必要がある。送信側の符号器を構成するSSFBGと受信側の復号器を構成するSSFBGの動作特性を常に同一に保つことを、以後、動作特性を統一すると表現することもある。
【0009】
位相符号方式OCDMによる伝送においては、送信側の符号器を構成するSSFBGの動作波長と受信側の復号器を構成するSSFBGの動作波長とが数十pm以上異なれば、受信側において復号化がうまくできない。すなわち、送信側の符号器を構成するSSFBGと受信側の復号器を構成するSSFBGのブラッグ波長の差が、数十pm未満となるように、随時調整する必要がある。
【0010】
SSFBGを符号器及び復号器に用いる位相符号方式OCDMは、例えば、P. Petropoulosによって報告されているが、上述した、送信側の符号器を構成するSSFBGと受信側の復号器を構成するSSFBGの動作波長が常に同一に保たれるように、調整する方法については、開示していない(非特許文献1参照)。
【0011】
【非特許文献1】
P. Petropoulos et al., “Demonstration of a 64−chip OCDMA System Using Superstructured Fiber Gratings and Time−Gating Detection”, IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 13, No. 11, November 2001 pp. 1239−1241.
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
符号器あるいは復号器の動作波長が、符号器あるいは復号器の装置への設置時にずれている状態で符号器あるいは復号器にそれぞれSSFBGが設置されることがあり得る。また、送受信の動作中に、符号器あるいは復号器が周囲の温度等の環境変化の影響を受けてその動作波長が変化する。
【0013】
そこで、この発明の目的は、このような場合でも、両者の動作波長を常に統一するための方法及びその方法を実現する装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明の光符号分割多重伝送方法によれば、送信側において第1のSSFBGを具えて構成される符号器を用いて行なう符号化ステップと、受信側において第1のSSFBGと逆の位相構造(スーパーストラクチャ)を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器を用いて行なう復号化ステップとを含む光符号分割多重伝送方法において、以下に示す位相調整ステップを具える。
【0015】
符号化ステップにおいては、第1のSSFBGのスーパーストラクチャに起因するブラッグ反射特性(動作特性)を利用して符号化を行い、復号化ステップにおいては、第2のSSFBGのスーパーストラクチャに起因する動作特性を利用して復号化を行なう。
【0016】
位相調整ステップは、第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを測定し、このアイ開口の大きさが最大となるように、第2のSSFBGの動作波長を調整するステップである。
【0017】
符号器と復号器とがそれぞれ受信側及び送信側において、これらの周囲温度等の条件が完全に同一であれば、符号器で符号化された信号は復号器によって復号化される前の信号と同一の信号として歪むことなく復号化される。すなわちこの場合には、復号器である第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを測定すれば、アイ開口の大きさは最大となる。
【0018】
詳細は後述するが、アイ開口は、信号を担っている光パルスの自己相関の度合いを示すものであるから、信号を担っている光パルスが歪むことなく復号化された場合には、アイ開口の大きさは最大となる。すなわち、信号を担っている光パルスの形状の歪が小さいほど自己相関の度合いは高く、光パルスの自己相関の度合いが高いほど、アイ開口の大きさは大きくなる。また、アイ開口は、例えば、相関波形モニタ等を用いて測定することができる。
【0019】
一方、符号器と復号器とがそれぞれ受信側及び送信側において、これらの周囲温度等の条件が異なれば、符号器で符号化された信号は復号器によって復号化される前の信号と同一の信号としては復号化されない。すなわち、復号化された光パルスは歪む。この場合には、復号器である第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを相関波形モニタで測定すれば、上述した場合のように光パルスの形状が歪むことなく復号化された場合に比べて、アイ開口の大きさは小さくなる。
【0020】
したがって、このアイ開口の大きさが最大となるように、第2のSSFBGの動作波長を調整すれば、符号器で符号化された信号は復号器によって復号化される前の信号と同一の信号として歪むことなく復号化され、光符号分割多重伝送が最適状態で行なえることになる。
【0021】
また、上述の位相調整ステップが、以下のステップを含んで構成することが好適である。
【0022】
すなわち、
ステップS1:復号器を構成する第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第1データを取得する。
ステップS2:第2のSSFBGの動作波長を短波長側に変位させる。
ステップS3:第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第2データを取得する。
ステップS4:第1データと第2データとを比較する。
ステップS5:第1データに対応するアイ開口の大きさが第2データに対応するアイ開口の大きさより小さいか等しければ、ステップS2に戻り、
第1データに対応するアイ開口の大きさが第2データに対応するアイ開口の大きさより大きければ、第2のSSFBGの動作波長を長波長側に変位させる。
ステップS6:第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第3データを取得する。
ステップS7:第1データと第3データとを比較する。
ステップS8:第1データに対応するアイ開口の大きさが第3データに対応するアイ開口の大きさより大きいか等しければ、ステップS5に戻り、
第1データに対応するアイ開口の大きさが第3データに対応するアイ開口の大きさより小さければ、第3データと第1データとを入れ替えてステップS2に戻る。
【0023】
上述したステップS1ないしステップS8における、第1データと第2データとの比較、第1データと第3データとを比較するステップを通じて、第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを常に最大に保つことができる。
【0024】
ここで、ステップS2を第2のSSFBGのブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップとし、かつ、ステップS5を第2のSSFBGのブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップとして構成しても良い。ステップS2とステップS5とを上述したいずれの組み合わせとして、位相調整ステップを構成しても、同一の効果が得られる。すなわち、ステップS2とステップS5とを上述したいずれの組み合わせとして位相調整ステップを構成するかは、単なる設計的事項にすぎず、いずれの構成としても発明としては同一の効果を有する。したがって、以下の説明においては、ステップS2を第2のSSFBGのブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップとし、かつ、ステップS5を第2のSSFBGのブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップとして構成する場合に限定する。
【0025】
上述のステップS2で行なう第2のSSFBGのブラッグ反射波長の短波長側への変位を、第2のSSFBGを固定している固定部の間隔を狭くすることによって第2のSSFBGの格子間隔を短くすることで実現することができる。一方、上述のステップS5で行なう第2のSSFBGのブラッグ反射波長の長波長側への変位を、第2のSSFBGを固定している固定部の間隔を広くすることによって第2のSSFBGの格子間隔を長くすることで実現することができる。
【0026】
また、上述のステップS2で行なう第2のSSFBGのブラッグ反射波長の短波長側への変位を、第2のSSFBGの温度を低くすることによって第2のSSFBGの実効的格子間隔を短くすることで実現できる。一方、上述のステップS5で行なう第2のSSFBGのブラッグ反射波長の長波長側への変位を、第2のSSFBGの温度を高くすることによって第2のSSFBGの実効的格子間隔を長くすることで実現できる。
【0027】
