JP2007081323A - プラズマディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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【課題】 プラズマディスプレイパネル用フィルターに対し、ネオンのプラズマ発光光の中の波長590nmの光のカット性を付与する。
【解決手段】 透明基材1/第1の金属薄膜層2a/第1のニオブ酸化物薄膜層3a/第2の金属薄膜層2b/第2のニオブ酸化物薄膜層3b/第3の金属薄膜層3c/第3のニオブ酸化物薄膜層3dからなるプラズマディスプレイパネル用フィルターは、第1のニオブ酸化物薄膜層3aの層厚をd(Nb)1(nm)、第2のニオブ酸化物薄膜層3bの層厚をd(Nb)2(nm)、第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚をd(Nb)3[nm]としたときに、以下の数式(1)〜(4)
Figure 2007081323

を満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ネオンのプラズマ発光光の中の波長590nmの光のカット性(以下、“Neカット性”と称する)に優れたプラズマディスプレイパネル(PDP)用フィルター、それを用いたPDP装置に関する。
プラズマディスプレイ装置に用いるPDP用フィルターに対しては、主として電磁波シールド性とリモコンの誤作動防止のために近赤外線カット性とが求められている。また、フィルターの透明基材として従来のガラス基材に代えて、軽量化と低コスト化とを目的として透明樹脂基材の使用も要請されている。この場合、透明樹脂基材の剛性がガラス基材よりも低いことから、フィルターをPDPに直接貼り付けることが求められる。これらの要請に応えたPDP用フィルターとしては、耐熱性高分子シートからなる透明基材上に、インジウム−スズ複合酸化物等からなる高屈折率透明薄膜層と又は銀合金からなる金属薄膜層とを、三回以上繰り返して積層したものが提案されている(特許文献1)。また、透明基材と高屈折率透明薄膜層との間に無機質の密着層を設けることも提案されている。
なお、このようなフィルターの高屈折率透明薄膜層としてニオブ酸化物を使用することが提案されており(特許文献2)、また、密着層として酸化ケイ素層を使用することも提案されている(特許文献3)。
特開平10−217380号公報 特開平10−278159号公報 特開平10−48402号公報
しかしながら、特許文献1〜3に示したフィルターの場合、ネオン放電に起因する波長590nmのオレンジ色の光がPDP側の外部にほぼそのまま出射するため、赤色の色純度が低下するという問題がある。
この問題に対し、フィルターをPDPに貼り付ける際に使用する接着剤に、波長590nmの光を吸収する染料を分散させることが考えられる。しかし、PDPからの熱により染料が変質するという問題が生ずる。従って、透明基材として透明樹脂基材を使用した場合には、接着剤にそのような染料を入れることはできず、赤色の色純度の低下は防ぐことができない。また、透明基材として剛性の高いガラス基材を使用した場合には、フィルターとPDPとを貼り合わせずにそれらの間に空気層を設け、PDPに接触しないようにフィルター側表面に染料含有樹脂層を別途設けるという工程が必要となり、生産性が低下するという問題がある。
本発明は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、電磁シールド性と近赤外線カット性とを維持したまま、染料を用いなくとも良好なNeカット性をPDP用フィルターに付与することを目的とする。
本発明者らは、透明基材上に、第1の金属薄膜層、第1のニオブ酸化物薄膜層、第2の金属薄膜層、第2のニオブ酸化物薄膜層、第3の金属薄膜層、及び第3のニオブ酸化物薄膜層がこれらの順で積層されてなるPDP用フィルターにおける第1、第2及び第3のニオブ酸化物薄膜層の層厚を、特定の関係となるように調整することにより、染料を使用しなくても、良好なNeカット性を実現できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、第1のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)1(nm)、第2のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)2(nm)、第3のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)3[nm]としたときに、以下の数式(1)〜(4)
