JP2005266409A - 分散補償器 - Google Patents

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彰宏 伊藤
Shinichi Wakabayashi
信一 若林
Jingo Adachi
仁吾 安達
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Abstract

【課題】WDM伝送に適用可能な分散補償器を提供する。
【解決手段】少なくとも一つ以上のグレーティングが形成されたファイバグレーティングと、前期グレーティングの光伝搬方向における温度分布を制御する発熱部若しくは吸熱部とを備えた分散補償器であって、前記発熱部若しくは吸熱部は、前記光伝搬方向に沿って配列された複数の熱源要素を有しており、前記複数の熱源要素に含まれる第1の熱源要素は、第1の発熱面と対面の位置に第1の吸熱面を有する構成をしており、前記複数の熱源要素に含まれる第2の発熱要素、若しくは吸熱要素は、前記第1の発熱面と吸熱面の配置とは異なる第2の発熱面と吸熱面を有する構成をした第2熱源要素を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信分野光ファイバ通信などで生じる光信号の波長分散を補償する分散補償器に関する。
近年の光ネットワークの進歩に伴い、光導波路の一種である光ファイバを用いた光ファイバ伝送路の分散補償技術の重要性がますます増加している。
既設の1.3μm帯の伝送路において、低伝送損失である1.5μm帯の光を用いて伝送させる場合、17ps/km・nm程度の波長分散があるために40Gbpsを超えるような伝送速度が高速になる場合や、伝送距離が長くなる場合になると波長分散が生じてしまう。その結果、光信号が劣化するために個々の分散に対して補償する必要がある。
従来、分散を補償する手段として代表的なものに分散補償器がある。これは、通常の光ファイバの分散特性とは逆の分散特性を持つ分散補償ファイバにより構成されており、伝送路の波長分散を補償している。このような手段では、分散を補償するための分散補償ファイバが数km以上必要であり、装置が小型化できない欠点がある。
一方、光ファイバのコア中に回折格子を形成するファイバグレーティングは、ある特定の波長の光を反射する性質を持っており、光ファイバの長軸方向に向かって回折格子の周期を変化させた回折格子を形成することで光の波長により反射位置が異なる性質を持った素子となる。光が反射する波長(ブラッグ波長)λBはグレーティングの周期ΛFGとグレーティングの実効屈折率neffを用いてλB=2×neff×ΛFGと表される。長手方向に回折格子周期が変化しているものはチャープファイバグレーティングと呼ばれている。反射波長λBに対応した光が、周期ΛFGが連続的に変化するために、反射波長も連続的に変化し、広帯域な波形が得られる。ファイバグレーティング内の各反射波長に対応した光の反射点までの距離に応じて遅延時間が異なるため、波長分散を持たせることができる。
こうした性質を利用して、波長分散補償器を実現することができる。例えば、図5に示すように光サーキュレータと組み合わせることで、分散補償ファイバと同様な機能を持たせることができる。導波路が光ファイバであるので外部との接続が容易であり、かつ分散補償ファイバに比べて非常に小型で伝送特性・安定性に優れているために有力な分散補償技術として用いられる。
図5において、511は入力光、512は出力光、513は光サーキュレータ、514a、514b、514cは前記光サーキュレータの各端子、515はチャープブラッググレーティング、516は回折格子が形成された光ファイバ中のコアである。
図5に示したチャープファイバグレーティングの動作を以下に示す。波長分散の生じた入力光511が光サーキュレータ513の入力端子514aに入力し、入出力端子514bからチャープブラッググレーティング515に入る。このチャープブラッグ反射回折格子は連続的に屈折率変調のある格子間隔が変化する回折格子で形成されたコア516を備えており、入力光の波長分散に対して逆の極性を持っており、波長分散の絶対値が同一に調整されている。従って、出力光512はチャープブラッググレーティング515で反射されて再び入出力端子514bから出る際は波長分散が補償されている信号光となっている。
また、波長分割多重伝送(WDM:Wavelength Division Multiplexing)や光時分割多重伝送(OTDM:OpticalTime Division Multiplexing)さらに、OTDM/WDMの混合システムを想定した際には、WDMの各波長チャンネルに対して分散補償を行う必要が生じる。そのため、WDMの各波長チャンネルに対して機能する分散補償器が必要となる。複数のWDMの波長信号を各波長に対して分散補償機能を有するものとしては、従来から種々のものが提案されている。