また、上述の光符号分割多重伝送方法を実現するために好適な光符号分割多重伝送装置の構成例では、送信側に第1のSSFBGを具えて構成される符号器を具え、受信側に第1のSSFBGと逆の位相構造(スーパーストラクチャ)を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器、波長制御部及び相関波形モニタを具え、この復号器が、第2のSSFBG、ベース板、第1の固定部、第2の固定部、可動制御部、を具える。そして、第2のSSFBGは、第1の固定部及び第2の固定部に固定されており、可動制御部は、第1の固定部に可動部を装着し、この可動部を介してベース板に装着することで構成される。相関波形モニタから、第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさに関するデータが、波長制御部に供給されるように接続されており、波長制御部から可動制御部に対して、第2のSSFBGを固定している固定部の間隔を調整する信号が供給されるように接続されている。
【0028】
また、上述の光符号分割多重伝送方法を実現するために好適な光符号分割多重伝送装置の他の例では、送信側に第1のSSFBGを具えて構成される符号器を具え、受信側に第1のSSFBGと逆の位相構造(スーパーストラクチャ)を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器、波長制御部及び相関波形モニタを具える。この復号器が、第2のSSFBG、ベース板及び温度制御部を具える。温度制御部は、サーモモジュール、温度センサ及び温度コントローラを具えており、第2のSSFBGは、ベース板に密着されている。このことによって、第2のSSFBGの温度は、ベース板の温度とほぼ等しくすることができ、第2のSSFBGの温度の調整は、ベース板の温度を調整することで行なえる。また、相関波形モニタと波長制御部とは接続されており、相関波形モニタからアイ開口の大きさに関するデータが波長制御部に送られる。また、温度センサと温度コントローラとは接続され、ベース板の温度に関するデータが温度コントローラに送られる。また、波長制御部とサーモモジュールとは温度コントローラを介して接続されて、波長制御部から温度コントローラに対して、アイ開口の大きさを広げるか縮めるかの指示を電気信号の形式で出し、この信号を元に温度コントローラはサーモモジュールに昇温あるいは降温のための電力を供給することが可能となっている。
【0029】
上述した、可動制御部あるいは温度制御部を具えて構成される光符号分割多重伝送装置によれば、相関波形モニタ及び波長制御部及び可動制御部あるいは相関波形モニタ及び波長制御部及び温度制御部において、上述したステップS1ないしステップS8を実施できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一構成例を示し、この発明が理解できる程度に各構成要素の断面形状や配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の材料および条件等を用いることがあるが、これら材料および条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。また、各図において同様の構成要素については、同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。
【0031】
以下に示す図において、光ファイバ等の光信号の経路を太線で示し、電気信号の経路を細線で示してある。またこれら太線および細線に付された番号は、経路そのものを指示するほか、それぞれの経路を伝播する光信号あるいは電気信号を意味する。
【0032】
<SSFBG>
図1を参照して、光パルス信号の位相情報の符号化に用いるSSFBGの構造を説明する。SSFBGは、光ファイバ6にSSFBG形成部8が作りつけられた構造を有する。
【0033】
図1は、15ビットのM系列の符号列を用いて作製された符号器あるいは復号器を構成するためのSSFBGの構成を概略的に示した図である。図1において、SSFBG形成部8を構成している部分は、AないしPで示す構成単位を、一本の光ファイバに直列に配して構成される。AないしPで示す構成単位は、その全ての長さが等しく、かつ同一の回折格子間隔を有する(同一のブラッグ反射波長を有する)光ファイバグレーティングである。以後、これら一つ一つの構成単位を単位光ファイバグレーティング(単位FBG)と呼ぶこととする。すなわち、AないしPで示す単位FBGは全て長さが等しく、かつブラッグ反射波長が等しい。
【0034】
SSFBG形成部8は、単位FBGを複数個直列に接続して構成されるが、隣接する単位FBG同士を密着させて配置するか、あるいは隣接する単位FBG同士を、光搬送波の位相π/2に相当する間隔を空けて配置する。ここで、位相π/2に相当する間隔とは、光搬送波の波長をλとしたとき、λ/4に相当する間隔である。このように、隣接する単位FBG同士を密着させて配置した部分と、隣接する単位FBG同士を位相π/2に相当する間隔を空けて配置した部分とを含んで構成されるSSFBGを、多点位相シフト構造を有するSSFBGということもある。どの位置に位相π/2に相当する間隔を設けて、単位FBG同士を配列するかについては後述する。
【0035】
図1に示すように、SSFBGは、周期Λの実効屈折率の周期構造を持つ単位FBGと、単位FBGを構成単位として持ち位相π/2に相当する間隔を含めた周期構造とを併せ持っているので、SSFBGが全体として持つ実効屈折率の周期構造をスーパーストラクチャ、あるいはSSFBGの位相構造ということとする。
【0036】
単位FBGが隙間なく配列されていれば、λ=2nΛの関係を満たす波長の光が反射される。すなわち、その反射スペクトルは一つの極大値λを持ち、この極大値に対称な釣鐘型の形状となる。一方、隣接する単位FBG同士の間隔の所々に位相π/2に相当する間隔を空けて配置すると、このような構造のSSFBGからの反射スペクトルの形状は、上述の釣鐘型の形状とは異なる複雑な構造を持ったものとなる。
【0037】
したがって、図1に示すように隣接する単位FBG同士を密着させて配置されている箇所と位相π/2に相当する間隔を空けて配置されている箇所を後述するように一定の規則にしたがって配置してSSFBGを構成すれば、SSFBGは、この規則に対応する固有の反射特性(反射スペクトル)を持つ反射器となる。
【0038】
この反射器に光パルスを入射させれば、上述の規則に対応した固有の反射特性を持つSSFBGの位相構造に起因する変調を受ける。このようにSSFBGによって入射光パルスの形状を変調することを、符号化と呼ぶ。光パルスが時間軸上で等間隔に並ぶ光パルス列を電気パルス信号で変調して得られる光パルス信号を、上述の光パルス同様にSSFBGに入射させれば、上述の規則に従った固有の反射特性を持つSSFBGの位相構造に起因する変調を受ける。すなわち、光パルス信号が符号化される。
【0039】
上述のように符号化された光パルス信号を、符号化したときと同一の位相構造を有するSSFBGに、符号化するときにSSFBGに入出射させた方向とは逆の方向から入出射させれば、符号化される前の光パルス信号が再現される。すなわち、符号化するときには光パルス信号を、図1に示すSSFBGのAで示す単位FBGが配置されている側から入出射させて符号化したのであれば、符号化されている光パルス信号を、図1に示すSSFBGのPで示す単位FBGが配置されている側から入出射させれば復号化することができる。
【0040】
この発明の実施形態においては、多点位相シフト構造を有するSSFBGの位相構造(スーパーストラクチャ)を構成するために、その構成の元となる符号としてM系列符号を用いることとする。
【0041】
一例として、次に示す15ビットのM系列の符号列を用いて、符号器あるいは復号器を利用するSSFBGを構成する方法を説明する。ここでは、仮に、15ビットのM系列の符号列として以下の符号系列を取り上げる。
15ビットの符号列:0,0,0,1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1
この符号列をバイポーラコードに変換すると次のようになる。
15ビットバイポーラコード:1,1,1,−1,−1,−1,−1,1,−1,1,−1,−1,1,1,−1
このバイポーラコードを位相符号に変換すると次のようになる。
15ビット位相符号:0,0,0,π,π,π,π,0,π,0,π,π,0,0,π
この15ビット位相符号を元にして、SSFBGの位相シフト部(位相π/2に相当する間隔を挿入する部分)の配置を求めると次のようになる。
位相シフト部の配置:0,0,π/2,0,0,0,π/2,π/2,π/2,π/2,0,π/2,0,π/2
【0042】
上述の位相シフト部の配置を示すものとして並べられた0とπ/2の14項からなる数列の意味するところは、この数列の第1項から第14項までに対応して、
第1項は、単位FBGであるAとBの境界の位相シフト量を0とし、
第2項は、単位FBGであるBとCの境界の位相シフト量を0とし、
第3項は、単位FBGであるCとDの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第4項は、単位FBGであるDとEの境界の位相シフト量を0とし、
第5項は、単位FBGであるEとFの境界の位相シフト量を0とし、
第6項は、単位FBGであるFとGの境界の位相シフト量を0とし、
