JP2007079514A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 主走査方向に間隔を持って射出された複数の光ビームの被走査体上でねらいとするスポット径以下となる共通深度を拡大し、安定したスポット径を得る。
【解決手段】 偏向前レンズ24,26の形状を光軸Gから主走査方向に離れるに従い、曲率が徐々に減じるように構成することにより、光軸Gから離れた位置を通過するレーザビームと光軸G近傍を通過するレーザビームとのビームウエスト位置の差を縮小している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光走査装置に関する。
プリント速度の高速化、高解像度化のために複数の光ビームを射出する光源を用いた光走査装置がある。このような光走査装置において、倍率の制約を回避するために複数の光ビームを略偏向方向に配列し、同時に一つの感光体上を複数の光ビームで走査する場合、回転多面鏡の偏向面上に入射する光ビームの間隔が広がるため偏向面が大きくなる。このため回転多面鏡全体が大きくなってしまうという問題がある。
したがって、偏向方向に平行な方向、すなわち主走査方向にパワーを持った偏向前光学系を回転多面鏡の前に配置し、複数の光ビームを回転多面鏡の偏向面の近傍で主走査方向に交差するようにし、偏向面に入射する各光ビームに角度を持たせ、偏向面を大きくしない構成が提案されている。
また、図9に示すように、二次元配列された発光点を有する光源514からのレーザビームを、行毎に分離して複数の感光体512Y〜512Kを同時に走査する構成の光走査装置510においても、一つの感光体512を同時に複数のレーザビームで走査する。よって、同様に回転多面鏡全体が大きくなってしまうので、主走査方向にパワーを持つ偏向前レンズ526,527によって、複数のレーザビームを回転多面鏡518の偏向面の近傍で主走査方向に交差するようにし、偏向面に入射するレーザビームに角度を持たせ、偏向面を大きくしない構成が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−276532号公報
しかしながら、通常、レンズは像面湾曲といわれる収差を有しており、光軸からの距離に応じて、フォーカス位置が異なってしまう。すなわち、主走査方向に異なる位置の発光点から出射したレーザビームは、光軸Gからの距離が異なるため、この距離の違いに応じて、各々のレーザビームのビームウエスト位置が異なった位置となる。
例えば、図9に示すような、偏向面の近傍で主走査方向に複数のレーザビームを交差させる偏向前レンズ526,527では、光軸から離れた位置を透過する主走査方向の端部側の光ビームLAは、感光体512上でビームウエスト位置が手前側になる。このようなビームウエスト位置の差のため、図10に示すように、主走査方向の端部側(光軸から離れた位置)の光ビームと中央部(光軸部)の光ビームとで、感光体上512上のスポット径(ビーム径)に差が生じ、画像ディフェクトが発生する。
また、主走査方向端部側光ビームと中央部光ビームとでビームウエスト位置が異なるため、ねらいとするスポット径以下となる、いわゆる共通深度が狭くなりビームウエスト位置調整が困難となる。
なお、この図10のX軸の「0」が感光体上のスポット径となる。また、各線を表す(3、1)は、発光点の位置を示す。例えば、上から三行目で、一端側から5列目の発光点は(3、5)である。よって、(3、1)は3行目の一端側の端の発光点から出射されたレーザビームを指し、同様に、(3、5)は真中、(3、9)は他端側の端の発光点から出射されたレーザビームを指す。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、主走査方向に間隔を持って射出された複数の光ビームの被走査体上でねらいとするスポット径以下となる共通深度を拡大し、安定したスポット径を得ることを目的とする。
請求項1に記載の光走査装置は、主走査方向に間隔を持って複数の光ビームを射出する光源と、前記光源から射出した複数の前記光ビームを同一の偏向面で反射し、主走査方向に偏向走査させる偏向器と、を備え、偏向走査された複数の前記光ビームで同一の被走査体上を同時に走査する光走査装置であって、前記光源と前記偏向器と間で複数の前記光ビームを主走査方向に交差させると共に、各光ビームの前記被走査体上のビームウエスト位置の差を減じるように設定された偏向前光学系を設けたことを特徴としている。
請求項1に記載の光走査装置は、偏向前光学系によって、複数の光ビームを主走査方向に交差させているので、偏向器が小型化できる。
