JP2007077866A - ガスタービンの燃焼制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の比率に基づいて、各燃料流量調節弁の開度指令値を決定することができるガスタービンの燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】ガスタービンの燃焼制御装置の構成を、全燃料流量指令値(CSO)と、パイロット比などの燃料ガスの比率とに基づいて各燃焼ガスの燃料流量指令値(PLCSOなど)を求め、この燃料流量指令値と、燃料流量指令値と燃料ガス流量との関数とに基づいて燃料ガス流量(パイロット燃料ガス流量GfPLなど)求め、この燃料ガス流量と燃料ガス温度と各燃料流量調節弁(パイロット燃料流量調節弁など)の前圧及び後圧とに基づき、Cv値計算式から、各燃料流量調節弁のCv値を求め、このCv値と、Cv値と燃料流量調節弁開度との関数とに基づいて各燃料流量調節弁開度指令値(パイロット燃料流量調節弁開度指令値など)を求める構成とする。
【選択図】図24

Description

本発明はガスタービンの燃焼制御装置に関する。
ガスタービン本体と、燃焼器と、入口案内翼(Inlet Guide Vane:IGV)を備えた圧縮機と、前記燃焼器の燃料ノズルへの燃料供給量を調整する燃料流量調節弁とを有してなるガスタービンには、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置や、IGVの開度制御を行うIGV制御装置などが装備されている。
そして、前記燃焼器には複数種類の燃料ノズルを有するもの、即ち、高負荷時のNOx低減と低負荷時の燃焼安定性を図ることなどを目的として予混合燃焼用のメインノズルと拡散燃焼用のパイロットノズルとを備えたものや、これに更なるNOx低減を図ることなどを目的として予混合燃焼用のトップハットノズルを備えたものなどがある。
図39は従来のガスタービン燃焼制御装置における処理の流れの概要を示すブロック図である。図39に示すように従来のガスタービン燃焼制御装置では、複数の発電設備の発電機出力を管理する中央給電センターから送られてくる発電機出力指令値に基づいて、まず、CSO(弁開度指令値)を設定する。そして、このCSOと、所定のパイロット比が得られるように設定したCSOとPLCSO(パイロット燃料流量調節弁開度指令値)との関数FX1と、所定のトップハット比が得られるように設定したCSOとTHCSO(トップハット燃料流量調節弁開度指令値)との関数FX2と、MACSO(メイン燃料流量調節弁開度指令値)の計算式(MACSO=CSO−PLCSO−THCSO)とに基づいて、PLCSOとTHCSOとMACSOとを求め、これらの弁開度指令値に基づいてメイン燃料流量調節弁の開度とパイロット流調弁の開度とトップハット燃料流量調節弁の開度とをそれぞれ制御することによりメインノズルへの燃料供給量とパイロットノズルへの燃料供給量とトップハットノズルへの燃料供給量とを制御して、発電機出力が発電機出力指令値に一致するように制御していた。なお、このときガスタービン燃焼制御装置では実測値の発電機出力と発電機出力指令値とが一致しなければ、これらが一致するようにこれらの偏差に基づいてCSOを調整する。
また、燃焼器に対する圧縮空気のバイパス量を調整するための燃焼器バイパス弁が装備されている場合、従来のガスタービンの燃焼制御装置では、図40に例示するような発電機出力(ガスタービン出力)MWと、車室圧力Pcsの関数FX(Pcs)との比(MW/FX(Pcs))と、BYCSO(燃焼器バイパス弁開度指令値)との関数(BYCSO=FX(MW/Pcs))と、実測値の発電機出力(ガスタービン出力)MWと実測値の車室圧力Pcsの関数FX(Pcs)との比(MW/FX(Pcs))とに基づいて、BYCSOを求め、このBYCSOに基づいて燃焼器バイパス弁の開度を制御することにより圧縮空気のバイパス量を制御していた。即ち、この場合には上記2つの制御(燃料流量調節弁開度制御と燃焼器バイパス弁開度制御)を行うことでガスタービンの燃焼状態を制御している。
なお、先行技術文献である下記の特許文献1にはパイロット比自動調整装置が記載され、特許文献2にはガスタービン燃料供給装置が記載され、特許文献3には燃焼制御装置が記載されている。
特開平11−22490号公報 特開平8−178290号公報 特開平6−147484号公報
上記従来のガスタービン燃焼制御装置ではCSO(弁開度指令値)から直接、各燃料流量調節弁の開度指令値(PLCSO、THCSO、MACSO)を求めていた。即ち、CSO(弁開度指令値)の関数としてパイロット比やトップハット比などを制御していた。このため、従来のガスタービン燃焼制御装置には次のような問題点がある。
(1) 各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)と各燃料流量調節弁の開度指令値(PLCSO、THCSO、MACSO)との結び付けが困難である。また、条件により、これらの関係がずれる。
(2) ガスタービン入口燃焼ガス温度が一定の運転状態で、吸気温度(大気温度)が変わると、吸気の密度が変わるため、CSOが変化して、パイロット比、トップハット比、メイン比がずれる。例えば図41に吸気温度の変化に対する燃焼ガス温度TITとCSOの関係を例示するように吸気温度が変わると、燃焼ガス温度TITとCSOの関係がずれる。そして、CSOがずれればPLCSOやTHCSOなどもずれて、パイロット比やトップハット比などもずれてしまう。
(3) ガスタービン入口燃焼ガス温度が一定の運転状態で、燃料ガス温度が変わると、燃料ガスの密度が変わるため、CSOが変化して、パイロット比、トップハット比、メイン比がずれる。例えば図42に燃料ガス温度の変化に対する燃焼ガス温度TITとCSOの関係を例示するように燃料ガス温度が変わると、燃焼ガス温度TITとCSOの関係がずれる。そして、CSOがずれればPLCSOやTHCSOなどもずれて、パイロット比やトップハット比などもずれてしまう。
(4) 燃焼ガス温度が一定の運転状態で、圧縮機の能力の低下などによりガスタービン性能が劣化すると、CSOが変化して、パイロット比、トップハット比、メイン比がずれる。
(5) 燃焼ガス温度が一定の運転状態で、燃料ガスの性状(燃料ガスの発熱量)が変わると、CSOが変化して、パイロット比、トップハット比なども変化してしまう。例えば図43に燃料ガス発熱量の変化に対するガスタービン出力(発電機出力)とCSOとの関係を例示するように燃料ガスの発熱量が変わると、発電機出力(ガスタービン出力とCSOの関係がずれてしまう。CSOがずれればPLCSOやTHCSOなどもずれて、パイロット比やトップハット比などもずれてしまう。
即ち、従来のガスタービン燃焼制御装置は各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて、各燃料流量調節弁の開度指令値(PLCSO、THCSO、MACSO)を決定するものではないため、各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)と各燃料流量調節弁の開度指令値(PLCSO、THCSO、MACSO)との結び付けが困難であり、条件によっては、これらの関係がずれることがあった。
従って本発明は上記の事情に鑑み、燃料の比率(例えばパイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて、各燃料流量調節弁の開度指令値(例えばパイロット燃料流量調節弁開度指令値、トップハット燃料流量調節弁開度指令値、メイン燃料流量調節弁開度指令値)を決定することができるガスタービンの燃焼制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明のガスタービンの燃焼制御装置は、ガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する複数の燃料流量調節弁とを有するガスタービンに装備され、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置において、
前記複数種類の燃料ノズルに供給する全燃料流量に比例する全燃料流量指令値と、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料の比率とに基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料流量に比例する燃料流量指令値を求める燃料流量指令設定手段と、
この燃料流量指令設定手段で設定した前記燃料流量指令値と、燃料流量指令値と燃料流量との関数とに基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する前記燃料流量を求める燃料流量設定手段と、
この燃料流量設定手段で設定した前記燃料流量と、燃料温度と、前記燃料流量調節弁の前圧及び後圧とに基づき、Cv値計算式から、前記燃料流量調節弁のCv値を求めるCv値設定手段と、
このCv値設定手段で設定したCv値と、Cv値と燃料流量調節弁開度との関数に基づいて、燃料流量調節弁開度指令値を求める燃料流量調節弁開度指令設定手段とを備え、
この燃料流量調節弁開度指令値設定手段で設定した前記燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、前記燃料流量調節弁の開度を制御することにより前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御することを特徴とする。
また、第2発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第1発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記燃料の比率を、前記吸気温度に基づいて補正する吸気温度補正手段を備えたことを特徴とする。
また、第3発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第2発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記吸気温度補正手段では、ガスタービン出力に応じて吸気温度補正量を調整することを特徴とする。
また、第4発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第1,第2又は第3発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記燃料温度を計測する燃料温度計の異常が発生したときには、この異常発生時よりも一定時間前の前記燃料温度の計測値を前記燃料温度として用いる燃料温度補正手段を備えたことを特徴とする。
また、第5発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第4発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記燃料温度補正手段は、第1の一次遅れ演算手段と、この第1一次遅れ演算手段の一次遅れ時定数よりも小さい一次遅れ時定数を有する第2の一次遅れ演算手段とを有し、前記燃料温度に対して前記第1の一次遅れ演算手段と前記第2の一次遅れ演算手段とで一次遅れ演算をして、これらの演算結果の何れか小さいほうの値を前記燃料温度として用いることを特徴とする。
また、第6発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第1,第2,第3,第4又は第5発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記燃料流量設定手段で設定した前記燃料流量から得られる前記燃料ノズルの燃料流量と、前記燃料ノズルのCv値と、燃料温度と、前記燃料ノズルの後圧とに基づき、前記燃料ノズルの前圧の算出式から、前記燃料ノズルの前圧に相当する前記燃料流量調節弁の後圧を算出する圧力算出手段を有し、
前記燃料流量調節弁の後圧を計測する圧力計の異常が発生したときには、この圧力算出手段で算出した圧力を、前記燃料流量調節弁の後圧として用いる圧力補正手段を備えたことを特徴とする。
また、第7発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第6発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記圧力算出手段で算出された前記燃料流量調節弁の後圧と実測値の前記燃料流量調節弁の後圧とを比較して、前記後圧の計算値が前記後圧の実測値に一致するように前記燃料ノズルのCv値を補正する学習手段を備えたことを特徴とする。
なお、上記第1発明のように燃料の比率(例えばパイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて燃料流量調節弁開度指令値を設定する場合、この燃料の比率は任意の手段によって設定したものを用いることができるが、例えばこの燃料の比率を適宜の算出手段によって算出したガスタービン入口燃焼ガス温度又はこれに比例する値に基づいて決定するようにしてもよく、この場合には例えば次のような構成とすることができる。
即ち、第1の構成のガスタービンの燃焼制御装置は、ガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、入口案内翼を備えた圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する複数の燃料流量調節弁とを有するガスタービンに装備され、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置において、
前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度とに基づいて、第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第1ガスタービン出力を算出する第1ガスタービン出力算出手段と、
前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度とに基づいて、前記第1のガスタービン燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2ガスタービン出力を算出する第2ガスタービン出力算出手段と、