第7項は、単位FBGであるGとHの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第8項は、単位FBGであるHとIの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第9項は、単位FBGであるIとKの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第10項は、単位FBGであるKとLの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第11項は、単位FBGであるLとMの境界の位相シフト量を0とし、
第12項は、単位FBGであるMとNの境界の位相シフト量をπ/2とし、
第13項は、単位FBGであるNとOの境界の位相シフト量を0とし、
第14項は、単位FBGであるOとPの境界の位相シフト量をπ/2とすればよい、
ということを意味している。
【0043】
以上説明したように、上述の15ビットのM系列の符号列を反映させたSSFBGを構成するには、図1に示すように、15個の単位FBGを配置すればよい。
【0044】
<第1の実施形態>
図2に示すブロック構成図を参照して、この発明の第1の実施形態である光符号分割多重伝送方法と光符号分割多重伝送装置の構成及びその各部の機能を併せて説明する。
【0045】
光符号分割多重伝送装置は、送信部10と受信部40とを具え、それらは伝送路42によって接続されて構成される。この光符号分割多重伝送装置によって伝送される信号は、光パルス信号であり、光パルス信号は、伝送すべき情報を担う2値デジタル電気パルス信号(この信号は、「0」又は「1」の2値デジタル信号値が電圧の高低に反映されたパルス信号である。)を光電変換して得られる信号である。
【0046】
送信部10は、光パルス列生成器12、変調信号生成器14、光変調器16、第1の光サーキュレータ18及び符号器20を具えて構成される。光パルス列生成器12は、光パルス列13を生成する。変調信号生成器14は、伝送すべき情報を2値デジタル電気パルス信号15として光変調器16に供給する。
【0047】
光変調器16から出力される伝送すべき光パルス信号17は、第1の光サーキュレータ18を介して符号器20に入射する。符号器20からは符号化された光パルス信号が再び第1の光サーキュレータ18を介して伝送路42に送られる。第1の光サーキュレータ18を介して伝送路42に送られる光パルス信号19は、伝送路を伝播して受信部40に送られる。
【0048】
受信部40は、第2の光サーキュレータ22、復号器24、光カプラ26、光電変換器28、相関波形モニタ30及び波長制御部32を具えて構成される。光電変換器28は、光パルス信号27を電気パルス信号36に変換する。相関波形モニタ30は、光パルス信号29の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を計測する。波長制御部32は、相関波形モニタ30からの出力31を受けて可動制御部34に制御信号33を供給する。相関波形モニタ30からの出力31は、光パルス信号29の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を反映した電気信号である。
【0049】
伝送路42を伝播して伝送された光パルス信号21は、第2の光サーキュレータ22を介して復号器24に入射して復号化される。復号化された光パルス信号は、再び第2の光サーキュレータ22を介して光カプラ26に入射して、光パルス信号27及び光パルス信号29に分波される。光パルス信号27は、光電変換器28によって電気パルス信号36として復元される。すなわち、伝送すべき情報である2値デジタル電気パルス信号15は、受信部40で2値デジタル電気パルス信号36となって復元され受信される。
【0050】
符号器20を構成する第1のSSFBGと復号器24を構成する第2のSSFBGとは同一の位相構造を有しており、かつ両者、第1のSSFBGと第2のSSFBGの、位相構造は逆の関係になるように設定されている。すなわち、符号器20を構成する第1のSSFBGと復号器24を構成する第2のSSFBGとが、図1に示すように単位FBGがABCDEFGHIKLMNOPの順に並んで構成されているものとした場合、符号器20を構成する第1のSSFBGの入出力端が仮にAで示す単位FBGが配置されている側であるとしたならば、復号器24を構成する第2のSSFBGの入出力端はPで示す単位FBGが配置されている側になるように設定する。
【0051】
ここで、周囲温度等の何らかの原因で、符号器20と復号器24とを構成する第1のSSFBGと第2のSSFBGとの位相構造の間に相違が生じた場合を想定する。この場合には、復号器24を構成する第2のSSFBGの位相構造を調整して符号器20を構成する第1のSSFBGの位相構造に等しくする必要がある。
【0052】
図3を参照して、上述の調整を実現できる、可動制御部を具えた復号器の構造及びそれら各部の機能を合わせて説明する。図3は、可動制御部を具える復号器の概略図である。符号器20と復号器24とを構成する第1のSSFBGと第2のSSFBGとの位相構造を等しくするための調整は、符号器20で行なっても復号器24で行なっても、原理的に同等の効果を奏する。すなわち、上述の位相構造の調整を、符号器20を構成する第1のSSFBGに対して行なうか、復号器24を構成する第2のSSFBGに対して行なうかは、光符号分割多重伝送装置の単なる設計的事項に過ぎないので、この発明の実施形態においては、復号器24を構成する第2のSSFBGに対して行なう構成とした。
【0053】
図3に示す復号器24を、図2に示す光符号分割多重伝送装置に設置する場合、第2の光サーキュレータ22を接続する側を、図3中Rで示す側としてもよいし、図3中Sで示す側としてもよい。ただし、第2の光サーキュレータ22を接続する側を、図3中Rで示す側とした場合には、図3に示す復号器と同一の構成の符号器20と第1の光サーキュレータ18との接続は、Sで示す側を第1の光サーキュレータ18との接続側とする必要がある。
【0054】
もちろん、図3中Sで示す側と第2の光サーキュレータ22を接続する場合には、図3に示す復号器と同一の構成の符号器のRで示す側を第1の光サーキュレータ18と接続する側とする必要がある。
【0055】
復号器24は、SSFBG形成部54を含む第2のSSFBG44が、第1の固定部48a及び第2の固定部48bに接着固定剤46a及び46bによって固定されて構成される。第1の固定部48aは可動部50を介してベース板52に固定され、第2の固定部48bは直接ベース板52に固定される。可動部50を第1の固定部48aの側に設置するか第2の固定部48bの側に設置するかは、単なる設計的事項にすぎず、どちら側に設置してもかまわない。以後、第1の固定部48a及び第2の固定部48bと表現する変わりに、簡単のために両者をまとめて、固定部48a及び48bと省略して表現することもある。
【0056】
復号器24を図3に示す構造とした場合には、可動制御部34は、破線四角形で囲った部分が相当する。
【0057】
可動部50は、精密1軸ステージと精密1軸ステージのマイクロメータを駆動させるステッピングモータを具えて構成される。精密1軸ステージは図3の左右方向に可動するように設定される。このような構成とすれば、波長制御部32からの制御信号33に基づいてステッピングモータを稼動させてマイクロメータを駆動し、精密1軸ステージをスライドすることで、固定部間隔Lを変化させることができる。
【0058】
固定部48a及び48bをベース板52に固定する場合、第2のSSFBG44に張力を印加した状態で固定する。すなわち、可動部50が動作基準点(動作量が0である点)にある状態で、第2のSSFBG44には張力が働いている状態とする。このような状態にセットすることで、可動部の動作基準点を中心にして第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側にも長波長側にも調整することが可能となる。
【0059】
固定部48a及び48bと第2のSSFBG44とを固定する接着固定剤46a及び46bには、エポキシ系、アクリル系などの接着剤の他に、ハンダやガラスフリット等を利用することができる。この発明の実施形態においては、Summers Optical(サマーズオプティカル)社のVTC−2を利用した。
【0060】
図2に示した光符号分割多重伝送装置の符号器20は、図3に示す復号器24と同一の構成で実現できる。符号器として構成する場合には、可動制御部34を設ける必要はない。すなわち、固定部48aも直接ベース板52に固定する構成としても良い。
【0061】
なお、第2のSSFBG44を第1の固定部48a及び第2の固定部48bに固定する場合には、図3に示すように直接固定してもよいが、予め第2のSSFBG44と新たな部品である固定板とを接着部材で固定しておいて、この固定板と固定部48aあるいは48bとを固定する方法をとってもよい。このような構造とすれば、第2のSSFBG44と固定部48a及び48bとの着脱が容易であるという利点が生ずる。すなわち、異なる位相構造を持つSSFBGとの交換が容易になる。
【0062】
