JP4201023B2 - ファイバブラッググレーティング装置 - Google Patents

ファイバブラッググレーティング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4201023B2
JP4201023B2 JP2006157116A JP2006157116A JP4201023B2 JP 4201023 B2 JP4201023 B2 JP 4201023B2 JP 2006157116 A JP2006157116 A JP 2006157116A JP 2006157116 A JP2006157116 A JP 2006157116A JP 4201023 B2 JP4201023 B2 JP 4201023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bragg grating
fiber bragg
temperature
fbg
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006157116A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007328012A (ja
Inventor
秀幸 小林
健介 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2006157116A priority Critical patent/JP4201023B2/ja
Priority to CNB2007100981924A priority patent/CN100474009C/zh
Priority to AU2007202565A priority patent/AU2007202565B2/en
Priority to US11/806,915 priority patent/US7697805B2/en
Publication of JP2007328012A publication Critical patent/JP2007328012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4201023B2 publication Critical patent/JP4201023B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02057Optical fibres with cladding with or without a coating comprising gratings
    • G02B6/02076Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings
    • G02B6/02171Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by means for compensating environmentally induced changes
    • G02B6/02176Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by means for compensating environmentally induced changes due to temperature fluctuations
    • G02B6/0218Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by means for compensating environmentally induced changes due to temperature fluctuations using mounting means, e.g. by using a combination of materials having different thermal expansion coefficients

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

この発明は、光符号分割多重伝送装置の符号器及び復号器として利用される、ファイバブラッググレーティング(FBG: Fiber Bragg Grating)装置に関し、特に、ブラッグ反射波長を制御することが可能であるFBG装置に関する。
近年、インターネットの普及等により通信需要が急速に増大している。それに対応して光ファイバ等を用いた高速で大容量のネットワークが整備されつつある。このような高速で大容量の光ネットワークを構築するための通信手段の一つとして光符号分割多重(OCDM: Optical Code Division Multiplexing)による伝送が注目されている。
OCDMによる伝送とは、複数チャンネルの光パルス信号(光パルス列を光変調して、電気パルス信号を光パルス信号に変換したもの)を生成し、それをチャンネル毎に異なる符号で符号化し、受信側では送信側において符号化したときに用いたものと同一の符号で復号することで、元の光パルス信号に戻す復号化手段を用いる伝送である。光パルス信号を構成する光を光搬送波ということもある。
OCDMによる伝送によれば、多数のチャンネルの光パルス信号を同一の波長で同時に伝送できる。また、OCDMによる伝送方法は、送信側と受信側とで同一符号を鍵(符号器及び復号器にセットされる符号を鍵ということもある。)として用いる方法であるので、伝送におけるセキュリティーが高いことが特長の一つである。
OCDMの符号化の手段として、例えば、光の位相を符号として用いる位相符号方式OCDMが知られている。具体的には符号器及び復号器にスーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)を用いる。OCDMの符号化の手段として位相符号を用いる方式以外にも、波長ホッピング符号を用いる方法等が知られている。符号化の手段として上述の方法等のいずれの方法を採用するにしても、後述するように、符号器及び復号器に使われるSSFBGのブラッグ反射波長が、SSFBGの周囲環境温度等の変動に伴って変動することは、何らかの方法で防ぐ必要がある。
OCDMによる伝送は、上述の符号化の方式を問わず、送信側と受信側とで同一の符号を鍵として用いる。以後の説明においては、簡単のためにSSFBGを単にFBGと略記することもある。
この発明のFBG装置の役割の理解に資するために、まず、図1及び図2に示す概略的ブロック構成図を参照して、代表的なOCDM伝送装置の構成、及びこの装置に符号器及び復号器として利用されるFBGの構成を説明する。図1は、OCDM伝送装置の概略的ブロック構成図である。図2は、15個の単位FBGが「ABCDEFGHIKLMNOP」の順に並んで構成された、15ビットの符号を用いて作製されたFBGである。図2に示すFBGは、光ファイバ6に、15個の単位FBGが導波路方向に直列に配置されたSSFBG形成部8が形成されている。
OCDM伝送装置は、送信部10と受信部40とを具え、それらは伝送路42によって接続されて構成される。このOCDM伝送装置によって伝送される信号は、光パルス信号である。光パルス信号は、伝送すべき情報を担う2値デジタル信号であり、例えば、RZ(return to zero)形式の光パルス信号として生成された信号である。
送信部10は、光パルス列生成器12、変調信号生成器14、光変調器16、第1の光サーキュレータ18及び符号器60を具えて構成される。光パルス列生成器12は、光パルス列13を生成する。変調信号生成器14は、伝送すべき情報を2値デジタル電気パルス信号15として光変調器16に供給する。
光変調器16から出力される伝送すべき光パルス信号17は、第1の光サーキュレータ18を介して符号器60に入射する。符号器60からは符号化された光パルス信号が再び第1の光サーキュレータ18を介して光パルス信号19として、伝送路42に送られ、この伝送路42を伝播して受信部40に送られる。
受信部40は、第2の光サーキュレータ22、復号器62、光カプラ26、光電変換器28、波長モニタ30及び波長制御部32を具えて構成される。光電変換器28は、光パルス信号を電気パルス信号に変換する。波長モニタ30は、光パルス信号29の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を計測する。波長制御部32は、波長モニタ30からの出力31を受けて温度コントローラ68に制御信号67を供給する。制御信号67を受けた温度コントローラ68は、制御信号67に基づいてケーブル69を介してサーモモジュール66の電流をコントロールして、FBGの温度を上昇させるか、下降させるかの制御を行なう。
伝送路42を伝播して伝送された光パルス信号21は、第2の光サーキュレータ22を介して復号器62に入射して復号化される。復号化された光パルス信号は、再び第2の光サーキュレータ22を介して光カプラ26に入射して、光パルス信号27及び光パルス信号29に分波される。光パルス信号27は、光電変換器28によって電気パルス信号36として復元される。すなわち、伝送すべき情報である2値デジタル電気パルス信号15は、受信部40で2値デジタル電気パルス信号36となって復元され受信される。
復号器62には、温度センサー64が設置されており、常に復号器62を構成するFBGの温度を計測し、その結果を温度コントローラ68に温度信号65として送っている。波長制御部32は、波長モニタ30からの出力31に対応してこのFBGに設定すべき温度を算出する。この算出温度が実現できるように制御信号である温度コントロール信号67を温度コントローラ68に供給する。