前記第1ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1ガスタービン出力と、前記第2ガスタービン出力算出手段で算出した前記第2ガスタービン出力と、前記ガスタービンの出力とに基づいて、直線補間により、ガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値を算出する燃焼負荷指令算出手段とを備え、
この燃焼負荷指令算出手段で算出した前記燃焼負荷指令値に基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料の比率を決定し、これらの燃料の比率に基づいて前記燃料流量調節弁の開度を制御することにより前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御することを特徴とする。
また、第2の構成のガスタービンの燃焼制御装置は、第1の構成のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記ガスタービンには、前記燃焼器に対する圧縮空気のバイパス量を調整する燃焼器バイパス弁が装備されており、
前記燃焼負荷指令算出手段で算出した前記燃焼負荷指令値に基づいて、前記燃焼器バイパス弁の開度を制御することにより前記圧縮空気のバイパス量を制御することを特徴とする。
また、第3の構成のガスタービンの燃焼制御装置は、第1又は第2の構成のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記ガスタービンは前記燃焼器及び前記ガスタービン本体に対して圧縮空気をバイパスするガスタービンバイパス手段を有しており、
前記第1ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の全圧縮空気量と前記ガスタービンバイパス手段によるタービンバイパス流量との比であるタービンバイパス比とに基づいて、前記第1ガスタービン出力を算出し、
前記第2ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記タービンバイパス比とに基づいて、前記第2ガスタービン出力を算出することを特徴とする。
また、第4の構成のガスタービンの燃焼制御装置は、第1,第2又は第3の構成のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記第1ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の吸気圧力と標準大気圧との比である大気圧比とに基づいて、前記第1ガスタービン出力を算出、又は、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記タービンバイパス比と、前記大気圧比とに基づいて、前記第1ガスタービン出力を算出し、
前記第2ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記大気圧比とに基づいて、前記第2ガスタービン出力を算出、又は、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記タービンバイパス比と、前記大気圧比とに基づいて、前記第2ガスタービン出力を算出することを特徴とする。
また、第5の構成のガスタービンの燃焼制御装置は、第1,第2,第3又は第4の構成のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記第2ガスタービン出力算出手段は、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度である最高燃焼ガス温度に対応する第2ガスタービン出力を算出するものであり、
前記ガスタービン本体から排出される排ガスの温度と前記圧縮機の圧力比とに基づいてガスタービン入口燃焼ガス温度が前記最高燃焼ガス温度に達したと判断した後、前記第2ガスタービン出力算出手段で算出された前記第1ガスタービン出力と、前記ガスタービンの出力とを比較して、前記第1ガスタービン出力を前記ガスタービンの出力に一致させるように補正する学習手段を備えたことを特徴とする。
第1発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、全燃料流量指令値と、所定の燃料の比率とに基づいて各燃焼ガスの燃料流量指令値を求め、この燃料流量指令値と、燃料流量指令値と燃料ガス流量との関数とに基づいて燃料ガス流量求め、この燃料ガス流量と燃料ガス温度と各燃料流量調節弁の前圧及び後圧とに基づき、Cv値計算式から、各燃料流量調節弁のCv値を求め、このCv値と、Cv値と燃料流量調節弁開度との関数とに基づいて各燃料流量調節弁開度指令値を求めるため、所定の燃料の比率(例えばパイロット比、トップハット比、メイン比)となるように各燃料流量調節弁(例えばパイロット燃料流量調節弁、トップハット燃料流量調節弁、メイン燃料流量調節弁)の開度を自動的に決定することができる。即ち、燃料の比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)などが入力されれば、この燃料の比率に対応した各燃料流量調節弁開度指令値(例えばパイロット燃料流量調節弁開度指令値、トップハット燃料流量調節弁開度指令値、メイン燃料流量調節弁開度指令値)を自動的に計算することができる。
また、第2発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、燃料の比率を、吸気温度に基づいて補正するため、吸気温度の変化に対して、より適切な燃焼制御を行うことができる。
また、第3発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、ガスタービン出力(燃焼負荷指令値でもよい)に応じて吸気温度補正量を調整するため、負荷(ガスタービン出力)に応じた適切な吸気温度補正を行うことができる。
また、第4発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、燃料温度を計測する燃料温度計の異常が発生したときには、この異常発生時よりも一定時間前の前記燃料温度の計測値を前記燃料温度として用いる燃料温度補正手段を備えたため、断線などによる燃料温度計の異常発生時にも、急激な燃焼流量の変動などを招くことなく、安定した燃焼制御を行うことができ、ガスタービンの運転を継続することができる。
また、第5発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、燃料温度補正手段は、第1の一次遅れ演算手段と、この第1一次遅れ演算手段の一次遅れ時定数よりも小さい一次遅れ時定数を有する第2の一次遅れ演算手段とを有し、前記燃料温度に対して前記第1の一次遅れ演算手段と前記第2の一次遅れ演算手段とで一次遅れ演算をして、これらの演算結果の何れか小さいほうの値を前記燃料温度として用いるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度の変化速度を緩和することができるとともに燃焼ガスの過投入を防止することができる。
また、第6発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、燃料流量設定手段で設定した燃料流量から得られる燃料ノズルの燃料流量と、燃料ノズルのCv値と、燃料温度と、燃料ノズルの後圧とに基づき、燃料ノズルの前圧の算出式から、燃料ノズルの前圧に相当する燃料流量調節弁の後圧を算出する圧力算出手段を有し、燃料流量調節弁の後圧を計測する圧力計の異常が発生したときには、この圧力算出手段で算出した圧力を、燃料流量調節弁の後圧として用いる圧力補正手段を備えたため、断線などによる圧力計(例えばパイロットマニホールド圧力計、トップハットマニホールド圧力計、メインマニホールド圧力計)の異常発生時にも、ガスタービンの燃焼制御を行うことができるため、ガスタービンの運転を継続することができる。
また、第7発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、圧力算出手段で算出された燃料流量調節弁の後圧と実測値の前記燃料流量調節弁の後圧とを比較して、前記後圧の計算値が前記後圧の実測値に一致するように燃料ノズルのCv値を補正する学習手段を備えたため、より正確なノズルCv値を得ることができて、より正確な前記後圧の計算値を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<構成>
まず、図1〜図3に基づき、ガスタービンの構成について説明する。図1に示すように、ガスタービン1はガスタービン本体2と、複数の燃焼器3と、回転軸がガスタービン本体1の回転軸に結合された圧縮機4とを有してなるものであり、このガスタービン1に発電機5を備えてガスタービン発電設備が構成されている。発電機5の回転軸もガスタービン本体1の回転軸に結合されている。
従って、圧縮機4で吸気されて圧縮された高圧の圧縮空気とともに燃焼器3で燃料が燃焼され、この燃焼ガスによってガスタービン本体2が回転すると、このガスタービン本体2によって発電機5が回転駆動されて発電する。発電機5の発電電力は図示しない送電系統を介して送電される。ガスタービン本体2で仕事をした後にガスタービン本体2から排出された燃焼ガス(排ガス)は、排気ライン32を介して図示しないスタックから大気中へ放出される。このガスタービン運転の際に圧縮機4の吸気量は、圧縮機4の入口に設けられた入口案内翼(IGV)6の開閉によって調整される。IGV6の開閉駆動はIGV6に備えたサーボモータなどのアクチュエータ7によって行われる。IGV6の開度制御(アクチュエータ7の駆動制御)は、図示しないIGV制御装置によって行われる。
また、各燃焼器3には各燃焼器3に対して圧縮機4で圧縮した空気をバイパスするための燃焼器パイパスライン31が設けられ、この燃焼器パイパスライン31には圧縮空気のバイパス流量を調整するための燃焼器バイパス弁8が設けられている。低負荷時には燃料ガスの密度を濃くして燃焼を安定させるために燃焼器バイパス弁8の開度を大きくして圧縮空気のバイパス流量を多くする一方、高負荷時にはNOx低減などを図るために燃焼器バイパス弁8の開度を小さくして圧縮空気のバイパス流量を少なくすることにより燃料ガスと混合する圧縮空気の量を増やす。また、燃焼器3及びガスタービン本体2に対して圧縮機4で圧縮した空気をバイパスするためのタービンバイパスライン9が、圧縮機4の出口側からガスタービン本体2の出口側(排気ライン32)に亘って設けられており、このタービンバイパスライン9には圧縮空気のタービンバイパス流量を調整するためのタービンバイパス弁10が設けられている(ガスタービンバイパス手段)。これは圧縮機4の出口圧力(車室圧力)の調整などのために設けられている。
各燃焼器3は図2に示すような構成となっている。図2に示すように燃焼器3は複数種類の燃料ノズル、即ち、第1燃料ノズルとしてのメインノズル26と、第2燃料ノズルとしてのパイロットノズル25と、第3燃料ノズルとしてのトップハットノズル27とを有している。パイロットノズル25とメインノズル26は内筒28内に設けられ、トップハットノズル27は内筒28と外筒29との間に設けられている。
パイロットノズル25は燃焼の安定性などを図ることを目的とした拡散燃焼用の燃料ノズルであり、内筒28の中央部に1体設けられている。メインノズル26はNOx低減などを目的としてメイン燃料ガスと圧縮空気とを燃焼部よりも上流側で混合した後に燃焼させる予混合燃焼用の燃料ノズルであり、パイロットノズル25の周囲に複数体設けられている。トップハットノズル27は更にNOx低減を図ることなどを目的としてトップハット燃料ガスと圧縮空気とを、メインノズル26の場合よりも更に上流側で混合した後に燃焼させる予混合燃焼用の燃料ノズルであり、メインノズル26よりも更に外周側に複数本設けられている。
そして、図1及び図2に示すように、各燃焼器3のメインノズル26とパイロットノズル25とトップハットノズル27には、図示しない燃料タンクやガス田などに接続された燃料ガス供給ライン11から分岐されたメイン燃料供給ライン12と、パイロット燃料供給ライン13と、トップハット燃料供給ライン14とがそれぞれ接続されている。メイン燃料供給ライン1には上流側から順にメイン燃料圧力調節弁16とメイン燃料流量調節弁17とが設けられ、パイロット燃料供給ライン13には上流側から順にパイロット燃料圧力調節弁18とパイロット燃料流量調節弁19とが設けられ、トップハット燃料供給ライン14には上流側から順にトップハット燃料圧力調節弁20とトップハット燃料流量調節弁21とが設けられている。
メイン燃料供給ライン12のメインマニホールド22にはメインマニホールド22内のメイン燃料ガスの圧力を計測するためのメインマニホールド圧力計PX1が設けられ、パイロット燃料供給ライン13のパイロットマニホールド23にはパイロットマニホールド23内のパイロット燃料ガスの圧力を計測するためのパイロットマニホールド圧力計PX2が設けられ、トップハット燃料供給ライン14のトップハットマニホールド24にはトップハットマニホールド24内のトップハット燃料ガスの圧力を計測するためのトップハットマニホールド圧力計PX3が設けられている。
また、メイン燃料供給ライン12にはメイン燃料流量調節弁17の前後のメイン燃料ガス差圧を計測するためのメイン燃料差圧計PDX1が設けられ、パイロット燃料供給ライン13にはパイロット燃料流量調節弁19の前後のパイロット燃料ガス差圧を計測するためのパイロット燃料差圧計PDX2が設けられ、トップハット燃料供給ライン14にはトップハット燃料流量調節弁21の前後のトップハット燃料差圧を計測するためのトップハット燃料差圧計PDX3が設けられている。
図3に概要を示すように、パイロットマニホールド23はパイロット燃料供給ライン13を介して供給されるパイロット燃料ガスを、各燃焼器3のパイロットノズル25に分配するためのものである。図示は省略するが、メインマニホールド22も、同様にメイン燃料供給ライン12を介して供給されるメイン燃料ガスを、各燃焼器3のメインノズル26に分配するためのものであり、トップハットノズル24も、同様にトップハット燃料供給ライン14を介して供給されるトップハット燃料ガスを、各燃焼器3のトップハットノズル27に分配するためのものである。