図3に示す復号器24において、可動部50を図面の左側にずらせば固定部間隔Lを広げることができる。この結果第2のSSFBG44は引き伸ばされて、位相構造を形成しているファイバグレーティングの周期的実効屈折率変化構造の周期が長くなる。これに伴って、ブラッグ反射波長は長波長側にシフトする。逆に可動部50を図面の右側にずらせばブラッグ反射波長は短波長側にシフトする。
【0063】
可動部50を図面の左側にΔL移動させると、固定部間隔LはL+ΔLとなる。また、可動部50を図面の右側にΔL移動させると、固定部間隔LはL−ΔLとなる。一方、光ファイバグレーティングの単位長当たりの伸び縮み量εであるΔL/Lとブラッグ反射波長の波長変化Δλとの間の関係は次式(1)で与えられることが知られている(例えば、Andreas Othonos and Kyriacos Kalli著:Fiber Bragg Gratings 参照)。
【0064】
Δλ=λ (ΔL/L)(1−p) (1)
ここで、pは、実効的応力光学定数(effective strain−optic constant)であり、光ファイバを構成しているガラス材料の応力テンソル成分、ポアッソン比及び光ファイバの実効屈折率の関数として与えられる量である。
【0065】
式(1)からブラッグ反射波長の波長変化Δλは、可動部50の移動量ΔL、すなわち第2のSSFBG44の長さ変化の関数として与えられることが分かる。
【0066】
図4を参照して、光ファイバグレーティングの伸び縮み量ΔLに対するブラッグ反射波長の変化Δλの関係を説明する。図4は、この発明の第1の実施形態の復号器の可動部50の移動量ΔLに対するブラッグ反射波長の変化Δλを示したグラフである。図4の横軸(x軸)は光ファイバグレーティングの伸び縮み量ΔL、縦軸(y軸)はブラッグ反射波長の変化Δλを示す。図4において、黒三角形で示す点が測定点、これら測定点を平滑化した値を直線で示してある。この直線は次式(2)の実験式で与えられる。可動部の移動量xの単位はμm、ブラッグ反射波長の変化yの単位はnmである。
【0067】
y=0.0153x−0.003 (2)
横軸が示す光ファイバグレーティングの伸び縮み量ΔLが正の値をとるか負の値をとるかに対応して、可動部が動作基準点に対して光ファイバグレーティングを引き伸ばす方向に移動したか、縮む方向に移動したかが対応する。一方、縦軸が示すブラッグ反射波長の変化Δλは、ブラッグ反射波長が、長波長側に変化するとΔλが正の値をとり、短波長側に変化するとΔλが負の値をとる。この図から、光ファイバグレーティングが伸ばされるとブラッグ反射波長は長波長側に変化し、光ファイバグレーティングが縮められるとブラッグ反射波長は短波長側に変化することが結論される。
【0068】
図4から、可動部50の移動量ΔL=1μmに対してブラッグ反射波長の変化Δλは、0.015nmであることが読み取れる。また、可動部50の移動量ΔL=±15μmに対してブラッグ反射波長の変化Δλは、±0.2nmであることが読み取れる。このことから、符号器20と復号器24を光符号分割多重伝送装置に装着した際、その初期状態として、符号器20に組み込まれたSSFBGと復号器24に組み込まれたSSFBGとがその張力が異なって装着されている等の理由で、両者のブラッグ反射特性が異なる場合でも、そのブラッグ反射特性の差が±0.2nm程度であれば、可動部50を±15μm程度調整することで対応できる。すなわち、符号器20に組み込まれたSSFBGと復号器24に組み込まれたSSFBGとのブラッグ反射特性を同一に調整できることを意味している。すなわち、送信側の符号器を構成するSSFBGと受信側の復号器を構成するSSFBGの動作特性を統一することができる。
【0069】
また、第1の実施形態においては、可動部50を精密1軸ステージと精密1軸ステージのマイクロメータを駆動させるステッピングモータを具えて構成したが、圧電素子によって1軸動作を行なわせる構造のピエゾステージを用いても構成できる。ピエゾステージの方がマイクロメータを用いて構成される1軸ステージよりも高精度で動作させることができるので、位相調整ステップをより精度良く実行できる。
【0070】
次に、光パルス信号が送信部10から受信部40に送られるまでの間に、この光パルス信号の時間軸上での形状がどのように変化していくかを説明する。簡単のために光パルス信号は、光パルスが一定の間隔で時間軸上に規則正しく並んだ光パルス列であり、その光パルス列を構成する個々の光パルスの時間軸上での形状がガウス関数形であるとして説明する。
【0071】
符号器20で符号化された光パルス列は、復号器24で復号化される。復号化された光パルス列を相関波形モニタ30で観測すると、アイ開口ダイアグラムが観測される。この観測は、図2に示した受信部40において、光カプラ26によって光パルス信号の一部をタップすることによって行なう。ここでタップするとは、光カプラ等の分波器によって、光パルス信号等の信号光の一部を強度分割(エネルギー分割)して取り出すことを言う。
【0072】
光カプラ26でタップされた光パルス信号の一部29は、相関波形モニタ30に供給され、アイ開口ダイアグラムが観測される。光カプラ26でタップされる光パルス信号は、復号器24で復号化されて第2の光サーキュレータ22を介して光カプラ26に供給された光パルス信号である。
【0073】
図5(A)及び(B)に相関波形モニタ30で観測される光パルス列のアイ開口ダイアグラムの一例を示す。図5(A)及び(B)の横軸は時間軸(任意スケール)であり、縦軸は光強度(任意スケール)である。図5(A)及び(B)のグラフは、相関波形モニタ30に到達する光パルス列を一定の時間間隔で走査し、それら光パルスの描く軌跡を重ねて描くことによって得られたグラフである。
【0074】
すなわち、相関波形モニタ30に到達する光パルスの形状がほとんど変形していなければ、走査される毎に同一の形状の光パルスがほぼ同一の形状で重ねられるので、重ねられて描かれた光パルスの軌跡は細く観測される。その結果、光パルスの描く軌跡(ガウス関数型)のうち、時間軸と、時間軸に最も近い位置に描かれる光パルスの軌跡とで囲まれて形成されるアイ開口は広くなる。一方、相関波形モニタ30に到達する光パルスの形状が変形していれば、走査される毎に異なる形状の光パルスが重ねられるので、重ねられて描かれた光パルスの軌跡は太く観測される。その結果、アイ開口は狭くなる。
【0075】
図5(A)及び(B)に示すアイ開口ダイアグラムでは、図中において矢印T、T及びTで示した箇所に3つの光パルスが捉えられている。3つの光パルスが存在する間(矢印TとTとの間及び矢印TとTとの間)に小さなピークも観測されているがこれはノイズである。このノイズは、受信部40において光パルス信号を光電変換する際に閾値処理等を施すことで取り除ける。
【0076】
アイ開口の広さは、時間軸と光パルスの描く軌跡のうち最も時間軸に近い光パルスの描く軌跡とで囲まれた面積で表すことが理想であるが、この面積を計測することは技術的に面倒である。そこで、この発明の実施形態において、図5(A)及び(B)に示すアイ開口ダイアグラム中に表示したように、光パルスのピーク位置における時間軸から光パルスの描く軌跡の最下位の位置までの高さhあるいはhによって表すものとする。
【0077】
相関波形モニタ30に到達する光パルスの形状が変形していれば、光パルスの軌跡は図5(A)に示すアイダイアグラムのように太く観測される。したがって、アイ開口が狭くなり、時間軸から光パルスの描く軌跡の最下位の位置までの高さhも低くなる。一方、相関波形モニタ30に到達する光パルスの形状が変形していなければ、光パルスの軌跡は図5(B)に示すアイダイアグラムのように細く観測される。したがって、アイ開口が広くなり、時間軸から光パルスの描く軌跡の最下位の位置までの高さhも高くなる。
【0078】
次に、図6を参照して、第2のSSFBG44から出力される光パルスのアイ開口の大きさを相関波形モニタで測定し、このアイ開口の大きさが最大となるように第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を調整する、位相調整ステップについて説明する。図6は位相調整ステップを説明するためのフローチャートである。位相調整ステップは、以下に説明するステップS1からステップS8によって構成される。
【0079】
以下に説明するステップS1からステップS8において、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側あるいは長波長側に変位させたり、第1、第2及び第3データを相互に比較したする動作は人の手によっても、あるいは同様の内容をコンピュータによっても行える。
【0080】
ステップS1は、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを反映した第1データD1を取得するステップである。復号器を構成する第2のSSFBG44から、第2の光サーキュレータ22及び光カプラ26を介して出力される光パルス29のアイ開口の大きさは、相関波形モニタ30で観測される。このアイ開口の大きさを反映した第1データD1の値は、アイ開口ダイアグラムにおいて、光パルスのピーク位置における時間軸から光パルスの描く軌跡の最下位の位置までの高さを対応させる。すなわち、図5に示すhあるいはhに対応する。
【0081】
