JP7269204B2 - ガスタービン及びその燃料流量調整方法 - Google Patents

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Description

本発明はガスタービン及びその燃料流量調整方法に係り、特に、燃料供給設備からガスタービン燃焼器に供給される燃料ガスの組成や燃料温度等の変動に対応して燃料ガス流量を調整するものに好適なガスタービン及びその燃料流量調整方法に関する。
ガスタービンにおける燃料ガス流量の調整に関する先行技術文献としては、特許文献1を挙げることができる。
この特許文献1には、燃料供給圧力に応じた運転継続を可能にしてトリップ回数を低減し、運用性の向上に有効な運転制御が可能なガスタービンを得るために、燃焼器にガス燃料を供給するガス燃料供給系に配置された流量調節弁の開度指令を算出して出力する制御システム部が、燃料タンクから所定の燃料供給圧力にて供給されてくるガス燃料を圧力調節弁で燃料供給圧力設定値に調整した後、流量調節弁で所望の燃料ガス流量に調整して燃焼器へ供給する運転制御を行うガスタービンであって、前記制御システム部が、予め設定した運転マップにより燃料供給圧力に応じたガスタービン出力設定値を定めるガスタービン出力指令演算部を備え、前記ガスタービン出力設定値を含む複数のガスタービン出力指令値から最小値を選択して開度指令を算出するガスタービンが記載されている。
特開2011-256788号公報
ところで、燃料供給設備からガスタービン燃焼器に燃料ガスを供給するガス供給系統においては、ガスタービン運転中に他設備にて燃料ガスを使用するために、燃料ガスの供給系統上流側で燃料ガスの抜出や返送が行われることがある。
この燃料ガスの供給系統上流側で燃料ガスの抜出や返送が行われる場合には、供給される燃料ガスの流量に応じてガスタービンの負荷指令を適切に行う必要がある。
即ち、抜出や返送される燃料ガスの組成や燃料温度が、燃料供給設備から供給される燃料ガスの組成や燃料温度に対し変化し、ガスタービンに供給される(返送される燃料ガス合流後の)燃料ガスの組成や燃料温度に変化がある場合や、燃料供給設備から供給される燃料ガスの組成や燃料温度が何らかの原因で時間的に変化する場合には、ガスタービンに供給される燃料ガスの発熱量、密度が変化する。
この時、ガスタービンにおける、あるガスタービン負荷指令に対する燃料ガスの体積消費量が変化するため、ガスタービンに供給される燃料ガスの体積流量に応じた負荷指令値が与えられない場合は、燃料ガス供給系統配管内の燃料ガスの不足や滞留が生じ、燃料ガス供給系統に設置されている圧力調節弁の上流側で圧力低下や圧力過大が発生する恐れがあり、これにより、ガスタービンのプラントが停止(トリップ)してしまう可能性がある。
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたガスタービンでは、上記したような課題に対しては、考慮されていない。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、燃料ガス供給系統の上流側で生じる圧力低下や圧力過大により運転継続できなくなる状況を回避し、安定して運転ができるガスタービン及びその燃料流量調整方法を提供することにある。
本発明のガスタービンは、上記目的を達成するために、燃料供給設備からガスタービン燃焼器へ燃料配管を介して燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、前記燃料配管の途中に設置され、前記燃料ガスの圧力制御を行う圧力調節弁と、該圧力調節弁の下流側の前記燃料配管に設置され、前記燃料ガスの流量を制御する流量調節弁と、前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化し、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、ガスタービンの負荷の要求値に基づいて決定される前記燃料ガスの流量指令値を調整する制御装置と、を備え、
前記燃料ガス供給系統の上流側には、他設備への燃料ガス抜出系統及び前記他設備からの燃料ガス返送系統が接続されており、前記燃料ガス供給系統の上流側で、前記他設備への燃料ガス抜出系統及び他設備からの燃料ガス返送系統を介して前記燃料ガスの抜出や返送が行われることを特徴とする。
また、本発明のガスタービンの燃料流量調整方法は、上記目的を達成するために、燃料供給設備からガスタービン燃焼器へ燃料配管を介して燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、前記燃料配管の途中に設置され、前記燃料ガスの圧力制御を行う圧力調節弁と、該圧力調節弁の下流側の前記燃料配管に設置され、前記燃料ガスの流量を制御する流量調節弁とを備えたガスタービンへ供給する前記燃料ガスの流量を調整する際に、
