JP4893009B2 - 画像形成装置、感光体、及び、位置ずれ検出方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2は、複数の反射面で反射する各レーザビームの副走査方向の位置の変化量を検出し、検出された変化量に基づいて、各レーザビームの走査位置の変動で生じる濃度むらを補正する画像形成装置を開示する。
また、特許文献3は、感光体ドラム上に設けられたマーキングを読み取ることにより、感光体ドラムの回転むらを検出する方法を開示する。
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、光の反射特性が既定のパターンで変化する光反射領域が設けられた感光体と、前記感光体に対して光を照射して、画像を書き込む光書込み手段と、前記光書込み手段により照射された光の前記光反射領域からの反射光に基づいて、前記光書込み手段による画像の書込みを制御する書込み制御手段とを有する。
また、本発明にかかる感光体は、感光層と、この感光層に対する光照射位置のずれを検出するためのパターンが形成された光反射領域とを有する。
また、本発明にかかる位置ずれ検出方法は、画像の書込みに用いられる光照射装置を用いて、既定のパターンが設けられた感光体に光を照射し、前記パターンからの反射光を検出し、検出された反射光に基づいて、画像の書込み位置のずれを検出する。
まず、本発明がなされた背景を説明する。
レーザ光を光源として感光体上に現像を行うデジタルコピー及びプリンタシステムにおいては、光源から出力されたレーザ光をポリゴンミラーなどによって感光体上に感光体長手方向にスキャンさせ、印刷情報の1ライン相当のデータを感光体上に露光し、感光体を一定速度で回転させることで、感光体上に順次現像を行い印刷画像を感光体上に形成する。
しかし、実際の書き込みを行う際には、装置内の種々の駆動系部分からの振動による影響で光源が振動し、レーザ光のスキャンピッチ(副走査方向)が一様ではなくなる。その結果、実際の印刷画像では、副走査方向に濃度むらが現れる。この現象をバンディングといい、印刷画像の品質低下を招く原因となっていた。
そこで、例えば、特許文献1及び特許文献2は、ROSの走査位置を検出し、該検出結果をレーザ光の出力に変換(強度補正)することで、上記問題点を改善することを提案する。
また、バンディング原因の一つである感光ドラムの回転むらに着目した技術として、例えば、特許文献3に開示されたものがある。この技術は、感光体の面上に光ビームの走査間隔に対応して施されているマーキングを読み取るためのマーキング位置読み取りセンサを有し、このマーキング位置読み取りセンサからの信号に同期して書込み手段により感光体に潜像を形成するものである。
また、特許文献2に開示された技術では、感光ドラムの回転むら以外の原因(例えばポリゴンミラーの面ぶれ等)で発生するバンディングに対応できない。また、マーキング位置読み取りセンサに専用の光源が必要である。
これにより、感光体ドラム表面に対するレーザビームの走査位置をダイレクトに検知することができるため、振動等による感光体ドラム表面と受光素子の位置ずれによる影響を低減することができる。また、感光体ドラム表面に、受光素子の白補正及び/又は黒補正パターンが形成される場合には、感光ドラム表面と受光素子の位置ずれによる受光量の変動を補正することにより、さらに高精度な位置ずれの検知が可能となる。
また、レーザビームの反射光量を検知しているため、別途光源を用意する必要がない。
さらに、副走査方向のずれが発生する原因に関係なく検知できるので、感光体ドラムの回転むら、ポリゴンミラーの面ぶれ、光学系の振動等あらゆる原因で発生するずれを、1セットの検知手段及び補正手段で補正することが可能となる。
次に、図1を参照して、本実施形態におけるプリンタ装置10の構成を説明する。
図1は、本発明が適用されるプリンタ装置10の構成を例示する図である。
図1に例示するように、プリンタ装置10(画像形成装置)は、3個の搬送ローラ122A〜122Cと、搬送ローラ122A〜122Cに巻き掛けられた無端の転写ベルト124と、転写ベルト124を挟んで搬送ローラ122Cと対向配置された転写ローラ126とを有する。
なお、以下ではK、C、M、Yの色毎に設けられた部分に対し、上記と同様に、各部分の符号にK/C/M/Yの記号を付して区別する。