符号器60を構成するFBGと復号器62を構成するFBGとは同一の実効屈折率周期構造を有しており、かつ両者の周期構造は逆の関係になるように設定されている。すなわち、符号器60を構成するFBGと復号器62を構成するFBGとが、図2に示すように15個の単位FBGが「ABCDEFGHIKLMNOP」の順に並んで構成されているものとした場合、符号器60を構成するFBGの入出力端が仮に「A」で示す単位FBGが配置されている側であるとしたならば、復号器62を構成するFBGの入出力端は「P」で示す単位FBGが配置されている側になるように設定する。
符号器あるいは復号器を構成するFBGのブラッグ反射波長(以後「動作波長」ということもある。)は、その周囲環境温度等の条件で変化する。ここで、周囲環境温度等の何らかの原因で、符号器60と復号器62とをそれぞれ構成するFBGの実効屈折率周期構造の間に相違が生じ、動作波長が変化した場合を想定する。この場合には、復号器62の実効屈折率周期構造を構成するFBGの実効屈折率周期構造をそのFBG温度を調整することによって、符号器60を構成するFBGの実効屈折率周期構造に等しくする必要がある。
また、FBGを符号器あるいは復号器に設置する際に、符号器あるいは復号器をその動作波長が同一になるように設置することも、現実には難しい。
そのため、送信側の符号器を構成するFBGと受信側の復号器を構成するFBGの動作波長が常に同一に保たれるように、符号器あるいは復号器を構成するFBGの少なくともいずれか一方の動作波長を随時調整する必要がある。
位相符号方式OCDMによる伝送においては、送信側の符号器を構成するFBGの動作波長と受信側の復号器を構成するFBGの動作波長とが数十pm(ピコメートル)以上異なれば、受信側において復号化がうまくできない。すなわち、送信側の符号器を構成するFBGと受信側の復号器を構成するFBGのブラッグ反射波長の差が、数十pm未満となるように、随時調整する必要がある。
そこで、FBGのブラッグ反射波長がその周囲環境温度の変化によって影響を受けにくく工夫されたFBG装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置は、負膨張性基板とこの基板の表面上に、少なくとも2箇所の隔離した部分にいおて、光ファイバが取り付けられた構成である。そしてこの光ファイバ内にはFBGが形成されている。図3を参照して、特許文献1に開示されたFBG装置の、動作波長の周囲環境温度の変化依存性を説明する。横軸は周囲環境温度を、縦軸はFBG装置の動作波長を示しており、「a」で示す直線が、FBGを負膨張性基板に固定しなかった場合、「b」で示す直線がFBGを負膨張性基板に固定しFBG装置として構成されている場合を示している。FBG装置の動作波長とは、FBG装置を構成するFBGのブラッグ反射のピーク波長を言う。
周囲環境温度が-40℃から+125℃まで変化した場合について見ると、「a」で示すFBGを負膨張性基板に固定しなかった場合には、FBGの動作波長が-40℃では1563.75 nm(ナノメートル)であるのに対して+125℃では1565.65 nmでありその差が1.9 nmである。一方、「b」で示すFBGを負膨張性基板に固定しFBG装置として構成されている場合には、FBGの動作波長は、1565.5 nmから1565.7 nmの範囲で変動しておりその差は、0.2 nm(=200 pm)と抑制されていることが分かる。すなわち、FBGを負膨張性基板に固定しFBG装置として構成すれば、FBGの動作波長の変動を0.2 nmにすることが可能である。
しかしながら、OCDMにおける符号器及び復号器としてFBG装置を利用する場合、周囲環境温度変動によって0.2 nmもの動作波長変動が存在すると、これでは変動が大きすぎて、符号器及び復号器として実用に供することはできない。また、特許文献1に開示された装置では、FBGを作りつけた光ファイバをFBG装置に一旦固定してしまうと、動作波長を任意の値に外部からの指示に基づいて変更することができない。OCDMによる光通信においては、送信側から送られる光パルス信号を生成する光源の波長ゆらぎ等が発生した場合に、動作波長をこのゆらぎに応じて変更する必要が生じるが、この事態に対応することができないという問題もある。
そこで、上述した問題を解決することを目的として、符号器及び復号器として利用されるFBG装置の周囲環境温度変動によって動作波長に変動が生じた場合、また、送信側から送られる光パルス信号を生成する光源の波長ゆらぎ等が発生した場合には、外部の温度コントローラからの指示に基づく温度制御によって、動作波長調整幅200 pm以上で任意の波長に変換でき、しかも1 pmの精度で、動作波長の微調整ができる機能を有するFBG装置が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2000-503415号公報 特開2005-173246号公報
しかしながら、上述の特許文献2に開示されているFBG装置は、周囲環境温度変動があっても、動作波長にほとんど変動は生じないように制御が可能であるという特長を有しているが、FBG装置をOCDM伝送装置の符号器及び復号器として実装する場合に、次の問題が未解決として残されている。
OCDM伝送装置は、一般に上述の図1に示すように一方の端末である送信部10から他方の端末である受信部40への一方的な送信だけに限らず、双方向に送受信可能な構成である。従って、各端末には、送信部及び受信部が具えられるため、符号器と復号器とが近接して配置される。従って、符号器と復号器とを個別に温度制御すると、その温度制御のために消費される電力が大きくなることが想定される。すなわち、符号器と復号器とが近接して配置された端末において、周囲環境温度が上昇あるいは下降した場合、符号器及び復号器の双方に同様な制御がなされるため、符号器と復号器とにおける温度制御が互いに影響を及ぼしあって、その結果、符号器と復号器とにおける温度制御のために消費される電力が大きくなる。
例えば、周囲環境温度が急に上昇したため、符号器及び復号器を構成するそれぞれのFBGの温度を共に下降させるように温度コントローラが制御される。その結果、符号器及び復号器の双方から熱が放出されることとなり、双方の温度コントローラに供給すべき電力が大きくなる。逆に、周囲環境温度が急に下降した場合にも同様である。この場合には、符号器及び復号器の双方に熱を供給することとなり、やはり双方の温度コントローラに供給すべき電力が大きくなる。
上述のように、符号器と復号器とが近接して配置され、符号器及び復号器の双方から熱が放出された場合、符号器の放熱(吸熱)部と復号器の放熱(吸熱)部とが近接しているため、符号器あるいは復号器単体の場合と比較して、放熱(吸熱)部の温度上昇の程度がより大きくなる。すなわち、それだけ符号器及び復号器の温度コントローラの負担が大きくなる。逆に、周囲環境温度が急に下降した場合にも同様である。
そこで、この発明の目的は、符号器と復号器とが近接して配置された端末において、温度コントローラに供給すべき電力を低く抑えつつ、かつ精密に温度制御が可能であるFBG装置を提供することにある。
また、一般に、FBGを具えて構成される符号器及び復号器が一組である場合に限定されず、複数(符号器の数と復号器の数とが一致しない場合を含む。)具えて構成される場合であっても、それぞれの符号器あるいは復号器が具える温度コントローラに供給すべき電力を低く抑えつつ、かつ精密にFBGの温度制御をすることが可能であるFBG装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、この発明の第1のFBG装置は、複数のFBG実装体と、このFBG実装体を収納する筺体を具えている。FBG実装体は、FBGが実装されたFBGモジュールと、このFBGモジュールに熱を供給又はこのFBGモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えている。そして、これら複数のFBG実装体は、筺体の一部である熱伝導部が有する内部底面に並列に設置される。そして、互いに隣り合って設置されるFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度は、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている。また、この発明の第1のFBG装置は、FBG実装体の温度を制御する温度制御部を具えている。
この発明の第2のFBG装置は、二つのFBG実装体と、このFBG実装体を収納する筺体を具えている。FBG実装体は、FBGが実装されたFBGモジュールと、このFBGモジュールに熱を供給又はこのFBGモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えている。そして、筺体の内部底面に板状の熱伝導体が、この熱伝導体の両側面が内部底面と非平行の状態で設置されており、この熱伝導体を挟んで、FBG実装体が熱伝導体の両側面にそれぞれ配置されている。そして、このFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている。
この発明の第3のFBG装置は、複数のFBG実装体と、このFBG実装体を収納する筺体を具えている。FBG実装体は、FBGが実装されたFBGモジュールと、このFBGモジュールに熱を供給又はこのFBGモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えている。そして、筺体の内部底面に多角柱状体の熱伝導体が設置されており、この熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、FBG実装体が配置されている。そして、互いに隣り合って配置されるFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている。
