JP2007073562A - 薄膜トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 トップゲート構造を有し、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物半導体薄膜を用いる薄膜トランジスタにおいて、プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて成膜可能な窒化珪素膜をゲート絶縁膜に用いつつ、該ゲート絶縁膜を二層構造として、各の絶縁膜の窒素濃度及び水素濃度を調整することによって、酸化亜鉛(ZnO)半導体薄膜を還元から保護し、リーク電流の発生が抑止された、電流駆動能力の高い薄膜トランジスタの提供。
【解決手段】 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜は前記半導体薄膜層の少なくとも上表面を被覆する第一ゲート絶縁膜と、該第一ゲート絶縁膜及び半導体薄膜の側面を少なくとも被覆する第二ゲート絶縁膜とからなり、前記第一ゲート絶縁膜と前記第二ゲート絶縁膜は、組成が異なる窒化珪素(SiNx)からなることを特徴とする薄膜トランジスタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は薄膜トランジスタに係り、より詳しくは薄膜トランジスタの構成半導体(活性層)である酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物の表面層を組成の異なる二層の窒化珪素膜あるいは組成が膜厚方向に徐々に変化する一層の窒化珪素膜で形成されるゲート絶縁膜により保護する構造を有し、ドレイン・ソース間の低抵抗化などによる特性劣化を防止し得る高性能の薄膜トランジスタに関する。
酸化亜鉛(ZnO)あるいは酸化マグネシウム亜鉛(ZnMgO)等の酸化物が優れた半導体(活性層)の性質を示すことは古くから知られており、近年薄膜トランジスタ(以下TFTと略)、発光デバイス、透明導電膜等の電子デバイス応用を目指し、これらの化合物を用いた薄膜半導体の研究開発が活発化している。
特に酸化亜鉛(ZnO)を半導体薄膜層として用いたTFTは、従来液晶ディスプレイに主に用いられているアモルファスシリコン(a-Si:H)を半導体層として用いたアモルファスシリコンTFTに比較して電子移動度が大きく、優れたTFT特性並びに低温プロセスが可能である等の可能性を持つことから積極的な開発が進められている。
従来報告されている、酸化亜鉛(ZnO)を半導体薄膜として用いたTFT(ZnO−TFT)は、ボトムゲート型のものが主流である。
ボトムゲート型のZnO-TFTを開示したものとして、特許文献1、特許文献2などが例示できる。
特許文献1に開示されるボトムゲート型ZnO-TFTは、図8に示す如く、基板103、ゲート電極104、ゲート絶縁膜105、酸化亜鉛半導体薄膜106、ソース電極107、ドレイン電極108、保護膜109を有してなり、これら各構成をこの順に積層して形成されている。
特許文献2に開示されるボトムゲート型ZnO-TFTは、図9(a)に示す如く、基板110、ゲート電極111、ゲート絶縁膜112、ソース電極113、ドレイン電極114、酸化亜鉛半導体薄膜115を有してなり、これら各構成をこの順に積層して形成されている。実際に製造の最終工程においては、図9(b)に示す如く、前記酸化亜鉛半導体薄膜115を被覆して保護膜116が形成される。
これら文献に開示されているボトムゲート構造は、基板側よりゲート電極およびゲート絶縁膜が形成され、その上面を被覆して酸化亜鉛半導体薄膜が形成されている構造であり、液晶ディスプレイの駆動素子として現在事業化されているボトムゲート構造アモルファスシリコンTFTとのプロセスの互換性が高いため、ZnO-TFTにも多く用いられている。
しかしながら、チャネル層(半導体層)として用いる酸化亜鉛の結晶性の観点からは、多結晶薄膜を基板上に形成していく場合、成膜初期に形成される下地との界面付近の領域は結晶欠陥が多く、薄膜形成が進むにつれて結晶性が改善されていくという特徴がある。
薄膜トランジスタにおいて活性層として用いられる部分は、半導体層の中で、ゲート絶縁膜に近いごく薄い領域であり、この領域の結晶性が移動度等の薄膜トランジスタのTFT特性を大きく左右している。
ボトムゲート型の薄膜トランジスタにおいては、構造上、半導体層はゲート絶縁膜上に積層されているため、結晶性が不十分な成膜初期の領域を活性層として用いざるを得ず、十分な移動度が得られないという問題点を抱えていた。
これらの問題に鑑みると、半導体層の上部にゲート絶縁膜を設ける構造を有するトップゲート構造は半導体層の上部の結晶性の良好な領域を活性層として用いることができ、高い移動度を期待することができる。
トップゲート型のZnO-TFTの構造として、図10に示す構造が考えられる。
このトップゲート構造は、基板117上にソース・ドレイン電極118、半導体薄膜119、ゲート絶縁膜120、ゲート電極121をこの順に積層して構成されている。
このゲート絶縁膜120はプラズマ化学気相成長(PCVD)法にて、200〜500nmの厚みで形成されることが多い。
トップゲート型のZnO薄膜トランジスタのゲート絶縁膜としては、大面積化と誘電率(薄膜トランジスタの電流駆動能力)の観点から、窒化珪素(SiNx)を用いることが好ましい。この窒化珪素(SiNx)膜をプラズマ気相成長法によって形成した場合、膜中に水素及び窒素を多く含有している。ゲート絶縁膜の酸化亜鉛(ZnO)半導体薄膜層に接する部分について、絶縁膜中の水素の濃度が高い場合、半導体薄膜層の周囲が還元性雰囲気になり、ZnO成分の還元脱離が起こり、ZnO表面層の低抵抗化が生じ、TFT素子におけるソース・ドレイン間の短絡あるいはリーク電流の増大といった問題が起こり、TFTの液晶ディスプレイ用などへの応用を制限してきた。
トップゲート型のZnO-TFTの他の例として、特許文献3が開示されている。該文献には、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物半導体膜をチャネル層に用いるトランジスタにおいて、下地となる基板上に、上記酸化物半導体膜が形成される下地膜、上記酸化物半導体膜、ゲート絶縁膜、および、ゲート電極がこの順に形成され、ゲート電極と同一形状にゲート絶縁膜並びに酸化亜鉛薄膜が加工された薄膜トランジスタが開示されている。
