JP2005014540A - 透明導電性フィルム及びそれを用いた光学フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明導電性薄膜を高屈折率透明薄膜層と銀を含む金属層とガスバリア性に優れたキャップ層とを積層単位とする多層導電性薄膜とし、これを透明基体上に形成する。
【効果】全光線透過率を保持しつつ、色温度が高く、表面抵抗率の低い透明導電性フィルムが得られる。これを光学フィルターに用いると、高い電磁波遮断性能と鮮明な画像を提供することが出来る。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は透明導電性フィルムに関する。詳しくは、プラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管(CRT)、液晶表示装置(LCD)等の表示装置から発生する電磁波を効率良く低減させることのできる透明導電性フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の社会情勢にみられる高度情報化に伴い、マンーマシンインタフェイスの役割を担う表示装置の重要性が高まっている。その中でテレビジョン用、パーソナルコンピュータ用、駅や空港などの案内表示用その他各種の情報提供用に用いられる大画面表示装置には高画質化、高効率化、薄型化が要求される。
現在、次世代大画面フラットパネルディスプレイとして、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと記す。)が注目されており、既に市販されている。しかしながら、PDPにはその原理上の問題から強度の漏洩電磁界を発生するという問題点を有している。漏洩電磁界は他の電気電子機器等の誤作動、通信障害などを引き起こし、最近では人体に対する影響も懸念されている。更にPDP装置は、そのプラズマ中の励起原子から発生する近赤外線光がコードレスフォン、リモコン等の電子機器の誤作動を引き起こすことがあると言う問題がある。
【0003】
そのため、一般的にディスプレイ装置、特にPDPには、漏洩電磁界および近赤外光をシールドするためのフィルター(以下、電磁波フィルター)が用いられている。一般的な電磁波フィルターの構成は、支持板の片面に電磁波シールド層を形成し、支持板の他の片面および電磁波シールド層が形成されたフィルム表面に反射防止フィルムが貼合されたものが挙げられる。
【0004】
電磁波フィルターの近赤外線および電磁界のシールド材料としては現在のところ大きく分けて▲1▼アースした金属メッシュまたは、合成樹脂または金属繊維のメッシュに金属を被覆したものと近赤外線を吸収する色素とを組み合わせたもの、▲2▼アースした酸化インジウム−錫(ITO)に代表される透明導電性薄膜と必要に応じて近赤外線を吸収する色素とを組み合わせたものがある。
【0005】
▲1▼の例としては特開平9−330667号公報(特許文献1)に、透明樹脂板上に導電性ペーストをメッシュ状に塗布乾燥させて作成した電磁波シールド板が開示されている。▲2▼の透明導電性薄膜を基体上に形成した例としては特開平10−73719号公報(特許文献2)などに記載された、透明高分子フィルムの一方の主面上に、高屈折率透明薄膜層(B)、金属薄膜層(C)が順次、(B)/(C)を繰り返し単位として4回以上繰り返し積層され、さらにその上に高屈折率透明薄膜層(B)、透明樹脂層が形成された調光フィルムが貼り合わされたディスプレイ用光学フィルターが挙げられる。これらの電磁波フィルターを用いると効率良くPDP(匡体)から発生する電磁波、および近赤外線をシールドすることが可能となる。特に▲2▼の例にある電磁波シールド層として透明導電性薄膜を使用したフィルターは、▲1▼の例と比較して、メッシュによる遮光部分の発生やモワレの発生がないという優れた特徴を有している。
【0006】
これらの中でも、ITO等の金属酸化物等で形成された高屈折率薄膜層と銀を主成分とする金属薄膜層とを積層したものは、透明性が高く、表面抵抗率が低く、良好な電磁波シールド機能を有するため、好ましく用いることができる。しかしながら、上記の構成では理論通りの透明性や表面抵抗率が得られないことがあり、表面抵抗率の上昇は、電磁波フィルターとして適用する場合、電磁波シールド能の低下をもたらすと言う問題が生じる。特にインジウム等の金属ターゲットとして高屈折率透明薄膜層を形成する場合に上記の問題が顕在化することが多い傾向があった。
【0007】
さらに、上記の表層および内部が酸化された金属薄膜層を有する透明導電性フィルムをプラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管(CRT)、液晶表示装置(LCD)等の表示装置に適用すると、表示装置自体の色温度が低下する場合がある。これを改善するには透明導電性フィルム自体の透過率を選択吸収色素等で下げて演色性を高める方法があるが、表示装置自体の輝度を低下させる問題が生じる。
【0008】
【特許文献1】特開平9−330667号公報
【特許文献2】特開平10−73719号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、従来の技術では解決することの困難であった高い色温度と低い表面抵抗率を有する電磁波シールド用フィルターを達成できる透明導電性フィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、少なくとも銀を主成分とする金属薄膜層と、金属酸化物および/または金属硫化物からなる高屈折率透明薄膜層と、金属および/または金属酸化物からなるキャップ層とを特定の構成で積層されたフィルムが、高い色温度と低い表面抵抗率を両立出来ることを見出し、発明を完成させた。
