JP4242664B2 - 反射防止フィルム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外光の反射防止性に優れ、ディスプレイの視認性を改良することが出来、更に、優れた電磁波遮蔽性と帯電防止性を併せ持ち、ディスプレイから放出される電磁波を遮蔽し、安価に製造でき得る反射防止性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスプレイの多くは、室内外を問わず、外光が入射する環境下で使用される。最近のフラット化されたディスプレイでは、入射した外光がディスプレイ表面にて正反射され、ディスプレイの表示画面に外光の虚像が顕著に再生されてしまう。このため、外光による像、例えば蛍光灯等が画面に映り、表示画像の視認性の悪化を引き起こす。
【0003】
従来、このような外光のディスプレイへの入射を防止するため、透明フィルム基材表面に反射防止層を形成した反射防止フィルムをディスプレイの外表面上に貼合せることが行なわれている。この反射防止フィルムとしては、透明フィルム基材表面に金属酸化物などからなる高屈折率層と低屈折率層を積層した反射防止層を形成したものや、フィルム基材の表面に反射防止層として無機化合物や有機フッ素化合物などの低屈折率層を単層で積層したものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−264505号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平6−344489号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平7−268251号公報
【0007】
【特許文献4】
特開昭63−160140号公報
【0008】
【特許文献5】
特開平9−55175号公報
【0009】
【特許文献6】
特開2001−264505号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近年、オフィスのOA化に伴い、コンピューターを使用する頻度が増し、CRTや液晶ディスプレイと相対していることが長時間化している。この為、ディスプレイの、外光反射像等による視認性の悪化は、目の疲労など健康障害等を引き起こすと懸念され、これまで以上に、可視光の広範囲にわたってより高い反射防止効果を有する反射防止フィルムや、このような反射防止フィルムを備えた光学材料の要求が高まっている。
【0011】
高屈折率層と低屈折率層を真空槽中にて気相法で交互に多数積層した多層構造の反射防止層を形成したものは、可視光領域の広い範囲で高い反射防止効果を得ることが出来るが、すべての層を気相法にて形成するため生産性が低く、製造コストの上昇を引き起こす問題がある。
【0012】
また、ディスプレイは電磁波を輻射して周囲に悪影響を及ぼす他、パネル面に静電気が発生し埃が付着するため視認性が悪くなるという問題点があり、電磁波遮蔽性と帯電防止性も強く求められている。
【0013】
反射防止と電磁波遮蔽ならびに帯電防止を目的として、酸化インジウムなどの導電性金属酸化物薄膜をスパッタリング法などで導電層をフェースパネル面に直接形成させる方法や反射防止フィルムの反射防止層の高屈折率層に導電性金属酸化物薄膜を使用する方法が広く用いられている。
【0014】
しかしながら、十分な電磁波遮蔽性を持った透明導電性酸化物層をフェースパネル面に形成するためには、透明導電性酸化物層の導電率を高くするために高温処理が必要であり、製造費が高価になる問題がある。また、有機高分子からなるフィルム基材上に透明導電性酸化物層を形成する場合には高温処理が出来ないので、低温にて形成する必要があるが、低温にて形成した透明導電性酸化物層は導電率が低いので、帯電防止には有効であるが電磁波遮蔽性は十分でなかった。
【0015】
上記の問題を解決するために、ハードコート層が形成された透明フィルム基材と反射防止層の間に金属微粒子を有する透明導電層を設ける方法が提案されている。
【0016】
金属微粒子を有する透明導電層を使用する場合には、透明性を確保するために膜厚を薄くする必要があるが、金属微粒子からなる透明導電層を薄く形成しようとすると均一な厚みの成膜ができず膜厚むらを生じ、その結果、反射光の色むらが発生し、透過画像の視認性が低下するとともに、外観も悪化するという問題がある。また、金属微粒子を有する透明導電層では、金属微粒子間の接触抵抗が発生する場所が多いので導電率があまり上がらない可能性がある。