次に図6を参照しながら、特許文献1に示されている波長分散補償装置について説明する。図6は波長分散補償装置の内部構成を示す模式図であり、波長分散補償装置10は、反射型ファイバグレーティング(反射型FG)11と、サーキュレータ12とを有している。反射型FG11は、波長信号と同数を直列にサーキュレータ12のポート12−2(入出力端子)に接続される。そのため、各波長信号が適所のFGで分散補償され反射される。波長分散補償装置10に信号光の波長により異なる反射位置を有する反射型FG11を用いることで、伝送路1中に蓄積された波長分散を補償できる。また、反射型FG11には、図示しないチャープドファイバグレーティングを用いることができ、チャープドファイバグレーティング11についても、反射型11と同様に、信号波長と同数設けられ、直列に接続される。そして、各波長信号は、適所のFGで分散補償され反射される。サーキュレータ12は、ポート12−2(入出力端子)及びポート12−3(出力端子)の三端子が対称に配置された光回路素子である。また、サーキュレータ12は、三端子の場合、1、2、3の端子番号で順方向の1→2、2→3、3→1の方向に進む光を低損失で、逆方向の1→3、3→2、2→1の方向に進む光を高損失で出力する。
波長多重(WDM)伝送において、伝送系(光伝送路)1から送信されてきた信号光が、波長分散補償装置10のサーキュレータ12へ送られる。サーキュレータ12のポート12−1に入力した信号光が、ポート12−2に透過され、反射型FG11に入力される。複数の反射型FG11のいずれかにおいて、信号光のうち特定の波長信号のみが反射されるとともに、適応する波長信号が分散補償され、かつ他の波長信号が透過されて、サーキュレータ12のポート12−2へ再び送られる。ポート12−2で入射された信号光が、ポート12−3より光伝送路1へ出力される。このようにして、出力された波長光は分散補償されている。
特開2002−101045号公報
しかしながら、従来の波長分散補償装置では各反射型FG11に対して分散特性の可変制御機構が備えられていないために、反射型FG11自体の温度変化による分散特性変化や、伝送路の温度変化や気候変動による分散特性の変化に対応できない。超高速OTDM/WDM伝送を想定する場合、わずかな分散特性変化が伝送特性に大きく影響するために、可変分散制御技術が重要となる。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、光ファイバ伝送における分散補償や波形整形に必要な分散制御を従来よりも簡便な構成や方法で、小型、低コストで低消費電力を図った分散補償器を提供することにある。
本発明の分散補償器は、少なくとも一つのファイバグレーティングと、前記ファイバグレーティング内に形成された少なくとも一つのグレーティング形成部と、前期グレーティングの光伝搬方向における温度分布を制御する発熱部若しくは吸熱部とを備えた分散補償器であって、前記発熱部若しくは吸熱部は、前記光伝搬方向に沿って配列された複数の熱源要素を有しており、前記複数の熱源要素に含まれる第1の熱源要素は、第1の発熱面と対面の位置に第1の吸熱面を有する構成をしており、前記複数の熱源要素に含まれる第2の発熱要素、若しくは吸熱要素は、前記第1の発熱面と吸熱面の配置とは異なる第2の発熱面と吸熱面を有する構成をした第2熱源要素を有している。
また、本発明の分散補償器は、少なくとも一つのファイバグレーティングと、前記ファイバグレーティング内に形成された少なくとも一つのグレーティング形成部と、前期グレーティングの光伝搬方向における温度分布を制御する発熱体とを備えた分散補償器であって、前記発熱体は前期グレーティングの光伝搬方向に沿って配列された複数の発熱要素を有しており、前記複数の発熱要素に含まれる第1の発熱要素は、第1の体積を有する導電体から形成された第1導電体層を有し、かつ、前記複数の発熱要素に含まれる第2の発熱要素は、前記第1の体積とは異なる第2の導電体から形成された第2導電体層を有している。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングはグレーティング周期が同一又はチャープ構造を有している。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングは使用する光信号の中心波長をグレーティング周期の中心波長に対応している。
好ましい実施形態において、前記熱源要素は補償すべき分散に応じて複数個設置される。
好ましい実施形態において、前記熱源要素は同時に温度を制御できる構成を有する。
好ましい実施形態において、前記熱源要素は前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部の中心波長部に設置された温度検知器により検知された温度を基に温度コントローラにより温度を設定できる。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングは良好な熱伝導性部材に接している。
