JP2007309279A - ガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置 - Google Patents

ガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに部分負荷運転する場合にも、学習を開始してガスタービン出力の補正を行うことができるガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】ガスタービン出力学習回路の構成を、ガスタービン入口燃焼ガス温度が1400℃のときと1500℃のときの圧力比と排ガス温度との関係を表す2つの特性カーブA,Bを用いて、直線補間により現在のガスタービン入口燃焼ガス温度TITを算出し、更に、このガスタービン入口燃焼ガス温度TITに対応する理想MWを、1400℃MWと1500℃MW(温調MW)に基づいて、直線補間により算出した後、この理想MWが、計測したガスタービン出力(発電機出力)に一致するように前記の1400℃MW及び1500℃MWを補正する構成とする。
【選択図】図19

Description

本発明はガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置に関する。
ガスタービン本体と、燃焼器と、入口案内翼(Inlet Guide Vane:IGV)を備えた圧縮機と、前記燃焼器の燃料ノズルへの燃料供給量を調整する燃料流量調節弁とを有してなるガスタービンには、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置や、IGVの開度制御を行うIGV制御装置などが装備されている。
そして、本発明者は前記スタービンの燃焼制御装置に関し、詳細は後述するが、下記の特許文献1において、ガスタービン入口燃焼ガス温度に比例する燃焼負荷指令値(CLCSO)を算出することにより、本来の思想どおりガスタービン入口燃焼ガス温度に応じたパイロット比などの燃料の比率や燃焼器バイパス弁開度の制御を行うことができるガスタービンの燃焼制御装置を提案し、更には圧縮機の圧縮性能の劣化などによるガスタービンの性能劣化によりガスタービン出力(発電機出力)が低下する場合を考慮して、ガスタービン出力の学習回路を前記ガスタービンの燃焼制御装置に装備することも提案した。
詳細は後述するが、この特許文献1におけるガスタービン出力学習回路は、ガスタービン本体の排ガス温度と圧縮機の圧力比とに基づいてガスタービン入口燃焼ガス温度が最高燃焼ガス温度(例えば1500℃)に達したと判断した後、ガスタービン出力算出手段で算出された前記最高燃焼ガス温度に対応するガスタービン出力(発電機出力)と、計測したガスタービン出力(発電機出力)とを比較して、算出した前記ガスタービン出力を、計測した前記ガスタービン出力に一致させるように補正するものである。なお、先行技術文献としては特許文献1の他、下記の特許文献2,3もある。
特願2005−266357号 特開2004−190632号公報 特開平8−246903号公報
しかしながら、特許文献1に記載のガスタービン出力学習回路はガスタービン入口燃焼ガス温度が最高燃焼ガス温度に達したと判断した後、即ちガスタービン出力が定格出力(定格負荷)に達したと判断した後に学習を開始するものであるため、中央給電センターからの指令などにより、部分負荷運転を行うことの多いガスタービンに適用した場合には不具合を招く場合がある。
つまり、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに最高燃焼ガス温度よりも低い温度に調節した状態(部分負荷)で運転することの多いガスタービンにおける燃焼制御装置に上記のようなガスタービン出力学習回路を適用した場合、いつまでも学習が開始されずに温調MWの補正が行われないおそれがある。そして、この温調MWはCLCSOの算出に用いられるため、ガスタービンの性能劣化によってガスタービン出力(発電機出力)が低下したにもかかわらず、温調MWが補正されないと、CLCSOが実際のガスタービン入口燃焼ガス温度からずれたものとなり、このCLCSOに基づいた燃焼制御を行った場合には燃焼振動の発生などを招くおそれがあった。
従って本発明は上記の事情に鑑み、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに部分負荷運転する場合にも、学習を開始してガスタービン出力の補正を行うことができるガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明のガスタービン出力学習回路は、ガスタービン本体と燃焼器と圧縮機とを備えたガスタービンにおけるガスタービン出力学習回路であって、
ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧縮機の圧力比と前記ガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、
ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、
前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、
ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、
前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、
を有する構成であることを特徴とする。
なお、このガスタービン出力学習回路による学習は、計測したガスタービン出力が前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力の補正値(初期値)以上であると判断する学習開始判断手段、或いは、計測した前記圧縮機の圧力比及び前記ガスタービン本体の排ガス温度と、前記第1の特性カーブとに基づいて、ガスタービン入口燃焼ガス温度が前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に達したと判断する学習開始判断手段を、ガスタービン出力学習回路に備え、これらの学習開始判断手段によって、前記計測したガスタービン出力が前記第1のガスタービン出力の補正値(初期値)以上であると判断した後、或いは、ガスタービン入口燃焼ガス温度が前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に達したと判断した後に開始すればよい。
更には、これらの学習開始判断手段を上記の判断に加えて、ガスタービン出力(発電機出力)の計測値の変化(負荷変化)が、無い状態又は所定の範囲内である状態が一定時間継続したか否かも判断する構成とし、これらの学習開始判断手段で上記の判断をし、且つ、ガスタービン出力の変化(負荷変化)が無い状態又は所定の範囲内である状態が一定時間継続したと判断した後に学習を開始することが望ましい。
また、第2発明のガスタービン出力学習回路は、第1発明のガスタービン出力学習回路において、
前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であることを特徴とする。
また、第3発明のガスタービン出力学習回路は、第4発明のガスタービン出力学習回路において、
前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を備えたことを特徴とする。
また、第4発明のガスタービンの燃焼制御装置は、ガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、入口案内翼を備えた圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する複数の燃料流量調節弁とを備えたガスタービンに装備され、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置において、
前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度とに基づいて、第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第1のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも低温の第4のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第4のガスタービン出力とを算出するガスタービン出力算出手段と、
前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とに基づいて、直線補間により、ガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値を算出する燃焼負荷指令算出手段とを備え、
この燃焼負荷指令算出手段で算出した前記燃焼負荷指令値に基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料の比率を決定し、これらの燃料の比率に基づいて前記燃料流量調節弁の開度を制御することにより前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置であって、
ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧縮機の圧力比と前記ガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、
ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、
前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、
ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、
前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、
を有する構成のガスタービン出力学習回路を備え、
このガスタービン出力学習回路で補正した前記第2のガスタービン出力を、前記燃焼負荷指令算出手段における前記燃焼負荷指令値の算出に用いる構成としたことを特徴とする。
また、第5発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第4発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記ガスタービン出力学習回路における前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であることを特徴とする。
また、第6発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第5発明のガスタービンの燃焼制御装置において、
前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を備えたことを特徴とする。
また、第7発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第4〜第6発明の何れかのガスタービンの燃焼制御装置において、
前記ガスタービンは前記燃焼器及び前記ガスタービン本体に対して圧縮空気をバイパスするガスタービンバイパス手段を有しており、
前記ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の全圧縮空気量と前記ガスタービンバイパス手段によるタービンバイパス流量との比であるタービンバイパス比とに基づいて、前記第1のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力とを算出することを特徴とする。
また、第8発明のガスタービンの燃焼制御装置は、第4〜第7発明の何れかのガスタービンの燃焼制御装置において、
前記ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の吸気圧力と標準大気圧との比である大気圧比とに基づいて、又は、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記タービンバイパス比と、前記大気圧比とに基づいて、前記第1のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力とを算出することを特徴とする。
第1発明のガスタービン出力学習回路によれば、ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの圧縮機の圧力比とガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、を有する構成であるため、例えば第2のガスタービン入口燃焼ガス温度が最高燃焼ガス温度である場合でも、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに部分負荷運転を継続するときにも、学習を開始してガスタービン出力の補正を行うことができる。
また、第2発明のガスタービン出力学習回路によれば、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であるため、容易且つ確実に前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正することができる。
また、第3発明のガスタービン出力学習回路によれば、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を備えたため、ガスタービン入口燃焼ガス温度(即ちガスタービン出力)に応じた適切なガスタービン出力の補正を行うことができ、第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(例えば最高燃焼ガス温度)の近傍では学習時間を短くして、速やかにガスタービン出力を補正することができる。
第4発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの圧縮機の圧力比とガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、を有する構成のガスタービン出力学習回路を備えたため、例えば第2のガスタービン入口燃焼ガス温度が最高燃焼ガス温度である場合でも、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに部分負荷運転を継続するときにも、学習を開始してガスタービン出力の補正を行うことができる。
そして、このガスタービン出力学習回路で補正した前記第2のガスタービン出力を、前記燃焼負荷指令算出手段における前記燃焼負荷指令値の算出に用いるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに部分負荷運転を継続するときにも、実際のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応した正確な燃焼負荷指令値(CLCSO)を算出することができる。
また、第5発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、前記ガスタービン出力学習回路における前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であるため、容易且つ確実に前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正することができる。
また、第6発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を、前記ガスタービン出力学習回路に備えたため、ガスタービン入口燃焼ガス温度(即ちガスタービン出力)に応じた適切なガスタービン出力の補正を行うことができ、第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(例えば最高燃焼ガス温度)の近傍では学習時間を短くして、速やかにガスタービン出力を補正することができる。
