JP2007073273A - 光電変換素子およびその製造方法ならびに光電変換素子モジュールならびに電子機器ならびに移動体ならびに発電システムならびにディスプレイおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期にわたり安定した光電変換特性を得ることができ、かつプロセス適合性に優れる色素増感型太陽電池などの光電変換素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 透明基板1上に透明電極2および半導体電極である半導体微粒子接合体層3を形成する。基板4上に電極5および対極6を形成する。透明電極2の周辺部および対極6の周辺部に、非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ塗布し、これらの第1の成分および第2の成分が互いに接触するように透明基板1と基板4とを張り合わせることによりこれらを接着して封止を行う。半導体微粒子接合体層3と対極6との間の空間に電解液を注入して電解質層8を形成し、色素増感型太陽電池を製造する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光電変換素子およびその製造方法ならびに光電変換素子モジュールならびに電子機器ならびに移動体ならびに発電システムならびにディスプレイおよびその製造方法に関し、例えば、半導体微粒子接合体からなる半導体電極を用いた色素増感型太陽電池に適用して好適なものである。
色素増感型太陽電池は、近年、シリコン(Si)系太陽電池などに替わる次世代の太陽電池として注目され、広く研究が行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
一般に太陽電池に必要な特性としては長期にわたり安定した光電変換特性を示すことが挙げられるが、色素増感型太陽電池では、その構成要素として液状の電解質成分を含むことが一般的であることから、長期にわたり安定した光電変換特性を得るためには、電解質成分の電池からの揮発または漏洩、あるいは大気中から電解質中への水分、酸素、その他の成分の浸入などによる性能の低下を避けることが重要である。
この問題を解決するための方法として、電解質として不揮発性の溶融塩電解液を用いる方法(例えば、特許文献1参照。)やゲル状電解質を用いる方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、そのほかに液状やフィルム状の接着剤を用いて電解質を封止する方法が提案されている。この接着剤を用いて電解質を封止する方法としては、エポキシ樹脂やシリコーンゴムを塗布する方法(例えば、特許文献3参照。)、ガラスまたはセラミックスを主成分とするシール材を塗布し、450℃程度の温度で熱処理する方法(例えば、特許文献4参照。)、シリコーン樹脂、ポリオレフィン、ブチルゴムなどからなる封止材を塗布する方法(例えば、特許文献5参照。)などが知られている。
なお、透明性基材と保護部材との間の空間に複数の太陽電池セルを配設し、この空間に2液混合硬化型樹脂を充填してこの樹脂中に太陽電池セルを埋設することにより太陽電池モジュールを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
また、光記録膜を形成したプラスチック製透明基板と他のプラスチック製透明基板とを2液非混合型アクリル系接着剤などの2液非混合型接着剤で接合することで光ディスクを製造し、そのとき接着層の厚さを20μmあるいは60μmとすることが知られているが(例えば、特許文献7参照。)、2液非混合型接着剤を色素増感型太陽電池の電解質の封止や液晶ディスプレイの液晶の封止などに用いることは開示も示唆もされていない。
Nature 353,737,(1991) 特開2001−196105号公報 国際公開第01/34564号パンフレット 特開2000−200627号公報 特開2000−348783号公報 特開2004−119306号公報 特開2003−86822号公報 特公平4−43332号公報
色素増感型太陽電池において接着剤により電解質を封止する上記の従来の方法では、接着時に加熱、加圧あるいは紫外線照射などによる処理が必要であるなどの理由により、色素増感型太陽電池の特性に悪影響を及ぼす可能性があるだけでなく、長期間の使用に対する耐久性や製造プロセスへの適合性が低いなどの問題点があり十分とはいえない。
すなわち、接着剤として熱融着フィルムに代表されるようなフィルム状のものを用いる場合、一般に色素増感型太陽電池のような光電変換素子に用いられる厚さ100μm以下といった薄膜状の基板を所定の位置に確実に張り付けることは難しく、生産性の点で適当ではない。一方、塗布型の接着剤を用いる場合においても、半導体電極が形成された基板と対極が形成された基板とを接着剤により接着した後、接着剤を硬化させるために加熱、加圧あるいは紫外線照射などの処理が必要とされることから、この処理が素子構成成分、特に素子に用いられる有機物の劣化要因となることが懸念される。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、長期にわたり安定した光電変換特性を得ることができ、かつプロセス適合性に優れる色素増感型太陽電池などの光電変換素子およびその製造方法ならびにこのような光電変換素子により構成される光電変換素子モジュールを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、上記ような光電変換素子を用いた電子機器、移動体および発電システムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、長期にわたり安定した特性を得ることができ、かつプロセス適合性に優れるディスプレイおよびその製造方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、色素増感型太陽電池などにおいて基板の良好な接着性および封止性とプロセス適合性とを両立させるためには、非混合型の2成分型接着剤を用いることが最も有効であることを見出し、この発明を案出するに至った。その概要について説明すると次のとおりである。
一般に用いられている2液混合型の接着剤は、まず2成分を混合してから被着体に塗布するという方法で用いられるが、ポットライフと硬化時間とはトレードオフの関係にあるため、例えばポットライフを長く取ろうとする場合には、硬化時間が長くなるため生産性の観点から望ましくない。一方、硬化時間を短くしようとする場合には、ポットライフが短くなるため、製造プロセスにおいては、例えば何らかの理由で製造ラインが停止した場合などに、混合した接着剤が使用不能となる恐れがある。また、2液混合型の接着剤が有する固有の問題として、2液の混合が不十分な場合、部分的に未硬化の部分が生じる可能性がある。特に、色素増感型太陽電池のように電解質層に揮発性の有機溶剤を長期間にわたって保持する必要がある場合には、封止部におけるピンホールの存在が素子特性の劣化を引き起こすことになる。
これに対して、非混合型の2成分型接着剤の場合には、2成分の自己拡散による分子レベルでの混合、硬化を前提としているため、上記の混合不良のような問題を生じる可能性や、ポットライフと硬化時間とのトレードオフの問題は生じない。また、非混合型の2成分型接着剤の場合、混合型接着剤に比べると硬化時間が長いことが知られているが、色素増感型太陽電池のような電気化学デバイスにおいて必要とされる接着剤層の厚さは一般に数十〜100μmと薄いので、接着に要する時間は通常短くて済み、また、必要に応じて特性に悪影響が及ばない温度での加熱あるいは減圧を行うことにより硬化速度を速めることができるため、この点も問題とはならない。
この発明は、本発明者らによる上記の検討に基づいて案出されたものである。
すなわち、上記課題を解決するために、第1の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子において、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
ことを特徴とするものである。
第2の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子の製造方法において、
非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ上記第1の基板および上記第2の基板の所定部位に塗布し、上記第1の基板に塗布された上記第1の成分と上記第2の基板に塗布された上記第2の成分とが互いに接触するように上記第1の基板と上記第2の基板とを張り合わせることにより上記第1の基板と上記第2の基板とを接着するようにした
ことを特徴とするものである。