この発明の第4のFBG装置は、複数のFBG実装体と、このFBG実装体を収納する筺体を具えている。FBG実装体は、FBGが実装されたFBGモジュールと、このFBGモジュールに熱を供給又はこのFBGモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えている。そして、筺体の内部底面に多角錐台形状体の熱伝導体が設置されており、この熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、FBG実装体が配置されている。そして、互いに隣り合って配置されるFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている。
ここで、設定温度とは、設計値どおりの波長のブラッグ反射光が出力され、また、入力された光の位相を設計値どおりに変調して出力されるという動作が実現されるときの、FBGの温度を意味する。
上述の第1から第4のFBG装置に設置されるFBG実装体は、実装プレート及び実装プレートホルダを具えるFBGモジュールと、断熱部材及びサーモモジュールから構成される温度制御板と、実装プレートの温度を検出する温度センサーとを具えて、以下のように構成するのが好適である。
実装プレート上面には、FBG接触部を設定し、実装プレートの両端にFBG接触部を挟んで第1固定部と第2固定部とを形成する。FBGを、FBG接触部に接触するように第1固定部と第2固定部とで固定する。
また、実装プレートの下面を、実装プレートホルダの上面に、滑ることが可能な状態で接触させる。実装プレートホルダの下面を、温度制御板の温度制御面に接触させて固定する。温度制御板の温度制御面の反対側の面である吸放熱面を、熱伝導部が有する内部底面、あるいは熱伝導体が有する側面に接触させて固定する。
この発明の第1のFBG装置によれば、複数のFBG実装体が、熱伝導部の有する内部底面に並列に設置され、互いに隣り合って設置されるFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている。以後の説明において、設定温度が環境温度より低く設定されているFBG実装体を低温FBG実装体といい、逆に、設定温度が環境温度より高く設定されているFBG実装体を高温FBG実装体ということもある。
ここで、FBG実装体に設置されるFBGの温度が設定温度となるように、サーモモジュール等のFBGの温度制御に係る装置を調整することを、FBG実装体に設定温度を設定するという。すなわち、周囲環境温度が、FBG実装体に設定された設定温度よりも高い場合は、このFBG実装体のFBGの温度を下げる必要があり、逆に周囲環境温度がFBG実装体に設定された設定温度よりも低い場合は、このFBG実装体のFBGの温度を上げる必要がある。そして、周囲環境温度が、FBG実装体に設定された設定温度に等しい場合は、このFBG実装体のFBGの温度を保持するように制御する必要がある。
FBGのブラッグ反射光の波長あるいは、入力された光の位相の変調量は、FBGが形成されている光ファイバのコアの屈折率によって確定する。より厳密には、光ファイバの光導波路としての実効屈折率neffによって確定する。すなわち、FBGの周期をΛとするとブラッグ反射光の波長λBは、λB=2neffΛで与えられる。また、入力された光の位相の変調量は、SSFBGを構成する単位FBGの間隔によって確定し、この間隔の幾何学的長さLに対して、これに対応する光学的長さは、neffLで与えられる。
そして、光ファイバの実効屈折率neffは、光ファイバの温度、すなわちFBGの温度に依存することが知られており、neffの温度の変化による依存性は低量的関係として与えられている。(例えば、Andreas Othonos and Kyriacos Kalli著:Fiber Bragg Gratings 参照)。従って、FBG装置の使用時のFBGの温度を予め確定させれば、このFBGの周期Λを一義的に確定させることができる。すなわち、FBGの温度を設計時点で与えることによって、neffが確定するので、ブラッグ反射波長がλBとなるΛの値を設計値として一義的に確定する。この設計時点で与えられるFBGの温度が設定温度である。FBG実装体の温度と、このFBG実装体に設置されたFBGの温度とは同一である状態でFBG装置は利用されるので、以後、FBGの温度をこのFBGが設置されているFBG実装体の温度ということもある。
また、環境温度とは、FBG装置が利用される状態で想定される周囲環境温度の最低値から最高値の範囲をいう。従って、設定温度が、環境温度より低く設定されるとは、想定される周囲環境温度の最低値を上回らない温度であって、この最低値に近い温度に設定されることを意味する。また、設定温度が、環境温度より高く設定されるとは、想定される周囲環境温度の最高値を下回らない温度であって、この最高値に近い温度に設定されることを意味する。
従って、互いに隣り合って設置されるFBG実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方(低温FBG実装体)が環境温度より低く、他方(高温FBG実装体)が環境温度より高く設定されていれば、周囲環境温度が上昇する、あるいは下降するといういずれの変動が発生した場合にも、低温FBG実装体の温度を下降させ、高温FBG実装体の温度を上昇させるという温度制御を行うことに変わりがない。そのため、低温FBG実装体の温度を下降させ、高温FBG実装体の温度を上昇させるという温度制御がなされると、高温FBG実装体と低温FBG実装体とが設置されている熱伝導部に低温FBG実装体から熱が供給され、一方高温FBG実装体には、熱伝導部から熱が供給される。
従って、低温FBG実装体にとっては、常に熱伝導部が低温側として機能し、高温FBG実装体にとっては、常に熱伝導部が高温側として機能する。すなわち、低温FBG実装体から熱伝導部に供給された熱は、高温FBG実装体の温度を上昇させるために有効に利用される。そのため、高温FBG実装体及び低温FBG実装体の温度を制御する温度コントローラに供給すべき電力を低く抑えることが可能となる。また、温度コントローラに供給すべき電力が低いということは、一般的に、温度コントローラの温度制御機能を有効に活用できることを意味しており、その結果、高温FBG実装体及び低温FBG実装体の温度を精確に制御することが容易となる。
この発明の第2のFBG装置によれば、FBGが実装された二つのFBG実装体(低温FBG実装体及び高温FBG実装体)が、板状の熱伝導体を挟んで熱伝導体の両側面にそれぞれ配置されている。熱伝導体の厚みは十分薄くすることが可能であるので、低温FBG実装体から放出された熱は、高温FBG実装体に対して、より効率的に伝えられる。従って、高温FBG実装体及び低温FBG実装体の温度を制御する温度コントローラに供給すべき電力を、上述の第1のFBG装置の場合より一層低く抑えることが可能となる。ただし、第1のFBG装置では必要とされない、板状の熱伝導体を筺体の内部底面に設置する必要があり、それだけ構成が複雑となる。
低温FBG実装体と高温FBG実装体とを、それぞれを互いに平行に配置する(設置されているFBGが互いに平行になるようにする)必要は必ずしもないので、板状の熱伝導体の両側面が正確に平行である必要はない。また、低温FBG実装体と高温FBG実装体とを、熱伝導体を挟んでそれぞれを互いに対称となる位置に配置するのが望ましいが、必ずしも正確に対称の位置に配置しなくとも、上述した、低温FBG実装体から放出された熱が高温FBG実装体に対して効率的に伝えられる効果は得られる。
この発明の第3のFBG装置によれば、FBGが実装された複数個のFBG実装体が、多角柱状体の熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、FBG実装体が配置されている。そのため、複数個のFBG実装体を筺体の内部底面に配置する第1のFBG装置と比較して、互いのFBG実装体同士をより接近させて配置することが可能となる。したがって、高温FBG実装体及び低温FBG実装体の温度を制御する温度コントローラに供給すべき電力を、より一層低く抑えることが可能となる。ただし、第1のFBG装置では必要とされない、多角柱状体の熱伝導体を筺体の内部底面に設置する必要があり、それだけ構成が複雑となる。
この発明の第4のFBG装置によれば、FBGが実装された複数個のFBG実装体が、多角錐台形状体の熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、FBG実装体が配置されている。FBG実装体のそれぞれを互いに平行に配置する(設置されているFBGが互いに平行になるようにする)必要は必ずしもないので、熱伝導体の形状を多角柱状体と限定する必要はなく、多角錐台形状体でもよい。熱伝導体を多角錐台形状体とした場合でも、上述の第3のFBG装置と同様の効果が得られる。
上述の第1から第4のFBG装置が具えるFBG実装体を、上述のように構成すれば、実装プレートの下面は、実装プレートホルダの上面に、滑ることが可能な状態で接しているので、実装プレートホルダの熱膨張による伸縮が実装プレートに伝わることがない。すなわち、実装プレートホルダと実装プレートを異なる熱膨張を有する材料で構成しても、実装プレートホルダの熱膨張によって、実装プレートに歪が加わることがない。