第1の平面ミラー166Aとポリゴンミラー164との間には第1のfθレンズ168Aが配置されており、第1の平面ミラー166Aで反射されたK色及びC色のレーザビームは、第1のfθレンズ168Aを透過してポリゴンミラー164に入射され、ポリゴンミラー164で反射・偏向された後に、再び第1のfθレンズ168Aを透過するように構成されている。
そしてK色のレーザビームは、平面ミラー170Kにより、第1の感光体ドラム140Kの上方に相当する位置に配置された第1のシリンドリカルミラー172Kに入射され、このシリンドリカルミラー172Kから第1の感光体ドラム140Kへ向けて射出され、感光体ドラム140Kの周面上を走査される。また、C色のレーザビームは、平面ミラー170Cにより、第2の感光体ドラム140Cの上方に相当する位置に配置された第2のシリンドリカルミラー172Cに入射され、このシリンドリカルミラー172Cから第2の感光体ドラム140Cへ向けて射出され、この感光体ドラム140Cの周面上を走査される。
第2の平面ミラー166Bとポリゴンミラー164との間には第2のfθレンズ168Bが配置されており、第2の平面ミラー166Bで反射されたM色及びY色のレーザビームは、第2のfθレンズ168Bを透過してポリゴンミラー164に入射され、このポリゴンミラー164で反射・偏向された後に、再び第2のfθレンズ168Bを透過するように構成されている。
そしてM色のレーザビームは、平面ミラー170Mにより、感光体ドラム140Mの上方に相当する位置に配置された第3のシリンドリカルミラー172Mに入射され、このシリンドリカルミラー172Mから第3の感光体ドラム140Mへ向けて射出され、この感光体ドラム140Mの周面上を走査される。また、Y色のレーザビームは、平面ミラー170Yにより、第4の感光体ドラム140Yの上方に相当する位置に配置された第4のシリンドリカルミラー172Yに入射され、このシリンドリカルミラー172Yから第4の感光体ドラム140Yへ向けて射出され、この感光体ドラム140Yの周面上を走査される。
図2は、本実施形態の概要を説明する図である。なお、本図では、Y色のレーザビームを具体例として説明する。
図2(A)に例示するように、レーザ162Yから照射されたレーザビームは、ポリンゴンミラー164の面で偏向されて、感光体ドラム140Yの表面を主走査方向に走査される。
感光体ドラム140には、レーザビームの反射特性が既定のパターンで変化するパターン領域30(光反射領域)が設けられており、光量センサ174Yは、このパターン領域30で反射されたレーザビームの光量を測定する。このパターン領域30の反射特性は、感光体ドラム140Yの回転方向(すなわち、画像の副走査方向)に周期的に変化する。したがって、光量センサ174Yにより測定される反射光量は、感光体ドラム140上の副走査速度が一定である場合には、一定のパターンで変化し、副走査速度が変動すると、反射光量のパターンも変化する。
本実施形態におけるプリンタ装置10は、この反射光量のパターンに基づいて、副走査速度の変動(すなわち、副走査方向の位置ずれ)を検知する。
また、副走査位置の位置ずれの原因は、振動などに起因するレーザ162及び各レンズの位置ずれに加えて、ポリゴンミラー164の反射面の倒れ、及び、感光体ドラム140の回転むらもある。この感光体ドラム140の回転むらに起因する位置ずれは、ずれ検知センサでは検知できない。
また、ずれ検知センサそのものの位置が、振動などによってずれることもありうる。
図3に例示するように、感光体ドラム140には、レーザビームによって画像が形成される画像形成領域と、既定のパターンで反射特性が変化するパターン領域30とが設けられている。
パターン領域30は、画像形成領域外に設けられる。本例のパターン領域30は、画像形成領域の主走査方向上流に設けられているが、主走査方向下流に設けられてもよい。
パターン領域30には、主走査方向に、スタートパターン302、第1検知パターン304、第2検知パターン306、及びストップパターン308が配置されている。
スタートパターン302は、パターン領域30の始点を検出するためのパターンであり、本例では、感光体ドラム140上の走査範囲で最も高い反射率を有する。