【0017】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、外光の反射防止性に優れ、ディスプレイの視認性を改良することが出来、更に、優れた電磁波遮蔽性と帯電防止性を併せ持ち、ディスプレイから放出される電磁波を遮蔽し、安価に製造でき得る反射防止性フィルムを提供することを目的にする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために鋭意研究した結果、透明基材フィルム上の少なくとも片面に、ハードコート層を介して、導電層、低屈折率層をこの順序に積層し、該導電層が、10nmから50nmの膜厚を有する少なくとも1層の透明導電性酸化物層と、2nmから8nmの膜厚を有する少なくとも1層の金属層が隣接した構造をもつことを特徴とする反射防止フィルムによって達成できることを見出した。そして、この反射防止フィルムは、透明導電性酸化物層と金属層がプラズマあるいは電子線を利用して真空槽内で気相法にて形成されることが好ましく、低屈折率層の形成に有機珪素化合物を加水分解した(二酸化珪素)ゾルを塗布する液相法をもちいることが好ましいことを知見した。
【0019】
この理由としては、(ア)金属層を真空槽内で気相法にて形成するので金属層の膜厚が十分透明性を確保できる程度に薄く均一に形成できること、(イ)導電層が透明導電性酸化物層と金属層が隣接した構造をもっているために導電率が高く、さらに透明性を保ちつつ導電層の幾何学的厚みを厚く出来るために十分な電磁波遮蔽性を示すこと、(ウ)光の波長の広い範囲で金属層の屈折率は複素数になり消衰係数を持つことで光を吸収し、可視光領域の広い範囲で反射率を低く抑えられること、(エ)低屈折率層の形成に有機珪素化合物を加水分解した(二酸化珪素)ゾルを塗布する液相法をもちいるため、反射防止フィルムの全ての層を気相法にて形成するよりも、生産速度が速く、生産性が向上し、製造コストを抑えることができることが挙げられる。本発明はこのような知見に基づきなされるに至った。
【0020】
すなわち本発明は、透明基材フィルム上の少なくとも片面に、ハードコート層を介して、導電層、低屈折率層がこの順序に積層された反射防止フィルムであって、導電層が、10nmから50nmの膜厚を有する錫をドープした酸化インジウム層と2nmから8nmの膜厚を有する金属層とを夫々1層積層したものであるか、または、2nmから8nmの膜厚を有する金属層を挟んで10nmから50nmの膜厚を有する錫をドープした酸化インジウム層を2層積層したものであり、且つ、波長500nmから600nmの間で透過率が93%以上、反射率が0.3%以下、電磁波遮蔽効果が50dB以上である反射防止フィルムである。
【0027】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1に、本発明の好ましい一実施形態である反射防止フィルムの層構成を示す断面模式図を示す。透明基材フィルム1の表面にハードコート層2を介して、導電層3と低屈折率層4が積層されており、最外層には防汚層5が形成されている。導電層3は真空槽内で気相法にて形成されており、図1では導電層3が透明導電性酸化物層6の上に金属層7が設けられた2層構成となっているが、この導電層の構成は好ましい態様であり、この構成に限られるものではない。例えば、金属層の上下を透明導電性酸化物層で挟んだ構成としてもよい。また、低屈折率層4は有機珪素化合物を加水分解して調製した(二酸化珪素)ゾル液を塗布して形成された二酸化珪素からなる。
【0028】
本発明の積層フィルムは、ハードコート層2を設けたことによりフィルムに傷がつくことが防止されている。また、透明導電性酸化物層6と金属層7が隣接した構造をもつ導電層3が積層されているために十分な導電性を有しており、帯電を防止しうるとともに、ディスプレイから輻射される電磁波を効果的に遮断することができる。さらに、非常に薄い金属層を含む導電層3と二酸化珪素からなる低屈折率層4を積層した反射防止構成となっているので、可視光の広い範囲を吸収し、非常に良好な反射防止性を有している。もちろん、金属層7を2nmから8nmと薄くすることでディスプレイ用途に十分な透過率を有している。
【0029】
[透明基材フィルム]
本発明に用いられる透明基材フィルムにはプラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーには、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリ(メタ)アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、トリアセテート、セロファンを例示することが出来る。これら中、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートが好ましい。