特許文献3に開示されたトップゲート型のZnO-TFTにおいては、ゲート電極形成後にゲート絶縁膜と酸化亜鉛を一括してパターン加工することが可能となる。
特開2005−033172号公報 特開2004−349583号公報 特開2003−298062号公報
特許文献3に開示されたトランジスタも、上記した従来技術が抱える課題、即ち、還元雰囲気下でのZnO成分の表面還元によると思われる半導体薄膜表面層の低抵抗化により、ソース・ドレイン間の短絡あるいはリーク電流の増大が見られ、OFF電流の値が大きくなるという問題点を有し、液晶ディスプレイへの応用に耐えうるものでは無かった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、トップゲート構造を有し、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物半導体薄膜を用いる薄膜トランジスタにおいて、プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて成膜可能な窒化珪素膜をゲート絶縁膜に用いつつ、該ゲート絶縁膜を二層構造として、各の絶縁膜の窒素濃度及び水素濃度を調整することによって、酸化亜鉛(ZnO)半導体薄膜を還元から保護し、リーク電流の発生が抑止された、電流駆動能力の高い薄膜トランジスタを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜は前記半導体薄膜層の少なくとも上表面を被覆する第一ゲート絶縁膜と、該第一ゲート絶縁膜及び半導体薄膜の側面を少なくとも被覆する第二ゲート絶縁膜とからなり、前記第一ゲート絶縁膜と前記第二ゲート絶縁膜は、組成が異なる窒化珪素(SiNx)からなることを特徴とする薄膜トランジスタに関する。
請求項2に係る発明は、前記窒化珪素からなる絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度について、前記第一ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度が前記第二ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項3に係る発明は、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、前記半導体薄膜の全表面を被覆する窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、該ゲート絶縁膜の半導体薄膜と接する領域の水素濃度及び窒素濃度が、該ゲート絶縁膜のゲート電極と接する領域の水素濃度及び窒素濃度に比較して小さいことを特徴とする薄膜トランジスタに関する。
請求項4に係る発明は、酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、前記半導体薄膜の全表面を被覆する窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜中の水素濃度及び窒素濃度が、該ゲート絶縁膜の半導体薄膜側(下層)からゲート電極側(上層)に向けて漸次増加していることを特徴とする請求項3に記載の薄膜トランジスタに関する。
請求項1に係る発明によれば、窒化珪素(SiNx)によりゲート絶縁膜を形成することで、電流駆動力及び絶縁性が高く、第一ゲート絶縁膜と第二ゲート絶縁膜を組成の違う窒化珪素膜から形成することにより、半導体薄膜層に接する部分を該半導体部分を低抵抗化しない成分で、第二ゲート絶縁膜を絶縁性及び不純物に対する保護能力の高い成分で形成することが可能な薄膜トランジスタとなる。
請求項2に係る発明によれば、窒化珪素からなる絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度について、前記第一ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度が前記第二ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度よりも小さいことにより、薄膜半導体層を還元性雰囲気から保護し、また、第二ゲート絶縁膜として絶縁性及び不純物に対する保護能力の高いゲート絶縁膜を持つ薄膜トランジスタとなる。
請求項3に係る発明によれば、ゲート絶縁膜を一層構造とし、ゲート絶縁膜の半導体薄膜と接する領域の水素濃度及び窒素濃度が、該ゲート絶縁膜のゲート電極と接する領域の水素濃度及び窒素濃度に比較して小さいことにより、薄膜半導体層を還元性雰囲気から保護することのできる薄膜トランジスタとなる。
請求項4に係る発明によれば、ゲート絶縁膜の窒素濃度及び水素濃度を漸次変化させることにより、薄膜半導体層を還元性雰囲気から保護し、また、絶縁性及び不純物に対する保護能力の高いゲート絶縁膜を持つ薄膜トランジスタとなる。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタについて、図1に基づいて以下に説明する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ100は、基板1、ソース・ドレイン電極2、半導体薄膜3、第一ゲート絶縁膜4、第二ゲート絶縁膜5、コンタクト部6、ゲート電極7、表示電極8を有しており、図1に示すように、これら各構成を積層して形成されている。
図1(a)は第一ゲート絶縁膜4が、半導体薄膜層の上表面及び側表面を被覆して設けられる場合の図であり、図1(b)は第一ゲート絶縁膜4が、半導体薄膜層の上表面のみを被覆して設けられる場合の図である。
薄膜トランジスタ100は、図1に示す通り、ガラスからなる基板1上に形成される。この基板1は、絶縁体として設けられ、SiOとAl2O3を主成分とする無アルカリガラス、あるいはSiOx膜、SiON膜、SiNに酸素を構成元素に含む化合物を微量添加した膜を表面に形成したガラス基板から構成されている。これら酸素を含む化合物は、接触している半導体薄膜層3の還元を防ぐ役割も果たしているため、基板1の少なくとも半導体薄膜層4と接触する部分がこれら酸素を含む化合物により形成されていることが好ましい。
