JP2007076198A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 各ビームの主走査長差を検知するために、副走査方向に配列されたビームのうちの両端のビーム(L1,LN)のみで補正用パターンを感光体ドラム上に形成する。次に、中間転写ベルト上に転写されたパターンをフォトセンサで検出し、1ライン目と4ライン目の走査長差ΔLNを算出し、ΔLNを比例配分してiライン目の走査長差ΔLiをΔLi=ΔLN×(i/N−1)算出する。こうして得られた各走査長差を用いて各ラインの走査長を等しくするように補正する。
【選択図】 図10B
Description
本実施形態の画像形成装置は、複数のビームを感光体ドラム上で走査する時の各ビーム間の走査長差を検出するパターンを、配列方向の両端のビームのみでそれぞれ形成する。そして、形成されたパターンの走査方向の先端および後端の位置を検出して両端のビームの走査長差ΔLを算出し、算出された走査長差に基づいて、各ビーム間の走査長差をそれぞれ補正する補正量を算出して、各ビームの走査長差を補正することができる。そのため本画像形成装置では、感光体ドラム上へのレーザ光の走査入射角が各ビームによって異なる場合でも、走査入射角の差異によって生じる各ビームの走査長差動を補正することにより画質低下を低減することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態の画像形成装置の詳細について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の画像形成装置の一例を示す要部断面図である。以下に説明する本実施形態の画像形成装置は、電子写真方式であり、本発明が特に有効であると考えられる複数の画像形成部10を並列に配しかつ中間転写方式を採用したカラー画像形成装置を一例として説明する。
次に、レジストレーション補正について図6、7を用いて、説明する。
図8にレジストレーション補正用パターン601の一例を示す。
(本実施形態の走査長差の検知手順例)
(主走査倍率のずれ量(走査長差)の検知原理:図9)
次に、レジストレーション補正用パターン601を用いる各色の主走査倍率のずれ量を検知する原理について説明する。まず、図9を用いて、副走査の書き出し位置(パターンの先端部)の検知原理を説明する。図9に示すように第一線分901を検知(図中のa点)してから第二線分902を検知(図中のb点)するまでの時間をT1(sec)とし、中間転写ベルト31の搬送速度をm(μm/sec)とすると、図9のa点からb点までの長さは、T1・m(μm)となる。第一線分901と第二線分902の交点(図中のc点)から主走査方向にセンサが通過する位置(図中のd点)までの距離は、第一線分901と第二線分902間の角度が90度であれば、T1・mに比例するT1・m/2となる。主走査の走査長が異なれば、パターンが形成される位置が異なるためこのT1・m/2が異なることになる。上記説明したのと同様の方法で、副走査の書き終わり位置(パターンの後端部)を検知することができる。
次に、図10Aを用いて各色の主走査倍率のずれ量の算出方法について説明する。図10Aのパターン701a、701cはイエローで形成され、パターン701b、701dはマゼンタで形成される。主走査方向手前側に配置されたセンサ60aは中間転写ベルト31が搬送されることによってパターン701a、701bを検知する。同様にセンサ60bによってパターン701c、701dを検知する。各々のセンサはパターン701a〜dを検知することで、図10Aに示すように検知結果を出力することになる。センサ出力は、本実施例では、パターン領域を論理"H"、パターン外すなわち下地領域を論理"L"としている。
なお、中間転写ベルト31を駆動するモータや感光体を駆動するモータ等の駆動ムラをキャンセルするために、レジストレーション補正用パターンを複数回(例えば、10回)読み取ることで補正精度を向上することができる。
ΔLi=ΔLN×i/(N−1) (2)
で算出する。この結果、パターン形成時間が短縮でき、トナー量が削減でき、さらに、パターンを検出時間や補正処理時間も削減することができるので、走査長差の補正方法を簡便かつ精度よく実現することができる。
次に、ステップS140において、算出された走査長差ΔLiを用いて各ビームの走査長差を補正する。
従って、4本のマルチビームを用いる場合には、図10Dに示すように、1ライン目と4ライン目のみのパターンL1、L4を感光体ドラム上に形成する。次に、フォトセンサで中間転写ベルト31上に転写されたパターンL1、L4の主走査方向の先端および後端の位置を検出する。その結果、(1)式でΔL4が算出でき、2ライン目と3ライン目の走査長差は、下式で算出することができるので、これらの値を用いて走査長差を補正することができる。
ΔL3=ΔL4×(2/3)
(走査長差を検出する方法:図11)
次に、上記説明したマルチビームによる感光体上の走査長差の検出方法について4本のマルチビームを例に詳細に説明する。レーザビーム間の主走査長差を検知するためのパターンには各色の主走査倍率補正用パターンと同形状のものを用いる。このパターンは、両端のレーザビーム(LD1とLD4)の各々の主走査長差を検知するためLD1とLD4の各々のレーザビームで形成することになる。パターン形成時は、副走査方向の形成速度(感光ドラムの回転速度および中間転写ベルトの搬送スピード)を1/(ビーム数)にすることで、通常の画像形成時と同じ副走査方向の解像度が得られることになる。本実施形態では4ビームであるため、副走査方向の形成速度を1/4にしている。パターン検知後の主走査長差は、各色間の主走査倍率誤差と同様の計算で算出することができる。