【0011】
すなわち本発明は
(1) 透明基体(A)と
金属酸化物および/または金属硫化物からなる高屈折率透明薄膜層(B)と
少なくとも銀を含む金属薄膜層(C)と
金属および/または金属酸化物からなるキャップ層(D)とからなり、
透明基体(A)の少なくとも一方の主面上に(B)/(C)/(D)の構成を有する積層単位(E)を1〜5単位有し、
透明基体(A)と反対側の最外層が、高屈折率透明薄膜層(B)または、キャップ層(D)である透明導電性フィルムであり、
(2) 高屈折率層(B)が酸化インジウムからなり、厚さ20〜200nmであることを特徴とする透明導電性フィルムであり、
(3) キャップ層(D)がチタン、酸化チタンからなる厚さ2〜20nmであることを特徴とする透明導電性フィルムであり、
(4)上記の透明導電性フィルムと機能性透明層(F)とが積層されてなる光学フィルター
である。
【0012】
本発明に係わる透明導電性フィルムは従来の透明導電性フィルムに比べ色温度が高いだけでなく、従来と同等の透過率、電磁波シールド能を有している。そのため、プラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイの電磁波シールド用フィルターとして好適に使用することができるので、本発明の工業的意義は大きい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の透明導電性フィルムは、透明基体(A)、金属酸化物および/または金属硫化物からなる高屈折率透明薄膜層(B)、少なくとも銀を含む金属薄膜層(C)、金属および/または金属酸化物からなるキャップ層(D)とからなり、これらの層が特定の構成を有することを特徴とする。
本発明に用いる透明基体(A)としては透明プラスチックフィルムが好ましく用いられる。透明プラスチックフィルムとしては透明であれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド等の樹脂からなるプラスチックフィルムが挙げられる。上記の樹脂は、透明であれば、他のコモノマーを用いた共重合体であっても勿論構わない。
【0014】
透明基体(A)として用いられる透明プラスチックフィルムの成形法としては、Tダイ成形法、インフレーション成形法等の各種溶融押し出し法、キャスト法、カレンダー法等、公知のプラスチックフィルムの製造法を用いることが可能である。
本発明の透明基体(A)は無色である必要はない。例えば、後述する高屈折率透明薄膜層(B)、金属薄膜層(C)、キャップ層(D)の種類などによっては透明導電性フィルムの透過色や反射色が好ましくない色になる場合、その色の補正を目的として、着色した透明プラスチックフィルムを使用することも可能である。
着色の方法としては、前記プラスチックフィルムを形成する際に色素と前もって混合してからフィルム化する方法、色素をバインダー樹脂中に分散させてインキ化し、これを塗布乾燥させる方法、着色したプラスチックフィルムを貼り合わせる方法等が挙げられる。
【0015】
透明プラスチックフィルムの全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、75%以上であることが更に好ましく、特に80%以上であることが好ましい。全光線透過率の上限値は当然100%である。しかし、一般的にはフィルム表面での反射等により光線透過率が低下することが多いので、全光線透過率は92%以下でも実質上充分な透明性を有している。
また、透明プラスチックフィルムの厚みには特に規定を設けないが、ハンドリング性の観点から25〜250μmが好ましく、更には30〜200μmである。
本発明の透明基体(A)は、透明導電層との密着性を向上させることを目的として、透明導電層を形成する面に、例えば水性ポリウレタン系、シリコン系コート剤等の下地層を形成したり、コロナ処理等を行なうことも可能である。
【0016】
本発明の透明導電性フィルムは、透明基体(A)上に少なくとも高屈折率透明薄膜層(B)、金属層(C)、キャップ層(D)からなるいわゆる透明導電層が形成されたものである。透明導電層は、透明基体(A)の片面上に形成することが好ましい。両面に形成すると透明導電層の両面ともアースを取ることが困難な場合がある。
【0017】
本発明で用いる高屈折率透明薄膜層(B)は、金属酸化物および/または金属硫化物からなる。好ましくは屈折率が1.8以上の材料が好ましい。このような高屈折率透明薄膜層(B)を形成しうる具体的な材料としては、インジウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス、錫、亜鉛、アンチモン、タンタル、セリウム、ネオジウム、ランタン、トリウム、マグネシウム、ガリウム等の酸化物、これらの酸化物の混合物、複合酸化物や硫化亜鉛等が挙げられる。これらの材料の中で酸化インジウムや酸化インジウム−錫(ITO)、酸化錫は透明性が高く、屈折率が高いことに加えて、成膜速度が速く、後述する金属薄膜層(C)との密着性が良好であることから好ましく用いることができる。特に好ましくは、酸化インジウムである
【0018】
高屈折率透明薄膜層(B)の厚みは、要求する光学特性によって異なるので特に制限されるものではないが、2〜600nmが好ましく、20〜200nmが更に好ましい。高屈折率透明薄膜層(B)の成膜方法としてはスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法など公知の手法を用いることができる。これらの内、スパッタリング法が最も好ましい。