温度制御板が、断熱部材とサーモモジュールとから構成され、実装プレートホルダの下面が、温度制御板の温度制御面に接して固定されており、温度制御板の温度制御面の反対側の面である放熱面(あるいは吸熱面)が、熱伝導部である筺体の内部底面、あるいは熱伝導体が有する側面に接して固定されている。このため、低温FBG実装体が具えるサーモモジュールから放出される熱は、放熱面を介して熱伝導部又は熱伝導体に供給される。また、熱伝導部又は熱伝導体からは、吸熱面を介して高温FBG実装体が具えるサーモモジュールに供給される。温度制御板の温度制御面の反対側の面が放熱面であるか吸熱面であるかは、低温FBG実装体あるは高温FBG実装体のいずれに設置されたサーモモジュールであるかによって決定する。すなわち、低温FBG実装体に設置された温度制御板の温度制御面の反対側の面は放熱面であり、高温FBG実装体に設置された温度制御板の温度制御面の反対側の面は吸熱面である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一構成例を示し、この発明が理解できる程度に各構成要素の断面形状や配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の材料および条件等を用いることがあるが、これら材料および条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。また、各図において同様の構成要素については、同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。また、FBG実装体の構造を説明するための図、その他実施の形態を説明するための図は、図の見易さを優先し、図面の奥行き方向の幾何学的な重なり具合等については、この発明の趣旨が誤解されない範囲で厳密性を犠牲にした部分がある。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態の動作原理の理解に資するために、まず、図4(A)及び(B)を参照して、FBG実装体と筺体間における熱伝導について説明する。図4(A)及び(B)は、FBG実装体1つを筺体へ配置した場合のFBG実装体と筺体間における熱伝導の様子を説明するための図である。図4(A)及び(B)は、それぞれ高温FBG実装体及び低温FBG実装体を筺体に配置した場合の熱伝導の様子を説明するための図である。図4(A)及び(B)において、白抜きの矢印によって、熱の流れる方向を示している。以後の説明において参照する図5においても同様の白抜きの矢印は、熱の流れる方向を示している。
図4(A)に示すように、高温FBG実装体72は、FBGモジュール44とサーモモジュール74とを具えて構成され、FBGモジュール44が具えるFBGの温度が設定温度(環境温度より高く設定されている。)になるように、サーモモジュール74を介して筺体70の一部である熱伝導部から熱が供給される。サーモモジュール74は、例えばペルチエ素子によって構成できる。以後の説明においては、サーモモジュールとしてペルチエ素子を想定して説明する。
サーモモジュール74が動作すると、サーモモジュール74の温度制御面48の温度が上昇し、吸熱面50の温度が下降する。すなわち、サーモモジュール74が動作することによって、熱伝導部から吸熱面50を介してサーモモジュール74に熱が供給されて、その熱は、温度制御面48を介してFBGモジュール44に供給される。この場合、熱伝導部は熱を供給するために温度が下がることになる。高温FBG実装体72が設置された場合の熱伝導部は、熱供給源としての役割を果たしている。
ここで、熱伝導部とは、サーモモジュール74の吸熱面50の直下であって、サーモモジュール74が設置されている筺体70の底面の周辺部分をいい、図4(A)において、概略、記号T1で示す範囲である。図4(A)に示す熱伝導部とは、サーモモジュール74が動作することによって、特に温度変化が顕著である部分を指し、その範囲を定量的に指示することは意味がない。すなわち、サーモモジュール74に熱を供給するという観点から、熱供給という役割をしていると見られる筺体70の底面の部分を指すと了解されたい。
一方、図4(B)に示すように、低温FBG実装体78は、FBGモジュール84とサーモモジュール54とを具えて構成され、FBGモジュール84が具えるFBGの温度が設定温度(環境温度より低く設定されている。)になるように、サーモモジュール54を介して筺体70の一部である熱伝導部に熱が供給される。
サーモモジュール54が動作すると、サーモモジュール54の温度制御面88の温度が降下し、放熱面80の温度が上昇する。すなわち、サーモモジュール54が動作することによって、熱伝導部へ放熱面80を介してサーモモジュール54から熱が供給される。その供給された熱は、温度制御面88を介してFBGモジュール84からサーモモジュール54に供給された熱である。この場合、熱伝導部には熱が放出されるために温度が上がることになる。低温FBG実装体78が設置された場合の熱伝導部は、吸熱部としての役割を果たしている。
ここでも、上述した高温FBG実装体が設置された場合と同様に、熱伝導部とは、サーモモジュール54の放熱面80の直下であって、サーモモジュール54が設置されている筺体70の底面の周辺部分をいい、図4(B)において、概略、記号T2で示す範囲である。図4(B)に示す熱伝導部とは、サーモモジュール54が動作することによって、特に温度変化が顕著である部分を指し、その範囲を定量的に指示することは意味がない。すなわち、サーモモジュール54から放出される熱を受け取るという観点から、吸熱部という役割をしていると見られる筺体70の底面の部分を指す。
図5を参照して、第1の実施の形態である、FBG実装体2つを筺体へ配置した第1の配置例によるFBG装置について説明する。図5は、FBG実装体2つを筺体へ配置する第1の配置例を説明するための図であり、周囲環境温度がそれぞれのFBG実装体の設定温度間にある場合の熱の伝導の様子を説明するための図である。
第1の実施の形態であるFBG装置は、FBG実装体72及び78と、これらのFBG実装体を収納する筺体76を具えて構成される。FBG実装体72及び78は、それぞれ、図4(A)及び(B)を参照して説明した高温FBG実装体72及び低温FBG実装体78であり、図5に示すように、筺体76の一部である熱伝導部の有する内部底面76bに並列に設置されている。第1の実施の形態における熱伝導部とは、サーモモジュール54及び74のそれぞれの放熱面80及び吸熱面50の直下に当たる、筺体76の内部底面の周辺部分をいい、図5において、概略、記号T3で示す範囲である。
低温FBG実装体78にとっては、常に熱伝導部T3が低温側として機能し、高温FBG実装体72にとっては、常に熱伝導部T3が高温側として機能する。その結果、低温FBG実装体78から熱伝導部T3に供給された熱は、高温FBG実装体72の温度を上昇させるために有効に利用される。
図5に示すFBG装置では、FBG実装体が2つだけ設置されているが、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを交互に並列に配置することによって、上述の低温FBG実装体から熱伝導部に供給された熱が、高温FBG実装体の温度を上昇させるために有効に利用されるという状況を実現できる。従って、配置するFBG実装体は2つに限定されることはなく、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを交互に並列に配置することによって、3つ以上配置してFBG装置を構成することが可能である。
この発明の発明者らは、有限要素法による熱伝導解析を行うことによって、高温FBG実装体同士を隣接して配置した場合、及び低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合と比較して、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置した場合の方が、温度コントローラに供給すべき電力を低く抑えることが可能であることを確認した。
すなわち、有限要素法による熱伝導解析によって、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置した場合の熱伝導部T3の熱の流れる向きに垂直な単位断面積当たりの熱流量が、高温FBG実装体同士を隣接して配置した場合、及び低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合と比較して大きいことが確かめられた。具体的には、以下の現象が有限要素法による熱伝導解析によって確かめられた。
高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置した、第1の実施の形態の場合には、高温FBG実装体72の直下の熱伝導部T3に対して、低温FBG実装体78の直下の熱伝導部T3から熱が供給されることによって、熱伝導部T3の全体としての温度の変動は小さい。これに対して、高温FBG実装体同士隣接して配置した場合には、熱伝導部T3から両者に対して熱が供給されるために熱伝導部T3の全体としての温度は下降する。また、低温FBG実装体同士隣接して配置した場合には、熱伝導部T3に対して両者から熱が供給されるために熱伝導部T3の全体としての温度は上昇する。
低温FBG実装体78は、FBGモジュール84が具えるFBGの温度が環境温度より低く設定されているから、常にFBGモジュール84から熱伝導部T3に熱を移動させる必要がある。筺体76の温度は、周囲環境温度に等しくなっているから、FBGモジュール84が具えるFBGの温度は、周囲環境温度に等しい筺体76の温度よりも低い。すなわち、サーモモジュール54の温度制御面88の温度は、放熱面80の温度よりも低い。放熱面80の温度と温度制御面88の温度とが近いほど、サーモモジュール54に供給すべき電力は小さくてすむ。従って、放熱面80の温度が低いほどサーモモジュール54に供給すべき電力は小さくてすむ。