また、ストップパターン308は、パターン領域30の終点を検出するためのパターンであり、本例では、感光体ドラム140上の走査範囲で最も低い反射率を有する。
本例の第1検知パターン304及び第2検知パターン306には、レーザビームの1走査ラインの幅で、レーザビームの反射率が感光体ドラム上で最低となる最低反射領域、及び、レーザビームの反射率が感光体ドラム上で最高となる最高反射領域が副走査方向に交互に設けられている。
また、第1検知パターン304は、第2検知パターン306と比較すると、周期は同一であるが、位相の異なる周期パターンを有する。本例の第1検知パターン304は、第2検知パターン306と90度位相が異なる周期性を有する。
図4に示すように、レーザビームが画像形成領域に照射されている場合には、照射光量に応じて画像形成領域に潜像が形成される。この画像形成領域の反射率は、最低反射領域の反射率と最高反射領域の反射率との間の値となる。
レーザビームが走査されて、スタートパターン302にレーザビームが照射されると、光量センサ174により検知される反射光量が増加する。このときの反射光量は、最高反射光量である。したがって、最大反射光量の検出が、パターン領域30の開始位置を示す。
図5に例示するように、画像処理装置20は、画像処理部210、出力制御部220及びずれ量判定部230を有する。また、光走査装置16は、複数のレーザ162(レーザ162Y〜162K)及び光量センサ174を有する。
画像処理部210は、入力された画像データ(Y画像、M画像、C画像及びK画像)に対して所定の画像処理を施し、画像処理が施された画像データ(Y画像、M画像、C画像及びK画像)を出力制御部220に出力する。
本例の出力制御部220は、走査位置が規定値よりも早い(すなわち、走査ピッチが短い)場合に、レーザ光の強度を減少させ、走査位置が規定値よりも遅い(すなわち、走査ピッチが広い)場合に、レーザ光の強度を増加させる。
これによって、副走査方向の走査ピッチが短くなった場合には、各走査ラインに対応する潜像領域を細くし、副走査方向の走査ピッチが広くなった場合には、各走査ラインに対応する潜像領域を広くすることにより、バンディングを解消して画質を向上させる。
本例では、スタートパターン302(図3、図4)の受光出力電圧をVw、ストップパターン308(図3、図4)の受光出力電圧をVd、第1検知パターン304の受光出力電圧をVa、第2検知パターン306の受光出力電圧をVbとした場合に、レーザビームで第1検知パターン304及び第2検知パターン306を副走査方向にスキャンした場合の受光出力電圧は、近似的に正弦波状に変化するので、走査位相角θは、以下の式により算出される。
θ=tan-1[{(Va−Vd)÷(Vw−Vd)}÷{(Vb−Vd)÷(Vw−Vd)}]・・・(式1)
ただし0度<θ≦180度
ずれ量判定部230は、算出された副走査方向ずれ量が既定値を超える場合には、算出された副走査方向ずれ量を出力制御部220に出力して、位置ずれの補正を指示する。
図6に例示するように、ステップ100(S100)において、光量センサ174は、パターン領域30における反射光量を測定し、測定された反射光量(例えば、受光出力電圧)をずれ量判定部230に出力する。
ずれ量判定部230は、光量センサ174から入力される反射光量に基づいて、スタートパターン302にレーザビームが照射されたことを検知する。
プリンタ装置10は、スタートパターン302にレーザビームが照射された旨を検知すると、S110の処理に移行する。
ステップ120(S120)において、ずれ量判定部230は、光量センサ174から入力される反射光量(受光出力電圧)のなかから、スタートパターン302にレーザビームが照射されたタイミング及びストップパターン308にレーザビームが照射されたタイミングを基準として、第1検知パターン304の反射光量(受光出力電圧Va)、及び、第2検知パターン306の反射光量(受光出力電圧Vb)を特定する。
プリンタ装置10は、算出された走査位相角θの変動量が既定値以上である場合に、S150の処理に移行し、算出された走査位相角θの変動量が既定値未満である場合に、ずれ量の補正を行わない旨を決定して、補正量算出処理(S10)を終了する。
出力制御部220は、ずれ量判定部230から入力された走査位相角θの変動量に基づいて、レーザ強度の補正量を決定する。