基板1の材料は、ガラスに限定されず、プラスチックや金属箔に絶縁物をコーティングしたもの等、絶縁物であれば使用可能である。
基板1上には、ソース・ドレイン電極2が積層されている。このソース・ドレイン電極2は、基板1上面の一部分に間隔を有して配置されている。
ソース・ドレイン電極2は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、n+ZnO等の導電性酸化物、金属、もしくは前記導電性酸化物により少なくとも一部を被覆された金属により形成される。
ソース、ドレイン電極2に用いられる金属としては、Ti、Cr、Ta、Mo、W、Al、Cu、Niの単層もしくは積層体、或いは合金であってTi、Cr、Ta、Mo、W、Al、Cu、Si、Niのうち、少なくとも一種類以上を含有する合金、が用いられる。この合金の具体例としては、TiW、TaW、MoW、MoSi、AlCu、AlSi、NiSi等の合金が例示できる。
ソース・ドレイン電極2を前記導電性酸化物により少なくとも一部分を被覆された金属にて形成する例としては、後述する図3に示されるような構造が考えられるが、金属あるいは導電性酸化物にて直接形成する構造も考えられる。
ソース・ドレイン電極2の厚みは、特に限定されないが、例えば30nm〜150nmに形成され、好ましくは、ソース・ドレイン電極2上に形成される半導体薄膜3の段差部での断線を防止するため、図3の構造では導電性酸化物の膜厚を半導体薄膜3より薄く(例えば、約40nm)、また直接形成する構造では金属あるいは導電性酸化物の膜厚を半導体薄膜3より薄く(例えば、約40nm)形成することが望ましい。
半導体薄膜3は、上記の基板1とソース・ドレイン電極2上に積層されている。
半導体薄膜3は、ソース・ドレイン電極2の電極間のチャンネルを形成するように配置されており、ソース電極により電流が供給され、ドレイン電極により放出される。
半導体薄膜3は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化物半導体薄膜から形成されている。
この半導体薄膜3の厚みは、特に限定されないが、例えば約25〜200nmに形成され、好ましくは、約50〜100nm程度に形成される。
図3は、ソース・ドレイン電極2と、半導体薄膜3との接合部分の一例を示した図であり、アルミニウム(Al)上にチタン(Ti)を積層した配線を形成し、インジウムスズ酸化物(ITO)によりこの積層体の一部を被覆する構造が示されている。
図3において、ソース・ドレイン電極2は、アルミニウム層18、チタン層19、インジウムスズ酸化物(ITO)層20から形成され、半導体薄膜3は符号21として示されている。
基板17上にアルミニウム層18が設けられ、その少なくとも上面がチタン層19により被覆され、チタン層19の一部と基板上の一部を被覆してインジウムスズ酸化物(ITO)層20が存在し、インジウムスズ酸化物(ITO)層20の一部にて半導体薄膜21とコンタクトしている。
第一ゲート絶縁膜4は、半導体薄膜3、ソース・ドレイン電極2および基板1の全面を被覆するように配置されている。第一ゲート絶縁膜4は図1(a)のように、半導体薄膜層3の上表面及び側表面を被覆するように設けられるが、図1(b)のように半導体薄膜層3の上表面のみを被覆して設けることも可能である。図1(a)のように第一ゲート絶縁膜4を設けることにより、酸化亜鉛半導体薄膜層3の損傷及び、還元をより抑制することができる。
第一ゲート絶縁膜4は、窒化珪素(SiNx)により形成されている。
第一ゲート絶縁膜4は、後述する第二ゲート絶縁膜5とは異なる組成を持つ窒化珪素膜により形成されている。第二ゲート絶縁膜5とは異なる組成の窒化珪素を構成成分として形成することにより、酸化亜鉛半導体薄膜層を還元性雰囲気から保護し、低抵抗化を防ぐことのできる組成により形成することが可能である。
第一ゲート絶縁膜4の組成として、具体的には、第二ゲート絶縁膜5と比較して、水素濃度及び窒素濃度の小さい窒化珪素膜を用いることが好ましい。これは、酸化亜鉛半導体薄膜に対する水素による還元を抑制することができるためである。
第一ゲート絶縁膜4の厚みは、特に限定されないが、例えば、20〜100nm、好ましくは50nmに形成される。
第一ゲート絶縁膜4を形成する方法としては特に限定されず、各種化学気相成長(CVD)法を用いることができるが、特に、プラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることが好ましい。これは、大面積化が容易なプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることで、量産化が容易であり、また、図1(a)の構成の場合はスパッタ法による酸化亜鉛の形成とプラズマCVD法による第一ゲート絶縁膜を、図1(b)の構成の場合は同一プラズマCVD装置にて第一ゲート絶縁膜と後述する第二ゲート絶縁膜5と連続して形成可能となるためである。
第二ゲート絶縁膜5は、ソース・ドレイン電極2、半導体薄膜層3及び第一ゲート絶縁膜4の表面全面を確実に被覆するように積層されている。このように、第一及び第二ゲート絶縁膜5にてゲート絶縁膜を構成する。
第二ゲート絶縁膜5は、窒化珪素(SiNx)により形成されている。
この第二ゲート絶縁膜5は、第一ゲート絶縁膜4とは異なる組成を持つ窒化珪素膜により形成されている。第一ゲート絶縁膜4とは異なる組成の窒化珪素を構成成分として形成する。 具体的には、第二ゲート絶縁膜5の組成として、第一ゲート絶縁膜と比較して、水素濃度及び窒素濃度の大きい窒化珪素膜を用いることが好ましい。これは、窒化珪素膜の組成を化学量論的組成(Si3N4)に近づけ、絶縁性を高めると同時に、不純物に対する保護能力の高いゲート絶縁膜をとなるからである。
この第二ゲート絶縁膜5の厚みは、例えば、200〜500nmに形成され、好ましくは、約300nmに形成されている。
コンタクト部6は、ソース電極2及びドレイン電極3を外部に取り出すために、フォトリソグラフィーとエッチングにより形成された、コンタクトホール部分に、後述するゲート電極8と同一材料にて形成されている。