好ましい実施形態において、前記熱源要素は前記良好な熱伝導性部材に接している。
好ましい実施形態において、前記温度検知器は前記熱伝導性部材又はファイバグレーティングに接している。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部間は熱伝導率の小さい部材により互いのグレーティング形成部や熱源要素の熱交換が生じない。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングは前記熱伝導性部材と前記熱伝導率の小さい部材に固定される。
好ましい実施形態において、前記発熱体は補償すべき分散に応じて複数個設置される。
好ましい実施形態において、前記発熱体は同時に温度を制御できる構成を有する。
好ましい実施形態において、前記発熱体は前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部の中心波長部に設置された温度検知器により検知された温度を基に温度コントローラにより温度を設定できる。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングは前記発熱体に接している。
好ましい実施形態において、前記温度検知器は前記発熱体又はファイバグレーティングに接している。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部間は熱伝導率の小さい部材により互いのグレーティング形成部や発熱体の熱交換が生じない。
好ましい実施形態において、前記ファイバグレーティングは前記発熱体と前記熱伝導率の小さい部材に固定される。
好ましい実施形態において、前記発熱体は導電体で構成されており、電流による発熱量が各発熱要素の形状により設定される。
本発明によれば、1本のファイバグレーティングに不連続の複数のグレーティング形成部を有し、各グレーティング形成部に発熱部および吸熱部を具備することにより、簡便に温度勾配をグレーティング形成部へ印加することができる。したがって、簡便にファイバグレーティングの温度制御が可能となり、低コストで、所望の分散量を持たせることのできる分散補償器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。もちろんこの発明は以下の例によって制限されるものではない。また、説明に使用する図面内の寸法、寸法比率及び位置関係は必ずしも正確ではない。
以下、図面を参照しながら、本発明による分散補償器の好ましい実施形態を説明する。図1は、第1の実施形態における分散補償器の全体構成の概略を示す図である。なお、今回はファイバグレーティングのグレーティング形成部が2箇所であるが、用いるファイバグレーティングの数、ファイバグレーティング内に形成されたグレーティング形成部の数、ファイバグレーティングの反射帯域や分散補償量といったパラメータは本実施形態に限定されず、必要に応じて適宜変更可能である。
(実施例1)
本実施形態の分散補償器は、2箇所にグレーティング102と103が形成されたコアを有する少なくとも1つのファイバグレーティング101と、ブラッググレーティング102、103の光伝搬方向における温度分布を制御する発熱部と吸熱部とを備えている。この発熱部と吸熱部は、光伝搬方向に沿って配列された複数の熱源要素104と105から構成されている。
ファイバグレーティング101は熱伝導部106、107と熱遮断部108、109上に固定されている。熱伝導部106、107と熱遮断部108、109には、ファイバグレーティング101を保持するための溝が形成されている。この溝は、断面がV字型やU字型であることが好ましく、そのサイズはファイバグレーティング101を適切に支持するように設定される。
本実施形態で用いている熱伝導部106、107は、熱源要素104と105により生じる温度変化をファイバグレーティング101のグレーティング形成部102、103へ効率良く印加するために利用するため、比較的高い熱伝導率を有している材料、例えば銅で構成された部材であることが好ましい。
また、本実施形態で用いている熱遮断部108、109は熱源要素104と105により生じる温度変化が、ファイバグレーティング101のグレーティング形成部102、103の熱の交換を互いに生じさせないために利用するため、比較的低い熱伝導率を有している材料、例えばゴムであることが好ましい。
熱源要素104と105はペルチェ素子で構成されており、熱源要素104の温度を高く設定する際には熱源要素105の温度が低くなるような設定を温度コントローラ110で行う。