更に、この偏向前光学系は、複数の各光ビームが主走査方向に異なる位置を透過しても、各光ビームの被走査体からのビームウエスト位置の差が減じるように設定されている。したがって、各光ビーム共通の焦点深度が確保でき所定のスポット径以下となる領域が広くできる。
なお、ビームウエスト位置とは、光ビームが結像された状態での最小スポット径となる位置を指す。
請求項2に記載の光走査装置は、主走査方向に間隔を持って複数の光ビームを射出する光源と、前記光源から射出した複数の前記光ビームを同一の偏向面で反射し、主走査方向に偏向走査させる偏向器と、を備え、偏向走査された複数の前記光ビームで同一の被走査体上を同時に走査する光走査装置であって、前記光源と前記偏向器と間に、主走査方向に結像させる第一偏向前レンズと、結像された光ビームを略平行とする第二偏向前レンズからなる偏向前光学系と、を備え、前記偏向前光学系は各光ビームの前記被走査体上のビームウエスト位置の差を減じるように設定されたことを特徴としている。
請求項2に記載の光走査装置は、第1光学系により主走査方向に結像されたのち、第2光学系により主走査方向に略並行とすることで、偏向器の偏向面の近傍で複数の光ビームを主走査方向に集まるように構成でき、偏向面を大きくすることがないため偏向器が小型化できる。
更に、この偏向前光学系は、各光ビームの被走査体上の主走査方向のビームウエスト位置の差を減ずるように設定されている。したがって、各光ビームで被走査体上のスポット径の差が少なく、また目標とするスポット径以下となる領域を広くすることができる。
請求項3に記載の光走査装置は、請求項1、又は請求項2に記載の構成において、前記偏向前光学系は、少なくとも、コリメートレンズと主走査方向にパワーを有する偏向前レンズとを備え、前記コリメートレンズ、及び前記偏向前レンズのいずれか一方、又は両方を、主走査断面形状が非円弧形状の非球面レンズとしたことを特徴としている。
請求項3に記載の光走査装置は、偏向前光学系は少なくとも、コリメートレンズと主走査方向にパワーを有する偏向前レンズとを備えている。そして、コリメートレンズ、及び偏向前レンズのいずれか一方、又は両方を、主走査断面形状が非円弧形状の非球面レンズとすることで、各光ビームの被走査体上のビームウエスト位置の差を減じている。したがって、各光ビームで被走査体上のスポット径の差が少なく、目標とするスポット径以下となる領域を広げることができる。
請求項4に記載の光走査装置は、請求項3に記載の構成において、前記非球面レンズは、光軸から主走査方向に離れるに従い、主走査方向のパワーが減ずることを特徴としている。
請求項4に記載の光走査装置は、非球面レンズは、光軸から主走査方向に離れるに従い、主走査方向のパワーが減じているので、光軸から離れた位置を通過する光ビームが被走査面上で後側にウエスト位置がシフトし、光軸近傍を通過する光ビームとのビームウエスト位置の差が縮小する。
請求項5に記載の光走査装置は、請求項3、又は請求項4に記載の構成において、前記偏向前光学系は、副走査方向のパワーも有し、前記偏向面近傍で副走査方向に集光することを特徴としている。
請求項5に記載の光走査装置は、偏向前光学系が副走査方向のパワーも有し、偏向面近傍で副走査方向に集光しているので、偏向器の偏向面の面倒れ補正が得られ、被走査面上でのピッチムラを低減することができる。
請求項6に記載の光走査装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記光源は副走査方向にも間隔を持って複数の光ビームを射出し、偏向走査された複数の前記光ビームで複数の被走査体上を同時に走査することを特徴としている。
請求項6に記載の光走査装置は、副走査方向に間隔を持って複数の光ビームを射出し、複数の被走査体上を同時に走査することがきる。
以上説明したように本発明によれば、主走査方向に間隔を持った射出された複数の光ビームの被走査体上でのスポット径の差が低減でき、共通深度を拡大することができる。
図1に示すように、カラーレーザープリンタに備えられた光走査装置10は、それぞれ矢印V方向に回転する感光体12Y、12M、12C、12Kに、それぞれ光束群としてのレーザビーム群LY、LM、LC、LKを照射して潜像を形成する。感光体12Y、12M、12C、12Kに形成された潜像は、図示しない各色の現像器によって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナー像が形成される。そして、各感光体上の各色トナー像は図示しない中間転写体に転写され重ね合われてフルカラートナー像となる。そして、中間転写体上のフルカラートナー像は一括して普通紙等の記録媒体に転写される。