ゲート電極7は、第二ゲート絶縁膜5の上表面に積層されている。
ゲート電極7は、電圧により半導体薄膜3中の電子密度を制御することにより、スイッチングの役割を果たしている。
ゲート電極7はCr、Tiといった金属膜からなり、その厚みは、例えば、約50〜300nmに形成される。
表示電極8は、液晶ディスプレイに用いる液晶に薄膜トランジスタを介して電圧を印加するために形成される。この電極は可視光に対する高い透過率が要求されるため、酸化物導電性薄膜であるITO(インジウムスズ酸化物)などにより形成される。
表示電極8の厚みは、特に限定されないが、例えば50〜100nmに形成される。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法の第一実施形態について、図4に基づいて以下に説明する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法の第一実施形態は、3つの主要な工程を含んでいる。
第1の工程は、基板1上のソース・ドレイン電極2を被覆して設けられた酸化亜鉛(ZnO)からなる酸化亜鉛薄膜層3上に、第一ゲート絶縁膜4を形成する工程である。第2の工程は、上記薄膜をパターニング処理した後、上記第一ゲート絶縁膜4を含む基板全面に第二ゲート絶縁膜5を形成する工程である。第3の工程は、上記第二ゲート絶縁膜上に、ゲート電極7、コンタクト部6及び表示電極8をこの順に形成する工程である。
以下、本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法の第一実施形態を具体的に説明する。
ガラス基板1上全面にマグネトロンスパッタ法等により、Ti、Cr等の金属薄膜を例えば100nmの厚みで形成した後、この薄膜に、フォトリソグラフィーとエッチングにより、図4(1)に示す如く、ソース・ドレイン電極2を形成する。
図示されていないが、この場合、ソース・ドレイン金属膜上にnZnOやITO等の導電性酸化物が積層されている場合も当然含まれる。
上記ガラス基板1およびソース・ドレイン電極2上の全面に半導体薄膜3として真性ZnO半導体薄膜を例えば50〜100nm程度の膜厚でマグネトロンスパッタ法にて形成する。
さらに、半導体薄膜3を薄膜トランジスタのチャネルの形状に加工を行う。
半導体薄膜3にフォトレジストによりパターンを形成し、HNO3やHCl、あるいはシュウ酸等の水溶液によるウェットエッチング、もしくはCH4等を用いたドライエッチング等を用いてZnO薄膜をエッチング後、レジスト剥離液を用いることなく、酸素あるいは四弗化炭素(CF4)と酸素の混合ガスによるアッシングにてフォトレジストをドライプロセスにて除去する。
この方法によって、図4(2)に示す如く、レジスト剥離液により半導体薄膜界面に損傷を与えることなく、ZnO薄膜をパターニングすることができる。
図4(3)に示す如く、パターニングした半導体薄膜3、ソース・ドレイン電極2および基板1の全面を被覆するように第一ゲート絶縁膜4を形成する。
第一ゲート絶縁膜4は、窒化珪素(SiNx)によって形成する。第一ゲート絶縁膜4の形成方法は、特に限定されないが、SiH4+NH3+N2の混合ガスを用いた各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて行うことが好ましい。この理由は、プラズマ化学気相成長(PCVD)法は大面積成膜が可能であり、かつ後述の第二ゲート絶縁膜と真空中にて連続形成することができるからである。さらに、プラズマ化学気相成長(PCVD)法による第一ゲート絶縁膜4の形成に用いる混合ガスの成分として、上記したシラン(SiH4)の代わりに、テトラメチルシラン(CH3)4Siを用いても、同様の結果が得られる。
第一ゲート絶縁膜4は、後述する第二ゲート絶縁膜5とは異なる組成で形成する。
具体的には、第二ゲート絶縁膜より窒素濃度及び水素濃度が小さい膜を形成することが好ましい。これは、窒素濃度及び水素濃度が小さいことで、酸化亜鉛半導体層を還元性雰囲気から保護することができるからである。
窒化珪素膜中の窒素及び水素濃度は、例えば、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能である。第一ゲート絶縁膜のNH3/SiH4比を第二ゲート絶縁膜のそれより小さくすることで、第二ゲート絶縁膜より水素及び窒素濃度の少ない第一ゲート絶縁膜を実現できる。第一絶縁膜成膜時のNH3/SiH4比は4以下が望ましい。
第一ゲート絶縁膜4は、例えば、20〜100nm、好ましくは50nmの厚さに形成する。
図4(4)に示す如く、第一ゲート絶縁膜4の全表面を被覆するように第二ゲート絶縁膜5を形成する。
第二ゲート絶縁膜5は、窒化珪素化合物(SiNx)によって形成する。第二ゲート絶縁膜5の形成方法は、特に限定されないが、SiH4+NH3+N2の混合ガスを用いた各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて行うことが好ましい。この理由は、プラズマ化学気相成長(PCVD)法は大面積成膜が可能であり、かつ第一ゲート絶縁膜と真空中で連続して形成可能であり、生産性を向上させることが可能となるからである。
第二ゲート絶縁膜5は、第一ゲート絶縁膜4とは異なる組成で形成する。
具体的には、第一ゲート絶縁膜4より窒素濃度及び水素濃度が大きい膜を形成することが好ましい。これは、例えば、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能であり、第二ゲート絶縁膜のNH3/SiH4比を第一ゲート絶縁膜のそれより大きくすることで、第一ゲート絶縁膜より水素及び窒素濃度の多い第二ゲート絶縁膜を実現できる。
SiN成膜時のNH3/SiH4比を増大させることで窒化珪素膜の組成を化学量論的組成(Si3N4)に近づけ、絶縁性を高めると同時に、不純物に対する保護能力の高いゲート絶縁膜をとなるからである。第二絶縁膜成膜時のNH3/SiH4比は4以上が望ましい。
第二ゲート絶縁膜は、例えば約200〜400nmに、好ましくは300nmの厚さに形成する。