また、メイン燃料圧力調節弁16はメイン燃料差圧計PDX1で計測されるメイン燃料流量調節弁17前後のメイン燃料ガス差圧が一定値となるように調節するためのものであり、パイロット燃料圧力調節弁18はパイロット燃料差圧計PDX2で計測されるパイロット燃料流量調節弁19前後のパイロット燃料ガス差圧が一定値となるように調節するためのものであり、トップハット燃料圧力調節弁20はトップハット燃料差圧計PDX3で計測されるトップハット燃料流量調節弁21前後のトップハット燃料差圧が一定値となるように調節するためのものである。
そして、メイン燃料流量調節弁17はメイン燃料供給ライン12を介して全燃焼器3のメインノズル26に供給するメイン燃料ガスの流量を調節するためのものであり、パイロット燃料流量調節弁19はパイロット燃料供給ライン13を介して全燃焼器3のパイロットノズル25に供給するパイロット燃料ガスの流量を調節するためのものであり、トップハット燃料流量調節弁21はトップハット燃料供給ライン14を介して全燃焼器3のトップハットノズル27に供給するトップハット燃料ガスの流量を調節するためのものである。
また、図1に示すように、燃料供給ライン11には燃料止め弁15と、燃料ガス温度計Tfとが設けられている。燃料ガス温度計Tfは燃料供給ライン11を流れる燃料ガスの温度を計測し、この燃料ガス温度の計測信号を、本ガスタービン1に備えたガスタービン燃焼制御装置41(図4参照)などへ出力する。上記のメインマニホールド圧力計PX1、パイロットマニホールド圧力計PX2、トップハットマニホールド圧力計PX3、メイン燃料差圧計PDX1、パイロット燃料差圧計PDX2及びトップハット燃料差圧計PDX3の計測信号も、ガスタービン燃焼制御装置41などに出力される。
また、発電機4の送電系統には電力計PWが設けられ、圧縮機4の入口側には吸気温度計Taと、吸気圧力計PX4と、吸気流量計FX1とが設けられ、圧縮機4の出口側には車室圧力計PX5が設けられている。タービンバイパスライン9にはタービンバイパス流量計FX2が設けられている。排気ライン32には排ガス温度計Thが設けられている。
電力計PWは発電機5の発電電力(発電機出力:ガスタービン出力)を計測し、この発電機出力(ガスタービン出力)の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。吸気温度計Taは、圧縮機4の吸気温度(圧縮機4へ流入する大気の温度)を計測し、この吸気温度の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。吸気圧力計PX4は、圧縮機4の吸気圧力(圧縮機4へ流入する大気の圧力)を計測し、この吸気圧力の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。吸気流量計FX1は、圧縮機14に流入する吸気の流量を計測し、この吸気流量の計測信号を燃焼制御装置41などへ出力する。車室圧力計PX5は、圧縮機4から吐出された圧縮空気の圧力である車室圧力を計測し、この車室圧力の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。タービンバイパス流量計FX2は、タービンバイパスライン9を介して流れる圧縮空気のタービンバイパス流量を計測し、このタービンバイパス流量の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。排ガス温度計Thは、ガスタービン本体2から排出される排ガスの温度を計測し、この排ガス温度の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。
次に、図4〜図33に基づき、ガスタービン燃焼制御装置41について説明する。なお、ガスタービン負荷制御装置41の各処理機能はソフトウェア(コンピュータプログラム)で構成され、コンピュータで実行されるが、これに限定するものではなく、ハードウェアで構成してもよい。
図4に示すように、ガスタービン燃焼制御装置41では図示しない中央給電センターから送られてくる発電機出力指令値と、図示しないIGV制御装置から送られてくるIGV開度指令値とを入力する。なお、発電機出力指令値は中央給電センターから送られてくる場合に限定するものではなく、例えばガスタービン発電設備に設けられた発電機出力設定器によって設定されるものでもあってもよい。また、ここではCLCSO(燃焼負荷指令)の算出に用いるIGV開度としてIGV開度指令値を採用しているが、必ずしもこれに限定するものではなく、例えばIGV開度を計測している場合にはこの計測値を用いてもよい。
更にガスタービン燃焼制御装置41では、上記のように実測値として電力計PWで計測される発電機出力と、吸気温度計Taで計測される吸気温度と、燃料ガス温度計Tfで計測される燃料ガス温度と、排ガス温度計Thで計測される排ガス温度と、吸気流量計FX1で計測される吸気流量と、タービンバイパス流量計FX2で計測されるタービンバイパス流量と、メインマニホールド圧力計PX1で計測されるメインマニホールド圧力と、パイロットマニホールド圧力計PX2で計測されるパイロットマニホールド圧力と、トップハットマニホールド圧力計PX3で計測されるトップハットマニホールド圧力と、吸気圧力計PX4で計測される吸気圧力と、車室圧力計PX5で計測される車室圧力と、メイン燃料差圧計PDX1で計測されるメイン燃料ガス差圧と、パイロット燃料差圧計PDX2で計測されるパイロット燃料ガス差圧と、トップハット燃料差圧計PDX3で計測されるトップハット燃料ガス差圧とを入力する。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、これらの入力信号などに基づいてメイン燃料ガス流量制御を行うためのメイン燃料流量調節弁開度指令値と、パイロット燃料ガスパイロット燃料ガス流量制御を行うためのパイロット燃料流量調節弁開度指令値と、トップハット燃料ガス流量制御を行うためのトップハット燃料流量調節弁開度指令値と、燃焼器バイパス流量制御を行うための燃焼器バイパス弁開度指令値とを求める。
図5に基づいてガスタービン燃焼制御装置41の処理の流れの概要を説明すると、まず、発電機出力と、IGV開度指令値と、吸気温度と、吸気流量とタービンバイパス流量との比であるタービンバイパス比(タービンバイパス流量/吸気流量)と、大気圧と標準大気圧との比(大気圧/標準大気圧)である大気圧比とに基づいて、CLCSOを算出する。このCLCSOはガスタービン入口燃焼ガス温度(燃焼器3からガスタービン本体2へ流入するガスタービン本体入口の燃料ガスの温度)を無次元化した値、即ちガスタービン入口燃焼ガス温度に比例した値である。そして、このCLCSOに基づいて全燃料ガス流量(重量流量)に対するパイロット燃料ガス流量(重量流量)の比率であるパイロット比と、全燃料ガス流量(重量流量)に対するトップハット燃料ガス流量(重量流量)の比率であるトップハット比と、全燃料ガス流量(重量流量)に対するメイン燃料ガス流量(重量流量)の比率であるメイン比とを求める。
続いて、これらのパイロット比とトップハット比とメイン比とに基づいて各重量流量、即ちパイロット燃料ガス流量GfPLと、トップハット燃料ガス流量GfTHと、メイン燃料ガス流量GfMAとをそれぞれ求める。更に、これらのパイロット燃料ガス流量GfPLとトップハット燃料ガス流量GfTHとメイン燃料ガス流量GfMAとに基づいて、パイロット燃料流量調節弁19のCv値と、トップハット燃料流量調節弁219のCv値と、メイン燃料流量調節弁17のCv値とをそれぞれ求める。そして、これらのパイロット燃料流量調節弁19のCv値とトップハット燃料流量調節弁21のCv値とメイン燃料流量調節弁17のCv値とに基づいて、パイロット燃料流量調節弁開度指令値と、トップハット燃料流量調節弁開度指令値と、メイン燃料流量調節弁開度指令値とをそれぞれ求める。また、燃焼器バイパス弁8に関しても、CLCSOに基づいて燃焼器バイパス弁開度指令値を求める。
次に、ガスタービン燃焼制御装置41の処理について詳述する。以下では、ガスタービン燃焼制御装置41の処理に関し、まず、CLCSOを算出するまでの処理について説明し、続いて、このCLCSOに基づいて各弁の弁開度指令値を求めるまでの処理について説明する。
(CLCSOの算出)
パイロット比、トップハット比、メイン比及び燃焼器バイパス弁開度を、本来の思想であるガスタービン入口燃焼ガス温度TITの関数とするため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITを無次元化したCLCSOを制御パラメータとする。このためCLCSOを算出する。図6に示すようにCLCSOはガスタービン入口燃焼ガス温度TITと比例関係にあるとする(CLCSO∝TIT)。なお、図示例ではガスタービン入口燃焼ガス温度TITが、第1のガスタービン入口燃焼ガス温度としての700℃であるときに対応するCLCSOを0%、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1500℃であるときに対応するCLCSOを100%としている。なお、CLCSOを算出するための基準となる第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と第2のガスタービン入口燃焼ガス温度は、700℃と1500℃に限定するものではなく、適宜、設定することができる。
また、図7に例示するようなCLCSOとパイロット比との関係(関数)と、図8に例示するようなCLCSOとトップハット比との関係(関数)と、図9に例示するようなCLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令(BYCSO)との関係(関数)を予め設定しておく。事前の検討(ガスタービン設計)においてガスタービン入口燃焼ガス温度TITと、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度との関係が得られるため、これに基づいて図7〜図9に例示するようなCLCSOと、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)との関係を設定することができる。そして、算出したCLCSOと、図7〜図9に示す関係からパイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度を求めれば、これらのパイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度は、CLCSOとガスタービン入口燃焼ガス温度TITとが比例関係(CLCSO∝TIT)にあるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITに対して一意に決まることになる。即ち、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度はCLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度TIT)の関数となる。メイン比もパイロット比とトップハット比とに基づいて求めるため(詳細後述)、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度TIT)の関数となる。
CLCSOはガスタービン出力(発電機出力)に基づいて算出する。即ち、図10に各IGV開度におけるガスタービン入口燃焼ガス温度TITとガスタービン出力(発電機出力)との関係を示し、図11に各IGV開度における吸気温度とガスタービン出力(発電機出力)との関係を示すように各吸気温度、各IGV開度において、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITはガスタービン出力(発電機出力)に対してリニアとして扱うことができる。そこで、ガスタービン出力(発電機出力)からガスタービン入口燃焼ガス温度TIT、即ちCLCSOを算出する。
このため、図12に例示するようなIGV開度及び吸気温度を考慮し、更にはタービンバイパス比及び大気圧比(気圧/標準大気圧:標準大気圧としては例えばガスタービン設置場所における平均大気圧を用いる)を考慮した発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係(関数)を設定する。
即ち、まず、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが第1のガスタービン入口燃焼ガス温度として定めた700℃ときの発電機出力(ガスタービン出力)である700℃MWと、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが第2のガスタービン入口燃焼ガス温度として定めた1500℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)である1500℃MWとを設定する。なお、1500℃はガスタービン設計において燃焼器3やガスタービン本体4の耐熱性などから定めた最高燃焼ガス温度(上限値)であり、この温度を超えないように温度調節されることから、1500℃MWは温調MWとも称する。これらの700℃MW及び1500℃MW(温調MW)は事前の検討(ガスタービン設計)において求めることができる。
そして、図12に示すように700℃MWに対するCLCSOを0%とし、1500℃MWに対するCLCSOを100%とする。但し、これらの700℃MW及び1500℃MWは何れも、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した値、即ち、あるIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び気圧比において、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが700℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)と、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが1500℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)である。