なお、これ以降、YMCKを区別する場合は、符号の後にY、M、C、Kのいずれかを付して説明し、YMCKを区別しない場合は、Y、M、C、Kを省略する。
光走査装置10は、光源14、偏向前光学系16、偏向器としての回転多面鏡18、及び走査光学系20で構成され、単一の光源14から4本のレーザビーム群LY、LM、LC、LKを射出して、走査光学系において各レーザビーム群を分離して4本の感光体12Y、12M、12C、12Kに結像走査させる。
なお、感光体12において、回転軸方向が主走査方向であり、回転方向が副走査方向である。また、光走査装置10の回転多面鏡18の回転による偏向走査方向が主走査方向に対応する方向であり、偏向走査方向に直交する方向が副走査方向に対応する方向である。
光源14は、8列×4行の計32個の発光点Pが主走査方向、及び副走査方向の2次元に配列された面発光レーザービームアレイである。
図2(A)に示すように、光源14の副走査方向には、それぞれが8個の発光点Pで構成される4群の発光点群PK、PC、PM、PYが副走査方向に配列されている。各発光点群は、主走査方向、及び副走査方向に対して傾斜して直線状に配列された8個の発光点Pで構成されている。即ち、各発光点群を構成する全発光点は、主走査方向、又は副走査方向の同一直線上に配列されてはいない。
発光点群PK、PC、PM、PYは、それぞれレーザビーム群LK、LC、LM、LYを射出する。また、図2(B)にも示すように、それぞれのレーザビーム群は、それぞれ8本のレーザビームLK1〜LK8,LC1〜KC8,LM1〜LM8、LY1〜LY8からなる。そして、各レーザビーム群の8本のレーザビームは、感光体12を同時に走査する。
なお、以降各色を区別しない場合、レーザビーム群Lと記し、レーザビームL1〜K8と記す。
さて、図1、図3に示すように、偏向前光学系16は、それぞれ4群のレーザビーム群Lに共通のコリメートレンズ22、第一偏向前レンズ24、第二偏向前レンズ26、シリンダーレンズ27で構成されている。なお、図3(A),(C)においては、図が煩雑となって判りにくくなるのを避けるため、レーザビームL1〜L8を全て図示せずに、省略して図示している。
光源14から射出されたレーザビーム群Lの各光ビームL1〜L8は、コリメートレンズ22、及び第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26によって、図3(A)に示すように、回転多面鏡18の偏向面18A近傍で主走査方向に略一点で交差した後、偏向面18Aに入射する。なお、第一偏向前レンズ24、第二偏向前レンズ26はアナモフィックな光学系となっている。
また、図3(B)に示すように、シリンダーレンズ27は、副走査方向にパワーを持ち、回転多面鏡18の偏向面18Aと感光体12とを略共役な関係とし、回転多面鏡18の偏向面18Aの傾きを補正する、いわゆる面倒れ補正光学系となっている。
なお、回転多面鏡18は、六面の偏向面18Aを有し、毎分3万回転の速度で回転し、各レーザビームを各感光体16に毎秒254mmの速度で走査させる。
走査光学系20は、レーザビーム群LK、LC、LM、LYが通過するfθレンズ群28と、分離手段としての平面ミラー群30とで構成されている。
fθレンズ群28は、レーザビームL1〜L8を感光体12上を等速度で走査させる、所謂fθ特性を備えたレンズ群である。
平面ミラー群30は、各レーザビーム群毎に設けられた第1平面ミラー34Y、34M、34C、34K、及び第2平面ミラー36Y、36M、36C、36Kで構成されている。
第1平面ミラー34Y、34M、34C、34Kは、fθレンズ群28を透過し平面ミラー群30へ入射した各レーザビーム群Lを反射する。また、第2平面ミラー36Y、36M、36C、36Kは、第1平面ミラー34Y、34M、34C、34Kによって反射された各レーザビーム群Lを各感光体12へ向って反射する。
さて、図3(A)に示しているように、光源14から射出したレーザビーム群LのレーザビームL1〜L8は、コリメートレンズ22と主走査方向にパワーを有する第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26からなる偏向前光学系16により、回転多面鏡18の偏向面18A近傍で各レーザビームの主光線が主走査方向に略一点で交差するように設定されている。よって、回転多面鏡18を小型化できる。