熱源要素104と105により印加される温度勾配の検知は、ファイバグレーティング101内のグレーティング形成部102、109の中心に備えられた温度検知器111により、グレーティングの中心温度を検知して温度コントローラ110へ検知温度を伝える。温度検知器111は温度伝熱部106、107に取り付けられている。温度コントローラ110は温度検知器111が最適な温度になるように熱源要素104、105へ信号を伝える。今回は、温度検知器111を温度伝熱部106、107に取り付けたが、ファイバグレーティング101のグレーティング形成部102、109に接触するように配置しても良い。
次に、熱源要素104、105による温度コントロールを詳細に説明する。
熱源要素104、105はペルチェ素子で構成されているため、熱源要素104、105に電流を流すとペルチェ効果によりファイバグレーティング101のグレーティング形成部102、103の一方の面112では熱が吸収され、もう一方の面113では熱が放出される。この結果、グレーティング形成部102、103へ温度勾配が印加されることになる。即ち、グレーティング形成部102に対して熱源要素104の一面112で温度を低く設定し、熱源要素105の一面114で温度を高く設定すると、グレーティング形成部103に対しては熱源要素104のもう一方の面113では温度が高くなり、熱源要素105のもう一方の面115では温度が低くなる。このペルチェ素子による動作によってグレーティング形成部102、103へ温度勾配が印加される。また、熱源要素104、105はペルチェ素子であるため、非常に小型、低消費電力により高精度かつ速い応答速度で温度制御することができる。
本実施形態では、このようにして各熱源要素104、105における熱の放出、吸収を調節することにより、ファイバグレーティング101内のグレーティング形成部102、103の温度分布を制御することができ、所望の温度勾配を付与できる。
なお、今回は熱源要素を2個用いてファイバグレーティング101内のグレーティング形成部102、103に対して温度勾配を印加し、グレーティング形成部102、103の中心波長となる位置に温度検知器111を備えることでグレーティング形成部102、103の温度を検知しているが、本実施の形態ではこの例の他に、熱源要素の数や温度検知器の数や形状といったパラメータは補償すべき伝送路の分散量等に応じて適切なものに設定されうる。例えば、各熱源要素のグレーティング形成部に接する面積を小さくして、さらに装着数を多くすることによって、グレーティング形成部に印加される温度勾配を細かく制御することができ、2次以上の高次の分散にも対応が可能である。
本実施例では、図1に示す構成を有している分散補償器を作製した。各熱源要素104、105はそれぞれ、同一の形状及び大きさであり、グレーティング形成部102、103に対して接する面積も同一である。
ファイバグレーティング101は既知の技術で作製されており、グレーティング形成部102、103の中心波長は1551.5nm、1558.5nmであるとする。図2(a)は図1の分散補償器の基本機能構成を簡略に説明したものである。図2(a)のA、B、C、Dはグレーティング形成部102、103の端部を示している。図2(b)の破線にあるように、グレーティング形成部102において、波長帯域が1550nmから1553nmで−50ps/nmの分散量をでき、グレーティング形成部103において、波長帯域が1560nmから1563nmで−50ps/nmの分散量を補償できるとする。図2(c)にあるように、熱源要素104、105を温度コントローラ110によってグレーティング形成部102、103に対して、温度検知器111によって測定される中心温度を40℃として温度勾配を線形に60℃与えたとすると、グレーティング形成部102、103の分散量は共に、図2(b)の実線で示されたように−60ps/nmとなる。
以上のように、本実施例の分散補償器に拠れば、温度分布を変化させることにより、補償可能な分散量を−50ps/nmから−60ps/nmへと可変制御できる。
以上説明したように、本実施例では、熱源要素としてペルチェ素子を用いており、かつ、一つのペルチェ素子の発熱部と吸熱部を別のグレーティング形成部において利用している。その上、2つのペルチェ素子を組み合わせて利用することにより、効率よく複数のグレーティング部の温度制御が可能となる。よって、本実施例の分散補償器は、低消費電力特性を有する。
(実施例2)
第1の実施例では、熱源要素104、105にペルチェ素子を用いたが、熱源要素をヒータに変更しても温度勾配をファイバグレーティング101のグレーティング形成部102,103へ与えることができる。第2の実施例でも、基本的には図1に示す構成の分散補償器を作製している。なお、第2の実施例においても、ファイバグレーティングのグレーティング形成部が2箇所であるが、用いるファイバグレーティングの数、ファイバグレーティング内に形成されたグレーティング形成部の数、ファイバグレーティングの反射帯域や分散補償量といったパラメータは本実施形態に限定されず、必要に応じて適宜変更可能である。