【0030】
透明基材フィルムはポリマーの種類によって無延伸フィルムであったり、延伸フィルムであったりする。ポリエステルフィルム、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは、通常、二軸延伸フィルムであり、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、セロハンフィルムは、通常、無延伸フィルムである。
【0031】
透明基材フィルムの厚さは、反射防止フィルムの用途により適宜決定されるが、好ましくは20〜500μm、さらに好ましくは50〜200μmである。薄すぎるとフィルム強度が弱く、厚いとスティフネスが大きく貼り付けなどをする必要がある場合に扱いが困難になることがあり好ましくない。
【0032】
透明基材フィルムの表面には、その上に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、表面処理を施すことができる。たとえば、コロナ放電処理、グロー放電処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられる。さらに、一層以上の下塗り層を設けることができる。下塗り層の素材としては塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエステル等の共重合体或いはラテックス、ゼラチン等の水溶性ポリマーが挙げられる。
【0033】
[ハードコード層]
本発明においては、ハードコード層を設ける。ハードコート層は、透明性を有し、適度な硬度を有する層を形成することが好ましい。その形成材料には特に限定はなく、例えば電離放射線や紫外線照射による硬化樹脂や熱硬化性樹脂を使用できる。特に、紫外線照射硬化型のアクリル系や有機珪素の樹脂や、熱硬化型のポリシロキサン樹脂が好適である。これらの樹脂は公知のものを用いることができる。さらに、このハードコート層は透明基材フィルムと屈折率が同等もしくは近似していることがより好ましいが、膜厚が3μm以上の場合には特にこの点も必要ない。
【0034】
ハードコート層を形成するにあたり、塗布方法に制限はないが、表面を平滑に且つ均一に形成することが好ましい。
【0035】
ハードコート層には、平均粒子径0.01μmから1μmの透明な無機微粒子を混合分散させてもよい。これにより膜の架橋収縮率を改良し、塗膜の平面性を向上させることができる。この無機微粒子によりハードコート層と透明導電性酸化物層との接触部分の密着性をより高めることができる。無機微粒子としては透明導電性酸化物層に含有される、酸化物と親和性があるものが好ましく、酸化珪素粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子等が好適である。
【0036】
[導電層]
導電層は、錫をドープした酸化インジウム層(以下、単に透明導電性酸化物層ということがある)の上に1層の金属層が隣接して積層された構造になっている。例えば、図1ように、導電層は透明導電性酸化物層の外層に金属層が積層した構成をとることができるが、この構成に限られるものではなく、金属層の上と下を透明導電性酸化物層で挟んだ構造としてもよい。
【0037】
導電層の静電気帯電防止性能に加えて電磁波遮蔽性を発揮させるために必要な導電性能は、電磁波遮蔽効果と導電膜の比抵抗との関係式で一般に、
【0038】
【数1】
Figure 0004242664
【0039】
ここで S(dB);電磁波遮蔽効果、ρ(Ω・cm);導電層の比抵抗、f(MHz);電磁波周波数t(cm);導電層の膜厚、で表現される。
【0040】
本発明の導電層の場合、透明導電性酸化物層と金属層を交互に積層して多層化するにしても、透明性の観点から1μm(0.0001cm)程度以下にすることが好ましいので、(1)式の右辺第三項は無視できて、
【0041】
【数2】
Figure 0004242664
【0042】
とあらわされる。Sは値が大きいほど、電磁波遮蔽効果が大きくなる。電磁波遮蔽効果があるとみなされるには、S>30dBが必要である。S>50dBあれば、十分な電磁波遮蔽効果があるといえる。
【0043】