更に、第一偏向前レンズ24、及び第二偏向前レンズ26のいずれか一方、又は両方を、図5に示すように、主走査断面の形状が非円弧形状の非球面レンズとすることにより、主走査方向に異なる位置の発光点から出射した各レーザビームL1〜L8を、各レーザビームL1〜L8の感光体12からのビームウエスト位置の差が低減するように設定している。(図3(A)、(C)参照)。また、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26はアフォーカル光学系を構成しており、主走査方向にはコリメートレンズ22により略平行とされた各レーザビームL1〜L8は第1偏向前レンズにより主走査方向に集光された後、第2偏向前レンズにより再び平行光とされた後、偏向面18Aにより偏向される。
このような構成とすることで、各レーザビームL1〜L8の主光線は、互いに収束しながら偏向面18Aに入射し、偏向後に各主光線は交差し、偏向面18Aを大きくせずに済み回転多面鏡18の大型化を回避できる。
なお、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26が、仮に球面形状であった場合、光軸Gから離れたレンズ周辺部の屈折作用は光軸G近傍のレンズ中央部より強いので、像面湾曲が起こりビームウエスト位置の差が大きくなる。(図9を参考)。
さて、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26に用いる非球面レンズは、具体的には、図5に示すように、主走査断面の形状を、光軸Gから主走査方向に離れるに従い曲率が徐々に減じるように設定され、光軸Gから離れた位置を通過するレーザビームと光軸G近傍を通過するレーザビームとのビームウエスト位置の差を縮小する。
このような非球面レンズ(第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26)は、プラスチック整形または、ガラスモールド成形等によって形成される。また、非球面レンズ(第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26)の、具体的な仕様の一例を下記に示す。
非球面は、レンズ面の偏向面内の光軸近傍の曲率半径をR1Mとし、光軸とレンズ面との交点を原点としかつ光軸方向をz軸とするyz平面を偏向面内に想定したとき、以下の式で表される曲線をy軸に平行な直線を回転軸として回転して得られる面である請求項1の走査レンズ。
z=y2 /{R1M+√(R1M2 −(1+K)y2 )}+Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10
ただし、Kは円錐定数、A,B,C,Dは高次の非球面係数である。
本実施形態においては、第一偏向前レンズの光源側レンズ面および第二偏向前レンズの偏向器側レンズ面を上記非球面とし、その形状は以下のとおりである。
第一偏向前レンズ
λ=785nm、n=1.519139
R1M=-20.63、K=-2.773844
A=-0.419571×10-4、B=0.907826×10-4、C=-0.446791×10-4、D=0.778475×10-5
第二偏向前レンズ
λ=785nm、n=1.519139
R1M=51.9、K=-0.449473
A=0.209721×10-5、B=-0.289125×10-5、C=0.165789×10-7、D=-0.348644×10-9
ここでλは波長、nは屈折率であり、第一偏向前レンズ、第二偏向前レンズともに偏向面に直交する面の曲率半径は0であり、偏向面内のみにパワーを有するアナモフィックレンズである。
次に、本実施形態の作用について説明する。
いままで説明してきたように、光源14から射出した各レーザビーム群LのレーザビームL1〜L8は、コリメートレンズ22と主走査方向にパワーを有する第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26により回転多面鏡18の偏向面18A近傍で主走査方向に交差するように構成されている。よって、回転多面鏡18を小型化できる。
更に、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26を、光軸から離れた位置を通過するレーザビームと光軸近傍を通過するレーザビームとの主走査方向のビームウエスト位置が略同一となるように主走査断面が非円弧形状となった非球面レンズとしている。つまり、光軸から主走査方向に異なる位置を通過するレーザビームL1〜L8であっても、ビームウエスト位置の差が殆どない。(図3(A)、(C)参照)。よって、各レーザビームL1〜L8は、感光体12上のスポット径が略均一となるので、画像ディフェクトのない良好な画像形成が行なえる。