つまり、図13に例示するようにIGV開度(例えば0%(吸気流路が完全に閉じられてはいない)、50%、100%)によって発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なり、図14に例示するように吸気温度(例えば−10℃、40℃)によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なり、図15に例示するようにタービンバイパス比によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なる。また、図示は省略するが、大気圧比(例えば1.0、1.1)によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なる。
このため、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた1500℃MWの値を予め設定しておく。下記の表1にはIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた1500℃MWの設定値を例示する。表1の例ではIGV開度が0%、50%、100%の場合、吸気温度が−10℃、40℃の場合、及び、タービンバイパス比が10%の場合の1500℃MWの値を設定している。これらは事前の検討(ガスタービン設計)において得られる。なお、タービンバイパス比が0%の場合の1500℃MWは、勿論、IGV開度と吸気温度によって決まる値となる。例えばIGV開度(IGV開度指令)が100%、吸気温度が−10℃、タービンバイパス比が0%とのときの1500℃MWは140MWであり、IGV開度が100%、吸気温度が−10℃、タービンバイパス比が10%とのときの1500℃MWは110MWである。
Figure 2007077866
なお、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比が表1に示されている値以外の値のとき(例えばIGV開度が60%、吸気温度が10℃、タービンバイパス比が5%とき)には、当該IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比に対応する1500℃MWの値を、表1に示されている1500℃MWの値から、直線補間(内挿計算)によって算出することができる。
また、このIGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した1500℃MWの値に大気圧比を乗算すれば、大気圧比をも考慮した1500℃MWの値を算出することができる。
具体的な説明は省略するが、700℃MWについても、この1500℃MWの場合と同様にしてIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した値を求めることができる。下記の表2にはIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた700℃MWの設定値を例示する。
Figure 2007077866
そして、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した700℃MW及び1500℃MWの値が決まれば、これらの700℃MW及び1500℃MWの値と、実測値のガスタービン出力(発電機出力)とに基づき、直線補間(内挿計算)の式である下記の(1)式から、CLCSOを算出する。
Figure 2007077866
図16に示すCLCSOの算出ロジック(燃焼負荷指令算出手段)に基づいて説明すると、まず、第2ガスタービン出力算出手段としての関数発生器51では、実測値の吸気温度と、IGV開度指令値と、除算器53で実測値の吸気流量(全体の圧縮空気量に相当)と実測値のタービンバイパス流量とを除算して求めたタービンバイパス比(タービンバイパス流量/吸気流量)とに基づいて、第2ガスタービン出力としての1500℃MW(温調MW)の値を算出する。即ち、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した1500℃MWの値を求める。この1500℃MWの値の算出方法は上記のとおりである。
第1ガスタービン出力算出手段としての関数発生器52では、前記吸気温度と、前記IGV開度指令値と、前記タービンバイパス比とに基づいて、第1ガスタービン出力としての700℃MWの値を算出する。即ち、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した700℃MWの値を求める。この700℃MWの値の算出方法も上記のとおり1500℃MWの場合と同様である。
除算器54では、実測値の吸気圧力(大気圧)と、シグナルジェネレータ61で設定された標準大気圧とを除算して、大気圧比(吸気圧力/標準大気圧)を求める。乗算器55では、関数発生器51で求めた1500℃MWの値と、除算器54で求めた大気圧比とを乗算することにより、大気圧比をも考慮した1500℃MWの値を求める。乗算器55で求めた1500℃MWの値は学習手段としての学習回路62を介して減算器57へ出力される。学習回路62の詳細については後述する。乗算器56では、関数発生器52で求めた700℃MWの値と、除算器54で求めた大気圧比とを乗算することにより、大気圧比をも考慮した700℃MWの値を求める。
減算器57では、乗算器55で求めた(又は学習回路62で補正された)1500℃MWの値から乗算器56で求めた700℃MWの値を減算する(1500℃MW−700℃MW:上記(1)式参照)。減算器58では、実測値の発電機出力(ガスタービン出力)から乗算器56で求めた700℃MWの値を減算する(実測値の発電機出力(ガスタービン出力)−700℃MW:上記(1)式参照)。
そして、除算器59では、減算器58の減算結果と減算器57の減算結果とを除算する(上記(1)式参照)。かくして、CLCSOを算出することができる。なお、CLCSOをパーセントで表すには、除算器59の出力値に100を掛ければよい。レート設定器60では、ガスタービン出力(発電機出力)の微小変動などによってCLCSOが微小変動することにより、メイン燃料流量調節弁17などが頻繁に開閉動作を繰り返すことがないようにするため、除算器59からの入力値を直ぐにCLCSOとして出力するのではなく、所定の増減レートに制限して出力する。
ところで、ガスタービン1を長期間運転すると、圧縮機4の圧縮性能の劣化などによるガスタービン1の性能劣化を生じることがあり、これにともなって発電機出力(ガスタービン出力)が低下してくる。即ち、このときにはガスタービン入口燃焼ガス温度TITが1500℃になっても、発電機出力(ガスタービン出力)は図10に例示するような所定(例えば定格)の発電機出力(ガスタービン出力)にはならない。その結果、CLCSOも低下してCLCSOとガスタービン入口燃焼ガス温度TITとの関係がずれてしまい、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITとパイロット比、トップハット比、メイン比及び燃焼器バイパス弁開度との関係もずれてしまう。従って、このときにはCLCSOを算出するための1500℃MW(温調MW)の値も低下させる必要がある。
そこで、ガスタービン燃焼制御装置41では、CLCSOの算出ロジックに更に図17に示すような1500℃MW(温調MW)の学習回路62も備えている。
学習回路62では、まず、1500℃MW(温調MW)の学習を開始する前に発電機出力(ガスタービン出力)の低下がガスタービン1の特性劣化によるものか否かの判断するため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したか否かを判断する。即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)のとき、圧縮機4の圧力比(圧縮機4の入口側圧力と出口側圧力との比)と排ガス温度との間には図18に示すような関係がある。従って、学習回路62では、実測値の吸気圧力と実測値の車室圧力とから得られる圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)と、実測値の排ガス温度とを監視して、これらの圧力比と排ガス温度が図18に示す関係になったときにガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したと判断して、学習を開始する。
このとき学習回路62では、まず、減算器(偏差演算器)63において、図16のCLCSO算出ロジックにおける乗算器55から入力する大気圧比補正後の1500℃MW(温調MW)と、実測値のガスタービン出力(発電機出力)との偏差(発電機出力−1500℃MW)を求める。PI(比例・積分)制御器64では、減算器(偏差演算器)63で求めた偏差を比例・積分演算することにより、補正係数を求める。LOWリミッタ65では、PI制御器64で演算される補正係数(0〜1)を0.95〜1の範囲に制限する。このような補正係数の制限範囲を設けているのは、通常のガスタービン1の性能劣化によって考えられる発電機出力(ガスタービン出力)の低下量を考慮したものであり、ガスタービン1の異常な出力低下によって過剰な補正をするのを防ぐためである。乗算器66では、前記補正係数と乗算器55から入力した1500℃MW(温調MW)とを乗算し、この乗算結果を減算器(偏差演算器)63へ出力する。
このような処理が行われることにより、1500℃MW(温調MW)の値が実測値のガスタービン出力(発電機出力)の値に一致するように補正される。そして、この補正後の1500℃MW(温調MW)の値を、CLCSOの計算に使用するために図16のCLCSO算出ロジックにおける減算器57へ出力する。なお、低値選択器67では、補正後の1500℃MW(温調MW)と、シグナルジェネレータ68に設定されている定格の発電機出力(ガスタービン出力)の何れか低値を選択して、モニタ表示などのために出力する。
(CLCSOに基づく各弁の弁開度指令値の算出)
続いて、上記のCLCSOに基づいて各弁の開度指令値を求めるまでの処理について説明する。
まず、図19に基づき、燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)の算出ロジックについて説明する。関数発生器71では、図9に例示すような予め設定されたCLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するBYCSOを求める。
また、本算出ロジックでは、この燃焼器バイパス弁開度指令値に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器72では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図20に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器73では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図21に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器74では、関数発生器72で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器73で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することより、吸気温度補正量を求める。減算器75では、関数発生器71で求めたBYCSOから、乗算器74で求めた吸気温度補正量を減算することにより、BYCSOの吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器72,73、乗算器74及び減算器75は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるBYCSOの補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでBYCSOを決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはBYCSOに対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなBYCSOの変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、BYCSOに対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なBYCSOの吸気温度補正量を決定している。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたCLCSOに基づいて、燃焼器バイパス弁8の開度を制御することにより燃焼器3に対する圧縮空気のバイパス流量を制御する。
次に、図22に基づき、パイロット燃料流量指令値(PLCSO)の算出ロジック(燃料流量指令設定手段)について説明する。関数発生器81では、図7に例示すような予め設定されたCLCSOとパイロット比との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するパイロット比を求める。
また、本算出ロジックでも、このパイロット比に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器82では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図20に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器83では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図21に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器84では、関数発生器82で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器83で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することより、吸気温度補正量を求める。減算器85では、関数発生器81で求めたパイロット比から、乗算器84で求めた吸気温度補正量を減算することにより、パイロット比の吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器82,83、乗算器84及び減算器85は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるパイロット比の補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでパイロット比を決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはパイロット比に対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなパイロット比の変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、パイロット比に対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なパイロット比の吸気温度補正量を決定している。