前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化し、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、前記ガスタービンの負荷の要求値に基づいて決定される前記燃料ガスの流量指令値を調整するものであり、
前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合とは、前記圧力調節弁の下流側の圧力(P2圧)が目標値となるように前記圧力調節弁の開度を自動的に制御し、前記P2圧が一定値に制御された状態において、前記燃料ガス供給系統に供給される前記燃料ガスの少なくとも流量及び/又は発熱量が変化することであることを特徴とする。
本発明によれば、燃料ガス供給系統の上流側で生じる圧力低下や圧力過大により運転継続できなくなる状況を回避し、安定して運転ができる。
本発明のガスタービンの実施例1に、燃料供給設備から燃料ガスを供給するガスタービンの燃料ガス供給系統の一例を示す図である。 図1に示したガスタービンの燃料ガス供給系統における制御系統の詳細を示す図である。 図1に示したガスタービンの燃料ガス供給系統の燃料配管から燃料ガス組成、燃料ガス温度、燃料ガス流量、燃料ガス密度、燃料ガス発熱量等を計測した例を示す図である。 図1に示したガスタービンの燃料ガス供給系統の他設備へ燃料ガスを抜出す前の燃料配管内における燃料ガス流量、燃料ガス温度及び燃料ガスの組成、他設備への燃料ガスの抜出系統における燃料ガス流量、他設備からの燃料ガスの返送系統における燃料ガスの組成、燃料ガス温度及び燃料ガス流量等を計測した例を示す図である。 本発明のガスタービンの実施例におけるマップの一例を示す図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明のガスタービン及びその燃料流量調整方法を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1、図2、図3及び図4に、本発明のガスタービン1の実施例1を示す。
図1は、本発明のガスタービン1の実施例1に、燃料供給設備2から燃料ガスを供給するガスタービン1の燃料ガス供給系統7の一例を示し、図2、図3及び図4は、その燃料ガス供給系統7における制御系統の詳細を示す。
該図に示すように、本実施例のガスタービン1は、圧縮機C、燃焼器F及びタービンTにより構成され、燃料タンク等の燃料供給設備2から天然ガス(LNG)等の燃料ガスをガスタービンに供給するため、燃料配管8に圧力調節弁3及び流量調節弁4が設置されている。
圧力調節弁3は、燃料供給設備2から一定の燃料供給圧力で供給されてくる燃料ガスを所望の圧力に調圧するための制御弁である。この圧力調節弁3は、下流側で検出される調圧後の出口圧力が所望の圧力に維持されるように、常に開度調整を行っている。
流量調節弁4は、所望の圧力で供給されてくる燃料ガスの流量を所望の値に調整する制御弁である。
このような構成において、ガスタービン1へ供給される燃料ガスは、燃料供給設備2から圧力調節弁3、流量調節弁4を経てガスタービン1に供給されるが、この時、燃料供給設備2から供給された燃料ガスが圧力調節弁3で圧力が調整され、一定圧力に調整された後、圧力調節弁3の下流側で流量調節弁4によってガスタービン1に流入する燃料ガスの流量が制御される。
なお、本実施例では、圧力調節弁3の上流側の圧力をP1圧、圧力調節弁3の下流側の圧力をP2圧、流量調節弁4の下流側の圧力をP3圧と定義する。
また、ガスタービン1の一構成例においては、1台のガスタービン1が複数の燃焼器Fを備えており、各燃焼器Fに対して、複数のメイン燃料ノズルと1または複数のパイロット燃料ノズルとが設けられている。
図2に示すように、ガスタービン1は、圧縮機Cと、燃焼器Fと、タービンTとを主な構成要素とする装置であり、圧縮機Cで空気を取り込んで圧縮し、高圧の圧縮空気を吐出する。圧縮機Cから吐出された圧縮空気は、燃焼用空気として燃焼器Fに取り入れられ、燃焼器Fに供給されたガスタービン燃料を燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する。この燃焼ガスはタービンTに取り入れられ、動翼及び静翼間を燃焼ガスが流れることによりタービンTを駆動して出力を得る。
ガスタービン1の出力軸は、例えば、図示しない発電機と連結されることにより、発電機を駆動して発電する。また、例えば、機械駆動用としてLNGプラントの圧縮機と連結され、該圧縮機を駆動する。
また、本実施例のガスタービン1においては、図1に示すように、燃料供給設備2からガスタービン1に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統7の上流側に、他設備5への燃料ガス抜出系統5a及び他設備5からの燃料ガス返送系統5bが接続されており、ガスタービン1の運転中に他設備5で燃料ガスを使用するために、燃料ガスの燃料ガス供給系統7の上流側で、他設備5への燃料ガス抜出系統5a及び他設備5からの燃料ガス返送系統5bを介して燃料ガスの抜出や返送が行われている。