ステップS1において、D1=hであると計測されたら、これを記憶媒体に記憶させる。記憶媒体に記憶させるとは、アイ開口の大きさを相関波形モニタ30から人間が目視で読み取りそれを、人間がその値を紙等に記録することを意味する。またデータを入れ替えるとは、紙等に記録されているデータを消して書き換えることを意味する。もちろん、これらアイ開口の大きさの読み取り、記録及びデータの入れ替えという動作の全部または一部をコンピュータによって行うことも可能である。以下の記述においても、記憶媒体に記憶させるあるいはデータを入れ替えるとは、上記と同様の意味に用いる。
【0082】
例えば、コンピュータによって上述の記憶媒体に記憶させる場合には、記憶媒体は相関波形モニタ30あるいは波長制御部32あるいこの他のいずれの場所に設置することもできる。どこに設置するかは、単なる設計的事項に過ぎない。図2及び図3では、波長制御部32に記憶媒体Mを設置した場合を想定して描いてある。
【0083】
ステップS2は、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップである。このステップでは、波長制御部32から可動制御部34に対して固定部間隔Lを縮めるように指示が出される。この指示に基づいて可動部50では、精密1軸ステージのマイクロメータを駆動させるステッピングモータを駆動して、精密1軸ステージを右方向に可動し、固定部間隔Lを縮める動作が行なわれる。
【0084】
ステップS3は、第2のSSFBG44から出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第2データD2を取得するステップである。ステップS2において、固定部間隔LはステップS1時におけるよりも狭まっているので、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長は短波長側にシフトしているはずである。このことによって、第2のSSFBG44における復号化の程度が変化して、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさは変化する。
【0085】
ステップS3において、ステップS1において行ったと同様に復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを反映した第2データD2を取得する。ステップS3において、D2=hであると計測されたらこれを記憶媒体Mに記憶させる。
【0086】
ステップS4は、D1とD2を比較するステップである。このステップS4において、D1の値hとD2の値hとが比較されて、h≦hであれば、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップであるステップS2に戻る。一方h>hであれば、次のステップであるステップS5に進む。
【0087】
ステップS5は、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップである。すなわち、このステップでは、波長制御部32から可動制御部34に対して、固定部間隔LをステップS2において設定した固定部間隔Lより広げるように指示が出される。この指示に基づいて可動部50では、精密1軸ステージのマイクロメータを駆動させるステッピングモータを駆動して、精密1軸ステージを左方向に可動し、固定部間隔Lを広げる動作が行なわれる。
【0088】
ステップS6は、第2のSSFBG44から出力される光パルスのアイ開口データの大きさを反映した第3データD3を取得するステップである。ステップS6において、固定部間隔LはステップS3時におけるよりも広がっているので、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長は、ステップS3時におけるよりも、長波長側にシフトしているはずである。このことによって、第2のSSFBG44における復号化の程度が、ステップS3時から変化して、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさは、ステップS3の時と比べて変化する。
【0089】
ステップS6において、ステップS1及びステップS3において行なったと同様に、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを反映した第3データD3を取得する。ステップS6において、D3=hであると計測されたらこれを記憶媒体Mに記憶させる。
【0090】
ステップS7は、D1とD3とを比較するステップである。このステップS7において、D1の値hとD3の値hとが比較されて、h≧hであれば、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップであるステップS5に戻る。一方h<hであれば、次のステップであるステップS8に進む。
【0091】
ステップS8は、D3とD1を入れ替えるステップである。すなわち、ステップS6において、記憶媒体MにD3=hであるとして収納されている情報をD1=hと書き換えをするステップである。このステップS8を終了したら、ステップS2に戻る。
【0092】
上述したようにステップS1からステップS8に示すステップを、光符号分割多重送信された信号を受信している間継続することで、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを常に最大に保って、受信を続けることができる。
【0093】
上述したステップS1からステップS8において、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさがどのように変化しているかを、図7を参照して説明する。図7は、上述したステップS1からステップS8を具えた位相調整ステップにおける、アイ開口の大きさの変化の様子の説明に供する図である。図7の横軸は、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を任意スケールで目盛ってある。また、縦軸はアイ開口の大きさ(h、h、h等で表されるアイ開口ダイアグラムの光パルスのピーク位置における時間軸から光パルスの描く軌跡の最下位の位置までの高さ)を任意スケールで目盛ってある。
【0094】
ステップS1において計測された第1データD1であるアイ開口の大きさhが、図7に示す点aに対応するとする。すなわち、復号器40に第2のSSFBG44を設置した時点での可動部50が存在する位置X(基準点からのずれ量はこの時点では0である。)に対して、観測されるアイ開口の大きさがhであるとする。
【0095】
ステップS3において、ステップS1において行ったと同様に復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを反映した第2データD2が取得される。すなわち、ステップS3において、D2=hであると計測されたとして、これに対応するアイ開口の大きさhが、図7に示す点bに対応したとする。そうすると、D1>D2、すなわちh>hであるので、次のステップであるステップS5に進む。
【0096】
一方、ステップS3において、D2=hであると計測されたとして、これに対応するアイ開口の大きさhが、図7に示す点cに対応したとする。そうすると、D1<D2、すなわちh<hであるので、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップであるステップS2に戻ることになる。そして再び第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させる動作が行なわれる。
【0097】
この動作はD1>D2、すなわちh>hという結果が得られるまで、すなわち、図7においてMaxと矢印で示す、アイ開口が最大に開いた状態に向かって、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させる動作が行なわれることになる。そしてこの第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させる動作が繰返し行なわれた結果、アイ開口の大きさhが、図7においてMaxと矢印で示す位置を越えて、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長が短波長側に変化して、D1>D2、すなわちh>hとなった時点で、次のステップであるステップS5に進むこととなる。
【0098】
第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させる動作が繰返し行なわれた結果、アイ開口の大きさhが、図7においてMaxと矢印で示す位置を越えてアイ開口の大きさhが、図7に示す点dに対応した位置にまで変化したとする。この場合には、ステップS4において、D1の値hとD2の値hとが比較されて、D1>D2、すなわちh>hという結果が得られることとなるので、次のステップであるステップS5に進むことになる。
【0099】