そして、乗算器86では、全燃料流量指令値(CSO)と、減算器85で求めたパイロット比とを乗算して、PLCSOを算出する。全燃料流量指令値(CSO)は燃焼器3へ供給する全燃料ガス流量(重量流量)Gfに比例した値である(CSO∝Gf)。従って、PLCSOはパイロット燃料ガス流量GfPLに比例した値である。
なお、全燃料流量指令値(CSO)は、事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定されている発電機出力指令値とCSO(即ち全燃料ガス流量Gf)との関係に基づいて設定される。即ち、ガスタービン燃焼制御装置41では、全燃料流量指令値(CSO)を、中央給電センターなどで設定された発電機出力指令値から、予め設定した発電機出力指令値とCSOとの関係(関数)に基づいて設定する。但し、ガスタービン燃焼制御装置41では、図示しない制御部において実測値の発電機出力が発電機出力指令値に一致するように全燃料流量指令値(CSO)を調整する。例えば、実測値の発電機出力と発電機出力指令値との偏差をPI制御器で比例・積分演算をすることにより、実測値の発電機出力が発電機出力指令値に一致するように全燃料流量指令値(CSO)を調整する。
次に、図23に基づき、トップハット燃料流量指令値(THCSO)の算出ロジック(燃料流量指令設定手段)について説明する。関数発生器91では、図8に例示すような予め設定されたCLCSOとトップハット比との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するトップハット比を求める。
また、本算出ロジックでも、このトップハット比に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器92では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図20に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器93では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図21に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器94では、関数発生器92で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器93で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することにより、吸気温度補正量を求める。減算器95では、関数発生器91で求めたトップハット比から、乗算器94で求めた吸気温度補正量を減算することにより、トップハット比の吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器92,93、乗算器94及び減算器95は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるトップハット比の補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでトップハット比を決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはトップハット比に対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなトップハット比の変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、トップハット比に対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なトップハット比の吸気温度補正量を決定している。なお、この場合、詳細は後述するが、メイン比も、パイロット比とトップハット比に基づいて算出するため、吸気温度補正されることになる。
乗算器96では、CSOと、減算器95で求めたトップハット比とを乗算して、THCSOを算出する。THCSOはトップハット燃料ガス流量(重量流量)GfTHに比例している。
次に、図24に基づき、各流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明する。
まず、パイロット燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、関数発生器101では、図25に例示するようなPLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関数に基づき、前述のようにPLCSO算出ロジックの乗算器86で求めたPLCSOに対応するパイロット燃料ガス流量GfPLの値を算出する(燃流流量設定手段)。即ち、PLCSOを重量流量Qに変換する。PLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、次のCv値計算式である下記の(2)式に基づいてパイロット燃料流量調節弁19のCv値を算出する。
Figure 2007077866
(2)式において、tはパイロット燃料流量調節弁19を流れるパイロット燃料ガスの温度であり、このパイロット燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。γは空気に対するガス密度比であり、予め設定しておく。Gはパイロット燃料流量調節弁19を流れるパイロット燃料ガス流量(重量流量)であり、このパイロット燃料ガス流量として関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPLを用いる。aはパイロット燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数であり、予め設定しておく。なお、γHは標準状態のガス密度である。
また、(2)式において、P2はパイロット燃料流量調節弁19の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてパイロットマニホールド圧力計PX2の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はパイロット燃料流量調節弁19の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてパイロットマニホールド圧力計PX2の計測値にパイロット燃料流量調節弁19の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はパイロット燃料圧力調節弁18によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてパイロット燃料差圧計PDX2の計測値を用いてもよく、また、パイロット燃料流量調節弁18の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器102では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック130(詳細後述)による補正値のパイロットマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて、下記の(3)式の計算を行う。
Figure 2007077866
関数発生器103では、燃料温度補正手段としての燃料ガス温度補正ロジック120(詳細後述)を介して入力した実測値又は一定値の燃料ガス温度(パイロット燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて下記の(4)式の計算を行う。
Figure 2007077866
乗算器104では、関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(パイロット燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器102の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(2)式の計算を行ったことになり、パイロット燃料流量調節弁19のCv値が得られる(Cv値設定手段)。関数発生器105では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図26に例示するようなパイロット燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器104で求めたパイロット燃料流量調節弁19のCv値に対応するパイロット燃料流量調節弁開度を求め、これをパイロット燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたパイロット燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、パイロット燃料流量調節弁19の開度を制御することにより、パイロット燃料ガス流量を制御する。
トップハット燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、関数発生器106では、図27に例示するようなTHCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関数に基づき、前述のようにTHCSO算出ロジックの乗算器96で求めたTHCSOに対応するトップハット燃料ガス流量GfTHの値を算出する(燃料流量設定手段)。即ち、THCSOを流量Qに変換する。THCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、上記(2)式(Cv値計算式)に基づいてトップハット燃料流量調節弁21のCv値を算出する。但し、この場合には上記(2)式において、tはトップハット燃料流量調節弁21を流れるトップハット燃料ガスの温度であり、このトップハット燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。Gはトップハット燃料流量調節弁21を流れるトップハット燃料ガス流量(重量流量)であり、このトップハット燃料ガス流量として関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTHを用いる。aはトップハット燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数である。
また、上記(2)式において、P2はトップハット燃料流量調節弁21の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてトップハットマニホールド圧力計PX3の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はトップハット燃料流量調節弁21の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてトップハットマニホールド圧力計PX3の計測値にトップハット燃料流量調節弁21の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はトップハット燃料圧力調節弁20によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてトップハット燃料差圧計PDX3の計測値を用いてもよく、また、トップハット燃料流量調節弁21の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器107では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック140(詳細後述)による補正値のトップハットマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて下記の上記(3)式の計算を行う。関数発生器103では、実測値の燃料ガス温度(トップハット燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて上記(4)式の計算を行う(パイロット燃料流量調節弁19のCv値算出の場合と共通)。
乗算器109では、関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH(トップハット燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器107の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(2)式の計算を行ったことになり、トップハット燃料流量調節弁21のCv値が得られる(Cv値算出手段)。関数発生器110では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図26に例示するようなトップハット燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器109で求めたトップハット燃料流量調節弁21のCv値に対応するトップハット燃料流量調節弁開度を求め、これをトップハット燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたトップハット燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、トップハット燃料流量調節弁21の開度を制御することにより、トップハット燃料ガス流量を制御する。