なお、他設備5として、例えば、燃料ガスの改質器等が考えられ、以下のような使い方が考えられる。
即ち、(a):プラント内にて別用途で使用するため燃料ガスを改質しプラント内へ供給し、必要に応じ余ったガスをガスタービン1へ返送することが考えられる。また、(b):例えば、ガスタービン1へ供給する燃料ガスを燃料に適した組成へ改質することが考えられる。具体的には、燃料に含まれる不活性成分等を取り除き発熱量を調整するなどして、燃料ガスを、ガスタービン1の設計範囲内の組成に改質することで、幅広い組成の燃料ガスを用いることができるようにすることができる。また、(c):温室効果ガスの低減を目的とし、燃焼中の炭素分を取り除くこともできる。
ガスタービン1に供給される燃料ガス流量の制御方法としては、例えば、求めるガスタービン1の負荷を満足するように制御する方法がある。具体的には、ガスタービン1の負荷の要求値に基づいて燃料ガス流量の指令値が決定され、その指令値を基に流量調節弁4の開度が定まり、規定の燃料ガス流量が流れる。
このとき、発生したガスタービン1の出力が当初のガスタービン1の負荷要求と一致しない場合は、フィードバック制御により燃料ガス流量の指令値が調整され、最終的に求めるガスタービン1の負荷が達成される。
図1に示す本実施例において、他設備5への燃料ガス抜出系統5aの燃料ガスの抜出量や他設備5からの燃料ガス返送系統5bのガス返送流量と燃料ガスの組成及び燃料ガス温度は、他設備5の運転の都合により決定されてよい。また、燃料供給設備2からの燃料供給量、燃料ガスの組成及び燃料ガス温度も変化してよい。
他設備5への燃料ガス抜出系統5aの燃料抜出量や他設備5からの燃料ガス返送系統5bのガス返送流量、又は燃料供給設備2からの燃料ガスの供給量が変動する系統においては、ガスタービン1で消費される燃料ガス流量と、ガスタービン1に供給される燃料ガス流量(例えば、他設備5からの燃料ガス返送系統5bと主流の合流部下流(図1のA部)の流量)がバランスしない場合、A部周辺の燃料ガス供給系統7の燃料配管8内の燃料ガスの不足によるA部の圧力低下、又は燃料ガス流量の過大によるA部の圧力増加を招き、最終的にガスタービン1の継続運転が困難な状況になる可能性がある。
具体的に述べると、燃料ガスの供給圧(P2圧、更に、その上流のP1圧)は、燃料ガスを燃焼器Fの燃料ノズルを経て、供給先であるガスタービン1内の燃焼室内へ供給するために、ガスタービン1の内圧に、燃料ノズルでの圧力損失、燃料ガス供給系統7内の圧力損失を考慮した値に設定される必要がある。
このため、例えば、仮に図1に示すA部の燃料ガスが不足しP1圧が下がり、更に、圧力調節弁3の下流のP2圧も規定値に保てなくなると、流量調節弁4の開度を全開にしても必要流量が確保されず、燃料ガス流量の制御、更にはガスタービン1の制御が不能となる可能性がある。
本実施例は、ガスタービン1の燃料ガス供給系統7内の圧力を適切に制御するため、燃料ガス供給系統7における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、ガスタービン1の負荷の要求値に基づいて決定される燃料ガスの流量指令値を調整することでガスタービン1に流入する燃料ガスの流量を調整し、ガスタービン1の燃料ガス供給系統7内の燃料ガスの圧力がアンバランスとなり、ガスタービン1の運転継続ができなくなることを防ぐものである。
このような本実施例のガスタービン1は、燃焼器Fに燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統7に設置された圧力調節弁3及び流量調節弁4の開度指令を算出して出力する制御システム部(制御装置)10を備えており、この制御システム部10は、燃料ガス供給系統7における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、ガスタービン1の負荷の要求値に基づいて決定される燃料ガスの流量指令値を調整することでガスタービン1に流入する燃料ガスの流量を調整した後、流量調節弁4が所望の燃料ガス流量に調整して燃焼器Fへ供給するような運転制御を行っている。
本実施例の制御システム部10は、燃料ガス供給系統7の燃料配管8のP1圧付近(図1のA部)で計測された燃料ガスの組成、燃料ガス温度や燃料ガス密度、燃料ガスの発熱量等が入力され、ガスタービン1の流入燃料の発熱量や密度等を演算するガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19(図3参照)を備えており、このガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19での演算結果は、ガスタービン出力指令演算部15に入力される。なお、ガスタービン出力指令演算部15には、P1圧と圧力調節弁3及び流量調節弁4の開度情報も入力される。