一方、高温FBG実装体72は、FBGモジュール44が具えるFBGの温度が環境温度より高く設定されているから、常に熱伝導部T3からFBGモジュール44に熱を移動させる必要がある。FBGモジュール44が具えるFBGの温度は、周囲環境温度に等しい筺体76の温度よりも高い。すなわち、サーモモジュール74の温度制御面48の温度は、吸熱面50の温度よりも高い。この場合も、上記と同様に吸熱面50の温度と温度制御面48の温度とが近いほど、サーモモジュール74に供給すべき電力は小さくてすむ。従って、吸熱面50の温度が高いほどサーモモジュール74に供給すべき電力は小さくてすむ。
上述のように、低温FBG実装体78の直下の熱伝導部T3には、サーモモジュール54から放熱面80を介して熱が供給され、温度が上昇する。一方、高温FBG実装体72の直下の熱伝導部T3は、吸熱面50を介してサーモモジュール74に熱が吸収され、温度が下降する。
低温FBG実装体78と高温FBG実装体72とは、隣接して配置されているので、低温FBG実装体78の直下の熱伝導部T3から、高温FBG実装体72の直下の熱伝導部T3に向けて熱が供給される。このため、吸熱面50の温度は常に上昇するように熱が供給され、放熱面80の温度は常に下降するように熱が吸収される。このことは、上述の有限要素法による熱伝導解析において、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置した場合の熱伝導部T3の熱の流れる向きに垂直な単位断面積当たりの熱流量が、大きくなるという結果が得られたことによって確認された。
すなわち、高温FBG実装体同士を隣接して配置した場合は、両者の熱伝導部の直下のいずれにおいても温度が下がるため、熱伝導部における熱の移動はほとんどない。また、低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合は、両者の熱伝導部の直下のいずれにおいても温度が上がるため、この場合も熱伝導部における熱の移動はほとんどない。
熱伝導部T3の熱の流れる向きに垂直な単位断面積当たりの熱流量は、低温FBG実装体78の直下の熱伝導部T3から、高温FBG実装体72の直下の熱伝導部T3に向けて供給される熱の移動量である。上述したように、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置するこことによって、高温FBG実装体同士あるいは低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合と比べて、熱伝導部T3の熱の流れる向きに垂直な単位断面積当たりの熱流量が大きくなることが確かめられている。また、低温FBG実装体78の直下の熱伝導部T3から、高温FBG実装体72の直下の熱伝導部T3に向けて熱が供給される様子が確認された。すなわち、放熱面80の温度と温度制御面88の温度との差及び、吸熱面50の温度と温度制御面48の温度との差は、常に小さくなるように変動することが確認された。この結果、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置するこことによって、高温FBG実装体同士あるいは低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合と比べて、サーモモジュール54及び74に供給すべき電力は少なくてすむ。
<第2の実施の形態>
図6を参照して、第2の実施の形態であるFBG装置について説明する。図6は、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを、筺体の内部底面に設置された板状の熱伝導体の両側面部にそれぞれ配置する、第2の配置例を示す側面図である。
第2の実施の形態であるFBG装置は、FBG実装体72及び78と、FBG実装体72及び78を配置する熱伝導体82と、これらのFBG実装体を収納する筺体90を具えて構成される。板状の熱伝導体82は、筺体90の内部底面90dに、当該熱伝導体82の両側面82a及び82bが当該内部底面90dに対して垂直になるように設置されている。図6に示す第2の実施の形態においては、熱伝導体82が内部底面90dに対して垂直に設置されているが、両者は垂直である必要はなく、FBG実装体72及び78が直接内部底面90dに接触するすることがなければ、熱伝導体82(両側面82a及び82b)が内部底面90dに対して非平行の形状で設置されていればよい。また、上述したように、熱伝導体82の両側面82aと82bとが平行である必要もない。
また、図6に示すFBG装置は、FBG実装体72とFBG実装体78とが、熱伝導体82を挟んで対称の位置に配置されているが、必ずしも対称の位置に配置する必要はなく、互いの中心線が一致しない位置に配置しても良い。ただし、FBG実装体72とFBG実装体78とを対称の位置に配置することによって、低温FBG実装体78の放熱面80と高温FBG実装体72の吸熱面50との距離を最小にすることができるので、両者を対称の位置に配置するのが望ましい。
ここで、熱伝導体82の両側面82a及び82bが、内部底面90dに対して非平行の形状で設置されていることを、熱伝導体82が内部底面90dに対して非平行の形状で設置されているというものとする。
図6に示すように、FBG実装体72及び78が、熱伝導体82を挟んで熱伝導体82の両側面にそれぞれ配置されている。熱伝導体82の厚みD(側面82aと82bとが非平行である場合は平均の厚みをDとする。)は十分薄くすることが可能であるので、低温FBG実装体78から放出された熱は、高温FBG実装体72に対して、上述の第1の実施の形態のFBG装置より効率的に伝えられる。図6に示すFBG装置においても、有限要素法による熱伝導解析を行うことによって、上述の第1の実施の形態のFBG装置以上に、サーモモジュール54及び74に供給すべき電力を低く抑えることが可能であることを確認した。
<第3の実施の形態>
図7を参照して、第3の実施の形態である、FBG実装体4つを、熱伝導体を介して筺体へ配置した第3の配置例によるFBG装置について説明する。図7は、4つのFBG実装体を、五角柱状体もしくは五角錐台形状体の複数の側面のそれぞれに配置する第3の配置例を説明するための図である。
第3の実施の形態であるFBG装置は、FBG実装体166-1〜166-4の4つのFBG実装体と、これらのFBG実装体を設置する熱伝導体160を具えて構成される。熱伝導体160は、第2の実施の形態であるFBG装置と同様に筺体102の内部底面102dに設置される。FBG実装体166-1〜166-4の4つのFBG実装体のそれぞれは、FBGモジュール162-1〜162-4を具えており、また、それぞれサーモモジュール164-1〜164-4を具えている。
図7においては、熱伝導体160は、五角柱状体であり、五角柱状体の底面部が示されている。従って、FBG実装体166-1〜166-4は、それぞれ五角柱状体の側面160u-1〜160u-4に配置されている。また、熱伝導体160を形成している五角柱状体の側面のうちの一つ(図7では一番大きな側面)160dが筺体102の内部底面102dに接触させて設置されている。
熱伝導体160に設置されるFBG実装体166-1〜166-4は互いに平行に配置する必要はないので、熱伝導体160の形状は、五角柱状体である必要はなく、五角錐台形状体であってもよい。熱伝導体160の形状が五角錐台形状体である場合には、図7に示されている底面部(側面160d)は、五角錐台形状体の上底面あるいは下底面の何れかを示していると了解されたい。
熱伝導体160に設置されるFBG実装体166-1〜166-4のうち、互いに隣接して設置されるFBG実装体は、それぞれ高温FBG実装体及び低温FBG実装体である。すなわち、FBG実装体166-1及びFBG実装体166-3が高温FBG実装体であり、FBG実装体166-2及びFBG実装体166-4が低温FBG実装体である。又は、これとは逆にFBG実装体166-1及びFBG実装体166-3が低温FBG実装体であり、FBG実装体166-2及びFBG実装体166-4が高温FBG実装体であってもよい。
第3の実施の形態においても、有限要素法による熱伝導解析によって、高温FBG実装体同士を隣接して配置した場合、及び低温FBG実装体同士を隣接して配置した場合には、熱伝導体160の、熱の流れる向きに垂直な単位断面積当たりの熱流量が、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置した場合と比較して小さいことが確かめられた。従って、第1の実施の形態のFBG装置と同様に、サーモモジュール164-1〜164-4のそれぞれにに供給すべき電力は少なくてすむ。
また、互いに隣接して設置されるFBG実装体は、第1の実施の形態よりも一層近接して配置することが可能である。すなわち、平面にFBG実装体を並列に配置する場合と比較して、図7に示すように、多角柱状体あるいは多角錐台形状体の側面に配置する方が、低温FBG実装体の放熱面と高温FBG実装体の吸熱面との平均距離を短く設定できる。従って、第1の実施の形態のFBG装置と比較して、各サーモモジュールに供給すべき電力は少なくてすむ。
図7に示すFBG装置では、FBG実装体が4つ設置されて構成されているが、熱伝導体160の形状を六角柱状体以上の多角柱状体、あるいは六角錐台形状体以上の多角錐台形状体とすることによって、FBG実装体を5つ以上設置されて構成されるFBG装置を実現できる。また、設置されるFBG実装体が奇数個であっても、高温FBG実装体と低温FBG実装体とを隣接して配置すれば、上述のサーモモジュールに供給すべき電力は少なくてすむという効果が得られる。