(各レーザビーム間の主走査長差の補正方法:図13)
次に、上記説明した方法により算出された主走査長差を用いてマルチビームにおける各レーザビーム間の主走査長差を補正する方法を具体的に説明する。図13は、各レーザビーム間の主走査長差の補正に用いるレーザ制御部の構成の一例を示すブロック図である。
画像信号タイミング制御部1006の詳細を図14に示す。
一方、図13において、センサ60からのパターン検知出力は補正量算出部1010に入力され、補正量算出部1010では各レーザビームの主走査長差補正量を変調部1007に出力する。変調部1007は、図15に示すように、PLL回路1201と、分周回路1202と、変調回路1203と、出力回路1204と、カウンタ回路1205とを有する。PLL回路1201は、基本クロック(基本CLK)を入力とし、この基本クロックのn倍の高周波クロックを出力する。この高周波クロックは、分周回路1202、出力回路1204にそれぞれ入力される。
変調部1007の分周回路1202は、入力された高周波クロックをx回に一度カウントすることにより、入力された高周波クロックを1/x分周したクロックであるメインクロックを出力する(図16参照)。ここで、xは整数であればいくつでもかまわない。また、ここでは、説明の便宜のため、1/n分周しPLL回路1201に入力される基本クロックと同じ周期のメインクロックを出力すると仮定する。分周回路61から出力されるクロックは、カウンタ回路1205に入力される。
変調部1007の変調回路1203は、後述するクロック信号に同期して、画像信号を変調する。通常、レーザの階調性を表すために、単位時間内での点灯時間をPWM変調で制御することが行われているので、本実施形態では、PWM変調(特にデジタルPWM変調)を行うものとして説明する。例えば、Aビットの画像信号をPWM変調する場合、この画像信号は2Aのパルス幅データに変換される。ここで、2Aのパルス幅データは(3)式を満たすように定数が決められている。
2A=n (3)
この変調回路1203は、画像信号からパルス幅データを生成し、このパルス幅データを出力回路1204に出力する(図17を参照)。
変調部1007の出力回路1204は、変調回路1203から出力されたパルス幅データに応じて、PLL回路1201から出力された高周波クロックに同期したPWM信号、高周波クロックに同期したクロック信号を出力する。PWM信号はレーザドライバ1008に、クロック信号は画像処理部(図示せず)および変調回路1203にそれぞれ出力される(図18の(a)クロック信号出力、(d)パルス幅データ、および(e)PWM信号を参照)。
次に、上記出力回路1204の具体的な構成について説明する。図19は図15の出力回路1204の詳細な構成を示すブロック図である。出力回路1204は、図19に示すように、変調制御部80と、9つのDタイプのフリップフロップ81a〜81iと、9つの2入力AND回路82a〜82iと、2つの2入力セレクタ回路83、84と、9入力OR回路86と、2入力OR回路87とを含む。
次に、出力回路1204の動作について図20を参照しながら説明する。図20は図15の出力回路1204の動作例を示すタイミングチャートである。2入力OR回路87には、フリップフロップ81a〜81iに入力される高周波クロック(CLK)に同期してタイミング信号が入力される。このタイミング信号は、高周波クロックの1クロック分の幅の信号である。これにより、フリップフロップ81a〜81iで構成されるリングのシフトレジスタの出力の1つが常に"1"となる。
次に、他の実施形態の画像形成装置について説明する。なお、本実施形態の画像形成装置は上記説明した上記実施形態の画像形成装置と類似する装置であるので、以下の説明では、本実施形態の画像形成装置が上記実施形態の画像形成装置と異なる点についてのみ説明するものとする。
本実施形態の画像形成装置では、図12に一例を示すレーザビームが主走査方向および副走査方向の両方に複数配置された面発光タイプのマルチビームを用い、このマルチビームを使用する場合の主走査長差を補正する補正処理ができることを特徴としている。
図21に画像タイミング制御部の構成を示す。
1P 画像出力部
10 画像形成部
11a〜11d 感光ドラム
12a〜12d 一次帯電器
13a〜13d 光学系
16a〜16d 折り返しミラー
14a〜14d 現像部
20 給紙ユニット
30 中間転写ユニット
31 中間転写ベルト
60a、60b レジストレーション補正用のフォトセンサ
601 レジストレーション補正用パターン
801 副走査の書き出し位置と主走査傾きのずれ量の検知パターン
802 主走査の書き出し位置と主走査倍率のずれ量の検知パターン
Claims (11)
- 副走査方向に配列された複数のビームで主走査方向に感光体ドラム上を走査して画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラム上での各ビーム間の走査長差を検出するためのパターンであって、前記配列方向の両端のビームで形成されたパターンを前記感光体ドラムに形成するパターン形成手段と、
前記両端のビームで形成されたパターンの走査方向の先端および後端の位置を検出する位置検出手段と、