第1および第2の発明において、非混合型の2成分型接着剤による接着剤層の厚さは必要に応じて決められるが、一般的には500μm以下、典型的には200μm以下、より典型的には数十〜100μmである。非混合型の2成分型接着剤としては、硬化が付加反応により進行するものを用いることが特に望ましい。例えば、非混合型の2成分型接着剤が縮合によって硬化する場合、反応によって生じるH2 Oが素子の内部に残留し、特性の低下要因となる可能性がある。ただし、実用的に問題なければ、付加反応以外の反応、例えば縮合により硬化が進行する非混合型の2成分型接着剤を用いてもよい。
第1の基板と第2の基板とを接着する際には、非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ第1の基板および第2の基板の所定部位に薄膜状に塗布し、第1の基板に塗布された第1の成分と第2の基板に塗布された第2の成分とが互いに接触するように第1の基板と第2の基板とを張り合わせ、接着剤を硬化させることで第1の基板と第2の基板とを接着する。接着剤成分が溶剤成分を含む場合には、塗布後に加熱、減圧などの手法により溶剤成分を除去することによって、接着剤成分からなる薄膜を第1の基板および第2の基板上に形成する。
この非混合型の2成分型接着剤においては、硬化反応を生じさせる成分が、反応が理論的に進行した場合に必要とされる量よりも多く含まれていることが望ましい。この過剰に含まれる量は、接着剤の組成によって決定されるが、具体的には、例えば、0.1〜100%、より好ましくは5〜20%多く含まれていることが望ましい。硬化反応を生じさせる成分が、反応が理論的に進行した場合に必要とされる量と等量しか含まれていない場合には、この非混合型の2成分型接着剤の2成分の塗布時の厚さが完全に一致しないとき、第1の基板および第2の基板との界面において接着が不十分となる恐れがある。一方、あまりに過剰に存在する場合には、硬化物質自体が残留不純物として素子に対して悪影響を与える恐れがある。また、硬化成分は貴金属などを含む場合もあり、その場合コストの面からも、必要以上に過剰に含ませることは現実的でない。
この非混合型の2成分型接着剤の成分としてはエポキシ、ブチルゴム、シリコーンゴムなどがあるが、長期間にわたる安定性、有機溶剤、ヨウ素などの光電変換素子構成成分に対する化学的安定性を有していれば、いかなるものでも構わない。
この光電変換素子においては、典型的には、第1の基板は第2の基板に対向する面に第1の電極を有し、第2の基板は第1の基板に対向する面に第2の電極を有する。典型的には、第1の電極は半導体微粒子接合体からなる半導体電極、第2の電極は対極である。そしてこの場合、半導体電極と対極とが所定の間隔をもって互いに対向して設けられ、それらの間に電解質層が、非混合型の2成分型接着剤による接着剤層によって封止された状態で設けられる。
上記の半導体微粒子接合体とは、半導体微粒子焼結体のほか、マイクロ波などの電磁波の照射によって作製された半導体微粒子集合体、静電相互作用による半導体微粒子集合体、あるいはバインダーポリマーやろう材などの結着剤を介して形成される半導体微粒子集合体などを指すが、これらに限られるものではない。
また、半導体微粒子接合体を構成する半導体微粒子とは、平均1次粒径(1次粒子の平均粒径)が1mm以下で、バンド間遷移が起こる半導体からなるものを指す。この半導体微粒子の形状については特に制限はなく、球状のもののほかに、棒状、針状、円錐状、繊維状などいかなる形状のものであっても構わない。また、半導体の種類としては、バンド間遷移が起こるものであれば、いかなるものであっても構わないが、代表的なものとしてTiSrO3 、BaTiO3 、TiO2 、Nb2 5 、MgO、ZnO、WO3 、Bi2 3 、CdS、CdSe、CdTe、In2 3 、SnO2 などの各種の金属酸化物半導体あるいは化合物半導体が挙げられる。これらのうち、TiO2 (特にアナターゼ型構造のもの)が特に好ましい。ただし、半導体の種類はこれらに限定されるものではなく、これらを2種類以上混合あるいは複合化して用いることもできる。
半導体微粒子接合体を構成する半導体微粒子の平均1次粒径は1〜200nmが好ましく、特に好ましくは5〜100nm、さらに好ましくは5〜30nmである。また、この平均1次粒径の半導体微粒子にこの平均1次粒径より大きい平均1次粒径の半導体微粒子を混合し、平均1次粒径の大きい半導体微粒子により入射光を散乱させ、量子収率を向上させることも可能である。この場合、別途混合する半導体微粒子の平均1次粒径は20〜1000nmが好ましく、より好ましくは20〜500nm、さらに好ましくは100〜500nmである。これらの半導体微粒子において、粒度分布は単一のピークを有するものであっても、2つ以上のピークやブロードな粒度分布を持つものであっても構わない。また、これらの半導体微粒子は互いに同一の材料からなるものであっても、互いに異なる材料からなるものであってもよい。別途混合する半導体微粒子は、例えば、ルチル型TiO2 などの高屈折率材料により構成することもできる。
半導体微粒子に担持させる増感色素としては、増感作用をもたらすものである限り、いかなるものを使用することもできるが、具体的には、例えば、ビピリジン、フェナントリン誘導体、ローダミンB、ローズベンガル、エオシン、エリスロシンなどのキサンテン系色素、キノシアニン、クリプトシアニンなどのシアニン系色素、フェノサフラニン、カブリブルー、チオシン、メチレンブルーなどの塩基性染料、クロロフィル、亜鉛ポルフィリン、マグネシウムポルフィリンなどのポルフィリン系化合物、アゾ染料、フタロシアニン化合物、クマリン系化合物、アントラキノン系色素、多環キノン系色素などが挙げられる。増感色素としては、ルテニウム(Ru)、亜鉛(Zn)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)といった金属と錯体を形成したものを用いてもよい。これらの中でも、Ruビピリジン錯化合物は量子収率が高く特に好ましい。増感色素としては、これらのものを2種類以上同時に用いることもできる。
上記の増感色素の半導体微粒子接合体への担持方法に特に制限はないが、例えば上記増感色素をアルコール類、ニトリル類、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ジメチルスルホキシド、アミド類、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類、炭酸エステル類、ケトン類、炭化水素、水などの溶媒に溶解させ、これに半導体微粒子接合体を浸漬し、もしくは色素溶液を半導体微粒子接合体に塗布する方法が一般的である。また、上記増感色素を半導体微粒子の分散されたペーストへ溶解させ、予め増感色素が担持された状態の半導体微粒子を塗布、プレス成型する方法を用いることもできる。この場合、1半導体微粒子に対する増感色素分子の吸着量は1〜100000分子であり、1〜10000分子がさらに好ましい。増感色素同士の会合を低減する目的でデオキシコール酸などのカルボン酸類を添加してもよい。また、紫外線吸収剤を併用することもできる。
半導体電極は典型的には第1の基板としての透明導電性基板上に設けられる。この透明導電性基板は、導電性または非導電性の透明支持基板上に透明導電膜を形成したものであっても、全体が導電性の透明基板であってもよい。この透明支持基板の材質は特に制限されず、透明であれば種々の基材を用いることができる。この透明支持基板は、光電変換素子外部から浸入する水分やガスの遮断性、耐溶剤性、耐候性などに優れているものが好ましく、具体的には、石英、ガラスなどの透明無機基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、テトラアセチルセルロース、ブロム化フェノキシ、アラミド類、ポリイミド類、ポリスチレン類、ポリアリレート類、ポリスルフォン類、ポリオレフィン類などの透明プラスチック基板が挙げられるが、これらに限定されるものでは無い。この透明支持基板としては、加工性、軽量性などを考慮すると透明プラスチック基板を用いるのが好ましい。また、この透明支持基板の厚さは特に制限されず、光の透過率、光電変換素子内部と外部との遮断性などによって自由に選択することができる。
透明導電性基板の表面抵抗は低いほど好ましい。具体的には、透明導電性基板の表面抵抗は500Ω/□以下が好ましく、100Ω/□以下がさらに好ましい。透明支持基板上に透明導電膜を形成する場合、その材料としては公知のものを使用可能であり、具体的には、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)、フッ素ドープSnO2 (FTO)、SnO2 などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらを2種類以上組み合わせて用いることもできる。また、透明導電性基板の表面抵抗を低減し、集電効率を向上させる目的で、透明導電性基板上に、導電性の高い金属の配線をパターニングすることも可能である。
