JP2007077256A - アントラピリドン化合物及びインクジェット記録用インク組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規なアントラピリドン化合物、そのアントラピリドン化合物を含有するバイオレット色のインクジェット記録用インク組成物及びこれを用いて得られる着色体に関する。
各種カラー記録法の中で、その代表的方法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法においては、インクの各種吐出方式が開発されているが、いずれも水性インクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うというものである。これらの方法では、記録ヘッドと被記録材料とが接触しない為、音の発生が少なく静かであり、また小型化、高速化、カラー化が容易であるという特長の為、近年急速に普及しつつあり、今後も大きな伸長が期待されている。この中で、コンピューターのカラーディスプレー上の画像又は文字情報のインクジェットプリンタによるカラー記録は、一般にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクによる減法混色で表現される。CRTディスプレー等のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)による加法混色画像を減法混色画像で出来るだけ忠実に再現するには、Y、M、Cのそれぞれについて、標準の色相に近い色相を有し且つ鮮明であることが望まれるが、これを解決するための1方法として、7色(Y、M、C、R、G、B、K)インクを用いるインクジェット印刷法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。そこにおいては可溶性基を持たせた建染染料(バット染料)が用いられているが、色相、鮮明性、堅牢度などの点から市場の要求を完全に満足するには至っていない。また、従来からインクジェット用インクとして用いられているY、M、Cの各成分を予め混合して得られたR、G、B等の各インクを用いても、やはり鮮明性に優れた印刷物が得られないという問題がある。
一方、ブルーの色域を広げるための色相としては、赤味のブルーすなわちバイオレット色が最も優れているといわれている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。インクジェット記録用のバイオレット色の色素例としては、C.I.(カラーインデックス)アシッドバイオレット17、C.I.アシッドバイオレット48等が挙げられている(例えば特許文献2、特許文献3を参照)が、これらは色相、鮮明性は良好だが、溶解性、堅牢性などの点で市場の要求を満たすには至っていない。インクジェット記録用のインク組成物には長期の保存に対して沈殿物を生じないなど貯蔵安定性が必要であり、またプリントした時の画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性及び耐ガス性等の堅牢度において優れる事が求められる。殊に最近のデジタルカメラの普及と共に、家庭でも画像をプリントする機会が増しているが、この場合、得られたプリント物を保管する時に、空気中の酸化性ガスによる画像の変色も問題視されている。
本発明は水に対する溶解性が高く、インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有し、人に対してより安全性の高いインクジェット記録用インク組成物を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアントラピリドン化合物が前記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させるに至った。 即ち本発明は、
(1)遊離酸の形で下記式(1)で表されるアントラピリドン化合物、
(1)遊離酸の形で下記式(1)で表されるアントラピリドン化合物、
(式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基又はシアノ低級アルキル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、X、Yは各々独立して塩素原子、水酸基、アミノ基、フェニルアミノ基(フェニル基はスルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アルキル基及びアルコキシ基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、ナフチルアミノ基(ナフチル基はスルホン酸基で置換されていても良い。)、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基はスルホン酸基、カルボキシル基及び水酸基からなる群から選択される置換基を有しても良い。)、アラルキルアミノ基、フェノキシ基(スルホン酸基、カルボキシル基、アセチルアミノ基、アミノ基及び水酸基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、モノアルキルアミノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノアルキルアミノ基又はモルホリノ基をそれぞれ表す)但し、X及びYが共に塩素原子である場合を除く、
(2)式(1)におけるR1がメチル基で、同じくR2が水素原子である(1)に記載のアントラピリドン化合物、
(3)式(1)におけるYが水酸基又はアミノ基である(1)又は(2)に記載のアントラピリドン化合物、
(4)式(1)におけるXが、2−スルホアニリノ基、2,5−ジスルホアニリノ基、4−メトキシ−2−スルホアニリノ基、2−カルボキシ−5−スルホアニリノ基又は3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基である(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物、
(5)式(1)におけるR1がメチル基又は水素原子であり、R2が水素原子又はメトキシ基であり、Xがアニリノ基又はナフチルアミノ基であり、そのベンゼン環又はナフタレン環上の置換基としてスルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基からなる群から独立に選択される基を1〜3個有しても良く、Yが水酸基、アミノ基、モルホリノ基、2-スルホエチルアミノ基又はカルボキシメチルアミノ基である(1)に記載のアントラピリドン化合物
(6)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク組成物
(7)
水溶性有機溶剤を含有する(6)に記載のインクジェット記録用インク組成物