なお、発光点の配列が主走査方向に一列、本実施形態では、例えば、レーザビーム群LKのみの場合は、コリメートレンズ22を、主走査方向に離れるに従い、曲率が徐々に減じるような非円弧形状の非球面レンズとしても良い。
しかし、本実施形態のように発光点が二次元配列されている場合は、各レーザビーム群Lのコリメートレンズ22によるビームウエスト位置の差の縮小(像面湾曲の補正)は、その影響が主走査方向だけでなく、直交する副走査方向にもおよぶ。よって、面倒れ補正光学系のようなアナモフィックな光学系の場合、副走査方向のビームウエスト位置に対して過剰に影響を与えることになる。(各感光体12Y,12M,12C,12Kにおけるビームウエスト位置に差が出る)。したがって、本実施形態のように、発光点が二次元配列の場合は、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26を、アナモフィックな光学系として、主走査方向に非円弧形状の非球面レンズとすることが望ましい。
また、本実施形態では、回転多面鏡18の偏向面18Aの副走査方向の面倒れ補正は、副走査方向にパワーを持つシリンダーレンズ27で行なっていた。しかし、図4(A)および(B)に示すように、ビームウエスト位置の差の縮小(像面湾曲の補正)と面倒れ補正との両方を兼ね備えた、すなわち、主走査方向と副走査方向との両方にパワーを持つ偏向前レンズ267を用いて、全体のレンズの枚数を減少させても良い。このような偏向前レンズ267の例としては、トーリックレンズや入射面と射出面とで各々直交する方向にパワーを持った直交レンズ等がある。本実施形態の場合、シリンダーレンズ27のかわりに、レンズ26の偏向面に直交する方向の曲率半径を-103.8mmとしたトーリックレンズとすることでレンズ枚数を低減することができる。
次に、実際に第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26を非球面レンズにすることによる、ビームウエスト位置の差とスポット径(ビーム径)の差を検証する。なお、第一偏向前レンズ24,第二偏向前レンズ26を通常の球面レンズとした場合が、図11である。レーザビームL1〜L8のなかで、光軸上のレーザビームをLA、走査方向端部のレーザビームをLBとして、被走査面上でのフォーカス位置によるスポット径変化をプロットした図である。第一偏向前レンズ、第二偏向前レンズともに球面の構成とした場合、LAとLBでのビームウエスト位置差は約2mmあり、狙いとするスポット径75um以下とするとLA、LBともに75um以下のスポット径を実現できる、いわゆる共通深度は約3.7mmである。
「実施例1」
図6は、第一偏向前レンズ24および第二偏向前レンズ26を非球面レンズにした場合のグラフである。
なお、図6の各線を表すLA、LBは、発光点の位置を示し、前述のようにレーザビームL1〜L8のなかで、光軸上のレーザビームをLA、走査方向端部のレーザビームをLBとして、被走査面上でのフォーカス位置によるスポット径変化をプロットした図である。なお、他の図においても同様である。本実施例において、第一偏向前レンズおよび第二偏向前レンズの非球面形状は前述のとおりである。
図11と図6とを比較すると判るように、第一偏向前レンズ24および第2偏向前レンズ26を非球面レンズとすることで、ビームウエスト位置の差は約2.5mmから略0mmとなると共に、LA、LBともに75um以下のスポット径を実現できる共通深度は5.5mmと拡大するため安定したスポット径が得られることになる。
「実施例2」
図7は、第二偏向前レンズ26を非球面レンズにした場合のグラフである。
第二偏向前レンズの形状は以下にしめす非球面シリンダーレンズである。
R1M=51.9、K=-1.072326
A=-0.102038×10-5、B=0.249992×10-6、C=-0.175046×10-7、D=0.424580×10-9
図11と図7とを比較すると、第二偏向前レンズ26を非球面レンズにすることで、ビームウエスト位置の差は約2.5mmから約1.5mmに減少し、LA、LBともに75um以下のスポット径を実現できる共通深度は約4mmと若干改善している。
「実施例3」
図8は実施例2と同様に、第二偏向前レンズ26を非球面レンズにした場合のグラフであり、第二偏向前レンズ非球面形状をさらに最適化したものである。