最後に図4(5)に示す如く、前記第二ゲート絶縁膜5上にCr、Tiといった金属膜からなるゲート電極7を形成し、ゲート電極7と同一材料にてソース・ドレイン電極2をコンタクトホールを介して外部に取り出すための電極であるコンタクト部6を形成する。その後、ITO等からなる表示電極8を形成することでTFTアレイが完成する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法の第二実施形態について、図5に基づいて以下に説明する。
本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法の第二実施形態は、3つの主要な工程を含んでいる。
第1の工程は、基板1上のソース・ドレイン電極2を被覆して設けられた酸化亜鉛(ZnO)からなる酸化亜鉛薄膜層3上に、第一ゲート絶縁膜4を形成する工程である。第2の工程は、上記薄膜をパターニング処理した後、上記第一ゲート絶縁膜4を含む基板全面に第二ゲート絶縁膜5を形成する工程である。第3の工程は、上記第二ゲート絶縁膜上に、ゲート電極7、コンタクト部6及び表示電極8をこの順に形成する工程である。
以下、本発明の第一実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法の第二実施形態を具体的に説明する。
ガラス基板1上全面にマグネトロンスパッタ法等により、Ti、Cr等の金属薄膜を例えば100nmの厚みで形成した後、この薄膜に、フォトリソグラフィーを施すことにより、図5(1)に示す如く、ソース・ドレイン電極2を形成する。
図示されていないが、この場合、ソース・ドレイン金属膜上にnZnOやITO等の透明導電膜が積層されている場合も当然含まれる。
上記ガラス基板1およびソース・ドレイン電極2上の全面に半導体薄膜3として真性ZnO半導体薄膜を例えば50〜100nm程度の膜厚でマグネトロンスパッタ法にて積層する。
半導体薄膜3を積層した後、形状加工された半導体薄膜3を得るための加工を行う。
図5(2)に示す如く、半導体薄膜3の上面を被覆するように第一ゲート絶縁膜4を形成する。
第一ゲート絶縁膜4は、窒化珪素(SiNx)によって形成する。第一ゲート絶縁膜4の形成方法は、特に限定されないが、SiH4+NH3+N2の混合ガスを用いた各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて行うことが好ましい。この理由は、大面積成膜が可能なプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることによって、スパッタリングによる酸化亜鉛成膜とプラズマ化学気相成長(PCVD)によるゲート絶縁膜成膜を連続して大面積にわたり成膜することができるからである。さらに、プラズマ化学気相成長(PCVD)法による第一ゲート絶縁膜4の形成に用いる混合ガスの成分として、上記したシラン(SiH4)の代わりに、テトラメチルシラン(CH3)4Siを用いても、同様の結果が得られる。
第一ゲート絶縁膜4は、後述する第二ゲート絶縁膜5とは異なる組成で形成する。
具体的には、第二ゲート絶縁膜より窒素濃度及び水素濃度が小さい膜を形成することが好ましい。これは、窒素濃度及び水素濃度が小さいことで、酸化亜鉛半導体層を還元性雰囲気から保護することができるからである。
窒化珪素膜中の窒素及び水素濃度は、例えば、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能である。第一ゲート絶縁膜のNH3/SiH4比を第二ゲート絶縁膜のそれより小さくすることで、第二ゲート絶縁膜より水素及び窒素濃度の少ない第一ゲート絶縁膜を実現できる。
第一ゲート絶縁膜4の成膜は、各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法の中でも、誘導結合方式プラズマ化学気相成長(ICP-CVD)法、電子サイクロトロン共鳴化学気相成長(ECR-CVD)法を用いることが好ましい。この理由は、これらの方法は低温でも良好な膜を成膜することができるため、これらの方法を用いることで、酸化亜鉛を昇温することによるZn成分或いはO成分の分解脱離を抑えることができるからである。
第一ゲート絶縁膜4は、例えば約25〜75nmに、好ましくは50nmの厚さに形成する。
第一ゲート絶縁膜4の形成後、第一ゲート絶縁膜4上にフォトレジストによりパターンを形成し、SF6+O2等のガスを用いたドライエッチングによって第一ゲート絶縁膜4をパターニングした後、HNO3やHCl、あるいはシュウ酸等の水溶液によるウェットエッチング、もしくはCH4等を用いたドライエッチング等を用いてZnO薄膜をエッチングする。その後、レジスト剥離液を用いることなく、酸素あるいは四弗化炭素(CF4)と酸素の混合ガスによるアッシングにてフォトレジストをドライプロセスにて除去する。
この場合、第一ゲート絶縁膜4は半導体薄膜をレジストアッシングにおけるプラズマから保護する保護膜の役割も果たしている。
この方法によって、半導体薄膜界面に損傷を与えることなく、図5(3)に示される如く、第一ゲート絶縁膜4によって上表面が被覆されたZnO薄膜を得ることができる。
第一ゲート絶縁膜4及び半導体薄膜層3をパターニングした後、図5(4)に示される如く、第一ゲート絶縁膜4の全表面を被覆するように第二ゲート絶縁膜5を形成する。
第二ゲート絶縁膜5は、窒化珪素(SiNx)によって形成する。第二ゲート絶縁膜5の形成方法は、特に限定されないが、SiH4+NH3+N2の混合ガスを用いた各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて行うことが好ましい。プラズマ化学気相成長(PCVD)法による第二ゲート絶縁膜5の形成に用いる混合ガスの成分として、上記したシラン(SiH4)の代わりに、テトラメチルシラン(CH3)4Siを用いても、同様の結果が得られる。
第二ゲート絶縁膜5は、第一ゲート絶縁膜4とは異なる組成で形成する。
SiNの組成は、例えば、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能であり、第二ゲート絶縁膜のNH3/SiH4比を第一ゲート絶縁膜のそれより大きくすることで、第一ゲート絶縁膜より水素及び窒素濃度の多い第二ゲート絶縁膜を実現できる。