ところで、色素増感型太陽電池などの色素増感型光電変換素子においては通常、電解液中の逆電子移動を防ぐために、色素増感半導体微粒子接合体と結合する物質からなる添加剤が加えられる。この添加剤としては、tert−ブチルピリジン、1−メトキシベンゾイミダゾール、長鎖アルキル基(C=13程度)を持つホスホン酸などが用いられる。これらの添加剤の特徴は電解液に均一に混合できること、色素増感半導体微粒子接合体に結合できる官能基を有することである。しかし、本発明者らの知見によれば、従来の色素増感型太陽電池においては、電解液封入後に半導体微粒子接合体の表面に予め吸着させていた色素が溶出してしまい、光電変換効率が急速に劣化してしまうことが確認された。そこで、逆電子移動反応を防止しつつ、半導体微粒子接合体に予め吸着させておく色素の溶出を防止し、光電変換効率の向上を図ることが必要である。このためには、電解液に添加剤を加えるのではなく、半導体微粒子接合体に予め色素および添加剤を吸着させ、このとき添加剤は色素の間の隙間の部分に吸着させ、しかも電解液には添加剤が含まれないようにすることが有効である。その方法としては、例えば、色素が吸着した半導体微粒子接合体を添加剤を含む溶液に浸漬することにより色素の間の隙間の部分の半導体微粒子接合体の表面に添加剤を吸着させた後、この色素および添加剤が吸着した半導体微粒子接合体と対極との間に添加剤を含まない電解液を封入する。こうすることで、色素増感型半導体微粒子接合体に吸着した添加剤により逆電子移動反応を防止しつつ、電解液による色素の溶出を防止することができ、光電変換効率の経時劣化を効果的に防止することができる。添加剤としては、半導体微粒子接合体に結合する官能基(イミダゾリル基、カルボキシ基、ホスホン基など)を有し、結合の結果脱着を起こさず、かつ吸着の結果、半導体微粒子接合体の表面の露出を抑えることができる分子が用いられ、具体的には、例えば、tert−ブチルピリジン、1−メトキシベンゾイミダゾール、デカンリン酸などの長鎖アルキル基(C=13程度)を持つホスホン酸などが用いられる。
対極としては導電性物質であれば任意のものを用いることができるが、絶縁性の物質でも、半導体電極に面している側に導電層が設置されていれば、これも使用可能である。ただし、電気化学的に安定である物質を対極に用いることが好ましく、具体的には、白金、白金黒、カーボン、導電性高分子などを用いることが望ましい。対極は、第2の基板としての、石英ガラス基板などの透明または不透明の基板上に上記の物質の膜を形成したものであってもよいし、白金基板などであってもよい。
対極に用いるカーボン系材料の形態は特に問わず、種々のものであってよいが、具体的には、針状炭素、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ(カーボンナノホーンを含む)などである。これらの各種の形態のカーボンは、ポリマー化あるいは官能基の導入あるいはN原子のドープにより、さらに良好な効果を発現する可能性がある。このカーボンの比表面積は、対極上での電荷移動速度を向上させるために大きいことが望ましく、一般的には、少なくとも10m2 /g以上、好適には100m2 /g以上に選ばれる。このカーボンを用いて作製される対極の表面積は、投影面積の100倍以上であることが知られている。このカーボンの粒径は一般に100nm以下であるが、対極の成形性向上を目的として粒径がより大きいカーボンを混合することも可能である。この粒径がより大きいカーボンの粒径に特に制限はないが、例えば、対極の厚さが最大で20〜30μmである場合を考えると、最大で1〜数μm程度である。
上記のカーボン系材料には、対極上での迅速な電荷移動を実現するため、好適には金属が担持される。この金属は、例えば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)および金(Au)からなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属であり、これらの混合物あるいは化合物も含まれる。カーボンに金属を担持させることによってカーボン単体の場合よりも良好な電極特性を得ることができ、金属の担持量を増加させることによってより電極特性が向上するが、カーボン単体に比べて特性の改善効果を明確に得るためには、カーボンへの金属の担持量はこのカーボンに対して少なくとも5重量%(wt%)以上とすることが望ましい。一方、担持させる金属として貴金属のPtを用いる場合、低コスト化を重視する観点からは、その使用量をできるだけ抑えることが望ましいため、例えば50wt%以下とすることが望ましい。
上記のカーボン系材料は、典型的にはバインダーと複合化される。このバインダーとしては、公知の材料、例えば、各種のピッチ、ラバー、合成樹脂などを用いることができる。このバインダーは電解液に不溶であることが好ましい。このバインダーは、具体的には、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオルエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)などのフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)、などのビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系フッ素ゴム(TFE−P系フッ素ゴム)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル系フッ素ゴム、熱可塑性フッ素ゴム(例えば、ダイキン工業製ダイエルサーモプラスチック)、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)などのセルロース類を使用することができる。これらのうち、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、特に溶剤によって溶解することができ、スラリーとの混合が容易である、また、光熱などに対する安定性に優れている点で好ましい。バインダーとしては上記のものを2種類以上混合して用いてもよい。
上記バインダーは通常、粉末状のバインダー材料を溶媒を用いて、溶解あるいは分散した状態で使用されるが、溶媒を用いずに粉末のまま使用される場合もある。使用する溶媒は特に限定されず、水、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエンなどの各種溶剤を目的に応じて選択すればよい。
バインダーの添加量は、その後の製造プロセスや使用時に必要とされる基材に対する必要な付着性が得られる限り特に制限はないが、一般的には、カーボンに対して5wt%以上、特に好ましくは15wt%以上である。バインダーが少なすぎると基材に対する接着性が不十分となり、バインダーが多すぎると電極の特性が不十分となる。
対極にカーボン系材料を用いる場合、その対極を形成する方法には特に制限はないが、以下のような方法によって容易に形成することが可能である。すなわち、例えば、Ptなどの金属を担持したカーボンにNMPとPVDFとを加え、これらを均一になるまで混合し、スクリーン印刷法、ブレードコーティング法などによって、ガラス、ポリマーフィルム、金属などからなる導電性基板上に塗布し、これを加熱、減圧、あるいはその両方を用いて乾燥させ、 必要に応じてプレスすることにより、金属担持カーボンからなる対極を形成することができる。ここで、ガラス、ポリマーフィルム、金属上には、ITO、FTOなどの透明導電体層、Pt、Ru、Niなどの金属層やカーボン層などが形成されていても構わず、これらが積層されていても構わない。また、プレスする際に加熱を併用しても構わない。この時の温度は、用いるPVDFのガラス転移点以上であることが望ましい。
また、バインダーとしては、セルロース、PTFEなどの水溶性ポリマーを用いることもできる。この場合は、水とイソプロパノールとを徐々に加えながら、カーボンに対して50wt%のバインダーポリマーを均一になるまで混合し、スクリーン印刷法、ブレードコーティング法などによって、ガラス、ポリマーフィルム、金属などからなる導電性基板上に塗布し、これを加熱、減圧、あるいはその両方を用いて乾燥させ、 プレスすることにより対極を形成することができる。また、この場合、加熱を併用する時の温度は、用いるバインダーのガラス転移点以上であることが望ましい。
カーボン系材料を用いた対極を形成する基板としては、導電性高分子を用いた対極を形成する場合と同様な基板を用いることができる。
対極に用いる導電性高分子としては、一般的に知られているものはおよそ使用することができ、具体的には、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリアセン、ポリアズレン、ポリインドールあるいはそれらの誘導体を用いることができるが、これらに限られるものではない。特に好適な導電性高分子として、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やポリアルキルチオフェン類などが挙げられる。