<FBG実装体>
図8(A)及び(B)を参照して、FBG実装体の構成例を説明する。図8(A)は、FBG実装体を上面から見た概略的平面図であり、図8(B)は、FBG実装体を側面から見た概略的断面図である。図8(A)では、後述する、筐体118、温度コントローラ142、波長制御部144及び波長モニタ146を省略してある。
FBG実装体100は、FBGモジュール104と温度制御板150とを具えている。FBGモジュール104は、実装プレート110と実装プレートホルダ112とが積層されて、実装プレート110の上面に光ファイバ132が設置されている。以後、説明の便宜上、実装プレート110と実装プレートホルダ112と温度制御板150とが積層されて構成される構造体をFBG搭載台152ということもある。
実装プレート110上面にはFBG接触部120が設けられており、実装プレート110の両端には、FBG接触部120を挟んで設定された第1固定部124と第2固定部126とが設けられている。
FBGは、光ファイバ132に形成されており、FBGが、FBG接触部120に接触するように第1固定部124と第2固定部126とで光ファイバ132は固定されている。
また、温度制御板150は、断熱部材114とサーモモジュール116とから構成され、実装プレート110の下面136は、実装プレートホルダ112の上面に、滑ることが可能な状態で接している。また、実装プレートホルダ112の下面138は、温度制御板150の上面に接して固定している。上述の第1から第3の実施形態の説明では、FBG実装体をFBGモジュールとサーモモジュールとを具えて構成されているものとして説明したが、図8(A)及び(B)にFBG実装体を搭載したFBG装置の場合は、FBG実装体100は、FBGモジュール104と温度制御板150とを具えて構成される。
実装プレートホルダ112には、温度センサーを装填するための穴134を形成してある。以後の説明においては、温度センサーを装填するための穴134に設置された温度センサーをも、誤解が生じない範囲で、温度センサー134と表記することがある。
FBG搭載台152は、筐体118の筺体底面154に固定して設置する。以後、筺体底面154を吸放熱面ということもある。図8(B)において、筐体118は、その底面だけを示してある。図8(A)に示すFBG装置を上面から見た概略的平面図は、FBG実装体の構造の理解に必要な部分のみを示してあり、筐体118等は省略してある。
筐体118は、表面に金メッキを施した銅材で作製する。もちろんこれらの構成素材は、銅材に限らず、アルミニウム材、真鍮材等でも良い。筐体118は箱状の形態であり、光ファイバ132の長さ方向に沿った長手方向のいずれかの側面に、サーモモジュール116への電力供給端子及び温度センサー134からの出力端子を設けてある(図示せず。)。FBG実装体100は、この端子を介して温度コントローラ142に接続してある。すなわち、温度コントローラ142からサーモモジュール116への電力供給のためのケーブル156と、温度センサー134から温度コントローラ142へ出力するためのケーブル158とが、上述の筐体118の側面に設けられた端子を介して接続している。
断熱部材114には、ガラスエポキシ材を採用したが、この他にもピーク材や雲母材などの熱伝導率の小さい素材を用いることもできる。また、図8(B)に示す構造に限定されることなく、断熱部材114を用いず、実装プレートホルダ112の代わりに、熱伝導率が小さい素材で作られたビス等を用いて、架橋固定する構成としてもよい。この場合には、断熱部材114が存在した箇所は、空間となるので、いわゆる空気層断熱構造となる。
サーモモジュール116は、ペルチエ素子を用いて構成してある。したがって、加熱も冷却も、ペルチエ素子へ供給する電流の方向を変えるだけで行なえる。図8(B)では、サーモモジュール116を一つだけ配置した構成例を示しているが、FBG接触部120の寸法等を勘案して、複数箇所に設置することも可能である。これに応じて、温度コントローラ142の構造や、筐体118の側面に設けるべき端子の数等がいろいろと変わり得るが、これらは単なる設計的事項に属する。
実装プレート110を構成する素材としては、インバー合金に限らず、ガラスセラミックス材料等が利用できる。また、実装プレートホルダ112も銅に限らず、アルミニウム等を利用することも可能である。この発明の発明者等は、実装プレート110を構成する素材の熱膨張率を最大でも1.2×10-6/Kとし、実装プレートホルダ112を構成する素材の熱伝導率を最小でも398 W/(m・K)とすれば良好な結果が得られることを、実験的に見出している。いずれにしても、上述の熱膨張率及び熱伝導率の条件を満たす材料であれば、いかなる材料を選択するかは設計事項に属する。
実装プレート110及び実装プレートホルダ112は、ともに板状の形状であり、両者の境界面である実装プレート110の下面136には、シリコングリースを塗布する。これによって、実装プレート110と実装プレートホルダ112との間では、相互に滑ることが可能でありかつ、熱的な接触性は保たれる。すなわち、シリコングリースを塗布しなければ、実装プレート110と実装プレートホルダ112との間の熱的な接触は不完全となり、この境界における熱伝導率は小さいが、実装プレート110と実装プレートホルダ112との間にシリコングリースを塗布することでこの間の熱伝導率が小さくならない。
実装プレート110の上面110uには、光ファイバ132のFBG形成領域を実装プレート110の上面110uに熱伝導率を損なうことなく接触させるために、V字形の溝(図示せず。)を、光ファイバ132がこのV字形の溝の底部に嵌まり込むように形成する。そしてこのV字形の溝にシリコングリースを充填して、光ファイバ132と実装プレート110の上面110uとがシリコングリースを介して熱的接触が完全に保たれるように図ってある。
実装プレート110の両端部分に第1固定部124及び第2固定部126を設けるために、上述のV字形の溝に直交する方向に、それぞれ第1溝128及び第2溝130を設けてある。この第1及び第2溝128,130は、光ファイバ132を第1固定部124及び第2固定部126で固定する際に、固定剤が広い範囲に拡散しないようにして、光ファイバ132の固定点箇所を明確に画するために、設けておくことが望ましい。
光ファイバ132は、引っ張られたり弛んだりしていない状態で、上述の第1固定部124及び第2固定部126に、紫外線硬化型アクリル系接着剤(Summers Optical 社製 カタログ番号VTC-2)によって固定してある。もちろんこの接着剤に限らず、エポキシ系接着剤を用いてもよい。
実装プレート110の下面136と実装プレートホルダ112の上面とが滑ることが可能な状態で接触させて、かつ実装プレート110、実装プレートホルダ112及び温度制御板150を一体化してFBG搭載台152として構成するために、実装プレートホルダ112と温度制御板150とを、固定ねじで固定する。
温度センサー134には、サーミスタを用いているが、これ以外でも熱伝対や白金熱抵抗体等を用いることもできる。また、この実施の形態においては、温度センサー134を実装プレートホルダ112に穴を穿って装填しているが、実装プレートホルダ112の側面等に密着固定することも可能である。これらの事項は、いずれも設計事項に属する。
次に、FBG実装体は、符号器としても復号器としても利用できるので、ここでは復号器として利用する場合を例に、動作波長を温度制御する原理を説明する。符号器として利用する場合でも、その動作原理は同一である。
波長モニタ146(図1の30に相当する。)は、受信部40に伝送された光パルス信号29の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を計測し、波長制御部144(図1の32に相当する。)は、波長モニタ146からの出力131を受けて温度制御部148の温度コントローラ142に制御信号159を供給する。波長モニタ146からの出力131は、受信部40に伝送された光パルス信号の自己相関の度合い(アイ開口の大きさ)を反映した電気信号である。波長制御部144には、図中Mで示す記憶装置に温度センサー134において計測される温度と、FBGの動作波長との関係等が記憶されており、この記憶情報に基づいて、波長モニタ146からの出力131等に基づき温度コントローラ142に送る制御信号159を算出する等の演算処理を行なう。
温度コントローラ142においては、上記の制御信号159及び温度センサー134からの温度に関する信号158に基づいて、サーモモジュール116(図1では66に相当する。)に温度制御信号156を与える。こうして、温度センサー134で計測される温度と、温度コントローラ142から指示された設定温度とが等しくなるように、FBG接触部120がサーモモジュール116によって、実装プレートホルダ112を介して加熱されたり冷却されたりする。
ここで、サーモモジュール116によって、実装プレートホルダ112が加熱あるいは冷却され、この実装プレートホルダ112と熱的に接触している実装プレート110の下面136を介して実装プレート110が加熱あるいは冷却される。実装プレートホルダ112と実装プレート110とは機械的に強固に固定されているのではなく、シリコングリースを介して接触しているので、サーモモジュール116による加熱あるいは冷却によって発生する実装プレートホルダ112の伸縮は、実装プレート110には伝達されない。また、実装プレート110は、低熱膨張率素材で構成されているために、実装プレート110自体はほとんど伸縮しない。