(8)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩中の無機塩の含有量が1重量%以下である(6)又は(7)に記載のインクジェット記録用インク組成物
(9)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物の含有量が0.1〜20重量%である(6)乃至(8)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物
(10)
インク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、インク組成物として(6)乃至(9)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法
(11)
被記録材が情報伝達用シートである(10)に記載のインクジェット記録方法
(12)
情報伝達用シートが表面処理された情報伝達用シートである(11)に記載のインクジェット記録方法
(13)
(10)乃至(12)のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体
(14)
(6)乃至(9)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ、
に関する。
(2)式(1)におけるR1がメチル基で、同じくR2が水素原子である(1)に記載のアントラピリドン化合物、
(3)式(1)におけるYが水酸基又はアミノ基である(1)又は(2)に記載のアントラピリドン化合物、
(4)式(1)におけるXが、2−スルホアニリノ基、2,5−ジスルホアニリノ基、4−メトキシ−2−スルホアニリノ基、2−カルボキシ−5−スルホアニリノ基又は3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基である(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物、
(5)式(1)におけるR1がメチル基又は水素原子であり、R2が水素原子又はメトキシ基であり、Xがアニリノ基又はナフチルアミノ基であり、そのベンゼン環又はナフタレン環上の置換基としてスルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基からなる群から独立に選択される基を1〜3個有しても良く、Yが水酸基、アミノ基、モルホリノ基、2-スルホエチルアミノ基又はカルボキシメチルアミノ基である(1)に記載のアントラピリドン化合物
(6)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク組成物
(7)
水溶性有機溶剤を含有する(6)に記載のインクジェット記録用インク組成物
(8)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩中の無機塩の含有量が1重量%以下である(6)又は(7)に記載のインクジェット記録用インク組成物
(9)
(1)乃至(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物の含有量が0.1〜20重量%である(6)乃至(8)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物
(10)
インク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、インク組成物として(6)乃至(9)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法
(11)
被記録材が情報伝達用シートである(10)に記載のインクジェット記録方法
(12)
情報伝達用シートが表面処理された情報伝達用シートである(11)に記載のインクジェット記録方法
(13)
(10)乃至(12)のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体
(14)
(6)乃至(9)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ、
に関する。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、インク組成物を製造する過程でのメンブランフィルターに対するろ過性が良好という特徴も有する。又、本発明のインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。そして本発明のインク組成物をインクジェット記録用のバイオレットインクとして使用した印刷物は記録メディア(紙、フィルム等)を選択することなく鮮明性に優れた理想的なバイオレットの色相であり、従来インクジェット記録用として行われているシアンインクとマゼンタインクにより色だしされたバイオレット(色)よりも、鮮明性の高いバイオレット(色)を再現させることが可能であり、CRT等のディスプレー上で得られるカラー画像の色相を紙の上に忠実に再現させることも可能である。更に本発明のインク組成物は、シアンとマゼンタ等と共に用いることで耐光性、耐オゾン性、耐湿性などに優れたインクジェット記録を可能にする。
本発明を詳細に説明する。尚、本発明において断りがない限りスルホン酸基、水酸基、及びカルボキシル基は遊離酸の形で表すものとする。また本明細書においてアニリノ基とはフェニルアミノ基を示す。
インク組成物用の色素として使用される本発明の化合物は遊離酸の形で前記式(1)で表される。
式(1)において、R1は水素原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基又はシアノ低級アルキル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、X、Yは各々独立して塩素原子、水酸基、アミノ基、フェニルアミノ基(フェニル基はスルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、ナフチルアミノ基(ナフチル基はスルホン酸基で置換されていても良い。)、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基はスルホン酸基、カルボキシル基及び水酸基からなる群から選択される置換基を有しても良い。)、アラルキルアミノ基、フェノキシ基(スルホン酸基、カルボキシル基、アセチルアミノ基、アミノ基及び水酸基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、モノアルキルアミノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノアルキルアミノ基又はモルホリノ基をそれぞれ表す。尚、前記において「低級」とは炭素数1〜4を意味する。但し、上記X及びYが共に塩素原子である場合を除く。