ステップS5において、第2のSSFBG44は引き伸ばされるので、そのブラッグ反射波長は長波長側に変位させられる。そのため、アイ開口の大きさhが図7に示す点dに対応した位置から長波長側である点eに対応する位置に向かって変化する。そして、ステップS6において、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを反映した第3データD3を取得された結果、D3=hであると計測され、このアイ開口の大きさhが図7において点eに対応すると仮定する。
【0100】
ステップS7においては、D1とD3とが比較される。このステップS7において、D1の値hとD3の値hとが比較されて、D1≧D3、すなわちh≧hであるうちは、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップであるステップS5に戻り続ける。すなわち、点aと点eとの図7における縦軸上の高さの差が比較され、この点aの縦軸上の高さよりも点eの縦軸上の高さが低いうちは第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップであるステップS5に戻り続ける。
【0101】
一方、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させ続けて、D1<D3、すなわちh<hとなったならば、次のステップであるステップS8に進む。すなわち、点aと点eとの図7における縦軸上の高さの差が比較され、この点aの縦軸上の高さよりも点eの縦軸上の高さが高くなったならば、次のステップであるステップS8に進む。
【0102】
ステップS8は、D3とD1を入れ替えるステップである。すなわち、ステップS6において、記憶媒体MにD3=hであるとして収納されている情報をD1=hと書き換えをするステップである。ステップS8に進んだ段階では、点aの縦軸上の高さよりも点eの縦軸上の高さが高い位置にある。したがってこの入れ替えを行なうと、Maxと矢印で示す、アイ開口が最大に開いた状態より短波長側に点aが再設定されたことになる。
【0103】
このようにして点aが再設定されたら、ステップS2に戻る。ステップS2は、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップであるので、点aは、図7の左側、すなわち短波長側に向かって移動することになる。その結果、アイ開口の大きさが大きくなれば更に短波長側に変位させるステップS2が実行されるし、アイ開口が小さくなれば長波長側に変位させるステップS5に進むステップが進行する。以下、上述したステップS5以降のステップが、繰返し実行されていく。
【0104】
以上説明したように、ステップS1かからステップS8までのステップを実行することで、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを常に最大に保って、受信を続けることができることが分かる。
【0105】
以上の説明では、ステップS1において計測された第1データD1であるアイ開口の大きさhが、図7に示す点aに対応するとすると仮定して、点aの位置をMaxと矢印で示す、アイ開口が最大に開いた状態より長波長側にある場合を、出発点とした。逆に、点aの位置をMaxと矢印で示す、アイ開口が最大に開いた状態より短波長側にある場合であっても、上述した説明と同様に、図6に示すフローチャートに従って、アイ開口の大きさを追跡していけば、上述の説明と同様に、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを常に最大に保って、受信を続けることができることが分かる。
【0106】
また、ステップS2を第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップとし、かつ、ステップS5を第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップとして構成した場合についても、上述と同様の考察をすることによって、復号器を構成する第2のSSFBG44から出力される光パルス29のアイ開口の大きさを常に最大に保って、受信を続けることができることが分かる。
【0107】
<第2の実施形態>
図8に示すブロック構成図を参照して、この発明の第2の実施形態である光符号分割多重伝送方法と光符号分割多重伝送装置の構成及びその各部の機能を併せて説明する。以下においては、第1の実施形態である光符号分割多重伝送方法と光符号分割多重伝送装置の構成及びその各部の機能と重複する部分については、その内容の説明を省略する。
【0108】
この発明の第2の実施形態である光符号分割多重伝送装置も、送信部10と受信部140とを具え、それらは伝送路42によって接続されて構成され、送信部10は、光パルス列生成器12、変調信号生成器14、光変調器16、第1の光サーキュレータ18及び符号器60を具えて構成される。この発明の第1の実施形態である光符号分割多重伝送方法と光符号分割多重伝送装置と異なる点は、受信部140の構成である。
【0109】
すなわち、受信部140を構成する復号器は、この発明の第1の実施形態において構成要素として用いた、可動制御部34の代わりに、サーモモジュール66、温度センサ64、温度コントローラ68を具えた温度制御部74が構成される。サーモモジュールとしては、ペルチエ素子を具えて構成される加熱/冷却装置を用いており、ペルチエ素子の加熱機能のみでなく冷却機能をも発揮させることができる。また、サーモモジュールは、ヒータを具えて構成される加熱装置を用いても良い。この場合、加熱はヒータ機能によるが、冷却は自然冷却を利用することで同様の効果が得られる。
【0110】
受信部140は、第2の光サーキュレータ22、復号器62、光カプラ26、光電変換器28、相関波形モニタ30及び波長制御部72を具えて構成される。符号器60を構成する第1のSSFBGと、復号器62を構成する第2のSSFBGとは、第1の実施形態と同様に、同一の位相構造を有しており、かつ両者、第1のSSFBGと第2のSSFBGの、位相構造は逆の関係になるように設定されている。
【0111】
相関波形モニタ30は、光パルス信号29の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を計測する。波長制御部72は、相関波形モニタ30からの出力31を受けて温度コントローラ68に制御信号67を供給する。制御信号67を受けた温度コントローラ68は、制御信号67に基づいてケーブル69を介してサーモモジュール66の電流をコントロールして、第2のSSFBG92の固定領域L’(図9参照)の温度を上昇させるか下降させるかの制御を行なう。
【0112】
一方、復号器62には、温度センサ64が設置されており、常に第2のSSFBG92の温度を計測し、その結果を温度コントローラ68に温度信号65として送っている。波長制御部72は、相関波形モニタ30からの出力31に対応して第2のSSFBG92に設定すべき温度を算出する。この算出温度が実現できるように温度コントロール信号67を温度コントローラ68に供給する。
【0113】
ここで、周囲温度等の何らかの原因で、符号器60と復号器62とをそれぞれ構成する第1のSSFBGと第2のSSFBGとの位相構造の間に相違が生じた場合を想定する。この場合には、復号器62の位相構造を構成する第2のSSFBGの位相構造をその周囲温度を調整することによって、符号器60を構成する第1のSSFBGの位相構造に等しくする必要がある。
【0114】
図9を参照して、上述の調整を実現できる、サーモモジュール66及び温度センサ64を具えた復号器の構造及びそれら各部の機能を合わせて説明する。図9は、サーモモジュール66及び温度センサ64を具える復号器62の概略図である。
【0115】
符号器60と復号器62とを構成する第1のSSFBGと第2のSSFBGとの位相構造を等しくするための調整は、符号器60で行なっても復号器62で行なっても、原理的に同等の効果を奏することは、第1の実施形態の場合と同様である。そこで、この発明の第2の実施形態においても、第1のSSFBGと第2のSSFBGとの位相構造を等しくするための調整を、復号器62を構成する第2のSSFBG92に対して行なう構成とした。
【0116】
また、図9に示す復号器を、図8に示す光符号分割多重伝送装置に設置する場合、第2の光サーキュレータ22を接続する側を、図9中R’で示す側としてもよいし、図9中S’で示す側としてもよい点も、第1の実施形態における場合と同様である。それに対応して、図9に示す復号器と同一の構成の符号器60と第1の光サーキュレータ18を接続する側を、図9中S’で示す側とするか、図9中R’で示す側とするかの対応関係も、第1の実施形態における場合と同様である。
【0117】
復号器62は、SSFBG形成部94を含む第2のSSFBG92がベース板80に接着固定剤86a及び86bによって固定されて構成される。ベース板80には溝88a及び88bが形成されており、サーモモジュール66から供給される熱が、第2のSSFBG92の固定領域L’を均一に加熱するように構成される。また、第2のSSFBG92の固定領域L’において、第2のSSFBG92はベース板80にシリコングリスを用いて密着させてあり、サーモモジュール66から供給される熱によって、第2のSSFBG92の固定領域L’を均一に加熱されるように構成される。