光ファイバ132に作りつけられているFBGが、実装プレート110の両端に設定された第1及第2固定部124及126に固定されているため、実装プレート110の温度変化にともなって、光ファイバ132がFBG接触部120に接している部分の温度が変化する。
FBG実装体100を取り巻く周囲環境温度が変化した場合には、その変化にともなって筐体118が伸縮するが、筐体118に設けられたスルーホールと光ファイバ132との隙間に充填された封止剤の柔軟性によって、筐体118の伸縮がこの封止剤に吸収され、光ファイバ132には伝わらない。これによって、筐体118の伸縮が第1及第2固定部124及126に固定された光ファイバ132には応力が働かず、光ファイバ132に作りつけられているFBGは、その応力に起因する動作波長変動は発生しない。また、FBGは応力が働くことがなくとも、その温度が変化することによっても、その動作波長が変化する。
この発明の発明者らは、0.1℃単位で温度の設定が可能である温度コントローラを採用することによって、動作波長調整幅200 pm以上で任意の動作波長へ波長を変更でき、しかも1 pmの精度でこれを行なうことが可能である、FBG実装体の試作に成功している。
なお、図4から図7において示した高温FBG実装体72、低温FBG実装体78、FBG実装体166-1、166-2、166-3及び166-4は、図8に示すFBG実装体100を簡略的に示してある。また、サーモモジュール54、66、74、164-1、164-2、164-3及び164-4は、図8に示すサーモモジュール116に相当する。
光符号分割多重伝送装置の概略的ブロック構成図である。 15ビットの符号列を用いて作製されたFBGの構成図である。 従来のFBG装置のブラッグ反射ピーク波長の温度依存性を示す図である。 FBG実装体1つを筺体へ配置した場合のFBG実装体と筺体間における熱伝導の様子を説明するための図であり、(A)は高温FBG実装体を筺体に配置した場合の熱伝導の様子を、(B)は低温FBG実装体を筺体に配置した場合の熱伝導の様子をそれぞれ説明するための図である。 高温FBG実装体と低温FBG実装体とを筺体へ配置する第1の配置例を説明するための図である。 高温FBG実装体と低温FBG実装体とを、筺体の内部底面に設置された板状の熱伝導体の両側面部にそれぞれ配置する、第2の配置例を示す側面図である。 4つのFBG実装体を、五角柱状体もしくは五角錐台形状体の複数の側面のそれぞれに配置する第3の配置例を説明するための図である。 FBG実装体の概略的構成図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。
符号の説明
6:光ファイバ
8:SSFBG形成部
10:送信部
12:光パルス列生成器
14:変調信号生成器
16:光変調器
18:第1の光サーキュレータ
22:第2の光サーキュレータ
26:光カプラ
28:光電変換器
30、146:波長モニタ
32、144:波長制御部
40:受信部
42:伝送路
44、84、104、162-1、162-2、162-3、162-4:FBGモジュール
60:符号器
62:復号器
64:温度センサー
54、66、74、116、164-1、164-2、164-3、164-4:サーモモジュール
68、142:温度コントローラ
70、76、90、102、118:筺体72:高温FBG実装体
78:低温FBG実装体
82、160:熱伝導体
100、166-1、166-2、166-3、166-4:FBG実装体
110:実装プレート
112:実装プレートホルダ
114:断熱部材
120:FBG接触部
124:第1固定部
126:第2固定部
128:第1溝
130:第2溝
132:光ファイバ
134:温度センサーを装填するための穴
148:温度制御部
150:温度制御板
152:FBG搭載台

Claims (6)

  1. 複数のファイバブラッググレーティング実装体と、該ファイバブラッググレーティング実装体を収納する筺体を具えるファイバブラッググレーティング装置であって、
    前記ファイバブラッググレーティング実装体は、ファイバブラッググレーティングが実装されたファイバブラッググレーティングモジュールと、該ファイバブラッググレーティングモジュールに熱を供給又は該ファイバブラッググレーティングモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えており、
    複数の前記ファイバブラッググレーティング実装体が、前記筺体の一部である熱伝導部の有する内部底面に並列に設置されており、
    互いに隣り合って設置される前記ファイバブラッググレーティング実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されており、
    前記ファイバブラッググレーティング実装体の温度を制御する温度制御部を具えている
    ことを特徴とするファイバブラッググレーティング装置。
  2. 二つのファイバブラッググレーティング実装体と、該ファイバブラッググレーティング実装体を収納する筺体を具えるファイバブラッググレーティング装置であって、
    前記ファイバブラッググレーティング実装体は、ファイバブラッググレーティングが実装されたファイバブラッググレーティングモジュールと、該ファイバブラッググレーティングモジュールに熱を供給又は該ファイバブラッググレーティングモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えており、
    前記筺体の内部底面に板状の熱伝導体が、該熱伝導体の両側面が前記内部底面と非平行の状態で設置されており、
    該熱伝導体を挟んで、前記ファイバブラッググレーティング実装体が該熱伝導体の両側面にそれぞれ配置され、
    該ファイバブラッググレーティング実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている
    ことを特徴とするファイバブラッググレーティング装置。
  3. 複数のファイバブラッググレーティング実装体と、該ファイバブラッググレーティング実装体を収納する筺体を具えるファイバブラッググレーティング装置であって、
    前記ファイバブラッググレーティング実装体は、ファイバブラッググレーティングが実装されたファイバブラッググレーティングモジュールと、該ファイバブラッググレーティングモジュールに熱を供給又は該ファイバブラッググレーティングモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えており、
    前記筺体の内部底面に多角柱状体の熱伝導体が設置されており、
    該熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、前記ファイバブラッググレーティング実装体が配置され、
    互いに隣り合って配置される前記ファイバブラッググレーティング実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている
    ことを特徴とするファイバブラッググレーティング装置。
  4. 複数のファイバブラッググレーティング実装体と、該ファイバブラッググレーティング実装体を収納する筺体を具えるファイバブラッググレーティング装置であって、
    前記ファイバブラッググレーティング実装体は、ファイバブラッググレーティングが実装されたファイバブラッググレーティングモジュールと、該ファイバブラッググレーティングモジュールに熱を供給又は該ファイバブラッググレーティングモジュールから熱を吸収するサーモモジュールとを具えており、
    前記筺体の内部底面に多角錐台形状体の熱伝導体が設置されており、
    該熱伝導体の複数の側面のそれぞれに、前記ファイバブラッググレーティング実装体が配置され、
    互いに隣り合って配置される前記ファイバブラッググレーティング実装体のそれぞれに設定される設定温度が、一方が環境温度より低く、他方が環境温度より高く設定されている
    ことを特徴とするファイバブラッググレーティング装置。
  5. 前記設定温度が、ファイバブラッググレーティング装置の使用時に、設計値どおりの波長のブラッグ反射光が出力され、また、入力された光の位相を設計値どおりに変調して出力されるという動作が実現されるときの前記ファイバブラッググレーティングの温度であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のファイバブラッググレーティング装置。
  6. 前記ファイバブラッググレーティング実装体が、
    実装プレート及び実装プレートホルダを具える前記ファイバブラッググレーティングモジュールと、断熱部材及び前記サーモモジュールから構成される温度制御板と、
    前記実装プレートの温度を検出する温度センサーと
    を具え、
    前記実装プレート上面には、ファイバブラッググレーティング接触部と、該実装プレートの両端に該ファイバブラッググレーティング接触部を挟んで第1固定部と第2固定部とが形成されており、
    前記ファイバブラッググレーティングが、前記ファイバブラッググレーティング接触部に接触するように該第1固定部と該第2固定部とで固定されており、
    前記実装プレートの下面は、前記実装プレートホルダの上面に、滑ることが可能な状態で接しており、
    前記実装プレートホルダの下面は、前記温度制御板の温度制御面に、接して固定されており、