すなわち、感光体ドラム140の表面と光量センサ174との位置ずれによる影響を排除することが可能となる。
また、パターン検知用光源を別途用意する必要がない。
また、本例のプリンタ装置10は、あらゆる原因(感光体ドラムの回転むら、及び、光学系の位置ずれ)で発生する副走査方向のずれを1つの光量センサで検出することができる。
図7は、パターン領域30からの反射光をSOS信号として用いる形態を説明する図である。
図7に例示するように、光量センサ174は、検出される反射光量をSOS信号としてタイミング制御部240に出力し、タイミング制御部240は、入力されたパターン領域30における反射光量に基づいて、画像書出しのタイミングを制御してもよい。
パターン領域30は、感光体ドラム140の既定の主走査位置に設けられているから、このパターン領域30からのレーザビームの反射光を検知することにより、レーザビームの照射位置を特定することができる。
本変形例におけるタイミング制御部240は、これを利用して、画像書出しのタイミング制御を行う。
なお、プリンタ装置10は、パターン領域30からの反射光量をEOS信号として用いてもよい。
これにより、図2に例示したSOSセンサ178及び/又はEOSセンサ179が不要になる。
16・・・光走査装置
162・・・半導体レーザ
164・・・ポリゴンミラー
174・・・光量センサ
20・・・画像処理装置
220・・・出力制御部
230・・・ずれ量判定部
140・・・感光体ドラム
30・・・パターン領域
302・・・スタートパターン
304・・・第1検知パターン
306・・・第2検知パターン
308・・・ストップパターン
Claims (6)
- 位相の異なる複数のパターンで光の反射特性が変化する光反射領域が設けられた感光体と、
前記感光体に対してレーザ光を走査して、画像を書き込む光書込み手段と、
前記光書込み手段により走査されたレーザ光のうち、前記光反射領域で反射された光量を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された光量の変化に基づいて、前記光書込み手段によるレーザ光の走査方向と略直交する方向の書込み位置のずれを検出して画像の書込みを制御する書込み制御手段とを有し、
前記感光体は、前記光書込み手段によりレーザ光が走査される範囲内に、前記光反射領域を有し、
前記光反射領域は、前記レーザ光の走査方向と略直交する方向に対して周期的に変化する光の反射特性を有する
画像形成装置。 - 前記光反射領域は、前記光書込み手段によるレーザ光の走査方向と略直交する方向の書込み位置のずれを検出するためのずれ検出パターンと、このずれ検出パターンを特定するための基準となる基準パターンとを有する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記光反射領域は、前記光書込み手段により走査されるレーザ光の幅に対応した間隔のパターンを有する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記書込み制御手段は、前記光反射領域から反射されたレーザ光に基づいて、レーザ光の走査方向の書込みタイミング、及び、レーザ光の走査方向と略直交する方向の書込みを制御する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 感光層と、
光照射装置のレーザ光の走査方向と略直交する方向に対して、位相の異なる複数のパターンで光の反射特性が周期的に変化し、該光照射装置のレーザ光が走査される範囲内に形成されている光反射領域と、
を有する感光体。 - 画像の書込みに用いられる光照射装置を用いて、前記光照射装置のレーザ光の走査方向と略直交する方向に対して、位相の異なる複数のパターンで光の反射特性が周期的に変化する光反射領域が、前記光照射装置のレーザ光が走査される範囲内に設けられた感光体にレーザ光を走査し、
前記光照射装置により走査されたレーザ光のうち、前記光反射領域で反射された光量を検出し、
検出された光量の変化に基づいて、レーザ光の走査方向と略直交する方向の書込み位置のずれを検出する
位置ずれ検出方法。
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