電磁波の周波数は10kHzから1GHzの範囲が一般的であるので、この周波数の範囲の電磁波に対する遮蔽効果Sが50dBより大きくなるためには、導電層の導電性としては10-3Ω・cm以下の比抵抗が必要である。すなわち、導電層の比抵抗値は、より低い方が、より広範な周波数の電磁波を有効に遮蔽することが可能となる。
【0044】
本発明の導電層は、膜厚が2nmから8nmの金属層と膜厚が10nmから50nmの透明導電性酸化物層が隣接した構成になっているので、この導電層の比抵抗10-3Ω・cm以下は容易に達成でき、十分な電磁波遮蔽効果がある。
【0045】
[透明導電性酸化物層]
導電層を構成する透明導電性酸化物層は、導電率をもっとも上げることができる錫をドープした酸化インジウム(ITO)がもっとも好ましい。
【0046】
前記のドーパントを含有する錫ドープ酸化インジウムは、ドーパントの濃度が0.5原子%から15原子%の範囲であることが好ましく、5原子%から10原子%であることがもっとも好ましい。
【0047】
透明導電性酸化物層の屈折率は、形成する条件によって変化するが、1.9から2.6の間にあることが好ましい。
【0048】
透明導電性酸化物層の膜厚に関しては、可視光領域での反射率十分低くするために、透明導電性酸化物層の屈折率とそれに隣接した金属層の膜厚によって、透明導電性酸化物層の膜厚変える必要がある。可視光領域において十分な透過率を保つために金属層7の厚みを2nmから8nmと薄くするので、前記のように屈折率が1.9から2.6の透明導電性酸化物層の膜厚は、可視光領域での反射率十分低く保つために、10nmから50nmの範囲にするのが最も好ましい。
【0049】
透明導電性酸化物層の形成は、真空層中で気相法によって形成するのが好適である。透明導電性酸化物層の形成方法として、導電性酸化物微粒子やコロイドを分散させた透明導電性塗料を塗布する方法も提案されているが(特開平6−344489号公報、特開平7−268251号公報)、導電性が低く、十分な電磁波遮蔽性を示すことができない問題がある。
【0050】
前記気相法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などの真空プロセスを用いることができるが、特に密着性と大面積化の観点からスパッタリング法が好ましい。スパッタリング法を用いる場合には酸化物ターゲットを出発原料として透明導電性酸化物層を形成する場合と金属ターゲットを出発原料として成膜中に反応性ガス(酸素)を導入して透明導電性酸化物層を形成する場合とがあるが、これらのうちのどちらかに限定されるわけではない。
【0051】
[金属層]
導電層を構成する金属層は、少なくとも1種類の金属からなる薄膜で、銀、アルミニウム、金、銅、パラジウムからなる群から選ばれた1種類以上の金属あるいは合金からなることが好ましく、銀からなることがさらに好ましく、耐候性の観点からパラジウムと銀の合金が特に好ましい。パラジウムの含有量としては5重量%から30重量%が好適であり、パラジウムの含有量が少ないと耐候性が悪化することがある。また、パラジウムの含有量が多くなると導電率が低下することがある。
【0052】
金属層の膜厚は2nmから8nmが好適である。金属層が薄い場合には不連続な層が形成される場合があり、導電率が悪化することがあり好ましくなく、また、金属層が厚い場合には可視光領域の透明性が十分確保できず、透過率が悪化してしまい好ましくない。
【0053】
金属層を形成するには、真空層中で気相法によって形成するのが好適である。金属層を形成する方法として、金属微粒子を含有した塗液を塗布する方法が提案されているが(特開昭63−160140号公報、特開平9−55175号公報、特開2001−264505号公報)、可視光領域で十分な透明性を保つために膜厚を薄く且つ均一に形成する必要があるが、金属微粒子を含有したと液を塗布する方法ではこれらを達成することは非常に困難である。気相法を用いれば、非常に薄く且つ均一に形成することができる。そこで、本発明では、気相法を用いることが好ましい。
【0054】
金属層を形成するための気相法としては、真空蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空プロセスを用いることができるが、特に密着性の面と大面積化の観点からスパッタリング法が好ましい。
【0055】
[低屈折率層]
低屈折率層は、液層法で形成され、有機珪素化合物の加水分解により得られる(二酸化珪素)ゾルを塗工して形成された酸化珪素膜であることが好ましい。
【0056】