R1として好ましいものは水素原子またはメチル基であり、より好ましくはメチル基である。又、R2として好ましいものは水素原子である。更に、Xとして好ましいものは、2−スルホアニリノ基、2,5−ジスルホアニリノ基、4−メトキシ−2−スルホアニリノ基、2−カルボキシ−5−スルホアニリノ基及び3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基であり、Yとして好ましいものは水酸基及びアミノ基である。
式(1)において、R1は水素原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基又はシアノ低級アルキル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、X、Yは各々独立して塩素原子、水酸基、アミノ基、フェニルアミノ基(フェニル基はスルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、ナフチルアミノ基(ナフチル基はスルホン酸基で置換されていても良い。)、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基はスルホン酸基、カルボキシル基及び水酸基からなる群から選択される置換基を有しても良い。)、アラルキルアミノ基、フェノキシ基(スルホン酸基、カルボキシル基、アセチルアミノ基、アミノ基及び水酸基からなる群から選択される置換基で置換されていても良い。)、モノアルキルアミノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノアルキルアミノ基又はモルホリノ基をそれぞれ表す。尚、前記において「低級」とは炭素数1〜4を意味する。但し、上記X及びYが共に塩素原子である場合を除く。
R1として好ましいものは水素原子またはメチル基であり、より好ましくはメチル基である。又、R2として好ましいものは水素原子である。更に、Xとして好ましいものは、2−スルホアニリノ基、2,5−ジスルホアニリノ基、4−メトキシ−2−スルホアニリノ基、2−カルボキシ−5−スルホアニリノ基及び3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基であり、Yとして好ましいものは水酸基及びアミノ基である。
本発明の前記式(1)で示されるアントラピリドン化合物の具体例としては、例えば、下記表1の化合物が挙げられる。表1において、(K)はカルボキシル基を、(S)はスルホン酸基をそれぞれ意味する。一例を挙げると、2,5−ジ−(S)−アニリノは2,5−ジスルホアニリノを意味する。
式(1)で表されるアントラピリドン化合物は、例えば次の方法により製造される。
即ち、常法により、前記式(1)におけるXに対応するアミン類、フェノール類、モルホリン、アンモニアと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン(シアヌルクロライド)を縮合させ、対応する縮合物を得る。次いで得られた縮合物と下記式(2)
即ち、常法により、前記式(1)におけるXに対応するアミン類、フェノール類、モルホリン、アンモニアと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン(シアヌルクロライド)を縮合させ、対応する縮合物を得る。次いで得られた縮合物と下記式(2)
(式(2)中、R1、R2は前記式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
で表される化合物を水中で、pH3〜7、30〜70℃、15分〜2時間反応させることによりYが塩素原子である式(3)
で表される化合物を水中で、pH3〜7、30〜70℃、15分〜2時間反応させることによりYが塩素原子である式(3)
(式(3)中、R1、R2及びXは前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で表される縮合物を得ることができる。
次いで、得られた式(3)で表される縮合物をpH9〜12、50〜100℃、10分〜5時間加水分解するか、又はアンモニア、アミン類、フェノール類、モルホリンを用いて、pH8〜10、50〜100℃、10分〜8時間反応させることにより、式(1)におけるYがそれぞれ水酸基、アミノ基、アミン類、フェノール類、モルホリンである前記式(1)の化合物が得られる。尚、縮合の順序は各種化合物の反応性に応じ、適宜定められ、上記に限定されない。
で表される縮合物を得ることができる。
次いで、得られた式(3)で表される縮合物をpH9〜12、50〜100℃、10分〜5時間加水分解するか、又はアンモニア、アミン類、フェノール類、モルホリンを用いて、pH8〜10、50〜100℃、10分〜8時間反応させることにより、式(1)におけるYがそれぞれ水酸基、アミノ基、アミン類、フェノール類、モルホリンである前記式(1)の化合物が得られる。尚、縮合の順序は各種化合物の反応性に応じ、適宜定められ、上記に限定されない。
こうして得られる式(1)のアントラピリドン化合物あるいは上記式(3)の化合物は遊離酸の形で、あるいはその塩の形態をとることも可能である。式(1)で表される化合物の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩又はアンモニウム塩をあげることができる。これらの内好ましい塩としてはアルカリ金属塩、アルカノールアミン塩又はアンモニウム塩が挙げられる。アルカリ金属塩として好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が、アルカノールアミン塩として好ましくはモノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩等があげられる。これらの塩のうち、より好ましいものはリチウム、ナトリウムの塩である。
また上記式(1)又は式(3)で表される化合物の塩は、当業者であれば明らかなように例えば以下の方法で得ることができる。すなわち、上記式(1)又は式(3)の化合物の反応液に直接食塩を加えて塩析し、析出固体を濾過することによってそれぞれ式(1)又は式(3)の化合物に対応するナトリウム塩をウェットケーキとして得ることができる。 次いで得られたウェットケーキを再び水に溶解後、塩酸を加えて溶液のpHを適宜調整することにより得られる固体を濾過することにより、式(1)又は式(3)の化合物に対応する遊離酸を、あるいはナトリウム塩と遊離酸の混合物を任意の比率で、ウエットケーキとして得ることも可能である。
更に、得られた式(1)又は式(3)で表される化合物の遊離酸のウェットケーキを水と共に撹拌しながら、例えば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水を添加してアルカリ性にすれば、各々対応するカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩が得られる。なお式(1)又は式(3)で表される化合物の遊離酸とナトリウム塩の混合物のウエットケーキを前記と同様に水酸化カリウムなどと処理することにより、複数種類の塩の混合物などを得ることも可能である。