対極に導電性高分子を用いる場合、その対極を形成する方法に特に制限はないが、例えば、熱重合法あるいは電気化学重合法(電解重合法)といった一般的に用いられる方法によって容易に形成することができる。具体的には、例えば、ITO基板にエチレンジオキシチオフェン(EDOT)、Fe(III)p−toluenesufonate、イミダゾールのn−BuOH溶液をスピンコートし、100℃で5分間熱重合させた後、MeOHで洗浄することによってPEDOT対極を得ることができる。あるいは、電解溶液としてEDOT0.2M、LiClO4 0.2Mプロピレンカーボネート(PC)溶液、対極にPt、参照極にAg/Ag+ 、作用極にITOを用い、定電流電解法によって100μA/cm2 で電解重合することによりITO上にPEDOT対極を形成することができる。
上記の電解重合には、定電流法だけでなく、定電位法、電位掃引法、パルス電流法などの一般に知られている方法を用いることができる。また、特定のモルフォロジーを持たせるために液晶中で重合するといった手法も適宜用いることが可能である。また、磁界中で重合する方法を用いることも可能である。この場合、磁界の強度は、所望の目的を実現できるものであれば特に問わない。導電性高分子の重合溶媒としては、水、CH3 CN、プロピレンカーボネートなどの有機溶媒のほか、高分子固体電解質やその前駆体、常温溶融塩などを、単独、あるいは混合して用いることができる。
また、導電性高分子を溶解した溶液をキャストあるいはスピンコートする方法によって対極を形成しても構わない。ポリマー溶液としては、PEDOT/PSS(ポリスチレンスルホン酸)水分散溶液などが挙げられる。この場合、必要に応じてバインダーポリマーを使用しても構わない。
導電性高分子を用いた対極を形成する基板としては、典型的には導電性基板が用いられる。この導電性基板は、全体が導電性の単体基板であっても、導電性または非導電性の支持基板上に導電膜を形成したものであってもよい。この基板の材質は、具体的には、ITO、フッ素ドープSnO2 (FTO)、SnO2 といった透明導電材料や、金属、カーボンなどの良電導性材料であれば特に問わないが、電解質溶液に対して化学的、電気化学的に安定であることが望ましい。さらに、多孔質のカーボン電極や金属担持カーボン電極、白金黒、金属微粒子、エッチングしたITOなどと組み合わせるといった方法も、用いることが可能である。
電解質層は、電解質中に、少なくとも1種類の可逆的に酸化/還元の状態変化を起こす物質系(酸化還元系)が溶解されたものである。酸化還元系の例としては、例えば、I−/I3 −、Br−/Br2 といったハロゲン類、キノン/ハイドロキノン、SCN−/(SCN)2 といった擬ハロゲン類、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II) イオンなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
電解質は、液体電解質であってもよいし、これを高分子物質中に含有させたゲル状電解質、高分子固体電解質、無機の固体電解質などであってもよい。電解質としては、具体的には、ヨウ素(I2 )と金属ヨウ化物もしくは有機ヨウ化物との組み合わせ、臭素(Br2 )と金属臭化物あるいは有機臭化物との組み合わせのほか、フェロシアン酸塩/フェリシアン酸塩やフェロセン/フェリシニウムイオンなどの金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール/アルキルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン/キノンなどを用いることができる。上記金属化合物のカチオンとしては、Li、Na、K、Mg、Ca、Csなど、上記有機化合物のカチオンとしてはテトラアルキルアンモニウム類、ピリジニウム類、イミダゾリウム類などが好適であるが、これらに限定されるものではなく、これらを2種類以上混合して用いてもよい。この中でも、I2 とLiI、NaIやイミダゾリウムヨーダイドなどのイミダゾリウム化合物を組み合わせた電解質が好適である。電解質塩の濃度は、溶媒に対して0.05M〜5Mが好ましく、さらに好ましくは0.2M〜2Mである。I2 やBr2 の濃度は0.0005M〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.2Mである。また、開放電圧を向上させる目的で4−tert−ブチルピリジンやカルボン酸などの各種添加剤を加えることもできる。
電解質層の溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどのニトリル系、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどのカーボネート系、ガンマブチロラクトン、ピリジン、ジメチルアセトアミド、その他の極性溶媒、メチルプロピルイミダゾリウム−ヨウ素(MPII)といった常温溶融塩あるいはそれらの混合物を使用することができる。より一般的には、電解質層の溶媒としては、水、アルコール類、エーテル類、エステル類、炭酸エステル類、ラクトン類、カルボン酸エステル類、リン酸トリエステル類、複素環化合物類、ニトリル類、ケトン類、アミド類、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、炭化水素などを用いることができ、これらを2種類以上混合して用いることもできる。また、溶媒としてテトラアルキル系、トリアルキルスルホニウム系、ピリジニウム系、イミダゾリウム系のイオン性液体を用いることも可能である。
また、電解質中には必要に応じて支持電解質を加えてもよい。支持電解質としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムといった無機塩や、イミダゾリウム、4級アンモニウムといった溶融塩が挙げられる。
ところで、色素増感型太陽電池などの色素増感型光電変換素子においては通常、n型半導体からなる色素増感半導体微粒子接合体に液体のホール(正孔)移動層である電解質を染み込ませた構造になっていることから、電解質が透明導電性層と直接接する部位が存在し、透明導電性層から電解質への逆電子移動反応による漏れ電流が問題となる。この漏れ電流は色素増感型光電変換素子のフィルファクターおよび開放電圧を低下させるため、光電変換効率の向上には大きな問題となる。そこで、この透明導電性層から電解質への逆電子移動反応による漏れ電流を大幅に低減することが重要である。このためには、第1の基板上に透明導電層および金属酸化物からなる透明な保護層を順次設け、この保護層上に色素増感半導体微粒子接合体を設けた構造とすることが有効である。こうすることで、透明導電層が金属酸化物からなる保護層により覆われ、電解質から遮断された構造になり、透明導電層が電解質と直接接しないため、漏れ電流を大幅に低減することが可能となる。そして、このような構造を有する色素増感型光電変換素子はフィルファクターおよび開放電圧が高く、光電変換効率に優れた色素増感型光電変換素子の実現が可能となる。この保護層を構成する金属酸化物は、具体的には、例えば、Nb2 5 、Ta2 5 、TiO2 、Al2 3 、ZrO2 、TiSrO3 およびSiO2 からなる群より選ばれた少なくとも一つの金属酸化物である。この保護層の厚さに特に制限はないが、薄すぎる場合は透明導電層と電解質との遮断性が悪く、逆に厚すぎる場合は透過率の減少および透明導電層への電子注入のロスが生じてしまうため、好ましい厚さが存在することになる。この厚さは通常、0.1〜500nmであり、1〜100nmが特に好ましい。
光電変換素子の製造方法は特に限定されないが、例えば電解質組成物が液状のもの、もしくは光電変換素子内部でゲル化させることが可能であるものであり、導入前は液状の電解質組成物の場合、半導体電極と対極とを対向させ、2つの電極が接しないように半導体電極が形成されていない基板部分を上記の非混合型の2成分型接着剤によって封止する。このとき、半導体電極と対極との隙間の大きさに特に制限はないが、通常1〜100μmであり、より好ましくは1〜50μmである。この電極間の距離が長すぎると、内部抵抗の増加により光電流が減少してしまう。また、電解質組成物の溶液を注液する注入口が必要であるが、注入口の場所は特に限定されない。注液方法に特に制限はないが、予め封止され、溶液の注入口を開けられた上記セルの内部に注液を行う方法が好ましい。この場合、注入口に溶液を数滴垂らし、毛細管現象により注液する方法が簡便である。また、必要に応じて減圧もしくは加熱下で注液の操作を行うこともできる。完全に溶液が注入された後、注入口に残った溶液を除去し、注入口を封止する。この封止方法にも特に制限はないが、必要であればガラス板やプラスチック基板を封止剤で貼り付けて封止することもできる。また、ポリマーなどを用いたゲル状電解質、全固体型の電解質の場合、色素を担持した半導体電極上で電解質組成物と可塑剤を含むポリマー溶液をキャスト法により揮発除去させる。可塑剤を完全に除去した後、上記方法と同様に封止を行う。この封止は真空シーラーなどを用いて、不活性ガス雰囲気下、もしくは減圧中で行うことが好ましい。封止を行った後、電解質を半導体微粒子層へ充分に含侵させるため、必要に応じて加熱、加圧の操作を行うことも可能である。