また、第7発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、タービンバイパス比も考慮して燃焼負荷指令値を算出するため、ガスタービンバイパス手段を有するガスタービンにおいても、ガスタービン入口燃焼ガス温度に基づく制御が可能となり、適切な燃焼制御を行うことができる。
また、第8発明のガスタービンの燃焼制御装置によれば、大気圧比も考慮して燃焼負荷指令値を算出することができるため、より適切に燃焼負荷指令値(ガスタービン入口燃焼ガス温度)と各燃料ガスの比率との関係を保つことができて、より適切な燃焼制御を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<構成>
まず、図1〜図3に基づき、ガスタービンの構成について説明する。図1に示すように、ガスタービン1はガスタービン本体2と、複数の燃焼器3と、回転軸がガスタービン本体2の回転軸に結合された圧縮機4とを有してなるものであり、このガスタービン1に発電機5を備えてガスタービン発電設備が構成されている。発電機5の回転軸もガスタービン本体1の回転軸に結合されている。
従って、圧縮機4で吸気されて圧縮された高圧の圧縮空気とともに燃焼器3で燃料が燃焼され、この燃焼ガスによってガスタービン本体2が回転すると、このガスタービン本体2によって発電機5が回転駆動されて発電する。発電機5の発電電力は図示しない送電系統を介して送電される。ガスタービン本体2で仕事をした後にガスタービン本体2から排出された燃焼ガス(排ガス)は、排気ライン32を介して図示しないスタックから大気中へ放出される。このガスタービン運転の際に圧縮機4の吸気量は、圧縮機4の入口に設けられた入口案内翼(IGV)6の開閉によって調整される。IGV6の開閉駆動はIGV6に備えたサーボモータなどのアクチュエータ7によって行われる。IGV6の開度制御(アクチュエータ7の駆動制御)は、図示しないIGV制御装置によって行われる。
また、各燃焼器3には各燃焼器3に対して圧縮機4で圧縮した空気をバイパスするための燃焼器パイパスライン31が設けられ、この燃焼器パイパスライン31には圧縮空気のバイパス流量を調整するための燃焼器バイパス弁8が設けられている。低負荷時には燃料ガスの密度を濃くして燃焼を安定させるために燃焼器バイパス弁8の開度を大きくして圧縮空気のバイパス流量を多くする一方、高負荷時にはNOx低減などを図るために燃焼器バイパス弁8の開度を小さくして圧縮空気のバイパス流量を少なくすることにより燃料ガスと混合する圧縮空気の量を増やす。また、燃焼器3及びガスタービン本体2に対して圧縮機4で圧縮した空気をバイパスするためのタービンバイパスライン9が、圧縮機4の出口側からガスタービン本体2の出口側(排気ライン32)に亘って設けられており、このタービンバイパスライン9には圧縮空気のタービンバイパス流量を調整するためのタービンバイパス弁10が設けられている(ガスタービンバイパス手段)。これは圧縮機4の出口圧力(車室圧力)の調整などのために設けられている。
各燃焼器3は図2に示すような構成となっている。図2に示すように燃焼器3は複数種類の燃料ノズル、即ち、第1燃料ノズルとしてのメインノズル26と、第2燃料ノズルとしてのパイロットノズル25と、第3燃料ノズルとしてのトップハットノズル27とを有している。パイロットノズル25とメインノズル26は内筒28内に設けられ、トップハットノズル27は内筒28と外筒29との間に設けられている。
パイロットノズル25は燃焼の安定性などを図ることを目的とした拡散燃焼用の燃料ノズルであり、内筒28の中央部に1体設けられている。メインノズル26はNOx低減などを目的としてメイン燃料ガスと圧縮空気とを燃焼部よりも上流側で混合した後に燃焼させる予混合燃焼用の燃料ノズルであり、パイロットノズル25の周囲に複数体設けられている。トップハットノズル27は更にNOx低減を図ることなどを目的としてトップハット燃料ガスと圧縮空気とを、メインノズル26の場合よりも更に上流側で混合した後に燃焼させる予混合燃焼用の燃料ノズルであり、メインノズル26よりも更に外周側に複数本設けられている。
そして、図1及び図2に示すように、各燃焼器3のメインノズル26とパイロットノズル25とトップハットノズル27には、図示しない燃料タンクやガス田などに接続された燃料ガス供給ライン11から分岐されたメイン燃料供給ライン12と、パイロット燃料供給ライン13と、トップハット燃料供給ライン14とがそれぞれ接続されている。メイン燃料供給ライン12には上流側から順にメイン燃料圧力調節弁16とメイン燃料流量調節弁17とが設けられ、パイロット燃料供給ライン13には上流側から順にパイロット燃料圧力調節弁18とパイロット燃料流量調節弁19とが設けられ、トップハット燃料供給ライン14には上流側から順にトップハット燃料圧力調節弁20とトップハット燃料流量調節弁21とが設けられている。
メイン燃料供給ライン12のメインマニホールド22にはメインマニホールド22内のメイン燃料ガスの圧力を計測するためのメインマニホールド圧力計PX1が設けられ、パイロット燃料供給ライン13のパイロットマニホールド23にはパイロットマニホールド23内のパイロット燃料ガスの圧力を計測するためのパイロットマニホールド圧力計PX2が設けられ、トップハット燃料供給ライン14のトップハットマニホールド24にはトップハットマニホールド24内のトップハット燃料ガスの圧力を計測するためのトップハットマニホールド圧力計PX3が設けられている。
また、メイン燃料供給ライン12にはメイン燃料流量調節弁17の前後のメイン燃料ガス差圧を計測するためのメイン燃料差圧計PDX1が設けられ、パイロット燃料供給ライン13にはパイロット燃料流量調節弁19の前後のパイロット燃料ガス差圧を計測するためのパイロット燃料差圧計PDX2が設けられ、トップハット燃料供給ライン14にはトップハット燃料流量調節弁21の前後のトップハット燃料差圧を計測するためのトップハット燃料差圧計PDX3が設けられている。
図3に概要を示すように、パイロットマニホールド23はパイロット燃料供給ライン13を介して供給されるパイロット燃料ガスを、各燃焼器3のパイロットノズル25に分配するためのものである。図示は省略するが、メインマニホールド22も、同様にメイン燃料供給ライン12を介して供給されるメイン燃料ガスを、各燃焼器3のメインノズル26に分配するためのものであり、トップハットノズル24も、同様にトップハット燃料供給ライン14を介して供給されるトップハット燃料ガスを、各燃焼器3のトップハットノズル27に分配するためのものである。
また、メイン燃料圧力調節弁16はメイン燃料差圧計PDX1で計測されるメイン燃料流量調節弁17前後のメイン燃料ガス差圧が一定値となるように調節するためのものであり、パイロット燃料圧力調節弁18はパイロット燃料差圧計PDX2で計測されるパイロット燃料流量調節弁19前後のパイロット燃料ガス差圧が一定値となるように調節するためのものであり、トップハット燃料圧力調節弁20はトップハット燃料差圧計PDX3で計測されるトップハット燃料流量調節弁21前後のトップハット燃料差圧が一定値となるように調節するためのものである。
そして、メイン燃料流量調節弁17はメイン燃料供給ライン12を介して全燃焼器3のメインノズル26に供給するメイン燃料ガスの流量を調節するためのものであり、パイロット燃料流量調節弁19はパイロット燃料供給ライン13を介して全燃焼器3のパイロットノズル25に供給するパイロット燃料ガスの流量を調節するためのものであり、トップハット燃料流量調節弁21はトップハット燃料供給ライン14を介して全燃焼器3のトップハットノズル27に供給するトップハット燃料ガスの流量を調節するためのものである。
また、図1に示すように、燃料供給ライン11には燃料止め弁15と、燃料ガス温度計Tfとが設けられている。燃料ガス温度計Tfは燃料供給ライン11を流れる燃料ガスの温度を計測し、この燃料ガス温度の計測信号を、本ガスタービン1に備えたガスタービン燃焼制御装置41(図4参照)などへ出力する。上記のメインマニホールド圧力計PX1、パイロットマニホールド圧力計PX2、トップハットマニホールド圧力計PX3、メイン燃料差圧計PDX1、パイロット燃料差圧計PDX2及びトップハット燃料差圧計PDX3の計測信号も、ガスタービン燃焼制御装置41などに出力される。
また、発電機5の送電系統には電力計PWが設けられ、圧縮機4の入口側には吸気温度計Taと、吸気圧力計PX4と、吸気流量計FX1とが設けられ、圧縮機4の出口側には車室圧力計PX5が設けられている。タービンバイパスライン9にはタービンバイパス流量計FX2が設けられている。排気ライン32には排ガス温度計Thが設けられている。
電力計PWは発電機5の発電電力(発電機出力:ガスタービン出力)を計測し、この発電機出力(ガスタービン出力)の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。吸気温度計Taは、圧縮機4の吸気温度(圧縮機4へ流入する大気の温度)を計測し、この吸気温度の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。吸気圧力計PX4は、圧縮機4の吸気圧力(圧縮機4へ流入する大気の圧力)を計測し、この吸気圧力の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。吸気流量計FX1は、圧縮機4に流入する吸気の流量を計測し、この吸気流量の計測信号を燃焼制御装置41などへ出力する。車室圧力計PX5は、圧縮機4から吐出された圧縮空気の圧力である車室圧力を計測し、この車室圧力の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などへ出力する。タービンバイパス流量計FX2は、タービンバイパスライン9を介して流れる圧縮空気のタービンバイパス流量を計測し、このタービンバイパス流量の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。排ガス温度計Thは、ガスタービン本体2から排出される排ガスの温度を計測し、この排ガス温度の計測信号をガスタービン燃焼制御装置41などに出力する。
次に、図4〜図43に基づき、ガスタービン燃焼制御装置41について説明する。なお、ガスタービン燃焼制御装置41の各処理機能はソフトウェア(コンピュータプログラム)で構成され、コンピュータで実行されるが、これに限定するものではなく、ハードウェアで構成してもよい。
図4に示すように、ガスタービン燃焼制御装置41では図示しない中央給電センターから送られてくる発電機出力指令値と、図示しないIGV制御装置から送られてくるIGV開度指令値とを入力する。なお、発電機出力指令値は中央給電センターから送られてくる場合に限定するものではなく、例えばガスタービン発電設備に設けられた発電機出力設定器によって設定されるものでもあってもよい。また、ここでは燃焼制御の共通パラメータであるCLCSO(燃焼負荷指令)の算出に用いるIGV開度としてIGV開度指令値を採用しているが、必ずしもこれに限定するものではなく、例えばIGV開度を計測している場合にはこの計測値を用いてもよい。
更にガスタービン燃焼制御装置41では、上記のように実測値として電力計PWで計測される発電機出力と、吸気温度計Taで計測される吸気温度と、燃料ガス温度計Tfで計測される燃料ガス温度と、排ガス温度計Thで計測される排ガス温度と、吸気流量計FX1で計測される吸気流量と、タービンバイパス流量計FX2で計測されるタービンバイパス流量と、メインマニホールド圧力計PX1で計測されるメインマニホールド圧力と、パイロットマニホールド圧力計PX2で計測されるパイロットマニホールド圧力と、トップハットマニホールド圧力計PX3で計測されるトップハットマニホールド圧力と、吸気圧力計PX4で計測される吸気圧力と、車室圧力計PX5で計測される車室圧力と、メイン燃料差圧計PDX1で計測されるメイン燃料ガス差圧と、パイロット燃料差圧計PDX2で計測されるパイロット燃料ガス差圧と、トップハット燃料差圧計PDX3で計測されるトップハット燃料ガス差圧とを入力する。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、これらの入力信号などに基づいてメイン燃料ガス流量制御を行うためのメイン燃料流量調節弁開度指令値と、パイロット燃料ガスパイロット燃料ガス流量制御を行うためのパイロット燃料流量調節弁開度指令値と、トップハット燃料ガス流量制御を行うためのトップハット燃料流量調節弁開度指令値と、燃焼器バイパス流量制御を行うための燃焼器バイパス弁開度指令値とを求める。
図5に基づいてガスタービン燃焼制御装置41の処理の流れの概要を説明すると、まず、発電機出力と、IGV開度指令値と、吸気温度と、吸気流量とタービンバイパス流量との比であるタービンバイパス比(タービンバイパス流量/吸気流量)と、大気圧と標準大気圧との比(大気圧/標準大気圧)である大気圧比とに基づいて、CLCSOを算出する。このCLCSOはガスタービン入口燃焼ガス温度(燃焼器3からガスタービン本体2へ流入するガスタービン本体入口の燃料ガスの温度)を無次元化した値、即ちガスタービン入口燃焼ガス温度に比例した値である。そして、このCLCSOに基づいて全燃料ガス流量(重量流量)に対するパイロット燃料ガス流量(重量流量)の比率であるパイロット比と、全燃料ガス流量(重量流量)に対するトップハット燃料ガス流量(重量流量)の比率であるトップハット比と、全燃料ガス流量(重量流量)に対するメイン燃料ガス流量(重量流量)の比率であるメイン比とを求める。
続いて、これらのパイロット比とトップハット比とメイン比とに基づいて各重量流量、即ちパイロット燃料ガス流量GfPLと、トップハット燃料ガス流量GfTHと、メイン燃料ガス流量GfMAとをそれぞれ求める。更に、これらのパイロット燃料ガス流量GfPLとトップハット燃料ガス流量GfTHとメイン燃料ガス流量GfMAとに基づいて、パイロット燃料流量調節弁19のCv値と、トップハット燃料流量調節弁21のCv値と、メイン燃料流量調節弁17のCv値とをそれぞれ求める。そして、これらのパイロット燃料流量調節弁19のCv値とトップハット燃料流量調節弁21のCv値とメイン燃料流量調節弁17のCv値とに基づいて、パイロット燃料流量調節弁開度指令値と、トップハット燃料流量調節弁開度指令値と、メイン燃料流量調節弁開度指令値とをそれぞれ求める。また、燃焼器バイパス弁8に関しても、CLCSOに基づいて燃焼器バイパス弁開度指令値を求める。
次に、ガスタービン燃焼制御装置41の処理について詳述する。以下では、ガスタービン燃焼制御装置41の処理に関し、まず、CLCSOを算出するまでの処理について説明し、続いて、このCLCSOに基づいて各弁の弁開度指令値を求めるまでの処理について説明する。
(CLCSOの算出)
パイロット比、トップハット比、メイン比及び燃焼器バイパス弁開度を、本来の思想であるガスタービン入口燃焼ガス温度TITの関数とするため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITを無次元化したCLCSOを制御パラメータとする。このためCLCSOを算出する。図6に示すようにCLCSOはガスタービン入口燃焼ガス温度TITと比例関係にあるとする(CLCSO∝TIT)。なお、図示例ではガスタービン入口燃焼ガス温度TITが、第4のガスタービン入口燃焼ガス温度としての700℃であるときに対応するCLCSOを0%、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが、前記第4のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1500℃であるときに対応するCLCSOを100%としている。なお、CLCSOを算出するための基準となる第4のガスタービン入口燃焼ガス温度と第2のガスタービン入口燃焼ガス温度は、700℃と1500℃に限定するものではなく、適宜、設定することができる。