【0118】
また、第2のSSFBG92の固定領域L’を均一に加熱あるいは吸熱される効果が効率よく得られるように、断熱材82をベース板80と筐体84との間に設ける。断熱材82には、例えば、ガラスエポキシ材のほかに、ピーク材やマイカなどの低熱伝導率をもつ材料を利用することができる。また断熱材82を取り除き、ベース板80を低熱伝導率をもつビスで架橋固定して空気断熱する構成とすることも可能である。サーモモジュール66は、例えばサーミスタなどの温度センサ64で計測した温度を元にして温度コントローラ68によって制御されて、温度センサ64による計測温度が所定の温度となるように、加熱(ヒータを用いた場合)、あるいは加熱もしくは冷却(ペルチエ素子を用いた場合)を行なう。
【0119】
温度制御部74は、破線の四角形で囲った部分が相当し、温度センサ64、サーモモジュール66及び温度コントローラ68を具えて構成され、これら、温度センサ64、サーモモジュール66及び温度コントローラ68の働きは上述したとおりである。
【0120】
第2のSSFBG92の固定領域L’の温度分布を均一なものとするために、ベース板80は、例えば、銅などの熱伝導率が大きな材料で構成するのが良い。一般に銅などの熱伝導率が大きな材料は熱膨張係数も大きいので、サーモモジュール66による加熱あるいは冷却によって、ベース板80の伸縮が発生する。この発明の第2の実施形態においては、第2のSSFBG92をベース板80に固定するための接着固定剤86a及び86bに、硬化後も柔軟性を有するシリコンゲルを用い、ベース板80の伸縮が第2のSSFBG92に伝わりにくくしてある。
【0121】
ベース板80には、上述とは逆に、例えば、インバーなどに代表される低熱膨張率を有する材料を用いることも可能である。インバーなどに代表される低熱膨張率を有する材料は、一般に熱伝導率が銅などの熱伝導率に比べて小さいので、この場合には、サーモモジュール66として、複数のサーモモジュールを装着して、第2のSSFBG92の固定領域L’の温度分布を均一なものとなるように、工夫する必要がある。
【0122】
筐体84は、筐体84と接するサーモモジュール66の放熱効率を妨げないように、例えば、アルミニュームなどの熱伝導率の大きな素材を用いて構成することが好ましい。更に、筐体84の内部表面に金メッキを施す等の処置をすることにより、サーモモジュール66の放熱効率を十分に引き出すことが可能となる。
【0123】
スルーホール90a及び90bを通して、第2のSSFBG92を筐体84に固定する場合、第2のSSFBG92に張力を印加しない状態で固定する。このような状態にセットすることで、第2のSSFBG92のブラッグ反射波長を、第2のSSFBG92の固定領域L’の温度をコントロールすることで、短波長側にも長波長側にも調整することが可能となる。
【0124】
図8に示した光符号分割多重伝送装置の符号器60は、図9に示す復号器と同一の構成で実現できる点も、この発明の第1の実施形態と同様である。
【0125】
図9に示す復号器62において、第2のSSFBG92の固定領域L’の温度を上げれば第2のSSFBG92の位相構造を形成しているファイバグレーティングの周期的実効屈折率変化構造の周期(実効的格子間隔)が長くなり、同時に周期的実効屈折率変化構造の屈折率変化量が大きくなる。これに伴って、ブラッグ反射波長は長波長側にシフトする。逆に第2のSSFBG92の固定領域L’の温度を下げれば、ブラッグ反射波長は短波長側にシフトする。
【0126】
ここで、第2のSSFBG92の固定領域L’の温度を上げたり下げたりすることで第2のSSFBG92の位相構造を形成しているファイバグレーティングの周期的屈折率変化構造の周期(実効的格子間隔)及び屈折率変化量をコントロールできる原理を説明する。
【0127】
光ファイバグレーティングの温度変化ΔTとブラッグ反射波長の波長変化Δλとの間の関係は次式(3)で与えられることが知られている(例えば、Andreas Othonos and Kyriacos Kalli著:Fiber Bragg Gratings 参照)。
【0128】
Δλ=λ・ΔT((1/Λ)(dΛ/dT)+(1/neff)(dneff/ΔT)) (3)
ここで、dΛ/dTは光ファイバグレーティングを作りつけられている光ファイバの熱膨張係数である。Λは光ファイバグレーティング屈折率周期構造の周期、neffは、光ファイバグレーティングの実効屈折率である。Λ及びneffは、光ファイバグレーティングの温度によって変化する値である。
【0129】
ブラッグ反射波長の波長変化Δλは、式(3)で与えられるように、光ファイバグレーティングの温度変化の関数であることが分かる。光ファイバグレーティングの温度変化は、温度コントローラ68から昇温あるいは降温の指示が出され、この指示に応じてベース板80に設置されているサーモモジュール66によってベース板80の温度が上下することによって生ずる。ベース板80の温度が上下することで、このベース板80に密着するように装着されている第2のSSFBG92の温度も上下し、この結果第2のSSFBG92のブラッグ反射波長を長波長側あるいは短波長側に変化させることが可能となる。
【0130】
図10を参照して、光ファイバグレーティングの温度Tに対するブラッグ反射波長の変化Δλの関係を説明する。図10は、この発明の第2の実施形態の復号器のベース板80に接している第2のSSFBG92のSSFBG形成部94の部分の温度Tに対するブラッグ反射波長の変化Δλを示したグラフである。
【0131】
図10の横軸(x軸)はSSFBG形成部94の部分の温度T、縦軸(y軸)はブラッグ反射波長の変化Δλを示す。図10において、黒い三角形で示す点が測定点、これら測定点を平滑化した値を直線で示してある。この直線は次式(4)の実験式で与えられる。温度xの単位は℃、ブラッグ反射波長の変化yの単位はnmである。
【0132】
y=0.0111x−0.2744 (4)
横軸が示すSSFBG形成部94の温度Tが基準温度(図10では25℃)に対して高いか低いかに対応して、復号器のベース板80に接している第2のSSFBG92のSSFBG形成部94の部分の温度が上昇したか下降したかが対応する。一方、縦軸が示すブラッグ反射波長の変化Δλは、ブラッグ反射波長が、長波長側に変化するとΔλが正の値をとり、短波長側に変化するとΔλが負の値をとる。この図10から、光ファイバグレーティングが昇温されるとブラッグ反射波長は長波長側に変化し、光ファイバグレーティングが降温されるとブラッグ反射波長は短波長側に変化することが結論される。
【0133】
図10から、温度変化ΔT=1℃に対してブラッグ反射波長の変化Δλは、0.011nmであることが読み取れる。また、SSFBG形成部94の温度Tが15℃から45℃まで変化することに対してブラッグ反射波長の変化Δλは、0.3 nmであることが読み取れる。このことから、温度制御部74が0.1℃の精度の温度制御機能を有していれば、符号器60に組み込まれた第1のSSFBGと復号器62に組み込まれ第2のSSFBG92のブラッグ反射波長を0.001nmの精度で調整することが可能となる。
【0134】
以上説明したように、SSFBGの温度を制御することで、SSFBGのブラッグ波長を制御することができることがわかる。すなわち、第1の実施形態の光符号分割多重伝送装置において、SSFBGの張力を制御することで、SSFBGのブラッグ波長の制御を実現した代わりに、SSFBGの温度を制御することで、SSFBGのブラッグ波長を制御することができることが明らかとなった。
【0135】
従って、上述した第1の実施形態の光符号分割多重伝送装置の動作の説明において行なった記述内容は、第2のSSFBGのブラッグ反射波長の制御方法に関する説明の箇所において、第2のSSFBG44の張力制御部分の説明箇所を、第2のSSFBG92の温度制御の説明として読み替えることで、そのまま第2の実施形態の光符号分割多重伝送装置の動作の説明として成立する。
【0136】
図6を参照して説明した、第2のSSFBG44から出力される光パルスのアイ開口の大きさを最大とするように、第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を調整する、位相調整ステップについては、以下のように読み替えることで、そのまま成立する。
【0137】
すなわち、ステップS2の第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を短波長側に変位させるステップにおいて、波長制御部32から可動制御部34に対して固定部間隔Lを縮めるように指示が出されるとあるところを、波長制御部72から温度コントローラ68に対してベース板80に接している第2のSSFBG92のSSFBG形成部94の温度を下げるように指示が出される、と読み替える。
【0138】
ステップS5の第2のSSFBG44のブラッグ反射波長を長波長側に変位させるステップにおいて、波長制御部32から可動制御部34に対して固定部間隔Lを、ステップS2において設定した固定部間隔Lより広げるように指示が出されるとあるところを、波長制御部72から温度コントローラ68に対してベース板80に接している第2のSSFBG92のSSFBG形成部94の温度を上げるように指示が出される、と読み替える。