その形状は以下のとおりで、
R1M=51.9、K=-0.585034
A=0.197866×10-5、B=-0.317993×10-6、C=0.221744×10-7、D=-0.558972×10-9
図11と図8とを比較すると判るように、第二偏向前レンズ26を非球面レンズにし、非球面項を最適化すると、ビームウエスト位置の差は殆どなく、LA、LBともに75um以下のスポット径を実現できる共通深度は5mmと拡大するため安定したスポット径が得られることになる。これは、第二偏向前レンズ26は各レーザビームが通過する位置が主走査方向に離れているので、非球面レンズとした効果が得やすく、収差を良好に補正できるからである。
本発明の実施形態の光走査装置を模式的に示す斜視図である。 (A)光走査装置の光源の発光点の配列を説明する図である。
(B)感光体上のレーザビームの走査を説明する図である。
(A)レーザビームの主走査方向の軌跡を模式的に示す図である。
(B)レーザビームの副走査方向の軌跡を模式的に示す図である。
(C)(A)の丸で囲った部分の拡大図である。
(A)その他の実施形態の光走査装置のレーザビームの主走査方向の軌跡を模式的に示す図である。
(B)レーザビームの副走査方向の軌跡を模式的に示す図である。
非球面レンズの主走査断面の図である。 第一偏向前レンズおよび第二偏向前レンズを非球面レンズとした場合のスポット径の差を示すグラフである。 第二偏向前レンズを非球面レンズとした場合のスポット径の差を示すグラフである。 第二偏向前レンズを非球面レンズとし、非球面項を最適化した場合のスポット径の差を示すグラフである。 従来の光走査装置のレーザビームの主走査方向の軌跡を模式的に示す図である。 従来の光走査装置のスポット径の差を示すグラフである。 第一偏向前レンズと第二偏向前レンズを通常の球面レンズとした場合のグラフである。
符号の説明
14 光源
18A 偏向面
18 回転多面鏡(偏向器)
12 感光体(被走査体)
10 光走査装置
16 偏向前光学系
22 コリメートレンズ
24 第一偏向前レンズ
26 第二偏向前レンズ

Claims (6)

  1. 主走査方向に間隔を持って複数の光ビームを射出する光源と、前記光源から射出した複数の前記光ビームを同一の偏向面で反射し、主走査方向に偏向走査させる偏向器と、を備え、
    偏向走査された複数の前記光ビームで同一の被走査体上を同時に走査する光走査装置であって、
    前記光源と前記偏向器と間で複数の前記光ビームを主走査方向に交差させると共に、各光ビームの前記被走査体上のビームウエスト位置の差を減じるように設定された偏向前光学系を設けたことを特徴とする光走査装置。
  2. 主走査方向に間隔を持って複数の光ビームを射出する光源と、前記光源から射出した複数の前記光ビームを同一の偏向面で反射し、主走査方向に偏向走査させる偏向器と、を備え、
    偏向走査された複数の前記光ビームで同一の被走査体上を同時に走査する光走査装置であって、
    前記光源と前記偏向器と間に、主走査方向に結像させる第1光学系と、結像された光ビームを略平行とする第2光学系からなる偏向前光学系と、を備え、
    前記偏向前光学系は、各光ビームの前記被走査体上のビームウエスト位置の差を減じるように設定されたことを特徴とする光走査装置。
  3. 前記偏向前光学系は、少なくとも、コリメートレンズと主走査方向にパワーを有する偏向前レンズとを備え、
    前記コリメートレンズ、及び前記偏向前レンズのいずれか一方、又は両方を、主走査断面形状が非円弧形状の非球面レンズとしたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記非球面レンズは、光軸から主走査方向に離れるに従い、主走査方向のパワーが減ずることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記偏向前光学系は、副走査方向のパワーも有し、前記偏向面近傍で副走査方向に集光することを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の光走査装置。
  6. 前記光源は副走査方向にも間隔を持って複数の光ビームを射出し、偏向走査された複数の前記光ビームで複数の被走査体上を同時に走査することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光走査装置。
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