また上記式(1)又は式(3)で表される化合物の塩は、当業者であれば明らかなように例えば以下の方法で得ることができる。すなわち、上記式(1)又は式(3)の化合物の反応液に直接食塩を加えて塩析し、析出固体を濾過することによってそれぞれ式(1)又は式(3)の化合物に対応するナトリウム塩をウェットケーキとして得ることができる。 次いで得られたウェットケーキを再び水に溶解後、塩酸を加えて溶液のpHを適宜調整することにより得られる固体を濾過することにより、式(1)又は式(3)の化合物に対応する遊離酸を、あるいはナトリウム塩と遊離酸の混合物を任意の比率で、ウエットケーキとして得ることも可能である。
更に、得られた式(1)又は式(3)で表される化合物の遊離酸のウェットケーキを水と共に撹拌しながら、例えば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水を添加してアルカリ性にすれば、各々対応するカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩が得られる。なお式(1)又は式(3)で表される化合物の遊離酸とナトリウム塩の混合物のウエットケーキを前記と同様に水酸化カリウムなどと処理することにより、複数種類の塩の混合物などを得ることも可能である。
なお、前記式(2)のアントラピリドン化合物(中間体)は、例えば、当業者であれば明らかなように次のようにして得ることが可能である。
即ち、下記式(4)
即ち、下記式(4)
(式(4)中、R1は前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で示されるアントラキノン化合物1モルに下記式(5)
で示されるアントラキノン化合物1モルに下記式(5)
(式(5)中、R2は前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で示される化合物1.1〜3モルをキシレン等の極性溶媒中、炭酸ナトリウム等の塩基性化合物の存在下、130〜180℃、5〜15時間反応させることにより、下記式(6)
で示される化合物1.1〜3モルをキシレン等の極性溶媒中、炭酸ナトリウム等の塩基性化合物の存在下、130〜180℃、5〜15時間反応させることにより、下記式(6)
(式(6)中、R1、R2は前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で示される化合物を得る。
で示される化合物を得る。
次いで、式(6)の化合物1モルに4’−アミノ−3’−スルホ−アセトアニリド1〜5モルを、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性有機溶媒中、炭酸ナトリウムのような塩基及び酢酸銅のような銅触媒の存在下、110〜150℃、2〜6時間処理して縮合し、下記式(7)
(式(7)中、R1、R2は前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で示される化合物を得る。
で示される化合物を得る。
次いで式(7)の化合物を20〜80重量%硫酸中で、50〜120℃で処理し、アセチルアミノ基を加水分解する事により、式(2)
(式(2)中R1、R2は前記式(1)におけるのと同じ意味を示す。)
で表されるアントラピリドン化合物(中間体)を得ることができる。
で表されるアントラピリドン化合物(中間体)を得ることができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は前記式(1)で表されるアントラピリドン化合物又はその塩を水又は水性溶媒、すなわち後記する水溶性有機溶剤を含有する水に溶解したものである。インクのpHは8〜11が好ましい。このインク組成物をインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合、アントラピリドン化合物(色素)としては金属陽イオンの塩化物及び硫酸塩等の無機物の含有量が少ないものを用いるのが好ましく、その含有量の目安は例えば、化合物(色素)中1重量%以下である。無機物の少ないアントラピリドン化合物(色素)を製造するには、例えば逆浸透膜による方法等の通常の方法の他に、本発明の化合物(色素)の乾燥品あるいはウエットケーキを必要な回数だけメタノールなどのアルコール類及び水の混合溶媒中で攪拌し、濾過、乾燥する方法で脱塩処理することも可能である。
前記式(1)で表されるアントラピリドン化合物の反応液、例えば後述する実施例1(6)における、液量を300部に調整する前の反応液を直接、記録用インク組成物の製造に直接使用する事が出来る。しかし、まずこれを乾燥、例えばスプレー乾燥させて単離するか、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム等の無機塩類によって塩析するか、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸によって酸析するか、あるいは前記した塩析と酸析を組み合わせた酸塩析することによって本発明のアントラピリドン化合物を取り出し、次にこれを用いてインク組成物を調製することもできる。
本発明のインク組成物は水を媒体として調製される。本発明のインク中に、上記のようにして得られた前記式(1)のアントラピリドン化合物は、通常0.1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、更に好ましくは2〜10重量%含有される。本発明のインク組成物には、さらに必要に応じて、水溶性有機溶剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有する。水溶性有機溶剤の含有量は0〜60重量%であり、インク調製剤は0〜20重量%好ましくは0〜15重量%をそれぞれ含有しても良く、最終的に水を加え濃度が調整される。
本発明で使用しうる水溶性有機溶剤の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の(C2〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマー又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテル又はエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエチルエーテル又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル、γ−ブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等があげられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独もしくは混合して用いられる。