また、図7に例示するようなCLCSOとパイロット比との関係(関数)と、図8に例示するようなCLCSOとトップハット比との関係(関数)と、図9に例示するようなCLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令(BYCSO)との関係(関数)を予め設定しておく。事前の検討(ガスタービン設計)においてガスタービン入口燃焼ガス温度TITと、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度との関係が得られるため、これに基づいて図7〜図9に例示するようなCLCSOと、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)との関係を設定することができる。そして、算出したCLCSOと、図7〜図9に示す関係からパイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度を求めれば、これらのパイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度は、CLCSOとガスタービン入口燃焼ガス温度TITとが比例関係(CLCSO∝TIT)にあるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITに対して一意に決まることになる。即ち、パイロット比、トップハット比及び燃焼器バイパス弁開度はCLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度TIT)の関数となる。メイン比もパイロット比とトップハット比とに基づいて求めるため(詳細後述)、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度TIT)の関数となる。
CLCSOはガスタービン出力(発電機出力)に基づいて算出する。即ち、図10に各IGV開度におけるガスタービン入口燃焼ガス温度TITとガスタービン出力(発電機出力)との関係を示し、図11に各IGV開度における吸気温度とガスタービン出力(発電機出力)との関係を示すように各吸気温度、各IGV開度において、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITはガスタービン出力(発電機出力)に対してリニアとして扱うことができる。そこで、ガスタービン出力(発電機出力)からガスタービン入口燃焼ガス温度TIT、即ちCLCSOを算出する。
このため、図12に例示するようなIGV開度及び吸気温度を考慮し、更にはタービンバイパス比及び大気圧比(気圧/標準大気圧:標準大気圧としては例えばガスタービン設置場所における平均大気圧を用いる)を考慮した発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係(関数)を設定する。
即ち、まず、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが第4のガスタービン入口燃焼ガス温度として定めた700℃ときの発電機出力(ガスタービン出力)である700℃MWと、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが第2のガスタービン入口燃焼ガス温度として定めた1500℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)である1500℃MWとを設定する。なお、1500℃はガスタービン設計において燃焼器3やガスタービン本体2の耐熱性などから定めた最高燃焼ガス温度(上限値)であり、この温度を超えないように温度調節されることから、1500℃MWは温調MWとも称する。これらの700℃MW及び1500℃MW(温調MW)は事前の検討(ガスタービン設計)において求めることができる。
そして、図12に示すように700℃MWに対するCLCSOを0%とし、1500℃MWに対するCLCSOを100%とする。但し、これらの700℃MW及び1500℃MWは何れも、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した値、即ち、あるIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び気圧比において、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが700℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)と、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが1500℃のときの発電機出力(ガスタービン出力)である。
つまり、図13に例示するようにIGV開度(例えば0%(吸気流路が完全に閉じられてはいない)、50%、100%)によって発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なり、図14に例示するように吸気温度(例えば−10℃、40℃)によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なり、図15に例示するようにタービンバイパス比によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なる。また、図示は省略するが、大気圧比(例えば1.0、1.1)によっても発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOとの関係は異なる。
このため、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた1500℃MWの値を予め設定しておく。下記の表1にはIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた1500℃MWの設定値を例示する。表1の例ではIGV開度が0%、50%、100%の場合、吸気温度が−10℃、40℃の場合、及び、タービンバイパス比が10%の場合の1500℃MWの値を設定している。これらは事前の検討(ガスタービン設計)において得られる。なお、タービンバイパス比が0%の場合の1500℃MWは、勿論、IGV開度と吸気温度によって決まる値となる。例えばIGV開度(IGV開度指令)が100%、吸気温度が−10℃、タービンバイパス比が0%とのときの1500℃MWは140MWであり、IGV開度が100%、吸気温度が−10℃、タービンバイパス比が10%とのときの1500℃MWは110MWである。
Figure 2007309279
なお、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比が表1に示されている値以外の値のとき(例えばIGV開度が60%、吸気温度が10℃、タービンバイパス比が5%とき)には、当該IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比に対応する1500℃MWの値を、表1に示されている1500℃MWの値から、直線補間(内挿計算)によって算出することができる。
また、このIGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した1500℃MWの値に大気圧比を乗算すれば、大気圧比をも考慮した1500℃MWの値を算出することができる。
具体的な説明は省略するが、700℃MWについても、この1500℃MWの場合と同様にしてIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した値を求めることができる。下記の表2にはIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比に応じた700℃MWの設定値を例示する。
Figure 2007309279
そして、IGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比を考慮した700℃MW及び1500℃MWの値が決まれば、これらの700℃MW及び1500℃MWの値と、実測値のガスタービン出力(発電機出力)とに基づき、直線補間(内挿計算)の式である下記の(1)式から、CLCSOを算出する。
Figure 2007309279
図16に示すCLCSOの算出ロジック(燃焼負荷指令算出手段)に基づいて説明すると、まず、ガスタービン出力算出手段としての関数発生器51では、実測値の吸気温度と、IGV開度指令値と、除算器53で実測値の吸気流量(全体の圧縮空気量に相当)と実測値のタービンバイパス流量とを除算して求めたタービンバイパス比(タービンバイパス流量/吸気流量)とに基づいて、第2のガスタービン出力としての1500℃MW(温調MW)の値を算出する。即ち、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した1500℃MWの値を求める。この1500℃MWの値の算出方法は上記のとおりである。
また、ガスタービン出力算出手段としての関数発生器52では、前記吸気温度と、前記IGV開度指令値と、前記タービンバイパス比とに基づいて、第4のガスタービン出力としての700℃MWの値を算出する。即ち、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した700℃MWの値を求める。この700℃MWの値の算出方法も上記のとおり1500℃MWの場合と同様である。
除算器54では、実測値の吸気圧力(大気圧)と、シグナルジェネレータ61で設定された標準大気圧とを除算して、大気圧比(吸気圧力/標準大気圧)を求める。乗算器55では、関数発生器51で求めた1500℃MWの値と、除算器54で求めた大気圧比とを乗算することにより、大気圧比をも考慮した1500℃MWの値を求める。乗算器55で求めた1500℃MWの値はガスタービン出力学習回路201を介して減算器57へ出力される。学習回路201の詳細については後述する。乗算器56では、関数発生器52で求めた700℃MWの値と、除算器54で求めた大気圧比とを乗算することにより、大気圧比をも考慮した700℃MWの値を求める。
減算器57では、乗算器55で求めた(又はガスタービン出力学習回路201で補正された)1500℃MWの値から乗算器56で求めた700℃MWの値を減算する(1500℃MW−700℃MW:上記(1)式参照)。減算器58では、実測値の発電機出力(ガスタービン出力)から乗算器56で求めた700℃MWの値を減算する(実測値の発電機出力(ガスタービン出力)−700℃MW:上記(1)式参照)。
そして、除算器59では、減算器58の減算結果と減算器57の減算結果とを除算する(上記(1)式参照)。かくして、CLCSOを算出することができる。なお、CLCSOをパーセントで表すには、除算器59の出力値に100を掛ければよい。レート設定器60では、ガスタービン出力(発電機出力)の微小変動などによってCLCSOが微小変動することにより、メイン燃料流量調節弁17などが頻繁に開閉動作を繰り返すことがないようにするため、除算器59からの入力値を直ぐにCLCSOとして出力するのではなく、所定の増減レートに制限して出力する。
ところで、ガスタービン1を長期間運転すると、圧縮機4の圧縮性能の劣化などによるガスタービン1の性能劣化を生じることがあり、これにともなって発電機出力(ガスタービン出力)が低下してくる。即ち、このときにはガスタービン入口燃焼ガス温度TITが1500℃になっても、発電機出力(ガスタービン出力)は図10に例示するような所定(例えば定格)の発電機出力(ガスタービン出力)にはならない。その結果、CLCSOも低下してCLCSOとガスタービン入口燃焼ガス温度TITとの関係がずれてしまい、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITとパイロット比、トップハット比、メイン比及び燃焼器バイパス弁開度との関係もずれてしまう。従って、このときにはCLCSOを算出するための1500℃MW(温調MW)の値も低下させる必要がある。
そこで、ガスタービン燃焼制御装置41では、CLCSOの算出ロジックに更に1500℃MW(温調MW)の学習回路201も備えている。
ここで、はじめに図17に基づき、前述の特許文献1で提案したガスタービン出力(発電機出力)の学習回路62について説明する。このガスタービン出力学習回路62では、まず、1500℃MW(温調MW)の学習を開始する前に発電機出力(ガスタービン出力)の低下がガスタービン1の特性劣化によるものか否かの判断するため、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したか否かを判断する。即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)のとき、圧縮機4の圧力比(圧縮機4の入口側圧力と出口側圧力との比)とガスタービン本体2の排ガス温度(ガスタービン本体2から排出される排ガスの温度)との間には図18に示すような関係がある。従って、学習回路62では、実測値の吸気圧力と実測値の車室圧力とから得られる圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)と、実測値の排ガス温度とを監視して、これらの圧力比と排ガス温度が図18に示す関係になったときにガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したと判断して、学習を開始する。
このとき学習回路62では、減算器(偏差演算器)63において、図16のCLCSO算出ロジックにおける乗算器55から入力する大気圧比補正後の1500℃MW(温調MW)と、実測値のガスタービン出力(発電機出力)との偏差(発電機出力−1500℃MW)を求める。PI(比例・積分)制御器64では、減算器(偏差演算器)63で求めた偏差を比例・積分演算することにより、補正係数を求める。LOWリミッタ65では、PI制御器64で演算される補正係数(0〜1)を0.95〜1の範囲に制限する。このような補正係数の制限範囲を設けているのは、通常のガスタービン1の性能劣化によって考えられる発電機出力(ガスタービン出力)の低下量を考慮したものであり、ガスタービン1の異常な出力低下によって過剰な補正をするのを防ぐためである。乗算器66では、前記補正係数と乗算器55から入力した1500℃MW(温調MW)とを乗算し、この乗算結果を減算器(偏差演算器)63へ出力する。
このような処理が行われることにより、1500℃MW(温調MW)の値が実測値のガスタービン出力(発電機出力)の値に一致するように補正される。そして、この補正後の1500℃MW(温調MW)の値を、CLCSOの計算に使用するために図16のCLCSO算出ロジックにおける減算器57へ出力する。なお、低値選択器67では、補正後の1500℃MW(温調MW)と、シグナルジェネレータ68に設定されている定格の発電機出力(ガスタービン出力)の何れか低値を選択して、各種の制御やモニタ表示などのために出力する。
ところが、先にも述べたとおり、このガスタービン出力学習回路62では、ガスタービン1が部分負荷で運転することの多い場合、即ちガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度まで上昇させずに最高燃焼ガス温度よりも低い温度に調節した状態でガスタービン1の運転を継続することが多い場合には、ガスタービン1の性能劣化によってガスタービン出力(発電機出力)が低下したにもかかわらず、いつまでも学習が開始されずに温調時のガスタービン出力(温調MW)が補正されないという不具合を招くおそれがある。
そこで、本実施の形態例では図19に示すようなガスタービン出力学習回路201を、ガスタービン燃焼制御装置41に備えている。以下、図19〜図23に基づき、このガスタービン出力学習回路201の構成について説明する。
このガスタービン出力学習回路201には図20に例示するような2つの特性カーブA,Bが予め設定されている。図20において横軸は圧縮機4の圧力比、縦軸はガスタービン本体2の排ガス温度である。特性カーブA,Bは例えば数式の形で設定されていてもよく、テーブルデータのような形式で設定(記憶)されていてもよい。