光電変換素子はその用途に応じて様々な形状で作製することが可能であり、その形状は特に限定されない。
光電変換素子は、典型的には色素増感型光電変換素子、例えば色素増感型太陽電池である。ただし、光電変換素子は、色素増感型太陽電池以外のもの、例えば色素増感型光センサーなどであってもよい。この光電変換素子は、およそ電力が必要なもの全てに用いることができ、大きさも問わないが、例えば、電子機器、移動体、動力装置、建設機械、工作機械、発電システムなどに用いることができ、用途などによって出力、大きさ、形状などが決められる。
第3の発明は、
複数の光電変換素子を並べて配線した光電変換素子モジュールにおいて、
少なくとも一つの上記光電変換素子が、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有し、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている光電変換素子である
ことを特徴とするものである。
この場合、複数の光電変換素子は、その全てが上記の構成の光電変換素子であってもよいし、上記の構成の一つまたは二つ以上の光電変換素子と他の構成の光電変換素子との組み合わせであってもよい。また、これらの複数の光電変換素子は、上記の構成の一つまたは二つ以上の色素増感型光電変換素子と色素増感型光電変換素子以外の光電変換素子、例えば従来の一般的なシリコン系光電変換素子などとの組み合わせであってもよい。
この光電変換素子モジュールの形態は特に制限されず、必要に応じて決めることができる。また、複数の光電変換素子の配置方法も特に制限されず、必要に応じて決めることができるが、具体的には、例えば、二次元的に並列配置したり、これを複数段積層して三次元的に配置したりすることができる。光電変換素子モジュールを形成するためには、具体的には、例えば、これらの複数の光電変換素子を配置し、これを二枚の透明基板(ガラス基板など)の間に挟み込み、これらの光電変換素子間を配線した後、素子間の隙間にシリコーン樹脂などを充填し、硬化させる。複数の光電変換素子間の配線の仕方は、直列、並列のいずれであってもよい。
第3の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
第4の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する電子機器において、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
ことを特徴とするものである。
この電子機器は、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型のものと据え置き型のものとの双方を含むが、具体例を挙げると、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、車載機器、家庭電気製品、工業製品などである。
第4の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
第5の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する移動体において、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
ことを特徴とするものである。
この移動体は、基本的にはどのようなものであってもよく、具体例を挙げると、自動車、二輪車、航空機、ロケット、宇宙船などである。
第5の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
第6の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する発電システムにおいて、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
ことを特徴とするものである。
この発電システムは、基本的にはどのようなものであってもよく、その規模も問わない。
第6の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
第7の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有するディスプレイにおいて、
上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
ことを特徴とするものである。
第8の発明は、
互いに対向する第1の基板および第2の基板を有するディスプレイの製造方法において、
非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ上記第1の基板および上記第2の基板の所定部位に塗布し、上記第1の基板に塗布された上記第1の成分と上記第2の基板に塗布された上記第2の成分とが互いに接触するように上記第1の基板と上記第2の基板とを張り合わせることにより上記第1の基板と上記第2の基板とを接着するようにした
ことを特徴とするものである。
第7および第8の発明において、ディスプレイは、互いに対向する第1の基板および第2の基板を有し、これらが所定部位で接着されて封止が行われるものである限り、どのようなものであっても構わないが、具体例を挙げると、例えば、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、電子ペーパー、電界放出ディスプレイ(FED)などである。これらのディスプレイでは、接着層の厚さは一般に数μm〜500μmであるが、特に、電子ペーパーでは例えば数十〜100μm程度、液晶ディスプレイや電界放出ディスプレイでは例えば200〜300μm、有機ELディスプレイでは数μmである。液晶ディスプレイでは、例えば、一方の基板上に画素スイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)や画素電極などが形成され、他方の基板上に対向電極などが形成され、これらの基板の間に液晶が封入される。有機ELディスプレイでは、例えば、一方の基板上に陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極などの素子層が形成され、他方の基板との間にこれらの素子層が封止される。電子ペーパーでは、例えばマイクロカプセル電気泳動方式のものでは、一方の基板上にマイクロカプセルがコーティングされ、他方の基板上に透明電極が形成され、有機EL素子を用いるものでは、一方の基板上に素子層が形成され、他方の基板との間にこれらの素子層が封止される。電界放出ディスプレイでは、一方の基板上に陰極、エミッタ、ゲート電極などが形成され、他方の基板上に陽極、蛍光体などが形成され、これらの基板の間が真空状態に保持される。
第9の発明は、
電解質組成物として非水溶媒に溶解したアルカリ金属ヨウ化物、イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物およびヨウ素を用いる光電変換素子において、
上記ヨウ素の添加量のモル数を1とした時の上記アルカリ金属ヨウ化物および上記イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の添加量の合計モル数が等量〜50倍である
ことを特徴とするものである。
ここで、電解質組成物において、好適には、イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の添加量はヨウ素の添加量に対して等量〜30倍であり、アルカリ金属ヨウ化物の添加量はヨウ素の添加量に対して0.1〜10倍であり、アルカリ金属ヨウ化物およびイミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の合計モル濃度は0.5mol/l〜3.0mol/lである。また、アルカリ金属ヨウ化物は、例えば、LiI、NaIおよびKIからなる群より選ばれた少なくとも一つを含む。非水溶媒は、例えば、ニトリル系溶媒、ラクトン系溶媒およびカーボネート系溶媒からなる群より選ばれた少なくとも一つを含む。電解質組成物(電解液)の好適な一つの具体例を挙げると、非水溶媒としてメトキシアセトニトリル溶媒を用い、これにアルカリ金属ヨウ化物としてNaIを0.1mol/l、イミダゾリウムヨウ化物としてジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ素を1.4mol/l、ヨウ素を0.15mol/l、添加剤としてtert−ブチルピリジンを0.2mol/l溶解させたものである。この場合、NaIおよびジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ素の合計モル数がヨウ素の10倍になるように電解質組成物を作製している。この電解質組成物においては、I- とI2 とのモル比が10:1、I- のモル濃度が1.5mol/lになる時、光電変換素子の光電変換特性が最も高くなることが確認されている。