低屈折層の屈折率は1.3から1.6の範囲で、且つ、その膜厚が70nmから90nmの範囲内であることが好ましい。低屈折率層の厚みが厚い場合には、光の波長550nm以下の領域での反射率が1%を超えてしまい、可視光領域の広い範囲で反射防止効果を得ることができないので好ましくない。また、低屈折率層の厚みが薄い場合には、光の波長480nm以上の領域で反射率が1%を超えてしまい、この場合にも可視光領域の広い範囲で反射防止効果を得ることができないので好ましくない。
【0057】
低屈折率層には、有機珪素化合物、特にテトラアルコキシシランを含む珪素アルコキシド、を加水分解した(酸化珪素)ゾルを用いる。このゾルは有機珪素化合物を塗布に適した有機溶剤に溶解し、一定量の水を用いて加水分解を行って調製することができる。
【0058】
このゾルの形成に使用する有機珪素化合物の例としては、一般式R1 a2 bSiX4-(a+b)で表される化合物を好ましく例示できる。ここで、R1、R2はそれぞれアルキル基、アルケニル基、アリル基又は、ハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリル基若しくはシアノ基を有する炭化水素基であり、Xはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲンないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な基であり、a、bはそれぞれ0、1又は2であるが、a+bは2以下である。
【0059】
前記有機珪素化合物の加水分解は、該有機珪素化合物を適当な溶媒中に溶解して行うのが好ましい。使用する溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルコール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、及びこれらの混合物が挙げられる。前記有機珪素化合物は前記溶媒中に、該珪素化合物が100%加水分解及び縮合したとして生じるSiO2換算で0.1重量%以上、好ましくは0.1重量%から10重量%になるように溶解する。(酸化珪素)ゾルの濃度が0.1重量%未満であると、形成されるゾル膜が所望の特性が充分に発揮できず、一方10重量%を越えると、透明均質膜の形成が困難となる。また、本発明においては、上記の固形分濃度以内であるならば、有機物や無機物バインダーを併用することも可能である。
【0060】
有機珪素化合物の加水分解は、前記溶液に加水分解に必要な量以上の水を加え、15〜35℃、好ましくは22〜28℃の温度で、0.5時間から48時間、好ましくは2時間から24時間攪拌することで行うのが好ましい。また、上記加水分解には触媒を用いるのが好ましい。これらの触媒としては塩酸、硝酸、硫酸、酢酸等の酸が好ましく、これらの酸は溶液全体のpHが1から6となるように加えるのが好ましい。このようにして得られる(酸化珪素)ゾルは、無色透明で、ポットライフが約1ケ月の安定な液体であり、フィルム基材に対して濡れ性が良く、塗布適性に優れている。
【0061】
前記有機珪素化合物の加水分解により得られる(酸化珪素)ゾルは、液状で、通常の塗布作業が適用できる範囲の粘度を有するものであり、適用温度で10ポイズ以下、さらには1ポイズ以下のものが好ましい。これより高い粘度を有する液状物は均一な塗膜を形成するのが難しくなる。塗布方法としては、通常のコーティング作業で用いられる方法を用いることができ、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ビートコーター法、マイクログラビアコーター法等を挙げることができる。塗布後、塗膜を乾燥させると、酸化珪素からなる膜が形成される。乾燥温度(熱処理温度)は60〜150℃、さらには80〜110℃が好ましい。
【0062】
この酸化珪素からなる低屈折率層の膜厚は、10nm〜1μmの範囲にあることが好ましい。さらには、30〜100nmの範囲にあることが好ましく、特に70〜90nmの範囲内であることが好ましい
【0063】
[防汚層]
防汚層は、導電層と低屈折率層からなる反射防止層の表面を保護し、更に防汚性を高めるために最外層に形成されるものである。その形成材料としては、透明性を有し、要求性能が満たされる限り、いかなる材料でも制限がなく使用することができる。例えば、疎水基を有する化合物、より具体的には、フルオロカーボンやパーフルオロシラン等、またこれらの高分子化合物等を好ましく使用することができる。また、指紋拭き取り性向上のためには、メチル基の様な発油性を有する高分子化合物が好適である。
【0064】