メイン燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、加算器111では、PLCSO算出ロジックの乗算器86で求めたPLCSOとTHCSO算出ロジックの乗算器96で求めたTHCSOとを加算(PLCSO+THCSO)する。減算器112では、CSOから加算器111の加算結果を減算(MACSO=CSO−PLCSO−THCSO)することより、メイン燃料流量指令値(MACSO)を算出する(燃料流量指令設定手段)。MACSOはメイン燃料ガス流量GfMAに比例している。
関数発生器113では、図28に例示するようなMACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関数に基づき、減算器112で求めたMACSOに対応するメイン燃料ガス流量GfMAの値を算出する(燃料流量設定手段)。即ち、MACSOを流量Qに変換する。MACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、上記(2)式(Cv値計算式)に基づいてメイン燃料流量調節弁17のCv値を算出する。但し、この場合には上記(2)式において、tはメイン燃料流量調節弁17を流れるメイン燃料ガスの温度であり、このメイン燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。Gはメイン燃料流量調節弁17を流れるメイン燃料ガス流量(重量流量)であり、このメイン燃料ガス流量として関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMAを用いる。aはメイン燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数である。
また、上記(2)式において、P2はメイン燃料流量調節弁17の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてメインマニホールド圧力計PX1の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はメイン燃料流量調節弁17の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてメインマニホールド圧力計PX1の計測値にメイン燃料流量調節弁17の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はメイン燃料圧力調節弁16によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてメイン燃料差圧計PDX1の計測値を用いてもよく、また、メイン燃料流量調節弁17の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器114では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック150(詳細後述)による補正値のメインマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて下記の上記(3)式の計算を行う。関数発生器103では、実測値の燃料ガス温度(メイン燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて上記(4)式の計算を行う(パイロット燃料流量調節弁19のCv値算出の場合と共通)。
乗算器115では、関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA(メイン燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器114の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(2)式の計算を行ったことになり、メイン燃料流量調節弁17のCv値が得られる(Cv値算出手段)。関数発生器116では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図26に例示するようなメイン燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器115で求めたメイン燃料流量調節弁17のCv値に対応するメイン燃料流量調節弁開度を求め、これをメイン燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたメイン燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、メイン燃料流量調節弁17の開度を制御することにより、メイン燃料ガス流量を制御する。
次に、計器異常時の補正ロジックである燃料ガス温度補正ロジックと、マニホールド圧力補正ロジックとについて説明する。
まず、図29に基づき、燃料ガス温度補正ロジックについて説明する。実測値の燃料ガス温度を、むだ時間設定器122と、切替器123とにそれぞれ入力する。但し、燃料ガス温度計Tfが複数台設置(多重化)されている場合には、低値選択器121を介して実測値の燃料ガス温度を入力する。低値選択器121では、複数(図示例では2台)の燃料ガス温度計Tfの計測値うちの何れか低いほうの値を選択して出力する。
むだ時間設定器122では、燃料ガス温度計Tfから入力した実測値の燃料ガス温度を、当該実測値を入力してから所定のむだ時間Lが経過した後に出力する。切替器123では、通常、断線などによる燃料ガス温度計Tfの異常を検知する計器異常検知装置(図示せず)から計器異常信号を入力しないときには、燃料ガス温度計Tfから入力する(むだ時間設定器122を介さずに直接入力する)実測値の燃料ガス温度を出力する。一方、切替器123では、前記計器異常信号を入力したときには、むだ時間設定器122側に切り替えて、このむだ時間設定器122から入力する値を出力する。なお、前記計器異常信号による切り替え以後も、むだ時間設定器122の出力値は入力値に応じて変化し得るが、切替器123では、前記計器異常信号による切り替え時点において、むだ時間設定器122から入力した燃料ガス温度の値をホールドして出力しつづけるようにする。即ち、前記計器異常信号による切り替え以後は、一定値の燃料ガス温度が切替器123から出力される。
切替器123の出力は第1の一次遅れ演算手段としての一次遅れ演算器124と、第2の一次遅れ演算手段としての一次遅れ演算器125とにそれぞれ入力される。減レート用の一次遅れ時定数125に設定した一次遅れ時定数は、増レート用の一次遅れ演算器124に設定した一次遅れ時定数よりも小さい。一次遅れ演算器124では切替器123から入力する燃料ガス温度を一次遅れ演算し、一次遅れ演算器125でも切替器123から入力する燃料ガス温度を一次遅れ演算する。そして、低値選択器126では、一次遅れ演算器124の演算結果と一次遅れ演算器125の演算結果の何れか小さいほうの値を選択して出力する。
レート付き切替器127では、図示しないガスタービン回転数検出装置から定格速度(定格回転数)到達信号を入力しないとき(即ちガスタービン1が昇速中のとき)にはシグナルジェネレータ128に設定されている一定値の燃料ガス温度を選択して、図24の流量調節弁開度指令値算出ロジックの関数発生器103へ出力する一方、前記定格速度到達信号を入力したときには低値選択器126の出力を選択して同算出ロジックの関数発生器103へ出力する。なお、燃料ガス温度の急激な変動を防止するため、レート付き切替器127では選択信号をシグナルジェネレータ128の出力から低値選択器126の出力に切り替えるとき又はその逆のときに所定のレートで出力を増減させる。
次に、マニホールド圧力補正ロジックについて説明する。このマニホールド圧力の補正は前述のようにパイロットマニホールド圧力、トップハットマニホールド圧力及びメインマニホールド圧力のそれぞれに対して行う(図24のマニホールド圧力補正ロジック130,140,150参照)が、これらのマニホールド圧力補正ロジック130,140,150は同様のものであるため、ここでは個別の図示及び説明は省略し、図31〜図33に基づいてこれらのマニホールド圧力補正ロジック130,140,150の処理内容をまとめて説明する。
図30に示すように、切替器161では、通常、断線などによるパイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメイン燃料差圧計PDX1)の異常を検知する計器異常検知装置(図示せず)から計器異常信号を入力しないときには、パイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメイン燃料差圧計PDX1)から入力する実測値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)を変化レート設定器162へ出力する。一方、切替器161では、前記計器異常信号を入力したときには、圧力算出手段としてのマニホールド圧力算出ロジック163側に切り替えて、このマニホールド圧力算出ロジック163から入力するパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値を変化レート設定器162へ出力する。
変化レート設定器162では、事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定された図31に例示するよう発電機出力(なガスタービン出力)と変化レートの関数と、発電機出力(ガスタービン出力)の実測値又は指令値とに基づいて変化レートを設定し、当該変化レートに基づき、切替器161から入力して図24の流量調節弁開度指令値算出ロジックの関数発生器102(或いは関数発生器107又は関数発生器114)へ出力する実測値又は計算値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の増減率を制限する。
マニホールド圧力算出ロジック163ではパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)を、非チョークの場合には非チョーク用のCv値計算式である下記の(5)式を変形して得られる下記の(6)式に基づいて算出し、チョークの場合にはチョーク用のCv値計算式である下記の(7)式を変形して得られる下記の(8)式に基づいて算出する。
Figure 2007077866
(5)式及び(6)式において、Cvはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)のCv値であり、このCv値として予め設定した一定値又は学習回路(詳細後述)で補正した補正値を用いる。tはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)から噴射するパイロット燃料ガス(或いはトップハット燃料ガス又はメイン燃料ガス)の温度であり、これらの燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。γは空気に対するガス密度比であり、予め設定しておく。
Gはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)から噴射されるパイロット燃料ガスの流量(重量流量)(或いはトップハット燃料ガスの流量(重量流量)又はメイン燃料ガスの流量(重量流量))であり、これらの燃料ガス流量として図24の流量調節弁開度指令値算出ロジックにおける関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(或いは関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH又は関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA)を用いる。
但し、パイロット燃料ガス流量GfPL(或いはトップハット燃料ガス流量GfTH又はメイン燃料ガス流量GfMA)は全体的なパイロット燃料ガス流量(或いは全体的なトップハット燃料ガス流量又は全体的なメイン燃料ガス流量)であり、これを各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)に分配したものが各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)における燃料ガス流量である。従って、パイロット燃料ガス流量GfPL(或いはトップハット燃料ガス流量GfTH又はメイン燃料ガス流量GfMA)をパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の数で割った値を、各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)におけるパイロット燃料ガス流量(或いはトップハット燃料ガス流量又はメイン燃料ガス流量)Gとして用いる。aはこれらの燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数であり、予め設定しておく。なお、γHは標準状態のガス密度である。
また、(5)式及び(6)式において、P3はパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の後圧(下流側圧力)であり、この後圧として車室圧力計PX5の計測値を用いる(図3参照)。P2はパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の前圧(上流側圧力)、即ちパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)である。
図32の算出ロジックに基づいて説明すると、乗算器164では、シグナルジェネレータ165に予め設定されているパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)のCv値(一定値)に学習手段としての学習回路166で算出した補正係数(詳細後述)を乗算する。関数発生器167では、実測値の燃料ガス温度(パイロット燃料ガス温度t、或いはトップハット燃料ガス温度t又はメイン燃料ガス温度tとして用いる)に基づき、下記の(9)式の計算を行う。乗算器168では、上記のように図24の流量調節弁開度指令値算出ロジックにおける関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(或いは関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH又は関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA)に基づいて得られるパイロット燃料ガス流量G(あるいはトップハット燃料ガス流量G又はメイン燃料ガス流量G)と、関数発生器167の計算結果とを乗算する。除算器169では、乗算器169の乗算結果に対して乗算器164の乗算結果を除算する。