Figure 2007081323


を満足することを特徴とするPDP用フィルターを提供する。
また、本発明は、PDPと、前述のPDP用フィルターとが、該PDPの光出射面と、該PDP用フィルターの透明基材側面とが互いに対向するように配置されていることを特徴とするプラズマディスプレイ装置を提供する。
本発明のPDP用フィルターは、従来のPDP用フィルターと同様に、高屈折率透明薄膜層と銀合金からなる金属薄膜層とを三回繰り返して積層したものなので、電磁シールド性と近赤外線カット性とを保持することができる。しかも、第1〜第3のニオブ酸化物薄膜層の層厚を特定の関係となるように調整しているので、染料を用いなくとも良好なNeカット性を示す。
本発明のPDP用フィルターは、図1に示すように、透明基材1上に、第1の金属薄膜層2a、第1のニオブ酸化物薄膜層3a、第2の金属薄膜層2b、第2のニオブ酸化物薄膜層3b、第3の金属薄膜層2c、及び第3のニオブ酸化物薄膜層3cがこれらの順で積層されている構造を有する。必要に応じて、図2に示すように、透明基材1と第1の金属薄膜層2aとの間に密着層4を設けることができる。
本発明のPDP用フィルターにおいては、良好なNeカット性を実現するために、第1のニオブ酸化物薄膜層3aの層厚をd(Nb)1(nm)、第2のニオブ酸化物薄膜層3bの層厚をd(Nb)2(nm)、第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚をd(Nb)3[nm]としたときに、以下の数式(1)〜(4)
Figure 2007081323


の関係が成立するように調整される。
上述の数式(1)は、第1、第2及び第3のニオブ酸化物薄膜層の合計層厚(d(Nb)1+d(Nb)2+d(Nb)3)が200nm〜250nmの範囲であることを示している。この範囲が200nm未満であると、フィルターの透過色相が変化するため、パネルの色純度が悪化し、250nmを超えるとNeカット性が不十分となり、好ましくない。なお、好ましい範囲は220nm〜240nmである。
数式(2)は、第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚d(Nb)3が、第1のニオブ酸化物薄膜層3aと第2のニオブ酸化物薄膜層3bの合計層厚(d(Nb)1+d(Nb)2)以上であることを示している。層厚d(Nb)3が、合計層厚(d(Nb)1+d(Nb)2)よりも小さいと可視光透過率が減少するので好ましくない。
数式(3)は、第1のニオブ酸化物薄膜層3aの層厚d(Nb)1に対し、第2のニオブ酸化物薄膜層2bの層厚d(Nb)2が同じかそれ以上であり、且つ第2のニオブ酸化物薄膜層2bの層厚d(Nb)2よりも第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚d(Nb)3の方が大きいことを示している。層厚d(Nb)1が層厚d(Nb)2よりも大きい場合には、Neカット性が不十分となり、好ましくない。また、層厚d(Nb)3が層厚d(Nb)2以下であると近赤外線カット性が不十分となり、好ましくない。
数式(4)は、第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚d(Nb)3の第2のニオブ酸化物薄膜層2bの層厚d(Nb)2に対する比が1を超え、2.4以下であることを示している。この比が1以下であると、可視光透過率が減少し、近赤外線カット性が失われるので好ましくなく、2.4を超えるとNeカット性が不十分となるので好ましくない。
以上の通り、数式(1)〜(4)を同時に満たすことにより、良好なNeカット性を実現することができるが、これらの数式を満たすことを前提に、第1のニオブ酸化物薄膜層3aの層厚d(Nb)1の好ましい範囲は、35〜75nm、より好ましい範囲は40〜50nmである。第2のニオブ酸化物薄膜層3bの層厚d(Nb)2の好ましい範囲は、50〜80nm、より好ましい範囲は60〜70nmである。また、第3のニオブ酸化物薄膜層3cの層厚d(Nb)3の好ましい範囲は、90〜140nm、より好ましい範囲は100〜130nmである。