    前記温度制御板の前記温度制御面の反対側の面である吸放熱面が、前記熱伝導部が有する平面、又は前記熱伝導体が有する側面に接して固定されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のファイバブラッググレーティング装置。
JP2006157116A 2006-06-06 2006-06-06 ファイバブラッググレーティング装置 Expired - Fee Related JP4201023B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006157116A JP4201023B2 (ja) 2006-06-06 2006-06-06 ファイバブラッググレーティング装置
CNB2007100981924A CN100474009C (zh) 2006-06-06 2007-04-20 光纤布拉格光栅装置
AU2007202565A AU2007202565B2 (en) 2006-06-06 2007-06-05 Fiber bragg grating system having a thermo module for supplying or absorbing heat to or from an FBG module
US11/806,915 US7697805B2 (en) 2006-06-06 2007-06-05 Fiber Bragg grating system having a thermo module for supplying or absorbing heat to or from an FBG module

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006157116A JP4201023B2 (ja) 2006-06-06 2006-06-06 ファイバブラッググレーティング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007328012A JP2007328012A (ja) 2007-12-20
JP4201023B2 true JP4201023B2 (ja) 2008-12-24

Family

ID=38835208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006157116A Expired - Fee Related JP4201023B2 (ja) 2006-06-06 2006-06-06 ファイバブラッググレーティング装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7697805B2 (ja)
JP (1) JP4201023B2 (ja)
CN (1) CN100474009C (ja)
AU (1) AU2007202565B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5056419B2 (ja) * 2008-01-08 2012-10-24 沖電気工業株式会社 光符号分割多重モジュール及び光符号分割多重における符号化方法
JP2009260487A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Oki Electric Ind Co Ltd 光符号分割多重モジュール、光符号分割多重通信システム及び光符号分割多重通信方法。
DE102008031582A1 (de) 2008-07-03 2010-01-14 Siemens Aktiengesellschaft Temperatursensor und Generatorelement mit einem Temperatursensor
JP5377129B2 (ja) * 2009-07-16 2013-12-25 株式会社フジクラ ファイバレーザ装置
DE102011083502A1 (de) 2011-09-27 2013-03-28 Siemens Aktiengesellschaft Stator für eine elektrische Maschine sowie Verfahren zu dessen Herstellung
CN102778208A (zh) * 2012-07-23 2012-11-14 昆明理工大学 一种电力塔架塔身主材受力形变的光纤Bragg光栅测量技术
JP5761765B2 (ja) * 2013-11-26 2015-08-12 防衛省技術研究本部長 干渉型光ファイバセンサ
GB2543806A (en) * 2015-10-29 2017-05-03 Airbus Operations Ltd Communication apparatus

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2242676A1 (en) 1996-01-16 1997-07-24 Corning Incorporated Athermal optical device
JP2003107417A (ja) * 2001-09-26 2003-04-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd アダプティブ分散補償素子及びその制御方法
JP3667689B2 (ja) * 2001-12-10 2005-07-06 三菱電機株式会社 光ファイバ保持装置、光分散等化器及び光ファイバ保持装置の製造方法
JP2005020459A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Oki Electric Ind Co Ltd 光符号分割多重伝送方法及び光符号分割多重伝送装置
JP4200891B2 (ja) 2003-12-11 2008-12-24 沖電気工業株式会社 ファイバブラッググレーティング装置
JP3795064B2 (ja) * 2004-07-15 2006-07-12 松下電器産業株式会社 光信号符号化装置および復号化装置
JP4487746B2 (ja) * 2004-11-30 2010-06-23 沖電気工業株式会社 ファイバブラッググレーティング装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN100474009C (zh) 2009-04-01
JP2007328012A (ja) 2007-12-20
US7697805B2 (en) 2010-04-13
AU2007202565A1 (en) 2007-12-20
CN101086541A (zh) 2007-12-12
AU2007202565B2 (en) 2012-09-13
US20080107379A1 (en) 2008-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4201023B2 (ja) ファイバブラッググレーティング装置
US7127140B2 (en) Fiber bragg grating device
US7260294B2 (en) Wavelength tuning device and wavelength tuning method
US20130136146A1 (en) Temperature control of a fiber laser system
JP2005020459A (ja) 光符号分割多重伝送方法及び光符号分割多重伝送装置
US6948864B2 (en) Optoelectronic component with thermoelectric temperature control
JP5056419B2 (ja) 光符号分割多重モジュール及び光符号分割多重における符号化方法
JP2006337955A (ja) 波長調整器
JP4200891B2 (ja) ファイバブラッググレーティング装置
JP4858208B2 (ja) ファイバブラッググレーティング装置
US11960130B2 (en) Method and system for stabilizing fiber grating optical parameters
JP2008145807A (ja) ファイバブラッググレーティング装置
JP2011065026A (ja) ファイバブラッググレーティング装置
JP2002258070A (ja) 分散補償ファイバグレーティングモジュール
JP3857930B2 (ja) 光導波路モジュール
JP2003050326A (ja) 光導波路部品
JP3869284B2 (ja) 光導波路モジュール
JP2005266409A (ja) 分散補償器
JP5182602B2 (ja) 可変分散補償器
JP2000147277A (ja) 光モジュール
CA2371106A1 (en) Method for inducing a thermal gradient in an optical fiber
JP2006215585A (ja) 光導波路モジュール
JP2003195233A (ja) 分散補償器
JP2003215363A (ja) 光導波路モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080916

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4201023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131017

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees