JP4057685B2 - 低圧試験室の圧力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の低圧環境試験に利用される低圧環境試験室のように、換気を必要とする低圧試験室の圧力制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用低圧試験室においては、供試体の模擬走行状況における標高信号に合わせて室内圧力を追従制御するために、応答遅れを防止して安定な制御を行うことが望まれている。
この種の装置は、換気を必要とするため、一般に図7又は図8に示すように構成され、低圧室と該低圧室に空気を供給する給気系と前記低圧室の空気を外部に放出する排気系とを備えている。低圧室の圧力は、給気量と排気量との差で調整される。図7を参照すると、外気を低圧室7に導入する給気管8には給気ファン1と給気制御弁2が設置され、低圧室7内の空気を排気する排気管9には、排気ブロア3と排気制御弁4が設置されている。
【0003】
図7に示す構成においては、排気系すなわち排気ブロア3と排気制御弁4の動作を一定にしておき、圧力センサ5が検出した低圧室7の圧力と目標圧力とに応じて、給気制御弁2をフィードバック制御し、低圧室7の圧力が目標圧力になるように調節計6で制御する。
図8に示す構成においては、給気系すなわち給気ファン1と給気制御弁2の動作を一定にしておき、圧力センサ5が検出した低圧室7の圧力と目標圧力とに応じて、排気制御弁4をフィードバック制御し、低圧室7の圧力が目標圧力になるように調節計6で制御する。自動車用低圧試験室の場合には、目標圧力は、試験室内シャシダイナモ設備からの標高信号(車速信号と登坂勾配信号から演算により求められる)に対応する気圧に定められる。
【0004】
また、特開昭55−41306号公報に開示された従来技術においては、給気系主体の制御と排気系主体の制御とを自動的に切り替えるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の装置において、圧力制御の性能は、制御機器の応答性能、低圧室の容積、換気風量の影響を受ける。換気風量の最低基準は、低圧室内の人員の呼吸量や、実験車両の必要給気量などで決定される。
【0006】
但し、換気量が大きすぎると、給気及び排気装置の大型化によりコストが増大し、さらに装置故障時に圧力変動量が大きくなり低圧室内の人体に及ぼす悪影響が大きい。このため実用上、吸排気装置の換気能力は必要最小限にすることが望ましい。
従って、自動車性能試験室のように低圧室の容積が大きくなると、室容積に比べて換気量の比率が小さくなり、制御ゲインも小さくなる。このような環境では、従来のようなフィードバック制御を実施するだけでは、圧力制御に応答遅れ、オーバーシュート、ハンチングなどが生じるのは避けられない。
【0007】
しかし、例えば自動車用低圧試験室の場合、室内圧力は自動車排気ガスの評価基準として、標高信号に合わせて高精度に追値制御しなければならず、高精度の性能試験を実施するために、低圧試験室の圧力制御の精度および応答性を改善することが望まれている。
そこで本発明は、低圧試験室の圧力を高精度で制御すると共に高い応答性を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記改題を解決するために、請求項1の発明では、低圧室と該低圧室に空気を供給する給気系と前記低圧室の空気を外部に放出する排気系とを備え、かつほかの信号に応じて室内の目標圧力を変化させる低圧試験室の圧力制御装置において、前記排気系の検出圧力に基づき、該排気系の流量をその設定値に近づくように制御する排気系制御手段と、前記排気系の流量値を、少なくとも前記排気系の圧力に基づき、予め定められた標準状態における質量流量値Qe下記(1)式により換算する排気流量換算手段と、
Qe=Qes・(Ps/760)・(273/Te) ・・・・ (1)
Qes:圧力Psにおける排気流量(m 3 /h)
Ps:排気ブロアサクション圧(mmHg)
Te:排気温度(K)
外部の装置から与えられる圧力変化速度を前記低圧室で実現するのに必要な給気と排気との差分に相当する、前記標準状態における加減圧質量流量Qd下記(2)式より求める加減圧流量生成手段と、前記排気流量換算手段が出力する標準状態における質量流量値と、前記加減圧流量生成手段が出力する標準状態における加減圧質量流量とに応じて、下記(1)式と下記(2)式とを加算して前記給気系の質量流量Qsを制御する給気系制御手段と
Qd=(V/γ・R・Ts)・(ΔSv/760)・10 4 ・・・・ (2)
γ:標準状態の空気比重量
V:低圧室の容積(m 3
R:空気のガス定数
Ts:低圧室内温度(K)
ΔSv:圧力変化速度(mmHg/h)
を設ける。
【0009】
また請求項2の発明では、前記請求項1記載の低圧試験室の圧力制御装置において、前記給気系制御手段が、前記排気流量換算手段が出力する標準状態における質量流量値Qeと前記加減圧流量生成手段が出力する標準状態における加減圧質量流量Qdとの和Qsと、少なくとも給気系に配置された給気制御弁の1次圧P1及び2次圧P2に基づいて、前記給気制御弁の制御量であるCv値を下記(3)式よりCv0値として求めるCv値生成手段と、
Cv0=Qs/ 273 ・√{S・Ts/ (P1 P2)(P1 P2) } ・・・・ (3)
S: 空気の比重
適正なCv値とCv0値との間の偏差=(適正Cv値−Cv0値)/適正なCv値を、予め実測して得られた偏差特性を保証するためのデータが2次圧P2に対応付けて登録されたCv値補正テーブルを用いてCv0値と2次圧P2を入力してCv0値から適正Cv値に補正されたCv1値を生成するCv値補正手段と、前記Cv値補正手段により補正して得られたCv1値に応じて、前記給気制御弁の開度を制御する弁開度調節手段とを含む。
【0010】
また請求項3の発明では、前記請求項2記載の低圧試験室の圧力制御装置において、更に前記給気系制御手段が、前記給気制御弁の上流側に配置され該給気制御弁の入側に空気を送る給気手段を備えると共に、該給気手段の制御量を、該給気手段と前記給気制御弁の間での検出圧力に応じて補正する給気圧力補正手段を備える。
【0011】
(作用)
例えば、排気系に設置したブロアを一定速度で回転させた場合、排気の容積流量はほぼ一定になるが、排気管内の圧力が変化すると、それに伴って質量流量が変動する。低圧室内の圧力は、給気量と排気量との収支バランスによって決定されるので、排気系の質量流量の変動は、低圧室の圧力制御に悪影響をもたらす。しかし請求項1の発明では、排気系制御手段の働きにより、排気系の質量流量の変動が抑制される。
【0012】
低圧室の圧力、すなわち給気量と排気量との収支バランスを正確に制御するためには、給気系、排気系及び低圧室の状態を、圧力や温度が統一された環境で把握する必要がある。請求項1では排気流量換算手段が出力する質量流量値は、予め定められた標準状態(例えば、1気圧、セ氏0度)に換算された排気系の質量流量値である。また、加減圧流量生成手段が出力する加減圧質量流量は、入力される圧力変化速度を低圧室で実現するのに必要な給気と排気との差分に相当するものであり、前記標準状態での値に換算されている。
【0013】
従って、前記排気流量換算手段が出力する質量流量値と、前記加減圧流量生成手段が出力する加減圧質量流量とを加算した結果により、給気系の質量流量を制御すれば、低圧室内の圧力を高精度で制御しうる。しかも、フィードフォワード制御なので、基本的に応答遅れが生じることがなく、設定圧力変更時に、オーバーシュートやハンチングの発生を避けることができる。
【0014】
また請求項2の発明では、さらに、前記給気系制御手段に含まれるCv値生成手段が出力するCv値(弁の容量係数)によって給気制御弁の開度が制御される。但し、実際には給気制御弁の1次側と2次側との差圧の大きさ、及び給気制御弁と接続配管の複合抵抗系の存在により、一般的な計算式で得られるCv値に基づいて給気制御弁を制御すると、制御誤差が生じる。この制御誤差を無くするために、Cv値補正手段は、予め定められた補正係数(実測などにより予め設定される)により、前記Cv値を補正する。弁開度調節手段は、補正されたCv値に応じて、給気制御弁を制御するので、高精度の圧力制御が実現する。
【0015】
また請求項3の発明では、前記給気制御弁の上流側に配置された給気手段の制御量を、該給気手段と前記給気制御弁の間での検出圧力に応じて補正するので、給気制御弁の入側の圧力が安定化され、低圧室の圧力制御の精度を更に向上するのに役立つ。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、この実施の形態は、請求項1,請求項2及び請求項3に相当する。
自動車の低圧環境試験に利用される低圧室の圧力を制御するシステムの主要部を図3に示す。図3を参照して説明する。低圧室11は、室容積が1200(m3)であり、これに給気管12と排気管13が接続されている。給気管12の途中には、給気ファン14と給気制御弁18が設置されており、排気管13の途中には、真空ブロア15が設置されている。
【0017】
給気ファン14は、インバータ16によって回転速度が制御される1台のターボファンで構成されており、最大で6000 (m3/h)の給気を得る能力を有している。真空ブロア15はインバータ17により回転速度が制御される容積式の2台のブロアで構成されており、最大で2500 (m3/h)の排気能力を有している。なお実際には排気管は2系統存在し、各々の排気管にブロアが1台ずつ設置されているが、同一の構成であるため、図3においては、一方の排気系の記載を省略してある。このシステムにおいては、低圧室11の圧力が430〜760(mmHg)の範囲で制御される。
【0018】
低圧室11内の圧力は、給気量と排気量とのバランスによって決定される。即ち、排気量に比べて給気量が大きいと低圧室11の圧力が上昇し、排気量に比べて給気量が小さいと低圧室11の圧力が降下する。この形態では、質量流量をセ氏0度、1気圧の標準状態に換算して把握し、給気量と排気量とのバランスを制御し、低圧室11の圧力を制御する。
【0019】
つまり、図1に示すように、排気流量をQe (Nm3/h)、加減圧流量をQd (Nm3/h)とすると、給気流量Qs (Nm3/h)は、QeとQdとの和で表される。Qdが正の値であれば低圧室の圧力は上昇し、Qdが0であれば変化せず、Qdが負の値であれば圧力は降下する。
【0020】
ところで、真空ブロア15の回転速度を一定にすると、排気管13での容積流量は一定になるが、排気管13内の圧力が変化すると、排気管13での質量流量が変化する。図3に示す形態では、圧力にかかわらず排気管13での質量流量が一定になるように制御している。
即ち、排気管13に圧力検出器22が設置されており、これが検出した排気ブロアサクション圧Psが効率補正テーブル25に入力される。効率補正テーブル25は、図6(a)に示すように、排気流量設定値Qesの値(A00,A01,・・)と排気ブロアサクション圧Psの値(B0,B1,B2,・・)とで特定されるデータ(D0000,D0001,D0002,・・・)を出力するテーブルであり、排気ブロアサクション圧Psが変化しても排気管13の実際の体積流量が排気流量設定値Qesに維持されるような値が予め登録されている。
【0021】
従って、排気ブロアサクション圧Psが変化すると、効率補正テーブル25の出力値が変化し、インバータ17の出力の周波数が変わって真空ブロア15の排気効率が補正され、排気管13の体積流量がQesに維持される。この例では、排気流量設定値Qesとして定数を用いている。
温度,圧力補正処理26においては、次に示す第1式に基づき、排気流量設定値Qesを標準状態(セ氏0度、1気圧)の排気流量Qeに換算する。
【0022】
Qe=Qes・(Ps/760)・(273/Te) ・・・・(1)
Qes:圧力Psにおける排気流量(m3/h)
Ps:排気ブロアサクション圧(mmHg)
Te:排気温度(K)
排気温度Teは、排気管13に設置された温度検出器23が検出した値である。なお、Teが低圧室11内の温度(Ts)と大きな差がない場合には、温度検出器23を省略して、Teの代わりにTsを採用してもよい。
【0023】
実際にこのシステムを使用する場合、低圧室11の圧力目標値SVと圧力変化速度ΔSvが外部の装置から与えられる。例えば自動車の模擬走行状態の環境試験をする場合には、車速信号と登坂勾配信号に基づいて、標高が計算され、それによって圧力と圧力変化速度が決定され、SV及びΔSvとしてこのシステムに入力される。圧力目標値SVと圧力変化速度ΔSvの一例を図2に示す。
【0024】
圧力変化速度ΔSvが正なら圧力目標値SVは時間の経過と共に上昇し、圧力変化速度ΔSvが負の場合には圧力目標値SVは降下する。
入力される圧力変化速度ΔSvに基づき、加減圧風量計算処理28では、加減圧流量Qd(Nm3/h)を生成する。計算式は次の第2式の通りである。
Qd=(V/γ・R・Ts)・(ΔSv/760)・104 ・・・・(2)
γ:標準状態の空気比重量
V:低圧室の容積(m3
R:空気のガス定数
Ts:低圧室内温度(K)
ΔSv:圧力変化速度(mmHg/h)
必要な給気流量Qs(Nm3/h)は、加算処理27でQeとQdを加算することで得られる。
【0025】
図3に示す形態では、給気管12の質量流量を必要な給気流量Qsに制御するために、Qsから給気弁制御18の容量係数であるCv値を求めて、Cv値で給気制御弁18を制御している。Cv値計算処理30では、次に示す第3式によりCv値を求める。
Cv0=Qs/273・√{S・Ts/(P1−P2)(P1+P2)} ・・・・(3)
S: 空気の比重
P1:給気弁の1次側圧力
P2:給気弁の2次側圧力
上記第3式において、室温Tsは温度検出器21で検出されたもの、1次側圧力P1及び2次側圧力P2は、それぞれ圧力検出器19及び20で検出されたものである。
【0026】
Cv値によって給気制御弁を制御する方式は基本的に望ましいのであるが、実際にここで求めたCv0で制御を実施すると制御誤差が発生する。これは、弁ポート部からの急拡大による圧力損失が主な原因であり、上記第3式の適用限界と考えられる。即ち、適正なCv値とCv0との間に偏差が生じる。
ここでCv値偏差率=(適正Cv値−Cv0)/適正Cv値、と定義すると、Cv値偏差率は、図4に示すように室内圧力P2に応じて変化する。この偏差を補正するために、図3ではCv値補正テーブル29を用いて、Cv0からCv1を生成している。
【0027】
Cv値補正テーブル29は、例えば予め実測して得られた図4のような偏差特性を補償するためのデータが圧力P2に対応付けて登録されたものであり、Cv0と圧力P2を入力することにより、適正Cv値に補正されたCv1が、Cv値補正テーブル29から出力される。実際には、Cv値補正テーブル29は図6(b)のように構成されており、入力されるCv0の値(A00,A01,・・)と圧力P2の値(B0,B1,B2,・・・)に応じて定まるデータ(D1000,D1001,・・)をCv1として出力する。
【0028】
弁開度制御器32は、Cv値補正テーブル29から出力されるCv1に応じて、給気制御弁18の開度を調整する。
また、このようなフィードフォワード制御だけだと、僅かであるが誤差が生じるので、それを補償するために図3の構成にはフィードバック制御系も含まれている。即ち、低圧室11の圧力目標値SVと検出圧力P2との差分、つまり誤差Esvを減算処理33で求め、この誤差EsvをPI(比例,積分)制御器34に入力して、フィードバック補償量Es2を生成し、これを加算処理31で弁開度制御器32の入力に加算している。Gfbはフィードバック制御系のゲインを決定する定数である。
【0029】
また、給気ファン14の下流側の圧力変動による給気ファン14での質量流量の変動を吸収するために、PI制御器24が設けてある。PI制御器24は、予め定めた目標値と、圧力検出器19が検出した圧力P1とが一致するような制御量を出力する。この制御量はインバータ16に与えられる。これによって給気ファン14の下流側の圧力が一定になる。
【0030】
図3において、効率補正テーブル25及びCv値補正テーブル29の内容は固定であるため、これらの各々はこの例ではROM(読み出し専用メモリ)で構成されている。
図3の装置における圧力目標値SV,検出圧力P2,弁制御出力(弁開度制御器32の出力)の例を図5に示す。また、実際の装置において、−10(mmHg/min)の変化速度(ΔSv)で圧力目標値(SV)を700から600(mmHg)まで変化させた場合と、−20(mmHg/min)の変化速度(ΔSv)で圧力目標値(SV)を650から600(mmHg)まで変化させた場合の2種類について実験を行ったが、何れの場合も、減圧開始、終了と同時に制御弁出力が適正値に変化し、顕著なオーバーシュートは認められなかった。また、減圧中も制御精度は±1(mmHg)以内に維持された。
【0031】
なお上記形態においては、効率補正テーブル25及びCv値補正テーブル29をROMで構成したが、これらをRAM(読み書きメモリ)に置き換えて、電源投入直後などのタイミングで、ハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスクなどの記憶媒体から予め定めたデータをロードして使用してもよい。
また例えば、効率補正テーブル25を、排気ブロアサクション圧Psのみに応じて補正データが特定されるテーブルと、そのテーブルの出力値と設定値Qesとの乗算処理に置き換えてもよい。Cv値補正テーブル29についても同様に、圧力P2のみに応じて補正データが特定されるテーブルとそのテーブルの出力値とCv0との乗算処理に置き換えてもよい。
【0032】
更に、テーブルのデータを比較的単純な関数で近似できる場合には、効率補正テーブル25及びCv値補正テーブル29を、各々の関数計算処理に置き換えてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の請求項1によれば、排気系の流量をその設定値に近づくように制御した上で、この排気系の標準状態に換算された質量流量と、入力される圧力変化速度から求められる標準状態における加減圧質量流量とを基準にして決定した制御目標値により、給気系の質量流量をフィードフォワード制御するので、制御上の応答遅れがなくなり、オーバーシュートやハンチングの発生も防止される。
【0034】
また請求項2によれば、Cv値補正手段により補正して得られたCv値に応じて、給気制御弁の開度を制御するので、Cv値を計算する際に発生する誤差の影響を十分に低減でき、精度の高い圧力制御が実現する。