第1の特性カーブとしての特性カーブAは、ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1400℃(部分負荷)に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す特性カーブである。第2の特性カーブとしての特性カーブBは、ガスタービン入口燃焼ガス温度を第2のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1500℃(最高燃焼ガス温度)に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す特性カーブである。これらの特性カーブA,Bは事前の検討(ガスタービン設計)で得られる。
ガスタービン出力学習回路201では、まず、図示しない学習開始判断手段により、学習を開始する条件を判断する。即ち、電力計PWによる実測値のガスタービン出力(発電機出力)が、乗算器207から出力される1400℃MWの補正値(初期値)以上であると判断したときに学習を開始する。例えばガスタービン1を起動して出力を上昇させるときには、実測値のガスタービン出力(発電機出力)が、この補正1400℃MWの初期値以上になったと判断したときに学習を開始する。なお、今回の補正1400℃MWの初期値は、その前の回のガスタービン運転時に得られた補正係数に応じて決まるものである。また、ガスタービン出力を補正1400℃MWよりも低い出力に一旦下げてから、再びガスタービン出力を上昇させるような場合にも、実測値のガスタービン出力(発電機出力)が、補正1400℃MWの初期値以上になったと判断したときに学習を開始する。この場合も、今回のガスタービン出力上昇時の補正1400℃MWの初期値は、ガスタービン出力を一旦下げる前に得られた補正係数に応じて決まるものである。
なお、学習開始条件の判定は、特性カーブAに基づいて行ってもよい。即ち、吸気圧力計PX4による実測値の吸気圧力と、車室圧力計PX5による実測値の車室圧力とから圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)を求め、この圧力比と、排ガス温度計Thによる実測値の排ガス温度とを監視して、前記圧力比と前記排ガス温度が特性カーブAの関係になったと判断した後(例えば図20に例示するように圧力比と排ガス温度とが特性カーブA上のa点に達した判断した後)、即ちガスタービン入口燃焼ガス温度が上昇して1400℃に達したと判断した後に学習を開始するように学習開始判断手段を構成してもよい。
但し、本実施の形態例では、単にガスタービン出力(発電機出力)が補正1400℃MW以上であると判断したときや特性カーブAに基づいてガスタービン入口燃焼ガス温度TITが1400℃に達したと判断したときだけでなく、更にガスタービン出力(発電機出力)の変化がなくなって(負荷変化がなくなって)、一定時間が経過してから、学習を開始する。即ち、電力計PWによるガスタービン出力(発電機出力)の計測値の変化が、舞い状態又は所定の範囲内である状態が一定時間(例えば30分間)継続したか否かも判断する学習開始判断手段の構成とし、この学習開始判断手段で上記の判断をし、且つ、ガスタービン出力の変化(負荷変化)が無い状態又は所定の範囲内である状態が一定時間継続したと判断した後に学習を開始する。
学習を開始すると、図19に示すガスタービン出力学習回路201のロジックが機能し始め、まず、TIT算出部202で現在のガスタービン入口燃焼ガス温度TITを算出する。TIT算出部202では、吸気圧力計PX4による実測値の吸気圧力と、車室圧力計PX5による実測値の車室圧力とから現在の圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)を求め、当該圧力比に対応するガスタービン本体2の排ガス温度であるEXT1400と温調EXTとを、次の(2)式と(3)式とから算出する。
EXT1400=FX1400(圧力比) ・・・(2)
温調EXT=FX1500(圧力比) ・・・(3)
(2)式はガスタービン本体2の排ガス温度を圧縮機4の圧力比の関数として表した特性カーブAの式である。(3)式はガスタービン本体2の排ガス温度を圧縮機4の圧力比の関数として表した特性カーブBの式である。従って、(2)式では特性カーブAに基づき、吸気圧力計PX4と車室圧力計PX5とによって計測した現在の圧力比に対応する第1の排ガス温度としてのEXT1400が算出され(第1の排ガス温度を算出する手段)、(3)式では特性カーブBに基づき、前記現在の圧力比に対応する第2の排ガス温度としての温調EXTが算出される(第2の排ガス温度を算出する手段)。例えば図20に例示するように計測した現在の圧力比をPR1とすると、(2)式では現在の圧力比PR1に対応するEXT1400として、排ガス温度EXT1が算出され、(3)式では現在の圧力比PR1に対応する温調EXTとして、排ガス温度EXT2が算出される。なお、上記のような数式に限らず、例えば特性カーブA,Bに関する圧力比と排ガス温度のテーブルデータから、直線補間(内挿計算)などによって現在の圧力比に対応する第1の排ガス温度と第2の排ガス温度を算出してもよい。
続いて、第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段としてのTIT算出部202では、上記の算出した温調EXT及びEXT1400と、第1及び第2のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1400℃及び1500℃と、排ガス温度計Thによる実測値の排ガス温度EXT(例えば図20の排ガス温度EXT3)とに基づいて、直線補間(内挿計算)の式である下記の(4)式により、この実測値(現在)の排ガス温度EXTに対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度としての現在のガスタービン入口燃焼ガス温度TITを算出する。なお、(4)式と実質的に等しい下記の(5)式の直線補間(内挿計算)によって、前記実測値(現在)の排ガス温度EXTに対応するガスタービン入口燃焼ガス温度TITを算出してもよい。
Figure 2007309279
次に、第3のガスタービン出力を算出する手段としての理想MW算出部203では、TIT算出部202で算出したガスタービン入口燃焼ガス温度TITに対応する第3のガスタービン出力(発電機出力)としての理想MWを、TIT算出部202で算出したガスタービン入口燃焼ガス温度TITと、第1及び第2のガスタービン入口燃焼ガス温度としての1400℃及び1500℃と、第1のガスタービン出力としての1400℃MWと、第2のガスタービン出力としての1500℃MW(温調MW)とに基づいて、直線補間(内挿計算の式である下記の(6)式により、算出する。なお、(6)式と実質的に等しい下記の(7)式の直線補間(内挿計算)によって、前記理想MWを算出してもよい。理想MW算出部203では、何らかの不具合によって理想MWが温調MWを超えることがないようにリミットを付けている。
Figure 2007309279
1500℃MW(温調MW)は図16の乗算器55から出力される値であり、前述のとおり、ある吸気温度、IGV開度指令値、タービンバイパス比及び大気圧比における値である。1400℃MWは図21の乗算器301から出力される値であり、1500℃MW(温調MW)と同様の算出方法により、次の(8)式から算出される値である。即ち、ある吸気温度、IGV開度指令値、タービンバイパス比及び大気圧比における値である。
1400℃MW=FX(吸気温度,IGV開度,タービンバイパス比,大気圧比) (8)
図21の算出ロジックに基づいて説明すると、まず、ガスタービン出力算出手段としての関数発生器302では、吸気温度計Taによる実測値の吸気温度と、IGV開度指令値と、除算器53で吸気流量計FX1による実測値の吸気流量(全体の圧縮空気量に相当)とタービンバイパス流量計FX2による実測値のタービンバイパス流量とを除算して求めたタービンバイパス比(タービンバイパス流量/吸気流量)とに基づいて、1400℃の第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第1のガスタービン出力としての1400℃MWの値を算出する。即ち、IGV開度、吸気温度及びタービンバイパス比を考慮した1400℃MWの値を求める。この1400℃MWの値の算出方法は、上記のとおり1500℃MWの場合と同様である。除算器304では、吸気圧力計PX4による実測値の吸気圧力(大気圧)と、シグナルジェネレータ305で設定された標準大気圧とを除算して、大気圧比(吸気圧力/標準大気圧)を求める。乗算器301では、関数発生器302で求めた1400℃MWの値と、除算器304で求めた大気圧比とを乗算することにより、大気圧比をも考慮した1400℃MWの値を求める。
そして、図19に示すように、減算器(偏差演算器)63では、理想MW算出部203で算出された理想MWと、電力計PWによる実測値のガスタービン出力(発電機出力)との偏差(発電機出力−理想MW)を求める。関数発生器211では、図22に例示するような予め設定されたCLCSOと重み係数との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する重み係数を求めて、乗算器212へ出力する。図22の例ではCLCSOが0(%)から80(%)までは重み係数を0とし、CLCSOが80(%)から100(%)に増加するのに応じて重み係数も0から1に増加するように設定されているが、これに限定するものではなく、例えば重み係数が増加し始めるCLCSOの値や重み係数の最大値などは適宜変更してもよい。
乗算器212では、減算器(偏差演算器)204から出力される偏差に関数発生器212から出力される重み係数を乗算することによって重み付けを行い、この重み付けした偏差をPI(比例・積分)制御器205へ出力する(重み付けを行う手段)。なお、前記偏差の重み付けはCLCSOに基づく場合に限定するものではなく、TIT算出部202で算出するガスタービン入口燃焼ガス温度TITに基づいて行ってもよい。この場合には、CLCSOの場合と同様、関数発生器211において前記ガスタービン入口燃焼ガス温度TITの増加に応じて増加する重み係数を求め、この重み係数と前記偏差を乗算器212で乗算する。
PI(比例・積分)制御器205では、減算器(偏差演算器)204で求め且つ乗算器212で重み付けした偏差を比例・積分演算することにより、補正係数(0〜1)を求める。PI制御器205では、初期値(即ち補正係数の初期値)が1に設定されており、ガスタービン1の性能劣化でガスタービン出力(発電機出力)が温調MWよりも低下してくると、このときのガスタービン出力(発電機出力)と温調MWとの偏差を比例・積分演算することによってPI制御器205の出力(即ち補正係数)が1から徐々に低下してくる。ガスタービン出力学習回路201ではPI制御器205によって得られた(学習した)補正係数を記憶する。ガスタービン1を停止するときにはガスタービン出力学習回路201による学習も停止するが、ガスタービン1を再起動してガスタービン出力学習回路201の学習を再開するときには、前回のガスタービン運転時にガスタービン出力学習回路201で学習した補正係数(即ち学習を停止する直前に得られた補正係数)が、今回のPI制御器205の初期値(即ち補正係数の初期値)となる。なお、PI制御器205における比例ゲインや積分時間は試験などにより適宜の値に設定すればよく、比例ゲインは0にしてもよい(この場合にはPI制御器205において積分演算だけが行われることになる)。
LOWリミッタ206では、PI制御器205で演算される補正係数(0〜1)の下限を0.95に制限する。即ち、学習範囲(補正係数の範囲)は0.95〜1とする。このように学習範囲(補正係数の範囲)を制限しているのは、前述のとおり、通常のガスタービン1の性能劣化によって考えられる発電機出力(ガスタービン出力)の低下量を考慮したものであり、ガスタービン1の異常な出力低下によって過剰な補正をするのを防ぐためである。
乗算器207では、前記補正係数と図16の乗算器55から入力した1500℃MW(温調MW)とを乗算することより、前記1500℃MW(温調MW)を補正して理想MW算出部203へ出力する。乗算器208では、前記補正係数と図21の乗算器301から入力した1400℃MWとを乗算することにより、前記1400℃MWを補正して理想MW算出部203へ出力する。即ち、減算器(偏差演算器)204、PI制御器205、乗算器207,208などは第1のガスタービン出力及び第2のガスタービン出力を補正する手段を構成している。そして、理想MW算出部203では、これらの補正された1500℃MW(温調MW)及び1400℃MWに基づいて、上記の(6)式又は(7)式から、理想MWを算出する。
このような処理が繰り返されることにより、理想MW算出部203で算出される理想MWの値が、ついには実測値のガスタービン出力(発電機出力)の値に一致する。そして、このときに乗算器207で前記補正係数により補正した1500℃MW(温調MW)の値を、CLCSOの計算に使用するために図16のCLCSO算出ロジックにおける減算器57へ出力される。なお、低値選択器209では、乗算器207で補正後の1500℃MW(温調MW)の値と、シグナルジェネレータ210に設定されている定格の発電機出力(ガスタービン出力)の何れか低値を選択して、例えば負荷制御の最大出力、LRCSO(CSOのレート制限)、温調などの制御や、運転室のモニタ表示などに使用するために出力する。
乗算器208から出力される補正後の1400℃MWの値は、前述のように学習開始条件の判定のために用いられる。なお、この補正1400℃MWも、何らかの制御やモニタ表示などに使用してもよい。
なお、上記ではガスタービン入口燃焼ガス温度が1400℃と1500℃のときの2つの特性カーブA,Bを用いる場合について説明したが、必ずしもこれに限定するものではなく、1400℃の特性カーブA又は1500℃の特性カーブBの代わりに他のガスタービン入口燃焼ガス温度のときの特性カーブを用いたり、1400℃及び1500℃のときの特性カーブA,Bに更に他のガスタービン入口燃焼ガス温度のときの特性カーブを加えてもよい。
例えば図23に例示するように1400℃及び1500℃のときの特性カーブA,Bに更にガスタービン入口燃焼ガス温度を1300℃に調整するときの圧力比と排ガス温度との関係を表す特性カーブCと、スタービン入口燃焼ガス温度を1200℃に調整するときの圧力比と排ガス温度との関係を表す特性カーブDとを追加してもよい。この場合には、上記のような特性カーブBと特性カーブAとの間で直線補間(内挿計算)によりガスタービン入口燃焼ガス温度TITや理想MWを求めるのと同様の方法により、特性カーブAと特性カーブCの間や特性カーブCと特性カーブDの間などで直線補間(内挿計算)によりガスタービン入口燃焼ガス温度TITや理想MWを求めることより、更に低いガスタービン入口燃焼ガス温度でも、ガスタービン出力の自動補正を行うことができる。なお、例えば特性カーブCと特性カーブDの間で直線補間する場合には、特性カーブDが第1の特性カーブ、特性カーブCが第2の特性カーブとなり、且つ、1200℃が第1のガスタービン入口燃焼ガス温度、1300℃が第2のガスタービン入口燃焼ガス温度となる。また、この場合には、1200℃に対応するガスタービン出力(発電機出力)の1200℃MWが第1のガスタービン出力、1300℃に対応するガスタービン出力(発電機出力)の1300℃MWが第2のガスタービン出力となる。1200℃MWや1300℃MWも、1500℃MWの場合と同様の方法により、ある吸気温度、IGV開度指令値、タービンバイパス比及び大気圧比における値として求めることができる。
(CLCSOに基づく各弁の弁開度指令値の算出)
続いて、上記のCLCSOに基づいて各弁の開度指令値を求めるまでの処理について説明する。
まず、図24に基づき、燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)の算出ロジックについて説明する。関数発生器71では、図9に例示すような予め設定されたCLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令値(BYCSO)との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するBYCSOを求める。