第9の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1および第2の発明に関連して説明したことが成立する。
この第9の発明によれば、上記のような電解質組成物を用いることにより、光電変換特性の向上を図ることができる。
上述のように構成されたこの発明によれば、非混合型の2成分型接着剤は、一般に接着性および封止性とも十分に良好であるので、この非混合型の2成分型接着剤により第1の基板と第2の基板とを接着することにより、例えば、電解質成分の揮発または漏洩、あるいは大気中から電解質中への水分、酸素、その他の成分の浸入などを有効に防止することができ、それによる性能の低下を避けることができる。また、接着時に加熱、加圧あるいは紫外線照射などの処理が不要であり、長期間の使用に対する耐久性が高く、素子の特性に悪影響が生じるおそれがない。さらに、例えば厚さ100μm以下といった薄膜状の基板であっても所定の位置に確実に容易に張り付けることが可能であり、生産性が高い。
この発明によれば、長期にわたり安定した光電変換特性を得ることができ、かつプロセス適合性に優れる色素増感型太陽電池などの光電変換素子を実現することができる。そして、このような優れた色素増感型光電変換素子などの光電変換素子を用いることにより、高性能の光電変換素子モジュール、電子機器、移動体および発電システムを得ることができる。
また、長期にわたり安定した特性を得ることができ、かつプロセス適合性に優れる各種のディスプレイを実現することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の第1の実施形態による色素増感型太陽電池を示し、図1Aは断面図、図1Bは側面図である。
図1AおよびBに示すように、この色素増感型太陽電池においては、透明基板1上に透明電極2および金属酸化物半導体からなる半導体微粒子接合体層3(半導体電極)が順次形成されたものと、基板4上に電極5(集電層)および対極6が順次形成されたものとが、それらの半導体微粒子接合体層3および対極6が所定の間隔をもって互いに対向した状態で、透明電極2および対極6の周辺部において接着剤7によって互いに接着されている。半導体微粒子接合体層3と対極6との間隔は、例えば1〜100μm、典型的には数十〜100μm、好ましくは1〜50μmである。接着剤7は非混合型の2成分型接着剤を用いて形成されたものであり、その厚さは少なくとも半導体微粒子接合体層3と対極6との間隔よりも大きく、一般的には数十〜100μmである。この非混合型の2成分型接着剤としては、好ましくは、硬化が付加反応により進行するものを用いる。また、この非混合型の2成分型接着剤においては、硬化反応を生じさせる成分が、反応が理論的に進行した場合に必要とされる量よりも、好ましくは0.1〜100%、より好ましくは5〜20%多く含まれているものを用いる。半導体微粒子接合体層3と対極6と接着剤7とによって囲まれた空間に電解質層8が封入されている。さらに、これらの全体がケース9内に収納され、封止されている。ただし、ケース9内に収納する代わりに、これら全体を樹脂封止してもよい。透明基板1および基板4は、いずれも例えば長方形の形状を有するが、他の形状であっても構わない。透明電極2と対極6とは導線で互いに接続され、それらの間に負荷10が接続されて電流回路11が形成される。この場合、透明基板1側から半導体微粒子接合体層3に光が当たる構造となっている。
電極5は、必要に応じて省略してもよい。また、対極6と電極5との密着性、あるいは電極5を省略する場合には対極6と基板4との密着性を向上させるために、例えばCrなどからなる層をそれらの間に介在させたり、電極5あるいは基板4の表面に微細な凹凸を形成するようにしてもよい。さらに、電極5および対極6は一体に形成してもよい。電極5の材料としては、例えば、ガラス、透明導電性ガラス、金属、ポリマーフィルムなどが用いられるが、これらに限られない。ただし、電極5の材料は、対極6にピンホールが存在した場合などに電解質層8と触れても反応しないものであることが望ましい。
透明基板1および基板4は、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができ、具体的には例えばガラス基板、透明プラスチック基板などからなる。
透明電極2は透明導電性物質からなる。この透明電極2は、具体的には、例えば、最も広く知られている透明導電性物質であるITOの単独膜であっても、これにZr、Hf、Te、Fなどの元素をドープしたものであっても、他の透明導電性物質の膜と積層構造を形成したものであったりしてもよい。この積層構造としては、例えばITO膜間にAu、Ag、Cuといった金属の膜を積層させたものや、酸化物層間に窒化物層を積層させる構造などを用いることができるが、これらに限られるものではない。
半導体微粒子接合体層3の材料としては、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。
また、半導体微粒子焼結体層3を構成する半導体微粒子には増感色素(図示せず)が担持されており、この増感色素によって増感されている。この増感色素としては、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。
電解質層8の電解質、酸化還元系、溶媒などとしては、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。また、電解質8中には、必要に応じて支持電解質を加えてもよい。この支持電解質も、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。
対極6としては、白金、白金黒などからなるものや、導電性高分子からなるもの、あるいは、カーボン、特に金属を担持したカーボンとバインダーポリマーとからなるものなどが用いられる。導電性高分子としては、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。また、金属を担持したカーボンの形態は、基本的にはいかなる形態であってもよいが、好適には、比表面積が大きいカーボンナノチューブ(カーボンナノホーンを含む)、針状炭素、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等である。カーボンに担持させる金属としては、Pt、Ru、Co、Ti、Ni、AlおよびAuからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属を使用することができ、その担持量はカーボンに対して例えば5wt%以上である。また、バインダーポリマーとしては、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選ぶことができる。また、カーボンあるいは金属担持カーボンと導電性高分子とを混合あるいは複合化して用いることもできる。
次に、この色素増感型太陽電池の製造方法について説明する。
まず、透明基板1上に透明電極2を形成したものを用意する。次に、この透明電極2上に、この透明電極2より一回り小さい平面形状になるように、半導体微粒子が分散されたペーストを所定のギャップ(厚さ)に塗布する。次に、この透明基板1を所定温度に加熱して半導体微粒子を焼結し、半導体微粒子接合体層3を形成する。
次に、半導体微粒子接合体層3が形成された透明基板1を色素溶液に浸漬するなどして半導体微粒子に色素を担持させる。これによって、色素を担持した半導体微粒子接合体層3が形成される。
一方、基板4上に電極5および対極6を形成したものを別途用意する。
そして、図2に示すように、透明基板1上の透明電極2の表面の周辺部に非混合型の2成分型接着剤の第1の成分7aを塗布してこの第1の成分7aからなる薄膜を形成する。また、図3に示すように、基板4上の対極6の表面の周辺部にこの非混合型の2成分型接着剤の第2の成分7bを塗布してこの第2の成分7bからなる薄膜を形成する。この第2の成分7bからなる薄膜の厚さは、第1の成分7aからなる薄膜の厚さと同じにする。これらの第1の成分7aおよび第2の成分7bが溶剤成分を含む場合には、これらの第1の成分7aおよび第2の成分7bの塗布後に加熱、減圧などの手法により溶剤成分を除去する。
次に、透明基板1と基板4とを、それらの半導体微粒子接合体層3および対極6が所定の間隔、例えば1〜100μm、好ましくは1〜50μmの間隔をおいて互いに対向するように配置し、透明電極2の表面の周辺部に塗布された第1の成分7aからなる薄膜と対極6の表面の周辺部に塗布された第2の成分7bからなる薄膜とが互いに接触するように張り合わせることにより接着を行うとともに、半導体微粒子接合体層3と対極6との間の空間に予め形成された注液口から電解質層8を注入する。その後、この注液口を塞ぐ。これによって、色素増感型太陽電池が製造される。
この色素増感型太陽電池の動作メカニズムは次のとおりである。