防汚層の形成方法としては、当該形成材料に応じて真空蒸着法スパッタリング法、イオンプレーティング法プラズマCVD法、プラズマ重合法などの真空成膜プロセスや、マイクログラビア、スクリーン、ディップ等のウエットプロセスの各種コーティング方法を用いることができる。
【0065】
防汚層の厚さは導電層と低屈折率層からなる反射防止層の機能を損なわないよう設定することが必要であり、通常、膜厚を50nm以下とすることが好ましい。
【0066】
本発明の反射防止フィルムは、液晶表示素子(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示素子(CRT)等に適用可能で、従来の反射防止フィルムと同様に、粘着剤、接着剤等を用いてガラス板、プラスチック板、偏光板等と貼り合わせることにより反射防止性を有する光学部材を得ることができる。
【0067】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。なお、反射防止フィルムの特性を下記の方法にて評価した。
【0068】
反射率:
島津製作所製UV−3101PC型を用い、反射防止フィルムの反射防止層が形成されていない側に黒色塗料を塗布し、反射防止層が形成されている側に照光して、300nmから800nmの波長範囲で反射率を測定した。
【0069】
透過率:
島津製作所製UV−3101PC型を用い、反射防止フィルムの反射防止層が形成されている側に照光し、400nmから1000nmの波長範囲でフィルム裏面の反射を含む透過率を測定した。
【0070】
比抵抗:
透明基材フィルムの片面にハードコート層と導電層を形成し、この比抵抗を三菱化学社製ロレスタGP(4端針法表面抵抗計)を用いて表面抵抗値を測定し、その表面抵抗に導電層の膜厚を掛けて導電層の比抵抗として算出した。
【0071】
[実施例1]
導電層が透明導電性酸化物層と金属層が隣接した2層からなる本発明の反射防止フィルムを作成した。透明フィルム基材として二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)を用い、この片面の上にUV硬化性ハードコート剤(JSR デソライトZ7501)を厚さ約5μmになるよう塗布し、UV硬化させてハードコート層を形成し、次いで二酸化錫を10重量%含有するITOターゲットを使ってDCマグネトロンスパッタリングにて透明導電性酸化物層を膜厚が35nmになるように形成し、その上に、銀ターゲットを使用してDCマグネトロンスパッタリングにて金属層を膜厚が5nmになるように形成し、さらに、低屈折率層をテトラエチルシランの加水分解にて得られた二酸化珪素ゾルを塗布乾燥して膜厚が75nmとなるように100℃、1分で乾燥して形成した。最後に、この上に防汚層としてフッ素系界面活性剤を厚み2nmで塗布し反射防止フィルムを得た。
【0072】
ハードコート層、透明導電性酸化物層、金属層、低屈折率層の各屈折率を大塚電子製FE−3000にて測定した結果、波長550nmにおける屈折率は、ハードコート層が1.51、透明導電性酸化物層が2.05、金属層は屈折率が0.06で消衰係数が3.78、低屈折率層は1.47であった。
【0073】
[実施例2]
金属層の上下を透明導電性酸化物層で挟んだ構造を有する導電層からなる本発明の反射防止フィルムを作成した。透明フィルム基材として二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)を用い、この片面の上にUV硬化性ハードコート剤(JSR デソライトZ7501)を厚さ約5μmになるよう塗布し、UV硬化させてハードコート層を形成し、次いで二酸化錫を10重量%含有するITOターゲットを使ってDCマグネトロンスパッタリングにて透明導電性酸化物層を膜厚が40nmになるように形成し、その上に、銀ターゲットを使用してDCマグネトロンスパッタリングにて金属層を膜厚が5nmになるように形成し、さらに、二酸化錫を10重量%含有するITOターゲットを使ってDCマグネトロンスパッタリングにて透明導電性酸化物層を膜厚が10nmになるように形成し、この上に、低屈折率層をテトラエチルシランの加水分解にて得られた二酸化珪素ゾルを塗布乾燥して膜厚が75nmとなるように100℃、1分で乾燥して形成した。最後に、この上に防汚層としてフッ素系界面活性剤を厚み2nmで塗布し反射防止フィルムを得た。形成した各層の屈折率は実施例1に同じである。
【0074】
[比較例1]
金属層を膜厚が10nmとなるように、銀ターゲットを使用してDCマグネトロンスパッタリング法にて形成した以外は、実施例1と同じである。したがって、形成した各層の屈折率も実施例1と同じである。