なお、第1のニオブ酸化物薄膜層3a、第2のニオブ酸化物薄膜層3b及び第3のニオブ酸化物薄膜層3cの形成は、公知の方法に従って行うことができ、例えば、蒸着法、スパッタリング法等により行う。
また、本発明のPDP用フィルターにおいては、導電性を確保すると共にニオブ酸化薄膜層からの反射を防止するために、金属薄膜層を設けているが、上記の二オブ酸化薄膜層の数式を満たすことにより得られるはずの発明の効果を損なわないようにするために、第1の金属薄膜層2aの層厚をd(M)1[nm]、第2の金属薄膜層2bの層厚をd(M)2[nm]、第3の金属薄膜層2cの層厚をd(M)3[nm]としたときに、好ましくは以下の数式(5)〜(7)
Figure 2007081323


の関係が成立するように調整される。
数式(5)は、第1、第2及び第3の金属薄膜層の合計層厚(d(M)1+d(M)2+d(M)3)が25nm〜35nmの範囲であることを示している。この範囲が25nm未満の場合には、近赤外線カット性や電磁シールド性が不十分となり、35nmを超えると可視光透過率が低下するので好ましくない。なお、好ましい範囲は30nm〜33nmである。
数式(6)は、第1、第2及び第3の金属薄膜層のそれぞれの層厚が、5nm以上であることを示している。それらの層厚が5nm未満であると、Neカット性が不十分となり好ましくない。
数式(7)は、第1の金属薄膜層2aの層厚d(M)1が、第2の金属薄膜層2bの層厚d(M)2及び第3の金属薄膜層2cの層厚d(M)3よりも必ず厚いことを示している。層厚d(M)1が、層厚d(M)2と層厚d(M)3のいずれかよりもよりも小さい場合には、フィルターの透過色相が変化するため、パネルの色純度が悪化するので好ましくない。
以上の通り、数式(5)〜(7)を同時に満たすことにより、更に良好なNeカット性を実現することができるが、これらの数式を満たすことを前提に、第1の金属薄膜層2aの層厚d(M)1の好ましい範囲は10〜20nm、より好ましい範囲は12〜17nmである。第2の金属薄膜層2bの層厚d(M)2の好ましい範囲は5〜10nm、より好ましい範囲は7〜9nmである。また、第3の金属薄膜層2cの層厚d(M)3の好ましい範囲は7〜15nm、より好ましい範囲は8〜12nmである。
本発明のPDP用フィルターおいて、第1のニオブ酸化物薄膜層3a、第2のニオブ酸化物薄膜層3b及び第3のニオブ酸化物薄膜層3cは、Nb(ここで、xは1.5〜2.0の数であり、yは4.5〜5.0の数である。具体的には、NbO、NbO、Nbである。)の薄膜である。ここで、ニオブ酸化物薄膜を使用する理由は、屈折率が2.2以上で吸収がなく、高温・湿度環境においても白濁や透過色相の変化などの劣化がないからである。
なお、第1のニオブ酸化物薄膜層3a、第2のニオブ酸化物薄膜層3b及び第3のニオブ酸化物薄膜層3cは、ニオブ酸化物から形成すればよく、xとyの値が互いに相違していてもよい。
本発明のPDP用フィルターおいて、第1の金属薄膜層2a、第2の金属薄膜層2b及び第3の金属薄膜層2cとしては、導電性、赤外線反射性を考慮して、銀又は銀合金の薄膜を使用する。銀合金を形成する銀以外の金属としては、金、白金、パラジウム、銅、インジウム、スズ等が挙げられる。中でも、耐環境性の点からスズが好ましい。ここで、銀合金における銀の含有量は、シールド性能の点から、少なくとも90重量%、好ましくは95重量%以上である。
第1の金属薄膜層2a、第2の金属薄膜層2b及び第3の金属薄膜層2cの形成は、公知の方法に従って行うことができ、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等により行う。
本発明のPDP用フィルターおいて、透明基材1としては、ガラス基板、透明樹脂基材を使用することができる。透明樹脂基材を使用することにより、PDP装置の小型軽量化を図ることができる。透明樹脂基材の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミド、トリアセチルセルロースなどのフィルムもしくはシートが挙げられる。これらの透明樹脂基材の厚みは、フィルタの使用目的などに応じて、適宜決定することができる。