ここで、実施例1と異なる点は、熱源要素をペルチェ素子から薄膜ヒータへと変更した点にある。図3に示す薄膜ヒータ104、105は導電体層で構成されているため、各導電体層のファイバグレーティング301長手方向におけるサイズをlm、ファイバグレーティング301長手方向に垂直な面の断面積をSm、導電体層の抵抗率をρとする。このとき、導電体層の電気抵抗RはR=ρ×l/Sで与えられる。また、導電体層での消費電力をP、導電体層を流れる電流をIとするとP=I×Rの関係が得られる。よって導電体層の発熱量Qは、Q=P×t=I×R×t=I×(ρ×l/S)×tで表される(tは時間)。
上記のことこら明らかなように、電流Iと導電体層の抵抗率ρが一定の場合、サイズl、断面積Sを変化させることで各導電体層の発熱量Qを変化させることができ、薄膜ヒータ304,305には発熱による温度勾配が生じる。
ここで、薄膜ヒータ304、305は同一の設計とすると、薄膜ヒータ304、305に生じる発熱量は等しくなり、温度勾配も同一のものとなる。そこで、本実施例の分散補償器は薄膜ヒータ304,305の導電体層のファイバグレーティング101長手方向におけるサイズlを一定にし、ファイバグレーティング101長手方向に垂直な面の断面積Sを光の入射方向と同一にすることでグレーティング形成部102、103には同一の温度勾配を与えることができる。薄膜ヒータ304、305を単純に並列接続することで、温度コントローラ110と温度検知器111により簡便に温度勾配の同時制御が可能である。
ここで、図2(a)にある分散特性を持つファイバグレーティングの可変分散特性は、図3の薄膜ヒータ304、305内の導電体層のSを線形に変化させることで薄膜ヒータ304、305は発熱する。薄膜ヒータ304、305の発熱により、図2(c)と同様な温度勾配が印加されるようにしたとすると、図2(b)と同様な可変分散特性を得ることができる。
さらに、薄膜ヒータ304、305による発熱が2次関数状に生じることで、グレーティング形成部102、103に対して2次関数状の温度勾配を印加できるように薄膜ヒータ304、305内の導電体層のSを2次関数に変化させたものを用いた。
図4(a)は図3の分散補償器の基本機能構成を簡略に説明したものである。図4(a)のA、B、C、Dはグレーティング形成部102、103の端部を示している。図3(b)のように、薄膜ヒータ304、305により2次関数状にグレーティング形成部102、103に対して温度勾配を40℃与えた場合、図3(c)の群遅延特性を見てみると、温度勾配印加により2次関数状の勾配が群遅延特性に付け加えられ、図3(d)にあるように分散スロープは0ps/nmから−5ps/nmへと可変に制御できる。
なお、今回は発熱体を2個用いてファイバグレーティング101内のグレーティング形成部102、103に対して温度勾配を印加し、グレーティング形成部102、103の中心波長となる位置に温度検知器111を備えることでグレーティング形成部102、103の温度を検知しているが、本実施の形態ではこの例の他に、発熱体の数や温度検知器の数や形状といったパラメータは補償すべき伝送路の分散量等に応じて適切なものに設定されうる。
また、本実施例の分散補償器は、熱源要素として薄膜ヒータを用いているため、実施例1のようにペルチェ素子を用いた場合に比べてより小型化が可能である。
以上のように本発明はファイバグレーティングのグレーティング形成部に複数の発熱部若しくは吸熱部を具備することにより、簡便に温度勾配をグレーティング形成部へ印加することができ、小型、低消費電力で低コストな所望の分散量を持たせることのできる分散補償器を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における分散補償器の全体構成の概略図 本発明の第1の実施形態における波長―群遅延特性を示すグラフ 本発明の第2の実施形態における分散補償器の全体構成の概略図 本発明の第2の実施形態における波長―群遅延特性を示すグラフ ファイバグレーティングによる分散補償方法の説明図 従来の波長分散補償装置の構成図
符号の説明
10 波長分散補償装置
11 反射型ファイバグレーティング(反射型FG)
12 サーキュレータ
13 無反射端
101 ファイバグレーティング
102 グレーティング形成部
103 グレーティング形成部
104 熱源要素
105 熱源要素
106 熱伝導部
107 熱伝導部
108 熱遮断部
109 熱遮断部
110 温度コントローラ
111 温度検出器
303 薄膜ヒータ
304 薄膜ヒータ
511 入力光
512 出力光
513 光サーキュレータ
514 光サーキュレータ端子
515 チャープブラッググレーティング
516 コア

Claims (22)