これらのうち好ましいものとしては2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、モノ、ジ又はトリエチレングリコール、ジプロピレングリコールが挙げられ、より好ましいものは、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールである。
インク調製剤の例としては、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、界面活性剤などが挙げられ、これらは必要に応じて添加される。
防腐防黴剤の例としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物としては、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤としてソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム、等があげられる。
pH調整剤の例としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを8.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。
キレート試薬の例としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等があげられる。
キレート試薬の例としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等があげられる。
防錆剤の例としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等があげられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホン化されたベンゾフェノン又はスルホン化されたベンゾトリアゾール等があげられる。水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホン化されたベンゾフェノン又はスルホン化されたベンゾトリアゾール等があげられる。水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
染料溶解剤の例としては、例えば尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等があげられる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤が、それぞれ目的に応じて使用出来る。使用しうるアニオン界面活性剤の例としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。使用しうるカチオン界面活性剤の例としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ−4−ビニルピリジン誘導体などがある。使用しうる両性界面活性剤の例としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。使用しうるノニオン界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例えば、日信化学社製サーフィノール104、82、465、オルフィンSTGなど)などがある。
これらのインク調製剤は、1種類又は多種類を必要により選択して使用される。
これらのインク調製剤は、1種類又は多種類を必要により選択して使用される。
本発明のインクジェット記録用インク組成物を調製するに当たり、前記各薬剤を溶解させる順序に特に制限はない。前記式(1)のアントラピリドン化合物を水及び/又は上記水性溶媒(水溶性有機溶剤を含有する水)に溶解させ、次いでインク調製剤を添加して溶解させてもよいし、前記式(1)のアントラピリドン化合物を水に溶解させたのち、前記水性溶媒、インク調製剤を添加し、溶解させてもよい。インク組成物を調製するにあたり、用いる水はイオン交換水又は蒸留水など不純物が少ない精製水を使用するのが好ましい。インク組成物の調製後、更に、必要に応じメンブランフィルターなどを用いて精密濾過を行って夾雑物を除いてもよく、インクジェットプリンタ用のインク組成物においては、一般には、精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過を行うフィルターの孔径は通常1ミクロン〜0.1ミクロン、好ましくは、0.8ミクロン〜0.2ミクロンである。
尚、本発明のバイオレット色のインクジェット記録用インク組成物にはさらにマゼンタ、シアン等の染料を配合することによって、バイオレットの色調を赤味又は青味など、好みのものにすることができることは言うまでもない。
尚、本発明のバイオレット色のインクジェット記録用インク組成物にはさらにマゼンタ、シアン等の染料を配合することによって、バイオレットの色調を赤味又は青味など、好みのものにすることができることは言うまでもない。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、天然及び合成繊維材料又は混紡品の印刷にも適しているが、最も好ましい用途はインクジェット印捺法における被記録媒体上への印刷である。この場合、水、日光、オゾン及び摩擦に対する良好な耐性を有する高品質のバイオレット印捺物が得られる。
本発明の着色体は前記の本発明のインクジェット記録用インク組成物で着色されたものである。着色されるべきものとしては、特に制限は無く、例えば紙、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明のインクジェット記録方法を適用しうる好ましい被記録材として、紙、フィルム等の情報伝達用シートが挙げられる。情報伝達用シートについては、表面処理されたもの、具体的には紙、フイルム等の基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工することにより、また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等インク中の色素を吸収し得る無機微粒子をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。このようなインク受容層を設けたものは通常インクジェット専用紙(フィルム)あるいは光沢紙(フィルム)と呼ばれ、例えばピクトリコ(旭硝子(株)製)、カラーBJペーパー、カラーBJフォトフィルムシート、プロフェッショナルフォトペーパー(いずれもキャノン(株)製)、カラーイメージジェット用紙(シャープ(株)製)、PM写真用紙、スーパーファイン専用光沢フィルム(いずれもエプソン(株)製)、ピクタファイン(日立マクセル(株)製)等として市販されている。なお、普通紙にも利用できることはもちろんである。
本発明のインクジェット記録方法では、本発明のインクジェット記録用インク組成物はマゼンタインク組成物、シアンインク組成物、必要に応じ、ブラックインク組成物等と共に供しうる。