本発明のPDP用フィルターにおいては、透明基材1と第1の金属薄膜層2aとの間の密着性向上のために、それらの間に密着層4を設けることができる。このような密着層4としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ニオブ等を挙げることができる。中でも、耐環境性の点から、酸化ケイ素が好ましい。このような密着層4の層厚は、薄すぎると密着性が不十分となり、厚すぎると光学特性が低下するので、好ましくは2〜20nm、より好ましくは4〜10nmである。
本発明のPDP用フィルターは、プラズマディスプレイ(PD)装置に好ましく使用できる。このようなPD装置は、図3に示すように、PDP30と、本発明のPDP用フィルター10とが、該PDP30の光出射面30aと、該PDP用フィルター10の透明基材1側の表面とが互いに対向するように配置されているものである。透明基材1が透明樹脂基材である場合には、PDPとPDP用フィルターとは、公知の接着剤31により貼り合わせて一体化することもできる。
PDP30としては、従来公知のPDPを使用することができる。また、PDP30とPDP用フィルター10とを一体化するために使用する接着剤としても、従来公知の接着剤を使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
波長550nmの光の透過率が90%で100μm厚のPET(ポリエステルテレフタレート)フィルム(A4300、東洋紡社)上に、密着層として5.0nm厚の酸化ケイ素膜をスパッタリング法(スパッタ条件;0.4Pa、Ar:O=25:1、0.85W/cm)により成膜し、更にその上に順次、スパッタリング法にて、14.4nm厚の銀−スズ合金薄膜(Ag含有率95重量%;スパッタ条件;0.8Pa、Ar=300sccm、2.1W/cm)、47.4nm厚のNb5−x(スパッタ条件;0.4Pa、Ar:O=10:1、12.8W/cm)、7.2nm厚の銀−スズ合金薄膜(Ag含有率95重量%;スパッタ条件;0.8Pa、2.1W/cm)、70.0nm厚のNb5−x(スパッタ条件;0.4Pa、Ar:O=10:1、12.8W/cm)、10.3nm厚の銀−スズ合金薄膜(Ag含有率95重量%;スパッタ条件;0.8Pa、Ar=300sccm、2.1W/cm)、117.0nm厚のNb5−x(スパッタ条件;0.4Pa、Ar:O=10:1、12.8W/cm)を積層することにより、PDP用フィルターを製造した。各層の厚さの比較対象を容易にするために、表1に各層の層厚を示す。
得られたPDP用フィルターの分光透過率を図4に示す。図4から、波長590nm付近のオレンジ色の光の透過率が、波長630−640nm付近の赤色の光の透過率より低くなっており、Neカット性に優れたものであった。従って、実施例1のPDP用フィルターを市販のPDPに適用したPD装置においては、高純度の赤色発光が得られる。
実施例2及び比較例1
PDP用フィルターを構成する各層の層厚を、スパッタリング時間を調整することにより表1に示すようにする以外は、実施例1と同様の操作を繰り返すことにより、PDP用フィルターを製造した。得られたPDP用フィルターの分光透過率を図4に示す。図4から、実施例2のPDP用フィルターについては、波長590nm付近の光の透過率が、波長630−640nm付近の赤色の光の透過率より低くなっている。従って、実施例2のPDP用フィルターを適用したPD装置においては、高純度の赤色発光が得られる。
特に、実施例2の場合には、透過率曲線における波長590nmと波長630nmとの間の透過率の差が31.8%あり、この数値は後述する対照となる比較例3のフィルターと同レベルであった。
一方、比較例1の場合には、d(Nb)3/d(Nb)2の比が2.6となり、透過率曲線における波長590nmと波長630nmとの間の透過率の差が10%程度となってしまい、赤色の純度の向上が望めないことがわかる。
Figure 2007081323
比較例2
PET(75μm)/ITO(27nm)/Ag合金(14nm)/ITO(62nm)/Ag合金(7nm)/ITO(65nm)/Ag合金(8nm)/ITO(25nm)からなる7層構成の市販のPDP用フィルター(三井化学社)を用意し、その分光透過率を図4に示す。図4から、比較例1のPDP用フィルターについては、いずれも波長590nm付近の光の透過率が、波長630−640nm付近の赤色の光の透過率よりも高くなっており、従って比較例2のPDP用フィルターを適用したPD装置は、オレンジ色の発光が強いため、赤色の純度が低いものとなる。