  1. 少なくとも一つのファイバグレーティングと、前記ファイバグレーティング内に形成された少なくとも一つのグレーティング形成部と、前記ファイバグレーティングの光伝搬方向における温度分布を制御する発熱部若しくは吸熱部と、を備えた分散補償器であって、前記発熱部若しくは吸熱部は、前記グレーティングの光伝搬方向に沿って配列された複数の熱源要素を有しており、前記複数の熱源要素に含まれる第1の熱源要素は、第1の発熱面と対面の位置に第1の吸熱面を有する構成をしており、前期複数の熱源要素に含まれる第2の発熱要素に含まれる第2の発熱部若しくは吸熱部は前記第1の発熱面と吸熱面の配置とは異なる第2の発熱面と吸熱面を有することを特徴とする分散補償器。
  2. 前記ファイバグレーティングは、グレーティング周期が同一構造又はチャープ構造を有している請求項1に記載の分散補償器。
  3. 前記熱源要素はペルチェ効果を有している請求項1ないし2に記載の分散補償器。
  4. 前記熱源要素は前記第1熱源要素の第1発熱面と前記第2熱源要素の第2吸熱面による温度変化を円滑に伝える好熱伝導材を具備することを特徴とする請求項1から3に記載の分散補償器。
  5. 前記好熱伝導材は、前記各熱源要素に接していることを特徴とする請求項1から4に記載の分散補償器。
  6. 前記好熱伝導材は、前記ファイバグレーティングに接していることを特徴とする請求項1から5に記載の分散補償器。
  7. 前記好熱伝導材は、前記ファイバグレーティングを固定する手段を有することを特徴とする請求項1から6に記載の分散補償器。
  8. 前記熱源要素は前記各熱源要素と前記好熱伝導材により前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部に印加された温度勾配を、他のグレーティング形成部に伝達させない低熱伝導材を具備することを特徴とする請求項1から7に記載のグレーティング製造装置。
  9. 前記低熱伝導材は前記ファイバグレーティングに接していることを特徴とする請求項1から8に記載の分散補償器。
  10. 前記低熱伝導材は前記ファイバグレーティングを固定する手段を有することを特徴とする請求項1から9に記載の分散補償器。
  11. 前記熱源要素は前記第1熱源要素の第1発熱面と前記第2熱源要素の第2吸熱面によって生じた温度勾配を検出して、最適な温度勾配にさせるように温度制御する手段を有することを特徴とする請求項1から10に記載の分散補償器。
  12. 前記温度勾配検出手段は前記ファイバグレーティングの反射中心波長部の温度を検出することを特徴とする請求項1から12に記載の分散補償器。
  13. 少なくとも一つのファイバグレーティングと、前記ファイバグレーティング内に形成された少なくとも一つのグレーティング形成部と、前記ファイバグレーティングの光伝搬方向における温度分布を制御する発熱体と、を備えた分散補償器であって、前記発熱体は、前記グレーティングの光伝搬方向に沿って配列された複数の発熱要素を有しており、前記複数の発熱要素に含まれる第1の発熱要素は、第1の体積を有する導電体から構成された第1導電体層を有し、かつ、前期複数の発熱要素に含まれる第2の発熱要素は前記第1の体積とは異なる第2の導電体から形成された第2導電体層を有することを特徴とする分散補償器。
  14. 前記ファイバグレーティングは、グレーティング周期が同一構造又はチャープ構造を有している請求項13に記載の分散補償器。
  15. 前記発熱体は、前記ファイバグレーティングに接していることを特徴とする請求項13ないし14に記載の分散補償器。
  16. 前記好熱伝導材は、前記ファイバグレーティングを固定する手段を有することを特徴とする請求項13から15に記載の分散補償器。
  17. 前記発熱体は前記各発熱要素により前記ファイバグレーティングのグレーティング形成部に印加された温度勾配を、他のグレーティング形成部に伝達させない低熱伝導材を具備することを特徴とする請求項13から16に記載のグレーティング製造装置。
  18. 前記低熱伝導材は前記ファイバグレーティングに接していることを特徴とする請求項13から17に記載の分散補償器。
  19. 前記低熱伝導材は前記ファイバグレーティングを固定する手段を有することを特徴とする請求項13から18に記載の分散補償器。
  20. 前記発熱体は前記第1発熱要素と前記第2発熱要素によって生じた温度勾配を検出して、最適な温度勾配にさせるように温度制御する手段を有することを特徴とする請求項13から19に記載の分散補償器。
  21. 前記温度勾配検出手段は前記ファイバグレーティングの反射中心波長部の温度を検出することを特徴とする請求項13から20に記載の分散補償器。
  22. 前記発熱体は前記各ファイバグレーティング形成部に応じて温度勾配を印加できるように接続されていることを特徴とする請求項13から21に記載の分散補償器。
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