Figure 2007077866
乗算器171では、除算器169の除算結果と、シグナルジェネレータ170に設定されている下記の(10)式の値との乗算を行う。
Figure 2007077866
乗算器172では、乗算器171における乗算結果同士を乗算する(即ち乗算器171の乗算結果の2乗を求める)。加算器173では、実測値の車室圧力(パイロットノズル、トップハットノズル又はメインノズルの後圧P2として用いる)にシグナルジェネレータ174で設定した値(1.0332)を加算して、車室圧力計PX5の計測値である車室圧力を絶対圧にする。乗算器175では加算器174の加算結果同士を乗算する(即ち車室圧力P2の2乗を求める)。加算器176では、乗算器172の乗算結果と乗算器175の乗算結果とを加算する。即ち、この加算器176までの処理で下記の(11)式の計算をしたことになる。そして、ルーター177では、加算器176の加算結果の平方根を計算する。即ち、このルーター177までの処理で上記(6)式の計算をしたことになり、非チョークの場合のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値P2が求められる。
Figure 2007077866
一方、乗算器179では、前述の除算器169の除算結果と、シグナルジェネレータ178に設定されている下記の(12)式の値とを乗算する。即ち、この乗算器179までの処理で上記(8)式の計算をしたことになり、チョークの場合のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値P2が求められる。
Figure 2007077866
チョーク判定器180では、ルーター177の出力であるパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、加算器173の出力である車室圧力(パイロットノズル、トップハットノズル又はメインノズルの後圧)P3とを比較し、下記の(13)式の条件が成立したときにチョークであると判定する。
Figure 2007077866
切替器181では、チョーク判定器180においてチョークと判定したときには乗算器179の出力値を選択し、これを計算パイロットマニホールド圧力(或いは計算トップハットマニホールド圧力又は計算メインマニホールド圧力)P2として図30の切替器161へ出力する一方、チョーク判定器180においてチョークと判定しないとき(非チョークのとき)にはルーター177の出力値を選択し、これを計算パイロットマニホールド圧力(或いは計算トップハットマニホールド圧力又は計算メインマニホールド圧力)P2として図30の切替器161へ出力する。
次に、図33に基づき、学習回路166について説明する。学習回路166では、まず、上記学習回路62の場合と同様、ノズルCv値の学習を開始する前に燃料ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したか否かを判断する。即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(例えば1500℃)のとき、圧縮機4の圧力比(圧縮機4の入口側圧力と出口側圧力との比)と排ガス温度との間には図18に示すような関係がある。従って、学習回路166では、実測値の吸気圧力と実測値の車室圧力とから得られる圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)と、実測値の排ガス温度とを監視して、これらの圧力比と排ガス温度が図18に示す関係になったときにガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したと判断して、学習を開始する。なお、これに限定するものではなく、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達する前から学習を開始するようにしてもよい。
学習回路166では、学習を開始すると、まず、減算器(偏差演算器)182において、マニホールド圧力補正ロジック163で計算したパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、パイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメインマニホールド圧力計PX1)で計測したパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)との偏差を求める。
そして、この偏差に基づき、PI制御器183において比例・積分演算をすることにより、0〜1の範囲の補正係数を求め、この補正係数が図32のマニホールド圧力補正ロジック163の乗算器164へ出力されて、シグナルジェネレータ165のノズルCv値(固定値)に乗算される。このように計算値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、実測値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)との偏差がなくなるようにノズルCv値を補正することにより、より正確なノズルCv値が得られる。
<作用効果>
以上のように、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、IGV開度と吸気温度と大気圧比とに基づいて700℃MWと1500℃MWを算出し、これと実測値の発電機出力(ガスタービン)とに基づいて、直線補間により、ガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化したCLCSOを算出し、このCLCSOに基づいて決定する各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいてパイロット燃料流量調節弁19、トップハット燃料流量調節弁21及びメイン燃料流量調節弁17の開度を制御することにより各燃料ノズル(パイロットノズル25、トップハットノズル27、メインノズル26)への燃料供給量を制御するため、本来の思想どおりガスタービン入口燃焼ガス温度に基づく制御が可能となり、吸気温度、燃料ガス温度及び燃焼ガス性状が変化しても、また、ガスタービン1の性能が劣化しても、CLCSOと各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)との関係、即ち、燃料ガス温度と各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)との関係を保つことができる。このため、従来よりも適切な燃焼制御を行うことができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、算出したCLCSOに基づいて、燃焼器バイパス弁開度を制御することにより圧縮空気のバイパス量を制御するため、燃焼器バイパス弁8に関しても本来の思想どおりガスタービン入口燃焼ガス温度に基づく制御が可能となり、CLCSOと燃焼器バイパス弁開度との関係、即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度と燃焼器バイパス弁開度との関係を保つことができる。このため、圧縮空気のバイパス流量制御の観点からも、従来よりも適切な燃焼制御を行うことができる。
例えば図34〜図36に示すガスタービン運転結果から、発電機出力(ガスタービン出力)一定でIGV開動作をさせた場合、IGV開動作にともなうガスタービン入口燃焼ガス温度TITの低下に対して、パイロット比や燃焼器バイパス弁開度が追従することが分かる。また、図37及び図38のガスタービン運転結果から、燃料ガス温度が変化しても、パイロット比や燃焼器バイパス弁開度は変化しないことが分かる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)を、吸気温度に基づいて補正するため、吸気温度の変化に対して、より適切な燃焼制御を行うことができる。しかも、この場合にはCLCSOに応じて吸気温度補正量を調整するため、負荷(発電機出力:ガスタービン出力)に応じた適切な吸気温度補正を行うことができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、実測値の排ガス温度と実測値の圧縮機圧力比とに基づいてガスタービン入口燃焼ガス温度が最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したと判断した後、算出した1500℃MWと実測値の発電機出力(ガスタービン出力)とを比較して、1500℃MWを実測値の発電機出力(ガスタービン出力)に一致させるように補正する学習回路62を備えたため、ガスタービン1の性能が劣化したときにも、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)と各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)との関係や、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)と燃焼器バイパス弁開度との関係を保つことができる。
そして更には、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、全燃料流量指令値(CSO)と、燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)とに基づいて各燃焼ガスの燃料流量指令値(PLCSO、THCSO、MACSO)を求め、この燃料流量指令値と、燃料流量指令値と燃料ガス流量との関数とに基づいて燃料ガス流量(パイロット燃料ガス流量GfPL、トップハット燃料ガス流量GfTH、メイン燃料ガス流量GfMA)求め、この燃料ガス流量と燃料ガス温度と各燃料流量調節弁17,19,21の前圧及び後圧とに基づき、Cv値計算式から、各燃料流量調節弁17,19,21のCv値を求め、このCv値と、Cv値と燃料流量調節弁開度との関数とに基づいて各燃料流量調節弁開度指令値(パイロット燃料流量調節弁開度指令値、トップハット燃料流量調節弁開度指令値、メイン燃料流量調節弁開度指令値)を求めるため、所定の燃料ガス比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)となるように各燃料流量調節弁17,19,21の開度を自動的に決定することができる。即ち、燃料ガス比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)などが入力されれば、この燃料ガス比率に対応した各燃料流量調節弁開度指令値(パイロット燃料流量調節弁開度指令値、トップハット燃料流量調節弁開度指令値、メイン燃料流量調節弁開度指令値)を自動的に計算することができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、燃料ガス温度計Tfの異常が発生したときには、燃料ガス温度補正ロジック120において、この異常発生時よりも一定時間前の燃料ガス温度の実測値を燃料ガス温度として用いるため、断線などによる燃料ガス温度計Tfの異常発生時にも、急激な燃焼ガス流量の変動などを招くことなく、安定した燃焼制御を行うことができ、ガスタービン1の運転を継続することができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、燃料ガス温度補正ロジック120では一次遅れ演算器124と、この一次遅れ演算器124の一次遅れ時定数よりも小さい一次遅れ時定数を有する一次遅れ演算器125とを有し、燃料ガス温度に対して一次遅れ演算器124と一次遅れ演算器125とで一次遅れ演算をして、これらの演算結果の何れか小さいほうの値を燃料ガス温度として用いるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度の変化速度を緩和することができるとともに燃焼ガスの過投入を防止することができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、各燃料ガス流量(パイロット燃料ガス流量GfPL、トップハット燃料ガス流量GfTH、メイン燃料ガス流量GfMA)から得られる各燃料ノズル(パイロットノズル25、トップハットノズル27、メインノズル26)の燃料ガス流量と、各燃料ノズルのCv値と、燃料ガス温度と、燃料ノズルの後圧とに基づき、各燃料ノズルのCv値算出式から得られる各燃料ノズルの前圧の算出式から、各燃料ノズルの前圧に相当する各燃料流量調節弁(パイロット燃料流量調節弁19、トップハット燃料流量調節弁21、メイン燃料流量調節弁17)の後圧を算出するマニホールド圧力算出ロジック163を有し、各燃料流量調節弁の後圧を計測する各圧力計(パイロットマニホールド圧力計PX2、トップハットマニホールド圧力計PX3、メインマニホールド圧力計PX1)の異常が発生したときには、このマニホールド圧力算出ロジック163で算出した圧力を、各燃料流量調節弁の後圧として用いるマニホールド圧力補正ロジック130,140,150を備えたため、断線などによる各圧力計(パイロットマニホールド圧力計PX2、トップハットマニホールド圧力計PX3、メインマニホールド圧力計PX1)の異常発生時にも、ガスタービン1の燃焼制御を行うことができるため、ガスタービン1の運転を継続することができる。
また、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、マニホールド圧力算出ロジック163で算出された各燃料流量調節弁(パイロット燃料流量調節弁19、トップハット燃料流量調節弁21、メイン燃料流量調節弁17)の後圧と、実測値の各燃料流量調節弁の後圧(パイロットマニホールド圧力、トップハットマニホールド圧力、メインマニホールド圧力)とを比較して、前記後圧の計算値が前記後圧の実測値に一致するように各燃料ノズル(パイロットノズル25、トップハットノズル27、メインノズル26)のCv値を補正する学習回路166を備えたため、より正確なノズルCv値を得ることができて、より正確な前記後圧の計算値を得ることができる。