SiN成膜時のNH3/SiH4比を増大させることで窒化珪素膜の組成を化学量論的組成(Si3N4)に近づけ、絶縁性を高めると同時に、不純物に対する保護能力の高いゲート絶縁膜となるからである。第二絶縁膜成膜時のNH3/SiH4比は4以上が望ましい。
第二ゲート絶縁膜は、例えば約200〜500nmに、好ましくは300nmの厚さに形成する。
最後に図5(5)に示される如く、前記第二ゲート絶縁膜5上にCr、Tiといった金属膜からなるゲート電極7を形成し、ゲート電極7と同一材料にてソース・ドレイン電極2をコンタクトホールを介して外部に取り出すための電極であるコンタクト部6を形成する。その後、ITO等からなる表示電極8を形成することでTFTアレイが完成する。
本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタについて、図2に基づいて以下に説明する。
本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタ101は、基板9、ソース・ドレイン電極10、半導体薄膜11、ゲート絶縁膜12、コンタクト部13、ゲート電極14、表示電極15を有しており、図4に示すように、これら各構成を積層して形成されている。
薄膜トランジスタ101は、図2に示す通り、基板9上に形成される。
基板9の大きさは、特に限定されず、薄膜トランジスタ100の形状や大きさに応じて適宜決定することができる。
基板9は、絶縁体として設けられ、SiOとAl2O3を主成分とする無アルカリガラスから形成されている。
基板9上には、ソース・ドレイン電極10が積層されている。このソース・ドレイン電極10は、基板9上面の一部分に間隔を有して配置されている。
ソース・ドレイン電極10は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、n+ZnO等の導電性酸化物、金属、もしくは前記導電性酸化物により少なくとも一部を被覆された金属により、第一実施例のソース・ドレイン電極2と同様に形成される。
ソース・ドレイン電極10の厚みは、特に限定されないが、例えば約30nm〜150nmに形成され、好ましくは、ソース・ドレイン電極上に形成される半導体薄膜11より薄く(例えば、約40nm)形成される。
半導体薄膜層11は、上記の基板9とソース・ドレイン電極10上に積層されている。
半導体薄膜層11は、ソース・ドレイン電極10の電極間のチャンネルを形成するように配置される。
半導体薄膜層11は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化物半導体薄膜から形成されている。
この半導体薄膜層11の厚みは、特に限定されないが、例えば約25〜100nmに形成され、好ましくは、50nm程度に形成される。
ゲート絶縁膜12は、半導体薄膜11、ソース・ドレイン電極10および基板9の全面を被覆するように配置されている。
ゲート絶縁膜12は、窒化珪素(SiNx)により形成されている。
ゲート絶縁膜12の半導体薄膜層11に接する部分、つまり最下部の水素濃度及び窒素濃度は低濃度に抑えられている。上層に向かうに従い、水素濃度及び窒素濃度が高くなり、ゲート電極に接する最上部で濃度が最大となっている。
上記の構造を有することにより、半導体薄膜層11の還元を抑制し、なおかつゲート絶縁膜としての機能を果たすことができる。
ゲート絶縁膜12の厚みは、特に限定されないが、例えば、200〜500nm、好ましくは300nmに形成される。
ゲート絶縁膜12を形成する方法としては特に限定されず、各種化学気相成長(CVD)法を用いることができるが、特に、プラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることが好ましい。これは、大面積化が容易なプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることで、量産化が容易であるためである。
SiNの組成は、例えば、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能であり、ゲート絶縁膜成膜初期におけるNH3/SiH4比を、徐々に大きくしていくことで、半導体薄膜層11に接する部分、つまり最下部の水素濃度及び窒素濃度は低濃度に抑えられ、上層に向かうに従い、水素濃度及び窒素濃度が高くなるゲート絶縁膜を実現できる。ゲート絶縁膜成膜初期におけるNH3/SiH4比は4以下が望ましい。また、半導体薄膜層11に接する部分、つまりゲート絶縁膜最下層の水素濃度及び窒素濃度が上層と異なっておればよく、必ずしも組成が徐々に変化することは必須ではないが、組成が徐々に変化すればより望ましい。
コンタクト部13は、ソース・ドレイン電極10を外部に取り出すために形成される。
尚、このコンタクト部13は、図1で示す如く、ゲート絶縁膜12上にフォトリソグラフィーとエッチングにより形成された、コンタクトホール部分に、後述するゲート電極12と同一材料にて形成されている。
ゲート電極14は、ゲート絶縁膜12の上表面に積層されている。
ゲート電極14は、電圧により半導体薄膜11中の電子密度を制御することにより、スイッチングの役割を果たしている。
ゲート電極14はCr、Tiといった金属膜からなり、その厚みは、例えば、約50〜300nmに形成される。
表示電極15は、液晶ディスプレイに用いる液晶に薄膜トランジスタを介して電圧を印加するために形成される。この電極は可視光に対する高い透過率が要求されるため、酸化物導電性薄膜であるITO(インジウムスズ酸化物)などにより形成される。
表示電極15の厚みは、特に限定されないが、例えば50〜100nmに形成される。
次に、本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法について、図6に基づいて以下に説明する。
本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法は、3つの主要な工程を含んでいる。
第1の工程は、基板9上のソース・ドレイン電極10を被覆して設けられた酸化亜鉛(ZnO)からなる酸化亜鉛薄膜層11をパターニングする工程である。第2の工程は、上記薄膜をパターニング処理した後、ゲート絶縁膜12を形成する工程である。第3の工程は、ゲート絶縁膜12上に、ゲート電極14、コンタクト部13及び表示電極15をこの順に形成する工程である。