また、本実施例の制御システム部10は、P2圧と圧力調節弁3の開度情報が入力され、圧力調節弁3への開度指令の演算及びフィードバック制御する圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器18を備えており、この圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器18から圧力調節弁3へ開度指令が出力されている。
なお、図3に示す例は、燃料ガス供給系統7の燃料配管8のP1圧付近(図1のA部)で、燃料ガスの組成、燃料ガス温度や燃料ガス密度、燃料ガスの発熱量等を計測した例であるが、燃料ガス供給系統7の燃料配管8のP1圧付近(図1のA部)で計測できない場合には、図4に示すように、他設備5へ燃料ガスを抜出す前の燃料配管8内における燃料ガス流量、燃料ガス温度及び燃料ガスの組成、他設備5への燃料ガス抜出系統5aにおける燃料ガス流量、他設備5からの燃料ガス返送系統5bにおける燃料ガスの組成、燃料ガス温度及び燃料ガス流量をガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19に入力しても良い。
また、本実施例の制御システム部10は、ガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19での演算結果、P1圧と圧力調節弁3及び流量調節弁4の開度情報が入力されるガスタービン出力指令演算部15を備えており、ガスタービン出力指令演算部15から出力されたガスタービン出力設定値S1を含む複数(n個)のガスタービン出力指令値S1~Snの中から最小値を最小値選択器13で選択して開度指令を算出する。この場合、ガスタービン出力指令値S1の他にも、電力系統の発電量指令またはプラントから要求されるガスタービン負荷要求16から出力されるガスタービン出力指令値S2と、ガスタービン1の回転数や排ガス温度等に基づいて燃料指令信号演算部及びフィードバック制御器17から出力されるガスタービン出力指令値S3~Snがある。
上述したガスタービン出力指令値S1、S2は、ガスタービン出力指令選択器11に入力される。
ガスタービン出力指令選択器11は、ガスタービン出力指令値S1、S2からいずれか一方の出力指令値を選択して出力フィードバック制御器12に出力するが、この場合のガスタービン出力指令選択器11は、燃料ガス供給系統7における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、電力系統の発電量指令またはプラントから要求されるガスタービン負荷要求16に基づくガスタービン出力指令値S2よりも、ガスタービン出力指令演算部15から出力されたガスタービン出力指令値S1を優先させて選択する。
即ち、本実施例のガスタービン出力指令選択器11は、燃料ガス供給系統7における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合、電力系統側の要求よりもガスタービン1の実情を優先させた運転を行うためにガスタービン出力指令値S1を選択する。
こうして選択されたガスタービン出力指令値S1は、ガスタービン出力20の入力を受ける出力フィードバック制御器12に入力され、現状のガスタービン出力20との比較によるフィードバック制御を受けたガスタービン出力指令値S1´として最小値選択器13に入力される。
最小値選択器13には、ガスタービン出力指令値S1´の他にも、上述した燃料指令信号演算部及びフィードバック制御器17から出力されたガスタービン出力指令値S3~Snが入力される。
最小値選択器13は、入力された全てのガスタービン出力指令値S1´、S3~Snを比較し、最小値を燃料指令(ガスタービン出力指令)として関数器14へ入力する。燃料ガス供給系統7における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、燃料指令としてガスタービン出力指令値S1´が選択される。
関数器14は、入力された燃料指令を関数Fxに基づいて演算処理し、流量調節弁4の開度指令やインレットガイドベーン(IGV)開度指令の信号を出力する。