なお、上記では3種類の燃料ノズルである第1燃料ノズル(図示例ではメインノズル)、第2燃料ノズル(図示例ではパイロットノズル)及び第3燃料ノズル(図示例ではトップハットノズル)を有する燃焼器を備えたガスタービンを例に挙げて説明したが、これに限定するものではく、本発明は例えば2種類の燃料ノズル(第1燃料ノズル、第2燃料ガス)を有する燃焼器や、4種類の燃料ノズル(第1燃料ノズル、第2燃料ノズル、第3燃料ノズル及び第4燃料ノズル)を有する燃焼器を備えたガスタービンにも適用することができる。
また、上記では最高燃焼ガス温度を1500℃としているが、勿論、これに限定するものではなく、最高燃焼ガス温度は、それぞれのガスタービン設計において高効率化、機器の耐熱性、NOx低減などの観点から、例えば1400℃、1600℃など適宜に設定される。
また、上記のように燃料の比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて各弁の開度指令値を設定する場合、この燃料の比率は、必ずしも上記のようにCLCSOに基づいて決定したものを用いる場合に限定するものではなく、その他の任意の手段によって設定したものを用いることもできる。
本発明はガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する燃料流量調節弁とを有するガスタービンにおいて、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置を装備する場合に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例に係るガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの概略構成を示す図である。 前記ガスタービンにおける燃焼器の構成図である。 前記ガスタービンにおけるパイロット燃料供給ラインのパイロットマニホールド部分の概要図である。 本発明の実施の形態例に係るガスタービンの燃焼制御装置に全体概要図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における処理の流れの概要を示すブロック図である。 ガスタービン入口燃焼ガス温度TITとCLCSOとの関係を示す図である。 CLCSOとパイロット比の関係を示す図である。 CLCSOとトップハット比の関係を示す図である。 CLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令値の関係を示す図である。 各IGV開度におけるガスタービン入口燃焼ガス温度TITとガスタービン出力(発電機出力)との関係を示す図である。 各IGV開度における吸気温度とガスタービン出力(発電機出力)との関係を示す図である。 あるIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比における発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 IGV開度の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 吸気温度の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 タービンバイパス比の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるCLCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における温調MWの学習回路の構成を示すブロック図である。 圧縮機の圧力比と排ガス温度の関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における燃焼器バイパス弁開度指令値の算出ロジックの構成を示すブロック図である。 CLCSOと吸気温度補正の重みとの関係を示す図である。 吸気温度と補正係数の関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるPLCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるTHCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における各燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックの構成を示すブロック図である。 PLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関係(比例関係)を示す図である。 弁開度とCv値の関係を示す図である。 THCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関係(比例関係)を示す図である。 MACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関係(比例関係)を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における燃料ガス温度補正ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるマニホールド圧力補正ロジックの構成を示すブロック図である。 発電機出力(ガスタービン出力)と変化レートとの関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるマニホールド圧力算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるノズルCv値の学習回路の構成を示すロジック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 従来のガスタービンの燃焼制御装置における処理の流れの概要を示すブロック図である。 発電機出力(ガスタービン出力)MWと車室圧力Pcsの関数FX(Pcs)との比(MW/FX(Pcs))と、BYCSO(燃焼器バイパス弁開度指令値)との関数を示す図である。 吸気温度変化に対するガスタービン入口燃焼ガス温度TITとCSOの関係を示す図である。 燃料ガス温度変化に対するガスタービン入口燃焼ガス温度TITとCSOの関係を示す図である。 燃料ガス発熱量変化に対するガスタービン出力(発電機出力)とCSOとの関係を示す図である。
符号の説明
1 ガスタービン
2 ガスタービン本体
3 燃焼器
4 圧縮機
5 発電機
6 IGV
7 アクチュエータ
8 燃焼器バイパス弁
9 タービンバイパスライン
10 タービンバイパス弁
11 燃料供給ライン
12 メイン燃料供給ライン
13 パイロット燃料供給ライン
14 トップハット燃料供給ライン
15 燃料止め弁
16 メイン燃料圧力調節弁
17 メイン燃料流量調節弁
18 パイロット燃料圧力調節弁
19 パイロット燃料流量調節弁
20 トップハット燃料圧力調節弁
21 トップハット燃料流量調節弁
22 メインマニホールド
23 パイロットマニホールド
24 トップハットマニホールド
25 パイロットノズル
26 メインノズル
27 トップハットノズル
28 内筒
29 外筒
31 燃焼器パイパスライン
32 タービンバイパスライン
41 ガスタービン燃焼制御装置
51,52 関数発生器
53,54 除算器
55,56 乗算器
57,58 減算器
59 除算器
60 レート設定器
61 シグナルジェネレータ
62 学習回路
63 減算器(偏差演算器)
64 PI制御器
65 LOWリミッタ
66 乗算器
67 低値選択器
68 シグナルジェネレータ
71,72,73 関数発生器
74 乗算器
75 除算器
81,82,83 関数発生器
84 除算器
85 減算器
86 乗算器
91,92,93 関数発生器
94 乗算器
95 除算器
96 乗算器
101,102,103 関数発生器
104 乗算器
105,106,107 関数発生器
109 乗算器
110 関数発生器
111 加算器
112 減算器
113,114 関数発生器
115 乗算器
116 関数発生器
120 燃料ガス温度補正ロジック
121 低値選択器
122 むだ時間設定器
123 切替器
124,125 一次遅れ演算器
126 低値選択器
127 レート付き切替器
128 シグナルジェネレータ
130,140,150 マニホールド圧力補正ロジック
161 切替器
162 変化レート設定器
163 マニホールド圧力算出ロジック
164 乗算器
165 シグナルジェネレータ
166 学習回路
167 関数発生器
168 乗算器
169 除算器
170 シグナルジェネレータ
171,172 乗算器
173 加算器
174 シグナルジェネレータ
175 乗算器
176 加算器
177 ルーター
178 シグナルジェネレータ
179 乗算器
180 チョーク判定器
181 切替器
182 減算器(偏差演算器)
183 PI制御器
PW 電力計
Ta 吸気温度計
Tf 燃料ガス温度計
Th 排ガス温度計
FX1 吸気流量計
FX2 タービンバイパス流量計
PX1 メインマニホールド圧力計
PX2 パイロットマニホールド圧力計
PX3 トップハットマニホールド圧力計
PX4 吸気圧力計
PX5 車室圧力計
PDX1 メイン燃料差圧計
PDX2 パイロット燃料差圧計
PDX3 トップハット燃料差圧計

Claims (7)

  1. ガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する複数の燃料流量調節弁とを有するガスタービンに装備され、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記複数種類の燃料ノズルに供給する全燃料流量に比例する全燃料流量指令値と、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料の比率とに基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料流量に比例する燃料流量指令値を求める燃料流量指令設定手段と、
    この燃料流量指令設定手段で設定した前記燃料流量指令値と、燃料流量指令値と燃料流量との関数とに基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する前記燃料流量を求める燃料流量設定手段と、
    この燃料流量設定手段で設定した前記燃料流量と、燃料温度と、前記燃料流量調節弁の前圧及び後圧とに基づき、Cv値計算式から、前記燃料流量調節弁のCv値を求めるCv値設定手段と、
    このCv値設定手段で設定したCv値と、Cv値と燃料流量調節弁開度との関数に基づいて、燃料流量調節弁開度指令値を求める燃料流量調節弁開度指令設定手段とを備え、
    この燃料流量調節弁開度指令値設定手段で設定した前記燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、前記燃料流量調節弁の開度を制御することにより前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御することを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  2. 請求項1に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記燃料の比率を、前記吸気温度に基づいて補正する吸気温度補正手段を備えたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  3. 請求項2に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記吸気温度補正手段では、ガスタービン出力に応じて吸気温度補正量を調整することを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  4. 請求項1,2又は3に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記燃料温度を計測する燃料温度計の異常が発生したときには、この異常発生時よりも一定時間前の前記燃料温度の計測値を前記燃料温度として用いる燃料温度補正手段を備えたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  5. 請求項4に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記燃料温度補正手段は、第1の一次遅れ演算手段と、この第1一次遅れ演算手段の一次遅れ時定数よりも小さい一次遅れ時定数を有する第2の一次遅れ演算手段とを有し、前記燃料温度に対して前記第1の一次遅れ演算手段と前記第2の一次遅れ演算手段とで一次遅れ演算をして、これらの演算結果の何れか小さいほうの値を前記燃料温度として用いることを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  6. 請求項1,2,3,4又は5に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記燃料流量設定手段で設定した前記燃料流量から得られる前記燃料ノズルの燃料流量と、前記燃料ノズルのCv値と、燃料温度と、前記燃料ノズルの後圧とに基づき、前記燃料ノズルの前圧の算出式から、前記燃料ノズルの前圧に相当する前記燃料流量調節弁の後圧を算出する圧力算出手段を有し、
    前記燃料流量調節弁の後圧を計測する圧力計の異常が発生したときには、この圧力算出手段で算出した圧力を、前記燃料流量調節弁の後圧として用いる圧力補正手段を備えたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  7. 請求項6に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記圧力算出手段で算出された前記燃料流量調節弁の後圧と実測値の前記燃料流量調節弁の後圧とを比較して、前記後圧の計算値が前記後圧の実測値に一致するように前記燃料ノズルのCv値を補正する学習手段を備えたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
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