前記検出された先端および後端の位置より、前記両端のビームの前記感光体ドラム上の走査長差を算出する走査長差算出手段と、
前記算出された走査長差に基づいて、前記複数のビームの各ビームの走査長をそれぞれ補正する補正量を算出する補正量算出手段と、
前記算出された補正量に基づいて、前記各ビームの走査長を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記補正量算出手段は、前記配列方向のi番目に位置するビームの走査長の補正量Liを、前記複数のビームの数をNとすると、Li=ΔL×i/(N−1)で算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記補正量算出手段は、前記配列方向のi番目に位置するビームの走査長の補正量Liを、前記両端のビームの走査長差ΔLと前記感光体ドラムの曲率とに基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、所定周波数を有する高周波クロックにより形成されるメインクロックを発生するクロック発生手段であって、前記複数のビームのそれぞれに対応して、前記算出された補正量に基づいて特定される書込み位置で前記高周波クロックの個数が変更されたメインクロックを発生するクロック発生手段を有し、
前記算出された補正量に基づいて、前記高周波クロックの個数が変更されたメインクロックの発生数を変えることにより、各ビームの走査長を補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記補正手段は、基本クロックから前記基本クロックの整数倍の周波数の前記高周波クロックを発生する高周波クロック発生手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、周波数を変更可能な画素クロック生成手段を有し、前記算出された補正量に基づいて、各ビームの画素クロックの周波数を変更することにより、各ビームの走査長を補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 副走査方向及び主走査方向に配列された面発光型ビームで主走査方向に感光体ドラム上を走査して画像を形成する画像形成装置であって、
感光体ドラム上での各ビーム間の走査長差を検出するためのパターンであって、前記副走査方向及び主走査方向のそれぞれ両端のビームで形成されたパターンを前記感光体ドラムに形成するパターン形成手段と、
前記両端のビームで形成されたパターンの走査方向の先端および後端の位置を検出する位置検出手段と、
前記検出された先端および後端の位置より、前記両端のビームの前記感光体ドラム上の走査長差を算出する走査長差算出手段と、
前記算出された走査長差に基づいて、前記複数のビームの各ビームの走査長をそれぞれ補正する補正量を算出する補正量算出手段と、
前記算出された補正量に基づいて、前記各ビームの走査長を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 副走査方向に配列された複数のビームで主走査方向に感光体ドラム上を走査して画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
感光体ドラム上での各ビーム間の走査長差を検出するためのパターンであって、前記配列方向の両端のビームで形成されたパターンを前記感光体ドラムに形成するパターン形成工程と、
前記両端のビームで形成されたパターンの走査方向の先端および後端の位置を検出する位置検出工程と、
前記検出された先端および後端の位置より、前記両端のビームの前記感光体ドラム上の走査長差を算出する走査長差算出工程と、
前記算出された走査長差に基づいて、前記複数のビームの各ビームの走査長をそれぞれ補正する補正量を算出する補正量算出工程と、
前記算出された補正量に基づいて、前記各ビームの走査長を補正する補正工程と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 副走査方向及び主走査方向に配列された面発光型ビームで主走査方向に感光体ドラム上を走査して画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
感光体ドラム上での各ビーム間の走査長差を検出するためのパターンであって、前記副走査方向及び主走査方向のそれぞれ両端のビームで形成されたパターンを前記感光体ドラムに形成するパターン形成工程と、
前記両端のビームで形成されたパターンの走査方向の先端および後端の位置を検出する位置検出工程と、
前記検出された先端および後端の位置より、前記両端のビームの前記感光体ドラム上の走査長差を算出する走査長差算出工程と、
前記算出された走査長差に基づいて、前記複数のビームの各ビームの走査長をそれぞれ補正する補正量を算出する補正量算出工程と、
前記算出された補正量に基づいて、前記各ビームの走査長を補正する補正工程と、
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法を実現するコンピュータ実行可能なプログラム。
- 請求項10に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能な形態で記憶する記憶媒体。
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