このような運転制御を行うガスタービン1は、制御システム部10が、燃料ガス供給系統7の燃料配管8のP1圧付近(図1のA部)で計測された燃料ガスの組成、燃料ガス温度や燃料ガス密度、燃料ガスの発熱量等が入力され、ガスタービン1の流入燃料の発熱量や密度等を演算するガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19を備え、このガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部19での演算結果は、ガスタービン出力指令演算部15に入力され、更に、P2圧と圧力調節弁3の開度情報が入力され、圧力調節弁3への開度指令の演算及びフィードバック制御する圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器18を備え、この圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器18から圧力調節弁3へ開度指令が出力されるので、燃料ガス供給系統における燃料ガスの流量が変化し、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、圧力調節弁3の開度又は圧力調節弁3の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、ガスタービン1の負荷の要求値に基づいて決定される燃料ガスの流量指令値を調整することができ、燃料ガス供給系統の上流側で生じる圧力低下や圧力過大により運転継続できなくなる状況を回避し、安定して運転ができる。
次に、本実施例におけるガスタービンの燃料流量調整方法について説明する。
本実施例では、下記1、2の手順により、P1圧を一定値に保つように、ガスタービン1における燃料ガス流量の指令値を調整する。
これにより、ガスタービン1の燃料ガス供給系統内に流入、流出する燃料ガスの流量がバランスするように制御できる。
1.P2圧が目標値となるように圧力調節弁3の開度を、圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器18で自動的に制御する状態に設定する。このとき、圧力調節弁3の開度は燃料ガスの体積流量、P1圧の初期値から自動的に決まる。
2.上記1の結果として、P2圧が一定値に制御された状態において、他設備5や燃料ガス供給設備2の都合によってガスタービン1の燃料ガス供給系統7に供給される燃料ガスの流量や燃料ガスの発熱量が変化するなどした結果、P1圧が変化傾向にある場合、即ち、P1圧が時間的に増加したり、減少したりする場合には、P1圧が変化しなくなるように、ガスタービン1における燃料ガス流量の指令値を調整する。
具体的には、P1圧が減少する場合には、燃料ガス流量の指令値を低下させ、P1圧が増加する場合には、燃料ガス流量の指令値を増加させる。
本実施例により、圧力調節弁3の上流側の燃料ガス供給系統7の燃料配管8内圧力の不足、又は過大により運転継続ができなくなる状況を回避し、安定的にガスタービン1を運転することができる。
また、ガスタービン1の上流側に供給される燃料ガスをフレアスタック6に廃棄することなく、ほとんどの燃料ガスをガスタービン1に供給することが可能であり、プラント効率を低下させずに運転することが可能となる。
本実施例における燃料ガスの温度は、圧力調節弁3の上流側等において計測することが考えられる。また、燃料ガスの密度や燃料ガスの発熱量は、圧力調節弁3の上流側等において直接計測するか、圧力調節弁3の上流側等において計測した燃料ガスの組成、燃料ガスの温度の計測値から計算することが考えられる。更に、他設備5からの返送ガス組成、燃料ガスの温度、燃料ガス流量及び燃料供給設備2の出口の燃料ガスの組成と燃料ガス温度及び燃料ガス流量、及び他設備5への抜出ガス流量を基に、混合後の燃料ガスの組成、燃料ガス温度を計算し、ガスタービン1に流入する燃料ガスの密度や燃料ガスの発熱量を計算することが考えられる。
また、燃料供給設備2や他設備5の運転状態等と、そこから供給される燃料ガスの組成、燃料ガス温度、燃料ガス流量、及び他設備5へ抜き出される燃料流量の関係が推定できる場合には、運転状態を基に、ガスタービン1に供給される燃料ガスの組成、燃料ガス温度、燃料ガス流量、燃料ガス密度、燃料ガスの発熱量を推定することができる。
本実施例の具体例として、例えば、燃料ガス供給系統7の上流設備の都合により、ガスタービン1の燃料ガス供給系統(圧力調節弁3の上流側)7に供給される燃料ガス流量が一定なまま燃料ガスの発熱量が変化し、ガスタービン1に流入する総発熱量が小さくなった場合を考える。
ガスタービン1の負荷一定制御を行う場合、ガスタービン1に供給される燃料ガスの発熱量を保つため、燃料ガス流量を増やす方向にガスタービン1の燃料ガス流量が制御される。
この結果、ガスタービン1に流入し消費される燃料ガス流量は増えるが、上述した仮定の通り、圧力調節弁3の上流側に供給される燃料ガス流量が一定であれば、ガスタービン1の燃料ガス供給系統(圧力調節弁3の上流側)7に供給される燃料ガスの流量がガスタービン1に流入し、消費される燃料ガスの流量より少なくなる。
これにより、図1に示すA部の圧力(P1圧)が低下する方向となるが、上述した本実施例による制御により、ガスタービン1に流入し消費される燃料ガスの流量を減らし、P1圧の低下を抑制することができる。
また、P1圧が極端に低下したり増加したりすることが無いように、燃料ガス流量、燃料ガス密度、燃料ガスの発熱量から決定する初期目標値を用意し、初期目標値から逸脱する場合には、ガスタービン1に流入する燃料ガス流量の増減により、P1圧を初期目標値に近づける制御を行うことが考えられる。