透明基板1側より入射した光が、半導体微粒子接合体層3に担持された増感色素を励起し、この励起された増感色素は半導体微粒子接合体層3に電子を速やかに渡す。一方、電子を失った増感色素は、キャリア移動層である電解質層7のイオンから電子を受け取る。電子を渡した分子は、再び対極6で電子を受け取る。このようにして両極間に電流が流れるようになる。上述のように、透明電極2と対極6とは電流回路11によって接続されているので、発生した電子は半導体微粒子接合体層3を通じて対極6へ流れる。これによって、透明電極2と対極6との間から電気エネルギーを取り出すことができる。
以上のように、この第1の実施形態によれば、半導体微粒子接合体層3、すなわち半導体電極が形成された基板1と対極6が形成された基板4とを非混合型の2成分型接着を用いて接着し封止を行っているので、接着性および封止性とも十分に良好であり、また、加熱、加圧あるいは紫外線照射などによる処理が不要であり、素子に悪影響が及ばないばかりでなく、長期間の使用に対する耐久性も高く、しかも製造プロセスとの適合性も高いという利点がある。このため、長期にわたって光電変換特性が良好な色素増感型太陽電池を得ることができる。
〈実施例1〉
以下のようにして色素増感型太陽電池を作製した。
日本板硝子(株)製FTOガラス(15Ω/□)上に、solaronix 社製TiO2 ペースト (商品名solaronix T)を、ドクターブレード法を用いて塗布し、500℃で1時間焼成することにより酸化チタン電極を得た。この酸化チタン電極を、0.3mMのN719色素(小島化学薬品(株)製)を溶解したアセトニトリル/ターシャリーブタノール=1/1混合溶液に24時間浸漬させ、色素を吸着させた。こうして色素を吸着させた酸化チタン電極をアセトニトリルで洗浄した後、暗所で乾燥させた。
続いて、スクリーン印刷法を用いて、信越ポリマー(株)製の非混合型の2成分型シリコーンゴム接着剤(商品名HM−50)の50wt%トルエン溶液の第1の成分をFTOガラスの周辺部に幅2mmで塗布した。同様に、第2の成分を白金スパッタガラス上に塗布した。
次に、これらの電極を50℃で0.5時間真空乾燥することにより、両基板上に、非混合型の2成分型シリコーンゴム接着剤のそれぞれ第1の成分および第2の成分からなる薄膜層を形成した。そして、これらの薄膜層が互いに接触するように両基板を張り合わせ、室温で5h放置することにより、両極を接着した。なお、ここで用いた接着剤には両極間の距離を一定に保つため、50μmφのスペーサーを混合して用いた。
その後、あらかじめ対極側に設けておいた電解液注入口より電解液を注入し、注入口を熱融着フィルムを介してガラス片により封止した後、1成分型シリコーンゴムによって周囲を被覆し、色素増感型太陽電池を得た。
さらに、図4に示すように、こうして得た色素増感型太陽電池12を6個、配線13により直列に接続し、各色素増感型太陽電池12の表面および裏面にそれぞれ非混合型の2成分型シリコーンゴム接着剤の第1の成分7aおよび第2の成分7bを塗布し、また、PET樹脂14に第1の成分7aおよび第2の成分7bを塗布し、各色素増感型太陽電池12の表面に塗布した第1の成分7aとPET樹脂14に塗布した第2の成分7bとが互いに接触するとともに、各色素増感型太陽電池12の裏面に塗布した第2の成分7bとPET樹脂14に塗布した第1の成分7aとが互いに接触するようにこれらを張り合わせることにより太陽電池モジュール(AM1.5照射下、開放電圧4.5V)を得た。
次に、この発明の第2の実施形態による色素増感型太陽電池について説明する。
この色素増感型太陽電池においては、半導体微粒子接合体層3において、色素分子がその酸官能基により半導体微粒子に吸着しており、かつ、色素分子の一部の酸官能基が、Li、Na、K、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、イミダゾリウム化合物およびピリジニウム化合物からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属または化合物の水酸化物からなるアルカリ化合物により中和されてアニオンとなっている。こうすることで、アニオン間に働く斥力により、色素分子同士の会合が抑制され、色素分子間の電子トラップの大幅な低減を図ることができる。その他のことは第1の実施形態による色素増感型太陽電池と同様である。
この色素増感型太陽電池の製造方法は、色素溶液において、例えば、予め、色素分子の一部の酸官能基をLi、Na、K、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、イミダゾリウム化合物およびピリジニウム化合物からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属または化合物の水酸化物からなるアルカリ化合物により中和してアニオンとしておくことを除いて、第1の実施形態による色素増感型太陽電池の製造方法と同様である。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて次のような利点を得ることができる。すなわち、色素の酸官能基の一部をアルカリ化合物により中和することでこの酸官能基はアニオンとなり、その負電荷間に働く斥力(電荷反発)により増感色素分子同士の会合が起こりにくくなるため、色素分子間の電子トラップの大幅な低減を図ることができ、これによって色素増感型太陽電池の電流、電圧を大きく増加させることができ、光電変換効率の向上を図ることができる。
〈実施例2〉
酸化チタン電極に色素を担持させる際に下記のプロセスを用いること以外は実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
すなわち、十分に精製したシス−ビス(イソチオシアナート)−N,N−ビス(2,2' −ジピリジル−4,4' −ジカルボン酸)−ルテニウム(II)2水和物を1mMの濃度でメタノールに溶解させた。次に、この溶液にNaOHをカルボン酸数の0.5倍量添加し十分に撹拌し、カルボキシ基の中和を行った後、エバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルにて再結晶させた。この沈殿物をろ別し、ジエチルエーテルで洗浄後、50℃で24時間真空乾燥で乾燥させた。
次に、こうして得られたシス−ビス(イソチオシアナート)−N,N−ビス(2,2'
−ジピリジル−4,4' −ジカルボン酸)−ルテニウム(II)2Na塩を0.3mMの濃度で溶解したtert−ブチルアルコール/アセトニトリル混合溶媒(体積比1:1)に上記の酸化チタン電極を室温下、24時間浸漬させ、色素を担持させた。この酸化チタン電極を4−tert−ブチルピリジンのアセトニトリル溶液、アセトニトリルの順で洗浄し、暗所で乾燥させた。
こうして作製した実施例2の色素増感型太陽電池は、部分中和なしの色素および完全中和の色素を用いたものと比較して、フィルファクターおよび開放電圧が飛躍的に向上し、光電変換効率に優れている。
次に、この発明の第3の実施形態による色素増感型太陽電池について説明する。
図5に示すように、この色素増感型太陽電池においては、透明電極2上に透明な金属酸化物層15が設けられ、その上に半導体微粒子接合体層3が設けられている。具体的には、例えば、透明電極2を形成した後、湿式コーティング法、例えばスプレー熱分解法により金属酸化物層15として厚さが20nmのNb2 5 層を形成する。その他のことは、第1の実施形態による色素増感型太陽電池と同様である。
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて次のような利点を得ることができる。すなわち、金属酸化物層15により透明電極2と電解質層8として用いられる電解液とが直接接することが防止されるため、逆電子移動反応による漏れ電流を大幅に低減することができ、それによってフィルファクターおよび開放電圧を高くすることができ、光電変換効率のより一層の向上を図ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態による色素増感型太陽電池について説明する。
図6に模式的に示すように、この色素増感型太陽電池においては、半導体微粒子接合体層3には色素16が吸着しているだけでなく、この色素16の間の隙間の部分に添加剤17も吸着している。そして、この場合、電解質層8を構成する電解液中には、従来と異なり添加剤が加えられていない。色素16および添加剤17は、例えば、すでに挙げたものの中から必要に応じて選択することができる。その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、この色素増感型太陽電池の製造方法について説明する。
まず、第1の実施形態と同様にして、透明基板1上に透明電極2および半導体微粒子接合体層3を形成し、この半導体微粒子接合体層3に色素16を吸着させる。この状態の半導体微粒子接合体層3を図7Aに模式的に示す。この半導体微粒子接合体層3は第1の実施形態と同様に形成する。