また、本算出ロジックでは、この燃焼器バイパス弁開度指令値に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器72では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図25に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器73では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図26に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器74では、関数発生器72で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器73で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することより、吸気温度補正量を求める。減算器75では、関数発生器71で求めたBYCSOから、乗算器74で求めた吸気温度補正量を減算することにより、BYCSOの吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器72,73、乗算器74及び減算器75は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるBYCSOの補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでBYCSOを決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはBYCSOに対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなBYCSOの変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、BYCSOに対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なBYCSOの吸気温度補正量を決定している。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたCLCSOに基づいて、燃焼器バイパス弁8の開度を制御することにより燃焼器3に対する圧縮空気のバイパス流量を制御する。
次に、図27に基づき、パイロット燃料流量指令値(PLCSO)の算出ロジック(燃料流量指令設定手段)について説明する。関数発生器81では、図7に例示すような予め設定されたCLCSOとパイロット比との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するパイロット比を求める。
また、本算出ロジックでも、このパイロット比に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器82では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図25に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器83では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図26に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器84では、関数発生器82で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器83で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することより、吸気温度補正量を求める。減算器85では、関数発生器81で求めたパイロット比から、乗算器84で求めた吸気温度補正量を減算することにより、パイロット比の吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器82,83、乗算器84及び減算器85は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるパイロット比の補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでパイロット比を決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはパイロット比に対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなパイロット比の変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、パイロット比に対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なパイロット比の吸気温度補正量を決定している。
そして、乗算器86では、全燃料流量指令値(CSO)と、減算器85で求めたパイロット比とを乗算して、PLCSOを算出する。全燃料流量指令値(CSO)は燃焼器3へ供給する全燃料ガス流量(重量流量)Gfに比例した値である(CSO∝Gf)。従って、PLCSOはパイロット燃料ガス流量GfPLに比例した値である。
なお、全燃料流量指令値(CSO)は、事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定されている発電機出力指令値とCSO(即ち全燃料ガス流量Gf)との関係に基づいて設定される。即ち、ガスタービン燃焼制御装置41では、全燃料流量指令値(CSO)を、中央給電センターなどで設定された発電機出力指令値から、予め設定した発電機出力指令値とCSOとの関係(関数)に基づいて設定する。但し、ガスタービン燃焼制御装置41では、図示しない制御部において実測値の発電機出力が発電機出力指令値に一致するように全燃料流量指令値(CSO)を調整する。例えば、実測値の発電機出力と発電機出力指令値との偏差をPI制御器で比例・積分演算をすることにより、実測値の発電機出力が発電機出力指令値に一致するように全燃料流量指令値(CSO)を調整する。
次に、図28に基づき、トップハット燃料流量指令値(THCSO)の算出ロジック(燃料流量指令設定手段)について説明する。関数発生器91では、図8に例示すような予め設定されたCLCSOとトップハット比との関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応するトップハット比を求める。
また、本算出ロジックでも、このトップハット比に対してCLCSOに基づく補正と吸気温度に基づく補正とを行う。即ち、関数発生器92では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図25に例示するようなCLCSOと補正の重み付けとの関数に基づき、CLCSO算出ロジックで求めたCLCSOに対応する補正の重み付けの値を求める。関数発生器93では、事前の検討(ガスタービン設計)により設定した図26に例示するような吸気温度と補正係数との関数に基づき、実測値の吸気温度に対応する補正係数を求める。乗算器94では、関数発生器92で求めたCLCSOに基づく補正の重み付けの値と、関数発生器93で求めた吸気温度に基づく補正係数とを乗算することにより、吸気温度補正量を求める。減算器95では、関数発生器91で求めたトップハット比から、乗算器94で求めた吸気温度補正量を減算することにより、トップハット比の吸気温度補正を行う。即ち、関数発生器92,93、乗算器94及び減算器95は吸気温度補正手段を構成している。
このような吸気温度によるトップハット比の補正を行うのは、CLCSO(ガスタービン入口燃焼ガス温度)だけでトップハット比を決定する場合に比べて、吸気温度の変化に対する燃焼制御をより適切に行うためである。但し、低負荷(低ガスタービン出力)のときにはトップハット比に対する吸気温度補正量を比較的大きくしても問題はないが、高負荷(高ガスタービン出力)のときには僅かなトップハット比の変化でも燃焼状態が大きく変化してしまうため、トップハット比に対する吸気温度補正量を僅かにする必要がある。このため、上記のようにCLCSO(即ちガスタービン出力)に応じて補正の重み付けを決定し、この重み付けの値に吸気温度から求めた補正係数を掛けることによって、CLCSOに応じた適切なトップハット比の吸気温度補正量を決定している。なお、この場合、詳細は後述するが、メイン比も、パイロット比とトップハット比に基づいて算出するため、吸気温度補正されることになる。
乗算器96では、CSOと、減算器95で求めたトップハット比とを乗算して、THCSOを算出する。THCSOはトップハット燃料ガス流量(重量流量)GfTHに比例している。
次に、図29に基づき、各流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明する。
まず、パイロット燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、関数発生器101では、図30に例示するようなPLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関数に基づき、前述のようにPLCSO算出ロジックの乗算器86で求めたPLCSOに対応するパイロット燃料ガス流量GfPLの値を算出する(燃流流量設定手段)。即ち、PLCSOを重量流量Qに変換する。PLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、次のCv値計算式である下記の(9)式に基づいてパイロット燃料流量調節弁19のCv値を算出する。
Figure 2007309279
(9)式において、tはパイロット燃料流量調節弁19を流れるパイロット燃料ガスの温度であり、このパイロット燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。γは空気に対するガス密度比であり、予め設定しておく。Gはパイロット燃料流量調節弁19を流れるパイロット燃料ガス流量(重量流量)であり、このパイロット燃料ガス流量として関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPLを用いる。aはパイロット燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数であり、予め設定しておく。なお、γNは標準状態のガス密度である。
また、(9)式において、P2はパイロット燃料流量調節弁19の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてパイロットマニホールド圧力計PX2の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はパイロット燃料流量調節弁19の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてパイロットマニホールド圧力計PX2の計測値にパイロット燃料流量調節弁18の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はパイロット燃料圧力調節弁18によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてパイロット燃料差圧計PDX2の計測値を用いてもよく、また、パイロット燃料流量調節弁18の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器102では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック130(詳細後述)による補正値のパイロットマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて、下記の(10)式の計算を行う。
Figure 2007309279
関数発生器103では、燃料温度補正手段としての燃料ガス温度補正ロジック120(詳細後述)を介して入力した実測値又は一定値の燃料ガス温度(パイロット燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて下記の(11)式の計算を行う。
Figure 2007309279
乗算器104では、関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(パイロット燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器102の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(9)式の計算を行ったことになり、パイロット燃料流量調節弁19のCv値が得られる(Cv値設定手段)。関数発生器105では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図31に例示するようなパイロット燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器104で求めたパイロット燃料流量調節弁19のCv値に対応するパイロット燃料流量調節弁開度を求め、これをパイロット燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたパイロット燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、パイロット燃料流量調節弁19の開度を制御することにより、パイロット燃料ガス流量を制御する。
トップハット燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、関数発生器106では、図32に例示するようなTHCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関数に基づき、前述のようにTHCSO算出ロジックの乗算器96で求めたTHCSOに対応するトップハット燃料ガス流量GfTHの値を算出する(燃料流量設定手段)。即ち、THCSOを流量Qに変換する。THCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、上記(9)式(Cv値計算式)に基づいてトップハット燃料流量調節弁21のCv値を算出する。但し、この場合には上記(9)式において、tはトップハット燃料流量調節弁21を流れるトップハット燃料ガスの温度であり、このトップハット燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。Gはトップハット燃料流量調節弁21を流れるトップハット燃料ガス流量(重量流量)であり、このトップハット燃料ガス流量として関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTHを用いる。aはトップハット燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数である。
また、上記(9)式において、P2はトップハット燃料流量調節弁21の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてトップハットマニホールド圧力計PX3の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はトップハット燃料流量調節弁21の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてトップハットマニホールド圧力計PX3の計測値にトップハット燃料流量調節弁21の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はトップハット燃料圧力調節弁20によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてトップハット燃料差圧計PDX3の計測値を用いてもよく、また、トップハット燃料流量調節弁21の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器107では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック140(詳細後述)による補正値のトップハットマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて下記の上記(10)式の計算を行う。関数発生器103では、実測値の燃料ガス温度(トップハット燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて上記(11)式の計算を行う(パイロット燃料流量調節弁19のCv値算出の場合と共通)。