以下、本発明の第二実施例に係る薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を具体的に説明する。
まず、ガラス基板9上全面にマグネトロンスパッタ法等により、Ti、Cr等の金属薄膜を例えば100nmの厚みで形成した後、この薄膜に、フォトリソグラフィーを施すことにより、図6(1)に示される如く、ソース・ドレイン電極10を形成する。
図示されていないが、この場合、ソース・ドレイン金属膜上にnZnOやITO等の透明導電膜が積層されている場合も当然含まれる。
次に、上記ガラス基板9およびソース・ドレイン電極10上の全面に半導体薄膜11として真性ZnO半導体薄膜を例えば50〜100nm程度の膜厚でマグネトロンスパッタ法にて形成する。
さらに、形状加工された半導体薄膜11を得るための加工を行う。
まず、半導体薄膜11にフォトレジストによりパターンを形成し、HNO3やHCl、あるいはシュウ酸等の水溶液によるウェットエッチング、もしくはCH4等を用いたドライエッチング等を用いてZnO薄膜をエッチング後、レジスト剥離液を用いることなく、酸素あるいは四弗化炭素(CF4)と酸素の混合ガスによるアッシングにてフォトレジストをドライプロセスにて除去する。
この方法によって、図6(2)に示される如く、レジスト剥離液により半導体薄膜界面に損傷を与えることなく、ZnO薄膜をパターニングすることができる。
次に、図6(3)に示される如く、パターニングした半導体薄膜11、ソース・ドレイン電極10および基板9の全面を被覆するようにゲート絶縁膜12を形成する。
ゲート絶縁膜12は、窒化珪素化合物(SiNx)によって形成する。ゲート絶縁膜12の形成方法は、特に限定されないが、SiH4+NH3+N2の混合ガスを用いた各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法にて行うことが好ましい。この理由は、プラズマ化学気相成長(PCVD)法を用いることによって、大面積にわたりゲート絶縁膜を成膜することができるからである。さらに、プラズマ化学気相成長(PCVD)法によるゲート絶縁膜12の形成に用いる混合ガスの成分として、上記したシラン(SiH4)の代わりに、テトラメチルシラン(CH3)4Siを用いても、同様の結果が得られる。
ゲート絶縁膜12は、半導体薄膜層11に接する部分、つまり最下部を窒素濃度及び水素濃度が低い膜により形成し、上層に行くに従って、漸次窒素濃度及び水素濃度が増大するように形成する。このことにより、半導体薄膜層11を還元性雰囲気から保護しつつ、絶縁性に優れた膜を形成することになる。
上記の如く窒素濃度及び水素濃度を保持するゲート絶縁膜12を形成するには、プラズマ化学気相成長(PCVD)装置において、混合ガス中のSiH4、NH3、及びN2の流量又は、プラズマへの投入電力を徐々に変化させることによって、両濃度が漸次変化する膜を形成可能である。
具体的には、成膜で使用するNH3とSiH4のガス流量比(NH3/SiH4)により調整可能であり、ゲート絶縁膜成膜初期におけるNH3/SiH4比を、成膜時間の増大とともに徐々に大きくしていくことで、半導体薄膜層11に接する部分、つまり最下部の水素濃度及び窒素濃度は低濃度に抑えられ、上層に向かうに従い、水素濃度及び窒素濃度が高くなるゲート絶縁膜を実現できる。ゲート絶縁膜成膜初期におけるNH3/SiH4比は4以下が望ましい。
ゲート絶縁膜12の成膜は、各種プラズマ化学気相成長(PCVD)法の中でも、誘導結合方式プラズマ化学気相成長(ICP-CVD)法、電子サイクロトロン共鳴化学気相成長(ECR-CVD)法を用いることが好ましい。この理由は、これらの方法は低温でも良好な膜を成膜することができるため、これらの方法を用いることで、酸化亜鉛を昇温することによるZn成分或いはO成分の分解脱離を抑えることができるからである。
ゲート絶縁膜12は、例えば約200〜500nmに、好ましくは300nmの厚さに形成する。
最後に図6(4)に示される如く、ゲート絶縁膜12上にCr、Tiといった金属膜からなるゲート電極14を形成し、ゲート電極14と同一材料にてソース・ドレイン電極2をコンタクトホールを介して外部に取り出すための電極であるコンタクト部13を形成する。その後、ITO等からなる表示電極15を形成することでTFTアレイが完成する。
試験例
以下、本発明に係るトランジスタの試験例とこれに対する比較例の特性を比較することにより、本発明の効果をより明確なものとする。
(試験例)
以下の方法(図3参照)により、本発明に係るトランジスタ(図1(b)参照)を作成した。
まず、SiO2とAl2O3を主成分とする無アルカリガラスからなる基板1上にITO(インジウムスズ酸化物)からなるソース・ドレイン電極2を40nm厚で形成した。
次いで、前記基板1及びソース・ドレイン電極2上の全面に半導体薄膜3として酸化亜鉛(ZnO)からなる半導体薄膜3をマグネトロンスパッタ法により、50nmの厚さで形成した。
そして、半導体薄膜3の上面全面にSiNxからなる第一ゲート絶縁膜4を50nmの厚さで形成した。この第一ゲート絶縁膜の形成は、225℃の条件下で、1:2:30の混合比のSiH4+NH3+N2混合ガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法により行った。さらに前記第一ゲート絶縁膜4上にフォトレジストをコーティングし、パターニングされたフォトレジスト4aをマスクとして、前記第一ゲート絶縁膜4をCF4+O2のガスを用いてドライエッチングした。
次いで0.2%HNO3溶液を用いて半導体薄膜3に対しウェットエッチングを行った後、フォトレジストを除去し、前記第一ゲート絶縁膜及びソース・ドレイン電極2を被覆するように、前記基板1、ソース・ドレイン電極2、半導体薄膜3、及び第一ゲート絶縁膜4上全面に亘ってSiNxからなる第二ゲート絶縁膜5を300nm厚で形成した。
この第二ゲート絶縁膜5の形成は、1:10:9の混合比のSiH4+NH3+N2混合ガスを用いたプラズマ化学気相成長(PCVD)法を用い、250℃にて行った。
さらに、ソース・ドレイン電極2の上部に、フォトリソグラフィー及びCF4+O2のガスを用いてドライエッチングによりコンタクト領域を開口した。