なお、ガスタービン1の燃料ガス供給系統7の燃料配管8内圧力(P1圧)の他の調整方法としては、ガスタービン1の燃料ガス供給系統7の燃料配管8内圧力を一定に維持するために、フレアスタック6に常時燃料ガスを流しておき、A部の圧力を一定に保つようにフレアスタック6に廃棄して燃料ガスの流量を調整する方法が考えられる。
本実施例によれば、燃料ガス供給系統7の上流側で生じる圧力低下や圧力過大により運転継続できなくなる状況を回避し、安定して運転ができる。
次に、本発明のガスタービン1の実施例2について説明する。
本実施例では、実施例1における手順1において、P1圧の代わりに圧力調節弁3の開度の変化傾向を捉えて制御するものである。
即ち、1.P2圧が目標値となるように、圧力調節弁3の開度を自動的に制御する状態に設定する。このとき、圧力調節弁3の開度は、燃料ガスの体積流量、P1圧の初期値から自動的に決まる。
2.1の結果としてP2圧が一定値に制御された状態において、他設備5や燃料ガス供給設備2の都合によって、ガスタービン1の燃料ガス供給系統7に供給される燃料ガス流量や燃料ガスの発熱量が変化するなどした結果、P2圧を一定に制御するために圧力調節弁3の開度が変化する傾向にある場合、即ち、圧力調節弁3の開度が時間的に増加したり、減少したりする場合には、圧力調節弁3の開度が変化しなくなるように、ガスタービ1における燃料ガス流量の指令値を調整する。
具体的には、圧力調節弁3の開度が増加する場合には、燃料ガス流量の指令値を低下させ、圧力調節弁3の開度が減少する場合には燃料ガス流量の指令値を増加させている。
このようにしても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明のガスタービン1の実施例3について説明する。
本実施例は、上述した実施例1や実施例2において、ガスタービン燃焼器に複数の燃料系統が存在し、ガスタービン1の燃料ガス系統が複数である場合には、圧力調節弁3の下流側における流量調節弁4も燃料ガス系統の数に応じた数としたものである。
このような本実施例の場合も、燃料ガス流量を各燃料ガス供給系統7に流入する燃料ガス流量の合計値を用いることで、実施例1又は実施例2と同様の制御が可能である。
次に、本発明のガスタービン1の実施例4について説明する。
本実施例は、実施例1や実施例2或いは実施例3において、予め燃料ガス密度、燃料ガス流量、P1圧、圧力調節弁3の開度のマップを予め作成しておく(図5が、マップの一例である)。
例えば、圧力調節弁3の開度のマップを予め作成し、圧力調節弁3の開度が一定値に保たれた際の燃料ガスの流量、密度を計測して記録し、燃料ガスの流量の計測値が予め作成したマップの圧力調節弁3の開度による燃料ガスの流量と異なる値となった場合にはマップを修正し、修正したマップに基づいてP1圧の初期目標値を修正する。
即ち、P1圧や圧力調節弁3の開度が一定値に保たれた際の燃料ガス流量、燃料ガス密度を計測して記録し、燃料ガス流量の計測値が予め作成したマップのP1圧や圧力調節弁3の開度による燃料ガス流量と異なる値となった場合に、マップを修正する機能を付け加え、このマップ修正機能で修正したマップに基づいて、実施例1におけるP1圧の初期目標値を修正する。
これにより、P1圧や圧力調節弁3の開度の初期目標値を適切な範囲内に保つことが可能となる。
また、P1圧、圧力調節弁3の開度が一定値になったときの燃料ガス流量と、予め作成したマップから計算される燃料ガス流量の間の差分に関するデータを蓄積し、上記燃料ガス流量と蓄積データが異なる場合に、マップを修正する機能を付け加え、このマップ修正機能で修正したマップにより、初期設定値を最適化する。
これにより、P1圧や圧力調節弁3の開度の初期設定値を最適化することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加える事も可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をする事が可能である。
1…ガスタービン、2…燃料供給設備、3…圧力調節弁、4…流量調節弁、5…他設備、5a…他設備への燃料ガス抜出系統、5b…他設備からの燃料ガス返送系統、6…フレアスタック、7…燃料ガス供給系統、8…燃料配管、10…制御システム部、11…ガスタービン出力指令選択器、12…出力フィードバック制御器、13…最小値選択器、14…関数器、15…ガスタービン出力指令演算部、16…電力系統の発電量指令またはガスタービン負荷要求、17…燃料指令信号演算部及びフィードバック制御器、18…圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器、19…ガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部、20…ガスタービン出力、C…圧縮機、F…燃焼器、T…タービン。