乗算器109では、関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH(トップハット燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器107の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(9)式の計算を行ったことになり、トップハット燃料流量調節弁21のCv値が得られる(Cv値算出手段)。関数発生器110では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図31に例示するようなトップハット燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器109で求めたトップハット燃料流量調節弁21のCv値に対応するトップハット燃料流量調節弁開度を求め、これをトップハット燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたトップハット燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、トップハット燃料流量調節弁21の開度を制御することにより、トップハット燃料ガス流量を制御する。
メイン燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックについて説明すると、加算器111では、PLCSO算出ロジックの乗算器86で求めたPLCSOとTHCSO算出ロジックの乗算器96で求めたTHCSOとを加算(PLCSO+THCSO)する。減算器112では、CSOから加算器111の加算結果を減算(MACSO=CSO−PLCSO−THCSO)することより、メイン燃料流量指令値(MACSO)を算出する(燃料流量指令設定手段)。MACSOはメイン燃料ガス流量GfMAに比例している。
関数発生器113では、図33に例示するようなMACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関数に基づき、減算器112で求めたMACSOに対応するメイン燃料ガス流量GfMAの値を算出する(燃料流量設定手段)。即ち、MACSOを流量Qに変換する。MACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関数(比例関係)は事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定しておく。
続いて、上記(9)式(Cv値計算式)に基づいてメイン燃料流量調節弁17のCv値を算出する。但し、この場合には上記(9)式において、tはメイン燃料流量調節弁17を流れるメイン燃料ガスの温度であり、このメイン燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。Gはメイン燃料流量調節弁17を流れるメイン燃料ガス流量(重量流量)であり、このメイン燃料ガス流量として関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMAを用いる。aはメイン燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数である。
また、上記(9)式において、P2はメイン燃料流量調節弁17の後圧(下流側圧力)であり、この後圧としてメインマニホールド圧力計PX1の計測値又は補正値(詳細後述)を用いる。P1はメイン燃料流量調節弁17の前圧(上流側圧力)であり、この前圧としてメインマニホールド圧力計PX1の計測値にメイン燃料流量調節弁17の前後差圧(例えば4kg/cm2)を加えた値を用いる。この前後差圧はメイン燃料圧力調節弁16によって一定値になるように調節されている。なお、これに限定するものではなく、前後差圧としてメイン燃料差圧計PDX1の計測値を用いてもよく、また、メイン燃料流量調節弁17の前圧を圧力計で計測している場合には当該計測値をP1の値として用いてもよい。
算出ロジックに基づいて説明すると、関数発生器114では、実測値又は圧力補正手段としてのマニホールド圧力補正ロジック150(詳細後述)による補正値のメインマニホールド圧力(後圧P2として用いる)に基づいて下記の上記(10)式の計算を行う。関数発生器103では、実測値の燃料ガス温度(メイン燃料ガス温度tとして用いる)に基づいて上記(11)式の計算を行う(パイロット燃料流量調節弁19のCv値算出の場合と共通)。
乗算器115では、関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA(メイン燃料ガス流量Gとして用いる)と、関数発生器114の計算結果と、関数発生器103の計算結果とを乗算する。かくして、上記(9)式の計算を行ったことになり、メイン燃料流量調節弁17のCv値が得られる(Cv値算出手段)。関数発生器116では、事前の検討(調節弁の仕様)により予め設定した図31に例示するようなメイン燃料流量調節弁開度とCv値との関数に基づき、乗算器115で求めたメイン燃料流量調節弁17のCv値に対応するメイン燃料流量調節弁開度を求め、これをメイン燃料流量調節弁開度指令値として出力する(燃料流量調整弁開度指令設定手段)。
そして、ガスタービン燃焼制御装置41では、本算出ロジックで求めたメイン燃料流量調節弁開度指令値に基づいて、メイン燃料流量調節弁17の開度を制御することにより、メイン燃料ガス流量を制御する。
次に、計器異常時の補正ロジックである燃料ガス温度補正ロジックと、マニホールド圧力補正ロジックとについて説明する。
まず、図34に基づき、燃料ガス温度補正ロジックについて説明する。実測値の燃料ガス温度を、むだ時間設定器122と、切替器123とにそれぞれ入力する。但し、燃料ガス温度計Tfが複数台設置(多重化)されている場合には、低値選択器121を介して実測値の燃料ガス温度を入力する。低値選択器121では、複数(図示例では2台)の燃料ガス温度計Tfの計測値うちの何れか低いほうの値を選択して出力する。
むだ時間設定器122では、燃料ガス温度計Tfから入力した実測値の燃料ガス温度を、当該実測値を入力してから所定のむだ時間Lが経過した後に出力する。切替器123では、通常、断線などによる燃料ガス温度計Tfの異常を検知する計器異常検知装置(図示せず)から計器異常信号を入力しないときには、燃料ガス温度計Tfから入力する(むだ時間設定器122を介さずに直接入力する)実測値の燃料ガス温度を出力する。一方、切替器123では、前記計器異常信号を入力したときには、むだ時間設定器122側に切り替えて、このむだ時間設定器122から入力する値を出力する。なお、前記計器異常信号による切り替え以後も、むだ時間設定器122の出力値は入力値に応じて変化し得るが、切替器123では、前記計器異常信号による切り替え時点において、むだ時間設定器122から入力した燃料ガス温度の値をホールドして出力しつづけるようにする。即ち、前記計器異常信号による切り替え以後は、一定値の燃料ガス温度が切替器123から出力される。
切替器123の出力は第1の一次遅れ演算手段としての一次遅れ演算器124と、第2の一次遅れ演算手段としての一次遅れ演算器125とにそれぞれ入力される。減レート用の一次遅れ時定数125に設定した一次遅れ時定数は、増レート用の一次遅れ演算器124に設定した一次遅れ時定数よりも小さい。一次遅れ演算器124では切替器123から入力する燃料ガス温度を一次遅れ演算し、一次遅れ演算器125でも切替器123から入力する燃料ガス温度を一次遅れ演算する。そして、低値選択器126では、一次遅れ演算器124の演算結果と一次遅れ演算器125の演算結果の何れか小さいほうの値を選択して出力する。
レート付き切替器127では、図示しないガスタービン回転数検出装置から定格速度(定格回転数)到達信号を入力しないとき(即ちガスタービン1が昇速中のとき)にはシグナルジェネレータ128に設定されている一定値の燃料ガス温度を選択して、図29の流量調節弁開度指令値算出ロジックの関数発生器103へ出力する一方、前記定格速度到達信号を入力したときには低値選択器126の出力を選択して同算出ロジックの関数発生器103へ出力する。なお、燃料ガス温度の急激な変動を防止するため、レート付き切替器127では選択信号をシグナルジェネレータ128の出力から低値選択器126の出力に切り替えるとき又はその逆のときに所定のレートで出力を増減させる。
次に、マニホールド圧力補正ロジックについて説明する。このマニホールド圧力の補正は前述のようにパイロットマニホールド圧力、トップハットマニホールド圧力及びメインマニホールド圧力のそれぞれに対して行う(図29のマニホールド圧力補正ロジック130,140,150参照)が、これらのマニホールド圧力補正ロジック130,140,150は同様のものであるため、ここでは個別の図示及び説明は省略し、図35〜図38に基づいてこれらのマニホールド圧力補正ロジック130,140,150の処理内容をまとめて説明する。
図35に示すように、切替器161では、通常、断線などによるパイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメイン燃料差圧計PDX1)の異常を検知する計器異常検知装置(図示せず)から計器異常信号を入力しないときには、パイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメイン燃料差圧計PDX1)から入力する実測値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)を変化レート設定器162へ出力する。一方、切替器161では、前記計器異常信号を入力したときには、圧力算出手段としてのマニホールド圧力算出ロジック163側に切り替えて、このマニホールド圧力算出ロジック163から入力するパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値を変化レート設定器162へ出力する。
変化レート設定器162では、事前の検討(ガスタービン設計)により予め設定された図36に例示するよう発電機出力(なガスタービン出力)と変化レートの関数と、発電機出力(ガスタービン出力)の実測値又は指令値とに基づいて変化レートを設定し、当該変化レートに基づき、切替器161から入力して図29の流量調節弁開度指令値算出ロジックの関数発生器102(或いは関数発生器107又は関数発生器114)へ出力する実測値又は計算値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の増減率を制限する。
マニホールド圧力算出ロジック163ではパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)を、非チョークの場合には非チョーク用のCv値計算式である下記の(12)式を変形して得られる下記の(13)式に基づいて算出し、チョークの場合にはチョーク用のCv値計算式である下記の(14)式を変形して得られる下記の(15)式に基づいて算出する。
Figure 2007309279
(12)式及び(13)式において、Cvはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)のCv値であり、このCv値として予め設定した一定値又は学習回路(詳細後述)で補正した補正値を用いる。tはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)から噴射するパイロット燃料ガス(或いはトップハット燃料ガス又はメイン燃料ガス)の温度であり、これらの燃料ガス温度として燃料ガス温度計Tfの計測値を用いる。γは空気に対するガス密度比であり、予め設定しておく。
Gはパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)から噴射されるパイロット燃料ガスの流量(重量流量)(或いはトップハット燃料ガスの流量(重量流量)又はメイン燃料ガスの流量(重量流量))であり、これらの燃料ガス流量として図29の流量調節弁開度指令値算出ロジックにおける関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(或いは関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH又は関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA)を用いる。
但し、パイロット燃料ガス流量GfPL(或いはトップハット燃料ガス流量GfTH又はメイン燃料ガス流量GfMA)は全体的なパイロット燃料ガス流量(或いは全体的なトップハット燃料ガス流量又は全体的なメイン燃料ガス流量)であり、これを各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)に分配したものが各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)における燃料ガス流量である。従って、パイロット燃料ガス流量GfPL(或いはトップハット燃料ガス流量GfTH又はメイン燃料ガス流量GfMA)をパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の数で割った値を、各パイロットノズル25(或いは各トップハットノズル27又は各メインノズル26)におけるパイロット燃料ガス流量(或いはトップハット燃料ガス流量又はメイン燃料ガス流量)Gとして用いる。aはこれらの燃料ガス流量Gを15.6℃、1ataにおける体積流量(m3/h)に換算するための係数であり、予め設定しておく。なお、γHは標準状態のガス密度である。
また、(12)式及び(13)式において、P3はパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の後圧(下流側圧力)であり、この後圧として車室圧力計PX5の計測値を用いる(図3参照)。P2はパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)の前圧(上流側圧力)、即ちパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)である。
図37の算出ロジックに基づいて説明すると、乗算器164では、シグナルジェネレータ165に予め設定されているパイロットノズル25(或いはトップハットノズル27又はメインノズル26)のCv値(一定値)に学習手段としての学習回路166で算出した補正係数(詳細後述)を乗算する。関数発生器167では、実測値の燃料ガス温度(パイロット燃料ガス温度t、或いはトップハット燃料ガス温度t又はメイン燃料ガス温度tとして用いる)に基づき、下記の(16)式の計算を行う。乗算器168では、上記のように図29の流量調節弁開度指令値算出ロジックにおける関数発生器101で求めたパイロット燃料ガス流量GfPL(或いは関数発生器106で求めたトップハット燃料ガス流量GfTH又は関数発生器113で求めたメイン燃料ガス流量GfMA)に基づいて得られるパイロット燃料ガス流量G(あるいはトップハット燃料ガス流量G又はメイン燃料ガス流量G)と、関数発生器167の計算結果とを乗算する。除算器169では、乗算器169の乗算結果に対して乗算器164の乗算結果を除算する。
Figure 2007309279