【0019】
本発明の金属薄膜層(C)の材料は、少なくとも銀を含む金属であり、特には銀金属単体や銀合金であることが好ましい。銀合金としては、公知の物を用いることが出来る。銀以外の金属とは、公知の金、パラジウム、銅等を挙げることが出来、その含有率は、好ましくは合金中の20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。銀はその表面抵抗率の低さ、赤外反射特性が良好なこと、高屈折率透明薄膜層(B)と積層した場合の可視光線透過特性が優れるために好ましく用いることができる。
【0020】
金属薄膜層(C)の厚みは要求される光学特性と表面抵抗率によって異なるので一概に規定できないが4nm以上が連続層を形成するために好ましく、透明性の観点からは30nm以下が好ましい。厚さが4nm未満では、金属が島状構造となり導電性が低下することがある。一方、厚さが30nmを越えると全光線透過率が不十分となることがある。金属薄膜層の成膜方法としてはスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法など公知の手法を用いることができる。これらの内、スパッタリング法が最も好ましい。
【0021】
本発明のキャップ層(D)の材料は、金属および/または金属酸化物であり、高屈折率透明薄膜層(B)とは異なるものが使用される。好ましくは薄膜とした時にガスバリア性に優れた金属および/または金属酸化物である。特に屈折率が高屈折率透明薄膜層(B)に近いものが好ましい。このような金属および金属酸化物として具体的にはアルミニウム、シリコン、チタン、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタルおよびその酸化物が挙げられる。特に好ましくは、チタンおよび酸化チタンである。
【0022】
本発明のキャップ層(D)は、金属および/または金属酸化物からなるので、高屈折率透明薄膜層(C)や金属薄膜層(C)との密着性に優れている。
【0023】
キャップ層の厚みとしては要求する光学特性によって異なるので、特に制限されるものではないが、好ましい下限値は2nm、より好ましくは3nmであり、好ましい上限値は20nm、より好ましくは10nmである。厚さが2nm未満だと色温度と導電性の低下が起こることがあり、20nmを越えると透明性が不十分になることがある。金属でキャップ層(D)を形成した場合、透明導電層成膜後にキャップ層(D)は金属酸化物として観察される場合がある。これはキャップ層(D)の酸化防止効果の現れで好ましい形態のひとつである。キャップ層(D)の成膜方法としてはスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法など公知の手法を用いることができる。これらの内、スパッタリング法が最も好ましい。
【0024】
本発明の透明導電性フィルムの透明導電層は、少なくとも高屈折率透明導電層(B)、金属薄膜層(C)、キャップ層(D)とからなり、透明基体(A)の少なくとも一方の主面上に形成される。更に高屈折率透明薄膜層(B)と金属薄膜層(C)とキャップ層(D)とは、(B)/(C)/(D)の積層構成を単位とする積層単位(E)が1単位〜5単位積層された構成を有する。且つ高屈折率透明薄膜層(B)、金属薄膜層(C)、キャップ層(D)のうち、透明基体(A)と反対側の最外層は、高屈折率透明薄膜層(B)またはキャップ層(D)である。上記最外層が金属薄膜層(C)である場合、金属層(C)が酸化されやすく、光線透過率が大幅に低下することがある。また、表面反射率が高くなり過ぎることもある。上記最外層は、特に高屈折率透明薄膜層(B)であることが好ましい。
【0025】
本発明の透明導電性フィルムの構成の具体例としては、(A)/(B)/(C)/(D)/(B)、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]2(B)、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]3(B)、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]3、
(A)/(D)/[(B)/(C)/(D)/]3、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]4(B)、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]4、
(A)/[(B)/(C)/(D)/]5(B)が挙げられる。積層単位(E)の数は、好ましくは2単位〜5単位、より好ましくは3単位〜5単位である。上記積層単位(E)の数が5単位を越えると、各層の膜厚の誤差が全体の光学特性の精度におよぼす影響が大きく、製品品質の制御が困難になることがあり、また生産性の低下が問題になることがある。
図1は、本発明の透明導電性フィルムの一例を示す断面図であり、後述する実施例1に記載の透明導電性フィルムもこの図1と同じ構成を有する。すなわち、透明基体であるPETフィルム10に、酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20の順に各薄膜層を積層したものである。一方、従来の透明導電性薄膜の例としては、図2に示したようなPETフィルム10/ITO薄膜層25/銀薄膜層30/ITO薄膜層25/銀薄膜層30/ITO薄膜層25/銀薄膜層30/ITO薄膜層25の構造を有するもの(後述する比較例1がこの構成を有している)や、図3に示したようなPETフィルム10/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20(後述する比較例2がこの構成を有している)のような構造であり、本発明の構成とは異なる。