Claims (12)

  1. 燃料供給設備からガスタービン燃焼器へ燃料配管を介して燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、前記燃料配管の途中に設置され、前記燃料ガスの圧力制御を行う圧力調節弁と、該圧力調節弁の下流側の前記燃料配管に設置され、前記燃料ガスの流量を制御する流量調節弁と、前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化し、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、ガスタービンの負荷の要求値に基づいて決定される前記燃料ガスの流量指令値を調整する制御装置と、を備え、
    前記燃料ガス供給系統の上流側には、他設備への燃料ガス抜出系統及び前記他設備からの燃料ガス返送系統が接続されており、前記燃料ガス供給系統の上流側で、前記他設備への燃料ガス抜出系統及び他設備からの燃料ガス返送系統を介して前記燃料ガスの抜出や返送が行われることを特徴とするガスタービン。
  2. 請求項に記載のガスタービンであって、
    前記制御装置は、
    前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)近傍で計測された前記燃料ガスの少なくとも温度及び組成、又は密度と発熱量、又は前記他設備へ前記燃料ガスを抜出す前の前記燃料配管内における前記燃料ガスの流量、温度及び組成、前記他設備への燃料ガス抜出系統における前記燃料ガスの流量、前記他設備からの燃料ガス返送系統における燃料ガスの組成、温度及び流量が入力され、前記ガスタービンの流入燃料ガスの少なくとも発熱量と密度を演算するガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部と、
    前記圧力調節弁の下流側の圧力(P2圧)と前記圧力調節弁の開度情報が入力され、前記圧力調節弁への開度指令の演算し、その結果に基づいて前記圧力調節弁へ開度指令が出力してフィードバック制御する圧力調節弁開度指令演算部及びフィードバック制御器と、
    前記ガスタービン流入燃料密度、発熱量演算部での演算結果、前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)、前記圧力調節弁及び前記流量調節弁の開度情報が入力され、ガスタービン出力設定値を出力するガスタービン出力指令演算部と、を少なくとも備え、
    前記ガスタービン出力指令演算部から出力されたガスタービン出力設定値を含む複数(n個)のガスタービン出力指令値S1~Snの中から最小値を選択して開度指令を算出する制御システム部であることを特徴とするガスタービン。
  3. 請求項に記載のガスタービンであって、
    少なくとも前記圧力調節弁の開度のマップを予め作成し、前記圧力調節弁の開度が一定値に保たれた際の前記燃料ガスの流量、密度を計測して記録し、前記燃料ガスの流量の計測値が予め作成した前記マップの前記圧力調節弁の開度による前記燃料ガスの流量と異なる値となった場合には前記マップを修正する機能を備え、
    前記マップの修正機能で修正した前記マップに基づいて前記P1圧の初期目標値を修正することを特徴とするガスタービン。
  4. 燃料供給設備からガスタービン燃焼器へ燃料配管を介して燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、前記燃料配管の途中に設置され、前記燃料ガスの圧力制御を行う圧力調節弁と、該圧力調節弁の下流側の前記燃料配管に設置され、前記燃料ガスの流量を制御する流量調節弁とを備えたガスタービンへ供給する前記燃料ガスの流量を調整する際に、
    前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化し、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、前記ガスタービンの負荷の要求値に基づいて決定される前記燃料ガスの流量指令値を調整するものであり、
    前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合とは、前記圧力調節弁の下流側の圧力(P2圧)が目標値となるように前記圧力調節弁の開度を自動的に制御し、前記P2圧が一定値に制御された状態において、前記燃料ガス供給系統に供給される前記燃料ガスの少なくとも流量及び/又は発熱量が変化することであることを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  5. 