乗算器171では、除算器169の除算結果と、シグナルジェネレータ170に設定されている下記の(17)式の値との乗算を行う。
Figure 2007309279
乗算器172では、乗算器171における乗算結果同士を乗算する(即ち乗算器171の乗算結果の2乗を求める)。加算器173では、実測値の車室圧力(パイロットノズル、トップハットノズル又はメインノズルの後圧P2として用いる)にシグナルジェネレータ174で設定した値(1.0332)を加算して、車室圧力計PX5の計測値である車室圧力を絶対圧にする。乗算器175では加算器173の加算結果同士を乗算する(即ち車室圧力P2の2乗を求める)。加算器176では、乗算器172の乗算結果と乗算器175の乗算結果とを加算する。即ち、この加算器176までの処理で下記の(18)式の計算をしたことになる。そして、ルーター177では、加算器176の加算結果の平方根を計算する。即ち、このルーター177までの処理で上記(13)式の計算をしたことになり、非チョークの場合のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値P2が求められる。
Figure 2007309279
一方、乗算器179では、前述の除算器169の除算結果と、シグナルジェネレータ178に設定されている下記の(19)式の値とを乗算する。即ち、この乗算器179までの処理で上記(15)式の計算をしたことになり、チョークの場合のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)の計算値P2が求められる。
Figure 2007309279
チョーク判定器180では、ルーター177の出力であるパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、加算器173の出力である車室圧力(パイロットノズル、トップハットノズル又はメインノズルの後圧)P3とを比較し、下記の(20)式の条件が成立したときにチョークであると判定する。
Figure 2007309279
切替器181では、チョーク判定器180においてチョークと判定したときには乗算器179の出力値を選択し、これを計算パイロットマニホールド圧力(或いは計算トップハットマニホールド圧力又は計算メインマニホールド圧力)P2として図35の切替器161へ出力する一方、チョーク判定器180においてチョークと判定しないとき(非チョークのとき)にはルーター177の出力値を選択し、これを計算パイロットマニホールド圧力(或いは計算トップハットマニホールド圧力又は計算メインマニホールド圧力)P2として図35の切替器161へ出力する。
次に、図38に基づき、学習回路166について説明する。学習回路166では、まず、上記学習回路62の場合と同様、ノズルCv値の学習を開始する前に燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したか否かを判断する。即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(例えば1500℃)のとき、圧縮機4の圧力比(圧縮機4の入口側圧力と出口側圧力との比)と排ガス温度との間には図18に示すような関係がある。従って、学習回路166では、実測値の吸気圧力と実測値の車室圧力とから得られる圧縮機4の圧力比(車室圧力/吸気圧力)と、実測値の排ガス温度とを監視して、これらの圧力比と排ガス温度が図18に示す関係になったときにガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達したと判断して、学習を開始する。なお、これに限定するものではなく、ガスタービン入口燃焼ガス温度TITが最高燃焼ガス温度(1500℃)に達する前から学習を開始するようにしてもよい。
学習回路166では、学習を開始すると、まず、減算器(偏差演算器)182において、マニホールド圧力補正ロジック163で計算したパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、パイロットマニホールド圧力計PX2(或いはトップハットマニホールド圧力計PX3又はメインマニホールド圧力計PX1)で計測したパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)との偏差を求める。
そして、この偏差に基づき、PI制御器183において比例・積分演算をすることにより、0〜1の範囲の補正係数を求め、この補正係数が図37のマニホールド圧力補正ロジック163の乗算器164へ出力されて、シグナルジェネレータ165のノズルCv値(固定値)に乗算される。このように計算値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)P2と、実測値のパイロットマニホールド圧力(或いはトップハットマニホールド圧力又はメインマニホールド圧力)との偏差がなくなるようにノズルCv値を補正することにより、より正確なノズルCv値が得られる。
<作用効果>
以上のように、本実施の形態例のガスタービン燃焼制御装置41によれば、IGV開度と吸気温度と大気圧比とに基づいて700℃MWと1500℃MWを算出し、これと実測値の発電機出力(ガスタービン)とに基づいて、直線補間により、ガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化したCLCSOを算出し、このCLCSOに基づいて決定する各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいてパイロット燃料流量調節弁19、トップハット燃料流量調節弁21及びメイン燃料流量調節弁17の開度を制御することにより各燃料ノズル(パイロットノズル25、トップハットノズル27、メインノズル26)への燃料供給量を制御するため、本来の思想どおりガスタービン入口燃焼ガス温度に基づく制御が可能となり、吸気温度、燃料ガス温度及び燃焼ガス性状が変化しても、また、ガスタービン1の性能が劣化しても、CLCSOと各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)との関係、即ち、燃料ガス温度と各燃料ガスの比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)との関係を保つことができる。このため、適切な燃焼制御を行うことができる。また、算出したCLCSOに基づいて、燃焼器バイパス弁開度を制御することにより圧縮空気のバイパス量を制御するため、燃焼器バイパス弁8に関しても本来の思想どおりガスタービン入口燃焼ガス温度に基づく制御が可能となり、CLCSOと燃焼器バイパス弁開度との関係、即ち、ガスタービン入口燃焼ガス温度と燃焼器バイパス弁開度との関係を保つことができる。このため、圧縮空気のバイパス流量制御の観点からも、適切な燃焼制御を行うことができる。例えば図39〜図41に示すガスタービン運転結果から、発電機出力(ガスタービン出力)一定でIGV開動作をさせた場合、IGV開動作にともなうガスタービン入口燃焼ガス温度TITの低下に対して、パイロット比や燃焼器バイパス弁開度が追従することが分かる。また、図42及び図43のガスタービン運転結果から、燃料ガス温度が変化しても、パイロット比や燃焼器バイパス弁開度は変化しないことが分かる。
そして、本実施の形態例のガスタービンの燃焼制御装置では、ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度(1400℃)に調節するときの圧縮機4の圧力比とガスタービン本体2の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブ(特性カーブA)に基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度(EXT1400)を算出する手段と、ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度(1400℃)よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(1500℃)に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブ(特性カーブB)に基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度(温調EXT)を算出する手段と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度(1400℃)と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(1500℃)と、前記第1の排ガス温度(EXT1400)と、前記第2の排ガス温度(温調EXT)と、計測した排ガス温度(EXT)とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度(TIT)を算出する手段と、ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度(1400℃)に対応する第1のガスタービン出力(1400℃MW)及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(1500℃)に対応する第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW))と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度(1400℃)と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(1500℃)と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度(TIT)とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度(TIT)に対応する第3のガスタービン出力(温調MW)を算出する手段と、前記第3のガスタービン出力(温調MW)と、計測したガスタービン出力(発電機出力)とを比較して、前記第3のガスタービン出力(温調MW)を前記計測したガスタービン出力(発電機出力)に一致させるように前記第3のガスタービン出力(温調MW)の算出に用いる前記第1のガスタービン出力(1400℃MW)及び前記第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW)を補正する手段と、を有する構成のガスタービン出力学習回路201を備えたため、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度(1500℃)まで上昇させずに部分負荷運転を継続するときにも、学習を開始してガスタービン出力の補正を行うことができる。
そして、このガスタービン出力学習回路201で補正した前記第2のガスタービン出力(補正1500℃MW(温調MW))を、燃焼負荷指令算出手段におけるCLCSOの算出に用いるため、ガスタービン入口燃焼ガス温度を最高燃焼ガス温度(1500℃)まで上昇させずに部分負荷運転を継続するときにも、実際のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応した正確なCLCSOを算出することができる。
また、本実施の形態例のガスタービンの燃焼制御装置によれば、前記ガスタービン出力学習回路201における前記第1のガスタービン出力(1400℃MW)及び前記第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW)の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力(理想MW)と、前記計測したガスタービン出力(発電機出力)との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力(1400℃MW)と前記第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW))とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力(1400℃MW)及び前記第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW))を補正する構成であるため、容易且つ確実に前記第1のガスタービン出力(1400℃MW)及び前記第2のガスタービン出力(1500℃MW(温調MW)を補正することができる。
また、本実施の形態例のガスタービンの燃焼制御装置によれば、前記第3のガスタービン出力(理想MW)と、前記計測したガスタービン出力(発電機出力)との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるCLCSOの増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度(TIT)の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を、ガスタービン出力学習回路201に備えたため、ガスタービン入口燃焼ガス温度(即ちガスタービン出力)に応じた適切なガスタービン出力の補正を行うことができ、第2のガスタービン入口燃焼ガス温度(最高燃焼ガス温度の1500℃)の近傍では学習時間を短くして、速やかにガスタービン出力を補正することができる。
なお、本発明のガスタービン出力学習回路は、上記のような燃焼負荷指令算出手段でCLCSOの算出に用いるためのガスタービン出力(1500℃MW(温調MW))を補正する場合に限定するものでなく、その他の用途に用いるためのガスタービン出力を補正する場合にも適用することができる。即ち、本発明のガスタービン出力学習回路は各種のガスタービン出力算出手段で算出されて各種の用途に用いられるガスタービン出力に対して、ガスタービンの性能劣化を考慮した自動補正を行う場合に広く適用することができる。
また、上記では3種類の燃料ノズルである第1燃料ノズル(図示例ではメインノズル)、第2燃料ノズル(図示例ではパイロットノズル)及び第3燃料ノズル(図示例ではトップハットノズル)を有する燃焼器を備えたガスタービンを例に挙げて説明したが、これに限定するものではく、本発明は例えば2種類の燃料ノズル(第1燃料ノズル、第2燃料ガス)を有する燃焼器や、4種類の燃料ノズル(第1燃料ノズル、第2燃料ノズル、第3燃料ノズル及び第4燃料ノズル)を有する燃焼器を備えたガスタービンにも適用することができる。
また、上記では最高燃焼ガス温度を1500℃としているが、勿論、これに限定するものではなく、最高燃焼ガス温度は、それぞれのガスタービン設計において高効率化、機器の耐熱性、NOx低減などの観点から、例えば1400℃、1600℃など適宜に設定される。
また、上記のように燃料の比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて燃料流量調節弁の開度を制御する場合、必ずしも上記のような燃料の比率(パイロット比、トップハット比、メイン比)に基づいて各燃料流量調節弁の開度指令値を設定する手段に限定するものではなく、その他の任意の制御手段によって制御することもできる。