【0026】
本発明の透明導電性フィルムに、2層以上の高屈折率透明薄膜層(B)、金属薄膜層(C)、キャップ層(D)が存在する場合、各層は同じ材質である必要はなく、またその厚みは同じであっても異なっていても構わない。また、本発明の効果に反しない限り、透明基体(A)、高屈折率透明薄膜層(B)、金属薄膜層(C)、キャップ層(D)以外の層が任意の位置に形成されても構わない。具体例としては、前述の下地層やハードコート層等が挙げられる。
【0027】
本発明の透明導電性フィルムの表面抵抗率は、0.5〜8Ω/□であることが好ましく、0.7〜4Ω/□であることが更に好ましい。表面抵抗率が上記の範囲内である場合、良好なシールド特性と光学特性とを両立することが可能となる。表面抵抗率が上記の範囲よりも低い場合、光線透過率が低下し過ぎることがある。また、表面抵抗率が上記の範囲よりも高い場合は、電磁波シールド特性が低下しすぎることがある。
【0028】
上記透明導電性フィルムの全光線透過率は40%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましく、55%以上であることが最も好ましい。全光線透過率が上記の値よりも低い透明導電性フィルムを用いた電磁波フィルターをディスプレイに組み付けると画面の輝度が不十分となることがある。
好ましい全光線透過率は100%が理想ではあるが、上記の各層の光の吸収・反射があるので一般的には80%以下である。
【0029】
本発明の透明導電性フィルムは、従来の透明導電性フィルムに比べて、例えば可視光線透過率を同一とした場合、色温度が高く且つ表面抵抗率が低く、PDPなどのディスプレイ等に用いられる光学フィルターとして好適な性質を有している。その要因は、ガスバリア性に優れたキャップ層(D)を形成したことにより、銀を含有する金属層(C)の酸化が抑制され、銀薄膜層が本来有するの光線透過率や導電性を発現したためと推測される。
【0030】
本発明において、各薄膜層形成に用いられる成膜装置は一般にいうロールコーター装置が望ましい。ロールコーターはターゲット、成膜用ガスなどのリソース、成膜条件、基体搬送、真空ポンプ制御などのアプリケーション、雰囲気分離のための隔壁などが1組になった成膜室を2個以上有することが好ましく、5個以上有することが最も好ましい。
【0031】
本発明の透明導電性フィルムは、メッシュフィルムの場合と異なり、電磁波シールド面全体を覆っており、ディスプレイの表示分解能を落とすことがない。また、近赤外線の反射能も兼ね備えており、更に生産性の高いロール・トゥー・ロールプロセスで生産することが可能であり、各種用途へ適用する際にロール・トゥ・シート加工が可能であるなど多くの優れた特徴を有しており、本発明の目的に良く合致する。
【0032】
本発明の光学フィルターは、上記の透明導電性フィルムと機能性透明層(F)とが積層されたものである。機能性透明層(F)としては、公知の反射防止層、防眩層、調色層、粘着層、防汚層等が挙げられる。好ましい例として具体的には、特開平9−132343号公報や特開平10−217380号公報に記載された機能性透明層を用いることが出来る
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
なお、評価項目・評価方法に関しては以下のようにして行なった。
(1)全光線透過率(%)
分光光度計[(株)日立製、製品名:U−3500型]を用いて、得られた各試料の任意の5点を測定し、その平均値を用いた。評価サンプルは実際に表示装置に応用される電磁波フィルターと同じ構造に加工した。構造はガラス/透明粘着材/透明導電性フィルム/透明粘着材/無反射フィルムとした。
(2)表面抵抗率(Ω/□)
4探針式表面抵抗率測定装置[三菱化学(株)製、製品名:ロレスタSP]を用いて得られた各試料の任意の13点を測定し、その平均値を用いた。
(3)色温度
分光光度計[(株)日立製、製品名:U−3500型]を用いて(1)のサンプル構造にて測定した分光特性より、JIS Z 8725に準じて計算した。計算にはC光源を用いた。
実施例1
厚み75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社製、製品名:OGX)の一方の主面上にPETフィルム10側から酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/チタン薄膜層40/酸化インジウム薄膜層20の積層構造からなり、それぞれの厚みが40/10/3/77/10/3/77/10/3/47nmである透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムの断面構造を図1に示す。
なお、酸化インジウム薄膜の形成は、ターゲットにインジウムを用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、スパッタリングガス流量比をアルゴンガス:酸素ガス=1:1とし、全圧が0.5Paになるまで導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
また、銀薄膜の形成は、ターゲットに銀を用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.5Paになるまでアルゴンガスを導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