請求項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    前記燃料ガス供給系統に供給される前記燃料ガスの少なくとも流量及び/又は発熱量が変化して、前記P1圧が時間的に増加したり、減少したりする場合には、前記P1圧が変化しなくなるように、前記燃料ガスの流量指令値を調整することを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  6. 請求項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    前記P1圧が減少する場合には、前記燃料ガスの流量指令値を低下させ、前記P1圧が増加する場合には、前記燃料ガスの流量指令値を増加させることを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  7. 請求項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    少なくとも前記P1圧のマップを予め作成し、前記P1圧が一定値に保たれた際の前記燃料ガスの流量、密度を計測して記録し、前記燃料ガスの流量の計測値が予め作成した前記マップの前記P1圧による前記燃料ガスの流量と異なる値となった場合には前記マップを修正し、修正した前記マップに基づいて、前記P1圧の初期目標値を修正することを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  8. 燃料供給設備からガスタービン燃焼器へ燃料配管を介して燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、前記燃料配管の途中に設置され、前記燃料ガスの圧力制御を行う圧力調節弁と、該圧力調節弁の下流側の前記燃料配管に設置され、前記燃料ガスの流量を制御する流量調節弁とを備えたガスタービンへ供給する前記燃料ガスの流量を調整する際に、
    前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化し、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化傾向にある場合には、前記圧力調節弁の開度又は前記圧力調節弁の上流側の圧力(P1圧)が変化しなくなるように、前記ガスタービンの負荷の要求値に基づいて決定される前記燃料ガスの流量指令値を調整するものであり、
    前記圧力調節弁の開度が変化傾向にある場合とは、前記圧力調節弁の下流側の圧力(P2圧)が目標値となるように前記圧力調節弁の開度を自動的に制御し、前記P2圧が一定値に制御された状態において、前記燃料ガス供給系統に供給される前記燃料ガスの少なくとも流量及び/又は発熱量が変化することであることを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  9. 請求項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    前記燃料ガス供給系統に供給される前記燃料ガスの少なくとも流量及び/又は発熱量が変化して、前記圧力調節弁の開度が時間的に増加したり、減少したりする場合には、前記圧力調節弁の開度が変化しなくなるように、前記燃料ガスの流量指令値を調整することを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  10. 請求項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    前記圧力調節弁の開度が増加する場合には、前記燃料ガスの流量指令値を低下させ、前記圧力調節弁の開度が減少する場合には、前記燃料ガスの流量指令値を増加させることを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  11. 請求項10に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    少なくとも前記圧力調節弁の開度のマップを予め作成し、前記圧力調節弁の開度が一定値に保たれた際の前記燃料ガスの流量、密度を計測して記録し、前記燃料ガスの流量の計測値が予め作成した前記マップの前記圧力調節弁の開度による前記燃料ガスの流量と異なる値となった場合には前記マップを修正し、修正した前記マップに基づいて、前記P1圧の初期目標値を修正することを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
  12. 請求項乃至11のいずれか1項に記載のガスタービンの燃料流量調整方法であって、
    前記燃料ガス供給系統における前記燃料ガスの流量が変化するのは、前記燃料供給設備から前記ガスタービンに前記燃料ガスを供給する前記燃料ガス供給系統の上流側に接続された他設備への前記燃料ガスの抜出及び/又は前記燃料ガスの返送が行われているときであることを特徴とするガスタービンの燃料流量調整方法。
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