【0075】
[比較例2]
実施例1の金属層を除き、透明基材フィルム上にハードコート層、透明導電性酸化物層、低屈折率層、防汚層を順次形成した積層フィルムを作成した。透明基材フィルムは実施例1と同じであり、ハードコート層、透明導電性酸化物層、低屈折率層に関しても形成方法は実施例1と同じである。透明導電性酸化物層と低屈折率層の膜厚に関しては、光波長550nmでの反射率が最も小さくなるように決定し、透明導電性酸化物層が70nmであり、低屈折率層が95nmである。前記各層の屈折率は実施例1と同じである。
【0076】
表1に実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の特性を示す。表中のバンド幅は、低反射波長範囲の大小を評価するために導入したものであり、反射率が0.6%となる低波長側の波長で、反射率が0.6%となる高波長側の波長を除したものと定義した。また、表中の電磁波遮蔽効果は、測定した比抵抗を用いて前記(2)式から算出したものである。
【0077】
【表1】
Figure 0004242664
【0078】
表1から、実施例1と実施例2は可視光領域の内、人間の目が一番敏感な領域である500nmから600nmの間で透過率が93%以上且つ反射率が0.3%以下になっており、非常に良好な反射防止性能を有していることがわかる。バンド幅に関しても実施例1と実施例2では1.7以上となっており、非常に広い波長の範囲で反射防止性能を有している。さらに、比抵抗に関しても実施例1と実施例2共に、1×10-3Ω・cm未満であり、電磁波遮蔽効果が50dBより大きく、十分な電磁波遮蔽性を有していることがわかる。実施例2のバンド幅は実施例1のバンド幅より大きく、導電層を多層化することでバンド幅を大きくでき、より広い光波長の範囲で反射防止効果をもたせることができる。
【0079】
その一方で、比較例1は、比抵抗が表1の中で最も小さくなるが、電磁波遮蔽効果は比抵抗に対して対数関数的に変化するので実施例1および実施例2とさほど変化は無い。さらに、金属層が厚くなってしまったために反射率が3.9%以上で、透過率も90%未満になり、反射防止効果は無いといってよい。したがって、バンド幅は計算できない。比較例2に関しては、反射率の最小値が1.1%であり、反射防止効果は小さく、バンド幅も計算できない。また、比較例2の比抵抗は表1の中で最大であり、1GHzの電磁波遮蔽効果も50dB未満となっている。
【0080】
以上から、本発明による反射防止フィルムは可視光領域での反射防止性に優れ、さらに、優れた電磁波遮蔽性と帯電防止性を有することが示された。
【0081】
【発明の効果】
本発明により、安価に製造可能な優れた反射防止性と優れた電磁波遮蔽性と帯電防止性を併せ持つ反射防止フィルムを提供することが出来る。本発明の反射防止フィルムは、可視光領域の広い範囲で良好な反射防止効果を有し、さらに、十分な電磁波遮蔽性と帯電防止性を有する。また、反射防止層は気相法と液相法の両方を組み合わせて形成されるため製造コストを抑えることができる。
【0082】
本発明の反射防止層はTVブラウン管やコンピュータディスプレイとして用いられるCRTやプラズマディスプレイ等の外表面上に張り合わせることが出来るので、フェースパネルなどに直接導電性被膜などを形成する方法に比べて設備も工程も格段に簡略化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの層構成の一例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 透明基材フィルム
2 ハードコート層
3 導電層
4 低屈折率層
5 防汚層
6 透明導電性酸化物層
7 金属層
8 反射防止層

Claims (1)

  1. 透明基材フィルム上の少なくとも片面に、ハードコート層を介して、導電層、低屈折率層がこの順序に積層された反射防止フィルムであって、導電層が、10nmから50nmの膜厚を有する錫をドープした酸化インジウム層と2nmから8nmの膜厚を有する金属層とを夫々1層積層したものであるか、または、2nmから8nmの膜厚を有する金属層を挟んで10nmから50nmの膜厚を有する錫をドープした酸化インジウム層を2層積層したものであり、且つ、波長500nmから600nmの間で透過率が93%以上、反射率が0.3%以下、電磁波遮蔽効果が50dB以上である反射防止フィルム。
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