また請求項3の発明によれば、前記給気制御弁の上流側に配置された給気手段の制御量を、該給気手段と前記給気制御弁の間での検出圧力に応じて補正するので、給気制御弁の入側の圧力が安定化され、低圧室の圧力制御の精度を更に向上するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の1形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】圧力目標値SVと圧力変化速度ΔSvの関係を示すタイムチャートである。
【図3】図1の制御系を具体化したブロック図である。
【図4】室内圧力とCv値偏差率の相関の一例を示すグラフである。
【図5】SV,ΔSv,弁制御出力の変化例を示すタイムチャートである。
【図6】各テーブルの内容の一部を示すマップである。
【図7】従来の制御系の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の制御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 低圧室
12 給気管
13 排気管
14 給気ファン
15 真空ブロア
16,17 インバータ
18 給気制御弁
19,20,22 圧力検出器
21,23 温度検出器
24 PI制御器
25 効率補正テーブル
26 温度,圧力補正処理
27 加算処理
28 加減圧風量計算処理
29 Cv値補正テーブル
30 Cv値計算処理
31 加算処理
32 弁開度制御器
33 減算処理
34 PI制御器

Claims (3)

  1. 低圧室と該低圧室に空気を供給する給気系と前記低圧室の空気を外部に放出する排気系とを備え、かつほかの信号に応じて室内の目標圧力を変化させる低圧試験室の圧力制御装置において、
    前記排気系の検出圧力に基づき、該排気系の流量をその設定値に近づくように制御する排気系制御手段と、
    前記排気系の流量値を、少なくとも前記排気系の圧力に基づき、予め定められた標準状態における質量流量値Qe下記(1)式により換算する排気流量換算手段と、
    Qe=Qes・(Ps/760)・(273/Te) ・・・・ (1)
    Qes:圧力Psにおける排気流量(m 3 /h)
    Ps:排気ブロアサクション圧(mmHg)
    Te:排気温度(K)
    外部の装置から与えられる圧力変化速度を前記低圧室で実現するのに必要な給気と排気との差分に相当する、前記標準状態における加減圧質量流量Qd下記(2)式より求める加減圧流量生成手段と、
    前記排気流量換算手段が出力する標準状態における質量流量値と、前記加減圧流量生成手段が出力する標準状態における加減圧質量流量とに応じて、下記(1)式と下記(2)式とを加算して前記給気系の質量流量Qsを制御する給気系制御手段と
    Qd=(V/γ・R・Ts)・(ΔSv/760)・10 4 ・・・・ (2)
    γ:標準状態の空気比重量
    V:低圧室の容積(m 3
    R:空気のガス定数
    Ts:低圧室内温度(K)
    ΔSv:圧力変化速度(mmHg/h)
    を設けたことを特徴とする低圧試験室の圧力制御装置。
  2. 前記請求項1記載の低圧試験室の圧力制御装置において、
    前記給気系制御手段が、
    前記排気流量換算手段が出力する標準状態における質量流量値Qeと前記加減圧流量生成手段が出力する標準状態における加減圧質量流量Qdとの和Qsと、少なくとも給気系に配置された給気制御弁の1次圧P1及び2次圧P2に基づいて、前記給気制御弁の制御量であるCv値を下記(3)式よりCv0値として求めるCv値生成手段と、
    Cv0=Qs/ 273 ・√{S・Ts/ (P1 P2)(P1 P2) } ・・・・ (3)
    S: 空気の比重
    適正なCv値とCv0値との間の偏差=(適正Cv値−Cv0値)/適正なCv値を、予め実測して得られた偏差特性を保証するためのデータが2次圧P2に対応付けて登録されたCv値補正テーブルを用いてCv0値と2次圧P2を入力してCv0値から適正Cv値に補正されたCv1値を生成するCv値補正手段と、
    前記Cv値補正手段により補正して得られたCv1値に応じて、前記給気制御弁の開度を制御する弁開度調節手段と
    を含むことを特徴とする低圧試験室の圧力制御装置。
  3. 前記請求項2記載の低圧試験室の圧力制御装置において、
    前記給気系制御手段が、
    前記給気制御弁の上流側に配置され該給気制御弁の入側に空気を送る給気手段を備えると共に、該給気手段の制御量を、該給気手段と前記給気制御弁の間での検出圧力に応じて補正する給気圧力補正手段を備えたことを特徴とする低圧試験室の圧力制御装置。
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