各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、この容器を、本発明のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定位置にセット(装填)されて、使用される。
各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、この容器を、本発明のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定位置にセット(装填)されて、使用される。
本発明のインクジェット記録方法で、被記録材に記録を行うには、例えば本発明のインク組成物を含有する容器をインクジェットプリンタの所定位置にセットし、通常の方法で、被記録材に記録すればよい。インクジェットプリンタとしては、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式のプリンタや加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式のプリンタ等があげられる。
本発明のインク組成物は、鮮明なバイオレット色であり、特にインクジェット光沢紙において高い鮮明度の色相を有する。また、人に対する安全性も高い。他のマゼンタのインクとシアンインクと共に用いる事で、通常のシアンインクとマゼンタインクの混色によるブルーとバイオレットでは出し得ない広い可視領域の色調を色出しする事ができ、優れた記録物を得ることができる。また、得られた記録画像の堅牢度が高い。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は貯蔵中に沈澱、分離することがない。また、本発明のインク組成物をインクジェット印捺において使用した場合、噴射器(インクヘッド)を閉塞することもない。本発明のインクジェット記録用インク組成物は連続式インクジェットプリンタによる比較的長い時間一定の再循環下又はオンデマンド式インクジェットプリンタによる断続的な使用においても、物理的性質の変化を起こさない。
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明する。尚、実施例中、「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り重量基準である。
なお質量分析はLC−Massを使用して測定した。使用機器ならびに分析条件は以下の通りである。
装置 LCT(マイクロマス社製)
イオン化法 ESI法
検出法 Nega
HPLC HP1100(HP社製)
カラム YMC-Pack ODS-A(5μm) 3.0X150mm (YMC社製)
カラム温度 40℃
移動相 A:5mA AcONH4、B:CH3CN
グラジエント B conc:5%−(30min)−50%
流量 0.25ml/min
サンプル濃度 1000ppm
注入量 5μl
なお質量分析はLC−Massを使用して測定した。使用機器ならびに分析条件は以下の通りである。
装置 LCT(マイクロマス社製)
イオン化法 ESI法
検出法 Nega
HPLC HP1100(HP社製)
カラム YMC-Pack ODS-A(5μm) 3.0X150mm (YMC社製)
カラム温度 40℃
移動相 A:5mA AcONH4、B:CH3CN
グラジエント B conc:5%−(30min)−50%
流量 0.25ml/min
サンプル濃度 1000ppm
注入量 5μl
実施例1
(1)キシレン360部中に、攪拌しながら、前記式(4)(R1=CH3)の化合物94.8部、炭酸ナトリウム3.0部、前記式(5)(R2=H)の化合物144.0部を順次仕込み、昇温した。140〜150℃の温度で8時間反応を行い、その間、反応で生成するエタノールと水をキシレンと共沸させながら系外へ留出させ、反応を完結させた。次いで、冷却し、30℃にてメタノール240部を添加して30分攪拌後、濾過し、メタノール360部で洗浄後、乾燥して、前記式(6)(R1=CH3、R2=H)の化合物124.8部を淡黄色針状結晶として得た。
(2)次に、N,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと表す。)100.0部中に、攪拌しながら、前記式(6)の化合物(R1=CH3、R2=H)17.8部、4’−アミノ−3’−スルホ−アセトアニリド30.3部、酢酸銅1水和物4.8部及び炭酸ナトリウム6.4部を順次仕込み、昇温し、130〜140℃で3時間反応を行った。約35℃に冷却し、30分攪拌後、濾過し、DMF30部で洗浄し、次いでメタノール200部で洗浄し、更に80℃の湯で洗浄、乾燥して前記式(7)(R1=CH3、R2=H)の化合物16.6部を赤紫色結晶として得た。
(1)キシレン360部中に、攪拌しながら、前記式(4)(R1=CH3)の化合物94.8部、炭酸ナトリウム3.0部、前記式(5)(R2=H)の化合物144.0部を順次仕込み、昇温した。140〜150℃の温度で8時間反応を行い、その間、反応で生成するエタノールと水をキシレンと共沸させながら系外へ留出させ、反応を完結させた。次いで、冷却し、30℃にてメタノール240部を添加して30分攪拌後、濾過し、メタノール360部で洗浄後、乾燥して、前記式(6)(R1=CH3、R2=H)の化合物124.8部を淡黄色針状結晶として得た。
(2)次に、N,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと表す。)100.0部中に、攪拌しながら、前記式(6)の化合物(R1=CH3、R2=H)17.8部、4’−アミノ−3’−スルホ−アセトアニリド30.3部、酢酸銅1水和物4.8部及び炭酸ナトリウム6.4部を順次仕込み、昇温し、130〜140℃で3時間反応を行った。約35℃に冷却し、30分攪拌後、濾過し、DMF30部で洗浄し、次いでメタノール200部で洗浄し、更に80℃の湯で洗浄、乾燥して前記式(7)(R1=CH3、R2=H)の化合物16.6部を赤紫色結晶として得た。
(3)次に50%硫酸129部に、攪拌下、水冷しながら前記式(7)(R1=CH3、R2=H)の化合物12.3部を50℃以下で添加し、昇温し、100〜110℃にて2時間反応を行った。次に、水冷し、約35℃にて10分攪拌後、濾過し、次いでメタノール200部で洗浄、乾燥して前記式(2)(R1=CH3、R2=H)の化合物9.8部を明るい赤色結晶として得た。
(4)氷水20部中にリパールOH(ノニオン性界面活性剤、ライオン社製)0.1部を加え、溶解後シアヌルクロライド2.1部を添加し、15分攪拌した。次に、2,5−ジスルホアニリンのモノナトリウム塩(純度85.5%)3.4部を添加した後、25〜30℃の温度で、25%苛性ソーダ水溶液を滴下しながら、pHを3〜4に保ち、1時間かけて縮合反応を行い、シアヌルクロライドと2,5−ジスルホアニリンの縮合物を含有する反応液を得た。