次に、図7Bに示すように、容器18内に、添加剤17を溶媒に溶かした溶液19を入れておき、この溶液19中に半導体微粒子接合体層3が形成された透明基板1を浸漬し、さらに容器18に蓋20をし、半導体微粒子接合体3に添加剤17を吸着させる。具体例を挙げると、溶液19として、NaI0.1M、1−プロピル−2,3ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMP II)0.6M、I2 0.05M、添加剤であるtert−ブチルピリジン(TBP)0.5Mのメトキシアセトニトリル(MeACN)溶液からなる電解液を調製し、この電解液に、半導体微粒子接合体層3を5〜10分間浸漬し、色素が吸着できなかったサイトの半導体微粒子接合体層3の表面に添加剤52としてtert−ブチルピリジンを吸着させた。その後、メトキシアセトニトリルにより、半導体微粒子接合体層3に付着した電解液をすすぎ落とし、風乾させる。
こうして添加剤17を吸着させた後、半導体微粒子接合体層3が形成された透明基板1を容器18から取り出す。この後、半導体微粒子接合体層3の表面を洗浄する。この状態の半導体微粒子接合体層3を図7Cに模式的に示す。
この後、第1の実施形態と同様に工程を進め、目的とする色素増感型太陽電池を製造する。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて次のような利点を得ることができる。すなわち、色素16が吸着した半導体微粒子接合体層3に添加剤17を予め吸着させておき、かつ電解質層8として添加剤17を加えていない電解液を用いているので、半導体微粒子接合体層3の表面に予め吸着させた添加剤17により逆電子移動反応を防止しつつ、光電変換効率の経時劣化を防止することができ、寿命の向上を図ることができる。
以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値、構造、形状、材料、原料、プロセスなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、原料、プロセスなどを用いてもよい。
この発明の第1の実施形態による色素増感型太陽電池を示す断面図および側面図である。 この発明の第1の実施形態による色素増感型太陽電池の製造方法を説明するための平面図である。 この発明の第1の実施形態による色素増感型太陽電池の製造方法を説明するための平面図である。 この発明の実施例1による色素増感型太陽電池により構成された太陽電池モジュールを示す平面図である。 この発明の第3の実施形態による色素増感型太陽電池を示す断面図である。 この発明の第4の実施形態による色素増感型太陽電池を示す断面図である。 この発明の第4の実施形態による色素増感型太陽電池の製造方法を説明するための模式図である。
符号の説明
1…透明基板、2…透明電極、3…半導体微粒子接合体層、4…基板、5…電極、6…対極、7…接着剤、8…電解質層、12…色素増感型太陽電池、15…金属酸化物層、16…色素、17…添加剤

Claims (19)

  1. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子において、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
    ことを特徴とする光電変換素子。
  2. 上記非混合型の2成分型接着剤による接着剤層の厚さが500μm以下であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 上記非混合型の2成分型接着剤の硬化反応が付加反応により進行することを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  4. 上記第1の基板は上記第2の基板に対向する面に第1の電極を有し、上記第2の基板は上記第1の基板に対向する面に第2の電極を有することを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  5. 上記第1の電極は半導体微粒子接合体からなる半導体電極であり、上記第2の電極は対極であることを特徴とする請求項4記載の光電変換素子。
  6. 上記光電変換素子は色素増感型太陽電池であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  7. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子の製造方法において、
    非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ上記第1の基板および上記第2の基板の所定部位に塗布し、上記第1の基板に塗布された上記第1の成分と上記第2の基板に塗布された上記第2の成分とが互いに接触するように上記第1の基板と上記第2の基板とを張り合わせることにより上記第1の基板と上記第2の基板とを接着するようにした
    ことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  8. 複数の光電変換素子を並べて配線した光電変換素子モジュールにおいて、
    少なくとも一つの上記光電変換素子が、
    互いに対向する第1の基板および第2の基板を有し、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている光電変換素子である
    ことを特徴とする光電変換素子モジュール。
  9. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する電子機器において、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する移動体において、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
    ことを特徴とする移動体。
  11. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有する光電変換素子を有する発電システムにおいて、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
    ことを特徴とする発電システム。
  12. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有するディスプレイにおいて、
    上記第1の基板と上記第2の基板とが非混合型の2成分型接着剤により互いに接着されている
    ことを特徴とするディスプレイ。
  13. 互いに対向する第1の基板および第2の基板を有するディスプレイの製造方法において、
    非混合型の2成分型接着剤の第1の成分および第2の成分をそれぞれ上記第1の基板および上記第2の基板の所定部位に塗布し、上記第1の基板に塗布された上記第1の成分と上記第2の基板に塗布された上記第2の成分とが互いに接触するように上記第1の基板と上記第2の基板とを張り合わせることにより上記第1の基板と上記第2の基板とを接着するようにした
    ことを特徴とするディスプレイの製造方法。
  14. 電解質組成物として非水溶媒に溶解したアルカリ金属ヨウ化物、イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物およびヨウ素を用いる光電変換素子において、
    上記ヨウ素の添加量のモル数を1とした時の上記アルカリ金属ヨウ化物および上記イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の添加量の合計モル数が等量〜50倍である
    ことを特徴とする光電変換素子。
  15. 上記イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の添加量は上記ヨウ素の添加量に対して等量〜30倍であることを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
  16. 上記アルカリ金属ヨウ化物の添加量は上記ヨウ素の添加量に対して0.1〜10倍であることを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
  17. 上記アルカリ金属ヨウ化物および上記イミダゾリウムヨウ化物あるいは4級アンモニウムヨウ化物の合計モル濃度が0.5mol/l〜3.0mol/lであることを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
  18. 上記アルカリ金属ヨウ化物はLiI、NaIおよびKIからなる群より選ばれた少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
  19. 上記非水溶媒としてニトリル系溶媒、ラクトン系溶媒およびカーボネート系溶媒からなる群より選ばれた少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項14記載の光電変換素子。
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