チタン薄膜の形成は、ターゲットにチタンを用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.5Paになるまでアルゴンガスを導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
全光線透過率、表面抵抗率、色温度を上記方法により測定し、結果を表1、分光特性を図4にまとめた。
比較例1
厚み75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社製、製品名:OGX)の一方の主面上にPETフィルム10側から酸化インジウム―錫薄膜層25/銀薄膜層30/酸化インジウム―錫薄膜層25/銀薄膜層30/酸化インジウム―錫薄膜層25/銀薄膜層30/酸化インジウム―錫薄膜層25の積層構造からなり、それぞれの厚みが40/10/80/10/80/10/40nmである透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムの断面構造を図2に示す。
なお、酸化インジウム―錫薄膜の形成は、ターゲットに酸化インジウム―錫を用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、スパッタリングガス流量比をアルゴンガス:酸素ガス=100:7とし、全圧が0.5Paになるまで導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
また、銀薄膜の形成は、ターゲットに銀を用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.5Paになるまでアルゴンガスを導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
得られた透明導電性フィルムの全光線透過率、表面抵抗率、色温度を実施例1と同様にして測定し、結果を表1にまとめた。分光特性を図4にあわせて示す。
比較例2
厚み75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社製、製品名:OGX)の一方の主面上にPETフィルム10側から酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20/銀薄膜層30/酸化インジウム薄膜層20の積層構造からなり、それぞれの厚みが40/10/80/10/80/10/40nmである透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムの断面構造を図3に示す。
なお、酸化インジウム薄膜の形成は、ターゲットにインジウムを用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、スパッタリングガス流量比をアルゴンガス:酸素ガス=1:1とし、全圧が0.5Paになるまで導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
また、銀薄膜の形成は、ターゲットに銀を用い、圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.5Paになるまでアルゴンガスを導入した。この状態でマグネトロンDCスパッタリング法により成膜した。
得られた透明導電性フィルムの全光線透過率、表面抵抗率、色温度を実施例1と同様にして測定し、結果を表1にまとめた。また、分光特性を図4にあわせて示す。
【表1】
【図4】
【発明の効果】
本発明における透明導電性フィルムを用いると、従来の透明導電性フィルムと同等の透過率、表面抵抗率を保ち、高い色温度を確保しているため、プラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管(CRT)、液晶表示装置(LCD)等の表示装置に適用する場合、表示装置の演色性、明るさを最適に保ち、電磁波遮蔽に優れるフィルターを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した本発明の透明導電性フィルムの断面の略図である。
【図2】比較例1で作製した透明導電性フィルムの断面の略図である。
【図3】比較例1で作製した透明導電性フィルムの断面の略図である。
【符号の説明】
10 PETフィルム
20 酸化インジウム薄膜層
25 ITO薄膜層
30 銀薄膜層
40 チタン薄膜層
Claims (4)
- 透明基体(A)と
金属酸化物および/または金属硫化物からなる高屈折率透明薄膜層(B)と
少なくとも銀を含む金属薄膜層(C)と
金属および/または金属酸化物からなるキャップ層(D)とからなり、
透明基体(A)の少なくとも一方の主面上に(B)/(C)/(D)の構成を有する積層単位(E)を1〜5単位有し、
透明基体(A)と反対側の最外層が、高屈折率透明薄膜層(B)または、キャップ層(D)である透明導電性フィルム。 - 高屈折率層(B)が酸化インジウムからなり、厚さ20〜200nmであることを特徴とする請求項1記載の透明導電性フィルム。
- キャップ層(D)がチタン、酸化チタンからなる厚さ2〜20nmであることを特徴とする請求項1〜2記載の透明導電性フィルム。
- 請求項1の透明導電性フィルムと機能性透明層(F)とが積層されてなる光学フィルター。
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