最後に、Crからなるゲート電極7を第二ゲート絶縁膜5上に100nm厚で形成し、同一材料にて、コンタクト領域を充填するようにコンタクト部6を形成し、コンタクト部6の上部にITOからなる表示電極8を100nm厚で形成してトランジスタを作成した。
(比較例)
比較例として、上記した方法において、酸化亜鉛活性層の積層工程までは試験例と同様に行った後、第一ゲート絶縁膜を形成せずに、第二ゲート絶縁膜を一層のSiNxによって形成し、ゲート電極部、表示電極部を同様に積層してトランジスタを作成した。
(伝達特性の評価試験)
試験例及び比較例のトランジスタを用い、ゲート電圧の変化に伴うドレイン電流の大きさを測定することにより、その伝達特性の評価を行った。
その結果を図7に示す。
図6において明らかな如く、試験例におけるトランジスタのオフ電流(Vgs<0)は、比較例におけるオフ電流に比べて二桁以上小さいものであった。
これは、試験例のトランジスタが、第一ゲート絶縁膜の窒素濃度及び水素濃度が第二絶縁膜中の濃度に比較して小さいことにより、ゲート絶縁膜成膜における酸化亜鉛薄膜還元、脱離が抑制され、酸化亜鉛薄膜の低抵抗化が抑制され、これにより、リーク電流を低いレベルに保つことができたことを示している。
更に、図3において明らかな如く、試験例におけるトランジスタの立ち上がりは急峻なものであったが、比較例のトランジスタの立ち上がりは試験例ほど急峻ではなく、試験例に比較して劣っていた。
これは、試験例のトランジスタにおいて、第一ゲート絶縁膜の保護機能により、酸化亜鉛表面の低抵抗化を抑制できたことによると考えられる。
上記試験例において説明した如く、本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)は、ソース・ドレイン間の短絡あるいはリーク電流などの抑制に優れたものであり、優れたTFT特性を示すものであることが分かる。
以上説明した如く、本発明に係る酸化亜鉛を半導体層に用いた薄膜トランジスタは、優れた性能を有するものであり、液晶表示装置等の駆動素子として好適に使用可能なものである。
本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)の第一実施例の形態を示す断面図であり、(a)は本実施例において第一ゲート絶縁膜が基板全体を被覆する場合の図を表し、(b)は本実施例において第一ゲート絶縁膜が半導体薄膜の上表面のみを被覆する場合の図を表す。 本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)の第二実施例の形態を示す断面図である。 本発明に係る薄膜トランジスタ(TFT)のソース・ドレイン電極と半導体薄膜の接合部分の一例を示す断面図である。 本発明における薄膜トランジスタ(TFT)の第一実施例の製法の第一形態を示す断面図である。 本発明における薄膜トランジスタ(TFT)の第一実施例の製法の第二形態を示す断面図である。 本発明における薄膜トランジスタ(TFT)の第二実施例の製法の一形態を示す断面図である。 試験例及び比較例のトランジスタの伝達特性を示す図である。 従来のボトムゲート構造を持つ酸化亜鉛薄膜トランジスタ(ZnO-TFT)の一例を示す断面図である。 (a)は従来のボトムゲート構造を持つ酸化亜鉛薄膜トランジスタ(ZnO-TFT)の他の例を示す断面図であり、(b)はこの他の例のZnO-TFTの製造の最終工程を示す断面図である。 従来のトップゲート構造を持つ薄膜トランジスタ(TFT)を示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 ソース・ドレイン電極
3 半導体薄膜
4 第一ゲート絶縁膜
5 第二ゲート絶縁膜
6 コンタクト部
7 ゲート電極
8 表示電極
9 基板
10 ソース・ドレイン電極
11 半導体薄膜
12 ゲート絶縁膜
13 コンタクト部
14 ゲート電極
15 表示電極
16 基板
17 アルミニウム層
18 チタン層
19 インジウムスズ酸化物(ITO)層
20 半導体薄膜層
100 薄膜トランジスタ
101 薄膜トランジスタ

Claims (4)

  1. 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜は前記半導体薄膜層の少なくとも上表面を被覆する第一ゲート絶縁膜と、該第一ゲート絶縁膜及び半導体薄膜の側面を少なくとも被覆する第二ゲート絶縁膜とからなり、前記第一ゲート絶縁膜と前記第二ゲート絶縁膜は、組成が異なる窒化珪素(SiNx)からなることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 前記窒化珪素からなる絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度について、前記第一ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度が前記第二ゲート絶縁膜中に含まれる水素濃度及び窒素濃度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、前記半導体薄膜の全表面を被覆する窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、該ゲート絶縁膜の半導体薄膜と接する領域の水素濃度及び窒素濃度が、該ゲート絶縁膜のゲート電極と接する領域の水素濃度及び窒素濃度に比較して小さいことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  4. 酸化亜鉛ZnOを主成分とする酸化物からなる半導体薄膜層と、前記半導体薄膜の全表面を被覆する窒化珪素(SiNx)からなるゲート絶縁膜を有するトップゲート型薄膜トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜中の水素濃度及び窒素濃度が、該ゲート絶縁膜の半導体薄膜側(下層)からゲート電極側(上層)に向けて漸次増加していることを特徴とする請求項3に記載の薄膜トランジスタ。
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