本発明はガスタービン出力学習回路及びこれを備えたガスタービンの燃焼制御装置に関するものであり、特に部分負荷で運転されることの多いガスタービンにおいて、ガスタービン出力算出手段で算出されるガスタービン出力を、ガスタービンの性能劣化を考慮して自動補正する場合に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例に係るガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの概略構成を示す図である。 前記ガスタービンにおける燃焼器の構成図である。 前記ガスタービンにおけるパイロット燃料供給ラインのパイロットマニホールド部分の概要図である。 本発明の実施の形態例に係るガスタービンの燃焼制御装置に全体概要図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における処理の流れの概要を示すブロック図である。 ガスタービン入口燃焼ガス温度TITとCLCSOとの関係を示す図である。 CLCSOとパイロット比の関係を示す図である。 CLCSOとトップハット比の関係を示す図である。 CLCSOと燃焼器バイパス弁開度指令値の関係を示す図である。 各IGV開度におけるガスタービン入口燃焼ガス温度TITとガスタービン出力(発電機出力)との関係を示す図である。 各IGV開度における吸気温度とガスタービン出力(発電機出力)との関係を示す図である。 あるIGV開度、吸気温度、タービンバイパス比及び大気圧比における発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 IGV開度の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 吸気温度の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 タービンバイパス比の変化に対する発電機出力(ガスタービン出力)とCLCSOの関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるCLCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 特許文献1におけるガスタービン出力学習回路の構成を示すブロック図である。 圧力比と排ガス温度の関係を示す特性カーブの図である。 本発明の実施の形態例に係るガスタービン出力学習回路の構成を示すブロック図である。 圧力比と排ガス温度の関係を示す特性カーブA,Bを示す図である。 1400℃MWの算出ロジックを示すブロック図である。 CLCSOと重み係数の関係を示す図である。 圧力比と排ガス温度の関係を示す特性カーブA,B,C,Dを示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における燃焼器バイパス弁開度指令値の算出ロジックの構成を示すブロック図である。 CLCSOと吸気温度補正の重みとの関係を示す図である。 吸気温度と補正係数の関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるPLCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるTHCSOの算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における各燃料流量調節弁開度指令値の算出ロジックの構成を示すブロック図である。 PLCSOとパイロット燃料ガス流量GfPLとの関係(比例関係)を示す図である。 弁開度とCv値の関係を示す図である。 THCSOとトップハット燃料ガス流量GfTHとの関係(比例関係)を示す図である。 MACSOとメイン燃料ガス流量GfMAとの関係(比例関係)を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置における燃料ガス温度補正ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるマニホールド圧力補正ロジックの構成を示すブロック図である。 発電機出力(ガスタービン出力)と変化レートとの関係を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるマニホールド圧力算出ロジックの構成を示すブロック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置におけるノズルCv値の学習回路の構成を示すロジック図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。 前記ガスタービンの燃焼制御装置を備えたガスタービンの運転結果を示す図である。
符号の説明
1 ガスタービン
2 ガスタービン本体
3 燃焼器
4 圧縮機
5 発電機
6 IGV
7 アクチュエータ
8 燃焼器バイパス弁
9 タービンバイパスライン
10 タービンバイパス弁
11 燃料供給ライン
12 メイン燃料供給ライン
13 パイロット燃料供給ライン
14 トップハット燃料供給ライン
15 燃料止め弁
16 メイン燃料圧力調節弁
17 メイン燃料流量調節弁
18 パイロット燃料圧力調節弁
19 パイロット燃料流量調節弁
20 トップハット燃料圧力調節弁
21 トップハット燃料流量調節弁
22 メインマニホールド
23 パイロットマニホールド
24 トップハットマニホールド
25 パイロットノズル
26 メインノズル
27 トップハットノズル
28 内筒
29 外筒
31 燃焼器パイパスライン
32 タービンバイパスライン
41 ガスタービン燃焼制御装置
51,52 関数発生器
53,54 除算器
55,56 乗算器
57,58 減算器
59 除算器
60 レート設定器
61 シグナルジェネレータ
62 ガスタービン出力学習回路
63 減算器(偏差演算器)
64 PI制御器
65 LOWリミッタ
66 乗算器
67 低値選択器
68 シグナルジェネレータ
71,72,73 関数発生器
74 乗算器
75 除算器
81,82,83 関数発生器
84 除算器
85 減算器
86 乗算器
91,92,93 関数発生器
94 乗算器
95 除算器
96 乗算器
101,102,103 関数発生器
104 乗算器
105,106,107 関数発生器
109 乗算器
110 関数発生器
111 加算器
112 減算器
113,114 関数発生器
115 乗算器
116 関数発生器
120 燃料ガス温度補正ロジック
121 低値選択器
122 むだ時間設定器
123 切替器
124,125 一次遅れ演算器
126 低値選択器
127 レート付き切替器
128 シグナルジェネレータ
130,140,150 マニホールド圧力補正ロジック
161 切替器
162 変化レート設定器
163 マニホールド圧力算出ロジック
164 乗算器
165 シグナルジェネレータ
166 学習回路
167 関数発生器
168 乗算器
169 除算器
170 シグナルジェネレータ
171,172 乗算器
173 加算器
174 シグナルジェネレータ
175 乗算器
176 加算器
177 ルーター
178 シグナルジェネレータ
179 乗算器
180 チョーク判定器
181 切替器
182 減算器(偏差演算器)
183 PI制御器
201 ガスタービン出力学習回路
202 TIT算出部
203 理想MW算出部
204 減算器(偏差演算器)
205 PI制御器
206 LOWリミッタ
207,208 乗算器
209 低値選択器
210 シグナルジェネレータ
211 関数発生器
212 乗算器
301 乗算器
302 関数発生器
303,304 除算器
305 シグナルジェネレータ
PW 電力計
Ta 吸気温度計
Tf 燃料ガス温度計
Th 排ガス温度計
FX1 吸気流量計
FX2 タービンバイパス流量計
PX1 メインマニホールド圧力計
PX2 パイロットマニホールド圧力計
PX3 トップハットマニホールド圧力計
PX4 吸気圧力計
PX5 車室圧力計
PDX1 メイン燃料差圧計
PDX2 パイロット燃料差圧計
PDX3 トップハット燃料差圧計

Claims (8)

  1. ガスタービン本体と燃焼器と圧縮機とを備えたガスタービンにおけるガスタービン出力学習回路であって、
    ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧縮機の圧力比と前記ガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、
    ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、
    前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、
    ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、
    前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、
    を有する構成であることを特徴とするガスタービン出力学習回路。
  2. 請求項1に記載のガスタービン出力学習回路において、
    前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であることを特徴とするガスタービン出力学習回路。
  3. 請求項4に記載のガスタービン出力学習回路において、
    前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を備えたことを特徴とするガスタービン出力学習回路。
  4. ガスタービン本体と、複数種類の燃料ノズルを有する燃焼器と、入口案内翼を備えた圧縮機と、前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量をそれぞれ調整する複数の燃料流量調節弁とを備えたガスタービンに装備され、前記燃料流量調節弁の開度を制御することによって前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度とに基づいて、第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第1のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも高温の第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度よりも低温の第4のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第4のガスタービン出力とを算出するガスタービン出力算出手段と、
    前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とに基づいて、直線補間により、ガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値を算出する燃焼負荷指令算出手段とを備え、
    この燃焼負荷指令算出手段で算出した前記燃焼負荷指令値に基づいて、前記複数種類の燃料ノズルのそれぞれへ供給する燃料の比率を決定し、これらの燃料の比率に基づいて前記燃料流量調節弁の開度を制御することにより前記複数種類の燃料ノズルへの燃料供給量を制御するガスタービンの燃焼制御装置であって、
    ガスタービン入口燃焼ガス温度を第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧縮機の圧力比と前記ガスタービン本体の排ガス温度との関係を表す第1の特性カーブに基づき、計測した前記圧力比に対応する第1の排ガス温度を算出する手段と、
    ガスタービン入口燃焼ガス温度を前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に調節するときの前記圧力比と前記排ガス温度との関係を表す第2の特性カーブに基づき、前記計測した前記圧力比に対応する第2の排ガス温度を算出する手段と、
    前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第1の排ガス温度と、前記第2の排ガス温度と、計測した前記排ガス温度とに基づき、直線補間により、前記計測した前記圧力比及び前記計測した前記排ガス温度に対応する第3のガスタービン入口燃焼ガス温度を算出する手段と、
    ガスタービン出力算出手段で算出した前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第2のガスタービン出力と、前記第1のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第2のガスタービン入口燃焼ガス温度と、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度とに基づき、直線補間により、前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度に対応する第3のガスタービン出力を算出する手段と、
    前記第3のガスタービン出力と、計測したガスタービン出力とを比較して、前記第3のガスタービン出力を前記計測したガスタービン出力に一致させるように前記第3のガスタービン出力の算出に用いる前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する手段と、
    を有する構成のガスタービン出力学習回路を備え、
    このガスタービン出力学習回路で補正した前記第2のガスタービン出力を、前記燃焼負荷指令算出手段における前記燃焼負荷指令値の算出に用いる構成としたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  5. 請求項4に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記ガスタービン出力学習回路における前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力の補正する手段は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差を、比例・積分演算又は積分演算して補正係数を求め、この補正係数を前記第1のガスタービン出力と前記第2のガスタービン出力とにそれぞれ乗算することによって、前記第1のガスタービン出力及び前記第2のガスタービン出力を補正する構成であることを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  6. 請求項5に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記ガスタービン出力学習回路は、前記第3のガスタービン出力と、前記計測したガスタービン出力との偏差に対し、燃焼負荷指令値算出手段で算出されるガスタービン入口燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段、或いは前記第3のガスタービン入口燃焼ガス温度の増加に応じて前記偏差に乗算する重み係数を増加させるように重み付けを行う手段を備えたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  7. 請求項4〜6の何れか1項に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記ガスタービンは前記燃焼器及び前記ガスタービン本体に対して圧縮空気をバイパスするガスタービンバイパス手段を有しており、
    前記ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の全圧縮空気量と前記ガスタービンバイパス手段によるタービンバイパス流量との比であるタービンバイパス比とに基づいて、前記第1のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力とを算出することを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  8. 請求項4〜7の何れか1項に記載のガスタービンの燃焼制御装置において、
    前記ガスタービン出力算出手段では、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記圧縮機の吸気圧力と標準大気圧との比である大気圧比とに基づいて、又は、前記圧縮機の吸気温度と、前記入口案内翼の開度と、前記タービンバイパス比と、前記大気圧比とに基づいて、前記第1のガスタービン出力と、前記第2のガスタービン出力と、前記第4のガスタービン出力とを算出することを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
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