(5)上記(4)の反応液中に、上記(3)で得られた式(2)(R1=CH3、R2=H)の化合物5.5部を加え、次いで水を加えて液量を150部に調整し、昇温した。5〜60℃の温度で、25%ソーダ水溶液を滴下しながら、pHを5〜6に保ち、30分反応を行い、縮合反応を完結させ、前記式(3)(R1=CH3、R2=H、X=2,5−ジスルホアニリノ)の化合物を含有する反応液を得た。
(6)(5)の反応液に25%苛性ソーダ水溶液を滴下し、pHを11に保ちながら、90℃にて、3時間反応を行い、加水分解を完結させた。次いで濾過して不溶解物を除去した。次いで液量を300部に調整後、60℃にて濃塩酸を添加してpHを6.0に調整し、次いで食塩45部を添加し、更に濃塩酸を添加してpHを3に調整し、60〜65℃にて30分保持した。析出した結晶を濾過し、20%食塩水溶液で洗浄して、表1における化合物No.1(式(1)において、R1=CH3、R2=H、X=2,5−ジスルホアニリノ、Y=OH)の化合物のウェットケーキを赤色結晶として得た。なおこの化合物は、大部分がナトリウム塩であるが、一部遊離酸との混合物である。
(5)上記(4)の反応液中に、上記(3)で得られた式(2)(R1=CH3、R2=H)の化合物5.5部を加え、次いで水を加えて液量を150部に調整し、昇温した。5〜60℃の温度で、25%ソーダ水溶液を滴下しながら、pHを5〜6に保ち、30分反応を行い、縮合反応を完結させ、前記式(3)(R1=CH3、R2=H、X=2,5−ジスルホアニリノ)の化合物を含有する反応液を得た。
(6)(5)の反応液に25%苛性ソーダ水溶液を滴下し、pHを11に保ちながら、90℃にて、3時間反応を行い、加水分解を完結させた。次いで濾過して不溶解物を除去した。次いで液量を300部に調整後、60℃にて濃塩酸を添加してpHを6.0に調整し、次いで食塩45部を添加し、更に濃塩酸を添加してpHを3に調整し、60〜65℃にて30分保持した。析出した結晶を濾過し、20%食塩水溶液で洗浄して、表1における化合物No.1(式(1)において、R1=CH3、R2=H、X=2,5−ジスルホアニリノ、Y=OH)の化合物のウェットケーキを赤色結晶として得た。なおこの化合物は、大部分がナトリウム塩であるが、一部遊離酸との混合物である。
(7)上記(6)で得られた化合物No.1の化合物のウェットケーキをメタノ−ル250部中に添加し、60〜65℃にて1時間攪拌した。ろ過、乾燥して化合物No.1の脱塩品7.0部を赤紫色結晶として得た。
λmax:542.8nm(水溶液中)
LC-Mass:m/z 896(M-1)
λmax:542.8nm(水溶液中)
LC-Mass:m/z 896(M-1)
実施例2
(A)インクの調製
上記実施例1で得られた脱塩処理された化合物No.1を用いて表2に示した組成の液体を調製し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事によりインクジェット記録用水性インク組成物を得た。また水はイオン交換水を使用した。尚、インク組成物のpHは、pH=7〜9となるように2.5%水酸化ナトリウム水溶液で調整し、総量100部になるように水を加えた。
(A)インクの調製
上記実施例1で得られた脱塩処理された化合物No.1を用いて表2に示した組成の液体を調製し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事によりインクジェット記録用水性インク組成物を得た。また水はイオン交換水を使用した。尚、インク組成物のpHは、pH=7〜9となるように2.5%水酸化ナトリウム水溶液で調整し、総量100部になるように水を加えた。
表2(インク組成物)
実施例1で得られた化合物 3.5部
水+2.5%水酸化ナトリウム水溶液 77.4部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
IPA 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
サーフィノール104PG50(界面活性剤、日信化学社製) 0.1部
計 100.0部
実施例1で得られた化合物 3.5部
水+2.5%水酸化ナトリウム水溶液 77.4部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
IPA 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
サーフィノール104PG50(界面活性剤、日信化学社製) 0.1部
計 100.0部
(B)インクジェットプリント(試験片の調製)
インクジェットプリンタ(商品名 キヤノン社製 BJ−S630)を用いて、普通紙(LBPペーパーA4 LS−500(キヤノン社製))、光沢紙(プロフェッショナルフォトペーパー PR−101(キヤノン社製)にインクジェット記録を行い、それぞれ記録画像を得た。これを試験片とし、以下に示す色相評価および各種試験を行った。
インクジェットプリンタ(商品名 キヤノン社製 BJ−S630)を用いて、普通紙(LBPペーパーA4 LS−500(キヤノン社製))、光沢紙(プロフェッショナルフォトペーパー PR−101(キヤノン社製)にインクジェット記録を行い、それぞれ記録画像を得た。これを試験片とし、以下に示す色相評価および各種試験を行った。
比較例1、2
比較例1として、実施例1で得られた化合物No.1の代わりにC.I.アシッドバイオレット17を使用する以外は上記と同様にしてインクを調製し、インクジェット記録を行い、記録画像の評価を行った。又、同様に色素C.I.アシッドバイオレット48を使用した場合を比較例2とする。
比較例1として、実施例1で得られた化合物No.1の代わりにC.I.アシッドバイオレット17を使用する以外は上記と同様にしてインクを調製し、インクジェット記録を行い、記録画像の評価を行った。又、同様に色素C.I.アシッドバイオレット48を使用した場合を比較例2とする。
(C)記録画像の評価
1.色相評価
1−1.光沢紙での色相評価
記録画像の色相、鮮明性:記録紙を測色システム(GRETAG SPM50:GRETAG社製)を用いて測色し、L*、a*、b*値を算出した。彩度(C*)は各記録紙のb*値をほぼ合わせた時(−62〜−67の範囲)の色度(a*、b*)からC* =((a* )2+(b* )2)1/2を算出し、評価した。実施例1で得られた化合物を用いたインク組成物、比較例1及び比較例2で得られたインク組成物のそれぞれについて、前記光沢紙を用いた印刷物の色相の測定結果を表3に示す。
1.色相評価
1−1.光沢紙での色相評価
記録画像の色相、鮮明性:記録紙を測色システム(GRETAG SPM50:GRETAG社製)を用いて測色し、L*、a*、b*値を算出した。彩度(C*)は各記録紙のb*値をほぼ合わせた時(−62〜−67の範囲)の色度(a*、b*)からC* =((a* )2+(b* )2)1/2を算出し、評価した。実施例1で得られた化合物を用いたインク組成物、比較例1及び比較例2で得られたインク組成物のそれぞれについて、前記光沢紙を用いた印刷物の色相の測定結果を表3に示す。
表3