【0139】
この他のステップにおいても、上述のステップS2及びステップS5の読み替えに準じて、その内容を読みかえればよいことは明らかであるので、上述のステップS2及びステップS5以外のステップにおける読み替えについては、省略する。
【0140】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の光符号分割多重伝送方法は、復号器である第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを相関波形モニタで測定し、このアイ開口の大きさが最大となるように、第2のSSFBGの動作波長を調整する位相調整ステップを具えている。このため、符号器で符号化された信号は復号器によって復号化される前の信号と同一の信号として歪むことなく復号化され、光符号分割多重伝送が最適状態で行なえる。
【0141】
また、この発明の光符号分割多重伝送装置は、相関波形モニタ及び波長制御部及び可動制御部、あるいは相関波形モニタ及び波長制御部及び温度制御部を具えているので、第2のSSFBGの動作波長を調整する位相調整ステップを含むこの発明の光符号分割多重伝送方法を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】15ビットのM系列の符号列を用いて作製されたSSFBGの構成図である。
【図2】第1の実施形態の光符号分割多重伝送装置のブロック構成図である。
【図3】可動制御部を具える復号器の概略図である。
【図4】この発明の第1の実施形態の復号器の可動部50の移動量ΔLに対するブラッグ反射波長の変化Δλを示したグラフである。
【図5】光パルス列のアイ開口ダイアグラムを示す図である。
【図6】位相調整ステップのフローチャートである。
【図7】位相調整ステップにおけるアイ開口の大きさの変化の様子の説明に供する図である。
【図8】第2の実施形態の光符号分割多重伝送装置のブロック構成図である。
【図9】サーモモジュール及び温度センサを具える復号器の概略図である。
【図10】この発明の第2の実施形態の復号器を構成する第2のSSFBGの温度Tに対するブラッグ反射波長の変化Δλを示したグラフである。
【符号の説明】
6:光ファイバ
8、54、94:SSFBG形成部
10:送信部
12:光パルス列生成器
14:変調信号生成器
16:光変調器
18:第1の光サーキュレータ
20、60:符号器
22:第2の光サーキュレータ
24、62:復号器
26:光カプラ
28:光電変換器
30:相関波形モニタ
32、72:波長制御部
34:可動制御部
40、140:受信部
44、92:第2のSSFBG
46a、46b:86a、86b:接着固定剤
48a、48b:固定部
50:可動部
52、80:ベース板
64:温度センサ
66:サーモモジュール
68:温度コントローラ
74:温度制御部
82:断熱材
84:筐体
88a,88b:溝
90a,90b:スルーホール

Claims (6)

  1. 送信側において第1のスーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を具えて構成される符号器を用いて行なう符号化ステップと、
    受信側において第1のSSFBGと逆の位相構造を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器を用いて行なう復号化ステップと
    を含む光符号分割多重伝送方法において、
    該第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさが最大となるように、該第2のSSFBGの動作波長を調整する位相調整ステップ
    を具えることを特徴とする光符号分割多重伝送方法。
  2. 請求項1に記載の光符号分割多重伝送方法であって、前記位相調整ステップが、
    前記復号器を構成する第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第1データを取得するステップS1と、
    前記第2のSSFBGの動作波長を短波長側に変位させるステップS2と、
    前記第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第2データを取得するステップS3と、
    前記第1データと前記第2データとを比較するステップS4と、
    前記第1データに対応するアイ開口の大きさが前記第2データに対応するアイ開口の大きさより小さいか等しければ、前記ステップS2に戻り、
    前記第1データに対応するアイ開口の大きさが前記第2データに対応するアイ開口の大きさより大きければ、前記第2のSSFBGの動作波長を長波長側に変位させるステップS5と、
    前記第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさを反映した第3データを取得するステップS6と、
    前記第1データと該第3データとを比較するステップS7と、
    前記第1データに対応するアイ開口の大きさが前記第3データに対応するアイ開口の大きさより大きいか等しければ、前記ステップS5に戻り、
    前記第1データに対応するアイ開口の大きさが前記第3データに対応するアイ開口の大きさより小さければ、前記第3データと前記第1データとを入れ替えて前記ステップS2に戻るステップS8と
    を含んで構成されていることを特徴とする光符号分割多重伝送方法。
  3. 請求項2に記載の光符号分割多重伝送方法であって、
    前記第2のSSFBGの動作波長を短波長側に変位させるステップS2が、前記第2のSSFBGを固定している固定部の間隔を狭くすることによって前記第2のSSFBGの格子間隔を短くするステップであり、
    前記第2のSSFBGの動作波長を長波長側に変位させるステップS5が、前記第2のSSFBGを固定している固定部の間隔を広くすることによって前記第2のSSFBGの格子間隔を長くするステップである
    ことを特徴とする光符号分割多重伝送方法。
  4. 請求項2に記載の光符号分割多重伝送方法であって、
    前記第2のSSFBGの動作波長を短波長側に変位させるステップS2が、前記第2のSSFBGの温度を低くすることによって前記第2のSSFBGの実効的格子間隔を短くするステップであり、
    前記第2のSSFBGの動作波長を長波長側に変位させるステップS5が、前記第2のSSFBGの温度を高くすることによって前記第2のSSFBGの実効的格子間隔を長くするステップである
    ことを特徴とする光符号分割多重伝送方法。
  5. 送信側に第1のスーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を具えて構成される符号器を具え、
    受信側に第1のSSFBGと逆の位相特性を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器、波長制御部及び相関波形モニタを具えた光符号分割多重伝送装置において、
    該復号器が、該第2のSSFBG、ベース板、第1の固定部、第2の固定部及び可動制御部を具え、
    該第2のSSFBGは、該第1の固定部及び該第2の固定部に固定されており、
    該可動制御部は、該第1の固定部に、可動部を装着し該可動部を介して該第1の固定部を前記ベース板に装着することで構成されており、
    前記相関波形モニタから、前記第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさに関するデータが、前記波長制御部に供給されるように接続されており、
    該波長制御部から前記可動制御部に対して、前記第2のSSFBGを固定している前記第1の固定部と前記第2の固定部との間隔を調整する信号が供給されるように接続されていること
    を特徴とする、光符号分割多重伝送装置。
  6. 送信側に第1のスーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を具えて構成される符号器を具え、
    受信側に第1のSSFBGと逆の位相特性を有する第2のSSFBGを具えて構成される復号器、波長制御部及び相関波形モニタを具えた光符号分割多重伝送装置において、
    該復号器が、該第2のSSFBG、ベース板及び温度制御部を具え、
    該第2のSSFBGは、該ベース板に密着されており、
    該温度制御部は、サーモモジュール、温度センサ及び温度コントローラを具えており、
    該相関波形モニタから、前記第2のSSFBGから出力される光パルスのアイ開口の大きさに関するデータが、該波長制御部に供給されるように接続されており、
    該温度センサと該温温度コントローラとは、該温度センサが測定した温度に関するデータが該温度コントローラに供給されるように接続されており、
    前記波長制御部と前記サーモモジュールとは該温度コントローラを介して、前記ベース板の温度を調整する信号が供給されるように接続されていること
    を特徴とする、光符号分割多重伝送装置。
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