比較例3
対照品として、市販のPD装置(SONY社)に装着されたPDP用フィルターの分光透過率を調べ、図4に示した。このPDP用フィルターは、透明基板としてガラス基板を使用し、フィルターとPDPとの間に空気層が設けられているものであり、そして、フィルターの表面に、波長590nm付近の光を吸収する染料を含有する樹脂層が設けられているものである。
本発明のPDP用フィルターは、従来のPDP用フィルターと同様に、高屈折率透明薄膜層と銀合金からなる金属薄膜層とを三回繰り返して積層したものなので、電磁シールド性と近赤外線カット性とを保持することができる。しかも、第1〜第3のニオブ酸化物薄膜層の層厚を特定の関係となるように調整しているので、染料を用いなくとも良好なNeカット性を示す。よって、本発明のPDP用フィルターを用いたPD装置は、高純度の赤色発光を実現することができる。
本発明のPDP用フィルターの層構成を示す概略断面図である。 別の態様の本発明のPDP用フィルターの層構成を示す概略断面図である。 本発明のPD装置の概略断面図である。 実施例1〜3のPDP用フィルターの分光透過率図である。
符号の説明
1 透明基材
2a 第1の金属薄膜層
2b 第2の金属薄膜層
2c 第3の金属薄膜層
3a 第1のニオブ酸化物薄膜層
3b 第2のニオブ酸化物薄膜層
3c 第3のニオブ酸化物薄膜層
4 密着層

Claims (7)

  1. 透明基材上に、第1の金属薄膜層、第1のニオブ酸化物薄膜層、第2の金属薄膜層、第2のニオブ酸化物薄膜層、第3の金属薄膜層、及び第3のニオブ酸化物薄膜層がこれらの順で積層されてなるプラズマディスプレイパネル用フィルターであって、
    第1のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)1(nm)、第2のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)2(nm)、第3のニオブ酸化物薄膜層の層厚をd(Nb)3[nm]としたときに、以下の数式(1)〜(4)
    Figure 2007081323


    を満足することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  2. 第1の金属薄膜層の層厚をd(M)1[nm]、第2の金属薄膜層の層厚をd(M)2[nm]、第3の金属薄膜層の層厚をd(M)3[nm]としたときに、以下の数式(5)〜(7)
    Figure 2007081323


    を満足する請求項1記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  3. 第1の金属薄膜層、第2の金属薄膜層及び第3の金属薄膜層が、銀又は銀合金である請求項1又は2記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  4. 第1のニオブ酸化物薄膜層、第2のニオブ酸化物薄膜層及び第3のニオブ酸化物薄膜層が、Nb薄膜である請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  5. 該透明基材が、透明樹脂基材である請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  6. 該透明基材と第1の金属薄膜層との間に密着層が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用フィルター。
  7. プラズマディスプレイパネルと、請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用フィルターとが、該プラズマディスプレイパネルの光出射面と、該プラズマディスプレイパネル用フィルターの透明基材側面とが互いに対向するように配置されていることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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