色相 鮮明性
L* a* b* C*
実施例1 (光沢紙) 43.1 53.5 −62.6 82.2
比較例1 (光沢紙) 52.8 30.1 −63.8 70.6
比較例2 (光沢紙) 47.5 39.4 −66.9 77.5
色相 鮮明性
L* a* b* C*
実施例1 (光沢紙) 43.1 53.5 −62.6 82.2
比較例1 (光沢紙) 52.8 30.1 −63.8 70.6
比較例2 (光沢紙) 47.5 39.4 −66.9 77.5
表3の結果より明らかなように、本発明の化合物を含有するインク組成物は、光沢紙に記録した時における、記録画像の色相の鮮明性を表す彩度C*が82.2であり、比較例1の70.6、比較例2の77.5より高く、鮮明性が高いことがわかる。
(D)記録画像のキセノン耐光性試験
前記方法により調製した各試験片をキセノンウェザオメータCi4000(ATLAS社製)を用い、湿度60%RH、温度24℃の環境下、0.36W/平方メートル照度で50時間照射し、試験前後の色差(デルタE)測定し、3段階で評価した。
デルタE≦10・・・・・・・・・○
10<デルタE≦20・・・・・・△
デルタE>20・・・・・・・・・×
結果は表4に示す。
前記方法により調製した各試験片をキセノンウェザオメータCi4000(ATLAS社製)を用い、湿度60%RH、温度24℃の環境下、0.36W/平方メートル照度で50時間照射し、試験前後の色差(デルタE)測定し、3段階で評価した。
デルタE≦10・・・・・・・・・○
10<デルタE≦20・・・・・・△
デルタE>20・・・・・・・・・×
結果は表4に示す。
(E)記録画像のオゾン耐性試験
前記方法により調製した各試験片を、オゾンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用い、温度24℃、湿度60%RH、オゾン濃度3ppmで2時間放置し、試験前後の色差(デルタE)を測定し、3段階で評価した。
デルタE≦10・・・・・・・・・○
10<デルタE≦20・・・・・・△
デルタE>20・・・・・・・・・×
結果は表4に示す。
前記方法により調製した各試験片を、オゾンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用い、温度24℃、湿度60%RH、オゾン濃度3ppmで2時間放置し、試験前後の色差(デルタE)を測定し、3段階で評価した。
デルタE≦10・・・・・・・・・○
10<デルタE≦20・・・・・・△
デルタE>20・・・・・・・・・×
結果は表4に示す。
(F)記録画像の耐湿性試験
前記の方法により調製した各試験片を、恒温恒湿器(応用技研産業社製)を用いて50℃、90%RHで3日間放置し、試験前後の染料の滲みを目視により下記により判定した。判定した結果を表4に示す。
○ 染料に滲みがほとんど見られない
△ 染料の滲みがやや見られる。
× 染料の滲みがかなり見られる。
前記の方法により調製した各試験片を、恒温恒湿器(応用技研産業社製)を用いて50℃、90%RHで3日間放置し、試験前後の染料の滲みを目視により下記により判定した。判定した結果を表4に示す。
○ 染料に滲みがほとんど見られない
△ 染料の滲みがやや見られる。
× 染料の滲みがかなり見られる。
表4
耐光性(デルタE) オゾン耐性(デルタE) 耐湿性
実施例1 ○ ○ ○
比較例1 △ × ○
比較例2 ○ × ○
耐光性(デルタE) オゾン耐性(デルタE) 耐湿性
実施例1 ○ ○ ○
比較例1 △ × ○
比較例2 ○ × ○
表4の結果より明らかなように、本発明の化合物を含有するインク組成物は、記録画像におけるオゾン耐性試験前後の色差デルタE値が10以下であり、比較例1および2が20以上であるのと比較して、オゾン耐性において格段に優れることが判明した。
表3および表4の結果から明らかなように、本発明のアントラピリドン化合物を含有するインクジェット記録用インク組成物は、非常に鮮明性の高い色相のバイオレット色の印刷物を与えることが判る。更に、この印刷物の各種堅牢度、すなわち耐光性、耐湿性、特にオゾン耐性は極めて高いことがわかる。
Claims (14)
- 遊離酸の形で下記式(1)で表されるアントラピリドン化合物
- 式(1)におけるR1がメチル基で、同じくR2が水素原子である請求項1に記載のアントラピリドン化合物
- 式(1)におけるYが水酸基又はアミノ基である請求項1又は請求項2に記載のアントラピリドン化合物
- 式(1)におけるXが、2−スルホアニリノ基、2,5−ジスルホアニリノ基、4−メトキシ−2−スルホアニリノ基、2−カルボキシ−5−スルホアニリノ基又は3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリノ基である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物
- 式(1)におけるR1がメチル基又は水素原子であり、R2が水素原子又はメトキシ基であり、Xがアニリノ基又はナフチルアミノ基であり、そのベンゼン環又はナフタレン環上の置換基としてスルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基からなる群から独立に選択される基を1〜3個有しても良く、Yが水酸基、アミノ基、モルホリノ基、2-スルホエチルアミノ基又はカルボキシメチルアミノ基である請求項1に記載のアントラピリドン化合物
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク組成物
- 水溶性有機溶剤を含有する請求項6に記載のインクジェット記録用インク組成物
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩中の無機塩の含有量が1重量%以下である請求項6又は請求項7に記載のインクジェット記録用インク組成物
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物の含有量が0.1〜20重量%である請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物
- インク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、インク組成物として請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法
- 被記録材が情報伝達用シートである請求項10に記載のインクジェット記録方法
- 情報伝達用シートが表面処理された情報伝達用シートである請求項11に記載のインクジェット記録方法
- 請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体
- 請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ
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